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特表2023-507856ブレーキバイワイヤ方式の車両用ブレーキシステムのための調整可能な圧力シミュレータ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-27
(54)【発明の名称】ブレーキバイワイヤ方式の車両用ブレーキシステムのための調整可能な圧力シミュレータ装置
(51)【国際特許分類】
   B60T 8/17 20060101AFI20230217BHJP
   B60T 7/06 20060101ALI20230217BHJP
【FI】
B60T8/17 B
B60T7/06 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022538807
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-08-19
(86)【国際出願番号】 IB2020061930
(87)【国際公開番号】W WO2021130603
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】102019000025318
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521259127
【氏名又は名称】ブレンボ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】BREMBO S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】ベルターニャ,アレッサンドロ
【テーマコード(参考)】
3D124
3D246
【Fターム(参考)】
3D124AA13
3D124AA32
3D124BB01
3D124BB12
3D124BB17
3D124CC14
3D124DD11
3D246AA01
3D246AA05
3D246AA06
3D246AA08
3D246AA09
3D246AA11
3D246BA02
3D246GA04
3D246LA02Z
3D246LA03Z
3D246LA57Z
(57)【要約】
ブレーキバイワイヤ方式の車両用ブレーキシステムのため調整可能な圧力シミュレータ装置(4)は、互いに流体的に連通し、少なくとも一部が流体で満たされた第1シリンダと第2シリンダを包含するアブソーバ本体を有し、第1シリンダが、前記流体のスラスト作用を受ける第1ピストンを収容し、前記流体によって与えられる前記スラスト作用に対抗する第1弾性手段によって(第1一次エンドストップに達するまで)バイアスがかけられており、第2シリンダは、前記流体のスラスト作用を受ける第2ピストンを収容し、前記流体によって加えられるスラスト作用に対抗する第2弾性手段によってバイアスされる(第2次エンドストップに達するまで)。第1及び第2弾性手段は、流体のスラスト作用を受けて、第1ピストンの所定のストロークに達した後にのみ、第2ピストンの変位を誘発するように、異なる剛性を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキバイワイヤタイプの車両ブレーキシステム(80)用の調整可能な圧力シミュレータ装置(40)であって、
- 互いに流体的に連絡され、かつ、少なくとも部分的に流体で満たされた、少なくとも1つの第1シリンダ(50)及び少なくとも1つの第2シリンダ(60)を包囲する、アブソーバ本体(8)を有し、
- 前記第1シリンダ(50)が、前記流体のスラスト作用を受ける第1ピストン(6)を収容し、前記流体によって及ぼされる前記スラスト作用に対抗する第1弾性手段(5)によって影響され、
- 前記第2シリンダ(60)が、前記流体のスラスト作用を受ける第2ピストン(11)を収容し、前記流体によって発揮されるスラスト作用に対抗する第2弾性手段(12,14,16)の影響され、
- 前記第1弾性手段(5)と前記第2弾性手段(12,14,16)とは、異なる剛性を有することを特徴とする、調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項2】
前記第1シリンダ(50)は、前記第1弾性手段(5)の剛性を調整する第1調整手段(20)を備える、請求項1に記載の調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項3】
前記第1調節手段(20)は、前記第1ピストン(6)のストロークを規定する第1エンドストップ(22)を備える、請求項2に記載調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項4】
前記第1エンドストップ(22)は、前記第1シリンダ(50)内に収容されたストローク調整ドラム(3)の前面(23)を有する、請求項3に記載の調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項5】
