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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-22
(54)【発明の名称】バイモーダル生体模倣視覚センサ
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/77 20230101AFI20230215BHJP
   H04N 25/70 20230101ALI20230215BHJP
【FI】
H04N5/3745
H04N5/369
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022536912
(86)(22)【出願日】2020-01-21
(85)【翻訳文提出日】2022-06-16
(86)【国際出願番号】 CN2020073523
(87)【国際公開番号】W WO2021128533
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】201911348653.8
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506259634
【氏名又は名称】清華大学
【氏名又は名称原語表記】TSINGHUA UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】Qinghuayuan,Haidian District,Beijing 100084,China
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】施 路平
(72)【発明者】
【氏名】楊 哲宇
(72)【発明者】
【氏名】趙 蓉
(72)【発明者】
【氏名】▲ヒ▼ 京
(72)【発明者】
【氏名】徐 海▲ソウ▼
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024CY37
5C024GX03
5C024GX15
5C024GX16
5C024GX18
5C024GY39
5C024GY41
5C024HX17
5C024HX23
5C024HX29
5C024HX48
(57)【要約】
本発明の実施例は、バイモーダル生体模倣視覚センサを提供し、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路により興奮性桿体細胞の作用を模擬して、目標光信号における光強度勾配情報を感知する役割を実現し、さらに生体模倣視覚センサの画像のダイナミックレンジを拡大し、撮影速度を向上させる。また、各非目標の第1タイプの感光デバイスに1つの第1タイプの制御スイッチを導入して、得られた光強度勾配情報を制御でき、生体模倣視覚センサの画像のダイナミックレンジの調整を実現し、さらに撮影速度の調整を実現し、再構成できる効果を実現する。電圧モードのアクティブピクセルセンサにより錐体細胞の作用を模擬して、目標光信号における光強度情報を表す目標電圧信号を出力でき、目標光信号における光強度情報を感知する役割を実現し、得られた目標電圧信号が光強度情報を表す精度が高くなり、得られた画像の品質を確保することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイモーダル生体模倣視覚センサであって、
第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路と、
電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路とを含み、
前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、目標光信号を取得して、第1タイプの電流信号に変換するための1つの目標の第1タイプの感光デバイスを含み、前記第1タイプの電流信号と、前記目標の第1タイプの感光デバイスの周囲に位置する第1所定数の非目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された第2タイプの電流信号の合計との差に基づいて、前記目標光信号における光強度勾配情報を表す指定デジタル信号を出力することに用いられ、
前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、前記目標光信号を取得し、前記目標光信号の中から指定周波数帯域の光信号を抽出して、第3タイプの電流信号に変換するための第2タイプの感光デバイスを含み、前記第3タイプの電流信号に基づいて、前記目標光信号における光強度情報を表す目標電圧信号を出力することに用いられ、
各非目標の第1タイプの感光デバイスは、それぞれ1つの第1タイプの制御スイッチに直列接続される、
ことを特徴とするバイモーダル生体模倣視覚センサ。
【請求項2】
前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、第1電流増幅器と、比較器と、加算器と、デジタルアナログ変換器とをさらに含み、
前記目標の第1タイプの感光デバイスは、前記第1電流増幅器に接続され、前記第1電流増幅器は、前記比較器の一方の入力端子に接続され、
前記加算器の入力端子は、それぞれ前記第1タイプの制御スイッチに接続され、前記加算器の出力端子は、前記比較器の他方の入力端子に接続され、
前記比較器の出力端子は、前記デジタルアナログ変換器に接続され、前記デジタルアナログ変換器は、前記比較器の出力端子がイベントパルス信号を出力するまで、入力された指定デジタル信号を指定アナログ信号に変換して、前記第1電流増幅器又は前記加算器に出力し、
前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、前記目標光信号における光強度勾配情報を表すための前記指定デジタル信号を出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバイモーダル生体模倣視覚センサ。
【請求項3】
前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、トライステートゲート回路をさらに含み、
前記トライステートゲート回路は、それぞれ前記比較器の出力端子及び前記デジタルアナログ変換器の入力端子に接続され、
前記トライステートゲート回路は、前記比較器の出力端子が前記イベントパルス信号を出力する場合、前記指定デジタル信号を出力することに用いられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のバイモーダル生体模倣視覚センサ。
【請求項4】
前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、前記目標の第1タイプの感光デバイスの周囲に位置する第2所定数の前記第2タイプの感光デバイスを含み、各前記第2タイプの感光デバイスは、それぞれ1つの第2タイプの制御スイッチに直列接続され、同じ時刻に1つの第2タイプの制御スイッチのみがオン状態となり、
前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、電流積分器と、シャッターと、アナログデジタル変換器とをさらに含み、
各前記第2タイプの感光デバイス及び直列接続された第2タイプの制御スイッチは、デバイス分岐路を形成し、すべてのデバイス分岐路は、並列接続され、前記電流積分器、前記シャッター及び前記アナログデジタル変換器を共有し、
前記電流積分器は、前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路における目標コンデンサの電圧アナログ信号を取得することに用いられ、
前記シャッターは、前記電流積分器の積分時間を制御することに用いられ、
前記アナログデジタル変換器は、前記目標コンデンサの電圧アナログ信号を前記目標電圧信号に変換することに用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のバイモーダル生体模倣視覚センサ。
【請求項5】
第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路をさらに含み、
