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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-22
(54)【発明の名称】医療デバイス及び関連方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20230215BHJP
【FI】
A61B18/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022532568
(86)(22)【出願日】2020-12-16
(85)【翻訳文提出日】2022-05-31
(86)【国際出願番号】 US2020065201
(87)【国際公開番号】W WO2021126901
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】201911302755.6
(32)【優先日】2019-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】シア、イン
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ、ロンション
(72)【発明者】
【氏名】ペイ、シンジャー
(72)【発明者】
【氏名】フア、ミンフォン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK06
4C160KK13
4C160KK58
4C160MM43
(57)【要約】
医療デバイスは、電極シャフトと絶縁先端とを含む。電極シャフトは、標的部位にエネルギーを送達するように構成されるとともに、標的部位に流体を送達するように構成された電極シャフト管腔を含む。絶縁先端は、電極シャフトの遠位先端に結合される。絶縁先端は絶縁先端管腔を含み、絶縁先端管腔は、電極シャフト管腔に流体接続されるとともに、標的部位に流体を送達するように構成される。絶縁先端は、電極シャフトの遠位先端の全体を覆う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的部位にエネルギーを送達するように構成されるとともに、前記標的部位に流体を送達するように構成された電極シャフト管腔を含む電極シャフトと、
前記電極シャフトの遠位先端に結合された絶縁先端と、を含み、
前記絶縁先端は絶縁先端管腔を含み、前記絶縁先端管腔は、前記電極シャフト管腔に流体接続されるとともに、前記標的部位に流体を送達するように構成され、
前記絶縁先端は、前記電極シャフトの前記遠位先端の全体を覆う、
医療デバイス。
【請求項2】
前記絶縁先端は、丸みのある遠位端と円筒状側部とを含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項3】
前記丸みのある遠位端は半球状であるとともに、前記電極シャフトの前記遠位先端を越えて遠位に延びる、請求項2に記載の医療デバイス。
【請求項4】
前記絶縁先端管腔は、前記電極シャフトの前記遠位先端の一部を受け入れるように構成された幅広部と、前記電極シャフトの前記遠位先端を越えて遠位に延びる幅狭部とを含む、請求項2又は3に記載の医療デバイス。
【請求項5】
前記絶縁先端管腔の前記幅狭部は、前記電極シャフト管腔の断面幅に等しい断面幅を含み、前記幅狭部は、面取りされた遠位端部分を含む、請求項4に記載の医療デバイス。
【請求項6】
前記電極シャフト管腔及び前記絶縁先端管腔は、当該医療デバイスの長手方向軸線に沿って延びる、請求項1~5のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項7】
前記絶縁先端は、はんだにより前記電極シャフトに結合される、請求項1~6のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項8】
前記絶縁先端の半径方向内側部分は、前記はんだの少なくとも一部を受け入れるように構成された間隙を含む、請求項7に記載の医療デバイス。
【請求項9】
前記絶縁先端は、ろう付けにより前記電極シャフトに結合される、請求項1~6のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項10】
前記絶縁先端が前記電極シャフトに結合されるとき、充填材が、前記電極シャフトの一部と前記絶縁先端の一部との間の接合部にある空間を占める、請求項9に記載の医療デバイス。
【請求項11】
前記絶縁先端は、共に結合されて前記絶縁先端を前記電極シャフトに結合する二つの絶縁先端半片を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項12】
前記電極シャフトは、広くなった遠位部分を含み、前記二つの絶縁先端半片のそれぞれは、前記絶縁先端半片が前記電極シャフトに結合されるときに前記広くなった遠位部分の少なくとも一部を受け入れるための溝を含む、請求項11に記載の医療デバイス。
【請求項13】
前記二つの絶縁先端半片のそれぞれの前記溝は、前記電極シャフトの前記遠位先端の一部を受け入れるように構成された前記絶縁先端管腔の幅広部と、前記電極シャフトの前記遠位先端を越えて遠位に延びる前記絶縁先端管腔の幅狭部との間に配置される、請求項12に記載の医療デバイス。
【請求項14】
前記電極シャフトは、第一の長手方向部分と、前記第一の長手方向部分の近位にある第二の長手方向部分と、前記第一の長手方向部分と前記第二の長手方向部分との間の移行部分とを含み、
前記第一の長手方向部分は、前記第二の長手方向部分の断面幅よりも小さい断面幅を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【請求項15】
前記電極シャフトはステンレス鋼で形成され、前記絶縁先端はセラミック又はポリマー材料で形成される、請求項1~14のいずれか一項に記載の医療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の態様は一般に、医療デバイス及び関連方法に関する。特に、本開示の態様は、絶縁された遠位先端を有する電極を用いて、組織に若しくは組織内に電気エネルギーを送達すること、並びに/又は組織内に及び/若しくは組織下に流体を注入することによって組織を処置するように構成された医療デバイス及び関連方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡又は他の適切な挿入デバイス等の医療デバイスは、内視鏡検査、腹腔鏡検査、関節鏡検査、婦人科鏡検査、胸腔鏡検査、膀胱鏡検査等の様々な種類の診断的処置及び外科的処置に用いられる。これらの処置の多くは、腫瘍、感染等を処置するために、器官又は腺の組織にエネルギーを送達することを含む。このような処置の例としては、内視鏡的粘膜切除術(EMR: Endoscopic Mucosal Resection)、内視鏡的粘膜下層切除術(ESR: Endoscopic Sub-mucosal Resection)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD: Endoscopic Sub-mucosal Dissection)、ポリープ切除術、粘膜切除術等が挙げられる。特に、このような処置は、外科的切開部を通して又は天然の解剖学的開口部(例えば、口、腟、又は直腸)を通して対象の身体に挿入デバイスを挿入し、挿入デバイスを通して挿入された補助デバイスを用いて標的部位にて処置若しくは手術を行うことによって実施され得る。