前記ストローク調整ドラム(3)は、外部にねじが切られ、プリズム結合がなされた一次ノブ(2)の回転を通じてねじ込みまたはねじ解除することができ、
前記一次ノブ(2)は、前記アブソーバ本体(8)の外側からアクセスできる、請求項4による調整可能圧力シミュレータデバイス(40)。
【請求項6】
前記ストローク調整ドラム(3)は、外部ねじを有し、電気作動部品の回転によって、または、油圧または空気圧システムによって作動することによって、螺合または螺合解除することができる、請求項4に記載の調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項7】
前記第1弾性手段(5)は、プレロードスクリュウ(4)に反力を伝えることによって前記第1ピストン(6)の運動に対抗する螺旋ばねからなる、請求項4、5または6に記載調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項8】
前記プレロードスクリュウ(4)は、外部にねじが切られ、前記ストローク調整ドラム(3)の内径に作られたねじにねじ込まれる、請求項7に記載調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項9】
前記第2弾性手段(12,14,16)は、前記第1弾性手段(5)よりも大きな剛性を有し、互いに直列に配置された複数のばねからなる、請求項1~8のいずれかに記載調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項10】
前記第2ピストン(11)が、直列に配置されたばね(12,14,16)と、前記直列に配置されたばね(12,14,16)よりも降伏性の高い反作用ばね(9)との間で機械的に平衡状態にある、請求項1~9のいずれかに記載調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項11】
前記第2シリンダ(60)が、前記第2弾性手段(12,14,16)の剛性の第2調整手段(26)を備える、請求項1~10のいずれかに記載の調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項12】
前記第2調整手段(26)は、前記第2弾性手段(12,14,16)が反応するセレクタドラム(18)を有し、
前記セレクタドラム(18)は、前記第2弾性手段(12,14,16)の少なくとも1つを選択的にロックするように前記第2シリンダ(60)内で回転可能で、前記セレクタドラム(18)には前記吸収体(8)外から操作できる操作ノブ(19)が設けられている、請求項11に記載の調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項13】
前記第2調整手段(26)は、前記第2弾性手段(12,14,16)に対向するセレクタドラム(18)を有し、
前記セレクタドラム(18)は、前記第2弾性手段(12,14,16)の少なくとも1つを選択的にロックするように第2シリンダ(60)内で回転可能であり、
前記セレクタドラム(18)は、油圧および/または電気作動手段によって作動される、請求項11記載の調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項14】
前記セレクタドラム(18)は、前記セレクタドラム(18)を回転することにより、前記直列のばね(12,14,16)の間に配置された中間ディスク(13,15)をロックして、前記中間ディスク(13,15)及び前記相対するばね(12,14,16)のストローク/変形をロック及びロック解除することができるに形成されている、請求項12または13に記載の調節可能圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項15】
前記中間ディスク(13,15)は、前記第2ピストン(11)のロッド(36)によって案内され、回転を防止する形状結合で第2シリンダ(60)に収容された前記ロッド(36)に作られた対応する溝(28)に挿入された回転防止歯(27)を含んでいる、請求項14に記載の調節可能圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項16】
'n'個のフィン(29)を備えた'm'個の前記中間ディスク(13,15)が設けられ、
前記セレクタドラム(18)は、前記第1中間ディスク(13)および前記第2中間ディスク(15)との結合または結合解除が交互にできるように、360/(n*m+n)に等しい角度で回転可能である、請求項14または15に記載の調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項17】
