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特表2023-507554レンチウイルスベクターの一過性産生のための方法および構築物
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  • 特表-レンチウイルスベクターの一過性産生のための方法および構築物 図1A
  • 特表-レンチウイルスベクターの一過性産生のための方法および構築物 図1B
  • 特表-レンチウイルスベクターの一過性産生のための方法および構築物 図2
  • 特表-レンチウイルスベクターの一過性産生のための方法および構築物 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-24
(54)【発明の名称】レンチウイルスベクターの一過性産生のための方法および構築物
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/867 20060101AFI20230216BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20230216BHJP
   C12N 15/47 20060101ALI20230216BHJP
   C12N 15/49 20060101ALI20230216BHJP
   C12N 15/54 20060101ALI20230216BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20230216BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20230216BHJP
   A61K 35/76 20150101ALI20230216BHJP
【FI】
C12N15/867 Z
C12N5/10
C12N15/47
C12N15/49
C12N15/54
A61P37/04
A61P25/00
A61K35/76
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022530926
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(85)【翻訳文提出日】2022-05-26
(86)【国際出願番号】 US2020065458
(87)【国際公開番号】W WO2021127076
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】62/949,848
(32)【優先日】2019-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512190365
【氏名又は名称】ロンザ ウォーカーズヴィル,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】シン, ヤン
(72)【発明者】
【氏名】セス, アナンディタ
【テーマコード(参考)】
4B065
4C087
【Fターム(参考)】
4B065AA93X
4B065AA95Y
4B065AA97Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA23
4B065CA24
4B065CA29
4B065CA44
4C087AA01
4C087AA02
4C087AA03
4C087BC83
4C087CA12
4C087NA13
4C087NA14
4C087ZA01
4C087ZB09
(57)【要約】
本開示は、哺乳類細胞を使用してレンチウイルスベクターを産生するための方法に関する。具体的には、本方法は、4つではなく3つのプラスミドを利用して、必要なパッケージング要素を提供し、ベクターを細胞に導入し、懸濁液ベースの細胞を含む哺乳類細胞において、多数のレンチウイルスベクターの産生を可能にする。これらの方法は、対象となる特定の遺伝子を含むように調整することができるレンチウイルスベクターの産生を可能にする。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンチウイルスベクターを産生する方法であって、
a.哺乳類細胞を、
i.第1のプロモーターの制御下のレンチウイルスビリオンタンパク質発現調節因子(REV)遺伝子および第2のプロモーターの制御下のエンベロープ糖タンパク質遺伝子をコードする第1の核酸、
ii.第3のプロモーターの制御下の対象遺伝子をコードする第2の核酸、ならびに
iii.第4のプロモーターの制御下のレンチウイルス群特異抗原(GAG)遺伝子およびレンチウイルスポリメラーゼ(POL)遺伝子の両方をコードする第3の核酸を用いてトランスフェクトすることと、
b.前記トランスフェクトされた哺乳類細胞を培養することと、