【0003】
時として、医療処置中に、使用者は、組織を隆起させる、分離する、洗浄する、切断する、解剖する、切除する、マーキングする、凝固させる、焼灼する、又はその他の手法で処置及び/若しくは操作する目的で、注射針及びエネルギー送達デバイスを使用する場合がある。注入とエネルギー送達とは、別々に実施される場合がある。例えば、組織にエネルギーを送達するために、使用者は、挿入デバイスから注射針を取り除き、挿入デバイスを通してエネルギー送達デバイスを目標とする組織に送達することが必要な場合があり、その逆もまた然りである。処置中、使用者は、注射針及びエネルギー送達デバイスの使用を交互に行う場合があり、デバイスの交換は、医療処置の所要時間及びリスクを増加させる可能性がある。更に、通電されたときに、エネルギー送達デバイスの一つ以上の部分が組織(又は挿入デバイスの内部チャネル)に意図せずに接触する又は組織を傷つける可能性がある。
【0004】
本開示のデバイス及び方法は、上述の欠点の一つ以上を修正することができる又は当該技術分野の他の態様に対処することができる。
【発明の概要】
【0005】
本開示の例は、とりわけ、組織に電気エネルギーを送達することによって組織を治療するように構成され、且つ組織内に及び/又は組織下に流体を送達するように構成された医療デバイスに関する。本明細書に開示される各例は、開示される他の例のいずれかと関連して記載される特徴の一つ以上を含み得る。
【0006】
一例では、医療デバイスは、電極シャフトと絶縁先端とを含んでもよい。電極シャフトは、標的部位にエネルギーを送達するように構成されてもよく、標的部位に流体を送達するように構成された電極シャフト管腔を含んでもよい。絶縁先端は、電極シャフトの遠位先端に結合されてもよい。絶縁先端は絶縁先端管腔を含んでもよく、絶縁先端管腔は、電極シャフト管腔に流体接続されるとともに、標的部位に流体を送達するように構成されてもよい。絶縁先端は、電極シャフトの遠位先端の全体を覆ってもよい。
【0007】
医療デバイスは、以下の特徴の一つ以上を含んでもよい。絶縁先端は、丸みのある遠位端と、円筒状側部とを含んでもよい。丸みのある遠位端は半球状であってもよく、電極シャフトの遠位先端を越えて遠位に延びてもよい。絶縁先端管腔は、電極シャフトの遠位先端の一部を受け入れるように構成された幅広部と、電極シャフトの遠位先端を越えて遠位に延びる幅狭部とを含んでもよい。絶縁先端管腔の幅狭部は、電極シャフト管腔の断面幅に等しい断面幅を含んでもよく、幅狭部は、面取りされた遠位端部分を含んでもよい。電極シャフト管腔及び絶縁先端管腔は、医療デバイスの長手方向軸線に沿って延びてもよい。
【0008】
絶縁先端は、はんだにより電極シャフトに結合されてもよい。絶縁先端の半径方向内側部分は、はんだの少なくとも一部を受け入れるように構成された間隙を含んでもよい。絶縁先端は、ろう付けにより電極シャフトに結合されてもよい。絶縁先端が電極シャフトに結合されるとき、充填材が、電極シャフトの一部と絶縁先端の一部との間の接合部にある空間を占めてもよい。
【0009】
絶縁先端は、共に結合されて絶縁先端を電極シャフトに結合する二つの絶縁先端半片を含んでもよい。電極シャフトは、広くなった遠位部分を含んでもよい。二つの絶縁先端半片のそれぞれは、絶縁先端半片が電極シャフトに結合されるときに広くなった遠位部分の少なくとも一部を受け入れるための溝を含んでもよい。二つの絶縁先端半片のそれぞれの溝は、電極シャフトの遠位先端の一部を受け入れるように構成された絶縁先端管腔の幅広部と、電極シャフトの遠位先端を越えて遠位に延びる絶縁先端管腔の幅狭部との間に配置されてもよい。
【0010】
電極シャフトは、第一の長手方向部分と、第一の長手方向部分の近位にある第二の長手方向部分と、第一の長手方向部分と第二の長手方向部分との間の移行部分とを含んでもよい。第一の長手方向部分は、第二の長手方向部分の断面幅よりも小さい断面幅を含んでもよい。電極シャフトはステンレス鋼で形成されてもよく、絶縁先端はセラミック又はポリマー材料で形成されてもよい。
【0011】
別の例では、医療デバイスは、流体ポートとエネルギー受信ハブとを含むハンドルを含んでもよい。医療デバイスはまた、シャフトを含んでもよく、シャフトは、流体ポートからシャフトを通して流体の流れを導くように構成されたシャフト管腔を含む。医療デバイスはまた、導電性要素と電極とを含んでもよい。導電性要素は、エネルギー受信ハブに電気的に接続されてもよく、ハンドル及び/又はシャフトの少なくとも一部を通過してもよい。電極は、シャフトの遠位端に結合されてもよく、電極シャフトと、電極シャフトの遠位先端に結合された絶縁先端とを含んでもよい。電極シャフトは、導電性要素に電気的に接続されてもよく、シャフト管腔に流体接続された電極シャフト管腔を含んでもよい。絶縁先端は電極シャフト管腔に流体接続された絶縁先端管腔を含んでもよく、電極の遠位端から流体を送達するように構成されてもよい。絶縁先端は、電極シャフトの遠位先端の全体を覆ってもよい。
【0012】
医療デバイスは、以下の特徴の一つ以上を含んでもよい。ハンドルは、本体と可動体とを更に含んでもよい。本体に対する可動体の動きにより、シャフトの遠位端に対して電極が移動されてもよい。可動体が近位に後退した位置にあることにより、絶縁先端のみがシャフトを越えて遠位に露出されてもよい。可動体が遠位に延びた位置にあることにより、絶縁先端及び少なくとも電極シャフトの一部は、シャフトを越えて遠位に露出されてもよい。
【0013】
更に別の例では、医療デバイスは、電極シャフトと絶縁先端とを含んでもよい。電極シャフトは、流体を受け入れるように構成された電極シャフト管腔を含んでもよい。絶縁先端は、電極シャフトの遠位先端に結合されてもよい。絶縁先端は、電極シャフトを越えて遠位に延びる、丸みのある遠位部分を含んでもよい。絶縁先端は、電極シャフト管腔に流体接続されてチャネルを形成する絶縁先端管腔を含んでもよい。チャネルは、医療デバイスの長手方向軸線に沿って延びてもよい。
【0014】
医療デバイスは、以下の特徴の一つ以上を含んでもよい。絶縁先端は、はんだ付け又はろう付けによって電極シャフトに結合されてもよい。絶縁先端は、共に結合されて絶縁先端を電極シャフトに結合する二つの絶縁先端半片を含んでもよい。電極シャフトは、広くなった遠位部分を含んでもよく、二つの絶縁先端半片のそれぞれは、絶縁先端半片が電極シャフトに結合されるときに広くなった遠位部分の少なくとも一部を受け入れるための溝を含んでもよい。
【0015】
前述の発明の概要及び以下の発明を実施するための形態は両方とも単なる例示及び説明であり、請求される本開示を限定するものではないと理解され得る。
