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特表2023-507806パッケージ、物品キャリア、および物品キャリアのためのブランク
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-27
(54)【発明の名称】パッケージ、物品キャリア、および物品キャリアのためのブランク
(51)【国際特許分類】
   B65D 71/42 20060101AFI20230217BHJP
【FI】
B65D71/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022538255
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(85)【翻訳文提出日】2022-08-09
(86)【国際出願番号】 US2020066144
(87)【国際公開番号】W WO2021127519
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】62/951,297
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515301030
【氏名又は名称】ウエストロック・パッケージング・システムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ライアン・シー・ブラッドフィールド
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA14
3E067AB26
3E067AC04
3E067BA04A
3E067BA20A
3E067BB01A
3E067BC03A
3E067EA18
3E067EC02
3E067EE01
3E067EE11
3E067FC03
(57)【要約】
本開示の態様は、パッケージと、1つまたは複数の物品をパッケージングするためのキャリア(90)と、キャリアを形成するためのブランク(2)とに関する。パッケージは、少なくとも4個の隅部および、これらの少なくとも4個の隅部のうちの2つの各隅部間にそれぞれ延在する少なくとも4個のエッジを有するカバーパネル(220)を備える。このパネルは、物品の上方部分をそれぞれが受ける複数の上部受け開口A1~A7と、上部受け開口が配置されない広告領域(222)とを備える。上部受け開口は、物品の群に対してカバーパネルを固定するために少なくとも4個の隅部のそれぞれに配置された少なくとも4個の隅部開口を備える。広告領域は、パネル中に形成された少なくとも2個の切断ライン(223a~223d)により画定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも4個の隅部、および前記少なくとも4個の隅部のうちの2つの各隅部間にそれぞれ延在する少なくとも4個のエッジを有するパネルを備える上部係合式デバイスであって、前記パネルは、
物品の上方部分をそれぞれが受ける複数の上部受け開口と、
前記上部受け開口が配置されない広告領域であって、前記上部受け開口は、前記少なくとも4個の隅部にそれぞれ位置する少なくとも4個の隅部開口、および前記少なくとも4個のエッジに沿って配設された複数のエッジ開口を備え、前記広告領域は、前記複数のエッジ開口のうちの第1の開口と第2の開口との間に配設され、前記広告領域は、前記パネル中に形成された少なくとも2個の切断ラインにより画定され、前記少なくとも2個の切断ラインのそれぞれが、前記複数のエッジ開口から離間されると共に、前記広告領域と前記第1の開口および前記第2の開口の一方との間に配設される、広告領域と、
を備える、上部係合式デバイス。
【請求項2】
前記第1の開口は、前記少なくとも4個のエッジのうちの1つのエッジに沿って配設され、前記第2の開口は、前記1つのエッジに対向する位置に配置された前記少なくとも4個のエッジのうちの別の1つのエッジに沿って配設される、請求項1に記載の上部係合式デバイス。
【請求項3】
前記複数の上部受け開口のうちの少なくとも1つが、1つまたは複数の物品に対して前記上部係合式デバイスを固定するための固定デバイスの一部を備える、請求項1に記載の上部係合式デバイス。
【請求項4】
上部および下部をそれぞれが有する物品の群と、前記群の中の前記物品の少なくともいくつかの前記上部と係合状態にある上方係合部材と、前記群の中の前記物品の下部を支持する下方支持部材と、を備えるパッケージであって、前記上方係合部材は、前記パッケージの一部によってではなく前記群の中の前記物品によって前記下方支持部材に対して連結されるように、前記下方支持部材から離間される、パッケージ。
【請求項5】
上部および下部をそれぞれが有する物品の群と、前記群の中の前記物品の少なくともいくつかの前記上部と係合状態にある上方係合部材と、前記群の中の前記物品の下部を支持する下方支持部材と、を備えるパッケージであって、前記上方係合部材は、前記群の中の前記物品のみによって前記下方支持部材に対して連結されるように、前記下方支持部材から離間される、パッケージ。
【請求項6】
前記下方支持部材は、1対のキャリーハンドルを備える、請求項4または5に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記上方係合部材は、前記下方支持部材のすべての部分から上方に離間される、請求項4または5に記載のパッケージ。
【請求項8】
前記上方係合部材は、前記物品の群のフットプリントよりも大きい、および前記下方支持部材のフットプリントとほぼ同等またはそれ未満であるフットプリントを有する、請求項4または5に記載のパッケージ。
【請求項9】
上部係合式デバイスを形成するためのブランクであって、少なくとも4個の隅部、および前記少なくとも4個の隅部のうちの2つの各隅部間にそれぞれ延在する少なくとも4個のエッジを有するパネルを備えるブランクにおいて、前記パネルは、
物品の上方部分をそれぞれが受ける複数の上部受け開口と、
前記上部受け開口が配置されない広告領域であって、前記上部受け開口は、前記少なくとも4個の隅部にそれぞれ位置する少なくとも4個の隅部開口、および前記少なくとも4個のエッジに沿って配設された複数のエッジ開口を備え、前記広告領域は、前記複数のエッジ開口のうちの第1の開口と第2の開口との間に配設され、前記広告領域は、前記パネル中に形成された少なくとも2個の切断ラインにより画定され、前記少なくとも2個の切断ラインのそれぞれが、前記複数のエッジ開口から離間されると共に、前記広告領域と前記第1の開口および前記第2の開口の一方との間に配設される、広告領域と、
