(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-22
(54)【発明の名称】分子ケミカルイメージングとRGBイメージングの融合
(51)【国際特許分類】
G06T 5/00 20060101AFI20230215BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20230215BHJP
G06T 1/40 20060101ALI20230215BHJP
【FI】
G06T5/00 730
G06T7/00 350C
G06T1/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022545109
(86)(22)【出願日】2020-10-02
(85)【翻訳文提出日】2022-07-25
(86)【国際出願番号】 US2020053914
(87)【国際公開番号】W WO2021067677
(87)【国際公開日】2021-04-08
(32)【優先日】2019-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507252100
【氏名又は名称】ケムイメージ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】ゴマー・ヘザー
(72)【発明者】
【氏名】トレッド・パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ワン・ジハン
【テーマコード(参考)】
5B057
5L096
【Fターム(参考)】
5B057AA07
5B057BA02
5B057CA01
5B057CA08
5B057CA12
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5B057DC22
5L096AA02
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5L096HA11
(57)【要約】
分子ケミカルイメージング(MCI)および赤緑青(RGB)画像を融合する方法、システム、およびコンピュータプログラム製品が、本明細書に開示される。サンプルは、サンプルと相互作用し、MCI画像およびRGB画像を形成するために使用される照明光子で照明される。MCI画像とRGB画像は、数学演算によって融合され、検出オーバーレイを有するRGB画像を生成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を融合する方法であって、
サンプルを照明光子で照明することと、
前記サンプルと相互作用し、第1のカメラチップに移動した相互作用光子から第1のサンプル画像を取得することと、
前記サンプルと相互作用し、第2のカメラチップに移動した相互作用光子から第2のサンプル画像を取得することと、
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像に重み付けすることにより、前記第1のサンプル画像と前記第2のサンプル画像とを融合することと、
を含み、
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の前記重み付けは、画像重み付けベイズ融合(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、または線形判別分析(LDA)の1つ以上によって実行され、それによって融合スコア画像を生成する、方法。
【請求項2】
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のそれぞれにおいてグレアを検出することと、
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のうちグレアと識別された部分を分類しないことと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の強度を正規化することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択され、前記第2のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のサンプル画像はRGBであり、前記第2のサンプル画像はVis-NIRである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のサンプル画像は、色相、彩度、明度(HSV)に変換されるRGBであり、前記第1のサンプル画像の明度次元は省略される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のサンプル画像は、Vis-NIRである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
画像を融合するためのシステムであって、
サンプルを照明光子で照明するように構成された照明源と、
前記サンプルと相互作用した相互作用光子から第1のサンプル画像を取得するように構成された第1のカメラチップと、
前記サンプルと相互作用した相互作用光子から第2のサンプル画像を取得するように構成された第2のカメラチップと、
動作中に、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像に重み付けすることにより、前記第1のサンプル画像と前記第2のサンプル画像とを融合するプロセッサと、
を含み、
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の前記重み付けは、画像重み付けベイズ融合(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、または線形判別分析(LDA)の1つ以上によって実行され、それによって融合スコア画像を生成する、システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のそれぞれにおいてグレアを検出し、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のうちグレアと識別された部分を分類しない、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の強度を正規化する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択され、前記第2のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択される、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1のサンプル画像はRGBであり、前記第2のサンプル画像はVis-NIRである、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1のサンプル画像はRGBであり、前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像をRGBから色相、彩度、明度(HSV)に変換し、前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像の明度次元を省略する、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記第2のサンプル画像は、Vis-NIRである、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体上の命令によって具体化された画像を融合するためのコンピュータプログラム製品であって、前記命令がプロセッサによって実行されると、
照明源が、照明光子でサンプルを照明し、
第1のカメラチップが、前記サンプルと相互作用した相互作用光子から第1のサンプル画像を取得し、
第2のカメラチップが、前記サンプルと相互作用した相互作用光子から第2のサンプル画像を取得し、
前記プロセッサが、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像に重み付けすることにより、前記第1のサンプル画像と前記第2のサンプル画像とを融合し、