前記第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、前記非目標の第1タイプの感光デバイスと、第2所定数のカレントミラーとを含み、
各カレントミラーは、それぞれ前記非目標の第1タイプの感光デバイスの周囲に位置する1つの前記目標の第1タイプの感光デバイスに直列接続される、
ことを特徴とする請求項4に記載のバイモーダル生体模倣視覚センサ。
【請求項6】
前記バイモーダル生体模倣視覚センサのピクセルアレイは、前記目標の第1タイプの感光デバイス、前記非目標の第1タイプの感光デバイス及び前記第2タイプの感光デバイスを配列することにより形成され、
前記ピクセルアレイの各行には、前記第2タイプの感光デバイスと前記目標の第1タイプの感光デバイスとが交互に配列され、又は前記第2タイプの感光デバイスと前記非目標の第1タイプの感光デバイスとが交互に配列される、
ことを特徴とする請求項1に記載のバイモーダル生体模倣視覚センサ。
【請求項7】
前記第2タイプの感光デバイスは、光学フィルタと、フォトダイオードとを含み、
前記光学フィルタは、前記目標光信号を取得し、前記目標光信号から指定周波数帯域の光信号を抽出することに用いられ、
前記フォトダイオードは、前記指定周波数帯域の光信号を前記第3タイプの電流信号に変換することに用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のバイモーダル生体模倣視覚センサ。
【請求項8】
前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、第2電流増幅器をさらに含み、
前記第2電流増幅器は、前記目標の第2タイプの感光デバイスと前記第1電流増幅器との間に接続される、
ことを特徴とする請求項2に記載のバイモーダル生体模倣視覚センサ。
【請求項9】
前記目標電圧信号と前記指定デジタル信号とは、画像を共同で形成する、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のバイモーダル生体模倣視覚センサ。
【請求項10】
2つの記憶ユニットをさらに含み、
2つの前記記憶ユニットは、それぞれ前記目標電圧信号及び前記指定デジタル信号を記憶することに用いられる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のバイモーダル生体模倣視覚センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路の技術分野に関し、より具体的には、バイモーダル生体模倣視覚センサに関する。
【背景技術】
【0002】
画像センサと画像処理認識アルゴリズムの研究が深くなるにつれ、生体模倣視覚センサは、工業製造、知能交通、知能ロボットなどの複数の応用分野でますます重要な役割を果たしている。
【0003】
生体模倣視覚センサは、主に人間の目の網膜のモーダルをシミュレートし、人間の目の網膜には、主にそれぞれ2種類の異なるモーダルに対応する2種類の視覚感知細胞、すなわち錐体細胞及び桿体細胞が含まれる。錐体細胞のモーダルは、主に絶対光強度情報と色情報に敏感であり、画像の復元精度が高いが、復元速度が遅い一方、桿体細胞は、主に光強度情報の変化量を感知し、感知速度が速く、感知のダイナミックレンジが広いが、絶対光強度情報と色情報を感知することができない。
【0004】
しかしながら、従来技術に存在する生体模倣視覚センサはいずれも人間の目の網膜のモーダルの1つのみをシミュレートして、単一の感知モードを形成し、さらにあるタイプの情報しか感知できない。例えば、従来のカメラは、錐体細胞と同様であり、主に色情報を感知する。例えば、動的視覚センサ(Dynamic Vision Sensor、DVS)は、桿体細胞と同様であり、主に光強度情報の変化量を感知する。シングルモーダルの視覚センサの応用シナリオが限られている。例えば、錐体細胞と同様の生体模倣視覚センサについては、光強度情報の変化量ではなく絶対光強度情報を撮影するため、家庭用娯楽電子機器で非常に広く応用されているが、産業用制御の分野では、速度が不十分でダイナミックレンジが小さすぎるなどの課題に直面する場合が多く、従って応用が困難である。桿体細胞と同様の生体模倣視覚センサについては、感知速度が速いが、運動目標にしか敏感ではないため、画像を撮影することが困難になったり、撮影された画像の品質が低くなったりして、娯楽電子機器のニーズを満たすことは困難である。また、生体模倣視覚センサが単一の感知モードしか含まないため、この感知モードが無効になると生体模倣視覚センサが無効になり、安定性に対する要件が高い無人運転、無人機などのロボットには大きな制限がある。また、現在、生体模倣視覚センサの性能を評価する主な指標は、画質、ダイナミックレンジ及び撮影速度である。上記内容から分かるように、従来の生体模倣視覚センサの構造では、これら3つの指標は相互に排他的である場合が多く、例えば、撮影速度が向上すると、生体模倣視覚センサのダイナミックレンジが小さくなり、画質が向上すると、撮影速度が一般的に低下し、同時に考慮することは困難である。
【0005】
従って、現在、バイモーダル生体模倣視覚センサを提供する緊急の必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
上記課題を解消し又は上記課題を少なくとも部分的に解決するために、本発明の実施例は、バイモーダル生体模倣視覚センサを提供する。
【0007】
本発明の実施例は、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路と、電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路とを含み、
前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、目標光信号を取得して、第1タイプの電流信号に変換するための目標の第1タイプの感光デバイスを含み、前記第1タイプの電流信号と、前記目標の第1タイプの感光デバイスの周囲での第1所定数の非目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された第2タイプの電流信号の合計との差に基づいて、前記目標光信号における光強度勾配情報を表す指定デジタル信号を出力することに用いられ、
前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、前記目標光信号を取得し、前記目標光信号の中から指定周波数帯域の光信号を抽出して、第3タイプの電流信号に変換するための第2タイプの感光デバイスを含み、前記第3タイプの電流信号に基づいて、前記目標光信号における光強度情報を表す目標電圧信号を出力することに用いられ、
各非目標の第1タイプの感光デバイスは、それぞれ1つの第1タイプの制御スイッチに直列接続される、ことを特徴とするバイモーダル生体模倣視覚センサを提供する。
【0008】
好ましくは、前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、第1電流増幅器と、比較器と、加算器と、デジタルアナログ変換器とをさらに含み、
前記目標の第1タイプの感光デバイスは、前記第1電流増幅器に接続され、前記第1電流増幅器は、前記比較器の一方の入力端子に接続され、
前記加算器の入力端子は、それぞれ前記第1タイプの制御スイッチに接続され、前記加算器の出力端子は、前記比較器の他方の入力端子に接続され、
前記比較器の出力端子は、前記デジタルアナログ変換器に接続され、前記デジタルアナログ変換器は、前記比較器の出力端子がイベントパルス信号を出力するまで、入力された指定デジタル信号を指定アナログ信号に変換して、前記第1電流増幅器又は前記加算器に出力し、前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、前記目標光信号における光強度勾配情報を表すための前記指定デジタル信号を出力する。
【0009】
好ましくは、前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、トライステートゲート回路をさらに含み、
前記トライステートゲート回路は、それぞれ前記比較器の出力端子及び前記デジタルアナログ変換器の入力端子に接続され、
