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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-27
(54)【発明の名称】農業的投射体配送システム
(51)【国際特許分類】
   A01G 7/00 20060101AFI20230217BHJP
   A01M 21/04 20060101ALI20230217BHJP
   G06Q 50/02 20120101ALI20230217BHJP
【FI】
A01G7/00 603
A01M21/04 Z
G06Q50/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022538426
(86)(22)【出願日】2020-11-20
(85)【翻訳文提出日】2022-08-18
(86)【国際出願番号】 US2020061681
(87)【国際公開番号】W WO2021126472
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】16/724,262
(32)【優先日】2019-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】522246924
【氏名又は名称】ヴァーダント ロボティックス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100109896
【弁理士】
【氏名又は名称】森 友宏
(72)【発明者】
【氏名】シブレイ,ガブリエル ソーントン
(72)【発明者】
【氏名】ガーナー,カーティス デール
(72)【発明者】
【氏名】ミシュラン,アンドレ ロバート ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】イバーリア,ロレンツォ
(72)【発明者】
【氏名】リージャー,パトリック クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ルイス,ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,シー
【テーマコード(参考)】
2B121
5L049
【Fターム(参考)】
2B121AA19
2B121CB02
2B121CB35
2B121CB70
2B121EA26
5L049CC01
(57)【要約】
様々な実施形態は、概して、他の対象物がある中で、付与のためにある対象物に処置剤を自律的に特定及び配送するためのコンピュータ視覚化及び自動化、対象物の特定と処置とを簡単にする機械学習、ディープラーニング、及びコンピュータを用いた人工知能の他の訓練をはじめとするデータ科学及びデータ分析、配送システムを誘導するロボット工学及び移動技術に関するものであり、特に例えば農業的処理剤を特定済み農業的対象物に対して特定及び付与するように構成される農業的配送システムに関するものである。一部の例においては、方法は、農業的対象物のサブセットに対して行われる動作を表すデータを受信し、農業的対象物に隣接して農業的投射体配送システムの放出器を位置決めし、農業的対象物に関連して行われる対応動作を特定し、動作を行う放出器を選択し、放出器に農業的投射体を放出させて途中で農業的対象物に当て得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
農業的対象物のサブセットを表すデータを受信し、
前記農業的対象物のサブセットに対して行われる1以上の動作を表すデータを受信し、
地理的境界内の農業的対象物に隣接して農業的投射体配送システムの放出器を位置決めするように構成されるデータを含む地図を提供し、
1以上のセンサに関連して前記農業的対象物を検出し、
前記農業的対象物に関連して行われる対応動作を特定し、
前記動作を行う前記放出器を選択し、
前記動作を行うように構成された前記放出器に農業的投射体を放出させて途中で前記農業的対象物に当てる、
方法。
【請求項2】
それぞれの農業的対象物は、識別子を表すデータに関連付けられ、前記データは、データレポジトリにインデクスされた前記農業的対象物のそれぞれを表す、請求項1の方法。
【請求項3】
さらに、
前記1以上のセンサから取得されるセンサデータを分析するように構成される1以上のプロセッサを含む遠隔高精度農業管理プラットフォームから前記農業的対象物のそれぞれを表す前記データを受信する、
請求項1又は2の方法。
【請求項4】
前記農業的対象物のそれぞれを表す前記データを受信する際に、
予想された成長に基づいて前記農業的対象物の前記1以上のセンサから画像の変化を予想するために、前記遠隔高精度農業管理プラットフォームで得られる前記農業的対象物の予想画像を表すデータを受信する、
上述の請求項の方法。
【請求項5】
前記1以上のセンサに関連付けて前記農業的対象物を検出する際に、
前記農業的対象物の画像データを生成して画像化農業的対象物を形成し、
前記画像化農業的対象物を前記農業的対象物のサブセット中のインデックス済み農業的対象物を表すデータに相関させ、
前記画像化農業的対象物を前記インデックス済み農業的対象物として特定する、
上述の請求項の方法。
【請求項6】
前記1以上のセンサに関連付けて前記農業的対象物を検出する際に、
前記農業的対象物の画像データを生成して画像化農業的対象物を形成し、
前記放出器の位置に対して前記画像化農業的対象物の空間位置を相関させる、
請求項1の方法。
【請求項7】
前記動作を行うように構成される前記放出器に放出させる際に、
前記放出器を前記空間位置に整列し、
前記農業的投射体の発射をトリガして途中で前記農業的対象物に当てる、
請求項6の方法。
【請求項8】
さらに、
車両内に前記農業的投射体配送システムを実現する、
請求項1の方法。
【請求項9】
さらに、
前記車両の変位を検出し、
前記放出器の空間位置を計算し、
前記地図により特定される経路と交差する前記放出器の前記空間位置を検出し、前記経路は、前記放出器が動作のサブセットを行う農業的対象物の前記サブセットに関連付けられる、
請求項8の方法。
【請求項10】
さらに、
前記1以上のセンサに関連して農業的対象物の前記サブセットを検出し、
前記農業的対象物のサブセットに関連して行われる前記動作のサブセットを特定し、
前記動作のサブセットを行う前記放出器を選択し、
前記放出器に農業的投射体のサブセットを放出させて途中で前記農業的対象物のサブセットに当てる、
上述の請求項8-9の方法。
【請求項11】
少なくとも2つの農業的投射体は、異なる動作を行うために異なるものである、上述の請求項8-10の方法。
【請求項12】
さらに、
前記車両を自律的に運転するための制御信号を生成し、
前記車両の空間位置を計算し、
前記地図を表すデータに基づいて経路と交差する車両軌道を計算し、
前記地図により特定される前記経路に隣接する前記放出器の空間位置を検出し、前記経路は、前記放出器が動作のサブセットを行う前記農業的対象物のサブセットに関連付けられる、
上述の請求項8-11の方法。
【請求項13】
さらに、
前記車両の前記変位の速度を自律的に調整し、
前記1以上のセンサに関連して前記農業的対象物のサブセットを検出し、
前記変位速度で前記放出器に農業的投射体のサブセットを放出させて途中で前記農業的対象物のサブセットに当てる、
上述の請求項8-12の方法。
【請求項14】
前記車両を自律的に運転するための前記制御信号を生成する際に、
前記車両軌道を表す第1のデータサブセットを受信し、前記データは遠隔操作コントローラで生成され、
前記遠隔操作コントローラから生じる第2のデータサブセットに応答して、農業的投射体のサブセットを放出させる、
上述の請求項8-13の方法。
【請求項15】
前記動作を行うように構成される前記放出器に農業的投射体を放出させて途中で前記農業的対象物に当てる際に、
前記放出器に関連付けられた光学視界を特定し、
前記光学視界と前記ターゲットとの整列を検出し、
前記農業的投射体の発射をトリガする、
請求項1の方法。
【請求項16】
前記農業的対象物に関連して行われる前記対応動作を特定する際に、
前記放出器に関連付けられた光学視界を特定し、
前記対応動作を前記光学視界に関連付けてトリガを作動させる時点を判断する、
請求項1の方法。
【請求項17】
農業的環境に配置された農業的対象物の存在を表すセンサデータを受信し、
農業的対象物のサブセットを1以上の放出器に関連して行われる1以上の動作に相関させ、
前記農業的対象物のサブセットのそれぞれに関連して1以上の光学視界を検出し、
前記1以上の光学視界を前記農業的対象物のサブセットのそれぞれに整列させることにより1以上の放出パラメータを生成し、
前記1以上の放出パラメータに基づいて動作を適用するために前記1以上の放出器を作動させる、
方法。
【請求項18】
前記農業的対象物の存在を表す前記センサデータを受信する際に、
前記農業的対象物から反射光を受光し、
前記反射光に基づいて画像取得デバイスで画像データを取得して前記農業的対象物を表す、
請求項17の方法。
【請求項19】
さらに、
前記反射光が見える間の1以上の時間間隔中に前記農業的対象物から前記反射光を受光する、
請求項18の方法。
【請求項20】
前記1以上の放出器は、前記画像取得デバイスと前記農業的対象物との間に配置される、請求項18又は19の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2019年12月21日に提出された米国特許出願第16/724,262号の利益を主張し、当該米国特許出願はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【分野】
【0002】
様々な実施形態は、概して、特定の処置剤を他の対象物の中から1つの対象物に付与するために自律的に特定及び配送するためのコンピュータソフトウェア及びシステム、コンピュータ視覚化及び自動化、対象物の特定と処置とを簡単にする機械学習、ディープラーニング、及びコンピュータを用いた人工知能の他の訓練をはじめとするデータ科学及びデータ分析、有線及び無線ネットワーク通信、任意の数の処置剤を対象物に付与するために地理的境界内でとりわけ配送システムだけではなく、関連する機械的、電気的、電子的ハードウェアを含む車両を誘導するためのロボット工学及び移動技術に関するものであり、より具体的には、例えば農業的処理剤を特定し、これを特定された農業的対象物に付与するように構成される農業的配送システムに関するものである。
【背景】
【0003】
全世界の人口は今後40年内に100億人以上に達すると見込まれる速度で増加しており、これに付随して食料の生産者に対する需要が高まる。そのような人口の増加を支えるために、農場主をはじめとする食料生産者は、人類全体が太古から現時点までに消費してきた量に等しい量の食料を集合的に生産する必要がある。しかしながら、持続可能な方法で将来の世代にも食料を与えるためには、多くの障害と妨害を乗り越え、あるいは解決する必要があると思われる。例えば、地球の気候の変化及び予測不能な気象パターンは、収穫量の維持又は増加に悪影響を与える。さらに、耕地の量が制限され、あるいは縮小されることにより、農場にとっては、作物を育てたり、あるいは他の食料の生産のために土地を活用したりする機会が減ることになる。
食料を生産する資源の希少価値及びコストの上昇は、発展途上国における多くの農場主だけではなく、先進国における小規模の農場主にも影響を与える。例えば、販売された作物のコスト(「売上原価」又は「COGS」)は、歳入の60%から70%の範囲を超えるまで上昇すると考えられる。作物のような食料を生産するコストは、活動又は資源の中でも特に労働、薬品(例えば、肥料や農薬など)、パッケージ、原産地追跡、及び資本設備(例えば、トラクタ、コンバイン、及び他の農場用具)によるコストを含み得る。農業的労働の需要が上昇しても農業の分野に入ってくる人が少ないため、労働コストは上がると予想される。一部の農業労働者が都市部に移住することで、労働力の希少価値が上昇し、これにより農業労働者の平均年齢が上昇している。トラクタや噴霧器だけではなく、他の農場用具(例えば、コンバイン、プラウ、散布器、プランタなど)をはじめとする設備コストは、購入やリースのためだけではなく、その維持や燃料、運転のために比較的大きな支出を必要とし得る。
【0004】
化学的入力に関するコストも上昇しやすい。例えば、健康に関する懸念及び環境的な懸念により、野菜、果実、及び他の農産物を生産するのに使用可能な農薬のような薬品の量及び/又は種類が制限されることがある。また、化学における進歩は有益なものとなり得るが、これらの進歩した化学は、多くの用途に関しては小規模の農場や発展途上国における農場にとってはその費用をまかないきれない場合があり、これより、農場主から食料を生産する最適な手段を奪うことになる可能性がある。さらに、除草剤、農薬、及び肥料のような薬品を農作物に付与するためには、(例えば、ブームスプレイヤ、ミストスプレイヤなどを用いて)薬品を非常に小さい液滴で拡散させるための噴霧器が必要となる。噴霧ノズルは、一般的に、作物の上方の(地面に対して)ある距離で地面に実質的に垂直な線に沿って向き、地面に対向するオリフィス又はアパーチャを有しており、これらのアパーチャは、重なり合う平坦なうちわ又は円錐形の噴霧パターンを形成するように設計されている。しかしながら、このような薬品を付与するための従来のアプローチは、通常、地面のような意図していないターゲットに噴霧が降り落ちることになり、これは無駄が多い。
【0005】
上述したコストは、食料価格や農場の閉鎖の増加に寄与しやすく、そのようなコストは、さらに、見込まれる人口の増加に十分に対応するために収穫量を向上させるための進歩を妨げ得る。収穫量を向上させるためのいくつかのアプローチが開発されており、これらは、機能的なものであるが、典型的には、数多くの欠点を有している。従来の一部のアプローチにおいては、作物の発育を補助するための情報が、人工衛星、飛行機、及び/又はドローンからの多スペクトル画像に依存している。全地球測位システム(「GPS」)により提供されるような位置情報と組み合わされた多スペクトル画像により、農場部分の粗分析を行って土壌特性、肥料不足、位相空間変動、排水問題、植物成長レベル(例えば、クロロフィル成分、吸収、反射など)などを決定することが可能になる。このように、一群の作物の状態だけではなく経時変化を評価するために使用される様々なスペクトル的、空間的、及び時間的特徴を特定するために多スペクトルが使用され得る。このアプローチに依存する様々な欠点がある。例えば、多スペクトル画像に基づくデータは、一般的に、作物関係の管理に関する粗い解像度に制限される。すなわち、多スペクトル画像は、一般的に、作物の複数の条又は特定の面積部分を含む領域又は地域に関する情報を提供する。さらに、多スペクトル画像は、複数の季節にわたって植物を粒状に監視又は分析するのに十分に適しているとはいえない。特に、そのような画像は、例えば、作物の出回り期の間におけるような、検出可能な葉に制限され得る。そうでない場合は、多スペクトル画像は、少なくとも一部の場合においては、作物が成長する環境的要因のような1組の非生物的要因に制限されることがあり、このため、多スペクトル画像の手法を用いて検出することができない場合がある1以上の別個の植物に対して特定の規定作用(例えば、肥料、除草剤などの付与)を特定するのに不十分なことがある。このように、多スペクトル画像は、特に非生物的要因を分析するのに十分に適していない場合がある。
【0006】
他の従来のアプローチにおいては、(例えば、概して上面視から見た植物全体として)植物レベルで農業的問題を監視するために既知のコンピュータ視覚化の手法が適用されている。そのようなアプローチは、機能的ではあるが数多くの欠点がある。例えば、従来のトラクタのような現在使用されている又は過去の機械及びハードウェアに依存した農業的評価を行うためにコンピュータ分析が採用されている。従来のトラクタ及び他の既知の施設は、より細かく機能やタスクを行うように作物の間で十分に誘導するため、あるいは、より細かいタスク又は処置を特定し、これを行うための最近の自律的技術に統合するのに十分に適しているとはいえない。例えば、従来の一部の適用例では、GPS及び他スペクトル画像(例えば衛星画像)により提供される解像度に依存する特定の規定地図に基づいて肥料を配分する速度が変化し得る。このため、従来、肥料を付与する速度は、一般的に、(すなわち、複数の植物にわたって)平方メートルの意味において粗い解像度である。
【0007】
一部の従来のアプローチにおいては、既知のコンピュータ視覚化の手法は、典型的には、植物が個々の作物又は作物ではない植物(すなわち雑草)のいずれであるかを特定するために行われている。さらに、これらの従来のアプローチは、除草剤を雑草に付与する又は肥料を作物に付与するといった概して植物を全体的に処置するために薬品を噴霧するものである。しかしながら、これらの従来のアプローチに対する様々な欠点が存在する。これらのアプローチは、典型的には、レタス、綿、大豆、キャベツ、又は他の1年生植物のような概して他の植物よりも成長の速い1年生の条を用いる作物に向けられたものである。「条植え作物」としても知られる条を用いる作物は、農業用機械に対して条のサイズで耕され、収穫される作物である。これにより、本来、条植え作物は、全体の植物を入れ替えるように(例えばトウモロコシ茎の除去など)1年を通して輪作される。また、条を用いる作物は、典型的には、例えば、15インチ、20インチ、又は30インチの条幅で植えられ、従来から、特に雑草の競争を少なくして地面の陰の部分を増やすために条幅を狭くすることを狙っている。
【0008】
一部の従来のアプローチにおいては、条植え作物に適用される既知のコンピュータ視覚化手法は、地面の上方で重力の方向と概して平行に向いた(例えば下向き)ある距離で植物の画像を取得することに依存している。このため、画像の背景は、典型的には地面であり、これにより、非植物(例えば地面)に対して植物を検出するプロセスが単純になり得る。さらに、カメラにより取得される画像は、(例えば、最も遠い要素としての)地面から個々の作物の上部までの距離のような、相対的に最小の視界深度を有し得る。この個々の作物は条植え作物であり得る。条植え作物は、木などをはじめとする他の植物に比べて相対的に短い視界深度を有しているか、他の構成を有している。場合によっては、個々の植物を特定することに応答して肥料を付与するために既知のコンピュータ視覚化手法も用いられている。これらの場合においては、肥料が液体として付与されており、液体は、典型的には、液体肥料の流れ又は滴下を用いて付与される。さらに、液体肥料の付与は、一般的に、肥料の流れを個々の作物に向ける重力の力に依存している。
【0009】
このように、必要とされているものは、従来の手法の制限を受けることなく、特定された農業的対象物に処置を施すことを簡単にするための解決策である。
【簡単な概要】
【0010】
【図面の簡単な説明】
【0011】
以下の詳細な説明及び添付図面において本発明の様々な実施形態又は例(「例」)が開示される。
【0012】
図1A図1Aは、ある実施形態による、農業的処理剤配送システムの例を示す図である。
【0013】
図1B図1Bは、ある例による、処置を施すように構成された放出器の例を示す図である。
【0014】
図2A図2Aは、ある例による、センサ及び農業的処理剤配送車両の構成要素の例を示す図である。
【0015】
図2B図2Bは、ある実施形態による、インデックス済み農業的対象物データの生成を示している。
【0016】
図3図3は、ある実施形態による、自律的に農業的処理剤配送システムを制御するためのフロー図の例である。
【0017】
図4図4は、ある例による、農業的処理剤配送車両に通信レイヤを介して通信可能に連結された高精度農業管理プラットフォームを含むシステムを示す機能的ブロック図である。
【0018】
図5図5は、ある例による、農業的処理剤配送システムの他の例を示す図である。
【0019】
図6図6は、ある実施形態による、自律的に放出器をターゲットに整列させるフロー図の例である。
【0020】
図7A-7B】図7A及び図7Bは、ある例による、農業的環境内の1以上の農業的対象物に対する動作を特定、追跡、及び実施するために生成されるデータの例を示すものである。
【0021】
図7C図7Cは、ある例による、処置剤を付与するための放出器の作動を決定するパラメータを示す図である。
【0022】
図8図8は、ある例による、農業的投射体を発射するように構成された農業的投射体配送車両の斜視図を示す図である。
【0023】
図9図9は、ある例による、農業的投射体配送車両を用いて自律的にターゲットに当たるような軌道構成の例を示す図である。
【0024】
図10図10は、ある例による、農業的投射体配送システムの異なる放出器構成の例を示す図である。
【0025】
図11図11は、ある例による、農業的投射体配送システムの放出器構成のさらに他の例を示す図である。
【0026】
図12-13】図12及び図13は、ある例による、放出器を作動させるように構成される軌道プロセッサの例を示す図である。
【0027】
図14図14は、ある例による、放出器発射サブシステムの一部を構成し得る農業的投射体配送システムの構成要素の例を示す図である。
【0028】
図15図15は、ある例による、空間内で1以上の方向に向けられた放出器の配置の例を示す図である。
【0029】
図16図16は、ある例による、空間内で1以上の方向に向けられるように構成される放出器の他の配置の例を示す図である。
【0030】
図17図17は、ある例による、農業的投射体配送システムの1以上の放出器を較正する1以上の例を示す図である。
【0031】
図18図18は、ある例による、農業的投射体配送システムの1以上の放出器を較正する他の1以上の例を示す図である。
【0032】
図19図19は、ある実施形態による、1以上の放出器を較正するフロー図の例である。
【0033】
図20-21】図20及び図21は、ある例による、農業的投射体の軌跡をインサイチュで較正する例を示す図である。
【0034】
図22図22は、ある例による、1以上の光学視界から他の1以上の光学視界までのずれを示す図である。
【0035】
図23図23は、ある例による、1以上の農業的対象物に複数の処置剤を供給する1以上のペイロード源を提供するように構成される農業的投射体配送システムを示す図である。
【0036】
図24図24は、ある実施形態による、複数の処置剤を農業的対象物の複数のサブセットに配送するための放出器の1以上のサブセットを提供するフロー図の例である。
【0037】
図25図25は、ある実施形態による、複数の処置剤を農業的対象物の複数のサブセットに配送するためのペイロード源としての1以上のカートリッジを提供するフロー図の例である。
【0038】
図26-31】図26から図31は、ある例による、1以上の成長段階を通して果実木の1以上の農業的対象物を検知、監視、分析、及び処置するように構成される農業的処理剤配送車両の構成要素を示す図である。
【0039】
図32図32は、ある例による、作物の成長段階を管理するためのフローの例を示す図である。
【0040】
図33図33は、ある例による、ぼかし放出器を提供する農業的投射体配送車両を示す図である。
【0041】
図34図34は、ある例による、逆光のある環境内で作物を撮影するのを容易にするためにフローの例を示す図である。
【0042】
図35図35は、ある実施形態による、ピクセル投射体を用いて表面上に画像を複製するように構成されるピクセル投射体配送システムを示す図である。
【0043】
図36図36は、ある例による、ピクセル投射体配送システムの例を示す図である。
【0044】
図37図37は、ある例による、ピクセル投射体配送システムを実現するフローの例を示す図である。
【0045】
図38図38は、様々な実施形態による、自律的農業的処理剤配送車両及び車両団サービスの構成要素に様々な機能を提供するように構成される様々なコンピューティングプラットフォームの例を示している。
【詳細な説明】
【0046】
様々な実施形態又は例は、システム、プロセス、装置、ユーザインタフェイス、又はプログラム命令が光学的、電子的、又は無線通信リンクを介して送信されるコンピュータ読取可能媒体やコンピュータネットワークのようなコンピュータ読取可能媒体上の一連のプログラム命令として数多くの方法で実現され得る。概して、開示されているプロセスの動作は、特許請求の範囲に特に記載されていない限り、任意の順番で実施され得る。
【0047】
1以上の例の詳細な説明が添付図面とともに以下で述べられる。詳細な説明は、例との関係で述べられるが、特定の例に限定されるものではない。その範囲は、特許請求の範囲、数多くの代替物、改変物、及び均等物のみによって限定される。以下の説明では、完全な理解を可能にするために数多くの具体的な詳細が述べられる。これらの詳細は例として述べられているのであって、述べられている手法は、これらの具体的な詳細のうち一部又は全部がなくても、特許請求の範囲に従い実施され得る。簡略化のため、当該例に関連する技術分野において知られている技術的資料は、説明が不必要に曖昧になることを避けるために詳細には述べられていない。
【0048】
図1Aは、ある実施形態に係る農業的処理剤配送システムの例を示す図である。図表100は、農業的対象物を特定して農業的処理剤を付与するように構成される農業的処理剤配送システムを示している。農業的処理剤配送システムの例は、農業的処理剤配送システム111aと農業的処理剤配送システム111bとを含んでおり、農業的処理剤配送システム111a及び111bは、農業的対象物が存在し得る環境に同一の処置剤又は異なる処置剤を配送するように構成され得る。農業的処理剤配送システム111aは、放出器112cのような1以上の放出器を含み得る。放出器112cは、車両110が速度vで経路部119を通り抜けるときに、ターゲット(「T」)112aに途中で当たるように例えば、軌道112dを介して処置剤112bを任意の方向に放出するように構成され得る。場合によっては、車両110は静止位置に止まっていてもよい。軌道112dの方向は、XYZ座標系などに対して記述される2次元空間又は3次元空間内にあり得る。ターゲット112aの例としては、地理的境界120内の環境において検知されると考えられる芽、花、又は他の植物的又は農業的対象物が挙げられ得る。地理的境界120は、農場又は果樹園などの少なくとも一部を含み得る。
【0049】