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の前記重み付けは、画像重み付けベイズ融合(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、または線形判別分析(LDA)の1つ以上によって実行され、それによって融合スコア画像を生成する、コンピュータプログラム製品。
【請求項16】
前記命令により、前記プロセッサが、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のそれぞれにおいてグレアを検出し、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のうちグレアと識別された部分を分類しない、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項17】
前記命令により、前記プロセッサが、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の強度を正規化する、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項18】
前記第1のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択され、前記第2のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択される、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項19】
前記第1のサンプル画像はRGBであり、前記第2のサンプル画像はVis-NIRである、請求項18に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項20】
前記第1のサンプル画像はRGBであり、前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像をRGBから色相、彩度、明度(HSV)に変換し、前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像の明度次元を省略する、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項21】
前記第2のサンプル画像は、Vis-NIRである、請求項20に記載のコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2019年10月2日に出願された米国仮特許出願第62/909,525号の優先権を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
〔開示分野〕
分子ケミカルイメージング(MCI)は、目的の有機、無機、生物学的サンプルを分析するための強力な技術であるが、欠点もある。1つの欠点は、イメージングハードウェアにおける制限により、多くの実装でリアルタイムまたはほぼリアルタイムのイメージングが達成されていないことである。もう1つの欠点は、生成されたMCI画像を単独で使用する場合、解釈が困難な場合があることである。これは、生物学的または医療的な適用において特に重要である。複数の画像からの情報を融合し、より大きな情報およびコントラストを含む単一の画像にすることが引き続き求められている。
【0003】
〔概要〕
本開示は、目的のサンプルから生成された2つ以上の画像を融合するイメージング技術の様々な実施形態を企図する。
【0004】
一実施形態では、画像を融合する方法があり、この方法は、サンプルを照明光子で照明することと;サンプルと相互作用し、第1のカメラチップに移動した相互作用光子から第1のサンプル画像を取得することと;サンプルと相互作用し、第2のカメラチップに移動した相互作用光子から第2のサンプル画像を取得することと;第1のサンプル画像および第2のサンプル画像に重み付けすることにより、第1のサンプル画像と第2のサンプル画像とを融合することと、を含み、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像の重み付けは、画像重み付けベイズ融合(Image Weighted Bayesian Fusion)(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、または線形判別分析(LDA)の1つ以上によって実行され、それによって融合スコア画像を生成する。
【0005】
別の実施形態では、この方法はまた、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像のそれぞれにおいてグレアを検出することと、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像のうちグレアと識別された部分を分類しないことと、を含む。
【0006】
別の実施形態では、この方法は、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像の強度を正規化することをさらに含む。
【0007】
別の実施形態では、第1のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択され、第2のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択される。
【0008】
別の実施形態では、第1のサンプル画像はRGBであり、第2のサンプル画像はVis-NIRである。
【0009】
別の実施形態では、第1のサンプル画像は、色相、彩度、明度(HSV)に変換されるRGBであり、第1のサンプル画像の明度次元は省略される。
【0010】
別の実施形態では、第2のサンプル画像は、Vis-NIRである。
【0011】
一実施形態では、画像を融合するためのシステムがあり、システムは、サンプルを照明光子で照明するように構成された照明源と;サンプルと相互作用した相互作用光子から第1のサンプル画像を取得するように構成された第1のカメラチップと;サンプルと相互作用した相互作用光子から第2のサンプル画像を取得するように構成された第2のカメラチップと;動作中に、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像に重み付けすることにより、第1のサンプル画像と第2のサンプル画像とを融合するプロセッサと、を含み、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像の重み付けは、画像重み付けベイズ融合(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、または線形判別分析(LDA)の1つ以上によって実行され、それによって融合スコア画像を生成する。
【0012】
別の実施形態では、プロセッサは、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像のそれぞれにおいてグレアを検出し、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像のうちグレアと識別された部分を分類しない。
【0013】
別の実施形態では、プロセッサは、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像の強度を正規化する。
【0014】
別の実施形態では、第1のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択され、第2のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択される。
【0015】
別の実施形態では、第1のサンプル画像はRGBであり、第2のサンプル画像はVis-NIRである。
【0016】
別の実施形態では、第1のサンプル画像はRGBであり、プロセッサは、第1のサンプル画像をRGBから色相、彩度、明度(HSV)に変換し、プロセッサは、第1のサンプル画像の明度次元を省略する。