前記トライステートゲート回路は、前記比較器の出力端子が前記イベントパルス信号を出力する場合、前記指定デジタル信号を出力することに用いられる。
【0010】
好ましくは、前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、具体的には、前記目標の第1タイプの感光デバイスの周囲に位置する第2所定数の前記第2タイプの感光デバイスを含み、各前記第2タイプの感光デバイスは、それぞれ1つの第2タイプの制御スイッチに直列接続され、同じ時刻に1つの第2タイプの制御スイッチのみがオン状態となり、
前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、電流積分器と、シャッターと、アナログデジタル変換器とをさらに含み、各前記第2タイプの感光デバイス及び直列接続された第2タイプの制御スイッチは、デバイス分岐路を形成し、すべてのデバイス分岐路は、並列接続され、前記電流積分器、前記シャッター及び前記アナログデジタル変換器を共有し、
前記電流積分器は、前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路における目標コンデンサの電圧アナログ信号を取得することに用いられ、前記シャッターは、前記電流積分器の積分時間を制御することに用いられ、前記アナログデジタル変換器は、前記目標コンデンサの電圧アナログ信号を前記目標電圧信号に変換することに用いられる。
【0011】
好ましくは、前記バイモーダル生体模倣視覚センサは、第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路をさらに含み、
前記第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、1つの前記非目標の第1タイプの感光デバイスと、前記第2所定数のカレントミラーとを含み、
各カレントミラーは、それぞれ前記非目標の第1タイプの感光デバイスの周囲に位置する1つの前記目標の第1タイプの感光デバイスに直列接続される。
【0012】
好ましくは、前記バイモーダル生体模倣視覚センサのピクセルアレイは、前記目標の第1タイプの感光デバイス、前記非目標の第1タイプの感光デバイス及び前記第2タイプの感光デバイスを配列することにより形成され、
前記ピクセルアレイの各行には、前記第2タイプの感光デバイスと前記目標の第1タイプの感光デバイスとが交互に配列され、又は前記第2タイプの感光デバイスと前記非目標の第1タイプの感光デバイスとが交互に配列される。
【0013】
好ましくは、前記第2タイプの感光デバイスは、具体的には、光学フィルタと、フォトダイオードとを含み、
前記光学フィルタは、前記目標光信号を取得し、前記目標光信号の中から指定周波数帯域の光信号を抽出することに用いられ、前記フォトダイオードは、前記指定周波数帯域の光信号を前記第3タイプの電流信号に変換することに用いられる。
【0014】
好ましくは、前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、第2電流増幅器をさらに含み、前記第2電流増幅器は、前記目標の第2タイプの感光デバイスと前記第1電流増幅器との間に接続される。
【0015】
好ましくは、前記目標電圧信号と前記指定デジタル信号とは、画像を共同で形成する。
【0016】
好ましくは、前記バイモーダル生体模倣視覚センサは、2つの記憶ユニットをさらに含み、2つの前記記憶ユニットは、それぞれ前記目標電圧信号及び前記指定デジタル信号を記憶することに用いられる。
【0017】
本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサは、一方では、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路により興奮性桿体細胞の作用を模擬して、目標光信号における光強度勾配情報を感知する役割を実現し、さらに生体模倣視覚センサの画像のダイナミックレンジを拡大し、撮影速度を向上させる。また、各非目標の第1タイプの感光デバイスに1つの第1タイプの制御スイッチを導入して、得られた光強度勾配情報を制御でき、生体模倣視覚センサの画像のダイナミックレンジの調整を実現し、さらに撮影速度の調整を実現し、再構成できる効果を実現する。他方では、電圧モードのアクティブピクセルセンサにより錐体細胞の作用を模擬して、目標光信号における光強度情報を表す目標電圧信号を出力でき、目標光信号における光強度情報を感知する役割を実現し、得られた目標電圧信号が光強度情報を表す精度が高くなり、より高品質の画像を得ることができ、すなわち、画像の画像信号対雑音比が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明において使用される必要がある図面について簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は、本発明のいくつかの実施例であり、当業者であれば、創造的労働を行わずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサの構造模式図である。
図2】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサにおける第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路の構造模式図である。
図3】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサにおける第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路内の、デジタルアナログ変換器に入力された指定デジタル信号の変化形態の模式図である。
図4】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサにおける第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路の構造模式図である。
図5】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサにおける第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路の具体的な構造模式図である。
図6】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサにおける電圧モードのアクティブピクセルセンサの構造模式図である。
図7】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサにおける電圧モードのアクティブピクセルセンサの具体的な構造模式図である。
図8】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサにおける第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路の具体的な構造模式図である。
図9】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサにおけるピクセルアレイの配置方式の構造模式図である。
図10】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサにおけるピクセルアレイの配置方式の構造模式図である。
図11】本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサにより最終的に出力された画像の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確、かつ完全に説明し、明らかに、説明される実施例は、本発明の実施例の一部であり、実施例の全部ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労働を行わずに得たすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0020】
