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特表2023-508020マージモード、適応動きベクトル正確度、及び変換スキップ構文
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-28
(54)【発明の名称】マージモード、適応動きベクトル正確度、及び変換スキップ構文
(51)【国際特許分類】
   H04N 19/70 20140101AFI20230220BHJP
   H04N 19/54 20140101ALI20230220BHJP
   H04N 19/105 20140101ALI20230220BHJP
【FI】
H04N19/70
H04N19/54
H04N19/105
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022538306
(86)(22)【出願日】2020-12-24
(85)【翻訳文提出日】2022-07-21
(86)【国際出願番号】 EP2020087882
(87)【国際公開番号】W WO2021136747
(87)【国際公開日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】19306787.3
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.3GPP
3.HDMI
(71)【出願人】
【識別番号】521355902
【氏名又は名称】インターデジタル ブイシー ホールディングス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ナセル、カラム
(72)【発明者】
【氏名】ロバート、アントワーヌ
(72)【発明者】
【氏名】ポイエー、タンギ
(72)【発明者】
【氏名】ガルピン、フランク
【テーマコード(参考)】
5C159
【Fターム(参考)】
5C159NN14
5C159NN31
5C159RC12
5C159TA66
(57)【要約】
装置(例えば、デコーダ)は、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定し得る。装置は、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモード適応動きベクトル差分分解能(AMVR)有効化インジケータが存在するかどうかを判定し得る。AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示す場合、装置は、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在すると判定し得る。AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示す場合、装置は、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないと判定し得る。装置は、それに応じてビデオシーケンスを復号化し得る。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ処理のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、
ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定することと、
適応動きベクトル差分分解能(AMVR)有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかを判定することと、
前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在するかどうかの前記判定に基づいて、前記ビデオシーケンスを復号化することと、を行うように構成されている、装置。
【請求項2】
前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示すという条件で、前記1つ以上のプロセッサが、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在すると判定するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示すという条件で、前記1つ以上のプロセッサが、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないと判定するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセッサが、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在するという判定に応答して、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータを取得するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記1つ以上のプロセッサは、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセットに存在しないという判定に応答して、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータの値を、前記アフィンモードが有効化されている前記ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記1つ以上のプロセッサが、
一般的な制約情報(GCI)に基づいて、前記AMVR有効化インジケータの前記値を、前記ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することと、
前記ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す前記AMVR有効化インジケータの前記値に基づいて、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないと判定することと、を行うように更に構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記1つ以上のプロセッサが、
前記ビデオシーケンスに対してイントラブロックコピー(IBC)が有効化されていると判定することと、
前記ビデオシーケンスに対してIBCが有効化されているという前記判定に応答して、IBC AMVR有効化インジケータを取得することであって、前記ビデオシーケンスが、前記IBC AMVR有効化インジケータに基づいて復号化される、取得することと、を行うように更に構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記1つ以上のプロセッサが、
前記アフィンモードAMVR有効化インジケータの値が、前記アフィンモードが有効化されている前記ビデオシーケンスに対するAMVRを有効化することを示すことに基づいて、コーディングブロックと関連付けられたコーディングモードに基づいて、前記ビデオシーケンスの前記コーディングブロックと関連付けられた動きベクトル差分の正確度を適応的に判定するように更に構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
ビデオ処理のための装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、
ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定することと、
適応動きベクトル差分分解能(AMVR)有効化インジケータの値に基づいて、前記ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかを判定することと、
前記パラメータセット内に前記アフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかの前記判定に基づいて、前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセットを生成することと、を行うように構成されている、装置。
【請求項10】
ビデオ処理のための方法であって、
ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定することと、
適応動きベクトル差分分解能(AMVR)有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかを判定することと、
前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記パラメータセット内に存在するかどうかの前記判定に基づいて、前記ビデオシーケンスを復号化することと、を含む、方法。
【請求項11】
前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRが有効化されていることを示すという条件で、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在すると判定することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRが無効化されていることを示すという条件で、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないと判定することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在するという判定に応答して、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータを取得することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないという判定に応答して、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータの値を、前記アフィンモードが有効化されている前記ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
一般的な制約情報(GCI)に基づいて、前記AMVR有効化インジケータの前記値を、前記ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することと、
前記ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す前記AMVR有効化インジケータの前記値に基づいて、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないと判定することと、
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記ビデオシーケンスに対してイントラブロックコピー(IBC)が有効化されていると判定することと、
前記ビデオシーケンスに対してIBCが有効化されているという前記判定に応答して、アフィンモードIBC有効化インジケータを取得することであって、前記ビデオシーケンスが、前記アフィンモードIBC有効化インジケータに基づいて復号化される、取得することと、
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが、前記アフィンモードが有効化されている前記ビデオシーケンスに対するAMVRを有効化することを示すことに応答して、コーディングブロックと関連付けられたコーディングモードに基づいて、前記ビデオシーケンスの前記コーディングブロックと関連付けられた動きベクトル差分の正確度を適応的に判定すること、
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
ビデオ処理のための方法であって、
ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定することと、
適応動きベクトル差分分解能(AMVR)有効化インジケータの値に基づいて、前記ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかを判定することと、
前記パラメータセット内に前記アフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかの前記判定に基づいて、前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセットを生成することと、を含む、方法。
【請求項19】
前記ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているという前記判定が、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいており、かつ前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記パラメータセット内に存在するかどうかの前記判定が、前記アフィンモード有効化インジケータの前記値に基づいて、前記ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているという前記判定に応答したものである、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置、又は請求項10~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記AMVR有効化インジケータが、前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内にある、請求項1~9及び19のいずれか一項に記載の装置、又は請求項10~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが、前記アフィンモードとAMVRとの組み合わせが前記ビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを示す、請求項1~9、19及び20のいずれか一項に記載の装置、又は請求項10~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセットが、前記ビデオシーケンスと関連付けられたSPSを含む、請求項1~9及び19~21のいずれか一項に記載の装置、又は請求項10~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
請求項10~22のいずれか一項に記載の方法に従って生成されたデータコンテンツを含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項24】
1つ以上のプロセッサに、請求項10~22のいずれか一項に記載の方法を実行させるための命令を含む、コンピュータ可読媒体。
【請求項25】
1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、請求項10~22のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項26】
デバイスであって、
請求項1~9及び19~21のいずれか一項に記載の装置と、
(i)信号を受信するように構成されたアンテナであって、前記信号が画像を表すデータを含む、アンテナ、(ii)受信された前記信号を、前記画像を表す前記データを含む周波数帯域に制限するように構成された帯域制限器、又は(iii)前記画像を表示するように構成されたディスプレイのうちの少なくとも1つと、を備える、デバイス。
【請求項27】
TV、携帯電話、タブレット、又はセットトップボックス(STB)、
を備える、請求項1~9及び19~21のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項28】