c.前記レンチウイルスベクターを単離することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記哺乳類細胞が、哺乳類細胞培養物である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記哺乳類細胞培養物が、懸濁培養物である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記哺乳類細胞が、HEK293T細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記エンベロープ糖タンパク質遺伝子が、水疱性口内炎ウイルス糖タンパク質(VSV-G)遺伝子である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記GAG遺伝子が、HIV GAG遺伝子であり、前記POL遺伝子が、HIV POL遺伝子である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
VSV-GおよびREVをコードする前記核酸が、コドン最適化される、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
前記VSV-G遺伝子の発現が、ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーターによって駆動される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記REV遺伝子の発現が、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターによって駆動される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記対象遺伝子が、治療対象遺伝子である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の方法によって産生される、レンチウイルスベクター。
【請求項12】
レンチウイルスベクターによる治療方法であって、
a.哺乳類対象に請求項11に記載のレンチウイルスベクターを投与することを含む、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、哺乳類細胞を使用してレンチウイルスベクターを産生するための方法に関する。具体的には、本方法は、4つではなく3つのプラスミドを利用して、必要なパッケージング要素を提供し、ベクターを細胞に導入し、懸濁液ベースの細胞を含む哺乳類において、多数のレンチウイルスベクターの産生を可能にする。これらの方法は、対象となる特定の遺伝子を含むように調整することができるレンチウイルスベクターの産生を可能にする。
【背景技術】
【0002】
レンチウイルスベクターは、遺伝子療法および細胞療法の分野で最も一般的に使用されている送達方法の1つである。レンチウイルスベクターの産生プロセスでは、ベクター産生に必要な配列は、複製能のあるレンチウイルス(RCL)を生成する機会を最小限に抑えるために、いくつかの異なるプラスミドまたは発現カセットに分割される。一般に、第3世代のレンチウイルス産生システムは、以下を発現する4つの別個のプラスミドまたは発現カセットを利用する:
1)レンチウイルス群特異抗原(GAG)遺伝子およびレンチウイルスポリメラーゼ(POL)タンパク質、
2)エンベロープタンパク質(通常、水疱性口内炎ウイルス糖タンパク質(VSV-G))、
3)HIVビリオンタンパク質発現調節因子(regulator of expression of virion proteins)(REV)タンパク質、ならびに
4)対象遺伝子(GOI)を含有する導入ベクター(TV)。
【0003】
最も一般的なアプローチでは、上記の4つのプラスミドは、レンチウイルスベクターを産生するために、細胞に一過的にトランスフェクトされ、これは労働集約的であり、コストがかかる。4つの別々のプラスミドのトランスフェクションに必要なDNAの量の最適化にも時間がかかり、面倒である。加えて、4つのプラスミドの一過性トランスフェクションは、大量のプラスミドDNAを必要とし、これは、複製能のあるレンチウイルスが偶発的に産生される可能性があり、安全上の懸念が生じる。
【0004】
4つのプラスミドの一過性トランスフェクションに関連する困難を克服するために必要なのは、対象遺伝子をコードするプラスミドを含む4つ未満のプラスミドのトランスフェクションを使用して、拡張可能な量のレンチウイルスベクターを産生するための方法である。本発明は、これらの必要性を満たす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一部の実施形態では、レンチウイルスベクターを産生する方法が本明細書に提供され、第1のプロモーターの制御下のレンチウイルスビリオンタンパク質発現調節因子(regulator of expression of virion proteins)(REV)遺伝子および第2のプロモーターの制御下のエンベロープ糖タンパク質遺伝子をコードする第1の核酸、第3のプロモーターの制御下の対象遺伝子をコードする第2の核酸、ならびに第4のプロモーターの制御下のレンチウイルス群特異抗原(GAG)遺伝子およびレンチウイルスポリメラーゼ(POL)遺伝子をコードする第3の核酸を用いて哺乳類細胞をトランスフェクトすることと、トランスフェクトされた哺乳類細胞を培養することと、レンチウイルスベクターを単離することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】本明細書の実施形態によるレンチウイルス産生のためのプラスミドの概略図である。