本発明の実施例の説明では、なお、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」などの用語が示した方位又は位置関係は、図面に基づいて示されている方位又は位置関係であり、本発明の実施例を容易に説明し及び説明を簡素化するためのものに過ぎず、示した装置又は素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構築及び操作されることを指示又は暗示しないため、本発明の実施例を限定するものとして理解できない。また、「第1」、「第2」、「第3」という用語は、説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するものとして理解できない。
【0021】
本発明の実施例の説明では、なお、特に明確な規定と限定がない限り、「取り付け」、「接続」、「連結」という用語は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続又は一体的な接続であってもよく、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体を介した間接的接続であってもよく、2つの素子内部の連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本発明の実施例での具体的な意味を理解することができる。
【0022】
本発明の実施例は、バイモーダル生体模倣視覚センサを提供し、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路と、電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路とを含み、
前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、目標光信号を取得して、第1タイプの電流信号に変換するための1つの目標の第1タイプの感光デバイスを含み、前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、前記第1タイプの電流信号と、前記目標の第1タイプの感光デバイスの周囲での第1所定数の非目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された第2タイプの電流信号の合計との差に基づいて、前記目標光信号における光強度勾配情報を表す指定デジタル信号を出力することに用いられ、
前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、前記目標光信号を取得し、前記目標光信号の中から指定周波数帯域の光信号を抽出して、第3タイプの電流信号に変換するための第2タイプの感光デバイスを含み、前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、前記第3タイプの電流信号に基づいて、前記目標光信号における光強度情報を表す目標電圧信号を出力することに用いられ、
各非目標の第1タイプの感光デバイスは、それぞれ1つの第1タイプの制御スイッチに直列接続される。
【0023】
具体的には、本発明の実施例では、バイモーダル生体模倣視覚センサが提供されており、そのピクセルアレイは、感光デバイスで構成され、感光デバイスは、それぞれ制御回路により制御される。図1に示すように、制御回路は、電流モードのアクティブピクセルセンサ回路1と、電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路2とを含む。生体模倣視覚センサにおける感光デバイスは、異なるカテゴリの光を感知することにより第1タイプの感光デバイス及び第2タイプの感光デバイスに分けることができ、第1タイプの感光デバイスは、目標光信号を直接感知することに用いられ、第2タイプの感光デバイスは、目標光信号におけるカラー成分を感知することに用いられる。本発明の実施例では、目標光信号におけるカラー成分は、指定周波数帯域の光信号と表記され、すなわち、第1タイプの感光デバイスは、目標光信号を取得して、電流信号に変換することに用いられ、第2タイプの感光デバイスは、目標光信号を取得し、前記目標光信号の中から指定周波数帯域の光信号を抽出して、電流信号に変換することに用いられる。
【0024】
目標光信号とは、目標物体の表面で反射した光信号を指し、目標光信号は、第1タイプの感光デバイス又は第2タイプの感光デバイスに直接照射されてもよく、コリメートレンズを介して第1タイプの感光デバイス又は第2タイプの感光デバイスに照射されてもよく、被覆物を透過して第1タイプの感光デバイス又は第2タイプの感光デバイスに照射されてもよい。目標光信号の波長帯域は、可視光波長帯域であってもよく、すなわち、目標光信号は可視光信号であってもよい。目標物体とは、人間の目で観察する必要がある物体を指し、実物であってもよく、画像又は他の形態であってもよく、本発明では目標物体の具体的な形態を限定しない。
【0025】
第1タイプの感光デバイスと第2タイプの感光デバイスの数は、必要に応じて設定されてもよい。第1タイプの感光デバイス及びその制御回路は、桿体細胞を模擬することができ、第2タイプの感光デバイス及びその制御回路は、錐体細胞を模擬することができる。第1タイプの感光デバイスは、具体的には、目標の第1タイプの感光デバイスと、目標の第1タイプの感光デバイス以外の非目標の第1タイプの感光デバイスとを含んでもよく、目標の第1タイプの感光デバイス及びその制御回路は、興奮性桿体細胞を模擬することができ、非目標の第1タイプの感光デバイス及びその制御回路は、抑制性桿体細胞を模擬することができる。本発明の実施例では、第1タイプの感光デバイス、第2タイプの感光デバイスにより変換された電流信号を区別するために、目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された電流信号は、第1タイプの電流信号と表記され、非目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された電流信号は、第2タイプの電流信号と表記され、第2タイプの感光デバイスにより変換された電流信号は、第3タイプの回路信号と表記される。
【0026】
バイモーダル生体模倣視覚センサにおける第1タイプの感光デバイスは、電流モードのアクティブピクセルセンサ回路により制御され、電流モードのアクティブピクセルセンサ回路の数は、目標の第1タイプの感光デバイスの数に応じて決定されてもよい。本発明の実施例では、目標の第1タイプの感光デバイスと非目標の第1タイプの感光デバイスの制御回路を区別するために、目標の第1タイプの感光デバイスの制御回路は、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路と表記され、非目標の第1タイプの感光デバイスの制御回路は、第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路と表記される。各目標の第1タイプの感光デバイスは、1つの第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路に対応し、各非目標の第1タイプの感光デバイスは、1つの第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路に対応する。第2タイプの感光デバイスは、電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路により制御され、電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路の数は、第2タイプの感光デバイスの数以下であってもよく、具体的には、第2タイプの感光デバイスの数及び再利用状況に応じて決定されてもよく、本発明の実施例ではこれを具体的に限定しない。
【0027】