請求項10~22のいずれか一項に記載の方法による、前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセットを含む、信号。
【請求項29】
装置であって、
請求項10~22のいずれか一項に記載の方法による、前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセットを含むデータにアクセスするように構成されたアクセスユニットと、
前記パラメータセットを含む前記データを送信するように構成された送信器と、を備える、装置。
【請求項30】
方法であって、
請求項10~22のいずれか一項に記載の方法による、前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセットを含むデータにアクセスすることと、
前記パラメータセットを含む前記データを送信することと、を含む、方法。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月30日に出願された「MERGE MODE,ADAPTIVE MOTION VECTOR PRECISION,AND TRANSFORM SKIP SYNTAX」と題された欧州仮特許出願第19306787.3号の優先権を主張し、その全体は、本明細書に完全に記載されているかのように参照により組み込まれる。
【0002】
ビデオコーディングシステムは、デジタルビデオ信号を圧縮して、例えば、かかる信号に必要とされる記憶容量及び/又は送信帯域幅を低減するために使用され得る。ビデオコーディングシステムは、ブロックベース、ウェーブレットベース、及び/又はオブジェクトベースのシステムを含み得る。ブロックベースのハイブリッドビデオコーディングシステムが展開され得る。
【発明の概要】
【0003】
適応動きベクトル分解能(adaptive motion vector resolution、AMVR)に関するシステム、方法、及び手段が開示される。装置(例えば、デコーダ)は、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定し得る。装置は、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定し得る。装置は、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかの判定に基づいて、ビデオシーケンスを復号化し得る。AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示す場合、装置は、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在すると判定し得る。実施例では、装置は、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するという判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータを取得し得る。AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示す場合、装置は、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないと判定し得る。実施例では、装置は、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないという判定に応答して、アフィンモードを有するビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に、アフィンモードAMVR有効化インジケータの値を設定し得る。
【0004】
装置は、一般的な制御情報(general control information、GCI)に基づいて、ビデオシーケンスのAMVRを無効化することを示す値にAMVR有効化インジケータの値を設定し得る。装置は、ビデオシーケンスのAMVRを無効化することを示すAMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在しないと判定し得る。装置は、アフィンモードが応答して有効化されたビデオシーケンスのAMVRを無効化することを示す値にアフィンモードAMVR有効化インジケータの値を設定し得る。
【0005】
アフィンモードAMVR有効化インジケータは、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にあり得る。ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットは、ビデオシーケンスと関連付けられたシーケンスパラメータセット(sequence parameter set、SPS)を含み得る。
【0006】
装置は、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化され、かつアフィンモードAMVR有効化インジケータがパラメータセット内に存在するかどうかの判定が、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているという判定に応答し得ると判定し得る。アフィンモードAMVR有効化インジケータは、アフィンモードとAMVRとの組み合わせがビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを示し得る。
【0007】
アフィンモードAMVR有効化インジケータは、アフィンモードが有効化されたビデオシーケンスに対するAMVRを有効化することを示すことに応答して、装置は、コーディングブロックと関連付けられたコーディングモードに基づいて、ビデオシーケンスのコーディングブロックと関連付けられた動きベクトル差の正確度を適応的に判定し得る。
【0008】
装置は、ビデオシーケンスに対してイントラブロックコピー(intra block copy、IBC)が有効化されていると判定し得、ビデオシーケンスに対してIBCが有効化されているという判定に応答して、IBC AMVR有効化インジケータを取得し得、かつビデオシーケンスを、IBC AMVR有効化インジケータに基づいて復号化し得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】1つ以上の開示された実施形態が実装され得る、例示的な通信システムを例解するシステム図である。
図1B】一実施形態による、図1Aに例解される通信システム内で使用され得る、例示的な無線送受信ユニット(WTRU)を例解するシステム図である。
図1C】一実施形態による、図1Aに例解される通信システム内で使用され得る、例示的な無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)及び例示的なコアネットワーク(core network、CN)を例解するシステム図である。
図1D】一実施形態による、図1Aに例解される通信システム内で使用され得る、更なる例示的なRAN及び更なる例示的なCNを例解するシステム図である。
図2】例示的なビデオエンコーダを例解する。
図3】例示的なビデオデコーダを例解する。
図4】様々な態様及び例が実装されているシステムの例のブロック図を例解する。
図5】アフィンモードAMVR有効化インジケータがパラメータセット内に存在するかどうかを判定する例を例解する。
図6】アフィンブロックのための例示的な4つのパラメータアフィンモードモデル及びサブブロックレベルの動き導出を例解する。
図7】6つのパラメータアフィンモードの例を例解しており、V、V、及びVは制御点であり、(MV,MV)は位置(x,y)を中心とするサブブロックの動きベクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで、例解的な実施形態の詳細な説明を、様々な図を参照して説明する。本説明は、可能な実装形態の詳細な例を提供するが、詳細は、例示的であることを意図しており、決して本出願の範囲を限定するものではないことに留意されたい。
【0011】
図1Aは、1つ以上の開示された実施形態が実装され得る例示的な通信システム500を例解する図である。通信システム500は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する複数のアクセスシステムであり得る。通信システム500は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能にし得る。例えば、通信システム500は、符号分割多重アクセス(code division multiple access、CDMA)、時分割多重アクセス(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多重アクセス(frequency division multiple access、FDMA)、直交FDMA(orthogonal FDMA、OFDMA)、シングルキャリアFDMA(single-carrier FDMA、SC-FDMA)、ゼロテールユニークワードDFT-Spread OFDM(zero-tail unique-word DFT-Spread OFDM、ZT UW DTS-s OFDM)、ユニークワードOFDM(unique word OFDM、UW-OFDM)、リソースブロックフィルタ処理OFDM、フィルタバンクマルチキャリア(filter bank multicarrier、FBMC)などの、1つ以上のチャネルアクセス方法を採用し得る。
【0012】
図1Aに示されるように、通信システム500は、無線送信/受信ユニット(wireless transmit/receive unit、WTRU)502a、502b、502c、502dと、RAN504/513と、CN506/515と、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)508と、インターネット510と、他のネットワーク512と、を含み得るが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、及び/又はネットワーク要素を企図していることが理解されよう。WTRU502a、502b、502c、502dの各々は、無線環境において動作し、かつ/又は通信するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、そのいずれかが、「局」及び/又は「STA」と称され得る、WTRU502a、502b、502c、502dは、無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局、固定又は移動加入者ユニット、サブスクリプションベースのユニット、ページャ、セルラー電話、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、ホットスポット又はMi-Fiデバイス、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)デバイス、ウォッチ又は他のウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(head-mounted display、HMD)、車両、ドローン、医療用デバイス及びアプリケーション(例えば、遠隔手術)、工業用デバイス及びアプリケーション(例えば、工業用及び/又は自動化された処理チェーン状況において動作するロボット及び/又は他の無線デバイス)、家電デバイス、商業用及び/又は工業用無線ネットワーク上で動作するデバイスなどを含み得る。WTRU502a、502b、502c、及び502dのいずれも、互換可能にUEと称され得る。
【0013】
通信システム500はまた、基地局514a、及び/又は基地局514bを含み得る。基地局514a、514bの各々は、CN506/515、インターネット510、及び/又は他のネットワーク512など、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU502a、502b、502c、502dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された、任意のタイプのデバイスであり得る。例として、基地局514a、514bは、ベーストランシーバ基地局(base transceiver station、BTS)、Node-B、eNode B、ホームNode B、ホームeNode B、gNB、NR NodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(access point、AP)、無線ルータなどであり得る。基地局514a、514bは各々単一の要素として描写されているが、基地局514a、514bは、任意の数の相互接続された基地局及び/又はネットワーク要素を含み得ることが理解されるであろう。
【0014】
基地局514aは、RAN504/513の一部であり得、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、リレーノードなど、他の基地局及び/又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る。基地局514a及び/又は基地局514bは、セル(図示せず)と称され得る、1つ以上のキャリア周波数で無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得る。これらの周波数は、認可スペクトル、未認可スペクトル、又はライセンス及び未認可スペクトルの組み合わせであり得る。セルは、比較的固定され得るか又は経時的に変化し得る特定の地理的エリアに無線サービスのカバレッジを提供し得る。セルは、更にセルセクタに分割され得る。例えば、基地局514aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分割され得る。したがって、一実施形態では、基地局514aは、3つのトランシーバ、すなわち、セルのセクタごとに1つのトランシーバを含み得る。一実施形態では、基地局514aは、多重入力多重出力(multiple-input multiple output、MIMO)技術を採用し得、セルのセクタごとに複数のトランシーバを利用し得る。例えば、ビームフォーミングを使用して、所望の空間方向に信号を送信及び/又は受信し得る。
【0015】
基地局514a、514bは、エアインターフェース516を介してWTRU502a、502b、502c、502dのうちの1つ以上と通信し得、エアインターフェース516は、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(radio frequency、RF)、マイクロ波、センチメートル波、マイクロメートル波、赤外線(infrared、IR)、紫外線(ultraviolet、UV)、可視光など)であり得る。エアインターフェース516は、任意の好適な無線アクセス技術(radio access technology、RAT)を使用して確立され得る。
【0016】
より具体的には、上記のように、通信システム500は、複数のアクセスシステムであり得、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなどの1つ以上のチャネルアクセススキームを採用し得る。例えば、RAN504/513内の基地局514a、及びWTRU502a、502b、502cは、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)地上無線アクセス(UMTS Terrestrial Radio Access、UTRA)などの無線技術を実装し得、これは広帯域CDMA(wideband CDMA、WCDMA)を使用してエアインターフェース515/516/517を確立し得る。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access、HSPA)及び/又は進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンク(Downlink、DL)パケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access、HSDPA)及び/又は高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed UL Packet Access、HSUPA)を含み得る。
