(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-22
(54)【発明の名称】シグマ-1受容体リガンド及びその治療的使用
(51)【国際特許分類】
C07D 237/14 20060101AFI20230215BHJP
A61K 31/50 20060101ALI20230215BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20230215BHJP
A61P 25/14 20060101ALI20230215BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20230215BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20230215BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20230215BHJP
A61P 25/18 20060101ALI20230215BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230215BHJP
C07D 405/12 20060101ALI20230215BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20230215BHJP
A61K 31/55 20060101ALI20230215BHJP
C07D 403/06 20060101ALI20230215BHJP
C07D 413/06 20060101ALI20230215BHJP
A61K 31/553 20060101ALI20230215BHJP
C07D 401/06 20060101ALI20230215BHJP
A61K 31/541 20060101ALI20230215BHJP
C07D 491/107 20060101ALI20230215BHJP
C07D 451/06 20060101ALI20230215BHJP
C07D 409/04 20060101ALI20230215BHJP
C07D 407/04 20060101ALI20230215BHJP
C07D 401/02 20060101ALI20230215BHJP
C07D 239/36 20060101ALI20230215BHJP
A61K 31/513 20060101ALI20230215BHJP
C07D 241/18 20060101ALI20230215BHJP
【FI】
C07D237/14 CSP
A61K31/50
A61P25/28
A61P25/14
A61P25/16
A61P25/00
A61P25/24
A61P25/18
A61P43/00 111
C07D405/12
A61K31/5377
A61K31/55
C07D403/06
C07D413/06
A61K31/553
C07D401/06
A61K31/541
C07D491/107
C07D451/06
C07D409/04
C07D407/04
C07D401/02
C07D239/36
A61K31/513
C07D241/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022538110
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(85)【翻訳文提出日】2022-08-16
(86)【国際出願番号】 EP2020087032
(87)【国際公開番号】W WO2021123174
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509228260
【氏名又は名称】ユニヴェルシテ・ドゥ・ストラスブール
(71)【出願人】
【識別番号】506316557
【氏名又は名称】サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィック
(71)【出願人】
【識別番号】507241492
【氏名又は名称】アンスティトゥート・ナシオナル・ドゥ・ラ・サンテ・エ・ドゥ・ラ・ルシャルシュ・メディカル・(インセルム)
(71)【出願人】
【識別番号】515011944
【氏名又は名称】ウニヴェルシテ・ドゥ・モンペリエ
(71)【出願人】
【識別番号】518027472
【氏名又は名称】エコール プラティーク デ オート エチュード
【氏名又は名称原語表記】ECOLE PRATIQUE des HAUTES ETUDES
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-ジャック・ブルギニオン
(72)【発明者】
【氏名】マルティヌ・シュミット
(72)【発明者】
【氏名】ジャック・ブリカール
(72)【発明者】
【氏名】タンギー・モーリス
【テーマコード(参考)】
4C050
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA04
4C050BB02
4C050CC15
4C050EE01
4C050FF01
4C050GG01
4C050HH04
4C063AA01
4C063BB01
4C063BB02
4C063BB05
4C063BB08
4C063BB09
4C063CC57
4C063CC73
4C063CC75
4C063CC76
4C063CC78
4C063CC92
4C063DD08
4C063DD10
4C063DD12
4C063DD14
4C063DD15
4C063DD19
4C063DD20
4C063DD28
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC41
4C086BC42
4C086BC73
4C086BC75
4C086BC88
4C086CB15
4C086CB22
4C086GA02
4C086GA04
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA09
4C086GA10
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA02
4C086ZA12
4C086ZA15
4C086ZA16
4C086ZA18
4C086ZC41
(57)【要約】
本発明は、医療分野に関する。より具体的には、本発明は、シグマ-1受容体アゴニストである化合物、並びに、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症及び多発性硬化症等の認知又は神経変性障害を含む中枢神経系障害の処置のためのそれらの使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式(I)を有する化合物:
【化1】
[式中、
R
1は、
・ H、
・ アリール(C
1~C
6)アルキル基、
・ アリール(C
2~C
6)アルケニル基、
・ アリール基、
・ ヘテロアリール基、
・ ヘテロシクロアルキル基、
・ シクロアルキル基、又は
・ -QR基(Qは、O又はSであり、Rは、アルキル、アリール又はアラルキルである)、
を表し、
前記基は、少なくとも1個の-OH、ハロゲン、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C
1~C
6)アルキル、又は(C
1~C
6)アルキルオキシによって場合により置換されており、
Zは、N又はCR
2を表し、
R
2は、H、(C
1~C
4)アルキル又はフェニル基を表し、
X及びYは、それぞれ、CR
6及びN、又はN及びCR
6、又はCR
6及びCHのいずれかであり、
R
6は、H又は(C
1~C
4)アルキル基であり、
nは、3、4、5又は6であり、
R
3及びR
4は、
・ 独立して、水素原子、(C
1~C
6)アルキル、(C
2~C
6)アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びアリール(C
1~C
6)アルキルから選択される基を表し、
前記基は、ヒドロキシ、(C
1~C
6)アルキル、(C
1~C
6)アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されているか、或いは
・ それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキルを形成し、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、ヒドロキシ、オキソ、(C
1~C
6)アルキル、(C
2~C
6)アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール(C
1~C
6)アルキル、ヒドロキシ(C
1~C
6)アルキルからなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されており、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、アリール及びヘテロアリールから選択される少なくとも1つの5~14員環と場合により縮合しており、
R
5のそれぞれは、独立して、H、OH又は(C
1~C
4)アルキル基を表す]
その異性体、溶媒和物又は任意の薬学的塩。
【請求項2】
R
1が、
・ アリール基(少なくとも1個の-OH、ハロゲン、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C
1~C
6)アルキル、又は(C
1~C
6)アルキルオキシによって場合により置換されている、フェニル等)、
・ ヘテロアリール(チオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、ピリジル又はピロリル等)、
・ ヘテロシクロアルキル(ピペリジニル等)、又は
・ シクロヘキセニル、フェネチル、フェネテニル、-OPh及び-SPhから選択される基
を表し、
好ましくは、R
1が、少なくとも1個の-OH、ハロゲン(フッ素又は塩素等)、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C
1~C
6)アルキル(-CF
3等)、又は(C
1~C
6)アルキルオキシ(メトキシ等)によって場合により置換されている、フェニルを表す、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Zが、CR
2であり、R
2が、Hを表す、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
X及びYが、それぞれN及びCHである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
nが、4である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
R
3及びR
4が、
・ 独立して、
・ 水素原子、
・ (C
1~C
6)アルキル、好ましくはメチル又はエチル、
・ シクロアルキル、好ましくはシクロヘキシル又はアダマンタニル、及び
・ アリール(C
1~C
6)アルキル、好ましくはベンジル
から選択される基を表し、
前記基は、
・ ヒドロキシ、
・ (C
1~C
6)アルコキシ、好ましくはメトキシ、
・ ヘテロシクロアルキル、好ましくはテトラヒドロフラニル又はテトラヒドロピラニル、及び
・ アリール、好ましくはフェニル
からなる群から独立して選択される1又は2つの置換基によって場合により置換されているか、或いは
・ それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキル、好ましくは、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゼパニル、アゼパニル、アゾカニル、ノルトロパニル、デカヒドロキノリニル、チオモルホリニル又は6-アザビシクロ[3.2.1]オクタニルを形成し、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、
・ ヒドロキシ、オキソ、
・ (C
1~C
6)アルキル、好ましくはメチル、
・ アリール、好ましくはフェニル、
・ アリール(C
1~C
6)アルキル、好ましくはベンジル、
・ ヒドロキシ(C
1~C
6)アルキル、好ましくはヒドロキシメチル又はヒドロキシエチル
からなる群から独立して選択される最大でも3つの置換基によって場合により置換されており、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、1つのアリール基、好ましくはフェニルと場合により縮合している、
請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
R
3及びR
4が、それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキルを形成し、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、下記の式(II):
【化2】
[式中、
mは、1又は2であり、
Wは、O、S、NR'、(CH
2)
2又はCHR'を表し、
R'は、水素原子、(C
1~C
6)アルキル(好ましくはメチル)、アリール(好ましくはフェニル)又はアリール(C
1~C
6)アルキル(好ましくはベンジル)を表し、
各R"は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、オキソ、(C
1~C
6)アルキル(好ましくはメチル)、アリール(好ましくはフェニル)、アリール(C
1~C
6)アルキル(好ましくはベンジル)又はヒドロキシ(C
1~C
6)アルキル(好ましくはヒドロキシメチル又はヒドロキシエチル)を表す]
によって表される、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
- R
1が、H又はアリール基(前記アリール基は、好ましくはフェニルである)であり、
前記アリール基は、少なくとも1個のハロゲン(好ましくは塩素)によって場合により置換されており、
- Zが、CR
2であり、ここで、R
2は、H又はフェニルであり、
X及びYが、それぞれN及びCR
6であり、
- nが、3、4、5又は6(好ましくは4又は5)であり、
- R
5が、Hであり、
但し、R
1及びR
2の一方が水素原子とは異なり、R
1及びR
2の他方が水素原子である、
請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
下記の特色:
⇒ nが、4である、且つ/又は
⇒ X及びYが、それぞれN及びCR
6であり、ここで、R
6は、H又はメチル(好ましくはH)である、且つ/又は
⇒ R
1が、少なくとも1個の-OH、ハロゲン(フッ素又は塩素等)、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C
1~C
6)アルキル(-CF
3等)、又は(C
1~C
6)アルキルオキシ(メトキシ等)によって場合により置換されている、アリール基(好ましくはフェニル)を表す、且つ/又は
⇒ Zが、CR
2であり、R
2が、H、メチル又はフェニル(好ましくはH)を表す、且つ/又は
⇒ R
3及びR
4が、
・ 独立して、
・ 水素原子、
・ (C
1~C
6)アルキル、好ましくはメチル又はエチル、
・ シクロアルキル、好ましくはシクロヘキシル又はアダマンタニル、及び
・ アリール(C
1~C
6)アルキル、好ましくはベンジル
から選択される基を表し、
前記基は、
・ ヒドロキシ、
・ (C
1~C
6)アルコキシ、好ましくはメトキシ、
・ ヘテロシクロアルキル、好ましくはテトラヒドロフラニル又はテトラヒドロピラニル、及び
・ アリール、好ましくはフェニル
からなる群から独立して選択される1又は2つの置換基によって場合により置換されているか、或いは
・ それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキル、好ましくは、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゼパニル、アゼパニル、アゾカニル、ノルトロパニル、デカヒドロキノリニル、チオモルホリニル又は6-アザビシクロ[3.2.1]オクタニルを形成し、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、
・ ヒドロキシ、オキソ、
・ (C
1~C
6)アルキル、好ましくはメチル、
・ アリール、好ましくはフェニル、
・ アリール(C
1~C
6)アルキル、好ましくはベンジル、
・ ヒドロキシ(C
1~C
6)アルキル、好ましくはヒドロキシメチル又はヒドロキシエチル
からなる群から独立して選択される最大でも3つの置換基によって場合により置換されており、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、1つのアリール基、好ましくはフェニルと場合により縮合している、且つ/又は
⇒ 各R
5が、Hである
の少なくとも1つが満たされる、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物、及びその薬学的塩。
【請求項10】
2-(4-モルホリノブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン塩酸塩、
2-(3-(ベンジル(メチル)アミノ)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(3-(アゼパン-1-イル)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-(4-モルホリノブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(ベンジル(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(アゼパン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(アゾカン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-ベンゾ[d]アゼピン-3-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(アダマンタン-1-イルアミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(アダマンタン-1-イル(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
8-(4-(6-オキソ-5-フェニルピリダジン-1(6H)-イル)ブチル-8-アザビシクロ[3.2.1オクタン-3-オン;
2-(4-(ベンジル((テトラヒドロフラン-2-イル)メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-((2-メトキシ-1-フェニルエチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-((2-メトキシ-1-フェニルエチル)(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-((2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(メチル((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(3-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(4-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(2-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(3-フェニルモルホリノ)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(2-フェニルモルホリノ)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(2,6-ジメチルモルホリノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-[4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(4-ベンジルピペリジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-{4-[ベンジル(エチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-{4-[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-フェニル-2-[4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-{4-[(4aR,8aS)-デカヒドロキノリン-1-イル]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-(4-{2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル}ブチル)-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-フェニル-2-[4-(チオモルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-{4-[シクロヘキシル(エチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-(4-フルオロフェニル)-2-(4-モルホリノブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(4-モルホリノブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-(5-モルホリノペンチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-[6-(モルホリン-4-イル)ヘキシル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-(4-モルホリノブチル)-5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(5-モルホリノペンチル)-5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(3-ヒドロキシ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-(4-メトキシフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-(4-クロロフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-(3-クロロフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-(2-クロロフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(チオフェン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-(フラン-3-イル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-(3a,7a-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-2-イル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(ピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(アゼパン-1-イル)ブチル]-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-[(E)-2-フェニルエテニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(2-フェニルエチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-(4-モルホリノブチル)-4-(ピペリジン-1-イル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(1H-ピロール-1-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(フェニルスルファニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-フェノキシ-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-(4-(ベンジル(メチル)アミノ)-3-ヒドロキシブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-メチル-3-(4-モルホリノブチル)-5-フェニルピリミジン-4(3H)-オン;
3-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-5-フェニル-3,4-ジヒドロピリミジン-4-オン;
1-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-3-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;
1-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-3-フェニル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン;及び
1-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-3-フェニル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン
からなる群の中から選択される、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
2-(3-(ベンジル(メチル)アミノ)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(3-(アゼパン-1-イル)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(ベンジル(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(アゼパン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(アゾカン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-ベンゾ[d]アゼピン-3-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(アダマンタン-1-イルアミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(ベンジル((テトラヒドロフラン-2-イル)メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-((2-メトキシ-1-フェニルエチル)(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(メチル((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(3-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(4-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(2,6-ジメチルモルホリノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(2-フェニルモルホリノ)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-[4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(4-ベンジルピペリジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-{4-[ベンジル(エチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(チオフェン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-フェニル-2-[4-(チオモルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(アゼパン-1-イル)ブチル]-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-(4-モルホリノブチル)-4-(ピペリジン-1-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(25a);及び
1-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-3-フェニル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン
からなる群の中から選択される、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
2-(3-(ベンジル(メチル)アミノ)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(ベンジル(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(アゾカン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
2-(4-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-ベンゾ[d]アゼピン-3-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(3-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
4-フェニル-2-(4-(4-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン;
2-[4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(4-ベンジルピペリジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-{4-[ベンジル(エチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
4-フェニル-2-[4-(チオモルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-[4-(アゼパン-1-イル)ブチル]-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;及び、
2-(4-モルホリノブチル)-4-(ピペリジン-1-イル)ピリダジン-3(2H)-オン
からなる群の中から選択される、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
薬としての使用のための、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される補助物とを含む、医薬組成物。
【請求項15】
シグマ-1受容体によって変調される障害の処置における使用のための、請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物又は医薬組成物。
【請求項16】
前記障害が、(1)アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症等の神経変性疾患;(2)病理学的老化、虚血性健忘、統合失調症関連認知欠損及びうつ病等の認知及び記憶改変;(3)自閉症関連障害及び精神遅滞関連障害等の発達性認知障害;並びに(4)MAM機能不全に関連する遺伝性疾患からなる群から選択される、請求項15に記載の使用のための化合物又は医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療分野に関する。より具体的には、本発明は、シグマ-1受容体アゴニストである化合物、並びに、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症及び多発性硬化症等の認知又は神経変性障害を含む中枢神経系障害の処置のためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
2つのシグマ受容体サブタイプが、それらの薬理学的プロフィールに基づいて同定されている。
【0003】
シグマ-1受容体は、体中に見られ、中枢神経系、ニューロン、星状膠細胞、乏突起膠細胞及びミクログリアにおいて広く発現される、膜結合タンパク質である。シグマ-1受容体は、223アミノ酸を含む単一のポリペプチド膜貫通タンパク質である。単一の25kDポリペプチド及びシャペロンタンパク質として、これは、ミトコンドリア関連小胞体(ER)膜及び原形質膜において高度に発現される。その同定されたパートナータンパク質の中に、グルコース関連タンパク質78/結合免疫グロブリンタンパク質(BiP)及びイノシトール-1,4,5三リン酸(IP3)受容体がある。シグマ-1受容体は、例えば(+)-ペンタゾシン及び(+)-SKF-10,047等のベンゾモルファンの右旋性の異性体を含む多様なクラスの薬理化合物によって、結合し、活性化/不活性化される、リガンド作動性シャペロンタンパク質である。神経(活性)ステロイド、ニューロペプチド、コリン又は微量アミン等のシグマ-1受容体と相互作用する、ある特定の内因性リガンドが同定されてきたが、高親和性内因性シグマ-1受容体リガンドの存在は依然として不明である。アゴニストによるシグマ-1受容体の活性化は、幾つかの細胞の結果を有するが、主として、ER膜上のIP3受容体と相互作用することにより、ER及びミトコンドリアの間のカルシウム交換の増幅を、並びにBiP又はIRE-1等のERストレスセンサーと相互作用することにより、ERストレス経路の誘導をもたらす。
【0004】
シグマ-1受容体アゴニストは、幾つかの動物モデルにおいて抗うつ効果を有するとして報告されている。例えば、選択的σ1受容体アゴニスト(+)-ペンタゾシン、(+)-SKF-10,047、イグメシン、OPC14523、DTG又はSA4503は、恐怖条件付けストレス試験におけるすくみ行動若しくは強制水泳試験における不動時間を低減させるか、又は尾懸垂試験において活性である(Matsunoら、Eur J Pharmacol 312:267~71、1996; Tottoriら、Neuropharmacology 2001 41:976~88; Uraniら、J Pharmacol Exp Ther 298:1269~79、2001)。
【0005】
シグマ-1受容体アゴニストは、細胞生存において役割を果たすことも報告されている(Wangら、Exp Cell Res 312:1439~46、2006; Hayashi及びSu、Cell 131:596~610、2007; Jiangら、Invest Ophthalmol Vis Sci 47:5576~82、2006)。シグマ-1受容体リガンドは、神経保護的であることが報告されている。シグマ-1受容体リガンドオピプラモールは、スナネズミにおいて虚血から保護されるとして報告された。加えて、BMY-14802、カラミフェン及びハロペリドールを含む他のシグマリガンドは、インビボモデルにおいて、保護効果と一致する特性を呈した(Pontecorvoら、Brain Res Bull 26:461~5、1991)。幾つかのシグマリガンドは、海馬スライス標本からの虚血誘発性グルタミン酸放出をインビトロで阻害することが報告された(Lobnerら、Neurosci Lett 1 17:169~74、1990)。シグマ-1受容体アゴニスト(+)-ペンタゾシンは、網膜細胞をストレスから保護しうることも報告されている(Dunら、Invest Ophthalmol Vis Sci 48:4785~94、2007; Smithら、Invest Ophthalmol Vis Sci 49:4154~61、2008)。
【0006】
特に留意すべきことは、虚血脳/局所的虚血由来等の神経損傷を処置する際における低いシグマ-2受容体親和性を持つシグマ-1受容体アゴニストの有用性である。シグマ-1受容体アゴニストは、神経伝達物質機能異常(例えば、アセチルコリン)とともに示される等の認知機能障害、並びに加齢関連認知機能障害及び不安関連機能障害(子孫の学習欠損をもたらす妊娠ストレスを含む)を改善する際において有用であるとも考えられる。
【0007】