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の例示的態様を示し、明細書と共に、本開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A】例示的な医療デバイスを示す。
図1B】本開示の態様による、医療デバイスの遠位部分を拡大した医療デバイスの断面図を示す。
図2A図1A及び図1Bの医療デバイスの電極部分の側面図を示す。
図2B】本開示の態様による、図2Aの電極部分の断面図を示す。
図3A図1A及び図1Bの医療デバイスの別の例示的な電極部分の側面図を示す。
図3B】本開示の態様による、図3Aの電極部分の断面図を示す。
図4A】本開示の態様による、図1A及び図1Bの医療デバイスの更に別の例示的な電極部分の側面図を示す。
図4B図4Aの電極部分の部分分解図を示す。
図4C図4Aの電極部分の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の例は、例えば、電極により組織に電気エネルギーを印加する際に組織の処置及び/又は操作の有効性、効率、及び安全性を促進し且つ向上させること、医療処置中に、電極の遠位端を通して組織内に及び/又は組織下に流体を送達すること、並びに電極の遠位先端を絶縁することを目的とするデバイス及び方法を含む。例えば、本開示の態様は、使用者(例えば、医師、医療技術者、又はその他の医療サービス提供者)に、電極を有する医療デバイスを使用して組織に電気エネルギー又は熱を印加する能力並びに同じ医療デバイスを用いて組織内及び/又は組織下に流体を送達する能力を提供し得る。本開示の態様は、組織を損傷したり組織の意図しない部分に接触したりする可能性を低下させて、使用者に、電気エネルギー又は熱を印加するとともに流体を送達する能力を提供し得る。本開示のいくつかの態様は、内視鏡下、腹腔鏡下、関節鏡下、婦人科鏡下、胸腔鏡下、膀胱鏡下、又は他の種類の処置の実施において使用され得る。
【0018】
ここで、上述の及び添付の図面に示される本開示の例を詳述する。同じ又は同様の部分を指すために、可能な限り、図面の全体を通して同じ参照番号を使用する。
「近位(proximal)」及び「遠位(distal)」という用語は、本明細書では、例示的な医療デバイスの構成要素の相対位置を指すために使用される。本明細書で使用される場合、「近位」とは、対象の身体の外部に相対的により近い、又は医療デバイスを把持する若しくはそうでなければ使用する医療専門家等の使用者により近い位置を指す。これに対して、「遠位」とは、医療デバイスを把持する若しくはそうでなければ使用する医療専門家若しくはその他の使用者から相対的に更に離れた、又は対象の身体の内部により近い位置を指す。本明細書で使用する場合、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」という用語又はそれらの他の変化形は、あるリストの要素を含むデバイス又は方法がそれら要素のみを含まず、明示的に記載されていない若しくはそのようなデバイス又は方法に固有のものではない他の要素を含み得るように、非排他的な包含を含むことを意図している。特に明記されない限り、「例示的な(exemplary)」という用語は、「理想(ideal)」というよりもむしろ「例(example)」の意味で使用される。本明細書で使用する場合、「約(about)」、「実質的に(substantially)」、及び「約(approximately)」という用語は、示される値の+/-10%以内の範囲の値を示す。
【0019】
図1A及び図1Bは、ハンドル12と、シャフト14と、遠位端16とを含む医療デバイス10を示す。ハンドル12は、本体18と可動体20とを含んでもよい。ハンドル12はまた、流体を受け入れるように構成されたポート22と、電気プラグ又はソケットに類似する、電気エネルギーを受信するように構成されたハブ24とを含んでもよい。遠位端16は、エンドエフェクタ、例えば、電極部分26(以後、「電極26」)を含む。電極26はハブ24に電気的に接続され、以下、詳細に記載するように、ポート22に流体接続された又はそうでなければ流体連通するチャネルを含んでもよい。追加的に、図1Bに示すように、及び以下、詳細に記載するように、電極26は、絶縁先端28を含んでもよく、絶縁先端28は、電極シャフト30の遠位部分を少なくとも部分的に包囲していてもよい。
【0020】
医療デバイス10は、ハンドル12が対象の外部に留まり得る一方で、シャフト14の少なくとも一部が対象内にあり得るように、挿入デバイス(図示せず)を通して又は単独で対象の体管腔に挿入されてもよい。遠位端16は、対象内の標的部位に配置されてもよい。使用者は、対象の外部から、ハンドル12を操作することができる。本体18に対する可動体20の第一の方向(例えば、遠位方向)における動きにより、電極26がシャフト14に対して延びてもよく(例えば、電極26がシャフト14の遠位端に対して遠位に移動してもよく)、その一方で、本体18に対する可動体20の第二の方向(例えば、近位方向)における動きにより、電極26がシャフト14に対して後退してもよい(例えば、電極26がシャフト14の遠位端に対して近位に移動してもよい)。図示しないが、ハンドル12の可動体20又は追加の構成要素は、電極26(又は電極26及び遠位端16)をシャフト14に対して左若しくは右及び/又は上若しくは下に関節運動させてもよい。
【0021】
ハンドル12は、ポート22を介して流体供給源(図示せず)に結合されてもよい。ポート22は、ハンドル12(図1B)及びシャフト14を通して延び得る内部管腔31を介して電極26と流体連通してもよい。図1Bに示されるハンドル12の様々な部分は、ハンドル12の様々な部分をより詳細に示すために、均一の縮尺ではない場合があることに留意されたい。一態様では、内部管腔31は、ハンドル12の本体18及びシャフト14を通して長手方向に延びて、ポート22を電極26に流体的に接続してもよい。ポート22は、本体18の近位部分に、例えば、本体18の近位端に配置されてもよい。代替的に、ポート22は、本体18の遠位部分又は中央部分に配置されてもよい。更に、ポート22は、ハンドル12と流体供給源との間の確実な接続を維持すること、逆流(例えば、ポート22から近位に流出する流体)を最小限にする若しくは阻止すること、及び/又は漏れを最小限にする若しくは阻止することを補助するための一方向弁、ルアー、シール、ねじ山、及び/又は任意の適切な要素を含んでもよい。一例では、一方向弁は、内部エラストマー及び/又はゲル状シール部材(図示せず)を含む外部ハウジングを含んでもよい。
【0022】