【0017】
別の実施形態では、第2のサンプル画像は、Vis-NIRである。
【0018】
一実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上の命令によって具体化された画像を融合するためのコンピュータプログラム製品があり、命令がプロセッサによって実行されると、照明源が、照明光子でサンプルを照明し;第1のカメラチップが、サンプルと相互作用した相互作用光子から第1のサンプル画像を取得し;第2のカメラチップが、サンプルと相互作用した相互作用光子から第2のサンプル画像を取得し;プロセッサが、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像に重み付けすることにより、第1のサンプル画像と第2のサンプル画像とを融合し、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像の重み付けは、画像重み付けベイズ融合(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、または線形判別分析(LDA)の1つ以上によって実行され、それによって融合スコア画像を生成する。
【0019】
別の実施形態では、命令により、プロセッサが、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像のそれぞれにおいてグレアを検出し、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像のうちグレアと識別された部分を分類しない。
【0020】
別の実施形態では、命令により、プロセッサが、第1のサンプル画像および第2のサンプル画像の強度を正規化する。
【0021】
別の実施形態では、第1のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択され、第2のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択される。
【0022】
別の実施形態では、第1のサンプル画像はRGBであり、第2のサンプル画像はVis-NIRである。
【0023】
別の実施形態では、第1のサンプル画像はRGBであり、プロセッサは、第1のサンプル画像をRGBから色相、彩度、明度(HSV)に変換し、プロセッサは、第1のサンプル画像の明度次元を省略する。
【0024】
別の実施形態では、第2のサンプル画像は、Vis-NIRである。
【0025】
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、その一部を構成するものであり、本発明の実施形態を示し、書面の説明とともに、本発明の原理、特性、および特徴を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】RGB画像をMCI画像と位置合わせすることによるリアルタイムでの検出の一実施形態を示す。
【
図2】RGB画像をMCI画像と融合することによるリアルタイムでの検出の別の実施形態を示す。
【0027】
〔詳細な説明〕
本開示は、記述された特定のシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品に限定されるものではない。これらは変化し得るためである。説明で使用される用語は、特定のバージョンまたは実施形態を説明する目的のみのものであり、範囲を限定することは意図していない。
【0028】
本文書で使用される単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈上明らかに別段の規定がない限り、複数形の参照物を含む。特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本開示のいかなる内容も、本開示に記載された実施形態が、先行発明によりかかる開示に先行する権利を有しないことを認めるものとして解釈されるべきではない。本文書で使用される用語「含む」は、「含むが、それに限定されない」ことを意味する。
【0029】
以下に説明する実施形態は、網羅的であること、または、教示を、以下の詳細な説明に開示される正確な形態に限定することを意図していない。むしろ、実施形態は、当業者が本教示の原理および実践を認識し、理解できるように選択され、説明される。
【0030】
本開示は、照明光子でサンプルを照明し、カメラチップによってサンプルから相互作用光子を収集し、カメラチップによって収集および撮像された相互作用光子から2つ以上のサンプル画像を生成し、ターゲットスコア画像を生成するように2つ以上のサンプル画像を融合するように設計された、システム、方法、およびコンピュータプログラム製品を企図する。ターゲットスコア画像は、2つ以上のサンプル画像を融合するように、2つ以上のサンプル画像に数学演算を適用することによって生成される。ターゲットスコア画像は、相互作用光子から形成される2つ以上のサンプル画像のうちのいずれか1つで可能であるよりも大きなコントラストおよび情報を有する。本開示のさらなる詳細は、以下に提供される。
【0031】
照明源
照明源は、限定されず、消費電力、放出スペクトル、パッケージング、熱出力などの他の補助的要件を満たしながら、必要な照明を提供するのに有用な任意の供給源とすることができる。いくつかの実施形態では、照明源は、白熱灯、ハロゲンランプ、発光ダイオード(LED)、量子カスケードレーザー、量子ドットレーザー、外部共振器レーザー、化学レーザー、固体レーザー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセントデバイス、蛍光灯、ガス放電ランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、誘導ランプ、またはこれらの照明源の任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、照明源は、調整可能照明源であり、これは、照明源が、単色であり、任意の所望の波長範囲内にあるように選択され得ることを意味する。調整可能照明源の選択された波長は、限定されず、紫外線(UV)、可視光(VIS)、近赤外線(NIR)、可視-近赤外線(VIS-NIR)、短波赤外線(SWIR)、拡張短波赤外線(eSWIR)、近赤外線-拡張短波赤外線(NIR-eSWIR)、中波赤外線(MIR)および長波赤外線(LWIR)範囲内の任意の通過帯域であってよい。
【0032】
光の上記範囲は、約180nm~約380nm(UV)、約380nm~約720nm(VIS)、約400nm~約1100nm(VIS-NIR)、約850nm~約1800nm(SWIR)、約1200nm~約2450nm(eSWIR)、約720nm~約2500nm(NIR-eSWIR)、約3000nm~約5000nm(MIR)または約8000nm~約14000nm(LWIR)の波長に対応する。上記の範囲は、単独で用いてもよいし、列挙した範囲のいずれかの組み合わせで用いてもよい。このような組み合わせには、隣接する(連続的な)範囲、重なり合う範囲、および重なり合わない範囲が含まれる。範囲の組み合わせは、複数の光源を含むことによって、光源をフィルタリングすることによって、またはUVもしくは青色光などの高エネルギー放出を、より長い波長を有する低エネルギー光に変換する蛍光体および/もしくは量子ドットなどの少なくとも1つの成分を加えることによって、達成され得る。
【0033】
サンプル
照明光子は、照明源から放出された後、サンプルと相互作用する。サンプルは、限定されるものではなく、サンプル全体に対して目的の領域の場所を知ることが望まれる、任意の化学的または生物学的サンプルであり得る。いくつかの実施形態では、サンプルは生物学的サンプルであり、照明光子は、腫瘍と周囲の非腫瘍細胞との間の境界を決定するために使用される。いくつかの実施形態では、サンプルは生物学的サンプルであり、光子は、血液制限を経験している組織と血液灌流を経験している組織との間の境界を決定するために使用される。いくつかの実施形態では、サンプルは生物学的構造物であり、照明光子は、1つの生物学的サンプルと別の生物学的サンプルとの間の境界を決定するために使用される。