図1B】本明細書の実施形態によるレンチウイルス産生のためのプラスミドの概略図である。
図2】GFPを対象遺伝子として使用して、本明細書に記載の方法(3プラスミドシステム)を使用して達成されたレンチウイルスの力価を示す。
図3】対象遺伝子としてCD-19 CAR-Tを使用した市販の製品(4プラスミドシステム)と比較した、本明細書に記載の方法(3プラスミドシステム)を使用して達成されたレンチウイルスの力価を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
特許請求の範囲および/または本明細書における用語「含む(comprising)」と併用される場合、単語「a」または「an」の使用は、「1つ(one)」を意味し得るが、「1つ以上(one or more)」、「少なくとも1つ(at least one)」、および「1つまたは2つ以上(one or more than one)」の意味とも一致する。
【0008】
本出願を通して、用語「約」は、値が、値を決定するために採用される方法/デバイスの固有の誤差変動を含むことを示すために使用される。典型的には、この用語は、状況に応じて、およそ1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは20%、または1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは20%未満の変動を包含することを意味する。
【0009】
特許請求の範囲における用語「または」の使用は、代替物のみを指すことが明示的に示されない限り、または代替物が互いに排他的である限り、「および/または」を意味するために使用されるが、本開示は、代替案および「および/または」のみを指す定義をサポートしている。
【0010】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、単語「含む(comprising)」(ならびに「含む(comprise)」および「含む(comprises)」などの「含む」の任意の形態)、「有する(having)」(ならびに「有する(have)」および「有する(has)」などの「有する」の任意の形態)、「含む(including)」(ならびに「含む(includes)」および「含む(include)」などの「含む」の任意の形態)、または「含有する(containing)」(ならびに「含有する(contains)」および「含有する(contain)」などの「含有する」の任意の形態)は、包括的またはオープンエンドであり、追加の、列挙されない要素または方法ステップを除外しない。本明細書で論じられる任意の実施形態が、本発明の任意の方法、システム、宿主細胞、発現ベクター、および/または組成物に関して実装され得ることが企図される。さらに、本発明の組成物、システム、細胞、および/または核酸を使用して、本明細書に記載される方法のいずれかを実現することができる。
【0011】
本明細書で使用される場合、「核酸」、「核酸分子」、または「オリゴヌクレオチド」は、共有結合したヌクレオチドを含むポリマー化合物を意味する。「核酸」という用語は、ポリリボ核酸(RNA)およびポリデオキシリボ核酸(DNA)を含み、これらはいずれも、一本鎖または二本鎖であり得る。DNAには、相補DNA(cDNA)、ゲノムDNA、プラスミドまたはベクターDNA、および合成DNAが含まれるが、これらに限定されない。RNAには、mRNA、tRNA、rRNA、snRNA、マイクロRNA、miRNA、またはMIRNAが含まれるが、これらに限定されない。
【0012】
「遺伝子」は、ポリペプチドをコードするヌクレオチドのアセンブリを指し、cDNAおよびゲノムDNA核酸分子が含まれる。「遺伝子」はまた、コード配列の前(5’非コード配列)および後(3’非コード配列)の調節配列として機能し得る核酸断片を指す。一部の実施形態では、遺伝子は、複数のコピーと統合される。一部の実施形態では、遺伝子は、所定のコピー数で統合される。
【0013】
レンチウイルスベクターとその産生
レンチウイルスベクターは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)に基づく、よく研究されたベクターシステムである。他のレンチウイルスシステムもまた、遺伝子導入システムとして開発されており、HIV-2サル免疫不全ウイルス、非霊長類レンチウイルス、ネコ免疫不全ウイルス、およびウシ免疫不全ウイルスなどが挙げられる。ヒトにおけるHIV-1の病原性(pathogenic nature)による安全上の懸念に導かれ、臨床目的および研究開発目的で使用するために最も広く使用されているレンチウイルスシステムは、図1Aに示されるような4つのプラスミドシステムに基づき、これは、以下を発現する:
1)レンチウイルス群特異抗原(GAG)遺伝子およびレンチウイルスポリメラーゼ(POL)タンパク質、
2)エンベロープタンパク質(通常、水疱性口内炎ウイルス糖タンパク質(VSV-G))、
3)HIVビリオンタンパク質の発現調節因子(REV)タンパク質、ならびに
4)対象遺伝子(GOI)を含有する導入ベクター(TV)。
【0014】
従来、接着細胞培養物として、ヒト胎児腎臓細胞(例えば、HEK293)などの哺乳類細胞を4つのプラスミドで各々トランスフェクトし、次いで、対象遺伝子を含有する所望のレンチウイルスを産生する。一般に、これらの一過的にトランスフェクトされた細胞は、レンチウイルスを産生することができる。
【0015】
レンチウイルスベクターは、免疫不全および神経変性疾患を含む療法および疾患治療のために、一般に、所望の細胞に導入される対象遺伝子を用いて産生される。
【0016】
本発明は、改善されたレンチウイルスを産生する方法(懸濁液中で増殖させることができる細胞を含む、3つのプラスミドシステムを使用してレンチウイルスを調製するための方法を含む)を提供し、産生されるレンチウイルスの量の有意な増加、および労力の量および時間のかかるDNA量の最適化プロトコルの低減を可能にする。
【0017】
実施形態では、レンチウイルスベクターを産生する方法が本明細書に提供され、第1のプロモーターの制御下のレンチウイルスビリオンタンパク質発現調節因子(REV)遺伝子および第2のプロモーターの制御下のエンベロープ糖タンパク質遺伝子をコードする第1の核酸、第3のプロモーターの制御下の対象遺伝子をコードする第2の核酸、ならびに第4のプロモーターの制御下のレンチウイルス群特異抗原(GAG)遺伝子およびレンチウイルスポリメラーゼ(POL)遺伝子の両方をコードする第3の核酸を用いて哺乳類細胞をトランスフェクトすることを含む。
【0018】
好適には、本明細書に記載の様々な方法で利用することができる細胞は、哺乳類の細胞および細胞株または培養物である。本明細書で使用される場合、用語「哺乳類細胞」は、任意の哺乳類のメンバー由来の細胞、例えば、ヒト細胞、マウス細胞、ラット細胞、サル細胞、ハムスター細胞などを含む。一部の実施形態では、細胞は、マウス細胞、ヒト細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、CHOK1細胞、CHO-DXB11細胞、CHO-DG44細胞、すべての変異体を含むCHOK1SV細胞(例えば、POTELLIGENT(登録商標)、Lonza、Slough,UK)、すべての変異体を含むCHOK1SV GS-KO(グルタミン合成酵素ノックアウト)細胞(例えば、XCEED(商標) Lonza、Slough,UK)である。例示的なヒト細胞としては、HEK293、HeLa細胞、またはHT1080細胞などのヒト胎児腎臓(HEK)細胞が挙げられる。
【0019】
哺乳類細胞には、哺乳類細胞培養物が含まれ、哺乳類細胞培養物は、接着培養物または懸濁培養物のいずれかであり得る。接着培養物は、基質表面、例えば、プラスチックプレート、皿、または他の好適な細胞培養増殖プラットフォーム上で増殖する細胞であって、足場依存性であり得る細胞を指す。懸濁培養物は、例えば、ガスおよび栄養素交換のための大きな表面積を可能にする培養フラスコまたは大きな懸濁槽中で維持され得る細胞を指す。懸濁細胞培養物は、多くの場合、攪拌機構または撹拌機構を利用して、適切な混合をもたらす。細胞を懸濁液中に維持するための培地および条件は、当該技術分野において一般的に既知である。例示的な懸濁細胞培養物には、ヒトHEK293クローン細胞が含まれる。
【0020】
実施形態では、本明細書に記載の方法は、レンチウイルスベクターを産生することを含む。本明細書で使用される場合、「ベクター」または「発現ベクター」は、プラスミド、ファージ、ウイルス、またはコスミドなどのレプリコンであり、本明細書に記載の核酸分子が結合されて、細胞中で結合された核酸分子の複製および/または発現をもたらし得る。「ベクター」は、エピソーム(例えば、プラスミド)および非エピソームベクターを含む。「ベクター」という用語は、インビトロ、インビボ、またはエクスビボで核酸分子を細胞に導入するためのウイルス手段および非ウイルス手段の両方を含む。ベクターという用語には、合成ベクターが含まれてもよい。ベクターは、トランスフェクション、形質導入、細胞融合、およびリポフェクションを含むがこれらに限定されない、周知の方法によって、所望の宿主細胞に導入され得る。ベクターは、プロモーターを含む様々な調節要素を含むことができる。「レンチウイルスベクター」は、所望の遺伝子が、遺伝子療法の目的のために、研究または治療用途での使用に好適に挿入され得るベクターを指す。好適には、レンチウイルスベクターは、HIVファミリー由来である。
【0021】