ハンドル12は、ハブ24を介してエネルギー源(図示せず)に結合されてもよい。ハブ24は、エネルギー源に結合するための一つ以上のプロング又はピン32を含んでもよい。ハブ24は、導電性要素33を介して電極26に電気的に接続されてもよく、導電性要素33は、ピン32に電気的に接続されて、ハンドル12及びシャフト14の少なくとも一部を通して延びてもよい。エネルギー源は、電気焼灼源、高周波発生器、加熱源、電流発生器等であってもよい。一態様では、医療デバイス10は、モノポーラ電気外科手術に使用されてもよく、電極26から離れて、対象上に又は対象に隣接して配置されるリターン電極を含んでもよい。別の態様では、医療デバイス10は、バイポーラ電気外科手術に使用されてもよい。その場合、電極26は、アクティブ電極部分を含んでもよく、リターン電極は、電極26の別の部分及び/若しくはシャフト14に又は電極26の別の部分及び/若しくはシャフト14の近辺に設けられてもよい。一例では、図示しないが、二つの導電性要素がシャフト14を通して延びてもよく、この場合、導電性要素は互いに電気的に絶縁され、一方がアクティブ電極にエネルギーを伝導し、もう一方がリターン電極からエネルギーを伝導することを可能にしてもよい。
【0023】
ハブ24は、本体18上、例えば、本体18の近位端上に配置されてもよい。一態様では、ポート22は、本体18の近位端から本体18の長手方向軸線に平行な方向に延びてもよく、ハブ24は、本体18の近位端から本体18の長手方向軸線を横断する角度(例えば、約45度)で延びてもよい。別の態様では、ハブ24は、本体18の遠位部分又は中央部分に、又は可動体20上に配置されてもよい。図示しないが、本体18及び/又はハブ24は、ハンドル12とエネルギー源との間の確実な接続を維持すること、逆流(例えば、ポート22及び/又は内部管腔31から流れ、ハブ24から近位に出る流体)を最小限にする若しくは阻止すること、及び/又は漏れを最小限にする若しくは阻止することを補助するための一方向弁、ルアー、シール、ねじ山、及び/又は任意の適切な要素を含んでもよい。
【0024】
図1Bに示される一態様では、ピン32は、ハンドル12の長手方向軸線を横断してハブ24を通して延びてもよく、ワイヤ、ケーブル、及び/又は編組シース等の導電性要素33に電気的に及び物理的に接続されてもよい。導電性要素33は、電気的に伝導性であってもよく、又は電気伝導性要素を含んでもよく、導電性要素33は、内部管腔31及びシャフト14を通して長手方向に延びてもよい。図1Bに示すように、ポート22を通して送達される流体は、導電性要素33の少なくとも一部を包囲してもよい。一態様では、導電性要素33は、内部管腔31内の流体から導電性要素33を絶縁することを補助するための一つ以上の絶縁層を含んでもよい。上で言及したように、医療デバイス10がバイポーラ構成を有する場合、第二の導電性要素(図示せず)が帰還経路として提供されてもよい。図示しないが、別の態様では、エネルギー源は、ハンドル12の部品(例えば、ハンドル12内の内部バッテリー)であってもよい。
【0025】
言及したように、ハンドル12は、シャフト14の遠位端16に対する電極26の延長又は後退を制御することができる。例えば、本体18は、スロット34を含んでもよく、可動体20は、スロット34内に摺動可能に配置されてもよい。例えば、本体18は、使用者の手で把持されるように構成されてもよく、可動体20は、使用者の親指の動きによって制御されるように構成されてもよい。例えば、可動体20と反対側の本体18の側部は、使用者が本体18を握るのに役立ち得る一つ以上の外形36を含んでもよい。更に、可動体20は、使用者が可動体20を操作するのに役立ち得る一つ以上の隆起部37を含んでもよい。可動体20は、本体18に対して一つ以上の位置にロック可能であってもよく、及び/又はある方向に(例えば、近位に後退した位置に向かって)ばね付勢されてもよい。
【0026】
可動体20は駆動要素に結合されてもよく、駆動要素は、本体18と可動体20との間の相対運動に基づいて電極26の少なくとも一部に遠位又は近位の動きを与えてもよい。一態様では、導電性要素33は、導電性要素33が電極26の少なくとも一部に遠位又は近位の動きを与える一方でまた、エネルギーを電極26に(及び/又は電極26から)送達するために電極26をハブ24に、例えば一つ以上のピン32に結合するように、駆動ワイヤ、ロッド、ケーブル等としても機能してよい。図1Bに示すように、可動体20は、結合機構、例えばカプラ38を介して導電性要素33に結合されてもよい。一態様では、可動体20の動きにより導電性要素33が延長され又は後退し、それゆえ、電極26が延長される又は後退するように、カプラ38は、可動体20に物理的に(直接的に又は間接的に)結合されてもよく、且つまた、導電性要素33に物理的に(直接的又は間接的に)結合されてもよい。カプラ38及び/又はハンドル12内のその他の構成要素は、導電性要素33、ゆえに、電極26が後退した位置又は延長された位置にあるときに、ピン32と導電性要素33との間の電気接続を維持するのに役立ち得ることに留意されたい。代替的に、別の態様では、カプラ38及び/又はハンドル12内のその他の構成要素は、導電性要素33、ゆえに、電極26が延長された位置又は少なくとも部分的に延長された位置にあるときにのみピン32と導電性要素33とを電気的に接続するように構成されてもよい。
【0027】
図1Aに示すように、ハンドル12はまた、一つ以上のインジケータ、例えば、インジケータ39A、39Bを含んでもよい。例えば、インジケータ39A、39Bは、シャフト14に対する電極26の位置を使用者に視覚的に示してもよい。インジケータ39A、39Bの位置はまた、可動体20の位置に対応してもよい。例えば、インジケータ39Aは、ハンドル12上の、可動体20の後退した位置に対応する位置に配置されてもよく、電極26がシャフト14に対して後退していることを示してもよい。同様に、インジケータ39Bは、ハンドル12上の、可動体20の延長された位置に対応する位置に配置されてもよく、電極26がシャフト14に対して延長されていることを示してもよい。
【0028】
図1A及び図1Bに示すように、シャフト14は、本体18の遠位部分から遠位端16まで延び、電極26の少なくとも一部を包囲してもよい。シャフト14は、一つ以上の管腔(例えば、管腔31)及び駆動ワイヤ(例えば、導電性要素33)の少なくとも一部を包囲するシースであってもよい。別の態様では、シャフト14は、ハンドル12から遠位端16まで延びる一つ以上の管腔を含む押出品であってもよい。
【0029】
図1Bの拡大部は、シャフト14及び遠位端16の追加的な特徴を示す。電極26は、電極シャフト30の遠位部分を包囲する絶縁先端28を含む。電極26は、遠位端16のエンドキャップ42の一部内に配置されてもよい。エンドキャップ42は、遠位端面44と、段階的表面46、48、及び50とを含んでもよい。例えば、第一の段階的表面46は、エンドキャップ42の最遠位部分にあってもよい。図1Bに示すように、シャフト14が遠位端16に結合された状態で、エンドキャップ42の第一の段階的表面46はシャフト14を越えて遠位に露出され得る一方で、第二の段階的表面48はシャフト14内に受け入れられ得る。第三の段階的表面50は、例えば、シャフト14へのエンドキャップ42の挿入を容易にするためにテーパ状であってもよい。別の例では、シャフト14は、エンドキャップ42の半径方向外側部分を完全に内包してもよい。エンドキャップ42は、少なくとも部分的に電気絶縁性であってもよい。例えば、エンドキャップ42は、セラミック材料又は別の非導電性材料で形成されていてもよい。代替的に、遠位端面44並びに電極26に接触する及び/又は電極26を包囲するエンドキャップ42の内側部分のみが電気絶縁性であってもよい。遠位端面44は中心開口部52を含み、中心開口部52を通して電極26が延長され且つ後退し得る。