電流モードのアクティブピクセルセンサ回路とは、動作モードが電流モードであるアクティブピクセルセンサ(Active Pixel Sensor、APS)回路を指し、すなわち、そのうちの目標の第1タイプの感光デバイスが変換して第1タイプの電流信号を得た後、第1タイプの電流信号を直接積分する必要がなく、第1タイプの電流信号と、目標の第1タイプの感光デバイスの周囲での所定数の非目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された第2タイプの電流信号の合計との差に基づいて、目標光信号における光強度勾配情報を表す指定デジタル信号を出力する。各非目標の第1タイプの感光デバイスは、それぞれ1つの第1タイプの制御スイッチに直列接続される。第1タイプの制御スイッチは、具体的には、MOSトランジスタであってもよく、すべての第1タイプの制御スイッチは、同時にオンにされてもよく、同時にオフにされてもよく、部分的にオンにされ、部分的にオフにされてもよく、具体的には、必要に応じて設定されてもよく、本発明の実施例ではこれを具体的に限定しない。
【0028】
第1タイプの制御スイッチのオン及びオフは、必要に応じて設定されてもよいため、第1タイプの制御スイッチは、配置可能な第1タイプの制御スイッチである。第1タイプの制御スイッチが実現するのは、目標の第1タイプの感光デバイスの周囲での非目標の第1タイプの感光デバイスが有効であるか否かを制御することであるため、第1タイプの制御スイッチがパラメータ設定可能な1bit畳み込みカーネルとして、第1タイプの感光デバイスにより変換された電流信号に対して畳み込み演算を行うことができ、完了速度が速く、ピクセル内の1bit畳み込み演算を完了し、高速の特徴抽出を実現することができると理解できる。
【0029】
電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路とは、動作モードが電圧モードであるAPS回路を指し、すなわち、そのうちの第2タイプの感光デバイスが変換して第3タイプの電流信号を得た後、第3タイプの電流信号を積分して、目標電圧信号を得る必要があり、目標光信号における光強度情報が目標電圧信号で表され、この光強度情報は、1種の絶対光強度情報であり、色情報をさらに含む。
【0030】
本発明の実施例では、バイモーダル生体模倣視覚センサが提供されており、一方では、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路により興奮性桿体細胞の作用を模擬して、目標光信号における光強度勾配情報を感知する役割を実現し、さらに生体模倣視覚センサの画像のダイナミックレンジを拡大し、撮影速度を向上させる。また、各非目標の第1タイプの感光デバイスに1つの第1タイプの制御スイッチを導入して、得られた光強度勾配情報を制御でき、生体模倣視覚センサの画像のダイナミックレンジの調整を実現し、さらに撮影速度の調整を実現し、再構成できる効果を実現する。他方では、電圧モードのアクティブピクセルセンサにより錐体細胞の作用を模擬して、目標光信号における光強度情報を表す目標電圧信号を出力でき、目標光信号における光強度情報を感知する役割を実現し、得られた目標電圧信号が光強度情報を表す精度が高くなり、より高品質の画像を得ることができ、すなわち、画像の画像信号対雑音比が高くなる。
【0031】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、前記目標光信号の照度が第1プリセット値よりも大きい場合、すべての前記第1タイプの制御スイッチは同時にオンにされ、前記目標光信号の強度が第2プリセット値よりも小さい場合、すべての前記第1タイプの制御スイッチは同時にオフにされる。
【0032】
具体的には、すべての第1タイプの制御スイッチは互いに独立しており、1つの第1タイプの制御スイッチは、他の第1タイプの制御スイッチに影響せずにオン及びオフにされ、必要に応じてオンの数及びオフの数を選択してもよく、すべてオン又はすべてオフにされてもよい。本発明の実施例では、より良好な効果を取得するために、目標光信号の照度が第1プリセット値よりも大きい場合、すべての第1タイプの制御スイッチを同時にオンにし、目標光信号の強度が第2プリセット値よりも小さい場合、すべての第1タイプの制御スイッチを同時にオフにすることができる。第1プリセット値、第2プリセット値は、感光デバイスのタイプ、パラメータ及び周囲光強度に応じて決定されてもよい。例えば、第1プリセット値は10kluxであってもよく、第2プリセット値は50luxであってもよい。すなわち、目標光信号の照度が第1プリセット値よりも大きい場合、強い照度であることが示され、このとき、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路内のDACと比較器の飽和を防止するために、すべての第1タイプの制御スイッチが同時にオンにされ、このとき、すべての非目標の第1タイプの感光デバイスが有効になり、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路により出力された指定デジタル信号が差分信号であり、生体模倣視覚センサが画像のエッジ情報を得ることができる。目標光信号の強度が第2プリセット値よりも小さい場合、弱い照度であることが示され、このとき、目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された第1タイプの電流信号Iが小さい。従って、すべての第1タイプの制御スイッチが同時にオフにされ、このとき、すべての非目標の第1タイプの感光デバイスが無効になり、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路により出力された指定デジタル信号がコモンモード信号であり、生体模倣視覚センサが画像の元の情報を得ることができる。本発明の実施例に係る第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、人間の目のGap Junction接続をより良好にシミュレートし、それにより生体模倣視覚センサの画像ダイナミックレンジの拡大を実現する。
【0033】
なお、目標光信号の照度が、第1プリセット値よりも大きく、第2プリセット値よりも小さい場合、照度が適切であることが示され、このとき、すべての第1タイプの制御スイッチは、部分的にオンにされ、部分的にオフにされてもよい。少なくとも1つの第1タイプの制御スイッチがオンにされる場合、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路により出力された指定デジタル信号はいずれも差分信号であり、すべての第1タイプの制御スイッチがオフにされる場合、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路により出力された指定デジタル信号はコモンモード信号である。
【0034】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、第1電流増幅器と、比較器と、加算器と、デジタルアナログ変換器とをさらに含み、
前記目標の第1タイプの感光デバイスは、前記第1電流増幅器に接続され、前記第1電流増幅器は、前記比較器の一方の入力端子に接続され、
前記加算器の入力端子は、それぞれ前記第1タイプの制御スイッチに接続され、前記加算器の出力端子は、前記比較器の他方の入力端子に接続され、
前記比較器の出力端子は、前記デジタルアナログ変換器に接続され、前記デジタルアナログ変換器は、前記比較器の出力端子がイベントパルス信号を出力するまで、入力された指定デジタル信号を指定アナログ信号に変換して、前記第1電流増幅器又は前記加算器に出力し、前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、前記目標光信号における光強度勾配情報を表すための前記指定デジタル信号を出力する。
【0035】
具体的には、図2は、本発明の実施例に係る目標の第1タイプの感光デバイスを制御するための第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路である。図2では、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、目標の第1タイプの感光デバイス11と、第1電流増幅器12と、比較器13と、加算器14と、デジタルアナログ変換器(Digital to Analog Converter、DAC)15とを含み、目標の第1タイプの感光デバイス11は、第1電流増幅器12に接続され、第1電流増幅器12は、目標の第1タイプの感光デバイス11により変換された第1タイプの電流信号Iを増幅することに用いられ、増幅倍数は第1所定数であり、すなわち、増幅倍数は、目標の第1タイプの感光デバイス11の周囲での非目標の第1タイプの感光デバイスの数に等しく、増幅された第1タイプの電流信号と、目標の第1タイプの感光デバイス11の周囲での第1所定数の非目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された第2タイプの電流信号の合計とが同じオーダーにあることを確保する。なお、本発明の実施例に係る第1タイプの感光デバイスにはカラーフィルタ(Colorfilter、CF)がないため、第1タイプの感光デバイスの応答波長帯域はそれ自体に関係している。
