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特表2023-507462動物試験被験体のためのケージ組立体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-22
(54)【発明の名称】動物試験被験体のためのケージ組立体
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/03 20060101AFI20230215BHJP
   A61N 1/40 20060101ALI20230215BHJP
【FI】
A01K1/03 A
A61N1/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022537716
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(85)【翻訳文提出日】2022-08-16
(86)【国際出願番号】 IB2020001056
(87)【国際公開番号】W WO2021123909
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】63/104,788
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/951,599
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FIREWIRE
(71)【出願人】
【識別番号】519275847
【氏名又は名称】ノボキュア ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】シャロム・シュトラウス
(72)【発明者】
【氏名】ヨラム・ワッサーマン
(72)【発明者】
【氏名】シリ・ダヴィディ
(72)【発明者】
【氏名】ロニ・ブラット
(72)【発明者】
【氏名】ゴーランド・バー・タル
(72)【発明者】
【氏名】モシェ・ギラディ
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・クリニツキー
(72)【発明者】
【氏名】ミハル・ムンスター
【テーマコード(参考)】
2B101
4C053
【Fターム(参考)】
2B101AA11
2B101FA04
4C053LL20
(57)【要約】
ケージ組立体が少なくとも1つの包囲体を有し得る。各々の包囲体は、主要寸法を有する床領域を定める床と、底面を有するカバーとを有し得る。カバーの底面と床との間の間隔がケージ高さを定め得る。少なくとも1つの側壁が床とカバーとの間で延び得る。少なくとも1つの包囲体の各々の包囲体の床領域の主要寸法に対するケージ高さの比が少なくとも0.70であり得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主要寸法を有する床領域を定める床と、
底面を有するカバーであって、前記カバーの前記底面と前記床との間の間隔がケージ高さを定める、カバーと、
前記床と前記カバーとの間で延びる少なくとも1つの側壁と
を各々が有する少なくとも1つの包囲体を備え、
前記少なくとも1つの包囲体の各々の包囲体の前記床領域の前記主要寸法に対する前記ケージ高さの比が少なくとも0.70である、ケージ組立体。
【請求項2】
前記少なくとも1つの包囲体は第1の包囲体と第2の包囲体とを備える、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項3】
前記少なくとも1つの包囲体は第1の包囲体および第2の包囲体から成る、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項4】
第1の包囲体および第2の包囲体は、前記第1の包囲体の前記床領域を前記第2の包囲体の前記床領域から分離する共通の側壁を共有する、請求項2に記載のケージ組立体。
【請求項5】
前記共通の側壁は、前記第1の包囲体と前記第2の包囲体との間に少なくとも1つの開口を定める、請求項4に記載のケージ組立体。
【請求項6】
前記第1の包囲体および前記第2の包囲体の各々は、前記包囲体の中の前記共通の側壁から内向きに延びるそれぞれのシェルタ部分組立体を備え、前記シェルタ部分組立体は、前記共通の側壁内の前記開口を少なくとも一部で包囲する、請求項5に記載のケージ組立体。
【請求項7】
各々の包囲体の前記床は角を定め、前記包囲体の前記床の各々の角は少なくとも17mmの半径を有する、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項8】
各々の包囲体の前記床領域の前記主要寸法は250mm以下である、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項9】
前記第1の包囲体の前記床と前記第2の包囲体の前記床とは一体的に構築される、請求項2に記載のケージ組立体。
【請求項10】
前記第1の包囲体の前記カバーと前記第2の包囲体の前記カバーとは、カバー組立体として一体的に構築される、請求項2に記載のケージ組立体。
【請求項11】
前記カバー組立体は、前記第1の包囲体および前記第2の包囲体との通信をそれぞれ提供する第1の開口および第2の開口を備え、前記第1の開口は第1のケーブルに通信を提供するように構成され、前記第2の開口は第2のケーブルに通信を提供するように構成される、請求項10に記載のケージ組立体。
【請求項12】
前記カバー組立体は、前記第1の開口および前記第2の開口に覆う関係でそれぞれ配置される第1の旋回組立体および第2の旋回組立体を備え、前記第1の旋回組立体は、前記第1のケーブルの近位部分を受け入れるように構成され、前記第2の旋回組立体は、前記第2のケーブルの近位部分を受け入れるように構成される、請求項11に記載のケージ組立体。
【請求項13】
前記第1の旋回組立体および前記第2の旋回組立体の各々は、モータ筐体と、前記モータ筐体の中に受け入れられるモータとを備え、前記第1の旋回組立体の前記モータは、第1のケーブルの調整を許容するように前記第1のケーブルに連結されるように構成され、前記第2の旋回組立体の前記モータは、第2のケーブルの調整を許容するように前記第2のケーブルに連結されるように構成される、請求項12に記載のケージ組立体。
【請求項14】
前記少なくとも1つの包囲体は第1の包囲体を備え、前記カバーは、前記第1の包囲体に覆う関係で配置される旋回組立体を備え、前記カバーは、前記第1の包囲体との通信を提供する開口をさらに備え、前記開口は、前記ケーブルと前記旋回組立体との間に通信を提供するように構成される、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項15】
前記旋回組立体はモータを備え、前記モータは、前記ケーブルの移動の調整を許容するために、前記ケーブルの近位部分に連結されるように構成される、請求項14に記載のケージ組立体。
【請求項16】
前記第1の包囲体および前記第2の包囲体の各々の前記少なくとも1つの側壁は、
前側壁と、
後側壁と、
前記共通の側壁と相対し、前記前側壁と前記後側壁との間で延びる横側壁と
をさらに備える、請求項4に記載のケージ組立体。
【請求項17】
前記第1の包囲体の前記前側壁の少なくとも一部分と前記第2の包囲体の前記前側壁の少なくとも一部分とは一体的に構築される、請求項16に記載のケージ組立体。
【請求項18】
前記第1の包囲体の前記後側壁と前記第2の包囲体の前記後側壁とは一体的に構築される、請求項16に記載のケージ組立体。
【請求項19】
前記第1の包囲体の前記前側壁および前記第2の包囲体の前記前側壁は、
前記第1の包囲体の前記横側壁と前記第2の包囲体の前記横側壁とに固定される基礎部分と、
前記基礎部分に枢動可能に連結される扉であって、前記ケージ組立体の中の内部空間を包囲するために、前記扉が前記第1の包囲体および前記第2の包囲体の前記前側壁、前記横側壁、前記後側壁、および前記カバーと協働する閉位置と、前記ケージ組立体の前記内部空間がアクセス可能である開位置との間およびその周辺での移動のために構成される扉と
を備える、請求項17に記載のケージ組立体。
【請求項20】
前記扉は、ヒンジ接続によって前記基礎部分に枢動可能に連結される、請求項19に記載のケージ組立体。
【請求項21】
前記扉に機械的に連結される掛け止め部をさらに備え、前記掛け止め部は、前記扉が前記閉位置にあるときに前記扉の枢動移動を防止する掛かり止め位置と、前記基礎部分に対する前記扉の枢動移動を許容する掛かり止め解除位置との間およびその周辺で移動可能である、請求項19に記載のケージ組立体。
【請求項22】
各々の包囲体の前記床、前記カバー、および前記少なくとも1つの側壁はポリカーボネートを含む、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項23】
各々の包囲体の前記カバーおよび前記少なくとも1つの側壁の少なくとも一部分は透明である、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項24】
前記カバーは、電気コードを受け入れるように構成される開口を定める、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項25】
各々の包囲体の前記床は詰め物を備える、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項26】
各々の包囲体の少なくとも1つの側壁は通気開口を備える、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項27】
前記少なくとも1つの側壁の少なくとも1つの通気開口を覆うように構成される少なくとも1つのフィルタをさらに備える、請求項26に記載のケージ組立体。
【請求項28】
前記フィルタを前記少なくとも1つの側壁に機械的に連結するように構成されるフレームをさらに備える、請求項27に記載のケージ組立体。
【請求項29】
前記ケージ組立体は、各々の包囲体へのすべてまたは実質的にすべての通気が、通気開口に入る前に前記少なくとも1つのフィルタを通って進むように封止される、請求項27に記載のケージ組立体。
【請求項30】
各々の包囲体の前記側壁は等しい長さを有する、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項31】
前記少なくとも1つの包囲体の各々の包囲体の前記床領域の前記主要寸法に対する前記ケージ高さの前記比が少なくとも1.0である、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項32】
前記ケージ高さhは、公式h≧(Y2-6400)/320に従う前記床領域の前記主要寸法Yの関数であり、ここでhおよびYはミリメートルである、請求項1に記載のケージ組立体。
【請求項33】
動物被験体を、請求項1から32のいずれか一項に記載のケージ組立体の各々の包囲体の中に配置するステップと、
各々の包囲体の中でケーブルの遠位端を前記動物被験体に連結するステップと
を含み、
前記包囲体の前記床領域の少なくとも90%が前記動物被験体によってアクセス可能である、方法。
【請求項34】
各々のケーブルの近位端を旋回組立体に連結するステップをさらに含み、
各々のケーブルは、動作長さを有する動作部分を有し、各々の動作長さは、前記ケーブルの前記動作部分同士の間の間隔が前記床の閾距離内にあるそれぞれの包囲体の中の位置に、各々の試験被験体がいることができないように選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記動物被験体はマウスである、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記ケージ組立体は第1の包囲体および第2の包囲体を備え、第1のマウスが前記第1の包囲体の中に配置され、第2のマウスが前記第2の包囲体の中に配置される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の包囲体および前記第2の包囲体は、前記第1の包囲体の前記床領域を前記第2の包囲体の前記床領域から分離する共通の側壁を共有し、前記共通の側壁は、前記第1の包囲体と前記第2の包囲体との間に少なくとも1つの開口を定め、前記少なくとも1つの開口は、前記第1のマウスと前記第2のマウスとの間に通信を許容する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記電気コードは、トランスデューサアレイを備える治療組立体を通じて前記動物被験体に連結される、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
電場を前記少なくとも1つの包囲体の中の前記動物被験体に適用するために、前記電気コードおよび前記治療組立体を使用するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記動物被験体は腫瘍を有し、前記電場は腫瘍治療電場である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記動物被験体を前記ケージ組立体から取り出すことなく、前記ケージ組立体を通じて、前記動物被験体を検査する、または前記動物被験体にアクセスするステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項42】
前記動物被験体を前記ケージ組立体から取り出すステップと、
各々の包囲体の前記床、前記カバー、および前記少なくとも1つの側壁を高圧滅菌するステップと
をさらに含む、請求項33に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月20日に出願された米国仮特許出願第62/951,599号、および、2020年10月23日に出願された米国仮特許出願第63/104,788号の出願日の優先権および便益を主張し、それら特許出願の各々の全体が、本明細書において参照により組み込まれている。
【0002】
本発明は、腫瘍治療電場(TTField)を試験および使用するためのシステム、装置、および方法に関する。本開示は、動物試験被験体との使用のためのケージ組立体、治療組立体、および旋回システムの記載を含む。
【背景技術】
【0003】
腫瘍治療電場またはTTFieldは、中間周波数範囲(100~300kHz)内の低強度(例えば、1~3V/cm)の交番電場である。この非侵襲治療は、固形腫瘍を対象としており、特許文献1に記載されており、この特許は、本明細書において参照により、その全体において組み込まれている。TTFieldは、有糸分裂の間に、鍵分子との物理的な相互作用を通じて、細胞分裂を撹乱する。TTField療法は、再発性膠芽腫のための認可された単核症治療であり、新たに診断された患者のための化学療法との認可された併用療法である。これらの電場は、患者の頭皮に直接的に置かれるトランスデューサアレイ(つまり、電極の配列)によって非侵襲的に誘導される。TTFieldは、体の他の部分における腫瘍を治療するためにも有益であると思われる。実験室での研究が、小動物(例えば、マウス)の胴に位置付けられた皮下腫瘍および直交異方性腫瘍への中間周波数の交番電場(腫瘍治療電場またはTTField)を試験するために始まった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,565,205号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
様々な態様において本明細書に記載されているのは、動物試験被験体のためのケージ組立体である。任意選択で、ケージ組立体は、TTFieldまたは対照治療を受けている1つまたは複数の動物試験被験体を収容するために使用できる。
【0006】
ケージ組立体は少なくとも1つの包囲体を備え得る。各々の包囲体は、主要寸法を有する床領域を定める床と、底面を有するカバーとを有し得る。カバーの底面と床との間の間隔がケージ高さを定め得る。少なくとも1つの側壁が床とカバーとの間で延び得る。少なくとも1つの包囲体の各々の包囲体の床領域の主要寸法に対するケージ高さの比が少なくとも0.70であり得る。
【0007】
少なくとも1つの包囲体は第1の包囲体と第2の包囲体とを備え得る。
【0008】
少なくとも1つの包囲体は第1の包囲体と第2の包囲体とから成り得る。
【0009】
第1の包囲体および第2の包囲体は、第1の包囲体の床領域を第2の包囲体の床領域から分離する共通の側壁を共有し得る。
【0010】
共通の側壁は、第1の包囲体と第2の包囲体との間に少なくとも1つの開口を定め得る。
【0011】
第1の包囲体および第2の包囲体の各々は、包囲体の中の共通の側壁から内向きに延びるそれぞれのシェルタ部分組立体を備え得る。シェルタ部分組立体は、共通の側壁内の開口を少なくとも一部で包囲し得る。