シグマ-1受容体のアゴニストは、有効な抗健忘化合物である。これは、げっ歯類における学習及び記憶機能障害の若干数の薬理学的及び病理学的モデルにおいて実証されている。特に、シグマ-1受容体アゴニストは、スコポラミン誘発性学習欠損、ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)遮断のモデルに対してインビボで日常的に検証されている。例えば、シグマ-1受容体アゴニストLS-1-137(Malikら、Br J Pharmacol 172:2519~31、2015)、シグマ-1ポジティブモジュレーターE1R(Zvejnieceら、Br J Pharmacol 171:761~71、2014)若しくはOZP002(Mauriceら、Pharmacol Res 144:315~30、2019)又は混合mAChR/σ1アゴニストANAVEX1-41若しくはANAVEX2-73(ブラルカメシン)、2つのジフェニル-3-フランメタンアミン誘導体(Espallerguesら、Br J Pharmacol 152:267~79、2017; Villardら、Neuropsychopharmacology 34:1552~66、2009)は、スコポラミン誘発性学習機能障害に対する抗健忘薬として最近特徴付けられた。認知における症候性薬物としてのシグマ-1受容体アゴニストの効能は、コリン作動性健忘モデル(例えば、スコポラミン、メカミラミン、p-クロロアンフェタミン、前脳病変)においてだけでなく、学習欠損のグルタミン酸作動性モデルにおいても記述されてきた。非競合的NMDA受容体アンタゴニストジゾシルピン(MK-081)によって誘発された学習機能障害を使用して、CA3海馬領域における錐体ニューロンのNMDA誘発性発火の細胞外記録を使用してインビトロ又はインビボで示唆される、NMDA神経伝達においてシグマ-1受容体によって発揮される正の変調が行動の結果を有することが実証されている。ジゾシルピン誘発性学習機能障害を緩和する際におけるシグマ-1受容体アゴニストの効能は、特に、低グルタミン酸症(hypoglutamatergy)モデルが統合失調症の陰性症状を模倣するために高度に妥当であるとみなされてきたことから、統合失調症関連認知欠損を処置する際におけるこれらの薬物の潜在的な有用性も指摘するものである(Meltzerら、Int J Neuropsychopharmacol 16:2181~94、2013)。興味深いことに、スコポラミン及びジゾシルピンモデルの両方において試験したシグマ-1受容体リガンドは、インビボで同様の活性用量範囲を示した。したがって、シグマ-1受容体の活性化は、辺縁及び皮質構造における記憶過程に関与する2つの神経伝達システム、すなわちコリン作動性及び特にグルタミン酸作動性システムの活性を、同様に変調すると思われた。シグマ-1受容体アゴニストは、海馬におけるNMDA誘発性発火を非常に低用量で増強する。(+)-SKF-10,047(アラゾシンとしても公知である)、PRE084及び(+)-ペンタゾシンは、ラット海馬において、NMDA受容体のNR2A及びNR2Bサブユニット並びにPSD95(SAP-90としても公知である)の発現を増大させた。シグマ-1受容体アゴニスト処置は、NR2サブユニットとシグマ-1受容体との間の相互作用の増大をもたらし、細胞表面へのNMDA受容体の輸送を促進する。シグマ-1受容体は、小伝導性Ca2+活性化K+電流(SKチャネル)の調節を通してNMDA受容体と相互作用する。行動レベルでは、2か月齢の若齢雄シグマ-1 KOマウスは、オープンフィールド、受動的回避及び高架式十字迷路を含む手順における不安の兆候、並びに強制水泳試験におけるストレスへの応答の増強を示した。したがって、雄の動物では、σ1受容体切除は、ストレス及び不安応答を増大させたが、記憶応答は不変であった。しかしながら、雌シグマ-1 KOマウスは、自発的交替及び水迷路学習パラダイムにおいて記憶改変を示し、この表現型は、年齢とともに増大した。注目すべきことに、2及び14か月齢両方の雌シグマ-1 KOマウスは、17β-エストラジオールの血漿中レベルの減少を示し、ホルモンの補充処置は、若齢及び老齢マウスにおける記憶欠損を逆転させた(Chevallierら、J Psychopharmacol 25:960~75、2011)。これは、シグマ-1受容体切除がステロイド性トーヌス(steroidal tonus)時に発達への影響を有することを示唆する。
【0008】
したがって、シグマ-1受容体アゴニストは、病理学的老化及び神経変性疾患に関連する認知改変のげっ歯類モデルにおける有望な症候性薬物である。第一に、イグメシン及びPRE-084は、低mg/kg用量範囲で、老化促進マウスSAMP/8において学習能力を改善した(Mauriceら、Brain Res 733:219~30、1996)。第二に、これらの化合物は、アルツハイマー病(AD)の薬理学的モデルにおいてアミロイド毒性によって誘発された記憶欠損も緩和した。(+)-ペンタゾシン、PRE-084、クタメシン、ジメモルファン、ANAVEX1-41、ブラルカメシン、OZP002及びシグマ-1受容体結合神経刺激性ステロイドは、AD病理学に密接に関連する神経毒性を生成するオリゴマー化されたAβ25-35ペプチドの直接脳室内注射を受けたマウスにおいて、学習欠損を減衰させた(Meunierら、Br J Pharmacol. 149: 998~1012、2006; Villardら、J Psychopharmacol 25: 1101~17、2011; Mauriceら、Pharmacol Res 144:315~30、2019)。すべてのシグマ-1受容体アゴニスト又はポジティブモジュレーターは、短期及び長期記憶が関与する空間的又は非空間的タスクにおけるAβ25-35誘発性学習機能障害を緩和した。これらの効果は、BD1047、ハロペリドール、BMY-14,802及びプロゲステロン、すべての推定上のシグマ-1受容体アンタゴニストによって遮断された。注目すべきことに、それらがシグマ-1受容体アゴニスト効果を遮断したのに対し、アンタゴニスト単独では、これらのモデルにおいて行動を(正にも負にも)改変させなかった。故に、シグマ-1受容体アゴニストは、参照薬ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン及びメマンチンと同様の又はそれらよりも低い活性用量でAD症状を処置するための有望な作用物質である(Meunierら、Br J Pharmacol 149: 998~1012、2006)。
【0009】
最後に、混合ムスカリン性及びシグマ-1薬であるブラルカメシンは、ADにおいて第2相臨床試験を成功裏に完了した。該薬物は、最も高い薬物バイオアベイラビリティを示す患者における3年間の処置後、患者においてADAS-ADLスコアを安定させ、MMSEスコア減少を限定した(Hampleら、CTAD Abstracts、2018)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Matsunoら、Eur J Pharmacol 312:267~71、1996
【非特許文献2】Tottoriら、Neuropharmacology 2001 41:976~88
【非特許文献3】Uraniら、J Pharmacol Exp Ther 298:1269~79、2001
【非特許文献4】Wangら、Exp Cell Res 312:1439~46、2006
【非特許文献5】Hayashi及びSu、Cell 131:596~610、2007
【非特許文献6】Jiangら、Invest Ophthalmol Vis Sci 47:5576~82、2006
【非特許文献7】Pontecorvoら、Brain Res Bull 26:461~5、1991
【非特許文献8】Lobnerら、Neurosci Lett 1 17:169~74、1990
【非特許文献9】Dunら、Invest Ophthalmol Vis Sci 48:4785~94、2007
【非特許文献10】Smithら、Invest Ophthalmol Vis Sci 49:4154~61、2008
【非特許文献11】Malikら、Br J Pharmacol 172:2519~31、2015
【非特許文献12】Zvejnieceら、Br J Pharmacol 171:761~71、2014
【非特許文献13】Mauriceら、Pharmacol Res 144:315~30、2019
【非特許文献14】Espallerguesら、Br J Pharmacol 152:267~79、2017
【非特許文献15】Villardら、Neuropsychopharmacology 34:1552~66、2009
【非特許文献16】Meltzerら、Int J Neuropsychopharmacol 16:2181~94、2013
【非特許文献17】Chevallierら、J Psychopharmacol 25:960~75、2011
【非特許文献18】Mauriceら、Brain Res 733:219~30、1996
【非特許文献19】Meunierら、Br J Pharmacol. 149: 998~1012、2006
【非特許文献20】Villardら、J Psychopharmacol 25: 1101~17、2011
【非特許文献21】Meunierら、Br J Pharmacol 149: 998~1012、2006
【非特許文献22】Hampleら、CTAD Abstracts、2018
【非特許文献23】Stereochemistry of Carbon Compounds、E. L. Eliel著(Mcgraw Hill、1962)
【非特許文献24】Tables of Resolving Agents、S. H. Wilen著
【非特許文献25】Lippincott Williams & Wilkins、2000
【非特許文献26】Encyclopedia of Pharmaceutical Technology編、J. Swarbrick及びJ. C. Boylan、1988~1999、Marcel Dekker、New York
【非特許文献27】Chin. J. Org. Chem.、2014、34、722~728
【非特許文献28】Pest Manag Sci.、2006、62、522~530
【非特許文献29】Tetrahedron、2004、60(52)、12177~12189
【非特許文献30】Fujikura, T. Chem. Pharm. Bull. 1996、44、1865
【非特許文献31】Shah, R. D. J. Org.Chem.、1996、61、3849
【非特許文献32】Kakiuchi, K.、J. Org. Chem.、2017、82、6748~6763
【非特許文献33】Eur. J. Org. Chem.、2015(27)、6075~6083; 2015
【非特許文献34】Ganapathy, M.E.ら(1999)、J. Pharmacol. Exp. Ther.、28:251~260
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
故に、現今では、精神医学的病理学に関連する認知障害、アルツハイマー、ハンチントン及びパーキンソン病等の神経変性疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)又は多発性硬化症、並びにMAM(ミトコンドリア関連膜)機能不全に関連する遺伝性疾患の処置のための、新たなシグマ-1受容体アゴニストの開発の強い必要性がある。本発明は、これ及び他の必要性を満たそうと試みるものである。本発明に従う化合物は、シグマ-1受容体に対する親和性を有することが分かっている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この点において、本発明は、下記の式(I)を有する化合物:
【0013】
【0014】
[式中、
R1は、
・ H、
・ アリール(C1~C6)アルキル基、
・ アリール(C2~C6)アルケニル基、
・ アリール基、
・ ヘテロアリール基、
・ ヘテロシクロアルキル基、
・ シクロアルキル基、又は
・ -QR基(Qは、O又はSであり、Rは、アルキル、アリール又はアラルキルである)、
を表し、
前記基は、少なくとも1個の-OH、ハロゲン、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C1~C6)アルキル、又は(C1~C6)アルキルオキシによって場合により置換されており、
Zは、N又はCR2を表し、
R2は、H、(C1~C4)アルキル又はフェニル基を表し、
X及びYは、それぞれ、CR6及びN、又はN及びCR6、又はCR6及びCHのいずれかであり、
R6は、H又は(C1~C4)アルキル基であり、
nは、3、4、5又は6であり、
R3及びR4は、
・ 独立して、水素原子、(C1~C6)アルキル、(C2~C6)アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びアリール(C1~C6)アルキルから選択される基を表し、
前記基は、ヒドロキシ、(C1~C6)アルキル、(C1~C6)アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されているか、或いは
・ それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキルを形成し、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、ヒドロキシ、オキソ、(C1~C6)アルキル、(C2~C6)アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール(C1~C6)アルキル及びヒドロキシ(C1~C6)アルキルからなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されており、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、アリール及びヘテロアリールから選択される少なくとも1つの5~14員環と場合により縮合しており、
R5のそれぞれは、独立して、H、OH又は(C1~C4)アルキル基を表す]
その異性体、溶媒和物又は任意の薬学的塩に関する。
【0015】
本発明は、薬としての使用のための、上記で定義した通りの化合物にも関する。
【0016】
本発明は更に、上記で定義した通りの化合物と、薬学的に許容される補助物(support)とを含む、医薬組成物に関する。
【0017】
本発明の別の目的は、認知又は神経変性障害を含むシグマ-1受容体によって変調される障害の処置における使用のための、上記で定義した通りの化合物又は医薬組成物である。特定の実施形態では、前記障害は、(1)アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症等の神経変性疾患、(2)病理学的老化、虚血性健忘、統合失調症関連認知欠損及びうつ病等の認知及び記憶改変、(3)自閉症関連障害及び精神遅滞関連障害等の発達性認知障害、並びに(4)MAM機能不全に関連する遺伝性疾患からなる群から選択される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
定義
本発明によれば、以下の用語は、下記の意味を有する:
例えばC1~C3、C1~C6又はC2~C6等の接頭辞とともに本明細書において言及される用語は、C1~C2、C1~C5又はC2~C5等のより低い数の炭素原子とともに使用することもできる。例えば、用語C1~C3が使用される場合、対応する炭化水素鎖が、1から3個までの炭素原子、とりわけ1、2又は3個の炭素原子を含みうることを意味する。例えば、用語C1~C6が使用される場合、対応する炭化水素鎖が、1から6個までの炭素原子、とりわけ1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を含みうることを意味する。例えば、用語C2~C6が使用される場合、対応する炭化水素鎖が、2から6個までの炭素原子、とりわけ2、3、4、5又は6個の炭素原子を含みうることを意味する。
【0019】
用語「アルキル」は、飽和直鎖又は分枝鎖状脂肪族基を指す。好ましくは、アルキル基は、1から6個の炭素原子を有する。用語「(C1~C3)アルキル」は、より具体的には、メチル、エチル、プロピル又はイソプロピルを意味する。用語「(C1~C6)アルキル」は、より具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル又はヘキシルを意味する。好ましい実施形態では、「アルキル」は、メチル、エチル又はプロピル、より好ましくは、メチル又はエチルである。アルキル基は、過ハロゲン化アルキル(例えば-CF3)等のハロゲン化アルキル基を含む。
【0020】
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む、不飽和直鎖又は分枝鎖状脂肪族基を指す。用語「(C2~C6)アルケニル」は、より具体的には、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、プレニル又はヘキセニルを意味する。好ましい実施形態では、「アルケニル」は、エテニルである。
【0021】
用語「アルコキシ」又は「アルキルオキシ」は、-O-(エーテル)結合によって分子と結合している、上記で定義した通りのアルキル基に対応する。(C1~C3)アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ及びイソプロピルオキシを含む。(C1~C6)アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、イソブチルオキシ、tert-ブチルオキシ、ペンチルオキシ及びヘキシルオキシを含む。好ましい実施形態では、「アルコキシ」又は「アルキルオキシ」は、メトキシである。
【0022】
用語「シクロアルキル」は、3から20個の間の炭素の原子を有する、飽和又は不飽和(「不飽和」は、好ましくは「少なくとも1つの二重炭素-炭素結合」を指す)単、二又は三環式アルキル基((C3~C20)シクロアルキルとも称される)に対応する。これは、縮合、架橋又はスピロ接続されているシクロアルキル基も含む。用語「シクロアルキル」は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘキセニルを含む。用語「シクロアルキル」は、ビシクロ[2,2,1]ヘプタニル、ビシクロ[2,2,2]オクタニル又はアダマンチル等の5~10員架橋カルボシクリルを指すこともできる。好ましい実施形態では、「シクロアルキル」は、シクロヘキシル、シクロヘキセニル又はアダマンタニルである。
【0023】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、窒素、酸素又は硫黄原子等の少なくとも1個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を更に含む、上記で定義した通りの飽和又は不飽和(好ましくは少なくとも1つの二重炭素-炭素結合)シクロアルキル基に対応する。これは、縮合、架橋又はスピロ接続されているヘテロシクロアルキル基も含む。代表的なヘテロシクロアルキル基は、3-ジオキソラン、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、アゼパニル、1,4-ジオキサニル、イミダゾリニル、ピロリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、イミダゾリジニル、モルホリニル、1,4-ジチアニル、ピロリジニル、キノリジニル、オキソゾリニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリニル、イソチアゾリジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロ-2H-ピラニル、テトラヒドロフラニル、及びテトラヒドロチオフェニルを含むがこれらに限定されない。用語「ヘテロシクロアルキル」は、7-オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタニル等の5~10員架橋ヘテロシクリルを指すこともできる。好ましい実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゼパニル、アゼパニル、アゾカニル、ノルトロパニル、デカヒドロキノリニル、チオモルホリニル又は6-アザビシクロ[3.2.1]オクタニルである。
【0024】
用語「アリール」は、6から14個までの炭素原子を有する、単又は二環式芳香族炭化水素((C6~C14)アリールとも称される)に対応する。例えば、用語「アリール」は、フェニル又はナフチルを含む。好ましい実施形態では、アリールは、フェニルである。
【0025】
用語「ヘテロアリール」は、本明細書において使用される場合、5から14個の間の原子を含み、窒素(N)、酸素(O)若しくは硫黄(S)原子等の1個若しくは複数のヘテロ原子、又はヘテロ原子基を含む、芳香族単又は多環式基に対応する。そのような単及び多環式ヘテロアリール基の例は、ピリジニル、チアゾリル、チオフェニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、インドリル、インドリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、トリアジニル、チアントレニル、イソベンゾフラニル、フェノキサンチニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、インダゾリル、プリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、β-カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、オキシンドリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、s-トリアジニル、オキサゾリル、又はチオフラニルであってよい。好ましい実施形態では、ヘテロアリールは、フラニル、ベンゾフラニル、ピリジル、ピロリル又はチオフェニルである。
【0026】
用語「窒素ベースのヘテロシクロアルキル」(「窒素含有ヘテロシクロアルキル」とも称される)は、少なくとも1個の窒素原子を含有する、上記で定義した通りのヘテロシクロアルキルを指す。窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、O又はS等の他のヘテロ原子を更に含みうる。窒素ベースのヘテロシクロアルキルの例は、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、アゼパニル、ピロリル又はイミダゾリル、好ましくはピペリジニルを含むがこれらに限定されない。
【0027】
用語「窒素ベースのヘテロアリール」(「窒素含有ヘテロアリール」とも称される)は、少なくとも1個の窒素原子を含有する、上記で定義した通りのヘテロアリールを指す。窒素ベースのヘテロアリールは、O又はS等の他のヘテロ原子を更に含みうる。窒素ベースのヘテロアリールの例は、イミダゾリル、ピロリル及びピラゾリルである。
【0028】
用語「アリールアルキル」又は「アラルキル」は、本明細書において使用される場合、少なくとも1つの上記で定義した通りのアリール基によって置換されている、上記で定義した通りのアルキルに対応する。より具体的には、「アリール(C1~C6)アルキル」は、少なくとも1つの上記で定義した通りのアリール基によって置換されている、上記で定義した通りの(C1~C6)アルキルを指す。アリールアルキルの例は、ベンジル又はフェニルエチル(フェネチルとも称される)であってよい。
【0029】
用語「アリールアルケニル」は、本明細書において使用される場合、少なくとも1つの上記で定義した通りのアリール基によって置換されている、上記で定義した通りのアルケニルに対応する。より具体的には、「アリール(C2~C6)アルケニル」は、少なくとも1つの上記で定義した通りのアリール基によって置換されている、上記で定義した通りの(C2~C6)アルケニルを指す。アリール(C2~C6)アルケニルの例は、フェニルエテニル(「フェネテニル」とも称される)である。
【0030】
用語「アルキルシクロアルキル」は、本明細書において使用される場合、少なくとも1つの上記で定義した通りのアルキル基によって置換されている、上記で定義した通りのシクロアルキルに対応する。より具体的には、「(C1~C6)アルキルシクロアルキル」は、少なくとも1つの上記で定義した通りの(C1~C6)アルキル基によって置換されている、上記で定義した通りのシクロアルキルを指す。
【0031】
用語「アルキルヘテロシクロアルキル」は、本明細書において使用される場合、少なくとも1つの上記で定義した通りのアルキル基によって置換されている、上記で定義した通りのヘテロシクロアルキルに対応する。より具体的には、「(C1~C6)アルキルヘテロシクロアルキル」は、少なくとも1つの上記で定義した通りの(C1~C6)アルキル基によって置換されている、上記で定義した通りのヘテロシクロアルキルを指す。
【0032】
用語「アルキルアリール」は、本明細書において使用される場合、少なくとも1つの上記で定義した通りのアルキル基によって置換されている、上記で定義した通りのアリールに対応する。より具体的には、「(C1~C6)アルキルアリール」は、少なくとも1つの上記で定義した通りの(C1~C6)アルキル基によって置換されている、上記で定義した通りのアリールを指す。
【0033】
用語「アルキルヘテロアリール」は、本明細書において使用される場合、少なくとも1つの上記で定義した通りのアルキル基によって置換されている、上記で定義した通りのヘテロアリールに対応する。より具体的には、「(C1~C6)アルキルヘテロアリール」は、少なくとも1つの上記で定義した通りの(C1~C6)アルキル基によって置換されている、上記で定義した通りのヘテロアリールを指す。
【0034】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子、好ましくは、フッ素、塩素又は臭素、より好ましくは、塩素又はフッ素に対応する。
【0035】
表現「少なくとも~によって置換されている」は、基が、リストの1つ又は幾つかの基によって置換されていることを意味する。
【0036】
アルキル又はシクロアルキル鎖等の炭化水素鎖上での2つ以上の置換基による置換は、同じ炭素上及び/又は異なる炭素上で起こりうることが理解される。例えば、2つの所与の基「A」及び「B」によって置換されているエチル鎖の構造は、式(Va)又は(Vb)の構造:
【0037】
【0038】
を含むがこれらに限定されない。
【0039】
別段の定めがない限り、上記で定義した通りのアルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリール基は、非置換であっても少なくとも1つの置換基によって置換されていてもよく、前記少なくとも1つの置換基は、ハロゲン、好ましくはフッ素及び塩素、CN、NO2、SO3H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、-C(O)R、-C(O)2R、-OH、-OR、-CHOHR、-C(O)NRR'、-CONHOR、-CONHSO2R、-NRR'、-N(R)C(O)R'、-N(R)NR'R''、-N(R)C(O)2R'、-N(R)C(O)NR'R''、-N(R)S(O)2R'、-SR、-S(O)R、-S(O2)R、-S(O)NRR'、-S(O)2NRR'からなる群から選択され;R、R'及びR''は、独立して、H、(C1~C6)アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、(C1~C6)アルキルシクロアルキル、(C1~C6)アルキルアリール、(C1~C6)アルキルヘテロシクロアルキル又は(C1~C6)アルキルヘテロアリールである。
【0040】
本明細書において使用される場合、用語「処置」、「処置する」又は「処置すること」は、疾患の療法、予防、防御及び遅滞等、患者の健康状態を向上させることが意図されているあらゆる行為を指す。ある特定の実施形態では、そのような用語は、疾患又はそれに関連する症状の、寛解又は根絶を指す。他の実施形態では、この用語は、そのような疾患を持つ対象への1つ又は複数の治療剤の投与により生じる疾患の広がり又は悪化を最小化することを指す。
【0041】
本明細書において使用される場合、用語「対象」、「個体」又は「患者」は、交換可能であり、動物、好ましくは哺乳動物、更に一層好ましくは、成人、小児、新生児及び出生前段階のヒトを含むヒトを指す。しかしながら、用語「対象」は、非ヒト動物、特に、数ある中でも、イヌ、ネコ、ウマ、雌ウシ、ブタ、ヒツジ及び非ヒト霊長類等の哺乳動物を指すこともできる。
【0042】
用語「分量」、「量」及び「用量」は、本明細書において交換可能に使用され、分子の絶対的定量を指すことができる。
【0043】
本明細書において使用される場合、用語「活性原料」、「活性成分」及び「活性医薬品成分」は、同等であり、治療効果を有する医薬組成物の成分を指す。
【0044】
本明細書において使用される場合、用語「治療効果」は、活性成分又は本発明に従う医薬組成物によって誘発される、神経変性又は認知疾患等の疾患の出現を予防する又は遅延させること、或いは疾患を治癒させる又はその影響を減衰させることができる効果を指す。
【0045】
本明細書において使用される場合、用語「有効量」は、疾患の有害作用を予防する、除去する又は低減させる、活性成分の又は医薬組成物の分量を指す。投与される分量は、処置される対象、疾患の性質等に従って、当業者によって適応されうることが明白である。特に、投与の用量及びレジメンは、処置される疾患の性質、段階及び重症度の、並びに処置される対象の体重、年齢及び全般的健康の、並びに医師の判断の、関数でありうる。
【0046】
本明細書において使用される場合、用語「添加剤又は薬学的に許容される担体」は、医薬組成物中に存在する活性成分を除くあらゆる成分を指す。その添加は、特定の一貫性又は他の物理的若しくは味覚特性を最終生成物に付与することを狙いとしてよい。添加剤又は薬学的に許容される担体は、活性成分と、いかなる相互作用も、特に化学的相互作用のないものでなくてはならない。
【0047】
化合物
本発明の目的は、とりわけ、σ1受容体によって変調される障害(認知又は神経変性障害等)の処置において使用するための、化合物又は薬学的に許容されるその塩であって、以下に示す通りの式(I)を有する前記化合物
【0048】
【0049】
[式中、
R1は、
・ H、
・ アリール(C1~C6)アルキル基、
・ アリール(C2~C6)アルケニル基、
・ アリール基、
・ ヘテロアリール基、
・ ヘテロシクロアルキル基、
・ シクロアルキル基、又は
・ -QR基(Qは、O又はSであり、Rは、アルキル、アリール又はアラルキルである)
を表し、
前記基は、少なくとも1個の-OH、ハロゲン、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C1~C6)アルキル、又は(C1~C6)アルキルオキシによって場合により置換されており、
Zは、N又はCR2を表し、
R2は、H、(C1~C4)アルキル又はフェニル基を表し、
X及びYは、それぞれ、CR6及びN、又はN及びCR6、又はCR6及びCHのいずれかであり、
R6は、H又は(C1~C4)アルキル基であり、
nは、3、4、5又は6であり、
R3及びR4は、
・ 独立して、水素原子、(C1~C6)アルキル、(C2~C6)アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びアリール(C1~C6)アルキルから選択される基を表し、
前記基は、ヒドロキシ、(C1~C6)アルキル、(C1~C6)アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されているか、或いは
・ それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキルを形成し、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、ヒドロキシ、オキソ、(C1~C6)アルキル、(C2~C6)アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール(C1~C6)アルキル及びヒドロキシ(C1~C6)アルキルからなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されており、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、アリール及びヘテロアリールから選択される少なくとも1つの5~14員環と場合により縮合しており、
R5のそれぞれは、独立して、H、OH又は(C1~C4)アルキル基を表す]
その異性体、溶媒和物又は任意の薬学的塩を提供することである。
【0050】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、R1が、
・ 少なくとも1個の-OH、ハロゲン、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C1~C6)アルキル、又は(C1~C6)アルキルオキシによって場合により置換されているフェニル等のアリール基、
・ チオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、ピリジル又はピロリル等のヘテロアリール、
・ ピペリジニル等のヘテロシクロアルキル、又は
・ シクロヘキセニル、フェネチル、フェネテニル、-OPh及び-SPhから選択される基
を表す、
式(I)のものである。
【0051】
好ましくは、R1は、少なくとも1個の-OH、ハロゲン(フッ素又は塩素等)、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C1~C6)アルキル(-CF3等)、又は(C1~C6)アルキルオキシ(メトキシ等)によって場合により置換されている、フェニルを表す。特定の実施形態によれば、R1は、少なくとも1個の塩素によって場合により置換されているフェニルを表す。
【0052】
R1がヘテロシクロアルキルである特定の実施形態では、R1は窒素ベースのヘテロシクロアルキルであることが好ましい。
【0053】
R1がヘテロアリールである特定の実施形態では、R1は窒素ベースのヘテロアリールであることが好ましい。
【0054】
特定の実施形態によれば、R1が窒素ベースのヘテロシクロアルキル又はヘテロアリール基を表す場合、前記基は、好ましくは、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールの窒素原子によって分子の残りに結合している。
【0055】
特定の実施形態では、R2は、H又は(C1~C4)アルキルである。より特定の実施形態では、R2は、H、メチル又はフェニル基である。好ましくは、R2は、H又はメチルであり、より好ましくは、R2は、Hである。
【0056】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、Zが、CR2である、式(I)のものである。好ましくは、Zは、CR2であり、R2は、Hを表す。
【0057】
式(I)におけるX及びYは、それぞれ、CR6及びN、又はN及びCR6、又はCR6及びCHのいずれかであってもよく、ここで、R6は、H又は(C1~C4)アルキル基である。
【0058】
好ましくは、R6は、H又はメチルであり、より好ましくは、R6は、Hである。
【0059】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、X及びYが、それぞれN及びCR6である(R6は、好ましくはH又はメチルである)、式(I)のものである。
【0060】
別の特定の実施形態では、本発明の化合物は、X及びYが、それぞれCR6及びCHである(R6は、好ましくはHである)、式(I)のものである。
【0061】
好ましい実施形態では、本発明の化合物は、X及びYが、それぞれN及びCR6、より好ましくは、それぞれN及びCHである、式(I)のものである。
【0062】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、nが、4、5又は6である、式(I)のものである。別の特定の実施形態では、nは、3、4又は5である。好ましくは、nは、4である。
【0063】
本発明に従う式(I)の化合物において、R5のそれぞれは、独立して、H、OH又は(C1~C4)アルキル基を表す。好ましくは、R5のそれぞれは、独立して、H、OH又はメチル、より好ましくはH又はOH、更に一層好ましくはHを表す。
【0064】
nが、3、4、5又は6である場合、3、4、5又は6個のR5がそれぞれ存在し、R5のそれぞれは、上記で定義した通りであることが理解される。例えば、nが4である場合、式(I)の化合物は、次の通りに表される:
【0065】
【0066】
[式中、X、Y、Z、R1、R3、R4は、上記で定義した通りであり、R5のそれぞれは、独立して、H、OH又は(C1~C4)アルキル基(好ましくは、H、OH又はメチル、より好ましくはH又はOH、更に一層好ましくはH)を表す]。
【0067】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、R5の1つが、H、OH又は(C1~C4)アルキル基(メチル等)であり、R5の他のものが、Hである、式(I)のものである。
好ましくは、R5のそれぞれは、Hである。
【0068】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、R3及びR4が、
・ 独立して、
・ 水素原子、
・ (C1~C6)アルキル、好ましくはメチル又はエチル、
・ シクロアルキル、好ましくはシクロヘキシル又はアダマンタニル、及び
・ アリール(C1~C6)アルキル、好ましくはベンジル
から選択される基を表し、
前記基は、
・ ヒドロキシ、
・ (C1~C6)アルコキシ、好ましくはメトキシ、
・ ヘテロシクロアルキル、好ましくはテトラヒドロフラニル又はテトラヒドロピラニル、及び
・ アリール、好ましくはフェニル
からなる群から独立して選択される1又は2つの置換基によって場合により置換されているか、或いは
・ それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキル、好ましくは、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゼパニル、アゼパニル、アゾカニル、ノルトロパニル、デカヒドロキノリニル、チオモルホリニル又は6-アザビシクロ[3.2.1]オクタニルを形成し、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、
・ ヒドロキシ、オキソ、
・ (C1~C6)アルキル、好ましくはメチル、
・ アリール、好ましくはフェニル、
・ アリール(C1~C6)アルキル、好ましくはベンジル、
・ ヒドロキシ(C1~C6)アルキル、好ましくはヒドロキシメチル又はヒドロキシエチル
からなる群から独立して選択される最大でも3つの置換基によって場合により置換されており、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、1つのアリール基、好ましくはフェニルと場合により縮合している、
式(I)のものである。
【0069】
より特定の実施形態では、R3及びR4は、それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキル、好ましくは、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゼパニル、アゼパニル、アゾカニル、ノルトロパニル、デカヒドロキノリニル、チオモルホリニル又は6-アザビシクロ[3.2.1]オクタニルを形成し、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、
・ ヒドロキシ、オキソ、
・ (C1~C6)アルキル、好ましくはメチル、