農業的処理剤配送システム111aは、対応する処置剤112bを付与するために地理的境界120内の任意の数のターゲット112aに対する可動性を促進するために車両110のような車両内に配置され得る。一部の例においては、車両110は、電気モータ又は内燃機関により駆動されるものを含む任意の動力車両の機能及び/又は構造を含み得る。例えば、車両110は、トラクタなどをはじめとする任意の農業車両を含むピックアップトラック(又は他のトラック)、全地形型車両(「ATV」)、ユーティリティタスク車両(「UTV」)、又は多用途オフハイウェー車両のようなトラックの機能及び/又は構造を含み得る。また、農業的処理剤配送システム111a及び112bは、他の農業的処理剤配送システム(図示せず)とともに、手動により又は自律的に経路部119を進み得る車両により別個に駆動又は牽引され得るトレーラ(又は他の移動プラットフォーム)において実現され得る。図示されるように、車両110は、運転者を収容するとともに、ハンドル及びハンドルに対する関連リンク機構とともに、サブシステムの中でも特に手動で制御されるブレーキ及びアクセルサブシステムのような機械的制御システムを含み得るマニュアルコントローラ又は制御モジュール(「運転台」)115を含み得る。
【0050】
一部の例においては、車両110は、例えば、1以上の農業的対象物に付与されるべき1以上の処置剤に基づいて車両110が1以上の経路119にわたって自律的に進むことを可能にする論理(例えば、ソフトウェア又はハードウェア、あるいはその両方)、(例えば、電気的、機械的、化学的などの)機能及び/又は構造を提供し得る可動性プラットフォーム114を含み得る。農業的処理剤配送システム111a又は111bのいずれかは、車両110が手動で又は自律的に経路部119を進み、通り抜けるように構成されているかどうかとは関係なく、農業的対象物を自律的に(例えば、手動操作なく)検出、特定、及び処置するように構成され得る。
【0051】
図示された例においては、農業的処理剤配送システム111は、配列122a,122b,122c,122d,122nに配置された木のような農業的対象物又はこれに関連付けられた他の農業的対象物に隣接する経路部119を通り抜けるように構成され得る。場合によっては、配列122a,122b,122c,122d,122nは、垣根仕立てパターン又は任意のトレリス構成(例えば、図表100において例が示されているような実質的に垂直な構成、又は「V字」トレリス、又は任意の他の構造)のような任意のトレリス構造であってもよい。農業的処理剤配送システム111は、トレリス構造に限定される必要がなく、むしろ任意の植物又は成育構造とともに使用され得ることに留意されたい。
【0052】
農業的処理剤配送システム111a又は111bのいずれかは、例えば、センサモードで動作するように構成され得る。センサモード中は、車両110が様々な経路部119を通り抜ける際に、センサプラットフォーム113が、任意の数のセンサからセンサデータを受信、生成、及び/又は取得するように構成され得る。例えば、センサプラットフォーム113は、農業的対象物を特定及び/又は特徴付けするための1以上の画像取得デバイスを含み、これにより生成し得る。画像取得デバイスの例としては、(例えば、赤外線を含む任意のスペクトルの)カメラ、ライダーセンサなどが挙げられる。画像によるセンサデータは、物理的属性を記述し、特定し、又は特徴付け得る画像及び予測画像のような農業的対象物に関連付けられた任意のデータを含み得る。また、センサプラットフォーム113は、1以上の全地球測位システム(「GPS」)センサ及び1以上の慣性測定ユニット(「IMU」)だけではなく、1以上のレーダデバイス、1以上のソナーデバイス、1以上の超音波センサ、1以上のジャイロスコープ、1以上の加速度計、1以上の測距離センサ(例えば、ホイールエンコーダ又は方向センサ、ホイールスピードセンサなど)などの1以上の位置センサ又はポジションセンサを含み得る。位置を利用するセンサは、基準座標系に対する農業的対象物の位置を決定するように構成されるデータを車両110に、放出器112cに、あるいは他のポジションセンサ及び/又は位置関連センサにより生成されるデータの中でも、例えば、GPSデータ、慣性測定データ、及び測距離データに基づく任意の他の対象物に提供し得る。
【0053】
センサプラットフォーム113におけるセンサ又はセンサのサブセットは、任意の目的のためにセンサデータを提供するように構成され得ることに留意されたい。例えば、画像取得デバイスは、視覚的基準マーカ又はポジション情報又は位置情報あるいは他の情報のような情報を伝達し得る他の光学的に構成されたもの(例えば、QSコード、バーコードなど)を検出するように構成され得る。農業的処理剤配送システム111及び/又はセンサプラットフォーム113が経路部119を通り抜ける際に、画像取得デバイスは、基準マーカ、反射面などを検出し、センサプラットフォーム113又は車両110内の論理(例えば、1以上のプロセッサ及び実行可能な命令を含む1以上のアプリケーション)が車両110又は放出器112cあるいはその両方の位置を地理的境界120内の位置又は農業的対象物に対する位置として検出又は確認するように構成され得る。
【0054】
一部の実施例では、センサプラットフォーム113内の1以上のセンサは、車両の任意の部分に任意の組み合わせで分布し得る。例えば、センサプラットフォーム113内のセンサは、農業的処理剤配送システム111a又は111bのいずれかの内部に配置され得る。このため、農業的処理剤配送システム111a又は111bのいずれかは、農業的対象物に対する放出器112cの位置を独立してローカライズ又は決定するように構成され得る。すなわち、農業的処理剤配送システム111a又は111bは、農業的対象物に関連付けて、あるいは、農業的対象物に対して、放出器112cの位置を決定するためのセンサ及び論理を含んでいてもよく、車両110が手動で進んでいるのか、自律的に進んでいるのかに関わらず、農業的対象物を自律的に特定し、動作のために自律的に当該農業的対象物を方向付け、あるいはターゲットにし、さらに/あるいは自律的に動作を行うか、処置剤を付与するように構成されていてもよい。
【0055】
農業的処理剤配送システム111a及び111bのうち1つ以上は、農業的処理剤配送システム111を経路部119に沿って手動で案内して農業的対象物を検知し、これに対して動作を行うように構成され得るピックアップトラック又はATV/UTV、又は他の車両の荷台に搭載され得るモジュラー構造として実現され得る。一部の実施例においては、センサプラットフォーム113における1以上のセンサは、例えば、可動性プラットフォーム114を含む車両の任意の部分にわたって分布し、自律運転、農業的対象物の特定を促進し、動作(例えば、処置剤の付与)をし得る。このため、農業的処理剤配送システム111は、車両110の自律運転を促進するように(例えば、個別に又は包括的に)センサ又はセンサデータに手段を提供し、あるいは、可動性プラットフォーム114に関連付けられたセンサ及びセンサデータを共有又は利用し得る。一例においては、センサプラットフォーム113は、可動性プラットフォーム114の中又は他の部分の中に配置され得る。可動性プラットフォーム114は、車両110が自律的に動作することを可能にするためのハードウェア又はソフトウェア、あるいはこれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0056】
センサプラットフォーム113は、1以上の農業的対象物に関連付けられたデータを検知、検出、分析、保存、及び/又は通信するように構成され得る。例えば、センサプラットフォーム113は、経路部119aに隣接して配置される木121aに関連付けられた1以上の農業的対象物のサブセット123bを少なくとも検出又は検知するように構成され得る。また、センサプラットフォーム113は、例えば、農業的対象物(「木」)121aの大枝、小枝、又は任意の一部のような農業的対象物のサブセット123bを検出するように構成され得るし、サブセット123bの農業的対象物の他のサブクラスをさらに検出し得る。サブセット123bの農業的対象物のサブクラスは、成長芽125(例えば、葉や新芽が成長し得る芽)及びそれぞれ農業的対象物となり得る果芽124及び126のような芽を含み得る。また、小枝123aは、農業的対象物としての大枝127を含み得るし、短果枝(例えば、果実を成長させ得る新芽)や徒長枝(例えば、木121aの内部で成長する若い新芽)などのような他の農業的対象物を含み得る。
【0057】
ある実施形態においては、農業的処理剤配送システム111は、高精度農業管理プラットフォーム101に対して無線伝送のような任意の通信媒体を介して農業的対象物データ197を通信するように構成され得る。高精度農業管理プラットフォーム101は、ハードウェア(例えば、プロセッサ、メモリデバイスなど)又はソフトウェア(例えば、機械学習、ディープラーニング、コンピュータ視覚化手法、統計的計算、及び他のアルゴリズムを促進するためのアプリケーション又は他の実行可能な命令)、又はこれらを任意に組み合わせたものを含み得る。高精度農業管理プラットフォーム101(又はその一部)は、地理的位置120であると、その外部であるとを問わず、任意の地理的位置に存在し得る。1以上の例においては、高精度農業管理プラットフォーム101又は農業的処理剤配送システム111のいずれか、あるいはこれらの両方に関連付けられた論理は、車両110の自律的運転に加えて、農業的処理剤配送システム111a及び111bの自律的動作をサポートするように自己位置推定とマッピングの同時実行(「SLAM」)の実施を行う又はこれを促進するように構成され得る。このため、農業的処理剤配送システム111a及び111bは、自律的に農業的対象物に処置剤を付与するためにSLAM又は他の手法を実施し得る。
【0058】
高精度農業管理プラットフォーム101は、送信データ197内でそれぞれの農業的対象物に対して一意な識別子を(例えば、花のような農業的対象物の種類や農業的対象物の位置などの関数として)インデックス化して割り当てるように構成され得る。また、高精度農業管理プラットフォーム101は、(農業的対象物データ197内の)それぞれの農業的対象物をインデックス化された農業的対象物データ102aとして保存及び管理するように動作し得る。これにより、それぞれのインデックス化された農業的対象物を表すそれぞれのデータ構成に識別子を用いてアクセスし得る。
【0059】
場合によっては、高精度農業管理プラットフォーム101a又は農業的処理剤配送システム111のいずれか、あるいはこれらの両方は、(例えば、センチメートル以下の解像度の)空間意味モデル及び/又は植物生理学及び成長状態の時系列モデルを構築及び維持するためのコンピュータ視覚化及び機械学習アルゴリズムを実施するように構成され得る。これらのモデルのいずれかを表すデータは、インデックス化された農業的対象物データ102aを表すデータ内に配置され得る。例えば、農業的処理剤配送システム111は、秋、冬、春、及び夏の任意の時期に経路部119を進んで木121aの状態及び農業的対象物の関連サブセットを監視するように構成され得る。例えば、センサプラットフォーム113及び/又は農業的処理剤配送システム111は、成長期を通して時間的に成長し得る果芽126に関連付けられたセンサデータを取得し得る。ステージ130では、果芽126は、花芽131が花となる前にその色が例えばピンクとなる「開放房」段階であるものとして示されている。開放房段階は、「OC」が「開放房」を意味するものとしてt(OC)と等価な時間Tで示されている。ステージ132では、開放房は、第1の(例えば最良)花133が開く「花」段階に時間とともに(図示はしないが他の中間段階を経て)移行し得る。花段階は、「BL」が「花」を意味するものとしてt(1st BL)と等価な時間Tで示されている。ステージ133では、花段階は、第1の花が果実135に熟す「果実」段階に時間とともに(図示はしないが他の中間段階を経て)移行し得る。果実段階は、「opt」が果実135が収穫に最適な程度に熟し得る最適な時期を意味するものとしてt(opt)と等価な時間Tで示されている。
【0060】
作物の成長における様々な段階を検出する例を続け、センサプラットフォーム113は、センサデータを農業的対象物データ197として高精度農業管理プラットフォーム101に送信し得る。高精度農業管理プラットフォーム101は、ステージ130,132,134のうち1つを表すセンサデータを分析して対応する段階に対して行われるべき動作を決定し得る。例えば、ステージ132では、高精度農業管理プラットフォーム101における論理は、花133に関連付けて行われるべき少なくとも1つの動作を特定するように構成され得る。動作は、放出器112cにターゲット112aとしての花133に処置剤112bを付与させることのように、花133に処置剤を付与することを含み得る。この処置は、例えば、花133の柱頭に花粉を付与し、発芽を生じさせることを含み得る。様々な例において、高精度農業管理プラットフォーム101は、レポジトリ102内にポリシーデータ102bを作成及び保存するように構成され得るし、さらに、ポリシー及び/又はインデックス済みデータ195を農業的処理剤配送システム111aに送信するように構成され得る。
【0061】
農業的処理剤配送システム111a又は111bのいずれかは、例えば、アクションモードで動作するように構成され得る。アクションモード中は、センサプラットフォーム113は、インデックス化された農業的対象物として一意に特定可能であり得る花133に関連付けられたポリシーデータ195を受信するように構成され得る。ポリシーデータは、花133が授粉されることを特定し得る。センサプラットフォーム113は、車両110が様々な経路部119を通り抜ける際に、任意の数のセンサからセンサデータを受信及び/又は生成するようにさらに構成され得る。センサデータは、車両が経路部119aを通り抜ける際に花133の画像を特定するように構成される。センサプラットフォーム113が花133を検出すると、農業的処理剤配送システム111aは、処置剤112bの放出を自律的にトリガするように構成され得る。農業的処理剤配送システム111a又は111bは、それぞれ別個に又は同時にセンサモード及びアクションモードで動作することができ、任意の数のモードで動作することができることに留意されたい。それぞれのモードは、他の動作モードと別個に又は一緒に実施し得る。
【0062】
一部の例においては、農業的処理剤配送システム111及び車両110は、作物量管理及び収量増加の自動化を少なくとも農業的対象物ベースで(又はより高解像度で)高めるための「サービスとしてのロボット工学」、特に「農業サービスとしてのロボット工学」を提供するように動作し得る。例えば、リンゴ作物を房ごとのベースで又は花ごとのベースのように(例えば、車両110のそれぞれのパス中に)監視し、微細な正確さで処置してもよい。車両110及びこれに相当する他の車両199は、自律的農業車両110の車両団を構成し得る。自律的農業車両110のそれぞれは、農業的対象物を特定し、対応する処置剤を自律的に付与し得る。少なくとも1つの例においては、車両110は、毎日、例えば、50エーカー(又はそれを超える)の少なくとも2倍を通り抜け、センサデータを生成及び監視するとともに、様々な処置剤を適用するように構成され得る。場合によっては、コンピューティングデバイス109は、ユーザ108の案内の下で遠隔動作(例えばテレオペレーション)を行うようにセンサデータ(例えば画像データ)を受信し、実行可能な命令を送信するように構成され得る。このユーザ108は、農学者又はデータアナリスト、エンジニア、農場主などを含む他のユーザであり得る。コンピューティングデバイス109は、車両110を案内するか、あるいは放出器112cを介して処置剤112bを適用するか、あるいはその両方を行うための遠隔操作を提供し得る。
【0063】
図1Bは、ある例による処置剤を付与するように構成された放出器の例を示す図である。図表150は、花として描かれている農業的対象物の1以上の部分のような農業的対象物に処置剤を付与するように構成され得る放出器152cを含んでいる。農業的処理剤配送システムは、例えば、パケット化された肥料、間引き薬剤、除草剤、農薬、又は他の適用可能な農業材料又は物質を含み得る処置剤のユニット(例えば別個のユニット)を付与するように構成され得る。図示されるように、放出器152cは、ターゲット寸法151で又はターゲット寸法151内でターゲット152abに途中で当たるように農業的投射体152bを放出することにより微細な正確さで処置剤を付与するように構成され得る。例えば、ターゲット寸法151は、1センチメートル(「cm」)以下の寸法(例えば直径)を有し得る。このため、放出器152cは、例えば、任意の軌道角度で1cm以下の微細な正確さで処置剤を配送し得る。
【0064】
農業的投射体152bは、少なくとも一例においては、例えば、包絡線156bを有する投射体を形成するために、プログラム可能な時間間隔の間、放出器152cから発射される液体系投射体として構成され得る。放出器152cは、軌道方向155aに沿って農業的投射体152bを放出するように構成され得る。軌道方向155aは、2次元空間又は3次元空間における任意の方向となり得る。少なくとも1つの例においては、放出器152cは、垂直方向成分(「Fvc」)と水平方向成分(「Fhc」)を有する力で軌道方向155aに農業的投射体152bを発射するように構成され得る。図示されるように、推進力の垂直方向成分は、重力(「Fg」)とは反対の方向であってもよい。しかしながら、少なくとも1つの実施例においては、垂直方向成分(「Fvc」)及び水平方向成分(「Fhc」)のいずれかが無視できる程度かゼロであってもよいことに留意されたい。また、水平方向成分(「Fhc」)は、軌道距離154にわたって農業的投射体152bを発射するのに十分な大きさを有し得ることに留意されたい。例えば、トレリス又は果樹園作物に適用される処置においては、軌道距離154は3メートル以下であり得る。例えば、条植え作物に適用される処置においては、軌道距離154は1メートル以下であり得る。少なくとも1つの例においては、軌道距離154は、地理的境界内の任意の距離であり得る。
【0065】
少なくとも他の1つの例においては、放出器152cは、ターゲット寸法153を有するターゲット152aaに途中で当たるように包絡線156a中の軌道方向155aに沿って農業的投射体152bを放出するように構成され得る。一例として、ターゲット寸法153は、リンゴのサイズ(又は他の農業的対象物に相当するサイズ)に相当する寸法(例えば直径)を有し得る。このため、放出器152cは、農業的投射体152bの一部が特定のサイズのターゲットの範囲で又はそれに近い範囲で分散する分散速度を修正するように構成され得る。ある実施形態によれば、軌道方向155aは、例えば、画像取得デバイスの第1のピクセルサブセットの少なくとも1つからターゲット152abの画像を含む第2のピクセルサブセットの少なくとも1つのピクセルまで延びる光線と同軸であり得る。さらに、第1のピクセルサブセットの1つ以上は、光学視界として構成され得る。このため、光学視界の少なくとも1つのピクセルがターゲット画像の少なくとも1つのピクセルと整列したときに、農業的投射体がターゲット152abに途中で当たるように発射され得る。ある例では、放出器152cは、光線と同軸上に整列したアパーチャを含み得る。放出器152cの例としてはノズルが挙げられる。少なくとも1つの実施例によれば、光線に対して放出器152を同軸に配置及び方向付けすることにより、例えば2次元ターゲティングが容易になる。したがって、ターゲット152bの範囲又は距離は、光線に沿った点A、B、又はCのような任意の場所に配置されてもよく、少なくとも一部の例においては、実距離又は予想距離又は3次元位置を計算又は確認することなく途中で当たるようにしてもよい。
【0066】
一部の例においては、処置剤(例えば肥料)は、例えば、車両の速度を遅くし、農業的投射体152bが発射又は放出される間隔を長くすることにより、様々な投入量又は量で付与され得る。少なくとも1つの場合においては、発射の量(例えば圧縮ガスのような発射材の圧力値)は、軌道距離154又は風の量などの他のファクタの関数として修正され得る。場合によっては、同量又は異なる量の複数の農業的投射体152bが、途中で共通のターゲット152aに当たるように発射されてもよい。農業的投射体152bは、少なくともある実施例においては、粘性を上げるために、分散速度を下げ得る不活性液体を含み得る。場合によっては、放出器152cは、層流特性を持って(例えば、最小限又は無視できる程度の乱流特性を持って)放出されるように構成される液体を有する農業的投射体152bを放出するように構成され得る。他の例によれば、放出器は、光線と整列している必要はなく、インラインカメラに関連付けられた光線と独立して、放出器のアライメントをターゲットに方向付けるために複数の画像デバイスを使用し得る。
【0067】
図2Aは、一部の例によるセンサ及び農業的処理剤配送車両の構成要素の例を示す図である。図表200は、ピックアップトラック、平台型トラック、ATV、UTV、トラクタなどにおいて実装される機械的及び電気的構造を提示し得る農業的処理剤配送車両210の展開構成要素図を示している。農業的処理剤配送車両210は、内燃機関又は電池駆動型電気モータのような動力装置を含み得る。図示されるように、農業的処理剤配送車両210は、任意の数及び任意の種類のセンサを含むセンサプラットフォーム213を含み得る。これにより、センサは、農業的処理剤配送車両210上のいずれの場所にも配置及び方向付けされ得る。
例えば、図表200中に示されるセンサは、センサプラットフォーム213(又はその一部)として実現され得る。図2Aにおけるセンサは、センサ種類及び様式の中でも、1以上の画像取得センサ236(例えば、夜間又は太陽光なしで動作する赤外線カメラをはじめとする任意の種類の光取得デバイス又はカメラ)、1以上のレーダデバイス237、1以上のソナーデバイス238(又は超音波センサ又は音響式センサをはじめとする他の同様のセンサ)、及び1以上のライダーデバイス234を含んでいる(慣性測定ユニット、すなわち「IMU」、全地球測位システム(「GPS」)センサ、温度センサ、土壌組成センサ、湿度センサ、気圧センサ、光センサなどのように一部は図示されていない場合がある)。場合によっては、センサプラットフォーム213は、気流方向(例えば風向)センサ201及び/又は気流速度(例えば風速)センサ202も含み得る。気流の方向及び速度は、農業的処理剤配送車両210の方向及び速度に対して相対的なものであり得る。
【0068】
農業的処理剤配送車両210は、任意の数の放出器212を含む農業的処理剤配送システム211を含み得る。それぞれの放出器212は、対応する放出器から任意の方向で農業的投射体を発射するように方向付けられ得る。一部の例においては、それぞれの放出器212は、1以上の作物、又は農業的対象物を含む農業的環境のデジタル化画像の一部に関連付けられた光線と同軸であり得る軌道を介して農業的投射体を発射するように方向付けられ得る。
【0069】
さらに、農業的処理剤配送車両210は、1以上の位置決め及び配置機能を行うように構成される動作推定器/ローカライザ219を含み得る。少なくとも1つの例においては、動作推定器/ローカライザ219は、特定の座標で(すなわち、果樹園又は農場のような地理的境界内で)位置を特定することを容易にし得る基準座標系に対して農業的処理剤配送車両210の1以上の構成要素の位置を決定するように構成され得る。例えば、動作推定器/ローカライザ219は、車両210に関連付けられた点(例えば、車両210の質量中心、重心、又は他の点に一致する点)に対する農業的処理剤配送車両210の位置を算出し得る。他の例としては、農業的処理剤配送システム211又はいずれかの放出器212の位置は、基準座標系に対して、あるいは、農業的処理剤配送車両210の位置のような他の基準点に対して決定され得る。さらに他の例においては、農業的対象物の位置は、例えば、放出器212の位置に対する農業的対象物の相対位置を計算して、インデックス化された農業的対象物の特定を(例えば画像センサデータを用いて)容易にし、ターゲットへの農業的投射体のより正確で精密な配送を実現するために、プラットフォーム213内のセンサ及び動作推定器/ローカライザ219を用いて決定され得る。ある実施形態によれば、位置を記述するデータは、x座標、y座標、z座標(又は任意の座標系の座標)、ヨー値、ロール値、ピッチ値(例えば角度値)、度合い(例えば速度)、高さなどのうち1つ以上を含み得る。
【0070】
一部の例においては、動作推定器/ローカライザ219は、1以上のソースからGPSデータ、運転ハンドルデータ(例えば、ステアリング角度、角速度などを含む運転ハンドルに関するデータのような測距離データ)、IMUデータ、ライダーデータ、カメラデータ、レーダデータなどに加え、基準データ(例えば、2D地図データ及びルートデータ)のようなセンサデータを受信するように構成され得る。動作推定器/ローカライザ219は、ターゲットとしての農業的対象物に対する、あるいは通過点(例えば、経路に隣接して付けられた基準マーカ)に対する農業的処理剤配送車両210又は放出器212のローカル位置を決定するように、センサデータを地図データと比較することによりデータを統合し(例えば、センサデータを融合し)、データを解析し得る一部の例によれば、動作推定器/ローカライザ219は、リアルタイムで、あるいはリアルタイムに近い形で位置データを生成又は更新し得る。
【0071】
農業的処理剤配送車両210は、農業的処理剤配送車両210の自律的ナビゲーションを容易にするための1以上の動作を行うように構成される可動性コントローラ214を含み得る。例えば、可動性コントローラ214は、ラベルをはじめとする意味情報と関連付けられ得る分類の種類による対象物の分類を容易にするための知覚エンジン(図示せず)を実現するためのハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。知覚エンジンは、ナビゲーション(例えば、経路、他の車両、トレリス構造などを特定する)のためだけではなく、処置剤が付与され得る農業的対象物を特定するためにも対象物を分類し得る。例えば、知覚エンジンは、農業的対象物を芽、花、枝、短菓枝、木、房、果実などとして分類し得る。可動性コントローラ214は、外部の動的及び静的な対象物の相対位置に対する農業的処理剤配送車両210の位置に少なくとも基づく車両の軌跡サブセットの生成及び評価を容易にするプランナ(図示せず)を実現するハードウェア、ソフトウェア、又はこれらを任意に組み合わせたものを含み得る。プランナは、無衝突の移動を提供する経路に農業的処理剤配送車両210を案内する、あるいはターゲットへの農業的投射体の配送を最適化する様々な基準に基づいて最適な軌道を選択し得る。一部の例においては、プランナは、確率的に決定された軌道として軌道を算出するように構成され得る。可動性コントローラ214は、ステアリングコマンド、スロットル又は推進コマンド、及びブレーキコマンドのような(例えばプランナにより生成される)コマンドのいずれかをステアリング角度又は運転ハンドル角度及び/又は速度を自律的に変化させる(例えば、アクチュエータ、リンク機構、又は他の機械的インタフェイス217への適用のための)制御信号に変換することを容易にするためのモーションコントローラ(図示せず)を実現するためのハードウェア、ソフトウェア、又はこれらを任意に組み合わせたものを含み得る。
【0072】