【0017】
一実施形態では、基地局514a及びWTRU502a、502b、502cは、進化型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access、E-UTRA)などの無線技術を実装し得、これは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)及び/又はLTE-Advanced(LTE-A)及び/又はLTE-Advanced Pro(LTE-A Pro)を使用してエアインターフェース516を確立し得る。
【0018】
一実施形態では、基地局514a、及びWTRU502a、502b、502cは、NR無線アクセスなどの無線技術を実装し得、この技術は、New Radio(New Radio、NR)を使用してエアインターフェース516を確立し得る。
【0019】
一実施形態では、基地局514a、及びWTRU502a、502b、502cは、複数の無線アクセス技術を実装し得る。例えば、基地局514a、及びWTRU502a、502b、502cは、例えば、デュアル接続性(dual connectivity、DC)原理を使用して、LTE無線アクセス及びNR無線アクセスを一緒に実装し得る。したがって、WTRU502a、502b、502cによって利用されるエアインターフェースは、複数のタイプの無線アクセス技術、並びに/又は複数のタイプの基地局(例えば、eNB及びgNB)に送られる/から送られる送信を特徴とし得る。
【0020】
他の実施形態では、基地局514a及びWTRU502a、502b、502cは、IEEE802.11(すなわち、無線フィデリティ(Wireless Fidelity、WiFi)、IEEE802.16(すなわち、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000EV-DO、暫定規格2000(IS-2000)、暫定規格95(IS-95)、暫定規格856(IS-856)、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile communications、GSM)、GSM Evolution(Enhanced Data rates for GSM Evolution、EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装し得る。
【0021】
図1Aの基地局514bは、例えば、無線ルータ、ホームNodeB、ホームeNodeB、又はアクセスポイントであり得、事業所、自宅、車両、キャンパス、工業施設、(例えば、ドローンによる使用のための)空中回廊、道路などの、局所的なエリアにおける無線接続性を容易にするために、任意の好適なRATを利用し得る。一実施形態では、基地局514b、及びWTRU502c、502dは、IEEE802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)を確立し得る。一実施形態では、基地局514b、及びWTRU502c、502dは、IEEE802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)を確立し得る。更に別の実施形態では、基地局514b、及びWTRU502c、502dは、セルラーベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NRなど)を利用して、ピコセル又はフェムトセルを確立し得る。図1Aに示すように、基地局514bは、インターネット510への直接接続を有し得る。したがって、基地局514bは、CN506/515を介してインターネット510にアクセスする必要がない場合がある。
【0022】
RAN504/513は、CN506/515と通信し得、CN506/515は、音声、データ、アプリケーション、及び/又はボイスオーバインターネットプロトコル(voice over internet protocol、VoIP)サービスを、WTRU502a、502b、502c、502dのうちの1つ以上に提供するように構成された任意のタイプのネットワークであり得る。データは、異なるスループット要件、待ち時間要件、エラー許容要件、信頼性要件、データスループット要件、モビリティ要件などの様々なサービス品質(quality of service、QoS)要件を有し得る。CN506/515は、呼制御、支払い請求サービス、移動体位置ベースのサービス、プリペイド呼、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供し、かつ/又はユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実行し得る。図1Aには示されていないが、RAN504/513及び/又はCN506/515は、RAN504/513と同じRAT又は異なるRATを採用する他のRANと、直接又は間接的に通信し得ることが理解されよう。例えば、NR無線技術を利用し得るRAN504/513に接続されていることに加えて、CN506/515はまた、GSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、E-UTRA、又はWiFi無線技術を採用して別のRAN(図示せず)と通信し得る。
【0023】
CN506/515はまた、PSTN508、インターネット510、及び/又は他のネットワーク512にアクセスするために、WTRU502a、502b、502c、502dのためのゲートウェイとしての機能を果たし得る。PSTN508は、基本電話サービス(plain old telephone service、POTS)を提供する公衆交換電話網を含み得る。インターネット510は、相互接続されたコンピュータネットワーク及びデバイスのグローバルシステムを含み得、これらは、伝送制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(datagram protocol、UDP)及び/又はTCP/IPインターネットプロトコルスイートのインターネットプロトコル(internet protocol、IP)などの、共通通信プロトコルを使用する。ネットワーク512は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される、有線及び/又は無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク512は、RAN504/513と同じRAT又は異なるRATを採用し得る、1つ以上のRANに接続された別のCNを含み得る。
【0024】
通信システム500におけるWTRU502a、502b、502c、502dのいくつか又は全ては、マルチモード能力を含み得る(例えば、WTRU502a、502b、502c、502dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る)。例えば、図1Aに示されるWTRU502cは、セルラーベースの無線技術を用いることができる基地局514a、及びIEEE802無線技術を採用し得る基地局514bと通信するように構成され得る。
【0025】
図1Bは、例示的なWTRU502を例解するシステム図である。図1Bに示すように、WTRU502は、とりわけ、プロセッサ518、トランシーバ520、送信/受信要素522、スピーカ/マイクロフォン524、キーパッド526、ディスプレイ/タッチパッド528、非リムーバブルメモリ530、リムーバブルメモリ532、電源534、全地球測位システム(global positioning system、GPS)チップセット536、及び/又は他の周辺機器538を含み得る。WTRU502は、一実施形態との一貫性を有したまま、前述の要素の任意の部分的組み合わせを含み得ることが理解されよう。
【0026】
プロセッサ518は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(integrated circuit、IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ518は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、及び/又はWTRU502が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能を実行し得る。プロセッサ518は、送信/受信要素522に結合され得るトランシーバ520に結合され得る。図1Bは、プロセッサ518及びトランシーバ520を別個のコンポーネントとして描写しているが、プロセッサ518及びトランシーバ520は、電子パッケージ又はチップにおいて一緒に統合され得ることが理解されよう。
【0027】
送信/受信要素522は、エアインターフェース516を介して基地局(例えば、基地局514a)に信号を送信するか又は基地局(例えば、基地局514a)から信号を受信するように構成され得る。例えば、一実施形態では、送信/受信要素522は、RF信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナであり得る。一実施形態では、送信/受信要素522は、例えば、IR、UV又は可視光信号を送信及び/又は受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。更に別の実施形態では、送信/受信要素522は、RF信号及び光信号の両方を送信及び/又は受信するように構成され得る。送信/受信要素522は、無線信号の任意の組み合わせを送信及び/又は受信するように構成され得ることが理解されよう。
【0028】
送信/受信要素522は、単一の要素として図1Bに描写されているが、WTRU502は、任意の数の送信/受信要素522を含み得る。より具体的には、WTRU502は、MIMO技術を採用し得る。したがって、一実施形態では、WTRU502は、エアインターフェース516を介して無線信号を送信及び受信するための2つ以上の送信/受信要素522(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
【0029】
トランシーバ520は、送信/受信要素522によって送信される信号を変調し、送信/受信要素522によって受信される信号を復調するように構成され得る。上記のように、WTRU502は、マルチモード能力を有し得る。したがって、トランシーバ520は、例えばNR及びIEEE802.11などの複数のRATを介してWTRU502が通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0030】
WTRU502のプロセッサ518は、スピーカ/マイクロフォン524、キーパッド526、及び/又はディスプレイ/タッチパッド528(例えば、液晶表示(liquid crystal display、LCD)ディスプレイユニット若しくは有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)ディスプレイユニット)に結合され得、それらからユーザ入力データを受信し得る。プロセッサ518はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン524、キーパッド526、及び/又はディスプレイ/タッチパッド528に出力し得る。更に、プロセッサ518は、非リムーバブルメモリ530及び/又はリムーバブルメモリ532などの任意のタイプの好適なメモリから情報にアクセスし、当該メモリにデータを記憶し得る。非リムーバブルメモリ530は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、ハードディスク、又は任意の他のタイプのメモリ記憶デバイスを含み得る。リムーバブルメモリ532は、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital、SD)メモリカードなどを含み得る。他の実施形態では、プロセッサ518は、サーバ又はホームコンピュータ(図示せず)上など、WTRU502上に物理的に配置されていないメモリから情報にアクセスし、当該メモリにデータを記憶し得る。
【0031】
プロセッサ518は、電源534から電力を受信し得、WTRU502における他のコンポーネントに電力を分配し、かつ/又は制御するように構成され得る。電源534は、WTRU502に電力を供給するための任意の好適なデバイスであり得る。例えば、電源534は、1つ以上の乾電池(例えば、ニッケル-カドミウム(nickel-cadmium、NiCd)、ニッケル-亜鉛(nickel-zinc、NiZn)、ニッケル水素(nickel metal hydride、NiMH)、リチウム-イオン(lithium-ion、Li-ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0032】
プロセッサ518はまた、GPSチップセット536に結合され得、GPSチップセット536は、WTRU502の現在の位置に関する位置情報(例えば、経度及び緯度)を提供するように構成され得る。GPSチップセット536からの情報に加えて、又はその代わりに、WTRU502は、基地局(例えば、基地局514a、514b)からエアインターフェース516を介して位置情報を受信し、かつ/又は2つ以上の近くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、自らの位置を判定し得る。WTRU502は、一実施形態との一貫性を有したまま、任意の好適な位置判定方法によって位置情報を取得し得ることが理解されよう。
【0033】
プロセッサ518は、他の周辺機器538に更に結合され得、他の周辺機器538には、追加の特徴、機能、及び/又は有線若しくは無線接続を提供する1つ以上のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールが含まれ得る。例えば、周辺機器538には、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、(写真及び/又はビデオのための)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート、振動デバイス、テレビジョントランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(frequency modulated、FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、仮想現実及び/又は拡張現実(Virtual Reality/Augmented Reality、VR/AR)デバイス、アクティビティトラッカなどが含まれ得る。周辺機器538は、1つ以上のセンサを含み得、センサは、ジャイロスコープ、加速度計、ホール効果センサ、磁力計、方位センサ、近接センサ、温度センサ、時間センサ、ジオロケーションセンサ、高度計、光センサ、タッチセンサ、磁力計、気圧計、ジェスチャセンサ、生体認証センサ、及び/又は湿度センサのうちの1つ以上であり得る。
【0034】