本明細書で使用される「トランスフェクション」とは、プラスミドおよび/またはベクターを含む外因性核酸分子を細胞に導入することを意味する。「トランスフェクトされた」細胞は、細胞内に外因性核酸分子を含み、「形質転換された」細胞は、細胞内の外因性核酸分子が細胞の表現型変化を誘導する細胞である。トランスフェクトされた核酸分子は、宿主細胞のゲノムDNAに組み込まれていてもよく、かつ/もしくは細胞によって一時的に、または染色体外で長期間維持されてもよい。外因性核酸分子または断片を発現する宿主細胞または生物は、「組換え」、「形質転換」、または「トランスジェニック」生物として参照される。いくつかのトランスフェクション技術が、当該技術分野において一般的に既知である。例えば、Graham et al.,Virology,52:456(1973)、Sambrook et al.,Molecular Cloning,a laboratory manual,Cold Spring Harbor Laboratories,New York(1989)、Davis et al.,Basic Methods in Molecular Biology,Elsevier(1986)、およびChu et al.,Gene13:197(1981)を参照されたい。好適には、本明細書に記載のベクターのうちの1つ以上を用いた哺乳類細胞のトランスフェクションは、ポリエチレンイミン(PEI)などのトランスフェクション剤または様々な脂質およびポリマーを含む他の好適な薬剤を利用して、核酸を宿主細胞のゲノムDNAに組み込む。
【0022】
好適には、哺乳類細胞がトランスフェクトされる核酸は、第1のプロモーターの制御下のレンチウイルスビリオンタンパク質発現調節因子(REV)遺伝子、第2のプロモーターの制御下のエンベロープ糖タンパク質遺伝子、第3のプロモーターの制御下の対象遺伝子、ならびに第4のプロモーターの制御下のレンチウイルス群特異抗原(GAG)遺伝子およびレンチウイルスポリメラーゼ(POL)遺伝子の両方を含む。実施形態では、対象遺伝子は、任意選択的に利用することができる。
【0023】
レンチウイルスビリオンタンパク質発現調節因子(REV)は、後期遺伝子発現を促進するRNA結合タンパク質である。核から細胞質へのウイルス構造タンパク質をコードする、非スプライシングまたは単一スプライシングmRNA輸送にも重要である。
【0024】
エンベロープ糖タンパク質遺伝子は、好適には、水疱口炎ウイルス糖タンパク質(VSV-G)遺伝子であり、レンチウイルスベクターの表面上で発現および提示され、標的細胞へのレンチウイルスベクターの形質導入を媒介する。
【0025】
GAGは、非スプライシングmRNAから翻訳されたポリタンパク質をコードし、その後、ウイルスプロテアーゼ(PR)によってマトリックスタンパク質、カプシド、およびヌクレオカプシドタンパク質に切断される。レンチウイルスポリメラーゼ(POL)は、GAG mRNA翻訳中のリボソームフレームシフトの結果として、GAG-POLポリタンパク質として発現され、逆転写酵素、プロテアーゼ、およびインテグラーゼをコードする。これら3つのタンパク質は、ビリオン内のウイルスゲノムに関連付けられている。好適には、GAG遺伝子はHIV GAG遺伝子であり、POL遺伝子はHIV POL遺伝子である。
【0026】
好適な実施形態では、VSV-GおよびREVをコードする核酸を含む核酸は、コドン最適化される。レンチウイルスベクターを産生するために使用される追加の要素は、コドン最適化することもできる。
【0027】
本明細書に記載されるように、「コドン最適化」は、核酸配列がアルゴリズムを介して処理されて、同じタンパク質をコードするいずれの他の核酸配列よりも、統計的に宿主細胞のリボソームによってうまく翻訳される可能性が高い「最適化された」核酸配列を生成するプロセスである。3つの塩基対の複数の組み合わせが同じ単一のアミノ酸をコードし得る固有の遺伝コードの縮重により、コドン最適化のプロセスが可能になる。
【0028】
好適には、GAGおよびPol遺伝子をコードする核酸の場合、GAGからPolへのフレームシフト、ならびにポリタンパク質の発現は、その天然配列に依存する。したがって、GAGおよびPolは、それらの天然配列を保存するために、コドン最適化から好適に除外される。
【0029】
レンチウイルスベクターを産生する方法は、トランスフェクトされた哺乳類細胞を培養して、レンチウイルスベクターの産生を可能にすることと、続いて、哺乳類細胞を単離して、レンチウイルスベクターのさらなる単離を可能にすることと、をさらに含む。
【0030】
トランスフェクトされた哺乳類細胞を培養するための方法は、当該技術分野において既知であり、様々な細胞培養培地、適切なガス濃度/交換、および温度制御を使用して、細胞の増殖を促進し、構築物を細胞のゲノムに組み込むことを含む。
【0031】
ウイルスベクターを単離する方法として、様々な濾過技術が挙げられ、ふるい、フィルター装置、細胞選択装置、および磁気選別、細胞計数などを含む選別を使用することを含む。
【0032】
