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特表2023-507225アップリンク同期方法、通信装置及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-21
(54)【発明の名称】アップリンク同期方法、通信装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 56/00 20090101AFI20230214BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20230214BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20230214BHJP
   H04L 7/08 20060101ALI20230214BHJP
   H04J 3/06 20060101ALI20230214BHJP
【FI】
H04W56/00 130
H04W72/12 150
H04W72/04 131
H04L7/08
H04J3/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022538760
(86)(22)【出願日】2020-08-25
(85)【翻訳文提出日】2022-07-06
(86)【国際出願番号】 CN2020111101
(87)【国際公開番号】W WO2021128899
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】201911340157.8
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522078129
【氏名又は名称】スプレッドトラム セミコンダクター(ナンキン)カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】レイ,ジェンジュ
【テーマコード(参考)】
5K028
5K047
5K067
【Fターム(参考)】
5K028BB06
5K028MM16
5K047AA08
5K047HH12
5K067AA21
5K067DD11
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE72
(57)【要約】
本発明の実施形態において、アップリンク(UL)同期方法、通信装置及び記憶媒体が開示される。UL同期方法は以下の内容を含む。端末デバイスは、スケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであるUL共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(TTI)を確定する。1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位である。UL共有チャネルの伝送の間に、1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う。当該UL同期方法によって、長期間のデータ伝送の場合に、UL同期を維持することができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アップリンク(UL)同期方法であって、前記方法は、
端末デバイスが、スケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであるUL共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(TTI)を確定すること、
前記UL共有チャネルの伝送の間に、前記1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行うことを含み、
前記1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位である、
ことを特徴とするアップリンク同期方法。
【請求項2】
前記UL共有チャネルリソースは、ダウンリンク制御情報(DCI)を介してスケジューリングされたUL共有チャネルによって占有される時間・周波数リソース、又は、予め構成されたULリソース(PUR)である、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、前記UL共有チャネルの各N1回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、前記N1の値は半静的に構成され又は動的に指示される、
ことを特徴とする請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、前記UL共有チャネルの各X*R回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、前記Xの値は半静的に構成され又は動的に指示され、前記Rは前記UL共有チャネルの反復伝送の総回数である、
ことを特徴とする請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、スケジューリングされた複数の伝送ブロック(TB)のうちの各伝送ブロックの伝送ごとに占有される時間領域リソースである、
ことを特徴とする請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、スケジューリングされた複数の伝送ブロックのうちの各N2個の伝送ブロックの伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、前記N2の値は半静的に構成され又は動的に指示され、前記N2は2以上である、
ことを特徴とする請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記UL共有チャネルの伝送の間に、前記1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行うことは、
前記UL共有チャネルの伝送の間に、前記端末デバイスがネットワークデバイスによって指示される遅延変動率に基づいて、前記UL共有チャネルの各N個の時間単位における伝送の終了時に対応のタイミングアドバンス(TA)を確定すること、
前記端末デバイスが各前記TAと前記各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位を利用することでUL同期を行うことを含む。
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記UL共有チャネルリソースは第1の時間領域リソース、第2の時間領域リソースと第1の伝送時間間隔を含み、前記第1の伝送時間間隔はM個の時間単位を含み、
前記第1の時間領域リソースは、時間領域における前記第1の伝送時間間隔の前に位置するN個の連続的な時間単位であり、前記第2の時間領域リソースは、時間領域における前記第1の伝送時間間隔の後に位置するN個の連続的な時間単位であり、
前記端末デバイスが各前記TAと前記各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位を利用することでUL同期を行うことは、
前記UL共有チャネルの前記第1の時間領域リソースにおける伝送が終了する際に、前記端末デバイスが前記第1の伝送時間間隔において、第1の開始時点をスタートとして前記第2の時間領域リソースに対応の前記UL共有チャネルを送信することを含み、
前記第1の開始時点は、前記第2の時間領域リソースの開始時点を第1のTA早めることによって取得され、前記第1のTAは、前記UL共有チャネルの前記第1の時間領域リソースにおける伝送の終了時に対応のTAである、
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記伝送時間間隔の大きさは、最大遅延差分値又は最大遅延変動値以上であり、
前記最大遅延差分値は、セルにおける第1の位置に対応の伝搬遅延と前記セルにおける第2の位置に対応の伝搬遅延との間の差分値であり、前記第1の位置は前記セルにおけるネットワークデバイスから最も遠い位置であり、前記第2の位置は前記セルにおけるネットワークデバイスに最も近い位置であり、
前記最大遅延変動値は、前記端末デバイスが前記ネットワークデバイスから最も遠い際の伝搬遅延と前記端末デバイスが前記ネットワークデバイスに最も近い際の伝搬遅延との間の差分値である、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記M個の時間単位はUL時間単位である、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
通信装置であって、確定モジュールと処理モジュールを含み、
前記確定モジュールは、アップリンク(UL)共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(TTI)を確定するように構成されており、前記UL共有チャネルリソースはスケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであり、前記1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位であり、
前記処理モジュールは、前記UL共有チャネルの伝送の間に、前記1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行うように構成されている、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項12】
通信装置であって、プロセッサとメモリを含み、
