(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-28
(54)【発明の名称】組織ターゲットの区別のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61B 1/045 20060101AFI20230220BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20230220BHJP
A61B 1/06 20060101ALI20230220BHJP
【FI】
A61B1/045 615
A61B1/00 731
A61B1/06 611
A61B1/00 512
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022535635
(86)(22)【出願日】2020-12-14
(85)【翻訳文提出日】2022-07-29
(86)【国際出願番号】 US2020064894
(87)【国際公開番号】W WO2021119604
(87)【国際公開日】2021-06-17
(32)【優先日】2019-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507252100
【氏名又は名称】ケムイメージ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】ズリムセック・アリッサ
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン・マシュー
(72)【発明者】
【氏名】シ・レイ
(72)【発明者】
【氏名】ゴマー・ヘザー
(72)【発明者】
【氏名】タジク・ショーナ
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161CC06
4C161LL01
4C161LL08
4C161NN01
4C161PP11
4C161QQ02
4C161QQ03
4C161QQ04
4C161QQ09
4C161RR04
4C161SS21
(57)【要約】
サンプルおよび他の目的の化合物を検出するためのシステムおよび方法が、本明細書に開示される。システムは、様々な異なる波長域で光を放出するように構成された照明源と、光学フィルタと、カメラチップと、第1の照明源によって放出された光をターゲットに向け、ターゲットから反射された光を少なくとも1つのカメラチップに向けるように構成された光路と、を含むことができる。照明源および光学フィルタは、ターゲット組織に対応する第1の同調状態と、背景組織に対応する第2の同調状態との間で遷移可能である。システムは、異なる同調状態で画像を記録し、記録された画像に基づいてターゲット組織に対応するスコア画像を生成するように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
光を放出するように構成された照明源であって、前記光は、紫外線(UV)、可視光(VIS)、近赤外線(NIR)、可視近赤外線(VIS-NIR)、短波赤外線(SWIR)、拡張短波赤外線(eSWIR)、近赤外線-拡張短波赤外線(NIR-eSWIR)、中波赤外線(MIR)または長波赤外線(LWIR)光の少なくとも1つを含む、照明源と、
光学フィルタと、
少なくとも1つのカメラチップと、
前記第1の照明源によって放出された前記光をターゲットに向け、前記ターゲットから反射された前記光を前記少なくとも1つのカメラチップに向けるように構成された光路と、
を含み、
前記照明源および前記光学フィルタは、ターゲット組織に対応する第1の同調状態と、背景組織に対応する第2の同調状態との間で遷移可能であり、
前記少なくとも1つのカメラチップは、
前記照明源および前記光学フィルタが前記第1の同調状態にあるときに第1の画像を記録し、
前記照明源および前記光学フィルタが前記第2の同調状態にあるときに第2の画像を記録し、
前記第1の画像および前記第2の画像に基づいて前記ターゲット組織に対応するスコア画像を生成するように構成されている、装置。
【請求項2】
前記照明源は、発光ダイオード(LED)、スーパーコンティニュームレーザー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセントデバイス、蛍光灯、ガス放電ランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、および誘導ランプのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記照明源は第1の照明源を含み、前記装置は、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光の少なくとも1つを放出する第2の照明源をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記光学フィルタは、液晶フィルタ、ほぼリアルタイムまたはリアルタイムで光束を変更するように制御され得る液晶オンシリコン(LCoS)、回転フィルタホイール、MCF、およびCFからなる群から選択されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのカメラチップは、第1のカメラチップおよび第2のカメラチップを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記光路に結合された光学部品をさらに含み、前記光学部品は、前記第1の照明源によって放出された前記光の第1の部分を前記第1のカメラチップに向けて前記光の前記第1の部分から前記第1の画像を生成させ、前記第1の照明源によって放出された前記光の第2の部分を前記第2のカメラチップに向けて前記光の前記第2の部分から前記第2の画像を生成させるように構成されている、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのカメラチップは、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光のうちの少なくとも1つに感度を有する焦点面アレイを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
生体サンプルを分析する方法であって、
紫外線(UV)、可視光(VIS)、近赤外線(NIR)、可視近赤外線(VIS-NIR)、短波赤外線(SWIR)、拡張短波赤外線(eSWIR)、近赤外線-拡張短波赤外線(NIR-eSWIR)、中波赤外線(MIR)、または長波赤外線(LWIR)光の少なくとも1つを放出するよう構成された照明源から光を放出することと、
光学フィルタを通して光路を介して前記光を伝送することであって、
前記照明源および前記光学フィルタは、前記生体サンプルのターゲット組織に対応する第1の同調状態と、前記生体サンプルの背景組織に対応する第2の同調状態との間で遷移可能である、ことと、
前記光を少なくとも1つのカメラチップ上で集めることと、
前記照明源および前記光学フィルタが前記第1の同調状態にあるときに第1の画像を記録することと、
前記照明源および前記光学フィルタが前記第2の同調状態にあるときに第2の画像を記録することと、