前記シミュレータ装置(40)は、前記セレクタドラム(18)およびそれに接続された前記操作ノブ(19)の予め定められた角度位置に従った正しい位置決めを確実にするように構成された安全ロック機構(52)を備える、請求項12から16までのいずれかに記載の調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項18】
前記安全ロック機構(52)は、アブソーバ本体(8)に対する前記操作ノブ(19)の角度エンドストップを有し、
前記操作ノブは、前記アブソーバ本体(8)の外部前面(104)に作られた歯(100)と係合し、
前記歯は、前記操作ノブ(19)に作られたそれぞれの中空(108)と共に前記角度エンドストップを形成する、請求項17に記載の調節可能圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項19】
前記第1および第2シリンダ(50,60)が、少なくとも部分的に前記アブソーバ本体(8)に含まれる共通の供給チャネル(70)によって互いに流体的に接続されている、請求項1~18のいずれかに記載の調整可能な圧力シミュレータ装置(40)。
【請求項20】
ブレーキバイワイヤ式ブレーキシステムであって、
-請求項1~19のいずれかに記載の少なくとも1つの調整可能な圧力シミュレータ装置(40)と、
- ブレーキ動作要求を発揮するためのレバーまたはペダルなどの手動作動装置とを備え、
前記手動作動装置は、アブソーバ本体(8)の前記第1および第2シリンダ(50,60)と流体的に接続された圧力流体供給ラインと出力接続されている、手動作動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキバイワイヤ方式の車両用ブレーキシステムのため調整可能な圧力シミュレータ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は、自動車およびモータサイクル用のブレーキシステムのアクチュエータの技術分野に適用される。
【0003】
従来のブレーキシステムにおいて、作動装置は、加圧された流体を供給する油圧マスタシリンダである。このような加圧流体は、中間通路を経て、ブレーキキャリパーに到達し、キャリパーピストンに力を加え、その結果、ブレーキディスクに作用し、それにより、車両の所定の減速に必要な制動力を発生させる。作動装置が制動力発生装置に油圧で接続されているため、ブレーキシリンダの剛性は装置全体の物理的特性によって制約されるという特殊性がある。
【0004】
一方、ブレーキバイワイヤシステムでは、作動装置はブレーキシステムの残りの部分と電気的に接続されているが、油圧的には接続されていない。つまり、ドライバが(レバーまたはペダルに)加えた力は、圧力、力またはストローク変換器を介して電気信号に変換されます。この信号は、次に、ブレーキシステムのアクチュエータを制御する制御ユニットによって処理される。
【0005】
2つのシステムは分離されているので、マスタシリンダはマスタシリンダシミュレータ、すなわち従来の油圧ブレーキシステムでドライバがブレーキ作動コントロールを押すときに感じる感触と剛性をシミュレートする装置で置き換えられる。
【0006】
ペダルシミュレータ(自動車および二輪車)およびレバーシミュレータ(二輪車)のいずれにおいても、2つのシステム間のリンクはソフトウェアレベルのみであるため、シミュレータの剛性は適宜自由に設計することができ、したがって自由にプログラムすることができる。言い換えれば、制御の作動力特性は、ユーザが望む減速度に対して、容易かつ迅速に変更することができる。
【0007】
簡単に言えば、従来のブレーキシステムでは、ブレーキ作動制御はブレーキシステムの残りの部分に油圧で接続されているので、レバー又はペダルの剛性特性は制約を受け、任意に変更することができない。
【0008】
ブレーキバイワイヤシステムでは、その代わりに、2つのシステムが切り離されているため、剛性特性は、マスタシリンダシミュレータ設計者によって設定され、その目的は、通常、従来の油圧式ブレーキシステムの特性をエミュレートすることである。
【0009】
また、これらのシステムにおいて、これまで、ドライバが好みの方法で設定し、自分の運転スタイルに最も適したフィーリングを得ることができるように、ドライバによって剛性特性のいくつかの側面を変更する可能性は、実装されていない。ブレーキマスタシリンダの典型的な剛性曲線は、理論的には3つの異なる剛性ストレッチによって区別されるが、巨視的には「あまり敏感でない」ドライバは明らかに2つを区別している。
【0010】
典型的な剛性曲線は次のように形成される(図1)。
- 剛性が低い第1ストレッチ:マスタシリンダのピストンが前進しても、マスタシリンダとフルードリザーバをつなぐ供給孔が閉じられるまでフルードが加圧されない。