WTRU502は、(例えば、UL(例えば、送信用)、及びDL(例えば、受信用)の両方の特定のサブフレームと関連付けられた)信号のいくつか又は全ての送信及び受信が、並列及び/又は同時であり得る、全二重無線機を含み得る。全二重無線は、ハードウェア(例えば、チョーク)を介して、又はプロセッサ(例えば、別個のプロセッサ(図示せず)若しくはプロセッサ518)を介する信号処理を介して、自己干渉を低減させ、かつ又は実質的に排除するために、干渉管理ユニットを含み得る。一実施形態では、WRTU502は、(例えば、UL(例えば、送信用)又はダウンリンク(例えば、受信用)のいずれかのための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のいくつか又は全ての送信及び受信のための、半二重無線機を含み得る。
【0035】
図1Cは、一実施形態によるRAN504及びCN506を例解するシステム図である。上記のように、RAN504は、E-UTRA無線技術を採用して、エアインターフェース516を介してWTRU502a、502b、502cと通信し得る。RAN504はまた、CN506と通信し得る。
【0036】
RAN504は、eNode-B560a、560b、560cを含み得るが、RAN504は、一実施形態との一貫性を有したまま、任意の数のeNode-Bを含み得ることが理解されよう。eNode-B560a、560b、560cは各々、エアインターフェース516を介してWTRU502a、502b、502cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、eNode-B560a、560b、560cは、MIMO技術を実装し得る。したがって、eNode-B560aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU502aに無線信号を送信し、かつ/又はWTRU502aから無線信号を受信し得る。
【0037】
eNode-B560a、560b、560cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、無線リソース管理判定、ハンドオーバ判定、UL及び/又はDLにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成され得る。図1Cに示されるように、eNode-B560a、560b、560cは、X2インターフェースを介して互いに通信し得る。
【0038】
図1Cに示されるCN506は、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)562、サービングゲートウェイ(serving gateway、SGW)564、及びパケットデータネットワーク(packet data network、PDN)ゲートウェイ(又はPGW)566を含み得る。前述の要素の各々は、CN506の一部として描写されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。
【0039】
MME562は、S1インターフェースを介して、RAN504内のeNode-B562a、562b、562cの各々に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、MME562は、WTRU502a、502b、502cのユーザの認証、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化、WTRU502a、502b、502cの初期アタッチ中の特定のサービングゲートウェイの選択などの責任を果たし得る。MME562は、RAN504と、GSM及び/又はWCDMAなどの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0040】
SGW564は、S1インターフェースを介してRAN504内のeNodeB560a、560b、560cの各々に接続され得る。SGW564は、一般に、ユーザデータパケットを、WTRU502a、502b、502cに/からルーティング及び転送し得る。SGW564は、eNodeB間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカする機能、DLデータがWTRU502a、502b、502cに利用可能であるときにページングをトリガする機能、WTRU502a、502b、502cのコンテキストを管理及び記憶する機能などの他の機能を実行し得る。
【0041】
SGW564は、PGW566に接続され得、PGW566は、インターネット510などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU502a、502b、502cに提供して、WTRU502a、502b、502cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にし得る。
【0042】
CN506は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN506は、PSTN508などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU502a、502b、502cに提供して、WTRU502a、502b、502cと従来の地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にし得る。例えば、CN506は、CN506とPSTN508との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IP multimedia subsystem、IMS)サーバ)を含むか、又はそれと通信し得る。更に、CN506は、他のネットワーク512へのアクセスをWTRU502a、502b、502cに提供し得、他のネットワーク512は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る。
【0043】
WTRUは、無線端末として図1A図1Dに説明されているが、特定の代表的な実施形態では、そのような端末は、通信ネットワークとの有線通信インターフェースを(例えば、一時的又は永続的に)使用し得ることが企図されている。
【0044】
代表的な実施形態では、他のネットワーク512は、WLANであり得る。
【0045】
インフラストラクチャ基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)モードのWLANは、BSSのアクセスポイント(AP)及びAPと関連付けられた1つ以上のステーション(station、STA)を有し得る。APは、配信システム(Distribution System、DS)若しくはBSSに入る、かつ/又はBSSから出るトラフィックを搬送する別のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセス又はインターフェースを有し得る。BSS外から生じるSTAへのトラフィックは、APを通って到達し得、STAに配信され得る。STAからBSS外の宛先への生じるトラフィックは、APに送信されて、それぞれの宛先に送信され得る。BSS内のSTA間のトラフィックは、例えば、APを介して送信され得、ソースSTAは、APにトラフィックを送信し得、APは、トラフィックを宛先STAに配信し得る。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックとしてみなされ、かつ/又は参照され得る。ピアツーピアトラフィックは、直接リンクセットアップ(direct link setup、DLS)を用いて、発信元STAと宛先STAとの間で(例えば、直接的に)送られ得る。特定の代表的な実施形態では、DLSは、802.11e DLS又は802.11zトンネル化DLS(tunneled DLS、TDLS)を使用し得る。独立BSS(Independent BSS、IBSS)モードを使用するWLANは、APを有さない場合があり、IBSS内又はIBSSを使用するSTA(例えば、STAの全て)は、互いに直接通信し得る。通信のIBSSモードは、本明細書では、「アドホック」通信モードと称され得る。
【0046】
802.11acインフラストラクチャ動作モード又は同様の動作モードを使用するときに、APは、一次チャネルなどの固定チャネル上にビーコンを送信し得る。一次チャネルは、固定幅(例えば、20MHz幅の帯域幅)又はシグナリングを介して動的に設定される幅であり得る。一次チャネルは、BSSの動作チャネルであり得、APとの接続を確立するためにSTAによって使用され得る。いくつかの代表的な実施形態では、例えば、802.11システムにおいて、衝突回避を備えたキャリア感知多重アクセス(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance、CSMA/CA)が実装され得る。CSMA/CAの場合、APを含むSTA(例えば、全てのSTA)は、一次チャネルを感知し得る。一次チャネルが特定のSTAによってビジーであると感知され/検出され、かつ/又は判定される場合、特定のSTAはバックオフされ得る。1つのSTA(例えば、1つの局のみ)は、所与のBSSにおける任意の所与の時間に送信し得る。
【0047】
高スループット(High Throughput、HT)STAは、例えば、一次20MHzチャネルと隣接又は非隣接20MHzチャネルとの組み合わせを介して、通信のための40MHz幅のチャネルを使用して、40MHz幅のチャネルを形成し得る。
【0048】
非常に高いスループット(Very High Throughput、VHT)STAは、20MHz、40MHz、80MHz、及び/又は160MHz幅のチャネルをサポートし得る。40MHz及び/又は80MHzは、連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって形成され得る。160MHzチャネルは、8つの連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって又は80+80構成と称され得る2つの連続していない80MHzチャネルを組み合わせることによって、形成され得る。80+80構成の場合、チャネル符号化後、データは、データを2つのストリームに分割し得るセグメントパーサを通過し得る。逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform、IFFT)処理及び時間ドメイン処理は、各ストリームで別々に行われ得る。ストリームは、2つの80MHzチャネルにマッピングされ得、データは、送信STAによって送信され得る。受信STAの受信機では、80+80構成に対する上記で説明される動作を逆にされ得、組み合わされたデータを媒体アクセス制御(Medium Access Control、MAC)に送信され得る。
【0049】
サブ1GHzの動作モードは、802.11af及び802.11ahによってサポートされる。チャネル動作帯域幅及びキャリアは、802.11n及び802.11acで使用されるものと比較して、802.11af及び802.11ahで低減される。802.11afは、TVホワイトスペース(TV White Space、TVWS)スペクトルにおいて、5MHz、10MHz及び20MHz帯域幅をサポートし、802.11ahは、非TVWSスペクトルを使用して、1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、及び16MHz帯域幅をサポートする。代表的な実施形態によれば、802.11ahは、マクロカバレッジエリア内のMTCデバイスなど、メータタイプの制御/マシンタイプ通信をサポートし得る。MTCデバイスは、例えば、特定の、かつ/又は限定された帯域幅のためのサポート(例えば、そのためのみのサポート)を含む限定された能力を有し得る。MTCデバイスは、(例えば、非常に長いバッテリ寿命を維持するために)閾値を超えるバッテリ寿命を有するバッテリを含み得る。
【0050】
複数のチャネル、並びに802.11n、802.11ac、802.11af、及び802.11ahなどのチャネル帯域幅をサポートし得るWLANシステムは、一次チャネルとして指定され得るチャネルを含む。一次チャネルは、BSSにおける全てのSTAによってサポートされる最大共通動作帯域幅に等しい帯域幅を有し得る。一次チャネルの帯域幅は、最小帯域幅動作モードをサポートするBSSで動作する全てのSTAの中から、STAによって設定され、かつ/又は制限され得る。802.11ahの例では、一次チャネルは、AP及びBSSにおける他のSTAが、2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、及び/又は他のチャネル帯域幅動作モードをサポートする場合であっても、1MHzモードをサポートする(例えば、それのみをサポートする)STA(例えば、MTCタイプデバイス)に対して1MHz幅であり得る。キャリア感知及び/又はネットワーク割り当てベクトル(Network Allocation Vector、NAV)設定は、一次チャネルの状態に依存し得る。例えば、APに送信する(1MHz動作モードのみをサポートする)STAに起因してプライマリチャネルがビジーである場合、周波数帯域の大部分がアイドルのままであり、利用可能であり得るとしても、利用可能な周波数帯域全体がビジーであるとみなされ得る。
【0051】
米国では、802.11ahにより使用され得る利用可能な周波数帯域は、902MHz~928MHzである。韓国では、利用可能な周波数帯域は917.5MHz~923.5MHzである。日本では、利用可能な周波数帯域は916.5MHz~927.5MHzである。802.11ahに利用可能な総帯域幅は、国のコードに応じて6MHz~26MHzである。
【0052】
図1Dは、一実施形態によるRAN513及びCN515を例解するシステム図である。上記のように、RAN513は、NR無線技術を採用して、エアインターフェース516を介してWTRU502a、502b、502cと通信し得る。RAN513はまた、CN515と通信し得る。
【0053】
RAN513は、gNB580a、580b、580cを含み得るが、RAN513は、一実施形態との一貫性を有したまま、任意の数のgNBを含み得ることが理解されよう。gNB580a、580b、580cは各々、エアインターフェース516を介してWTRU502a、502b、502cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、gNB580a、580b、580cは、MIMO技術を実装し得る。例えば、gNB580a、508bは、ビームフォーミングを利用して、gNB580a、580b、580cに信号を送信、及び/又はgNB580a、580b、580cから信号を受信し得る。したがって、gNB580aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU502aに無線信号を送信、及び/又はWTRU502aから無線信号を受信し得る。一実施形態では、gNB580a、580b、580cは、キャリアアグリゲーション技術を実装し得る。例えば、gNB580aは、複数のコンポーネントキャリアをWTRU502a(図示せず)に送信し得る。これらのコンポーネントキャリアのサブセットは、未認可スペクトル上にあり得、残りのコンポーネントキャリアは、認可スペクトル上にあり得る。一実施形態では、gNB580a、580b、580cは、多地点協調(Coordinated Multi-Point、CoMP)技術を実装し得る。例えば、WTRU502aは、gNB580a及びgNB580b(及び/又はgNB580c)からの協調送信を受信し得る。
【0054】
WTRU502a、502b、502cは、拡張可能なヌメロロジと関連付けられた送信を使用して、gNB580a、580b、580cと通信し得る。例えば、OFDMシンボル間隔及び/又はOFDMサブキャリア間隔は、無線送信スペクトルの異なる送信、異なるセル、及び/又は異なる部分に対して変化し得る。WTRU502a、502b、502cは、(例えば、様々な数のOFDMシンボルを含む、かつ/又は様々な長さの絶対時間が持続する)様々な若しくは拡張可能な長さのサブフレーム又は送信時間間隔(transmission time interval、TTI)を使用して、gNB580a、580b、580cと通信し得る。