を備える、ブランク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2019年12月20日に出願された米国仮特許出願第62/951,297号の利益を主張するものである。この仮出願の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、パッケージと、物品キャリアと、物品キャリアを形成するためのブランクとに関する。より詳細には、しかし限定するものではないが、本発明は、中に物品を受け保持するためのアパーチャを有する上部係合式物品デバイスタイプを備えるキャリアに関する。
【背景技術】
【0003】
パッケージングの分野において、複数の物品を運ぶためのカートンの提供が知られている。カートンは、当技術において周知のものであり、消費者による消費用物品の群の輸送、保管、およびアクセスを可能にするのに有用である。かかるカートンまたはキャリアは、コスト面および環境面を考慮して、可能な限り少ない材料から形成し、形成材料の廃棄を可能な限り減らすことが必要である。さらなる考慮要件としては、高重量の物品を保持することおよび輸送することに関するカートンの強度およびその適性がある。カートンの内容物は、カートン内で安定していることが望ましい。
【0004】
アパーチャがキャリアのパネル中に形成され、タブが前記アパーチャから打ち抜き加工された、上部把持式物品キャリアを提供することがよく知られている。これらのタブは、前記パネルの面外に変位され、物品は、アパーチャ内に受けられ、前記タブは、物品のフランジまたはリップのほぼ周囲において物品に係合する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、典型的にはボール紙等から形成されたカートンの分野における改良を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、少なくとも4個の隅部、およびこれら少なくとも4個の隅部のうちの2つの各隅部間にそれぞれ延在する少なくとも4個のエッジを有するパネルを備える上部係合式デバイスを提供する。このパネルは、物品の上方部分をそれぞれが受ける複数の上部受け開口を備える。パネルは、上部受け開口が配置されない広告領域(billboard area)を備え得る。上部受け開口は、少なくとも4個の隅部にそれぞれ位置する少なくとも4個の隅部開口を備える。上部受け開口は、少なくとも4個のエッジに沿って配設された複数のエッジ開口を備える。広告領域は、複数のエッジ開口のうちの第1の開口と第2の開口との間に配設され得る。広告領域は、パネル中に形成された少なくとも2個の切断ラインにより画定される。切断ラインのそれぞれが、複数のエッジ開口から離間され、広告領域と第1の開口および第2の開口の一方との間に配設される。
【0007】
任意には、第1の開口は、少なくとも4個のエッジのうちの1つのエッジに沿って配設され、第2の開口は、この1つのエッジに対向する位置に配置された少なくとも4個のエッジのうちの別の1つのエッジに沿って配設される。
【0008】
本発明の第2の態様は、上部および下部をそれぞれが有する物品の群を備えるパッケージを提供する。上方係合部材が、この群の中の物品の少なくともいくつかの上部に係合する。下方支持部材が、この群の中の物品の下部を支持する。上方係合部材は、パッケージの一部によってではなくこの群の中の物品によって下方支持部材に対して連結されるように、下方支持部材から離間される。
【0009】
本発明の第3の態様は、上部および下部をそれぞれが有する物品の群を備えるパッケージを提供する。上方係合部材が、この群の中の物品の少なくともいくつかの上部に係合する。下方支持部材が、この群の中の物品の下部を支持する。上方係合部材は、この群の中の物品のみによって下方支持部材に対して連結されるように、下方支持部材から離間される。
【0010】
任意には、下方支持部材は、1対のキャリーハンドルを備える。
【0011】
任意には、上方係合部材は、下方支持部材のすべての部分から上方に離間される。
【0012】
任意には、上方係合部材は、物品の群のフットプリントよりも大きい、および下方支持部材のフットプリントとほぼ同等またはそれ未満であるフットプリントを有する。
【0013】
本発明の第4の態様は、上部係合式デバイスを形成するためのブランクを提供する。ブランクは、少なくとも4個の隅部、および少なくとも4個の隅部のうちの2つの各隅部間にそれぞれ延在する少なくとも4個のエッジを有するパネルを備える。パネルは、物品の上方部分をそれぞれが受ける複数の上部受け開口を備える。パネルは、上部受け開口が配置されない広告領域を備え得る。上部受け開口は、少なくとも4個の隅部にそれぞれ位置する少なくとも4個の隅部開口を備える。上部受け開口は、少なくとも4個のエッジに沿って配設された複数のエッジ開口を備える。広告領域は、複数のエッジ開口のうちの第1の開口と第2の開口との間に配設され得る。広告領域は、パネル中に形成された少なくとも2個の切断ラインにより画定される。切断ラインのそれぞれが、複数のエッジ開口から離間され、広告領域と第1の開口および第2の開口の一方との間に配設される。
【0014】
本出願の範囲内において、前出の段落、特許請求の範囲、および/または以降の説明および図面に示される様々な態様、実施形態、例、特徴、および代替形態は、独立したものとしてまたはそれらの任意の組合せとしてみなされ得るまたはとられ得ることが予期されるまたは意図される。
【0015】
ある実施形態に関連してまたはその実施形態との関係において説明される特徴または要素は、特徴の不適合がない限り、あらゆる実施形態に対して適用可能である。ある実施形態による1つまたは複数の特徴または要素は、本明細書において開示される他の実施形態のいずれに組み込まれてもまたは組み合わされてもよく、前記ある実施形態から引用される前記特徴または前記要素は、前記他の実施形態の1つまたは複数の特徴または要素に対して追加的にまたは代替的に備えられてもよい。
【0016】