一部の例においては、農業的処理剤配送システム211、(任意のセンサを含む)センサプラットフォーム213、及び動作推定器/ローカライザ219は、(例えば、成長の段階、及び環境条件、生物データ、被生物データなどに応じてある処置剤を付与する)ポリシーに従って自律的に農業的対象物を特定し、それぞれの農業的対象物に処置剤を付与するように構成され得るモジュラー農業的処理剤配送システム221として実現され得る。したがって、モジュラー農業的処理剤配送システム221は、いずれもマニュアルコントローラ215を用いて(例えば人間の運転者により)手動で運転され得るトラック、ATV、トラクタなどに配置され得る。一部の例においては、農業的処理剤配送システム211は、可動性コントローラ214における論理と同様又は同等の論理を有し得る。例えば、農業的処理剤配送システム211は、農業的対象物を検出して分類するための知覚エンジン、動作(例えば、農業的投射体を発射する1以上の軌跡)を決定するためのプランナ、例えば、放出器212の位置又は方向を制御するためのモーションコントローラのうち1つ以上を実現するように構成され得る。他の例においては、農業的処理剤配送システム211、(任意のセンサを含む)センサプラットフォーム213、及び動作推定器/ローカライザ219は、それぞれモジュラー農業的処理剤配送システム221に一体化されてもよい。そして、このモジュラー農業的処理剤配送システム221は、車両210の自律的ナビゲーション及び農業的処理剤配送システム211の自律的動作を容易にするために可動性コントローラ214とともに農業的処理剤配送車両210に一体化されてもよい。
【0073】
農業的処理剤配送車両210は、農業における適用に関して述べられているが、配送車両210は、そのように限定される必要はなく、陸上用、空中用、又は洋上用を問わず他の種類の車両において実現されてもよい。さらに、本明細書で述べられている農業的投射体は、液体系の投射体に限定される必要はなく、固体及び気体系の放出体又は投射体を含み得る。また、農業的処理剤配送車両210は、農業に限定される必要はなく、数多くの非農業用途のうちいずれかのものにも適合され得る。また、農業的処理剤配送車両210は、地理的境界についての1以上のポリシーの履行を調整するために同等の配送車両団299と通信するように構成され得る。
【0074】
図2Bは、ある実施形態によるインデックス化された農業的対象物データの生成を示している。図表250は、農業的処理剤配送システム211を示しており、この農業的処理剤配送システム211は、必要に応じて、一部の例によれば、センサプラットフォーム213及び動作推定器/ローカライザ219を含み得る。センサプラットフォーム213は、動作推定器/ローカライザ219を含むように示されているが、それぞれは、任意の数の構造(さらにその構成要素)にわたって分離又は分布していてもよい。また、図表250は、農業的処理剤配送システム211から農業的対象物データ251を受信するように構成され、さらに、データレポジトリ252に保存され得るインデックス化された農業的対象物データ252aを生成するように構成される高精度農業管理プラットフォーム201を示している。図2Bの図表250中に示されている要素は、1以上の他の図面との関係で述べられている同様の名称の要素としての構造及び/又は機能を含み得ることに留意されたい。
【0075】
農業的対象物データ251は、インデックス化されていない農業的対象物、更新された農業的対象物、又は農業的対象物についての他の情報に関連付けられたデータを含み得る。一部の例においては、インデックス化されていない農業的対象物は、センサプラットフォーム213で検出される農業的対象物であり得るし、インデックス化された農業的対象物データ252aのデータベースにおいてこれから特定され、そのデータベースにインデックス化され得る。高精度農業管理プラットフォーム201は、農業的対象物データ251を「インデックス化されてない」として特定するように構成され、農業的対象物データ251に基づいてインデックス済み農業的対象物データ252aを生成するためのインデックス化論理253を起動する実行可能な命令をアクティベートし得る。これにより、インデックス済み識別子データ254(例えば、一意な識別子)が農業的対象物データ251に関連付けられ得る。また、農業的対象物データ251は、ある時点で芽の状態であると特定された農業的対象物が別の時点で花の状態(又は他の中間状態)に移行したときのような、更新された農業的対象物に関連付けられたデータを含み得る。この場合には、農業的対象物データ251は、画像データ(例えば、花を表すデータ)とともに、(例えば、以前に決定された)識別子をはじめとして、これに関連付けられた他のセンサデータ又は取得データを含み得る。
【0076】
様々な例において、高精度農業管理プラットフォーム201は、例えば、センサプラットフォーム213及び動作推定器/ローカライザ219におけるセンサにより提供又は取得される他の関連データを農業的対象物データ251に対して決定するように構成され得る。例えば、高精度農業管理プラットフォーム201は、位置データ255、植物対象物データ260(例えば作物中心のデータ)、生物対象物データ272、非生物対象物データ274、予想データ282、動作データ290に加え、農業的対象物特性、属性、異常、関連活動、環境ファクタ、エコシステム関連項目及び問題、条件などをはじめとする農業的対象物データ251に関連付けられた他のデータのうち1つ以上を生成するように構成され得る。位置データ255、植物対象物データ260(例えば作物中心のデータ)、生物対象物データ272、非生物対象物データ274、予想データ282、及び動作データ290のうちのいずれか1つ以上が任意の組み合わせで含まれていてもよいし、省略されていてもよい。
【0077】
高精度農業管理プラットフォーム201は、農業的対象物データ251に関連付けられた農業的対象物の位置(例えば、二次元又は三次元座標系に対する空間的位置)であって、地理的位置データ255aにより表される位置を特定するように構成され得る。場合によっては、地理的位置データ255aは、果樹園又は農場の境界のような地理的境界に対する地理的座標を含み得る。地理的位置データ255aは、地理的位置を表すGPSデータ又は他の位置関係データ(例えば、センサ、車両、又は農業的処理剤配送システムに関連付けられた位置関連データから得られるもの)を含み得る。また、位置データ255は、農業的対象物データ251に関連付けられた農業的対象物の空間的位置を決定又は近似するために使用され得る1以上のデータサブセットを含み得る位置決めデータ255bを含み得る。例えば、1以上の光学マーカ(例えば、反射テープ、視覚的基準マーカなど)に対する位置決めデータを位置決めデータ255bに含めて農業的対象物データ251に対する空間的位置を特定又は確認してもよい。
【0078】
植物対象物データ260は、作物(例えば、特に栽培された植物)のような植物に関連付けられたデータを含み得る。例えば、植物対象物データ260は、成長芽関連データ260、果芽関連データセット262、大枝データ264、及び幹/茎データ26を含み得るし、農業的対象物の他のサブ分類を含み得る。成長芽関連データ260は、ある時点で「芽の状態」であると芽を特定し得る状態データ261aを含み得る。これは、芽が1以上の葉又は新芽のいずれかに成長したときには他の状態にあると(別の時点で)決定され得る。物理データ261bは、芽として成長し始め、1以上の葉又は新芽に成長する農業的対象物の属性又は特性を記述し得る。例えば、物理データ261bは、画像データを含む形状、色、方向、以上など、あるいは農業的対象物としての葉と関連付けられ得る特性を含み得る。
【0079】
果芽関連データセット262は、ある時点で「果芽状態」であると果芽を特定し得る状態データ262aを含み得る。これは、芽が例えば1以上の花、さらに1以上のリンゴのような1以上の果実に成長したときには他の状態にあると(別の時点で)決定され得る。例えば、状態データ262aは、果芽に関連付けられた成長状態又は様相を記述するデータサブセット264aから264kを含み得る。データセット264aから264kについての以下の説明は、リンゴの成長の段階に関する例示的なものであり、限定することを意図しているものではなく、任意の果実作物、野菜作物、又は花(例えばバラ)などの観葉植物をはじめとする植物関連の成長段階に対して修正し得るものである。
【0080】
休眠データ264aは、1以上の時点で物理データ262bとして取得又は検知された画像データをはじめとする特定された休眠果芽に関連付けられたデータを含み得る。シルバーチップデータ264bは、物理データ262bとしてのその1以上の画像をはじめとして、成長段階の「シルバーチップ」段階に移行している果芽に対する成長段階に関連付けられたデータを含み得る。この段階では、果芽を表した画像データは、芽の先端で分離し得る縮尺のデジタル画像を含み得る。これにより、灰色又は銀色の組織が露光される。グリーンチップデータ264cは、物理データ262bとしてのその1以上の画像をはじめとして、成長段階の「グリーンチップ」段階に移行している果芽に対する成長段階に関連付けられたデータを含み得る。この段階では、果芽は、先端の破れた箇所で緑色組織が目に見え得るような画像データを含む程度に成長しているかもしれない。半インチグリーンデータ264dは、物理データ262bとしてのその1以上の画像をはじめとして、成長段階の「半インチ」段階に移行している果芽に対する成長段階に関連付けられたデータを含み得る。この段階では、果芽は、画像の中で先端の破れた箇所でおよそ半インチの緑色組織が検出可能であり得る画像データを含む程度に成長しているかもしれない。ぎっしり詰まった房データ264eは、物理データ262bとしてのその1以上の画像をはじめとして、成長段階の「ぎっしり詰まった房」の段階に移行している果芽に対する成長段階に関連付けられたデータを含み得る。この段階では、果芽は、画像中に様々な見え方のレベルの花芽が密接に群をなしている花芽のサブセットが検出可能であり得る画像データを含む程度に成長しているかもしれない。
【0081】
ピンク/花前段階データ264fは、成長段階の「ピンク」段階(「最初のピンク」、「前ピンク」、又は「完全ピンク」段階としても知られる)とともに、「開放房」段階に(あるいは「開放房」段階にまで)に移行している初期果芽に対する成長段階に関連付けられたデータを含み得る。その1以上の画像は物理データ262bに含まれ得る。この段階では、画像データは、花になる前の画像中で検出可能な様々なレベルのピンク色で花芽サブセットを表し得る。花データ264gは、成長段階の「花」段階(「最良花」又は「最良開花」段階としても知られる)に移行し得る初期果芽に対する成長段階に関連付けられたデータを含み得る。その1以上の画像は物理データ262bに含まれ得る。この段階では、画像データは、画像中で「最良花」のような少なくとも1つの花を含むピンクの花芽サブセットを表し得る。
【0082】
多様花データ264hは、成長段階の「多様花」段階(「満開」段階としても知られる)に対する成長段階に関連付けられたデータを含み得る。成長段階の「多様花」段階にある農業的対象物の1以上の画像は、関連する物理データ262bに含まれ得る。この段階では、画像データは、(例えば、ピンク花芽の開花後の)数多くの花を表し得る。花弁落下データ264jは、成長段階の「多様花」段階から「花弁落下」段階への移行に基づくデータを含み得る。成長段階の「花弁落下」段階にある農業的対象物の1以上の画像は、関連する物理データ262bに含まれ得る。この段階では、画像データは、画像中で中央構造から脱離した喪失花弁の閾値量(例えば、60%から80%の落下)を有する花の房を表し得る。果実264kは、成長段階の「花弁落下」段階から「果実」段階(「結実果」段階としても知られる)への移行に基づくデータを含み得る。成長段階の「果実」段階にある農業的対象物の1以上の画像は、関連する物理データ262bに含まれ得る。この段階では、画像データは、数多くの果実(例えば、房に対して1以上のリンゴ)を表し得る。
【0083】
大枝データ264は、大枝(例えば、小枝、新芽など)をある時点で特定の状態にあると特定又は分類し得る状態データ264aを含み得る。これは、大枝が大きくなり成長したときには他の状態にあると(別の時点で)決定され得る。例えば、大枝データ264は、大枝が「非支持」状態(すなわち、大枝のサイズと構造が収穫できるまで1以上のリンゴの成長を支えづらい)にあると特定するデータを含み得る。この状態では、農業的処理剤配送システムは、成長ホルモンのような処置剤を付与して、例えば、リンゴの成長を促進するような「支持可能」状態に大枝の成長を促進するように構成され得る。物理データ264bは、大枝として特定される農業的対象物の任意の属性又は特性を記述し得る。例えば、物理データ264bは、画像データ又は農業的対象物としての大枝に関連付けられ得る任意の特性をはじめとする、形状、サイズ、色、方向、異常などを含み得る。同様に、幹/茎データ266は、ある時点で幹又は茎(又はその一部)が特定の状態であると特定又は分類し得る状態データ266aを含み得る。物理データ266bは、幹又は茎(又はその一部)として特定された農業的対象物の属性又は特性を記述し得る。例えば、物理データ266bは、画像データ又は農業的対象物としての幹又は茎に関連付けられ得る任意の特性をはじめとする、形状、サイズ、寸法、色、方向、異常などを含み得る。
【0084】
生物対象物データ272は、エコシステム又は地理的境界内の位置に存在する生物を記述し得る。例えば、生物対象物データ272は、バクテリアの種類、真菌の種類(例えば、リンゴ腐敗菌)、植物(例えば、雑草のような非作物植物)、及び動物(例えば、虫、齧歯類、鳥など)を特定し得る状態データ272a及び作物の成長と収穫に影響を与え又は影響を及ぼし得る他の生物ファクタを含み得る。また、状態データ272aは、生物対象物の属性又は特性を特定又は記述し得る。位置決めデータ272bは、他の農業的対象物に対して又はこれから独立して位置決めされるか否かを記述するデータを含み得る(例えば、リンゴ腐敗菌は、他の農業的対象物であるリンゴ上に位置していると特定され得る)。位置決めデータ272bは、農業的対象物データ251としての生物対象物の空間的位置を特定又は確認するように構成され得る。
【0085】
非生物対象物データ274は、作物の成長及び収穫に影響を与え又は影響を及ぼし得るエコシステム又は地理的境界内の位置に関連付けられた非生物要素(例えば、状態、環境ファクタ、物理的要素、化学的要素など)を記述し得る。例えば、非生物対象物データ274は、土壌構成要素(例えば、pHレベル、元素、及び薬品)、1日のうち非生物データが検知される時間、光の量、強度、方向、光の種類(例えば、可視光、紫外光、及び赤外光など)、温度、湿度レベル、気圧レベル、風速及び風向、水量及び雨量などを特定し得る状態データ274aを含み得る。位置決めデータ272bは、非生物対象物が他の農業的対象物に関連付けられているか否かを記述するデータ、又は酸性であり得る土壌の部分のような非生物対象物の空間的位置を特定又は確認するように構成されるデータを含み得る。さらに、農業的対象物データ251は、他の状態データ280a及び/又は他の補助データ280bを含み得る他のデータ280を含み得る。
【0086】
さらに図2Bを参照すると、高精度農業管理プラットフォーム201は、分析器論理203とポリシー生成器205とを含み得る。分析器論理203は、空間意味モデルに加えて生理学の時系列モデル及び/又は成長段階に対する作物(又は大枝又は小枝のような他の農業的対象物)の物理的特性を構築及び維持するためのコンピュータ視覚化アルゴリズム及び機械学習アルゴリズム(又は他の人工知能関連技術)に加え、統計手法を実施するように構成され得る。分析器論理203は、成長の次の状態又は段階と移行が予想され得る関連するタイミング(例えば、ある時点又は時間帯)とを予測するようにさらに構成され得る。このため、分析器論理203は、インデックス済み識別子データ254に関連付けられた農業的対象物の予想状態を記述するための予想状態データ282aを含み得る予想データ282を生成するように構成され得る。例えば、農業的対象物としての花の房の予想状態は、単一の開花した花(例えば、農業的対象物としての最良花)から(例えば、対応する農業的対象物としての)1以上の開花した側生花への予測移行とともに、予想状態移行が起き得る(起きそうな)予測期間を特定し得る。予想データ282は、農業的対象物の検出及び特定を容易にするために、農業的処理剤配送システム211に供給又は送信され得る予想画像データ282bを含み得る。予想画像データ282bは、(例えば、以前に検知又は監視されてから)ある状態から次の状態に移行し得たか否かを決定するために使用され得る。さらに、予想データ282は、例えば状況(例えば、季節、成長段階、関連生物及び非生物状態、1日のうちの時間帯、太陽光の量など)の関数として処置剤を最適に付与するために放出器のナビゲーションと位置決め(例えば、ある範囲の正確性及び/又はある範囲の精密性の中で農業的投射体を放出する)を簡単にし得る予想動作データ282c及び他の予想データ282dを含み得る。
【0087】
一部の例においては、ポリシー生成器205は、農業的対象物の状態(例えば、現在又は最新の検知状態)及び予想状態を分析するように構成され得、さらに、ポリシーとしての動作データ290として1以上の動作を取得するように構成され得る。動作データ290は、1以上の処置剤の農業的対象物に対する性能を誘導するように構成されるポリシーデータとして実現され得る。例えば、最良花として特定される農業的対象物に関連付けられた動作データ290は、動作を行う(例えば、最良花に授粉する)ためのポリシー(例えば、定義、ルール、又は実行可能な命令)を表すデータを含み得る。(例えば、最良花を含む房に関連する)側生花として特定された農業的対象物に関連付けられた動作データ290は、側生花の成長を止める間引き動作を行うポリシーデータを含み得る。また、動作データ290は、行われた以前の動作を表すデータとともにこれらの以前の動作に基づいた結果に加え、動作に関連する他のデータも含み得る。
【0088】
図3は、ある実施形態による、自律的に農業的処理剤配送システムを制御するフローの例である。302において、フロー300は、農業的対象物に関連する動作を行うポリシーを実施するように構成されたデータを受信することから始まる。場合によっては、農業的対象物サブセットに対して行われる1以上の動作を表すデータが、例えば、農業的処理剤配送システムで受信され得る。ポリシーデータは、例えば、害虫及び雑草が他の時間帯よりも顕著になり得る成長段階のような、農業的対象物に関連付けられた内容に基づいた動作を行うように構成され得る。
【0089】
304では、農業的対象物サブセットを表すデータが受信され得る。場合によっては、それぞれの農業的対象物は、識別子を表すデータに関連付けられ得る。それぞれの農業的対象物を表すデータは、データレポジトリにインデックス化され得る。さらに、農業的対象物のそれぞれを表すデータが、高精度農業管理プラットフォームから受信又は高精度農業管理プラットフォームから送信され得る。高精度農業管理プラットフォームは、例えば、農業的処理剤配送システムで1以上のセンサから取得されたセンサデータ(例えば画像データ)を分析するように構成された1以上のプロセッサを含み得る。センサデータは、(例えば、農業的対象物について)最近取得されたセンサデータが、少なくともインデックス化された農業的対象物データサブセット(例えば、特定の農業的対象物に対して以前に検知されたデータ)と相互に関連することを確認するために分析され得る。また、センサデータは、処置剤が付与又は配送される成長段階又は他の農業関連条件を決定するために分析され得る。さらに、画像データは、高精度農業管理プラットフォームで農業的対象物の修正画像又は予想画像を形成するために使用され得る。
【0090】
農業的処理剤配送システムが、農業的対象物(例えば果実木)の配列の隣を通り抜けると、1以上のカメラからの検知画像データは、農業的対象物の予想画像を表すデータと比較され得る。農業的対象物の予想成長に基づく画像又は物理的外観(又は他の特性)の変化を予測するために、予想画像が高精度農業管理プラットフォームで取得され得る。その後、予測画像は、処置剤が付与され得る地理的境界内の対応農業的対象物を検出するために使用され得る。
【0091】
306では、可動性プラットフォームは、農業的処理剤配送車両の移動及び/又は位置を自律的に制御するために作動され得る。可動性プラットフォームは、地理的境界内の農業的対象物に隣接して農業的投射体配送システムの1以上の放出器を位置決めするようにデータを含み得る地図を実現するように構成され得る。このため、地図は、インデックス化された農業的対象物の位置を特定するデータを含み得し、処置剤を配送するために放出器を農業的対象物に整列するために自律的に車両をナビゲートするために使用され得る。
【0092】
308では、農業的対象物は、1以上のセンサ(例えば1以上の画像取得デバイス)に基づいて又はこれに関連して検出され得る。農業的対象物の画像データは、画像化された農業的対象物を形成するために生成され得る。その後、画像化された農業的対象物は、農業的対象物サブセット中のインデックス化された農業的対象物を表すデータと相互に関連付けられ得る。相関関係により、画像化された農業的対象物が、インデックス化された農業的対象物に関連付けられたデータに記述された物と同じ物であることが確認され得る。さらに、画像化された農業的対象物の空間的位置は、放出器の位置及び/又は方向と相互に関連付けられ得る。
【0093】
310では、1以上の放出器のサブセットから放出器が選択されて動作を行い得る。さらに、特定の農業的対象物に関連して行われる対応動作が特定され得る。この農業的対象物は、動作可能な対象物(例えば、ロボット剪定器又は雑草除去器など、化学的であると機械的であるとを問わず、動作がなされる対象の農業的対象物)である。場合によっては、放出器に関連付けられた光学視界が特定され得る。農業的投射体の放出を作動させる時点を決定するために、対応する動作が光学視界に関連付けられ得る。
【0094】
312では、農業的処理剤は、ポリシーの関数として放出される。例えば、放出器は、放出器を(例えば、農業的対象物が配置され得る)空間的位置に整列させるように作動され得る。整列したときに、農業的投射体の発射がトリガされて途中で農業的対象物に当たり得る。
【0095】
農業的処理剤配送システムを含む車両が手動で制御される実施例においては、農業的処理剤配送システムに関連する論理が車両の配置を検出し、放出器の空間的位置を計算するように構成され得る。さらに、農業的処理剤配送システムは、放出器の空間的位置が地図により特定される経路と交差する点又は線(例えば光線)を検出するように構成され得る。経路は、1以上の放出器が動作サブセットを行うように構成され得る対象となる農業的対象物サブセットに関連付けられ得る。また、農業的対象物サブセットは、1以上のセンサと関連して検出され得る。動作サブセットは、1以上の木にある多くの花のような農業的対象物サブセットに関連して行われるように特定され得る。1以上の放出器は、動作サブセットを行うように自律的に選択され得る。これにより、1以上の放出器は、途中で農業的対象物サブセットに当たるように農業的投射体サブセットを放出し得る。一例では、異なる動作を行うために少なくとも2つの異なる農業的投射体が放出され得る。
【0096】
農業的処理剤配送システムを含み、自律的に制御される車両においては、農業的処理剤配送システムに関連付けられた論理が、自律的に車両を運転し、例えば、農業的対象物に対する車両の空間的位置を計算し、例えば、地図を表すデータに基づいて経路と交差する車両軌道を計算する制御信号を(例えば可動性プラットフォームで)生成するように構成され得る。さらに、放出器の空間的位置が、地図により特定される経路に隣接していると決定され得る。また、この経路は、1以上の放出器が動作サブセットを行うように構成される対象である農業的対象物サブセットに関連付けられている。一部の例においては、例えば、正確性、投入量などを高めるために車両の変位速度が自律的に調整され得る。1以上のセンサに関連して農業的対象物サブセットを検出すると、1以上の放出器は、その変位速度で農業的対象物サブセットに途中で当たるように農業的投射体サブセットを放出するように構成され得る。
【0097】
少なくとも1つの実施例においては、自律的に車両を運転するための制御信号は、車両軌道を表す第1のデータサブセットを受信することにより補充され得る。このデータは、遠隔操作コントローラで生成される。1以上の放出器は、遠隔操作コントローラで生まれる第2のデータサブセットに反応して農業的投射体サブセットを放出し得る。
【0098】
図4は、ある例における農業的処理剤配送車両と通信レイヤを介して通信可能に連結される高精度農業管理プラットフォームを含むシステムを示す機能的ブロック図である。図表400は、農業的処理剤配送車両430内に配置された可動性コントローラ447を示しており、農業的処理剤配送車両430は、任意の数の任意のタイプのセンサ470を含み得る。1以上のセンサ470は、可動性コントローラ447又は農業的処理剤配送システム420のいずれか又はこれらの両方の内部に配置され、あるいはこれに連結され得る。センサ470は、1以上のライダーデバイス472、1以上のカメラ474、1以上のレーダ476、1以上の全地球測位システムシステム(「GPS」)データ受信器-センサ、1以上の慣性測定ユニット(「IMU」)475、1以上の測距離センサ477(例えば、ホイールエンコーダセンサ、ホイールスピードセンサなど)、赤外カメラ又はセンサ、ハイパースペクトルセンサ、超音波センサ(又は他の音響エネルギーを利用したセンサ)、無線周波数を利用したセンサなどのような他の好適なセンサ478を含み得る。
【0099】
他のセンサ478は、農業的処理剤配送システム420及び農業的投射体412を放出するように構成される1以上の放出器に対する周囲気流の大きさ及び方向を決定するための気流関連センサを含み得る。気流関連センサは、風速を検出する風速計と、風向を検出する風向計とを含み得る。風速及び風向の値は、農業的処理剤配送車両430の方向及び速度に対して決定され得、また、農業的投射体412を放出し、さらに/あるいは風の影響(例えば風速と風向)の関数として軌道を修正する時を修正するためにさらに使用され得る。場合によっては、ホイールの操舵角度を検知するように構成されるホイール角度センサが、測距離センサ477又は好適なセンサ478として含められ得る。センサ470は、可動性コントローラ447及び/又は農業的処理剤配送車両430の構成要素に加え、高精度農業管理プラットフォーム401の要素にもセンサデータを提供するように構成され得る。図表400に示されているように、可動性コントローラ447は、プランナ464、モーションコントローラ462、動作推定器/ローカライザ468、知覚エンジン466、及びローカルマップ生成器440を含み得る。図4の図表400に示されている要素は、1以上の他の図面に関連して述べられた同様の名称の要素の構造及び/又は機能を含み得ることに留意されたい。