・ アリール、好ましくはフェニル、
・ アリール(C1~C6)アルキル、好ましくはベンジル、
・ ヒドロキシ(C1~C6)アルキル、好ましくはヒドロキシメチル又はヒドロキシエチル
からなる群から独立して選択される最大でも3つの置換基によって場合により置換されており、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、1つのアリール基、好ましくはフェニルと場合により縮合している。
【0070】
とりわけ、R3及びR4は、それらが結合した窒素と一緒になって、下記の式(II)によって表される窒素ベースのヘテロシクロアルキル:
【0071】
【0072】
[式中、
mは、1又は2であり、
Wは、O、S、NR'、(CH2)2又はCHR'を表し、
R'は、水素原子、(C1~C6)アルキル(好ましくはメチル)、アリール(好ましくはフェニル)又はアリール(C1~C6)アルキル(好ましくはベンジル)を表し、
各R"は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、オキソ、(C1~C6)アルキル(好ましくはメチル)、アリール(好ましくはフェニル)、アリール(C1~C6)アルキル(好ましくはベンジル)又はヒドロキシ(C1~C6)アルキル(好ましくはヒドロキシメチル又はヒドロキシエチル)を表す]
を形成しうる。
【0073】
特定の実施形態では、各R"は、独立して、水素原子、(C1~C6)アルキル(好ましくはメチル)、アリール(好ましくはフェニル)又はアリール(C1~C6)アルキル(好ましくはベンジル)を表す。
【0074】
特定の実施形態では、R3及びR4は、それらが結合した窒素と一緒になって、モルホリニル基を形成する。
【0075】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、下記の特色:
⇒ nが、4である、且つ/又は
⇒ X及びYが、それぞれN及びCR6であり、ここで、R6は、H又はメチル(好ましくはH)である、且つ/又は
⇒ R1が、少なくとも1個の-OH、ハロゲン(フッ素又は塩素等)、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C1~C6)アルキル(-CF3等)、又は(C1~C6)アルキルオキシ(メトキシ等)によって場合により置換されている、アリール基(好ましくはフェニル)を表す、且つ/又は
⇒ Zが、CR2であり、R2が、H、メチル又はフェニル(好ましくはH)を表す、且つ/又は
⇒ R3及びR4が、
・ 独立して、
・ 水素原子、
・ (C1~C6)アルキル、好ましくはメチル又はエチル、
・ シクロアルキル、好ましくはシクロヘキシル又はアダマンタニル、及び
・ アリール(C1~C6)アルキル、好ましくはベンジル
から選択される基を表し、
前記基は、
・ ヒドロキシ、
・ (C1~C6)アルコキシ、好ましくはメトキシ、
・ ヘテロシクロアルキル、好ましくはテトラヒドロフラニル又はテトラヒドロピラニル、及び
・ アリール、好ましくはフェニル
からなる群から独立して選択される1又は2つの置換基によって場合により置換されているか、或いは
・ それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキル、好ましくは、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゼパニル、アゼパニル、アゾカニル、ノルトロパニル、デカヒドロキノリニル、チオモルホリニル又は6-アザビシクロ[3.2.1]オクタニルを形成し、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、
・ ヒドロキシ、オキソ、
・ (C1~C6)アルキル、好ましくはメチル、
・ アリール、好ましくはフェニル、
・ アリール(C1~C6)アルキル、好ましくはベンジル、
・ ヒドロキシ(C1~C6)アルキル、好ましくはヒドロキシメチル又はヒドロキシエチル
からなる群から独立して選択される最大でも3つの置換基によって場合により置換されており、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、1つのアリール基、好ましくはフェニルと場合により縮合している、且つ/又は
⇒ 各R5が、Hである
の少なくとも1つ、好ましくはすべてが満たされる、式(I)の化合物、及びその薬学的塩である。
【0076】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、
- Zが、CH又はN、好ましくはCHを表し、
- X及びYが、それぞれ、N及びCR6、又はCH及びCHのいずれか(好ましくはN及びCR6)であり、ここで、R6は、H又は(C1~C4)アルキル(例えばメチル)であり、
- nが、3又は4である、好ましくは、nが、4である、
式(I)のものである。
【0077】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、R1が、
・ フェニル等のアリール基、
・ チオフェニル等のヘテロアリール基、又は
・ ピペリジニル等のヘテロシクロアルキル基
を表し、
前記基は、少なくとも1個の-OH、ハロゲン、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C1~C6)アルキル、又は(C1~C6)アルキルオキシによって場合により置換されている、
式(I)のものである。
【0078】
そのような実施形態では、R1は、好ましくはアリール基又はヘテロシクロアルキル基、より好ましくはアリールである。
【0079】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、R3及びR4が、独立して、H、(C1~C6)アルキル(例えばメチル又はエチル)、シクロアルキル(例えばアダマンタニル)及びアリール(C1~C6)アルキル(例えばベンジル)から選択される基を表し、前記基は、(C1~C6)アルコキシ、ヘテロシクロアルキル(例えばテトラヒドロフラニル又はテトラヒドロピラニル)及びアリール(例えばフェニル)からなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されている、式(I)のものである。
【0080】
別の特定の実施形態では、本発明の化合物は、R3及びR4が、それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキルを形成し、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、(C1~C6)アルキル、アリール及びアリール(C1~C6)アルキルからなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されており、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、アリール(例えばフェニル)から選択される少なくとも1つの5~14員環と場合により縮合している、式(I)のものである。
【0081】
好ましい窒素ベースのヘテロシクロアルキル基は、アゼパニル、オキサゼパニル、ピペリジニル、アゾカニル、モルホリニル、チオモルホリニル又はピペラジニルである。
【0082】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、
- Zが、CHを表し、
- X及びYが、それぞれ、N及びCR6、又はCH及びCHのいずれかであり、ここで、R6は、H又は(C1~C4)アルキル(例えばメチル)であり、
- nが、3又は4であり、好ましくは、nが、4であり、
- R1が、
・ フェニル等のアリール基、
・ チオフェニル等のヘテロアリール基、又は
・ ピペリジニル等のヘテロシクロアルキル基
を表し、
前記基は、少なくとも1個の-OH、ハロゲン、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C1~C6)アルキル、又は(C1~C6)アルキルオキシによって場合により置換されており、
- R3及びR4が、
・ 独立して、H、(C1~C6)アルキル(例えばメチル又はエチル)、シクロアルキル(例えばアダマンタニル)及びアリール(C1~C6)アルキル(例えばベンジル)から選択される基を表し、
前記基は、(C1~C6)アルコキシ、ヘテロシクロアルキル(例えばテトラヒドロフラニル又はテトラヒドロピラニル)及びアリール(例えばフェニル)からなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されているか、或いは
・ それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキルを形成し、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、(C1~C6)アルキル、アリール及びアリール(C1~C6)アルキルからなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されており、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、アリール(例えばフェニル)から選択される少なくとも1つの5~14員環と場合により縮合しており、
- R5のそれぞれが、独立して、Hを表す、
式(I)のものである。
【0083】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、
- Zが、CH又はN、好ましくはCHを表し、
- X及びYが、それぞれ、N及びCR6、又はCH及びCHのいずれか(好ましくはN及びCR6)であり、ここで、R6は、H又は(C1~C4)アルキル(例えばメチル)であり、
- nが、3又は4であり、好ましくは、nが、4であり、
- R1が、
・ フェニル等のアリール基、又は
・ ピペリジニル等のヘテロシクロアルキル基
を表し、
- R3及びR4が、
・ 独立して、H、(C1~C6)アルキル(例えばメチル又はエチル)及びアリール(C1~C6)アルキル(例えばベンジル)から選択される基を表すか、又は
・ それらが結合した窒素と一緒になって、窒素ベースのヘテロシクロアルキルを形成し、
前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、アリール及びアリール(C1~C6)アルキルからなる群から選択される少なくとも1つの置換基によって場合により置換されており、前記窒素ベースのヘテロシクロアルキルは、アリール(例えばフェニル)から選択される少なくとも1つの5~14員環と場合により縮合しており、
- R5のそれぞれが、独立して、Hを表す
式(I)のものである。
【0084】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、
- R1が、H、アリール(C1~C6)アルキル基、アリール(C2~C6)アルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基又は-Q-R基(Qは、O又はSであり、Rは、アリールである)から選択され、
前記基は、少なくとも1個の-OH、ハロゲン、1個若しくは複数のフッ素原子によって場合により置換されている(C1~C6)アルキル、又は(C1~C6)アルキルオキシによって場合により置換されており、
- Zが、CR2であり、ここで、R2は、H又はフェニルであり、
- X及びYが、それぞれN及びCR6であり、
- nが、3、4、5又は6、好ましくは4又は5であり、
- R5が、Hであり、
但し、R1及びR2の一方が水素原子とは異なり、R1及びR2の他方が水素原子である(好ましくは、R1がHとは異なり、R2がHである)、
式(I)のものである。
【0085】
そのような実施形態では、R1は、好ましくは、H、アリール基及びヘテロアリール基から選択される。
【0086】
好ましくは、本発明の化合物は、
- R1が、H又はアリール基(前記アリール基は、好ましくはフェニルである)であり、
前記アリール基は、少なくとも1個のハロゲン(好ましくは塩素)によって場合により置換されており、
- Zが、CR2であり、ここで、R2は、H又はフェニルであり、
- X及びYが、それぞれN及びCR6であり、
- nが、3、4、5又は6、好ましくは4又は5であり、
- R5が、Hであり、
但し、R1及びR2の一方が水素原子とは異なり、R1及びR2の他方が水素原子である(スキーム1において描写する最終式によって開示されるもの等)、
式(I)のものである。
【0087】
より好ましい実施形態では、本発明の化合物は、
- R1が、少なくとも1個のハロゲン(好ましくは塩素)によって場合により置換されている、アリール基(前記アリール基は、好ましくはフェニルである)であり、
- Zが、CR2であり、ここで、R2は、Hであり、
- X及びYが、それぞれN及びCR6であり、
- nが、3、4、5又は6、好ましくは4又は5であり、
- R5が、Hである、
式(I)のものである。
【0088】
この実施形態は、スキーム1において描写する式9~13によって特に例証されうる。
【0089】
別のより好ましい実施形態では、本発明の化合物は、
- R1が、Hであり、
- Zが、CR2であり、ここで、R2は、フェニルであり、
- X及びYが、それぞれN及びCR6(R6は、好ましくはH又はメチルである)であり、
- nが、4又は5であり、
- R5が、Hである、
式(I)のものである。
【0090】
この実施形態は、スキーム1において描写する式14~15によって特に例証されうる。
【0091】
本明細書において使用される場合、「本発明の化合物」は、上述の化合物、又はその薬学的に許容される塩、任意の異性体若しくは溶媒和形態を意味する。
【0092】
用語「異性体」は、本明細書において同定されたものと同一の分子式を有するが、性質又はそれらの原子の結合配列又は空間におけるそれらの原子の配置が異なる、化合物を指す。空間におけるそれらの原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」と指定される。互いの鏡像ではない立体異性体は、「ジアステレオ異性体」と指定され、互いを重ね合わせても一致しない鏡像である立体異性体は、「鏡像異性体」又は「光学異性体」と指定される。「立体異性体」は、ラセミ体、鏡像異性体及びジアステレオ異性体を指す。
【0093】
当業者ならば、立体中心が本発明の化合物中に存在することを認識するであろう。本発明の化合物の任意のキラル中心は、(R)、(S)又はラセミ体であることができる。したがって、本発明は、式(I)の化合物のすべての考えられる立体異性体及び幾何異性体を含み、ラセミ化合物だけでなく、光学活性異性体も含む。式(I)の化合物が単一の鏡像異性体として所望される場合、それは、最終生成物の分割によって又は異性的に純粋な出発材料若しくは任意の好適な中間体のいずれかからの立体特異的合成によってのいずれかで取得されうる。最終生成物、中間体又は出発材料の分割は、当技術分野において公知である任意の好適な方法によって行われうる。例えば、Stereochemistry of Carbon Compounds、E. L. Eliel著(Mcgraw Hill、1962)及びTables of Resolving Agents、S. H. Wilen著を参照されたい。
【0094】
有機化学分野の専門家ならば、多くの有機化合物は、それらを中で反応させる又はそれらを沈殿若しくは結晶化させる溶媒と、錯体を形成しうることが分かるであろう。これらの錯体は、「溶媒和物」として公知である。例えば、水との錯体は、「水和物」として公知である。式(I)の化合物の溶媒和物は、本発明の範囲内である。
【0095】
多くの有機化合物は、1つを超える結晶形態で存在しうることも、有機化学分野の専門家には分かるであろう。例えば、結晶形態は、溶媒和物ごとに変動しうる。故に、本発明の化合物のすべての結晶形態又は薬学的に許容されるその溶媒和物は、本発明の範囲内である。
【0096】
本発明の化合物の「薬学的に許容される塩」又は「薬学的塩」という用語は、薬学的に許容される無機又は有機酸又は塩基から形成された従来の塩及び第四級アンモニウム塩を含む。好適な酸塩のより具体的な例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ギ酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、パルモイック酸、マロン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ヒドロキシナフトエ酸、ヨウ化水素酸、リンゴ酸、ステアリン酸、タンニン酸等を含む。好適な塩基性塩のより具体的な例は、ナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、亜鉛、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン及びプロカイン塩を含む。
【0097】
例えば、好ましい塩形態は、塩酸塩を含む。
【0098】
特定の実施形態では、式(I)の化合物は、
2-(4-モルホリノブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン塩酸塩(10b-HCl)、
2-(3-(ベンジル(メチル)アミノ)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(9a);
2-(3-(アゼパン-1-イル)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(9b);
2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(9c);
2-(4-モルホリノブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10b);
2-(4-(ベンジル(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10a);
2-(4-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10c);
4-フェニル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10d);
2-(4-(アゼパン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10e);
2-(4-(アゾカン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10f);
2-(4-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10g);
4-フェニル-2-(4-(1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-ベンゾ[d]アゼピン-3-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10h);
2-(4-(アダマンタン-1-イルアミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10i);
2-(4-(アダマンタン-1-イル(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10j);
4-フェニル-2-(4-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10k);
8-(4-(6-オキソ-5-フェニルピリダジン-1(6H)-イル)ブチル-8-アザビシクロ[3.2.1オクタン-3-オン(10l);
2-(4-(ベンジル((テトラヒドロフラン-2-イル)メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10m);
2-(4-((2-メトキシ-1-フェニルエチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10n);
2-(4-((2-メトキシ-1-フェニルエチル)(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10o);
2-(4-((2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10p);
2-(4-(メチル((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10q);
4-フェニル-2-(4-(3-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10r);
4-フェニル-2-(4-(4-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10s);
2-(4-(3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10t);
2-(4-(2-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10u);
4-フェニル-2-(4-(3-フェニルモルホリノ)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10v);
4-フェニル-2-(4-(2-フェニルモルホリノ)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10w);
2-(4-(2,6-ジメチルモルホリノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10x);
2-[4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(10z);
2-[4-(4-ベンジルピペリジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11a);
2-{4-[ベンジル(エチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11b);
2-{4-[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11c);
4-フェニル-2-[4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11d);
2-{4-[(4aR,8aS)-デカヒドロキノリン-1-イル]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11e);
2-(4-{2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル}ブチル)-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11t);
4-フェニル-2-[4-(チオモルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11u);
2-{4-[シクロヘキシル(エチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11g);
4-(4-フルオロフェニル)-2-(4-モルホリノブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(11h);
4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(4-モルホリノブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(11i);
2-(5-モルホリノペンチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(12);
2-[6-(モルホリン-4-イル)ヘキシル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(13);
2-(4-モルホリノブチル)-5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(14);
2-(5-モルホリノペンチル)-5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(15);
2-(4-(3-ヒドロキシ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(16);
4-(4-メトキシフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11j);
4-(4-クロロフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11k);
4-(3-クロロフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11l);
4-(2-クロロフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11m);
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11n);
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(チオフェン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11o);
4-(フラン-3-イル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11p);
4-(3a,7a-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-2-イル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11q);
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(ピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11r);
2-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11v);
2-[4-(アゼパン-1-イル)ブチル]-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11w);
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-[(E)-2-フェニルエテニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(20a);
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(2-フェニルエチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(21a);
4-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(23a);
2-(4-モルホリノブチル)-4-(ピペリジン-1-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(25a);
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(1H-ピロール-1-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(27a);
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(フェニルスルファニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(28a);
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-フェノキシ-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(29a);
2-(4-(ベンジル(メチル)アミノ)-3-ヒドロキシブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(33a);
2-メチル-3-(4-モルホリノブチル)-5-フェニルピリミジン-4(3H)-オン(40a);
3-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-5-フェニル-3,4-ジヒドロピリミジン-4-オン(40b);
1-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-3-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン(41a);
1-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-3-フェニル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン(46a);及び
1-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-3-フェニル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン(41b)
からなる群の中から選択される。
【0099】
好ましくは、前記化合物は、
2-(3-(ベンジル(メチル)アミノ)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(9a);
2-(3-(アゼパン-1-イル)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(9b);
2-(4-(ベンジル(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10a);
2-(4-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10c);
4-フェニル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10d);
2-(4-(アゼパン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10e);
2-(4-(アゾカン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10f);
2-(4-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10g);
4-フェニル-2-(4-(1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-ベンゾ[d]アゼピン-3-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10h);
2-(4-(アダマンタン-1-イルアミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10i);
2-(4-(ベンジル((テトラヒドロフラン-2-イル)メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10m);
2-(4-((2-メトキシ-1-フェニルエチル)(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10o);
2-(4-(メチル((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10q);
4-フェニル-2-(4-(3-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10r);
4-フェニル-2-(4-(4-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10s);
2-(4-(2,6-ジメチルモルホリノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10x);
4-フェニル-2-(4-(2-フェニルモルホリノ)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10w);
2-[4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(10z);
2-[4-(4-ベンジルピペリジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11a);
2-{4-[ベンジル(エチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11b);
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(チオフェン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11o);
4-フェニル-2-[4-(チオモルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11u);
2-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11v);
2-[4-(アゼパン-1-イル)ブチル]-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11w);
2-(4-モルホリノブチル)-4-(ピペリジン-1-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(25a);及び
1-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-3-フェニル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン(41b)
からなる群の中から選択される。
【0100】
より好ましくは、前記化合物は、
2-(3-(ベンジル(メチル)アミノ)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(9a);
2-(4-(ベンジル(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10a);
2-(4-(アゾカン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10f);
2-(4-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(10g);
4-フェニル-2-(4-(1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-ベンゾ[d]アゼピン-3-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10h);
4-フェニル-2-(4-(3-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10r);
4-フェニル-2-(4-(4-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン(10s);
2-[4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(10z);
2-[4-(4-ベンジルピペリジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11a);
2-{4-[ベンジル(エチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11b);
4-フェニル-2-[4-(チオモルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11u);
2-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11v);
2-[4-(アゼパン-1-イル)ブチル]-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(11w);及び
2-(4-モルホリノブチル)-4-(ピペリジン-1-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(25a)
からなる群の中から選択される。
【0101】
本発明の化合物は、幾つかの方法、特に実施例において例証される通りの方法によって調製されうる。出発生成物は、商用生成物、又は公知の合成に従って商用若しくは当業者に公知の化合物から調製された生成物である。
【0102】
化合物の治療的使用
本発明は、本発明に従う化合物を含む、医薬又は獣医用組成物に関する。好ましくは、医薬組成物は更に、薬学的に又は獣医学的に許容される担体(又は「補助物」)又は添加剤を含む。本発明は更に、対象における疾患を処置するための方法であって、治療有効量の本発明に従う化合物が、それを必要とする前記対象に投与される方法に関する。本発明は、本発明の従う化合物の、薬としての使用に関する。本発明は、薬の製造のための、本発明に従う化合物の使用にも関する。
【0103】
加えて、本発明は、対象におけるσ1受容体によって変調される障害(例えば認知又は神経変性障害)を処置するための方法であって、治療有効量の本発明に従う化合物が、シグマ-1受容体によって変調される障害(例えば認知又は神経変性障害)に罹患している前記対象に投与される、方法に関する。
【0104】
本発明は、シグマ-1受容体によって変調される障害(例えば認知又は神経変性障害)の処置用の薬の製造のための、本発明に従う化合物の使用にも関する。本発明は、シグマ-1受容体によって変調される障害(例えば認知障害)の処置における使用のための、本発明に従う化合物に関する。
【0105】
本発明の特定の実施形態では、シグマ-1受容体によって変調される前記障害は、(1)アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症を含むがこれらに限定されない神経変性疾患、(2)病理学的老化、虚血性健忘、統合失調症関連認知欠損、うつ病を含むがこれらに限定されない認知及び記憶改変、(3)自閉症関連障害、精神遅滞関連障害を含むがこれらに限定されない発達性認知障害、並びに(4)MAM機能不全に関連する遺伝性疾患からなる群から選択される。
