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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-27
(54)【発明の名称】転倒検出システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/11 20060101AFI20230217BHJP
【FI】
A61B5/11 200
A61B5/11 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022563249
(86)(22)【出願日】2020-12-23
(85)【翻訳文提出日】2022-08-17
(86)【国際出願番号】 IB2020062383
(87)【国際公開番号】W WO2021130690
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】62/952,519
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/952,525
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/952,536
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/952,540
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/954,502
(32)【優先日】2019-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/954,505
(32)【優先日】2019-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/954,506
(32)【優先日】2019-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/954,507
(32)【優先日】2019-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/024,520
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】522251102
【氏名又は名称】バヤー イメージング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドゥヴァシュ、アミット
(72)【発明者】
【氏名】トゥール、ローネン
(72)【発明者】
【氏名】クレーメル、イドー
(72)【発明者】
【氏名】ケレン、アーロン シュメル
(72)【発明者】
【氏名】ジマーマン、トマー
(72)【発明者】
【氏名】オルロフスキー、ミカエル
(72)【発明者】
【氏名】ロムニッツ、ユヴァル
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンハウス、トゥサチ
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038VA04
4C038VA12
4C038VB01
4C038VC01
(57)【要約】
転倒検出システム及び方法は、スキャン・レーダー・チップによって取得されたデータが、モニタ領域内の標的を識別するために処理されるように、レーダー・チップを使用してモニタ領域をスキャンする。標的が追跡及びプロファイリングされ、その姿勢を示し、転倒検出ルールが適用される。モニタ領域の様々なセグメントの標準エネルギー・プロフィール及び時間依存エネルギー・プロフィールが生成され、モニタ領域の各標的セグメントの現在のエネルギー・プロフィールと比較される。異常が検出され、偽の転倒アラートが取り除かれ、検証された転倒アラートが生成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
転倒検出システムであって、
発振器に接続され、電磁波をモニタ領域に送信するように構成された少なくとも1つの送信アンテナ、及び
前記モニタ領域内の物体によって反射された電磁波を受信するように構成され、未加工データを生成するように動作可能な少なくとも1つの受信アンテナ
を備える、レーダー・ユニットと、
前記レーダー・ユニットから未加工データを受信するように構成され、前記受信データに基づいて転倒アラートを生成するように動作可能なプロセッサ・ユニットと、
前記転倒アラートを第三者に通信するように構成及び動作される通信モジュールと
を備える、転倒検出システム。
【請求項2】
前記プロセッサ・ユニットが、
前記未加工データを受信するように構成され、前記未加工データを処理して静止物体からの反射に関するデータを除去し、これにより、フィルタ処理済みデータを生成するように動作可能なデータ・フィルタと、
前記データ・フィルタから前記フィルタ処理済みデータを受信するように構成され、前記フィルタ処理済みデータを処理して移動標的を識別し、前記移動標的のロケーションを経時的に追跡し、これにより、標的データを生成するように動作可能な追跡モジュールと、
前記追跡モジュールから前記標的データを受信するように構成され、転倒検出ルールを適用することによって前記標的データを処理するように動作可能であり、さらに、転倒アラートを生成するように動作可能な転倒識別モジュールと
を備える、請求項1に記載の転倒検出システム。
【請求項3】
前記データ・フィルタが、メモリ・ユニット及びマイクロプロセッサを備え、前記データ・フィルタが、
第1のフレームからの未加工データ・セットの第1のセットを前記メモリ・ユニットに格納することと、
選択された時間間隔の後、第2のフレームからの未加工データ・セットの第2のセットをメモリ・ユニットに格納することと、
第2の名声データから第1のフレーム・データを減算し、これにより、フィルタ処理済みフレーム・データを生成することと
を行うように動作可能な、請求項2に記載の転倒検出システム。
【請求項4】
前記追跡モジュールが、ピーク検出器、アソシエータ、及び標的追跡器を備え、
前記ピーク検出器が、フィルタ処理済みフレーム・データを格納するように構成され、各フレーム内の極大値を識別し、これにより、前記フレームのピーク・データを生成するように動作可能であり、
前記アソシエータが、各フレームのピーク・データを格納すること、及び前記標的追跡器から追跡データを受信することを行うように構成され、前記アソシエータが、各ピークを標的物体に関連付け、これにより、標的データを生成するように動作可能であり、
前記標的追跡器が、各フレームから前記標的データを受信するように構成され、各フレーム内の各標的のロケーション値及びスピード値で標的データベースをポピュレートし、これにより、追跡データを生成するように動作可能な、
請求項2に記載の転倒検出システム。
【請求項5】
前記転倒識別モジュールが、姿勢検出器及び転倒検出器を備え、
前記姿勢検出器が、標的データをメモリ・ユニットに格納すること、各標的のエネルギー・プロフィールを生成すること、及び姿勢選択ルールを適用し、これにより、各標的の姿勢を選択することを行うように構成され、前記姿勢検出器が、各標的の姿勢履歴を前記メモリ・ユニットに格納するようにさらに動作可能な、
請求項2に記載の転倒検出システム。
【請求項6】
前記転倒識別モジュールが、姿勢検出器及び転倒検出器を備え、
前記姿勢検出器が、標的データをメモリ・ユニットに格納すること、各標的のエネルギー・プロフィールを生成すること、及び姿勢選択ルールを適用し、これにより、各標的の姿勢を選択することを行うように構成され、前記姿勢検出器が、各標的の姿勢履歴を前記メモリ・ユニットに格納するようにさらに動作可能であり、
前記転倒検出器が、前記メモリ・ユニットから前記姿勢履歴にアクセスすること、及び少なくとも1つの標的が転倒したと識別され、標的が立っていると識別されない場合、転倒アラートを生成することを行うように構成される、
請求項2に記載の転倒検出システム。
【請求項7】
前記プロセッサ・ユニットが、前記モニタ領域の標的セグメントのエネルギー・プロフィールを生成するように構成され、動作可能なプリプロセッサ、及び異常なエネルギー・プロフィールを識別するように構成され、動作可能な異常検知モジュールを備える、請求項1に記載の転倒検出システム。
【請求項8】
プロフィール・データベースをさらに備え、前記プリプロセッサが、標準エネルギー・プロフィール及び時間依存エネルギー・プロフィールで前記プロフィール・データベースをポピュレートするように動作可能な出力ユニットを備える、請求項7に記載の転倒検出システム。
【請求項9】
前記異常検出器が、前記プリプロセッサの前記出力ユニットから各標的セグメントの前記現在のエネルギー・プロフィールを受信すること、及び前記現在のエネルギー・プロフィールを、前記プロフィール・データベースに格納された前記対応する時間依存エネルギー・プロフィールと比較することを行うように動作可能な、請求項8に記載の転倒検出システム。
【請求項10】
前記レーダー・ユニットが、広大な標的領域をモニタするように構成され、前記プロセッサ・ユニットが、前記追跡モジュールから前記標的データを受信するように構成され、歩行分類ルールを適用することによって前記標的データを処理するように動作可能であり、さらに、前記広大な標的領域内の対象者の歩行スピードを計算するように動作可能な歩行分類モジュールをさらに備える、請求項1に記載の転倒検出システム。
【請求項11】
転倒検出方法であって、
発振器に接続された少なくとも1つの送信アンテナ、及び電磁波を受信するように構成された少なくとも1つの受信アンテナを備える、少なくとも1つのレーダー・ユニットを提供するステップと、
前記レーダー・ユニットから未加工データを受信するように構成され、前記受信データに基づいて転倒アラートを生成するように動作可能な、少なくとも1つのプロセッサ・ユニットを提供するステップと、
転倒アラートを第三者に通信するように構成及び動作される通信モジュールを提供するステップと、
電磁波をモニタ領域に送信するステップと、
前記モニタ領域内の物体から反射された電磁波を受信するステップと、
未加工データの複数のフレームをプロセッサ・ユニットに転送するステップと、
未加工データの前記フレームから静止物体を除去するステップと、
フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別するステップと、
前記移動標的を経時的に追跡するステップと、
姿勢を前記標的に割り当てるステップと、
姿勢履歴をメモリ・ユニットに格納するステップと、
転倒検出ルールを適用するステップと、
転倒が検出された場合、転倒アラートを生成するステップと
を含む、転倒検出方法。
【請求項12】
未加工データの前記フレームから静止物体を除去する前記ステップが、
第1のフレームから未加工データを収集するステップと、
第2のフレームから未加工データを収集するステップと、
前記第2のフレーム・データから第1のフレーム・データを減算するステップと
を含む、請求項11に記載の転倒検出方法。
【請求項13】
フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別する前記ステップが、
フィルタ処理済みデータの各フレーム内の極大値を検出するステップ、
各極大値を標的物体に関連付けるステップ
を含む、請求項11に記載の転倒検出方法。
【請求項14】
フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別する前記ステップが、
ピーク検出閾値を設定するステップと、
フィルタ処理済みデータの各フレーム内の極大値を検出するステップと、
各前記極大値のステイン領域を定義するステップと、
前記ピーク検出閾値を上回る振幅を有し、より大きい極大値の前記ステイン領域内にない極大値だけを選択することによって、ピークを選択するステップと、
各選択されたピークを標的物体に関連付けるステップと
を含む、請求項11に記載の転倒検出方法。
【請求項15】
前記移動標的を経時的に追跡する前記ステップが、
各フレーム内の各標的のロケーション値を記録するステップと、
各フレーム内の各標的のスピード値を記録するステップと
を含む、請求項14に記載の転倒検出方法。
【請求項16】
前記移動標的を経時的に追跡する前記ステップが、
各フレーム内の各標的のロケーション値を記録するステップと、
各フレーム内の各標的のスピード値を記録するステップと、
各フレーム内の標的の予想値を予測するステップと、
各標的の予想値を各標的の測定値と比較するステップと
を含む、請求項14に記載の転倒検出方法。
【請求項14】
姿勢を前記標的に割り当てる前記ステップが、
各標的のエネルギー・プロフィールを生成するステップと、
姿勢選択ルールを適用するステップと、
現在の姿勢を選択するステップと
を含む、請求項11に記載の転倒検出方法。
【請求項15】
姿勢を前記標的に割り当てる前記ステップが、
上部領域又は前記標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第1の値と、
中間領域又は前記標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第2の値と、
下部領域又は前記標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第3の値と
を割り当てることによって各標的のエネルギー・プロフィールを生成するステップを含み、
転倒検出ルールを適用する前記ステップが、前記第1の値と前記第2の値の両方より高い関連付けられた第3の値をいずれかの標的が有するとき、転倒イベントをトリガするステップを含む、請求項11に記載の転倒検出方法。
【請求項16】
前の時間間隔中に、直立姿勢の他の標的が識別されなかった場合のみ、転倒アラートを生成するステップをさらに含む、請求項15に記載の転倒検出方法。
【請求項17】
前記第1の値と前記低い方の値の両方より高い関連付けられた中間値を有する標的が識別されない場合のみ、転倒アラートを生成するステップをさらに含む、請求項15に記載の転倒検出方法。
【請求項18】
エネルギー・プロフィールのセットを生成するステップと、
前記モニタ領域を標的セグメントに区分するステップと、
学習周期の前記期間中に前記標的領域内の活動を記録するステップと、
各標的セグメントに対して、前記学習周期の各時間中の各エネルギー・プロフィールの周波数を記録することによって、時間依存プロフィール分布を記録するステップと、
標準エネルギー・プロフィール及び時間依存エネルギー・プロフィールでプロフィール・データベースをポピュレートするステップと
をさらに含む、請求項11に記載の転倒検出方法。
【請求項19】
前記モニタ領域の各標的セグメントの現在のプロフィールを選択するステップと、
各標的セグメントの前記現在のプロフィールを異常検知モジュールに通信するステップと、
各標的セグメントの前記現在のプロフィールを、前記プロフィール・データベースに格納された前記時間依存プロフィール分布と比較するステップと、
異常なエネルギー・プロフィールを識別するステップと
をさらに含む、請求項11に記載の転倒検出方法。
【請求項20】
転倒が検出された場合と、異常なエネルギー・プロフィールが検出された場合の両方で、転倒アラートを生成するステップだけをさらに含む、請求項11に記載の転倒検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年12月23日に提出された米国仮特許出願第62/952,519号、2019年12月23日に提出された米国仮特許出願第62/952,525号、2019年12月23日に提出された米国仮特許出願第62/952,536号、2019年12月23日に提出された米国仮特許出願第62/952,540号、2019年12月29日に提出された米国仮特許出願第62/954,502号、2019年12月29日に提出された米国仮特許出願第62/954,505号、2019年12月29日に提出された米国仮特許出願第62/954,506号、2019年12月29日に提出された米国仮特許出願第62/954,507号、及び2020年5月14日に提出された米国仮特許出願第63/024,520号からの優先権の利益を主張し、その内容が全体として参照により組み込まれる。
【0002】
本明細書における本開示は、転倒検出システム及び方法に関する。詳細には、本開示は、モニタ領域内の対象者が転倒した可能性があることを識別するためのレーダー・チップの使用に関し、さらに第三者にアラートすることに関する。
【背景技術】
【0003】
転倒検出のために使用されるシステムには、特に、家やアパートで一人暮らしをしていて、緊急時に助けることができる人々から孤立している高齢市民にとって重要な用途がある。このような人々にとって、転倒、負傷、又は生命を脅かす医学的状態は、長期間、家族又は支援要員によって発見されなくなる恐れがある。緊急呼出しボタンを備えるいくつかのウェアラブル及びハンドヘルド・デバイスが利用可能であるが、これらは、支援が必要なとき、他人にアラートするために手動でアクティブしなければならない。高齢者は、転倒した場合、緊急ボタンをアクティブにして誰かに助けを求めることができる位置にいないこともある。
【0004】
転倒検出に利用可能な別の解決策は、ビデオ・カメラ監視を通じたものである。それでも、ビデオ・カメラ監視は、転倒検出、又は何らかの援助をその人が必要としていることを知るために、ビデオの絶え間ない視聴を必要とするので、実行可能な解決策ではない。
【0005】
転倒検出システムの改善の必要性が残っている。本開示は、この必要性に対処する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の主題の1つの態様によれば、転倒検出システムが導入される。転倒検出システムは、発振器に接続され、電磁波をモニタ領域に送信するように構成された、少なくとも1つの送信アンテナ、及びモニタ領域内の物体によって反射された電磁波を受信するように構成され、未加工データを生成するように動作可能な少なくとも1つの受信アンテナを備える、レーダー・ユニットを含み得る。転倒検出システムは、レーダー・ユニットから未加工データを受信するように構成され、受信データに基づいて転倒アラートを生成するように動作可能な、プロセッサ・ユニットと、転倒アラートを第三者に通信するように構成及び動作される通信モジュールとをさらに含み得る。
【0007】
適切であれば、プロセッサ・ユニットは、未加工データを受信するように構成され、未加工データを処理して静止物体からの反射に関するデータを除去し、これにより、フィルタ処理済みデータを生成するように動作可能な、データ・フィルタと、データ・フィルタからフィルタ処理済みデータを受信するように構成され、フィルタ処理済みデータを処理して移動標的を識別し、移動標的のロケーションを経時的に追跡し、これにより、標的データを生成するように動作可能な、追跡モジュールと、追跡モジュールから標的データを受信するように構成され、転倒検出ルールを適用することによって標的データを処理するように動作可能であり、さらに転倒アラートを生成するように動作可能な、転倒識別モジュールとをさらに備え得る。
【0008】
追加又は代替として、データ・フィルタは、メモリ・ユニット及びマイクロプロセッサを備え、データ・フィルタは、第1のフレームからの未加工データ・セットの第1のセットをメモリ・ユニットに格納することと、選択された時間間隔の後、第2のフレームからの未加工データ・セットの第2のセットをメモリ・ユニットに格納することと、第2の名声データから第1のフレーム・データを減算し、これにより、フィルタ処理済みフレーム・データを生成することとを行うように動作可能である。
【0009】
任意選択として、追跡モジュールは、ピーク検出器、アソシエータ、及び標的追跡器を備える。したがって、ピーク検出器は、フィルタ処理済みフレーム・データを格納するように構成され、各フレーム内の極大値を識別し、これにより、フレームのピーク・データを生成するように動作可能であり得る。アソシエータは、各フレームのピーク・データを格納すること、及び標的追跡器から追跡データを受信することを行うように構成され得る。したがって、アソシエータは、各ピークを標的物体に関連付け、これにより、標的データを生成するように動作可能であり得、標的追跡器は、各フレームから標的データを受信するように構成され、各フレーム内の各標的のロケーション値及びスピード値で標的データベースをポピュレートし、これにより、追跡データを生成するように動作可能である。
【0010】
