IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エドワーズ エスエルオーの特許一覧

<>
  • 特表-排気カップリング 図1
  • 特表-排気カップリング 図2
  • 特表-排気カップリング 図3
  • 特表-排気カップリング 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-27
(54)【発明の名称】排気カップリング
(51)【国際特許分類】
   F04B 37/16 20060101AFI20230217BHJP
   F04B 39/00 20060101ALI20230217BHJP
【FI】
F04B37/16 G
F04B39/00 101N
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022538752
(86)(22)【出願日】2020-12-11
(85)【翻訳文提出日】2022-06-22
(86)【国際出願番号】 EP2020085682
(87)【国際公開番号】W WO2021130029
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】1919169.1
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519286670
【氏名又は名称】エドワーズ エスエルオー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【弁理士】
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】フヌカル マーティン
(72)【発明者】
【氏名】クロメク ルーカス
【テーマコード(参考)】
3H003
3H076
【Fターム(参考)】
3H003AC02
3H003BA05
3H003CC04
3H003CC05
3H003CD06
3H003CF01
3H076AA21
3H076BB01
3H076BB02
3H076BB33
3H076BB34
3H076CC39
3H076CC41
3H076CC46
3H076CC51
3H076CC81
3H076CC95
3H076CC98
(57)【要約】
真空ポンプの排気カップリングが開示される。排気カップリングは、排気導管を備え、排気導管は、真空ポンプから流体を受け入れるための入口開口部と、排気導管から流体を排気するための出口開口部との間に延び、出口開口は、出口開口の断面積を変えるように動作可能な制限器を有し、制限器は、出口開口部の断面積を減少させるように寸法決めされている、出口開口部の中に配置できる取り外し可能な環状挿入体で構成され、排気導管は、少なくとも1つの可撓性セクションを備える。このようにして、出口開口部の面積を変化させることにより、排気部から放出される騒音を変化させることができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空ポンプ排気カップリングであって、
排気導管を備え、前記排気導管は、前記真空ポンプから流体を受け入れるための入口開口部と、前記流体を前記排気導管から排気するための出口開口部との間に延び、前記出口開口部は、前記出口開口部の断面積を変えるように動作可能な制限器を有し、
前記制限器は、前記出口開口部の中に配置できる取り外し可能な環状挿入体で構成され、前記環状挿入体は、前記出口開口部の前記断面積を減少させるように寸法決めされており、
前記排気導管は、少なくとも1つの可撓性セクションを備える、排気カップリング。
【請求項2】
前記制限器は、可変断面積をもたらするように動作可能な可変制限器で構成される、請求項1に記載の排気カップリング。
【請求項3】
前記流体の温度、圧力及び流量の少なくとも1つを決定するように動作可能なセンサと、前記流体の温度、圧力及び流量の少なくとも1つに応答して前記制限器を作動させるように動作可能な制御装置とを備える、請求項1又は2に記載の排気カップリング。
【請求項4】
前記制御装置は、ユーザの好みを決定し、前記ユーザの好みに応じて前記制限器を作動させるように動作可能である、請求項1から3のいずれか一項に記載の排気カップリング。
【請求項5】
前記制御装置は、前記ユーザの好みが騒音を低減することである場合、前記流体の前記温度、前記圧力及び前記流量の少なくとも1つが増大すると、前記断面積を減少させるために前記制限器を作動させるように動作可能である、請求項4に記載の排気カップリング。
【請求項6】
前記制御装置は、前記ユーザの好みがポンプダウン時間を低減することである場合、前記温度、前記圧力、及び前記流体の前記流量の少なくとも1つが増大すると、前記断面積を増大させるために前記制限器を作動させるように動作可能である、請求項4又は5に記載の排気カップリング。