【0106】
医薬組成物
本発明は、本発明の化合物を含む医薬組成物にも関する。組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体(又は「補助物」)又は添加剤を更に含む。
【0107】
本発明は、疾患の処置における使用のための、本発明の医薬組成物にも関わる。本発明は、対象における疾患を処置するための薬の製造のための、本発明に従う医薬組成物の使用にも関する。本発明は更に、対象における疾患を処置するための方法であって、治療有効量の本発明に従う医薬組成物が、前記疾患に罹患している前記対象に投与される、方法に関する。
【0108】
好ましくは、疾患は、シグマ-1受容体によって変調される障害である。より好ましくは、疾患は、(1)アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症を含むがこれらに限定されない神経変性疾患、(2)病理学的老化、虚血性健忘、統合失調症関連認知欠損、うつ病を含むがこれらに限定されない認知及び記憶改変、(3)自閉症関連障害、精神遅滞関連障害を含むがこれらに限定されない発達性認知障害、並びに(4)MAM機能不全に関連する遺伝性疾患からなる群から選択される。
【0109】
対象、レジメン及び投与
本発明に従う対象は、動物、好ましくは哺乳動物、更に一層好ましくはヒトである。しかしながら、用語「対象」は、処置を必要とする、非ヒト動物、特に、数ある中でも、イヌ、ネコ、ウマ、雌ウシ、ブタ、ヒツジ、ロバ、ウサギ、フェレット、スナネズミ、ハムスター、チンチラ、ラット、マウス、モルモット及び非ヒト霊長類等の哺乳動物を指すこともできる。
【0110】
本発明に従うヒト対象は、出生前段階のヒト、新生児、小児、乳児、青年又は成人、特に、少なくとも40歳の成人、好ましくは少なくとも50歳の成人であってよい。
【0111】
好ましい実施形態では、対象は、ある疾患と診断された。好ましくは、対象は、シグマ-1受容体によって変調される疾患と診断された。
【0112】
これらの疾患の診断方法は、当業者に周知である。
【0113】
本発明に従う化合物又は本発明に従う医薬組成物は、任意の従来の投与ルートによって投与されうる。特に、本発明の化合物又は医薬組成物は、局所、経腸、経口、非経口、鼻腔内、静脈内、動脈内、筋肉内、腫瘍内、皮下又は眼内投与等によって投与されうる。
【0114】
特に、本発明に従う化合物又は本発明に従う医薬組成物は、局所、経腸、経口、非経口、鼻腔内、静脈内、動脈内、筋肉内、皮下又は眼内投与等のために製剤化されうる。
【0115】
好ましくは、本発明に従う化合物又は本発明に従う医薬組成物は、経腸又は非経口投与ルートによって投与される。非経口的に投与される場合、本発明に従う化合物又は本発明に従う医薬組成物は、好ましくは、静脈内投与ルートによって投与される。経腸的に投与される場合、本発明に従う化合物又は本発明に従う医薬組成物は、好ましくは、経口投与ルートによって投与される。
【0116】
分子を含む医薬組成物は、当業者に公知である標準的な医薬実務(Lippincott Williams & Wilkins、2000並びにEncyclopedia of Pharmaceutical Technology編、J. Swarbrick及びJ. C. Boylan、1988~1999、Marcel Dekker、New York)に従って製剤化される。
【0117】
経口投与では、組成物は、従来の経口剤形、例を挙げると、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、並びにシロップ剤、エリキシル剤及び濃縮液滴等の液体調製物に製剤化されうる。例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム等を含む、非毒性固体担体又は賦形剤が使用されうる。圧縮錠では、粉末化材料に粘着性の品質を付与する作用物質である結合剤も必要である。例えば、デンプン、ゼラチン、ラクトース又はデキストロース等の糖、及び天然又は合成ガムが、結合剤として使用されうる。錠剤においては、錠剤の破壊を容易にするために、崩壊剤も必要である。崩壊剤は、デンプン、クレイ、セルロース、アルギン、ガム及び架橋ポリマーを含む。その上、錠剤においては、製造プロセスにおける錠剤材料の表面への接着を防止するため及び製造中の粉末材料の流動特徴を改善するために、滑沢剤及び流動促進剤も含まれる。コロイド状二酸化ケイ素が流動促進剤として最も一般的に使用され、タルク又はステアリン酸等の化合物が滑沢剤として最も一般的に使用される。
【0118】
経皮投与では、組成物は、軟膏剤、クリーム剤又はゲル剤形態に製剤化されてよく、透過を容易にするために、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド及びジメチルホルムアミド等の適切な浸透剤又は洗剤が使用されうる。
【0119】
経粘膜投与では、鼻腔用スプレー剤、経直腸又は腟坐剤が使用されうる。活性化合物は、当技術分野において公知の方法によって、公知の坐剤基剤のいずれかに組み込まれうる。そのような基剤の例は、ココアバター、ポリエチレングリコール(カーボワックス)、モノステアリン酸ポリエチレンソルビタン、融点又は溶解速度を修正するための他の適合性材料とこれらの混合物を含む。
【0120】
本発明に従う医薬組成物は、活性薬物を、実質的に投与直後に又は投与後任意の所定の時間若しくは期間で放出するように製剤化されうる。
【0121】
好ましくは、本発明に従う化合物又は本発明に従う医薬組成物による処置は、疾患の診断後、1年以内に、好ましくは6、5、4、3、2又は1か月以内に開始する。
【0122】
本発明に従う化合物又は本発明に従う医薬組成物は、単回用量として又は好ましくは複数回用量で投与されうる。
【0123】
好ましくは、処置は、定期的に、好ましくは毎日から毎月の間、より好ましくは毎日から2週間ごとの間、より好ましくは毎日から毎週の間で施され、更に一層好ましくは、処置は、毎日施される。特定の実施形態では、処置は、1日に2又は3回等、1日に数回施される。
【0124】
本発明に従う化合物又は本発明に従う医薬組成物による処置の持続時間は、好ましくは1週間の間、より好ましくは1週間から1又は複数年の間に含まれる。代替として、処置は、疾患が持続する限り、続いてよい。
【0125】
投与される本発明に従う化合物の又は本発明に従う医薬組成物の量は、当業者によって周知である標準的な手順によって決定されなくてはならない。治療有効量が患者に投与されるように、適切な投薬量を決定するためには、患者の生理学的データ(例えば年齢、サイズ及び体重)及び投与ルートを考慮に入れなくてはならない。
【0126】
好ましい実施形態では、本発明に従う化合物の又は本発明に従う医薬組成物の各投与についての総化合物用量は、0.00001から1gの間、好ましくは0.01から10mgの間に含まれる。
【0127】
医薬組成物の形態、本発明に従う化合物の又は本発明に従う医薬組成物の投与ルート及び投与の用量は、疾患の種類及び重症度、並びに患者、特にその年齢、体重、性別及び全身的な身体状態に従って、当業者により調整されうる。
【0128】
本発明を下記の実施例においても更に詳細に記述するが、添付の請求項によって定義される通りの本発明の範囲を限定することは意図されていない。
【実施例】
【0129】
下記の合成方法及びスキームは、本発明の化合物を調製することができる一般的手順を例証するものである。出発材料は、商業的供給源から入手したか、又は当業者に周知の方法を使用して調製した。例えば、本発明の化合物は、実施例の項において詳細に記述されている合成ルートに従って又はそれと同様に調製されうる。特に、一般式(I)の化合物及びそれらの薬学的に許容される塩は、下記のスキームにおいて記述される方法に従って合成することができ、式中、Xは、ハロゲンを表し、Rは、一般式(I)の対応する位置における任意の基を表す。下記のスキームにおけるR基の番号付けは一般式(I)における基の指定と異なるが、これらのスキームは式(I)の化合物の調製を説明するものであり、故に、これらのR基は、一般式(I)における結合の同じ位置に対応する基に従って定義されることが理解されよう。中間体及び最終生成物の精製は、下記のパラメーターでDionex社アルティメット300を使用する順相又は逆相クロマトグラフィーを介して行った:0.5mL/分の流速、カラム温度:30℃、溶媒系:A(MeOH)及びB(H2O中0.05%のTFA)、t=0分から1分:50から60%のB、次いで、t=1分からt=10分:60から100%のB及びt=10分からt=15分:100%のB。
【0130】
第A部.本発明に従う化合物の調製
一般的な合成方法及び例
方法1:N-置換4-Ar(5-Ar)-ピリダジン3(2H)-オン:9~15の調製
式9~15の化合物の調製は、従来の方法を使用し、種々の合成ルートに沿って行われうる(スキーム1を参照)。市販の又は先に記述した4又は5-ハロゲノピリダジノンから出発し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの存在下、アリールボロン酸との鈴木-宮浦クロスカップリング反応は、対応する4又は5アリールピリダジノン誘導体1~2をもたらした。DMF中、NaHを使用する適切なアルキル-二ハロゲン化物による中間体1~2のN-アルキル化は、中間体3~8をもたらした。最後に、適切な脂肪族アミンNHR3R4との求核置換反応を実施して、一般式9~15の化合物をもたらした。
【0131】
【0132】
条件:a)Ar-B(OH)2、Pd(PPh3)4、Na2CO3、トルエン、EtOH、H2O、120℃、16時間。b)Br(CH2)n'+3-X、NaH、DMF、0℃→25℃、12時間。c)K2CO3、HNR3R4、MeCN。
n'=0、1、2又は3
【0133】
4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン1a
マイクロ波バイアル(オーブン乾燥したアルゴン下のもの)に、フェニルボロン酸(2.06g、16.85mmol、1.1当量)、4-クロロ-2,3-ジヒドロピリダジン3-オン(2.0g、15.32mmol、1.0当量)、炭酸ナトリウム(4.87g、45.97mmol、3当量)を投入し、次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(885.3mg、5mol%)、続いて、トルエン(38mL)、H2O(8mL)及びEtOH(8mL)を添加した。バイアルに正しく蓋をし、混合容器を排気し、アルゴンを再充填し(プロセスを3回繰り返した)、出発材料の完全変換まで120℃で加熱した。反応変換をHPLCによってモニターし、通常16時間以内に完了した。室温に冷却した後、反応混合物を蒸発乾固させた。粗製物をEtOAc(30mL)及びH2O(50mL)に通して分配した。水性相をEtOAc(20mL)で2回抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。粗材料をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン、1/1、7/3から1/0)によって精製して、黄色固体(質量=2.34g、収率=89%)を産出した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.20 (bs, 1H), 7.95 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 7.89-7.84 (m, 2H), 7.58 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 7.49-7.41 (m, 3H). 13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 160.9, 138.7, 137.8, 134.2, 129.8, 129.2, 128.9, 128.7.
【0134】
4-(4-フルオロフェニル)ピリダジン-3(2H)-オン1b
化合物1aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(180.0mg、1.37mmol、1当量)及び4-フルオロベンゼンボロン酸(212,2mg、1.51mmol、1.1当量)から出発して、表題化合物が橙色粉末として取得された(質量=160.1mg、収率=61%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.19 (s, 1H), 7.96 -7.90 (m, 2H), 7.89 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 7.20 (t, J = 8.6 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 163.7, 161.3, 160.3, 137.7, 137.5, 131.2, 131.1, 130.5, 130.4, 129.8, 129.7, 128.1, 114.9, 114.7.
【0135】
4-(4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)フェニル)ピリダジン-3(2H)-オン1c
化合物1aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(180.0mg、1.37mmol、1当量)及び4-(2-テトラヒドロピラニルオキシ)フェニルボロン酸(336,8mg、1.51mmol、1.1当量)から出発して、表題化合物が黄色固体として取得された(質量=173.1mg、収率=46%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.1 (s, 1H), 7.92 (J = 4.3 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.59-5.53 (m, 1H), 3.79-3.71 (m, 1H), 3.61-3.53 (m, 1H), 1.94-1.70 (m, 3H), 168-1.47 (m, 3H). 13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 161.1, 157.9, 136.1, 137.8, 130.3, 127.9, 127.2, 116.5, 96.1, 62.0, 30.2, 25.1, 19.0.
【0136】
6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン1d 1:調製については、
1a- Chin. J. Org. Chem.、2014、34、722~728;
1b- Pest Manag Sci.、2006、62、522~530を参照。
【0137】
5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン2 2:調製については、
2-Tetrahedron、2004、60(52)、12177~12189を参照。
【0138】
2-(3-クロロプロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン3a
反応は、アルゴン雰囲気下、無水条件で実施した。0℃に冷却した乾燥DMF(1.0mL)中の4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン1(50mg、0.29mmol、1当量)の溶液に、NaH(1.5当量、10.45mg、0.43mmol)を小分けにして添加し、混合物を0℃で30分間にわたって撹拌した。次いで、1-ブロモ-3-クロロプロパン(137.2mg、86μL、0.87mmol、3.0当量)を0℃で滴下添加し、混合物を室温まで加温させ、3時間にわたって撹拌した。混合物をH2O(5mL)でクエンチし、EtOAc(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。粗製物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(固体負荷、溶離液:ヘプタン/EtOAc:3/1)によって精製して、表題化合物を黄色油状物(質量=49mg、収率=68%)として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.77-7.72 (m, 2H), 7.44-7.37 (m, 3H), 7.26 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.60 (t, J = 6.5 Hz, 2 H), 2.31 (五重線, J = 6.8 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 139.8, 136.4, 133.7, 129.6, 128.6, 128.4, 127.6, 50.2, 42.1, 31.2.
【0139】
2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a
3aについて記述したものと同じ手順を使用し、4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン1(620mg、3.60mmol、1当量)及び1-ブロモ-4クロロブタン(1.85g、1.25mL、10.8mmol、3当量)及び鉱油中NaH60%分散体(216mg、5.40mmol、1.5当量)から出発して、表題化合物が黄色ガム状物(質量=753mg、収率=80%)として取得された。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.66 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 7.64-7.59 (m, 2H), 7.32-7.22 (m, 3H), 7.12 (d, J = 4.1 Hz, 1 H), 4.12 (t J = 7.1 Hz, 2H), 3.43 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 1.87 (五重線, J = 7.1 Hz, 2H), 1.87 (五重線, J = 6.8 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.8, 136.3, 133.9, 129.6, 128.7, 128.4, 127.5, 51.6, 44.4, 33.0, 29.6, 25.7.
【0140】
2-(4-クロロブチル)-4-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン4b
3aについて記述したものと同じ手順を使用し、4-(4-フルオロフェニル)ピリダジン-3(2H)-オン1b(150mg、0.79mmol、1当量)及び1-ブロモ-4クロロブタン(405.7mg、274μL、2.4mmol、3当量)及びNaH95%(29.9mg、1.18mmol、1.5当量)から出発して、表題化合物が黄色油状物(質量=115mg、収率=52%)として取得された。
HPLC C18: 10%~100% 8分: 4b (保持時間(RT):3.99分);二付加物(RT:4.11分)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83-7.77 (m, 3H), 7.25 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.15-7.08 (m, 2H), 4.27 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.58 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.06-1.98 (m, 2H), 1.89-1.81 (m, 2H).
1H NMR 二付加物(400 MHz, CDCl3) δ .83-7.77 (m, 3H), 7.25 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.15-7.08 (m, 2H), 4.27 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.45 (m, 2H), 2.06-1.90 (m, 2H)
【0141】
2-(4-クロロブチル)-4-(4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)フェニル)ピリダジン-3(2H)-オン4c
3aについて記述したものと同じ手順を使用し、4-(4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)フェニル)ピリダジン-3(2H)-オン1c(150mg、0.55mmol、1当量)及び1-ブロモ-4クロロブタン(283.4mg、191μL、1.65mmol、3当量)及びNaH95%(20.9mg、0.83mmol、1.5当量)から出発して、表題化合物が黄色油状物(質量=80mg、収率=40%)として取得された。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.79-7.73 (m, 3H), 7.21 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.10-7.06 (m, 2H), 5.46 (t, J = 3.2 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 7.1 Hz, 2 H), 3.85 (ddd, J = 11.4 Hz, J = 9.8 Hz, J = 3.2 Hz, 1H), 3.61-3.54 (m, 1H), 3.56 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.04-1.95 (m, 3H), 1.87-1.79 (m, 4H), 1.72-1.64 (m, 3H).
【0142】
2-(4-クロロブチル)-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン4d
3aについて記述したものと同じ手順を使用し、6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン1d(75mg、0.4mmol、1当量)及び1-ブロモ-4クロロブタン(207.2mg、140μL、1.20mmol、3当量)及びNaH100%(14.5mg、0.60mmol、1.5当量)から出発して、表題化合物が黄色油状物(質量=97mg、収率=87%)として取得された。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.77-7.72 (m, 2H), 7.44-7.35 (m, 3H), 7.16 (s, 1H), 4.21 (t, J = 7.222 Hz, 2H), 3.57 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.35 (s, 3H), 1.99 (五重線, J = 7.2 Hz, 2H), 1.88-1.80 (m, 2H). ). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.3, 144.5, 139.4, 134.0, 129.5, 129.4, 128.7, 128.3, 51.3, 44.5, 29.7, 25.8, 21.1.
【0143】
2-(5-ブロモペンチル)-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン5a
3aについて記述したものと同じ手順を使用し、4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン1(120mg、0.70mmol、1当量)及び1,5-ジブロモペンタン(490.8mg、0.29mL、2.09mmol、3当量)及び鉱油中NaH60%分散体(41.8mg、1.04mmol、1.5当量)から出発して、表題化合物がガム状物(質量=110mg、収率=49%)として取得された。二付加物2,2'-(ブタン-1,4-ジイル)ビス(4-(4-フルオロフェニル)ピリダジン-3(2H)-オン)の存在が1H NMR及びHPLCによって検出された(約20%)。生成物を更に精製することなく次の工程において使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.81-7.77 (m, 2H), 7.48-7.40 (m, 3H), 7.28 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 3.42 (J = 6.8 Hz, 2H), 1.97-1.90 (m, 4H), 1.58-1.50 (m, 2H).
【0144】
2-(6-クロロヘキシル)-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン6a
3aについて記述したものと同じ手順を使用し、4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン1(50mg、0.29mmol、1当量)及び1-ブロモ-6-クロロヘキサン(173.8mg、0.87mmol、130μL、3当量)及びNaH(10.4mg、0.43mmol、1.5当量)から出発して、表題化合物が黄色油状物(質量=52.3mg、収率=62%)として取得された。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.66 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.64-7.60 (m, 2H), 7.31-7.23 (m, 3H), 7.11(d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 3.36 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 1.71 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.62 (五重線, J = 6.7 Hz, 2H), 1.39-1.20 (m, 4H).13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.7, 136.2, 134.0, 129.5, 128.7,128.4, 127.4, 52.5, 45.0, 32.4, 28.1, 26.5, 26.0.
【0145】
2-(4-クロロブチル)-5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン7a
3aについて記述したものと同じ手順を使用し、5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン2(200mg、1.16mmol、1当量)及び1-ブロモ-4クロロブタン(597.5mg、0.40mL、3.48mmol、3当量)及び鉱油中NaH60%分散体(41.8mg、1.04mmol、1.5当量)から出発して、表題化合物がガム状物(質量=209mg、収率=68%)として取得された。二付加物(2,2'-(ブタン-1,4-ジイル)ビス(5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン)の存在が1H NMR及びHPLCによって検出された(約20%)。生成物を更に精製することなく次の工程において使用した。
HPLC: C18: 10%~100%, 8分: 4a (RT: 4.00);二付加物(RT: 4.017)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.06 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.60-7.54(m, 2H), 7.53-7.47 (m, 3H), 7.06 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.24(t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.6 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.06-1.98 (m, 2H), 1.91-1.83 (m, 2H).
1HNMR 二付加物(400 MHz, CDCl3) δ .06 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 7.60-7.54(m, 4H), 7.53-7.47 (m, 6H), 7.06 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 4.24(t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.6 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.06-1.98 (m, 2H), 1.98-1.93 (m, 2H).
【0146】
2-(5-クロロペンチル)-5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン8a
3aについて記述したものと同じ手順を使用し、5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン2(200mg、1.16mmol、1当量)及び1,5-ジブロモペンタン(801.3mg、0.48mL、3.48mmol、3当量)及び鉱油中NaH60%分散体(69.7mg、1.74mmol、1.5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=256mg、収率=69%)。二付加物(2,2'-(ペンタン-1,5-ジイル)ビス(5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン)の存在が1H NMR及びHPLCによって検出された(約15%)。生成物を更に精製することなく次の工程において使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.06 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.61-7.55 (m, 2H), 7.53-7.48 (m, 3H), 7.06 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.22 (t, J = 7.3 Hz, 2H) , 3.42 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.98-1.84 (m, 4H), 1.60-1.49 (m, 2H).
【0147】
(実施例A-1)
4-フェニル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン10d
MeCN(1.35mL)中、アルゴン下の2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(125mg、0.38mmol、1当量)の溶液に、ピペリジン(129.6mg、1.52mmol、4当量)、K2CO3(105.2mg、0.76mmol、2当量)及びNaI(5.7mg、10mol%)を添加し、反応混合物を、アルゴン下、80℃で終夜加熱した。次いで、混合物をH2O(15mL)でクエンチし、EtOAc(10mL)で2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。得られた残留物を、EtOAc中2%から5%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物10d(質量=95mg、収率=80%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.62 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.75 (m, 2H), 7.47-7.38 (m, 3H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.49-2.32 (m, 6H), 1.87 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.66-1.54 (m, 6H), 1.47-1.39 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 140.4, 136.1, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.4, 58.9, 54.5, 52.4, 26.5, 25.7, 24.3, 23.9
【0148】
10dの4-フェニル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン塩酸塩
95mgの上記の固体を最低限のメタノールに溶解し、溶液を過剰のEt2O中2N HCl(180μL)で処理した。15分間にわたって撹拌した後、得られた混合物を真空下で濃縮し、Et2Oと2回共蒸発させ、次いで、氷冷ペンタンで研和した。上清を除去し、残留物を真空下で乾燥させ、次いで、凍結乾燥して、表題化合物を塩酸塩(質量=98mg)として産出した。
LC/MS (M+H) = 312.20
【0149】
2-(4-モルホリノブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン、10b
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(90mg、0.325mmol、1当量)及びモルホリン(87.1mg、143μL、1.62mmol)、NaI(4.9mg、10mol%)及びK2CO3(138.2mg、0.65mmol、2当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=58mg、収率=94%)。
1H NMR (400MHz, CDCl3): δ ppm 7.81 (d, 1H, J = 4.4 Hz), 7.79-7.76 (m, 2H), 7.46-7.40 (m, 3H) , 7.26 (d, J = 4.4Hz, 1H ), 4.26 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.71 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 2.45-2.37 (m, 6H), 1.90 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.59 (五重線, J = 7.7 Hz, 2H). 13CNMR (100MHz, CDCl3): δ ppm 160.0, 139.7, 136.1, 133.9, 129.5, 128.7, 128.4, 127.4, 66.9, 58.5, 53.7, 52.3, 26.3, 23.6
LC/MS (M+H) = 314.18
【0150】
2-(3-(ベンジル(メチル)アミノ)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン9a
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(3-クロロプロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン3a(96mg、0.39mmol、1当量)及びN-メチルベンジルアミン(93.5mg、0.77mmol、2当量)、NaI(5.8mg、0.039mmol、0.1当量)、Na2CO3(61.4mg、0.6mmol、1.5当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=62mg、収率=43%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81-7.78 (m, 3H), 7.49-7.40 (m, 3H), 7.33-7.21 (m, 6H), 4.21 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 3.51 (s, 2H), 2.51 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.22 (s, 3H), 2.08 (q, J = 7.1 Hz, 2H) 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.7, 139.2, 136.2, 134.1, 129.5, 129.1, 128.8, 128.4, 128.2, 127.5, 126.9, 62.3, 54.5, 51.2, 42.0, 26.1
LC/MS (M+H) = 334.17
【0151】
2-(3-(アゼパン-1-イル)プロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン9b
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(3-クロロプロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン3a(80mg、0.32mmol、1当量)及びアゼパン(63.8mg、72.5μL、0.64mmol、2当量)、NaI(4.8mg、0.032mmol、0.1当量)、Na2CO3(51.1mg、0.48mmol、1.5当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=64mg、収率=57%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.79 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.78-7.74 (m, 2H), 7.44-7.36 (m, 3H), 7.24 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.66-2.56 (m, 6H), 2.02 (五重線, J = 7.2 Hz, 2H), 1.65-1.62 (m, 8H).