【0030】
電極26は、遠位端16の近位支持部54に結合されてもよく、近位支持部54は、円筒状延長部56を含んでもよい。近位支持部54は、駆動ワイヤ受入部58を介して駆動ワイヤ(例えば、導電性要素33)の一部に結合されてもよい。円筒状延長部56は、遠位に延びてもよく、電極26の少なくとも一部を受け入れてもよい。電極26及び円筒状延長部56は、溶接、接着剤、圧着、摩擦嵌合、又はその他の適切な結合により結合されてもよい。一態様では、円筒状延長部56は、異なる電極26を遠位端16に取り外し可能に結合することを可能にしてもよい。近位支持部54は、支持管腔70を含み、支持管腔70は、例えば、シャフト14を通した管腔(例えば、管腔31)を介してポート22を電極26に流体的に接続する。
【0031】
近位支持部54は、駆動ワイヤ受入部58を含む近位結合部72を含む。駆動ワイヤ受入部58は、支持管腔70の少なくとも一部に平行に延びる窪みであってもよい。駆動ワイヤ受入部58は、駆動ワイヤ(図示せず)の一部を受け入れてもよく、駆動ワイヤ及び/又は内部シース40は、可動体20の動きが、近位支持部54、ゆえに電極26に遠位又は近位の動きを与えるように、可動体20に結合されてもよい。駆動ワイヤは、溶接、接着剤、圧着、摩擦嵌合、又は任意の他の永久若しくは一時結合によって結合部72内の駆動ワイヤ受入部58に結合されてもよい。近位支持部54はまた、溶接、接着剤、圧着、摩擦嵌合、又は任意の他の永久若しくは一時結合によって電極26に結合されてもよい。一態様では、ハブ24の一つ以上のプロング32を電極26に電気的に接続するために、駆動ワイヤ及び近位支持部54の両方が導電性である。別の態様では、近位支持部54は、少なくとも部分的に絶縁性であってもよく、駆動ワイヤを電極26に電気的に接続するワイヤ又はその他の導電性要素を含んでもよい。同様に、一態様では、駆動ワイヤは、少なくとも部分的に絶縁性であってもよく、ワイヤ又はその他の導電性要素を含んでもよい。更に、駆動ワイヤの少なくとも一部は内部シース40内に配置されてもよい。代替的に、駆動ワイヤは、シャフト14内の別個の管腔(例えば、内部シース40を通して延びる管腔とは別個の管腔)内に配置されてもよい。
【0032】
エンドキャップ42は中央部74を含み、延長及び後退時に中央部74を通して電極シャフト30が移動し得る。エンドキャップ42はまた、中央部74の遠位端に、狭まっている部分又は停止表面76を含んでもよい。電極シャフト30は、第一の長手方向部分80と第二の長手方向部分82との間に移行部分78を含んでもよい。停止表面76及び移行部分78は、エンドキャップ42を通した電極26の遠位延長を制限し得る。完全に延長された位置において、第一の長手方向部分80はエンドキャップ42から突出してもよく、組織を切除する又はそうでなければ処置するために使用され得る露出部分を形成してもよい。更に、図示しないが、エンドキャップ42は、溶接、接着剤、圧着、摩擦嵌合、又はその他の適切な結合によりシャフト14に固定的に結合されてもよい。
【0033】
電極26及び近位支持部54は、ハンドル12の可動体20及び本体18の相対運動に応じて、エンドキャップ42に対し移動可能であってもよい。例えば、可動体20が本体18に対して近位位置にある状態において、電極シャフト30は、電極26の遠位部分(例えば、絶縁先端28)のみがエンドキャップ42を越えて遠位に延びた状態で、エンドキャップ42内に実質的に後退されてもよい。その後、可動体20が本体18に対して遠位に並進するにつれて、電極26及び近位支持部54は、電極26(例えば、電極シャフト30)のより多くの部分が中心開口部52を通りエンドキャップ42を越えて遠位に延びるように、エンドキャップ42に対して遠位に並進する。
【0034】
代替的に、図示しないが、中心開口部52は絶縁先端28よりも大きくてもよく、可動体20が最近位位置にある状態で、電極26(絶縁先端28を含む)はエンドキャップ42の中心開口部52内に完全に後退させることができる。更に、一態様では、可動部材20は、本体18に対する平衡位置を有してもよく、平衡位置は、電極シャフト30がエンドキャップ42から部分的に延びることに対応してもよい。
【0035】
図1Bの拡大部分に示すように、電極シャフト30は、遠位先端60と長手方向部分62とを含む。遠位先端60及び長手方向部分62は、第一の長手方向部分80によって形成されてもよい。遠位先端60は、絶縁先端28内に受け入れられてもよく、且つ絶縁先端28によって覆われてもよく、長手方向部分62は、絶縁先端28の近位にあってもよく、絶縁先端28によって覆われていなくてもよい。
【0036】
電極シャフト30はまた、電極シャフト30を通して延びる、例えば、電極シャフト30の中央部分を通って長手方向に延びる電極シャフト管腔64を含む。電極シャフト管腔64は、近位支持部54を通し、支持管腔70を介してポート22と流体連通してもよい。一態様では、内部シース40は、管腔70とポート22との間の流体接続の少なくとも一部を形成してもよい。更に、電極シャフト管腔64は絶縁先端管腔28Cと流体連通し、電極26の遠位端から流体を送達するためのチャネルを形成する。
【0037】
図1Bに示すように、絶縁先端28は、遠位端28Aと側部28Bとを含んでもよい。遠位端28Aは、丸みが付けられていてもよく、例えば、実質的に半球状であってもよく、側部28Bは、直線の側部を含んでもよく、例えば、実質的に円筒状であってもよい。一態様では、遠位端28A及び側部28Bの形状は、遠位端16を非外傷性にするのに役立ち得る、及び/又は電極30が組織を切断する、解剖する、切除する、マーキングする、凝固させる、焼灼する、若しくはその他の手法で処置するために使用され得る間に、組織に当接する、組織を配置する、組織を操作する、若しくはその他の手法で組織を処置するのに役立ち得る。それでもなお、本開示はこのように限定されず、遠位端28A及び側部28Bを含む絶縁先端28は他の形状を含んでもよい。例えば、絶縁先端28は、円錐台状であってもよく、テーパ状であってもよく、面取りされていてもよく、フィレット加工されていてもよく、ベベル加工されていてもよく、又はこれらの組み合わせであってもよい。一態様では、絶縁先端28は、電極シャフト30の遠位部分(例えば、遠位先端60)を完全に包囲する又は覆う。例えば、絶縁先端28は、電極シャフト30の第一の長手方向部分80の長さの約4分の1を覆ってもよい。別の例では、絶縁先端28は、電極シャフト30の第一の長手方向部分80の長さの約3分の1又は2分の1を覆ってもよい。この態様では、絶縁先端28は、電極シャフト30の遠位部分及び絶縁先端28近辺の組織の少なくとも一部からの絶縁を提供し得る。例えば、絶縁先端28は組織に当接してもよく、絶縁先端28が当接している組織の絶縁を絶縁先端28が補助している間に、電極シャフト30は通電されてもよい。更に、絶縁先端28は、長手方向軸線に沿った絶縁先端28の約2分の1以内に遠位先端60を受け入れてもよい。このことは、絶縁先端28と電極30とをしっかりと結合するのに役立ち得る。更に、絶縁先端28の約2分の1は、遠位先端60を越えて遠位に延びてもよく、このことは、電極30が通電されたときに絶縁先端28の遠位位置28Aに当接する組織を絶縁するのに役立ち得る。