【0012】
各々の包囲体の床は角を定めてもよく、包囲体の床の各々の角は少なくとも17mmの半径を有する。
【0013】
各々の包囲体の床領域の主要寸法は250mm以下であり得る。
【0014】
第1の包囲体の床と第2の包囲体の床とは一体的に構築され得る。
【0015】
第1の包囲体のカバーと第2の包囲体のカバーとは、カバー組立体として一体的に構築され得る。
【0016】
カバー組立体は、第1の包囲体および第2の包囲体との通信をそれぞれ提供する第1の開口および第2の開口を備え得る。第1の開口は第1のケーブルに通信を提供するように構成でき、第2の開口は第2のケーブルに通信を提供するように構成できる。
【0017】
カバー組立体は、第1の開口および第2の開口に覆う関係でそれぞれ配置される第1の旋回組立体および第2の旋回組立体を備え得る。第1の旋回組立体は、第1のケーブルの近位部分を受け入れるように構成でき、第2の旋回組立体は、第2のケーブルの近位部分を受け入れるように構成できる。
【0018】
第1の旋回組立体および第2の旋回組立体の各々は、モータ筐体と、モータ筐体の中に受け入れられるモータとを備え得る。第1の旋回組立体のモータは、第1のケーブルの調整を許容するように第1のケーブルに連結されるように構成され得る。第2の旋回組立体のモータは、第2のケーブルの調整を許容するように第2のケーブルに連結されるように構成され得る。
【0019】
少なくとも1つの包囲体は第1の包囲体を備え得る。カバーは、第1の包囲体に覆う関係で配置される旋回組立体を備え得る。カバーは、第1の包囲体との通信を提供する開口をさらに備え得る。開口は、ケーブルと旋回組立体との間に通信を提供するように構成され得る。
【0020】
旋回組立体はモータを備え得る。モータは、ケーブルの移動の調整を許容するために、ケーブルの近位部分に連結されるように構成され得る。
【0021】
第1の包囲体および第2の包囲体の各々の少なくとも1つの側壁は、前側壁と、後側壁と、共通の側壁と相対し、前側壁と後側壁との間で延びる横側壁とをさらに備え得る。
【0022】
第1の包囲体の前側壁の少なくとも一部分と第2の包囲体の前側壁の少なくとも一部分とは一体的に構築され得る。
【0023】
第1の包囲体の後側壁と第2の包囲体の後側壁とは一体的に構築され得る。
【0024】
第1の包囲体の前側壁および第2の包囲体の前側壁は、第1の包囲体の横側壁と第2の包囲体の横側壁とに固定される基礎部分と、基礎部分に枢動可能に連結される扉とを備え得る。扉は、ケージ組立体の中の内部空間を包囲するために、扉が第1の包囲体および第2の包囲体の前側壁、横側壁、後側壁、およびカバーと協働する閉位置と、ケージ組立体の内部空間がアクセス可能である開位置との間およびその周辺での移動のために構成され得る。
【0025】
扉は、ヒンジ接続によって基礎部分に枢動可能に連結され得る。
【0026】
ケージ組立体は、扉に機械的に連結される掛け止め部をさらに備え得る。掛け止め部は、扉が閉位置にあるときに扉の枢動移動を防止する掛かり止め位置と、基礎部分に対する扉の枢動移動を許容する掛かり止め解除位置との間およびその周辺で移動可能であり得る。
【0027】
各々の包囲体の床、カバー、および少なくとも1つの側壁はポリカーボネートを含み得る。
【0028】
各々の包囲体のカバーおよび少なくとも1つの側壁の少なくとも一部分は透明であり得る。
【0029】
カバーは、電気コードを受け入れるように構成される開口を定め得る。
【0030】
各々の包囲体の床は詰め物を備え得る。
【0031】
各々の包囲体の少なくとも1つの側壁は通気開口を備え得る。
【0032】
ケージ組立体は、少なくとも1つの側壁の少なくとも1つの通気開口を覆うように構成される少なくとも1つのフィルタをさらに備え得る。
【0033】
ケージ組立体は、フィルタを少なくとも1つの側壁に機械的に連結するように構成されるフレームをさらに備え得る。
【0034】
ケージ組立体は、各々の包囲体へのすべてまたは実質的にすべての通気が、通気開口に入る前に前記少なくとも1つのフィルタを通って進むように封止され得る。
【0035】
各々の包囲体の側壁は等しい長さを有し得る。
【0036】
少なくとも1つの包囲体の各々の包囲体の床領域の主要寸法に対するケージ高さの比が少なくとも1.0であり得る。
【0037】
ケージ組立体は少なくとも1つの包囲体を備え得る。各々の包囲体は、主要寸法を有する床領域を定める床と、底面を有するカバーとを有し得る。カバーの底面と床との間の間隔がケージ高さを定め得る。少なくとも1つの側壁が床とカバーとの間で延び得る。高さhは、公式h≧(Y2-6400)/320に従う床の主要寸法Yの関数とでき、ここでhおよびYはミリメートルである。
【0038】
方法は、動物被験体を、ケージ組立体の各々の包囲体の中に配置するステップと、各々の包囲体の中でケーブルの遠位端を動物被験体に連結するステップとを含み得る。包囲体の床領域の少なくとも90%が動物被験体によってアクセス可能であり得る。
【0039】
方法は、各々のケーブルの近位端を旋回組立体に連結するステップをさらに含み得る。各々のケーブルは、動作長さを有する動作部分を有し得る。各々の動作長さは、ケーブルの動作部分同士の間の間隔が床の閾距離内にあるそれぞれの包囲体の中の位置に、各々の試験被験体がいることができないように選択され得る。
【0040】
動物被験体はマウスであり得る。
【0041】
ケージ組立体は第1の包囲体と第2の包囲体とを備え得る。第1のマウスが第1の包囲体の中に配置され得る。第2のマウスが第2の包囲体の中に配置され得る。
【0042】
第1の包囲体および第2の包囲体は、第1の包囲体の床領域を第2の包囲体の床領域から分離する共通の側壁を共有し得る。共通の側壁は、第1の包囲体と第2の包囲体との間に少なくとも1つの開口を定め得る。少なくとも1つの開口は、第1のマウスと第2のマウスとの間に通信を許容し得る。
【0043】
電気コードは、トランスデューサアレイを備える治療組立体を通じて動物被験体に連結され得る。
【0044】
方法は、電場を少なくとも1つの包囲体の中の動物被験体に適用するために、電気コードおよび治療組立体を使用するステップをさらに含み得る。
【0045】
動物被験体は腫瘍を有する可能性があり、電場は腫瘍治療電場であり得る。
【0046】
方法は、動物被験体をケージ組立体から取り出すことなく、ケージ組立体を通じて、動物被験体を検査する、または動物被験体にアクセスするステップをさらに含み得る。
【0047】
方法は、動物被験体をケージ組立体から取り出すステップと、各々の包囲体の床、カバー、および少なくとも1つの側壁を高圧滅菌するステップとをさらに含み得る。
【0048】
本発明の追加の利点は、以下に続く記載において一部で述べられ、記載から一部で明らかとなる、または、本発明の実施によって学習され得る。本発明の利点は、添付の請求項において具体的に指摘されている要素および組み合わせを用いて実現および達成される。前述の大まかな記載と以下の詳細な記載との両方が、例示および説明のためだけであり、請求されているとして本発明の限定となることのないことは、理解されるものである。
【0049】
本発明の好ましい実施形態のこれらの特徴および他の特徴は、添付の図面が参照される詳細な説明において、より明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】本明細書に開示されている実施形態による、TTField治療を試験するためのシステムの図である。
図2】治療組立体が取り付けられている試験被験体の図である。
図3】本開示の実施形態による、ケージシステムの分解図である。
図4図3のケージシステムの前面図である。
図5図3のケージシステムの側面図である。
図6図5の平面Pで切り取られた断面に近似する、図3のケージシステムの内部の中の試験被験体の概略図である。
図7図3のケージシステムの包囲体の内部の測定を示す概略図である。
図8図1におけるようなシステムとの使用のための、本明細書で開示されている実施形態による治療組立体の分解図である。
図9図1におけるようなシステムとの使用のための、本明細書で開示されている実施形態による他の治療組立体の分解図である。
図10A】本明細書に開示されている実施形態による対照ヒータ組立体の分解図である。
図10B図10Aの対照ヒータ組立体の回路基板の一部分の図である。
図11A】本明細書に開示されている実施形態による別の対照ヒータ組立体の分解図である。
図11B図11Aの対照ヒータ組立体の回路基板の一部分の図である。
図12A】本明細書に開示されている実施形態による、関連付けられたケージ組立体に対する旋回部の配置を示す、ケージの部分的な分解図である。
図12B図12Aの旋回部の詳細図である。
図13図12Bの旋回組立体の回路基板の側面図である。
図14】内部回路を示す、図13の回路基板の透視図である。
図15図12Bの旋回部の分解図である。
図16図12Bの旋回部の側面図である。
図17図12Bの旋回部の下面図である。
図18A図12Bの旋回部の斜視図である。
図18B】枢動体を中立位置において有するトルクセンサ組立体を示す、図18Aの旋回部の一部分の詳細な斜視図である。
図19】中立位置から回転させられている枢動体を示す、図18Bにおけるような旋回部の一部分の斜視図である。
図20】臓器腫瘍に治療を提供するための、本明細書に開示されている実施形態による治療組立体の概略図である。
図21】皮下腫瘍に治療を提供するための、本明細書に開示されている実施形態による治療組立体の概略図である。
図22図1のシステムとの使用のためのコンピュータデバイスの概略図である。
図23】旋回部およびその筐体の実施形態の分解図である。
図24】例示の治療組立体の分解図である。
図25図24におけるような例示の治療組立体の上面図である。
図26】試験被験体に配置された図24の治療組立体の斜視図である。
図27】試験被験体に配置された図24の治療組立体の上面図である。
図28】電極同士の間の通信を示す、図24の治療組立体の上面図である。
図29】交互形状部分を示す、図24の治療組立体の上面図である。
図30】本明細書に開示されている実施形態による環体の側面図である。
図31図30の環体の側面図である。
図32図30の環体の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
ここで、本発明は、本発明のすべての実施形態ではなく一部の実施形態が示されている添付の図面を参照して以後においてより完全に説明される。実際、この発明は、多くの異なる形態で具現化でき、本明細書に述べられている実施形態に限定されるとして解釈されるべきではなく、これらの実施形態は、この開示が適用され得る法的要件を満たすように提供される。同様の符号は、全体を通して同様の要素に言及している。本発明が説明された具体的な方法論および手順に限定されず、そのため変化する可能性があることは、理解されるものである。本明細書で使用されている用語が、具体的な実施形態だけを説明する目的のためであり、本発明の範囲を限定するように意図されていないことも、理解されるものである。
【0052】
本明細書に述べられている本発明の多くの改良および他の実施形態が、本発明が関係する当業者には思い付き、前述の記載および関連する図面に提示されている教示の便益を有する。そのため、本発明が、開示されている特定の実施形態に限定されないことと、改良および他の実施形態が、添付の請求項の範囲内に含まれるように意図されていることとは、理解されるものである。特定の用語が本明細書で用いられているが、それら用語は、一般的な記述の意味だけで使用されており、限定の目的のためではない。
【0053】
本明細書で使用されているように、単数形「1つ(a、an)」および「その(the)」は、文脈がはっきりと他に指示していない場合、複数の指示対象を含む。例えば、「1つの電極」という用語の使用は、このような電極のうちの1つまたは複数に言及することができるといった具合である。
【0054】
本明細書で使用されているすべての技術的および科学的な用語は、他に明確に指示されていない場合、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0055】
本明細書で使用されているように、「任意選択の」または「任意選択で」の用語は、後に記載されている事象または状況が起こっても起こらなくてもよいことと、その記載が、前記事象または状況が起こる例、および起こらない例を含むこととを意味する。
【0056】
本明細書で使用されているように、「~の少なくとも1つ」という用語は、「~のうちの1つまたは複数」と同義語となるように意図されている。例えば、「A、B、およびCの少なくとも1つ」は、Aだけ、Bだけ、Cだけ、および各々の組み合わせを明示的に含む。
【0057】
範囲は、ある具体的な「約」の値から、および/または、他の具体的な「約」の値までとして、本明細書では表され得る。このような範囲が表されるとき、他の態様は、ある具体的な値から、および/または、他の具体的な値まで含む。同様に、値が近似値として表されるとき、「約」の先行詞の使用によって、具体的な値が他の態様を形成することが理解されるものである。範囲の各々の端点は、他の端点と関連して、および、他の端点から独立しての両方で有意であることは、さらに理解されるものである。任意選択で、ある態様では、値が「約」の先行詞の使用によって近似されるとき、具体的な述べられた値の(上または下で)最大15%内、最大10%内、最大5%内、または最大1%内の値がそれらの態様の範囲内に含まれ得ることは、検討されている。同様に、「実質的」(例えば、「実質的に平行」)または「概して」(例えば、「概して平面」)の使用は、角度が約10度内、5度内、または1度内にある実施形態を含むと理解されるべきである。
【0058】
本明細書で使用されているような「または」という言葉は、具体的な列記の任意の1つの要素を意味し、その列記の要素の任意の組み合わせも含む。
【0059】
他に明白に述べられていない場合、本明細書で述べられている方法が、その方法のステップが特定の順番で実施されることを要求するとして解釈されることは、意図されていない。したがって、方法クレームが、そのステップが続いて起こる順番を実際には提唱していない場合、または、ステップが特定の順番に限定されることが、請求項または記載において他に明確に述べられていない場合、順番があらゆる点において推論されることは全く意図されていない。これは、ステップの配列または動作の流れに関する理論の問題、文法の構成または句読点から導き出される明白な意味、および、明細書に記載されている態様の数または種類を含め、解釈についての可能な非表現的な基礎を保持する。
【0060】
以下の記載および請求項では、「~を備える」または「~を含む」という言葉が使用される場合、「~を備える」または「~を含む」という言葉は、他の実施形態を形成するために、「~から本質的に成る」または「~成る」という言葉と任意選択で置き換えることができる。
【0061】
以下の記載は、全体の理解を与えるために特定の詳細を提供する。それでもなお、当業者は、装置、システム、および、装置を使用する関連の方法が、これらの特定の詳細を用いることなく実施および使用できることを理解するものである。実際、装置、システム、および関連の方法は、図示されている装置、システム、および関連の方法を改良することで実施させることができ、業界において従来から使用されている任意の他の装置および技術と併せて使用できる。
【0062】
本明細書では交番電場とも称されるTTFieldは、分裂中期の間に適切な微小管集合と干渉し、最終的に分裂終期および細胞質分裂の間に細胞を破壊するため、抗有糸分裂癌治療法として確立されている。有効性は、電場強度の増加に伴って増加し、最適な周波数は、TTFieldによって引き起こされるグリオーマ細胞成長の抑制が最も高い周波数である200kHzに依存する癌細胞株である。癌治療について、非侵襲性デバイスが、腫瘍に近い皮膚領域に直接的に置かれる容量的に結合されたトランスデューサと共に開発されてきた。多形性膠芽腫(GBM)を伴う患者について、人における最も一般的で基本的な悪性脳腫瘍であり、TTField療法を送達するためのシステムは、OPTUNE(商標)システム(Novocure Ltd.)と呼ばれる。
【0063】
TTFieldの効果が、他の方向に分裂する細胞よりも、電場と平行に分裂する細胞との指向性があるため、および、細胞はすべての方向に分裂するため、TTFieldは、垂直電場を治療される腫瘍の中に生成するトランスデューサアレイの2つの対を通じて典型的には送達される。より明確には、OPTUNEシステムについて、電極の1つの対が、腫瘍の右左(LR)に位置付けられ、電極の他の対が、腫瘍の前後(AP)に位置付けられる。これらの2つの方向(つまり、LRおよびAP)の間で電場を循環させることで、細胞配向の最大範囲が標的とされることを確保する。
【0064】