【0055】
gNB580a、580b、580cは、スタンドアロン構成及び/又は非スタンドアロン構成でWTRU502a、502b、502cと通信するように構成され得る。スタンドアロン構成では、WTRU502a、502b、502cは、他のRAN(例えば、eNode-B560a、560b、560cなど)にもアクセスすることなく、gNB580a、580b、580cと通信し得る。スタンドアロン構成では、WTRU502a、502b、502cは、モビリティアンカポイントとして、gNB580a、580b、580cのうちの1つ以上を利用し得る。スタンドアロン構成では、WTRU502a、502b、502cは、未認可帯域内の信号を使用して、gNB580a、580b、580cと通信し得る。非スタンドアロン構成では、WTRU502a、502b、502cは、eNode-B560a、560b、560cなどの別のRANとも通信/接続しながら、gNB580a、580b、580cと通信/接続し得る。例えば、WTRU502a、502b、502cは、1つ以上のgNB580a、580b、580c及び1つ以上のeNode-B560a、560b、560cと実質的に同時に通信するためのDC原理を実装し得る。非スタンドアロン構成では、eNode-B560a、560b、560cは、WTRU502a、502b、502cのモビリティアンカとして機能し得、gNB580a、580b、580cは、WTRU502a、502b、502cにサービスするための追加のカバレッジ及び/又はスループットを提供し得る。
【0056】
gNB580a、580b、580cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、無線リソース管理判定、ハンドオーバ判定、UL及び/又はDLにおけるユーザのスケジューリング、ネットワークスライシングのサポート、デュアルコネクティビティ、NRとE-UTRAとの間のインターワーキング、ユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)584a、584bへのユーザプレーンデータのルーティング、アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function、AMF)582a、582bへの制御プレーン情報のルーティングなどを処理するように構成され得る。図1Dに示されるように、gNB580a、580b、580cは、Xnインターフェースを介して互いに通信し得る。
【0057】
図1Dに示されるCN515は、少なくとも1つのAMF582a、582b、少なくとも1つのUPF584a、584b、少なくとも1つのセッション管理機能(Session Management Function、SMF)583a、583b及び場合によってはデータネットワーク(Data Network、DN)585a、585bを含み得る。前述の要素の各々は、CN515の一部として描写されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。
【0058】
AMF582a、582bは、N2インターフェースを介してRAN513内のgNB580a、580b、580cのうちの1つ以上に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、AMF582a、582bは、WTRU502a、502b、502cのユーザの認証、ネットワークスライシングのサポート(例えば、異なる要件を有する異なるPDUセッションの処理)、特定のSMF583a、583bの選択、登録エリアの管理、NASシグナリングの終了、モビリティ管理などの責任を果たし得る。ネットワークスライシングは、WTRU502a、502b、502cを利用しているサービスのタイプに基づいて、WTRU502a、502b、502cのCNサポートをカスタマイズするために、AMF582a、582bによって使用され得る。例えば、異なるネットワークスライスは、高信頼低遅延(ultra-reliable low latency、URLLC)アクセスに依存するサービス、高速大容量(enhanced massive mobile broadband、eMBB)アクセスに依存するサービス、マシンタイプ通信(machine type communication、MTC)アクセスのためのサービス、及び/又は同様のものなどの異なる使用事例のために確立され得る。AMF562は、RAN513と、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、及び/又はWiFiなどの非3GPPアクセス技術などの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0059】
SMF583a、583bは、N11インターフェースを介して、CN515におけるAMF582a、582bに接続され得る。SMF583a、583bはまた、N4インターフェースを介して、CN515におけるUPF584a、584bに接続され得る。SMF583a、583bは、UPF584a、584bを選択及び制御し、UPF584a、584bを通るトラフィックのルーティングを構成し得る。SMF583a、583bは、UE IPアドレスを管理して割り当てること、PDUセッションを管理すること、ポリシー執行及びQoSを制御すること、ダウンリンクデータ通知を提供することなど、他の機能を実行し得る。PDUセッションタイプは、IPベース、非IPベース、イーサネットベースなどであり得る。
【0060】
UPF584a、584bは、N3インターフェースを介して、RAN513内のgNB580a、580b、580cのうちの1つ以上に接続され得、これによりインターネット510などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU502a、502b、502cに提供して、WTRU502a、502b、502cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にし得る。UPF584、584bは、パケットをルーティング及び転送すること、ユーザプレーンポリシーを執行すること、マルチホームPDUセッションをサポートすること、ユーザプレーンQoSを処理すること、ダウンリンクパケットをバッファすること、モビリティアンカリングを提供することなど、他の機能を実行し得る。
【0061】
CN515は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN515は、CN515とPSTN508との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むか、又はそれと通信し得る。更に、CN515は、他のネットワーク512へのアクセスをWTRU502a、502b、502cに提供し得、他のネットワーク512は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る。一実施形態では、WTRU502a、502b、502cは、UPF584a、584bへのN3インターフェース、及びUPF584a、584bとDN585a、585bとの間のN6インターフェースを介して、UPF584a、584bを通じてローカルデータネットワーク(Data Network、DN)585a、585bに接続され得る。
【0062】
図1A図1D及び図1A図1Dの対応する説明を考慮して、WTRU502a~d、基地局514a~b、eNode-B560a~c、MME562、SGW564、PGW566、gNB580a~c、AMF582a~b、UPF584a~b、SMF583a~b、DN585a~b、及び/又は本明細書に説明される任意の他のデバイス、のうちの1つ以上に関して本明細書に説明される機能のうちの1つ以上又は全ては、1つ以上のエミュレーションデバイス(図示せず)によって実行され得る。エミュレーションデバイスは、本明細書に説明される機能の1つ以上又は全てをエミュレートするように構成された1つ以上のデバイスであり得る。例えば、エミュレーションデバイスを使用して、他のデバイスを試験し、かつ/又はネットワーク及び/若しくはWTRU機能をシミュレートし得る。
【0063】
エミュレーションデバイスは、ラボ環境及び/又はオペレータネットワーク環境における他のデバイスの1つ以上の試験を実装するように設計され得る。例えば、1つ以上のエミュレーションデバイスは、通信ネットワーク内の他のデバイスを試験するために、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として完全に若しくは部分的に実装され、かつ/又は展開されている間、1つ以上若しくは全ての機能を実行し得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として一時的に実装/展開されている間、1つ以上若しくは全ての機能を実行し得る。エミュレーションデバイスは、試験を目的として別のデバイスに直接結合され得、かつ/又は地上波無線通信を使用して試験を実行し得る。
【0064】
1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として実装/展開されていない間、全てを含む1つ以上の機能を実行し得る。例えば、エミュレーションデバイスは、1つ以上のコンポーネントの試験を実装するために、試験実験室、及び/又は展開されていない(例えば、試験用の)有線及び/又は無線通信ネットワークにおいて、試験シナリオで利用され得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、試験機器であり得る。データを送信及び/又は受信するために、RF回路(例えば、1つ以上のアンテナを含み得る)を介した直接RF結合及び/又は無線通信が、エミュレーションデバイスによって使用され得る。
【0065】
本出願は、ツール、特徴、実施形態、モデル、アプローチなどを含む様々な態様を説明している。これらの態様のうちの多くは、具体的に説明され、少なくとも個々の特性を示すために、しばしば限定的に聞こえ得るように説明されている。しかしながら、これは、説明を明確にすることを目的としており、それらの態様の適用又は範囲を限定するものではない。実際、異なる態様の全ては、更なる態様を提供するために組み合わされ、交換され得る。更に、これらの態様は、以前の出願に説明されている態様と組み合わせる、又は交換されることができる。
【0066】
本出願において説明及び企図される態様は、多くの異なる形態で実装され得る。本明細書で説明される以下の図2及び図3は、いくつかの実施形態を提供するが、他の実施形態も企図されており、図2図3、及び図4の考察は、実装形態の幅を制限しない。態様のうちの少なくとも1つは、概して、ビデオ符号化及び復号化に関し、少なくとも1つの他の態様は、概して、生成又は符号化されたビットストリームを送信することに関する。これら及び別の態様は、方法、装置、説明した方法のいずれかに従ってビデオデータを符号化又は復号化するための命令を自体に記憶したコンピュータ可読記憶媒体、及び/又は、説明した方法のいずれかに従って生成されたビットストリームを自体に記憶したコンピュータ可読記憶媒体、として実装することができる。
【0067】
本出願では、「再構成された(reconstructed)」及び「復号化された(decoded)」という用語は、交換可能に使用され得、「ピクセル(pixel)」及び「サンプル(sample)」という用語は、交換可能に使用され得、「画像(image)」、「ピクチャ(picture)」、及び「フレーム(frame)」という用語は、交換可能に使用され得る。
【0068】
様々な方法が本明細書に説明されており、本方法の各々は、説明された方法を達成するための1つ以上のステップ又はアクションを含む。ステップ又はアクションの特定の順序が方法の適切な動作のために必要とされない限り、特定のステップ及び/又はアクションの順序及び/又は使用は、修正又は組み合わされ得る。加えて、「第1の(first)」、「第2の(second)」などの用語は、様々な実施形態において、例えば、「第1の復号化(first decoding)」及び「第2の復号化(second decoding)」などの要素、コンポーネント、ステップ、動作などを修正するために使用され得る。かかる用語の使用は、具体的に必要とされない限り、修正された動作に対する順序付けを意味するものではない。そのため、この実施例では、第1の復号化は、第2の復号化の前に実行される必要はなく、例えば、第2の復号化の前、第2の復号化の間、又は第2の復号化と重複する時間中に発生し得る。
【0069】
本出願に説明されている様々な方法及び他の態様を使用して、図2及び図3に示されるようなビデオエンコーダ100及びビデオデコーダ200のモジュール、例えば、イントラ予測モジュール、エントロピコーディングモジュール、及び/又は復号化モジュール(160、260、145、230)を修正することができる。更に、本開示の態様は、VVC又はHEVCに限定されず、例えば、既存のものであれ将来開発されるものであれ、他の規格及び勧告、並びに任意のそのような規格及び勧告(VVC及びHEVCを含む)の拡張に適用することができる。別段の指標がない限り、又は技術的に除外されない限り、本出願に説明される態様は、個別で又は組み合わせて使用され得る。
【0070】
本出願では様々な数値が使用されており、例えば、MaxNumMergeCandは、2よりも小さく、pic_six_minus_max_num_merge_candは、4又は5よりも大きく、MaxNumMergeCandが1の場合、MaxNumTriangleMergeCandは、2に設定され得、三角形のマージ候補の最大数は、2~5の範囲であり得、AMVR正確度インデックス(例えば、amvr_precision_idx)は、アフィン及びIBCに対して0又は1のいずれかであり得、AMVR正確度インデックスは、通常モードに対して0、1又は2であり得、アレイインデックスcIdxは、Yに対して0と等しく、Cbに対して1と等しく、Crに対して2と等しく、no_amvr_constraint_flagは0又は1と等しく、sps_amvr_enabled_flagは0と等しく、sps_affine_amvr_enabled_flagは0と等しい、などである。特定の値は例示目的であり、説明される態様はこれらの特定の値に限定されない。
【0071】
図2は、エンコーダ100を例解する。このエンコーダ100の変形形態が考えられるが、明確さを目的として、以下では予想される全ての変形形態を説明することなく、エンコーダ100について説明する。
【0072】
符号化される前に、ビデオシーケンスは、符号化前処理(101)、例えば、入力カラーピクチャに色変換(例えば、RGB4:4:4からYCbCr4:2:0への変換)を適用すること、又は圧縮に対してより弾力的な信号分布を得るために(例えば、色コンポーネントのうちの1つのヒストグラム均等化を使用して)入力ピクチャコンポーネントの再マッピングを実行することを受け得る。メタデータは、前処理と関連付けられ、ビットストリームに添付され得る。
【0073】
エンコーダ100において、ピクチャは、以下に説明するエンコーダ要素によって符号化される。符号化されるピクチャは、例えば、CUというユニットに分割され(102)、処理される。各ユニットは、例えば、イントラモード又はインターモードのいずれかを使用して符号化される。ユニットがイントラモードで符号化されるとき、イントラ予測(160)を実行する。インターモードでは、動き推定(175)及び動き補償(170)が実行される。エンコーダは、ユニットを符号化するために使用するためにイントラモード又はインターモードのいずれを使用するかを判定し(105)、例えば、予測モードフラグによってイントラ/インター判定を示す。予測残差は、例えば、元の画像ブロックからの予測ブロックを減算する(110)ことによって計算される。
【0074】