【0038】
以下に記載されるように、絶縁先端28及び電極シャフト30は、例えば、はんだ付け、ろう付け、溶接、接合、又は一つ以上の他の結合機構のうちの一つ以上により物理的に結合されてもよい。更に、絶縁先端28及び電極シャフト30は、流体を標的部位に(例えば、組織を隆起させる、分離する、洗浄する、又はその他の手法で処置するために組織の層内又は組織の層間に)送達する(例えば、注入する)ために、電極シャフト30及び絶縁先端28の両方を通って延びる流体チャネルを形成する。電極シャフト30は、通電されてもよく、電極シャフト30の露出部分(例えば、長手方向部分62)は、組織を切断する、解剖する、切除する、マーキングする、凝固させる、焼灼する、又はその他の手法で処置するために使用されてもよい。
【0039】
図2A及び図2Bは、医療デバイス10の遠位端16の一部を形成し得る電極26の更なる態様を示す。図2Aは、電極26の側面図を示し、図2Bは、電極26の断面図を示す。言及したように、電極26は、電極シャフト30を包囲する絶縁先端28を含む。絶縁先端28は、遠位部分28Aと側部28Bとを含んでもよい。図1B及び図2Bに示すように、絶縁先端28は絶縁先端管腔28Cを含む。この態様では、電極シャフト管腔64を通して送達される流体は、絶縁先端管腔28Cを通して遠位に送達されてもよい。一態様では、電極シャフト管腔64及び絶縁先端管腔28Cはほぼ同じ大きさであってもよい。別の態様では、電極シャフト管腔64及び絶縁先端管腔28Cは、管腔の遠位部分が管腔の近位部分よりも狭くなるように、遠位にテーパ状となっていてもよい。代替的に、電極シャフト管腔64及び絶縁先端管腔28Cは、管腔の近位部分が管腔の遠位部分よりも狭くなるように、近位にテーパ状となっていてもよい。これらの態様では、電極シャフト管腔64及び絶縁先端管腔28Cの異なる大きさは、流体チャネルを通して送達される流体の圧力を増加又は減少させるのに役立ち得る。絶縁先端管腔28Cの遠位端部分28Dは、面取り部又は角度付き部分を含んでもよく、面取り部又は角度付き部分は、組織を損傷させる可能性を低下させて、標的部位に対し流体を散布する、導く、又は別の手法で送達するのに役立ち得る。更に、絶縁先端28の遠位端28Aは、内面28Eを含んでもよい。絶縁先端28と電極30が互いに結合されると、電極20の遠位端面は内面28Eに当接してもよい。
【0040】
言及したように、電極シャフト30は、移行部分78と、第一の長手方向部分80と、第二の長手方向部分82とを含んでもよい。一態様では、電極シャフト30の遠位部分(例えば、第一の長手方向部分80)は、一定幅を含んでもよい。別の態様では、図4B及び図4Cに示すように、電極シャフト30の遠位部分の遠位端は、電極シャフト30の残りの遠位部分に対して増大した厚さ(例えば、拡張端部分292)を含んでもよい。
【0041】
図2Bに示すように、絶縁先端28は、はんだ66により電極シャフト30の遠位部分に結合されてもよい。一態様では、絶縁先端28は、絶縁先端28の半径方向内側部分28Fに間隙68、例えば、半径方向の窪み又は切欠部を含んでもよい。間隙68は、絶縁先端28の長手方向の長さの約4分の1を占めてもよい。この態様では、絶縁先端28は、融解したはんだ66を間隙68内に置き、その後、電極シャフト30を絶縁先端28に挿入することにより、電極シャフト30に結合されてもよい。はんだ66は、絶縁先端28と電極シャフト30とを結合するのに役立ち得る。更に、図2Bに示すように、絶縁先端管腔28Cを形成する半径方向内側部分28Fは、より広い近位管腔(例えば、絶縁先端28が電極シャフト30と重なり合う)からより狭い遠位管腔(例えば、絶縁先端28が電極シャフト30と重なり合わない)に移行してもよい。この態様では、この移行は、間隙68の遠位端に対応し得、また、遠位先端60の遠位端面が絶縁先端28の内面28Eに当接するための停止表面を形成するのに役立ち得る。
【0042】
絶縁先端28は、セラミック(例えば、ジルコニア、ジルコニウム(例えば、ZrO)を含有する合金、酸化アルミニウム(Al)、セラミック合金等)、ポリマー材料(例えば、フルオロポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等)、又は別の医療的に安全な、耐熱性の、非導電性材料で形成されてもよい。電極シャフト30は、導電性材料、例えば、ステンレス鋼(例えば、316Lステンレス鋼)、チタン、又は別の医療的に安全な導電性材料で形成されてもよい。一態様では、電極シャフト30は、表面仕上げを含んでもよく、例えば、ASTM A967 Nitric 2に従って不動態化されてもよい。
【0043】
図示しないが、電極26は電極プレートを含んでもよい。電極プレートは、側部28Bの近位面に配置されてもよく、及び/又は絶縁先端28のすぐ近位の電極シャフト30の一部を包囲してもよい。一態様では、電極プレートは導電性であってもよく、電極シャフト30が通電されると通電されてもよい。別の態様では、電極プレートは導電性でなくてもよい。いずれの態様においても、電極プレートは、絶縁先端28及び/若しくは電極シャフト30を支持するのに役立ち得る、並びに/又は絶縁先端28を電極シャフト30に結合するのに役立ち得る。
【0044】
絶縁先端28の様々な部分は、例えば、絶縁先端28の長手方向軸線に対して測定された高さ及び幅を含んでもよい。絶縁先端28は、約2.0~3.0mm、例えば、約2.2mmの(例えば、側部28Bの近位端における)幅を含んでもよい。絶縁先端28は、約2.0~3.0mm、例えば、約2.1mmの(例えば、側部28Bの近位端から遠位端28Aの遠位端面までの)高さを有してもよい。例えば、絶縁先端28の遠位端28Aは、丸みが付けられていてもよく(例えば、実質的に半球状)、約0.5~2.0mm、例えば、約1.1mmの半径を含んでもよい。側部28Bは、約0.5~1.0mm、例えば、約0.9mmの高さを有してもよい。電極26が電極プレート(図示せず)を含む場合、電極プレートは、0.05~0.2mm、例えば、約0.1mmの高さを含んでもよい。
【0045】