本明細書に記載されるように、様々な核酸の各構成要素(発現カセットとも呼ばれる)は、プロモーターの制御下にある。本明細書で使用される場合、「制御下」とは、RNAポリメラーゼに結合し、下流のコードまたは非コード遺伝子配列の転写を開始することができるDNA調節領域/配列を指す、「プロモーター」、「プロモーター配列」、または「プロモーター領域」によって遺伝子が調節されることを指す。換言すれば、プロモーターおよび遺伝子は、作動可能な組み合わせであるか、または作動可能に連結されている。本明細書で言及される場合、「作動可能な組み合わせで」、「作動可能な順序で」、および「作動可能に連結された」という用語は、所与の遺伝子の転写および/または所望のタンパク質分子の合成を指示することができるプロモーターが生成されるような様式での核酸配列の連結を指す。この用語はまた、機能的なタンパク質が産生されるような様式でのアミノ酸配列の連結を指す。
【0033】
好適な実施形態では、VSV-G遺伝子の発現は、ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーターによって駆動される。RSVの長鎖末端反復は、様々な細胞型に有用な強力なプロモーターである転写開始部位コア(TSSC)と呼ばれる、TATAボックスおよびInr様配列から構成される転写的に強力なエンハンサーおよびコアプロモーターを含有する。
【0034】
実施形態では、REV遺伝子の発現は、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターによって駆動される。これは、様々な細胞における導入遺伝子の一過性発現に好適に使用されるCMVの最初期エンハンサーおよびプロモーターである。
【0035】
本開示の一部の実施例では、プロモーター配列は、転写開始部位を含み、バックグラウンドを上回る検出可能なレベルで転写を開始するのに必要な最小数の塩基または要素を含むように上流に延びている。一部の実施形態では、プロモーター配列は、転写開始部位、ならびにRNAポリメラーゼの結合を担うタンパク質結合ドメインを含む。真核生物のプロモーターは、「TATA」ボックスおよび「CAT」ボックスを、常にではないが、しばしば含む。誘導性プロモーターを含む様々なプロモーターは、例えば、本開示の宿主細胞またはベクターにおいて、遺伝子発現を駆動するために使用され得る。一部の実施形態では、プロモーターは、リーキー(leaky)プロモーターではなく、すなわち、プロモーターは、本明細書に記載される遺伝子産物のいずれも構成的に発現しない。本明細書に記載される他の実施形態では、プロモーターは、構成的プロモーターであり、外部調節の影響とは無関係にmRNAの合成を開始する。
【0036】
本明細書に記載されるように、好適には、哺乳類細胞は、哺乳類細胞培養物であり、実施形態では、懸濁培養物である。例示的な細胞としては、HEK293T細胞が挙げられる。
【0037】
好適な実施形態では、レンチウイルスベクターに含まれる対象遺伝子は、治療対象遺伝子である。本明細書で言及される場合、用語「対象遺伝子」または「GOI」は、異種遺伝子を説明するために使用される。本明細書で言及される場合、コード配列または対照配列などの核酸配列に関連する用語「異種遺伝子」または「HG」は、通常は一緒に結合されないか、かつ/または通常は特定の細胞と関連付けられない核酸配列、例えば遺伝子を示している。一部の実施形態では、異種遺伝子は、コード配列自体が天然に見出されない構築物(例えば、天然遺伝子とは異なるコドンを有する合成配列)である。対立遺伝子変異または自然に発生する突然変異事象は、本明細書で使用される場合、異種DNAを生じさせない。
【0038】
本明細書で使用される場合、「治療対象遺伝子」という用語は、任意の機能的に関連するヌクレオチド配列を指す。したがって、本開示の治療対象遺伝子には、療法標的の細胞ゲノムから欠陥もしくは欠損しているタンパク質をコードするか、または所望の生体効果もしくは治療効果(例えば、抗ウイルス機能)を有する非天然タンパク質をコードする任意の所望の遺伝子、またはアンチセンス機能もしくはリボザイム機能を有する分子に対応し得る配列が含まれ得る。好適な治療対象遺伝子の代表的(非限定的)な例としては、AIDS、がん、神経疾患、心血管疾患、高コレステロール血症、様々な貧血、サラセミア、ならびに血友病を含む様々な血液疾患、嚢胞性線維症、ゴーシェ病、アデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症、肺気腫などのような遺伝的欠陥などの疾患を含む、炎症性疾患、自己免疫、慢性および感染性疾患の治療に使用されるものが挙げられる。がんおよびウイルス疾患のアンチセンス療法に有用な複数のアンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、mRNAの翻訳開始部位(AUGコドン)の周りの配列に相補的な短いオリゴヌクレオチド)が当該技術分野において記載されており、好適な治療対象遺伝子の例でもある。
【0039】