- 中間合成の第2ストレッチ:ピストンの前進により、ブレーキキャリパーピストンのロールバックを回復させる、つまり、すべての遊びを回復させてピストンをバックプレートの背面に接触させ、ブレーキシステムが制動力を発揮する「準備」を整えるのに必要な圧力が発生する。
- 最大合成の第3ストレッチ:ピストンの前進により、制動力を発揮するのに必要な有効圧力が発生する。剛性は、作動圧力に対するシステム全体の膨張能力(吸収力)によるものである。
【0011】
最初の2つの剛性ストレッチは互いに混同される傾向があるが、最後の伸張の剛性の変動は、どのドライバにも明らかに感知されるものである。
【0012】
公知のブレーキポンプシミュレータ、典型的には自動車のブレーキペダルでは、この典型的な剛性特性は、直列のばねと適切な大きさの非線形ばね端止め、又は強い非線形特性を有するように成形されたエラストマー材料でできた弾性要素のシステムによって再現される。これらの既知のシステムの限界は、単一のユーザのニーズに適応できないことであり、言い換えれば、それらは、エンドユーザによって、彼ら自身の特性/好みに応じて変更またはカスタマイズすることができない、閉じたシステムであることである。
発明の実施の形態
【0013】
従って、先行技術に関連して上述した欠点及び制限を解決する必要性がますます感じられる。
【発明の概要】
【0014】
そのような必要性は、請求項1に記載の車両用ブレーキシステムによって満たされる。
【0015】
特に、このような必要性は、ブレーキバイワイヤタイプの車両用ブレーキシステムのため調整可能な圧力シミュレータ装置によって満たされ、該圧力シミュレータ装置は、
- 互いに流体的に連絡し、少なくとも部分的に流体で満たされた第1シリンダおよび第2シリンダを包含するアブソーバ本体を有し、
- 前記第1シリンダは、前記流体のスラスト作用を受ける第1ピストンを収容し、前記流体によって与えられる前記スラスト作用に対抗する第1弾性手段によってバイアスされ、
- 第2シリンダは、前記流体のスラスト作用を受ける第2ピストンを収容し、前記流体によって加えられるスラスト作用に対抗する第2弾性手段によってバイアスされ、
- 前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは、異なる剛性を有する、ことを特徴とする。
【0016】
可能な実施形態によれば、前記第1シリンダは、前記第1弾性手段の剛性を調整する第1調整手段を具備する。
【0017】
可能な実施形態によれば、前記第1調整手段は、前記一次ピストンの前記所定のストロークを規定する第1エンドストップを含む。
【0018】
可能な実施形態によれば、前記第1エンドストップは、前記第1シリンダに収容されたストローク調整ドラムの前面からなる。
【0019】
可能な実施形態によれば、前記ストローク調整ドラムは、外部にねじが切られ、プリズム結合がなされる一次ノブの回転を通してねじ込みまたはねじ解除することができ、前記一次ノブは、アブソーバ本体の外側からアクセス可能である。
【0020】
実施形態によれば、前記ストローク調整ドラムは、外部にねじ切りされており、電気作動部品の回転によって、または油圧または空気圧システムによって作動されることによって、螺合または螺合解除のいずれかを行うことが可能である。
【0021】
可能な実施形態によれば、第1弾性手段は、プレロードスクリュウに反力を排出することによって第1ピストンの運動に対抗する螺旋ばねからなる。
【0022】
可能な実施形態によれば、前記プレロードスクリュウは、外部ねじ切りされ、ストローク調整ドラムの内径に作られたねじに螺合される。
【0023】
可能な実施形態によれば、前記第2弾性手段は、前記第1弾性手段よりも大きな剛性を有し、互いに直列に配置された複数のばねから構成される。
【0024】
可能な実施形態によれば、二次ピストンは、直列に配置されたばねと、直列に配置された前記ばねよりも降伏性の高いリアクションばねとの間で機械的に均衡している。
【0025】
可能な実施形態によれば、第2シリンダは、前記弾性手段の剛性を調整するための第2手段を備える。
【0026】
考えられる実施形態によれば、前記第2調整手段は、前記第2弾性手段が反作用を加えるセレクタドラムからなり、前記セレクタドラムは、前記第2弾性手段の少なくとも1つを選択的にロックするために第2シリンダ内で回転可能であり、前記セレクタドラムには、前記吸収体の外側から作動させられる操作ノブが設けられている。
【0027】
可能な実施形態によれば、セレクタドラムは、油圧式および/または電気式作動手段によって作動される。
【0028】
可能な実施形態によれば、セレクタドラムは、その回転の機能として、前記ばね間に介在する中間ディスクを直列にロック及びロック解除できるように形成されており、それぞれのばねのストローク/変形が可能である。
【0029】
可能な実施形態によれば、前記中間ディスクは、第2ピストンのロッドによって案内され、その回転を阻止する正結合で順に第2シリンダに収容された前記ロッドに作られた対応する溝に挿入された回転防止歯からなる。中間ディスクを駆動するロッドは、第2ピストンの一部(すなわち、第2ピストンと一体)であってもよいし、ピストンに作用する油圧力が排出される追加部品(すなわち、第2ピストンによって順番に押される要素)であってもよい。