前記第1の画像および前記第2の画像に基づいて前記ターゲット組織に対応するスコア画像を生成することと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記照明源は、発光ダイオード(LED)、スーパーコンティニュームレーザー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセントデバイス、蛍光灯、ガス放電ランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、および誘導ランプのうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記照明源は、発光ダイオード(LED)、スーパーコンティニュームレーザー、および有機発光ダイオード(OLED)のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記照明源は第1の照明源を含み、前記装置は、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光のうちの少なくとも1つを放出する第2の照明源をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記光学フィルタは、液晶フィルタ、ほぼリアルタイムまたはリアルタイムで光束を変更するように制御され得る液晶オンシリコン(LCoS)、回転フィルタホイール、MCF、およびCFからなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つのカメラチップは、第1のカメラチップおよび第2のカメラチップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記光を少なくとも1つのカメラチップ上で集めることは、
前記光路に結合された光学部品を介して、前記照明源によって放出された前記光の第1の部分を前記第1のカメラチップに向けて前記光の前記第1の部分から前記第1の画像を生成させることと、
前記光学部品を介して、前記照明源によって放出された前記光の第2の部分を前記第2のカメラチップに向けて前記光の前記第2の部分から前記第2の画像を生成させることと、
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つのカメラチップは、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光のうちの少なくとも1つに感度を有する焦点面アレイを含む、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2019年12月12日に出願された、DISCRIMINATION OF TISSUE TARGETS WITH A COMBINATION OF SOURCE MODULATION AND IMAGING FILTERING IN THE VIS-NIR-SWIRと題する米国仮特許出願第62/947,261号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
〔背景〕
手術中に組織および解剖学的構造を可視化することは、組織の意図しない切断または損傷を避けるために重要である。手術部位の可視化は、視野の妨げになる、血液、脂肪、動脈、静脈、筋肉、筋膜の存在により、最も経験豊富な外科医にとっても困難である。外科医が手術部位を正確に可視化し、不明瞭なターゲットの位置を特定するのを助けるためには、非接触かつ無試薬である、リアルタイム術中イメージングツールが必要である。分子化学イメージングは、コンフォーマルフィルタ(CF)、液晶チューナブルフィルタ(LCTF)、多重共役フィルタ(multi-conjugate filters)(MCF)を含む技術により、組織および解剖学的構造を可視化するのに使用されてきた。しかし、より良いマージン、浸透深度、構造の識別を提供するために、新奇な方法で組織および解剖学的構造の可視化をさらに改善することが引き続き望まれている。
【0003】
〔概要〕
以下の概要は、発明の性質および内容を簡潔に示す。ただし、この概要は、任意の請求項の範囲または意味を解釈または制限するために使用されないことを理解した上で提出される。
【0004】
一実施形態では、本開示は、装置またはシステムに向けられており、これは:光を放出するように構成された照明源であって、光は、紫外線(UV)、可視光(VIS)、近赤外線(NIR)、可視近赤外線(VIS-NIR)、短波赤外線(SWIR)、拡張短波赤外線(eSWIR)、近赤外線-拡張短波赤外線(NIR-eSWIR)、中波赤外線(MIR)または長波赤外線(LWIR)光の少なくとも1つを含む、照明源と;光学フィルタと;少なくとも1つのカメラチップと;第1の照明源によって放出された光をターゲットに向け、ターゲットから反射された光を少なくとも1つのカメラチップに向けるように構成された光路と、を含むことができる。照明源および光学フィルタは、ターゲット組織に対応する第1の同調状態と、背景組織に対応する第2の同調状態との間で遷移可能であり得る。少なくとも1つのカメラチップは、照明源および光学フィルタが第1の同調状態にあるときに第1の画像を記録し、照明源および光学フィルタが第2の同調状態にあるときに第2の画像を記録し、第1の画像および第2の画像に基づいてターゲット組織に対応するスコア画像を生成するように構成されることができる。
【0005】
照明源は、変調照明源、または非変調もしくは広帯域照明源(例えば、石英タングステンハロゲン照明源)を含むことができる。
【0006】
別の実施形態では、照明源は、発光ダイオード(LED)、スーパーコンティニュームレーザー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセントデバイス、蛍光灯、ガス放電ランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、または誘導ランプの少なくとも1つを含む。
【0007】
別の実施形態では、照明源は第1の照明源を含み得、装置は、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光の少なくとも1つを放出する第2の照明源をさらに含み得る。第2の照明源は、変調照明源、または非変調もしくは広帯域照明源(例えば、石英タングステンハロゲン照明源)を含むことができる。
【0008】
別の実施形態では、光学フィルタは、液晶フィルタ、ほぼリアルタイムまたはリアルタイムで光束を変更するように制御され得る液晶オンシリコン(LCoS)、回転フィルタホイール、MCF、およびCFからなる群から選択され得る。
【0009】
一実施形態では、装置は、光路に結合された光学部品をさらに含むことができ、光学部品は、第1の照明源によって放出された光の第1の部分を第1のカメラチップに向けて光の第1の部分から第1の画像を生成させ、第1の照明源によって放出された光の第2の部分を第2のカメラチップに向けて光の第2の部分から第2の画像を生成させるように構成されている。
【0010】
一実施形態では、少なくとも1つのカメラチップは、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光のうちの少なくとも1つに感度を有する焦点面アレイを含む。
【0011】
一実施形態では、生体サンプルを分析する方法があり、この方法は、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光の少なくとも1つを放出する照明源から光を放出することと;光路を介して生体サンプルに光を伝導することと;生体サンプルから反射された光を少なくとも1つのカメラチップ上で集めることと;照明源および光学フィルタが第1の同調状態にあるときに第1の画像を記録することと;照明源および光学フィルタが第2の同調状態にあるときに第2の画像を記録することと;第1の画像および第2の画像に基づいてターゲット組織に対応するスコア画像を生成することと、を含む。
【0012】
別の実施形態では、本開示は、装置またはシステムの前述の実施形態のいずれかを使用または操作する方法に向けられている。
【0013】
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、その一部を構成するものであり、本発明の実施形態を示し、書面の説明と共に、本発明の原理、特性、および特徴を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】調整可能な照明源がVIS光およびNIR光を生成し、LCTFステージが内視鏡とVIS-NIRカメラチップとの間の光路に位置付けられる、装置および分析方法の一実施形態を示す。
【
図2】調整可能な照明源がVIS光およびNIR光を生成し、LCTFステージが内視鏡とVIS-NIRカメラチップとの間の光路に位置付けられる、装置および分析方法の一実施形態を示す。