前記プロセッサと前記メモリは互いに接続しており、前記メモリはコンピュータプログラムを記憶するように構成されており、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プロセッサは前記プログラム命令を呼び出すことによって、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されている、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項13】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶しており、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プログラム命令がプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信技術分野に関し、特に、アップリンク同期方法、通信装置及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
同じセルの通信接続において、各端末デバイスによって送信されるアップリンク(uplink、UL)データ間の直交性(orthogonality)を確保するために、異なる端末デバイスのULデータが基地局に到着する時点は同期を必要とし、即ち、アップリンク同期(UL synchronization)が必要である。そして、イントラセル干渉(intra-cell interference)の除去に役立つ。現在、端末デバイスは、ULデータ伝送のタイミングアドバンス(Timing Advance、TA)を調整することによってUL同期を確保している。
【0003】
しかしながら、非陸上ネットワーク(non-terrestrial network)のシナリオでは、端末デバイスに対する衛星の高速な移動により、端末デバイスと衛星との間の伝搬遅延(propagation delay)が時間とともに急激に変化する。そのため、TA調整を行ってもULの非同期(out-of-sync)が頻繁に発生する。従って、非陸上ネットワークのシナリオにおいて頻繁に発生するULの非同期に対して、どのようにUL同期を維持するかが注目の研究課題となっている。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態において、アップリンク同期方法、通信装置及び記憶媒体が提供される。それによって、長期間のデータ伝送の場合に、UL同期を維持することができる。
【0005】
第一様態において、本発明の実施形態では、アップリンク(UL)同期方法が提供される。当該方法は以下の内容を含む。
端末デバイスは、スケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであるUL共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(transmission time interval、TTI)を確定する。1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位である。UL共有チャネルの伝送の間に、1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う。
【0006】
第二様態において、本発明の実施形態では、通信装置が提供される。当該通信装置は確定モジュールと処理モジュールを含む。
確定モジュールは、アップリンク(UL)共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(TTI)を確定するように構成されており、UL共有チャネルリソースはスケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであり、1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位である。
処理モジュールは、UL共有チャネルの伝送の間に、1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行うように構成されている。
【0007】
第三様態において、本発明の実施形態では、通信装置が提供される。当該通信装置はメモリとプロセッサを含む。
メモリはコンピュータプログラムを記憶するように構成されている。
プロセッサは、コンピュータプログラムを呼び出すことによって、以下の操作を実行するように構成されている。
端末デバイスは、スケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであるUL共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(TTI)を確定する。1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位である。UL共有チャネルの伝送の間に、1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う。
【0008】
第四様態において、本発明の実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。当該コンピュータ可読記憶媒体は、上記端末デバイスによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶するように構成されている。コンピュータソフトウェア命令は上記第一様態に記載の任意の1つの方法を実行するために用いられるプログラムを含む。
【0009】
本発明の実施形態において、端末デバイスはまず、UL共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(TTI)を確定し、次に、UL共有チャネルの伝送の間に、1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う。長期間のデータ伝送の場合に、UL同期を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施形態に係る通信システムの構造を示す概略図である。
図2a図2aは、本発明の実施形態に係る固定(fixed-point)通信システムの構造を示す概略図である。
図2b図2bは、本発明の実施形態に係る移動通信システムの構造を示す概略図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係るアップリンク(UL)同期方法を示すフローチャートである。
図4図4は、本発明の実施形態に係る確定された伝送時間間隔を示す概略図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う方法を示すフローチャートである。
図6図6は、本発明の実施形態に係る複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う方法を示すフローチャートである。
図7図7は、本発明の実施形態に係るUL共有チャネルリソースの構造を示す概略図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る別のUL同期方法を示すフローチャートである。
図9a図9aは、本発明の実施形態に係るUL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位の構造を示す概略図である。
図9b図9bは、本発明の実施形態に係る別のUL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位の構造を示す概略図である。
図9c図9cは、本発明の実施形態に係る別のUL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位の構造を示す概略図である。
図9d図9dは、本発明の実施形態に係る別のUL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位の構造を示す概略図である。
図9e図9eは、本発明の実施形態に係る別のUL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位の構造を示す概略図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る通信装置の構造を示す概略図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る別の通信装置の構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態における図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0012】
現在、同じセルの通信接続において、端末デバイスは、ULデータ伝送に対してTA調整を行うことによってUL同期を確保している。しかしながら、長期間のデータ伝送の場合に、端末デバイスはULデータ伝送に対してTA調整を行うことによっても、依然としてUL同期を確保することができない。例えば、非陸上ネットワークのシナリオでは、端末デバイスに対する衛星の高速な移動により、端末デバイスと衛星との間の伝搬遅延が時間とともに急激に変化する。そのため、TA調整を行ってもULの非同期という問題が頻繁に発生する。本発明の実施形態において、アップリンク同期方法が提供される。端末デバイスは、スケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであるUL共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔を確定する。1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位である。UL共有チャネルの伝送の間に、1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う。当該方法に基づいて、確定された1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う。それによって、長期間のデータ伝送の場合に、UL同期を維持することができる。
【0013】