【0030】
可能な実施形態によれば、それぞれがフィンの数「n」を有する「m」個の中間ディスクが設けられ、セレクタドラムは、第1中間ディスク及び第2中間ディスクとの結合又は結合解除を交互に可能にするために、360/(n*m+n)に等しい角度で回転可能である。
【0031】
可能な実施形態によれば、シミュレータ装置は、セレクタドラムとそれに接続された操作ノブの所定の角度位置に従った正しい位置決めを確実にするように構成された安全ロック機構を含んでいる。
【0032】
可能な実施形態によれば、アブソーバ本体の外部前面に得られる歯に嵌め込まれた、アブソーバ本体に対する操作ノブの角度端止めであって、操作ノブに作られたそれぞれの中空と前記角度端止めを形成する、操作ノブの角度端止めを備える。
【0033】
可能な実施形態によれば、第1及び第2シリンダは、少なくとも部分的に前記アブソーバ本体に含まれる共通の供給チャネルによって互いに流体的に接続されている。
【0034】
本発明は、ブレーキバイワイヤ型ブレーキシステムに関し、該ブレーキバイワイヤ型ブレーキシステムは、
- 少なくとも1つの調整可能な圧力シミュレータ装置と、
- ブレーキ動作要求を適用するための、レバーまたはペダルなどの手動作動装置であって、前記手動作動装置は、アブソーバ本体の前記第1および第2シリンダに流体的に接続された、圧力流体供給路に出力として接続されている、手動作動装置を有する。
【0035】
本発明の更なる特徴及び利点は、非限定的な例によって与えられる好ましい実施形態の以下の説明から、より理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1図1は、先行技術のブレーキマスタシリンダの典型的な剛性曲線を示す。
図2図2は、本発明によるブレーキシステムにおける圧力シミュレート装置の断面図である。
図3図3は、図2における圧力シミュレータ装置のいくつかの構成要素の、部品を分離した透視断面図である。
図4図4は、図2における圧力シミュレータ装置のいくつかの構成要素の、部品を分離した透視断面図である。
図5図5は、図2における圧力シミュレータ装置のいくつかの構成要素の、部品を分離した透視断面図である。
図6図6は、図2における圧力シミュレータ装置のいくつかの構成要素の、部品を分離した透視断面図である。
図7図7は、図2における圧力シミュレータ装置のいくつかの構成要素の、部品を分離した透視断面図である。
図8図8は、図2における圧力シミュレータ装置のいくつかの構成要素の、部品を分離した透視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
説明した実施形態に共通する要素または部品は、以下、同じ参照数字を用いて示す。
【0038】
前述の図を参照して、参照数字40は、全体としてブレーキバイワイヤ型の車両ブレーキシステム80のための調整可能な圧力シミュレータ装置40を示す。
【0039】
本発明の目的のために、ブレーキシステム80に採用されている特定のタイプのブレーキ装置(通常はディスクブレーキ90からなるが、必ずしもそうでなくてもよい)は、関係ない。
【0040】
調整可能な圧力シミュレータ装置40は、互いに流体的に連絡する少なくとも1つの第1シリンダ50および少なくとも1つの第2シリンダ60を包含し、少なくとも部分的にブレーキ流体などの流体で満たされたアブソーバ本体8を備える。
【0041】
可能な実施形態によれば、第1シリンダ50と第2シリンダ60は、少なくとも部分的に前記アブソーバ本体8に含まれる共通の供給路70によって互いに流体的に接続されている。
【0042】
ブレーキバイワイヤ型ブレーキシステム80は、調整可能な圧力シミュレータ装置40と、ブレーキ動作要求を適用するためのレバーまたはペダルなどの手動作動装置30とから構成されている。前記手動作動装置30は、ブレーキマスタシリンダ33によって、前記加圧流体供給路70に出力が接続されており、アブソーバ本体8の前記第1および第2シリンダ50,60と流体的に接続されている。
【0043】
第1シリンダ50は、前記流体のスラスト作用を受け、前記流体によって及ぼされる前記スラスト作用に対抗する第1弾性手段5によって影響を受ける第1ピストン6を収容する。
【0044】
第2シリンダ60は、前記流体のスラスト作用を受け、前記流体によって発揮されるスラスト作用に対抗する第2弾性手段9,12,14,16によって付勢される第2ピストン11を収容する。
【0045】
第1弾性手段5と第2弾性手段12,14,16は、異なる剛性を有する。
【0046】