【請求項7】
前記制御装置は、前記流体の前記温度、前記圧力、及び前記流量の少なくとも1つが閾値を下回りかつ選択された期間の後に、前記制限器を作動させて前記出口開口部を閉鎖するように動作可能である、請求項3から6のいずれか一項に記載の排気カップリング。
【請求項8】
前記制御装置は、前記流体の前記温度、前記圧力、及び前記流量の少なくとも1つが前記閾値を超えると、前記制限器を作動させて前記出口開口部を再び開放するように動作可能である、請求項3から7のいずれか一項に記載の排気カップリング。
【請求項9】
前記導管は、異なる断面積を有する長手方向セクションを有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の排気カップリング。
【請求項10】
前記入口開口部は、前記導管の隣接する長手方向セクションより小さい断面積を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の排気カップリング。
【請求項11】
前記入口開口部は、前記排気導管から延びる長手方向の突出部分を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の排気カップリング。
【請求項12】
前記排気導管は、少なくとも1つの屈曲部を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の排気カップリング。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の排気カップリングを備える真空ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、ポンプ用の排気カップリングに関する。
【0002】
本出願は、2019年12月23日出願の英国出願番号1919169.1号の優先権を主張し、その開示内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
圧縮機又はポンプなどの回転機械は、可動部品が互いに正確に協働して効率的なポンプ送給を可能にするために、慎重に設計及び製造する必要がある。ポンプは、様々な場所に設置され、様々な条件下で運転される可能性がある。ある状況下では、ポンプの作動が騒音公害を引き起こす場合がある。既存の取り組みは、騒音公害の低減を助けることができるが、その能力は不十分であることが多い。従って、騒音公害を低減することが望まれている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様によれば、排気導管を備える真空ポンプ排気カップリングが提供され、排気導管は、真空ポンプから流体を受け入れるための入口開口部と、排気導管から流体を排気するための出口開口部との間に延び、出口開口部は、出口開口部の断面積を変えるように動作可能な制限器を備え、制限器は、出口開口部の中に配置できる取り外し可能な環状挿入体で構成され、環状挿入体は、出口開口部の断面積を減少させるように寸法決めされており、排気導管は、少なくとも1つの可撓性セクションを備える。
【0005】
第1の態様は、ポンプの既存の排気部に関する問題は、ポンプの何らかの特定の動作条件に関して調整される排気部により生じる騒音量であることを認識する。従って、ある排気部が提供される。排気部は、ポンプ用とすることができる。排気部は、導管又は管体を備えることができ、導管又は管体は、ポンプから流体を受け入れる又は流体が供給される入口から、導管から流体を排気する出口まで延びる。出口は、出口の面積を変更するために動作することができる制限器又は狭い部分を有することができる。このようにして、出口開口部の面積を変化させることにより、排気部から放出される騒音を変化させることができる。
【0006】
制限器は、出口開口部の面積を減少又は低減するように寸法決めされた又は構成された、取り外し可能、着脱可能、又は変更可能な挿入体で構成することができる。従って、制限器は、出口開口部の面積を減少させて放出される排気騒音を減少させるために出口開口部に配置すること、又はポンプダウン時間を早めるために(排気騒音は増えるが)取り外すことができる。
【0007】
取り外し可能な挿入体は、入口開口部の面積より小さい面積の出口開口部を提供するように寸法決めする又は構成することができる。これにより、排気部から放出される騒音を減衰させることができる。
【0008】
取り外し可能な挿入体は、環状挿入体で構成することができる。したがって、取り外し可能な挿入体は、出口開口部における排気導管の内径と一致するように寸法決めされた外径と、減少した面積を提供するように寸法決めされた内側の長手方向ボアとを有することができる。
【0009】
制限器は、可変面積をもたらすように動作する可変制限器で構成することができる。従って、制限器は、排気騒音の異なる減衰の範囲を達成するのを可能にするために、異なる断面積の範囲を選択するのを可能にするように構成することができる。