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 139.7, 136.2, 134.2, 129.6, 128.8, 128.5, 127.5, 55.5, 55.4, 51.4, 28.1, 27.1, 26.4.
LC/MS (M+H) = 312.18
【0152】
2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン9c
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(3-クロロプロピル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン3a(49mg、0.2mmol、1当量)及びモルホリン(85.8mg、0.98mmol、5当量)、NaI(2.9mg、0.02mmol、0.1当量)、Na2CO3(42mg、0.4mmol、2当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=28mg、収率=48%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.65 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.63-7.59 (m, 2H), 7.31-7.23 (m, 3H), 7.11 (d, J = 4.2 Hz, 2H), 4.14 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.52 (t, J = 4.6 Hz, 4H), 2.33-2.25 (m, 6H), 1.88 (五重線, J = 7.1 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 139.7, 136.1, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.4, 66.9, 56.1, 53.4, 51.2, 25.0.
LC/MS (M+H) =300.16
【0153】
2-(4-(ベンジル(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10a
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(37mg、0.14mmol、1当量)及びN-メチルベンジルアミン(25.6mg、27.2μL、0.21mmol、2当量)、NaI(2.1mg、0.014mmol、0.1当量)、Na2CO3(22.3mg、0.21mmol、1.5当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物10aが取得された(質量=64mg、収率=57%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.65-7.58 (m, 3H), 7.29-7.20 (m, 3H), 7.16-7.03 (m, 6H), 4.08 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.30 (s, 2H), 2.25 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.00 (s, 3H), 1.72 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 1.43 (q, J = 7.3 Hz, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 139.8, 139.1, 136.2, 134.2, 129.6, 129.2, 128.9, 128.5, 128.4, 127.5, 127.0, 62.5, 57.1, 52.6, 42.2, 26.4, 24.7
LC/MS (M+H) =348.2
【0154】
2-(4-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10c
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(90mg、0.32mmol、1当量)及び1,4-オキサゼパン(69.3mg、0.65mmol、2当量)、NaI(4.9mg、0.032mmol、0.1当量)、K2CO3(90.0mg、0.65mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=70mg、収率=59%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.81-7.75 (m, 2H), 7.48-7.39 (m, 3H), 7.28 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.27 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.79 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.75-3.70 (m, 2H), 2.73-2.67 (m, 4H), 2.59-2.53 (m, 2H), 1.94-1.84 (m, 4H), 1.64-1.52 (m, 2H)13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.7, 136.1, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.4, 69.1, 68.7, 57.8, 57.6, 53.8, 52.4, 29.7, 26.3, 24.7.
LC/MS (M+H) = 328.19
【0155】
4-フェニル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン10d
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(125mg、0.38mmol、1当量)及びピペリジン(129.6mg、1.52mmol、4当量)、NaI(5.7mg、0.038mmol、0.1当量)、K2CO3(105.2mg、0.76mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=95mg、収率=80%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.62 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.75 (m, 2H), 7.47-7.38 (m, 3H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.49-2.32 (m, 6H), 1.87 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.66-1.54 (m, 6H), 1.47-1.39 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 140.4, 136.1, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.4, 58.9, 54.5, 52.4, 26.5, 25.7, 24.3, 23.9
LC/MS (M+H) = 312.20
【0156】
2-(4-(アゼパン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10e
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及びアゼパン(60.4mg、0.6mmol、2当量)、NaI(4.6mg、0.030mmol、0.1当量)、Na2CO3(48.4mg、0.46mmol、1.5当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=96.6mg、収率=88%)。
LC/MS (M+H) = 326.18
【0157】
2-(4-(アゾカン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10f
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(90mg、0.32mmol、1当量)及びアゾカン(73.7mg、0.65mmol、2当量)、NaI(4.9mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(90.0mg、0.65mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=106.2mg、収率=96%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.76 (m, 2H), 7.47-7.38 (m, 3H), 7.27 (d, 1H, J = 4.2 Hz), 4.26 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.59-2.53 (m, 4H), 2.50 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 1.9 (五重線, J = 7.4 Hz, 2H), 1.65-1.48 (m, 12H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 139.7, 136.1, 134.1, 129.5, 128.7, 128.4, 127.4, 58.3, 53.9, 52.5, 27.7, 27.2, 26.3, 26.2, 25.2
LC/MS (M+H) = 320.24
【0158】
2-(4-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10g
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(81.1mg、0.61mmol、2当量)、NaI(4.6mg、0.03mmol、0.1当量)、Na2CO3(48.4mg、0.46mmol、1.5当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物がベージュ色の固体として取得された(質量=40.0mg、収率=33%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.81-7.77 (m, 2H), 7.47-7.39 (m, 3H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.14-7.06 (m, 3H), 7.04-6.98 (m, 1H), 4.3 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.64 (s, 2H), 2.9 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.58 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.95 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.70 (m, J = 7.5 Hz, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 139.8, 136.2, 134.8, 134.4, 134.1, 129.6, 128.8, 128.7, 128.5, 127.5, 126.7, 126.2, 125.7, 58.0, 56.2, 52.5, 51.0, 29.1, 26.5, 24.4.
LC/MS (M+H) = 360.17
【0159】
4-フェニル-2-(4-(1,2,4,5-テトラヒドロ-3H-ベンゾ[d]アゼピン-3-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン10h
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(89.7mg、0.61mmol、2当量)、NaI(4.6mg、0.03mmol、0.1当量)、Na2CO3(48.4mg、0.46mmol、1.5当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物がオフホワイトの固体として取得された(質量=85.0mg、収率=68%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.81-7.76 (m, 2H), 7.48-7.39 (m, 3H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.13-7.06 (m, 4H), 4.28 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.91 (dd, J = 6.4 Hz, J = 3.8 Hz, 4H), 2.64 (d, J = 6.4 Hz, 4H), 2.57-2.51 (m, 2H), 1.9 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.67-1.57( m, 2H)
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 142.3, 139.8, 136.2, 134.1, 129.6, 128.9, 128.8, 128.5, 127.5, 126.3, 58.7, 55.5, 52.6, 36.6, 26.6, 24.2.
LC/MS (M+H) = 374.18
【0160】
2-(4-(アダマンタン-1-イルアミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10i
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び1-アダマンチルアミン(69.1mg、0.46mmol、1.5当量)、NaI(4.6mg、0.03mmol、0.1当量)、Na2CO3(48.4mg、0.46mmol、1.5当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物がベージュ色の固体として取得された(質量=63.7mg、収率=51%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.75-7.67 (m, 2H), 7.44-7.37 (m, 3H), 7.26 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.22 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.00-2.91 (m, 3H), 2.6 (t, J = 7.6 Hz, 2H) , 2.07-1.97 (m, 4H), 1.86 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.69-1.45 (m, 18H).
LC/MS (M+H) =378.21
【0161】
2-(4-(アダマンタン-1-イル(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10j
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及びN-メチルアダマンチル1-アミン(119.5mg、0.72mmol、2.5当量)、NaI(3.7mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(80.0mg、0.58mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物がベージュ色の固体として取得された(質量=63.7mg、収率=51%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.28 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.75 (m, 2H), 7.47-7.37 (m, 3H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.27 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.60-2.43 (m, 2H), 2.28 (s, 3H), 2.12-2.05 (m, 3H), 1.88 (五重線, J = 7.4 Hz, 2H),1.80-1.68 (m, 6H), 1.68-1.53 ( m, 8H).
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.7, 136.2, 134.0, 129.4, 128.7, 128.3, 127.4, 52.4, 48.9, 38.2, 36.7, 33.5, 29.6, 26.3.
LC/MS (M+H) =392.19
【0162】
4-フェニル-2-(4-(1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン、10k
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン(88.7mg、0.58mmol、2.0当量)、NaI(4.3mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(80.0mg、0.58mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=71.0mg、収率=65%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.81-7.77 (m, 2H), 7.47-7.38 (m, 3H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.06-3.00 (m, 1H), 2.89 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.64 (dt, J = 11.3Hz, J = 7.0 Hz), 2.49 (dt, J = 11.3Hz, J = 7.0 Hz, 1H), 2.07 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 1.91 (tt, J = 8.0 Hz, J = 7.0 Hz), 1.60-1.43 (m, 4H), 1.34 (AB, J = 14.0 Hz, 1H), 1.21 (s, 3H), 1.18-1.01 (m, 2H), 0.99 (s, 3H), 0.86 (s, 3H).
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.6, 136.0, 134.1, 129.4, 128.7, 128.3, 127.3, 65.1, 62.4, 57.4, 52.5, 52.1, 45.0, 41.6, 41.2, 36.8, 32.1, 30.1, 26.7, 26.1, 25.9
LC/MS (M+H) =380.22
【0163】
8-(4-(6-オキソ-5-フェニルピリダジン-1(6H)-イル)ブチル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オン10l
9bについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン塩酸塩(59.1mg、0.58mmol、2.0当量)、NaI(4.6mg、0.03mmol、0.1当量)、Na2CO3(48.4mg、0.46mmol、1.5当量)から出発して、表題化合物が橙色ガム状物として取得された(質量=60.0mg、収率=56%)。
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 7.83 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.75 (m, 2H), 7.46-7.38 (m, 3H), 7.28 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.3 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.56-3.47 (m, 2H), 2.67-2.57 (m, 4H), 2.17 (d, J = 16.0 Hz, 2H), 2.05-1.901 (m, 4H), 1.64 (五重線, J = 7. 6Hz, 2H), 1.57 (q, 2H, J = 7.4 Hz).
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 210.3, 160.2, 139.9, 136.3, 134.1, 129.7, 128.8, 128.5, 127.5, 58.7, 52.4, 49.9, 47.5, 27.9, 26.4, 26.3.
LC/MS (M+H) =352.2
【0164】
2-(4-(ベンジル((テトラヒドロフラン-2-イル)メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10m
N-ベンジル-1-(テトラヒドロフラン-2-イル)メタンアミンは、ベンズアルデヒド及びテトラヒドロ-ドロフルフリルアミンから、文献手順3に従う還元的アミノ化によって調製した。
3(a)Fujikura, T. Chem. Pharm. Bull. 1996、44、1865.
3(b) Shah, R. D. J. Org.Chem.、1996、61、3849.
3(c)分析的特徴については、Kakiuchi, K.、J. Org. Chem.、2017、82、6748~6763を参照。
【0165】
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、MeCN(2.0mL)-DMF(0.3mL)の混合物中の、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及びN-ベンジル-1-(テトラヒドロフラン-2-イル)メタンアミン(116.5mg、0.61mmol、2.0当量)、NaI(4.6mg、0.03mmol、0.1当量)、Na2CO3(48.4mg、0.46mmol、1.5当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=71.0mg、収率=51%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.79 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.79-7.77 (m, 2H), 7.46-7.39 (m, 3H), 7.34-7.27 (m, 4H), 7.26 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.22-7.18 (m, 1H), 4.22 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.99 (五重線, J = 6.2 Hz, 1H), 3.79 (dt, J = 8.3 Hz, J = 6.8 Hz, 1H), 3.74-3.66 (m, 2H), 3.55( d, J = 14.2 Hz, 1H), 2.62-2.43 (m, 4H), 1.96-1.76 (m, 5H), 1.56 (五重線, J = 7.7 Hz, 2H), 1.1-1.06 (m, 1H) 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 139.7, 137.9, 136.2, 134.2, 129.6, 129.0, 128.8, 128.5, 128.2, 127.5, 126.9, 77.9, 68.0, 59.4, 58.3, 54.2, 52.6, 30.3, 26.3, 25.5, 24.4
LC/MS (M+H) =418.21
【0166】
2-(4-((2-メトキシ-1-フェニルエチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10n
2-メトキシ-1-フェニルエタン-1-アミン:
市販の2-メトキシ-1-フェニルエタン-1-オン(200mg、1.26mmol、1当量)を乾燥EtOH(5mL)に溶解した。チタンテトライソプロパノレート(741mg、0.77mL、2.53mmol、2当量)、続いて、7M NH3(0.90mL、6.33mmol、5当量)を添加し、得られた混合物を終夜撹拌した。次いで、NaBH4(86.2mg、2.27mmol、1.8当量)を小分けにして添加し、室温で終夜撹拌した。反応の進行をHPLCによってモニターした。混合物をNH3水溶液(6mL)でクエンチして、沈殿をもたらした。沈殿物を濾過し、H2O(10mL)及びEtOAc(2×20mL)で洗浄した。層を分離し、水性相をEtOAc(20mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、黄色ガム状物(質量=191mg、純度約70%)を産出した。粗製物を更に精製することなく使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.39-7.29 (m, 5H), 4.19 (dd, J= 8.7 Hz, J = 4.0 Hz), 3.51(dd, J = 9.2 Hz, J = 3.9 Hz), 3.38 (s, 3H), 3.40-3.35 (m, 1H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 142.5, 128.5, 127.5, 126.9, 78.9, 59.0, 55.5.
【0167】
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び2-メトキシ-1-フェニルエタン-1-アミン(146.2mg、0.61mmol、2.0当量)、NaI(4.6mg、0.03mmol、0.1当量)、Na2CO3(48.6mg、0.46mmol、1.5当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物がベージュ色の固体として取得された(質量=45.0mg、収率=36%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 7.79 (d, J = 4.2 Hz, 1H),7.80-7.76 (m, 2H), 7.47-7.40 (m, 3H), 7.37-7.29 (m, 4H), 7.27-7.23 (m, 2H), 4.22 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 3.46-3.36 (m, 2H), 3.35 (s, 3H), 2.50 (qt, J = 12.2 Hz, J = 7.1 Hz, 2H), 1.96-1.80 (m, 3H), 1.56 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 140.9, 139.8, 136.2, 134.2, 129.6, 128.9, 128.5, 128.4, 127.7, 127.5, 127.4, 77.9, 63.1, 59.0, 52.7, 47.4, 27.6, 26.3.
LC/MS (M+H) =378.17
【0168】
2-(4-((2-メトキシ-1-フェニルエチル)(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10o
2-メトキシ-N-メチル-1-フェニルエタン-1-アミン:
2-メトキシ-1-フェニルエタン-1-アミンの調製について記述したものと同じ手順を使用し、2-メトキシ-1-フェニルエタン-1-オン(500mg、0.46mL、3.33mmol)及びNH2Me(5当量)から出発して、表題化合物が黄色油状物として取得された(m=90mg、16%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.39-7.29 (m, 5H), 3.67 (dd, J= 9.1 Hz, J = 3.9 Hz), 3.37(dd, J = 9.2 Hz, J = 3.9 Hz, 1H) .2.21 (s, 3H),. 1.90 (bs, 1H)
【0169】
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(65mg、0.23mmol、1当量)及び2-メトキシ-N-メチル-1-フェニルエタン-1-アミン(73.8mg、0.45mmol、1.9当量)、NaI(3.5mg、0.02mmol、0.1当量)、K2CO3(64.9mg、0.47mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=31.0mg、収率=34%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.76 (m, 2H), 7.47-7.39 (m, 3H), 7.34-7.22 (m, 6H), 4.23 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.81-3.75 (m, 1H), 3.72-3.67 (m, 1H), 3.59-3.57 (m, 1H), 3.32 (s, 3H), 2.55-2.30 (m, 2H), 2.22 (s, 3H), 1.84-1.82 (m, 2H), 1.56 (五重線, J = 7.9 Hz, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.6, 136.0, 134.0, 129.5, 128.7, 128.5, 128.4, 128.1, 127.4, 127.2, 74.2, 67.6, 58.9, 54.2, 52.5, 38.8, 26.1; 24.4.
LC/MS (M+H) =392.23
【0170】
2-(4-((2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10p
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び2-メチルアミノエタノール(45.7mg、0.61mmol、2.0当量)、NaI(4.6mg、0.03mmol、0.1当量)、Na2CO3(48.5mg、0.46mmol、1.5当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物がベージュ色の固体として取得された(質量=76.0mg、収率=74%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83(d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.81-7.76 (m, 2H), 7.46-7.38 (m, 3H), 7.26(d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.27 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 3.59 (t, J = 5.3 Hz, 2H), 3.12-3.03 (bs, 1H), 2.53 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.48 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.89 (五重線; J = 7.6 Hz, 2H), 1.58 (五重線, J = 7.4 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 139.8, 136.3, 134.0, 129.6, 128.8, 128.5, 127.6, 59.1, 58.5, 57.1, 52.4, 41.6, 26.1, 24.3.
LC/MS (M+H) =302.18
【0171】
2-(4-(メチル((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)アミノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10q
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及びN-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メタンアミン(74.8mg、0.58mmol、1.9当量)、NaI(4.3mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(79.6mg、0.47mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=36.0mg、収率=35%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.75 (m, 2H), 7.48-7.37 (m, 3H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.95 (ddd, J = 11.8 Hz, J = 10.9 Hz, J = 4.4 Hz, 2H), 3.41-3.32 (m, 2H), 2.48 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 2.35 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.17 (s, 3H), 2.16-2.13 (m, 2H), 1.91-1.82 (m, 2H), 1.77-1.62 (m, 2H), 1.53 (五重線, J = 7.4 Hz, 2H), 1.35-1.15 (m, 2H).
LC/MS (M+H) =356.21
【0172】
4-フェニル-2-(4-(3-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン10r
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び3-フェニルピペリジン(98.2mg、0.60mmol、2.0当量)、NaI(4.6mg、0.30mmol、0.1当量)、K2CO3(84.2mg、0.60mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=81.0mg、収率=69%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.79-7.75 (m, 2H), 7.46-7.39 (m, 3H), 7.32-7.17 (m, 6H), 4.26 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.00 (t, J = 12.9 Hz, 2H), 2.87-2.76 (m, 1H), 2.42 (ddd, J = 9.2 Hz, J = 6.2 Hz, J = 1.8 Hz, 2H), 2.01-1.83 (m, 5H), 1.81-1.67 (m, 2H), 1.66-1.57 (m, 2H), 1.45 (qd, J = 12.4 Hz, J = 4.6 Hz, 1H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 144.7, 139.6, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.4, 127.2, 126.3, 61.3, 58.7, 53.9, 52.5, 42.9, 31.6, 26.5, 25.8, 24.1.
LC/MS (M+H) =388.22
【0173】
4-フェニル-2-(4-(4-フェニルピペリジン-1-イル)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン10s
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び4-フェニルピペリジン(39.28mg、0.30mmol、1.0当量)、NaI(3.6mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(84.2mg、0.60mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=81.0mg、収率=69%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.81-7.76 (m, 2H), 7.49-7.39 (m, 3H), 7.32-7.16 (m, 6H), 4.29 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.1 (dq, J = 11.2 Hz, J = 2.8 Hz, 2H), 2.56-2.45 (m, 3H), 2.15-2.05 (m, 2H),1.96- 1.81 (m, 6H), 1.72-1.61 (m, 2H).13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ160.0, 146.1, 139.7, 136.2, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 128.3, 127.4, 126.9, 126.2, 58.5, 54.3, 52.3, 42.6, 33.2, 26.4, 24.0.
LC/MS (M+H) =388.23
【0174】
2-(4-(3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10t
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及びピペリジン-3-イルメタノール(70.1mg、0.61mmol、1.0当量)、NaI(3.6mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(84.2mg、0.60mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=94.0mg、収率=83%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.76 (m, 2H), 7.47-7.38 (m, 3H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.62 (dd, J = 10.5 Hz, J = 5.3 Hz, 1H), 3.53 (dd, J = 10.5 Hz, J = 6.0 Hz, 1H), 2.82-2.76 (m, 1H), 2.68-2.55 (m, 2H), 2.38 (dd, J = 8.8 Hz, J = 6.9 Hz, 2H), 2.20-2.00 (m, 2H), 1.87 (五重線, J = 7.2 Hz, 2H), 1.83-1.73 (m, 2H), 1.72-1.52 (m, 4H), 1.20-1.08 (m, 1H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.7, 136.2, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.4, 67.1, 58.6, 57.4, 54.3, 52.4, 37.8, 27.6, 26.4, 24.5, 23.9.
LC/MS (M+H) =342.20
【0175】
2-(4-(2-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10u
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び2-ピペリジンエタノール(75.3mg、0.6mmol、2.0当量)、NaI(4.3mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(80.0mg、0.57mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=44.0mg、収率=45%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.75 (m, 2H), 7.46-7.38 (m, 3H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.87 (ddd, J = 10.8 Hz, J = 6.6 Hz, J = 4.4 Hz, 1H), 3.72 (ddd, J = 10.8 Hz, J = 7.4 Hz, J = 4.2 Hz, 1H), 3.05 (ddd, J = 12.7 Hz, J = 7.1 Hz, J = 2.9 Hz, 1H), 2.88 (ddd, J = 12.8 Hz, J = 9.0 Hz, J = 6.7 Hz, 1H), 2.73-2.66 (m, 1H), 2.55 (ddd, J = 12.8 Hz, J = 9.1 Hz, J = 5.8 Hz, 1H), 2.35-2.27 (m, 1H), 1.93-1.78 (m, 3H), 1.72-1.63 (m, 3H), 1.62-1.51 (m, 3H),1.48-1.35 (m, 3H).13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.6, 136.2, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.5, 61.9, 52.6, 52.2, 49.5, 31.6, 27.3, 26.2, 24.1, 22.6, 22.5.
LC/MS (M+H) =356.22
【0176】
4-フェニル-2-(4-(3-フェニルモルホリノ)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン10v
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び3-フェニルモルホリン(85.0mg、0.52mmol、1.8当量)、NaI(4.3mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(80.0mg、0.57mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=50.0mg、収率=39%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82-7.72 (m, 3H), 7.46-7.38 (m, 3H), 7.37-7.21 (m, 5H), 7.25 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.95-3.88 (m, 1H), 3.78-3.65 (m, 2H), 3.37 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 3.26 (dd, J = 9.9 Hz, J = 3.2 Hz, 1H), 2.97 (dt, J = 11.6 Hz, J = 2.0 Hz, 1H), 2.57-2.46 (m, 1H), 2.3 (td, J = 11.8 Hz, J = 3.1 Hz, 1H), 2.02-1.95 (m, 1H), 1.90-1.77 (m, 1H), 1.73-1.61 (m, 1H), 1.57-1.42 (m, 2H).