【0034】
生物学的サンプルの例としては、尿管、神経、血管、リンパ節、健常な臓器、血液制限を経験している臓器、血液灌流を経験している臓器、および腫瘍が挙げられる。いくつかの実施形態では、生物学的サンプルは、生存生物内に位置する、すなわち、「in vivo」生物学的サンプルである。いくつかの実施形態では、サンプルは、生存生物内に位置していない、すなわち、「in vitro」生物学的サンプルである。いくつかの実施形態では、照明光子は、生物学的サンプルを他の構造物と区別するために使用される。いくつかの実施形態では、照明光子は、1つの生物学的サンプルを別の生物学的サンプルから区別するために使用される。
【0035】
カメラチップ
本開示は、相互作用光子を収集および撮像する少なくとも1つのカメラチップが存在することを企図する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカメラチップは、それが撮像することができる光の波長によって特徴付けられる。カメラチップによって撮像可能な光の波長は限定されず、紫外線(UV)、可視光(VIS)、近赤外線(NIR)、可視-近赤外線(VIS-NIR)、短波赤外線(SWIR)、拡張短波赤外線(eSWIR)、近赤外線-拡張短波赤外線(NIR-eSWIR)が挙げられる。これらの分類は、約180nm~約380nm(UV)、約380nm~約720nm(VIS)、約400nm~約1100nm(VIS-NIR)、約850nm~約1800nm(SWIR)、約1200nm~約2450nm(eSWIR)、約720nm~約2500nm(NIR-eSWIR)の波長に対応する。上記の範囲は、単独で用いてもよいし、列挙した範囲のいずれかの組み合わせで用いてもよい。このような組み合わせには、隣接する(連続的な)範囲、重なり合う範囲、および重なり合わない範囲が含まれる。範囲の組み合わせは、それぞれが特定の範囲に感度を有する複数のカメラチップ、またはカラーフィルタアレイを含めることにより複数の異なる範囲を感知することができる単一のカメラチップを含めることによって、達成され得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカメラチップは、それが作られる材料によって特徴付けられる。カメラチップの材料は限定されず、カメラチップが検出することが予想される波長範囲に基づいて選択することができる。そのような実施形態において、カメラチップは、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、インジウムガリウム砒素(InGaAs)、プラチナシリサイド(PtSi)、テルル化カドミウム水銀(HgCdTe)、インジウムアンチモン(InSb)、コロイド量子ドット(CQD)、またはこれらのいずれかの組み合わせを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、カメラチップは、画像を生成するためのカラーフィルタアレイを備える。フィルタアレイの設計は限定されない。カメラチップの文脈で使用される場合、「フィルタ」という用語は、参照される光がフィルタを通過できることを意味することを理解されたい。例えば、「緑色フィルタ」は、可視色の緑に対応する約520nm~約560nmの波長を有する光のみをフィルタに通すことによって、人間の目には緑色に見えるフィルタである。同様の「NIRフィルタ」は、近赤外光(NIR)のみを通過させる。いくつかの実施形態では、フィルタは、カメラチップの上に位置付けられるカラーフィルタアレイである。このようなカラーフィルタアレイは、設計が多様であるが、すべて元の「ベイヤー」フィルタのカラーモザイクフィルタに関連している。カラーフィルタアレイには、BGGR、RGBG、GRGB、RGGB、RGBE、CYYM、CYGM、RGBW(2×2)、RGBW(対角色(diagonal colors)の2×2)、RGBW(対色(paired colors)の2×2)、RGBW(縦W(vertical W)の2×2)、X-TRANS(日本の東京の富士フィルム株式会社から販売)が含まれる。X-TRANSセンサーは、6×6の大きなピクセルパターンを有し、これは、水平および垂直方向のラインすべてにRGBタイルを含むことでモアレ効果のアーチファクトを軽減している。一覧表では、Bが青色、Gが緑色、Rが赤色、Eがエメラルド、Cがシアン、Yが黄色、Mがマゼンタに相当する。Wは「白色」または単色のタイルに対応し、これについては以下でさらに説明する。
【0038】
Wまたは「白色」タイル自体は、いくつかの構成を含む。いくつかの実施形態では、Wタイルはいかなる光もフィルタリングしないので、すべての光がカメラチップに到達する。これらの実施形態では、カメラチップは、所与の波長範囲内の光をすべて検出する。カメラチップに応じて、これは、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、VIS-NIR、VIS-SWIR、またはVIS-eSWIRであり得る。いくつかの実施形態では、Wタイルは、VIS、VIS-NIR、NIR、またはeSWIR用のフィルタであり、それぞれVIS、VIS-NIR、NIR、またはeSWIRのみがカメラチップに到達することを可能にする。これは、有利には、上に挙げたカメラチップの材料または電気構造のいずれかと組み合わせることができる。このようなフィルタアレイは、1つのカメラチップで可視光と近赤外光の両方を検出できるため有用となり得、4バンドフィルタアレイと呼ばれることもある。
【0039】
さらなる実施形態では、カラーフィルタアレイは省略され、カメラチップに備えられず、これにより、単色画像が生成される。このような実施形態では、生成される画像は、カメラチップを構成する材料のバンドギャップにのみ基づく。他の実施形態では、フィルタは、依然としてカメラチップに適用されるが、モノリシックな単一のフィルタとしてのみ適用される。例えば、赤色フィルタを適用することは、カメラチップが赤色スペクトルを表す単色画像を生成することを意味する。いくつかの実施形態では、異なるモノリシックな単一のフィルタカメラチップをそれぞれが有する複数のカメラチップが採用される。例として、VIS画像は、R、G、およびBフィルタをそれぞれ有する3つのカメラチップを組み合わせることによって生成することができる。別の例では、VIS-NIR画像は、R、G、B、およびNIRフィルタをそれぞれ有する4つのカメラチップを組み合わせることによって生成することができる。別の例では、VIS-eSWIR画像は、R、G、B、およびeSWIRフィルタをそれぞれ有する4つのカメラチップを組み合わせることによって生成することができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、カラーアレイは省略され、カメラチップはピクセルグリッドに編成された垂直積層フォトダイオードを利用する。積層フォトダイオードの各々は、所望の波長の光に応答する。例えば、積層フォトダイオードカメラチップは、VIS画像を形成するために、R、G、およびB層を含む。別の実施形態では、積層フォトダイオードカメラチップは、VIS-NIR画像を形成するために、R、G、B、およびNIR層を含む。別の実施形態では、積層フォトダイオードカメラチップは、VIS-eSWIR画像を形成するために、R、G、B、およびeSWIR層を含む。
【0041】
画像生成ステップ
本開示は、第1の画像生成ステップにおいて、様々なイメージング技術によって第1の画像が生成されることを企図する。第1の画像生成ステップでは、上述した1つ以上の照明源によって光子が生成され、光子はサンプルに移動する。光子がサンプルに到達すると、光子はサンプルと相互作用する。結果として生じる第1の相互作用光子は、それによってサンプルから放出され、少なくとも1つのカメラチップに移動する。それによって、カメラチップは第1の画像を生成し、その画像はプロセッサに伝達される。
【0042】