【0010】
カップリングは、流体の温度、圧力及び/又は流量を決定するセンサを備えることができる。カップリングは、測定された流体の温度、圧力及び/又は流量に応答して面積を変化させるために制限器を作動又は始動させるように動作する制御装置を備えることができる。従って、面積の自動制御、結果として排気騒音の自動制御は、制御装置によって実行することができる。
【0011】
制御装置は、ユーザの好みを決定して、ユーザの好みに応じて面積を変化させるために制限器を作動させるように動作することができる。従って、制御装置は、ユーザの好みを示す信号を受け取り、ユーザの好みに基づいて、排気部から放出される騒音を変化させるために制限器の面積を変化させることができる。
【0012】
制御装置は、ユーザの好みが騒音を低減することである場合、流体の温度、圧力、及び流量の少なくとも1つが増大すると、断面積を減少させるために制限器を作動させるように動作可能とすることができる。従って、ユーザの好みが排気騒音を減衰させることである場合、制限器は、出口開口部の面積を減少させることができる。また、面積は、ポンプの負荷が増大すると減少させることもできる。
【0013】
制御装置は、ユーザの好みポンプダウン時間を低減することである場合、流体の温度、圧力、及び流量の少なくとも1つが増大すると、断面積を増大させるように制限器を作動させるように動作可能とすることができる。従って、ユーザの好みがポンプダウン時間を低減することである場合、制御装置は、排気カップリングから流出する流体流量を増大させるために、出口開口部の面積を増大させることができる。また、面積は、ポンプの負荷が増大すると増大させることもできる。
【0014】
制御装置は、流体の温度、流体の圧力、及び/又は流体の流量が閾値を下回る場合及び/又は選択された期間が経過した場合、出口開口部を閉鎖するために制限器を作動させるように動作可能とすることができる。従って、排気カップリングに流入する流体が、ポンプが所望のポンプダウン状態を達成したことを示す場合及び/又は所望の時間が経過した場合、排気騒音の減少を最大にするために、制限器を実質的に閉鎖することができる。これらの状況におけるほとんどの排気騒音は、排気部からの流体流れに起因するのではなく、排気カップリングの振動に起因することを理解されたい。
【0015】
制御装置は、流体の温度、圧力、及び流量の少なくとも1つが閾値を超えた場合に、制限器を作動させて出口開口部を再び開放するように動作可能である。従って、流体が排気カップリングを通って流れ始めるならば、ポンプがもはや所望のポンプダウン状態を達成していないことを意味し、制限器は、出口開口部からの流体流れを可能にするために開放することができる。
【0016】
代替的に又は追加的に、制限器は、制御装置によって制御されるのではなく、自己調節式とすることができる。例えば、制限器の開口は、開口材料の熱膨張によって変化することができる、又はフラップ又はバルブは、温度によって同じように開くことができる。流量が大きい場合、パワー及び温度が変化する可能性が高く、結果的にバルブは動作することができる。
【0017】
可変制限器は、重なるプレート、絞り、バルブのうちの1又は2以上を備えることができる。
【0018】
導管は、異なる断面積を有する長手方向セクションを有することができる。異なる断面積を有する排気導管の異なる長さを提供することは、排気カップリングを通過する流れの不連続性、並びに膨張及び圧縮をもたらし、これら全ては、入口開口部から出口開口部への騒音の伝播を減衰させるのを助ける。
【0019】
入口開口部は、導管の隣接する長手方向セクションよりも小さな断面積を有することができる。
【0020】
入口開口部は、排気導管から延びる長手方向突出部を有することができる。入口開口部からポンプに向かって延びる突出部を設けることは、流体の共振周波数を低下させるのを助け、それにより、入口開口部に入る騒音を低減することで排気騒音を減衰するのをさらに助ける。
【0021】
排気導管は、少なくとも1つの屈曲部を備えることができる。屈曲部を設けることにより、入口開口部から出口開口部までの騒音の見通し伝搬を低減することができる。
【0022】
排気導管は、1又は2以上の対の反対側の屈曲部を備えることができる。これにより、入口開口部から出口開口部への排気音の伝搬をさらに減衰させることができる。
【0023】
排気導管は、1又は2以上の可撓性セクションを備えることができる。可撓性セクションを設けることは、排気導管に沿って伝播する騒音を吸収することを助けるだけでなく、入口開口部から出口開口部への振動の伝達を低減することも助ける。
【0024】
第2の態様によれば、第1の態様の排気管路を備える真空ポンプが提供される。
【0025】