TTFieldが特定の患者での使用のために認可されているが、動物試験被験体におけるTTFieldの信頼できて一貫性のある安全な試験を可能とするシステムに対する要求がある。電気構成要素が動物に連結される小動物(例えば、マウス)の研究において、動物は、電気構成要素をしばしば噛んだり傷めたりしてしまう。また、動物がケーブルを使用して繋がれているとき、動物がケーブルの捩じれをしばしば引き起こしてしまう。このようなケーブルに過剰な緩みが設けられる場合、動物は容易に転げ回り、電気構成要素の損傷または不適切な配置をもたらす可能性がある。十分な緩みがこのようなケーブルに設けられない場合、動物の移動が過度に抑制されてしまう可能性がある。さらに、相当の調整および再配置なしで電気構成要素を動物に連結することは、難しい可能性がある。
【0065】
様々な態様において、図1を参照して、本明細書に開示されているのは、TTFieldを試験被験体12(例えば、マウスなどの動物試験被験体)に提供するためのシステム10である。システム10は、1つまたは複数の試験被験体を受け入れて収容するために、1つまたは複数のケージ組立体100を備え得る。実験群14におけるいくつかの試験被験体には、治療を試験被験体に提供するためのトランスデューサアレイを備え得るTTField治療組立体200、200'、200"(図8図9、および図24)が取り付けられ得る。対照群16における他の試験被験体には、TTField治療組立体200、200'、200"と同じ重量および熱を提供するように構成されている対照ヒータ治療組立体400、400'(図10A図11B)が取り付けられ得る。複数のTTField治療組立体200、200'、200"は、TTField生成装置18に通信可能に連結することができる。任意選択で、TTField生成装置は、INOVITRO実験室研究システム(NOVOCURE GMBH)の一部として提供される生成装置であり得る。同様に、複数の対照ヒータ治療組立体400は、同じまたは別体のTTField生成装置18(または、本明細書でさらに開示されているような対照ヒータ治療組立体を通じて熱を開始することができる他の生成装置)に通信可能に連結することができる。コンピュータ1001が、TTField生成装置18に通信可能に連結することができる。コンピュータ1001は、TTField生成装置18の出力と、TTField生成装置18、治療組立体200、200'、200"、対照ヒータ治療組立体400、および/または試験被験体12からのログデータとを制御することができる。
【0066】
TTField治療組立体200、200'、200"および対照ヒータ治療組立体400は、それぞれのケーブル204を介してTTField生成装置18と通信することができる(図8)。ケーブル204を巻き付けることなく試験被験体をケージ組立体100の中で自由に移動させることができるようにするために、ケーブル204は、旋回部300(本明細書では、旋回組立体300と置き換え可能に称されてもいる)へと延び、旋回部300に連結することができる。旋回部300はさらに、TTField生成装置18へと延び、TTField生成装置18に連結する第2のケーブル20に連結することができる。したがって、本明細書でさらに開示されているように、旋回部300は、ケーブル204の巻き付きを抑制しつつ、治療組立体200、200'、200"との通信のために、TTField生成装置18から第2のケーブル20を通じ、旋回組立体300を通じてケーブル204への電気通信を可能にすることができる。
【0067】
ケージ組立体
図3図5を参照すると、ケージ組立体100は主本体102を備え得る。主本体102は、主要寸法を有する床領域を定める床104を備え得る。任意選択で、床104は、角16を伴う矩形または大まかな矩形であり得る。任意選択で、角16は丸められ得る。角は、例えば約17mmの半径を有し得る。主要寸法は、ケージの角106同士の間の最大の対角線であり得る。主本体102は、1つまたは複数の側壁108をさらに備え得る。例えば、主本体102は、前側壁108Aと、反対の後側壁108Bと、前側壁108Aのそれぞれの縁と後側壁108Bのそれぞれの縁との間で延びる相対する側壁108Cの対とを備え得る。それぞれの側壁との間の交差部は、丸められた角110を定め得る。任意選択で、側壁108は、射出成形を介しての製造を可能とするための抜き勾配を提供するために、床104に向かう方向において集束し得る(つまり、下方向に向かうにつれて内向きに傾斜し得る)。任意選択で、床は、従来の動物ケージで一般的に使用されるような詰め物を備え得る。詰め物は、例えばおがくずであり得る。フードペレットが、採餌のための包囲体の床に置かれ得る。従来の水ボトルが、試験被験体に水を与えるためにケージに取り付けられ得る。任意選択で、ケージは、従来の水ボトルの分配部分を受け入れるために、各々の包囲体の側壁内に開口を備え得る。
【0068】
例示の態様では、図3に示されているように、側壁108は、通気のために複数の開口部130を定め得る。1つまたは複数のフィルタ132が、各々の側壁108における複数の開口部を任意選択で覆うことができる。フレーム134が、フィルタ132の周辺の周りに延び、ケージ組立体100の主本体102に付着するために止め具(例えば、ナット136およびボルト138)を受け入れることができる。この方法では、ケージ組立体は、各々の包囲体へのすべてまたは実質的にすべての通気が、通気開口に入る前に少なくとも1つのフィルタを通って進むように封止される。任意選択で、図3に示されているように、単一のフィルタ132が側壁108の複数の開口部130(任意選択で、すべての開口部)を覆うことができる。フィルタは、取り外し可能、高圧滅菌可能、および交換可能であり得る。フィルタは、素早い空気交換を可能にしつつ、感染性物質および感染体の侵入を最小限にすることができる。網、篩、格子、空気浸透膜、または他の浸透可能構造が、試験被験体がフィルタを噛むのを防止するために、ケージにおける複数の開口部130とフィルタ132との間に配置され得ることは、検討されている。
【0069】
図3に示されているように、扉112が、ヒンジ114の対によって、主本体部102に枢動可能に連結され得る。使用中、扉112は、(1)扉112が側壁と協働して包囲体を提供する閉位置と、(2)扉がケージ組立体の内部から離れるように枢動させられて、ケージ組立体の内部にアクセスされ得る1つまたは複数の開口を提供する開位置との間およびその周辺で移動可能であり得る。
【0070】
カバー120が主本体102の上部にわたって延び得る。カバー120は、掛け止め部122を介して主本体102に解放可能に付着することができる。掛け止め部122は、ヒンジ124を介して主本体102に枢動可能に付着することができる。ヒンジ128の周りに旋回可能である掛け止め部126は、扉112に付着することができる。掛け止め部126は、扉112を閉位置で保持するためにカバー120の上部における捕獲部と解放可能に係合することができる。任意選択で、カバー120は、本明細書でさらに開示されているような旋回部の少なくとも一部分を受け入れるように構成される1つまたは複数の旋回部筐体180を備え得る。
【0071】
仕切り140が、ケージの内部を第1の包囲体142と第2の包囲体144とに分割する共通の側壁を定め得る。仕切り140は、任意選択で取り外し可能であり得る。主本体は、仕切り140が挿入され得るスロットを任意選択で定め得る。仕切り140は、第1の包囲体および第2の包囲体の各々におけるそれぞれの試験被験体12を互いと交流させる(例えば、声の交流を通じて、臭いを通じて、体の暖かさを通じてなど)ために、第1の包囲体142と第2の包囲体144との間に開口146(任意選択で、複数の開口)を定め得る。したがって、第1の包囲体142および第2の包囲体144は、前側壁108A、扉112、後側壁108B、前側壁と後側壁との間で延びる側壁108C、および仕切り140によって定められるそれぞれの側壁(または側壁部分)を各々が有し得る。これらの例では、各々の包囲体の中の床領域は、包囲体の角同士の間の最大の対角線に等しくなり得るそれぞれの主要寸法を有し得ることは、検討されている。
【0072】
側壁(例えば、主本体102および仕切り140)とカバーとは、任意選択でポリカーボネートを含むことができ、任意選択で高圧滅菌可能であり得る。例えば主本体102およびカバー120などのケージの部分は、ケージに閉じ込まれた試験被験体が観察できるように、透明であり得る。
【0073】
図6を参照すると、シェルタ部分組立体150が、仕切り140から第1の包囲体142および第2の包囲体144の各々へと内側へ延び得る。各々の包囲体の中で、シェルタ部分組立体150は、弓状の屋根と、弓状の屋根から鉛直方向下向きに延びる平行な壁の対と、任意選択で、シェルタ部分組立体の側壁の底縁同士の間で延びる床カバーとを備え得る。各々の包囲体の中で、シェルタ部分組立体150は、仕切り140から選択の距離Dで突出し得る。任意選択で、距離Dは約4~5センチメートルであり得る。試験被験体が、相対する包囲体の試験被験体と交流するのをケーブルが制限しないように距離Dが選択され得ることは、検討されている。例えば、ケーブルは、被験体の頭部から選択の間隔dにおいて、試験被験体の背中にストラップで固定され得る。この方法では、試験被験体はケーブルを噛むことができない。この選択の間隔は、ケーブルがシェルタ部分組立体に触れる前に、試験被験体をシェルタ部分組立体に入らせることもできる。さらに、ケーブルは、シェルタ部分組立体に触れると曲がるだけの柔軟性であり得る。シェルタ部分組立体150が仕切り140から突出する選択の距離は、ケーブルがシェルタ部分組立体に当たって完全に引っ張られるとき、試験被験体(例えば、試験被験体の少なくとも鼻および/または顔)が仕切り140によって定められる平面に少なくとも到達することができるように選択され得る。本明細書においてさらに開示されているように、ケーブル長さは包囲体の寸法の関数であり得る。したがって、シェルタ部分組立体150が仕切り140から突出する選択の距離Dは、ケーブルの長さと、包囲体の高さ寸法と、包囲体の幅寸法との関数であり得る。
【0074】
第1の包囲体のためのカバー120と第2の包囲体のためのカバー120とは、カバー組立体178として一体的に構築され得る。任意選択で、カバー組立体178は旋回部筐体180を備え得る。これらの態様において、カバー組立体178は、本明細書においてさらに開示されているような旋回部300をさらに備えることができ、旋回部は、それぞれの旋回部筐体180の中に配置されている。カバー組立体178は、第1および第2の包囲体と、それらのそれぞれの旋回部300との間に、第1および第2の開口を備え得る。第1の開口および第2の開口は、治療組立体のケーブルをそれぞれの旋回部に連結させることができる通信を提供することができる。それぞれの旋回部は、第1の開口および第2の開口のそれぞれに覆う関係であり得る。様々な態様によれば、各々の旋回部は、カバー組立体におけるそれぞれの開口を通じて、それぞれのケーブルを受け入れるためにそれぞれの包囲体へと少なくとも一部で延び得る。さらなる実施形態では、各々のケーブルは、それぞれの旋回部に連結するために、第1の開口および第2の開口のそれぞれを通じて延び得る。
【0075】
図4図7を参照すると、カバー120と床104との間の距離はケージ高さを定めることができる。ひっくり返ったりケーブルと絡まったりするだけの緩みを試験被験体がケーブル204に有するのを防止するために、ケージ組立体は、各々の包囲体の選択のケージ高さh、つまり、長さR1および幅R2の関数を有することができる。例えば、ケーブル204は、ケーブルを試験被験体の体の周りに巻き付けるために、試験被験体にとって十分な緩みを提供するのを防止するための選択の長さを有し得る。いくつかの任意選択の態様によれば、各々の包囲体142、144の寸法は、試験被験体がケージの角にアクセスすることができるように選択され得るが、試験被験体が旋回部300へのケーブルの取り付けの真下に配置されるとき、ケーブルは、垂れ下がるだけの緩み、または、試験被験体の背中から下に延びるだけの緩みを持たず、ケージの床に触れない。所与のケージ高さにとって有効な領域を最大化するために、ケーブルは各々の包囲体の床空間の中心の真上から延び得る。したがって、ケージの高さは、(所与の包囲体の)ケージ床の主要寸法と試験被験体の高さとの関数として選択され得る。例えば、高さは以下の方程式に基づいて選択され得る。
h≧(R1 2+R2 2-16a2)/16a
ここで、hはケージの高さであり、R1は包囲体の長さであり、R2は包囲体の幅であり、aは動物の高さである。
したがって、高さは、以下の方程式に従うケージ床の主要寸法Yの関数とできる。
h≧(Y2-16a2)/16a
典型的な試験被験体のマウスは20mmの高さ(a)を有し得る。したがって、ある例では、ケージ高さhは、ミリメートルにおいて、以下の方程式に従って、ケージ床の主要寸法Y(ミリメートル)の関数とできる。
h≧(Y2-6400)/320 [mm]
【0076】
より大まかには、ケージの高さは、(それぞれの包囲体の)ケージ床の主要寸法に因子を乗じるとして選択され得る。ある態様によれば、ケージは、ケージ床の主要寸法の少なくとも0.5倍、ケージ床の主要寸法の少なくとも0.6倍、ケージ床の主要寸法の少なくとも0.7倍、ケージ床の主要寸法の少なくとも0.8倍、ケージ床の主要寸法の少なくとも1.1倍、または、ケージ床の主要寸法の少なくとも1.2倍の高さを有し得る。
【0077】
ある例示の実施形態では、ケージ組立体の床は約315mmの長さと約185mmの幅とを有し得る。したがって、床の長さを分割する仕切りがあれば、各々の包囲体は、185mmの長辺と157mmの短辺とを伴う床を有することができる。したがって、各々の包囲体の床領域は242cmの主要寸法を有することができる(包囲体の角同士の間の最大の対角線に等しい)。したがって、ケージの高さが少なくとも163mmの最小高さを有し、ケージ床の主要寸法の約0.7倍である高さを提供することが、検討されている。様々な態様によれば、各々の包囲体の床領域は、少なくとも160mm、約160mmと約200ミリメートルとの間、約200ミリメートルと約250mmとの間、約250mmと約300mmとの間、約300mmと約400mmとの間、または約400mmを超える最小の主要寸法を有し得る。ある実施形態では、ケージ高さは約260mmであり得る。さらなる実施形態では、ケージの高さは、少なくとも60mm、少なくとも105mm、少なくとも175mm、少なくとも261mm、または少なくとも480mmであり得る。
【0078】
ケーブルがいくらの大きさの剛性を有し(つまり、ケーブルはその柔軟性に限度を有する)、それによってケージの床に達するケーブルの能力を制限するため、ケージの高さを選択するための上記の方程式が絶対的でないことは、検討されている。したがって、ケージの高さが、試験被験体の絡まるのを防止するだけのケージ高さをなおも提供しつつ、上記の方程式の最小高さより小さくできることは、検討されている。
【0079】
任意選択で、ケージは給餌器(例えば、食べ物トレイまたは食べ物分配器)を備え得る。給餌器は、吊り下げられたままとなるように、仕切り140または他の側壁に任意選択で連結し得る。
【0080】
治療組立体
図8を参照すると、治療組立体200は、TTFieldを臓器腫瘍に提供するように構成され得る。治療組立体200は、コネクタ端206と、コネクタ端206と反対のそれぞれの電気リード線205の端における1つまたは複数のリード線端208とを備える柔軟な回路基板202を備え得る。電気リード線205は、ケーブル204の構成要素として提供され得る。任意選択で、柔軟な回路基板202は、旋回部300に連結するように構成され得る。ケーブル204は、細長くでき、旋回部を必要とすることなくある大きさの捩じれを許容するだけの柔軟性があり得る。コネクタ端206は、任意選択でUSB-Cコネクタ(例えば、オスのUSB-Cコネクタ)であり得る。本明細書に開示されているような柔軟な回路基板202の使用が、複数の電気リード線205を、統合された構造の一部として提供し、それによって、ケーブルまたはワイヤの絡まりを回避し、電気リード線によって占められる空間を最小限にすることは、検討されている。したがって、ある態様では、ケーブル204は、柔軟な回路基板202の一部分によって定められ得る。
【0081】
使用前構成において、図8に示されているように、リード線端208は、治療組立体200の長手方向寸法201に沿って離間され得る。任意選択で、リード線端208は、1つまたは複数の長手方向に延びる列で配列され得る。例えば、リード線端208は、4つのリード線端の2つの列で配列でき、2つの列は長手方向寸法201に延びる。他の例として、1つまたは複数の長手方向に延びる列は、リード線端208の単一の列を備えてもよい。しかしながら、リード線端の任意の所望の配列が使用できることは、検討されている。ケーブル204は、長手方向寸法201に対して垂直または実質的に垂直に延び得る。