同様に、本開示は、第2の画像生成ステップにおいて、様々なイメージング技術によって第2の画像が生成されることも企図する。第2の画像生成ステップでは、上述した1つ以上の照明源によって光子が生成され、光子はサンプルに移動する。光子がサンプルに到達すると、光子はサンプルと相互作用する。結果として生じる第2の相互作用光子は、それによってサンプルから放出され、少なくとも1つのカメラチップに移動する。これにより、少なくともカメラチップは第2の画像を生成し、この画像は画像プロセッサに伝達される。
【0043】
生成される画像は、限定されず、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、またはeSWIRの波長の少なくとも1つの画像を表すことが可能である。本明細書で使用されるように、光の上記範囲は、約180nm~約380nm(UV)、約380nm~約720nm(VIS)、約400nm~約1100nm(VIS-NIR)、約850nm~約1800nm(SWIR)、約1200nm~約2450nm(eSWIR)、約720nm~約2500nm(NIR-eSWIR)の波長に対応する。一実施形態では、第1の画像は、RGB画像であり、第2の画像は、Vis-NIR画像である。
【0044】
画像生成技術は、限定されず、上述したものに加えて、画像生成は、レーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)、刺激ラマン分光法、コヒーレント反ストークスラマン分光法(CARS)、弾性散乱、光音響イメージング、固有蛍光イメージング(intrinsic fluorescence imaging)、標識蛍光イメージング、超音波イメージングのうちの1つ以上を含む。
【0045】
画像融合
上記光子とサンプルとの相互作用によって生成される少なくとも第1の画像および第2の画像を含む2つ以上の画像が、画像プロセッサによって融合される。上述したように、画像は限定されず、生成される画像は3つ以上であってもよい。一実施形態では、第1の画像はRGB画像であり、第2の画像はVis-NIRレシオメトリック画像である。しかしながら、これらは唯一の可能性ではなく、画像融合は、波長範囲UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、またはeSWIRの任意の2つの画像で行うことができ、その波長は本開示全体にわたり記載されている。このような組み合わせは、上記波長に基づくレシオメトリック画像を生成するために使用することができる。
【0046】
画像融合の一実施形態では、まずスコア画像を作成し、その後、検出またはセグメンテーションを行う。スコア画像を作成するために、RGB画像とVis-NIR画像は、スコア画像を作成するための数学的アルゴリズムを用いて組み合わせられる。スコア画像は、ターゲットのコントラストを示す。例えば、いくつかの実施形態では、ターゲットは明るい「ハイライト」として現れ、背景は暗い「シャドウ」として現れる。画像融合に使用される数学的アルゴリズムは限定されず、アルゴリズムは、画像重み付けベイズ融合(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、線形判別分析(LDA)、ニューラルネットワークを含む。
【0047】
数学的アルゴリズムがIWBFの場合、重み付け定数がそれぞれのセンサーからの確率画像を変調し、画像クロス項の異なる組み合わせで全体のターゲット確率が推定される。IWBFアルゴリズムで複数のターゲットタイプを検出する場合、各センサーモダリティは、各ターゲットタイプに対して単一の重み付け定数を有する。各センサーモダリティに対する各重み付け定数の選択は、様々な技術によって達成され得る。そのような技術には、モンテカルロ法、受信者動作特性(ROC)曲線、線形回帰、ニューラルネットワーク、ファジーロジック、ナイーブベイズ、デンプスター・シェーファー理論、および前述したものの組み合わせが含まれる。
【0048】
1つのターゲットタイプに対する各センサーモダリティの重み付けは、以下の式で表される。
【数1】
【0049】
複数のターゲットタイプに対する各センサーモダリティの重み付けは、以下の式で表される。
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】
【0050】
上記式1~5において、ターゲットタイプをT、センサータイプをS、センサー数をn、白色画像(1のみからなるグレースケール)をWで示し、各ターゲットの検出確率は、PT1、PT2、PT3であり、画像を組み合わせるための重みは、変数A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、Lである。
【0051】
結果として得られる融合スコア画像または確率画像は、ターゲットのコントラストの強調を示し、ピクセル強度が高いほど、そのピクセルがターゲットに属する可能性が高いことに対応する。同様に、低いピクセル強度は、そのピクセルがターゲットに属する可能性が低いことに対応する。適応的閾値処理(adaptive thresholding)および動的輪郭など、様々なコンピュータビジョンおよび機械学習法を用いた検出アルゴリズムが、融合スコア画像に適用されて、ターゲットを検出し、ターゲットの境界を見つける。
【0052】
いくつかの実施形態では、スコア画像は、上記の方程式を使用して生成されない。その代わりに、検出またはセグメンテーションアルゴリズムが、すべてのN個の画像で利用される。そのような技術は、複数の画像がハイパーキューブへと組み立てられるマルチスペクトル法を必要とする。ハイパーキューブはN個の画像を有し、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、またはeSWIRのうちの1つ以上の任意の組み合わせを含み得る。このような実施形態では、スコア画像は生成されない。その代わりに、セグメンテーションアルゴリズムは、すべてのN個の画像を使用し、それによってターゲットを特定する。マルチスペクトル法は、特に限定されない。いくつかの実施形態において、マルチスペクトル法は、k平均および平均シフト法のうちの1つ以上を含むスペクトルクラスタリング法である。他の実施形態では、マルチスペクトル検出またはセグメンテーション法は、Haralickテクスチャ特徴を使用してスペクトルバンドにわたって測定された類似のテクスチャに基づいてピクセルを一緒にグループ化する、テクスチャベースの方法である。
【0053】
いくつかの実施形態では、画像融合は、2つのカメラからの画像から生成される。他の実施形態では、画像融合は、3つのカメラから生成される。画像融合を生成するために3つのカメラが使用される実施形態では、第1のカメラは、第1の分子化学画像を形成する第1の同調状態を生成し、第2のカメラは、第2の分子画像を形成する第2の同調状態を生成し、第3のカメラは、RGB画像を生成する。
【0054】
2つ以上のカメラチップが含まれるいくつかの実施形態では、2つ以上のカメラチップのそれぞれからの画像に基づいて、立体画像が生成される。立体画像は、見る人が画像内の奥行きを知覚することを可能にし、知覚の精度およびリアリズムを増加させるので、有用である。例えば、内視鏡を使って行う手術または他の類似の活動中、立体画像は、単眼視の内視鏡に比べてより安全かつ正確に、器具を操作し、タスクを実行するのに有用である。これは、1つのカメラチップ位置のみを有する単眼視の内視鏡が、奥行き知覚を提供できないからである。いくつかの実施形態では、立体画像は、少なくとも2つのカメラチップによって形成され、ここで、カメラチップは同じである。いくつかの実施形態では、立体画像は、少なくとも2つのカメラチップによって形成され、ここで、カメラチップは異なっている。上記実施形態のいずれにおいても、カメラチップは、同じカラーフィルタアレイを有していてもよく、あるいは、異なるカラーフィルタアレイを有していてもよい。いくつかの実施形態では、立体画像は、異なる2つのカメラチップによって形成され、1つのカメラチップのみがカラーフィルタアレイを提供され、他方のカメラチップは単色フィルタを提供されるか、または全くフィルタアレイが提供されない。複数のカメラチップが提供される場合はいつでも、各カメラチップの出力を使用し、各カメラチップの出力を組み合わせるかまたは融合することによって、立体画像を生成することができる。