【
図3】調整可能な照明源が、VIS-NIR光を透過しSWIR光を反射する光学部品と連動して動作し、それによってVIS-NIR光をVIS-NIR FPAカメラチップに伝導し、SWIR光をSWIR FPAカメラチップに反射する、装置および分析方法の一実施形態を示す。
【
図4】調整可能な照明源がVIS-NIR FPAカメラチップと連動して動作し、VIS-NIR CFまたはMCFが内視鏡とVIS-NIR FPAカメラチップとの間の光路に位置付けられる、装置および分析方法の一実施形態を示す。
【
図5】調整可能な照明源がSWIR FPAカメラチップと連動して動作し、SWIR CFまたはMCFが内視鏡とSWIR FPAカメラチップとの間の光路に位置付けられる、装置および分析方法の一実施形態を示す。
【
図6】調整可能な照明源が、VIS-NIR光を透過しSWIR光を反射する光学部品と連動して動作し、それによってVIS-NIR光を、CFまたはMCFを通してVIS-NIR FPAカメラチップに伝導し、SWIR光を、CFまたはMCFを通してSWIR FPAカメラチップに反射する、装置および分析方法の一実施形態を示す。
【
図7】調整可能な照明源がハロゲンランプ照明源と連動して動作して、混合スペクトル光を光学部品に伝導し、光学部品がSWIR光を、CFまたはMCFを通してSWIR FPAカメラチップに反射し、VIS-NIR光をVIS-NIR FPAカメラチップに伝導する、装置および分析方法の一実施形態を示す。
【
図8】単一カメラ画像取得システムのタイミング図を示す。
【
図9】ターゲットの区別のための画像取得システムの同調状態を選択するプロセスを示す。
【
図10A】LCTFステージの様々な同調状態を示すプロットを示す。
【
図10B】調整可能なLED照明源出力を示すプロットを示す。
【
図10C】調整可能なLED照明源出力および選択されたLCTF同調状態の複合プロファイルを示すプロットを示す。
【
図11】ターゲットの区別のために画像取得システムが実行するプロセスを示す。
【0015】
〔詳細な説明〕
本開示は、記述された特定のシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品に限定されるものではなく、それは、これらが変化し得るためである。説明で使用される用語は、特定のバージョンまたは実施形態を説明する目的のものにすぎず、範囲を限定することを意図するものではない。
【0016】
本文書で使用される単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈上明らかに別段の規定がない限り、複数形の参照物を含む。特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本開示のいかなる内容も、本開示に記載された実施形態が、先行発明によりかかる開示に先行する権利を有しないことを認めるものとして解釈されるべきではない。本文書で使用される用語「含む」は、「含むが、それに限定されない」ことを意味する。
【0017】
以下に説明する実施形態は、網羅的であること、または、教示を、以下の詳細な説明に開示される正確な形態に限定することを意図していない。むしろ、実施形態は、当業者が本教示の原理および実践を認識し、理解できるように選択され、説明される。
【0018】
本開示は、照明光子でサンプルを照明し、カメラチップによってサンプルから相互作用光子を収集し、カメラチップによって収集および撮像された相互作用光子から2つ以上のサンプル画像を生成し、ターゲットスコア画像を生成するように2つ以上のサンプル画像を融合するように設計された、システム、方法、およびコンピュータプログラム製品を企図する。ターゲットスコア画像は、2つ以上のサンプル画像を融合するように、2つ以上のサンプル画像に数学演算を適用することによって生成される。ターゲットスコア画像は、相互作用光子から形成される2つ以上のサンプル画像のうちのいずれか1つで可能であるよりも大きなコントラストおよび情報を有する。本開示のさらなる詳細は、以下に提供される。
【0019】
照明源
照明源は、限定されず、消費電力、放出スペクトル、パッケージング、熱出力などの他の補助的要件を満たしながら、照明に必要な光子を生成するのに有用な任意の供給源とすることができる。いくつかの実施形態では、照明源は、LED、白熱灯、ハロゲンランプ、スーパーコンティニュームレーザー、OLED、エレクトロルミネセントデバイス、蛍光灯、ガス放電ランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、誘導ランプ、またはこれらの照明源の任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、照明源は、調整可能な照明源であり、これは、照明源によって生成される光子が、任意の所望の波長範囲内にあるように選択され得ることを意味する。いくつかの実施形態では、照明源は、単一の波長を有する光子である、単色光子を生成する。いくつかの実施形態では、照明源は、複数の波長、または光子波長の範囲である通過帯域を有する光子である、多色光子を生成する。調整可能な照明源の選択された波長は、限定されず、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、およびLWIR範囲内の任意の通過帯域であり得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、照明源はスーパーコンティニュームレーザーであり、スーパーコンティニュームレーザーは、波長範囲全体にわたって光子の連続出力を発生させる。スーパーコンティニュームレーザーは、複数の非線形光学プロセスが励起レーザービームに一緒に作用し、それによって元の励起レーザービームのスペクトル広がりを引き起こすので、白色を生成するように見える。例えば、励起レーザービームは、微細構造の光ファイバーに通すことができる。スーパーコンティニュームレーザーは、いくつかの実施形態において、約400nm~約2400nmの波長範囲にわたって連続出力を達成することができる。他の実施形態では、スーパーコンティニュームレーザーは、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、LWIR、または前述した範囲のうちの1つ以上の組み合わせの範囲において連続出力を発生させる。
【0021】
光の上記範囲は、約180nm~約380nm(UV)、約380nm~約720nm(VIS)、約400nm~約1100nm(VIS-NIR)、約850nm~約1800nm(SWIR)、約1200nm~約2450nm(eSWIR)、約720nm~約2500nm(NIR-eSWIR)、約3000nm~約5000nm(MIR)または約8000nm~約14000nm(LWIR)の波長に対応する。上記の範囲は、単独で用いてもよいし、列挙した範囲のいずれかの組み合わせで用いてもよい。このような組み合わせには、隣接する(連続的な)範囲、重なり合う範囲、および重なり合わない範囲が含まれる。範囲の組み合わせは、複数の照明源を含むことによって、照明源をフィルタリングすることによって、またはUVもしくは青色光などの高エネルギー放出を、より長い波長を有する低エネルギー光に変換する蛍光体および/もしくは量子ドットなどの少なくとも1つの成分を加えることによって達成され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、照明源は変調されている。本明細書で使用されるように、照明源が「変調される」場合、照明源によって生成される光の波長通過帯域が、少なくとも1つの所望のスペクトル範囲内で選択可能であることを意味する。光は単一波長であってもよいし、可変スペクトル形状を有する複数の波長を含んでいてもよい。照明源のこのような変調は、限定されず、代替的に「照明源変調」と呼ばれる。いくつかの実施形態では、照明源は、照明源の明るさ、または光束を制御することによってのみ変調される。例えば、照明源は、照明源の光束を減少させるために、より低い電力で動作されてもよく、光の選択された波長または全スペクトル範囲において照明源を効果的に減光させることができる。あるいは、照明源は、照明源と分析されるサンプルとの間に減光フィルタを位置付け、サンプルに到達する光束を減少させることで、変調される。