本明細書に記載の産生方法は、任意の好適な反応器を利用することができ、撹拌タンク、エアリフト、繊維、マイクロファイバー、中空ファイバー、セラミックマトリックス、流動床、固定床、および/または噴流床バイオリアクターを含むが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、「反応器」は、発酵器もしくは発酵ユニット、または任意の他の反応容器を含むことができ、「反応器」という用語は、「発酵器」と互換的に使用される。発酵器または発酵という用語は、微生物培養物および哺乳類培養物の両方を指す。例えば、一部の態様では、例示的なバイオリアクターユニットは、以下:栄養素および/または炭素源の供給、好適なガス(例えば、酸素)の注入、発酵または細胞培養培地の流入口および流出口の流れ、気相および液相の分離、温度の維持、酸素およびCOレベルの維持、pHレベルの維持、かき混ぜ(例えば、撹拌)、および/または洗浄/滅菌のうちの1つ以上またはすべてを行うことができる。例示的な反応器ユニット(発酵ユニットなど)は、ユニット内に複数の反応器を含んでもよく、例えば、ユニットは、各ユニット内に1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、もしくは100個、またはそれ以上のバイオリアクターを有してもよく、かつ/あるいは施設は、施設内に単一または複数の反応器を有する複数のユニットを含んでもよい。様々な実施形態では、バイオリアクターは、バッチ、セミフェッドバッチ、フェッドバッチ、灌流、および/または連続発酵プロセスに好適であり得る。任意の好適な反応器直径が使用され得る。実施形態では、バイオリアクターは、約100mL~約50,000Lの体積を有し得る。非限定的な例には、100mL、250mL、500mL、750mL、1リットル、2リットル、3リットル、4リットル、5リットル、6リットル、7リットル、8リットル、9リットル、10リットル、15リットル、20リットル、25リットル、30リットル、40リットル、50リットル、60リットル、70リットル、80リットル、90リットル、100リットル、150リットル、200リットル、250リットル、300リットル、350リットル、400リットル、450リットル、500リットル、550リットル、600リットル、650リットル、700リットル、750リットル、800リットル、850リットル、900リットル、950リットル、1000リットル、1500リットル、2000リットル、2500リットル、3000リットル、3500リットル、4000リットル、4500リットル、5000リットル、6000リットル、7000リットル、8000リットル、9000リットル、10,000リットル、15,000リットル、20,000リットル、および/または50,000リットルの体積が含まれる。さらに、好適な反応器は、マルチユース、シングルユース、ディスポーザブル、または非ディスポーザブルであり得、ステンレス鋼(例えば、316Lまたは任意の他の好適なステンレス鋼)ならびにインコネル、プラスチック、および/またはガラスなどの金属合金を含む任意の好適な材料で形成することができる。
【0040】
本明細書では、本明細書に記載の様々な方法に従って産生されるレンチウイルスベクターを用いて、哺乳類対象、好適にはヒト対象を治療する方法も提供される。好適には、本方法は、治療対象遺伝子を含む、対象遺伝子を有するヒト対象を治療するために使用される。ヒト対象への投与は、例えば、吸入、注射、または静脈内投与、ならびに当該技術分野で既知の他の投与方法を含むことができる。
【0041】
レンチウイルスパッケージング遺伝子および目的の遺伝子をコードする核酸の遺伝子成分と同様に、例示的な哺乳類細胞が本明細書に記載される。
【0042】
レンチウイルスを産生する方法が本明細書に記載され、好適には、レンチウイルスパッケージング遺伝子をコードする核酸および対象遺伝子をコードする核酸の産物の産生を誘導することと、トランスフェクトされた哺乳類細胞を培養することと、およびレンチウイルスベクターを回収することと、が含まれる。
【0043】
追加の例示的な実施形態
実施形態1は、レンチウイルスベクターを産生する方法が本明細書に提供され、第1のプロモーターの制御下のレンチウイルスビリオンタンパク質発現調節因子(REV)遺伝子および第2のプロモーターの制御下のエンベロープ糖タンパク質遺伝子をコードする第1の核酸、第3のプロモーターの制御下の対象遺伝子をコードする第2の核酸、ならびに第4のプロモーターの制御下のレンチウイルス群特異抗原(GAG)遺伝子およびレンチウイルスポリメラーゼ(POL)遺伝子の両方をコードする第3の核酸を用いて哺乳類細胞をトランスフェクトすることと、トランスフェクトされた哺乳類細胞を培養することと、ベクターを単離することと、を含む。
【0044】
実施形態2は、哺乳類細胞が、哺乳類細胞培養物である、実施形態1に記載の方法を含む。
【0045】
実施形態3は、哺乳類細胞培養物が、懸濁培養物である、実施形態2に記載の方法を含む。
【0046】
実施形態4は、哺乳類細胞が、HEK293T細胞である、実施形態1に記載の方法を含む。
【0047】