【0055】
特定の実施形態では、画像の1つにおける照明が均一でない。これは、RGB画像においてしばしば発生し、画像を他の画像と融合させる際に問題を引き起こす可能性がある。これらの問題を回避するために、画像はRGB色空間からHSV(色相、彩度、明度)色空間へ変換される。HSV画像からは、H(色相)およびS(彩度)チャネルのみが考慮され、V(明度)は含まれない。したがって、本開示によれば、RGB画像は、HS画像と表現することができ、代替的にHSチャネルと呼ばれ得る。
【0056】
上述したVis-NIR画像とRGBとの組み合わせの代替として、Vis-NIR画像は、代わりにHSチャネルと融合され得る。この融合によって、均一でない照明の問題が回避され、第1のサンプル画像と第2のサンプル画像とから形成される融合画像は、ターゲットのコントラストを示す。第1のサンプル画像と第2のサンプル画像の重み付けは、画像重み付けベイズ融合(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、または線形判別分析(LDA)の1つ以上によって実行される。
【0057】
一実施形態では、第1のサンプル画像と第2のサンプル画像の計量(weighing)は、Vis-NIR画像またはRGBと融合したVis-NIR画像の二項分類または多クラス分類のためのPLS-DAによって行われる。
【0058】
図1によって示される1つの有用な実施形態において、検出オーバーレイを有するRGB画像17を生成するための有用な方法10が説明される。まず、サンプルは、ブロック11において、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、またはeSWIR光を収集できる二重偏光MCIデバイスによって撮像され、サンプルはまた、ブロック12においてRGB光を撮像できるカメラチップによって撮像される。ブロック13では、スコア画像が形成され、スコア画像とRGB画像の組み合わせは、その後の画像位置合わせのために組み合わせられる。ブロック14では、検出アルゴリズムがスコア画像に適用され、これらの検出アルゴリズムの出力は、オーバーレイ検出ブロック15におけるRGBおよびMCI位置合わせと、ブロック16で組み合わせられ、それによってブロック17で検出オーバーレイを有するRGB画像を生成する。
【0059】
図2によって示される別の有用な実施形態において、検出オーバーレイを有するRGB画像28を生成するための有用な方法20が説明される。まず、サンプルは、ブロック21において、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、またはeSWIR光を収集できる二重偏光MCIデバイスによって撮像され、サンプルはまた、ブロック22において、RGB光を撮像できるカメラチップによって撮像される。ブロック23では、スコア画像が形成され、スコア画像は、ブロック24でスコア画像上の点をシーン内の点と位置合わせすることができるように、RGB画像と共に入力される。また、RGB画像はブロック25でMCIスコア画像と融合される。位置合わせおよびスコア画像の完成により、MCIスコア画像およびRGB画像からの情報を含む融合画像は、ブロック26で検出アルゴリズムに入力される。検出が完了すると、検出を伴う融合画像はブロック27に入力され、そこでブロック24からの位置合わせ画像と組み合わせられ、それによってブロック28の検出オーバーレイを有するRBG画像が形成される。
【0060】
〔実施例〕
実施例1
融合画像を生成するためのテストを行った。融合画像を得るために、分子化学画像を収集し、同時にRGB画像も収集した。分子化学画像とRGB画像の収集は、同じin vivo外科処置内で行われた。分子化学画像は、内部で開発されたMCI内視鏡を使用して収集し、Karl Storz endoscopeから入手可能なHopkins(登録商標)Telescope 0° NIR/ICG Φ 10 mmが、RGB内視鏡を収集し、RGB画像を収集した。
【0061】
MCI内視鏡で2つの波長画像を収集した。収集したMCI画像とRGB画像を融合するために、2つの波長画像を数学的に組み合わせて、in vivo外科処置内の目的のターゲットのレシオメトリックスコア画像を生成した。次に、MCI画像の各ピクセルがRGB画像内の同じ物理的場所に対応するように、MCI画像とRGB画像を互いに位置合わせした。この位置合わせは、特徴に基づく方法と強度に基づく方法を組み合わせたハイブリッドアプローチを用いて達成された。特徴に基づく方法は、MCI画像とRGB画像との間の幾何学的変換を推定するために最初に適用される。これは、KAZE特徴をマッチングさせることで達成される。KAZEは、マルチスケール2次元特徴検出器および記述子である。類似性メトリックとオプティマイザに基づいた、強度に基づく方法は、特徴に基づく方法の結果を洗練するために用いられる。位置合わせは、推定された幾何学的変換を用いて、MCI画像をRGB画像に整列させることで達成される。
【0062】
次に、前処理を行う。まず、MCI画像とRGB画像のそれぞれでグレアを検出することによって、グレアマスクを生成する。グレアと識別されたピクセルは、分類されない。次に、MCI画像とRGB画像は、これら2つの画像からのピクセルの強度が等しい範囲上にあり、強度が融合画像への各画像モダリティの寄与に影響しないように、正規化される。
【0063】
前処理が行われた後、融合が実行される。事前のトレーニングステップで生成されたラベル付きデータを用いて、分類器は目的のターゲットに属するピクセルを検出する。融合を実行するために、RGB画像およびMCIレシオメトリックスコア画像の3つのフレームが、分類器に入力される。本実施例では、IWBFが、トレーニングセットにおいて予測誤差を最小にする、画像の最適な重みを見つけるために使用された方法である。トレーニングセットにおいてIWBFによって決定された重みが、画像に適用され、重み付けされた画像は、これにより数学的に組み合わせられて融合スコア画像を作成する。次に、最終的な融合スコア画像が表示され、背景と比較してターゲットのコントラストの増加を示す。この増加したコントラストにより、背景からのターゲットの検出性能を向上させることができる。いくつかの実施形態では、コンピュータビジョンおよび機械学習法を使用する検出アルゴリズムが、融合スコア画像に適用されて、ターゲットの最終的な検出の場所を突き止めるか、または決定する。最終的な検出は、RGB画像上にオーバーレイされる。RGB画像上にオーバーレイされた最終的な検出は、ユーザが、別の状況では識別することが困難な特徴の場所を突き止めることを望む場合に、特に有用である。一実施形態では、ユーザは、臓器の視覚化の改善を望む外科医である。
【0064】
実施例2
二項分類または多クラス分類のためのPLS-DAを用いて融合画像を生成するために、追加のテストを実施した。まず、サンプルからRGB画像とVIS-NIR画像を生成する。具体的には、8つの画像を生成し、RGB画像は神経複合シーンからのデータに位置合わせした。RGB画像は、画像の照明ムラを避けるために画像の明度(輝度)部分を省略した、HSVに変換した。次に、3次元ハイパーキューブを生成した。ハイパーキューブの第1の次元は色相データであり、ハイパーキューブの第2の次元は彩度データであり、ハイパーキューブの第3の次元はスペクトル波長であった。本実施例では、スペクトル波長は、神経レシピ(nerve recipe)に相当する500nmおよび580nmである。
【0065】
腸、脂肪、筋肉、神経という組織タイプを含むシーンについてハイパーキューブを収集し、PLS-DAを適用して種々の組織を互いから区別した。表1は、腸、脂肪、筋肉、神経に適用した場合の結果を示す。PLS-DAで、組織がシーン内の組織以外であると結論付けられた事象は、誤分類と示した。例えば、表1の1列目では、全6シーン中、5つが腸サンプルにおいて腸組織と正しく識別され、1つのシーンが腸サンプルにおいて脂肪組織と識別され、その結果、誤分類率は16.7%であった。表1に示すように、複数のクラスを区別する必要がある場合でも、誤分類率は平均7.1%である。
【表1】
【0066】