特に、第2弾性手段12,14,16は、第1弾性手段5よりも高い剛性を有している。このように、第1ピストン6が終点に到達する前、すなわち第1吸収期には、両ピストン6,11が流体のスラスト作用を受けて移動する。しかしながら、第1シリンダ50がはるかに降伏し、第2ピストン11が第2弾性手段12,14,16の間に介在して機械的に均衡するので、吸収の第1段階の間、第2ピストン11は第1ピストン6のそれよりもはるかに小さい長さを動き、実質的に「外部効果」に対して無視することができる。"外部効果 "とは、ブレーキレバーを作動させたときに生じる剛性を意味する。
【0047】
より詳細には、第1及び第2アブソーバの(外部効果に対する)剛性をK1及びK2とすると、ブレーキマスタシリンダピストン(レバー又はペダル)の運動に対抗するばねによって与えられる剛性Kp(外部効果に対して)と、第1アブソーバの(外部効果に対する)プレロードP1(第2ピストン11が2つの弾性手段間で機械的に均衡しているのでP2は外部効果に対してゼロに等しい。)は、
- マスタシリンダの供給孔が閉じるまでのレバーの動き(剛性はKpで与えられる。)、
- 第1ピストン6の初期運動状態(第2ピストン11は、静止時のシステム圧力P0からP1までの圧力の影響を受けて自由に動く)でプレロードP1を克服するための圧力P1の値に達するまでのレバーの動き(剛性は、KpとK2の剛性が並列に与えられる。)、
- 第1ピストン6がエンドストップに達するまでのレバーの動き(剛性は、Kpの並列剛性とK1およびK2の直列剛性によって与えられる。)、
- レバーがエンドストップに到達するまでの動き(剛性は、KpとK2の平行剛性によって与えられる。)である。
【0048】
実施形態によれば、前記第1シリンダ50は、前記第1弾性手段5の剛性20を調整するための第1手段を構成している。
【0049】
例えば、前記第1弾性手段5の剛性20の前記第1調整手段は、第1ピストン6の前記所定ストロークを規定する第1エンドストップ22を有する。
【0050】
例えば、前記第1エンドストップ22は、第1シリンダ50に収容されたストローク調整ドラム3の前面23を有する。
【0051】
実施形態によれば、ストローク調整ドラム3は外部にねじ切りされており、プリズム結合がなされた一次ノブ2の回転を通してねじ込みまたはねじ解除することができ、前記一次ノブ2はアブソーバ本体8の外側からアクセス可能である。
【0052】
可能な実施形態によれば、前記ストローク調整ドラム3は、外部ねじ切りされており、電気作動部品の回転によって、又は油圧又は空気圧システムによって作動して、ねじ込み又はねじ込み解除することができる。
【0053】
可能な実施形態によれば、第1弾性手段5は、プレロードスクリュウ4に反力を放出することによって第1ピストン6の運動に対抗する螺旋ばねを有する。
【0054】
前記プレロードスクリュウ4は、外部にねじが切られ、ストローク調整ドラム3の内径に作られたねじに螺合される。プレロードスクリュー4は、アブソーバ本体8に対して外側からアクセス可能な二次ノブ1と回転的に一体化されている。前記二次ノブ1は、好ましくは、前記一次ノブ2に対して同軸である。
【0055】
前述のように、第2弾性手段12,14,16は、第1弾性手段5よりも大きな剛性を有し、相互に直列に配置された複数のばねから構成される。
【0056】
特に、第2ピストン11は、直列12,14,16のばねと、前記直列12,14,16のばねよりも降伏性の高い反力ばね9との間で機械的に均衡している。
【0057】
好ましくは、第2シリンダ60は、前記第1弾性手段12,14,16の剛性26を調整するための第2手段を有する。
【0058】
例えば、前記第2剛性調整手段26は、前記第2弾性手段12,14,16が反作用を加えるセレクタドラム18を含む。セレクタドラム18は、前記第2弾性手段12,14,16の少なくとも1つを選択的にロックするために第2シリンダ60内に回転可能に配置される。
【0059】
前記セレクタドラム18は、順に、アブソーバ本体8の外側から操作可能な操作ノブ19を備えている。
【0060】
可能な実施形態によれば、セレクタドラム18は、油圧式および/または電気式の作動手段によって作動される。
【0061】
セレクタドラム18は、その回転の機能として、直列12,14,16の前記ばねの間に介在された中間ディスク13,15をロックして、中間ディスク13,15とそれぞれのばね12,14,16のストローク/変形をロック及びアンロックできるように、形成されている。
【0062】
可能な実施形態によれば、中間ディスク13,15は、第2ピストン11のロッド36によって案内され、その回転を阻止する正結合で第2シリンダ60に順に収容された前記ロッド36に作られた対応する溝28に挿入された回転防止歯27を有する。
【0063】
中間ディスク13,15を駆動するロッド36は、第2ピストン11の一部(すなわち、第2ピストン11と一体)であってもよいし、第2ピストン11に作用する油圧力が排出される追加部品(すなわち、第2ピストン11によって逆に押される要素)であってもよい。