追加又は代替として、転倒識別モジュールは、姿勢検出器及び転倒検出器を備える。姿勢検出器は、標的データをメモリ・ユニットに格納すること、各標的のエネルギー・プロフィールを生成すること、及び姿勢選択ルールを適用し、これにより、各標的の姿勢を選択することを行うように構成され得、姿勢検出器は、さらに、各標的の姿勢履歴をメモリ・ユニットに格納するように動作可能である。任意選択として、転倒検出器は、メモリ・ユニットから姿勢履歴にアクセスすること、及び少なくとも1つの標的が転倒したと識別され、標的が立っていると識別されない場合、転倒アラートを生成することを行うように構成され得る。
【0011】
追加又は代替として、プロセッサ・ユニットは、モニタ領域の標的セグメントのエネルギー・プロフィールを生成するように構成され、動作可能なプリプロセッサ、及び異常なエネルギー・プロフィールを識別するように構成され、動作可能な異常検知モジュールを備える。
【0012】
任意選択として、システムは、プロフィール・データベースを含み得、プリプロセッサは、標準エネルギー・プロフィール及び時間依存エネルギー・プロフィールでプロフィール・データベースをポピュレートするように動作可能な出力ユニットを備える。
【0013】
適切であれば、異常検出器は、プリプロセッサの出力ユニットから各標的セグメントの現在のエネルギー・プロフィールを受信すること、及び現在のエネルギー・プロフィールを、プロフィール・データベースに格納された対応する時間依存エネルギー・プロフィールと比較することを行うように動作可能である。
【0014】
任意選択として、レーダー・ユニットは、広大な標的領域をモニタするように構成され、プロセッサ・ユニットは、追跡モジュールから標的データを受信するように構成され、歩行分類ルールを適用することによって標的データを処理するように動作可能であり、さらに、広大な標的領域内の対象者の歩行スピードを計算するように動作可能な歩行分類モジュールをさらに備える。
【0015】
発振器に接続された少なくとも1つの送信アンテナを備える少なくとも1つのレーダー・ユニット、及び電磁波を受信するように構成された少なくとも1つの受信アンテナを提供することと、レーダー・ユニットから未加工データを受信するように構成され、受信データに基づいて転倒アラートを生成するように動作可能な少なくとも1つのプロセッサ・ユニットを提供することと、転倒アラートを第三者に通信するように構成及び動作される通信モジュールを提供することと、電磁波をモニタ領域に送信することと、モニタ領域内の物体から反射された電磁波を受信することと、未加工データの複数のフレームをプロセッサ・ユニットに転送することと、未加工データのフレームから静止物体を除去することと、フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別することと、移動標的を経時的に追跡することと、姿勢を標的に割り当てることと、姿勢履歴をメモリ・ユニットに格納することと、転倒検出ルールを適用することと、転倒が検出された場合、転倒アラートを生成することと、というステップを含む転倒検出のための方法を教示することが本開示の別の態様である。
【0016】
任意選択として、未加工データのフレームから静止物体を除去するステップが、第1のフレームから未加工データを収集することと、第2のフレームから未加工データを収集することと、第2のフレーム・データから第1のフレーム・データを減算することとを含む。
【0017】
追加又は代替として、フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別するステップは、フィルタ処理済みデータの各フレーム内の極大値を検出することと、各極大値を標的物体に関連付けることとを含む。
【0018】
任意選択として、フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別するステップは、ピーク検出閾値を設定することと、フィルタ処理済みデータの各フレーム内の極大値を検出することと、各極大値のステイン領域を定義することと、ピーク検出閾値を上回る振幅を有し、より大きい極大値のステイン領域内にない極大値だけを選択することによって、ピークを選択することと、各選択されたピークを標的物体に関連付けることとを含み得る。
【0019】
適切であれば、移動標的を経時的に追跡するステップは、各フレーム内の各標的のロケーション値を記録することと、各フレーム内の各標的のスピード値を記録することとを含む。追加又は代替として、移動標的を経時的に追跡するステップは、各フレーム内の各標的のロケーション値を記録することと、各フレーム内の各標的のスピード値を記録することと、各フレーム内の標的の予想値を予測することと、各標的の予想値を各標的の測定値と比較することとを含む。
【0020】
任意選択として、姿勢を標的に割り当てるステップは、各標的のエネルギー・プロフィールを生成することと、姿勢選択ルールを適用することと、現在の姿勢を選択することとを含む。様々に、姿勢を標的に割り当てるステップは、上部領域又は標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第1の値と、中間領域又は標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第2の値と、下部領域又は標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第3の値とを割り当てることによって各標的のエネルギー・プロフィールを生成することを含み、転倒検出ルールを適用するステップは、第1の値と第2の値の両方より高い関連付けられた第3の値をいずれかの標的が有するとき、転倒イベントをトリガすることを含む。したがって、方法は、前の時間間隔中に、直立姿勢の他の標的が識別されなかった場合のみ、転倒アラートを生成することを含み得る。さらに、方法は、第1の値と低い方の値の両方より高い関連付けられた中間値を有する標的が識別されない場合のみ、転倒アラートを生成することを含み得る。
【0021】
適切であれば、方法は、エネルギー・プロフィールのセットを生成することと、モニタ領域を標的セグメントに区分することと、学習周期の期間中に標的領域内の活動を記録することと、各標的セグメントに対して、学習周期の各時間中の各エネルギー・プロフィールの周波数を記録することによって、時間依存プロフィール分布を記録することと、標準エネルギー・プロフィール及び時間依存エネルギー・プロフィールでプロフィール・データベースをポピュレートすることとを含み得る。
【0022】
追加又は代替として、転倒検出方法は、モニタ領域の各標的セグメントの現在のプロフィールを選択することと、各標的セグメントの現在のプロフィールを異常検知モジュールに通信することと、各標的セグメントの現在のプロフィールを、プロフィール・データベースに格納された時間依存プロフィール分布と比較することと、異常なエネルギー・プロフィールを識別することとをさらに含み得る。
【0023】
したがって、転倒検出方法は、転倒が検出された場合と、異常なエネルギー・プロフィールが検出された場合の両方で、転倒アラートを生成することだけをさらに含み得る。
【0024】
実施例をより良く理解するため、及びどのようにこれを効果に発展させ得るかを示すために、純粋に実例として、添付の図面をここで参照する。
【0025】
ここで詳細に図面を具体的に参照すると、図示の詳細は、実例のため、及び選択された実施例の例証的な議論のためだけのものであり、最も有用で、原理及び概念的な態様の容易に理解される表現であると考えられるものを提供するために、提示されることが強調される。この点に関して、基本的理解に必要なものより詳細に構造的詳細を示そうとはせず、図面を用いて行われる説明は、様々な選択された実施例がどのように実践され得るかを当業者に明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】可能な転倒検出及びアラート・システムの概略図である。
図2】転倒検出システム内のデータ・フローを示す概略ブロック図である。
図3】転倒検出方法のアクションを表すフローチャートである。
図4】画像データから静止物体を除去するための可能なアクションを表すフローチャートである。
図5】モニタ領域から収集されたデータ内の標的を生成及び追跡するための可能なアクションを表すフローチャートである。
図6】モニタ領域内の転倒イベントを検出するための可能なアクションを表すフローチャートである。
図7A】モニタ領域から収集されたデータの極座標におけるフィルタ未処理フレームの実例を示す図である。
図7B】静止物体が除去されたデータの極座標におけるフィルタ処理済みフレームの実例を示す図である。
図7C】極大値のロケーションを示す極座標におけるフィルタ処理済みデータを表す図である。
図7D】最も強い極大値ピークのロケーションを示す極座標におけるフィルタ処理済みデータを表す図である。
図7E】デカルト座標に変換されたフィルタ処理済みデータを表す図である。
図8A】データの2つのフレーム内の追跡されるピークの予想及び測定されたロケーションを示す画像である。
図8B】データの2つのフレーム内の追跡されるピークの予想及び測定されたロケーションを示す画像である。
図9A】視界から一時的に消えた標的を戻るまで追跡する一連のフレームを示す図である。
図9B】視界から一時的に消えた標的を戻るまで追跡する一連のフレームを示す図である。
図9C】視界から一時的に消えた標的を戻るまで追跡する一連のフレームを示す図である。
図9D】視界から一時的に消えた標的を戻るまで追跡する一連のフレームを示す図である。
図9E】視界から一時的に消えた標的を戻るまで追跡する一連のフレームを示す図である。
図9F】視界から一時的に消えた標的を戻るまで追跡する一連のフレームを示す図である。
図9G】視界から一時的に消えた標的を戻るまで追跡する一連のフレームを示す図である。
図9H】視界から一時的に消えた標的を戻るまで追跡する一連のフレームを示す図である。
図10A】除外された領域を通過する標的を追跡する一連のフレームを示す図である。
図10B】除外された領域を通過する標的を追跡する一連のフレームを示す図である。
図10C】除外された領域を通過する標的を追跡する一連のフレームを示す図である。
図10D】除外された領域を通過する標的を追跡する一連のフレームを示す図である。
図10E】除外された領域を通過する標的を追跡する一連のフレームを示す図である。