【0100】
動作推定器/ローカライザ468は、基準データに対して農業的処理剤配送車両430をローカライズする(すなわち局所姿勢を決定する)ように構成され得る。この基準データは、地図データ、ルートデータなどを含み得る。ルートデータは、1以上の経路にわたって計画される経路(例えば、1以上の植物、作物などに隣接する未整備経路)を決定するために使用され得る。これにより、ルートデータは、経路、経路交差点、通過点(例えば、トレリスポストに関連付けられた反射テープ又は他の視覚的基準マーカ)及び他のデータを含み得る。このため、ルートデータは、RNDFのようなデータのような道路網データと同様に形成され得、農業的環境における経路を進むように取得され構成され得る。場合によっては、動作推定器/ローカライザ468は、環境内の特徴又は物体に対する農業的処理剤配送車両430の位置を表し得る例えば空間点を特定するように構成され得る。動作推定器/ローカライザ468は、個々の種類のセンサに関する不確定性を低減するために(例えば異なるセンサ様式の)複数のセンサデータサブセットを統合するように構成される論理を含み得る。ある例によれば、動作推定器/ローカライザ468は、局所姿勢を決定するための統合センサデータ値を形成するためにセンサデータ(例えば、ライダーデータ、カメラデータ、レーダデータなど)を融合するように構成され得る。ある例によれば、動作推定器/ローカライザ468は、2D地図データ、3D地図データ、4D地図データなどを保存するための地図データレポジトリ405aを含み得る基準データレポジトリ405に由来する基準データを取得し得る。動作推定器/ローカライザ468は、地図データに対して照合して農業的処理剤配送車両430の位置を特定あるいは確認するために環境中の少なくとも特徴サブセットを特定するように構成され得る。ある例によれば、動作推定器/ローカライザ468は、1組の特徴が1以上の特徴又はすべての特徴となるように環境中の任意の量の特徴を特定するように構成され得る。特定の例においては、ライダーデータの量(例えば、ほとんど又は実質的にすべてのライダーデータ)がローカリゼーションの目的で地図を表すデータと比較され得る。場合によっては、環境的特徴と地図データとの比較から得られる不一致物体は、動的物体として分類され得る。動的物体は、農場労働者、齧歯動物、鳥、家畜などのような動物、又は農業的環境における他の移動物体を含み得る。経路に落ちた小枝のような障害物を含む動的物体の検出は、地図データとともに、あるいは地図データなしで行われ得ることに留意されたい。特に、動的物体又は静的物体は、地図データと独立して(すなわち地図データなしで)検出及び追跡され得る。ある例においては、2D地図データ及び3D地図データは、「グローバル地図データ」又は高精度農業管理プラットフォーム401によってある時点で確認された地図データとして見ることができる。地図データレポジトリ405a中の地図データが定期的に更新及び/又は確認され得るので、地図データと農業的処理剤配送車両430が配置される実際の環境との間にずれが生じ得る。したがって、動作推定器/ローカライザ468は、ローカルマップ生成器440により生成されたローカル取得地図データを取得してローカリゼーションを高めてもよい。例えば、経路上の大きな水たまりがグローバル地図データから省略されている場合に、その水たまりの周りを進むためにローカル取得地図データが取得され得る。
【0101】
ローカルマップ生成器440は、リアルタイムで、あるいはリアルタイムに近い形でローカル地図データを生成するように構成される。必要に応じて、ローカルマップ生成器440は、静的物体及び動的物体の地図データを受信して、例えばローカリゼーションにおいて動的物体を無視することによりローカルで作成された地図の正確性を高めてもよい。少なくともある実施形態によれば、ローカルマップ生成器440は、動作推定器/ローカライザ468と一体化され、あるいは動作推定器/ローカライザ468の一部として形成され得る。少なくとも1つの場合においては、ローカルマップ生成器440は、個別に、あるいは動作推定器/ローカライザ468と協動で、自己位置推定とマッピングの同時実行(「SLAM」)などに基づく地図データ及び/又は基準データを生成するように構成され得る。動作推定器/ローカライザ468は、地図データを用いることに対して「ハイブリット」アプローチを取り得ることに留意されたい。これにより、動作推定器/ローカライザ468内の論理は、地図データのそれぞれのソースの信頼度に応じて、地図データレポジトリ405a又はローカルマップ生成器440からのローカル地図データのいずれかから様々な量の地図データを選択するように構成され得る。したがって、動作推定器/ローカライザ468は、ローカルで生成された地図データの観点では期限切れの地図データを使用し得る。
【0102】
様々な例においては、動作推定器/ローカライザ468又はその任意の部分は、任意に組み合わせて可動性コントローラ447又は農業的処理剤配送システム420内に、あるいは可動性コントローラ447又は農業的処理剤配送システム420にわたって分布され得る。一例では、動作推定器/ローカライザ468は、農業的処理剤配送システム420内の動作推定器/ローカライザ219aとして配置され得る。また、農業的処理剤配送システム420は、センサ470を含み得る。したがって、農業的処理剤配送システム420は、可動性コントローラ447とは独立して(すなわち、農業的処理剤配送車両430が手動で進み得る)自律的に処置剤を農業的対象物に付与するように構成され得る。他の例では、農業的処理剤配送車両430が自律的に進んでもよい。このため、動作推定器/ローカライザ468は、その機能を可動性コントローラ447及び農業的処理剤配送システム420で共有しつつ、可動性コントローラ447又は農業的処理剤配送システム420のいずれかの中に配置され得る。ある例によれば、動作推定器/ローカライザ468は、2019年6月12日に提出された「安全要素をソフトウェアアーキテクチャに織り込むための方法及びこれを利用したソフトウェア及び装置」という表題の米国仮特許出願第62/860,714号に述べられている機能及び/又は構造を提供するように構成されるNavBox論理469を含み得る。
【0103】
知覚エンジン466は、例えば、農業的処理剤配送車両430が横断している周囲環境における注目物体(例えば農業的対象物)を特定することによりプランナ464がルートを計画し、軌跡を生成することを補助するように構成され得る。図示されるように、知覚エンジン466は、静的又は動的なものであり得る農業的対象物を検出及び分類するように構成される物体検出器442aを含み得る。農業的対象物を分類するために使用される分類の例としては、葉の部類、芽の部類(例えば、葉芽及び果芽を含む)、花の部類、果実の部類、害虫の部類(例えば、虫、齧歯動物、鳥など)、病気の部類(例えば真菌類)、大枝の部類(例えば、対象物としての短果枝を含む)、障害物の部類(例えば、トレリスポール及びワイヤなど)などが挙げられる。物体検出器442aは、環境内で他の特徴に対して対象物を区別するように構成され得、農業的対象物の特徴、特性、及び属性をさらに特定し、その農業的対象物がメモリ421に保存されたインデックス化された農業的対象物及び/又はポリシーに関係していることを確認するように構成され得る。さらに、知覚エンジン466は、対象物がプランナ464で計画している経路に影響を与え得る障害物であるか(又は障害物になる可能性があるか)を特定する識別子を農業的対象物に割り当てるように構成され得る。図4には示されていないが、知覚エンジン466は、「自由空間」(例えば、農業的対象物の近傍又はそれに隣接した妨げのない空間の量)、又は農業的対象物サブセット(例えば葉)が他の農業的対象物サブセット(例えば花)に向けられた農業的投射体の軌跡の障害になり得るか否かを予測し、代替動作又は農業的投射体の軌跡を算出する他の知覚関連機能を実現し得ることに留意されたい。一部の例においては、物体検出器442aは、2019年6月12日に提出された「安全要素をソフトウェアアーキテクチャに織り込むための方法及びこれを利用したソフトウェア及び装置」という表題の米国仮特許出願第62/860,714号に述べられている機能及び/又は構造を提供するように構成され得るSenseBox論理442内に配置され得る。
【0104】
プランナ464は、利用可能な数多くの経路又はルートを介して地理的境界内での横断の目的を達成するための数多くの車両軌跡候補を生成するように構成され得る。また、プランナ464は、1以上の植物に隣接する無衝突の経路を提供するより高いレベルの信頼性に関連付けられ得る車両軌跡候補サブセットを特定するために車両軌跡候補を評価するようにさらに構成され得る。このため、プランナ464は、車両構成要素450(例えば、アクチュエータ又は他の機構)のための制御信号を生成するコマンドを生じさせるための関連基準に基づいて最適な車両軌道を選択することができる。関連基準は、最適な車両軌跡を規定する任意の数のファクタを含み得ることに留意されたい。最適な車両軌跡の選択は、衝突の軽減に限定される必要はない。場合によっては、関連基準の少なくとも一部は、最適化された無衝突の移動を維持しつつ、優先又は優越する他の基準がどれであるかを特定し得る。一部の例においては、プランナ464は、2019年6月12日に提出された「安全要素をソフトウェアアーキテクチャに織り込むための方法及びこれを利用したソフトウェア及び装置」という表題の米国仮特許出願第62/860,714号に述べられている機能及び/又は構造を提供するように構成され得るActionBox論理465を含み得る。
【0105】
一部の例においては、モーションコントローラ462は、農業的処理剤配送車両430のドライブトレイン及び/又はホイールでの推進力及び方向の変化を生じさせるように構成される制御信号を生成するように構成され得る。この例においては、モーションコントローラ462は、コマンドを農業的処理剤配送車両430の移動性を制御するための制御信号(例えば、速度、ホイール角度など)に変換するように構成される。無衝突の最適化された移動を提供するのに十分に高いレベルの信頼性を確保するのに十分な情報をプランナ464が持っていない場合には、プランナ464は、遠隔操作によるサポートのための遠隔操作コントローラ404(例えば、遠隔操作コンピューティングデバイス)への要求を生成することができる。一部の例においては、モーションコントローラ462は、2019年6月12日に提出された「安全要素をソフトウェアアーキテクチャに織り込むための方法及びこれを利用したソフトウェア及び装置」という表題の米国仮特許出願第62/860,714号に述べられている機能及び/又は構造を提供するように構成され得るSafetyBox論理443を含み得る。
【0106】
自律的車両サービスプラットフォーム401は、他にも機能的及び/又は構造的要素がある中で、基準データレポジトリ405、地図アップデーター406、及びオブジェクトインデクサ410を含んでいる。自律的車両サービスプラットフォーム401のそれぞれの要素は、自律的車両サービスプラットフォーム401内の他の要素と通信可能な状態で独立して配置及び分布され得ることに留意されたい。さらに、自律的車両サービスプラットフォーム401のいずれの構成要素も、通信レイヤ402を介して農業的処理剤配送車両430と独立して通信し得る。地図アップデーター406は、(例えば、ローカルマップ生成器440、センサ460、又は可動性コントローラ447の他の構成要素から)地図データを受信するように構成され、例えば、地図データレポジトリ405a内の地図データのローカルで作成された地図からのずれを検出するようにさらに構成される。地図アップデーター406は、2D、3D、及び/又は4D地図データに対する更新を含むレポジトリ405内で基準データを更新するように構成され得る。オブジェクトインデクサ410は、可動性コントローラ447のセンサ470又は他の構成要素からセンサデータのようなデータを受信するように構成され得る。ある実施形態によれば、オブジェクトインデクサ410の分類パイプラインは、(例えば、人間により手動で、さらに/あるいはオフラインラベル付けアルゴリズムを用いて自動で)農業的対象物に注釈をするように構成され得、(例えば、農業的処理剤配送車両430にオンボードの)分類器を訓練するようにさらに構成され得る。この分類器は、自律的な動作中に農業的対象物の種類をリアルタイムで分類することが可能である。一部の例においては、オブジェクトインデクサ410は、植物生理学及び成長状態の空間意味モデル(例えば、センチメール以下の解像度で)及び/又は時系列モデルを構築及び維持するためのコンピュータ視覚化及び機械学習アルゴリズムを実現するように構成され得る。これらのモデルのうちのいずれかを表すデータは、インデクス化された農業的対象物データを表すデータにリンクされ、又はこのデータ内に配置され得る。
【0107】
農業的処理剤配送システム420は、ハードウェア又はソフトウェア、あるいはこれらを任意に組み合わせたものを含み得るし、メモリ421、動作推定器/ローカライザ219a、ターゲット取得プロセッサ422、軌道プロセッサ424、放出器発射サブシステム426、及び較正論理409を含み得る。メモリ421は、インデックス化された関連する農業的対象物用の動作又は処置を特定するためのポリシーデータを保存するように較正され得るし、インデックス化された農業的対象物データ(例えば、予想され得る識別子データ及び画像データをはじめとする注目する特定の農業的対象物を記述するもの)も保存し得る。動作推定器/ローカライザ219aは、処置剤のターゲットとされる農業的対象物に対する農業的処理剤配送システム420又は放出器の位置を決定するように構成され得る。ターゲット取得プロセッサ422は、インデックス化された農業的対象物データに関連して特定され得る花のような農業的対象物を検知又は検出するように構成され得る。このため、ターゲット取得プロセッサ422は、処置剤のターゲットとしての農業的対象物を取得し得る。これにより、取得された農業的対象物が、画像データ中のピクセルサブセットに検出され得る。軌道プロセッサ424は、例えば光学視界に対して、画像データ中のピクセルサブセットとしての取得された農業的対象物を追跡するように構成され得る。追跡されるピクセルサブセットが光学視界に整列すると、軌道プロセッサ424は、農業的投射体412としてのペイロード(すなわち処置剤)の配送を開始するための制御信号を生成し得る。制御信号を受信するのに応答して、放出器発射サブシステム426は、ターゲットに向けて農業的投射体412を発射するように構成され得る。較正器409は、イメージセンサのような同種又は異種の様々なセンサの較正を行うように構成された論理を含み得る。一部の例においては、較正器409は、軌道方向(例えば、デカルト空間(x,y,z)における、さらに/あるいは放出器の方向(例えば、ロール、ピッチ及びヨー))を計算するように構成され得る。このため、放出器の位置及び方向は、視覚的基準マーカ又は表面上のレーザ光ビームのようなターゲットに途中で当たるように較正され得る。これにより、光学視界に関連付けられたピクセルは、画像中のターゲットのピクセルサブセットが光学視界に関連付けられたピクセルサブセットに整列したときに農業的投射体412を放出させ得る。この例では、ターゲットに対する光学視界の位置合わせは、光学視界を突き抜ける光線と同一線上になり得る。
【0108】
図5は、ある例による、農業的処理剤配送システムの他の例を示す図である。図表500は、農業的処理剤配送システムとして実現される農業的投射体配送システム581を示している。これにより、農業的投射体配送システム581は、農業的対象物を検出し、(例えば、ポリシーデータに基づいて)動作方針を特定し、農業的対象物の画像を追跡し、ターゲットとしての農業的対象物に途中で当たるように農業的投射体512を放出し得る。農業的投射体配送システム581は、カメラ504及びライダー505のような1以上の画像取得デバイスを含み得る。それぞれから画像化されたセンサデータは、様々な例により統合され又は「融合」されることもあれば、されないこともある。図示されるように、1以上の画像取得デバイス504及び505は、例えば、画像取得デバイス504の視野内に農業的環境501の画像を取得するように構成され得る。取得された画像は、例えば、センサデータ576を介して農業的環境画像520として農業的投射体配送システム581に受信される。
【0109】
ある例によれば、農業的投射体配送システム581は、画像取得デバイス504と農業的環境501内に配置された農業的対象物のような注目物体との間の視界に配置される1以上の放出器503を含んでいる。したがって、放出器503は、農業的環境画像520内の画像データ511として提示され得る。これにより、この放出器の画像データ511は、農業的環境501内の1以上の農業的対象物の画像を遮断する。画像データ511が農業的環境501の一部を不明瞭にしたり、遮断したりする例においては、農業的投射体配送システム581は、少なくとも一部の場合には、対応する放出器のアパーチャの方向と同軸上に存在し得る光学視界513を生成するように構成され得る。例えば、光学視界513aの中心は、対応するアパーチャの軌道方向と一致する線514とほぼ同軸上に位置し得る。さらに、線514は、513a(又は光学視界の他の部分)の中心に関連付けられたピクセルサブセット中の少なくとも1つのピクセルから農業的環境501内のターゲットに延びる光線であり得る。少なくとも1つの実施例においては、放出器はノズルであってもよく、アパーチャはノズルの開口を意味し得る。
【0110】
農業的環境画像520は、対象物522から529のような1以上の農業的対象物を表す画像データを含んでいる。対象物522は花であり、対象物524は開放房であり、対象物525は短果枝であり、対象物527は葉又は他の群葉であり、対象物529は幹又は茎の一部である。農業的用途、関係、及び実施例に基づく(農業的対象物としての)他の対象物は、特にポスト532、ワイヤ533、地面534、及びマーカ531のように農業的環境画像520内に表示され得る。マーカ531は、インサイチュ位置決め又は較正を行う又は他の機能を実現するための位置決め情報を決定するために検出及び分析され得る。
【0111】
画像フレーム509及び放出器503の画像データ511は、少なくともこの例においては、例えば、農業的処理剤配送車両(図示せず)が方向543に移動する際に、農業的処理剤配送車両の基準フレームに貼り付けられ得ることに留意されたい。したがって、農業的対象物522から529を含む画像フレーム509内の対象物は、画像移動方向541に農業的環境画像520を通り過ぎることがある。この結果、処置剤が付与され得る農業的対象物が、例えば光学視界列513に向かって(例えば、図表500において右に)移動し得る。
【0112】
農業的投射体配送システム581は、農業的対象物のための動作、処置などを特定するポリシーデータ572に加え、農業的対象物の任意の数の特性、属性、動作、位置などを特定するデータ(比較のための画像データを含む)を提供するためのインデックス化された対象物データ574を受信するように構成され得る。農業的投射体配送システム581は、センサデータ576(例えば、画像データ、風速データ、風向データなど)に加えて、位置データ578(例えば農業的対象物の位置)を受信又は取得し得る。また、農業的投射体配送システム581は、他の種類のデータを受信するように構成され得る。
【0113】
農業的投射体配送システム581は、ターゲット取得プロセッサ582、軌道プロセッサ583、及び放出器発射サブシステム585を含むものとして示されている。様々な例において、ターゲット取得プロセッサ582は、インデックス化された農業的対象物データサブセット574に相関可能であり得る対象物522のような農業的対象物を特定可能であってもよい。インデックス化された農業的対象物データサブセット574は、過去に検知されたデータ及び予想成長量を用いて特定された農業的対象物の画像を予想するデータを含み得る。特に、予想画像は、果樹園のような地理的位置内において、他にもある中で一意に特定された農業的対象物の画像に基づく特定を容易にし得る。さらに、ターゲット取得プロセッサ582は、動作を行うべきか否かをポリシーデータ572が特定しているかを検出し得る。特定していない場合には、1以上のセンサは、ターゲットにされていない特定された農業的対象物に関するデータを監視及び取得し得る。しかしながら、ターゲットにされていない対象物としては、ターゲットとして追跡される必要はない(例えば、光学視界を特定することは、処置剤とともに省略されてもよい)。場合によっては、特定された農業的対象物は、対象物522のように動作と関連付けられ得る。軌道プロセッサ583は、動作を行うための光学視界を選択するように構成され得るし、その画像データが方向541に通り過ぎる際に、処置を必要としているとして示されている特定済み農業的対象物を追跡するようにさらに構成され得る。また、軌道プロセッサ583は、農業的対象物が光学視界と整列する放出パラメータ(例えば放出時間)を予想するように構成され得る。検知された放出時間において、軌道プロセッサ583は、放出器発射サブシステム585に送信する制御信号を生成し得る。この放出器発射サブシステム585は、計算された時間において、対象物522に途中で当たるように農業的投射体512を発射するように放出器を作動し得る。
【0114】
図6は、ある実施形態において放出器をターゲットに自律的に整列させるフロー図の例である。フロー600は602から開始し、602では、農業的環境に配置されている農業的対象物の存在を表すセンサデータが受信され得る。一部の例においては、カメラのような画像取得デバイスが、農業的対象物サブセット内の1以上の農業的対象物の画像を取得し得る。また、画像取得デバイスの視野内の多くの農業的対象物を表す画像データは、602で受信され得る。1以上の農業的対象物が花である場合を考える。画像取得デバイスは、画像取得デバイスの視野内の農業的対象物から光(例えば反射太陽光)を受光し得る。農業的対象物を表す画像データは、任意のレートで(例えば1分間に30フレーム又はそれ未満又はそれより多い)取得され得る。一例では、反射光は、反射光が目に見える(例えば、太陽光があるときのような可視光スペクトルにある)1以上の時間間隔で農業的対象物から受光され得る。他の例では、画像取得デバイスに受光される反射光は、赤外光又は他のスペクトルの光であり得る。このため、農業的処理剤配送システムは、太陽光がなくても動作し得る。少なくとも一実施形態においては、1以上の放出器は、画像取得デバイスと農業的対象物との間に配置され得る。例えば、1以上の放出器は、カメラの視野内に配置又は位置決めされ得る。これにより、放出器のアパーチャ(例えば、ノズルのアパーチャ)が、取得画像内の放出器のアパーチャの中心のピクセルに対応する光線と同軸上に整列され得る。他の例においては、放出器のアパーチャは、光線と同軸上に整列される必要はない。
【0115】
604では、農業的対象物は、例えば、インデックス化された農業的対象物データに関連付けられた開花として特定され得る。このインデックス化された農業的対象物データは、過去に取得された画像データ及び例えば果樹園全体で他の農業的対象物から特定済み農業的対象物を一意に区別する識別子を含み得る。また、農業的対象物サブセットは、視野内の画像データとして取得され得る。
【0116】
606では、特定済み農業的対象物がインデックス化されたデータ(例えば、データレポジトリ内に保存されたデータ構成に処理及びインデックス化され得る農業的対象物に関して過去に検知されたデータ)に相関可能であるか否かに関して判断がなされる。Noの場合、フロー600は612に移行する。Yesの場合、フロー600は608に移行し、必要に応じて特定済み農業的対象物の空間位置を農業的処理剤配送車両又は放出器の位置の関数として決定し得る。610では、特定済み農業的対象物の空間位置が、インデックス済み農業的対象物データ内の位置データと比較され、特定済み農業的対象物がインデックス済みデータと相関関係がある(すなわち、特定済み農業的対象物とインデックス済み農業的対象物データとが同一物に関するものである)か否かが分析され得る。
【0117】
612では、動作が、特定済み農業的対象物を表すデータに関連付けられ得る。例えば、ポリシーデータがインデックス済み農業的対象物データにリンクされ得る。このインデックス済み農業的対象物データは、最良花を発芽させる第1のポリシーと、側生花を終わらせる第2のポリシーとを特定し得る。これにより、これらの2つのポリシーが個々に又は組み合わされて(同時に又はほぼ同時に)実行され得る。例えば、特定済み農業的対象物が、インデックス済みデータ又は特定済み農業的対象物に対する分類を予想する他の画像処理を用いて特定され、これにより特定済み農業的対象物が「最良花」であると予想される場合を考える。したがって、第1のポリシー(例えば発芽)に関する動作が特定済み農業的対象物にリンクされ、その動作が行われる。同一又は異なる分類(又はタイプ)の農業的対象物のサブセットが、視野内に検出され、1以上の放出器に関連付けて行われる1以上の対応動作に対応付けられ得ることに留意されたい。
【0118】
614では、特定済み農業的対象物が、処置剤を付与するためのターゲットとして自動追尾され、追跡され得る。場合によっては、1以上の光学視界は、1以上の特定済み農業的対象物との整列を検出するように構成され得る。
【0119】
616では、放出器に関連付けられているそれぞれの光学視界は、616で関連する農業的対象物と整列すると予想され得る。実際には、対応する特定済み農業的対象物に処置剤を付与するための放出器に関連付けられている光学視界は、他の光学視界に対してターゲットに整列するように選択され得る。場合によっては、放出器は、画像取得デバイスの1以上のピクセルに関連付けられた光学視界からターゲットに延びる光線に平行に(例えば同軸に)放出体を放出するように方向付けられる。さらに、1以上の農業的対象物は、1以上の光学視界に対して追跡され得る。例えば、農業的対象物のうち1つ以上からの反射光は、カメラにより取得される画像の視野内で追跡され得る。画像取得デバイスの視野は、一部の例によれば、観察可能な光又は電磁放射が画像内で取得され得るパラメータ(例えば角度)であり得る。また、農業的対象物からの反射光は、画像内に取得され、目に見える画像部分(例えば遮断されていない画像部分)と関連付けて追跡され得る。
【0120】
618では、農業的投射体の軌道が(例えば、放出パラメータに対して)計算され得る。他の例では、農業的投射体の軌道が、少なくとも一例においては放出器の方向を調整するように計算され得る。
【0121】
620では、農業的対象物への光学視界の整列に対する経過時間値が計算及び追跡され得る。農業的処理剤配送車両の速度に基づいて、農業的投射体を放出する時間が計算及び追跡され得る。このため、農業的対象物に対する光学視界の追跡は、(例えば、地面又は農業的環境に対する)1以上の放出器又は車両の変位速度の関数であり得る。さらに、経過時間の値の一部が計算され得る。経過時間値の一部は、農業的対象物が遮断された画像部分に関連付けられる時間量を表し得る。