【0064】
可能な実施形態によれば、'm'個の中間ディスク13,15はそれぞれ、'n'個のフィン29を備える。セレクタドラム18は、第1中間ディスク13および第2中間ディスク15との結合または結合解除を交互に可能にするために、360/(n*m+n)に相当する角度だけ回転可能である。
【0065】
従って、各中間ディスク13,15のフィン29は、セレクタドラム18の各機能部分に存在するフィン29の数と同数であり、前記フィン29は全て同じ角度範囲又は振幅を有すると仮定すると、このような選択的結合及び非結合は60度の倍数で発生する。
【0066】
考えられる実施形態によれば、調整可能な圧力シミュレータ装置40は、セレクタドラム18及びそれに接続された操作ノブ19の、所定の角度位置に従った正しい位置決めを保証するように構成された安全ロック機構52を含んでいる。
【0067】
実施形態によれば、ユーザがロックされていない作動ノブ19を使用範囲外の値(-60°/60°)まで操作することを防止するために、吸収体に対する作動ノブ19の角度エンドストップが実装されている。これは、吸収体8の外部前面104に得られる歯100からなり、作動ノブ19に得られる角度振幅が制限されたそれぞれの中空108と共に角度エンドストップを形成している。
【0068】
次に、本発明による調節可能な圧力シミュレータ装置の動作について説明する。
【0069】
従って、特に見られるように、2つのシリンダ50,60は、ブレーキマスタシリンダ33の第1作動部において、主に第1シリンダ50が流体圧力を吸収する、著しく異なる剛性を有することを特徴とする。
【0070】
第1シリンダ50の第1ピストン6がエンドストップに達すると(ブレーキ作用の要求が継続し、レバーまたはペダル装置によって増大されると)、流体は、第1シリンダ50よりもはるかに高い剛性を有する第2シリンダ60にのみ流入することが可能である。このようにして、マスタブレーキシリンダの典型的な剛性曲線(図1参照)が再現され、最も降伏性の高いシリンダ(この場合、第1シリンダ50)が剛性曲線の第2伸びを担当し、最も剛性の高いシリンダ(この場合、第2シリンダ60)が剛性曲線の第3の伸びを担当する(図1)。剛性曲線の第1ストレッチは、その代わりに、変化しないままである。第1ストレッチは、ブレーキマスタシリンダ33のストロークフリー遊びによってのみ決定され、その間、液圧は上昇せず、したがって、2つのシリンダ50,60のピストン6,11をそれぞれ移動させない、からである。
【0071】
第1シリンダ50において、第1ピストン6のストロークは、エンドストップにおけるピストン自体のアバットメント平面の軸方向位置に依存する。
【0072】
この面は、ストローク調整ドラム3の前面23で構成されている。
【0073】
このストローク調整ドラム3は、外部にねじが切ってあり、プリズムカップリングがなされた一次ノブ2を回転させることにより、ねじ止めまたはねじ止め解除が可能である。したがって、一次ノブ2の回転により、ストローク調整ドラム3を進退させ、第1ピストン6の利用可能なストロークを変化させることができる。この調整により、剛性曲線(図1)のエルボ点の位置を変更することが可能となる。
【0074】
第1ピストン6の動きに対抗するヘリカルばね(第1弾性手段)5は、ストローク調整ドラム3の内径に得られるねじ山に螺合された外ねじ式のプレロードスクリュウ4に反力を伝える。
【0075】
二次ノブ1を操作することにより、例えば二次ノブ1と一体の六角レンチを用いてプレロードスクリュウ4を締め付ける。プレロードスクリュウ4を締めることにより、らせんばね5(前半のばね)の圧縮プレロードを増加させることにより前進する。
【0076】
このさらなる調整は、システムの調整段階において、第1弾性手段5の正しいプレロードを選択し、第1シリンダ50の第1ピストン6の正しい戻り、および正しいレベルの起動力、すなわちブレーキマスタシリンダ33のストロークフリー遊びの完了後に知覚される力を確保するのに有用である。
【0077】
第2シリンダ60は、直列に配置されたばね12,14,16によって決まる高い剛性を有し、このばねは、セレクタドラム18上に載った旋回リング17から反力を受ける。第2ピストン11は、直列のばね12,14,16と、極めて降伏性の高い反力ばね9との間で機械的に均衡している。ロック解除された構成では、第2ピストン11の運動剛性は最小であり、前部ばね12、中間ばね14および後部ばね16の3つの直列ばね12,14,16の剛性によって与えられている。
【0078】
ストローク調整ドラム3は操作ノブ19に干渉して取り付けられており、この操作ノブ19によって第2シリンダ60内のストローク調整ドラム3の角度位置を変更することができる。ストローク調整ドラム3の60°の回転により、第1中間ディスク13がロックされ、-60°の回転により、第2中間ディスク15がロックされる。
【0079】