【0036】
第1電流増幅器12は、比較器13の一方の入力端子に接続され、増幅された第1タイプの電流信号を比較器13に入力する。目標の第1タイプの感光デバイス11の周囲での4つの非目標の第1タイプの感光デバイスは、それぞれ加算器14の入力端子に接続される。各非目標の第1タイプの感光デバイスはいずれも1つの第1タイプの制御スイッチに直列接続されるため、本発明の実施例では、各非目標の第1タイプの感光デバイスに直列接続された第1タイプの制御スイッチM、M、M、Mのみが示されている。
【0037】
加算器14の出力端子は、比較器13の他方の入力端子に接続される。4つの非目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された電流信号I、I、I、Iがそれぞれ加算器14に入力され、加算器14によりI、I、I、Iを合計し、合計結果を比較器13に入力する。比較器13により、増幅された第1タイプの電流信号と加算器14の合計結果とを比較する。前の時刻と現在の時刻の比較結果が一致する場合、出力せず、DAC15により、入力された指定デジタル信号を指定アナログ信号に変換して、第1電流増幅器12又は加算器14に出力し、第1電流増幅器12に出力された指定アナログ信号はIDA2と表記され、加算器14に出力された指定アナログ信号記はIDA1と表記される。出力後、比較器13により比較し、前の時刻と後の時刻の比較結果が逆である場合、比較器13の出力端子によりイベントパルス信号を出力し、すなわち比較器13はエッジトリガー状態にあり、このとき、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、目標光信号における光強度勾配情報を表すための指定デジタル信号を出力する。第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路により出力された指定デジタル信号は、0及び1で表されるデジタル信号である。
【0038】
DAC15に入力された指定デジタル信号は、人為的に入力された周期的に増加する指定デジタル信号であってもよく、指定デジタル信号の変化形態は、具体的に図3に示されており、指定デジタル信号は、具体的に時間とともに段階的に逓増し、ある時刻でN*stepの場合、指定デジタル信号の値はΔIであり、比較器13はイベントパルス信号を出力し、すなわち比較器13はエッジトリガー状態にあり、このときのΔIは、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路の出力として機能する。Nは、これ以前に通過したステップの数であり、stepは、各ステップの通過時間である。
【0039】
なお、本発明の実施例における加算器は、実際のデバイスであってもよく、加算機能を実現する機能モジュールであってもよく、例えば、電流信号I、I、I、Iがある回線を1つの回線に合併することにより実現され得る。また、第1電流増幅器は、実際のデバイスであってもよく、電流増幅機能を実現する機能モジュールであってもよく、本発明の実施例ではこれを具体的に限定しない。
【0040】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、トライステートゲート回路をさらに含み、
前記トライステートゲート回路は、それぞれ前記比較器の出力端子及び前記デジタルアナログ変換器の入力端子に接続され、
前記トライステートゲート回路は、前記比較器の出力端子が前記イベントパルス信号を出力する場合、前記指定デジタル信号を出力することに用いられる。
【0041】
具体的には、図4に示すように、本発明の実施例では、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路には、トライステートゲート回路41がさらに含まれる。トライステートゲート回路41は、それぞれ比較器13の出力端子及びDAC15の入力端子に接続され、トライステートゲート回路41は、比較器13の出力端子がイベントパルス信号を出力し、すなわち比較器13がエッジトリガー状態にある場合、指定デジタル信号を出力することに用いられる。
【0042】
図5は、本発明の実施例に係る第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路の具体的な構造模式図である。図5では、回路構造51は、桿体細胞を模擬する回路であり、回路構造52は、神経節細胞と双極細胞を模擬する。Vccは、制御回路の電源であり、目標の第1タイプの感光デバイス53は、Vccに接続され、目標の第1タイプの感光デバイス53により変換された第1タイプの電流信号Iは、カレントミラー54により4倍増幅されて比較器(Comparer、CP)56の入力端子に接続され、目標の第1タイプの感光デバイス53の周囲での4つの非目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された電流信号は、それぞれI、I、I、Iである。
【0043】
なお、図5におけるカレントミラー54は、第1電流増幅器である。図5では、目標の第1タイプの感光デバイス53の周囲での4つの非目標の第1タイプの感光デバイスが示されておらず、各非目標の第1タイプの感光デバイスに直列接続された第1タイプの制御スイッチM、M、M、Mのみが示されている。I、I、I、Iがある回線は1つの回線に合併されて、加算器の役割を実現する。合併された回線は、CP56の入力端子に接続される。CP56により、増幅された第1タイプの電流信号とI、I、I、Iの合計とを比較する。前の時刻と現在の時刻の比較結果が一致する場合、出力せず、DAC55により、入力された指定デジタル信号を指定アナログ信号に変換して、目標の第1タイプの感光デバイス53又はある非目標の第1タイプの感光デバイスに出力する。出力後、CP56により比較し、前の時刻と後の時刻の比較結果が逆である場合、CP56の出力端子によりイベントパルス信号を出力し、すなわちCP56はエッジトリガー状態にあり、このとき、トライステートゲート回路57により、指定デジタル信号を出力する。
【0044】
図5では、CP56とグランドとの間にコンデンサ58がさらに接続され、コンデンサ58は、実際のコンデンサであってもよく、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路で仮想化された寄生コンデンサであってもよく、本発明の実施例ではこれを具体的に限定しない。
【0045】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、記憶ユニットをさらに含む。記憶ユニットは、トライステートゲート回路の出力端子に接続され、第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路により出力された指定デジタル信号を記憶することに用いられる。記憶ユニットは、具体的には、レジスタ、ラッチ、SRAM、DRAM、メモリスタなどであってもよい。レジスタを例として、レジスタのビット数は、DACの精度に応じて選択されてもよく、本発明の実施例では、ここで4ビットレジスタが選択されてもよい。
【0046】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、具体的には、前記目標の第1タイプの感光デバイスの周囲での第2所定数の前記第2タイプの感光デバイスを含み、各前記第2タイプの感光デバイスは、それぞれ1つの第2タイプの制御スイッチに直列接続され、同じ時刻に1つの第2タイプの制御スイッチしかオン状態ではなく、