図10F】除外された領域を通過する標的を追跡する一連のフレームを示す図である。
図10G】除外された領域を通過する標的を追跡する一連のフレームを示す図である。
図10H】除外された領域を通過する標的を追跡する一連のフレームを示す図である。
図11】上部領域、中間領域、及び下部領域に分割された標的の可能な3次元エネルギー・プロフィールを示す図である。
図12A】立っている標的の3次元エネルギー・プロフィール特性を示す図である。
図12B】横たわっていない標的の3次元エネルギー・プロフィール特性を示す図である。
図12C】転倒した標的の3次元エネルギー・プロフィール特性を示す図である。
図12D】永続的に転倒した標的の3次元エネルギー・プロフィール特性を示す図である。
図13A】本発明の1つの態様による、時間依存エネルギー・プロフィールでデータベースをポピュレートするための例示的方法を示す概略フローチャートである。
図13B】本発明の1つの態様による、異常検知及びアラート生成のための例示的方法を示す概略フローチャートである。
図14】標的エリアの標準エネルギー・プロフィールのセットを示す図である。
図15】標的エリアの時間依存標的セグメントのエネルギー・プロフィールのセットを示す図である。
図16A】本発明の例示的実施例における通常の挙動の場合の全時間ウィンドウにわたるKLダイバージェンス値を示す。
図17A】本発明の例示的実施例における通常の挙動の場合の全時間ウィンドウにわたるKLダイバージェンス値を示す。
図18A】本発明の例示的実施例における通常の挙動の場合の全時間ウィンドウにわたるKLダイバージェンス値を示す。
図16B】本発明の例示的実施例における実際の転倒の場合の全時間ウィンドウにわたるKLダイバージェンス値を示す。
図17B】本発明の例示的実施例における実際の転倒の場合の全時間ウィンドウにわたるKLダイバージェンス値を示す。
図18B】本発明の例示的実施例における実際の転倒の場合の全時間ウィンドウにわたるKLダイバージェンス値を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示の態様は、転倒検出システム及び方法に関する。詳細には、本開示は、レーダー・チップを使用して、囲まれた部屋などのモニタ領域をスキャンすることに関する。スキャン・レーダー・チップによって取得されたデータは、モニタ領域内の標的を識別するために処理され得る。識別された標的は、転倒検出ルールが適用され、転倒イベントが検出され得るように、標的の姿勢を示すために追跡及びプロファイリングされ得る。
【0028】
転倒した物体からの標的エリア内の反射を使用して転倒アラートを生成する特定の画像処理解決策が利用可能である。それでも、これらの画像処理解決策は、対象人物の転倒と、領域内に存在する他の物体とを区別しない。たとえば、水が入った便器から反射されたエネルギーは、転倒した人物から反射されたエネルギーに似ている。必然的に、室内に存在する物体の転倒に伴う偽アラートが生成される。
【0029】
反射された信号が異常なときを識別することによって、反射された信号が標的エリアのこのセクションにとって異常でない場合、転倒アラートをブロックする改善された解決策が必要である。したがって、本開示のさらなる態様は、転倒検出時の異常を識別し、転倒アラートをフィルタ処理するためのシステム及び方法に関する。スキャン・レーダー・チップによって取得されたデータは、モニタ領域内の現在のエネルギー・プロフィールを生成するために処理され得る。現在のエネルギー・プロフィールは、転倒イベント時の異常を検出して、転倒アラートをフィルタ処理するために、時間依存エネルギー・プロフィールと比較され得る。
【0030】
必要に応じて、本発明の詳細な実施例が本明細書で開示されるが、開示の実施例は、様々な及び代替の形式で具体化され得る本発明の実例にすぎないことが理解されよう。図は必ずしも正確な縮尺ではないが、いくつかの特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張又は最小化され得る。したがって、本明細書で開示される固有の構造的及び機能的詳細は、限定するものとして解釈されるべきではなく、本発明を様々に用いるための、当業者に教示するための代表的な基礎として単に解釈されるべきである。
【0031】
必要に応じて、本開示の様々な実施例では、本明細書で説明されるような1つ又は複数のタスクは、複数の命令を実行するためのコンピューティング・プラットフォーム又は分散コンピューティング・システムなどの、データ・プロセッサによって実施され得る。任意選択として、データ・プロセッサは、命令、データ、又は同様のものを格納するための揮発性メモリを含むか、これにアクセスする。追加又は代替として、データ・プロセッサは、命令及び/又はデータを格納するための、たとえば、磁気ハードディスク、フラッシュ・ドライブ、取外し可能媒体、又は同様のものなどの、不揮発性ストレージにアクセスし得る。
【0032】
本明細書における本開示のシステム及び方法は、説明において示された、又は図面及び実例に示された、構造の詳細、及び構成要素又は方法の配置に、その用途において限定され得ないことに特に留意されたい。本開示のシステム及び方法は、他の実施例を受け入れる余地、又は様々なやり方及び技術で実践及び実行される余地があり得る。
【0033】
本明細書で説明されるものと同様又は同等の代替方法及び材料が、本開示の実施例の実践又はテストにおいて使用され得る。それでも、特定の方法及び材料が、例証のためだけに本明細書で説明される。材料、方法、及び実例は、必ずしも限定すること意図するものではない。したがって、必要に応じて、様々な実施例が、様々な手順又は構成要素を省略、代用、又は追加し得る。たとえば、方法は、説明されるものとは異なる順序で実施され得、様々なステップが、追加、省略、又は結合され得る。さらに、特定の実施例に関して説明される態様及び構成要素が、他の様々な実施例において結合され得る。
【0034】
ここで、可能な転倒検出及びアラート・システム100の概略図である図1を参照する。転倒検出システム100は、レーダー・ユニット104、プロセッサ・ユニット126、及び通信モジュール134を含む。
【0035】
レーダー・ユニット104は、送信機106及び受信機110のアレイを含む。送信機は、少なくとも1つの送信アンテナTX、又は送信アンテナ106のアレイに接続された発振器108を含み得る。したがって、送信機は、囲まれた部屋又は同様のものなどのモニタ領域105に向けられた、マイクロ波放射又は同様のものなどの電磁放射のビームを生み出すように構成され得る。受信機は、モニタ領域105内の物体102によって反射された電磁波を受信するように構成され、動作可能な、少なくとも1つの受信アンテナRX、又は受信アンテナ110のアレイを含み得る。
【0036】
プロセッサ・ユニット126は、データ・フィルタ123、追跡モジュール125、歩行分類モジュール127、及び転倒識別モジュール129などのモジュールを含み得、レーダー・ユニット104からデータを受信するように構成され、受信データに基づいて転倒アラートを生成するように動作可能であり得る。適切であれば、本明細書で説明されるように、データをプロセッサ・ユニット126に転送する前に未加工データを処理するために、プリプロセッサ112が提供され得る。
【0037】
通信モジュール134は、転倒アラートを第三者138に通信するように構成され、動作可能である。任意選択として、通信モジュール134は、たとえば、電話、コンピュータ、ウェアラブル・デバイス、又は同様のものを介して、アラートを第三者138に通信し得る、インターネットなどのコンピュータ・ネットワーク136と通信していてもよい。
【0038】
システムは、概略的に表された対象者モニタ・ステーションで使用するための、レーダー・ベース受動歩行スピード・モニタ127をさらに含み得ることに留意されたい。歩行スピード・モニタ127は、広大な標的ゾーン105に沿って進む対象者の歩行スピードの値を生成するように動作可能であり得る。歩行スピード・モニタは、少なくとも1つのレーダー・スキャン配置及びプロセッサ・ユニットを含む。
【0039】
レーダー・スキャン配置104は、広大な範囲にわたって対象者102の動きをモニタするように構成される。広大な範囲105は、およそ4~8メートルの経路に沿った持続歩行のスピードの測定に適した大きさのものである。したがって、実例として、およそ5~6平方メートルの標的ゾーンにおける動きをカバーするようにスキャン配置を定めることが好ましくなり得る。
【0040】
適切であれば、広大な標的ゾーンの長さ全体をモニタするために単一のレーダー・スキャン配置が使用され得るが、必要であれば、複数のスキャン配置が好ましくなり得る。レーダーは、典型的には、無線周波数送信アンテナの少なくとも1つのアレイ、及び無線周波数受信アンテナの少なくとも1つのアレイを含む。無線周波数送信アンテナは発振器(無線周波数信号源)に接続され、標的領域に向かって電磁波を送信するように構成され、動作可能である。無線周波数受信アンテナは、標的領域内の物体から反射して戻ってきた電磁波を受信するように構成される。
【0041】
プロセッサ・ユニット126は、データ・フィルタ123、追跡モジュール125、及び歩行分類モジュール127などのモジュールを含み得、したがって、レーダー・ユニットからデータを受信するように構成され、歩行分類ルールを適用することによって標的データを処理するように動作可能であり、さらに、対象者の歩行スピードを計算するように動作可能であり得る。
【0042】
ここで、転倒検出システム100を通じた可能なデータ・フローを示す図2のブロック図を参照する。固有の角度及び範囲で反射されたエネルギーの振幅値を典型的に含む未加工データが、レーダー・モジュール104によって生成される。未加工データ12は、たとえば図7Aに示されているものなどの、極座標における画像として表され得る。プリプロセッサ・ユニット112は、レーダー・モジュール104から未加工データ12を受信し得る。プリプロセッサ・ユニット112は、プロフィール生成器114、ボクセル選択器116、及び出力118を含む。
【0043】
データ・フィルタ123は、レーダー・モジュール104から未加工データ12を直接受信するか、代替として、プリプロセッサ・ユニット112から事前処理済みデータ14を受信してもよい。データ・フィルタ123は、静止物体からの反射に関する全てのデータを除去するために未加工データ12を処理するように動作可能な時間フィルタを含み得る。フィルタ123は、これにより、バックグラウンドが除去されたモニタ領域内の移動物体に関するデータだけを含む、図7Bに示されているものなどの、フィルタ処理済み画像16を生成し得る。