先の実験と同様に、腸、脂肪、筋肉、神経、尿管の組織タイプを含むシーンについて追加のハイパーキューブを収集し、PLS-DAを適用して種々の組織を互いから区別した。表2は、腸、脂肪、筋肉、神経、尿管に適用した場合の結果を示す。表2に示すように、尿管を含めても2クラスの性能は低下せず、100%の精度を維持した。
【表2】
【0067】
上記の詳細な説明において、その一部を構成する添付図面が参照される。図面において、同様の符号は、文脈で特に指示しない限り、典型的には、同様の構成要素を特定する。詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定することを意図していない。本明細書に提示された主題の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用され得、他の変更が行われ得る。本明細書で一般的に説明され、図に示されるような本開示の様々な特徴は、多種多様な異なる構成で配置、置換、組み合わせ、分離、および設計され得、そのすべてが本明細書で明示的に企図されることが容易に理解されるであろう。
【0068】
本開示は、様々な特徴の例示として意図されている、本出願に記載された特定の実施形態に関して限定されるものではない。当業者には明らかなように、その趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの修正および変形を行うことができる。本明細書に列挙したものに加えて、本開示の範囲内の機能的に等価な方法および装置は、前述の説明から当業者には明らかであろう。そのような修正および変形は、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図されている。本開示は、添付の特許請求の範囲の条件と、そのような特許請求の範囲が権利を有する等価物の全範囲によってのみ、制限されることになる。本開示は、特定の方法、試薬、化合物、組成物または生物系に限定されず、それらはもちろん変化し得ることが、理解される。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけのものであり、限定することを意図していないことを理解されたい。
【0069】
本明細書における実質的に任意の複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または用途に適切であるように、複数形から単数形へ、および/または単数形から複数形へ変換することができる。様々な単数形/複数形の入れ換えは、明瞭化のために本明細書に明示的に記載され得る。
【0070】
一般に、本明細書、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)において使用される用語は、概して「開放的な」用語として意図されることが当業者には理解されよう(例えば、用語「含む(including)」は「含むが、それに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する」は「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は「含むが、それに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。様々な組成物、方法、および装置は、様々な構成要素またはステップを「含む」という観点から説明されているが(「含むが、それに限定されない」ことを意味すると解釈される)、組成物、方法、および装置は、様々な構成要素およびステップから「本質的になる」または「なる」こともでき、このような用語は、本質的に閉鎖的なメンバーグループを定義するものと解釈されるべきである。特定の数の導入された請求項記載が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが当業者にはさらに理解されよう。
【0071】
例えば、理解を助けるものとして、以下の添付の特許請求の範囲は、請求項記載を導入するための導入句「少なくとも1つ」および「1つ以上」の使用を含むことができる。しかしながら、このような語句の使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項記載の導入が、そのような導入された請求項記載を含む任意の特定の請求項を、1つのみのそのような記載を含む実施形態に制限することを意味すると解釈すべきではなく、これは、たとえ同じ請求項に、導入句「1つ以上」または「少なくとも1つ」および「a」または「an」等の不定冠詞が含まれていた場合であってもそのように解釈すべきでなく(例えば、「a」および/または「an」は「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味すると解釈すべきである);請求項記載の導入に使用される定冠詞の使用についても同様である。
【0072】
さらに、特定の数の導入された請求項記載が明示的に記載されている場合でも、当業者は、かかる記載は少なくとも記載された数を意味すると解釈すべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語を伴わない「2つの記載(two recitations)」という単なる記載は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、B、およびCなどの少なくとも1つ」に類似する慣例が使用される場合、一般に、そのような構造は、当業者がその慣例を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、かつ/またはA、B、およびCを一緒に、などで有するシステムを含むがこれに限定されない)。「A、B、またはCなどの少なくとも1つ」に類似する慣例が使用される場合、一般に、そのような構成は、当業者がその慣例を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、かつ/またはA、BおよびCを一緒に、などで有するシステムを含むがこれに限定されない)。説明、特許請求の範囲、または図面のいずれにおいても、2つ以上の代替的な用語を提示する実質的に任意の離接的な単語および/または語句は、用語の一方、用語のいずれか、または用語の両方を含む可能性を企図すると理解されるべきであることは、当業者にはさらに理解されるであろう。例えば、「AまたはB」という語句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0073】
さらに、本開示の特徴がマーカッシュ群の観点から説明される場合、当業者は、本開示が、それによってマーカッシュ群の任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループの観点からも説明されることを認識するであろう。
【0074】
当業者には理解されるように、書面による説明を提供するという観点など、あらゆる目的のために、本明細書に開示されるすべての範囲は、そのあらゆる可能なサブレンジおよびサブレンジの組み合わせも包含している。任意の列挙された範囲は、同じ範囲が少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解されることを十分に説明し、可能にすると容易に認識することができる。非限定的な例として、本明細書で議論される各範囲は、下位3分の1、中間3分の1、および上位3分の1、などに容易に分解することができる。また、当業者には理解されるように、「まで」、「少なくとも」などの全ての言語は、記載された数を含み、その後、上述したようにサブレンジに分解され得る範囲を指す。最後に、当業者には理解されるように、範囲は各個別のメンバーを含む。したがって、例えば、1~3つのセルを有するグループは、1つ、2つ、または3つのセルを有するグループを指す。同様に、1~5つのセルを有するグループは、1つ、2つ、3つ、4つ、または5つのセルを有するグループを指す、などである。
【0075】
上記に開示された特徴および機能、他の特徴および機能、またはその代替物の様々なものは、他の多くの異なるシステムまたはアプリケーションへと組み合わせられ得る。様々な現在予見されないかまたは予期されない代替案、修正、変形または改良が、その後、当業者によってなされ得るが、それらもそれぞれ、開示された実施形態によって包含されることが意図されている。