本明細書において開示される一実施形態の特徴または特徴の組合せが、その実施形態の他の特徴とは無関係に抽出されてもよい。代替的には、一実施形態の特徴または特徴の組合せが、その実施形態から省かれてもよい。
【0017】
以下、添付の図面を参照して本発明の例示の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の実施形態によるトレイを形成するためのブランクの上方平面図である。
図2図1のブランクから形成されたトレイの上方斜視図である。
図3】本開示の一実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの上方平面図である。
図4図3のブランクから形成されたキャリアの上方斜視図である。
図5図4のキャリア、図2のトレイ、および複数の物品からなるパッケージの上方斜視図である。
図6】本開示の別の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの上方平面図である。
図7図6のブランクから形成されたキャリア、図2のトレイ、および複数の物品からなるパッケージの上方斜視図である。
図8】本開示の実施形態による上部係合式物品デバイスの上方平面図である。
図9】物品に係合している図8の上部係合式物品デバイスを示すパッケージの一部分の上方斜視図である。
図10】物品に係合している図8の上部係合式物品デバイスを示すパッケージの一部分の上方斜視図である。
図11図7のパッケージの一部分の上方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書において、パッケージ、ブランク、およびキャリアの特定の実施形態の詳細な説明が開示される。本開示の実施形態は、本発明の特定の態様が実施され得る方法の例にすぎず、本発明が具現化され得る方法のすべての包括的リストを示すものではない点が理解されよう。本明細書において、「例示の」という語は、例示、実例、モデル、またはパターンとしての役割を果たす実施形態を示すために広範囲に使用される。実際に、本明細書において説明されるパッケージ、ブランク、およびキャリアは、様々な形態および代替的な形態において具現化され得る点が理解されよう。図は、必ずしも縮尺通りではなく、いくつかの特徴が、特定の構成要素の詳細を示すために誇張または最小化される場合がある。周知の構成要素、材料、または方法は、本開示が不明瞭になるのを避けるために、必ずしも非常に詳細に説明されるとは限らない。本明細書において開示される特定の構造詳細および機能詳細はいずれも、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に特許請求の範囲の基礎として、および単に本発明を様々に利用できるように当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0020】
図1を参照すると、図2に示すように以降において物品Bと呼ばれる例えばボトルまたは缶などの、しかしそれらに限定されない一次製品の群を収容し運ぶための、図2に示すようなカートンまたはキャリア90を形成することが可能なブランク10の平面図が示される。ブランク10は、少なくとも1つの一次製品容器または一次製品パッケージをパッケージングするための二次パッケージP、P2の一部を形成する。キャリア90は、上部が開口したカートン、トレイ、または枠箱の形態をとる。
【0021】
図3を参照すると、図4に示すようにカートンまたはキャリア180を形成することが可能なブランク110の平面図が示される。このキャリア180は、一次製品の群または一次物品Bの群を受けるように構成される。キャリア180は、上部係合式カートンまたは上部係合式カバーパネルの形態をとる。
【0022】
図6を参照すると、図7に示すように代替的なカートンまたはキャリア280を形成することが可能な代替的なブランク210の平面図が示される。このキャリア280は、一次製品の群または一次物品Bの群を受けるように構成される。キャリア280は、上部係合式カートンまたは上部係合式カバーパネルの形態をとる。
【0023】
図12を参照すると、図示しない代替的なカートンまたはキャリアを形成することが可能な代替的なブランク310の平面図が示される。このキャリアは、一次製品の群または一次物品Bの群を受けるように構成される。このキャリアは、上部係合式カートンまたは上部係合式カバーパネルの形態をとる。
【0024】
本明細書で詳述される実施形態において、「カートン」および「キャリア」という用語は、本発明の様々な特徴を説明する非限定的な目的において、例えば一次製品容器などの物品に係合し物品を運ぶための容器を示す。本発明の教示は、テーパ状および/または円筒状であってもよい、またはそうでなくてもよい様々な製品容器に対して適用可能であることが予期される。例示的な容器としては、ボトル(例えば金属ボトル、ガラスボトル、またはプラスチックボトル)、缶(例えばアルミニウム缶)、ブリキ缶、パウチ、およびパケット等が含まれる。
【0025】
ブランク10、110、210、310は、適切な基層のシートから形成される。本明細書において、「適切な基層」という用語は、例えばボール紙、段ボール紙、厚紙、プラスチック、およびそれらの組合せ等の、あらゆる様式の折畳み可能シート材料を含む点を理解されたい。1個または他の個数のブランクが、例えば以降においてさらに詳細に説明されるキャリア構造体を提供するためになど、適切な限りにおいて使用され得る点を理解されたい。
【0026】
本明細書において説明されるパッケージング構造体またはカートンは、ボール紙などのシート材料から形成されてもよく、このシート材料は、その強度を高めるための材料から作製されるかまたはそのような材料で被覆されてもよい。かかるシート材料の一例は、WestRock Companyにより作製される引裂き抵抗NATRALOCK(登録商標)ボール紙である。この引裂き抵抗材料は、パッケージの引裂き抵抗を改善するのを補助するために2つ以上の層により形成されてもよい点を理解されたい。例えば、完成パッケージから外方を向くシート材料の表面が、特に高い平滑性を有してもよく、優れた印刷性を実現するために例えばクレーコーティングまたは他の表面処理などのコーティングを有してもよい。他方において、内方を向くシート材料の表面は、引裂き抵抗、優れた接着性能、熱封着性、または他の望ましい機能特性のうちの1つまたは複数などの特性を実現するように、コーティング、層、もしくは処理を施されるか、または他の方法で調製されてもよい。