前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、電流積分器と、シャッターと、アナログデジタル変換器とをさらに含み、各前記第2タイプの感光デバイス及び直列接続された第2タイプの制御スイッチは、デバイス分岐路を形成し、すべてのデバイス分岐路は、並列接続され、前記電流積分器、前記シャッター及び前記アナログデジタル変換器を共有し、
前記電流積分器は、前記電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路における目標コンデンサの電圧アナログ信号を取得することに用いられ、前記シャッターは、前記電流積分器の積分時間を制御することに用いられ、前記アナログデジタル変換器は、前記目標コンデンサの電圧アナログ信号を前記目標電圧信号に変換することに用いられる。
【0047】
具体的には、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、複数の第2タイプの感光デバイスは、1つの電圧モードのアクティブピクセルセンサを共有してもよく、すなわち、各電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路には、目標の第1タイプの感光デバイスの周囲での第2所定数の第2タイプの感光デバイスが含まれる。目標の第1タイプの感光デバイスと周囲の第2所定数の第2タイプの感光デバイスとは、1つのグループを形成し、該グループ内の目標の第1タイプの感光デバイスは、1つの電流モードのアクティブピクセルセンサにより制御され、該グループ内のすべての非目標の第1タイプの感光デバイスは、1つの電圧モードのアクティブピクセルセンサにより制御されることが理解できる。
【0048】
図6は、本発明の実施例に係る電圧モードのアクティブピクセルセンサの構造模式図である。図6では、4つの第2タイプの感光デバイス61と、電流積分器(Current Integrator、CI)62と、シャッター64と、アナログデジタル変換器(Analog-to-Digital Converter、ADC)63とが含まれる。各第2タイプの感光デバイス61は、それぞれ1つの第2タイプの制御スイッチ65に直列接続され、同じ時刻に1つの第2タイプの制御スイッチ65しかオン状態ではない。第2タイプの感光デバイス61及び直列接続された第2タイプの制御スイッチ65は、1つのデバイス分岐路を形成し、4つのデバイス分岐路は、並列接続続され、CI62、シャッター64及びADC63を共有する。第2タイプの制御スイッチ65は、具体的には、MOSトランジスタであってもよい。
【0049】
CI62は、電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路における目標コンデンサの電圧アナログ信号を取得することに用いられ、ADC63は、前記目標コンデンサの電圧アナログ信号を前記目標電圧信号に変換することに用いられる。シャッター64は、CI62の積分時間を制御することに用いられる。例えば、シャッター64は、CI62の積分時間を33msに制御し、33ms後、シャッター64が閉じられ、CI62が目標コンデンサの電圧アナログ信号を得て、ADC63により読み出す。本発明の実施例では、さらにADC63の後に記憶ユニットが接続されてもよく、ADC63により読み出された目標コンデンサの電圧アナログ信号を記憶ユニットに記憶する。記憶ユニット413は、具体的には、レジスタ、ラッチ、SRAM、DRAM、メモリスタなどであってもよい。レジスタを例として、レジスタのビット数は、ADC63の精度に応じて選択されてもよく、本発明の実施例では、ここで、目標コンデンサの電圧アナログ信号を記憶するために8ビットレジスタが選択されてもよい。ADC63による読み出し動作が完了すると、さらにシャッター64をオフにして、CI62に目標コンデンサの電流を積分し続けることができる。上記ステップを繰り返してビデオ信号の取得を完了することができる。
【0050】
図7は、本発明の実施例に係る電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路の具体的な構造模式図である。図7では、合計で4つの第2タイプの感光デバイスが含まれ、それぞれ71、72、73、74であり、第2タイプの感光デバイス71は、第2タイプの制御スイッチ75に直列接続されて第1デバイス分岐路を形成し、第2タイプの感光デバイス72は、第2タイプの制御スイッチ76に直列接続されて第2デバイス分岐路を形成し、第2タイプの感光デバイス73は、第2タイプの制御スイッチ78に直列接続されて第3デバイス分岐路を形成し、第2タイプの感光デバイス74は、第2タイプの制御スイッチ77に直列接続されて第4デバイス分岐路を形成する。第1デバイス分岐路、第2デバイス分岐路、第3デバイス分岐路及び第4デバイス分岐路は、並列接続続されてMOSトランジスタ79、710に接続され、MOSトランジスタ710は、MOSトランジスタ711に接続される。MOSトランジスタ79は、バイアスに用いられ、MOSトランジスタ710は、スイッチングに用いられ、MOSトランジスタ711は、あるデバイス分岐路の第2タイプの感光デバイスにより変換された第3タイプの電流信号に対して電流積分を行って、目標光信号における光強度情報を表す目標電圧信号を得ることに用いられる。
【0051】
本発明の実施例に係る電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路は、各第2タイプの感光デバイスに直列接続された第2タイプの制御スイッチによりデバイス分岐路に対する制御を実現し、さらに1つの電圧モードのアクティブピクセルセンサ回路が複数の第2タイプの感光デバイスを制御する機能を実現し、バイモーダル生体模倣視覚センサの集積度を向上させる。
【0052】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサは、第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路をさらに含み、
前記第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、1つの前記非目標の第1タイプの感光デバイスと、前記第2所定数のカレントミラーとを含み、
各カレントミラーは、それぞれ前記非目標の第1タイプの感光デバイスの周囲での1つの前記第2タイプの感光デバイスに直列接続される。
【0053】
具体的には、本発明の実施例では、非目標の第1タイプの感光デバイスを制御するための第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、具体的には、非目標の第1タイプの感光デバイスと、第2所定数のカレントミラーとを含み、各カレントミラーは、それぞれ非目標の第1タイプの感光デバイスの周囲での1つの目標の第1タイプの感光デバイスに直列接続される。すなわち、本発明の実施例では、各第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路はいずれも1つの非目標の第1タイプの感光デバイスを制御する。
【0054】
図8に示すように、第2タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、1つの非目標の第1タイプの感光デバイス81と、4つの第1タイプのカレントミラー82、83、84、85とを含む。各第1タイプのカレントミラーは、それぞれ非目標の第1タイプの感光デバイス81の周囲での1つの目標の第1タイプの感光デバイスに直列接続され、すなわち、非目標の第1タイプの感光デバイス81により変換された電流信号Iは、4つのIに複製されて、それぞれ非目標の第1タイプの感光デバイス81の周囲での各目標の第1タイプの感光デバイスを含む第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路が目標光信号における光強度勾配情報を取得して、非目標の第1タイプの感光デバイスの再利用を実現し、バイモーダル生体模倣視覚センサのピクセルフィルファクタを増加させることに用いられる。
【0055】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、前記第1タイプの感光デバイスは、具体的には、フォトダイオード(Photo-Diode、PD)であり、光信号を電流信号に変換できる他のデバイスであってもよく、本発明の実施例ではこれを具体的に限定しない。なお、第1タイプの感光デバイスには光学フィルタが含まれない。