【0122】
622では、センサデータのうちいずれかが、放出器の高度の変化(例えば、隆起部又は高度上昇、あるいは凹み又は降下)のような変動、あるいは車両速度の変化のようなセンサデータの他の変化を検出するか否かに関して判断がなされる。変動がある場合には、624で軌道が再計算され得る(例えば、軌道に関連付けられた放出パラメータを再計算する)。例えば、放出器の高度が地面に対して変化する場合には、初期光学視界が正しく整列していないことが考えられる。このため、626において他の光学視界が選択され得る。しかしながら、変動がない場合には、フロー600は、622から628に移行する。
【0123】
628では、農業的対象物が、光学視界に整列すると予想され、予想放出パラメータを形成することができる。この予測放出パラメータは、光学視界及びターゲットの整列を検出するように監視され得る。この予想放出パラメータは、農業的対象物に関連して追跡され得る。例えば、予想放出パラメータは、予想放出時間、時間又は経過時間、あるいは整列が起きる時点であり得る。これにより、例えば光線を介して軌道が提供される。さらに、光学視界への農業的対象物の整列が、予想放出パラメータにて検出され得る。
【0124】
630では、放出器が、予想放出パラメータに基づく動作を適用するように作動される。このため、農業的投射体の放出が予想放出時間でトリガされ得る。一例では、放出時間は、光学視界に関連付けられたピクセルが、そのピクセルからターゲットにされた農業的対象物の少なくとも一部に延びる光線に整列する時間を特定し得る。
【0125】
図7A及び図7Bは、いくつかの例による、農業的環境における1以上の農業的対象物に対する動作を特定、追跡、及び実施するために生成されるデータの例を示している。図7Aは、農業的環境画像720aがターゲット722a,722b,722c,722d,722e,722f,7ddg,722h,722j,724a,724bとして特定される農業的対象物を含む画像フレーム700を表す図である。様々な例においては、農業的環境画像720aは、グラフィカルユーザインタフェイス(図示せず)においてユーザに提示され得るか、画像データ及び他のデータに基づくデータ計算、導出、関数などを表し得る。また、農業的環境画像720aは、放出器及び光学視界726a,726b,726c,726d,726e,726f,726gのような対応する光学視界を表す画像データ711aを含んでいる。
【0126】
農業的投射体配送システム(図示せず)は、処置剤をターゲット722aに付与するために光学視界726a(及び対応する放出器)を特定及び選択するように構成され得る。さらに、農業的投射体配送システムは、農業的投射体をターゲット722e,722f,722b,722g,722c,722h,722dにそれぞれ放出するために光学視界726b,726c,726d,726e,726f,726g,726gを特定及び選択するように構成され得る。光学視界726gは、例えば異なる整列位置でターゲット722hとターゲット722dの両方に農業的投射体を発射するように構成され得ることに留意されたい。点線723は、ターゲットが光学視界に整列するまでの距離727(例えばピクセル数)又は時間を特定するように構成されるデータを表し得ることに留意されたい。実線725は、ターゲット724a及び724bになされた処置の後の距離又は時間を特定するように構成されるデータを表している。ターゲット724a及び724bの双方は、1以上の処置が行われたことを示すために網掛けで示されている。上述した動作のうちいずれかは、農業的投射体配送システムに機能を提供するハードウェア及び/又はソフトウェアにより行われ得る。図7Aは、ターゲット722g,724a,724bが、第1の時点tlにおいて放出器の画像データ71laにより遮断されている状態を示している。
【0127】
図7Bは、農業的環境画像720bがターゲット722a,722b,722c,722d,722e,722f,7ddg,722h,722j,724a,724bに加えて、ターゲット772x,772y,772zとして特定される農業的対象物を含む画像フレーム750を示す画像フレーム750を示す図である。これにより、ターゲット772e,772b,772g,772jは、放出器の配列の画像データ711bにより遮断又は部分的に遮断されている。農業的環境画像720bは、ターゲット724a,724b,772f,772e,772g,772h,772jが少なくとも時間t2までに処置を受けた状態を示している。これらの処置済みターゲットは網掛けで示されている。時点t2で特定されるターゲット772x,772y,772zを含むターゲットは、時間t3で、あるいは時間t3の間に処置を受けるように計算され得る。このように、ターゲット772x,772y,772zは、様々な処置を行うために農業的投射体の整列を検出し、その発射をトリガするように776zのような光学視界に関連付けられている。
【0128】
図7Cは、いくつかの例による、処置を行うために放出器の作動を決定するパラメータを示す図である。図7Cは、農業的環境770を表す画像データを取得する画像取得デバイス774を示している。この農業的環境770は、ターゲット777zと、画像取得デバイス774の視野内に配置された放出器の配列711cとを表す画像データとを含んでいる。このため、画像取得デバイス774は、画像フレーム750a内の農業的環境画像720aを生成するように構成され得る。農業的投射体配送システムの論理は、ターゲット777zaのような1以上の農業的対象物が見える(すなわち遮断されていない)可視画像領域785a及び785bを特定するように構成され得る。したがって、特に、ターゲット777zaのようなターゲットに関連付けられたデジタル化又はピクセル化画像データが観察、特定、及び追跡され得る。また、農業的投射体配送システムの論理は、放出器711cの画像データ711bbに関連付けられた遮断画像領域787aを特定するように構成され得る。ターゲット777zaに関連付けられたピクセル化データは、可視画像領域785a内で追跡され得るが、これは、移動によりターゲット777zaの画像が光学視界776zaに移動した際に遮断され得る。
【0129】
少なくとも1つの例では、農業的投射体配送システムは、ターゲット777zaと(例えばピクセル化ターゲット777zbとして)これに関連付けられた1以上のピクセルとを特定するように構成され得る。また、農業的投射体配送システムは、ターゲットに投射体を発射するために放出器を作動させる時点を決定するために使用され得る予想放出パラメータ790(例えば予想時間)を取得するように構成され得る。さらに、農業的投射体配送システムは、予想放出パラメータ790(例えば車両速度の変化、突風など)を追跡、評価、及び修正するために可視ターゲットピクセル780aを分析し得る間の可視パラメータ791aを決定するように構成され得る。農業的投射体配送システムは、放出器の画像データ711bに関連付けられた遮断画像領域787aのために遮断されたターゲットピクセル780bが見えなくなり得る間の遮断パラメータ791bを計算的に予想し得る。ターゲット777zaのピクセルが遮断画像領域787において光学視界776zaに移動する際に、ターゲット777zaのピクセルが光学視界776zaに整列し得る速度は、センサデータ(例えば車両速度)に基づいて修正され得る。このセンサデータは、遮断パラメータ791bを表すデータ値を修正することにより、放出時間を修正し得る。
【0130】
図8は、ある例による、農業的投射体を発射するように構成された農業的投射体配送車両の斜視図を表す図である。図表800は、距離815で移動方向813に移動する農業的投射体配送車両810を示している。さらに、図表800は、図7Bのターゲット722f,724b,724aとしての花を検出し、それぞれのターゲットに途中で当たるように農業的投射体812,814,813を発射する農業的投射体配送システム811を示している。一部の例においては、農業的投射体812,814,813のそれぞれは、光線877としての光線を含む平面上にある軌道に沿って任意の角度で放出され得る。
【0131】
図9は、ある例による、農業的投射体配送車両を用いて自律的に途中でターゲットに当てる軌道構成の例を示す図である。図表900は、平面911に対して任意の角度909で農業的投射体912のような農業的投射体を発射するように構成される農業的投射体配送システム952aを含む農業的投射体配送車両910を示している。農業的投射体配送システム952aの1以上の放出器は、地面からの任意の高さに対して任意のターゲット722fに途中で当たるように1以上の軌跡999を介して農業的投射体を発射するように構成され得る。図示されるように、農業的投射体配送システム952aは、垂直方向成分(「Fvc」)及び水平方向成分(「Fhc」)を有する力で農業的投射体912を発射するように構成され得る。図示されるように、推進力の垂直方向成分は、重力(「Fg」)とは反対の方向であり得る。水平方向成分(「Fhc」)は、農業的投射体912をターゲット722fまで水平距離にわたって発射するのに十分な大きさを有し得ることに留意されたい。一部の例によれば、農業的投射体配送車両910は、空間950内の1以上の軌跡954を介して処置剤を付与するように構成される農業的投射体配送システム952bを含み得る。したがって、農業的投射体配送車両910は、農業的投射体配送車両910の両側に沿って農業的対象物を特定するように構成され得る。例えば、農業的投射体配送車両910は、農業的対象物(例えば果実木)のグループ990及び991を特定するように構成され得るし、農業的投射体配送車両910が農業的対象物のグループ990と991との間の(X方向の)経路を通り抜ける際に、ある処置剤又は異なる複数の処置剤をいずれかの側に同時に付与し得る。
【0132】
図10は、ある例による、農業的投射体配送システムの異なる放出器の構成の例を示す図である。図表1000は、少なくとも2つの例示的構成を有する農業的投射体配送車両1010を示している。それぞれの構成は、別々に(例えば異なる時点で)実施され得る。構成1001は、ターゲット農業的対象物722fに向かって実質的に水平に(例えば、重力の方向に垂直又は実質的に垂直に)農業的投射体を放出するように構成された任意の数の放出器を有する農業的投射体配送システム1052aを含んでいる。構成1002は、大豆植物1061a及び大豆植物1061b又はその一部のような条植え作物を構成する1以上の農業的対象物を特定、監視、追跡し、これに農業的投射体を介して処置剤を付与するように構成される農業的投射体配送システム1012を支持するように構成されるブーム1060を含んでいる。
【0133】
図11は、ある例による、農業的投射体配送システムの放出器構成のさらに他の例を示す図である。図表1100は、放出器が包囲構造1125から任意の軌道1112を介して農業的投射体を発射するように構成され得る例示的な構成を有する農業的投射体配送車両1110を示している。この包囲構造1125は、3次元的に成長する木の実又は果実の木に処置剤を付与するように構成され得る。図示されるように、包囲構造1125は、構成1160a又は1160bのいずれかの位置に位置し得る関節部材を有し得る。関節部材は、オレンジの木又はクルミの木のような3次元植物構造と関連付けられた1以上の農業的対象物に1以上の処置剤を付与するための放出器を含み得る。図表1100に示される構成は限定的なものではなく、木1190に処置剤を付与するために任意の構成の農業的投射体配送システムを用いてもよい。
【0134】
図12及び図13は、ある例による、放出器を作動させるように構成された軌道プロセッサの例を示す図である。図12の図表1200は、放出器1211の配列の背面図と農業的投射体配送システム1230の側面図とを含んでいる。背面図に示されているように、放出器1211の配列は、画像取得デバイス1204の視野内に配置されている。特に、放出器1211の配列は、画像取得されるシーン(例えば、ターゲット1222aを含む農業的環境1210)と画像取得デバイス1204との間に配置され得る。一部の例においては、画像取得デバイス1204は、ターゲット1222aのようなターゲットへの光学視界の整列を決定するために光学視界1214と「インライン」になるように構成される。図表1200においては、放出器1211の配列は、X方向及びY方向においてそれぞれオフセットされて配置される放出器のグループ1219を含んでいる。しかしながら、放出器1211の配列がそれぞれ任意の位置で任意の方向に配置され得るので、放出器を放出器のグループ1219に構成することは非限定的な例であることに留意されたい。また、背面図に示されているように、放出器1211の配列は、不透明(例えば、陰のある領域として表される)であり、農業的環境1210において画像を遮断する。
【0135】
また、図表1200は、画像取得デバイス1204により生成され、画像フレーム1250内に配置され得る農業的環境画像1220を示している。農業的環境画像1220は、放出器及び光学視界1226aのような対応する光学視界を表す画像データ1279を含んでいる。放出器の配列1211が農業的環境1210内を通り抜けると、第1の位置にあるターゲット画像1222bのようなターゲット1222aの画像が、ターゲット画像1222cとしての第2の位置(例えば、農業的環境1210内のターゲット1222aが遮断され得る位置)まで移動し得る。
【0136】
また、図表1200は、ターゲット画像1222bの位置を追跡し、ターゲットの画像(すなわちターゲット画像1222c)が光学視界1226aに整列する距離1227(又は時間をはじめとする他のパラメータ)を決定するように構成され得る軌道プロセッサ1283を含んでいる。また、ターゲットプロセッサ1283は、その間にターゲット1222が放出器配列1211により遮断され得る予想距離(「D」)1203の変化を計算及び監視するように構成され得る。予想距離1203は、光学視界1226aと整列するまでにターゲット1222aが遮断され始める時間と相関関係を有し得る。軌道プロセッサ1283は、ターゲット画像1222cが光学視界1226aに整列する(又は整列すると予想される)時点を検出し得るし、これに応答して、軌道プロセッサは、制御データ1229を生成し得る。制御データは、放出器1230内の放出発射システム(図示せず)に送信され得る。加えて、制御データ1229は、1222dに途中で当たるように農業的投射体1212を発射するように放出器1213bを作動させるように構成される実行可能な命令又はデータを含み得る。
【0137】
図13は、図12の軌道プロセッサ1283と同様に又は同等に動作するように構成される軌道プロセッサ1383を示している。図13の図表1300は、放出器の配列1311の背面図及び農業的投射体配送システム1330の側面図を含んでいる。背面図に示されているように、放出器の配列1311は、画像取得デバイス1304の視野内に配置され得る。したがって、放出器の配列1311は、ターゲット1322aを含む農業的環境1310と画像取得デバイス1304との間に位置し得る。図表1300において、放出器の配列1311は、Y方向に一列に(又は実質的に一列に)配置されている。場合によっては、放出器の配列1311はX方向に配置されてもよいことに留意されたい。この例では、その間にターゲット1322aが遮断され得る予想距離(「D」)1303は、例えば、図12の予想距離1203よりも短く、これにより画像内を通り抜ける際のターゲット1322aの視認性を高める又は長期化することができる。他の例によれば、それぞれの放出器は、任意の位置に任意の方向で配置され得る。また、背面図に示されるように、放出器の配列1311は、不透明であり得ることを表すために網掛けで示されており、農業的環境1310内の画像を遮断し得る。
【0138】
また、図表1300は、画像取得デバイス1304により生成され、画像フレーム1350内に配置される農業的環境画像1320を示している。農業的環境画像1320は、放出器及び光学視界1326aのような対応する光学視界を表す画像データ1379を含んでいる。放出器の配列1311が農業的環境1310内を通り抜ける際に、第1の位置にあるターゲット画像1322bのようなターゲット1322aの画像は、ターゲット画像1322cとしての第2の位置(例えば、農業的環境1310内のターゲット1322aが遮断され得る位置)まで移動し得る。
【0139】
また、図表1300は、ターゲット画像1322bの位置を追跡し、ターゲットの画像(すなわちターゲット画像1322c)が光学視界1326aに整列する距離1327(又は時間をはじめとする他のパラメータ)を決定するように構成され得る軌道プロセッサ1383を含んでいる。また、ターゲットプロセッサ1383は、その間にターゲット1322が放出器配列1311により遮断され得る予想距離(「D」)1303の変化を計算及び監視するように構成され得る。予想距離1303は、光学視界1326aと整列するまでにターゲット1322aが遮断され始める時間と相関関係を有し得る。軌道プロセッサ1383は、ターゲット画像1322cが光学視界1326aに整列する(又は整列すると予想される)時点を検出し得るし、これに応答して、軌道プロセッサ1383は、制御データ1329を生成し得る。制御データは、放出器1330内の放出発射システム(図示せず)に送信され得る。加えて、制御データ1329は、1322dに途中で当たるように農業的投射体1312を発射するように放出器1313bを作動させるように構成される実行可能な命令又はデータを含み得る。
【0140】
図14は、ある例による、放出器発射サブシステムの一部を構成し得る農業的投射体配送システムの構成要素の例を示す図である。図表1400は、ある実施例による、数多くの放出器1437(又はその一部)に加えて、少なくとも1つのインラインカメラ1401を含む農業的投射体配送システム1430を含んでいる。
【0141】
一例では、農業的投射体配送システム1430は、任意の種類のガス(例えば空気)を貯蔵可能な圧縮ガスのための貯蔵部(「圧縮ガス貯蔵部」)1431と、1以上の推進レベル(例えば様々なレベルの圧力)を生成するガスコンプレッサ1432と、肥料、除草剤、殺虫剤などのような処置剤又はペイロード(例えば、液体のペイロード)を貯蔵可能なペイロード源1433とを含み得る。他の例では、農業的投射体配送システム1430は、圧縮ガス貯蔵部1431とガスコンプレッサ1432とを省略することができ、ペイロード源1433のユニットを推進する1以上の推進レベルを生成するポンプ1434を含み得る。様々な実施例においては、農業的投射体配送システム1430内に示される構成要素のうち1つ以上を含めることができ、あるいは省略することができる。
【0142】
また、農業的投射体配送システム1430は、ペイロード源1433を数多くのアクティベータ1436に連結するための任意の数の管1435(例えばホース)を含み得る。それぞれのアクティベータ1436は、例えば農業的投射体としての1つのユニットのペイロードを特定済みターゲットに配送するように作動するように構成される。動作を説明するために、制御データ1470が農業的投射体配送システム1430に受信され、1以上のユニットの処置剤又はペイロードを発射することを考える。農業的投射体配送システム1430内の論理は、制御データ1470を分析して、その時点又は対応する放出器1442をターゲット1460に整列させる位置でトリガされるべきアクティベータ1441を特定するように構成され得る。作動されると、アクティベータ1441は、ある量(例えば、プログラム可能な量)のペイロードをある量(例えば、プログラム可能な量)の推進力で放出し得る。これにより、放出器1442が投射体1412を放出する。ある例によれば、農業的投射体配送システム1430は、非農業的な使用に適合され得るし、任意の好適な用途のための固体又は気体をはじめとする任意の種類の投射体を配送するために使用され得る。
【0143】
図15は、ある例による、空間内で1以上の方向に向けられた放出器の配置の例を示す図である。図表1500は、放出器1537の配置を含んでおり、放出器1537のうち1つ以上は、例えば地面に対して角度1538をなすように方向付けられ得る。あるいは、放出器1537の1以上のサブセットは、YZ平面内で任意の角度に、XZ平面内で任意の角度に、又はXYZ3次元空間内で任意の角度又はベクトルで方向付けられ得る。一部の例においては、放出器1537に整列される1以上の光学配列は、画像取得デバイスが配置され得る空間内の1以上の位置で交差し得る。
【0144】
図16は、ある例による、空間内で1以上の方向に向けられるように構成される放出器の他の構成の例を示す図である。図表1600は、放出器1637の構成を含んでおり、これにより、1以上の放出器は、農業的投射体の軌跡を任意の方向に実現するために1以上の方向を調整するように構成可能となっている。この例においては、放出器1637のサブセットは、例えば、処置剤をターゲットに最適に配送し得る軌道を選択するように方向付けられた放出器1639a,1639b,1639c,1639dを含むように示されている。ある実施例においては、放出器1639a,1639b,1639c,1639dのそれぞれの向きは、ターゲット農業的対象物1699の前方で(例えばその間で)成長する花の房のような邪魔な物体1640の存在下で少なくとも1つの農業的投射体1612を配送するように構成され得る。図示されるように、邪魔な物体1640は、放出器1639a,1639b,1639cに関連付けられた軌跡1690を邪魔する。このため、放出器1639dの向き及び/又は位置が、農業的対象物1612を発射してターゲット対象物1699に途中で当たるような邪魔されない軌道を実現するのを容易にする。
【0145】
一部の例においては、放出器1639a,1639b,1639c,1639dは、それぞれカメラ1641a,1641b,1641c,1641dのうちの1つのようなカメラと関連付けられ得る。カメラ1641a,1641b,1641c,1641dは、ターゲットとの整列(例えば邪魔されない整列)を検出するために提供され得る。図表1600は、対応する放出器に隣接してカメラ1641a,1641b,1641c,1641dを表しているが、カメラ1641a,1641b,1641c,1641dのいずれも放出器が視野内に配置される「インライン」カメラとして提供され得ることに留意されたい。
【0146】
様々な例によれば、放出器1639a,1639b,1639c,1639dの向きは構成可能であって、処置剤の付与中に固定され得る。他の例では、放出器1639a,1639b,1639c,1639dのうち1つ以上の向き又は軌跡は、プログラム可能又は修正可能であり得る。図示されるように、整列デバイス1638は、3次元空間内の任意の方向に軌道を整列させるように放出器を方向付けるための論理及び1以上のモータを含み得る。このため、整列デバイス1638は、(例えば、処置剤の付与中に)放出器の向きをインサイチュで修正するように構成され得る。
【0147】
図17は、ある例による、農業的投射体配送システムの1以上の放出器を較正する1以上の例を示す図である。図表1700は、インラインカメラ1701と、インラインカメラ1701の視野内に配置された放出器1713のような任意の数の放出器を含む農業的投射体配送システム1730とを含んでいる。また、図表1700は、表面1703に配置されたターゲット1760と較正論理1740とを含んでおり、この較正論理1740は、ターゲット1760に途中で当たるように較正済み軌道を介して放出済み農業的投射体1712を案内するように放出器1713の軌道の較正を容易にするハードウェア及び/又はソフトウェアを含み得る。較正モードにおいては、較正のために放出器1713が特定又は選択され得る。一部の例においては、未較正軌道1719のような放出器1713に関連付けられた農業的投射体軌道が、例えば光線1717と同軸に整列するように調整され得る。少なくとも1つの別の例では、作動のタイミング(例えば、ある時点又は時間間隔内でのトリガ又は作動イベント)が、ある範囲の正確性及び精度で農業的投射体1712を最適に途中でターゲット1760に当てるように較正され得る。他の例では、圧力、飛行時間、散布速度、風の影響など(これらに限られるものではない)に対して(例えば、車両に基づくものであると風に基づくものであるとを問わずに気流を補償するように)放出器1713又は農業的投射体配送システム1730のいずれかの他の動作特性が較正され得る。
【0148】
また、図表1700は、インラインカメラ1701により生成されるインラインターゲット画像1720を示している。インラインカメラ1701の視野内に数多くの放出器が配置されているため、光線1717の一部は遮断部1717aとなり得る。インラインターゲット画像1720は、画像データのサブセットであり、ターゲット1760に対する可視性を遮断し得る放出器列1730aを表す画像データを含んでいる。また、光学視界画像1713bを表す画像データが含まれている。較正論理1740は、調整パラメータを計算するために画像データにアクセスするように構成され得る。一部の例においては、較正論理1740は、光学視界画像1713bに関連付けられた1以上のピクセルのターゲット1760への整列(又は関連較正パラメータ)を放出器1712のアパーチャに関連付けられた空間中の1以上の点を介して計算するように構成され得る。このため、光学視界画像1713b、放出器1713、及びターゲット1760のそれぞれは、光線1717上に位置する(又は実質的に位置する)ように較正され得る。これにより、較正軌道が形成される。一部の例においては、放出器は、光学視界から対応するターゲットに延びる光線と同軸上に整列するように較正され得る。このため、1以上の放出器は、光学視界画像(及びそのピクセル)から異なる角度で延びる光線を含み得る2次元平面内で較正され得る。
【0149】
第1の較正の実施例では、較正論理1740は、整列の基準に対して相対的となり得る表面1703での投射体衝突場所1762を計算又は予想するように較正され得る。少なくともある例においては、基準整列マークを提供するために集束光源が提供され得る。一実施例では、集束光源は、レーザ1715(例えば、レーザポインタ又は他のレーザ光ビームの生成器)により生成されるようなコーヒレント光を表面1703上に基準マークとして投光し得る。放出器1713を較正するために、放出器1713の未較正軌道1719に関してレーザ1715が付与され、投射体1712が表面1703に衝突するように発射された場合には、出射レーザ光が、投射体衝突場所1762に一致する表面1703(すなわち基準マークを形成する)で終端するか当たる。このため、コーヒレント光が当たる表面1703上の点は、投射体衝突場所1762に整列し得る。この構成では、予想衝突場所1762(すなわち反射レーザ光)がターゲット1760に一致するように調整するために、出射レーザ光の方向と放出器1713の方向が同期して変化し得る。このターゲット1760は、光アレイと整列し得る。