【0027】
図示する実施形態では、ブランク10、110、210、310は、例示の物品Bの一例の構成体をパッケージングするためのカートンまたはキャリア90、180、280を形成するように構成される。図示する実施形態では、この構成体は、4×6のマトリックスまたはアレイである。図示する実施形態では、6列の4個の物品Bが用意され、物品Bは飲料缶である。代替的には、ブランク10、110、210、310は、他のタイプ、個数、およびサイズの物品をパッケージングするための、および/または異なる配置もしくは構成で物品をパッケージングするための、キャリアを形成するように構成され得る。
【0028】
図1を参照すると、キャリア90(図2を参照)の底部壁を形成するための主要パネル12を含む、複数のパネル12、14a、14b、16a、16bからなるブランク10が図示される。ブランク10は、折り目ライン13aの形態のヒンジ連結部により主要パネル12の第1の端部に対してヒンジ連結された第1の端部パネル14aを備える。ブランク10は、折り目ライン13bの形態のヒンジ連結部により主要パネル12の第2の端部に対してヒンジ連結された第2の端部パネル14bを備える。
【0029】
ブランク10は、折り目ライン15aの形態のヒンジ連結部により主要パネル12の第1の側部に対してヒンジ連結された第1の側部パネル16aを備える。ブランク10は、折り目ライン15bの形態のヒンジ連結部により主要パネル12の第2の側部に対してヒンジ連結された第2の側部パネル16bを備える。
【0030】
第1の固定フラップ18aが、折り目ライン17aの形態のヒンジ連結部により第1の側部パネル16aの第1の端部に対してヒンジ連結される。第2の固定フラップ18bが、折り目ライン17bの形態のヒンジ連結部により第1の側部パネル16aの第2の端部に対してヒンジ連結される。
【0031】
第3の固定フラップ20aが、折り目ライン19aの形態のヒンジ連結部により第2の側部パネル16bの第1の端部に対してヒンジ連結される。第4の固定フラップ20bが、折り目ライン19bの形態のヒンジ連結部により第2の側部パネル16bの第2の端部に対してヒンジ連結される。
【0032】
ブランク10は、第1の側部パネル16aおよび第2の側部パネル16bをそれぞれ折り目ライン15a、15bに沿って折り曲げることにより、キャリア90へと形成される。第1の固定フラップ18aおよび第2の固定フラップ18bは、第1の側部パネル16aに対して実質的に垂直になるように、第1の側部パネル16aに対して折り目ライン17a、17bに沿って折り曲げられる。
【0033】
第3の固定フラップ20aおよび第4の固定フラップ20bは、第2の側部パネル16bに対して実質的に垂直になるように、第2の側部パネル16bに対して折り目ライン19a、19bに沿って折り曲げられる。
【0034】
粘着剤または他の接着処理が、第1の固定フラップ18a、第2の固定フラップ18b、第3の固定フラップ20a、第4の固定フラップ20bに対して、または第1の端部パネル14aおよび第2の端部パネル14bの対応する領域に対して施される。
【0035】
第1の端部パネル14aは、主要パネル12に対して実質的に垂直になるように、主要パネル12に対して折り目ライン13aに沿って折り曲げられる。第1の端部パネル14aは、第1の固定フラップ18aおよび第3の固定フラップ20aに対して面接触関係におかれる。第1の端部パネル14aは、第1の固定フラップ18aおよび第3の固定フラップ20aに対して固定される。
【0036】
第2の端部パネル14bは、主要パネル12に対して実質的に垂直になるように、主要パネル12に対して折り目ライン13bに沿って折り曲げられる。第2の端部パネル14bは、第2の固定フラップ18bおよび第4の固定フラップ20bに対して面接触関係におかれる。第2の端部パネル14bは、第2の固定フラップ18bおよび第4の固定フラップ20bに対して固定される。
【0037】
図2は、ブランク10から形成されたキャリア90を示す。キャリア90は、複数の物品Bまたは物品Bの群を装填される。カバーパネル180が、図5に示すように物品Bに対して適用される。
【0038】
図3および図4は、カバーパネル180を示す。このカバーパネルは、主要パネルまたは上部パネル120を備えるブランク110から形成される。上部パネル120は、対向し合う端部エッジ130、134と、対向し合う側部エッジ132、136とを備える。上部パネル120は、複数の物品Bのうちのそれぞれ1つをそれぞれが受ける複数の開口A1、A2、A3、A4、A5を備える。
【0039】
図示するブランク110は、4×6のマトリックスまたはアレイで構成された24個の開口A1、A2、A3、A4、A5を備える。
【0040】
ブランク110は、上部パネル120から打ち抜き加工されたまたは上部パネル120中に形成された円形アパーチャA1の形態をとる第1の開口A1を備える。
【0041】
ブランク110は、上部パネル120の隅部に隣接して位置する第2の開口A2、A3、A4、A5を備える。上部パネル120の隅部は、斜に切断され得る、面取りされ得る、または丸みをつけられ得る。第2の開口A2、A3、A4、A5のそれぞれが、物品Bの群に対してカバーパネル180を固定するための固定デバイスRTの一部を形成する。図示する実施形態では、上部パネル120は、4個の固定デバイスRTを備え、他の実施形態では、1つまたは複数の固定デバイスRTが設けられてもよい。
【0042】
第2の開口A2、A3、A4、A5のそれぞれが、構造上において実質的に同様であり、これは、図8に示す3番目の第2の開口A4を参照してさらに詳細に説明される。この3番目の第2の開口A4は、第1の端部エッジ130および第1の側部エッジ132により画定された上部パネル120の隅部に隣接して位置する。
【0043】
3番目の第2の開口A4は、アパーチャA4からなる。アパーチャA4は、複数の歯T、T2、T3により少なくとも部分的に囲まれる。
【0044】
各歯T、T2、T3は、凹部または切欠部の形態の1対の破断部C、C2により部分的に画定される。
【0045】
アパーチャA4は、第1の架空円NC1に近似し得るまたは第1の架空円NC1を画定する周縁部を備える。第1の架空円NC1は、半径R1を備える。
【0046】
