(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-22
(54)【発明の名称】識別子を有する医療用品及び医療用品上に識別子を施す方法
(51)【国際特許分類】
A61J 1/18 20230101AFI20230215BHJP
G09F 3/00 20060101ALI20230215BHJP
G09F 3/10 20060101ALI20230215BHJP
【FI】
A61J1/18
G09F3/00 M
G09F3/10 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022536868
(86)(22)【出願日】2020-12-16
(85)【翻訳文提出日】2022-06-15
(86)【国際出願番号】 EP2020086541
(87)【国際公開番号】W WO2021122829
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】102019134562.6
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597075904
【氏名又は名称】フレゼニウス メディカル ケア ドイッチェランド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】ヘルマン イェルン
(72)【発明者】
【氏名】マイジンガー セバスチャン
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047AA11
4C047BB34
4C047CC03
4C047CC07
4C047DD25
4C047DD27
4C047DD28
4C047GG11
(57)【要約】
本発明は、透明領域及び識別子を有する医療用品であって、ホットスタンピングフィルムが透明領域上に位置し、結果として識別子を有する熱転写フィルムがホットスタンピングフィルム上に位置し、識別子がホットスタンピングフィルムと異なる色を有する医療用品に関する。本発明は、さらに、医療用品にラベルを施す方法に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明領域及びラベルを有する医療用品であって、ホットスタンピングフィルムが、前記透明領域上に位置し、結果としてラベルを有する熱転写フィルムが、前記ホットスタンピングフィルム上に位置し、前記ラベルが、前記ホットスタンピングフィルムと異なる色を有している、医療用品。
【請求項2】
前記透明領域はフィルムである、請求項1に記載の医療用品。
【請求項3】
前記医療用品はバッグである、請求項1又は2に記載の医療用品。
【請求項4】
前記ラベルは、コードである、又は前記ラベルは、コードを備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の医療用品。
【請求項5】
前記ラベルは、クリアテキスト情報である、又は前記ラベルは、クリアテキスト情報を備える、請求項1から4のいずれか1項に記載の医療用品。
【請求項6】
前記ホットスタンピングフィルムは、前記熱転写フィルム及び/又は前記ラベルよりも明るい色を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の医療用品。
【請求項7】
前記ラベルは、シリアル情報を備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の医療用品。
【請求項8】
前記ホットスタンピングフィルムは、部分的に又は全体的に白色であり、前記熱転写フィルム又は前記ラベルは、部分的に又は全体的に黒色である、請求項1から7のいずれか1項に記載の医療用品。
【請求項9】
前記熱転写フィルムは、前記医療用品の殺菌プロセスに耐えるように構成されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の医療用品。
【請求項10】
前記医療用品はバッグである、請求項1から9のいずれか1項に記載の医療用品。
【請求項11】
請求項1から9のいずれか1項に記載の医療用品の製造方法であって、最初に、ホットスタンピングプロセスで、前記医療用品の透明領域に前記ホットスタンピングフィルムを付け、次のステップで、前記ラベルを備えるか又は前記ラベルから成る前記熱転写フィルムを前記ホットスタンピングフィルムに付ける、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明領域及びラベルを有する医療用品に関する。
【背景技術】
【0002】
EUは、指令2011/62/EUにより、偽造医薬品を特定し、デリバリーチェーンへの偽造医薬品の侵入を防止するための措置を要求している。同様の要求は、医療機器規制令(EU)2017/745に基づく医療機器にも及ぶ。ここでは、ラベルとして機器固有識別子(UDI)が要求される。このプロセスにおいて、バッグのようなフィルムの印刷は、技術的側面から及び可能性のある浸出性成分(浸出物)に関して、非常に要求が多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的は、ラベルが良好に付着し、殺菌処理に耐え、かつ殺菌剤に耐性を有する医療用品及び方法を提供することにある。これとは別に、抽出物/浸出物に関する医薬品の厳しい要求を耐用期間にわたって遵守する必要等がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、請求項1による医療用品及び請求項10による方法によって達成される。