図1を参照すると、図1は、本発明の実施形態に係る通信システムの構造を示す概略図である。当該通信システムは1つのネットワークデバイスと1つの端末デバイスを含むことができるが、これに限定されない。図1に示すデバイスの数と形態はただ例示のために用いられ、本発明の実施形態を限定するものではない。実際の応用では、2つ以上のネットワークデバイスと2つ以上の端末デバイスが含まれることができる。図1に示す通信システムは1つのネットワークデバイス101と1つの端末デバイス102を含むことを例として説明される。図1におけるネットワークデバイス101は端末デバイス102にネットワークデバイスを提供する。例示として、図1において、ネットワークデバイス101は衛星であり、端末デバイス102は携帯電話である。UL共有チャネルの伝送の間に、端末デバイス102は確定された1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う。
【0014】
本発明において、端末デバイスは、ユーザ機器(User Equipment、UE)、アクセス端末、ユーザユニット、ユーザステーション、モバイルステーション、移動局、リモートステーション、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、ユーザエージェント、又はユーザデバイスと呼ばれてもよい。本発明の実施形態における端末デバイスは携帯電話、タブレット型コンピュータ、無線送受信機能を有するコンピュータ、VR(virtual reality)端末デバイス、AR(augmented reality)端末デバイス、産業制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療における無線端末、スマートグリッド(smart grid)における無線端末、輸送のセキュリティ(transportation security)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末であることができる。
【0015】
本発明の実施形態を理解しやすくするために、まず、本発明の実施形態に係るいくつかの概念について説明する。これらの概念の説明は以下の内容を含むが、これらに限定されない。
【0016】
通信システムにおける時間領域リソースブロックは、時間単位(time unit)と呼ばれてもよい。例えば、時間単位は、1つ又は複数の無線フレーム、1つ又は複数のサブフレーム、1つ又は複数のタイムスロット、1つ又は複数のミニスロット(mini slot)、1つ又は複数のシンボル(symbol)であり得る。
【0017】
UL共有チャネルリソースは、ダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)を介してスケジューリングされたUL共有チャネルによって占有される時間・周波数リソースであることができる。例えば、ネットワークデバイスは物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel、PUSCH)に10個の時間単位をスケジューリングし、即ち、UL共有チャネルリソースは当該10個の時間単位である。
【0018】
UL共有チャネルリソースは予め構成されたULリソース(preconfigured uplink resource、PUR)であることができる。例えば、アイドル(idle)状態で端末デバイスがULデータを送信することによる無線リソース制御(radio resource control、RRC)シグナリングオーバーヘッドと端末デバイスのエネルギー消費を減らすために、既存の狭帯域モノのインターネット(narrow band internet of things、NB-IoT)のメカニズムでは、ネットワークデバイスが端末デバイスに専用の周期的なPURを構成することによって、端末デバイスはPURでULデータを直接に送信する。端末デバイスがPURでULデータを直接に送信することによって、端末デバイスがランダムアクセスを開始して接続状態に入る過程を避けることができる。
【0019】
最大遅延差分値は、セルにおける第1の位置に対応の伝搬遅延と当該セルにおける第2の位置に対応の伝搬遅延との間の差分値である。第1の位置はセルにおけるネットワークデバイスから最も遠い位置であり、第2の位置は当該セルにおけるネットワークデバイスに最も近い位置である。例えば、図2aに示す固定通信システムは衛星A、端末デバイスAと端末デバイスBを含み、端末デバイスAと端末デバイスBは同じセルに位置する。端末デバイスAと端末デバイスBとが衛星Aとの通信中に、通信時間が短いため、衛星の位置変化は無視できる。端末デバイスAはAポイントに位置し、端末デバイスBはBポイントに位置する。Aポイントはネットワークデバイスから最も遠い位置であり、Bポイントはネットワークデバイスに最も近い位置である。そして、第1の位置はAポイントで、第2の位置はBポイントである。Aポイントにおける端末デバイスAに対応の伝搬遅延がtであり、Bポイントにおける端末デバイスBに対応の伝搬遅延がtであると、最大遅延差分値はt-tである。
【0020】
最大遅延変動値は、端末デバイスがネットワークデバイスから最も遠い際の伝搬遅延と端末デバイスがネットワークデバイスに最も近い際の伝搬遅延との間の差分値である。例えば、図2bに示す移動通信システムは衛星Aと端末デバイスAを含む。端末デバイスAと衛星Aとの通信中に、衛星Aは端末デバイスAに対して、図2bにおけるCポイントからDポイントへ高速に移動している。ネットワークデバイスAがCポイントに位置する際に、端末デバイスAからネットワークデバイスAへの距離が最も短く、この時、端末デバイスAの伝搬遅延はtである。ネットワークデバイスAがDポイントに位置する際に、端末デバイスAがネットワークデバイスAの位置から最も遠く、この時、端末デバイスAの伝搬遅延はtである。そして、最大遅延変動値はt-tである。
【0021】
以下、本発明の実施形態における図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0022】
上記説明に基づいて、本発明の実施形態では、図3に示すアップリンク(UL)同期方法が提供される。当該UL同期方法はS301~S302を含むことができる。
【0023】
S301:端末デバイスはUL共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔を確定する。
【0024】
1つの実施形態において、端末デバイスは、UL共有チャネルの伝送の前に、UL共有チャネルにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(ギャップ(gap)と略称)を確定する。1つ又は複数のgapはそれぞれ、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位である。例えば、図4は端末デバイスによって確定された2つgapを示している。Nの値は3であり、Mの値は2である。図4から分かるように、端末デバイスによって確定された各gapは、UL共有チャネルリソースにおける各3つの時間単位ごとの後の2つの連続的な時間単位である。
【0025】
M個の時間単位はUL時間単位である。例えば、M個の時間単位はULサブフレームである。M個の時間単位がUL時間単位である場合にのみ、端末デバイスが当該M個の時間単位においてUL同期を行うことができる。gapの値は上位層シグナリングを介して構成される。例えば、gapの値はRRCシグナリングを介して構成され、又は、システムメッセージを介して構成される。gapの大きさは、最大遅延差分値又は最大遅延変動値以上である。
【0026】
S302:端末デバイスは、UL共有チャネルの伝送の間に、1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う。
【0027】
1つの実施形態において、端末デバイスがUL共有チャネルの伝送の間に1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う方法は、図5に示すフローチャートに示されており、具体的に以下のステップを含む。
【0028】
S501:UL共有チャネルの伝送の間に、端末デバイスはネットワークデバイスによって指示される遅延変動率に基づいて、UL共有チャネルの各N個の時間単位における伝送の終了時に対応のタイミングアドバンス(TA)を確定する。
【0029】
遅延変動率はネットワークデバイスが端末デバイスに送信したものである。端末デバイスがネットワークデバイスにUL共有チャネルを伝送する場合に、端末デバイスはネットワークデバイスによって指示される遅延変動率に基づいて、UL共有チャネルの各N個の時間単位における伝送の終了時に対応のTAを確定する。具体的に、各N個の時間単位の伝送の終了時に対応のTAは、すぐ前のN個の時間単位の伝送の終了時に対応のTAとTAの変動値ΔTとの合計に等しく、TAの変動値ΔT=v*N*t、即ちTA=TA+ΔT、vはネットワークデバイスによって指示される遅延変動率であり、tは1つの時間単位を伝送する経過時間であり、tの単位は秒(s)である。
【0030】
例えば、図6に示すように、UL共有チャネルリソースは複数のPUSCHを含む。UL共有チャネルの伝送の前に、端末デバイスがネットワークデバイスから受信した遅延変動率vの値は0.04us/sである。Nの値は5であり、1つの時間単位の値tは0.2sである。ネットワークデバイスから受信した初期TA、即ちTA0は1つの時間単位である。そして、端末デバイスは、t1時点におけるTA1がTA1=TA0+ΔT、即ちTA1が1.04の時間単位であり、t2時点におけるTA2がTA2=TA1+ΔT、即ちTA2が1.08の時間単位であり、t3時点におけるTA3がTA3=TA2+ΔT、即ちTA3が1.12の時間単位であると確定する。
【0031】
S502:端末デバイスは、各TAと各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位を利用することでUL同期を行う。