【0150】
一部の例においては、較正論理1740は、予想投射体衝突場所1762から生じる反射レーザ光を表す画像データを受信するためにインラインターゲット画像データ1720又は他の画像データにアクセスするように構成され得る。較正論理1740は、予想投射体衝突場所1762を光線1717に整列させるための1以上の較正パラメータを計算するように構成され得る。例えば、較正論理1740は、(例えばYZ平面における)仰角及び/又は高さ距離1761に加え、(例えばXZ平面における)方位角及び/又は方位距離1763を含む較正パラメータを計算し得る。少なくとも1つの実施例においては、放出器1713の放出方向は、例えば、ノズルの開口の方向を調整することによって、反射レーザ光を光線1717に整列させるように調整され得る。したがって、予想衝突場所1762は、仰角及び方位角によってターゲット1760と一致するように調整され得る。投射体衝突場所画像1762bを調整することにより、ターゲット画像1760bと整列されるので、画像1720内で遮断されるようになることに留意されたい。
【0151】
少なくとも1つの場合においては、較正を確認するために、ターゲット1760に途中で当たる際に十分な較正を確認するように確認農業的投射体1712が発射され得る。較正論理1740は、ターゲット1760で確認農業的投射体1712の衝突を検出するように構成され得る。調整が可能であり得る場合には、較正論理1740は、較正パラメータをさらに計算し得る。ターゲット1760は、放出器1713からの水平距離において提供され得る。この水平距離は、重力の方向に対して垂直又は実質的に垂直である。
【0152】
第2の較正の実施例では、視覚的基準マーカ(図示せず)がそれぞれの放出器1713の背面に付され得る。整列アームがノズルを回転するように構成され得るように、整列アーム(図示せず)がそれぞれの放出器に連結され得る。整列アームは、手動で又は自律的に回転され、視覚的基準マーカが画像として目に見えるようになる。目に見えるようになると、較正論理1740は、放出器1713(例えばノズル)が光線1717と整列しているとみなし得る。この実施例により、ターゲット1760を任意的に使用しつつ、画像1720を用いた較正を実現するサーボが実現可能となる。
【0153】
さらに他の較正の実施例においては、ARカメラ1703のような1以上のカメラが、放出器軌道を較正するためにインラインカメラ1701とともに提供され得る。これにより、ARカメラとインラインカメラ1701は同期して画像を取得し得る。この例では、ARカメラ1703は、画像に拡張現実(「AR」)を与えることを促進するように構成され得る。このため、ARカメラ1703は、較正ターゲット画像1722におけるターゲット1760に対して仮想ターゲット画像1762aを生成するように構成され得る。図示されるように、較正ターゲット画像1722は、光学視界1713bと一致する1以上の画像ピクセル1770を含み得る仮想ターゲット画像1762aを含んでいる。図示されるように、仮想ターゲット画像1762aは、放出器の配列によって遮断されない。したがって、反射レーザ光により特定され得る投射体衝突場所画像1760aは、仮想ターゲット画像1762aに整列するように調整することを容易にし得る。整列すると、光学視界1713b、放出器1713のアパーチャ方向、及びターゲット1760は、光線1717と整列し得る。この実施例では、較正ターゲット画像1722は、画像1720に関連付けられた遮断画像を省略している。
【0154】
図18は、ある例による、農業的投射体配送システムの1以上の放出器を較正する他の1以上の例を示す図である。図表1800は、インラインカメラ1801と、インラインカメラ1801の視野に配置された放出器1813のような任意の数の放出器を含む農業的投射体配送システム1830とを含んでいる。また、図表1800は、表面1803に配置された光源1862のような1以上の光源1862を含んでいる。一部の例においては、光源1862は、(レーザは図示せず)点1863a及び1863bで生じた反射光(例えば反射レーザ光)であり得る。図表1800は、ターゲット(図示せず)に途中で当たるように較正済み軌道を介して放出済み農業的投射体を案内するように放出器1813の軌道1815の較正を容易にするように較正されるハードウェア及び/又はソフトウェアを含み得る較正論理1840を含んでいる。較正モードにおいては、較正のために放出器1813が特定又は選択され得る。一部の例においては、放出器1813に関連付けられた農業的投射体軌道1815は、例えば、光線1817と同軸上に整列するように調整され得る。
【0155】
この例では、放出器1813は、1以上の照準器1814に(例えばしっかりと)連結され得る。図示されるように、照準器1814a及び照準器1814bは、距離1811で放出器1813に対して付設され、それぞれの照準器は、照準器が光源(又は光ビーム)と整列したときに光が通過し得る内部空間を含んでいる。一部の例においては、照準器1814a及び照準器1814bのそれぞれの内部空間は、照準器1814a及び照準器1814bが同様の方向又は異なる方向に向いているかを問わずに、任意の角度で3次元空間内のある直線と同軸上に方向付けられ得る。この構成においては、照準器1814a及び照準器1814bは、対応する光源がそれぞれを通過する際に、放出器1813が光線1817と整列しているとみなされるように方向付けられる。例えば、それぞれの光源1862から出た光ビーム1818a及び1819bが、それぞれ照準器1814a及び照準器1814bを通過したことが検出されると、放出器1813の軌道が光線1817に整列される。距離1811は、光ビーム1818a及び1819bをそれぞれ照準器1814a及び照準器1814bを通過させ、インラインターゲット画像1820内でそれぞれ整列ビーム画像1818b及び1819bとして検出可能とさせるのに十分であり得ることに留意されたい。
【0156】
また、図表1800は、インラインカメラ1801により生成されるインラインターゲット画像1820を表している。数多くの放出器がインラインカメラ1801の視野に配置されているので、光線1817の一部は遮断部となり得る。インラインターゲット画像1820は、画像データサブセットであるが、これは、ターゲットに対して視認性を遮断し得る放出器列1830aを表す画像データを含んでいる。また、光学視界画像1813bを表す画像データが含まれている。較正論理1840は、整列ビーム画像1818b及び1819bのような画像データにアクセスし、照準器1814a及び照準器1814bを光ビーム1818a及び1819bに整列するように調整パラメータを計算し、これにより、光線1817と同軸上に放出器1813を整列させるように構成され得る。較正論理1840は、較正中に整列ビーム画像1818b及び1819bを検出して投射体軌道1815が整列されていることを示すようにさらに構成され得る。
【0157】
図19は、ある実施形態による、1以上の放出器を較正するフロー図の例である。フロー1900は1902から始まる。1902では、農業的対象物のようなターゲットに途中で当たるように放出器(例えばノズル)の軌道が調整され得る較正モードに入り、1以上の放出器を較正する。較正モードにおいては、ハードウェア及び/又はソフトウェアが、較正を容易にするための較正論理を実現するように構成され得る。較正モードにおいては、較正のために農業的投射体配送システムの放出器が特定又は選択され得る。例えば、ターゲットに途中で当たるように農業的投射体の軌道を較正するように放出器が調整され得る。このため、未較正の軌道は、例えば、少なくともある例においては光線と同軸上に整列するように調整され得る。
【0158】
1904では、較正中に複数のカメラが使用され得るか否かについて判断がなされる。例えば、拡張現実画像を生成するために少なくとも1つの付加的なカメラが使用され得る。複数のカメラが使用されない場合は、フロー1900は1906に続き、1906では、整列を較正するために集束光源が提供され得る。集束光源の例としては、コーヒレント光源(例えばレーザ光源)又は他の種類の光源が挙げられる。1908では、1以上の照準器が提供され得るか否かについて判断がなされる。提供されない場合は、フロー1900は1910に続き、1910では、レーザビームが、(例えば軌道を介して)予想投射体衝突場所に一致し得る基準マーク(例えばレーザ光)に整列するように放出器のアパーチャ(例えば軌道)の方向に整列され得る。1912では、基準レーザ光が、光線に整列し得るターゲットに一致するか否かについて判断がなされる。ずれがない場合には、放出器の軌道が較正されているとみなされる。しかしながら、ずれがある場合には、フロー1900は1914に続き、1914では、1以上の較正パラメータ(例えば、高さ関連パラメータ、方位関連パラメータなど)が決定され得る。1916では、放出器(例えばノズル)が、数多くの高さの程度又は方位の程度に対して調整され得る。そして、フロー1900は継続し、他の較正調整の結果が較正となるか否かを判断する。
【0159】
1908に戻ると、照準器が提供されるという判断である場合には、フロー1900は1930に続き、1930では、放出器とともに1以上の照準器が提供され得る。場合によっては、1以上の照準器が、1以上の線に方向付けられ得るし、放出器にしっかりと取り付けられる。他の場合には、1以上の照準器は、しっかりと取り付けられる必要はなく、放出器に対して調整できるように移動可能であってもよい。1932では、整列のために1以上の光源が特定され得る。この光は、1以上のレーザからの反射光である。1934では、放出器は、1以上の照準器を1以上の光源に整列させるように手動で又は自律的に調整され得る。1936では、例えば、それぞれの照準器を通過する光ビームを検出することにより較正が評価され得る。それぞれの照準器がその内部に光を通過させることが可能であると検出されると、放出器が較正される。そうでない場合には、フロー1900は、1934に戻って次の較正動作を行う。
【0160】
1904に戻ると、複数のカメラが使用され得るという判断である場合には、フロー1900は1960に続き、1960では、自動現実(「AR」)により補助された較正カメラが提供され得る。1962では、ターゲット又は他の対象物の画像を同期して取得するために少なくとも2つのカメラが同期され得る。例えば、ARカメラにより生成された画像中のそれぞれのピクセルがインラインカメラの対応するピクセルと同様又は同等となるように例えばインラインカメラ及びARカメラが同期され得る。1964では、ARカメラにより生成された画像内に仮想ターゲット画像が生成され得る。この仮想ターゲット画像は、インラインカメラにより生成された他の画像中の光学視界に関連付けられたピクセルを含んでいる。1966では、放出器の方向に整列されたレーザビームが生成され得る。1968では、レーザビームの画像を仮想ターゲット画像に整列させるように放出器(又はノズル)が調整され得る。これにより放出器が較正される。1970では、放出器の較正が評価され得、1972でそのように判断されると再較正され得る。再較正が必要である場合には、フロー1900は1966に戻る。そうでない場合には、フロー1900は終了する。
【0161】
図20及び図21は、ある例による、農業的投射体の軌跡をインサイチュで較正する例を示す図である。図20の図表2000は、例示的較正要素の背面図であり、動作推定器/ローカライザ2019と、気流方向センサ2027及び気流速度センサ2029を含む1以上のセンサ2070とを含む農業的投射体配送システム2001を含んでいる。また、図表2000は、風影響放出器2017と放出器2013とに加え、画像取得デバイス2041a及び2041bを含んでいる。風影響放出器2017は、投射体2011aのような犠牲放出物又は試験放出物を放出し、例えば、放出器2013の軌道に対する突風の影響をはじめとする非生物又は環境的ファクタの影響を決定するように構成され得る。放出器2013は、ターゲット2022aが光学視界の点2026aに整列する放出時間において農業的ターゲット2022aに処置剤を配送するように構成され得る。図20の図表2000に示されている要素は、1以上の他の図面に関連して述べられた同様の名称の要素の構造及び/又は機能を含み得ることに留意されたい。
【0162】
動作中には、ターゲット2022aは、放出器2013を介して処置剤が付与され得る農業的対象物として特定され得る。センサ2070は、葉2023aのような非動作ターゲットを特定し、風の影響の評価を行うために使用され得る。このため、農業的投射体配送システム2001内の論理は、風影響ターゲット2023aとしての葉2023aを分類し得る。一部の例においては、風影響放出器2017は、水のような不活性材料を投射体2011aとして放出してファクタとしての風を評価するように構成され得る。カメラ2041aは、水をベースとする投射体2011aが途中で風影響ターゲット2023aに当たるか否かを決定するために使用され得る。投射体2011aが途中で風影響ターゲット2023aに当たるか否かに基づいて、放出器2013の軌道は、農業的投射体2012aが途中でターゲット2022aに当たる確率を上げるためにインサイチュで(例えば、1以上の処置剤の付与中に)修正され得る。カメラ2041bは、投射体2012aが途中でターゲット2022aに当たるか否かを決定するために使用され得る。場合によっては、風影響放出器2017は、処置剤を付与する他の放出器2013として提供され得ることに留意されたい。
【0163】
図21は、例示的較正要素の上面図を含む図表2100である。これにより、センサ2027及び2029とカメラ2041a及び2041bは、風を含む環境的影響の影響を抑制するために放出器2013の軌跡を調整するように提供され得る。図21の図表2100に示されている要素は、図20又は1以上の他の図面に関連して述べられた同様の名称の要素の構造及び/又は機能を含み得ることに留意されたい。動作中には、センサ2027及び2029により検知される風の影響を抑制するために風影響投射体2111bの元の軌道2132が農業的投射体配送システム2001の論理によって生成され得る例を考える。さらに、論理は、風影響投射体2111bを放出する時間を追跡するように構成され得る。図示されるように、カメラ2014aは、例えば風や他の外力により偏向軌道2133に偏向されている風影響投射体2111bを表す画像を取得し得る。これに対して、農業的投射体配送システム2001の論理は、放出器2013の元の軌道2137を調整して、農業的投射体が予想軌道2136を介してターゲットに配送され得るように調整済み軌道2139を計算するように構成され得る。場合によっては、調整済み軌道2139は、光学視界2026aに整列されているかのように途中でターゲット2022aに当たるように放出器2013が予想軌道2139を介して農業的投射体2112bを発射する調整済み作動時間2126bと関連付けられ得る。調整済み作動時間2126bは差分動作時間2138として特定される量だけ初期動作時間から調整され得ることに留意されたい。別の例においては、風影響放出器2017及び放出器2013から放出されたペイロード2192は、加熱/冷却(「H/C」)要素2190と関連付けられて、異なる熱エネルギー量を付与又は抽出し得る。カメラ2041a及び2041bが赤外光を検出するように構成されている例では、ペイロード2192は、(例えば太陽光のない)夜間の農業的対象物への付与のために異なる温度に加熱又は冷却され得る。ペイロードの温度差により、お互いからも、また様々な農業的対象物で反射する赤外光からも区別可能となり得る。このため、太陽光の存在とは関係なく、1日の任意の時間に1以上の農業的処理剤を農業的対象物に付与し得る。
【0164】
図22は、ある例による、1以上の光学視界から他の1以上の光学視界への変動を示す図である。図表2200は、農業的環境2201aに基づいて農業的環境画像2201bを生成するように構成された画像取得デバイス2204を含んでいる。また、図表2200は、地上マッピングソナー/レーダセンサユニット2270と農業的処理剤配送システム1284の軌道プロセッサ2283とを有する農業的処理剤配送車両2219を含んでいる。時間t1において、軌道プロセッサ2283は、ターゲット2222a,2222b,2222cの画像に対する光学視界の第1のサブセットを検出するように構成され得、さらに、例えば、線2223のような投影整列追跡線を介してターゲット2222a,2222b,2222cの画像を表すピクセルの動きを追跡するように構成され得る。このため、時間t1における軌道プロセッサ2283は、ターゲット2222aに整列させるために光学視界2226bを選択し、ターゲット2222bに整列させるために光学視界2226cを選択し、ターゲット2222cに整列させるために光学視界2226dを選択するように構成され得る。
【0165】
時間t2では、時間t1での放出器の配列2291の初期位置が、(例えば、ターゲット2222aから2222cの位置に対して)他の位置に変更され、時間t2での放出器の配列2292として示されている。例えば、1以上のセンサ(例えば加速度計など)が、車両2210が凹凸のある地面位相2290を通り抜ける際に高度の変化2239を検出し得る。高度の変化に応答して、光学視界の第2のサブセットがターゲット2222aから2222cに整列させるために選択され得る。例えば、ターゲット2222aに整列させるために光学視界2227aが選択され得、ターゲット2222bに整列させるために光学視界2227bが選択され得、ターゲット2222cに整列させるために光学視界2227cが選択され得る。したがって、軌道プロセッサ2283は、光学視界が最適なものであるか否かの関数として任意の光学視界を非選択及び選択するように構成され得る。地上マッピングソナー/レーダセンサユニット2270は、光学視界の選択の変化を予想するために高度(例えば隆起)を特定するために地上位相2290の表面をスキャンするように構成され得る。
【0166】
図23は、ある例による、1以上のペイロード源を提供して複数の処置剤を1以上の農業的対象物に供給するように構成された農業的投射体配送システムを示す図である。図表2300は、農業的環境2301の農業的環境画像2320を取得するように構成される画像取得デバイス2304を含んでいる。この農業的環境2301は、少なくとも図示される例では、任意の数の植物(例えば木)を含み得る。また、図表2300は、農業的環境2301内の画像2320を介して複数の種類の農業的対象物を特定し、異なる種類の農業的対象物の少なくとも1つのサブセットに関連付けられた動作を選択し、例えば、農業的対象物の種類又は分類に加えて、状況(例えば、季節、成長段階など)をはじめとする他のファクタの関数として農業的対象物のサブセットに特定の処置剤を配送するように構成される農業的投射体配送システム2381を含んでいる。農業的投射体配送システム2381は、ポリシーデータ2372、インデックス済み対象物データ2374、センサデータ2376、及び位置データ2378を受信するように構成され得る。これらのデータのうち1つ以上は、本明細書で述べられるように提供され得る。さらに、農業的投射体配送システム2381は、1以上のペイロード源2390(及びその量)を選択して複数の農業的投射体として連続的に又は同時に付与するように構成され得る。例えば、農業的投射体配送システム2381は、異なるペイロード源2390を選択して、農業的投射体2312aから2312jのような異なる農業的投射体を配送するように構成され得る。図示されるように、農業的投射体配送システム2381は、ターゲット取得プロセッサ2382、軌道プロセッサ2383、及び放出器発射サブシステム2385を含み得る。これらのうち1つ異常は、本明細書で述べられるような1以上の機能及び/又は構造を有し得る。図23の図表2300に示されている要素は、1以上の他の図面に関連して述べられた同様の名称の要素の構造及び/又は機能を含み得ることに留意されたい。
【0167】
少なくとも1つの例においては、ターゲット取得プロセッサ2382は、対象物識別子2384、イベント検出器2386、動作選択器2388、及び放出器選択器2387を含み得る。ある実施例においては、放出器選択器2387の機能及び構造は、軌道プロセッサ2383内に配置され得る。対象物識別子2384は、他のデータもある中で例えば、インデックス対象物データ2374及びセンサデータ2376に基づいて農業的環境画像2320内で検出される農業的対象物を特定及び/又は分類するように構成され得る。対象物識別子2384の動作を説明するために、対象物識別子2384が、それぞれ分類可能であり得る1以上の対象物2322aから2329aを検出するように構成され得ることを考える。例えば、対象物識別子2384は、対象物2322aを花2322bとして検出及び分類し得る。対象物識別子2384は、対象物2321aを短果枝2321bとして検出及び分類し、対象物2323aを短果枝2323bとして検出及び分類し得る。対象物識別子2384は、対象物2324aを雑草2324bとして検出及び分類し、対象物2325aを齧歯動物2325bとして検出及び分類し得る。対象物識別子2384は、対象物22326aを真菌のような病気2326bとして検出及び分類し得る。対象物識別子2384は、対象物2327aをワタムシのような害虫2327bとして検出及び分類し得る。対象物識別子2384は、原産地を特定するための生物学的「バーコード」と同様に機能する特定液体が付与されるべき果実2328bとして対象物2328aを検出及び分類し得る。そして、対象物識別子2384は、対象物2329aを葉2329bとして検出及び分類し得る。
【0168】
イベント検出器2386及び動作選択器2388のうち1つ以上は、ポリシーデータ2372に応答して動作するように構成され得る。イベント検出器2386は、1以上の対象物2322aから2329aに関連付けられたイベントを特定するように構成され得る。例えば、イベント検出器2386は、花2322bに対するイベントを検出するように構成され得る。これにより、関連するイベントデータは、花2322bが「最良花」であることを示し得る。最良花を特定するイベントに応答して、動作選択器2388は、(例えば、ポリシーデータ2372に基づいて)花2322bに授粉する処置剤の付与のような動作を決定するように構成され得る。他の例としては、イベント検出器2386が、雑草2324bに対するイベントを検出するように構成され得ることを考える。これにより、関連イベントデータは、雑草2324bが発芽の前に除草剤により最適に処理されるべき十分な葉を有していることを示し得る。イベントが雑草の成長段階を特定することを特定するデータの生成に応答して、動作選択器2388は、(例えば、ポリシーデータ2372に基づいて)雑草2324bに除草剤を付与する処置剤の付与のような動作を決定するように構成され得る。イベント検出器2386及び動作選択器2388は、特定済み農業的対象物に対して同様に動作するように構成され得る。
【0169】
放出器選択器2387は、農業的対象物の部類のそれぞれのサブセットに対して1以上の光学視界を特定するように構成される(例えば、1以上の光学視界は、害虫2327bとして特定される農業的対象物に関連付けられ得る)。様々な例において、複数の種類又は部類の農業的対象物を処置するために光学視界の1以上のグループが使用され得る。軌道プロセッサ2383は、農業的対象物の種類又は部類に対して構成された光学視界のそれぞれのサブセットを特定するように構成され得、特定された/分類された農業的対象物が対応する光学視界に移動する際にこれらを追跡し得る。ターゲットとしてのある種類又は部類の農業的対象物の光学視界への整列を検出すると、放出器発射サブシステム2385は、関連する光学視界に整列するターゲットの種類又は部類に対して特定の処置を行うようにペイロード源2390の1つを選択するように構成され得る。
【0170】
様々な例においては、農業的投射体配送システム2381は、1以上の種類又は部類の農業的対象物2322aから2329aにカスタマイズされた処置剤を農業的投射体として配送し得る。処置は個々に連続的に、あるいはそのサブセットの組み合わせで行われ得る。花2322bに処置を行うために、ペイロード源2390の1つから生じる1以上の農業的投射体2312aが花2322bに付与され得る。短果枝2321bに処置を行うために、ペイロード源2390の1つから生じる1以上の農業的投射体2312bが短果枝2321bに付与され、成長が促進され得る(例えば、1以上の農業的投射体2312bは成長ホルモンを含み得る)。短果枝2323bに処置を行うために、ペイロード源2390の1つから生じる1以上の農業的投射体2312cが短果枝2323bに付与され、成長が抑制され得る(例えば、1以上の農業的投射体2312cは例えば化学的間引きを行う成長調整剤を含み得る)。雑草2324bに処置を行うために、ペイロード源2390の1つから生じる1以上の農業的投射体2312dが雑草2324bに付与され、成長を終了させ得る(例えば、1以上の農業的投射体2312dは除草剤を含み得る)。
【0171】
齧歯動物2325bに処置を行うために、ペイロード源2390の1つから生じる1以上の農業的投射体2312eが齧歯動物2325bに付与され、齧歯動物の数を減少させ得る(例えば、1以上の農業的投射体2312eはハタネズミなどをはじめとする齧歯動物を追い払うための殺鼠剤を含み得る)。病気2326bに処置を行うために、ペイロード源2390の1つから生じる1以上の農業的投射体2312fが病気2326bに付与され、病気を軽減させ得る(例えば、1以上の農業的投射体2312gは例えばリンゴ腐敗菌を軽減するための殺菌剤を含み得る)。害虫2327bに処置を行うために、ペイロード源2390の1つから生じる1以上の農業的投射体2312gが害虫2327bに付与され、虫の発生を減らし得る(例えば、1以上の農業的投射体2312gは例えばワタムシの数を減少させる殺虫剤を含み得る)。葉2329bに処置を行うために、ペイロード源2390の1つから生じる1以上の農業的投射体2312hが葉2329bに付与され、葉の肥料を与え、あるいは葉に関連する病気を軽減し得る(例えば、1以上の農業的投射体2312hは、例えば桃の木の桃の巻葉病を低減する殺菌剤を含み得る)。果実2328bに処置を行うために、ペイロード源2390の1つから生じる1以上の農業的投射体2312jが果実2328bに付与され、生物学的又は分子的なタグが付与され得る(例えば、1以上の農業的投射体2312jは、果樹園の一部から農業的対象物に対する木までのように様々な分解能で原産地を特定するために作物に付与される合成DNAを含み得る)。
【0172】
