(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-24
(54)【発明の名称】折り畳み可能な作動ペダルを有する車両用ブレーキシステム及び衝撃時のブレーキシステムの作動方法
(51)【国際特許分類】
B60T 7/04 20060101AFI20230216BHJP
B60R 21/0136 20060101ALI20230216BHJP
G05G 1/32 20080401ALI20230216BHJP
B60T 8/17 20060101ALN20230216BHJP
【FI】
B60T7/04 Z
B60R21/0136
G05G1/32
B60T8/17 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022538200
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-08-16
(86)【国際出願番号】 IB2020061931
(87)【国際公開番号】W WO2021130604
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】102019000025336
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521259127
【氏名又は名称】ブレンボ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】BREMBO S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】トゥルッフェッロ,マルティーナ
(72)【発明者】
【氏名】ドッツィ,フランチェスコ
【テーマコード(参考)】
3D124
3D246
3J070
【Fターム(参考)】
3D124AA34
3D124BB01
3D124CC21
3D124DD15
3D124DD43
3D246BA02
3D246DA01
3D246GB37
3D246GC14
3D246HB16A
3D246JB11
3D246LA02A
3D246LA33B
3D246LA56Z
3J070AA32
3J070BA41
3J070CA51
3J070CB01
3J070CC02
3J070CC64
3J070DA01
(57)【要約】
折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用のブレーキシステム(4)は、アキュムレータ装置(20)に流体的に接続された送達回路(16)を有する油圧ポンプ(12)に作動的に接続された操作ペダル(8)を含む。送達回路(16)は、少なくとも1つの常閉型制御弁(28)を備えた油圧分岐部(24)を含む。制御弁(28)は、適切な検出器(36)によって衝撃または事故が検出されたときにその開放を指令する制御アクチュエータ(32)に接続されているか、または作動ペダル(8)の下降に続いて油圧分岐(24)において限界圧力値および/または限界流量値に達したときに自動的に開放するように較正されているアキュムレータ装置(20)に接続されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用ブレーキシステム(4)であって、
アキュムレータ装置(20)に流体的に接続された送達回路(16)を有する油圧ポンプ(12)に作動的に接続された作動ペダル(8)を備え、
前記送達回路(16)は、少なくとも1つの常閉型の制御弁(28)を備えた油圧分岐部(24)を有し、
前記制御弁(28)は、衝撃または衝突が検出器(36)によって検出されたときに前記制御弁(28)の開放を指令する制御アクチュエータ(32)に接続されているか、または作動ペダル(8)の下降の後に油圧分岐部(24)において限界圧力値および/または限界流量値に達したときに自動的に開放するように較正されている、折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用ブレーキシステム(4)。
【請求項2】
前記検出器(36)が、少なくとも1つのエアバッグの作動を監督するコントローラ、例えばエアバッグコントローラであり、
前記エアバッグコントローラ(36)が前記エアバッグの作動を指令したときに前記制御弁(28)を開くように、前記制御アクチュエータ(32)が前記コントローラ(36)に動作可能に接続されている、請求項1に記載の折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用ブレーキシステム(4)。
【請求項3】
前記コントローラ(36)は、前記制御弁(28)の制御アクチュエータ(32)として作用する爆発物(40)を備え、
前記爆発物(40)が前記制御弁(28)の開放を直接作動させることができる、
請求項1に記載の折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用ブレーキシステム(4)。
【請求項4】
前記油圧分岐部(24)が、前記アキュムレータ装置(20)の下流に直列に配置されている、請求項1に記載の折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用ブレーキシステム(4)。
【請求項5】
前記制御弁(28)が圧力解放弁であり、