第3の態様によれば、排気導管を備えるポンプの排気カップリングが提供され、排気導管は、ポンプから流体を受け入れるための入口開口部と、流体を排気導管から排気するための出口開口部との間に延び、出口開口部は、この出口開口部の断面積を変更するように動作可能な制限器を有する。
【0026】
排気カップリングは、上記の第1の態様の随意的な特徴を備えることができる。
【0027】
さらなる特定の及び好ましい態様は、添付の独立及び従属請求項に示されている。従属請求項の特徴は、必要に応じて、特許請求の範囲に明示的に示すもの以外の組み合せで独立請求項の特徴と組み合わせることができる。
【0028】
装置特徴が機能を提供するように作動可能であるとして説明される場合に、これは、その機能を提供するか又はその機能を提供するように適応された又は構成された装置特徴を含むことを理解されたい。
【0029】
本発明の実施形態は、以下に添付の図面を参照してさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】一実施形態による排気カップリングを示す。
図2】一実施形態による制限器を示す。
図3】一実施形態による排気カップリングを示す。
図4】一実施形態による排気カップリングを示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
実施形態をより詳細に説明する前に、最初に概要を提示する。実施形態は、出口開口部から放出される騒音レベルを変更するため及び/又は排気カップリングが結合される真空ポンプなどのポンプダウン時間を変更するために、排気カップリングの出口開口部がその断面積を変動又は変更するように再構成可能である、構成を提供する。いくつかの実施形態では、断面積を変化させるために、1又は2以上の挿入体を出口開口部に取り外し可能に挿入することができる。他の実施形態では、取り外す必要なしで断面積を変化させるように動作する機構が提供される。導管の内径の変動、入口開口部からポンプによって供給されるチャンバ又はマニホールドへの突出部、並びに導管の伸長長さにおける屈曲部、及び/又は導管の1又は2以上の可撓性セクションの全ては、出口開口部からの騒音を減衰させるのを助ける。
【0032】
排気カップリング-第1の構成
図1は、一実施形態による排気カップリング10を示す。排気カップリング10は、入口開口部30及び出口開口部40を定める導管20を備える。
【0033】
導管20は、一定直径の貫通ボア31及び変動直径の半径方向外面33を有するように機械加工された入口導管部分35を備える。入口開口部30に向かって、Oリングシール36と共に、排気チャンバ(図示せず)上の対応するねじと係合するねじ部分37が提供される。他のシール構成が可能であることを理解されたい。
【0034】
入口開口部30から遠方で出口開口部40に近接して、可撓性セクション50の第1の端部と係合してシールする接続部分32が提供される。可撓性セクション50の第2の端部は、出口導管部分44の接続部分41でシールされる。
【0035】
また、出口導管部分44は、この出口導管部分44を貫通して延びる貫通ボア42を有する。出口導管部分44の半径方向外面45は、変動直径を有し、出口開口部40に近接したフルート状セクション43で終端する。
【0036】
図2は、出口開口部40に挿入される制限器60を示す。この例では、制限器60は、わずかにテーパ状である。しかしながら、テーパ状である必要はないことを理解されたい。制限器60は、挿入時に出口開口部40の断面積を減少させる狭くなった開口部61を有する。この例では、制限器60は、挿入可能であり、摩擦嵌め、圧入、又は押し込み嵌めを利用して保持される。しかしながら、ねじ山などの相互結合部は、ボア42の内面及び制限器60の外面に形成され、両者を緊密係合で保持できることを理解されたい。
【0037】
動作時、ユーザはポンプダウン時間の短縮又は排気騒音の低減のどちらを望むかを選択する。ポンプダウン時間の短縮を望む場合、制限器60を省略することができ、制限器60が挿入される場合よりも高いレベルの騒音が発生するが、流体は排気カップリング10を通ってより速く流れることができる。ユーザが低騒音を好む場合、制限器60が挿入され、ポンプダウン時間は長くなるが、排気騒音は減少する。可撓性セクション50の存在は、排気カップリング10を通って移動する流体からの騒音を吸収する、並びに入口導管部分35と出口導管部分44との間で伝達される振動騒音を遮断するのを助ける。さらに、可撓性セクション50の屈曲部は、入口開口部30と出口開口部40との間の見通し騒音を低減するのを助ける。加えて、可撓性セクション50と出口導管部分44との間の断面積の減少は、制限器60による断面積のさらなる減少と相まって、排気騒音の放出を低減するのをさらに助ける。
【0038】
排気カップリング-第2の構成
図3は、制限器60が所定の位置に示されている、一実施形態による排気カップリング10Aを示す。この構成は、入口導管部分35Aが、狭くなった入口開口部30Aで終端する突出部分75Aと共に、狭くなった部分70Aを有することを除いて、図1に示されるものと同様である。