【0023】
いくつかの実施形態では、照明源は照明素子のアレイであり、各照明素子は選択された波長の光を放出する。このような実施形態では、照明素子の光束および/または放出スペクトルは、単独で、または照明素子のグループにおいて、調整および/または制御される。これにより、光の全体的な放出波長および照明源によって放出される波長の光束が変更される。
【0024】
照明素子が照明アレイおよび照明源の一部として含まれる場合、照明素子は、制御入力に対する迅速な応答、狭い光帯域幅、および照明素子から放出される光束を迅速かつ予測可能に変更する能力のうちの少なくとも1つが可能でなければならない。照明アレイ内に含めるのに適したこのような有用な照明素子の例としては、発光ダイオード(LED)、スーパーコンティニュームレーザー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセントデバイス、蛍光灯、ガス放電ランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、誘導ランプ、またはこれらの照明源の任意の組み合わせが挙げられる。各照明素子の選択された波長は、限定されず、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、LWIRの範囲内で光電効果または光子励起により放出される任意の通過帯域または波長とすることができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、照明源変調は、照明源とサンプルとの間の光路にフィルタを位置付けることによって達成される。フィルタの選択は、限定されない。いくつかの実施形態では、フィルタは、光の選択された波長を透過させるバンドパスフィルタなどの固定フィルタである。固定フィルタには、吸収フィルタ、干渉フィルタ、およびダイクロイックフィルタが含まれる。いくつかの実施形態では、フィルタは、減光フィルタである。減光フィルタは、光束の一定の減少を有することができ、または可変であり、それによって制御されることができる。いくつかの実施形態では、フィルタは、ほぼリアルタイムでまたはリアルタイムで光束を変化させるように制御することができる液晶フィルタまたはLCoSである。いくつかの実施形態において、フィルタは、光束を変調する機械的、電気機械的、またはマイクロ電気機械的デバイスである。機械的フィルタの例には、少なくとも1つの固定フィルタを有する回転フィルタホイールが含まれる。電気機械的フィルタの例は、電気モータ、ソレノイド、およびサーボ機構のうちの1つ以上によって動かされる固定フィルタを含む。マイクロ電気機械的デバイスの例には、デジタルマイクロミラーデバイスが含まれる。デジタルマイクロミラーデバイスは、テキサス州ダラスのTexas Instruments IncorporatedからDLP(登録商標)という商品名で入手可能である。
【0026】
画像変調
いくつかの実施形態では、収集された光子から生成される画像は、変調される。そのような変調の例は、限定されず、様々なデバイスによって達成され得る。収集された光子の変調、およびその結果、画像の変調は、CF、MCF、またはLCTFのうちの1つ以上を挿入することによって達成され得る。いくつかの実施形態では、CF、MCF、またはLCTFは、上述した供給源変調と組み合わせられる。いくつかの実施形態では、供給源変調の包含は、別の状況では必要とされるであろう、CF、MCF、またはLCTFの省略を可能にする。調整可能な供給源とシングルステージLCFT(single stage LCFT)との組み合わせは、MCFまたはCFと組み合わされた照明源と比較した場合、MCF/CFが複数のLCTFステージを含むため、より速い調整速度およびより高いスループットを有することになる。また、単一のステージと調整可能な供給源の組み合わせは、MCFまたはCFと同様に独自の照明形状を作成するであろう。より速い調整速度は、リアルタイムまたはほぼリアルタイムの画像レンダリングを可能にし、これは、医療従事者がサンプルまたは手術部位を見るのを助けるので、重要である。さらなる実施形態では、1つ以上の調整可能な照明源とCF、MCF、またはLCTFのうちの1つ以上との組み合わせは、照明および検出のための波長を同時に選択する上で、より高い精度を可能にする。
【0027】
調整可能な照明源と、収集された光子の光路におけるフィルタの組み合わせは、限定されない。一実施形態では、照明源は、VIS-NIR-SWIR調整可能LEDデバイスである。別の実施形態では、照明源は、調整可能VIS-NIR LEDであり、光子は、CF、MCF、またはLCTFによって収集される。別の実施形態では、照明源は、調整可能なVIS-SWIR LEDであり、光子は、CF、MCF、またはLCTFによって収集される。別の実施形態では、照明源は、調整可能なSWIR LEDであり、光子は、CF、MCF、またはLCTFによって収集される。別の実施形態では、照明源は、調整可能なVIS-NIR-SWIR LEDであり、光子は、CF、MCF、またはLCTFによって収集される。別の実施形態では、照明源は、調整可能なVIS-NIR LEDとSWIRのハロゲンランプとの組み合わせであり、光子は、CF、MCF、またはLCTFによって収集される。
【0028】
いくつかの実施形態では、相互作用光子を収集して撮像する少なくとも1つのカメラチップが存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカメラチップは、それが撮像できる光の波長によって特徴付けられる。カメラチップによって撮像可能な光の波長は、限定されず、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIRを含む。これらの分類は、約180nm~約380nm(UV)、約380nm~約720nm(VIS)、約400nm~約1100nm(VIS-NIR)、約850nm~約1800nm(SWIR)、約1200nm~約2450nm(eSWIR)、約720nm~約2500nm(NIR-eSWIR)の波長に対応する。上記の範囲は、単独で用いてもよいし、列挙した範囲のいずれかを組み合わせて用いてもよい。このような組み合わせには、隣接する(連続的な)範囲、重なり合う範囲、および重なり合わない範囲が含まれる。範囲の組み合わせは、それぞれが特定の範囲に感度を有する複数のカメラチップを含めることによって達成されてもよく、またはカラーフィルタアレイを含めることによって複数の異なる範囲を感知することができる単一のカメラチップを含めることによって達成されてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのカメラチップは、それが作られる材料によって特徴付けられる。カメラチップの材料は、限定されず、カメラチップが検出することが予想される波長範囲に基づいて選択することができる。そのような実施形態では、カメラチップは、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、インジウムガリウム砒素(InGaAs)、プラチナシリサイド(PtSi)、テルル化カドミウム水銀(HgCdTe)、インジウムアンチモン(InSb)、コロイド量子ドット(CQD)、またはこれらのいずれかの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカメラチップは、レンズの焦点面に位置付けられた光感知ピクセルのアレイである、焦点面アレイ(FPA)である。いくつかの実施形態において、カメラチップは、その電気的構造によって特徴付けられる。電気的構造は、限定されない。いくつかの実施形態では、カメラチップは、電荷結合素子(CCD)または相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサを含む。上に挙げた材料はそれぞれ、最終的なカメラチップを形成するためにいずれかの電気的構造と共に使用することができ、また、上記のそれぞれはFPAとして形成され得ることに留意されたい。