【0032】
具体的に、図7に示すように、UL共有チャネルリソースは第1の時間領域リソース、第2の時間領域リソースと第1の伝送時間間隔を含む。第1の時間領域リソースと第2の時間領域リソースはPUSCHである。第1の伝送時間間隔はM個の時間単位を含む。第1の時間領域リソースは、時間領域における第1の伝送時間間隔の前に位置するN個の連続的な時間単位であり、第2の時間領域リソースは、時間領域における第1の伝送時間間隔の後に位置するN個の連続的な時間単位である。UL共有チャネルの第1の時間領域リソースにおける伝送が終了する際に、端末デバイスは第1の伝送時間間隔において、第1の開始時点をスタートとして第2の時間領域リソースに対応のUL共有チャネルを送信する。第1の開始時点は、第2の時間領域リソースの開始時点を第1のTA早めることによって取得される。第1のTAは、UL共有チャネルの第1の時間領域リソースにおける伝送の終了時に対応のTAである。例えば、端末デバイスによって確定された第1のgapは8つの時間単位であり、第1の時間領域リソースにおける伝送の終了時に対応の第1のTAは2である。そして、端末デバイスは、第1の開始時点が第1の時間領域リソースの後の6つの時間単位であると確定し、UL共有チャネルにおける第1の時間領域リソースの後の6つの時間単位の位置で、第2の時間領域リソースにおけるUL共有チャネルを送信する。
【0033】
本発明の実施形態において、端末デバイスはまず、UL共有チャネルリソースにおける1つ又は複数のgapを確定し、次に、1つ又は複数のgapを利用することでUL同期を行う。端末デバイスによって確定された1つ又は複数のgapにより、各N個の時間単位に対して、端末デバイスは対応のTA早めて、各N個の時間単位ごとの前のgapにおいてUL共有チャネルを送信することができる。それによって、UL共有チャネルの伝送の間に、UL同期を確保することができる。
【0034】
図8を参照すると、図8は、本発明の実施形態に係る別のUL同期方法を示すフローチャートである。当該方法は以下のステップを含む。
【0035】
S801:端末デバイスは初期TAに基づいて、第1のN1回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。
【0036】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、UL共有チャネルの各N1回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースである。UL共有チャネルのN1回の反復伝送に占有される時間領域リソースは、N1回のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースと呼ばれてもよい。N1の値は半静的に(semi-statically)構成され又は動的に(dynamically)指示される。動的指示はDCI動的指示を含む。例えば、ネットワークデバイスはN1の値を2、4、8などと予めに構成し、次に、DCIを介して具体的に応用されるN1の値を動的に指示する。
【0037】
1つの実施形態において、初期TAはネットワークデバイスが端末デバイスに送信したものである。
【0038】
S802:端末デバイスは、第1のN1回のUL共有チャネルの反復伝送の終了時に対応のTA1を確定する。
【0039】
図9aに示すように、TA1は図9aにおけるt1時点に対応のTAであり、TA1=TA0+v*N1*t、TA0は初期TAであり、vは遅延変動率であり、tは1回のUL共有チャネルの反復伝送の経過時間であり、tの単位は秒(s)である。
【0040】
S803:端末デバイスはTA1に基づいて、第1の伝送時間間隔の間に、第2のN1回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。
【0041】
第1の伝送時間間隔はN1回のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第2のN1回のUL共有チャネル伝送は第1の伝送時間間隔の後のN1回のUL共有チャネル伝送である。具体的に、図9aに示すように、端末デバイスは第1の開始時点において、第2のN1回のUL共有チャネル伝送のリソースに対応のUL共有チャネルをネットワークデバイスに送信し、第2のN1回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。第1の開始時点は、第2のN1回のUL共有チャネル伝送のリソースの開始時点をTA1個の時間単位早める時点である。
【0042】
S804:端末デバイスは、第2のN1回のUL共有チャネルの反復伝送の終了時に対応のTA2を確定する。
【0043】
図9aに示すように、TA2は図9aにおけるt2時点に対応のTAであり、TA2=TA1+v*N1*t。
【0044】
S805:端末デバイスはTA2に基づいて、第2の伝送時間間隔の間に、第3のN1回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。
【0045】
第2の伝送時間間隔は第2のN1回のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第3のN1回のUL共有チャネル伝送は第2の伝送時間間隔の後のN1回のUL共有チャネル伝送である。具体的に、図9aに示すように、端末デバイスは第2の開始時点において、第3のN1回のUL共有チャネル伝送のリソースに対応のUL共有チャネルをネットワークデバイスに送信し、第3のN1回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。第2の開始時点は、第3のN1回のUL共有チャネル伝送のリソースの開始時点をTA2個の時間単位早める時点である。
【0046】
図9aに示すUL共有チャネルリソースは3つのN1回のUL共有チャネルの反復伝送に占有されるリソースを含む。選択的に、UL共有チャネルリソースは、4つや5つのN1回のUL共有チャネルの反復伝送に占有されるリソースをさらに含むが、ここでは限定されない。UL共有チャネルリソースに含まれるN1回のUL共有チャネルの反復伝送に占有されるリソースの数は、UL共有チャネルリソースの大きさとN1の値に関連付けられる。
【0047】
本発明の実施形態において、端末デバイスは、複数の伝送時間間隔と各N1回のUL共有チャネルの反復伝送の終了時に対応のTAとに基づいて、各N1回のUL共有チャネルの反復伝送の送信時点を確定する。各N1回のUL共有チャネルの反復伝送の送信時点はいずれも、対応の各TAに基づいて取得される。各N1回のUL共有チャネルの反復伝送を前もって送信することでUL同期を実現することができる。
【0048】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、UL共有チャネルの各X*R回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースである。UL共有チャネルのX*R回の反復伝送に占有される時間領域リソースはX*R回のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースと呼ばれてもよい。Xの値は半静的に構成され又は動的に指示される。RはUL共有チャネルの反復伝送の総回数である。動的指示はDCI動的指示を含む。例えば、ネットワークデバイスはXの候補値を1、1/2、1/4、1/8などと予めに構成し、次に、DCIを介してXの値を動的に指示する。UL共有チャネルの反復伝送の総回数Rは64であり、そして、X*Rの値はそれぞれ64、32、16、8などであることができる。
【0049】
UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位がUL共有チャネルの各X*R回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースである場合に、以下のステップが実行されることもできる。
【0050】
S1001:端末デバイスは初期TAに基づいて、第1のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。
【0051】
S1002:端末デバイスは、第1のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送の終了時に対応のTA1を確定する。
【0052】
図9bに示すように、TA1は図9bにおけるt1時点に対応のTAであり、TA1=TA0+v*X*R*t、TA0は初期TAであり、vは遅延変動率であり、tは1回のUL共有チャネルの伝送の経過時間であり、tの単位は秒(s)である。
【0053】
S1003:端末デバイスはTA1に基づいて、第1の伝送時間間隔の間に、第2のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。
【0054】
第1の伝送時間間隔はX*R回のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第2のX*R回のUL共有チャネル伝送は第1の伝送時間間隔の後のX*R回のUL共有チャネル伝送である。具体的に、図9bに示すように、端末デバイスは第1の開始時点において、第2のX*R回のUL共有チャネル伝送のリソースに対応のUL共有チャネルをネットワークデバイスに送信し、第2のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。第1の開始時点は、第2のX*R回のUL共有チャネル伝送のリソースの開始時点をTA1個の時間単位早める時点である。
【0055】
S1004:端末デバイスは、第2のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送の終了時に対応のTA2を確定する。
【0056】
図9bに示すように、TA2は図9bにおけるt2時点に対応のTAであり、TA2=TA1+v*X*R*t。
【0057】