【0044】
特定の実例では、データ・フィルタ123は、メモリ・ユニット及びマイクロプロセッサを含み得る。したがって、データ・フィルタ123は、第1のフレームからの未加工データ・セットの第1のセットと、時間間隔後の第2のフレームからの未加工データ・セットの第2のセットとの両方を、メモリ・ユニットに格納し得る。マイクロプロセッサは、第2のフレーム・データから第1のフレーム・データを減算し、これにより、フィルタ処理済みフレーム・データを生成するように動作可能であり得る。データをフィルタ処理するための他の方法が、当業者には思いつくであろう。
【0045】
フィルタ処理済み画像データ16は、このデータで移動標的を識別し、識別された移動標的のロケーションを経時的に追跡して、これにより、標的データ24を生成するために、フィルタ処理済み画像データ16を処理するように動作可能な追跡モジュール125に転送され得る。
【0046】
追跡モジュール125は、検出器1252、アソシエータ1254、及び追跡器1256を含み得、モニタ領域内の標的に関するデータ24を生成するように動作可能である。検出器1252は、時間フィルタ123からフィルタ処理済み画像データ16を受信し、フィルタ処理済み画像データ16を処理して、そのエネルギー分布内の極大値ピーク18を検出する。図7Cは、極大値ピークのロケーションを示すフィルタ処理済みデータ画像16の実例を示す。
【0047】
ピーク・データ18は、アソシエータ1254に転送され得る。アソシエータ1254は、各フレームのピーク・データ18を記憶素子に格納し、各ピークを標的物体に関連付けて、さらに、各標的の単一ピーク・ロケーション(単ピーク)を生成するように動作可能である。図7Dは、極座標におけるエネルギー分布及び単ピークのロケーションを示すフィルタ処理済みデータを表す。典型的には、極座標は、図7Eに示されたものなどの、デカルト座標に変換され得る。
【0048】
追跡器125は、各フレームから標的データを受信し、各フレーム内の各標的のロケーション値及びスピード値で標的データベースをポピュレートように構成され、これにより、各フレーム内の各標的の予測ロケーション22を計算するために使用され得る追跡データを生成するように動作可能であり得る。実例として、図8A及び図8Bは、データの2つのフレーム内の追跡されるピークの予想及び測定されたロケーションを示す画像である。
【0049】
アソシエータ1254は、標的追跡器1256から追跡データを受信するようにさらに動作可能であり得る。したがって、単一ピーク20が、既存の標的の予想ロケーションと同時に起こるとき、ピークは、この既存の標的に関連付けられ得る。代替として、ピークのロケーションが、どの追跡標的とも同時に起こらない場合、ピークは、新しい標的に関連付けられ得る。
【0050】
標的データ24は、必要な場合に、転倒検出ルールを適用することによって標的データ24を処理し、転倒アラート出力26を生成するように動作可能な、歩行分類モジュール127及び/又は転倒識別モジュール129に転送され得る。
【0051】
いくつかの実例によれば、転倒識別モジュール129は、姿勢検出器及び転倒検出器を含む。姿勢検出器は、標的データをメモリ・ユニットに格納すること、各標的のエネルギー・プロフィールを生成すること、及び姿勢選択ルールを適用し、これにより、各標的の姿勢を選択することを行うように構成され得る。姿勢検出器は、各標的の姿勢履歴をメモリ・ユニットに格納するようにさらに動作可能であり得る。次いで、転倒検出器は、メモリ・ユニットから姿勢履歴にアクセスし、少なくとも1つの標的が転倒したと識別された場合、転倒アラートを生成し得る。
【0052】
図3のフローチャートをここで参照すると、上記で説明されたものなどのシステムを使用した転倒検出のための方法が教示される。方法は、本明細書で説明されるものなどのレーダー・ユニットを提供すること1302と、レーダー・ユニットから未加工データを受信するように構成され、受信データに基づいて転倒アラートを生成するように動作可能な少なくとも1つのプロセッサ・ユニットを提供することと、転倒アラートを第三者に通信するように構成及び動作される通信モジュールを提供することとを含み得る。任意選択として、プロセッサを提供することは、上記で説明されたものなどの、時間フィルタを提供すること1304と、追跡モジュールを提供すること1306と、転倒識別モジュールを提供すること1308とを含み得る。
【0053】
方法は、たとえば、電磁波をモニタ領域に送信し、モニタ領域内の物体から反射された電磁波を受信することによって、レーダーが標的領域をスキャンすること1310と、未加工データの複数のフレームをプロセッサ・ユニットに転送すること1312と、未加工データのフレームから静止物体を除去すること1314と、フィルタ処理済みデータを追跡モジュールに転送すること1316と、フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別すること1318と、標的データを転倒識別モジュールに転送すること1320と、移動標的を経時的に追跡することと、姿勢を標的に割り当てること1322と、姿勢履歴をメモリ・ユニットに格納すること1324と、転倒検出ルールを適用すること1326と、転倒が検出された場合1328、転倒アラートを生成すること1330とをさらに含み得る。
【0054】
図4のフローチャートを参照すると、図4は、画像データから静止物体を除去するための可能なアクション1400を表し、フレーム・キャプチャ・レートを選択すること1402と、第1のフレームから未加工データを収集すること1404と、おそらくフレーム・キャプチャ・レートによって判定された時間遅延の間、待機すること1406と、第2のフレームから未加工データを収集すること1408と、第2のフレーム・データから第1のフレーム・データを減算すること1410とを行うために時間フィルタが適用され得る。このやり方では、静止バックグラウンドが除去され、移動標的データだけが残ったフィルタ処理済み画像が生み出され得る。
【0055】
図5のフローチャートをここで参照すると、モニタ領域から収集されたデータ内の標的の生成1530及び追跡1550のための可能なアクションが表されている。
【0056】
方法は、フィルタ処理済みデータの各フレーム内の極大値を検出すること1510と、各極大値を標的物体に関連付けることとを含み得る。
【0057】
フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別するステップは、ピーク検出閾値を設定すること1512と、フィルタ処理済みデータの各フレーム内の極大値を検出すること1514と、極大値のそれぞれのステイン領域を定義すること1518と、ピーク検出閾値を超える振幅を有し1516、より大きい極大値のステイン領域内にない1520極大値だけを選択することによってピークを選択することとを含み得る。
【0058】
検出器からピーク・データが取得され得1532、追跡器から追跡データが取得され得る1534。したがって、各選択されたピークが標的物体に関連付けられ得る1536。任意選択として、複数のピークが共通の標的に関連付けられ得る1538。
【0059】
適切であれば、ピークが、既存の標的の予想ロケーションと一致する場合、ピークは、この既存の標的に関連付けられ得る。代替として、ピークのロケーションが、どの追跡標的とも一致しない場合、ピークは、新しい標的に関連付けられ得る。
【0060】
移動標的は、各フレーム内の各標的のロケーション値を追跡メモリ又はデータベースに記録することと、各フレーム内の各標的のスピード値を記録すること1552と、各フレーム内の標的の予想値を予測すること1554と、各標的の次の値をサンプリングすること1556と、追跡データをアソシエータに送ること1556と、各標的の予想値を各標的の測定値と比較することとによって、経時的に追跡され得る1550。
【0061】
ここで、フィルタ処理済みデータの一連のフレームを示す図9A図9Hを参照する。一連のフレームは、経時的に追跡されるモニタ領域内の移動標的を示す。追跡標的は、標的追跡ロケーションを示す小さい円で、各フレームにおいてマークされる。図9Gには標的のロケーションが示されていないことに特に留意されたい。このようなシナリオは、たとえば、データ内の標的で表されたモニタ領域内の移動物体が静止物体の背後で移動するときに発生し得る。データ・フィルタは、典型的には、フレームから静止物体を除去するはずであり、これにより、フィルタ処理済みデータ内で見えない移動物体をレンダリングする。
【0062】
フィルタ処理済みデータ内の物体は失われるが、関連付けられた標的は、追跡データベースから除去されないことに留意されたい。むしろ、欠落した標的は保持され、その予想ロケーションは、物体のピークが図9Hなどの視界に戻るとき、ピークが元の標的に再び関連付けられるように、その後のフレームのために計算される。
【0063】
ここで、フィルタ処理済みデータの一連のフレームを示す図10A図10Hを参照する。一連のフレームは、各フレーム内の断続線の長方形でマークされた、モニタ領域内の除外された領域を通過する移動標的を示す。たとえば、永続的に移動する物体がデータと干渉したとき、データから特定の領域を除外することが有用であり得る。このような永続的に移動する物体は、たとえば、揺れ動く振り子、波打つカーテン、又は同様のものであり得る。
【0064】
追跡される物体が、図10D図10Fに示されているものなどの、除外された領域内を通るとき、物体はもはや実際にはモニタされず、関連付けられた標的は、追跡データベースから除去されないことに留意されたい。むしろ、欠落した標的は保持され、その予想ロケーションは、物体のピークが、図10Gなどの除外された領域から消え去ったときに、ピークが元の標的に再び関連付けられるように、その後のフレームのために計算される。
【0065】
モニタ領域内の転倒イベントを検出するための可能なアクションを表す図6のフローチャートをここで参照すると、姿勢を標的に割り当てるフェーズ1610は、標的データを取得すること1612と、各標的のエネルギー・プロフィールを生成すること1614と、姿勢選択ルールを適用すること1616と、現在の姿勢を選択すること1618と、現在の姿勢を記録すること1620と、現在の姿勢を姿勢履歴に保存すること1622とを含み得る。