実施形態5は、エンベロープ糖タンパク質遺伝子が、水疱性口内炎ウイルス糖タンパク質(VSV-G)遺伝子である、実施形態1~4のいずれか一項に記載の方法を含む。
【0048】
実施形態6は、GAG遺伝子が、HIV GAG遺伝子であり、POL遺伝子が、HIV POL遺伝子である、実施形態1~5のいずれか一項に記載の方法を含む。
【0049】
実施形態7は、VSV-GおよびREVをコードする核酸が、コドン最適化される、実施形態5または6に記載の方法を含む。
【0050】
実施形態8は、VSV-G発現が、ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーターによって駆動される、実施形態1~7のいずれか一項に記載の方法を含む。
【0051】
実施形態9は、REV遺伝子発現が、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターによって駆動される、実施形態1~8のいずれか一項に記載の方法を含む。
【0052】
実施形態10は、対象遺伝子が、治療対象遺伝子である、実施形態1~9のいずれか一項に記載の方法を含む。
【0053】
実施形態11は、実施形態1~10のいずれか一項に記載の方法によって産生されるレンチウイルスベクターである。
【0054】
実施形態11は、哺乳類対象に請求項11に記載のレンチウイルスベクターを投与することを含む、レンチウイルスベクターによる治療方法である。
【実施例
【0055】
実施例1:3プラスミドシステムを使用したGFPを発現するレンチウイルスベクターの産生
材料および方法
3つのプラスミド(pUC-Gag-Pol、pUC-VSV-G-REV、およびpUC-GFP)を構築した。図1Bに、その構造を表す。陰影領域は、VSVおよびRev遺伝子のコドン最適化を示す。これらのプラスミドを、哺乳類産生細胞株(HEK293細胞)にトランスフェクトした。これらのトランスフェクションからウイルスを回収した後、フローサイトメトリーを使用して感染性レンチウイルスの力価を測定した。
【0056】
結果
図2に示されるように、試験#1および試験#2の細胞培養回収物において、1ミリリットル(mL)中に、3.0E+06形質導入単位(TU)またはそれ以上のLV-GFPが産生され、3プラスミド設計が機能的であり、三重プラスミド一過性トランスフェクションプロセスを介して、レンチウイルスベクターを産生することを示す。
【0057】
実施例2:市販の4プラスミドシステムと比較して、3プラスミドシステムを使用したCD-19 CAR-Tを発現するレンチウイルスベクターの産生
材料および方法
3プラスミドシステムの有効性を別の文脈で確認するために、GOIとして、CD-19に対して親和性を有する抗体配列を用い、第3のプラスミド導入ベクター(以下、「CD-19 CAR-Tプラスミド」と称する)にクローニングした。CD-19 CAR-Tプラスミド、加えてpUC-Gag-PolおよびpUC-VSV-G-REVを、哺乳類細胞株(HEK293細胞)にトランスフェクトした。3プラスミドシステムおよび4プラスミドシステム>によって産生して得られたレンチウイルスの力価を直接比較するために、CD-19 CAR-Tプラスミド、加えて4プラスミドシステムからの市販のパッケージングプラスミドを、哺乳類細胞株にトランスフェクトした。
【0058】
結果
各トランスフェクションからの感染性レンチウイルスの力価を、ドロップレットデジタルポリメラーゼ連鎖反応(ddPCR)によって測定した。図3に示されるように、3プラスミドシステム(9.1E+07TU/mL)からのLV-CD-19 CAR-T力価は、市販の4プラスミドシステム(6.7E+07TU/mL)と同等か、またはそれよりも優れていた。これらの結果は、レンチウイルスベクターを生成するための3プラスミドシステムを使用したワークフローの最適化が、市販の4プラスミドシステムと比較して、トランスフェクション効率の低下および生存可能な形質導入ユニットの産生をもたらさないことを実証する。
【0059】
本明細書に記載の方法および用途に対する他の好適な変更および適合を、実施形態のいずれかの範囲から逸脱することなく行うことができることは、関連する技術分野の当業者には容易に明らかであろう。
【0060】
ある特定の実施形態が本明細書に例示され、記載されてきたが、特許請求の範囲は、記載され、示された部分の特定の形態または構成に限定されないことを理解されたい。本明細書では、例示的な実施形態が開示されており、特定の用語が採用されるが、それらは、限定の目的ではなく、一般的かつ説明的な意味でのみ使用されている。上記の教示に照らして、実施形態の修正例および変形例が可能である。したがって、実施形態が、具体的に記載された方法以外の方法で実施され得ることを理解されたい。
【0061】
本明細書で言及されるすべての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示された場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。

図1A
図1B
図2
図3
【国際調査報告】