S1005:端末デバイスはTA2に基づいて、第2の伝送時間間隔の間に、第3のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。
【0058】
第2の伝送時間間隔は第2のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第3のX*R回のUL共有チャネル伝送は第2の伝送時間間隔の後のX*R回のUL共有チャネル伝送である。具体的に、図9bに示すように、端末デバイスは第2の開始時点において、第3のX*R回のUL共有チャネル伝送のリソースに対応のUL共有チャネルをネットワークデバイスに送信し、第3のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。第2の開始時点は、第2のX*R回のUL共有チャネル伝送のリソースの開始時点をTA2個の時間単位早める時点である。
【0059】
図9bに示すUL共有チャネルリソースは3つのX*R回のUL共有チャネルの反復伝送に占有されるリソースを含む。選択的に、UL共有チャネルリソースは、4つや5つのX*R回のUL共有チャネルの反復伝送に占有されるリソースをさらに含むが、ここでは限定されない。UL共有チャネルリソースに含まれるX*R回のUL共有チャネルの反復伝送に占有されるリソースの数は、UL共有チャネルリソースの大きさ、Xの値とRの値に関連付けられる。
【0060】
本発明の実施形態において、端末デバイスは、複数の伝送時間間隔と各X*R回のUL共有チャネルの反復伝送の終了時に対応のTAとに基づいて、各X*R回のUL共有チャネルの反復伝送の送信時点を確定する。それによって、各X*R回のUL共有チャネルの反復伝送を前もって送信することができ、UL同期を実現することができる。
【0061】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける1つの時間単位が1ミリ秒である場合に、図9cに示すように、各N個の時間単位はMミリ秒である。Mの値は半静的に構成され又は動的に指示される。動的指示はDCI動的指示を含む。例えば、ネットワークデバイスはMの候補値を1、2、4、8などと予めに構成し、次に、DCIを介してMの値を動的に指示する。DCIがMの値を8と動的に指示すると、各N個の時間単位は8ミリ秒である。
【0062】
各N個の時間単位がMミリ秒である場合に、以下のステップが実行されることもできる。
【0063】
S1101:端末デバイスは初期TAに基づいて、第1のMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送を行う。
【0064】
S1102:端末デバイスは、第1のMミリ秒の反復伝送の終了時に対応のTA1を確定する。
【0065】
図9cに示すように、TA1は図9cにおけるt1時点に対応のTAであり、TA1=TA0+v*M、TA0は初期TAであり、vは遅延変動率である。
【0066】
S1103:端末デバイスはTA1に基づいて、第1の伝送時間間隔の間に、第2のMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送を行う。
【0067】
第1の伝送時間間隔はMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第2のMミリ秒のUL共有チャネルは第1の伝送時間間隔の後のMミリ秒のUL共有チャネルである。具体的に、図9cに示すように、端末デバイスは第1の開始時点において、第2のMミリ秒のUL共有チャネルリソースに対応のUL共有チャネルをネットワークデバイスに送信し、第2のMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送を行う。第1の開始時点は、第2のMミリ秒の開始時点をTA1個の時間単位早める時点である。
【0068】
S1104:端末デバイスは、第2のMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送の終了時に対応のTA2を確定する。
【0069】
図9cに示すように、TA2は図9cにおけるt2時点に対応のTAであり、TA2=TA1+v*M。
【0070】
S1105:端末デバイスはTA2に基づいて、第2の伝送時間間隔の間に、第3のMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送を行う。
【0071】
第2の伝送時間間隔は第2のMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第3のMミリ秒のUL共有チャネルは第2の伝送時間間隔の後のMミリ秒のUL共有チャネルリソースに対応のUL共有チャネルである。具体的に、図9cに示すように、端末デバイスは第2の開始時点において、第3のMミリ秒のUL共有チャネルリソースに対応のUL共有チャネルをネットワークデバイスに送信し、第3のMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送を行う。第2の開始時点は、第3のMミリ秒の開始時点をTA2個の時間単位早める時点である。
【0072】
図9cに示すUL共有チャネルリソースは3つのMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送に占有されるリソースを含む。選択的に、UL共有チャネルリソースは、2つ、4つ又は5つのMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送に占有されるリソースをさらに含むが、ここでは限定されない。UL共有チャネルリソースに含まれるMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送に占有されるリソースの数は、UL共有チャネルリソースの大きさとMの値に関連付けられる。
【0073】
本発明の実施形態において、端末デバイスは、複数の伝送時間間隔と各Mミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送の終了時に対応のTAとに基づいて、各Mミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送の送信時点を確定する。それによって、各Mミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送を前もって送信することができ、UL同期を実現することができる。
【0074】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースによってスケジューリングされたリソースは複数の伝送ブロック(Transport Block、TB)である。各N個の時間単位は、スケジューリングされた複数のTBのうちの各TBの伝送ごとに占有される時間領域リソースである。
【0075】
各N個の時間単位がスケジューリングされた複数のTBのうちの各TBの伝送ごとに占有される時間領域リソースである場合に、以下のステップが実行されることもできる。
【0076】
S1201:端末デバイスは初期TAに基づいて、第1のTBを送信する。
【0077】
S1202:端末デバイスは、第1のTBの伝送の終了時に対応のTA1を確定する。
【0078】
図9dに示すように、TA1は図9dにおけるt1時点に対応のTAであり、TA1=TA0+v*t、TA0は初期TAであり、vは遅延変動率であり、tは1つのTBの伝送の経過時間であり、tの単位は秒(s)である。
【0079】
S1103:端末デバイスはTA1に基づいて、第1の伝送時間間隔の間に、第2のTBを送信する。
【0080】
第1の伝送時間間隔は第1のTBの伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第2のTBは第1の伝送時間間隔の後のTBである。具体的に、図9dに示すように、端末デバイスは第1の開始時点において、第2のTBをネットワークデバイスに送信する。第1の開始時点は、第2のTBの開始時点をTA1個の時間単位早める時点である。
【0081】
S1104:端末デバイスは、第2のTBの伝送の終了時に対応のTA2を確定する。
【0082】
図9dに示すように、TA2は図9dにおけるt2時点に対応のTAであり、TA2=TA1+v*t。
【0083】
S1105:端末デバイスはTA2に基づいて、第2の伝送時間間隔の間に、第3のTBを送信する。
【0084】
第2の伝送時間間隔は第1のTBの伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第3のTBは第2の伝送時間間隔の後のTBである。具体的に、図9dに示すように、端末デバイスは第2の開始時点において、第3のTBをネットワークデバイスに送信する。第2の開始時点は、第3のTBの開始時点をTA2個の時間単位早める時点である。
【0085】
図9dに示すUL共有チャネルリソースに含まれるTBの数は3つである。選択的に、UL共有チャネルリソースに含まれるTBの数は4つ、5つ又は6つなどであることができるが、ここでは限定されない。UL共有チャネルリソースに含まれるTBの数は、UL共有チャネルリソースの大きさと各TBごとに占有される時間単位とに関連付けられる。
【0086】
本発明の実施形態において、端末デバイスは、複数の伝送時間間隔と各TBの伝送の終了時に対応のTAとに基づいて、各TBの送信時点を確定する。各TBを前もって送信することでUL同期を実現することができる。
【0087】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースによってスケジューリングされたリソースは複数の伝送ブロック(TB)である。各N個の時間単位はスケジューリングされた複数のTBのうちの各N2個のTBの伝送ごとに占有される時間領域リソースである。N2の値は半静的に構成され又は動的に指示される。例えば、ネットワークデバイスはN2の候補値を2、4、8、16などと予めに構成し、次に、DCIを介してN2の値を動的に指示する。N2は2以上である。
【0088】