【0066】
転倒検出フェーズ1630は、全ての標的の姿勢履歴を取得すること1632と、転倒判定ルールを適用すること1634と、一方の標的の転倒が検出され1636、他方の標的が直立姿勢を割り当てられなかった1638場合のみ、アラートを提供すること1640とを含み得る。
【0067】
図11をここで参照すると、図11は、標的の可能な3次元エネルギー・プロフィールを示し、適切であれば、各標的のエネルギー・プロフィールを生成することは、上部領域又は標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第1の値を割り当てることと、中間領域又は標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第2の値を割り当てることと、下部領域又は標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第3の値を割り当てることとを含む。
【0068】
振幅の第3の値が、図12C及び図12Dに示されているものなどの、第1の値と第2の値の両方より高いときに識別され得る、たとえば、転倒した姿勢又は横たわっている姿勢などの、様々な姿勢に特徴的なエネルギー・プロフィールが定義され得る。このような姿勢は、転倒アラートを生成する。
【0069】
直立姿勢は、たとえば、第1の値、第2の値、及び第3の値が、図12Aに示されているものなどの、同様の振幅を有するとき、識別され得る。
【0070】
姿勢は、振幅の第3の値が、図12Bに示されているものなどの、第1の値と第2の値の両方より高くない場合、横たわっていないものとして単純に分類され得る。
【0071】
ここで図1に戻って参照すると、システム100は、さらに、転倒をより正確に検出し、アラートを生成するために、異常を検出するように動作可能であり得る。したがって、レーダー・ユニット104は、受信機110から受信されたデータを処理するプリプロセッサ・ユニット112も含む。
【0072】
プリプロセッサ・ユニット112は、標的エリアのエネルギー・プロフィールを生成するように構成されたプロフィール生成器114を含む。プロフィール生成器114は、標的エリアの様々なセグメントの、標準エネルギー・プロフィール122及び時間依存エネルギー・プロフィール124のセットを生成する。適切であれば、このようなエネルギー・プロフィール122は、必要に応じて予め生成され、ユニットに事前ロードされ得る。標準エネルギー・プロフィール122及び時間依存エネルギー・プロフィール124のセットは、データベース120に格納される。プリプロセッサ・ユニット112は、受信アンテナ110に到着するために反射によってかかった時間までに測定された所与の深度範囲で、(水平に沿って測定された角度の)所与の方位範囲内で受信された放射を選択することによって、モニタ領域102内の関心のある標的セグメントを選択するように構成されたセグメント選択器116も含む。プロフィール生成器114は、セグメント選択器116によって選択されたモニタ領域102の各標的セグメントの現在のエネルギー・プロフィールも生成する。出力ユニット118は、標準エネルギー・プロフィール122及び時間依存エネルギー・プロフィール124をデータベース120に送り、異常検知及びフィルタリング・アラートのために、各標的セグメントの現在のエネルギー・プロフィールを処理ユニット126に送る。出力ユニット118は、また、受信機110によって受信された未加工データを処理ユニット126に送るように構成される。出力ユニット118は、異常検知のために、関心のある選択された標的セグメントも処理ユニット126に送る。
【0073】
処理ユニット126は、出力ユニット118からデータを受信するように構成され、転倒検出ルールに基づいて転倒アラートを生成するように動作可能であり得る転倒検出モジュール128を含む。異常な転倒アラートは、出力ユニット118から、選択された標的セグメントの現在のエネルギー・プロフィールを、また、データベース120から、標準エネルギー・プロフィール122及び時間依存エネルギー・プロフィール124のセットを、受信するように構成され得る異常検知モジュール130によってフィルタ処理される。選択された標的セグメントの現在のエネルギー・プロフィールは、対応する時間依存エネルギー・プロフィールと比較され、異常な転倒アラートが取り除かれる。次いで、アラート生成器132が転倒アラートを生成し、これを、意図される受信者の通信デバイス(図示せず)に送る。転倒アラートは、受信者のスマートフォン、コンピュータ、ラップトップ、スマート・ウォッチのようなウェアラブル・デバイス、電子バンド、ウェアラブル・カラー等で、通信ネットワークを通じて受信者に通信され得る。通信ネットワークは、Bluetoothネットワーク、有線LAN、ワイヤレスLAN、WiFiネットワーク、Zigbeeネットワーク、Z-Waveネットワーク、又はイーサネット・ネットワークを含む。アラート生成器132は、テキスト・メッセージ、画像、ショート・ビデオ・メッセージ、振動信号、ブザー、ポケットベル(beeper)、ベル、ポケットベル(bleeper)、チャーパー、及びその組合せの形のアラートを生み出し得る。アラートを生成するための上記で提供されたオーディオ/振動手段は本質的に例示的なものであり、本発明の範囲を限定するべきではない。
【0074】
図13Aを参照すると、図13Aは、時間依存エネルギー・プロフィールでデータベースをポピュレートするための例示的方法を示す。標的エリアの各セクションの時間依存エネルギー・プロフィールは、エネルギー・プロフィールのセットのそれぞれが所与の時刻に選択される相対的な可能性を示す。プロセスはステップ202で始まり、ここで、標準エネルギー・プロフィール122のセットが生成され、データベース120に格納される。標準エネルギー・プロフィール122のセットは、異なるポーズ(立っている、座っている、横たわっている、歩いている、かがんでいる等…)の対象者に関連付けられた予想エネルギー分布を特徴付ける。例示的な対象者の32個の標準エネルギー・プロフィールのセットが、図14に示されている。これらの標準エネルギー・プロフィールは、長期間にわたって収集されたデータの大きいサンプルから生成される。
【0075】
ステップ204において、セグメント選択器116によって、標的エリアがいくつかの標的セグメントに区分される。ステップ206において、時間依存データを収集するための学習周期が定義される。例示的実施例では、48時間の学習周期が、1時間の時間間隔で定義される。ステップ208において、各時間間隔の間、各標的セグメントの活動が記録される。活動は、レーダー・ユニット104の受信機110によって標的セグメントから受信された反射を通じて記録される。ステップ210において、プロフィール生成器114は、標準エネルギー・プロフィールのセットから標的セグメントに最も近い一致を選択し、ステップ212において、各セグメントの時間依存エネルギー・プロフィール124を生成する。時間依存エネルギー・プロフィール124は、データベース120に格納される。
【0076】
ステップ214において、学習周期の全ての時間間隔が完了したかどうかが判定される。システムは、学習周期が終わった後でも、動作中に現状におけるプロフィールを集め続けてもよいことに留意されたい。必要であれば、より古いデータが上書き又は消去されてもよい。この様式では、前の48時間は、常に、必要に応じて24又は12個の時間間隔などの、いくつかの時間間隔に分割されてもよい。
【0077】
「はい」、つまり、学習周期の全ての時間間隔が完了した場合、時間依存エネルギー・プロフィールでデータベース120をポピュレートするプロセスは完了し、プロセスは、ステップ218で停止する。そうでなければ、ステップ216において、次の時間間隔のために各標的セグメントの活動が記録され、プロセスは、ステップ210から繰り返される。図15は、標的エリアの様々な標的セグメントの時間依存エネルギー・プロフィール124の例示的セットを示す。本明細書における用語「スーパー・ボクセル」は、「X」及び「Y」座標が特定の標的セグメントを定義する標的エリアの「標的セグメント」を指す。
【0078】
ここで、転倒アラート及びアラート生成時の異常検知のための例示的方法を示す概略フローチャートである図13Bを参照する。転倒検出ルールに基づいて標的領域102において転倒が検出された場合、ステップ302において、レーダー・ユニット104の受信機110によって、標的領域102に対応するデータが記録される。ステップ304において、プロフィール生成器114によって、標的エリア102の各標的セグメントの現在のエネルギー・プロフィールが生成され、出力ユニット118によって、処理ユニット126に送られる。ステップ306において、現在のエネルギー・プロフィールが、データベース120に格納された記録済みの時間依存エネルギー・プロフィール124と比較される。ステップ308において、比較に基づいて、転倒検出時に異常が検出されたかどうかが判定される。転倒検出時に異常が検出されなかった場合、ステップ310においてアラートが生成され、様々な手段を通じて意図される受信者に提供される。転倒検出時に異常が検出された場合、転倒アラートは取り除かれ、プロセスは、ステップ304から繰り返される。ステップ312においてプロセスは完了する。
【0079】
例示的実施例では、転倒アラート時の異常検知のプロセスは、確率分布が基準確率分布とどれだけ異なるかを測定するカルバック・ライブラー(KL:Kullback-Leibler)ダイバージェンスを使用して説明される。基準値Mは、KLダイバージェンスによって以下のように定義され、
【数1】

ここで、
【数2】

は、標的セグメントの時間依存エネルギー・プロフィール分布を指し、Pは、標的セグメントの現在のエネルギー・プロフィール分布を指す。
【0080】
<Tの場合、転倒検出時に異常がないように、閾値Tが定義される。必然的に、転倒アラートが生成され、意図される受信者に送られる。そうでない場合、M≧Tの場合、転倒検出時に異常が検出され、転倒検出が取り除かれ、アラートは生成されない。
【0081】