【0056】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、前記第2タイプの感光デバイスは、具体的には、光学フィルタと、フォトダイオードとを含み、
前記光学フィルタは、前記目標光信号を取得し、前記目標光信号の中から指定周波数帯域の光信号を抽出することに用いられ、前記フォトダイオードは、前記指定周波数帯域の光信号を前記第3タイプの電流信号に変換することに用いられる。
【0057】
具体的には、本発明の実施例では、第2タイプの感光デバイスは、目標光信号におけるカラー成分を感知することに用いられ、第2タイプの感光デバイスは、具体的には、PDと、PDに設置されたカラーフィルタ(Colour Filter、CF)とを含んでもよく、最終的に生体模倣視覚センサにより得られた画像はカラー画像である。CFは、目標光信号を取得し、目標光信号の中から指定周波数帯域の光信号を抽出することに用いられ、PDは、指定周波数帯域の光信号を第3タイプの電流信号に変換する。カラーフィルタは、具体的には、指定された波長の光信号を透過するためのフィルタ又はレンズであってもよい。カラーフィルタがレンズである場合、具体的には、バイロンレンズを選択してもよく、他のタイプのレンズを選択してもよい。カラーフィルタは、透過した光信号の波長の大きさに応じて、赤色カラーフィルタ、青色カラーフィルタ及び緑色カラーフィルタに分けられてもよく、透過した光信号は、それぞれ赤色光信号、青色光信号及び緑色光信号である。
【0058】
なお、第2タイプの感光デバイスはさらに、フォトダイオードで直接構成されてもよく、応答曲線の異なるフォトダイオードを選択することにより、目標光信号を取得し、目標光信号の中から指定された波長帯域の光信号を抽出して、第3タイプの電流信号に変換する役割を実現する。
【0059】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、前記バイモーダル生体模倣視覚センサのピクセルアレイは、前記目標の第1タイプの感光デバイス、前記非目標の第1タイプの感光デバイス及び前記第2タイプの感光デバイスを配列することにより形成され、
前記ピクセルアレイの各行には、前記第2タイプの感光デバイスは、前記目標の第1タイプの感光デバイスと交互に配列されるか、又は前記非目標の第1タイプの感光デバイスと交互に配列される。
【0060】
具体的には、ピクセルアレイの配置方式の構造模式図は、図9に示されてもよく、第1タイプの感光デバイス91と、第2タイプの感光デバイス92とが含まれ、各第1タイプの感光デバイスと各第2タイプの感光デバイスは、それぞれ1つのピクセルを形成する。第1タイプの感光デバイス91のうちの目標の第1タイプの感光デバイスは「+」とマークされ、非目標の第1タイプの感光デバイスは「-」とマークされる。赤色カラーフィルタを含む第2タイプの感光デバイス92は「R」とマークされ、青色カラーフィルタを含む第2タイプの感光デバイス92は「B」とマークされ、緑色カラーフィルタを含む第2タイプの感光デバイス92は「G」とマークされる。各目標の第1タイプの感光デバイスの周囲には、4つの非目標の第1タイプの感光デバイス及び4つの第2タイプの感光デバイスがあり、各非目標の第1タイプの感光デバイスの周囲には、4つの目標の第1タイプの感光デバイス及び4つの第2タイプの感光デバイスがある。
【0061】
ピクセルアレイの配置方式の構造模式図は、図10に示されてもよく、第1タイプの感光デバイス101と、第2タイプの感光デバイス102とが含まれ、第1タイプの感光デバイス101のうちの目標の第1タイプの感光デバイスは「+」とマークされ、非目標の第1タイプの感光デバイスは「-」とマークされる。赤色カラーフィルタを含む第2タイプの感光デバイス102は「R」とマークされ、青色カラーフィルタを含む第2タイプの感光デバイス102は「B」とマークされ、緑色カラーフィルタを含む第2タイプの感光デバイス102は「G」とマークされる。各目標の第1タイプの感光デバイスの周囲には、6つの非目標の第1タイプの感光デバイス及び2つの第2タイプの感光デバイスがあり、各非目標の第1タイプの感光デバイスの周囲には、2つの目標の第1タイプの感光デバイス及び4つの第2タイプの感光デバイスがあり、又は各非目標の第1タイプの感光デバイスの周囲には、4つの目標の第1タイプの感光デバイス及び2つの第2タイプの感光デバイスがある。ピクセルアレイの配置方式は、他の形態であってもよく、本発明の実施例ではこれを具体的に限定しない。
【0062】
これに対応して、図9に示されるピクセルアレイについて、対応する第1所定数と第2所定数はいずれも4であり、図10に示されるピクセルアレイについて、対応する第1所定数は6であり、第2所定数は2又は4である。本発明の実施例では、いずれも図9に示されるピクセルアレイを例として説明する。例えば、図7における第2タイプの感光デバイス71は、「G」とマークされた第2タイプの感光デバイスであってもよく、第2タイプの感光デバイス72、73は、「R」とマークされた第2タイプの感光デバイスであってもよく、第2タイプの感光デバイス74は、「B」とマークされた第2タイプの感光デバイスであってもよい。
【0063】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、前記第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路は、第2電流増幅器をさらに含み、
前記第2電流増幅器は、前記目標の第2タイプの感光デバイスと前記第1電流増幅器との間に接続される。
【0064】
具体的には、本発明の実施例では、第1タイプの感光デバイスにより変換された電流信号が小さいため、第1電流増幅器と目標の第1タイプの感光デバイスとの間に第2電流増幅器が接続されてもよく、目標の第1タイプの感光デバイスにより変換された第1タイプの電流信号を予備的に増幅することに用いられる。第2電流増幅器は、実際のデバイスであってもよく、電流増幅機能を実現する機能モジュールであってもよく、本発明の実施例ではこれを具体的に限定しない。これに対応して、目標の第1タイプの感光デバイスの周囲での非目標の第1タイプの感光デバイスと加算器との間にも第2電流増幅器が設けられ、加算器の前の各非目標の第1タイプの感光デバイスがある分岐の電流信号と、目標の第1タイプの感光デバイスがある分岐の電流信号とが同じオーダーにあるようにする。
【0065】
上記実施例に基づき、本発明の実施例に係るバイモーダル生体模倣視覚センサでは、前記目標電圧信号と前記指定デジタル信号は、画像を共同で形成する。
【0066】
具体的には、本発明の実施例では、目標電圧信号と指定デジタル信号は、画像を共同で形成する。なお、目標電圧信号は、指定デジタル信号の出力形態及び速度とは異なる。目標電圧信号の出力速度は約30msである。第1タイプの電流モードのアクティブピクセルセンサ回路におけるデジタルアナログ変換器の走査速度は約1msであるため、その後、非同期イベントアドレスの表示方式で出力され、具体的には(X、Y、P、T)である。「X、Y」はイベントアドレスであり、「P」は4値のイベント出力(第1の符号ビットを含む)であり、「T」はイベントが発生した時間である。
【0067】
最終的に出力された画像は、図11に示されており、2フレームのピクチャがカラーピクチャであり、順番に出力された目標電圧信号で形成されるが、2フレームのピクチャの間のエッジポイントが出力された指定デジタル信号で形成される。
【0068】
最後に、なお、以上の実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではなく、上記実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者であれば理解されるように、依然として上記各実施例に記載の技術的解決手段を修正し、又はそのうちの一部の技術的特徴に対して等価置換を行うことができるが、これらの修正や置換は、対応する技術的解決手段の本質を本発明の各実施例の技術的解決手段の精神及び範囲から逸脱させるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】