【0082】
各々のリード線端208は、それぞれの板210と係合または連結するように構成され得る。したがって、治療組立体200は複数の電極を備えることができ、各々の電極は、それぞれの板210と接触しているかまたは連結されるリード線端208を備える。ある潜在的な実施形態では、少なくとも1つの(任意選択で、各々の)板210はセラミック板であり得る。他の実施形態では、治療組立体200が対照加熱デバイスとして機能するものなど、少なくとも1つの(任意選択で、各々の)板がガラス板であり得ることは、検討されている。なおもさらなる態様において、金属または他の導電性材料から形成される電極など、他の種類の電極が検討されている。
【0083】
治療組立体200は、外面214と内面216とを有する内側層212を備え得る。内側層212は、例えばポリウレタンなど、生体適合性で通気性の接着剤を含み得る。ある実施形態では、内側層は、アクリル接着剤を伴うVANCIVE MED 9598Aポリウレタン膜を備え得る。内側層212は、それぞれの板210を受け入れるために、内側層212を貫く複数の開口218を定め得る。開口218は、内側層に沿って長手方向に離間され得る。個別の板を受け入れるとして描写されているが、各々の開口が複数の板(例えば、2つの板)を任意選択で受け入れることができることは、検討されている。
【0084】
板210は上方面220と下方面222とを有し得る。上方面はリード線端208に当てて配置され得る。ヒドロゲル224の層が、板210の各々の下方面222に接して配置され得る。ヒドロゲル224の層は、少なくとも2つの隣接する板210を任意選択で覆ってもよい。任意選択で、ヒドロゲル224の層は、板210の下方面222と、内側層212の内面の隣接部分とを覆ってもよい。ヒドロゲル224の層は、ある任意選択の態様において、約0.6mmの厚さであり得る。ヒドロゲル224は、例えば、AXELGAARDによって作られるAG625感受性ゲルを含み得る。
【0085】
カバー層230が内側層212の外面214に付着することができる。カバー層230は、柔軟な回路基板202の複数のリード線端208を覆うことができる。カバー層230は、内側層212の周辺を越えて延びる1つまたは複数のタブ部分を備え得る。例えば、カバー層230は、カバー層が周方向の輪を定めるとき(例えば、本明細書でさらに開示されているように、試験被験体の胴の周りに巻き付けられるとき)、互いと相補的である2つの相対するタブ部分232を備え得る。任意選択で、タブ部分232はカバー層の幅の約半分とでき、その場合、カバー層の主本体部と交差する。カバー層が試験被験体の胴の周りに巻き付けられるとき、タブ部分232同士は、それぞれのタブ部分と相対するカバー層の端において、カバー層のそれぞれの部分に付着するように互いを越えて延び得る。
【0086】
ある任意選択の態様によれば、カバー層は、生体適合性不織接着剤を含む内面を有し得る。不織接着剤は、任意選択で長手方向寸法201において弾性であり得る。ある実施形態では、カバー層は、3Mによって作られる製品番号1776の医療用不織テープを備え得る。
【0087】
剥離層250が、内側層212の内面216における生体適合性で通気性のポリウレタン接着剤の下側、および、ヒドロゲル層224の下側に接して覆うことができる。剥離層が、治療組立体を試験被験体に付着する前、接着剤を保護することができる。剥離層250は、カバー層230の形と相補的である形を有し得る。剥離層は、カバー層230のタブ部分232を覆うように構成される別体のタブ252を備え得る。
【0088】
治療組立体は、例えばサーミスタまたは熱電対など、少なくとも1つの温度センサ260を備え得る(図示されていないが、温度センサ260は、図10Bおよび図11Bの温度センサ414および414'に対応する位置を有し得る)。少なくとも1つの温度センサは、任意選択で、柔軟な回路基板202と一体であり得る。少なくとも1つの温度センサは複数の温度センサを備え得る。例えば、温度センサは、各々のリード線端208に近接する柔軟な回路基板202に配置され得る。温度センサ260は、治療組立体の過熱、または、試験被験体に火傷をもたらすことを防止するために、フィードバックを提供することができる。例えば、閾値(例えば、40℃)を超える温度センサ260からの温度読み取りに基づいて、TTField生成装置18は、1つまたは複数の電極において、TTFieldの誘導を調整または停止することができる。また、システム10は、本明細書でさらに開示されている対照ヒータ治療組立体において一貫した温度を維持するために、温度センサ260からフィードバックを受信することができる。任意選択で、温度センサは、板とヒドロゲルとの間の温度を測定するために、それぞれの板におけるそれぞれの孔の中に配置され得る。さらなる態様において、温度センサは、それぞれの板のヒドロゲルと反対の側に配置されてもよく、それによって、板に孔を形成する(および、潜在的に板を不必要に脆弱にする)必要性を回避することができる。さらなる実施形態において、温度センサは、ヒドロゲルの部分において、それぞれの板の側面(例えば、板の縁の3ミリメートル内)に配置させることができる。例えば、図10Aに示されているように、板412の対がヒドロゲル410の単一の層を共用してもよく、各々の温度センサが板のそれぞれの対の間に配置されてもよい。
【0089】
試験被験体に圧し掛かる治療組立体の部分(例えば、ケーブルの重量を排除する)は、任意選択で、被験体の体重の約10%未満の重量であり得る。例えば、試験被験体に圧し掛かる治療組立体の部分は、典型的なマウスについて、約2.5グラム未満の重量であり得る。
【0090】
治療組立体は、試験被験体12の胴の一部分に一致するだけの柔軟性であり得る。任意選択で、図8に示されているような使用前構成において、治療組立体は、(動物に配置されるとき、および使用中に)試験被験体の胴の胴回りに延びるのに十分である長手方向寸法201における長さを有する。任意選択で、治療組立体は、試験被験体12の胴の形と相補的となるように構成される三次元の形へと予め形成され得る。
【0091】
任意選択で、キットが、(使用前構成において)長手方向寸法201に様々な長さを有する複数の治療組立体200を含む可能性がある。この方法では、試験被験体は、(動物の胴回り/周囲に依存して)適切な大きさとされた治療組立体が取り付けられ得る。例えば、適切な大きさとされた治療組立体は、試験被験体の胴の胴回りに心地良く巻き付くことができる。任意選択で、追加のカバー材料(例えば、外側層と同じ材料であり得る)が、試験被験体への取り付けを補強するために、ならびに、良好な接触を妨げる可能性のある汚れおよび破片から接着剤材料の縁を封止するために、提供されてもよい。
【0092】
図9を参照すると、治療組立体200'は、皮下腫瘍を治療するように構成され得る。治療組立体200'は、治療組立体200の構造と概して同様の構造を有し、板210'を受け入れる開口218'を定める内側層212'を有する。任意選択で、ヒドロゲル224'が開口218'の中に受け入れられ得ることが検討されている。柔軟な回路基板202'が、ケーブル204'と、旋回部300(図1)に連結するように構成されるコネクタ端206'と、コネクタ端206'と反対のリード線端における1つまたは複数のリード線端208'とを備え得る。リード線端208'は、それぞれの板210'と連結するように構成され得る。外側層230'が、内側層のそれぞれの上方面およびリード線端に取り付けられ得る。別体のタブ252'を備える剥離層250'が、内側層212'およびヒドロゲル224'の下側に付着することができる。外側層230'および剥離層250'は、外側層230および剥離層250と同様の構造とされ得る。
【0093】
内側層212'、回路基板202'、およびカバー層230'は、(存在する場合内側剥離層以外の)治療組立体200'の厚さを通じて延び、皮下腫瘍を受け入れるように構成される貫通孔270'を定めるように、協働することができる。任意選択で、貫通孔270'は10mmから15mmの間の直径を有し得る。任意選択で、貫通孔270'は約15mmの最大直径を有し得る。皮下腫瘍の外向きに延びる部分を受け入れるように構成される受部274'を中に定めるキャップ272'が、貫通孔270'にわたって延び得る。キャップ272'はカバー層230'に取り付けられ得る。例えば、キャップ272'は、径方向に延びる周縁276'を定め得る。接着リング278'が、キャップ272'を外側層に固定するために、フランジ276'および外側層230'と係合することができる。キャップ272'は、汚れおよび破片(例えば、おがくずの床カバー)が孔に入るのを抑制でき、治療組立体と試験被験体との間の接触を抑制することができる。
【0094】
例示の態様では、板210'が受け入れられる開口218'は、貫通孔270'に対して所定の関係を有し得る。任意選択で、これらの態様において、図9および図11Aに示されているように、開口218'は、貫通孔270'の周辺(延いては、腫瘍が貫通孔270'を通じて延びるとき、皮下腫瘍の周辺)の周りで、周方向において離間され得る。
【0095】
ある態様によれば、キットは、様々な直径の貫通孔270'と、対応する様々な大きさのキャップ272'とを有する複数の治療組立体200'を備え得る。様々な直径の貫通孔を有する複数の治療組立体200'は、リード線端208'と板210'との間に、対応する様々な間隔を任意選択で有し得る。この方法では、試験被験体12に、その皮下腫瘍に適した大きさとされた治療組立体200'を取り付けることができる。任意選択で、キットは、キャップが治療の経過にわたって交換できるように、複数のキャップ(任意選択で、同じ大きさおよび/または様々な大きさ)をさらに備え得る。
【0096】
ケーブル204、204'の長さは、試験被験体12がケーブルによって巻き付けられ得ないように、または、ケーブルと絡みつけられ得ないように、包囲体の寸法に基づいて選択され得る。ある量の緩みが、ケーブルの自由な長さの量を少なくするために、試験被験体の背中に取り付けられ得る。したがって、ケーブルは、試験被験体に取り付けられない動作部分を有することができ、動作部分はケーブルの動作長さを定め得る。ある態様によれば、ケーブルの動作長さは、試験被験体が旋回部の真下にいるときに、ケーブルが試験被験体の背中から垂れ下がって床に触れるだけの長さを持たないように選択され得る。したがって、ケーブルの最大動作長さは、ケージの高さ(または、ケーブルが旋回部に付着する高さ)に試験被験体の高さの2倍を加えるとして近似され得る。さらなる態様では、ケーブル長さは、ケーブルが試験被験体の背中からケージの床の閾距離t(図6)内まで垂れ下がるだけの緩みを持たないように選択され得る。したがって、ケーブルの最大動作長さは、ケーブルが旋回部に付着するときの床からの高さに試験被験体の高さの2倍を加え、閾距離の2倍を引くことで近似され得る。任意選択で、閾距離は、0ミリメートル、1ミリメートル、2ミリメートル、4ミリメートル、6ミリメートル、10ミリメートル、またはより大きくとされ得る。ある態様において、閾距離は、約1mmから約10mmまで、または、約2mmから約6mmまでの範囲であり得る。ケーブルの限られた柔軟性のため、ケーブルの動作部分の長さが、ケーブルがケージの床に届くことができることなく、被験体の高さの2倍にケーブルの高さを加えたものより若干長くできることは、なおもさらに検討されている。
【0097】
治療組立体200を構築するために、複数の板210の各々の板は、治療組立体の内側層における開口の中に配置され得る。例えば、ある実施形態では、板の対が各々の開口の中に配置され得る。代替で、単一の板が各々の開口の中に配置され得る。複数のリード線端の各々のリード線端は、複数の板のそれぞれの板と接触して配置され得る。先に述べられているように、リード線端は、本明細書に開示されているように板と連結されるとき、それぞれの電極を形成する。カバー層は、複数の電極を覆うように、内側層の外面に取り付けられ得る。ヒドロゲルの層が、複数の板の各々の板の下方面に適用され得る。ある態様では、内側層において共有の開口内に配置される板の対が、ヒドロゲルの層も共有し得る。任意選択で、ヒドロゲルは、内側層の内面の隣接する部分にわたって適用され得る。
【0098】
図24図29を参照すると、さらなる態様において、治療組立体200"が試験被験体の頭部に少なくとも一部が配置されるように構成され得ることは、検討されている。例えば、治療組立体200"の頭部被覆部分9aが、図26に示されているように、マウスの頭部の少なくとも一部分に連結され得る。治療組立体200"の頭部被覆部分9aは、試験被験体の頭部の一部分にわたって延び、それ自体の1つまたは複数の内面に配置される接着剤を通じて試験被験体に連結されるように構成される頭部着用可能層6を備え得る。治療組立体200"は、試験被験体の体(例えば、胴)に配置される(例えば、本明細書でさらに開示されているように、試験被験体の体/胴の周りに巻き付けられる)ように構成される胴被覆部分9bをさらに備え得る。治療組立体200"の胴被覆部分9bは、試験被験体の体(任意選択で、皮膚)と係合するように構成される内側接着着用可能層1を備え得る。柔軟な回路基板5が複数のリード線端を備え得る。柔軟な回路基板の端8が、TTField生成装置18(図1)と通信することができる。内側接着パッチ4が、柔軟な回路基板5の一部分が内側接着パッチ4との間に配置される状態で、接着部分6の皮膚係合側に連結され得る。外側着用可能層7が、治療組立体の胴被覆部分9bの外側に連結され得る。
【0099】
板(例えば、セラミック板)3は、柔軟な回路基板のリード線端に連結され得る。ヒドロゲル2が、患者の皮膚に係合するように、セラミック板の下に配置され得る。胴被覆部分9bの内側接着着用可能層1は、ヒドロゲル2の対応する部分を受け入れる少なくとも1つの開口(任意選択で、複数の開口)を定めることができる。
【0100】
柔軟な回路基板5は、試験被験体の頭部に配置されるように構成される複数のリード線端(および、それに応じた複数の電極602)と、試験被験体の体(例えば、胴)に配置されるように構成される1つまたは複数のリード線端(例えば、2つのリード線端)(および、それに応じた複数の電極604)を備えることができる。例示の態様では、(頭部への配置のための)複数のリード線端は頭部着用可能層6の下にあるように構成され、(胴への配置のための)1つまたは複数のリード線端は、胴被覆部分9bの外側着用可能層7の下にあるように構成され、各々のリード線端はそれぞれのセラミック板3およびヒドロゲル部分2を覆う。任意選択で、試験被験体の頭部に配置されるように構成される複数のリード線端は、試験被験体の頭部の第1の側(試験被験体を左側および右側に二分する正中面606に対して)に配置されるように構成されるリード線端(例えば、電極602aに対応する3つのリード線端)の第1のグループと、試験被験体の頭部の第2の反対の側(正中面に対して)に配置されるように構成されるリード線端(例えば、電極602bに対応する3つのリード線端)の第2のグループとを含み得る。試験被験体の体(例えば、胴)に配置されるように構成される1つまたは複数のリード線端は、正中面に対して試験被験体の体の第1の側に配置される第1のリード線端(電極604aに対応する)と、正中面に対して試験被験体の体の第2の側に配置される第2のリード線端(電極604bに対応する)とを備え得る。図28を参照すると、体の第1の側に配置される第1のリード線端は、TTFieldを提供するために、試験被験体の頭部の第2の側におけるリード線端の第2のグループと協働することができ、体(胴)の第2の側に配置される第2のリード線端は、TTFieldを提供するために、試験被験体の頭部の第1の側におけるリード線端の第1のグループと協働することができることは、検討されている。TTFieldは、TTFieldの交差を提供または促進するために、交番する様態で提供され得る。
【0101】
例示の態様では、柔軟な回路基板5は、柔軟性を促進して試験被験体にその首部を移動させることができるように構成される起伏(例えば、スイッチバック)、蛇行、波状、またはジグザグの部分(概して、「交互形状部分」700と称される)を備え得る。使用中、柔軟な回路基板5のこの部分の交互形状が、開始長さの低減を提供することができ(ケーブルにおける不必要な緩みを回避する)、一方で、長さを増加させ、試験被験体の動き(例えば、首の延ばし、捩じれ、および回転)を受け入れるように、真っ直ぐにすることを許容もすることは、検討されている。これらの態様において、図24図25および図27図29に示されているように、交互形状部分は、頭部被覆部分9aと胴被覆部分9bとの間に配置され得る。柔軟な回路基板5の交互形状部分が、複数のリード線端(頭部への配置のための)と、少なくとも1つのリード線端(胴への配置のための)との間に配置され得ることは、さらに検討されている。
【0102】