追加又は代替として、データベース内の情報の品質及びその多様性に基づく信頼性スコアに従って、異常スコアも提供され得る。異常スコア及び同様のものなどのパラメータに基づく判定機能を実施して、適切なアラート生成をさらに選択するための、フィルタ・メカニズムが提供され得る。
【0082】
カルバック・ライブラー(KL)ダイバージェンスを使用して説明される転倒アラートにおける異常検知のプロセスは本質的に例示的なものであり、本発明の範囲を限定するべきでないことを明確に理解されたい。任意の他の適切な確率分布関数が、本発明の範囲を限定することなく、このために使用され得る。
【0083】
図16A図17A、及び図18Aは、本発明の例示的実施例における、通常の行動の場合の全時間ウィンドウにわたるKLダイバージェンス値を示す。
【0084】
図16B図17B、及び図18Bは、本発明の例示的実施例における、実際の転倒の場合の全時間ウィンドウにわたるKLダイバージェンス値を示す。
【0085】
図16A及び図17Aの円で囲まれた点は、実際の転倒に対応しない検出された異常を表すことに留意されたい。このような異常は、典型的には、転倒検出イベントが伴わないはずなので、アラートを生成しないはずである。
【0086】
図16B及び図17Bの円で囲まれた点は、実際の転倒に対応する検出された異常を表すことに留意されたい。このような異常は、典型的には、転倒検出イベントが伴うはずであり、したがって、転倒アラートを生成するはずである。
【0087】
図16A及び図16Bは、学習周期が完了する前に記録されたダイバージェンス値を表す。対照的に、図17A及び図17Bは、学習周期が完了した後に記録されたダイバージェンス値を表す。必然的に、図17Aより多くのイベントが、図16Aにおいて異常なものとして記録されるが、これらの両方が、通常の行動を表す。
【0088】
図18Aをここで参照すると、図18Aは、実際の転倒が発生しないKLダイバージェンスを示し、緑の円で囲まれたように、いくつかの転倒検出イベントが記録されるが、対応する異常は検出されないことに気づくであろう。したがって、偽陽性が回避される。
【0089】
対照的に、図18Bでは、実際の転倒が発生した場合、これらは、転倒検出イベントを生成し、緑の円で囲まれ、イベントが異常にも対応することに留意されたい。したがって、転倒検出アラートが生成される。
【0090】
上記で説明されたシステム及び方法は、偽陽性を回避することによって、転倒検出方法に改善をもたらす。
【0091】
システムのさらなる特徴は、洗濯機の動作、又は同様のものなどの、レア・イベントのための長期メモリを保持するための能力を含み、レア・イベントは、そうでない場合、メモリの48時間のスライスだけが考慮される場合、異常であるとみなされる。
【0092】
システムは、時間依存プロフィールに基づいて標的領域内のゾーンを分類し得ることにさらに留意されたい。たとえば、ゾーンは、たとえば、主に夜間、長時間にわたって横たわっている姿勢が検出された場合、ベッド、又は、たとえば、特徴的な短期間、座っている及び/若しくは立っているプロフィールが検出された場合、トイレ、などであると識別され得る。このような分類システムは、先進的な部屋学習のための基礎を形成し得る。
【0093】
本発明の特定の特徴は、明瞭さのために、別個の実施例のコンテキストで説明されるが、単一の実施例においても組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、本開示の様々な特徴は、簡潔さのために、単一の実施例のコンテキストで説明されるが、別々に、若しくは任意の適切なサブ結合で、又は本開示の任意の他の説明される実施例において適切であるように、同様に提供されてもよい。様々な実施例のコンテキストで説明される特定の特徴は、これらの要素がないと実施例が動作不能でない限り、これらの実施例の不可欠の特徴であるとみなされるべきではない。
【0094】
本発明は、その固有の実施例と併せて説明されてきたが、他の代替形態、変更形態、変形形態、及び同等物が当業者には明らかなことが明白である。したがって、本発明の精神、及び添付の特許請求の範囲の広範な範囲に含まれる全てのこのような代替形態、変更形態、変形形態、及び同等物を包含することが意図される。さらに、以上に示された様々な実施例は、例示的なブロック図、フローチャート、及び他の例証の観点で説明される。当業者には明らかなように、示された実施例及びその様々な代替形態は、示された実例に制限されることなく実施され得る。たとえば、ブロック図及び付随する説明は、特定のアーキテクチャ、レイアウト、又は構成を義務付けるものと解釈されるべきではない。
【0095】
技術注記
本明細書で使用される技術的及び科学的用語は、本開示が関係する当業者による一般的な理解と同じ意味を有するはずである。それでも、本出願から満期になる特許の有効期間中、多くの関連システム及び方法が開発されることが予想される。したがって、コンピューティング・ユニット、ネットワーク、ディスプレイ、メモリ、サーバ、及び同様のものなどの用語の範囲は、全てのこのような新しい技術を演繹的に含むことが意図される。
【0096】
本明細書で使用されるように、用語「約(about)」は、少なくとも±10%を指す。
【0097】
用語「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(having)」、及びその同根語は、「を含むがこれらに限定されない」を意味し、挙げられた構成要素が含まれることを示すが、一般に、他の構成要素の排他を示さない。このような用語は、用語「から成る(consisting of)」及び「から本質的に成る(consisting essentially of)」を包含する。
【0098】
句「から本質的に成る」は、構成物又は方法が、追加の成分及び/又はステップを含み得るが、追加の成分及び/又はステップが、特許請求される構成物又は方法の基本的且つ斬新な特性を実質的に変化させない場合だけであることを意味する。
【0099】
本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、別途文脈が明確に指示しない限り、複数形の言及を含み得る。たとえば、用語「化合物」又は「少なくとも1つの化合物」は、その混合を含む複数の化合物を含み得る。
【0100】
単語「例示的な」は、「例、事例、又は例証として機能する」を意味するために本明細書で使用される。「例示的」と表現されるいずれかの実施例は、他の実施例より好ましい又は有利であると、必ずしも解釈されるべきではないか、他の実施例から特徴の組込みを除外するべきではない。
【0101】
単語「任意選択として」は、「いくつかの実施例では提供されるが、他の実施例では提供されない」を意味するために本明細書で使用される。本開示のいずれかの特定の実施例は、このような特徴が競合しない限り、複数の「任意選択の」特徴を含み得る。
【0102】
数値範囲が本明細書で示されるときはいつでも、示される範囲内の任意の引用される数(分数又は整数)を含むことが意図される。句、第1の指示数と第2の指示数「との間の範囲(ranging)/範囲(range)」及び第1の指示数「から(from)」第2の指示数まで「(to)」の「範囲(ranging)/範囲(range)」は、本明細書では、入れ替え可能なように使用され、第1及び第2の示された数、及びその間の全ての分数及び整数を含むことが意図される。したがって、範囲形式での表現は、単に便宜上及び簡潔さのためのものであり、本開示の範囲に対する柔軟性のない限定であると解釈されるべきでないことを理解されたい。したがって、範囲の表現は、可能なサブ範囲全て、及びこの範囲内の個々の数値を、具体的に開示したとみなされるべきではない。たとえば、1から6までなどの範囲の表現は、1から3まで、1から4まで、1から5まで、2から4まで、2から6まで、3から6まで等などのサブ範囲、並びに、たとえば1、2、3、4、5、及び6などのこの範囲内の個々の数字、並びに、非整数の中間値を具体的に開示したとみなされるべきではない。これは、範囲の幅に関わらず適用される。
【0103】
本開示の特定の特徴は、明瞭さのために、別個の実施例のコンテキストで説明されるが、単一の実施例においても組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、本開示の様々な特徴は、簡潔さのために、単一の実施例のコンテキストで説明されるが、別々に、若しくは任意の適切なサブ結合で、又は本開示の任意の他の説明される実施例において適切であるように、同様に提供されてもよい。様々な実施例のコンテキストで説明される特定の特徴は、これらの要素がないと実施例が動作不能でない限り、これらの実施例の不可欠の特徴であるとみなされるべきではない。
【0104】
本開示は、その固有の実施例と併せて説明されてきたが、他の代替形態、変更形態、及び変形形態が当業者には明らかなことが明白である。したがって、添付の特許請求の精神及び広範な範囲に含まれる全てのこのような代替形態、変更形態、及び変形形態を包含することが意図される。
【0105】
本明細書において言及される全ての公報、特許、及び特許出願は、各個々の公報、特許、又は特許出願が、参照により本明細書に組み込まれるものと具体的且つ個別に示される場合と同じ程度まで、本明細書において、全体として参照により本明細書に組み込まれる。さらに、本出願における任意の参照の引用又は識別は、このような参照が従来技術として本開示に利用可能であることを認めるものと解釈されてはならない。セクション見出しが使用される場合、これらは、必ずしも限定するものと解釈されるべきではない。
【0106】
開示の主題の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義され、上記で説明された様々な特徴の結合とサブ結合の両方、及び前述の説明を読むと当業者に思いつくはずの変形形態とその変更形態を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図8A
図8B
図9A-9H】
図10A-10H】
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
【手続補正書】
【提出日】2022-08-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
転倒検出システムであって、
発振器に接続され、電磁波をモニタ領域に送信するように構成された少なくとも1つの送信アンテナ、及び