ある例によれば、それぞれのペイロード源2390は、「カートリッジ」として構成され得る容器内に含まれ得る。このカートリッジは、例えば「サービスとしてのロボット農業車両」のような自律的農業的処理剤配送車両を用いる競争における複数回の使用に対する効率的な接続と再充填に適合され得る。一部の例においては、ペイロード源2390は、任意の種類又は量の薬品を含み得る。これらを(例えば処置の実施中に)インサイチュで混合してもよい。これにより、農業的投射体配送システム2381内の論理は、混合物の比率、割合、及び成分を決定するように構成され得る。これにより、農業的投射体2312aから2312jのいずれかは、(例えば、2以上のペイロード源2390から得られる)薬品の混合物から構成され得る。薬品の混合は、処置を実施する際に農業的処理剤配送車両が経路を通り抜けるときに起こり得る。このため、リアルタイム(又はほぼリアルタイム)での薬品の混合により、1以上の農業的対象物への付与のための「ジャストインタイム」薬品が提供される。場合によっては、車両が果樹園の経路を横断する際に、薬品を混合するための「レシピ」がリアルタイムで受信及び更新され得る。ある例によれば、カートリッジとしてのペイロード源2390は、実験的処置剤として農業的投射体を付与するように構成され得る。このため、実験的農業的投射体の付与は、処置の効果を決定するためのA/B試験又は他の試験手法を実施するための実験的処置を農業的対象物に施すことを含み得る。
【0173】
図24は、ある実施形態による、農業的対象物の複数のサブセットに複数の処置剤を配送するための放出器の1以上のサブセットを提供するフロー図の例である。フロー2400は2402から始まる。2402では、環境を示す、センサに基づくデータが受信され得る。このセンサに基づくデータは、地理的境界についての農業的対象物を示している。例えば、複数の処置剤を農業的対象物の複数のサブセットに配送するために農業的投射体配送車両が1以上の経路を通り抜ける際に、後の分析のため、あるいは、1以上の処置剤の1以上の農業的対象物への配送を容易にするためにセンサデータ(例えば画像データ)も取得され得る。
【0174】
2404では、インデックス済み農業的対象物の1以上のサブセットを表すデータが受信され得る。例えば、インデックス済み農業的対象物のそれぞれのサブセットは、異なる種類又は部類の農業的対象物に関連し得る。インデックス済み農業的対象物の1つのサブセットは、果実の病気の部類又は種類に関連し得る。インデックス済み農業的対象物の他のサブセットは、害虫の部類又は種類に関連し得る。インデックス済み対象物の他のサブセットは、例えば果芽の成長段階の部類又は種類に関連し得る。
【0175】
2406では、1以上のポリシーを表すデータが受信され得る。インデックス済み農業的対象物のサブセットに関連付けて少なくとも1つのポリシーが受信され得る。これにより、少なくとも1つのポリシーが、農業的対象物の部類又は種類に対して行われる1以上の動作又は処置を特定し得る。
【0176】
2408では、農業的対象物サブセット内のそれぞれの農業的対象物が特定され得る。例えば、インデックス済み農業的対象物データは、リンゴの芽の1つの房のような一意な農業的対象物に一意に関係する識別子データを含み得る。これにより、リンゴの芽の房が、その木あるいは果樹園中又は他の地理的境界における他の房に対して区別可能となり得る。あるいは、農業的対象物に処置を施す決定は、特定の農業的対象物に対するポリシー情報がなくてもインサイチュで決定され得る。例えば、農業的対象物は、検出されなかった又は予想されなかった状態に変化し得る。農業的投射体配送車両は、リアルタイムで変化した状態を検出し、その対象物に対するポリシーがなくても処置を施し得る。
【0177】
2410では、行われる動作がポリシーデータに基づいて選択され得る。この動作は農業的対象物にリンクされている。2412では、動作を行うための放出器が選択され得る。例えば、放出器は、1以上の処置剤のユニット(例えば1以上の農業的投射体)を農業的対象物に配送するように構成され得る。2414では、農業的対象物のサブセット又は部類中に他の農業的対象物が存在するか否かの判断がなされる。存在する場合には、フロー2400は2410に戻る。そうでない場合には、フロー2400は2416に移行し、処置が施され得る農業的対象物の他のサブセットが存在するか否かについて判断がなされる。存在する場合には、フロー2400は2410に戻り、そうでない場合には、フロー2400は2418に移行する。2418では、例えば、農業的処理剤配送車両が、農業的対象物の複数のサブセットに隣接する1以上の経路を通り抜ける際に、複数組の農業的対象物に処置剤を供給するために放出器の様々なサブセットが作動され得る。
【0178】
図25は、ある実施形態による、農業的対象物の複数のサブセットに複数の処置剤を配送するためのペイロード源としての1以上のカートリッジを実現するためのフロー図の例である。様々な例によれば、農業的処理剤配送システムは、経時的に(例えば成長段階を通して)農業的対象物を粒状に微細精度で監視し得る。これにより、農業的対象物は、例えば、植物全体への散布ではなく微細精度で処置され得る木の基本的ユニット又は基本的特徴(例えば、葉、花、芽、大枝など)となり得る。したがって、自律的に進んで農業的処理剤を付与するように動作し得る1以上の農業的処理剤配送車両を実現することにより、薬品の量(例えば、肥料、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、成長ホルモンなどの量)が節約され得る。さらに、農業的処理剤配送システムは、自律的農業的処理剤配送車両の車両団内に実現され得るので、「サービスとしてのロボット農業車両」を提供する者は、多くの場合、小規模な貧困農場主には手に入れることができないような研究及び開発の下での比較的高価な薬品をはじめとする、様々な製造者からの様々な薬品にアクセスし、これらを使用することが可能となり得る。このため、広範なユーザ層にコストを分配することができるため、小規模農場主及び貧困農場主が、本明細書で述べられているような農業的処理剤配送車両の使用を介して、アクセスできなかったであろう薬品にアクセスすることが可能となる。
【0179】
標準的には、農業的薬品は、特に(例えば運搬コンテナにおける)275ガロン単位、5ガロンバケット単位、又は2.5ガロンジャグ単位で主に購入可能となっている。バルク単位で購入することで費用を節約することは、その量が使用される状態の場合、費用対効果が低くなることが考えられる。様々な例によれば、本明細書で述べられる自律的農業的処理剤配送車両は、(例えばインサイチュで)交換又は再充填を簡単にするペイロード源としての「カートリッジ」を実現し得る。例えば、自律的農業的処理剤配送車両は、(例えば、薬品を消費する動作を必要とするポリシーデータに基づいて)薬品の量が不足していることを自律的に検出し、農場又は遠隔の再充填ステーションでそのペイロードを自律的に再充填し得る。あるいは、カートリッジは、空の又はほとんど空のカートリッジと交換するために目的地に送られてもよい。
【0180】
上記の観点から、フロー2500は2502から始まる。2502では、例えば、1以上のポリシーを実施するための動作データが受信され得る。例えば、計算資源を用いて、果樹園内のような地理的境界内の数多くの農業的対象物を処置するポリシーを生成するために、自律的農業的処理剤配送車両からの過去に記録されたセンサデータを分析するように構成された高精度農業管理プラットフォームから動作データが受信され得る。2504では、果樹園又は農場と関連付けられた1以上のポリシーを実施するための動作データが自律的農業的処理剤配送車両又は農業的投射体配送システムに(例えば手動操作により)受信されているか否かについて判断がなされる。Yesの場合、フロー2500は2511に移行する。2511では、動作データがオンボードメモリにポリシーデータとして保存され得る。このポリシーデータは、特定の農業的対象物に特定の時間及び/又は量で、あるいは他のパラメータに従って付与すべき特定の処置剤を特定するように構成され得る。
【0181】
2513では、ターゲット取得プロセッサは、農業的対象物サブセットに対して1以上の動作を行うように構成され得る。例えば、ターゲット取得プロセッサは、特定の動作を受信するものとして特定されるそれぞれの農業的対象物を特定及び列挙するように構成され得、このため、数多くの農業的対象物を処置するために数多くの農業的投射体に配分されるべきペイロードの量を決定し得る。2515では、特定済み農業的対象物のグループに動作を行うのに(例えばカートリッジの)ペイロード源が十分であるか否かを判断するために計算が行われる。2517では、ペイロード源の量が不十分であるか否かについての判断がなされる。不十分である場合には、2519において少なくとも1つのカートリッジを充填する(例えば任意のレベルに充填する)か、あるいは交換する必要があり得る。例えば、自律的農業的処理剤配送車両は、例えば果樹園又は農場の再充填ステーションに自律的に運転し得る。このため、カートリッジには、発芽ペイロード(例えば花粉)又は房間引きペイロード(例えばATS/石灰硫黄剤など)の1つが充填され得る。あるいは、1以上のカートリッジがその場所に送られてもよい。それとは関係なく、フロー2500は2531に移行し、特定済み農業的対象物のグループに関連付けられた1以上の動作を行うように少なくとも1以上の放出器を誘導するための1以上の地図を最適に生成する。2533では、自律的農業的処理剤配送車両がこの地図に従って誘導され得る。2535では、1以上の放出器は、例えば、1以上のターゲット農業的対象物に処置剤を配送する動作を実行するように構成され得る。
【0182】
2504に戻って、動作データが自律的農業的処理剤配送車両又は農業的投射体配送システムに受信されていない場合には、フロー2500は2506に続く。2506では、1以上のペイロード源を含むように1以上のカートリッジを供給するように構成され得るコンピューティングデバイスが特定される。例えば、農場又は果樹園のような地理的境界に比較的近い距離でカートリッジが供給され得る地理的場所でコンピュータデバイスが実現され得る。2508では、動作データを実現するのに用いられる1以上のポリシーの関数としてカートリッジのサブセットが供給され得る。2510では、ポリシーを更新すべきか否かについて判断がなされる。例えば、最近受信したセンサデータが、例えば十分な数の作物が成長段階の後期に入ったことを示すことがある。これにより、フロー2500は2522に移行し、ポリシーの修正(例えば、農業的対象物に付与されるべきペイロードの種類の変更)に適応できるようにカスタマイズされたペイロードの種類を選択する。2524では、1以上のカートリッジが例えば、地理的境界(例えば果樹園)から離れた場所で充填され、パッケージ配送サービスを介して、あるいはサービスとして自律的農業的処理剤配送車両を提供する者を介して目的地に送られ得る。2526では、1以上のカートリッジがポリシーデータが適用される地理的境界に移送され得る。2528では、動作データ(すなわちポリシーデータ)が、農業的投射体配送システムが位置する場所に送られたカートリッジとともに実施されるように農業的投射体配送システムに送信され得る。
【0183】
図26から図31は、ある例による、1以上の成長段階を通して果実木の1以上の農業的対象物を検知、監視、分析、及び処置するように構成された農業的処理剤配送車両の構成要素を示す図である。図26は、様々な車両構成要素2610(例えば、ドライブトレイン、ステアリング機構など)、可動性プラットフォーム2614、センサプラットフォーム2613、1以上のペイロード源2612、及び農業的投射体配送システム2611をはじめとする農業的処理剤配送車両2601の1以上の構成要素を含んでいる。農業的処理剤配送車両2601は、農業的対象物の1以上の成長段階を特定するように構成され得、芽から収穫まで果実作物のライフサイクルを含む年間を通して様々な農業的対象物に適用される1以上の動作又は処置を記述したポリシーを決定するようにさらに構成され得る。図26の図表2600から図31の図表3100に示される要素は、1以上の他の図面との関係で述べられている、あるいは本明細書に述べられている同様の名称の要素としての構造及び/又は機能を含み得ることに留意されたい。また、図26から図31は、リンゴ作物についての成長段階を説明し得るものであるが、本明細書で述べられている機能のうち1以上の機能は、植物作物(例えば、条植え作物、地上作物など)及び観葉植物をはじめとする他の果実木、木の実の木、又は他の草木又は植物にも適用し得ることに留意されたい。
【0184】
一部の例においては、1以上のポリシーは、図表2600から3100に示される農業的対象物に様々な処置剤を供給する様々な動作を含み得る。例えば、1以上のポリシーは、「最良を救う」(すなわち最良花を救う)目的でリンゴ作物を管理するように構成されたデータを含み得る。1以上のポリシーは、リンゴに関連する農業的対象物の1以上の成長段階にわたって実施され得る。農業的投射体配送システム2611は、例えば、農業的投射体としての処置剤を配送することにより、芽や花のような農業的対象物に微細精度で1以上の処置を施すように構成され得る。このため、農業的投射体配送システム2611は、様々な例によれば、少なくとも房ごとだけではなく花ごとにもリンゴの木の一部を処置し得る。1以上のポリシーは、(農業的対象物としての)最良花が「飛び出している」かどうかを問わず、それぞれの房の最良花を隔離する動作を行い、センサプラットフォーム2613を介して(例えば、開放房の成長段階で)1以上の房を追跡する他の動作を行うように構成され得る。また、ポリシーは、(農業的対象物としての)側生花が閉じたままであるか否かを追跡し得る。他のポリシーは、最良花を発芽させ、共通の房で隣接する側生花を終わらせる動作を行うことを含み得る。このため、側生花は、機械的に(例えば手で)終わらせられるというよりも自律的に終わらせられ得る。様々な例においては、「最良を救う」ように構成された1以上のポリシーは、収穫量を増加させることを促進し得る。例えば、微細精度で動作及び処置を行うことは、色、サイズなどリンゴの属性を最適化することを促進する。このため、農業的投射体配送システム2611は、微細精度でリンゴ作物を管理して、例えば包装のために最適なサイズにされたリンゴの生産量を高めることを促進し得る。一部の例においては、(例えば、一箱当たり100個のリンゴではなく)一箱当たり約88個のリンゴが得られ得る。また、本明細書で述べられる機能及び/又は構造により側生花を終わらせることは、より大きくてより健全な果実を生産するために果実木が残った花に供給する栄養の量を増やすことを促進する。いくつかのポリシーが「房を間引く」ために実施され得る。これにより、特定の房に関連付けられた芽又は花のそれぞれを終わらせる。このため、本明細書で述べられる様々な機能及び/又は構造は、労働コストを低減しつつ、果実の生産を高め得る。
【0185】
図表2600は、成長の「休眠」段階での(例えば北半球における)例えば晩冬又は初春における大枝の一部を示している。図示されるように、大枝は、果芽2621a、葉芽2621c、1以上の短果枝2621b、及び1以上の新芽2621dを含み得る。また、休眠状態の果芽2622も示されている。1以上のポリシーにより、農業的投射体配送システム2611は、大枝の1以上の部分を検査して処置が施され得るか否かを決定し得る。例えば、葉成長ホルモンが1以上の農業的投射体として短果枝に付与され、成長が促進され得る。葉成長ホルモンの例としては、ジベレリン酸又はジベレリンなどが挙げられる。これに対して、1以上のポリシーにより、農業的投射体配送システム2611が大枝の一部を検査して1以上の農業的投射体として成長調整剤(例えばパクロブトラゾールなど)を付与することにより「化学的間引き」が行われ得るか否かを決定し得る。
【0186】
図表2700は、(農業的対象物としての)「半インチ」グリーン2724のような次の成長段階に移行している1以上の芽2722(農業的対象物としての)を示している。1以上のポリシーは、芽2722と「半インチ」グリーン2724の成長を検査及び追跡し、可能であれば処置を施すように農業的投射体配送システム2611を誘導するように構成され得る。
【0187】
図表2800は、(農業的対象物としての)「ぎっしり詰まった房」2826又は(農業的対象物としての)「完全/ピンクの房」2827のような次の成長段階に移行している図27の1以上の「半インチ」グリーンを示している。完全/ピンクの房2827は、開放房とも呼ばれることがある。1以上のポリシーは、農業的投射体配送システム2611に農業的対象物2826及び2827の成長を検査及び追跡させ、可能であれば処置を施させるように構成され得る。例えば、ぎっしり詰まった房2826が予想よりも遅く成長しているとの判断がなされ得る。このため、ポリシーは、農業的投射体配送システム2611に成長ホルモンを微細精度でぎっしり詰まった房2826に付与させ成長を促進させ得る。
【0188】
図表2900は、次の成長段階に移行している図28の1以上の農業的対象物2826及び2827を示している。例えば、完全/ピンクの房2927は、最良花2928(例えば第1の花)が開花する「最良花」の段階に移行し得る。様々な例においては、農業的投射体配送システム2611は、最良花2928の外周部2928a内の中央2928bに微細精度で処置を施すように構成され得る。例えば、ポリシーにより、農業的投射体配送システム2611は、農業的投射体を放出して途中で中央2928bに当てて花を成長させることにより中央2928bに処置を施し得る。場合によっては、2以上の最良花を成長させ保護してもよい。
【0189】
図表3000は、次の成長段階に移行している図29の1以上の農業的対象物2928を示している。例えば、最良花2928は、最良花3028の近傍で側生花3029が開花する「側生」段階に移行し得る。様々な例において、農業的投射体配送システム2611は、側生花3029に(例えば、その中央又は一部に)微細精度で処置を施すように構成され得る。例えば、ポリシーにより、農業的投射体配送システム2611は、側生花3029に処置剤(例えば、腐食性薬品)を付与して側生花の成長を終了させることにより「最良花を救う」こととしてもよい。あるいは、一部のポリシーにより、農業的投射体配送システム2611が、腐食性の処置剤を側生花3029及び最良花3028に付与することにより房全体を間引きしてもよい。
【0190】
図表3100は、次の成長段階に移行している図30の1以上の農業的対象物3028及び3029を示している。例えば、側生花3029及び最良花3028は、花弁から落下した(農業的対象物としての)「結実果」又は「花弁落下」段階に移行し得る。また、図30の最良花3028は、果実3130が実り、熟する「果実」成長段階に移行し得る。農業的投射体配送システム2611は、農業的投射体を放出して、食料生産プロセスにおける出所を後で特定するための合成DNAを果実3130に付与し得る。図26から図31に述べられた成長段階のうち1つ以上の段階で、除草剤、殺虫剤、殺菌剤などを付与する他のポリシーが実施され得ることに留意されたい。
【0191】
図32は、ある例による、作物の成長段階を管理するためのフローの例を示す図である。フロー3200は3202から開始する。3202では、農業的投射体配送システムは、1以上の農業的対象物を検査、監視、及び処置するように自律的に運行し得る。3204では、農業的対象物を表すデータを取得するためにセンサが用いられ得る。3205では、ある例によれば、高精度農業管理プラットフォームなどにおいて農業的対象物の予想状態が予想され得る。3206では、1以上の農業的対象物に対して1以上の動作を行うように構成されるポリシーデータにアクセスされ得る。3208では、動作が花前段階に関連付けられているか否かについて判断がなされる。関連付けられている場合には、フロー3200は3221に移行し、成長ホルモンを短果枝に付与して大枝の成長を促進するなどの第1の動作サブセットを適用する。そうでない場合には、フロー3200は3210に移行し、関連動作が花段階に関連しているか否かについて判断がなされる。関連していない場合には、フロー3200は3232に移行する。しかしながら、関連している場合には、フロー3200は3223に移行し、花を房の「最良のもの」として特定する。3225では、花の発芽を含む第2の動作サブセットが行われ得る。そしてフロー3200は3227に移行し、側生花が特定されているか否かについて判断がなされる。特定されている場合には、フロー3200は3229に移行し、側生花を枯らせるなどの第2の動作サブセット中の他の動作を行う。そして、フロー3200は3232に移行し、動作が花後段階に適用されるか否かについて判断がなされる。適用される場合には、フロー3200は3241に移行し、「リンゴ腐敗病」を呈する果実に殺菌剤を付与するなどの第3の動作サブセットを行う。そして、フロー3200は3234に移行し、収穫物が完成したか否かについて判断がなされる。完成していない場合には、フロー3200は3202に移行し、そうでない場合にはフロー3200は終了する。上記フロー3200の1つ以上は、1以上のプロセッサとメモリ内に保存された1以上のアプリケーション又は実行可能な命令とを含み得る農業的投射体配送システムを用いて実現され得る。
【0192】
図33は、ある例による、ぼかし放出器を提供する農業的投射体配送車両を示す図である。図表3300は、撮像デバイス3312(例えばカメラ)と任意的な照明デバイス3314とを含む農業的投射体配送車両3310を含んでいる。照明デバイス3314は省略することができる。さらに、農業的投射体配送車両3310は、例えば、太陽3302のような逆光源と農業的対象物3399との間にぼかし壁3320を生成するように構成されるぼかし放出器3321cを含み得る。農業的投射体配送車両3310が果実の実った木のような作物に隣接する経路を通り抜けるときに、太陽3302のような明るい逆光源とカメラ3312との間に配置される対象物3399の画像を取得しようとした際に、撮像センサにより生成されたデータが劣化し得る。ぼかし壁3320の生成により、画像取得デバイス3312に対するダイナミックレンジの増大(例えば、光度の最高値と最低値の比率を高めること)が促進され得る。ぼかし壁3320は、光バリアとしての動的な(例えば一時的な)囲いを形成し、農業的対象物3399に対する逆光源3302からの光量を減少させる。一部の例においては、ぼかし放出器3321cは、例えば、超音波発生器又は超音波振動子を用いてミスト又は水の部分3332及び/又は3334を生成するように構成されたミスト生成器として実現され得る。超音波振動子は、水の液体を1以上の水滴の雲状物のミストに変換するように構成され得る。これは「環境に優しい」と見ることができる。
【0193】
動作中は、光度センサ(図示せず)が、例えば、逆光源3302から生じる光度値を検出するように構成され得る。光度値が閾値を超えると、ぼかし放出器3321cが、例えば、中線3305と逆光源3302との間の領域にぼかし壁3320を生成するように構成され得る。ぼかしは、例えば、1以上のブロワ3322c又は指向性ファンを用いてその領域に向けることができる。ミスト又は霧の部分は、典型的には特定の条植え作物に適合されるシュラウドのような物理的な囲いの欠点を有していないと考えられる動的な囲いを提供する。そのような動的な囲いは、異なるサイズの木や作物に適合し得る。また、逆光を軽減することによって、ぼかし壁は、カメラセンサを同期させたり(例えば、フラッシュに同期したカメラシャッタ)、例えば、複数の露光やトーンマッピングアルゴリズムの使用を伴う付加的な画像処理を行ったりする必要をなくし得る。一部の例においては、1以上のぼかし放出器3321a及び3321bと1以上のブロワ3322a及び3322bは、包囲構造3325上に配置されていてもよく、包囲構造3325は省略してもよい。
【0194】
図34は、ある例による、逆光のある環境での作物の撮像を容易にするフローの例を示す図である。一部の例においては、フロー3400は、太陽光又は月光(例えば満月)のような逆光のある環境で取得された農業的対象物の画像のダイナミックレンジを増大させる。3402では、農業的対象物を含む環境の位置及び/又はセンサデータが受信され得る。3404では、3402で受信された位置及び/又はセンサデータに基づいて農業的対象物が特定され得る。3406では、特定済み農業的対象物がインデックスデータと相関関係があり得るのか否かについて判断がなされる。相関関係がある場合には、フロー3400は3408に移行し、農業的対象物の空間位置が決定され得る。3410では、特定済み農業的対象物が、インデックス対象物データに関連付けられ得る。これにより、センサで受信されたセンサデータ(例えば画像データ)が、インデックス済みデータ内のものと同一である農業的対象物を特定していることが確認される。3412では、動作がインデックス済み対象物データに関連付けられ得る。すなわち、動作(例えば処置)を行うポリシーが、インデックス済み対象物データに関連付けられ得る。3414では、農業的対象物が、例えば、動作を行うターゲットとして特定され得る。3416では、逆光の値が閾値を超えるか否かについて判断がなされる。例えば、光強度が閾値を超え、その光が特定済みターゲットの背後から生じている場合には、フロー3400は3418に移行し、超音波発生器を用いた水蒸気の生成のようなぼかしを生成する。3420では、ターゲット農業的対象物に対する位置でぼかしが放出され得る。このぼかしは、逆光源とターゲット農業的対象物との間に位置している。3422では、農業的対象物の画像が取得され得る。
【0195】
図35は、ある実施形態による、ピクセル投射体を用いた表面上で画像を複製するように構成されたピクセル投射体配送システムを示す図である。図表3500は、ピクセル投射体配送システム3511と、携帯コンピューティングデバイス3590とを含んでいる。ピクセル投射体配送システム3511は、任意の数のピクセル放出器3542aを含み得る。携帯コンピューティングデバイス3590は、ピクセル投射体配送システム3511に入力(例えば制御データ)を供給し得るアプリケーションを実行するように構成されるプロセッサを含み得る。様々な例においては、ピクセル投射体配送システム3511は、ピクセル投射体3512のサブセットを放出して表面3502上の画像3560のような画像の一部を「塗る」又は複製するように構成され得る。一部の例においては、携帯コンピューティングデバイス3590上で実行されるアプリケーションは、表面3502上で複製される画像3560を特定し得るし、携帯コンピューティングデバイス3590に関連付けられた入力と表面3502上の複製画像に関連付けられた対応出力とを合わせるための基準を決定するようにさらに構成され得る。図示されるように、画像3560の基準3515aが、携帯コンピューティングデバイス3590のユーザインタフェイス内の画像の基準3515bと合わせられ、携帯コンピューティングデバイス3590が、表面3502に関連付けられた基準3515cを確立し得る。したがって、携帯コンピューティングデバイス3590のユーザインタフェイスへの入力が基準3515bと関係付けられ得る。同様に、放出器3542aから放出された出力(及び表面3502上の衝突点)が基準3515cと関連付けられ得る。