治療組立体200"の例示の非限定的な寸法は図29内にミリメートルで提供されている。
【0103】
胴被覆部分9bの内側接着着用可能層1の材料および特性が、治療組立体200、200'に関して本明細書で開示されているカバー層212、212'の材料および特性と同じまたは同様であり得ることは、検討されている。同様に、治療組立体200"のヒドロゲル2の材料および特性が、治療組立体200、200'に関して本明細書で開示されているヒドロゲル224、224'の材料および特性と同じまたは同様であり得ることは、検討されている。さらに、治療組立体200"の板3の材料および特性が、治療組立体200、200'に関して本明細書で開示されている板210、210'の材料および特性と同じまたは同様であり得ることは、検討されている。さらに、柔軟な回路基板5の材料および特性が、治療組立体200、200'に関して本明細書で開示されている柔軟な回路基板202、202'の材料および特性と同じまたは同様であり得ることは、検討されている。なおもさらには、治療組立体200"の頭部着用可能層6および外側着用可能層7の材料および特性が、治療組立体200、200'に関して本明細書で開示されているカバー層230/外側層230'の材料および特性と同じまたは同様であり得ることは、検討されている。
【0104】
図10A図11Bを参照すると、対照ヒータ治療組立体400は、対照試験被験体に連結でき、治療組立体200の態様の多く、すべて、または実質的にすべてを真似るように構成され得る。同様に、対照ヒータ治療組立体400'は、治療組立体200'の態様のすべてまたは実質的にすべてを真似るように構成でき、対照ヒータ治療組立体400について記載されているものと同様の構造および動作を有し得る。同様に、対照ヒータ治療組立体は、治療組立体200"の態様のすべてまたは実質的にすべてを真似るように構成でき、対照ヒータ治療組立体400について記載されているものと同様の構造および動作を有し得る。例えば、対照ヒータ治療組立体400は、対照試験被験体の皮膚に対して同様の温度を維持し、それによって対照群の性状と試験群の性状との間の違いを抑制するために、熱を発生させるように構成できる。他の例として、対照ヒータ治療組立体400は、本明細書でさらに開示されているようにTTFieldを生成することができる治療組立体と実質的に同じまたは概して同じ重量を有するように構成され得る。
【0105】
対照ヒータ組立体400は柔軟な回路基板402を備え得る。柔軟な回路基板402は、ケーブル404と、旋回部300に連結するように構成されるコネクタ端406とを備え得る。柔軟な回路基板は、電極が治療組立体200に位置決めされる場所に対応する場所に配置される複数の抵抗ヒータを備え得る。例えば、柔軟な回路基板402は、電極が対応する治療組立体にあり得る8カ所のゾーン410(例えば、4カ所のゾーン410の2つの列)を備え得る。より大まかには、柔軟な回路基板402は任意の所望の数のゾーンを有することができ、各々のゾーンは、対応する治療組立体における電極の場所に対応する。任意選択で、各々のゾーン410は2つの抵抗ヒータ412(図10Aにおいて、回路基板402から関係の絶たれている単一のユニットとして概略的に示され、図11において、回路基板402の構成要素として詳細に示されている)を備えることができる。温度センサ414は、各々のゾーン410に配置され、任意選択で、ヒータ412同士の間で等しく離間された各々のゾーン410の中心に配置され得る。ヒータ412は任意選択でガラス板を備え得る。
【0106】
任意選択で、対照ヒータ組立体400は、ヒータ412が通じて配置され得る複数の貫通孔を定める内側層420を備え得る。任意選択で、対照ヒータ組立体400は、柔軟な回路基板の上方側にわたって延びるカバー層430を備え得る。剥離ライナ440が、内側層の下方面に剥離可能に付着し得る。内側層420とカバー層430とは、試験被験体に同様に感じさせるために、対応する治療組立体と同じ材料および同じ形状を備え得る。任意選択で、ヒドロゲル416の層が柔軟な回路基板402の下方側を覆うことができる。同様に、対照ヒータ組立体400'が、治療組立体200'の構造と対応する構造を有することができ、柔軟な回路基板402'と、内側層420'と、剥離ライナ440'と、カバーライナ430'と、キャップ450'と、接着リング460'とを有する。同様に、治療組立体200"の形、重量、熱、および他の知覚される経験を模倣する対照ヒータ組立体が、さらに検討されている。
【0107】
対照ヒータ組立体400は、旋回部300を介してTTField生成装置18に連結することができる。旋回部300は、温度センサ260からのフィードバックに基づいて、抵抗ヒータ412の出力を制御することができる。ある実施形態では、対照ヒータ組立体400は、対応する治療組立体200、200'、200"がTTFieldを提供する副作用として達する温度を真似るように、設定温度(例えば38.5℃または39℃)を維持することができる。さらなる実施形態において、対照ヒータ組立体400は、TTField治療を受け入れる対応する試験被験体における治療組立体の温度に合致する温度を維持するように、選択的に制御され得る。
【0108】
対照ヒータ組立体400、400'は、それぞれの治療組立体200、200'、200"の重量と同様である重量をさらに有し得る。したがって、対照ヒータ組立体は、試験被験体において同じように知覚される経験を作り出すことができる。この方法では、腫瘍成長におけるTTFieldの効果が、試験手順の他の性状から分離され得る。
【0109】
例示の態様において、対照ヒータ組立体400、400'と治療組立体200、200'、200"との両方を有するキットが提供され得る。これらの態様において、キットにおける各々の治療組立体が、同じキットの中に配置される対応する/相手の対照ヒータ組立体を有し、それによって対照群と実験/治療群との間での統一性を最大化することができることは、検討されている。
【0110】
本明細書で開示されている実施形態が、TTFieldを提供することに加えて、他の電流、電場、および熱を試験被験体の異なる体の部分に提供するために使用できることは、検討されている。
【0111】
いくつかの任意選択の態様において、太い胴を伴う試験被験体のための太い治療組立体(および、対応する対照ヒータ組立体)は、(長手方向軸201に関して)約200mmから約250mmまでの長さと、約100mmから約130mmまで(任意選択で、約110mmから約115mmまで)の幅と、約1.6mmから約1.7mmまでの厚さとを有し得る。ある任意選択の態様において、細い胴を伴う試験被験体のための細い治療組立体(および、対応する対照ヒータ組立体)は、約200mmから約250mmまでの長さと、約80mmから約115mmまで(任意選択で、約100mmから約110mmまで)の幅と、約1.6mmから約1.7mmまでの厚さとを有し得る。さらなる任意選択の態様において、皮下腫瘍のための治療組立体(および、対応する対照ヒータ組立体)が、約290mmから約330mmまでの長さと、約65mmから約95mmまでの幅と、約1.6mmから約1.7mmまでの厚さとを有し得る。
【0112】
環体
試験被験体が、治療組立体200、200'、200"または対照ヒータ治療組立体400、400'を噛んだり、または噛み切ったりする傾向があり得ることは、検討されている。図30図32を参照すると、このような振る舞いを抑制するために、環体500がリング形状とされ得ることが検討されている。任意選択で、環体500は、リング形状を形成するために一体に連結する2つの反対の端を有し得る。例えば、環体500は、第1の端506に配置され、反対の第2の端508において1つまたは複数の孔504へと受け入れられるように構成される突起502を備え得る。突起502は、孔へ挿入されると、(突起の表面と、孔を定める第2の端の一部分との間の拡大のため)不用意に外れることができないように、1つまたは複数の孔504の直径より大きい直径を有する拡大された遠位端を有し得る。環体を異なる大きさとされた試験被験体に適合させるために、突起502が挿入される孔に応じて、環体が選択可能な動作直径を有し得るように、1つまたは複数の孔504が、環体500の周囲の周りに離間された複数の孔504を備え得ることは、検討されている。
【0113】
任意選択で、環体500は、ギザギザ、鋸歯状、または歯付きとされる内面510を有し得る。任意選択で、環体500は、軸方向において先細りとされた外面512を有し得る。環体500は、外面が試験被験体の頭部から離れる方向において先細りとなるように配向され得る。
【0114】
環体の過剰な重量と音の反射との両方が試験被験体の生命を短くしてしまう可能性があることは、検討されている。したがって、ある態様において、環体500は、任意選択で、全体を通じて(環体の厚さを通じて)軸方向に延び得る複数の孔514を定め得る。孔514は、材料の量、延いては環体の重量を減らすことができ、ストレスを試験被験体に引き起こす可能性のある音の反射を最小限にすることができる。
【0115】
環体500は任意選択で柔軟性であり得る。任意選択で、環体は、例えばシリコーンなどのポリマを含み得る。
【0116】
旋回組立体
図12および図15を参照すると、旋回部300は、旋回部筐体180の中でカバー120に装着され得る。旋回部筐体180は、カバー120と一体である側壁182を備え得る。旋回部筐体180は、取り外し可能な内部周方向挿入体184を受け入れることができる。旋回部筐体は、側壁182に結合する上カバー186をさらに備え得る。
【0117】
旋回部300は、ネジまたは他の留め具を介して上カバー186に付着する減衰板302を備え得る。上カバー186は旋回部モジュールの一部であり得る。減衰板302は、ネジ306を介してモータ装着板304に連結することができる。旋回部300は中心軸308を有することができ、モータ310は中心軸308の周りに回転することができる。モータ310は、ネジ312を介してモータ装着板304に連結することができる。回転可能基部314が、ネジ316を介してモータ310に付着することができる。したがって、回転可能な基部は、モータを介して、モータ装着板304に対して回転可能とできる。軸受筐体316が、スタンドオフ318を介して、回転可能な基部314に連結し得る。回転可能な基部314は、柔軟な回路組立体322に連結することができる従属タブ320を定め得る。
【0118】
ある任意選択の態様において、上カバー186は、治療(例えば、TTFieldまたは熱)を開始および停止するように構成される少なくとも1つの入力デバイス(例えば、ボタン)を備え得る。任意選択で、少なくとも1つの入力デバイスは複数の入力デバイスを備えることができ、各々の入力デバイスは、システムの異なる構成要素の動作を制御するように構成される。ある態様では、それぞれの入力デバイスは、TTFieldの適用および熱の適用を制御するように構成され得る。さらなる態様では、入力デバイスは、旋回部の動作を開始および停止するように構成され得る。さらなる態様では、上カバー186は、例えば、実験識別情報(例えば、ケージ番号、電極の種類)、または動作モード(例えば、待機、治療、熱、一時停止)などの情報を示すように構成されている表示部を備え得る。様々な態様において、上カバー186は、信号発生装置12(図1)と治療/対照ヒータ組立体との間に通信を提供するために、旋回部300と連通することができる通信ポートを提供することができる。
【0119】
図13および図15も参照すると、柔軟な回路組立体322は、入力/出力コネクタ326が取り付けられている印刷回路基板(PCB)324を備え得る。コネクタ326は、旋回部の上方部に通信を提供することができる。印刷回路基板324は、基礎部分330とケーブルコネクタ端332との間で延びるパターン化部分328を定め得る。パターン化部分328は、本明細書でさらに記載されているように、コネクタ端332が基礎部分330に対して枢動することができるように、印刷回路基板324を捩じらせることができる構造を有し得る。例示の態様において、パターン化部分328は、蛇行、波状、ジグザグ、または起伏のパターンを有し得る。センサコネクタ部分334の対が基礎部分330から延び得る。
【0120】
図18A図18B、および図19も参照すると、軸受筐体316は、枢動体342を内部軌道輪内で受け入れて支持することができる軸受340(例えば、玉軸受またはナイロン軸受)を収容し得る。枢動体342は、印刷回路基板324のコネクタ端332を受け入れることができるスロット344を定め得る。スロット344は、コネクタ端が中心軸308の周りに枢動し、枢動体が対応するように枢動することができるように、コネクタ端332を受け入れて係合することができる。(図は、枢動体が枢動するときに所定位置に留まるコネクタ端332を示しているが、使用中、コネクタ端が枢動体と共に枢動することができることは理解されるべきである)。枢動体342は、中心軸308と平行に延びる片持ちのタブ346を定め得る。
【0121】
中心化バネ348が、旋回部300の中心軸308から離間されるかまたは離れるように延びる突起352または他の径方向延在面に係合するために、軸受筐体316に取り付けられるスタンドオフ350から延び得る。中心化バネ348は枢動体316を中立位置354へと付勢することができる。使用中、印刷回路基板324にトルクが掛かっていないとき、または実質的に掛かっていないとき、枢動体は中立位置354にあり得る。
【0122】
図15図18A図18B、および図19を参照すると、センサ356(例えば、VISHAY TCPT1600X01センサなどの電気光学センサ)の対が、それぞれのセンサ装着部358を介して軸受筐体316に付着することができる。センサ356は、センサコネクタ部分334においてPCB324と通信することができる。センサ356は処理装置(例えば、図23に示されているような回路基板359におけるPLC制御装置)と通信することができる。センサは、光源と、光検出器と、光源と光検出器との間の光路とを有し得る。センサ356は、枢動体316が中立位置にあるときに片持ちのタブ346が両方のセンサ356を妨げるように配置され得る。試験被験体は、ケージ内で歩くとき、ケーブル204(図8)を捩じり、それによって捩じれを枢動体342に加え、枢動体をその中立位置から枢動させることができる。枢動体が中立位置354から第1の方向360(図19参照)において十分に枢動するとき、片持ちのタブ346は第1のセンサ356Aの光路の外側になり、第1のセンサは光検出器における光源からの光を検出することができる。この方法では、旋回部300は、第1の方向におけるケーブルの捩じれを検出することができる。処理装置は、モータ310を第1の方向360に回転させて、ケーブルにおける捩じれを解放することができる。任意選択で、旋回部は、モータに摩耗をもたらし得る過剰な移動を防止するために、中立位置354から最小閾角度に達せられるまで、不動のままであるように構成され得る。任意選択で、モータは、過剰な数の小さい移動を最小限とするために、最小の角度距離で回転することができる。同様に、枢動体が中立位置354から第2の方向362(第1の方向の反対)に十分に枢動するとき、第2の光学センサ356Bはこのような条件を検出することができ、処理装置は、モータを第2の方向に回転させてケーブルにおける捩じれを解放させることができる。この方法では、旋回部は、ケーブル204における捩じれの量を制限し、それによって、ケージ内での試験被験体の自由な動きを可能にすることができる。
【0123】
制限部364が各々のセンサ装着部358に付着し得る。各々の制限部364は、枢動体が中立位置354から閾角度を超えて枢動するのを防止し、それによって印刷回路基板324が破壊するのを防止するための停止部として作用できる中心方向延在部を備え得る。
【0124】
枢動体342は、柔軟な回路基板のコネクタ端206、206'、406、406'を受け入れ、柔軟な回路基板をPCB332に電気的に連結するように構成されるコネクタ380を定め得る。例えば、コネクタ380は、柔軟な回路基板(例えば、メスのUSB-Cコネクタ)のコネクタ端と相補的であるUSB-Cコネクタを備え得る。任意選択で、コネクタ380はCANバス接続を備えてもよい。
【0125】
旋回部は、旋回部を通じて電気通信を維持することで、治療組立体200(または、治療組立体200'もしくは治療組立体200")と、ヒータ組立体400(または、ヒータ組立体400')と、TTField生成装置18との間の通信を可能にすることができるスリップリングを備え得る。スリップリングは、少なくとも20個の通信チャネルの通信を可能にすることができる。
【0126】