各固定デバイスRTは、複数の歯T、T2、T3を備え、これらの歯T、T2、T3は、それらのそれぞれの物品受け開口A2、A3、A4、A5の周囲または周縁部に沿って配設される。
【0047】
歯T、T2、T3は、アパーチャA4の周囲の主要パネル120中に形成される。
【0048】
各歯T、T2、T3は、図8に示すように係合エッジまたは歯エッジE1、E2を備える。各歯エッジE1は、弧状であってもよい。歯エッジE1は、第1の架空円NC1の半径R1よりも実質的に大きい半径を有する円弧または円の一部分により画定され得る。一例では、この円は、半径50mm(63/32'')を有し得る。この円の半径は、30mm(1.181'')~75mm(189/64'')であってもよい。
【0049】
破断部C、C2は、実質的に「U字」形状であり、破断部C、C2はそれぞれ、第1の架空円NC1と同心である第2の架空円NC2の一部分を画定する。第2の架空円NC2は、破断部C、C2の底部または床部(径方向最大部)と接線方向に接触状態にある。第2の架空円NC2は、半径R2を備える。
【0050】
破断部C、C2は、歯Tにより画定された第1の架空円NC1から径方向外方に延在する。
【0051】
破断部C、C2は、第1の架空円NC1の中心CEから径方向に離れるように延在する逃げ要素を形成する。
【0052】
ブランク110は、第1の歯Tを画定する第1の破断部Cを備える。
【0053】
破断部Cは、円の一部分により画定されるかまたは円の一部分から形成され、この円は、約2.38mm(3/32'')の半径を有してもよく、この半径は、1.59mm(1/16'')~4.76mm(3/16'')の範囲内であってもよい。
【0054】
ブランク110は、1対の第2の破断部C2を備え、これらの第2の破断部C2は、第2の歯T2を間に画定するように相互に対して隣接して配設される。第2の破断部C2は、円の一部分により画定されるかまたは円の一部分から形成され、この円は、第1の破断部Cの半径よりも大きい半径を有し得る。
【0055】
第2の歯T2は、各第1の歯Tよりも第1の架空円NC1のより大きな円弧またはセグメントを占める。第2の歯T2は、第1の歯Tの第1の係合エッジE1よりも長い第2の係合エッジE2を備える。
【0056】
第2の架空円NC2は、アパーチャA2、A3、A4、A5により画定された第1の架空円NC1の半径R1よりも大きい半径R2を有する。間隙、空間、または距離が、これらの架空円の間に径方向に画定され、破断部C、C2の深さまたは径方向寸法となると考えられ得る。
【0057】
任意には、破断部C、C2により画定された第2の架空円NC2は、中に受けられることとなる物品Bのリム、縁、または最上端部によって画定される円と実質的に同等となるまたはその円よりも若干大きくなるように設定される。すなわち、物品Bのリム、縁、または最上端部の直径は、半径R2の2倍と実質的に同等となるまたはそれよりも若干小さい。
【0058】
任意には、固定デバイスRTは、上部パネル120中の複数の歯を囲む折り目ラインFからなる。この折り目ラインFは、円形であってもよく、第1の架空円NC1および第2の架空円NC2と同心状であってもよい。
【0059】
図示する実施形態では、第2の歯T2は、上部パネル120の隅部に対面するようにまたは近傍に位置するように配向される。このようにして、第2の歯T2は、上部パネル120の端部エッジと側部エッジとの間に延在する。
【0060】
任意には、固定デバイスRTは、1対の第3の歯T3を備え、これらの第3の歯T3は、第2の歯T2の両側に配設される。各第3の歯T3は、第1の破断部Cおよび第2の破断部C2により部分的に画定される。第3の歯T3は、第1の歯Tおよび第2の歯T2とは異なる寸法を有し得る。図示する実施形態では、第3の歯T3は、第1の歯Tよりも周方向に短く、すなわち第1の歯Tよりも第1の架空円NC1のより小さな円弧またはセグメントを占める。
【0061】
図5は、物品Bの群が中に装填されたキャリア90と、物品Bに対して取り付けられたカバーパネル180とから形成されたパッケージPを示す。物品Bは、キャリア90に対してカバーパネル180を結合し、すなわちカバーパネル180はそのいずれの部分においてもキャリア90に対して直接的には連結されない。
【0062】
図9および図10は、物品Bに係合している固定デバイスRTを示す。物品受け開口A2、A3、A4、A5を囲む上部パネル120の少なくとも一部分が、上部パネル120の面外に変位され得るまたは折り曲げられ得る。実質的に上部パネル120の隅部と隣接する物品Bとの間に位置する上部パネル120の隅部領域が、上部パネル120の面外へと折り曲げられてもまたは変形されてもよく、図10に示すように下方に変位されてもまたは折り曲げられてもよい。
【0063】
次に図6図7図11、および図12を参照すると、本開示のさらなる実施形態が示される。図示する第2の実施形態および第3の実施形態では、可能である場合には、同様の数字が同様のパーツを示すために使用されているが、これらの特徴部が第2の実施形態および第3の実施形態にそれぞれ属するものであることを示すために「2」、「3」から始まる3桁の数字として表現される。これらの追加の実施形態は、第1の実施形態と共通する多数の特徴部を共有し、したがって図3に示す実施形態との相違点のみがさらに詳細に説明される。図6は、第2の実施形態を示し、図7に示すようなカバーパネル280を形成するためのブランク210を図示する。
【0064】
カバーパネル280は、図2のキャリア90と共に使用されるように構成され、図7に示すようにキャリア90中に装填された物品Bに対して連結されてパッケージP2を形成するように構成される。キャリア90は、4×6のマトリックスまたはアレイで配置された24個の物品Bを備える。任意には、キャリア90は、少なくとも1つのキャリアハンドルHを備え、いくつかの実施形態では、キャリア90は、キャリア90の対向し合う壁部、すなわち両側部または両端部中に配設された1対のキャリアハンドルを備える。さらに他の実施形態では、キャリア90は、側壁部および端壁部のそれぞれにキャリアハンドルHを備える。
【0065】
ブランク210は、主要パネルまたは上部パネル220を備える。上部パネル220は、両端部エッジおよび両側部エッジを備える。上部パネル220は、複数の物品Bのうちのそれぞれ1つをそれぞれが受ける複数の物品受け開口A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を備える。