【0030】
組織とターゲットの区別
本開示の装置および方法は、スコア画像を生成することによって、任意の有用な生物学的または生理学的構造を検出することができる。スコア画像は、ターゲットのコントラストを生成するために、2つ以上の画像を数学的に操作した結果である。スコア画像は、限定されず、光の少なくとも1つの通過帯域で収集されたデータを含む。
【0031】
本開示では、少なくとも(とりわけ)VIS-NIRおよびSWIR領域において光の少なくとも1つの通過帯域から収集される光を広げることによって、ターゲットの区別に利用できるスペクトル情報が大幅に増加し、それによって、不明瞭さがある場合に目的のターゲットを解像する能力が向上する。例えば、ヘモグロビン、ミオグロビン、β-カロテンの吸収スペクトルはVIS範囲内にあるのに対し、水、脂質、脂肪組織、脂肪の吸収スペクトルは主にNIR、SWIR範囲である。さらに、VIS-NIRおよびSWIR光の組み合わせは、SWIR光が組織により深く浸透することができるため、不明瞭さを通じた検出を補助することができる。しかしながら、上記の生物学的構造は網羅的ではなく、任意の器官、組織、または生体サンプルが、本開示の装置および/または方法によって分析され得ることに留意されたい。
【0032】
いくつかの実施形態では、供給源変調は、ターゲットの区別を達成するために必要な量のコントラストを生成するように実行される。いくつかの実施形態では、供給源変調は、調整可能な照明源によって出力される光束および/または波長を変化させることによって実行される。調整可能な照明源は、上述したとおりである。いくつかの実施形態では、供給源変調は、供給電流を増加または減少させることを通じてLED自体の光束を変化させることによって達成される。いくつかの実施形態では、供給源変調は、調整可能な照明源とサンプルとの間、または調整可能な照明源とシステムもしくは装置の別の構成要素との間、の光路に位置付けられるフィルタの構成を変化させることによって達成される。
【0033】
いくつかの実施形態では、リアルタイム検出は、照明源を調整することによって、または照明源から発せられる光束を変調するように光学フィルタを構成することによって、達成される。一実施形態では、1つ以上のCFが、調整可能な照明源に関連して位置付けられる。別の実施形態では、1つ以上のMCFが、調整可能な照明源に関連して位置付けられる。さらに別の実施形態では、1つ以上のLCTFが、調整可能な照明源に関連して位置付けられる。
【0034】
ターゲットの区別のための撮像システム
一実施形態では、単一のカメラの変形例が提供される。ここで
図1を参照すると、調整可能なLED照明源100は、VIS-NIRスペクトル範囲内の光子を生成することが可能である。動作中、VIS-NIR光は、内視鏡102を通って、組織サンプルまたは手術部位であり得るターゲット104に伝送される。光子がターゲットと相互作用した後、相互作用光子は、内視鏡102を通り、少なくとも1つのレンズ106を通って、LCTFステージ108に伝送される。LCTFステージ108によって変調された後、今や調整可能なLED照明源100とLCTFステージ108の両方によって変調された相互作用光子は、VIS-NIRに感度を有する焦点面アレイ(VIS-NIR sensitive focal plane array)(FPA)であるカメラチップ110によって収集される。FPAはCCDカメラチップであるが、これは、限定されるものではなく、所望によりCMOSカメラチップに代えることができる。FPAカメラチップ110によって収集される前に相互作用光子を変調するために、LCTF108は、レンズ106とVIS-NIR FPAカメラチップ110との間の光路101に配置される。
【0035】
一実施形態では、LED照明源100、カメラチップ110、LCTFステージ108、および/またはシステムのその他の構成要素は、データ収集のために同期させることができる。例えば、
図8は、
図1に示される例などの単一カメラ画像取得システムの例示的なタイミング図である。図から分かるように、調整可能なLED照明源100およびLCTFステージ108のトリガは、カメラチップ110のトリガと同期して、適切な画像取得を確保することができる。見て分かるように、T1およびT2画像を収集する時間=2×(カメラ露光時間)+(光定常時間)である。様々な実施形態において、
図2、
図3、
図6、および
図7の例に示すように、第2のカメラ(すなわち、二重偏光)を追加することは、システムによって生成されるスコア画像のフレームレートを増加させることができる。様々な実施形態において、画像取得システムにさらにLED照明源を追加することは、画像取得時間を減少させることができる。様々な実施形態において、LEDアセンブリとは別の外部照明リングを追加することは、画像取得時間を減少させることができる。
【0036】
別の実施形態では、デュアルカメラの変形例が提供される。ここで
図2を参照すると、調整可能なLED照明源100は、VIS-NIRスペクトル範囲内の光子を生成する。動作中、VIS-NIR光は、内視鏡102を通って、組織サンプルまたは手術部位であり得るターゲット104に伝送される。光子がターゲット104と相互作用した後、相互作用光子は、光路101に沿って内視鏡102を通り、少なくとも1つのレンズ106を通って、光学部品120(例えば、プリズム、鏡、および/またはビームスプリッタ)へ伝送され、これは、相互作用光子の少なくとも第1の部分を相互作用光子の第2の部分から導く。相互作用光子の第1の部分は、第1のLCTFステージ108Aに向けられ、その後、VIS-NIR FPAである第1のカメラチップ110Aに向けられる。相互作用光子の第2の部分は、第2のLCTFステージ108Bに向けられ、その後、VIS-NIR FPAである第2のカメラチップ110Bに向けられる。第1のカメラチップ110Aは、VIS-NIR光から第1の画像を生成し、第2のカメラチップ110Bは、VIS-NIR光から第2の画像を生成する。本実施形態で例示した構成は、デュアルカメラを使用することにより、収集時間を短縮することができるため、有益となり得る。
【0037】
別の実施形態では、デュアルカメラの変形例は、相互作用光子の異なるスペクトルに関度を有し、そこから画像を生成する、FPAを含む。ここで
図3を参照すると、調整可能なLED照明源100は、VIS、NIR、およびSWIRスペクトル範囲の光子を生成する。動作中、VIS、NIR、およびSWIR光は、内視鏡102を介してターゲット104に伝送される。光子がターゲット104と相互作用した後、相互作用光子は、光路101に沿って内視鏡102を通って光学部品120に伝送される。光学部品120は、VIS-NIR光を通過させるが、SWIR光を反射する、光学フィルタコーティングを含む。光学部品120を通過したVIS-NIR光は、第1の画像を生成するためにVIS-NIR光に感度を有するFPAである第1のカメラチップ110Aに向けられる。光学部品120により反射されたSWIR光は、SWIR光から第2の画像を生成するために、SWIR光に感度を有するFPAである第2のカメラチップ110Bに向けられる。本実施形態で例示した構成は、VIS-NIR光とSWIR光の組み合わせにより、不明瞭さを通じたターゲットの区別を支援することができるため、有益となり得る。
【0038】
別の実施形態では、単一のカメラの変形例は、VIS-NIR光に感度を有し、相互作用光子から画像を生成するFPAを含む。ここで
図4を参照すると、調整可能なLED照明源100は、VISおよびNIRスペクトル範囲内の光子を生成する。動作中、VISおよびNIR光は、内視鏡102を介してターゲット104に伝送される。光子がターゲット104と相互作用した後、相互作用光子は、光路101に沿って内視鏡102を通ってCFまたはMCF130内に伝送され、これは、光子を変調および修正する。光子は、CFまたはMCF130を通過した後で、VIS-NIR FPAであるカメラチップ110に伝送される。これにより、VIS-NIR FPAは、画像を生成する。