前記モニタ領域内の物体によって反射された電磁波を受信するように構成され、未加工データを生成するように動作可能な少なくとも1つの受信アンテナ
を備える、レーダー・ユニットと、
前記レーダー・ユニットから未加工データを受信するように構成され、前記受信データに基づいて転倒アラートを生成するように動作可能なプロセッサ・ユニットと、
前記転倒アラートを第三者に通信するように構成及び動作される通信モジュールと
を備え
前記プロセッサ・ユニットが、
前記未加工データを受信するように構成され、前記未加工データを処理して静止物体からの反射に関するデータを除去し、これにより、フィルタ処理済みデータを生成するように動作可能なデータ・フィルタと、
前記データ・フィルタから前記フィルタ処理済みデータを受信するように構成され、前記フィルタ処理済みデータを処理して移動標的を識別し、前記移動標的のロケーションを経時的に追跡し、これにより、標的データを生成するように動作可能な追跡モジュールと、
前記追跡モジュールから前記標的データを受信するように構成され、転倒検出ルールを適用することによって前記標的データを処理するように動作可能であり、さらに、転倒アラートを生成するように動作可能な転倒識別モジュールと
を備え
前記データ・フィルタが、メモリ・ユニット及びマイクロプロセッサを備え、前記データ・フィルタが、
第1のフレームからの未加工データ・セットの第1のセットを前記メモリ・ユニットに格納することと、
選択された時間間隔の後、第2のフレームからの未加工データ・セットの第2のセットをメモリ・ユニットに格納することと、
第2の名声データから第1のフレーム・データを減算し、これにより、フィルタ処理済みフレーム・データを生成することと
を行うように動作可能な転倒検出システム。
【請求項2】
前記追跡モジュールが、ピーク検出器、アソシエータ、及び標的追跡器を備え、
前記ピーク検出器が、フィルタ処理済みフレーム・データを格納するように構成され、各フレーム内の極大値を識別し、これにより、前記フレームのピーク・データを生成するように動作可能であり、
前記アソシエータが、各フレームのピーク・データを格納すること、及び前記標的追跡器から追跡データを受信することを行うように構成され、前記アソシエータが、各ピークを標的物体に関連付け、これにより、標的データを生成するように動作可能であり、
前記標的追跡器が、各フレームから前記標的データを受信するように構成され、各フレーム内の各標的のロケーション値及びスピード値で標的データベースをポピュレートし、これにより、追跡データを生成するように動作可能な、
請求項に記載の転倒検出システム。
【請求項3】
前記転倒識別モジュールが、姿勢検出器及び転倒検出器を備え、
前記姿勢検出器が、標的データをメモリ・ユニットに格納すること、各標的のエネルギー・プロフィールを生成すること、及び姿勢選択ルールを適用し、これにより、各標的の姿勢を選択することを行うように構成され、前記姿勢検出器が、各標的の姿勢履歴を前記メモリ・ユニットに格納するようにさらに動作可能な、
請求項に記載の転倒検出システム。
【請求項4】
前記転倒識別モジュールが、姿勢検出器及び転倒検出器を備え、
前記姿勢検出器が、標的データをメモリ・ユニットに格納すること、各標的のエネルギー・プロフィールを生成すること、及び姿勢選択ルールを適用し、これにより、各標的の姿勢を選択することを行うように構成され、前記姿勢検出器が、各標的の姿勢履歴を前記メモリ・ユニットに格納するようにさらに動作可能であり、
前記転倒検出器が、前記メモリ・ユニットから前記姿勢履歴にアクセスすること、及び少なくとも1つの標的が転倒したと識別され、標的が立っていると識別されない場合、転倒アラートを生成することを行うように構成される、
請求項に記載の転倒検出システム。
【請求項5】
前記プロセッサ・ユニットが、前記モニタ領域の標的セグメントのエネルギー・プロフィールを生成するように構成され、動作可能なプリプロセッサ、及び異常なエネルギー・プロフィールを識別するように構成され、動作可能な異常検知モジュールを備え
プロフィール・データベースをさらに備え、前記プリプロセッサが、標準エネルギー・プロフィール及び時間依存エネルギー・プロフィールで前記プロフィール・データベースをポピュレートするように動作可能な出力ユニットを備える、請求項1に記載の転倒検出システム。
【請求項6】
前記異常検出器が、前記プリプロセッサの前記出力ユニットから各標的セグメントの前記現在のエネルギー・プロフィールを受信すること、及び前記現在のエネルギー・プロフィールを、前記プロフィール・データベースに格納された前記対応する時間依存エネルギー・プロフィールと比較することを行うように動作可能な、請求項に記載の転倒検出システム。
【請求項7】
転倒検出方法であって、
発振器に接続された少なくとも1つの送信アンテナ、及び電磁波を受信するように構成された少なくとも1つの受信アンテナを備える、少なくとも1つのレーダー・ユニットを提供するステップと、
前記レーダー・ユニットから未加工データを受信するように構成され、前記受信データに基づいて転倒アラートを生成するように動作可能な、少なくとも1つのプロセッサ・ユニットを提供するステップと、
転倒アラートを第三者に通信するように構成及び動作される通信モジュールを提供するステップと、
電磁波をモニタ領域に送信するステップと、
前記モニタ領域内の物体から反射された電磁波を受信するステップと、
未加工データの複数のフレームをプロセッサ・ユニットに転送するステップと、
未加工データの前記フレームから静止物体を除去するステップと、
フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別するステップと、
前記移動標的を経時的に追跡するステップと、
姿勢を前記標的に割り当てるステップと、
姿勢履歴をメモリ・ユニットに格納するステップと、
転倒検出ルールを適用するステップと、
転倒が検出された場合、転倒アラートを生成するステップと
を含み、
未加工データの前記フレームから静止物体を除去する前記ステップが、
第1のフレームから未加工データを収集するステップと、
第2のフレームから未加工データを収集するステップと、
前記第2のフレーム・データから第1のフレーム・データを減算するステップと
を含む、転倒検出方法。
【請求項8】
フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別する前記ステップが、
フィルタ処理済みデータの各フレーム内の極大値を検出するステップ、
各極大値を標的物体に関連付けるステップ
を含む、請求項に記載の転倒検出方法。
【請求項9】
フィルタ処理済みデータ内の移動標的を識別する前記ステップが、
ピーク検出閾値を設定するステップと、
フィルタ処理済みデータの各フレーム内の極大値を検出するステップと、
各前記極大値のステイン領域を定義するステップと、
前記ピーク検出閾値を上回る振幅を有し、より大きい極大値の前記ステイン領域内にない極大値だけを選択することによって、ピークを選択するステップと、
各選択されたピークを標的物体に関連付けるステップと
を含む、請求項に記載の転倒検出方法。
【請求項10】
前記移動標的を経時的に追跡する前記ステップが、
各フレーム内の各標的のロケーション値を記録するステップと、
各フレーム内の各標的のスピード値を記録するステップと
を含む、請求項に記載の転倒検出方法。
【請求項11】
前記移動標的を経時的に追跡する前記ステップが、
各フレーム内の各標的のロケーション値を記録するステップと、
各フレーム内の各標的のスピード値を記録するステップと、
各フレーム内の標的の予想値を予測するステップと、
各標的の予想値を各標的の測定値と比較するステップと
を含む、請求項に記載の転倒検出方法。
【請求項12】
姿勢を前記標的に割り当てる前記ステップが、
各標的のエネルギー・プロフィールを生成するステップと、
姿勢選択ルールを適用するステップと、
現在の姿勢を選択するステップと
を含む、請求項に記載の転倒検出方法。
【請求項13】
姿勢を前記標的に割り当てる前記ステップが、
上部領域又は前記標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第1の値と、
中間領域又は前記標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第2の値と、
下部領域又は前記標的から反射されたエネルギーの振幅に関する第3の値と
を割り当てることによって各標的のエネルギー・プロフィールを生成するステップを含み、
転倒検出ルールを適用する前記ステップが、前記第1の値と前記第2の値の両方より高い関連付けられた第3の値をいずれかの標的が有するとき、転倒イベントをトリガするステップを含む、請求項に記載の転倒検出方法。
【請求項14】
前の時間間隔中に、直立姿勢の他の標的が識別されなかった場合のみ、転倒アラートを生成するステップをさらに含む、請求項1に記載の転倒検出方法。
【請求項15】
前記第1の値と前記低い方の値の両方より高い関連付けられた中間値を有する標的が識別されない場合のみ、転倒アラートを生成するステップをさらに含む、請求項1に記載の転倒検出方法。
【請求項16】
エネルギー・プロフィールのセットを生成するステップと、
前記モニタ領域を標的セグメントに区分するステップと、
学習周期の前記期間中に前記標的領域内の活動を記録するステップと、
各標的セグメントに対して、前記学習周期の各時間中の各エネルギー・プロフィールの周波数を記録することによって、時間依存プロフィール分布を記録するステップと、
標準エネルギー・プロフィール及び時間依存エネルギー・プロフィールでプロフィール・データベースをポピュレートするステップと
をさらに含む、請求項に記載の転倒検出方法。
【請求項17】
前記モニタ領域の各標的セグメントの現在のプロフィールを選択するステップと、
各標的セグメントの前記現在のプロフィールを異常検知モジュールに通信するステップと、
各標的セグメントの前記現在のプロフィールを、前記プロフィール・データベースに格納された前記時間依存プロフィール分布と比較するステップと、
異常なエネルギー・プロフィールを識別するステップと
をさらに含む、請求項に記載の転倒検出方法。
【請求項18】
転倒が検出された場合と、異常なエネルギー・プロフィールが検出された場合の両方で、転倒アラートを生成するステップだけをさらに含む、請求項に記載の転倒検出方法。
【国際調査報告】