【0196】
ピクセル投射体配送システム3511の動作を説明するために、ピクセル投射体配送システム3511が、画像3560を表すデータ3578を受信するように構成され得ることを考える。画像3560の少なくとも1つの部分3515aは、表面3502に関連付けられた表面基準3515cに整列する基準3515aであり得る。ピクセル投射体配送システム3511は、携帯コンピューティングデバイス3590との電子通信を確立するように構成され得る。携帯コンピューティングデバイス3590は、入力としての1以上の空間移動の関数としての制御データ3578を送信するように構成され得る。これにより、1以上の空間移動は、表面3502上の複製をシミュレートする。1以上の空間移動の例が、空間移動3520a,3521a,3522a,3523a,3524aとして示されている。場合によっては、空間移動3520a,3521a,3522a,3523a,3524aのそれぞれは、空間移動のユニット(例えば、入力を付与する際の例えば瞬間的な休止又は遅延により決定されるユニット)と呼ぶことができる。
【0197】
ピクセル投射体配送システム3511は、空間移動3520a,3521a,3522a,3523a,3524aのユニットの1つのような空間移動の単位を表すデータを受信するように構成され得る。これにより、空間移動のユニットは、携帯コンピューティングデバイス3590に関連付けられた基準に対する移動を特定し得る。一例においては、空間移動は、例えば、基準3515bに対して空間移動3520a,3521a,3522a,3523a,3524aのそれぞれを生成し得る、シミュレートされたターゲット視野3592の移動に基づいて決定され得る。このシミュレートされたターゲット視野3592の移動は、タッチセンスグラフィックユーザインタフェイスへの入力により生じる。他の例においては、空間移動は、例えば、基準3515dに対する空間移動3520a,3521a,3522a,3523a,3524aのそれぞれを生成し得る2次元空間内の動きの移動に基づいて決定され得る。このように、(例えばXY平面内で)携帯コンピューティングデバイス3590を移動させることにより、基準3515dに対する空間移動3520a,3521a,3522a,3523a,3524aが生成され得る。これにより、携帯コンピューティングデバイス3590内の1以上の運動センサ又は加速度計が、制御データ3578を介して送信される空間移動を表す入力を生成する。
【0198】
さらに、ピクセル投射体配送システム3511は、基準3515cに対する空間移動3520b,3521b,3522b,3523b,3524bのそれぞれのユニットに関連付けられる画像3560の1以上の部分3520c,3521c,3522c,3523c,3524cを決定するように構成され得る。ピクセル投射体配送システム3511は、基準3515dに対する空間移動3520a,3521a,3522a,3523a,3524aを基準3515cに対する空間移動3520b,3521b,3522b,3523b,3524bにそれぞれマッピングするように構成され得ることに留意されたい。
【0199】
ピクセル投射体配送システム3511は、空間移動のユニットを検出することに応答して、表面3502上に形成されるべき1以上のピクセルのサブセット(例えば、画像3560の1以上の部分3520c,3521c,3522c,3523c,3524c)を特定するように構成され得る。そして、ピクセル投射体配送システム3511は、途中で表面の1以上の部分に当たって表面基準3515cに対する1以上のピクセルサブセット3520d,3521d,3522d,3523d,3524dを形成して画像3560の一部3550aの複製3550bを形成するように向けられたピクセル投射体3512の1以上のサブセットの放出を生じさせるように構成され得る。
【0200】
図36は、ある例による、ピクセル投射体配送システムの例を示す図である。ピクセル投射体配送システム3611は、対象物識別子3684を含み得るターゲット取得プロセッサ3682を含み得る。また、ピクセル投射体配送システム3611は、放出器選択器3687、軌道プロセッサ3683、及び放出器発射サブシステム3685を含み得る。図表3600中に示されている要素は、非農業的な実施例であるかどうかを問わず、1以上の他の図面との関係で、あるいは本明細書で述べられている同様の名称の要素としての構造及び/又は機能を含み得ることに留意されたい。
【0201】
ターゲット取得プロセッサ3682は、表面上に複製されるピクセル入力を表すデータを受信するように構成され得る。対象物識別子3684は、画像を複製する際に使用される基準のような画像対象物を検出するように構成され得る。放出器選択器3687は、複製されるピクセルサブセットを選択する入力に応答して、放出器のサブセットを選択するように構成され得る。軌道プロセッサ3683は、ピクセル投射体の放出を調整及び管理するように構成され得るし、放出発射サブシステム3685にピクセル投射体を発射させて基準に対して表面に衝突させる作動信号を生成するようにさらに構成され得る。
【0202】
場合によっては、ピクセル放出器3642aは、顔料源3644a、顔料源3644b、及び顔料源3644nのような1以上の顔料源を含み得るか、あるいは1以上の顔料源に関連付けられ得る。顔料源は、赤色、緑色、及び青色顔料を含み得るか、あるいはシアン、マジェンタ、及びイエロー、あるいは他の顔料の組み合わせを含み得る。軌道3683は、適切な色の混合のためにチャンバ3643への顔料を制御するように構成され得る。作動される際には、放出器発射サブシステム3685は、アパーチャ3641からピクセル投射体3612を発射するようにチャンバ3643をトリガし得る。場合によっては、異なる色のために他のピクセル投射体を放出するためにチャンバ3643を使用できるように、入力3647は、出力3645を通じて残っている顔料を押し出す(例えば吹き出す)ように構成される。上記は一例であり、様々な例によれば、ピクセル投射体配送システムを用いて画像を複製するために他の手段を用いることができることに留意されたい。
【0203】
図37は、ある例による、ピクセル投射体配送システムを実施するフローの例を示す図である。3702では、画像の少なくとも一部を表すデータが受信され得る。画像のその部分は、表面に関連付けられ得る表面基準と整列させるときに用いられる基準を提供するように構成され得る。画像の基準と表面上の基準との整列により、複製される又は「塗られる」画像の入力部と、ピクセル投射体を「塗る」又は放出することで表面基準に対して表面に衝突させるピクセル投射体配送システムの出力との間の同期が容易になり得る。
【0204】
3704では、アプリケーションのシミュレーションを表すデータを送信するように構成されたコンピューティングデバイスとの電子通信が確立され得る。例えば、携帯コンピューティングデバイス(例えばスマートフォン)は、どの画像の部分が表面上に複製されようとしているのかを記述する入力を生成し得る。この通信は、携帯コンピューティングデバイスとピクセル投射体配送システムとの間で確立される。
【0205】
3706では、基準に対する移動を特定する空間移動のユニットを表すデータが例えばピクセル投射体配送システムに受信され得る。3708では、基準に対する空間移動のユニットに関連付けられた画像の1以上の部分が検出され得る。空間移動のユニットは、表面での複製を生じさせる入力と考えられ得る。3710では、表面に形成又は複製されるピクセルサブセットが特定され得る。3712では、入力に応答してピクセルサブセット投射体の放出がなされ得る。ピクセルサブセット投射体は、表面の一部に衝突して画像の一部の複製を構成するように方向付けられ得る。
【0206】
図38は、様々な実施形態による、自律的農業的処理剤配送車両及び車両団サービスの構成要素に様々な機能を付与するように構成される様々なコンピューティングプラットフォームの例を示すものである。一部の例においては、コンピューティングプラットフォーム3800は、上述した手法を行うためのコンピュータプログラム、アプリケーション、方法、プロセス、アルゴリズム、又は他のソフトウェアを実現するために使用され得る。
【0207】
コンピューティングプラットフォーム3800は、コンピューティングデバイス3890aのような任意のデバイス内に配置され得る。コンピューティングデバイス3890aは、自律的農業的処理剤配送車両3891及び/又は携帯コンピューティングデバイス3890b内に配置され得る。
【0208】
コンピューティングプラットフォーム3800は、情報を通信するためのバス3802又は他の通信メカニズムを含んでおり、この通信メカニズムは、プロセッサ3804、システムメモリ3806(例えばRAMなど)、ストレージデバイス3808(例えばROMなど)、インメモリキャッシュ(RAM3806又はコンピューティングプラットフォーム3800の他の部分で実現され得る)、例えばプロセッサを有する携帯コンピューティング及び/又は通信デバイスをはじめとするコンピューティングデバイスと通信するための通信リンク3821上のポートを介した通信を容易にする通信インタフェイス3813(例えば、イーサネット又は無線コントローラ、Bluetoothコントローラ、NFC論理など)のようなサブシステム及びデバイスを相互接続している。プロセッサ3804は、インテル(登録商標)社により製造されるものや1以上の仮想プロセッサ、さらにCPUと仮想プロセッサとを任意に組み合わせたもののような1以上の中央処理演算ユニット(「CPU」)を有する1以上のグラフィック処理ユニット(「GPU」)を備え得る。コンピューティングプラットフォーム3800は、入出力デバイス3801を介して入力及び出力を表すデータを交換する。入出力デバイス3801は、キーボード、マウス、オーディオ入力(例えば、音声テキスト変換デバイス)、ユーザインタフェイス、ディスプレイ、モニタ、カーソル、タッチセンスディスプレイ、LCD又はLEDディスプレイ、及び他のI/O関連デバイスを含むが、これらに限られるものではない。
【0209】
ある例によれば、コンピューティングプラットフォーム3800は、システムメモリ3806に保存された1以上の命令の1以上のシーケンスを実行するプロセッサ3804により特定の動作を行い、コンピューティングプラットフォーム3800は、クライアント-サーバ構成、ピアツーピア構成、又はスマートフォンなどを含む任意の携帯コンピューティングデバイス内で実現することができる。そのような命令又はデータは、ストレージデバイス3808のような他のコンピュータ読取可能媒体からシステムメモリ3806に読み込まれ得る。一部の例においては、実施のためのソフトウェア命令に代えて、あるいはこれと組み合わせてハードワイヤード回路が使用され得る。命令は、ソフトウェア又はファームウェア内に組み込まれ得る。「コンピュータ読取可能媒体」という用語は、実行のために命令をプロセッサ3804に提供することに関与する任意の有形媒体を意味する。そのような媒体は、不揮発性媒体及び揮発性媒体など(これらに限られるものではない)をはじめとする多くの形態を取り得る。不揮発性媒体は、例えば光又は磁気ディスクなどを含んでいる。揮発性媒体は、システムメモリ3806のような動的メモリを含んでいる。
【0210】
システムメモリ3806の一般的な形態は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の磁気媒体、CD-ROM、他の光媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有する他の物理的媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、他のメモリチップ又はカートリッジ、あるいはコンピュータが読み取り可能な他の媒体を含んでいる。伝送媒体を用いて命令をさらに送受信してもよい。「伝送媒体」という用語は、機械により実行される命令を格納、符号化又は伝送可能な任意の有形又は無形の媒体を含んでいてもよく、そのような命令の通信を容易にするためのデジタル又はアナログ通信信号又は他の無形媒体を含んでいる。伝送媒体は、コンピュータデータ信号を送信するためのバス3802を有する線を含む同軸ケーブル、銅導線、及び光ファイバを含んでいる。
【0211】
一部の例においては、命令のシーケンスの実行はコンピューティングプラットフォーム3800により行われ得る。ある例によれば、コンピューティングプラットフォーム3800は、通信リンク3821(例えば、LAN、PSTNのような有線ネットワーク又は様々な規格及びプロトコルのWiFi、Bluetooth(登録商標)、NFC、Zig-Beeなどをはじめとする無線ネットワーク)により他のプロセッサに連結され、互いに協働して(又は非同期的に)命令のシーケンスを行い得る。コンピューティングプラットフォーム3800は、プログラムコード(例えばアプリケーションコード)を含むメッセージ、データ、及び命令を通信リンク3821及び通信インタフェイス3813を介して送受信し得る。受信されたプログラムコードは、受信されたときにプロセッサ3804により実行され、さらに/あるいは、後に実行するためにメモリ3806又は他の不揮発性ストレージに保存され得る。
【0212】
図示される例では、システムメモリ3806は、本明細書で述べられる機能を実現するための実行可能な命令を含む様々なモジュールを含み得る。システムメモリ3806は、オペレーティングシステム(「O/S」)3832に加え、アプリケーション3836及び/又は論理モジュール3859を含み得る。図38に示される例では、システムメモリ3806は、可動性コントローラモジュール3850及び/又はその構成要素に加え、農業的投射体配送コントローラモジュール3851を含んでいる。これらのいずれも、あるいはこれらの1つ以上の部分は、本明細書で述べられている1以上の機能を実現することにより自律的農業的処理剤配送車両及びサービスの車両団を手助けするように構成され得る。
【0213】
上述した特徴のいずれかの構造及び/又は機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、回路、又はこれらの組み合わせにおいて実現され得る。上記構造及び構成要素とそれらの機能は、1以上の他の構造又は要素と結合され得ることに留意されたい。あるいは、要素及びそれらの機能は、存在すれば構成要素のサブエレメントに細分化され得る。ソフトウェアとして、上述した手法は、様々な種類のプログラム言語又はフォーマット言語、フレームワーク、シンタックス、アプリケーション、プロトコル、オブジェクト、又は手法を用いて実施され得る。ハードウェア及び/又はファームウェアとして、上述した手法は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、特定用途集積回路(「ASIC」)、又は他の種類の集積回路を設計するように構成されるレジスタ転送言語(「RTL」)のようなハードウェア記述言語をはじめとして様々な種類のプログラム言語又は集積回路設計言語を用いて実施され得る。ある実施形態によれば、「モジュール」という用語は、例えば、アルゴリズム又はその一部及び/又はハードウェア回路又はソフトウェアにおいて実現される論路、又はこれらの組み合わせを意味し得る。これらは変化するものであり、ここで示された例及び説明に限定されるものではない。
【0214】
ある実施形態においては、図38のモジュール3850及び3851、又はそれらの構成要素の1つ以上、又は本明細書で述べられているプロセス又はデバイスは、携帯電話又はコンピューティングデバイスのような携帯デバイスと(例えば有線又は無線により)通信可能であり、あるいはその内部に配置され得る。
【0215】
場合によっては、携帯デバイス、又は1以上のモジュール3850及び3851と通信可能なネットワーク接続されたコンピューティングデバイス(図示せず)、又はそれらの構成要素(又は本明細書で述べられているプロセス又はデバイス)のうち1つ以上は、本明細書で述べられている特徴のいずれかの構造及び/又は機能の少なくとも一部を提供することができる。上述した図に示されているように、上述した特徴のいずれかの構造及び/又は機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、回路、又はこれらの任意の組み合わせにおいて実現され得る。上記の構造及び構成要素とその機能は、1以上の他の構造又は要素と結合され又は組み合わせ得ることに留意されたい。あるいは、要素及びその機能は、存在すれば構成要素のサブエレメントに細分化され得る。ソフトウェアとして、上述した手法の少なくとも一部は、様々な種類のプログラム言語又はフォーマット言語、フレームワーク、シンタックス、アプリケーション、プロトコル、オブジェクト、又は手法を用いて実施され得る。例えば、図のいずれかに示されている要素の少なくとも1つは、1以上のアルゴリズムを示し得る。あるいは、これらの要素の少なくとも1つは、構成要素の構造及び/又は機能を提供するように構成されるハードウェアの一部を含む論理の一部を表し得る。
【0216】
ハードウェア及び/又はファームウェアとして、上述した構造及び手法は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、特定用途集積回路(「ASIC」)、マルチチップモジュール、又は他の種類の集積回路を設計するように構成されるレジスタ転送言語(「RTL」)のようなハードウェア記述言語をはじめとして様々な種類のプログラム言語又は集積回路設計言語を用いて実施され得る。
【0217】
ある実施形態によれば、「回路」という用語は、例えば、1以上の機能を実施するように電流が流れる数多くの構成要素を含むシステムを意味し得る。この構成要素は、離散構成要素及び複合構成要素を含んでいる。離散構成要素の例としては、トランジスタ、抵抗、キャパシタ、インダクタ、ダイオードなどが挙げられ、複合構成要素の例としては、メモリ、プロセッサ、アナログ回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、特定用途集積回路(「ASIC」)を含むデジタル回路などが挙げられる。したがって、回路は、電子的な構成要素及び論理的な構成要素(例えば、アルゴリズムの実行可能な命令のグループが例えば回路の1つの構成要素となるように命令を実行するように構成された論理)からなるシステムを含み得る。ある実施形態によれば、「モジュール」という用語は、例えば、アルゴリズム又はその一部及び/又はハードウェア回路又はソフトウェアにおいて実現される論路、又はこれらの組み合わせを意味し得る(すなわち、モジュールは、回路として実現され得る)。ある実施形態においては、アルゴリズム及び/又はアルゴリズムが保存されるメモリは、回路の「構成要素」である。このため、「回路」という用語は、例えば、アルゴリズムを含む構成要素からなるシステムをも意味し得る。これらは変化するものであり、ここで示された例及び説明に限定されるものではない。
【0218】
上述の例は、理解を容易にするために一部の詳細について説明されているが、上述した独創的な手法は、説明された詳細に限定されるものではない。上述した発明の手法を実現する別の方法が数多く存在する。開示されている例は説明のためのものであり、限定的なものではない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
【手続補正書】
【提出日】2022-09-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地理的境界内で動作する方法であって、
農業的投射体配送システムの農業的対象物の1以上のサブセットを表すデータにアクセスし、
1以上のポリシーを表すデータにアクセスし、少なくとも1つのポリシーは農業的対象物に対する動作の種類に関連付けられており、
第1の分類サブセットに属する1以上の農業的対象物を1以上のセンサを介して特定し、
前記地理的境界内で1以上の放出器の位置を決定し、
前記1以上の放出器から第1の放出器を選択して、前記第1の放出器が前記地理的境界内の1以上の経路を横断する際に農業的投射体を放出することを含む前記第1の分類サブセットの1つとして前記農業的対象物に対する前記動作の種類を行い、
前記農業的投射体を発射して途中で前記農業的対象物に当たるように前記第1の放出器を作動させるように前記農業的投射体配送システムを構成する、
方法。
【請求項2】
さらに、
第2の分類サブセットに属する1以上の他の農業的対象物を前記1以上のセンサを介して特定し、前記第1の分類サブセットに属する前記1以上の農業的対象物は、前記第2の分類サブセットに属する1以上の他の農業的対象物とは異なる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
さらに、
前記第2の分類サブセットの1つとして他の農業的対象物に対する動作の他の種類を行う他の放出器を選択し、前記動作の種類は、前記動作の他の種類とは異なる、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
さらに、
前記第1の分類サブセットを前記位置を含む経路に関連付ける、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
さらに、
前記1以上の放出器の前記位置に対して前記第1の分類サブセットに属する前記1以上の農業的対象物の空間位置を予想する、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
さらに、
前記1以上の経路を横断するための前記農業的投射体配送システムの自律的可動性を促進するために地図データにアクセスする、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
さらに、
前記特定された1以上の農業的対象物に対して前記農業的投射体配送システムのローカル位置を決定するために地図データにアクセスする、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記地図データは、前記地理的境界を表す複数のインデックス済み静的対象物、動的対象物、農業的対象物、又はこれらの組み合わせを有する地図データレポジトリを含み、前記地図データは、前記農業的投射体配送システムにより以前取得されたものである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記インデックス済み静的対象物、動的対象物、及び農業的対象物のそれぞれは、前記インデックス済み静的対象物、動的対象物、農業的対象物、又はこれらの組み合わせを示す1以上の取得画像又は画像の一部と、前記1以上の取得画像の画像取得時間に関連付けられたタイムスタンプと、前記インデックス済み静的対象物、動的対象物、農業的対象物、又はこれらの組み合わせに関連付けられた地理的位置、又はこれらの組み合わせを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記特定された1以上の農業的対象物のうちの少なくとも1つは、前記インデックス済み農業的対象物のうちの少なくとも1つに時系列的にリンクされる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
さらに、
前記時系列リンクに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の分類サブセットに属する前記特定された1以上の農業的対象物のうち少なくとも1つの時系列モデルを生成する、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記地図データは、前記1以上の放出器を含む前記農業的投射体配送システムの構成要素に対する静的対象物、動的対象物、又はこれらの組み合わせの位置を検出及び特定するように構成される前記1以上のセンサ及び1以上の演算処理ユニットを介してリアルタイムで生成されるローカル地図である、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記位置は、前記ローカル地図データにより少なくとも部分的に決定される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の分類サブセットに属する前記1以上の農業的対象物を特定する際に、
第2の分類サブセットに属する1以上の他の農業的対象物を前記1以上のセンサを介して特定し、
前記農業的投射体配送システムが前記1以上の経路を横断するときに、農業的投射体を発射して途中で前記第1の分類サブセットに属する前記1以上の農業的対象物のそれぞれと前記第2の分類サブセットに属する前記1以上の他の農業的対象物のそれぞれに当てるように少なくとも前記第1の放出器を作動させる
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の分類サブセットに属する前記1以上の農業的対象物を特定する際に、
農業的対象物の種類を特定し、
前記農業的対象物の種類についてのポリシーに基づいて動作の種類を選択する、
請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記農業的対象物の種類についての前記ポリシーに基づいて前記動作の種類を選択する際に、
状況の関数としての前記ポリシーを選択する、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記状況は、前記特定された1以上の農業的対象物s.の成長段階を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の分類サブセットに属する前記1以上の農業的対象物を特定する際に、
花と分類されるものとして農業的対象物の種類を特定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の放出器を選択して前記種類の動作を行う際に、
1以上の農業的投射体として最良花に授粉する第1の種類の動作と側生花を終わらせる第2の種類の動作のうち1つ以上を行う、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の分類サブセットに属する前記1以上の農業的対象物を特定する際に、
雑草として分類されるものとして農業的対象物の種類を特定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の分類サブセットに属する前記1以上の農業的対象物を特定する際に、
地面の一部、植物の葉の一部、又は植物の根の一部として分類されるものとして農業的対象物の種類を特定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の放出器を選択して前記種類の動作を行う際に、
肥料の一部を付与する第1の種類の動作の1つ以上を行う、
請求項21に記載の方法。
【国際調査報告】