【0039】
別の実施形態では、単一のカメラの変形例は、SWIR光に感度を有し、相互作用光子から画像を生成するFPAを含む。ここで
図5を参照すると、調整可能なLED照明源100は、SWIRスペクトル範囲内の光子を生成する。動作中、SWIR光は、内視鏡102を介してターゲット104に伝送される。光子がターゲット104と相互作用した後、相互作用光子は、光路101に沿って内視鏡102を通ってCFまたはMCF130内に伝送され、これは、光子を変調および修正する。光子は、CFまたはMCF130を通過した後で、SWIR FPAであるカメラチップ110に伝送される。これにより、SWIR FPAは、画像を生成する。
【0040】
別の実施形態では、デュアルカメラの変形例は、相互作用光子の異なるスペクトルに感度を有するFPAを含む。ここで
図6を参照すると、調整可能なLED照明源100は、VIS、NIR、およびSWIRスペクトル範囲の光子を生成する。動作中、VIS、NIR、およびSWIR光は、内視鏡102を介してターゲット104に伝送される。光子がターゲット104と相互作用した後、相互作用光子は、光路101に沿って内視鏡102を通り、光学部品120内に伝送される。光学部品120は、VIS-NIR光を透過させるが、SWIR光を反射する。光学部品120によって伝送されたVIS-NIR光は、第1のCFまたはMCF130Aに移動し、最終的にVIS-NIR FPAである第1のカメラチップ110Aまで移動する。反射されたSWIR光は、第2のCFまたはMCF130Bに伝送され、そして、SWIR FPAである第2のカメラチップ110Bに進む。各例において、CFまたはMCF130A、130Bは、光学部品120とそれぞれのカメラチップ110A、110Bとの間の、光路101に位置付けられる。
【0041】
別の実施形態では、デュアルカメラの二重照明源は、相互作用光子の異なるスペクトルに感度を有するFPAを含む。照明源は、異なっており、異なるスペクトルの光を放出する。ここで
図7を参照すると、調整可能なLED照明源100は、VISおよびNIRスペクトル範囲において光子を生成する。さらに、本開示ではハロゲンランプとも呼ばれる石英タングステンハロゲン(QTH)照明源140が、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、およびLWIR範囲を含む、広いスペクトルの光を生成する。
【0042】
動作中、VIS光および/またはNIR光は、内視鏡102を介してターゲット104に伝送される。また、動作中、ハロゲンランプ照明源140によって生成された光は、内視鏡102を介してターゲット104に伝送される。両照明源100、140からの光子がターゲット104と相互作用した後、相互作用光子は、光路101に沿って内視鏡102を通って光学部品120内に伝送される。光学部品120は、VIS-NIR光を透過させるが、SWIR光を反射する。光学部品120によって伝送されたVIS-NIR光は、VIS-NIR FPAである第1のカメラチップ110Aに移動する。決定的には、本実施形態において、VIS-NIR FPAは、光学部品120との間に配置されたCFまたはMCFを有しないので、VIS-NIR光は、そのようなフィルタリングなしにFPAに伝送される。また、光学部品120は、SWIR光をSWIR FPAである第2のカメラチップ110Bに反射させる。さらに、本実施形態は、広帯域光源を変調するために、SWIR FPAカメラチップ110Bと光学部品120との間の光路101に配置されたSWIR CFまたはMCF130Bを含む。本実施形態に示される構成は、広帯域光源と調整可能な光源の光路間の干渉を防ぐために、ターゲットを交互に照明するように照明源を同期させることができるため、有益となり得る。
【0043】
ターゲットの区別のためのプロセス
上述のように、いくつかの実施形態では、2つ以上のサンプル画像(すなわち、T1画像およびT2画像)からターゲットスコア画像を生成するためにコンピュータシステムによってプロセスを実行することができ、これにより、2つ以上のサンプル画像を融合することができる。そのようなプロセス200の一例が
図9に示されている。コンピュータシステムによって実行されるステップは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせとして具現化することができる。一実施形態では、コンピュータシステムによって実行されるステップは、コンピュータシステムのメモリに格納された命令として具現化することができ、命令は、メモリに結合されたプロセッサによって実行されると、コンピュータシステムにプロセス200を実行させる。別の実施形態では、コンピュータシステムによって実行されるステップは、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)として具現化することができる。様々な実施形態において、プロセス200は、上述した
図1~
図7に示される撮像システムの実施形態のいずれかと関連して使用することができる。
【0044】
上述のように、調整可能なLED照明源100;LCTFステージ108、108A、108bまたはCF/MCF130、130A、130B;およびカメラチップ110、110A、110Bは、データ(すなわち、画像)収集のために同期させることができる。いくつかの実施形態では、調整可能なLED照明源100は、一定の出力に維持することができ、LCTF、CF、またはMCFステージは、調整することができる。他の実施形態では、LCTF、CF、またはMCFステージは、特定の出力を提供するように構成されることができ、調整可能なLED照明源100は、調整され得る。さらに他の実施形態では、調整可能なLED照明源100とLCTF、CF、またはMCFステージの両方が調整され得る。画像取得システムの様々な構成要素が調整される特定の様式は、画像取得システムの「同調状態」と呼ぶことができる。したがって、コンピュータシステムは、画像取得システムの複数の異なる同調状態において、画像を記録することができる202。一実施形態では、コンピュータシステムは、画像取得システムの各異なる可能な同調状態において、画像を記録することができる202。第1の画像は、T1画像と呼ぶことができ、第2の画像は、T2画像と呼ぶことができる、などである。さらに、コンピュータシステムは、記録された画像を1つのファイルに結合することができる204。一実施形態では、記録された画像は、ハイパーキューブへと結合され得る204。したがって、コンピュータシステムは、ハイパーキューブを最適化して206、スコアを生成することができる。一実施形態では、コンピュータシステムは、例えば、粒子群最適化(PSO)アルゴリズムを実行して、ハイパーキューブを最適化することができる。したがって、コンピュータシステムは、計算されたスコアに基づいて画像取得システムの2つの同調状態を選択し得208、同調状態のうちの一方は背景組織に対して最適化され、同調状態のうちの他方はターゲット組織に対して最適化される。これらの概念を説明するために、
図10Aは、LCTFステージ108の様々な同調状態のプロットを示し、
図10Bは、LED照明源の調整可能な出力のプロットを示している。特に、LED照明源100の出力は、様々なLCTF108の同調状態との畳み込みのために一定に保持することができ、または異なるLED出力およびLCTF同調状態が、画像記録プロセス中に選択され得る。LCTFステージ108の同調状態およびLED照明源100の出力は、ターゲット組織および背景組織に対応する画像取得システムの同調状態を識別するために、最適化プロセス中に選択することができる。さらに、
図10Cおよび