各N個の時間単位がスケジューリングされた複数のTBのうちの各N2個のTBの伝送ごとに占有される時間領域リソースである場合に、以下のステップが実行されることもできる。
【0089】
S1201:端末デバイスは初期TAに基づいて、第1のN2個のTBの反復伝送を行う。
【0090】
S1202:端末デバイスは、第1のN2個のTBの反復伝送の終了時に対応のTA1を確定する。
【0091】
図9eに示すように、TA1は図9eにおけるt1時点に対応のTAであり、TA1=TA0+v*N2*t、TA0は初期TAであり、vは遅延変動率であり、tは1つのTBの伝送の経過時間であり、tの単位は秒(s)である。
【0092】
S1203:端末デバイスはTA1に基づいて、第1の伝送時間間隔の間に、第2のN2個のTBの反復伝送を行う。
【0093】
第1の伝送時間間隔は第1のN2個のTBの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第2のN2個のTBは第1の伝送時間間隔の後のN2個のTBである。具体的に、図9eに示すように、端末デバイスは第1の開始時点において、第2のN2個のTBをネットワークデバイスに送信し、第2のN2個のTBの反復伝送を行う。第1の開始時点は、第2のN2個のTBの開始時点をTA1個の時間単位早める時点である。
【0094】
S1204:端末デバイスは、第2のN2個のTBの反復伝送の終了時に対応のTA2を確定する。
【0095】
図9dに示すように、TA2は図9dにおけるt2時点に対応のTAであり、TA2=TA1+v*N2*t。
【0096】
S1205:端末デバイスはTA2に基づいて、第2の伝送時間間隔の間に、第3のN2個のTBの反復伝送を行う。
【0097】
第2の伝送時間間隔は第2のN2個のTBの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第3のN2個のTBは第2の伝送時間間隔の後のN2個のTBである。具体的に、図9eに示すように、端末デバイスは第2の開始時点において、第3のN2個のTBをネットワークデバイスに送信し、第3のN2個のTBの反復伝送を行う。第2の開始時点は、第3のN2個のTBの開始時点をTA2個の時間単位早める時点である。
【0098】
図9eに示すUL共有チャネルリソースに含まれるN2個のTBの数は3つである。選択的に、UL共有チャネルリソースに含まれるN2個のTBの数は4つ、5つ又は6つなどであることができるが、ここでは限定されない。UL共有チャネルリソースに含まれるN2個のTBの数は、UL共有チャネルリソースの大きさとN2の値に関連付けられる。
【0099】
本発明の実施形態において、端末デバイスは、複数の伝送時間間隔と各N2個のTBの反復伝送の終了時に対応のTAとに基づいて、各N2個のTBの反復伝送の送信時点を確定する。各N2個のTBの反復伝送の送信時点はいずれも、各TAに基づいて取得される。それによって、各N2個のTBの反復伝送を前もって送信することができ、UL同期を実現することができる。
【0100】
図10を参照すると、図10は、本発明の実施形態に係る通信装置の構造を示す概略図である。当該通信装置は端末デバイスに応用され、当該通信装置10は確定モジュール1001と処理モジュール1002を含むことができる。
確定モジュール1001は、アップリンク(UL)共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(TTI)を確定するように構成されており、UL共有チャネルリソースはスケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであり、1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位である。
処理モジュール1002は、UL共有チャネルの伝送の間に、1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行うように構成されている。
【0101】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースは、ダウンリンク制御情報(DCI)を介してスケジューリングされたUL共有チャネルによって占有される時間・周波数リソース、又は、予め構成されたULリソース(PUR)である。
【0102】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、UL共有チャネルの各N1回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、N1の値は半静的に構成され又は動的に指示される。
【0103】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、UL共有チャネルの各X*R回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、Xの値は半静的に構成され又は動的に指示され、RはUL共有チャネルの反復伝送の総回数である。
【0104】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、スケジューリングされた複数の伝送ブロック(TB)のうちの各伝送ブロックの伝送ごとに占有される時間領域リソースである。
【0105】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、スケジューリングされた複数の伝送ブロックのうちの各N2個の伝送ブロックの伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、N2の値は半静的に構成され又は動的に指示され、N2は2以上である。
【0106】
1つの実施形態において、確定モジュール1001はさらに、UL共有チャネルの伝送の間に、ネットワークデバイスによって指示される遅延変動率に基づいて、UL共有チャネルの各N個の時間単位における伝送の終了時に対応のタイミングアドバンス(TA)を確定する。
処理モジュール1002はさらに、各TAと各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位を利用することでUL同期を行う。
【0107】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースは第1の時間領域リソース、第2の時間領域リソースと第1の伝送時間間隔を含み、第1の伝送時間間隔はM個の時間単位を含む。第1の時間領域リソースは、時間領域における第1の伝送時間間隔の前に位置するN個の連続的な時間単位であり、第2の時間領域リソースは、時間領域における第1の伝送時間間隔の後に位置するN個の連続的な時間単位である。
処理モジュール1002はさらに、UL共有チャネルの第1の時間領域リソースにおける伝送が終了する際に、第1の伝送時間間隔において、第1の開始時点をスタートとして第2の時間領域リソースに対応のUL共有チャネルを送信するように構成されている。第1の開始時点は、第2の時間領域リソースの開始時点を第1のTA早めることによって取得され、第1のTAは、UL共有チャネルの第1の時間領域リソースにおける伝送の終了時に対応のTAである。
【0108】
1つの実施形態において、伝送時間間隔の大きさは、最大遅延差分値又は最大遅延変動値以上である。
最大遅延差分値は、セルにおける第1の位置に対応の伝搬遅延とセルにおける第2の位置に対応の伝搬遅延との間の差分値であり、第1の位置はセルにおけるネットワークデバイスから最も遠い位置であり、第2の位置はセルにおけるネットワークデバイスに最も近い位置である。最大遅延変動値は、端末デバイスがネットワークデバイスから最も遠い際の伝搬遅延と端末デバイスがネットワークデバイスに最も近い際の伝搬遅延との間の差分値である。
【0109】
1つの実施形態において、M個の時間単位はUL時間単位である。
【0110】
図11を参照すると、図11は、本発明の実施形態に係る通信装置の構造を示す概略図である。当該通信装置は端末デバイスであってもよく、端末デバイスにおける装置であってもよく、又は端末デバイスに合わせて使用される装置であってもい。本発明の実施形態に記載の通信装置110はプロセッサ1101とメモリ1102を含み、プロセッサ1101とメモリ1102は1つ又は複数の通信バスを介して接続している。
【0111】
上記プロセッサ1101は中央処理装置(central processing unit、CPU)であることができ、当該プロセッサはさらに、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、他のプログラム可能なロジックデバイス、ディスクリートゲート、トランジスタロジックデバイス、又はディスクリートハードウェアコンポーネントなどであることができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の通常のプロセッサなどであることができる。プロセッサ1101は、端末デバイスが図3又は図8に記載の方法における端末デバイスに対応の機能を実行することをサポートするように構成されている。
【0112】
上記メモリ1102は読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)とランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)を含むことができ、且つプロセッサ1101にコンピュータプログラムとデータを提供する。メモリ1102の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリをさらに含むことができる。コンピュータプログラムを呼び出すとき、プロセッサ1101は以下の操作を実行するように構成されている。
スケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであるUL共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(TTI)を確定する。1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位である。