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.9, 139.6, 136.0, 134.0, 129.5, 128.7, 128.5, 128.4, 128.2, 127.6, 127.3, 73.5, 67.7, 67.5, 54.3, 52.5, 51.7, 26.0, 23.4
LC/MS (M+H) =390.21
【0177】
4-フェニル-2-(4-(2-フェニルモルホリノ)ブチル)ピリダジン-3(2H)-オン10w
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び3-フェニルモルホリン(85.0mg、0.52mmol、1.8当量)、NaI(4.3mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(80.0mg、0.57mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=71.0mg、収率=63%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.81-7.75 (m, 2H), 7.48-7.41 (m, 3H), 7.39-7.31 (m, 4H), 7.30-7.25 (m, 1H), 7.28 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.56 (dd, J = 10.0 Hz, J = 2.4Hz, 1H), 4.26 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.03 (ddd, J = 11.4 Hz, J = 3.5 Hz, J = 1.8 Hz, 1H), 3.84 (td, J = 11.7 Hz, J = 2.7 Hz, 1H), 2.94 dt, J = 11.5 Hz, J = 2.1 Hz, 1H), 2.81 (dt, J = 11.4 Hz, J = 1.9 Hz, 1H), 2.44 (dd, J = 8.5 Hz, J = 6.6 Hz, 2H), 2.24 (td, J = 11.2 Hz, J = 3.2 Hz, 1H), 2.06 (t, J = 10.9 Hz, 1H), 1.92 (五重線, J = 7.4 Hz, 2H), 1.82 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H).13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 140.4, 139.7, 136.1, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 128.3, 127.7, 127.4, 126.2, 78.2, 67.1, 60.6, 52.9, 52.4, 26.3, 23.7.
LC/MS (M+H) =390.21
【0178】
2-(4-(2,6-ジメチルモルホリノ)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン10x
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(80mg、0.30mmol、1当量)及び2,6-ジメチルモルホリン(58.3mg、0.50mmol、2.0当量)、NaI(3.8mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(70.0mg、0.50mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=61.0mg、収率=71%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.78-7.73 (m, 2H), 7.45-7.36 (m, 3H), 7.25 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 7.2 Hz), 3.70-3.60 (m, 2H), 2.72 (dd, J = 11.1 Hz, J = 1.8 Hz), 2.34 (dd, J = 8.5 Hz, J = 6.6 Hz), 1.87 (tt, J = 8. 1Hz, J = 6.8 Hz), 1.67 (t, J = 10.7 Hz, 2H), 1.61-1.52 (m, 2H), 1.12 (d, J = 6.1 Hz, 6H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.7, 136.1, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.4, 71.6, 59.5, 58.2, 52.3, 26.3, 23.7, 19.2.
【0179】
2-[4-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン10z
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(50mg、0.19mmol、1当量)及び1-ベンジルピペラジン(67.1mg、0.38mmol、2.0当量)、NaI(2.9mg、0.019mmol、0.1当量)、Na2CO3(40.5mg、0.38mmol、2.0当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=71.8mg、収率=94%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.75 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.74-7.70 (m, 2H), 7.41-7.33 (m, 3H), 7.28-7.23 (m, 4H),7.23 -7.15 (m, 1H), 7.20 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.21 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.45 (s, 2H), 2.57-2.30 (m, 8H), 2.34 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 1.83 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.53 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.6, 138.1, 136.1, 134.0, 129.5, 129.2, 128.7, 128.4, 128.2, 127.4, 127.0, 63.0, 58.2, 53.2, 53.0, 52.5, 26.4, 24.1.
LC/MS (M+H) =403.25
【0180】
2-[4-(4-ベンジルピペリジン-1-イル)ブチル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11a
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(50mg、0.19mmol、1当量)及び4-ベンジルピペラジン(66.7mg、0.38mmol、2.0当量)、NaI(2.9mg、0.019mmol、0.1当量)、Na2CO3(40.5mg、0.38mmol、2.0当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=59mg、収率=77%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.83-7.77 (m, 2H), 7.48-7.40 (m, 3H), 7.32-7.24 (m, 3H), 7.22-7.12 (m, 3H), 4.27 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.31 (dt, J = 11.0 Hz, J = 3.2 Hz, 2H), 2.53 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 2.37 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.93-1.80 (m, 4H), 1.71-1.47 (m, 5H), 1.32 (qd, J = 12.0 Hz, J = 3.2Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 140.7, 139.6, 136.1, 134.0, 129.5, 129.1, 128.7, 128.4, 128.1, 127.4, 125.7, 58.6, 54.0, 52.5, 43.2, 37.9, 32.1, 26.5, 24.2.
LC/MS (M+H) =402.25
【0181】
2-{4-[ベンジル(エチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11b
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(50mg、0.19mmol、1当量)及びN-エチルベンジルアミン(77.2mg、0.57mmol、3.0当量)、NaI(2.9mg、0.019mmol、0.1当量)、Na2CO3(40.5mg、0.38mmol、2.0当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=15mg、収率=22%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.76 (m, 2H), 7.47-7.38 (m, 3H), 7.33-7.24 (m, 4H), 7.25 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.23-7.18 (m, 1H), 4.23 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.54 (s, 2H), 2.53-2.44 (m, 4H), 1.86 (五重線, J = 7.7 Hz, 2H), 1.55 (五重線, J = 7.4 Hz, 2H), 1.01 (t, J =7.1 Hz, 3H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 140.0, 139.6, 136.1, 134.2, 129.5, 128.8, 128.7, 128.4, 128.1, 127.4, 126.7, 58.1, 52.8, 52.6, 47.2, 26.3, 24.3, 14.2.
LC/MS (M+H) = 362.21
【0182】
2-{4-[シクロヘキシル(メチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11c
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(50mg、0.19mmol、1当量)及びN-メチルシクロヘキシルアミン(64.6mg、0.57mmol、3.0当量)、NaI(2.9mg、0.019mmol、0.1当量)、Na2CO3(40.5mg、0.38mmol、2.0当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=43.7mg、収率=68%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80 (d, J =4.2 Hz, 1H), 7.79-7.74 (m, 2H), 7.45-7.36 (m, 3H), 7.25 (d, J =4.2 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.46 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.41-2.29 (m, 2H), 2.22 (s, 3H), 1.85 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.79-1.68 (m, 4H), 1.64-1.46 (m, 3H), 1.20-1.12 (m, 3H), 1.11-0.99 (m, 1H). ). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.6, 136.1, 134.0, 129.4, 128.7, 128.3, 127.4, 62.4, 53.12, 52.5, 37.6, 28.5, 26.4, 26.3, 26.0, 25.1.
LC/MS (M+H) =340.23
【0183】
4-フェニル-2-[4-(4-フェニルピペラジン-1-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11d
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(50mg、0.19mmol、1当量)及び1-フェニルピペラジン(61.7mg、0.38mmol、2.0当量)、NaI(2.9mg、0.019mmol、0.1当量)、Na2CO3(40.5mg、0.38mmol、2.0当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=57.3mg、収率=78%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.81-7.76 (m, 2H), 7.48-7.39 (m, 3H), 7.30-7.22 (m, 3H), 6.96-6.89 (m, 2H), 6.85 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 4.29 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.22-3.17 (m, 4H), 2.66-2.55 (m, 4H), 2.45 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 1.92 (五重線, J = 7.6 Hz, 2 H), 1.63 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.3, 151.3, 139.7, 136.2, 134.0, 129.5, 129.1, 128.7, 128.4, 127.4, 119.6, 116.0, 58.2, 53.3, 52.4, 49.2, 26.4, 24.1.
LC/MS (M+H) =389.23
【0184】
2-{4-[(4aR,8aS)-デカヒドロキノリン-1-イル]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11e
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(50mg、0.19mmol、1当量)及び(4aR,8aS)-デカヒドロキノリン(47.7mg、0.34mmol、1.8当量)、NaI(2.9mg、0.019mmol、0.1当量)、Na2CO3(40.5mg、0.38mmol、2.0当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=27.6mg、収率=40%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.79 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.77-7.72 (m, 2H), 7.44-7.35 (m, 3H), 7.24 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 3.02 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 2.86-2.77 (m, 1H), 2.69-2.58 (m, 1H), 2.31 (t, J = 11.4 Hz, 1 H), 2.07-1.99 (m, 1H), 1.94-1.69 (m, 6H), 1.65-1.51 (m, 6H), 1.44-1.31 (m, 1H), 1.28-0.89 (m, 6 H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 139.7, 136.3, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.5, 66.1, 53.2, 52.1, 51.9, 41.0, 33.1, 32.0, 29.3, 26.4, 25.7, 25.5, 24.7, 21.1.
LC/MS (M+H) =366.25
【0185】
4-フェニル-2-[4-(チオモルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11u
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(50mg、0.19mmol、1当量)及びテトラヒドロ-2H-1,4-チアジン(98.2mg、0.95mmol、5.0当量)、NaI(2.9mg、0.019mmol、0.1当量)、Na2CO3(40.5mg、0.38mmol、2.0当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=55.4mg、収率=88%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.77 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.76-7.71 (m, 2H), 7.23 (d, J =4.1 Hz, 1H), 4.21 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.67-2.59 (m, 10H), 2.36 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.82 (五重線, J = 7.8 Hz, 2H), 1.25 (五重線, J = 7.3 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 139.8, 136.2, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.4, 58.8, 55.0, 52.4, 27.9, 26.3, 23.6.
LC/MS (M+H) =330.16
【0186】
2-{4-[シクロヘキシル(エチル)アミノ]ブチル}-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11g
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン4a(50mg、0.19mmol、1当量)及びN-エチルシクロヘキサンアミン(43.6mg、0.34mmol、1.8当量)、NaI(2.9mg、0.019mmol、0.1当量)、Na2CO3(40.5mg、0.38mmol、2.0当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=19.6mg、収率=29%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.80 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.78-7.72 (m, 2H), 7.44-7.35 (m, 3H), 7.25 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.85-2.49 (m, 5H), 1.95-1.82 (m, 4H), 1.80-1.73 (m, 2H), 1.68-1.56 (m, 3H), 1.31-1.02 (m, 8 H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 139.7, 136.3, 134.0, 129.5, 128.7, 128.4, 127.5, 60.4, 52.0, 49.4, 44.5, 28.5, 26.2, 26.1, 26.0, 25.9, 16.0
LC/MS (M+H) = 354.25
【0187】
4-(4-フルオロフェニル)-2-(4-モルホリノブチル)ピリダジン-3(2H)-オン11h
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン4b(28mg、0.1mmol、1当量)及び2,6-ジメチルモルホリン(16.8mg、0.20mmol、2.0当量)、NaI(1.5mg、0.01mmol、0.1当量)、K2CO3(26.6mg、0.19mmol、2.0当量)から出発して、表題化合物11hが取得された(質量=23.0mg、収率=72%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85-7.75 (m, 3H), 7.25 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.16-7.08 (m, 2H), 4.26 (t, J = 7.2 Hz, 2 H), 3.70 (dd, J = 5.4 Hz, J= 4.1 Hz, 4H), 2.47-2.33 (m, 6H), 1.89 (五重線., J = 7.6 Hz, 2H), 1.58 (m, J = 7.7 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 164.7, 162.3, 159.9, 103.6, 136.1, 130.7, 130.6, 127.1, 115.5, 115.3, 66.9, 58.6, 53.7, 52.4, 26.3, 23.7,
LC/MS (M+H) =332.15
【0188】
4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(4-モルホリノブチル)ピリダジン-3(2H)-オン11i
工程1:2-(4-モルホリノブチル)-4-(4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)フェニル)ピリダジン-3(2H)-オン
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-(4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)フェニル)ピリダジン-3(2H)-オン4c(80mg、0.22mmol、1当量)及びモルホリン(38.4mg、0.44mmol、2.0当量)、NaI(3.3mg、0.02mmol、0.1当量)、K2CO3(61.0mg、0.44mmol、2.0当量)から出発して、AcOEt/MeOH 95/5を溶離液として使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物11iが取得された(質量=47.0mg、収率=50%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.77 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.78-7.73 (m, 2H), 7.21 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.10-7.06 (d, 2H), 5.47 (t, J = 3.2 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 3.86 (ddd, J = 11.4 Hz, J = 9.8 Hz, J = 3.2 Hz, 1 H), 3.68 (dd, J = 4.8 Hz, J = 4.4 Hz, 4H), 3.69 (dt, J = 11.5 Hz, J = 4.1 Hz, 1H), 2.43-2.33 (m, 6H), 2.07-1.94 (m, 1H), 1.91-1.81 (m, 4H), 1.73-1.61 (m, 2H), 1.62-1.50 (m, 3H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.4, 158.4, 139.4, 136.4, 130.3, 127.3, 126.4, 116.4, 96.3, 67.2, 62.2, 58.8, 53.9, 52.6, 30.5, 26.5, 25.4, 23.9, 18.8.
【0189】
工程2:4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(4-モルホリノブチル)ピリダジン-3(2H)-オン塩酸塩11i
上記の生成物(47mg、0.11mmol、1当量)をTHF(0.45mL)に溶解し、1N HCl(0.22mL、2当量)を添加した。次いで、得られた混合物を室温で1時間にわたって撹拌した。揮発物を真空で蒸発させ、粗製物を乾燥Et2Oで研和した。沈殿物を濾過して、表題生成物を塩酸塩(質量=25mg、収率=60%)として産出した。
LC/MS (M+H) = 330.13.
【0190】
2-(4-{2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル}ブチル)-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン、11t
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-(4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)フェニル)ピリダジン-3(2H)-オン4c(60mg、0.23mmol、1当量)及び2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタンヘミオキサレート(90.5mg、0.91mmol、4.0当量)、NaI(3.4mg、0.02mmol、0.1当量)、Na2CO3(48.6mg、0.46mmol、2.0当量)から出発して、AcOEt/MeOH 95/5を溶離液として使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物11tが取得された(質量=43.1mg、収率=58%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.65 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.63-7.58 (m, 2H), 7.31-7.22 (m, 3H), 7.11 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.56 (s, 4H), 4.07 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.18 (s, 4H), 2.26 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.69 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.24 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H). ). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.2, 139.8, 136.3, 134.1, 129.6, 128.8, 128.5, 127.6, 81.2, 63.8, 59.1, 52.3, 50.8, 26.2, 24.7
LC/MS (M+H) = 330.16
【0191】
2-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11v
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン4d(60mg、0.22mmol、1当量)及びN-メチルベンジルアミン(39.4mg、42μL、0.32mmol、1.5当量)、NaI(3.2mg、0.02mmol、0.1当量)、Na2CO3(34.5mg、0.32mmol、1.5当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=38.3mg、収率=49%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.77-7.72 (m, 2H), 7.42-7.38 (m, 3H), 7.33-7.27 (m, 4H), 7.25-7.21 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 4.18 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.55 (s, 2H), 2.49 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.34 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 1.85 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.67-1.60 (m, 2H). ). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.3, 144.4, 139.6, 134.3, 129.7, 129.5, 129.4, 128.9, 128.6, 128.5, 127.5, 62.1, 56.9, 52.2, 41.9, 26.4, 24.2, 21.1.
LC/MS (M+H) =362.16
【0192】
2-[4-(アゼパン-1-イル)ブチル]-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11w
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-6-メチル-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン4d(50mg、0.18mmol、1当量)及びヘキサメチレンイミン(26.9mg、30.5μL、0.27mmol、1.5当量)、NaI(2.7mg、0.018mmol、0.1当量)、Na2CO3(28.7mg、0.27mmol、1.5当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=37.3mg、収率=61%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.74-7.71 (m, 2H), 7.40-7.35 (m, 3H), 7.13 (s, 1H), 4.16 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.60 (t, J = 5.4 Hz, 4H), 2.50 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 2.32 (s, 3H), 1.80 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H), 1.60-1.50 (m, 10H). ). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.3, 144.3, 139.5, 134.3, 129.6, 129.5, 128.9, 128.4, 57.9, 55.6, 52.3, 27.8, 27.1, 26.6, 24.7, 21.1.
LC/MS (M+H) =340.18
【0193】
2-(5-モルホリノペンチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン12
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(5-ブロモペンチル)-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン5a(110mg、0.34mmol、1当量)及びモルホリン(149.2mg、151μL、1.7mmol、5.0当量)、NaI(4.3mg、0.03mmol、0.1当量)、K2CO3(80.0mg、0.57mmol、2.0当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=92.0mg、収率=82%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.76 (m, 2H), 7.48-7.39 (m, 3H), 7.28 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.70 (t, J =4.7 Hz, 4H), 2.46-2.39 (m, 4H), 2.27-2.29 (m, 2H), 1.88 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H), 1.60-1.52 (m, 2H), 1.47-1.37 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.2, 139.7, 136.5, 133.9, 129.6, 128.7, 128.4, 127.7, 63.6, 57.7, 51.8, 51.7, 27.6, 23.8, 22.7.
LC/MS (M+H) = 328.20
【0194】
2-[6-(モルホリン-4-イル)ヘキシル]-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン13
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(6-クロロヘキシル)-4-フェニル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン6a(50mg、0.17mmol、1当量)及びモルホリン(74.9mg、76μL、0.86mmol、5当量)、NaI(2.6mg、0.017mmol、0.1当量)、Na2CO3(36.6mg、0.34mmol、2当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=43mg、収率=73%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.66 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.65-7.60 (m, 2H), 7.30-7.23 (m, 3H), 7.11 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.54 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 2.31-2.21 (m, 4H), 2.16 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.7 (五重線J = 7.3 Hz, 2H), 1.34 (五重線, J = 7.0 Hz, 2H), 1.28-1.16 (m, 4H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 139.6, 136.1, 134.0, 129.5, 128.7, 128.3, 127.4, 67.0, 59.0, 53.7, 52.6, 28.2, 27.1, 26.6, 26.3.
LC/MS (M+H) = 342.22
【0195】
2-(4-モルホリノブチル)-5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン14
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン6a(120mg(約80%純度)、0.45mmol、1.0当量)及びモルホリン(199mg、200μL、2.28mmol、5.0当量)、NaI(6.3mg、0.045mmol.、0.1当量)、K2CO3(126.2mg、0.91mmol、2.0当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=94.0mg、収率=66%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.04 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.59-7.54 (m, 2H), 7.53-7.47 (m, 3H), 7.04 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.22 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.71 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 2.45-2.38 (m, 6H), 1.88 (五重線, J = 7.4 Hz, 2H), 1.63-1.54 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.6, 143.5, 135.7, 133.9, 130.2, 129.4, 126.8, 124.6, 66.9, 58.5, 53.7, 51.3, 26.4, 23.6
LC/MS (M+H) = 314.18
【0196】
2-(5-モルホリノペンチル)-5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン15
9bについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-5-フェニルピリダジン-3(2H)-オン6a(120mg(約85%純度)、0.37mmol、1当量)及びモルホリン(162.7mg、164μL、1.87mmol、5.0当量)、NaI(5.6mg、0.04mmol、0.1当量)、K2CO3(103.3mg、0.74mmol、2.0当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=104.0mg、収率=85%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.05 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.60-7.55 (m, 2H), 7.53-7.47 (m, 3H), 7.05 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.2 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 3.71 (t, J = 4.9 Hz, 4H), 2.45-2.41 (m, 4H), 2.37-2.31 (m, 2H), 1.87 (五重線, J = 7.3 Hz, 2H), 1.59-1.52 (m, 2H), 1.46-1.37 (m, 2H).13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.5, 143.4, 135.6, 134.0, 130.2, 129.4, 126.8, 124.6, 67.0, 58.9, 53.8, 51.5, 28.3, 26.2, 24.6.
LC/MS (M+H) = 328.20
【0197】
方法2:
一般式9~15の窒素ヘテロシクロアルキル基がその構造においてケトンを提示する場合、この特定の事例では、このオキソ官能基を、水素化ホウ素試薬(例えば水素化ホウ素ナトリウム)を利用して簡単にアルコールに還元して、一般式16の生成物を産出することができる。
【0198】
【0199】
(実施例A-2)
2-(4-(3-ヒドロキシ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)ブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン16の調製
MeOH(1mL)中の8-(4-(6-オキソ-5-フェニルピリダジン-1(6H)-イル)ブチル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オン10l(50mg、0.14mmol、1当量)の溶液に、NaBH4(10.9mg、0.28mmol、2当量)を小分けにして添加し、得られた混合物を25℃で1時間にわたって撹拌した。反応の進行はTLC(EtOAc/MeOH/33%.NH4OH 85/15/1)によってモニターしていた。得られた混合物を飽和NH4Cl溶液(3mL)でクエンチし、H2O(2mL)で希釈し、EtOAc(8mL)で2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空で蒸発させた。粗製物を、溶離液としてEtOAc/MeOH/33%NH4OH 85/15/1を使用するシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(質量=43,0mg、収率=78%)を産出した。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
LC/MS (M+H) = 354.19
【0200】
方法3:
代替として、4位における種々のアリール又はアラルキル置換基の導入のためのより収束的な方法を可能にするシーケンスで、鈴木-宮浦クロスカップリング反応を後で実施することができる。先に記述した同じ条件を使用して、適切なアルキル-二ハロゲン化物を用いるクロロピリダジノン誘導体のN-アルキル化により、中間体17を生じさせた。鈴木-宮浦条件下で好適なボロン酸試薬を用いる17の誘導体化工程は、中間体18、19及び22をもたらし、これが最後に求核置換反応に関与して、本発明の実施例(化合物11及び20)を得た。大気圧でPd/C(10%)を使用する20の接触水素化により、スキーム3において描写される通りの一般式21の化合物を得た。
【0201】
【0202】
条件:a)Br(CH2)n'+3-Cl、NaH、DMF、0℃→25℃、12時間;b)Ar-B(OH)2又はAr(CH2=CH2)-B(OH)2、Na2CO3、Pd(PPh3)4、DME-H2O、100℃、30分、μ波照射;c)NHR3R4、NaI、Na2CO3、MeCN、80℃、終夜。
【0203】
4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17
反応は、アルゴン雰囲気下、無水条件で実施した。0℃に冷却した乾燥DMF(26.5mL)中の4-クロロピリダジン-3(2H)-オン1(1.0g、7.67mmol、1当量)の溶液に、NaH(1.5当量、276mg、11.5mmol)を小分けにして添加し、混合物を0℃で30分間にわたって撹拌した。次いで、1-ブロモ-4-クロロブタン(3.95g、2.66mL、22.9mmol、3.0当量)を0℃で添加し、混合物を室温まで加温させ、3時間にわたって撹拌した。混合物をH2O(5mL)でクエンチし、EtOAc(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。粗製物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(固体負荷、溶離液:ヘプタン/EtOAc:1/2)によって精製して、表題化合物を黄色油状物(質量=1.48g、収率=88%)として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85 - 7.77 (m, 3H), 7.25 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.00 - 6.94 (m, 2H), 4.28 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.59 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.10 - 1.97 (m, 2H), 1.91 - 1.81 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.9, 160.4, 139.3, 136.5, 130.3, 126.3, 114.0, 55.5, 51.7, 44.6, 29.8, 25.9.
【0204】
2-(4-クロロブチル)-4-(4-メトキシフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18a
マイクロ波バイアル(オーブン乾燥したアルゴン下のもの)に、4-メトキシフェニルボロン酸(68.7mg、0.45mmol、2.0当量)、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)、炭酸ナトリウム(72.3mg、0.68mmol、3当量)を投入した。次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(13.2mg、5mol%)、続いて、DME(1.2mL)及びH2O(0.36mL)を添加した。バイアルに正しく蓋をし、混合容器を排気し、アルゴンを再充填し(プロセスを3回繰り返した)、出発材料の完全変換まで、マイクロ波照射下、100℃で加熱した。反応変換をHPLCによってモニターし、通常30分以内に完了した。室温に冷却した後、反応混合物を蒸発乾固させた。粗製物をEtOAc(30mL)及びH2O(50mL)に通して分配した。水性相をEtOAc(20mL)で2回抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。粗材料をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン、1/4)によって精製して、表題化合物(質量=60mg、収率=91%)を産出した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85 - 7.77 (m, 3H), 7.25 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.00 - 6.94 (m, 2H), 4.28 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.59 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.10 - 1.97 (m, 2H), 1.91 - 1.81 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.9, 160.4, 139.3, 136.5, 130.3, 126.3, 114.0, 55.5, 51.7, 44.6, 29.8, 25.9.