【0039】
動作時、突出部分75Aは、結合チャンバから入口開口部30Aに伝達される排気騒音をさらに低減するのを助ける。また、入口導管部分35Aの中の直径の増大は、膨張領域を提供し、この膨張領域は、入口開口部30Aから挿入体60によって定められる出口開口部40への騒音の伝達をさらに低減するのを助ける。
【0040】
排気カップリング-第3の構成
図4は、一実施形態による排気カップリング10Bを示す。この構成は、出口導管部分44Bの中に可変制限器60Bが固定されていることを除いて、図1又は3のいずれかに示されるものと同一である。可変制限器60Bは、その出口の断面積を変化させ、それによって出口開口部40Bの断面積を変化させるように動作する装置を備える。このような装置は、可動板構造(絞りなど)又は弁(ニードル弁など)などを備えることができる。もしくは、可変制限器60Bは、制限器60、並びに制限器60を出口開口部40の中に及びその外に移動させるアクチュエータを備えることができる。
【0041】
可変制限器60B及び変換器90Bに接続する制御装置80Bが設けられる。変換器90Bは、典型的には、排気カップリング10B内又は排気カップリング10Bに供給される流体の圧力、温度及び/又は流体流量を測定する圧力、温度及び/又は流体流量の変換器とすることができ、他の場所に位置することもできる。変換器90Bは、流体の測定された特性を示す信号を制御装置80Bに供給する。また、制御装置80Bは、ユーザの選好を示すユーザ選好生成器100B(スイッチなど)からの信号を受け取る。
【0042】
動作時、ユーザは、ユーザ選好生成器100Bを使用して、より大きな騒音を好むか又は、より早いポンプダウン時間を好むかを示す。ユーザが低減された騒音を好む場合、制御装置80Bは、騒音を低減するために、流体の圧力、温度及び/又は流量が増大すると、可変制限器60Bの断面積を減少させるように動作することになる。逆に、ユーザ選好生成器100Bが、ユーザがより速いポンプダウンを好むことを示す場合、制御装置80Bは、流体の圧力、温度及び/又は流量が増大すると、断面積を増大させるように可変制限器60Bを動作させることになる。制御装置80Bは、ポンプが最初にオンになったときに(通常、これはチャンバのポンプダウンとも一致することになる)最大開度を有するように可変制限器60Bを制御し、その後、選択された時間(数分など)の後に可変制限器60Bの開度を最小騒音まで下げるよう制御するように構成することもできる。ユーザは、チャンバのサイズ又は達成されることが望まれる圧力に応じて、期間を設定することができる。
【0043】
特定のユーザの好みに無関係に、制御装置80Bは、好ましくは、流体の温度、圧力及び/又は流量が所望の状態を達成した場合に(典型的には閾値を越える)及び/又は選択された期間の後に、出口開口部40Bを実質的に閉鎖するために、可変制限器60Bの断面積を減少するように動作可能である。これは、実質的に流体流れが発生していないときに、排気騒音をさらに低減するのを助ける。圧力、温度、及び/又は流量が再び閾値を超えて増大する場合、制御装置80Bは、可変制限器60Bを制御してその断面積を増大させ、出口開口部40Bを再び開放させる。
【0044】
さらなる実施形態において、制御装置80Bは省略することができる。その代わり、可変制限器60Bは、制御装置80Bによって制御されるのではなく、自己調節式である。例えば、制限器の開口は、開口材料の熱膨張によって変えられる、もしくはフラップ又はバルブは、温度の変化により開放される。流量が大きい場合、パワー及び温度が変化する可能性が高く、結果的にバルブが動作することになる。
【0045】
本発明の例示的な実施形態は、添付の図面を参照して本明細書に詳細に開示されているが、本発明は、正確な実施形態に限定されず、添付の請求項及びその均等物によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によってそこに種々の変更及び修正を行い得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0046】
10、10A、10B 排気カップリング
20 導管
30、30A 入口開口部
31 貫通ボア
32 接続部分
33、45 外面
35、35A 入口導管部分
36 O-リングシール
37 ねじ部分
40、40B 出口開口部
41 接続部分
42 貫通ボア
43 フルート状セクション
44、44B 出口導管部分
50 可撓性セクション
60 制限器
60B 可変制限器
61 開口
70A 狭くなった部分
75A 突出部分
80B 制御装置
90B 変換器
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】