次いで、予測残差が変換され(125)、量子化される(130)。量子化された変換係数、並びに動きベクトル及び他の構文要素は、エントロピコード化され(145)、ビットストリームを出力する。エンコーダは、変換をスキップし、量子化を非変換残差信号に直接適用することができる。エンコーダは、変換及び量子化の両方をバイパスすることができ、すなわち、残差は、変換プロセス又は量子化プロセスを適用することなく直接符号化される。
【0075】
エンコーダは、符号化されたブロックを復号化して、更なる予測のための参照を提供する。量子化された変換係数は、逆量子化され(140)、逆変換されて(150)、予測残差を復号化する。復号化された予測残差及び予測ブロックを組み合わせると(155)、画像ブロックが再構成される。ループ内フィルタ(165)が再構成されたピクチャに適用されて、例えば、符号化アーチファクトを低減するために脱ブロック化/SAO(サンプル適応オフセット、Sample Adaptive Offset)フィルタ処理を実行する。フィルタ処理された画像は、参照ピクチャバッファ(180)に記憶される。
【0076】
図3は、ビデオデコーダ200のブロック図を例解する。デコーダ200では、以下に説明するデコーダ要素によってビットストリームが復号化される。ビデオデコーダ200は、概して、図2に説明されるように、符号化パスとは逆の復号化パスを実行する。エンコーダ100は、一般に、ビデオデータの符号化の一部としてビデオの復号化も実行する。例えば、エンコーダ100は、本明細書に提示されるビデオ復号化ステップのうちの1つ以上を実行し得る。エンコーダは、復号化された画像を再構築し、例えば、参照ピクチャ、エントロピコーディングコンテキスト、及び他のデコーダ関連状態変数のうちの1つ以上に関してデコーダとの同期を維持する。
【0077】
特に、デコーダの入力は、ビデオエンコーダ100によって生成され得るビデオビットストリームを含む。最初に、ビットストリームをエントロピ復号化して(230)、変換係数、動きベクトル、及び他の符号化情報を取得する。ピクチャ分割情報は、ピクチャがどのように分割されているかを示す。したがって、デコーダは、復号化されたピクチャ分割情報に従ってピクチャを分割し得る(235)。変換係数を逆量子化し(240)、逆変換して(250)、予測残差を復号化する。復号化された予測残差及び予測ブロックを組み合わせると(255)、画像ブロックが再構成される。予測されたブロックは、イントラ予測(260)又は動き補償された予測(すなわちインター予測)(275)から得ることができる(270)。ループ内フィルタ(265)が、再構成された画像に適用される。フィルタ処理された画像は、参照ピクチャバッファ(280)に記憶される。
【0078】
復号化されたピクチャは、復号化後処理(285)、例えば、逆色変換(例えば、YCbCr4:2:0からRGB4:4:4への変換)、又は符号化前処理(101)において実行される再マッピング処理の逆を実行する逆再マッピングを更に受けることができる。復号後処理は、符号化前処理において導出され、ビットストリームにおいてシグナリングされたメタデータを使用することができる。
【0079】
図4は、様々な態様及び実施形態が実装されているシステムの一例のブロック図を例解する。システム1000は、以下に説明する様々なコンポーネントを含むデバイスとして具現化することができ、本文書に説明する態様のうちの1つ以上を実行するように構成されている。かかるデバイスの実施例としては、これらに限定されないが、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、デジタルマルチメディアセットトップボックス、デジタルテレビ受信機、パーソナルビデオ記録システム、コネクテッド家電、及びサーバなどの様々な電子デバイスが挙げられる。システム1000の要素は、単独で、又は組み合わせて、単一の集積回路(IC)、複数のIC、及び/又は別個のコンポーネントで具現化され得る。例えば、少なくとも1つの実施形態では、システム1000の処理要素及びエンコーダ要素/デコーダ要素は、複数のIC及び/又は個別のコンポーネントにわたって分散される。様々な実施形態では、システム1000は、例えば、通信バスを経由して、又は専用の入力ポート及び/若しくは出力ポートを介して、1つ以上の他のシステム又は他の電子デバイスに通信可能に結合される。様々な実施形態では、システム1000は、本文書に説明されている態様のうちの1つ以上を実装するように構成されている。
【0080】
システム1000は、少なくとも1つのプロセッサ1010を含み、プロセッサ1010は、例えば、本文書に説明される様々な態様を実装するために、その中にロードされた命令を実行するように構成されている。プロセッサ1010は、埋め込みメモリ、入出力インターフェース、及び当該技術分野において既知の様々な他の回路を含むことができる。システム1000は、少なくとも1つのメモリ1020(例えば、揮発性メモリデバイス、及び/又は不揮発性メモリデバイス)を含む。システム1000は、記憶デバイス1040を含み、これは、不揮発性メモリ及び/又は揮発性メモリを含むことができ、これらのメモリとしては、これらに限定されないが、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable Read-Only Memory、PROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory、DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory、SRAM)、フラッシュ、磁気ディスクドライブ、及び/又は光ディスクドライブが挙げられる。記憶デバイス1040は、非限定的な実施例として、内部記憶デバイス、取り付けられた記憶デバイス(着脱可能及び着脱不能な記憶デバイスを含む)、及び/又はネットワークアクセス可能記憶デバイスを含むことができる。
【0081】
システム1000は、例えば、データを処理して符号化ビデオ又は復号化ビデオを提供するように構成されたエンコーダ/デコーダモジュール1030を含み、そのエンコーダ/デコーダモジュール1030は、それ自体のプロセッサ及びメモリを含むことができる。エンコーダ/デコーダモジュール1030は、符号化機能及び/又は復号化機能を実行するためにデバイスに含めることのできるモジュールを表す。知られているように、デバイスは、符号化モジュール及び復号化モジュールのうちの一方又は両方を含むことができる。更に、エンコーダ/デコーダモジュール1030は、システム1000の別個の要素として実装することができる、又は当業者に既知であるように、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとしてプロセッサ1010内に組み込むことができる。
【0082】
本文書に説明される様々な態様を実行するためにプロセッサ1010又はエンコーダ/デコーダ1030にロードされるプログラムコードは、記憶デバイス1040に記憶することができ、その後、プロセッサ1010による実行のためにメモリ1020にロードすることができる。様々な実施形態に従って、プロセッサ1010、メモリ1020、記憶デバイス1040、及びエンコーダ/デコーダモジュール1030のうちの1つ以上は、本文書に記憶される処理の実行中に様々なアイテムのうちの1つ以上を記憶することができる。かかる記憶されたアイテムは、これらに限定されないが、入力ビデオ、復号化ビデオ、又は復号化ビデオの一部分、ビットストリーム、行列、変数、並びに、方程式、式、動作、及び動作論理の処理からの中間結果又は最終結果を含むことができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、プロセッサ1010及び/又はエンコーダ/デコーダモジュール1030の内部のメモリを使用して、命令を記憶し、かつ符号化中又は復号化中に必要とされる処理のための作業メモリを提供する。しかしながら、他の実施形態では、処理デバイス(処理デバイスは例えば、プロセッサ1010又はエンコーダ/デコーダモジュール1030のいずれかとすることができる)の外部のメモリが、これらの機能のうちの1つ以上のために使用される。外部メモリは、メモリ1020及び/又は記憶デバイス1040、例えば、ダイナミック揮発性メモリ及び/又は不揮発性フラッシュメモリとすることができる。いくつかの実施形態では、外部不揮発性フラッシュメモリを使用して、例えば、テレビのオペレーティングシステムを記憶する。少なくとも1つの実施形態では、RAMなどの高速な外部の動的揮発性メモリは、MPEG-2(MPEGはMoving Picture Experts Groupと称され、MPEG-2はISO/IEC13818とも称され、13818-1はH.222としても知られ、13818-2はH.262としても知られている)、HEVC(HEVCは高効率映像符号化(High Efficiency Video Coding)と称され、H.265及びMPEG-H Part2としても知られている)、又はVVC(Joint Video Experts Team、JVETによって開発中の新しい標準である多用途ビデオコーディング(Versatile Video Coding))などのビデオの符号化動作及び復号化動作のための作業メモリとして使用される。
【0084】
システム1000の要素への入力は、ブロック1130に示されるように、様々な入力デバイスを通じて提供することができる。かかる入力デバイスとしては、これらに限定されないが、(i)例えば、放送局によって地上波で送信されるRF信号を受信する無線周波数(radio frequency、RF)部分、(ii)コンポーネント(COMP)入力端子(又は一組のCOMP入力端子)、(iii)ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)入力端子、及び/又は(iv)高解像度マルチメディアインターフェース(High Definition Multimedia Interface、HDMI)入力端子が挙げられる。他の実施例は、図4に示されていないが、複合ビデオを含む。
【0085】
様々な実施形態では、ブロック1130の入力デバイスは、当該技術分野で既知であるように、関連するそれぞれの入力処理要素を有する。例えば、RF部分は、(i)所望の周波数を選択すること(信号を選択すること、又は信号をある帯域の周波数に帯域制限することとも称される)と、(ii)選択された信号をダウンコンバートすることと、(iii)(例えば)特定の実施形態でチャネルと称され得る信号周波数帯域を選択するために、より狭い帯域の周波数に再び帯域制限することと、(iv)ダウンコンバートされ、帯域制限された信号を復調することと、(v)エラー訂正を実行することと、(vi)所望のデータパケットのストリームを選択するために逆多重化することと、に好適な要素と関連付けられ得る。様々な実施形態のRF部分は、これらの機能を実行する1つ以上の要素、例えば、周波数セレクタ、信号セレクタ、バンドリミッタ、チャネルセレクタ、フィルタ、ダウンコンバータ、復調器、エラー訂正器、及びデマルチプレクサを含む。RF部分は、様々なこれらの機能を実行するチューナを含むことができ、例えば、受信した信号をより低い周波数(例えば、中間周波数又は近ベースバンド周波数)に又はベースバンドにダウンコンバートすることを含む。セットトップボックスの一実施形態では、RF部分及びその関連する入力処理要素は、有線(例えば、ケーブル)媒体を介して送信されるRF信号を受信し、所望の周波数帯域にフィルタリング、ダウンコンバート、及び再フィルタリングすることによって周波数選択を実行する。様々な実施形態では、上で説明される(及び他の)要素の順序を並べ替える、これらの要素の一部を削除する、並びに/又は、類似若しくは異なる機能を実行する他の要素を追加する。要素を追加することは、例えば、増幅器及びアナログ-デジタル変換器を挿入するなど、既存の要素間に要素を挿入することを含み得る。様々な実施形態において、RF部分は、アンテナを含む。
【0086】
加えて、USB端子及び/又はHDMI端子は、システム1000をUSB接続及び/又はHDMI接続にわたって他の電子デバイスに接続するためのそれぞれのインターフェースプロセッサを含むことができる。入力処理の様々な側面、例えば、リード-ソロモンエラー訂正は、例えば、必要に応じて、別個の入力処理IC内で実装する、又はプロセッサ1010内で実装することができることを理解されたい。同様に、USB又はHDMIインターフェース処理の側面は、必要に応じて、別個のインターフェースIC内で、又はプロセッサ1010内で実装することができる。復調され、エラー訂正され、逆多重化されたストリームは、例えば、プロセッサ1010、並びにメモリ及び記憶要素と組み合わせて動作して、出力デバイス上に提示するのに必要なデータストリームを処理するエンコーダ/デコーダ1030を含む、様々な処理要素に提供される。
【0087】
システム1000の様々な要素は、統合されたハウジング内に設けることができ、統合されたハウジング内では、様々な要素は、好適な接続構成1140、例えば、Inter-IC(I2C)バス、配線、及びプリント回路基板を含む、当該技術分野で既知の内部バスを使用して相互に接続され、互いの間でデータを送信することができる。
【0088】
システム1000は、通信チャネル1060を介して他のデバイスとの通信を可能にする通信インターフェース1050を含む。通信インターフェース1050は、通信チャネル1060上でデータを送信及び受信するように構成されたトランシーバを含むことができるが、これに限定されない。通信インターフェース1050は、モデム又はネットワークカードを含むことができるが、これらに限定されず、通信チャネル1060は、例えば、有線媒体及び/又は無線媒体内に実装することができる。
【0089】
データは、様々な実施形態において、Wi-Fiネットワーク、例えば、IEEE802.11(IEEEは、the Institute of Electrical and Electronics Engineersを指す)などの無線ネットワークを使用して、システム1000にストリーミングされるか、又は他の方法で提供される。これらの実施形態のWi-Fi信号は、Wi-Fi通信のために適応された通信チャネル1060及び通信インターフェース1050を介して受信される。これらの実施形態の通信チャネル1060は、典型的に、ストリーミングアプリケーション及び他のオーバザトップ通信を可能にするためにインターネットを含む、外部ネットワークへのアクセスを提供するアクセスポイント又はルータに接続される。他の実施形態では、入力ブロック1130のHDMI接続を介してデータを配信するセットトップボックスを使用して、システム1000にストリーミングデータを提供する。更に他の実施形態では、入力ブロック1130のRF接続を使用して、システム1000にストリーミングデータを提供する。上で示されるように、様々な実施形態は、データをストリーミング以外の様式で提供する。加えて、様々な実施形態は、Wi-Fi以外の無線ネットワーク、例えば、セルラーネットワーク又はBluetoothネットワークを使用する。
【0090】
システム1000は、ディスプレイ1100、スピーカ1110、及び他の周辺デバイス1120を含む様々な出力デバイスに出力信号を提供することができる。様々な実施形態のディスプレイ1100は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、湾曲ディスプレイ、及び/又は折り畳み可能なディスプレイのうちの1つ以上を含む。ディスプレイ1100は、テレビジョン、タブレット、ラップトップ、携帯電話(移動電話)、又は他のデバイス用であり得る。ディスプレイ1100はまた、他のコンポーネントに統合され得るか(例えば、スマートフォンのように)、又は別個(例えば、ラップトップ用の外部モニタ)であり得る。他の周辺デバイス1120としては、実施形態の様々な例において、スタンドアロンデジタルビデオディスク(又はデジタル多用途ディスク)(両方の用語の略称としてDVR、digital versatile disc)、ディスクプレーヤ、ステレオシステム、及び/又は照明システムのうちの1つ以上が挙げられる。様々な実施形態は、システム1000の出力に基づいて機能を提供する1つ以上の周辺デバイス1120を使用する。例えば、ディスクプレーヤは、システム1000の出力を再生する機能を実行する。