【0205】
2-(4-クロロブチル)-4-(4-クロロフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18b
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及び4-クロロベンゼンボロン酸(70.7mg、0.45mmol、2当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=45.2mg、収率=67%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.78 - 7.73 (m, 2H), 7.45 - 7.39 (m, 2H), 7.28 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.28 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.59 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.09 - 1.97 (m, 2H), 1.92 - 1.82 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.0, 138.6, 136.3, 135.9, 132.4, 130.2, 128.8, 127.5, 51.8, 44.5, 29.8, 25.9.
【0206】
2-(4-クロロブチル)-4-(3-クロロフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18c
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及び3-クロロフェニルボロン酸(70.7mg、0.45mmol、2当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=61mg、収率=90%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83 (d, J =4.2 Hz, 1H), 7.81 t, J = 1.9 Hz, 1H), 7.68 (dt, J = 6.9 Hz, J = 1.9 Hz), 7.40-7.32 (m, 2H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.27 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.58 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.01 (五重線, J = 7.1 Hz, 2H), 1.88-1.80 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.8, 138.3, 136.3, 135.7, 134.5, 129.8, 129.7, 128.9, 127.9, 126.9, 51.6, 44.5, 29.8, 25.8.
【0207】
2-(4-クロロブチル)-4-(2-クロロフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18d
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及び2-クロロフェニルボロン酸(70.7mg、0.45mmol、2当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=66mg、収率=98%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.45-7.42 (m, 1H), 7.36-7.28 (m, 3H), 7.19 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.56 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.0 (五重線, J = 7.3 Hz, 2H), 1.82 (五重線, J = 7.0 Hz, 2H). ). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.5, 139.3, 135.7, 133.1, 133.0, 131.0, 130.5, 130.2, 130.0, 126.7, 51.4, 44.3, 29.5, 25.8
【0208】
2-(4-クロロブチル)-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18e
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及び4-トリフルオロメチルフェニルボロン酸(85.9mg、0.45mmol、2当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=72.5mg、収率=97%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84 (d, J = 8.2 Hz, 2H, 7.81 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.26 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.23(t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.53 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 1.97 (五重線, J = 7.4 Hz, 2H), 1.8 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 130.0, 138.3, 137,4, 136.1, 131.3 (q, J = 32.4 Hz), 129.1, 128.2, 125.3 (q, J 3.7 Hz), 125.2 (q, J = 265.6 Hz), 51.6, 44.3, 29.5, 25.5.
19F (376 MHz, CDCl3) - 62.70
【0209】
2-(4-クロロブチル)-4-(チオフェン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18f
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及び3-チオフェンボロン酸(57.9mg、0.45mmol、2当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=53.7mg、収率=88%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.61 (dd, J = 3.0, 1.3 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 5.1, 1.3 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.38 (dd, J = 5.2, 3.1 Hz, 1H), 4.30 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.59 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.10 - 1.97 (m, 2H), 1.93 - 1.80 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.8, 136.4, 134.0, 133.7, 129.3, 126.2, 125.8, 124.9, 51.8, 44.6, 29.8, 25.9.
【0210】
2-(4-クロロブチル)-4-(フラン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18g
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及び3-フランボロン酸(50.6mg、0.45mmol、2当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=43.8mg、収率=77%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.66 (t, J = 1.2 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.52 - 7.47 (m, 1H), 7.29 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 6.73 (dd, J = 2.0, 0.8 Hz, 1H), 4.29 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.58 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.08 - 1.96 (m, 2H), 1.90 - 1.78 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.2, 146.2, 143.4, 136.2, 132.5, 123.8, 119.0, 107.5, 51.6, 44.5, 29.8, 25.9.
【0211】
4-(1-ベンゾフラン-2-イル)-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18h
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及びベンゾフラン-2-ボロン酸(73.2mg、0.45mmol、2当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=43.4mg、収率=63%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.04 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.67 (ddd, J = 7.7, 1.3, 0.7 Hz, 1H), 7.50 (dq, J = 8.3, 0.9 Hz, 1H), 7.37 (ddd, J = 8.4, 7.2, 1.3 Hz, 1H), 7.30 - 7.22 (m, 1H), 4.33 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.61 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.06 (tt, J = 8.7, 6.8 Hz, 2H), 1.93 - 1.83 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 157.8, 155.0, 148.9, 136.3, 129.1, 126.5, 123.5, 122.6, 112.9, 111.2, 51.6, 44.5, 29.8, 25.9.
【0212】
2-(4-クロロブチル)-4-(ピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18i
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及び3-ピリジルボロン酸(55.6mg、0.45mmol、2当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=53.1mg、収率=89%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.86 (dd, J = 2.3 Hz, J = 0.9 Hz, 1H), 8.60 (dd, J = 4.9 Hz, J = 1.6 Hz, 1H), 8.21 (dt , J = 8.0 Hz, J = 2.4 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.34 (ddd, J = 8.0 Hz, J = 4.9Hz, J = 0.9 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 1.99 (五重線, J = 7.3 Hz, 2H), 1.82 (五重線, J = 6.9 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.7, 150.4, 149.0, 136.6, 136.4, 136.2, 129.9, 127.7, 123.0, 51.4, 44.2, 29.5, 25.7.
【0213】
2-(4-クロロブチル)-4-(3,5-ジクロロフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18j
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、古典的加熱下(3時間)、85℃で4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及び3,5-ジクロロフェニルボロン酸(43.1mg、0.23mmol、1当量)から出発して、表題化合物が褐色油状物として取得された(質量=52.6mg、収率=70%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ
7.84 (d, J =4.2 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 1.9 Hz, 2H), 7.39 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.57 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.05-1.96 (m, 2H), 1.88-1.79 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.4, 136.9, 136.6, 136.0, 135.1, 129.5, 128.1, 127.1, 51.8, 44.4, 29.6, 25.7.
【0214】
2-(4-クロロブチル)-4-[(E)-2-フェニルエテニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン19a
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及び(E)-スチリルボロン酸(66.9mg、0.45mmol、2当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=52.9mg、収率=81%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83 (d, J = 16.3 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.59 - 7.53 (m, 2H), 7.40 - 7.34 (m, 2H), 7.34 - 7.28 (m, 1H), 7.24 - 7.20 (m, 2H), 7.17 (d, J = 0.7 Hz, 0H), 4.26 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.59 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.02 (ddt, J = 8.5, 7.2, 6.1 Hz, 2H), 1.91 - 1.81 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 137.0, 136.6, 136.4, 136.4, 129.1, 128.9, 127.5, 124.8, 121.6, 51.4, 44.5, 29.7, 25.9.
【0215】
2-(4-クロロブチル)-4-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン22a
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(50mg、0.23mmol、1.0当量)及び(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)ボロン酸(57.0mg、0.45mmol、2当量)から出発して、表題化合物が黄色油状物として取得された(質量=29.6.9mg、収率=49%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.68 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.04 (tt, J = 4.1 Hz, J = 1.5 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.19 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.54 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.33-2.27 (m, 2H), 2.27-2.20 (m, 2H), 2.00-1.90 (m, 2H), 1.84-1.77 (m, 2H), 1.75-1.69 (m, 2H), 1.66-1.58 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.2, 140.6, 136.3, 134.6, 131.6, 124.3, 51.2, 44.2, 29.4, 26.7, 25.7, 22.6, 21.7.
【0216】
(実施例A-3)
4-(4-メトキシフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン、11jの調製
MeCN(1.05mL)中、アルゴン下の2-(4-クロロブチル)-4-(4-メトキシフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18a(55.3mg、0.19mmol)の溶液に、モルホリン(82.3mg、83.1μL、0.94mmol)、Na2CO3(40.2mg、0.38mmol、2当量)及びNaI(3.7mg、10mol%)を添加し、反応混合物を、アルゴン下、80℃で終夜加熱した。次いで、混合物をH2O(15mL)でクエンチし、EtOAc(10mL)で2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。得られた残留物を、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(質量=43.3mg、収率=67%)を得た。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84 - 7.77 (m, 3H), 7.24 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 6.98 - 6.93 (m, 2H), 4.26 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.70 (t, J = 4.7 Hz, 4H), 2.43 (t, J = 4.6 Hz, 4H), 2.42 -2.34 (m, 2H), 1.89 (p, J = 7.5 Hz, 2H), 1.63-1.52 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.9, 160.3, 139.2, 136.4, 130.3, 126.5, 126.2, 114.0, 67.1, 58.7, 55.5, 53.9, 52.5, 26.4, 23.9.
LC/MS (M+H) =344.19
【0217】
4-(4-クロロフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11k
化合物11jの調製について記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-(4-クロロフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18b(45mg、0.15mmol、1.0当量)及びモルホリン(65.9mg、66.6μL 0.75mmol、5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=18.1mg、収率=34%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.78 - 7.71 (m, 2H), 7.44 - 7.38 (m, 2H), 7.27 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.71 (t, J = 4.7 Hz, 4H), 2.49 - 2.42 (m, 4H), 2.42 - 2.35 (m, 2H), 1.89 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.58 (tdd, J = 9.4, 6.7, 5.5 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.9, 138.5, 136.2, 135.8, 132.5, 130.1, 128.8, 127.4, 67.0, 58.6, 53.8, 52.6, 26.4, 23.8.
LC/MS (M+H) = 348.15
【0218】
4-(3-クロロフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11l
化合物11jの調製について記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-(3-クロロフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18c(72mg、0.24mmol、1.0当量)及びモルホリン(105.5mg、106.6μL 1.21mmol、5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=62.0mg、収率=74%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.76 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.75-7.72 (m, 1H), 7.60 (dt, J = 6.8 Hz, J = 1.9 Hz, 1H), 7.34-7.26 (m, 2H), 7.20 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.14 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.63 (t, J = 4.6 Hz, 4H), 2.40-2.29 (m, 6H), 1.77 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H), 1.48 (m,2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.6, 138.1, 135.6, 134.3, 129.6, 129.5, 128.7, 127.7, 126.8, 67.0, 58.5, 53.7, 52.4, 26.3, 23.7.
LC/MS (M+H) = 348.14
【0219】
4-(2-クロロフェニル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11m
化合物11jの調製について記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-(2-クロロフェニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18d(65mg、0.22mmol、1.0当量)及びモルホリン(95.3mg、96.2μL 1.10mmol、5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=56.0mg、収率=74%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.79 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.45-7.40 (m, 1H), 7.36-7.32 (m, 1H), 7.31-7.26 (m, 2H), 7.18 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.22 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 4.7 Hz, 4H), 2.43-2.31 (m, 6H), 1.85 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.54 (五重線 J = 7.4 Hz, 2H). 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 159.3, 139.2, 135.6, 133.2, 132.9, 131.0, 130.4, 130.1, 129.9, 126.6, 66.9, 58.5, 53.7, 52.0, 26.3, 23.6.
LC/MS (M+H) = 348.14
【0220】
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11n
化合物11jの調製について記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18e(72mg、0.22mmol、1.0当量)及びモルホリン(94.8mg、95.8μL 1.10mmol、5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=53.8mg、収率=65%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.86 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.80 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.27 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 2.44-2.30 (m, 6H), 1.86 (五重線, J = 7.7 Hz, 2H), 1.54 (五重線, J = 7.6 Hz, 2H). 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 159.6, 138.2, 137.5, 136.0, 131.2 (q, J = 32.9 Hz), 129.0, 128.1, 122.6, 66.9, 58.5, 53.7, 52.5, 26.2, 23.6.
LC/MS (M+H) =382.17
【0221】
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(チオフェン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11o
化合物11jの調製について記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-(チオフェン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18f(53mg、0.19mmol、1.0当量)及びモルホリン(85.9mg、86.7μL 0.98mmol、5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=50.9mg、収率=81%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.60 (dd, J = 3.0, 1.3 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 5.2, 1.3 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.37 (dd, J = 5.1, 3.0 Hz, 1H), 4.32 - 4.23 (m, 2H), 3.74 - 3.68 (m, 4H), 2.44 (t, J = 4.6 Hz, 4H), 2.42 - 2.35 (m, 2H), 1.95 - 1.83 (m, 2H), 1.58 (tdd, J = 9.4, 6.7, 5.5 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.7, 136.2, 134.1, 133.6, 129.2, 126.2, 125.8, 124.8, 67.0, 58.7, 53.8, 52.5, 26.4, 23.7.
LC/MS (M+H) =320.14
【0222】
4-(フラン-3-イル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11p
化合物11jの調製について記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-(フラン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18g(43mg、0.17mmol、1.0当量)及びモルホリン(74.1mg、74.9μL 0.85mmol、5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=34.3mg、収率=66%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.68 - 8.62 (m, 1H), 7.78 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.48 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 6.72 (dd, J = 2.0, 0.8 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.72 - 3.66 (m, 4H), 2.45 - 2.40 (m, 4H), 2.39 - 2.33 (m, 2H), 1.87 (p, J = 7.6 Hz, 2H), 1.62 - 1.51 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.1, 146.2, 143.4, 136.1, 132.5, 123.7, 119.1, 107.5, 67.1, 58.7, 53.8, 52.4, 26.4, 23.8.
LC/MS (M+H) =304.16
【0223】
4-(3a,7a-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-2-イル)-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11q
化合物11jの調製について記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-4-(1-ベンゾフラン-2-イル)-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18h(43.4mg、0.14mmol、1.0当量)及びモルホリン(62.4mg、63.1μL 0.72mmol、5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=36.9mg、収率=72%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.94 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.56 (dt, J = 7.7, 1.1 Hz, 1H), 7.39 (dq, J = 8.2, 0.9 Hz, 1H), 7.26 (ddd, J = 8.4, 7.2, 1.3 Hz, 1H), 7.20 - 7.11 (m, 1H), 4.21 (dd, J = 7.9, 6.8 Hz, 2H), 3.65 - 3.55 (m, 4H), 2.37 - 2.32 (m, 4H), 2.31 - 2.26 (m, 2H), 1.81 (p, J = 7.7 Hz, 2H), 1.49 (tdd, J = 9.4, 6.7, 5.5 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 157.7, 154.9, 148.9, 136.0, 129.1, 128.6, 126.4, 123.4, 122.5, 112.7, 111.2, 67.0, 58.6, 53.8, 52.4, 26.4, 23.8.
LC/MS (M+H) =354.18
【0224】
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(ピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン11r
化合物11jの調製について記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-(ピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン18i(53.1mg、0.20mmol、1.0当量)及びモルホリン(87.7mg、88.6μL 1.00mmol、5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=20.1mg、収率=32%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.78 (dd, J = 2.3, 0.9 Hz, 1H), 8.53 (dd, J = 4.8, 1.7 Hz, 1H), 8.14 (dt, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.26 (ddd, J = 8.0, 4.9, 0.9 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.22 - 4.11 (m, 2H), 3.65 - 3.53 (m, 4H), 2.37 - 2.30 (m, 4H), 2.30 - 2.22 (m, 2H), 1.78 (p, J = 7.5 Hz, 2H), 1.47 (tdd, J = 10.3, 6.7, 5.5 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.8, 150.5, 149.1, 136.7, 136.5, 136.1, 130.1, 127.7, 123.1, 67.1, 58.6, 53.8, 52.6, 26.4, 23.8.
LC/MS (M+H) =315.18
【0225】
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-[(E)-2-フェニルエテニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン20a
化合物11jの調製について記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-[(E)-2-フェニルエテニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン19a(52.9mg、0.18mmol、1.0当量)及びモルホリン(79.8mg、80.6μL 1.00mmol、5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=40.5mg、収率=73%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.60 - 7.53 (m, 2H), 7.37 (ddt, J = 8.1, 5.7, 1.9 Hz, 2H), 7.34 - 7.28 (m, 1H), 7.23 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 4.25 (dd, J = 7.7, 6.9 Hz, 2H), 3.74 - 3.68 (m, 4H), 2.43 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 2.41 - 2.34 (m, 2H), 1.94 - 1.82 (m, 2H), 1.63 - 1.53 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 137.0, 136.7, 136.5, 136.3, 129.1, 128.9, 127.5, 124.8, 121.7, 67.1, 58.7, 53.9, 52.3, 26.5, 23.8.
LC/MS (M+H) =340.20
【0226】
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(2-フェニルエチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン21a
Pd/C10%(3.6mg)及びMeOH(10mL)を、マグネチックスターラーを備えた反応器(20mL容量)に入れた。2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-[(E)-2-フェニルエテニル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン20a(36.7mg、0.11mmol)を添加し、最初にアルゴンで、次いで、水素で4回、大気圧でフラッシュすることによって、マイクロ反応器をパージした。得られた混合物を室温で終夜磁気的に撹拌した。セライトに通す濾過によって触媒粒子を溶液から除去し、揮発物を蒸発させて、表題化合物(36.8mg、99%)を得た。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.68 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 7.38 - 7.31 (m, 2H), 7.30 - 7.22 (m, 3H), 6.93 (dd, J = 4.0, 1.0 Hz, 1H), 4.27 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.77 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.04 - 2.92 (m, 4H), 2.54 - 2.47 (m, 4H), 2.47 - 2.41 (m, 2H), 1.92 (五重線, J = 7.8 Hz, 2H), 1.66-1.58 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 161.2, 143.0, 140.9, 135.9, 128.5, 128.5, 127.8, 126.3, 67.1, 58.6, 53.8, 51.8, 33.4, 32.2, 26.4, 23.7.
LC/MS (M+H) =342.22
【0227】
方法4:4位における第二級脂肪族アミンの導入
代替方法では、ピリダジン部分の4-アリール基を、スキーム4において例証される通り、第二級脂肪族アミンNR7R8によって置きかえることもできる。DMF中、NaHを使用する適切なアルキル-二ハロゲン化物による4-ハロゲノピリダジノンの第一のN-アルキル化は、スキーム3おいて例証される通り、中間体17をもたらした。次いで、適切な脂肪族アミンNHR3R4との求核置換反応を実施して、24をもたらした。最後に、HNR7R8の利用によるSNAr反応により、一般式25の化合物を提供した。
【0228】
【0229】
条件:a)Br(CH2)n'+3-X、NaH、DMF、0℃→25℃、12時間。b)HNR3R4、NaI、K2CO3、MeCN、80℃、終夜c)HNR7R8、K2CO3、MeCN、80℃、18時間。
【0230】
ここで、-NR7R8は、上記で定義した通りの窒素含有ヘテロシクロアルキルを形成することができる。
【0231】
4-クロロ-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン24a
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(100mg、0.45mmol、1当量)及びモルホリン(78.8mg、0.90mmol、2当量)、NaI(6.8mg、0.04mmol、0.1当量)、K2CO3(125.0mg、0.90mmol、2.0当量)から出発して、EtOAc/MeOH/NH4OH 85/13/2を溶離液として使用するシリカゲルクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=63mg、収率=51%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.62 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.67-3.61 (m, 4H), 2.40-2.29 (m, 6H), 1.85-1.76 (m, 2H), 1.54-1.44 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 157.6, 137.1, 134.8, 128.9, 66.9, 58.4, 53.7, 52.8, 26.1, 23.5.
【0232】
(実施例A-4)
2-(4-モルホリノブチル)-4-(ピペリジン-1-イル)ピリダジン-3(2H)-オン25aの調製
MeCN(1.0mL)中、アルゴン下の4-クロロ-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン24a(63mg、0.23mmol)の溶液に、ピペリジン(38.9mg、45.1μL、0.45mmol)、K2CO3(63.07mg、0.46mmol)及びNaI(3.7mg、10mol%)を添加し、反応混合物を、アルゴン下、80℃で16時間にわたって加熱した。次いで、混合物をH2O(8mL)でクエンチし、EtOAc(10mL)で2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。得られた残留物を、EtOAc/MeOH/NH4OH:85/15/0.1を溶離液として使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物25aを得た(質量=52mg、収率=71%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.55 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 6.22 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.14 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.74 (dd, J = 5.3 Hz, J = 4.1 Hz, 4H), 3.37 (dd, J = 6.3 Hz, J = 4.2 Hz, 4 H), 2.53-2.41 (m, 6H), 2.1 (五重線, J = 7.3 Hz, 2H), 1.73-1.68 (m, 4H), 1.66-1.54 (m, 4H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 158.2, 148.7, 137.5, 108.1, 68.9, 58.8, 53.8, 52.1, 49.4, 26.4, 25.8, 24.7, 23.6
LC/MS (M+H) = 312.23
【0233】
方法5:4位におけるヘテロ環式芳香族アミンの導入
代替方法では、ピリダジン部分の4-アリール基を、ヘテロ環式芳香族アミン(ピロール、ピラゾール及びイミダゾール)によって置きかえることもできる。Pd2(dba)3及びRuPhosを利用するバックワルド-ハートウィッグクロスカップリング反応は、先に記述した中間体17から出発して実施することができる。次に、適切な脂肪族アミンNHR3R4との求核置換反応を実施して、一般式27の化合物をもたらした。ピロールの使用は、本発明の実施例を提供した。
【0234】
【0235】
条件:a)Pd2(dba)3、(5mol%)、RuPhos(20mol%)、Cs2CO3(2.5当量)、ジオキサン、100℃、18時間;b)NHR3R4、NaI、Na2CO3、MeCN、80℃、終夜。
【0236】
2-(4-クロロブチル)-4-(1H-ピロール-1-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン26a
マイクロ波バイアル(オーブン乾燥したアルゴン下のもの)に、4-クロロ-2-(4-クロロブチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン17(60mg、0.27mmol、1.0当量)、ピロール(36.4mg、0.54mmol、2.0当量)、Cs2CO3(223.3mg、0.68mmol、2.5当量)を投入した。次いで、トリス((1E,4E)-1,5-ジフェニルペンタ-1,4-ジエン-3-オン)ジパラジウム(12.8mg、5mol%)及びRuPhos(25.3mg、20mol%)、続いて、ジオキサン(1.5mL)を添加した。バイアルに正しく蓋をし、混合容器を排気し、アルゴンを再充填し(プロセスを3回繰り返した)、出発材料の完全変換まで100℃で加熱した。反応変換をHPLCによってモニターし、通常18時間以内に完了した。室温に冷却した後、反応混合物を蒸発乾固させた。粗製物をEtOAc(30mL)及びH2O(50mL)に通して分配した。水性相をEtOAc(20mL)で2回抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。粗材料を、Hept/EtOAc:5/1を溶離液として使用するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物26aを橙色油状物(質量=40.8mg、収率=60%)として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.78 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 7.49 (t, J = 2.3 Hz, 2H), 7.03 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 6.33 (t, J =2.3 Hz, 2H), 4.27 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.57 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.01 (五重線, J = 7.1 Hz, 2H), 1.87-1.76 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 156.6, 137.1, 137.0, 120.9, 115.6, 111.8, 51.7, 44.2, 29.5, 25.7.
【0237】
(実施例A-5)
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(1H-ピロール-1-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン27aの調製
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-(4-クロロブチル)-4-(1H-ピロール-1-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン26a(40.8mg、0.16mmol、1当量)及びモルホリン(70.6mg、71.3μL、0.81mmol、5当量)、NaI(2.4mg、0.016mmol、0.1当量)、Na2CO3(34.5mg、0.32mmol、2当量)から出発して、EtOAc中0%から15%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=40mg、収率=80%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.74 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 7.47 (t, J = 2.3 Hz, 2H), 7.01 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 6.31 (t, J = 2.3 Hz, 2H), 4.23 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 2.42-2.31(m, 6H), 1.84(m, J = 7.7 Hz), 1.53 (m, J = 6.9 Hz, 2H).