コンピュータデバイス1001が、様々な測定基準を追跡および/または記録するために、(例えば、ケーブル20または他のケーブルを通じて)旋回部300と通信することができる。さらなる態様において、コンピュータデバイス1001は、PCB359(図23)における制御装置として具現化され得る。例えば、測定基準には、以下の測定基準、すなわち、回転の数、第1の選択期間における回転の数、モータ動作の周波数、第2の選択期間におけるモータ動作の周波数、方向における変化を含むモータ動作の数、方向における変化を含む第3の選択期間におけるモータ動作の数、一定動作の期間、ならびに、モータ動作のログおよびモータ動作の対応する時間のうちの一部または全部があり得る。このような測定基準は、試験被験体における異常な振る舞いを指示することができる。さらに、このような測定基準は、旋回部300の不具合を指示することができる。ある態様では、警告(例えば、警告灯または聴覚可能な警告)が、旋回部300が不具合であること、または、試験被験体が異常な振る舞いをしていることを使用者に通知するために作動させられ得る。さらなる態様において、旋回部と通信しているコンピュータデバイスまたは制御装置が、使用者入力を受けるために構成され得る。使用者入力は、例えば、周波数閾値(例えば、回転の方向における変化の周波数)または時間閾値(例えば、一定の回転閾値の期間)など、1つまたは複数の閾値を定めることができる。それぞれの閾値を超えると、警告が作動させられ得る。
【0127】
さらなる態様において、コンピュータデバイスは、集められた測定基準のうちの少なくとも1つを備えるログ報告を生成および出力することができる。ログ報告は、平均の測定基準との比較に基づかれた測定基準の比較をさらに出力することができる。平均の測定基準は、同様の試験被験体についての平均の測定基準、または、選択の時間期間にわたって(例えば、時間、日、または週の経過にわたって)の所与の被験体についての平均の測定基準であり得る。例えば、平均の測定基準には、試験被験体が毎日移動する平均の移動量があり得る。したがって、毎日の移動量の低下が試験被験体の健康の悪化を指示している可能性があることは、検討されている。他の同様の試験被験体と比較して過度に多い移動量または過度に少ない移動量が試験被験体の相対的な健康を指示することができることは、さらに検討されている。様々な測定基準の監視が、動物試験体が実験期間の終了を越えて生存することを確認することを変更の識別によって可能にすることができることは、さらに検討されている。
【0128】
図1を参照すると、実験群14の複数の試験被験体12にそれぞれの治療組立体が取り付けられ得る。治療組立体は、具体的な腫瘍(例えば、臓器腫瘍のための治療組立体200、または皮下腫瘍のための治療組立体200')を治療するために選択できる。治療組立体は適切な大きさとされ得る。例えば、臓器腫瘍について、治療組立体の長手方向の長さは、所与の腫瘍において胴に沿って試験被験体の胴の胴回りの周りに心地良く巻き付くのに適切であり得る。皮下腫瘍については、治療組立体の貫通孔およびキャップが、最小限の過剰な空間で皮下腫瘍に適合するように選択され得る。治療組立体のケーブルの長さは、本明細書に開示されているように、試験被験体が包囲体の床領域を自由に進むことができるようにする一方で、絡みつく可能性のある過剰な長さを提供しないように選択され得る。剥離ライナが、接着剤を試験被験体の皮膚に係合させることができるように除去され得る。試験被験体の毛は、刈り取りデバイスおよび/または脱毛クリーム(例えば、VEET脱毛クリーム)によって、適用領域において除去され得る。同様に、対照群の試験被験体12には、(実験群の相手に合わせるために)それぞれの対照ヒータ治療組立体400または対照ヒータ治療組立体400'が取り付けられ得る。
【0129】
治療組立体は、電極が腫瘍のできるだけ近くに配置されるように、体に配置され得る。様々な態様において、治療組立体(または対照ヒータ組立体)は、自然な動きとの干渉を最小限または排除するように、試験被験体の体に配置され得る。例えば、治療組立体は、自然な動きを許容するために、マウスの後肢または前肢から離れて配置させることができる。治療組立体は、マウスの大きさに少なくとも一部で基づいて選択され得る。例えば、細い治療組立体は、23グラム未満の重量であるマウスに配置でき、太い治療組立体は、23グラムを超える重量であるマウスに配置できる。
【0130】
治療配列(または対照ヒータ組立体)は、ケーブルが試験被験体の尻/臀部に向けて延びるように配向させることができる。皮下治療組立体および対照ヒータ組立体が、ケーブルを試験被験体の背中の中間へと延ばしてから臀部に向けて背中に沿って延ばすことができる曲げ(例えば、90度の曲げ)の形成を有することができることは、検討されている。曲げの形成は、皮下腫瘍が配置される試験被験体の側面に応じて、いずれの方向にも提供され得る。接着剤(例えば、絆創膏)が、治療組立体(または対照ヒータ組立体)の付着を高めるために試験被験体に配置されてもよい。
【0131】
試験被験体は、ケージ組立体のそれぞれの包囲体の中に置くことができる。各々の治療組立体および対照ヒータ治療組立体400のコネクタ端は、それぞれの旋回部に取り付けることができる。
【0132】
治療組立体は、TTFieldを試験被験体に提供するように制御され得る。例えば、図20および図21を参照すると、50~500kHz(任意選択で、150~500kHz)のTTFieldが臓器腫瘍22(図20)または皮下腫瘍22'(図21)に送達され得る。任意選択で、TTFieldは、(交番電場を提供するために)別の伝搬の軸において連続して送達され得る。例えば、相対する電極の第1の対は、第1の伝搬の軸60に沿って腫瘍にわたって第1の電場を適用することができる。第1の伝搬の軸に対して垂直または実質的に垂直である第2の伝搬の軸62を有するように配置される第2の電極の対が、腫瘍にわたって交番電場を提供するために、第1の相対する電極の対と交互に入れ替わることができる。治療組立体200について、各々の電極は、交番のTTFieldを提供するために、その場所から最も遠くに配置される(例えば、試験被験体の体の他方の側にある)それぞれの電極と協働することができる。任意選択で、各々の電極は、特別に仕立てた治療を提供するために、独立して制御されてもよい。対照ヒータ治療組立体は、治療組立体の温度に合致または実質的に合致するようにプラシーボ熱を提供するために、TTField生成装置または他の制御装置を介して制御され得る。治療は、約1~2週間にわたって任意選択で続く可能性がある。
【0133】
実験群の腫瘍と対照群の腫瘍とが治療の最中および後に比較され得る。例えば、皮下腫瘍について、治療組立体を被験体に取り付けられたママにしつつ、キャップが被験体を露出させるために取り外され、腫瘍の大きさがキャリパで測定され得る。臓器腫瘍は、例えば、磁気共鳴画像法(MRI)、超音波検査(US)、またはコンピュータ断層撮影(CT)のスキャンを介して測定され得る。治療組立体は、このようなスキャンの前に取り外され得る。
【0134】
コンピュータデバイス
図22は、システム10での使用のためのコンピュータデバイス1001の例示の構成を含むシステム1000を示している。
【0135】
コンピュータデバイス1001は、1つまたは複数の処理装置1003と、システム記憶装置1012と、1つまたは複数の処理装置1003を含むコンピュータデバイス1001の様々な構成要素をシステム記憶装置1012に連結するバス1013とを備え得る。複数の処理装置1003の場合、コンピュータデバイス1001は並列計算を利用することができる。
【0136】
バス1013は、メモリバス、メモリコントローラ、周辺バス、アクセラレーテッドグラフィックスポート、および、様々なバスアーキテクチャのいずれかを用いる処理装置またはローカルバスなど、いくつかの可能な種類のバス構造のうちの1つまたは複数を備え得る。
【0137】
コンピュータデバイス1001は、様々なコンピュータ読取可能媒体(例えば、非一時的)において動作できる、および/またはそのような媒体を備え得る。コンピュータ読取可能媒体は、コンピュータデバイス1001によってアクセス可能であり、非一時的、揮発性、および/または非揮発性の媒体、取り外し可能および取り外し不可能な媒体を備える任意の利用可能な媒体であり得る。システム記憶装置1012は、コンピュータ読取可能媒体を、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、および/または、読出し専用メモリ(ROM)などの不揮発性メモリの形態で有する。システム記憶装置1012は、温度データ1007などのデータ(つまり、電極によって受信される信号からのデータ)、ならびに/または、1つまたは複数の処理装置1003によってアクセス可能である、および/もしくは、1つまたは複数の処理装置1003によって動作させられるオペレーティングシステム1005およびTTField提供ソフトウェア1006などのプログラムモジュールを保存することができる。
【0138】
コンピュータデバイス1001は、他の取り外し可能/取り外し不可能、揮発性/不揮発性のコンピュータ保存媒体を備えてもよい。大容量保存デバイス1004は、コンピュータデバイス1001のためのコンピュータコード、コンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュール、および他のデータの不揮発性の保存を提供することができる。大容量保存デバイス1004は、ハードディスク、取り外し可能磁気ディスク、取り外し可能光ディスク、磁気カセットまたは他の磁気保存デバイス、フラッシュメモリカード、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光ストレージ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読出し専用メモリ(EEPROM)などであり得る。
【0139】
任意の数のプログラムモジュールが大容量保存デバイス1004に保存できる。オペレーティングシステム1005およびTTField提供ソフトウェア1006は大容量保存デバイス1004に保存できる。オペレーティングシステム1005およびTTField提供ソフトウェア1006のうちの1つまたは複数(または、それらのある組み合わせ)は、プログラムモジュールとTTField提供ソフトウェア1006とを備え得る。温度データ1007も大容量保存デバイス1004に保存できる。温度データ1007は、技術的に知られている1つまたは複数のデータベースのいずれかに保存されてもよい。データベースは、中央集権化されるか、または、ネットワーク1015内の複数の場所にわたって分配されてもよい。
【0140】
使用者は、入力デバイス(図示されていない)を用いて、命令および情報をコンピュータデバイス1001に入力することができる。このような入力デバイスは、限定されることはないが、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、コンピュータマウス、遠隔制御)、マイク、ジョイスティック、スキャナ、グローブおよび他の体を覆うものなどの触覚入力デバイス、運動センサなどを備える。これらおよび他の入力デバイスが、バス1013に連結されるヒューマンマシンインターフェース1002を使用して1つまたは複数の処理装置1003に接続され得るが、パラレルポート、ゲームポート、IEEE 1394ポート(Firewireポートとしても知られている)、シリアルポート、ネットワークアダプタ1008、および/またはユニバーサルシリアルバス(USB)など、他のインターフェースおよびバス構造によって接続されてもよい。
【0141】
表示デバイス1011が、表示アダプタ1009などのなどのインターフェースを使用してバス1013に接続されてもよい。コンピュータデバイス1001が2つ以上の表示アダプタ1009を有してもよく、コンピュータデバイス1001が2つ以上の表示デバイス1011を有してもよいことは、検討されている。表示デバイス1011は、モニタ、LCD(液晶表示装置)、発光ダイオード(LED)表示部、テレビ、スマートレンズ、スマートガラス、および/またはプロジェクタであり得る。表示デバイス1011に加えて、他の出力周辺デバイスが、入力/出力インターフェース1010を使用して、コンピュータデバイス1001に接続され得るスピーカ(図示されていない)および印刷装置(図示されていない)などの構成要素を備えてもよい。方法の任意のステップおよび/または結果が、出力デバイスへと任意の形態で出力され得る(または、出力されるようにさせられ得る)。このような出力は、限定されることはないが、文字、図、アニメーション、音声、触覚などを含め、視覚的な表現の任意の形態であり得る。表示部1011とコンピュータデバイス1001とは、1つのデバイスの一部、または別々のデバイスであり得る。
【0142】
コンピュータデバイス1001は、1つまたは複数の遠隔のコンピュータデバイス1014a、1014b、1014cへの論理的接続を使用するネットワーク化された環境で動作することができる。遠隔のコンピュータデバイス1014a、1014b、1014cは、パーソナルコンピュータ、計算ステーション(ワークステーションなど)、ポータブルコンピュータ(例えば、ラップトップ、携帯電話、タブレットデバイス)、スマートデバイス(例えば、スマートフォン、スマートウォッチ、活動量計、スマートアパレル、スマートアクセサリ)、セキュリティおよび/または監視デバイス、サーバ、ルータ、ネットワークコンピュータ、ピアデバイス、エッジデバイス、または他の一般的なネットワークノードなどであり得る。コンピュータデバイス1001と遠隔のコンピュータデバイス1014a、1014b、1014cとの間の論理的接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)および/または汎用広域ネットワーク(WAN)などのネットワーク1015を使用して行うことができる。このようなネットワーク接続は、ネットワークアダプタ1008を通じてであり得る。ネットワークアダプタ1008は、有線環境と無線環境との両方で実施され得る。このようなネットワーク環境は、住居、オフィス、企業全体のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットにおいて従来からあるありふれたものである。遠隔のコンピュータデバイス1014a、1014b、1014cが、コンピュータデバイス1001の一部であるとして開示されている構成要素の一部または全部を任意選択で有し得ることは、検討されている。
【0143】
オペレーティングシステム1005などのアプリケーションプログラムおよび他の実行可能プログラム構成要素は、本明細書において個別のブロックとして示されているが、このようなプログラムおよび構成要素は、コンピュータデバイス1001の異なる保存構成要素において様々なときに存在することができ、コンピュータデバイス1001の1つまたは複数の処理装置1003によって実行されることが、認識されている。電極データ処理ソフトウェア1006の実施が、ある形態のコンピュータ読取可能媒体に保存されてもよい、または、そのようなコンピュータ読取可能媒体にわたって送られてもよい。開示されている方法のいずれかも、コンピュータ読取可能媒体において具現化された処理装置実行可能命令によって実施され得る。
【0144】
例示の態様
記載されている製品、システム、方法、およびそれらの変形を考慮して、本明細書における以下において、本発明の特定のより具体的に説明された態様が記載されている。しかしながら、これらの具体的に提唱されている態様は、本明細書に記載されている異なる教示またはより一般的な教示を含む任意の異なる請求項に限定の効果を有すると、または、「具体的な」態様が、本明細書に使用されている文字通りの言葉の固有の意味以外に何らかの形で限定されると、解釈されるべきではない。
【0145】
態様1A: 少なくとも1つの包囲体であって、主要寸法を有する床領域を定める床と、底面を有するカバーであって、カバーの底面と床との間の間隔がケージ高さを定める、カバーと、床とカバーとの間で延びる少なくとも1つの側壁とを各々が有する少なくとも1つの包囲体を備え、少なくとも1つの包囲体の各々の包囲体の床領域の主要寸法に対するケージ高さの比が少なくとも0.70である、ケージ組立体。
【0146】
態様2A: 少なくとも1つの包囲体は第1の包囲体と第2の包囲体とを備える、態様1Aのケージ組立体。
【0147】
態様3A: 少なくとも1つの包囲体は第1の包囲体および第2の包囲体から成る、態様1Aのケージ組立体。
【0148】
態様4A: 第1の包囲体および第2の包囲体は、第1の包囲体の床領域を第2の包囲体の床領域から分離する共通の側壁を共有する、態様2Aまたは態様3Aのケージ組立体。
【0149】
態様5A: 共通の側壁は、第1の包囲体と第2の包囲体との間に少なくとも1つの開口を定める、態様4Aのケージ組立体。
【0150】
態様6A: 第1の包囲体および第2の包囲体の各々は、包囲体の中の共通の側壁から内向きに延びるそれぞれのシェルタ部分組立体を備え、シェルタ部分組立体は、共通の側壁内の開口を少なくとも一部で包囲する、態様5Aのケージ組立体。