UL共有チャネルの伝送の間に、1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行う。
【0113】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースは、ダウンリンク制御情報(DCI)を介してスケジューリングされたUL共有チャネルによって占有される時間・周波数リソース、又は、予め構成されたULリソース(PUR)である。
【0114】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、UL共有チャネルの各N1回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、N1の値は半静的に構成され又は動的に指示される。
【0115】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、UL共有チャネルの各X*R回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、Xの値は半静的に構成され又は動的に指示され、RはUL共有チャネルの反復伝送の総回数である。
【0116】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、スケジューリングされた複数の伝送ブロック(TB)のうちの各伝送ブロックの伝送ごとに占有される時間領域リソースである。
【0117】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、スケジューリングされた複数の伝送ブロックのうちの各N2個の伝送ブロックの伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、N2の値は半静的に構成され又は動的に指示され、N2は2以上である。
【0118】
1つの実施形態において、プロセッサ1101はさらに、UL共有チャネルの伝送の間に、ネットワークデバイスによって指示される遅延変動率に基づいて、UL共有チャネルの各N個の時間単位における伝送の終了時に対応のタイミングアドバンス(TA)を確定するように構成されている。
プロセッサ1101はさらに、各TAと各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位を利用することでUL同期を行う。
【0119】
1つの実施形態において、UL共有チャネルリソースは第1の時間領域リソース、第2の時間領域リソースと第1の伝送時間間隔を含み、第1の伝送時間間隔はM個の時間単位を含む。第1の時間領域リソースは、時間領域における第1の伝送時間間隔の前に位置するN個の連続的な時間単位であり、第2の時間領域リソースは、時間領域における第1の伝送時間間隔の後に位置するN個の連続的な時間単位である。
プロセッサ1101はさらに、UL共有チャネルの第1の時間領域リソースにおける伝送が終了する際に、第1の伝送時間間隔において、第1の開始時点をスタートとして第2の時間領域リソースに対応のUL共有チャネルを送信するように構成されている。第1の開始時点は、第2の時間領域リソースの開始時点を第1のTA早めることによって取得され、第1のTAは、UL共有チャネルの第1の時間領域リソースにおける伝送の終了時に対応のTAである。
【0120】
1つの実施形態において、伝送時間間隔の大きさは、最大遅延差分値又は最大遅延変動値以上である。
最大遅延差分値は、セルにおける第1の位置に対応の伝搬遅延とセルにおける第2の位置に対応の伝搬遅延との間の差分値であり、第1の位置はセルにおけるネットワークデバイスから最も遠い位置であり、第2の位置はセルにおけるネットワークデバイスに最も近い位置である。最大遅延変動値は、端末デバイスがネットワークデバイスから最も遠い際の伝搬遅延と端末デバイスがネットワークデバイスに最も近い際の伝搬遅延との間の差分値である。
【0121】
1つの実施形態において、M個の時間単位はUL時間単位である。
【0122】
本発明の実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体がさらに提供される。当該コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶している。当該コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されると、本発明の実施形態の図3又は図8に対応の実施形態に記載のアップリンク同期方法を実現する。ここでは繰り返されない。
【0123】
上記コンピュータ可読記憶媒体は、上記任意の一つの実施形態に係る端末デバイスの内部記憶ユニット、例えばデバイスのハードディスク又はメモリであることができる。上記コンピュータ可読記憶媒体は上記端末デバイスの外部記憶装置、例えば、上記デバイスに配置されたプラグイン式のハードディスク、スマートメディアカード(smart media card、SMC)、セキュアデジタル(secure digital、SD)カード、フラッシュカード(flash card)などであることができる。さらに、上記コンピュータ可読記憶媒体は、上記端末デバイスの内部記憶ユニットと外部記憶装置両方を含むことができる。上記コンピュータ可読記憶媒体は、上記コンピュータプログラムと、及び上記端末デバイスに必要な他のプログラムとデータとを記憶するように構成されている。上記コンピュータ可読記憶媒体はさらに、既に出力したデータ又は出力しようとするデータを暫く記憶するように構成されている。
【0124】
上記実施形態の方法におけるプロセスの一部又は全部は、コンピュータプログラムが関連ハードウェアを指示することによって完成され得るということを、当業者は理解できる。上記プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されることができる。上記プログラムが実行されると、上記各方法の実施形態に記載のプロセスを含むことができる。上記記憶媒体は磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などであることができる。
【0125】
以上に開示されたのは本発明の好ましい実施形態に過ぎないが、当然ながら、それをもって本発明の特許請求の範囲を制限することはできない。従って、本発明の特許請求による同等の変更は、依然として本発明がカバーする範囲に属する。
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図9c
図9d
図9e
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-07-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
第1の伝送時間間隔は第1のN1回のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第2のN1回のUL共有チャネル伝送は第1の伝送時間間隔の後のN1回のUL共有チャネル伝送である。具体的に、図9aに示すように、端末デバイスは第1の開始時点において、第2のN1回のUL共有チャネル伝送のリソースに対応のUL共有チャネルをネットワークデバイスに送信し、第2のN1回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。第1の開始時点は、第2のN1回のUL共有チャネル伝送のリソースの開始時点をTA1個の時間単位早める時点である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
第1の伝送時間間隔は第1のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第2のX*R回のUL共有チャネル伝送は第1の伝送時間間隔の後のX*R回のUL共有チャネル伝送である。具体的に、図9bに示すように、端末デバイスは第1の開始時点において、第2のX*R回のUL共有チャネル伝送のリソースに対応のUL共有チャネルをネットワークデバイスに送信し、第2のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。第1の開始時点は、第2のX*R回のUL共有チャネル伝送のリソースの開始時点をTA1個の時間単位早める時点である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
第2の伝送時間間隔は第2のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第3のX*R回のUL共有チャネル伝送は第2の伝送時間間隔の後のX*R回のUL共有チャネル伝送である。具体的に、図9bに示すように、端末デバイスは第2の開始時点において、第3のX*R回のUL共有チャネル伝送のリソースに対応のUL共有チャネルをネットワークデバイスに送信し、第3のX*R回のUL共有チャネルの反復伝送を行う。第2の開始時点は、第3のX*R回のUL共有チャネル伝送のリソースの開始時点をTA2個の時間単位早める時点である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
第1の伝送時間間隔は第1のMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第2のMミリ秒のUL共有チャネルは第1の伝送時間間隔の後のMミリ秒のUL共有チャネルである。具体的に、図9cに示すように、端末デバイスは第1の開始時点において、第2のMミリ秒のUL共有チャネルリソースに対応のUL共有チャネルをネットワークデバイスに送信し、第2のMミリ秒のUL共有チャネルの反復伝送を行う。第1の開始時点は、第2のMミリ秒の開始時点をTA1個の時間単位早める時点である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