【0076】
〔実施の態様〕
(1) 画像を融合する方法であって、
サンプルを照明光子で照明することと、
前記サンプルと相互作用し、第1のカメラチップに移動した相互作用光子から第1のサンプル画像を取得することと、
前記サンプルと相互作用し、第2のカメラチップに移動した相互作用光子から第2のサンプル画像を取得することと、
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像に重み付けすることにより、前記第1のサンプル画像と前記第2のサンプル画像とを融合することと、
を含み、
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の前記重み付けは、画像重み付けベイズ融合(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、または線形判別分析(LDA)の1つ以上によって実行され、それによって融合スコア画像を生成する、方法。
(2) 前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のそれぞれにおいてグレアを検出することと、
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のうちグレアと識別された部分を分類しないことと、をさらに含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の強度を正規化することをさらに含む、実施態様2に記載の方法。
(4) 前記第1のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択され、前記第2のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択される、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記第1のサンプル画像はRGBであり、前記第2のサンプル画像はVis-NIRである、実施態様4に記載の方法。
【0077】
(6) 前記第1のサンプル画像は、色相、彩度、明度(HSV)に変換されるRGBであり、前記第1のサンプル画像の明度次元は省略される、実施態様1に記載の方法。
(7) 前記第2のサンプル画像は、Vis-NIRである、実施態様6に記載の方法。
(8) 画像を融合するためのシステムであって、
サンプルを照明光子で照明するように構成された照明源と、
前記サンプルと相互作用した相互作用光子から第1のサンプル画像を取得するように構成された第1のカメラチップと、
前記サンプルと相互作用した相互作用光子から第2のサンプル画像を取得するように構成された第2のカメラチップと、
動作中に、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像に重み付けすることにより、前記第1のサンプル画像と前記第2のサンプル画像とを融合するプロセッサと、
を含み、
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の前記重み付けは、画像重み付けベイズ融合(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、または線形判別分析(LDA)の1つ以上によって実行され、それによって融合スコア画像を生成する、システム。
(9) 前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のそれぞれにおいてグレアを検出し、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のうちグレアと識別された部分を分類しない、実施態様8に記載のシステム。
(10) 前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の強度を正規化する、実施態様8に記載のシステム。
【0078】
(11) 前記第1のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択され、前記第2のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択される、実施態様8に記載のシステム。
(12) 前記第1のサンプル画像はRGBであり、前記第2のサンプル画像はVis-NIRである、実施態様11に記載のシステム。
(13) 前記第1のサンプル画像はRGBであり、前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像をRGBから色相、彩度、明度(HSV)に変換し、前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像の明度次元を省略する、実施態様8に記載のシステム。
(14) 前記第2のサンプル画像は、Vis-NIRである、実施態様13に記載のシステム。
(15) 非一時的コンピュータ可読記憶媒体上の命令によって具体化された画像を融合するためのコンピュータプログラム製品であって、前記命令がプロセッサによって実行されると、
照明源が、照明光子でサンプルを照明し、
第1のカメラチップが、前記サンプルと相互作用した相互作用光子から第1のサンプル画像を取得し、
第2のカメラチップが、前記サンプルと相互作用した相互作用光子から第2のサンプル画像を取得し、
前記プロセッサが、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像に重み付けすることにより、前記第1のサンプル画像と前記第2のサンプル画像とを融合し、
前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の前記重み付けは、画像重み付けベイズ融合(IWBF)、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン(SVM)、関連ベクターマシン(RVM)、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク、または線形判別分析(LDA)の1つ以上によって実行され、それによって融合スコア画像を生成する、コンピュータプログラム製品。
【0079】
(16) 前記命令により、前記プロセッサが、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のそれぞれにおいてグレアを検出し、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像のうちグレアと識別された部分を分類しない、実施態様15に記載のコンピュータプログラム製品。
(17) 前記命令により、前記プロセッサが、前記第1のサンプル画像および前記第2のサンプル画像の強度を正規化する、実施態様15に記載のコンピュータプログラム製品。
(18) 前記第1のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択され、前記第2のサンプル画像は、UV、RGB、Vis-NIR、SWIR、ラマン、NIR-eSWIR、およびeSWIRからなる群から選択される、実施態様15に記載のコンピュータプログラム製品。
(19) 前記第1のサンプル画像はRGBであり、前記第2のサンプル画像はVis-NIRである、実施態様18に記載のコンピュータプログラム製品。
(20) 前記第1のサンプル画像はRGBであり、前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像をRGBから色相、彩度、明度(HSV)に変換し、前記プロセッサは、前記第1のサンプル画像の明度次元を省略する、実施態様15に記載のコンピュータプログラム製品。
【0080】
(21) 前記第2のサンプル画像は、Vis-NIRである、実施態様20に記載のコンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】