【0005】
従って、ホットスタンピングフィルムが透明領域上に位置し、結果的にラベルを有する熱転写フィルムがホットスタンピングフィルム上に位置し、ラベルがホットスタンピングフィルムとは異なる色を有する。
【0006】
好ましい実施形態では、透明領域は、それ自体がフィルム、例えばバッグフィルムである。ホットスタンピングフィルムがその上に付けられ、最後に熱転写フィルムがホットスタンピングフィルムに付けられる。
【0007】
熱転写フィルムは、ラベルから成るか又は少なくともラベルを構成する。
【0008】
透明領域は、好ましくはフィルムである。
【0009】
さらに好ましい実施形態では、医療用品は、透析治療の一部として使用されるようなバッグである。バッグは、例えば、透析用の濃縮液又は透析液又は医薬品を収容するバッグ、又は消費された透析液を受け入れるバッグとすることができる。
【0010】
ラベルは、例えば、バーコード又はマトリックスコードなどのコードとすることができる。
【0011】
代替的に又は追加的に、ラベルは、物品名のようなクリアテキスト情報とすることができる。
【0012】
コード又はクリアテキストを用いてのラベル付けは、特に、物品名、バッチ情報、製造日又は有効期限、又はシリアル番号とすることができる、すなわち、情報は、符号化されるか又はクリアテキストで付与される。従って、印刷プロセスは、可変データを印刷することができる必要がある。
【0013】
十分なコントラストを保証するために、ホットスタンピングフィルムは、好ましくは、熱転写フィルムよりも明るい色を有する。
【0014】
ホットスタンピングフィルムは、部分的又は全体的に白色であること及び熱転写フィルムは、部分的又は全体的に黒色であることが考えられる。
【0015】
ラベルの十分な耐用期間を保証するために、熱転写フィルムは、医療用品の殺菌プロセスに耐えるように構成することができる。このことは、好ましくは、ラベルが124℃以上の温度処理に耐えることを意味する。
【0016】
ラベルのさらに好ましい特性は、バッグ、チューブ等の透明領域への付着性が良好であること、及び/又は殺菌剤に対する耐性があること、及び/又は耐用期間にわたって抽出物/溶出物がないことである。
【0017】
医療用品は、好ましくは、未使用の又は消費された透析液又は透析用の濃縮液又は固形又は液状の医薬品を収容するバッグである。
【0018】
本発明はさらに、請求項1から9のいずれかに記載の医療装置の製造方法であり、本方法は、最初に、ホットスタンピングプロセスで、透明領域にホットスタンピングフィルムを付け、さらなるステップで、ホットスタンピングフィルムに熱転写フィルムを付ける。
【0019】
この時点で、用語「1つ(a)」及び「1つ(one)」は、これが可能性のある実施形態を示すとしても、必ずしも要素の正確に1つを指すものではなく、複数の要素を示すこともできることが指摘される。また、複数形の使用は、単数の当該要素の存在も含み、逆に、単数形は、複数の当該要素も含む。
【0020】
さらなる詳細及び利点は、図面に示される実施形態を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】バッグ上に位置し、その上に熱転写フィルムで構成されるラベルが配置されたホットスタンピングフィルムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
バッグ又は透明フィルムは、図中、参照符号10で示されている。
【0023】
白色のホットスタンピングフィルム20は、このバッグ材料上に位置する。
【0024】
実際のラベルは、ホットスタンピングフィルム上に位置する熱転写フィルム30によって形成される。
【0025】
熱転写フィルムは、本実施形態では、コード40として及びクリアテキストラベル50として複製されるラベルを備えるか又はラベルから成る。
【0026】
シリアル化ラベル(データマトリクスコード+クリアテキスト情報)は容易に読める必要があり、従って最低限の品質が要求され(ISO15415による等級付け)、さらに可変データを印刷できる必要がある(例えば、コードの内容としてランダムなシリアル番号)。
【0027】
読みやすくするためには高いコントラストが必要であり、そのために白色の背景に黒色のコードを印刷することが望ましい。
【0028】
バッグのフィルムは透明なので、この目的のために、最初にホットスタンピングプロセスでバッグに白色の背景が施される。次に、コード及びクリアテキスト情報が、熱転写プロセスを使用して黒色で印刷される。このプロセスは、可変データの印刷を可能にする。
【0029】
バッグは、透析液又は透析液用の濃縮液を収容するバッグ、消費された透析液を受け入れるためのバッグ等であることが好ましい。
【符号の説明】
【0030】
10 バッグ
20 ホットスタンピングフィルム
30 熱転写フィルム
40 コード
50 クリアテキストラベル
【図】
【国際調査報告】