制御アクチュエータ(32)が、前記アキュムレータ装置(20)の下流に直列に配置された第2のアキュムレータ装置(44)を有する、請求項4に記載の折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用ブレーキシステム(4)。
【請求項6】
前記車両用ブレーキシステム(4)が、少なくとも1つの制動装置に接続された少なくとも1つの電気油圧式または電気機械式のアクチュエータを備え、
前記電気油圧式または電気機械式のアクチュエータが、作動ペダルのストローク(8)に従って前記制動装置の作動を制御する、請求項1~5のいずれかに記載の折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用ブレーキシステム(4)。
【請求項7】
前記車両用ブレーキシステム(4)が安全弁を有し、
前記安全弁は、前記電気油圧式または電気機械式のアクチュエータの電気的故障の場合に、前記送達回路(16)を少なくとも1つの前記制動装置に流体的に接続する、請求項6に記載の折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用ブレーキシステム(4)。
【請求項8】
衝撃を受けたときにブレーキシステム(4)を作動する方法であって、
アキュムレータ装置(20)に流体的に接続された送達回路(16)を有する油圧ポンプ(12)に作動的に接続された作動ペダル(8)を含む、折り畳み式作動ペダルを有する車両用のブレーキシステム(4)を提供すること、
前記ブレーキシステムが搭載された車両(4)の衝撃が検出された場合、および/または前記送達回路(16)内の圧力および/または流量がその限界値を超えた場合、前記送達回路(16)を減圧させるステップと、を備える方法。
【請求項9】
前記送達回路(16)内に、少なくとも1つの常閉型制御弁(28)を備えた油圧分岐部(24)を設けるステップを有し、
前記制御弁(28)は、検出器(36)によって衝撃または衝突が検出されたときに前記制御弁(28)の開放を指令する制御アクチュエータ(32)に接続されているか、または前記作動ペダル(8)の下降後に油圧分岐(24)において限界圧力値および/または限界流量値に達したときに自動的に開放するように較正されている、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
請求項1から7のいずれかに記載のブレーキシステム(4)を提供するステップを含む、ブレーキシステムの作動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み可能な作動ペダルを有する車両用ブレーキシステムおよび衝撃時のブレーキシステムの作動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、レバーに接続されたブレーキペダルを使用する自動車用ブレーキシステムの技術分野に適用される。
【0003】
ブレーキペダルレバーは、通常の運転状態では、アイドル位置に保持される。この位置にあるとき、ブレーキシステムはいかなるブレーキ作用も及ぼさない。
【0004】
しかしながら、事故の場合、ペダルレバーは、運転者にとって潜在的な危険物であり、運転者は、ペダルレバーに衝突した場合、身体的損傷(例えば、典型的には脚及び/又は足の骨の骨折)を受ける危険がある。)
【0005】
この問題を解決するために、従来、機械的に折り畳み可能な部品からなるペダルソリューションが存在する。このようなソリューションは、例えば路面の凹凸などの通常の使用条件において存在する外力によって引き起こされる応力によっても前記部品が倒れる可能性があるので実現が困難である。そのような解決策は、偶発的な衝撃による応力と通常の使用条件(凹凸のあるアスファルト、甌穴、オフロード走行)による応力とを識別できない、意図しない崩壊を引き起こす。
【0006】
さらに、それらは、レバーの即時崩壊を常に保証するものではなく、したがって、崩壊するためには、手足とペダル自体の間の衝撃力の閾値を超える必要があるため、運転者の身体的損傷のリスクを常に回避することはできない。明らかに、安全上の理由から、そのような閾値は低くすることができず、さもなければ、例えば、不整地、穴、石などの場合に、危険な「誤作動」の危険性がある。
【0007】
したがって、先行技術を参照して上述した欠点および制限を解決する必要性が感じられる。
【発明の概要】
【0008】
このような必要性は、請求項1による折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用ブレーキシステム、および請求項8による衝撃の場合のブレーキシステムの作動方法によって満たされる。
【0009】
特に、そのような必要性は、折り畳み可能な作動ペダルを備えた車両用のブレーキシステムによって満たされ、
アキュムレータ装置に流体的に接続された送達回路を有する油圧マスタシリンダに作動的に接続された作動ペダルであって、以下を特徴とする作動ペダルを有する。
前記送達回路は、少なくとも1つの常閉型制御弁を備えた油圧分岐を有し、
前記制御弁は、適切な検出器によって衝撃または事故が検出されたときにその開放を指令する制御アクチュエータに接続されているか、または作動ペダルの下降の後に油圧分岐において限界圧力値および/または限界流量値に達したときに自動的に開放するよう較正されている。
【0010】
可能な実施形態によれば、前記検出器は、例えば、少なくとも1つのエアバッグの作動を監督するエアバッグコントローラであり、前記制御アクチュエータは、前記エアバッグコントローラが前記エアバッグの作動を指令すると前記制御バルブを開くように作動させるために、前記コントローラと作動可能に接続されている。