LC/MS (M+H) =303.18
【0238】
方法6:
代替方法では、ピリダジン部分の4-アリール基を、スキーム5において例証される通り、アリールスルフィド又はアリールアルコキシドによって置きかえることもできる。上述した4-クロロピリダジノン24から出発して、求核芳香族置換条件下でのナトリウムアリールチオレート又はナトリウムアリールオキシドとの反応は、一般式28及び29の化合物をそれぞれもたらした。チオフェノール及びフェノールの使用は、本発明の実施例を提供した。
【0239】
【0240】
条件:NaH、DMF、45°C、0℃、30分、次いで、25の添加、45℃、3時間
【0241】
(実施例A-6)
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-(フェニルスルファニル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン28a
反応は、アルゴン雰囲気下、無水条件で実施した。0℃に冷却した乾燥DMF(1.0mL)中の4-クロロ-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン24a(62.9mg、0.23mmol、1当量)の溶液に、NaH(5.8mg、0.24mmol、1.05当量)を小分けにして添加し、混合物を0℃で30分間にわたって撹拌した。次いで、チオフェノール(28.0mg、0.25mmol、1.1当量)を0℃で滴下添加し、混合物を45℃で3時間にわたって加熱した。混合物をH2O(15mL)でクエンチし、EtOAc(2×15mL)で2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。蒸発乾固後、残留物を、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製した(質量=31.5mg、収率=39%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.54-7.50 (m, 2H), 7.48-7.44 (m, 3H), 7.43 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 6.25 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 7.3Hz, 2H), 3.67 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 2.44-2.30 (m, 6H), 1.83 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.55-1.45 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 158.0, 147.0, 135.7, 135.5, 130.2, 128.5, 121.4, 67.0, 58.4, 53.6, 51.6, 26.2, 23.5.
LC/MS (M+H) =346.16
【0242】
2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-4-フェノキシ-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン、29a
28aについて記述したものと同じ手順を使用し、4-クロロ-2-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン24a(45.0mg、0.16mmol、1当量)及びフェノール(18.7mg、17.5μL、0.20mmol、1.2当量)から出発して、EtOAc中0%から10%のMeOHの勾配を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得された(質量=39.1mg、収率=71.7%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.53 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.44-7.38 (m, 2H), 7.28-7.22 (m, 1H), 7.12-7.07 (m, 2H), 6.20 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.69 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 2.48-2.33 (m, 6H), 1.86 (五重線, J = 4.7 Hz, 2H), 1.60-1.49 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 156.9, 155.6, 153.3, 136.3, 130.3, 126.3, 120.9, 108.1, 66.8, 58.3, 53.6, 51.6, 26.2, 23.7.
LC/MS (M+H) =330.18
【0243】
方法7:
DMF中、NaHを用いる1,3-ジオキソラン-メチルスルフェート誘導体30による1のN-アルキル化により、酸性媒体中でのジオキソラン部分の脱保護後、ジオール31を生じさせた。ジブチルスズオキシド及びEt3Nの存在下、TsClによる第一級アルコール31の化学選択的トシル化により、化合物32を産出した。最後に、適切な脂肪族アミンNHR3R4との求核置換反応を実施して、一般式33の化合物をもたらした。
【0244】
【0245】
条件:a)NaH、DMF、0℃、30分、次いで、18、0℃→25℃、終夜;b)1N HCl、25℃、2時間;c)Bu2SnO(4mol%)、TSCl、Et3N、DCM、25℃、16時間;d)NHR3R4、K2CO3、KI、MeCN、80℃、16時間。
【0246】
2-(3,4-ジヒドロキシブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン31a
反応は、アルゴン雰囲気下、無水条件で実施した。0℃に冷却した乾燥DMF(3.6mL)中の4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン1(172.2mg、0.93mmol、1当量)の溶液に、NaH(44.6mg、1.86mmol、2.0当量)を小分けにして添加し、混合物を0℃で30分間にわたって撹拌した。次いで、2-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)エチルメタンスルホネート30ref(250mg、1.11mmol、1.2当量)を0℃で滴下添加し、混合物を室温まで加温させ、終夜撹拌した。混合物をH2O(15mL)でクエンチし、EtOAc(2×15mL)で2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。次いで、粗製物をTHFに溶解し、1N HCl(5.2ml、10当量)を添加し、得られた混合物を25℃で2時間にわたって撹拌した。蒸発乾固後、残留物を、ヘプタン/EtOAc(6/4)を溶離液として使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。表題化合物が取得された(質量=130mg、収率=57%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.92 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.80-7.71 (m, 2H), 7.50-7.41 (m, 3H), 7.33, (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.72 (ddd, J = 13.0 Hz, J = 10.1 Hz, J = 4.8 Hz, 1H), 4.18 (ddd, J = 13.2 Hz, J = 5.1 Hz, J = 4.1 Hz, 1H), 3.67-3.57 (m, 2H), 3.56-3.48 (m, 1H), 3.21 (bs, OH), 2.03-1.94 (m, 1H), 1.91-1.81 (m, 1H).
Ref Eur. J. Org. Chem.、2015(27)、6075~6083; 2015
【0247】
2-ヒドロキシ-4-(6-オキソ-5-フェニルピリダジン-1(6H)-イル)ブチル4-メチルベンゼンスルホネート32a
DCM(5.2mL)中の2-(3,4-ジヒドロキシブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン31a(148mg、0.57mmol、1当量)の溶液に、Bu2SnO(5.7mg、0.02mmol、0.04当量)、p-TsCl(195.1mg、1.02mmol、1.8当量)及びEt3N(103.6mg、142μL、1.02mmol、1.8当量)を添加した。反応混合物を、TLCが出発材料の完全消費を示すまで(約16時間)撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮した。粗製物を、Et2O/Et3N:95/5で前処理したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。EtOAc/ヘプタン:4/1を使用して、表題化合物が取得された(質量=138mg、59%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.87 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.77-7.71 (m, 4H), 7.45-7.38 (m, 3H), 7.33-7.27 (m, 3H), 4.63 (ddd, J = 13.3 Hz, J = 10.4 Hz, J = 4.5 Hz, 1H), 4.13 (ddd, J = 13.5 Hz, J = 5.3 Hz, J = 4.4 Hz, 1H), 3.97 (d, J = 5.3 Hz, 2H, 1H), 3.78-3.70 (m, 1H), 2.40 (s, 3H), 2.10-2.00 (m, 1H), 1.79 (ddt, J = 14.2 Hz, J = 10.6 Hz, J = 4.4 Hz, 1H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 161.0, 144.9, 139.9, 137.3, 133.5, 132.7, 129.9, 129.8, 128.7, 128.5, 128.0, 127.9, 73.1, 65.9, 48.7, 32.5, 21.7.
【0248】
(実施例A-7)
2-(4-(ベンジル(メチル)アミノ)-3-ヒドロキシブチル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オン、33a
10dについて記述したものと同じ手順を使用し、2-ヒドロキシ-4-(6-オキソ-5-フェニルピリダジン-1(6H)-イル)ブチル4-メチルベンゼンスルホネート32a(30mg、0.072mmol、1当量)及びN-メチルベンジルアミン(17.54mg、18.7μL、0.14mmol、2.0当量)、NaI(1.0mg、0.1当量)、K2CO3(24.0mg、0.17mmol、2.4当量)から出発して、塩化及び凍結乾燥後、表題化合物が取得された(質量=8.0mg、収率=30%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.82-7.76 (m, 2H), 7.47-7.40 (m, 3H), 7.34-7.21 (m, 6H), 4.48 (dt, J = 12.9 Hz, J = 7.5 Hz, 1H), 4.37 (ddd, J = 12.9 Hz, J = 7.8 Hz, J = 5.4 Hz), 3.82-3.75 (m, 1H), 3.65(d, J = 13.0 Hz, 1H), 3.49 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 2.49 (dd, J = 12.1 Hz, J = 9.6 Hz, 1H), 2.4 (dd, J = 12.3 Hz, J = 3.7 Hz, 1H), 2.24 (S , 3H), 2.07-1.99 (m, 1H), 1.90-1.81 (m, 1H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.3, 139.7, 136.4, 134.0, 129.5, 129.0, 128.7, 128.4, 128.3, 127.5, 127.2, 64.9, 63.0, 62.5, 49.8, 42.2, 33.7.
LC/MS (M+H) =364.12
【0249】
一般的な方法及びピリドン、ピリミドンに由来する例。
代替として、ピリダジノン環を、経路1又は2の後に、スキーム7において描写されるのと同様の4ステップシーケンスで、一般式40及び41のピリドン又はピリミドン環によって置きかえることができる。
【0250】
【0251】
条件:a)Na2CO3、Pd(PPh3)4、DME、H2O、μ波、100℃、30分。b)Br-(CH2)n'+3-Cl、K2CO3、MeCN、25℃、終夜。C) HNR3R4、K2CO3、NaI、MeCN、80℃、16時間。
【0252】
2-メチル-5-フェニルピリミジン-4-オール36a
マイクロ波バイアル(オーブン乾燥したアルゴン下のもの)に、フェニルボロン酸(257.4mg、2.12mmol、2.0当量)、2-メチル-5-ブロモピリミジン-4-オール34a(200mg、1.06mmol、1.0当量)、炭酸ナトリウム(148mg、1.40mmol、1.3当量)を投入した。次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(61.3mg、5mol%)、続いて、DME(4.2mL)及びH2O(1.4mL)を添加した。バイアルに正しく蓋をし、混合容器を排気し、アルゴンを再充填し(プロセスを3回繰り返した)、出発材料の完全変換まで、マイクロ波照射下、100℃で加熱した。反応変換をHPLCによってモニターし、通常30分以内に完了した。室温に冷却した後、反応混合物を蒸発乾固させた。粗製物をDCM(20mL)及びH2O(15mL)に通して分配した。水性相をDCM(10mL)で2回抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。粗材料を、DCM/MeOH 95:5を溶離液として使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(質量=120mg、収率=61%)を産出した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 13.27 (bs, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.53-7.49 (m, 2H), 7.29-7.16 (m, 3H), 2.33 (s, 3H).
【0253】
5-ブロモ-3-(4-クロロブチル)-3,4-ジヒドロピリミジン-4-オン36b
反応は、アルゴン雰囲気下、無水条件で実施した。乾燥MeCN(3.1mL)中の5-ブロモピリミジン-4-オール(100mg、0.57mmol、1.0当量)の溶液に、1-ブロモ-4-クロロブタン(196mg、1.14mmol、2当量)、K2CO3(158mg、1.14mmol、2当量)を添加し、混合物を80℃で終夜撹拌した。混合物をH2O(5mL)でクエンチし、EtOAc(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。粗製物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(固体負荷、溶離液:ヘプタン/EtOAc:3/1から1/1)によって精製して、表題化合物(質量=47mg、収率=31%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.17 (s, 1H), 8.04(s, 1H), 3.98 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 1.97-1.88 (m, 2H), 1.85-1.76 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3): δ 157.8, 153.9, 150.0, 114.4, 47.6, 44.0, 29.3, 26.5.
【0254】
3-フェニルピリジン-2-オール37
36aについて記述したものと同じ手順を使用し、3-ブロモピリジン-2-オール35(400mg、2.23mmol、1.0当量)、フェニルボロン酸(336.4mg、2.76mmol、1.2当量)及び炭酸カリウム(490.0mg、4.60mmol、2当量)から出発して、ヘプタン中50から80%のEtOAcの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物が取得されて、表題化合物を白色固体として得た(質量=183mg、収率=46%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.93 (br s, 1H), 7.69 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.57 (dd, J = 6.9, 2.0 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.38-7.30 (m, 2H), 6.34 (t, J = 6.7 Hz, 1H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3): δ 164.2, 139.9, 136.8, 134.0, 131.9, 128.8, 128.5, 128.0, 107.3.
【0255】
3-(4-クロロブチル)-2-メチル-5-フェニル-3,4-ジヒドロピリミジン-4-オン38a
MeCN(4.4mL)中の2-メチル-5-フェニルピリミジン-4-オール36a(110mg、0.59mmol、1当量)の溶液に、K2CO3(245mg、1.77mmol、3当量)及び1-ブロモ-4-クロロブタン(304mg、1.77mmol、3当量)を添加し、得られた混合物を、アルゴン下、室温で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を蒸発乾固させた。粗製物をEtOAc(20mL)及びH2O(15mL)に通して分配した。水性相をEtOAc(10mL)で2回抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。粗材料を、DCMを溶離液として使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した(質量=55mg、収率=34%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.94 (s, 1H), 7.63-7.60 (m, 2H), 7.41-7.30 (m, 3H), 4.12(t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.61 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 2.63 (s, 3H), 1.94-1.91 (m, 4H). ). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 166.8, 165.8, 156.4, 133.5, 129.0, 128.6, 128.1, 119.1, 85.7, 44.7, 29.4, 26.3, 25.9.
【0256】
3-(4-クロロブチル)-5-フェニル-3,4-ジヒドロピリミジン-4-オン38b
化合物18aの調製について記述したものと同じ手順を使用し、5-ブロモ-3-(4-クロロブチル)-3,4-ジヒドロピリミジン-4-オン36b(47mg、0.18mmol、1.0当量)及びフェニルボロン酸(43.2mg、0.35mmol、2当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=44.6mg、収率=96%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.08 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.66-7.61 (m, 2H), 7.41-7.33 (m, 3H), 3.99 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.55 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.00-1.90 (m, 2H), 1.87-1.78 (m, 2H).
【0257】
1-(4-クロロブチル)-3-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン39
38aについて記述したものと同じ手順を使用し、3-フェニルピリジン-2-オール(100mg、0.58mmol、1当量)及び1-ブロモ-4-クロロブタン(300.5mg、1.75mmol、3当量)から出発して、表題化合物が不透明油状物として取得された(質量=84.3mg、収率=55%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.68-7.63 (m, 2H), 7.46 (dd, J = 6.9 Hz, J = 2.2 Hs), 1H), 7.40-7.35 (m, 2H), 7.32-7.29 (m, 1H), 7.26 (dd, J = 6.7 Hz, J = 2.1 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.56 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.99-1.90 (m, 2H), 1.89-1.80 (m, 2H). ). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 161.5, 137.5, 136.8, 136.5, 132.0, 128.7, 128.1, 127.7, 49.3, 44.5, 29.5, 26.5.
【0258】
(実施例A-8)
2-メチル-3-(4-モルホリノブチル)-5-フェニルピリミジン-4(3H)-オン、40a
9bについて記述したものと同じ手順を使用し、3-(4-クロロブチル)-2-メチル-5-フェニル-3,4-ジヒドロピリミジン-4-オン39(63mg、0.23mmol、1当量)及びモルホリン(49.6mg、50.1μl、0.57mmol、2.5当量)、NaI(0.9mg、0.023mmol、0.1当量)、K2CO3(62.9mg、0.45mmol、2.0当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=44mg、収率=59%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.93 (s, 1H), 7.64-7.58 (m, 2H), 7.41-7.29 (m, 3H), 4.10-4.05 (m, 2H), 3.70 (dd, J = 5.3 Hz, J = 4.3 Hz, 4H), 2.50-2.37 (m, 6H), 1.76 (五重線, J = 8.0 Hz, 2H), 1.62 (五重線, J = 7.4 Hz, 2H)
13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 161.3, 158.3, 149.9, 133.7, 128.6, 128.5, 128.3, 124.9, 66.9, 58.2, 53.8, 45.1, 26.2, 23.8, 23.2.
LC/MS (M+H) =328.20
【0259】
3-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-5-フェニル-3,4-ジヒドロピリミジン-4-オン40b
9bについて記述したものと同じ手順を使用し、3-(4-クロロブチル)-5-フェニル-3,4-ジヒドロピリミジン-4-オン38b(44mg、0.16mmol、1当量)及びモルホリン(72.9mg、73.7μl、083mmol、5.0当量)、NaI(2.5mg、0.016mmol、0.1当量)、Na2CO3(35.7mg、0.34mmol、2.0当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=34mg、収率=65%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.03 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.61-7.57 (m, 2H), 7.38-7.33 (m, 2H), 7.32-7.28 (m, 1H), 3.95 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 4.6 Hz, 4H), 2.39-2.29 (m, 6H), 1.82-165 (m, 2H), 1.55-1.47 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.3, 150.7, 149.9, 133.0, 128.5, 128.4, 128.3, 127.7, 66.7, 58.2, 53.6, 47.6, 27.0, 23.2.
LC/MS (M+H) =314.19
【0260】
1-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-3-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン、41a
9bについて記述したものと同じ手順を使用し、1-(4-クロロブチル)-3-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン36b(84mg、0.32mmol、1当量)及びモルホリン(139.8mg、141μl、1.60mmol、5当量)、NaI(4.8mg、0.032mmol、0.1当量)、Na2CO3(68.0mg、0.64mmol、2.0当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=84.3mg、収率=84%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.67-7.63 (m, 2H), 7.45 (dd, J = 6.9 Hz, J = 2.1 Hz, 1H), 7.40-7.34 (m, 2H), 7.32-7.27 (m, 1H), 7.25 (dd, J J = 6.9 Hz, J = 2.1 Hz, 1H), 4.0 (t, J = 7.6 Hz), 3.68 (J = 4.8 Hz), 2.45-2.32 (m, 6H), 1.81 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.55 (五重線, J = 7.7 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 161.3, 106.0, 137.4, 136.9, 136.6, 131.9, 128.6, 128.1, 127.6, 67.0, 58.1, 53.6, 50.2, 27.0, 23.7.
LC/MS (M+H) =313.19
【0261】
1-{4-[ベンジル(メチル)アミノ]ブチル}-3-フェニル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン41b
9bについて記述したものと同じ手順を使用し、1-(4-クロロブチル)-3-フェニル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン36b(38mg、0.14mmol、1当量)及びN-メチルベンジルアミン(26.4mg、28μl、0.22mmol、1.5当量)、NaI(2.2mg、0.014mmol、0.1当量)、Na2CO3(23.1mg、0.22mmol、1.5当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=32.7mg、収率=65%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.58-7.56 (m, 2H), 7.38 (dd, J = 6.8, 1.9 Hz, 1H), 7.32-7.18 (m, 9H), 6.18 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 3.91 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.66 (s, 2H), 2.57 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.75 (五重線, J = 7.2 Hz, 2H), 1.69-1.61 (m, 2H). ). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 161.6, 137.8, 137.0, 136.9, 135.0, 131.9, 130.1, 128.9, 128.8, 128.4, 128.2, 127.8, 103.3, 61.6, 56.1, 50.1, 41.2, 26.9, 23.4,
LC/MS (M+H) = 347.15
【0262】
一般的な方法及びピラジノンに由来する例
代替として、ピリダジノン環を、スキーム8において描写される通りに、ピラジノン環によって置きかえることができる。2,3-Cl2-ピラジンから出発して、Pd(PPh3)4の助力を受ける鈴木宮浦反応、続いて、HClによる処理は、主要中間体3-フェニルピラジン-2-オール44をもたらした。DMF中、NaHの存在下での1-ブロモ-4-クロロブタンによる44のアルキル化は、中間体45をもたらした。最後に、適切な脂肪族アミンNHR3R4との求核置換反応を実施して、一般式46の化合物をもたらした。
【0263】
【0264】
条件:a)ArB(OH)2、Na2CO3、Pd(PPh3)4、DME/H2O、85℃、16時間;b)HCl 15%、85℃、5時間。c)NaH、Br(CH2)4Cl、室温、3時間;d)HNR3R4、Na2CO3、NaI触媒、MeCN、80℃、16時間。
【0265】
2-クロロ-3-フェニルピラジン43:
マイクロ波バイアル(オーブン乾燥したアルゴン下のもの)に、4,2,3-ジクロロピラジン42(116mg、0.78mmol、1.0当量)、フェニルボロン酸(94.9mg、0.78mmol、1.0当量)、Na2CO3(82.9mg、0.78mmol、1.0当量)を投入した。次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(45.4mg、5mol%)、続いて、DME(2.7mL)及び水(1.16mL)を添加した。バイアルに正しく蓋をし、混合容器を排気し、アルゴンを再充填し(プロセスを3回繰り返した)、85℃で16時間にわたって加熱した。粗製物をEtOAc(30mL)及びH2O(50mL)に通して分配した。水性相をEtOAc(20mL)で2回抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。粗材料を、Hept/EtOAc:6/1を溶離液として使用するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物43(質量=84.0mg、収率=57%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.61(d, J = 2.4Hz, 1H), 8.36 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.81-7.79(m, 2H), 7.50-7.44 (m, 3H).
【0266】
3-フェニルピラジン-2-オール44
2-クロロ-3-フェニルピラジン(57mg、0.3mmol)をHCL15%(6mL)に懸濁し、得られた混合物を5時間にわたって還流下で加熱した。冷却した後、溶液をNaOH 2NでpHがおよそ5~6に到達するまで処理した。次いで、水性層をDCM(3×)で抽出した。有機相を収集し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空で除去して、白色固体(m=46mg、収率=89%)を産出した。固体を更に精製することなく次の工程において使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 13.24 (広幅なs, 1H) 8.12-8.06 (m, 2H), 7.43 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 7.30-7.22 (m, 3H), 7.02 (d, J = 4.0 Hz, 1H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 157.7, 153.8, 135.7, 130.1, 128.8, 128.2, 125.1, 124.8.
【0267】
1-(4-クロロブチル)-3-フェニル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン45
反応は、アルゴン雰囲気下、無水条件で実施した。0℃に冷却した乾燥DMF(0.9mL)中の3-フェニルピラジン-2-オール44(45mg、0.26mmol、1当量)の溶液に、NaH(1.5当量、9.4mg、0.39mmol、1.5当量)を小分けにして添加し、混合物を0℃で30分間にわたって撹拌した。次いで、1-ブロモ-4-クロロブタン(134.4mg、91μL、0.78mmol、3.0当量)を0℃で添加し、混合物を室温まで加温させ、3時間にわたって撹拌した。混合物をH2O(5mL)でクエンチし、EtOAc(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。粗製物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(固体負荷、溶離液:ヘプタン/EtOAc:1/2)によって精製して、表題化合物(質量=25.6mg、収率=37%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.15-8.07 (m, 2H), 7.30-7.23 (m, 1H), 6.94 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 3.84 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.42(t, J = 6.3 Hz, 2H), 1.86-1.77 (m, 2H), 1.73-1.65 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 155.5, 153.7, 135.9, 129.9, 129.0, 128.0, 127.7, 123.4, 49.2, 44.2, 29.4, 26.1.
【0268】
(実施例A-9)
1-[4-(モルホリン-4-イル)ブチル]-3-フェニル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン46a
9bについて記述したものと同じ手順を使用し、1-(4-クロロブチル)-3-フェニル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン45(25.6mg、0.97mmol、1当量)及びモルホリン(42.4mg、42.9μl、0.48mmol、2.5当量)、NaI(1.5mg、0.001mmol、0.1当量)、Na2CO3(20.8mg、0.19mmol、2.0当量)から出発して、表題化合物が取得された(質量=22.9mg、収率=75%)。塩化及び凍結乾燥により、対応する塩酸塩をもたらした。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.31-8.20(m, 2H), 7.45-7.34 (m, 4H), 7.08 (d, J = 4.2Hz), 3.96 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.67 (t, J = 4.9 Hz), 2.43-2.30 (m, 6H), 1.82 (五重線, J = 7.5 Hz, 2H), 1.54 (m, J = 7.4 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 155.5, 153.2, 136.1, 129.8, 128.9, 128.0, 127.8, 123.3, 66.9, 58.0, 53.0, 49.9, 26.5, 23.5.
LC/MS (M+H) =314.18
【0269】
第B部.インビトロ薬理学:結合アッセイ
σ1受容体との結合アッセイ
σ1結合アッセイは、Ganapathyら(Ganapathy, M.E.ら(1999)、J. Pharmacol. Exp. Ther.、28:251~260)に従って実施した。σ1結合アッセイは、Jurkat細胞膜(チューブ当たり10~20mgのタンパク質)を、[3H](+)ペンタゾシン、選択的S1Rリガンド(15nM)及びある範囲の濃度の試験化合物とともに、5mMのトリス/HCl緩衝液(pH=7.4)中、37℃で2時間にわたってインキュベートすることによって行った。[3H]-(+)-ペンタゾシン結合の阻害アッセイは、主として、潜在的なS1Rリガンドの阻害定数(Ki)を決定するために使用される。これらのアッセイは、単一濃度の[3H]-(+)-ペンタゾシンをそのKD付近の濃度で、及び漸増濃度の非放射性リガンドを用いて実施される。
【0270】
【0271】
【0272】
【国際調査報告】