第1場合、フロントばね12の反力面がロックされるため、システムが加圧状態になると後者のみが圧縮状態で働き、したがって、圧力シミュレータ装置40の剛性は、単一のフロントばね12の剛性と等しくなり、したがって最大となる。しかし、第2場合、前部ばね12は中間ばね14のみと直列に働くので、全体の剛性は中間的である。
【0080】
最小剛性に対応する構成では、すなわち、セレクタドラム18のフィン29が中間ディスク13,15のフィン29と係合していないとき、中間ディスク13,15は、したがって軸方向移動に対して自由である。この状態では、第2弾性手段は直列に働くので、全体の剛性は最小である。
【0081】
中間ディスク13,15は次のようにロックされる。中間ディスク13,15は、「二次ピストン」のピストンロッドに案内され、ピストンロッドの「中空」内に「回転防止歯」が挿入されている。後者は、その回転を防止するポジティブカップリングでハウジングに取り付けられている。このようにして、中間ディスク13,15も回転を拘束される。ロック解除された構成では、ストローク調整ドラム3のフィン29、第1ディスク13のフィン、および第2ディスク15のフィンは、それらの合計が360°となるように60°の角度だけ相互にオフセットされている(合計6枚のフィン)。ストローク調整ドラム3を60°回転させることにより、その前部のフィン29は、片側の面取りにより、第1ディスク13のブレード29に係合する。この60°の回転により、ディスクは前方に移動し、これは、極めて降伏性が高いため、実際にヘリカルばね12のプレロードを増加させることなくディスクの運動を完全に吸収する反作用ばね9のおかげで可能となる。ストローク調整ドラム3を-60°回転させると、しかしながら、二次ディスク15についても同じことが起こる。
【0082】
上記の説明から理解できるように、本発明は、従来技術に提示された欠点を克服することを可能にするものである。
【0083】
実際、提案された解決策は、シミュレータの剛性曲線をカスタマイズ可能にするような、吸収体と機構とで構成されるものである。したがって、各シミュレータが公称剛性曲線に対応する既知の装置とは対照的に、単一の製品による本発明のおかげで、それらの間で異なる剛性曲線の範囲をテストすることが可能である。
【0084】
具体的には、ドライバは、2つの基本的な側面を所望に応じて変化させることができる。
【0085】
1)剛性曲線のエルボーポイントの位置、すなわち、剛性が著しく増加するシミュレータペダル又はレバーの角度。一般に、スポーツ車両では、ブレーキを準備し、可能な限り短い時間で制動力を提供する必要があるため、低剛性の伸びが短いブレーキペダルまたはレバーが典型的である。一方、ツーリングカーや長距離移動に適した車両では、ドライバの快適性を向上させ、意図しない急ブレーキを避けるために、低剛性の伸びが長くなっています。提案された解決策では、このバリエーションを連続的又は離散的に適用することができる。
【0086】
2)最大剛性における曲線伸び、すなわち実際の制動力がかかる伸びの剛性値(Force-Strokeグラフの傾き)。ブレーキマスタシリンダは、減速度を調整することに慣れている、つまりブレーキペダルやレバーにかかる自分の力の変動に敏感なドライバに適しているのが一般的である。逆に、より降伏する曲線は、通常、走行中に減速度を調節するドライバ、すなわち、つま先または指の動きに対してより敏感であるドライバに適している。
【0087】
したがって、本システムは、油圧式であり、ブレーキシステムの残りの部分に接続されているという事実に関する現行のブレーキマスタシリンダの制限を克服することを可能にするものである。このアブソーバ装置により、ブレーキレバーやペダルのフィーリングをカスタマイズできるため、BbWシステムはさらに興味深いものとなっている。実際、この機構は二輪車用のブレーキレバーのために設計されたが、ノブを小型の位置制御サーボモータに置き換えて、自動車のブレーキペダルにも同じタイプのアブソーバが適用されることを妨げるものではない。
【0088】
結論として、このシステムは、ブレーキマスタシリンダ剛性曲線の3つの主要なパラメータを操作する可能性をドライバに提供し、ドライバの好みや運転スタイルにより適したものにすることができる。このようにして、より対話的でカスタマイズ可能な運転体験が提供される。もし、ドライバに直接操作の自由を与えなければ、自動車・二輪車メーカにとっては、顧客の好みに応じて剛性曲線のパラメータを自ら設定し、機構をロックして販売できるため、このシステムは興味深いものである。したがって、彼らは、カタログに1つの製品を掲載するだけで、剛性曲線の異なる非常に広い範囲のブレーキレバーを顧客に提供することができる。
【0089】
当業者は、偶発的な特定のニーズを満たすために、以下の請求項によって定義される保護範囲に含まれる、上述の解決策に対して多数の変更および変形を行うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】