更に、図2Bに示すように、半径方向内側部分28Fによって形成される絶縁先端管腔28Cのより広い部分(例えば、絶縁先端28が電極シャフト30と重なり合う)は、約0.5~1.5mm、例えば、約1.0mmの高さを含んでもよく、絶縁先端管腔28Cのより狭い部分(例えば、絶縁先端28が電極シャフト30と重なり合わない)は、約0.5~1.5mm、例えば、約1.0mmの高さを含んでもよい。半径方向内側部分28Fによって形成される絶縁先端管腔28Cのより広い部分(例えば、絶縁先端28が電極シャフト30と重なり合う)は、約0.3~0.7mm、例えば、約0.5mmの幅を含んでもよく、絶縁先端管腔28Cのより狭い部分(例えば、絶縁先端28が電極シャフト30と重なり合わない)は、約0.2~0.5mm、例えば、約0.3mmの幅を含んでもよい。言及したように、遠位端部分28Dは、面取り部又は角度付き部分を含んでもよく、面取り部又は角度付き部分は、狭くなっている管腔の幅、例えば、約0.3mmから、より広い幅、例えば、約0.37mmに移行してもよい。この態様では、遠位部分28Dの面取り部又は角度付き部分は、長手方向軸線に対して約60度の角度を含んでもよい。
【0046】
電極シャフト30の様々な部分は、例えば、電極シャフト30の長手方向軸線に対して測定された高さ及び幅を含んでもよい。電極シャフト30は、約4.0~6.0mm、例えば、約5.2mmの全高を含んでもよい。第一の長手方向部分80は、約2.0~4.0mm、例えば、約3.0mmの高さを含んでもよい。第二の長手方向部分82は、約1.0~2.0mm、例えば、約1.7mmの高さを含んでもよい。移行部分78は、約0.2~1.0mm、例えば、約0.5mmの高さを含んでもよい。第一の長手方向部分80は、約0.4~0.7mm、例えば、約0.5mmの幅を含んでもよい。第二の長手方向部分82は、約0.5~0.7mm、例えば、約0.6mmの幅を含んでもよい。この態様では、移行部分78は、長手方向軸線に対して約7度の角度を含んでもよい。一態様では、電極シャフト管腔64及び絶縁先端管腔28Cは、(例えば、電極シャフト管腔64及び絶縁先端管腔28Cの長手方向軸線を横断する方向において)ほぼ同じ幅であってもよい。例えば、電極シャフト管腔64及び絶縁先端管腔28Cは、約0.3mmの一定幅を含んでもよい。この態様では、第二の長手方向部分82は、約0.5mmの半径方向厚さ(例えば、電極シャフト管腔64を画定する半径方向外側から半径方向内側まで)を含んでもよく、第一の長手方向部分80は、約0.3mmの半径方向厚さ(例えば、電極シャフト管腔64を画定する半径方向外側から半径方向内側まで)を含んでもよい。
【0047】
図3A及び図3Bは、類似の要素が参照番号に100を足すことにより示される、電極26に類似する別の電極126の図を示す。図示されるように、電極126は、絶縁先端128と電極シャフト130とを含む。絶縁先端128は、丸みのあり得る遠位部分128Aと、円筒状であり得る側部128Bとを含んでもよい。図3A及び図3Bに示す態様では、絶縁先端128と電極シャフト130とは、ろう付けにより、例えば、溶加材(例えば、アルミニウム-シリコン、銅、銅-銀、銅-亜鉛(黄銅)、銅-錫(青銅)、金-銀、ニッケル合金、銀、ニッケル、鉄、銅、ケイ素、ホウ素、リン、及び/又はその他の材料を使用したアモルファスろう付け箔)を融解し、絶縁先端128と電極シャフト130との間に(例えば、毛細管作用によって)流すことによって結合されてもよい。絶縁先端128と電極シャフト130とが結合されると、絶縁先端128及び電極シャフト130は、上述したように標的部位に流体を送達するために、電極シャフト管腔164及び絶縁先端管腔128Cを通る流体チャネルを形成する。更に、電極シャフト130の露出部分は、組織を処置するために通電されてもよく、その一方で、絶縁先端128は電極シャフト130の遠位部分を覆い、絶縁する。このことは、組織の損傷及び/又は組織との意図しない接触を阻止する又は最小限にするのに役立ち得る。
【0048】
溶加材(図示せず)は、絶縁先端128及び電極シャフト130を形成する材料よりも低い融点を有し得る。一態様では、電極シャフト130が絶縁先端128の内面128Eに当接するように、絶縁先端128は、電極シャフト130の遠位部分上に配置されてもよい(又は電極シャフト130は、絶縁先端128に挿入されてもよい)。その後、例えば、その溶融温度(例えば、その液相線温度)をわずかに上回る温度まで加熱された溶加材が、電極シャフト130の外面及び/又は絶縁先端128の内面上に流されてもよい。別の例では、溶加材は、電極シャフト130の外面及び/又は絶縁先端128の内面上に流されてもよく、その後、絶縁先端128は、電極シャフト130が絶縁先端128の内面128Eに当接するように、電極シャフト130の遠位部分上に配置されてもよい(又は電極シャフト130が絶縁先端128に挿入されてもよい)。上記の態様では、溶加材の冷却は、絶縁先端128と電極シャフト130とを物理的に結合するのに役立つ。
【0049】
図3A及び図3Bに示す態様では、絶縁先端128は、図2A及び図2Bの絶縁先端28のように間隙68を含まなくてもよいことに留意されたい。その代わりに、溶加材が、接合部184にて絶縁先端管腔28Cの内面を電極130の外面に結合し得る。この態様では、接合部184(又は充填材で満たされた絶縁先端管腔28Cの内面と電極シャフト130の外面との間の空間)は、約0.1mm以下、例えば、約0.03~0.08mmであってもよい。
【0050】
図4A図4Cは、類似の要素が参照番号に200を足すことにより示される、電極26に類似する別の電極226の図を示す。図示されるように、電極226は、絶縁先端228と電極シャフト230とを含む。
【0051】
絶縁先端228は、二つの半片228’、228”で形成されてもよい。半片228’は、部分的に丸みのある遠位部分228A’(例えば、球の4分の1)と部分的に円筒状の側部228B’とを含んでもよく、半片228”は、部分的に丸みのある遠位部分228A”(例えば、球の4分の1)と部分的に円筒状の側部228B”とを含んでもよい。半片228’、228”は、長手方向中心線290に沿って分割されてもよい。例えば、図4Bに示すように、半片228’、228”は分離されてもよい。半片228’、228”は、電極シャフト230の遠位部分(例えば、遠位端260)の周りに配置されてもよく、例えば、はんだ付け(図示しないが、図2A及び図2Bに関して記載したように、はんだを受け入れるための一つ以上の間隙を含んでもよい)、図3A及び図3Bに関して記載したようなろう付け、溶接、一つ以上の接着剤、又は任意の他の結合機構により共に結合又は接合されてもよい。一態様では、電極シャフト230の遠位部分の周りで半片228’、228”を接合すると、半片228’、228”(ゆえに、絶縁先端228)も電極シャフト230に結合し得る。代替的に又は追加的に、半片228’、228”は、個々に又は一緒に、前述の結合機構のいずれかにより電極シャフト230に接合されてもよい。
【0052】
一態様では、図4B及び図4Cに示すように、電極シャフト230の遠位端は、拡張端部分292を含んでもよい。絶縁先端228の半片228’、228”はそれぞれ、拡張端部分292の少なくとも一部を受け入れるための溝294を含んでもよい。例えば、拡張端部分292は、電極230の長手方向軸線に対して半径方向外向きに延びる略円筒状延長部であってもよい。一態様では、拡張端部分292は、平らな遠位端と湾曲した近位端とを含んでもよい。絶縁先端228の半片228’、228”はそれぞれ、拡張端部分292の各々の部分(例えば、半片)を受け入れるための溝294を含んでもよい。半片228’、228”の各溝294は、拡張端部分292の形状に対応する形状を含んでもよい。