【0091】
様々な実施形態では、制御信号が、システム1000とディスプレイ1100、スピーカ1110、又は他の周辺デバイス1120との間で、AV.Link、Consumer Electronics Control(CEC)、又はユーザ介入の有無にかかわらずデバイス間の制御を可能にする他の通信プロトコルなどの信号伝達を使用して通信される。出力デバイスは、それぞれのインターフェース1070、1080、及び1090を通じた専用接続を介してシステム1000に通信可能に結合することができる。代替的に、出力デバイスは、通信インターフェース1050を介して通信チャネル1060を使用して、システム1000に接続することができる。ディスプレイ1100及びスピーカ1110は、例えば、テレビジョンなどの電子デバイス内のシステム1000の他のコンポーネントと単一のユニットに統合され得る。様々な実施形態において、ディスプレイインターフェース1070は、ディスプレイドライバ、例えば、タイミングコントローラ(timing controller、T Con)チップなどを含む。
【0092】
代替的に、例えば、入力1130のRF部分が個別のセットトップボックスの一部分である場合、ディスプレイ1100及びスピーカ1110は、代替的に、他のコンポーネントのうちの1つ以上から分離することができる。ディスプレイ1100及びスピーカ1110が外部コンポーネントである様々な実施形態では、出力信号は、例えば、HDMIポート、USBポート、又はCOMP出力を含む専用の出力接続を介して提供することができる。
【0093】
実施形態は、プロセッサ1010によって実装されるコンピュータソフトウェアによって、又はハードウェアによって、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって、実行することができる。非限定的な例として、実施形態は、1つ以上の集積回路によって実装することができる。メモリ1020は、技術環境に適した任意のタイプとすることができ、非限定的な例として、光学メモリデバイス、磁気メモリデバイス、半導体ベースのメモリデバイス、固定メモリ、及び取り外し可能なメモリなどの任意の適切なデータ記憶技術を使用して実装することができる。プロセッサ1010は、技術環境に適した任意のタイプとすることができ、非限定的な例として、マイクロプロセッサ、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、及びマルチコアアーキテクチャに基づくプロセッサ、のうちの1つ以上を包含することができる。プロセッサ1010が複数のプロセッサを包含する場合、この複数のプロセッサは、実施形態に関連する動作を共有することができる。
【0094】
ビデオ圧縮が実行され得る。マージモード、適応動きベクトル分解能(AMVR)、変換スキップ(TrSkip)の変換ユニット(transform unit、TU)レベルインジケータ、及び/又は制約インジケータ、に関連する様々な指標が、(例えば、エンコーダなどのビデオコーディングデバイスによって)ビットストリームに含まれ得る。これらの指標は、ビデオを再構築するためのデコーダなどのビデオコーディングデバイスによって受信され得る。構文におけるマージモード関連の指標(例えば、高レベル構文(high level syntax、HLS))をシグナリングされ得る。AMVR関連の指標は、本明細書に説明されるようにシグナリングされ得る。TrSkipのTUレベルフラグは、本明細書に説明されるようにシグナリングされ得る。1つ以上の制約フラグは、本明細書に説明されるようにシグナリングされ得る。
【0095】
ビデオコーディングデバイス(例えば、エンコーダ)は、三角形分割モード(triangular partition mode、TPM)候補の最大数を2に設定するピクチャヘッダ(picture header、PH)生バイトシーケンスペイロード(raw byte sequence payload、RBSP)セマンティクスにおいて、検査条件をシグナリングし得る。ビデオコーディングデバイス(例えば、デコーダ)は、検査条件に基づいて、TPMを使用して予測を実行し得る。ビデオコーディングデバイスは、通常のマージモードからTPM/Geoのいくつかのマージ候補を分離し得る。ビデオコーディングデバイス(例えば、デコーダ)は、TPM/Geo及び/又は通常のマージモードにおけるマージ候補の数を使用して、マージによって予測を実行し得る。ビデオコーディングデバイスは、イントラブロックコピー(IBC)適応動きベクトル分解能(AMVR)のシーケンスパラメータセット(SPS)フラグをシグナリングし、AMVRがアクティブ化される場合にIBC-AMVRの組み合わせを可能にし得る。ビデオコーディングデバイスは、ビットストリームからアフィンAMVR SPSフラグを除外する(例えば、ビットストリーム内のアフィンAMVR SPSフラグをシグナリングしない)ことができる。ビデオコーディングデバイスは、コーディングユニット(coding unit、CU)レベルでTrSkipをシグナリングし得る。ビデオコーディングデバイス(例えば、デコーダ)は、例えば、CUレベルで受信されたTrSkip指標に基づいて、TrSkipを使用して変換ブロックがコード化されるかどうかを判定し得る。
【0096】
ビデオコーディングデバイス(例えば、デコーダ)は、制約フラグno_amvr_constraint_flagに基づいてアフィンモードAMVRが無効化されているかどうかを判定し、それに応じてSPSアフィンAMVR有効フラグを設定し得る。ビデオコーディングデバイスは、制約フラグno_mts_constraint_flagに基づいて、sps_explicit_mts_intra_enabled_flag及びsps_explicit_mts_inter_enabled_flagを設定し得る。ビデオコーディングデバイスは、sps_bdpcm_enabled_flagを設定し、制約フラグno_transform_skip_constraint_flagに基づいて、sps_bdpcm_chroma_enabled_flagを設定し得る。ビデオコーディングデバイスは、制約フラグno_bdpcm_constraint_flagに基づいて、sps_bdcpm_chroma_enabled_flagを設定し得る。
【0097】
三角形分割モード(TPM)のいくつかのマージ候補は、高レベル構文フラグに基づいて(例えば、制御されて)、判定され得る。マージ候補の数はゼロに設定され得、TPMは、例えば、通常のマージ候補の数が2未満である場合、無効化され得る。いくつかの例では、TPMは、フラグ(例えば、SPSフラグ)によってアクティブ化されている場合でも、何らかの条件では無効化され得る。
【0098】
AMVRは、通常のインター予測コーディングユニット(CU)、アフィン運動予測CU、及びイントラブロックコピー(IBC)でコード化されたCUの、異なる分解能を有し得る(例えば、含む)。HLSフラグは、通常のインター予測CUのAMVR、及びアフィン運動予測CUのAMVRについて、それぞれ制御するようにシグナリングされ得る。
【0099】
コーディングユニットに関して特定の例が説明され得るが、これらの例は、コーディングブロックに同等に適用可能であり得る。したがって、これらの用語が交換可能に使用され得るという意味において、コーディングユニットに関して説明された例は、コーディングブロックに同等に適用され得る。
【0100】
複数の変換選択(multiple transform selection、MTS)及び/又は低周波数非分離型変換(low frequency non-separable transform、LFNST)インデックスは、CUレベルで実行され得る。いくつかの例では、TrSkipフラグがTUレベルで受信され得、TrSkipが検査されて、CUレベルMTS及びLFNSTインデックスがコード化されているかどうかを判定し得る。
【0101】
1つ以上の制約フラグのセットは、指定された機能を実行し、かつ/又は未定義の挙動を回避するようにシグナリングされ得る。通常のインター予測CUのマージ候補の数は、TPMでCUから分離され得る。TPMは、例えば、マージ候補を分離することによってアクティブ化され得る。マージ候補を分離することにより、TPMのアクティブ化を確実にし得る。例えば、TPMは、マージ候補の数に従ってアクティブ化され得る。指標(例えば、SPSフラグ)は、例えば、アフィンモード又はインター予測と同じ程度の自由度を有するように、IBCとAMVRとの組み合わせを制御し得る。TrSkipフラグは、CUレベルでシグナリング/受信され得る。
【0102】
マージ候補の最大数は、ピクチャパラメータセット(picture parameter set、PPS)レベル及び/又はピクチャヘッダ(PH)レベルでコード化され得る。通常のマージ、アフィン、三角形、及びIBCは各々、マージ候補の特定の最大数を含み得る。PPSレベルでは、通常のマージ及びTPMの最大数がコード化され得る。例示的なPPS構文を表1に示す。
【0103】
【表1】
【0104】
PHレベルでは、コーディングツールの候補の数が示され得る。例示的なPH構文を表2に示す。
【0105】
【表2】
【0106】
いくつかの例では、通常のマージモードの候補の最大数が1である場合、TPMは無効化され得る。例えば、(例えば、デコーダなどの)ビデオコーディングデバイスは、通常のマージモードの候補の最大数が1であるときに、TPMが無効化された状態で予測を実行することを判定し得る。例示的なマージデータ構文を表3に示す。
【0107】
【表3】
【0108】
いくつかの例では、三角形マージモード候補の最大数(例えば、MaxNumTriangleMergeCand)が1を超えない限り、SPS三角形分割有効フラグ(例えば、sps_triangle_enabled_flag)の値に関係なく、TPMを非アクティブ化され得る。エンコーダ側では、三角形モードがSPSレベルで有効化され得、三角形モードは、マージ候補の数に基づいて非アクティブ化され得る。
【0109】
三角形マージモード候補の最大数(例えば、MaxNumTriangleMergeCand)は、マージ候補の最大数(例えば、MaxNumMergeCand)、及び/又はマージ候補の最大数からサポートされる三角形候補の最大数を引いた数に基づいて判定され得る。例示的なPH RBSPセマンティクスを表4に示す。
【0110】
【表4】
【0111】
MaxNumMergeCandの値は、例えば、pic_six_minus_max_num_merge_candが4より大きい場合、(例えば、式85に示すように)2未満であり得る。この場合、MaxNumTriangleMergeCandはゼロに設定され得、merge_triangle_split_dirは、merge_data関数で復号化されない場合があり、TPMは非アクティブ化され得る。
【0112】
いくつかの例では、TPM候補の最大数は2に設定され得る。いくつかの例では、TPM候補の最小数は2に設定され得る。いくつかの例では、三角形マージモード候補の最大数を設定する前に、検査が実行され得る。検査条件は、MaxNumMergeCandが1に等しい場合に、MaxNumTriangleMergeCandが2に設定され得ることを指定し得る。この場合、TPMは、TPMのSPSフラグがアクティブ化されている場合、アクティブ化され得る。例示的なPH RBSPセマンティクスを表5に示す。
【0113】
【表5】
【0114】
通常のマージモードのマージ候補の最大数は、TPMのマージ候補の最大数から分離され得る。TPMのマージ候補の最大数は、通常のマージモードのマージ候補の最大数とは独立して判定され得る。例えば、TPMのマージ候補の最大数は、PPS、PH、及び/又はSPSなどの指標に基づいて判定され得る。TPMのマージ候補の最大数を示す指標は、例えば、表6、7、及び9に示されるように、pic_five_minus_max_num_triangle_candであり得るか、又はこれを含み得る。
【0115】
例えば、別個のマージ指標及びTPM指標が(例えば、PPS、PH、及び/又はマージデータ構文などで)シグナリングされる場合、通常のマージモードのマージ候補の最大数は、TPMのマージ候補の最大数から分離され得る。例えば、別個の通常のマージ指標及びTPM指標がPPS、PH、及び/又はマージデータ構文に含まれる場合、ビデオコーディングデバイス(例えば、デコーダ)は、通常のマージモードのマージ候補の最大数がTPMのマージ候補の最大数から分離されることを判定し得る。例示的なPPS構文を表6に示し、例示的なPH構文を表7に示し、例示的なマージデータ構文を表8に示し、例示的なPH RBSPセマンティクスを表9に示す。
【0116】
【表6】
【0117】
【表7】
【0118】
【表8】
【0119】
【表9】
【0120】
示されるように、三角形分割モードに対するマージ候補の最大数は、独立してコード化され得る。三角形分割モードのマージ候補の最大数は、ある特定の値から他の値までの範囲(例えば、2~5)であり得る。
【0121】
幾何学的(例えば、GEO)予測モードは、TPMの拡張であり得る。幾何学的マージモード(geometric merge mode、GEO)を使用して、ブロックをコード化し得る。GEOは、インター予測ツールであり得る。GEOでは、スプリットは、考慮されるブロックの中央に対する分割境界の1つ以上の角度及び/又は変位にあり得る。GEO予測モードでは、TPMにおける三角形をウェッジによって置き換えることができる。本明細書に説明される実施例は、ワードの三角形を(例えば、構文及び/又はセマンティクスで)ウェッジに置き換えることによって、GEO予測モードで使用され得る。例えば、GEOモードに対するマージ候補の最大数は、通常のマージのマージ候補の最大数から独立してコード化され得る。GEOに対するマージ候補の最大数は、PPS、PH、及び/又はSPSなどの指標に基づいて判定され得る。GEOに対するマージ候補の最大数を示す指標は、例えば、pic_five_minus_max_num_geo_candであり得るか、又はこれを含み得る。
【0122】
AMVRは、特定のレベル(例えば、SPSレベル)で制御され得る。SPS構文は、ビデオシーケンスと関連付けられた2つ以上のイネーブルインジケータを含み得る。例示的なSPS構文を表10に示す。例えば、SPS構文は、表10に示すように2つ以上のSPSフラグを含み得る。表10に示すように、SPS構文は、AMVR有効化インジケータsps_amvr_enabled_flag及び/又はアフィンモード有効化インジケータsps_affine_enabled_flagを含み得る。
【0123】
【表10】
【0124】
第1のSPSインジケータ(例えば、AMVR有効化インジケータsps_amvr_enabled_flag)は、IBCモードを含む通常のCUに対するAMVRを制御し得る。第2のSPSインジケータ(例えば、アフィンモードAMVR有効化インジケータsps_affine_amvr_enabled_flag)は、アフィンモード(例えば、のみ)に対するAMVRを制御し得る。表11は、AmvrShiftの例示的な仕様を示す。通常のアフィンモード、及び通常のIBCモード、のうちの1つ以上(例えば、それらの各々)の正確度は、表11に示されるように異なり得る。
【0125】
【表11】
【0126】
AMVR正確度インデックス(例えば、amvr_precision_idx)は、アフィンモード及び/又はIBCに対して0又は1のいずれかであり得る。AMVR正確度インデックスは、通常モードでは0、1、又は2であり得る。AMVR正確度インデックスのセマンティクスは、例えば、モードに基づいて変化し得る。3つのAMVRモード(例えば、通常モード、アフィンモード、及びIBCモードと関連付けられる)は異なり得、例えばいくつかの例では完全に異なり得る。3つのSPSインジケータ(例えば、各AMVRモードに対して1つのフラグ)が提供され得る。