1203:端末デバイスはTA1に基づいて、第1の伝送時間間隔の間に、第2のTBを送信する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0081】
1204:端末デバイスは、第2のTBの伝送の終了時に対応のTA2を確定する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0083】
1205:端末デバイスはTA2に基づいて、第2の伝送時間間隔の間に、第3のTBを送信する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0084】
第2の伝送時間間隔は第2のTBの伝送に占有される時間領域リソースの後の伝送時間間隔であり、第3のTBは第2の伝送時間間隔の後のTBである。具体的に、図9dに示すように、端末デバイスは第2の開始時点において、第3のTBをネットワークデバイスに送信する。第2の開始時点は、第3のTBの開始時点をTA2個の時間単位早める時点である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0089】
1301:端末デバイスは初期TAに基づいて、第1のN2個のTBの反復伝送を行う。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0090】
1302:端末デバイスは、第1のN2個のTBの反復伝送の終了時に対応のTA1を確定する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0092】
1303:端末デバイスはTA1に基づいて、第1の伝送時間間隔の間に、第2のN2個のTBの反復伝送を行う。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0094】
1304:端末デバイスは、第2のN2個のTBの反復伝送の終了時に対応のTA2を確定する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0096】
1305:端末デバイスはTA2に基づいて、第2の伝送時間間隔の間に、第3のN2個のTBの反復伝送を行う。
【手続補正14】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アップリンク(UL)同期方法であって、前記UL同期方法は、
端末デバイスが、スケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであるUL共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(TTI)を確定すること、
前記UL共有チャネルの伝送の間に、前記1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行うことを含み、
前記1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位である、
ことを特徴とするアップリンク同期方法。
【請求項2】
前記UL共有チャネルリソースは、ダウンリンク制御情報(DCI)を介してスケジューリングされたUL共有チャネルによって占有される時間・周波数リソース、又は、予め構成されたULリソース(PUR)である、
ことを特徴とする請求項1に記載のアップリンク同期方法。
【請求項3】
前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、前記UL共有チャネルの各N1回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、前記N1の値は半静的に構成され又は動的に指示される、
ことを特徴とする請求項1~2のいずれか一項に記載のアップリンク同期方法。
【請求項4】
前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、前記UL共有チャネルの各X*R回の反復伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、前記Xの値は半静的に構成され又は動的に指示され、前記Rは前記UL共有チャネルの反復伝送の総回数である、
ことを特徴とする請求項1~2のいずれか一項に記載のアップリンク同期方法。
【請求項5】
前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、スケジューリングされた複数の伝送ブロック(TB)のうちの各伝送ブロックの伝送ごとに占有される時間領域リソースである、
ことを特徴とする請求項1~2のいずれか一項に記載のアップリンク同期方法。
【請求項6】
前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位は、スケジューリングされた複数の伝送ブロックのうちの各N2個の伝送ブロックの伝送ごとに占有される時間領域リソースであり、前記N2の値は半静的に構成され又は動的に指示され、前記N2は2以上である、
ことを特徴とする請求項1~2のいずれか一項に記載のアップリンク同期方法。
【請求項7】
前記UL共有チャネルの伝送の間に、前記1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行うことは、
前記UL共有チャネルの伝送の間に、前記端末デバイスがネットワークデバイスによって指示される遅延変動率に基づいて、前記UL共有チャネルの各N個の時間単位における伝送の終了時に対応のタイミングアドバンス(TA)を確定すること、
前記端末デバイスが各前記TAと前記各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位を利用することでUL同期を行うことを含む。
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のアップリンク同期方法。
【請求項8】
前記UL共有チャネルリソースは第1の時間領域リソース、第2の時間領域リソースと第1の伝送時間間隔を含み、前記第1の伝送時間間隔はM個の時間単位を含み、
前記第1の時間領域リソースは、時間領域における前記第1の伝送時間間隔の前に位置するN個の連続的な時間単位であり、前記第2の時間領域リソースは、時間領域における前記第1の伝送時間間隔の後に位置するN個の連続的な時間単位であり、
前記端末デバイスが各前記TAと前記各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位を利用することでUL同期を行うことは、
前記UL共有チャネルの前記第1の時間領域リソースにおける伝送が終了する際に、前記端末デバイスが前記第1の伝送時間間隔において、第1の開始時点をスタートとして前記第2の時間領域リソースに対応の前記UL共有チャネルを送信することを含み、
前記第1の開始時点は、前記第2の時間領域リソースの開始時点を第1のTA早めることによって取得され、前記第1のTAは、前記UL共有チャネルの前記第1の時間領域リソースにおける伝送の終了時に対応のTAである、
ことを特徴とする請求項7に記載のアップリンク同期方法。
【請求項9】
前記伝送時間間隔の大きさは、最大遅延差分値又は最大遅延変動値以上であり、
前記最大遅延差分値は、セルにおける第1の位置に対応の伝搬遅延と前記セルにおける第2の位置に対応の伝搬遅延との間の差分値であり、前記第1の位置は前記セルにおけるネットワークデバイスから最も遠い位置であり、前記第2の位置は前記セルにおけるネットワークデバイスに最も近い位置であり、
前記最大遅延変動値は、前記端末デバイスが前記ネットワークデバイスから最も遠い際の伝搬遅延と前記端末デバイスが前記ネットワークデバイスに最も近い際の伝搬遅延との間の差分値である、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のアップリンク同期方法。
【請求項10】
前記M個の時間単位はUL時間単位である、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のアップリンク同期方法。
【請求項11】
通信装置であって、確定モジュールと処理モジュールを含み、
前記確定モジュールは、アップリンク(UL)共有チャネルリソースにおける1つ又は複数の伝送時間間隔(TTI)を確定するように構成されており、前記UL共有チャネルリソースはスケジューリングされたUL共有チャネルによって占有されるリソースであり、前記1つ又は複数の伝送時間間隔はそれぞれ、前記UL共有チャネルリソースにおける各N個の時間単位ごとの後のM個の連続的な時間単位であり、
前記処理モジュールは、前記UL共有チャネルの伝送の間に、前記1つ又は複数の伝送時間間隔を利用することでUL同期を行うように構成されている、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項12】
通信装置であって、プロセッサとメモリを含み、
前記プロセッサと前記メモリは互いに接続しており、前記メモリはコンピュータプログラムを記憶するように構成されており、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プロセッサは前記プログラム命令を呼び出すことによって、請求項1~10のいずれか一項に記載のアップリンク同期方法を実行するように構成されている、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項13】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶しており、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プログラム命令がプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項1~10のいずれか一項に記載のアップリンク同期方法を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】