【0011】
可能な実施形態によれば、エアバッグコントローラは、制御弁のアクチュエータとして機能する爆発物に接続されており、爆発物が制御弁の開口部を直接作動させることができるようにされている。
【0012】
可能な実施形態によれば、油圧分岐は、アキュムレータ装置に対して直列かつ下流に配置されている。
【0013】
可能な実施形態によれば、制御弁は圧力解放弁であり、制御アクチュエータは、前記アキュムレータ装置に対して直列にかつ下流に配置された第2のアキュムレータ装置から構成される。
【0014】
可能な実施形態によれば、ブレーキシステムは、少なくとも1つの制動装置に接続された少なくとも1つの電気油圧式又は電気機械式アクチュエータを備え、このアクチュエータは、制動装置の作動を作動ペダル・ストロークの関数として制御する。
【0015】
可能な実施形態によれば、ブレーキシステムは、前記電気油圧式又は電気機械式アクチュエータの電気的故障の場合に、送達回路を少なくとも1つの制動装置と流体的に接続する安全弁を含んでいる。
【0016】
本発明はまた、以下のステップからなる衝撃時のブレーキシステムの作動方法に関し、
アキュムレータ装置に流体的に接続された送達回路を有する油圧ポンプに作動的に接続された作動ペダルを含む、折り畳み可能な作動ペダルを有する車両用ブレーキシステムを提供するステップと、
前記ブレーキシステムが搭載された車両の衝撃が検出された場合、および/または前記送達回路内の圧力および/または流量限界値を超えた場合に、前記送達回路を減圧するステップと、を備える。
【0017】
可能な実施形態によれば、作動方法は、送達回路内に、少なくとも1つの常閉型制御弁を備えた油圧ブランチを設けるステップを有する。前記制御弁は、適切な検出器によって衝撃または事故が検出されたときにその開放を指令する制御アクチュエータに接続されるか、または作動ペダルの下降後に油圧ブランチにおいて限界圧力および/または流量値に達したときに自動的に開放するように較正されている。
【0018】
本発明の更なる特徴及び利点は、非限定的な例によって与えられる好ましい実施形態の以下の説明からより理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、先行技術の車両用ブレーキシステムの斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の装置の第1の実施形態によるブレーキシステムの斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の装置の実施形態によるブレーキシステムの斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態によるブレーキシステムの斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
説明した実施形態に共通する要素または部品は、以下、同じ参照数字を用いて示す。
【0021】
前述の図を参照して、参照数字4は、以下により詳細に説明されるように、ブレーキシステムをグローバルに示す。
【0022】
ブレーキシステムは、好ましくはブレーキ・バイ・ワイヤ・タイプであるが、必ずしもそうでなくてもよい。
【0023】
本発明の目的のために、ブレーキシステムに採用される特定のタイプのブレーキ装置(図示せず)は、通常、ディスクブレーキまたはドラムブレーキからなるが、必ずしもそうである必要はない。
【0024】
ブレーキシステム4は、アキュムレータ装置20に流体的に接続された送達回路16を有する油圧マスタシリンダ12に作動的に接続された折り畳み式作動ペダル8から構成される。
【0025】
アキュムレータ装置20は、従来の油圧ブレーキシステムによって提供されるペダル抵抗をシミュレートするように構成された装置である。アキュムレータ装置20はまた、リザーバ又は圧力流体アキュムレータであってもよい。
【0026】
有利には、送達回路16は、少なくとも1つの常閉型制御弁28を備えた油圧分岐部24からなる。
【0027】
実施形態によれば、前記制御弁28は、適切な検出器36(トリガ)による衝撃又は衝突の検出時にその開度を制御する制御アクチュエータ32に接続されている。) 好ましくは、前記検出器36は、少なくとも1つのエアバッグの動作を監督するエアバッグコントローラであり、前記エアバッグコントローラが前記エアバッグの作動を指令すると、前記制御アクチュエータ32は、順に、前記エアバッグコントローラ36に動作可能に接続され、前記制御弁28を作動させて開くようにする。
【0028】
このようにして、エアバッグコントローラ36が所定の強度の衝撃を検出すると、制御アクチュエータ32に制御弁28を開くように命令し、圧力を解放する、すなわち、送達回路を減圧する。このようにして、運転者の足が作動ペダル8に衝突した場合、ペダルは何の抵抗も与えず、倒れる、すなわち運転者に怪我をさせることなく倒れることになる。
【0029】
さらなる可能な実施形態(
図3)によれば、エアバッグコントローラ36は、制御弁28の制御アクチュエータ32として作用する爆発物40を備えており、爆発物が制御弁28の開度を直接作動させることができるようにされている。この実施形態では、圧力回路16の減圧は特に迅速である。
【0030】
更なる実施形態(