図10Dは、画像取得システムの様々な同調状態(即ち、LCTFステージ108の同調状態およびLED出力の様々な組み合わせ)についてのプロットを示す。同調状態の各々は、画像取得システムの異なるスペクトルプロファイルを定義することができる。したがって、異なるスペクトルプロファイルは、異なるターゲットおよび背景組織に対応することができ、したがって、ユーザが望むように、様々な異なる解剖学的構造を可視化するために使用することができる。上述したプロットは、LCTFステージ108を有する画像取得システムの観点から議論されたが、これは単に例示目的のためであり、画像取得は、上述したように、異なる構成および構成要素を有する様々な異なる実施形態の形態であり得ることが認識されるべきであることに注意されたい。まとめると、プロセス200は、背景組織からターゲット組織を区別するための画像取得システムの異なる同調状態を定義するために使用することができる。
【0045】
ここで
図11を参照すると、ターゲット組織および背景組織に対して同調状態が選択された後に実行され得る、画像取得システムの様々な実施形態に係るプロセス250が示されている。実行において、画像取得システムは、2つの選択された同調状態間を反復的に移行し、両方の画像を順次記録し、その分析を完了し、画像から生成されたスコア画像を表示することができる。特に、画像取得は、第1の同調状態に設定し252、第1の画像(T1)を記録し254、第2の同調状態に設定し256、第2の画像(T2)を記録し258、画像からターゲットスコア画像を生成し260、ターゲットスコア画像を表示する262、ことが可能である。いくつかの実施形態では、プロセス250は、リアルタイムで実行され得る。本明細書に記載されたシステムおよびプロセスは、リアルタイムで背景組織からターゲット組織を強調するコントラストを有するスコア画像を生成するために特に適合されているため、有益である。
【0046】
上記の詳細な説明において、その一部を構成する添付図面が参照される。図面において、同様の符号は、文脈で特に指示しない限り、典型的には、同様の構成要素を特定する。詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定することを意図していない。本明細書に提示された主題の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用され得、他の変更が行われ得る。本明細書で一般的に説明され、図に示されるような本開示の様々な特徴は、多種多様な異なる構成で配置、置換、組み合わせ、分離、および設計され得、そのすべてが本明細書で明示的に企図されることが容易に理解されるであろう。
【0047】
本開示は、様々な特徴の例示として意図されている、本出願に記載された特定の実施形態に関して限定されるものではない。当業者には明らかなように、その趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの修正および変形を行うことができる。本明細書に列挙したものに加えて、本開示の範囲内の機能的に等価な方法および装置は、前述の説明から当業者には明らかであろう。そのような修正および変形は、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図されている。本開示は、添付の特許請求の範囲の条件と、そのような特許請求の範囲が権利を有する等価物の全範囲によってのみ、制限されることになる。本開示は、特定の方法、試薬、化合物、組成物または生物系に限定されず、それらはもちろん変化し得ることが、理解される。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけのものであり、限定することを意図していないことを理解されたい。
【0048】
本明細書における実質的に任意の複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または用途に適切であるように、複数形から単数形へ、および/または単数形から複数形へ変換することができる。様々な単数形/複数形の入れ換えは、明瞭化のために本明細書に明示的に記載され得る。
【0049】
一般に、本明細書、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)において使用される用語は、概して「開放的な」用語として意図されることが当業者には理解されよう(例えば、用語「含む(including)」は「含むが、それに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する」は「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は「含むが、それに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。様々な組成物、方法、および装置は、様々な構成要素またはステップを「含む」という観点から説明されているが(「含むが、それに限定されない」ことを意味すると解釈される)、組成物、方法、および装置は、様々な構成要素およびステップから「本質的になる」または「なる」こともでき、このような用語は、本質的に閉鎖的なメンバーグループを定義するものと解釈されるべきである。特定の数の導入された請求項記載が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが当業者にはさらに理解されよう。
【0050】
例えば、理解を助けるものとして、以下の添付の特許請求の範囲は、請求項記載を導入するための導入句「少なくとも1つ」および「1つ以上」の使用を含むことができる。しかしながら、このような語句の使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項記載の導入が、そのような導入された請求項記載を含む任意の特定の請求項を、1つのみのそのような記載を含む実施形態に制限することを意味すると解釈すべきではなく、これは、たとえ同じ請求項に、導入句「1つ以上」または「少なくとも1つ」および「a」または「an」等の不定冠詞が含まれていた場合であってもそのように解釈すべきでなく(例えば、「a」および/または「an」は「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味すると解釈すべきである);請求項記載の導入に使用される定冠詞の使用についても同様である。
【0051】
さらに、特定の数の導入された請求項記載が明示的に記載されている場合でも、当業者は、かかる記載は少なくとも記載された数を意味すると解釈すべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語を伴わない「2つの記載(two recitations)」という単なる記載は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、B、およびCなどの少なくとも1つ」に類似する慣例が使用される場合、一般に、そのような構造は、当業者がその慣例を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、かつ/またはA、B、およびCを一緒に、などで有するシステムを含むがこれに限定されない)。「A、B、またはCなどの少なくとも1つ」に類似する慣例が使用される場合、一般に、そのような構成は、当業者がその慣例を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、かつ/またはA、BおよびCを一緒に、などで有するシステムを含むがこれに限定されない)。説明、特許請求の範囲、または図面のいずれにおいても、2つ以上の代替的な用語を提示する実質的に任意の離接的な単語および/または語句は、用語の一方、用語のいずれか、または用語の両方を含む可能性を企図すると理解されるべきであることは、当業者にはさらに理解されるであろう。例えば、「AまたはB」という語句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0052】
さらに、本開示の特徴がマーカッシュ群の観点から説明される場合、当業者は、本開示が、それによってマーカッシュ群の任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループの観点からも説明されることを認識するであろう。
【0053】