【0151】
態様7A: 各々の包囲体の床は角を定め、包囲体の床の各々の角は少なくとも17mmの半径を有する、態様1Aから態様6Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0152】
態様8A: 各々の包囲体の床領域の主要寸法は250mm以下である、態様1Aから態様7Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0153】
態様9A: 第1の包囲体の床と第2の包囲体の床とは一体的に構築される、態様2Aから態様8Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0154】
態様10A: 第1の包囲体のカバーと第2の包囲体のカバーとは、カバー組立体として一体的に構築される、態様2Aから態様9Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0155】
態様11A: カバー組立体は、第1の包囲体および第2の包囲体との通信をそれぞれ提供する第1の開口および第2の開口を備え、第1の開口は第1のケーブルに通信を提供するように構成され、第2の開口は第2のケーブルに通信を提供するように構成される、態様10Aのケージ組立体。
【0156】
態様12A: カバー組立体は、第1の開口および第2の開口に覆う関係でそれぞれ配置される第1の旋回組立体および第2の旋回組立体を備え、第1の旋回組立体は、第1のケーブルの近位部分を受け入れるように構成され、第2の旋回組立体は、第2のケーブルの近位部分を受け入れるように構成される、態様11Aのケージ組立体。
【0157】
態様13A: 第1の旋回組立体および第2の旋回組立体の各々は、モータ筐体と、モータ筐体の中に受け入れられるモータとを備え、第1の旋回組立体のモータは、第1のケーブルの調整を許容するように第1のケーブルに連結されるように構成され、第2の旋回組立体のモータは、第2のケーブルの調整を許容するように第2のケーブルに連結されるように構成される、態様12Aのケージ組立体。
【0158】
態様14A: 少なくとも1つの包囲体は第1の包囲体を備え、カバーは、第1の包囲体に覆う関係で配置される旋回組立体を備え、カバーは、第1の包囲体との通信を提供する開口をさらに備え、開口は、ケーブルと旋回組立体との間に通信を提供するように構成される、態様1Aのケージ組立体。
【0159】
態様15A: 旋回組立体はモータを備え、モータは、ケーブルの移動の調整を許容するために、ケーブルの近位部分に連結されるように構成される、態様14Aのケージ組立体。
【0160】
態様16A: 第1の包囲体および第2の包囲体の各々の少なくとも1つの側壁は、前側壁と、後側壁と、共通の側壁と相対し、前側壁と後側壁との間で延びる横側壁とをさらに備える、態様4Aから態様13Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0161】
態様17A: 第1の包囲体の前側壁の少なくとも一部分と第2の包囲体の前側壁の少なくとも一部分とは一体的に構築される、態様16Aのケージ組立体。
【0162】
態様18A: 第1の包囲体の後側壁と第2の包囲体の後側壁とは一体的に構築される、態様16Aまたは態様17Aのケージ組立体。
【0163】
態様19A: 第1の包囲体の前側壁および第2の包囲体の前側壁は、第1の包囲体の横側壁と第2の包囲体の横側壁とに固定される基礎部分と、基礎部分に枢動可能に連結される扉であって、ケージ組立体の中の内部空間を包囲するために、扉が第1の包囲体および第2の包囲体の前側壁、横側壁、後側壁、およびカバーと協働する閉位置と、ケージ組立体の内部空間がアクセス可能である開位置との間での移動のために構成される、扉とを備える、態様17Aのケージ組立体。
【0164】
態様20A: 扉は、ヒンジ接続によって基礎部分に枢動可能に連結される、態様19Aのケージ組立体。
【0165】
態様21A: 扉に機械的に連結される掛け止め部をさらに備え、掛け止め部は、扉が閉位置にあるときに扉の枢動移動を防止する掛かり止め位置と、基礎部分に対する扉の枢動移動を許容する掛かり止め解除位置との間およびその周辺で移動可能である、態様19Aまたは態様20Aのケージ組立体。
【0166】
態様22A: 各々の包囲体の床、カバー、および少なくとも1つの側壁はポリカーボネートを含む、態様1Aから態様21Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0167】
態様23A: 各々の包囲体のカバーおよび少なくとも1つの側壁の少なくとも一部分は透明である、態様1Aから態様22Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0168】
態様24A: カバーは、電気コードを受け入れるように構成される開口を定める、態様1Aから態様23Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0169】
態様25A: 各々の包囲体の床は詰め物を備える、態様1Aから態様24Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0170】
態様26A: 各々の包囲体の少なくとも1つの側壁は通気開口を備える、態様1Aから態様25Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0171】
態様27A: 少なくとも1つの側壁の少なくとも1つの通気開口を覆うように構成される少なくとも1つのフィルタをさらに備える、態様26Aのケージ組立体。
【0172】
態様28A: フィルタを少なくとも1つの側壁に機械的に連結するように構成されるフレームをさらに備える、態様27Aのケージ組立体。
【0173】
態様29A: ケージ組立体は、各々の包囲体へのすべてまたは実質的にすべての通気が、通気開口に入る前に少なくとも1つのフィルタを通って進むように封止される、態様27Aのケージ組立体。
【0174】
態様30A: 各々の包囲体の側壁は等しい長さを有する、態様1Aから態様29Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0175】
態様31A: 少なくとも1つの包囲体の各々の包囲体の床領域の主要寸法に対するケージ高さの比が少なくとも1.0である、態様1Aから態様30Aのいずれか1つのケージ組立体。
【0176】
態様32A: 少なくとも1つの包囲体であって、主要寸法を有する床領域を定める床と、底面を有するカバーであって、カバーの底面と床との間の間隔がケージ高さを定める、カバーと、床とカバーとの間で延びる少なくとも1つの側壁とを各々が有する少なくとも1つの包囲体を備え、高さhは、公式: h≧(Y2-6400)/320に従う床の主要寸法Yの関数であり、ここでhおよびYはミリメートルである、ケージ組立体。
【0177】
態様33A: 動物被験体を、先の態様のいずれか1つのケージ組立体の各々の包囲体の中に配置するステップと、各々の包囲体の中でケーブルの遠位端を動物被験体に連結するステップとを含み、包囲体の床領域の少なくとも90%が動物被験体によってアクセス可能である、方法。
【0178】
態様34A: 各々のケーブルの近位端を旋回組立体に連結するステップをさらに含み、各々のケーブルは、動作長さを有する動作部分を有し、各々の動作長さは、ケーブルの動作部分同士の間の間隔が床の閾距離内にあるそれぞれの包囲体の中の位置に、各々の試験被験体がいることができないように選択される、態様33Aの方法。
【0179】
態様35A: 動物被験体はマウスである、態様33Aまたは態様34Aの方法。
【0180】
態様36A: ケージ組立体は第1の包囲体および第2の包囲体を備え、第1のマウスが第1の包囲体の中に配置され、第2のマウスが第2の包囲体の中に配置される、態様35Aの方法。
【0181】
態様37A: 第1の包囲体および第2の包囲体は、第1の包囲体の床領域を第2の包囲体の床領域から分離する共通の側壁を共有し、共通の側壁は、第1の包囲体と第2の包囲体との間に少なくとも1つの開口を定め、少なくとも1つの開口は、第1のマウスと第2のマウスとの間に通信を許容する、態様36Aの方法。
【0182】
態様38A: 電気コードは、トランスデューサアレイを備える治療組立体を通じて動物被験体に連結される、態様33Aから態様37Aのいずれか1つの方法。
【0183】
態様39A: 電場を少なくとも1つの包囲体の中の動物被験体に適用するために、電気コードおよび治療組立体を使用するステップをさらに含む、態様38Aの方法。
【0184】
態様40A: 動物被験体は腫瘍を有し、電場は腫瘍治療電場である、態様39Aの方法。
【0185】
態様41A: 動物被験体をケージ組立体から取り出すことなく、ケージ組立体を通じて、動物被験体を検査する、または動物被験体にアクセスするステップをさらに含む、態様33Aから態様40Aのいずれか1つの方法。
【0186】
態様42A: 動物被験体をケージ組立体から取り出すステップと、各々の包囲体の床、カバー、および少なくとも1つの側壁を高圧滅菌するステップとをさらに含む、態様33Aから態様41Aのいずれか1つの方法。
【0187】
態様1B: 内面および外面を有する内側層であって、それ自体を貫いて延びる複数の開口を定める内側層と、内側層の複数の開口のそれぞれの開口の中に少なくとも一部が各々受け入れられる複数の板と、治療回路であって、複数の電気リード線を有するケーブル、および、複数の電気リード線端であって、各々の電気リード線が前記複数の電気リード線端のそれぞれの電気リード線端に電気的に接続される、複数の電気リード線端を備える治療回路と、内側層の外面に取り付けられ、ケーブルの複数の電気リード線端を覆うカバー層とを備え、複数のリード線端は、複数の電極を定めるために、複数の板のそれぞれの板と接触しており、複数の電極の各々の電極は、それぞれのリード線端およびそれぞれの板を備える、治療組立体。
【0188】
態様2B: 複数の板のうちの少なくとも1つの板はセラミック板を備える、態様1Bの治療組立体。
【0189】
態様3B: 複数の板のうちの少なくとも1つの板はガラス板を備える、態様1Bの治療組立体。
【0190】
態様4B: 複数の電極のうちの少なくとも1つの電極は、複数の板のうちの対応する板を通じて電場を生成するように構成される、態様1Bから態様3Bのいずれか1つの治療組立体。
【0191】
態様5B: 治療回路の複数の電極はそれぞれの上面を有し、カバー層はケーブルの電極の上面にわたって延びる、態様1Bから態様4Bのいずれか1つの治療組立体。
【0192】
態様6B: 複数の板の各々の板は下方面と反対の上方面とを有し、治療組立体は、複数の板の各々の板の下方面のヒドロゲルの層をさらに備える、態様1Bから態様5Bのいずれか1つの治療組立体。
【0193】
態様7B: 治療回路は少なくとも1つの温度センサをさらに備える、態様1Bから態様6Bのいずれか1つの治療組立体。
【0194】
態様8B: 内側層とカバー層とは、治療組立体を貫く孔を定めるように協働し、孔は、それを貫く皮下腫瘍を受け入れるように構成される、態様1Bから態様7Bのいずれか1つの治療組立体。
【0195】
態様9B: 孔にわたって延び、皮下腫瘍を受け入れるように構成される受部を中に定めるキャップであって、カバー層に取り付けられるキャップをさらに備える、態様8Bの治療組立体。
【0196】
態様10B: 複数の板は、治療組立体を通じて定められる孔の径方向外方に配置される、態様8Bまたは態様9Bの治療組立体。
【0197】
態様11B: キャップは周縁を備え、治療組立体は、周縁を覆い、キャップをカバー層に固定する接着リングをさらに備える、態様9Bまたは態様10Bの治療組立体。
【0198】
態様12B: 治療組立体は、使用前構成において長手方向寸法を有し、カバー層は生体適合性不織接着剤を含み、不織接着剤は長手方向寸法において弾性である、態様1Bから態様11Bのいずれか1つの治療組立体。
【0199】
態様13B: 使用構成において、ケーブルは長手方向寸法に対して垂直または実質的に垂直に延びる、態様12Bの治療組立体。
【0200】
態様14B: 内側層は、内側層の内面に接着する生体適合性で通気性のポリウレタンを備える、態様1Bから態様13Bのいずれか1つの治療組立体。
【0201】
態様15B: カバー層は、生体適合性不織接着剤を含む内面を有する、態様14Bの治療組立体。
【0202】
態様16B: 複数の電極は複数の電場生成電極を備え、複数の電場生成電極は、複数の板のうちの対応する板を通じて電場を伝達するように構成される、態様1Bから態様15Bのいずれか1つの治療組立体。
【0203】
態様17B: 治療回路は複数のサーミスタをさらに備える、態様16Bの治療組立体。
【0204】
態様18B: 複数の電極のそれぞれの電極と、複数のサーミスタのそれぞれのサーミスタとが、複数の板の各々の板と通信している、態様17Bの治療組立体。
【0205】
態様19B: 治療組立体は2.5グラム未満の重量である、態様1Bから態様18Bのいずれか1つの治療組立体。
【0206】
態様20B: 動物被験体の胴の一部分に周方向で一致するだけの柔軟性である、態様1Bから態様19Bのいずれか1つの治療組立体。
【0207】
態様21B: ケーブルは、複数の電極の反対のケーブルの端に配置される端コネクタを備え、端コネクタは、電気信号生成装置へのケーブルの接続を許容するように構成される、態様1Bから態様20Bのいずれか1つの治療組立体。
【0208】
態様22B: 内側層の内面に接着する生体適合性で通気性のポリウレタンと接触する剥離層をさらに備える、態様14Bの治療組立体。
【0209】
態様23B: 剥離層は、カバー層の形と相補的である形を有する、態様22Bの治療組立体。
【0210】
態様24B: カバー層は、内側層を超えて延びる少なくとも1つのタブ部分を定める、態様1Bから態様23Bのいずれか1つの治療組立体。
【0211】
態様25B: 少なくとも1つのタブ部分は、カバー層が周方向の輪を定めるとき、互いと相補的である2つの相対するタブ部分を備える、態様2Bの治療組立体。
【0212】
態様26B: 複数の開口は、長手方向に離間された複数の開口を備える、態様1Bから態様7Bまたは態様12Bから態様25Bのいずれか1つの治療組立体。
【0213】
態様27B: 治療回路とケーブルとは柔軟な印刷回路基板として一体的に構築される、態様1Bから態様26Bのいずれか1つの治療組立体。
【0214】
態様28B: 複数の板をそれぞれの開口の中で治療組立体の内側層に配置するステップと、治療回路の複数の電極の各々の電極を複数の板のうちの板と接触して配置するステップと、カバー層を内側層の外面に取り付けるステップとを含み、カバー層は、治療回路の複数の電極を覆う、態様1Bから態様27Bのいずれか1つの治療組立体を作る方法。
【0215】
態様29B: 複数の板の各々の板の下方面にヒドロゲルの層を適用するステップをさらに含む、態様28Bの方法。
【0216】
態様30B: 複数の板のうちの少なくとも2つの板の下面はヒドロゲルの層を共有する、態様29Bの方法。
【0217】
態様31B: 態様1Bから態様27Bのいずれか1つの治療組立体の電極の少なくとも一部分を電気信号生成装置に電気的に連結するステップと、腫瘍を有する動物被験体に治療組立体を取り付けるステップであって、治療組立体の板は腫瘍の少なくとも一部分を包囲する、ステップと、電気信号を生成するために電気信号生成装置を使用するステップと、複数の板のうちの対応する板を通じて電気信号から電場を生成するために、治療組立体の電極の前記少なくとも一部分を使用するステップとを含む方法。
【0218】
態様32B: 腫瘍は臓器腫瘍であり、使用前構成において、複数の開口と複数の板とは、治療組立体の長手方向軸に沿って長手方向に離間され、使用構成において、複数の開口および複数の板は、臓器腫瘍を包囲するために動物被験体の胴の周りで周方向に離間される、態様31Bの方法。
【0219】
態様33B: 腫瘍は皮下腫瘍であり、複数の開口は、治療組立体を通じて延びる孔から径方向に離間され、孔は皮下腫瘍の少なくとも一部分を受け入れる、態様31Bの方法。
【0220】
態様34B: 皮下腫瘍にわたってキャップを配置するステップと、キャップを治療組立体のカバー層に固定するステップとをさらに含む、態様33Bの方法。
【0221】
態様35B: 電気信号を生成するために電気信号生成装置を使用するステップは、第1の電気信号と第2の電気信号とを連続的に生成することを含み、電気信号から電場を生成するために、治療組立体の電極の少なくとも一部分を使用するステップは、第1の電気信号から、腫瘍にわたって第1の電場を生成するために、第1の電極および第2の電極を使用することと、第2の電気信号から、腫瘍にわたって第2の電場を生成するために、第3の電極および第4の電極を使用することとを含む、態様31Bから態様34Bのいずれか1つの方法。