図4)によれば、前記制御弁28は、作動ペダル8の下降に続いて油圧分岐部24内の圧力及び/又は流量限界値に達すると自動的に開くように較正されている。
【0031】
言い換えれば、使用者の足または脚が作動ペダル8に対して誤って衝突し、ペダルの急激な下降を引き起こし、したがって送達回路16内の油圧マスタシリンダ12の送達圧力を増加させた場合、制御弁28は、前記圧力および/または流量限界値に達したときに自動的に開き、この場合、作動ペダル8は急激に下がり、抵抗を与えなくなるので、使用者の足または脚への損傷が防止される。
【0032】
可能な実施形態によれば、油圧分岐部24は、アキュムレータ装置20に対して直列に、かつ下流に配置されている。さらに、制御弁28は圧力解放弁であり、制御アクチュエータ32は、前記アキュムレータ装置20に対して直列かつ下流に配置された第2のアキュムレータ装置44から構成される。
【0033】
このように、第2のアキュムレータ装置44は圧力回路16の圧力リミッタとして作用し、この場合も、使用者の足または脚が誤って作動ペダル8に衝突して、ペダルの急降下を引き起こし、したがって圧力回路16の圧力を上昇させると、コントロールバルブ28として作用する第2のアキュムレータ装置は、油圧マスタシリンダの下流の圧力を急激に低下させて作動ペダル8を降下させることになる。
【0034】
上述したように、ブレーキシステム4は、好ましくは、ブレーキバイワイヤタイプである。
【0035】
さらに、ブレーキシステム4は、少なくとも1つのブレーキ装置(図示せず)に接続された少なくとも1つの電気油圧式または電気機械式アクチュエータからなり、このアクチュエータは作動ペダルのストロークの関数としてブレーキ装置の作動を制御する。
【0036】
可能な実施形態によれば、ブレーキシステム4は、前記電気油圧式または電気機械式アクチュエータの電気的故障の場合に、送達回路を少なくとも1つの制動装置と流体的に接続する安全弁(図示せず)を含んでいる。このようにして、電気的故障の場合に、油圧マスタシリンダによって加圧された作動液によって少なくとも1つの制動装置を直接作動させることによって、ユーザがブレーキをかけることができることが保証される。
【0037】
次に、本発明によるブレーキシステムの作動を説明する。
【0038】
衝撃の場合のブレーキシステムの作動方法は、
アキュムレータ装置20に流体的に接続された送達回路16を有する油圧マスタシリンダ12に作動的に接続された作動ペダルを含む、折り畳み可能な作動ペダル8を有する車両用
ブレーキシステムが搭載された車両の衝撃が検出された場合、および/または前記送達回路16内の圧力および/または流量限界値を超えた場合に、前記送達回路16を減圧することを特徴とする。
【0039】
詳細には、作動原理は、作動ペダル8に対する使用者の足又は脚の衝撃が偶発的に作用した場合、作動ペダル8が油圧マスタシリンダ12によって接続されている送達回路16内の送達圧力を増加させるので、ペダルは大きな抵抗を与えるということに基づいている。駆動ペダル8によって提供される抵抗が所定の閾値を超えると、ペダルは使用者の足/脚にとって危険な障害物を構成し、使用者は深刻な外傷を受ける可能性がある。
【0040】
一方、本発明によるブレーキシステム4は、使用者の足および/または脚に対する衝撃時に作動ペダル8の急激な下降を得るために、送達回路16を減圧させることを提供する。
【0041】
このように、ブレーキペダルレバーは、事故の際に減圧され、運転者に対するその潜在的な危険性を減少させることができる。
【0042】
このようにして、静止位置でブレーキペダルに対して脚が偶発的に衝突した場合、ペダルの下流のシステム内の圧力が著しく低下するため、ペダルは実質的に抵抗を与えず、したがって、ペダルは脚の推進力を受けて沈み、怪我または骨折を引き起こすことはない。
【0043】
減圧は、能動的であっても受動的であってもよい。
【0044】
第1の場合(
図2~3)、エアバッグの展開を必要とするような衝撃による潜在的な危険を能動的に検出する検出器36を利用することができる。このような作動は、油圧マスタシリンダ12の下流で送達圧を排出する制御弁28の作動と同時に行われる。さらに、見られるように、活性化は、制御弁28に作用する制御アクチュエータ28を使用して、それを少なくとも部分的に開放することからなることができる。
【0045】
素早く起動するために、前記制御弁28を少なくとも部分的に開くように、検出器36に爆発的装薬を使用することを提供することも可能である。
【0046】
減圧は、受動的であることも可能である。
【0047】
そのような場合(
図4)、制御弁28は、作動ペダル8の下降に続いて、流れ回路16内で所定の閾値圧力に達するとすぐに自動的に開く。
【0048】
上記の説明から理解できるように、本発明は、従来技術に提示された欠点を克服することを可能にする。
【0049】
実際、提案された解決策は、車両が交通事故に関与していることが認識されるとすぐに、ブレーキペダルレバーの減圧を提供するものである。このようにして、ブレーキレバーは、圧力に対する抵抗に対抗せず、運転手による偶発的な衝撃の場合には、その静止位置から自由に動くことができるようになる。したがって、本発明の実施により、運転者によるブレーキペダルレバーへの偶発的な衝撃による傷害の危険性が飛躍的に低減されることになる。
【0050】
当業者は、偶発的な特定のニーズを満たすために、以下の請求項によって定義される本発明の保護範囲内に含まれる、上述の解決策に対して多数の変更および変形を行うことができる。
【国際調査報告】