当業者には理解されるように、書面による説明を提供するという観点など、あらゆる目的のために、本明細書に開示されるすべての範囲は、そのあらゆる可能なサブレンジおよびサブレンジの組み合わせも包含している。任意の列挙された範囲は、同じ範囲が少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解されることを十分に説明し、可能にすると容易に認識することができる。非限定的な例として、本明細書で議論される各範囲は、下位3分の1、中間3分の1、および上位3分の1、などに容易に分解することができる。また、当業者には理解されるように、「まで」、「少なくとも」などの全ての言語は、記載された数を含み、その後、上述したようにサブレンジに分解され得る範囲を指す。最後に、当業者には理解されるように、範囲は各個別のメンバーを含む。したがって、例えば、1~3つのセルを有するグループは、1つ、2つ、または3つのセルを有するグループを指す。同様に、1~5つのセルを有するグループは、1つ、2つ、3つ、4つ、または5つのセルを有するグループを指す、などである。
【0054】
上記に開示された特徴および機能、他の特徴および機能、またはその代替物の様々なものは、他の多くの異なるシステムまたはアプリケーションへと組み合わせられ得る。様々な現在予見されないかまたは予期されない代替案、修正、変形または改良が、その後、当業者によってなされ得るが、それらもそれぞれ、開示された実施形態によって包含されることが意図されている。
【0055】
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
光を放出するように構成された照明源であって、前記光は、紫外線(UV)、可視光(VIS)、近赤外線(NIR)、可視近赤外線(VIS-NIR)、短波赤外線(SWIR)、拡張短波赤外線(eSWIR)、近赤外線-拡張短波赤外線(NIR-eSWIR)、中波赤外線(MIR)または長波赤外線(LWIR)光の少なくとも1つを含む、照明源と、
光学フィルタと、
少なくとも1つのカメラチップと、
前記第1の照明源によって放出された前記光をターゲットに向け、前記ターゲットから反射された前記光を前記少なくとも1つのカメラチップに向けるように構成された光路と、
を含み、
前記照明源および前記光学フィルタは、ターゲット組織に対応する第1の同調状態と、背景組織に対応する第2の同調状態との間で遷移可能であり、
前記少なくとも1つのカメラチップは、
前記照明源および前記光学フィルタが前記第1の同調状態にあるときに第1の画像を記録し、
前記照明源および前記光学フィルタが前記第2の同調状態にあるときに第2の画像を記録し、
前記第1の画像および前記第2の画像に基づいて前記ターゲット組織に対応するスコア画像を生成するように構成されている、装置。
(2) 前記照明源は、発光ダイオード(LED)、スーパーコンティニュームレーザー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセントデバイス、蛍光灯、ガス放電ランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、および誘導ランプのうちの少なくとも1つを含む、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記照明源は第1の照明源を含み、前記装置は、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光の少なくとも1つを放出する第2の照明源をさらに含む、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記光学フィルタは、液晶フィルタ、ほぼリアルタイムまたはリアルタイムで光束を変更するように制御され得る液晶オンシリコン(LCoS)、回転フィルタホイール、MCF、およびCFからなる群から選択されている、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記少なくとも1つのカメラチップは、第1のカメラチップおよび第2のカメラチップを含む、実施態様1に記載の装置。
【0056】
(6) 前記光路に結合された光学部品をさらに含み、前記光学部品は、前記第1の照明源によって放出された前記光の第1の部分を前記第1のカメラチップに向けて前記光の前記第1の部分から前記第1の画像を生成させ、前記第1の照明源によって放出された前記光の第2の部分を前記第2のカメラチップに向けて前記光の前記第2の部分から前記第2の画像を生成させるように構成されている、実施態様5に記載の装置。
(7) 前記少なくとも1つのカメラチップは、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光のうちの少なくとも1つに感度を有する焦点面アレイを含む、実施態様1に記載の装置。
(8) 生体サンプルを分析する方法であって、
紫外線(UV)、可視光(VIS)、近赤外線(NIR)、可視近赤外線(VIS-NIR)、短波赤外線(SWIR)、拡張短波赤外線(eSWIR)、近赤外線-拡張短波赤外線(NIR-eSWIR)、中波赤外線(MIR)、または長波赤外線(LWIR)光の少なくとも1つを放出するよう構成された照明源から光を放出することと、
光学フィルタを通して光路を介して前記光を伝送することであって、
前記照明源および前記光学フィルタは、前記生体サンプルのターゲット組織に対応する第1の同調状態と、前記生体サンプルの背景組織に対応する第2の同調状態との間で遷移可能である、ことと、
前記光を少なくとも1つのカメラチップ上で集めることと、
前記照明源および前記光学フィルタが前記第1の同調状態にあるときに第1の画像を記録することと、
前記照明源および前記光学フィルタが前記第2の同調状態にあるときに第2の画像を記録することと、
前記第1の画像および前記第2の画像に基づいて前記ターゲット組織に対応するスコア画像を生成することと、
を含む、方法。
(9) 前記照明源は、発光ダイオード(LED)、スーパーコンティニュームレーザー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセントデバイス、蛍光灯、ガス放電ランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、および誘導ランプのうちの少なくとも1つを含む、実施態様8に記載の方法。
(10) 前記照明源は、発光ダイオード(LED)、スーパーコンティニュームレーザー、および有機発光ダイオード(OLED)のうちの少なくとも1つを含む、実施態様8に記載の方法。
【0057】
(11) 前記照明源は第1の照明源を含み、前記装置は、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光のうちの少なくとも1つを放出する第2の照明源をさらに含む、実施態様8に記載の方法。
(12) 前記光学フィルタは、液晶フィルタ、ほぼリアルタイムまたはリアルタイムで光束を変更するように制御され得る液晶オンシリコン(LCoS)、回転フィルタホイール、MCF、およびCFからなる群から選択される、実施態様8に記載の方法。
(13) 前記少なくとも1つのカメラチップは、第1のカメラチップおよび第2のカメラチップを含む、実施態様8に記載の方法。
(14) 前記光を少なくとも1つのカメラチップ上で集めることは、
前記光路に結合された光学部品を介して、前記照明源によって放出された前記光の第1の部分を前記第1のカメラチップに向けて前記光の前記第1の部分から前記第1の画像を生成させることと、
前記光学部品を介して、前記照明源によって放出された前記光の第2の部分を前記第2のカメラチップに向けて前記光の前記第2の部分から前記第2の画像を生成させることと、
を含む、実施態様13に記載の方法。
(15) 前記少なくとも1つのカメラチップは、UV、VIS、NIR、VIS-NIR、SWIR、eSWIR、NIR-eSWIR、MIR、またはLWIR光のうちの少なくとも1つに感度を有する焦点面アレイを含む、実施態様8に記載の方法。
【国際調査報告】