【0066】
図示するブランク210は、キャリア90内にそれぞれの物品Bを受けるように構成された20個の物品受け開口A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を備える。
【0067】
ブランク210は、第1の列の物品受け開口A4、A1、A5を備え、この第1の列は、上部パネル220の第1の端部エッジ230に隣接して配設される。第1の列の物品受け開口A4、A1、A5は、4個の物品受け開口A4、A1、A5からなる。1対の第1の物品受け開口A1は、1対の第2の物品受け開口A4、A5の間に配設される。
【0068】
ブランク210は、第2の列の物品受け開口A1を備え、この第2の列は、第1の列に隣接して配設される。第2の列の物品受け開口A1は、4個の第1の物品受け開口A1からなる。
【0069】
ブランク210は、第3の列および第4の列の第3の物品受け開口A6、A7を備える。第3の列および第4の列の第3の物品受け開口A6、A7のそれぞれは、2つの第3の物品受け開口A6、A7からなる。これらの第3の物品受け開口A6、A7は、上部パネル220の側部エッジ232、236に隣接してまたはその近傍に配設または配置される。
【0070】
ディスプレイパネル222または広告領域(billboard area)が、上部パネル220中に設けられる。このディスプレイパネル222は、第3の列中の1対の第3の物品受け開口A6および第4の列中の1対の第3の物品受け開口A7の間に配設される。ディスプレイパネル222は、上部パネル220内において中心に配置され得る。物品受け開口は、この広告領域から省略または除去され、すなわち広告領域は、物品受け開口を有さない。
【0071】
ディスプレイパネル222は、1つまたは複数の切断ライン223a、223b、223c、223dにより少なくとも部分的に画定され得る。図示する実施形態では、4個の切断ライン223a、223b、223c、223dが設けられる。切断ライン223a、223b、223c、223dのそれぞれが、ほぼ「L字」形状であってもよい。各切断ライン223a、223b、223c、223dは、第1の部分および第2の部分を備えてもよく、第2の部分は、第1の部分に対して実質的に垂直に配設される。第1の部分および第2の部分は、相互に対して連結されてもよく、もしくは相互に連続的であってもよく、または図6に示すように連続切断ラインを形成するように第3の部分によって結合されてもよい。第3の部分は、湾曲形状または円弧形状を有してもよい。
【0072】
切断ライン223a、223b、223c、223dのそれぞれが、ブランク210が物品Bの群に対して取り付けられた場合に切断または破壊される切断可能なニック部分またはブリッジ部分を備え得る。
【0073】
切断ライン223a、223b、223c、223dのそれぞれは、連結部分224a、224b、224c、224dにより、それぞれが隣接する切断ライン223a、223b、223c、223dから離間される。
【0074】
連結部分224a、224b、224c、224dは、ブランク210が物品Bの群に対して取り付けられた場合には完全なままに留まり、ディスプレイパネル222を上部パネル220に対して接続状態または連結状態に保持する。
【0075】
ブランク210が物品Bの群に対して取り付けられた場合に、ディスプレイパネル222の複数の部分が、上部パネル220の面外へと変異され得る。図7および図11に示すように、前記部分は、上方に変位され、下方に位置する物品Bの上に配設される。
【0076】
任意には、第3の物品受け開口A6、A7は、別様に円形アパーチャに割り込んだ単一の固定タブT4を備える。これらの固定タブT4は、物品Bの群に対してカバーパネル280を固定するのを容易にし得る。
【0077】
それぞれの物品Bに固定タブT4を係合させることにより、ディスプレイパネル222またはその複数部分の上方への変位が容易になり得るもしくはもたらされ得る、および/またはディスプレイパネル222に隣接する上部パネル220の縁領域がディスプレイパネル222もしくは物品Bの上方端部よりも低い高さに保持され得る。
【0078】
ブランク210は、第6の列の物品受け開口A2、A1、A3を備え、この第6の列は、上部パネル220の第2の端部エッジ234に隣接して配設される。第6の列の物品受け開口A2、A1、A3は、4個の物品受け開口A2、A1、A3からなる。1対の第1の物品受け開口A1が、1対の第2の物品受け開口A2、A3の間に配設される。
【0079】
ブランク210は、第5の列の物品受け開口A1を備え、この第5の列は、第6の列に隣接して、第4の列と第6の列との間に配設される。第5の列の物品受け開口A1は、4個の物品受け開口A1からなる。
【0080】
ブランク210は、上部パネル220から打ち抜き加工されたまたは上部パネル220中に形成された円形アパーチャA1の形態をとる第1の開口A1を備える。
【0081】
ブランク210は、上部パネル220の隅部に隣接して位置する第2の開口A2、A3、A4、A5を備える。上部パネル220のこれらの隅部は、斜に切断され得る、面取りされ得る、または丸みをつけられ得る。第2の開口A2、A3、A4、A5のそれぞれが、物品Bの群に対してカバーパネル280を固定するための固定デバイスRTの一部を形成する。図示する実施形態では、上部パネル220は、4個の固定デバイスRTを備え、他の実施形態では、1つまたは複数の固定デバイスRTが設けられてもよい。
【0082】
第2の開口A2、A3、A4、A5のそれぞれが、前述の実施形態と構造上において実質的に同様であり、上述の図8に示されるものと実質的に同様である。
【0083】
図12は、第3の実施形態を示し、図2のキャリアと共に使用されることとなる、およびキャリア90内に装填された物品Bに対して連結されるように構成されたカバーパネルを形成するためのブランク310を図示する。キャリア90は、4×6のマトリックスまたはアレイで配置された24個の物品Bを備える。
【0084】
ブランク310は、主要パネルまたは上部パネル320を備える。上部パネル320は、両端部エッジおよび両側部エッジを備える。上部パネル320は、複数の物品Bのうちのそれぞれ1つをそれぞれが受ける複数の物品受け開口A1、A2、A3、A4、A5を備える。