【0053】
絶縁先端228(接合された半片228’、228”によって形成される)は、近位部分296と遠位部分298とを備える絶縁先端管腔228Cを含んでもよい。溝294は、近位部分296と遠位部分298との間に配置されてもよい。近位部分296は、遠位部分298よりも広くてもよい。図4B及び図4Cに示すように、溝294は、近位部分296よりも広くてもよい(例えば、絶縁先端228の長手方向軸線から更に半径方向に遠ざかる方向に延びてもよい)。遠位部分298は、電極シャフト管腔264とほぼ同じ幅であってもよく、遠位部分298及び電極シャフト管腔264は、流体チャネルを形成してもよい。更に、絶縁先端管腔228Cは、上に言及したように、面取り部又は角度付き部分を含んでもよい遠位端部分228Dにて遠位に終端してもよい。溝294、近位部分296、及び遠位部分298は、遠位先端260が絶縁先端228に受け入れ可能となるように、電極230の任意の形状又は構成に適応するような大きさに作られてもよい。更に、いくつかの態様では、絶縁先端228の一部(例えば、溝294及び近位部分296)は、例えば、絶縁先端228の材料と電極230の材料との間の熱膨張係数の差に適応することを補助するために、絶縁先端228と電極230との重なり合った部分の間に空間を形成するような大きさに作られてもよい。
【0054】
絶縁先端228と電極シャフト230とが結合されると、絶縁先端228及び電極シャフト230は、上述したように、電極226の遠位端から標的部位及び/又は組織に流体を送達するために、電極シャフト管腔264及び絶縁先端管腔228Cを通る流体チャネルを形成する。更に、電極シャフト230の露出部分は組織を処置するために通電され得る一方で、絶縁先端228は電極シャフト230の遠位部分(例えば、遠位先端260)を覆い、このことは、組織の損傷及び/又は組織との意図しない接触を阻止する又は最小限にするのに役立ち得る。
【0055】
絶縁先端及び電極シャフトを含む電極は、電極の遠位部分と標的部位の組織との間にスタンドオフ又は絶縁体を提供するのに役立つ。更に、様々な電極は、組織を切断する、解剖する、切除する、マーキングする、又はその他の手法で組織を処置すること、及びまた、流体を標的部位に送達すること、の両方のために使用され得るデバイスを可能にするのに役立ち得る。流体は、電極の遠位端から出て遠位に、標的部位へと送達されてもよい。
【0056】
本明細書に記載される様々な電極は、組織と接触したときにエネルギー(例えば、高周波エネルギー)を送達することによって組織の物理的性質を変更することができる。送達されるエネルギーは、モノポーラ又はバイポーラエネルギーであってもよい。様々な電極は、シャフトに結合されてもよく、シャフトは、対象の体管腔又は空洞へと延びるように構成される。シャフトは、シャフトを横断し、電極を、例えば、ハンドル内の又はハンドルに結合されたエネルギー源に接続する電気的要素を含む。
【0057】
記載したように、電極はまた、使用者が電極をシャフトに対して並進させることを可能にする、例えば、ハンドル内の又はハンドルに結合された作動部材(例えば、可動体20)に結合されてもよい。電極は、少なくとも、電極の切断シャフト(例えば、長手方向部分62)がシャフト内に後退している第一の位置と、切断シャフトがシャフトを越えて延び、露出する第二の位置との間で並進可能であってもよい。第一の位置及び第二の位置の両方において、絶縁部分(例えば、絶縁先端28)を含む遠位部分は、シャフトを越えて延び、露出していてもよく、シャフト内に後退していなくてもよい。更に、ハンドルは、電極が一つ以上の中間位置(即ち、長手方向部分62の一部のみが露出される位置)に配置されることを可能にしてもよい。
【0058】
したがって、絶縁された遠位端面(例えば、絶縁先端28)は、組織に当接し、組織の損傷又は電極の組織との意図しない接触を阻止する又は最小限にするのに役立ち得る。使用者はまた、絶縁されていない電極シャフトを組織に当接又は接触するように配置し、組織を切断する、解剖する、切除する、マーキングする、又はその他の手法で処置するためにエネルギーを印加してもよい。絶縁先端は、絶縁先端を既存の絶縁されていない電極シャフトに結合し、その後、処置で使用することを可能にし得る様々な手法で電極シャフトに結合されてもよい。
【0059】
一例では、ハンドル(又はハンドル内)に結合された電気外科手術用ジェネレータは、様々なモードのエネルギー、例えば、切断モード、凝固モード等の高周波エネルギーを、電極がこれら異なるモードのエネルギーを組織に送達するために、発生させる及び/又は受信することができる。一態様では、電気外科手術用ジェネレータ及び/又はハンドルは、エネルギーモードを選択するために一つ以上のつまみ、ダイヤル、ボタン等を含んでもよい。更に、一例では、ハンドルに結合された流体供給源(例えば、生理食塩水供給源)は、電極を通して組織及び/又は標的部位に送達されるべき流体(例えば、生理食塩水)を提供してもよい。流体は、一定速度、パルス速度、使用者により制御された速度等で送達されてもよい。これらの態様では、エネルギー送達及び/又は流体送達のうちの一つ以上は、一つ以上のアクチュエータ(例えば、トリガー、ボタン、タッチスクリーン、フットペダル等)によって制御されてもよい。
【0060】
上述した医療デバイス及び方法は、使用者が、同時に又は逐次的に、組織に電気エネルギーを送達すること及び流体を送達することによって組織を処置することを可能にする。例えば、使用者は、電極を遠位端に結合し、遠位端を対象の内部管腔に送達し、処置の一部において医学療法(例えば、組織をマーキングする、焼灼する、又は切除する)を送達してもよい。絶縁先端は、損傷及び/又は電極と組織との間の意図しない接触を阻止する又は最小限にするのに役立ち得る。使用者はまた、エネルギーの送達と同時に又は逐次的に、電極の遠位端から遠位に流体を送達してもよく、このことは、使用者が、医学療法、例えば、切断、解剖、切除、マーキング、凝固、焼灼、又はその他の手法で組織を処置することをより素早く且つ効率的に送達するのに役立ち得る。更に、使用者は、患者又は対象から医療デバイスを除去することなく流体及びエネルギーを送達してもよく、このことは、コスト及び処置の所要時間の低減に役立つことができ、また、対象のリスクを低下させる可能性もある。
【0061】
本開示の原理は、特定の用途の例示を参照して本明細書に記載されているが、本開示はそれに限定されないことは理解すべきである。当該技術分野における通常の技量を有し、本明細書に提供される教示へのアクセスを有する者であれば、追加の修正形態、用途、態様、及び均等物の代替物が全て、本明細書に記載される態様の範囲内にあることは認識するであろう。したがって、本発明は、前述の記載によって限定されるものとみなされない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
【国際調査報告】