【0222】
態様36B: 第1の電場および第2の電場は伝搬の軸をそれぞれ有し、第1の電場の伝搬の軸は第2の電場の伝搬の軸と交差する、態様35Bの方法。
【0223】
態様37B: 電場を生成するために電気信号生成装置を使用するステップは、50kHzから500kHzの間の周波数において電場を生成することを含む、態様28Bから態様36Bのいずれか1つの方法。
【0224】
態様38B: 動物被験体は実験群のメンバーであり、方法は、態様39Bから態様42Bのいずれか1つの対照加熱デバイスの電極の少なくとも一部分を電気信号生成装置に電気的に連結するステップと、対照加熱デバイスを、腫瘍を有する第2の動物被験体に取り付けるステップであって、第2の動物被験体は対照群のメンバーであり、第2の治療組立体のヒータが腫瘍の少なくとも一部分を包囲する、ステップと、対照加熱デバイスのヒータを通じて熱を生成するために電気信号生成装置を使用するステップとを含み、第2の治療組立体の電極の少なくとも一部分が、複数の板のうちの対応する板を通じて熱を伝え、対照加熱デバイスによって生成される熱が、電場の送達の間、第1の治療組立体によって生成される熱を模倣する、態様31Bから態様37Bのいずれか1つの方法。
【0225】
態様39B: 態様1Bから態様27Bのいずれかにあるような治療組立体の複数の電極の構成に合致する離間した構成で配置される複数のゾーンと、複数のゾーンの各々のゾーンに配置される少なくとも1つのヒータと、少なくとも1つの温度センサと、回路の少なくとも1つのヒータおよび少なくとも1つの温度センサと通信しているケーブルとを備える回路を備える、対照加熱デバイス。
【0226】
態様40B: 少なくとも1つの温度センサは複数の温度センサを備え、複数の温度センサの各々の温度センサは、複数のゾーンの各々のゾーンに配置される、態様39Bの対照加熱デバイス。
【0227】
態様41B: 回路とケーブルとは柔軟な印刷回路基板として一体的に構築される、態様39Bまたは態様40Bの対照加熱デバイス。
【0228】
態様42B: 上方面を有し、複数の開口を備える内側層であって、ゾーンの各々が複数の開口のうちの開口の中に配置される、内側層と、内側層の上方面にわたって延びるカバー層とをさらに備える、態様39Bから態様41Bのいずれか1つの対照加熱デバイス。
【0229】
態様43B: 複数の電極は、試験被験体の頭部に配置されるように構成される複数の頭部電極と、試験被験体の胴に配置されるように構成される複数の胴電極とを備える、態様1Bから態様27Bのいずれか1つの治療組立体。
【0230】
態様44B: 治療回路は、複数の胴電極から複数の頭部電極へと延びる蛇行部分を備える、態様43Bの治療組立体。
【0231】
態様45B: 複数の頭部電極は、正中平面に対して第1の側に配置される電極の第1のグループと、正中平面に対して第1の側と反対の第2の側に配置される第2の複数の電極とを備え、複数の胴電極は、第1の側に配置される少なくとも第1の胴電極と、第2の側に配置される少なくとも第2の胴電極とを備える、態様43Bまたは態様44Bの治療組立体。
【0232】
態様1C: 長手方向軸を有する旋回組立体であって、上方部と、上方部に回転可能に連結される下方部であって、ケーブルとしっかりと係合するように構成されるコネクタを有し、上方部に対して回転するときに上方部と電気通信したままとなるように構成される下方部と、上方部と下方部との間に位置させられ、下方部を選択的に回転させるように構成されるモータと、ケーブルにおける捩じれを検出するように構成されるセンサと、センサおよびモータと通信している制御装置とを備え、ケーブルにおける閾捩じれを指示するセンサから信号を受信すると、制御装置は、モータをケーブルにおける捩じれの方向に対応する方向に回転させるように構成される、旋回組立体。
【0233】
態様2C: 下方部のコネクタは電気コネクタであり、電気コネクタは、電気ケーブルとしっかり係合するように構成される、態様1Cの旋回組立体。
【0234】
態様3C: 電気コネクタは、電気信号生成装置との電気通信のために構成され、電気信号生成装置と電気ケーブルとの間に電気通信を許容するようにさらに構成される、態様2Cの旋回組立体。
【0235】
態様4C: 制御装置は、ケーブルにおける捩じれが第2の閾未満に低下したことを指示する信号をセンサから受信するまで、ケーブルの捩じれの方向に対応する方向にモータを回転させるように構成される、態様1Cから態様3Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0236】
態様5C: 長手方向軸に対して旋回部の上方部に取り付けられる装着組立体をさらに備え、旋回部の下方部は、旋回部の上方部を介して装着組立体に回転可能に連結される、態様1Cから態様4Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0237】
態様6C: 装着組立体はケージの上面に固定されるように構成される、態様5Cの旋回組立体。
【0238】
態様7C: 装着組立体は、ケーブル出口と通信している開口を定める、態様5Cまたは態様6Cの旋回組立体。
【0239】
態様8C: 下方部は、モータの下にあり、モータと係合する基礎板を備え、モータは、基礎板を通じて回転力を下方部に付与する、態様1Cから7Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0240】
態様9C: 上方部は、モータを覆う支持板を備える、態様1Cから8Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0241】
態様10C: 上方部は、モータを覆う振動減衰板をさらに備える、態様1Cから9Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0242】
態様11C: 制御装置は、旋回組立体の異常な回転を検出するように構成され、異常な回転は、(1)周波数閾値を超える回転方向における変化の周波数を指示する、センサからの1つもしくは複数の信号、または、(2)時間閾値を超える単一の回転方向における連続回転を指示する、センサからの1つもしくは複数の信号の少なくとも一方によって検出される、態様1Cから10Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0243】
態様12C: 制御装置は、周波数閾値または時間閾値の少なくとも一方を定めるために、使用者入力を受けるように構成される、態様11Cの旋回組立体。
【0244】
態様13C: 警告指示器をさらに備え、前記制御装置は、異常な回転を検出すると、警告指示器を作動させるように構成される、態様11Cまたは態様12Cの旋回組立体。
【0245】
態様14C: 警告指示器は、視認可能指示器または聴覚可能指示器の少なくとも一方を備える、態様13Cの旋回組立体。
【0246】
態様15C: センサは、枢動軸の周りで旋回部の下方部に枢動可能に連結され、ケーブルの捩じれが、旋回部の下方部に対する枢動体の枢動を引き起こす枢動体にトルクを適用するように、ケーブルに連結されるように構成される枢動体であって、枢動軸に対して径方向外向きに延びる径方向延在面を備える枢動体と、枢動体を旋回部の下方部に対して中立位置へと付勢するように構成されるバネと、枢動体に対するそれぞれの角度位置において、枢動体の枢動軸から径方向に離間される第1および第2の電気光学センサとを備えるトルクセンサであり、枢動体が中立位置から第1の方向において第1の閾角度距離で枢動すると、枢動体の径方向延在面は第1の電気光学センサにおいて状態の変化をもたらすように構成され、枢動体が中立位置から反対の第2の方向において第2の閾角度距離で枢動すると、枢動体の径方向延在面は第2の電気光学センサにおいて状態の変化をもたらすように構成される、態様1Cから態様14Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0247】
態様16C: 旋回部の下方部に回転可能に固定される第1の部分と、枢動体と枢動可能である第2の部分と、印刷回路基板が、第1の部分を第2の部分に対して枢動させることができるパターン化部分を備えるような少なくとも1つの切り欠きとを有する印刷回路基板をさらに備える、態様15Cの旋回組立体。
【0248】
態様17C: 第1および第2の電気光学センサの各々は、光源と、光検出器と、光源と光検出器との間の光路とを備え、枢動体の径方向延在面は、枢動体が中立位置にあるとき、第1の電気光学センサおよび第2の電気光学センサの各々のそれぞれの光路を遮るように構成され、枢動体が中立位置から第1の方向において第1の閾角度距離で枢動することによる第1の電気光学センサにおける状態の変化は、第1の電気光学センサの光路を遮る径方向延在面を第1の電気光学センサがもはや検出しないことを含む、態様15Cまたは態様16Cにおけるような旋回組立体。
【0249】
態様18C: 枢動体の径方向延在面は突起を備える、態様17Cにおけるような旋回組立体。
【0250】
態様19C: モータはブラシレスジンバルモータである、態様1Cから18Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0251】
態様20C: ケーブルをさらに備え、ケーブルは、コネクタに固定される近位端部分と、反対の遠位端とを有し、ケーブルは、ケーブルの遠位端部分への力の適用に応じて移動するように構成される、態様1Cから19Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0252】
態様21C: 下方部が上方部に対して回転するとき、上方部と下方部との間に電気通信を提供するように構成されるスリップリングをさらに備える、態様1Cから20Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0253】
態様22C: ケーブルは柔軟な印刷回路基板の一部分である、態様1Cから21Cのいずれか1つの旋回組立体。
【0254】
態様23C: ケーブルの近位端部分を、態様1Cから22Cのいずれか1つの旋回組立体のコネクタに固定するステップと、第1の方向におけるケーブルでの捩じれに応じて、モータをケーブルの捩じれの第1の方向に応答する方向に回転させるために制御装置を使用するステップとを含む方法。
【0255】
態様24C: ケーブルは電気ケーブルであり、ケーブルは、電極配列に電気的に連結される遠位端部分を有する、態様23Cの方法。
【0256】
態様25C: 電極配列は動物被験体に連結される、態様24Cの方法。
【0257】
態様26C: 動物被験体はケージの中に配置され、旋回組立体はケージに固定される、態様25Cの方法。
【0258】
態様27C: (1)周波数閾値を超える回転方向における変化の周波数を指示する、センサからの1つもしくは複数の信号、または、(2)時間閾値を超える単一の回転方向における連続回転を指示する、センサからの1つもしくは複数の信号の少なくとも一方に基づいて異常な回転を判定するために、制御装置を使用するステップをさらに含む、態様23Cから態様26Cのいずれか1つの方法。
【0259】
態様28C: 態様1Cから態様22Cのいずれか1つにおけるような旋回組立体と、少なくとも1つの処理装置と通信している記憶装置を備えるコンピュータデバイスとを備え、記憶装置は、回転の数、第1の選択期間における回転の数、モータ動作の周波数、第2の選択期間におけるモータ動作の周波数、方向における変化を含むモータ動作の数、方向における変化を含む第2の選択期間におけるモータ動作の数、一定動作の期間、ならびに、モータ動作のログおよびモータ動作の対応する時間から成る群から選択される少なくとも1つの測定基準を記憶装置に保存するステップを含む方法を、実行されるときに少なくとも1つの処理装置に実施させる命令を含む、システム。
【0260】
態様29C: 記憶装置は、少なくとも1つの測定基準を含むログ報告を生成するステップをさらに含む方法を、実行されるときに少なくとも1つの処理装置に実施させる命令を含む、態様28Cの旋回組立体。
【0261】
態様30C: ログ報告は、少なくとも1つの測定基準の少なくとも1つの比較と、特定の時間にわたる少なくとも1つの測定基準の平均とをさらに含む、態様29Cの旋回組立体。
【0262】
態様1D: 態様1Aから態様32Aのいずれか1つのケージ組立体と、態様1Cから態様22Cのいずれか1つの旋回組立体とを備えるシステム。
【0263】
態様2D: 態様1Bから態様27Bのいずれか1つの治療組立体をさらに備える、態様1Dのシステム。
【0264】
態様3D: 態様39Bから態様42Bのいずれか1つの対照加熱デバイスをさらに備える、態様1Dのシステム。
【0265】
態様4D: 態様1Dから態様3Dのいずれか1つのシステムを使用する方法。
【0266】
前述の発明は、理解の明確性の目的のために、図示および例を用いていくらか詳細に記載されてきたが、特定の変更および改良が添付の請求項の範囲内で実施されてもよい。
【符号の説明】
【0267】
1 内側接着着用可能層
2 ヒドロゲル部分
3 セラミック板
4 内側接着パッチ
5 柔軟な回路基板
6 頭部着用可能層
7 外側着用可能層
8 回路基板の端
9a 頭部被覆部分
9b 胴被覆部分
10 システム
12 試験被験体、信号発生装置
16 角
18 TTField生成装置
20 第2のケーブル
60 第1の伝搬の軸
100 ケージ組立体
102 主本体
104 床
108 側壁
108A 前側壁
108B 後側壁
108C 側壁
110 角
112 扉
114 ヒンジ
120 カバー
122 掛け止め部
124 ヒンジ
126 掛け止め部
128 ヒンジ
130 開口部
132 フィルタ
134 フレーム
136 ナット
138 ボルト
140 仕切り
142 第1の包囲体
144 第2の包囲体
146 開口
150 シェルタ部分組立体
178 カバー組立体
180 旋回部筐体
182 側壁
184 内部周方向挿入体
186 上カバー
200、200'、200" TTField治療組立体
201 長手方向寸法、長手方向軸
202、202' 回路基板
204、204' ケーブル
205 電気リード線
206、206' コネクタ端
208、208' リード線端
210、210' 板
212、212' 内側層
214 外面
216 内面
218、218' 開口
220 上方面
222 下方面
224、224' ヒドロゲル層
230、230' カバー層
232 タブ部分
250、250' 剥離層
252、252' タブ
260 温度センサ
270' 貫通孔
272' キャップ
274' 受部
276' 周縁、フランジ
278' 接着リング
300 旋回組立体、旋回部
302 減衰板
304 モータ装着板
306 ネジ
314 基部
316 ネジ、軸受筐体、枢動体
318 スタンドオフ
320 従属タブ
322 回路組立体
324 印刷回路基板
326 入力/出力コネクタ
328 パターン化部分
330 基礎部分
332 ケーブルコネクタ端
334 センサコネクタ部分
340 軸受
342 枢動体
344 スロット
346 タブ
350 スタンドオフ
352 突起
354 中立位置
356 センサ
356A 第1のセンサ
356B 第2の光学センサ
358 センサ装着部
359 回路基板、PCB
364 制限部
380 コネクタ
400、400' 対照ヒータ治療組立体
402、402' 柔軟な回路基板
404 ケーブル
406、406' コネクタ端
410 ヒドロゲル、ゾーン
412 板、抵抗ヒータ
414、414' 温度センサ
416 ヒドロゲル
420、420' 内側層
430、430' カバー層、カバーライナ
440、440' 剥離ライナ
450' キャップ
500 環体
502 突起
504 孔
506 第1の端
508 第2の端
510 内面
512 外面
602、602a、602b 電極
604 電極
606 正中面
700 交互形状部分
1000 システム
1001 コンピュータデバイス
1002 ヒューマンマシンインターフェース
1003 処理装置
1004 大容量保存デバイス
1005 オペレーティングシステム
1006 TTField提供ソフトウェア、電極データ処理ソフトウェア
1007 温度データ
1008 ネットワークアダプタ
1009 表示アダプタ
1010 入力/出力インターフェース
1011 表示デバイス、表示部
1012 システム記憶装置
1013 バス
1014a、1014b、1014c コンピュータデバイス
1015 ネットワーク
D 距離
d 間隔
h ケージの高さ
R1 包囲体の長さ
R2 包囲体の幅
t ケージの床の閾距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
【国際調査報告】