【0085】
図示するブランク310は、キャリア90内にそれぞれの物品Bを受けるように4×6のマトリックスまたはアレイで構成された24個の物品受け開口A1、A2、A3、A4、A5を備える。
【0086】
ブランク310は、上部パネル320から打ち抜き加工されたまたは上部パネル320中に形成された円形アパーチャA1の形態をとる第1の開口A1を備える。
【0087】
上部パネル320は、少なくとも1つの固定デバイスRTを備える。図12の実施形態では、上部パネル320は、複数の固定デバイスRTを備え、具体的には上部パネル320の隅部に配設された4個の物品固定デバイスRTを備える。物品固定デバイスRTのそれぞれは、アパーチャA2、A3、A4、A5を備える。
【0088】
各固定デバイスRTは、これらのアパーチャA2、A3、A4、A5のうちのそれぞれ1つにより部分的に画定された物品受け開口を備える。
【0089】
アパーチャA2、A3、A4、A5は、第1の半径を有する第1の架空円に近似し得るまたは第1の架空円NC1を画定し得る周縁部を備える。
【0090】
各固定デバイスRTは、それぞれの物品受け開口の周囲または周縁部に沿って配設された複数の歯Tを備える。
【0091】
これらの歯Tは、アパーチャA2、A3、A4、A5の周囲の上部パネル320中に形成される。
【0092】
各歯Tは、係合エッジまたは歯エッジを備える。各歯エッジは、弧状であってもよい。これらの歯エッジは、円弧または円の一部分により画定され得る。
【0093】
上部パネル320は、凹部または切欠部の形態の破断部Cを備える。これらの破断部Cは、実質的に「U字」形状であり、破断部Cはそれぞれ、第2の半径を有する第2の架空円の一部分を画定する。
【0094】
破断部Cは、歯Tにより画定された第1の架空円から径方向外方に延在する。
【0095】
これらの歯Tは、1対の破断部Cにより少なくとも部分的にそれぞれ画定される。破断部Cは、第1の架空円の中心から径方向に離れるように延在する逃げ要素を形成する。
【0096】
図12の実施形態では、歯Tは、アパーチャA2、A3、A4、A5を囲み、任意には12個の歯Tが、アパーチャA2、A3、A4、A5を囲む。これらの歯Tは、相互に同等の寸法を有し、図12の固定デバイスRTは、2つの直交軸の周囲において対称である。
【0097】
本開示は、少なくとも4個の隅部および少なくとも4個のエッジ130、132、134、136;230、232、234、236を有するパネル120、220、320を備える上部係合式デバイス180、280を提供する。各エッジは、少なくとも4個の隅部のうちの2つのそれぞれの隅部間に延在する。パネル120、220、320は、物品Bの上方部分をそれぞれが受けるための複数の上部受け開口A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を備える。
【0098】
複数の上部受け開口A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7のうちの少なくとも1つが、1つまたは複数の物品Bに対して上部係合式デバイス180、280を固定するための固定デバイスの一部を形成し得る。
【0099】
複数の上部受け開口A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7のうちの少なくとも1つが、物品Bと固定係合状態におかれることなく、物品Bを受けるように構成されてもよい。
【0100】
パネル220は、上部受け開口A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7のいずれもが中に配置されない広告領域222を備えてもよい。これらの上部受け開口A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7は、少なくとも4個の隅部にそれぞれ位置する少なくとも4個の隅部開口A2、A3、A4、A5を含む。上部受け開口A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7は、少なくとも4個のエッジに沿って配設された複数のエッジ開口A1、A6、A7を含む。広告領域222は、複数のエッジ開口A1、A6、A7のうちの第1の開口A6と第2の開口A7との間に配置される。広告領域222は、パネル220中に形成された少なくとも2つの切断ライン223a、223b、223c、223dにより画定される。これらの切断ライン223a、223b、223c、223dのそれぞれが、複数のエッジ開口A1、A6、A7から離間され、広告領域222と第1の開口A6および第2の開口A7の一方との間に配設される。
【0101】
第1の開口A6、A7は、少なくとも4個のエッジ230、232、234、236のうちの1つの232に沿って配設され、第2の開口A6、A7は、この1つのエッジ232に対向する位置に配置された少なくとも4個のエッジ230、232、234、236のうちの別の1つの236に沿って配設される。
【0102】
また、本開示は、上部および下部をそれぞれ有する物品Bの群を備えるパッケージP、P2を提供する。パッケージP、P2は、群の物品Bの少なくともいくつかの上部と係合状態にある上方係合部材または上方係合カバーパネル180、280を備える。下方支持部材、すなわちキャリアまたはトレイ90が、群の物品Bの下部を支持する。上方係合部材180、280は、群の物品Bによってのみ下方支持部材90に対して連結または結合されるように、下方支持部材90から離間される。
【0103】
下方支持部材90は、少なくとも1つのキャリーハンドルを備えてもよく、任意には1対のキャリーハンドルを備えてもよい。
【0104】
上方係合部材180、280は、下方支持部材90のすべての部分の上方に離間される。
【0105】
上方係合部材180、280は、物品Bの群のフットプリントよりも大きく、下方支持部材90のフットプリントとほぼ同等またはそれ未満であるフットプリントを有し得る。
【0106】
本明細書において、例えば「上部」、「下部」、「底部」、「前部」、「後部」、「端部」、「側部」、「内方」、「外方」、「上方」、および「下方」などの方向指示語は、それぞれのパネルをかかる配向に必ずしも限定するものではなく、これらのパネル同士を相互に識別する役割を果たし得るにすぎない点が理解されよう。
【0107】
本明細書において、「ヒンジ連結部」および「折り目ライン」という用語は、ブランクのヒンジ特徴部を規定する、ブランクの一部分同士の相互に対する折返しを助長する、またはそうでなくブランクのための最適なパネル折返し位置を示唆する、あらゆる様式のラインを示す。「ヒンジ連結部」に関するいかなる言及も、必ずしも単一の折り目ラインのみに関する言及であると解釈されるべきではなく、実際には、ヒンジ連結部は、2つ以上の折り目ラインのそれぞれが直線形状/線形状であるかまたは湾曲形状/曲線形状であるかのいずれかであり得る、2つ以上の折り目ラインから形成されることが可能である。線形折り目ラインがヒンジ連結部を形成する場合には、これらの折り目ラインは、相互に対して平行に配設されてもよく、または相互に対して若干角度をつけられてもよい。曲線折り目ラインがヒンジ連結部を形成する場合には、これらの折り目ラインは、これらの曲線折り目ラインにより囲まれる領域内に形状設定されたパネルが画定されるように相互に交差してもよい。かかるヒンジ連結部の典型的な一例は、2点で交差する1対のアーチ状または弧状の折り目ラインを備えてもよく、これらの折り目ラインは、間に楕円形パネルを画定する。ヒンジ連結部が、1つまたは複数の線形折り目ラインおよび1つまたは複数の曲線折り目ラインから形成されてもよい。かかるヒンジ連結部の典型的な一例は、2つの点で交差する線形折り目ラインおよびアーチ状または弧状の折り目ラインの組合せからなってもよく、これらの折り目ラインは、間に半月形状パネルを画定する。
【0108】
本明細書において、「折り目ライン」という用語は、以下のもの、すなわちミシン目ライン、エンボス加工ライン、デボス加工ライン、穿孔ライン、短スリットライン、ハーフカットライン、単一ハーフカット、割込みカットライン、整列スリットライン、スコアライン、および前述のオプションの任意の組合せ、のうちの1つを指し得る。
【0109】
ヒンジ連結部および折り目ラインはそれぞれ、穿孔、穿孔ライン、短スリットライン、ハーフカットライン、単一ハーフカット、カットライン、割込みカットライン、スリット、スコア、エンボス加工ライン、デボス加工ライン、およびそれらの任意の組合せ等を含む、ブランクの基層中に形成される要素を含み得る点を理解されたい。これらの要素は、所望の機能性を実現するように寸法設定および配置され得る。例えば、穿孔ラインが、折り目ラインおよび/または切断ラインを画定するような脆弱度を有するように寸法設定または設計され得る。この穿孔ラインは、折返しを助長し破断を阻止するように、折返しを助長しより大きな労力での破断を助長するように、またはごくわずかな労力での破断を助長するように設計されることが可能である。
【0110】
図6を参照すると、図示するディスプレイパネル222は、2×2構成の4個の受け開口の範囲に及ぶフットプリントを有する。しかし、ディスプレイパネル222は、6個またはそれ以上の受け開口の範囲に及ぶより広いフットプリントを有するように拡張されてもよい。かかる拡張されたディスプレイパネルを作製するために、切断ライン223a、223b、223c、223dのうちの少なくとも2つが、隣接する端部エッジにより近い位置へと配置換えされてもよい。例えば、切断ライン223a、223bが、第2の端部エッジ234に向かって移動されて、第2の端部エッジ234に沿ったエッジ開口A1の直近に隣接する新規位置をそれぞれがとってもよい。かように拡張されたディスプレイパネルは、2×3構成の6個の受け開口の範囲に及ぶフットプリントを有する。同様に、切断ライン223c、223dは、第1の端部エッジ230に向かって移動されて、第1の端部エッジ230に沿ったエッジ開口A1の直近に隣接する新規位置をそれぞれがとってもよい。かかる配置換えにより、2×3構成の6個の受け開口または2×4構成の8個の受け開口のいずれかの範囲に及ぶフットプリントを有する拡張されたディスプレイパネルが実現されてもよい。ディスプレイパネルのサイズは、上部係合式デバイスのブランクのサイズまたは受け開口の配置もしくは形状に応じて変更されてもよい。
【符号の説明】
【0111】
10 ブランク
12 主要パネル
13a 折り目ライン
13b 折り目ライン
14a 第1の端部パネル
14b 第2の端部パネル
15a 折り目ライン
15b 折り目ライン
16a 第1の側部パネル
16b 第2の側部パネル
17a 折り目ライン
17b 折り目ライン
18a 第1の固定フラップ
18b 第2の固定フラップ
19a 折り目ライン
19b 折り目ライン
20a 第3の固定フラップ
20b 第4の固定フラップ
90 カートン、キャリア、トレイ、下方支持部材
110 ブランク
120 主要パネル、上部パネル
130 端部エッジ、第1の端部エッジ
132 側部エッジ、第1の側部エッジ
134 端部エッジ
136 側部エッジ
180 カートン、キャリア、カバーパネル、上部係合式デバイス、上方係合カバーパネル、上方係合部材
210 ブランク
220 上部パネル
222 ディスプレイパネル、広告領域
223a 切断ライン
223b 切断ライン
223c 切断ライン
223d 切断ライン
224a 連結部分
224b 連結部分
224c 連結部分
224d 連結部分
230 エッジ、第1の端部エッジ
232 側部エッジ
234 エッジ、第2の端部エッジ
236 側部エッジ
280 カートン、キャリア、カバーパネル、上部係合式デバイス、上方係合カバーパネル、上方係合部材
310 ブランク
320 上部パネル
A1 開口、物品受け開口、上部受け開口、アパーチャ
A2 開口、物品受け開口、上部受け開口、アパーチャ
A3 開口、物品受け開口、上部受け開口、アパーチャ
A4 開口、物品受け開口、上部受け開口、アパーチャ
A5 開口、物品受け開口、上部受け開口、アパーチャ
A6 開口、物品受け開口、上部受け開口
A7 開口、物品受け開口、上部受け開口
C 破断部
C2 破断部
E1 係合エッジ、歯エッジ、第1の係合エッジ
E2 係合エッジ、歯エッジ、第2の係合エッジ
H キャリアハンドル
NC1 第1の架空円
NC2 第2の架空円
P 二次パッケージ
P2 二次パッケージ
R1 半径
R2 半径
RT 固定デバイス
T 歯
T2 歯
T3 歯
T4 固定タブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】