【0127】
IBC AMVR有効化インジケータ(例えば、SPS IBC AMVR有効化インジケータ)は、IBC AMVRに対してシグナリング/受信され得る。IBC AMVR有効化インジケータは、SPS_ibc_amvr_enabled_flagであり得る。SPS構文は、IBC AMVR有効化インジケータSPS_ibc_amvr_enabled_flagを含み得る。アフィンAMVR有効化インジケータ(例えば、SPSアフィンAMVR有効化インジケータ)は、アフィンAMVR組み合わせを制御し得る。アフィンAMVR有効化インジケータは、sps_affine_amvr_enabled_flagであり得る。アフィンAMVR有効化インジケータは、アフィンモードとAMVRとの組み合わせがビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを示し得る。パラメータセット(例えば、SPS)は、ビデオシーケンスと関連付けられ得る。(例えば、IBC AMVRのための)例示的なSPS構文を表12に示す。IBC AMVR有効化インジケータは、表12に示されるように、IBC AMVR組み合わせを制御するためにシグナリング/受信され得る。IBC AMVR有効化インジケータは、IBCとAMVRとの組み合わせがビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを示し得る。表13は、(例えば、IBC AMVRのための)例示的なコーディングユニット構文を示す。表14は、(例えば、IBC AMVRのための)例示的なSPS RBSPセマンティクスを示す。
【0128】
デコーダは、IBC AMVR有効化指標に基づいて、(例えば、IBCモードの動きベクトルコーディングにおける適応動きベクトル差分分解能を使用して)IBC AMVR組み合わせを有効化するかどうかを判定し得る。
【0129】
【表12】
【0130】
【表13】
【0131】
【表14】
【0132】
IBCとAMVRとの組み合わせは、AMVRが、例えば、SPSレベルで許可されているという条件で許可され得る。アフィンモードとAMVRとの組み合わせは、AMVRが、例えば、SPSレベルで許可されているという条件で許可され得る。AMVRがSPSレベルで許可されているときに、IBCとAMVRとの組み合わせ、又はアフィンモードとAMVRとの組み合わせを可能にすることにより、可能な組み合わせの数を低減し得る。例えば、エンコーダは、IBC、通常モード、又はアフィンモード、のうちの1つ以上でAMVRを実行し得る。エンコーダは、AMVRモード及びアフィンモードがビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを判定し、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット(例えば、表15又は表16の実施例に示されるSPS)内にアフィンモードAMVRのインジケータを含むかどうかを判定し得る。エンコーダは、IBC、通常モード、及びアフィンモードでAMVRを無効化にし得る。AMVRは、例えば、AMVRをオフに切り替えることが可能な場合、特定のモード(例えば、通常モードAMVR、アフィンモードAMVR、及びIBC AMVR)に対してオフに切り替えることができるが、その逆はできない。例えば、AMVRは、IBC、通常モード又はアフィンモードを無効化することなく、オフに切り替える(例えば、無効化する)ことができる。
【0133】
IBC AMVR組み合わせ及びアフィンAMVR組み合わせのためのSPS構文の例を、表15及び表16に示す。表15は、(例えば、アフィンモードとのAMVR組み合わせのための)例示的なSPS構文を示す。表16は、(例えば、アフィンモードとのAMVR組み合わせ及び/又はIBCとのAMVR組み合わせのための)例示的なSPS構文を示す。表15又は表16は、アフィンモードとAMVRとの組み合わせの例示的なインジケータを示す。表15及び表16に示されるように、アフィンモードAMVR有効化インジケータを受信するかどうかは、AMVRが有効化されているかどうかに基づいて判定され得る。例えば、表15に示されるように、AMVR有効化インジケータsps_amvr_enabled_flagの値によって示されるようにアフィンモードがビデオシーケンスに対して有効化されている場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータは(例えば、表15及び表16に示されるように)SPS内に存在し得、受信され得る。AMVR有効化インジケータsps_amvr_enabled_flagの値によって示されるように、AMVRがビデオシーケンスに対して無効化されている場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータは、ビデオシーケンスと関連付けられたSPSには存在しない場合があり、受信されない場合がある。実施例では、アフィンモードAMVR有効化インジケータsps_affine_amvr_enabled_flagの値は、AMVRが有効化されているかどうかに基づいて判定され得る。アフィンモードAMVR有効化インジケータsps_affine_amvr_enabled_flagの値は、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたSPS内に存在しないという条件で、アフィンモードが有効化されたビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値であると推測され得る。
【0134】
表15及び表16に示されるように、AMVR有効化インジケータに加えて、アフィンモードのAMVR有効化インジケータを受信するかどうかは、アフィンモードが有効化されているかどうかに基づいて判定され得る。表15及び表16に示されるように、SPS構文は、アフィンモード有効化インジケータsps_affine_enabled_flagを含み得る。表15及び表16に示すように、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、表15又は表16に示されるSPS内に存在し得るかどうかは、アフィンモード有効化インジケータの値及びAMVR有効化インジケータsps_amvr_enabled_flagの値に基づき得る。例えば、表15及び表16に示されるように、アフィンモード有効化インジケータによって示されるようにアフィンモードがビデオシーケンスに対して有効化されており、AMVR有効化インジケータの値によって示されるようにAMVRがビデオシーケンスに対して有効化されている場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータは、表15又は表16に示されるSPS内に存在し得る。アフィンモード有効化インジケータによって示されるようにアフィンモードがビデオシーケンスに対して無効化されている場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータは、表15又は表16に示されるSPS内に存在しない場合がある。
【0135】
表16に示すように、IBC AMVR有効化インジケータ(例えば、sps_ibc_amvr_enabled_flag)を受信するかどうかは、AMVRが有効化されているかどうか(例えば、sps_amvr_enabled_flagの値)に基づいて判定され得る。いくつかの例では、AMVRが一般に有効化されている場合、AMVRに対してはアフィンAMVR有効化インジケータを介して、かつ/又はIBCモードに対してはIBC AMVR有効化インジケータを介して、無効化され得る。
【0136】
【表15】
【0137】
【表16】
【0138】
実施例では、SPS構文は、アフィンモードAMVR有効化インジケータ(例えば、アフィンAMVR SPSフラグ)を含まない場合がある。AMVR有効化インジケータsps_amvr_enabled_flagの値によって示されるように、AMVRがビデオシーケンスに対して無効化されている場合、エンコーダは、ビデオシーケンスと関連付けられたSPSからアフィンモードAMVR有効化インジケータsps_affine_amvr_enabled_flagを除外することを判定し得る。
【0139】
図5は、例えば、表15~表16に示すように、アフィンモードAMVR有効化インジケータがパラメータセット内に存在するかどうかを判定するための方法の例を例解する。本明細書に開示される実施例及び他の実施例は、例示的な方法500に従って動作し得る。方法500は、502、504、及び506を含む。方法500は、ビデオを処理するために使用され得る。502では、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定され得る。504では、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定し得る。506では、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかの判定に基づいて、ビデオシーケンスが復号化され得る。
【0140】
ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定すると、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかは、AMVRが有効化されているかどうかに基づいて判定され得る。ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットは、パラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかの判定に基づいて生成され得る。
【0141】
方法500は、装置によって実行され得る。装置は、1つ以上のプロセッサを含み得る。図5に例解される例に関連する動作は、複数のプロセッサによって共有され得るか、又は1つのプロセッサによって実行され得る。
【0142】
いくつかの例では、アフィンモードAMVR有効化インジケータsps_affine_amvr_enabled_flagは、例えば、表17に示されるように、SPSにおいてシグナリング/受信されない場合がある。表17は、(例えば、AMVRのための)例示的なSPS構文を示す。AMVR有効化インジケータ(例えば、sps_amvr_enabled_flag)は、AMVRを有効化又は無効化するようにシグナリングされ得る。アフィンAMVR SPSフラグを有さないAMVRのための例示的なSPS構文を表17に示す。表17に示すように、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット(例えば、SPS)は、例えば、AMVR有効化インジケータの値に関係なく、かつアフィンモード有効化インジケータの値に関係なく、アフィンモードAMVR有効化インジケータsps_affine_amvr_enabled_flagを含まない場合がある。(例えば、アフィンAMVR SPSフラグを有さないAMVRのための)例示的なコーディングユニット構文を表18に示す。
【0143】
【表17】
【0144】
【表18-1】
【0145】
【表18-2】
【0146】
TrSkipは、表19及び表20に示されるように、変換ユニット(TU)レベルでコード化され得る。表19は、例示的なコーディングユニット構文を示す。表20は、例示的なTU構文を示す。TrSkipは、CUレベルでコード化され得る。例えば、CUレベル構文は、TrSkipインジケータ(例えば、transform_skip_flag)を含み得る。MTS及びLFNSTは、表19及び表20に示されるように、CUレベルでコード化され得る。
【0147】
【表19】
【0148】
【表20】
【0149】
TrSkipがTUレベルでコード化される場合、いくつかの例では、変換ツール(例えば、TrSkip、MTS、及びLFNST)は、同じレベルで復号化されない場合がある。表21は、例示的なCU構文を示す。実施例では、TrSkipインジケータ(例えば、transform_skip_flag)は、表21に示されるように、(例えば、可読性及び適用性を改善するために)CUレベルでシグナリング/受信され得る。
【0150】
【表21-1】
【0151】
【表21-2】
【0152】
構文要素transform_skip_flag[x0][y0][cIdx]は、関連付けられた変換ブロックに変換が適用されるかどうかを指定し得る。アレイインデックスx0、y0は、ピクチャの左上の輝度サンプルに対する、考慮された変換ブロックの左上の輝度サンプルの位置(x0,y0)を指定し得る。アレイインデックスcIdxは、色コンポーネントのインジケータを指定し得、実施例では、Yについては0、Cbについては1、Crについては2に等しくてもよい。transform_skip_flag[x0][y0][cIdx]の値(例えば、1に等しい)は、関連する変換ブロックに変換が適用されないことを示すか、又は指定し得る。transform_skip_flag[x0][y0][cIdx]の別の値(例えば、0に等しい)は、関連する変換ブロックに変換が適用されるかどうかの判定が他の構文要素に依存することを、示すか又は指定し得る。
【0153】
いくつかの制約フラグは、異なるレベルのコード化で特定のツールを無効化し得る。異なるレベルのコード化は、例えば、プロファイルレベルを含み得る。これらの制約フラグは、デコーダパラメータセット(decoder parameters set、DPS)、ビデオパラメータセット(Video Parameters Set、VPS)又はシーケンスパラメータセット(SPS)で含まれ得る(例えば、シグナリングされ得る)。表22は、例示的な制約指標(例えば、フラグ)を示す。制約フラグは、表22に示される制約フラグを含み得る。表22に示すように、一般的な制約情報(general constraint information、GCI)は、AMVR制約インジケータno_amvr_constraint_flagを含み得る。
【0154】
【表22】
【0155】
例示的な制約フラグセマンティクスを表23に示す。
【0156】
【表23】
【0157】
AMVR制約インジケータの値は、例えば、プロファイルレベルでAMVRが有効化されているかどうかを示し得る。いくつかの例では、no_amvr_constraint_flagの値が、AMVRが無効化されていることを示す(例えば、1に等しい)場合、sps_amvr_enabled_flagは、AMVRがビデオシーケンスに対して無効化されていることを示す値に設定され得るが、sps_affine_amvr_enabled_flagは、AMVRが無効化されていることを示す値に設定されない(例えば、ゼロに等しい)場合がある。これらの例では、no_amvr_constraint_flagは、例えば、デコーダなどのデバイスの未定義の挙動を結果として生じるAMVRを完全に無効化することはできない。これらの例では、アフィンモードAMVRは、no_amvr_constraint_flagの値に関係なくアクティブであり得る。本明細書の実施例に説明されるように(例えば、表15及び表16に示されるように)、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかは、ビデオシーケンスに対してAMVRが有効化されているかどうかに基づいて判定され得る。AMVR有効化インジケータsps_amvr_enabled_flagの値によって示されるように、ビデオシーケンスに対してAMVRが無効化されている場合、sps_amvr_enabled_flagは、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しない場合がある。no_amvr_constraint_flagの値が、AMVRが無効化されていることを示す場合、sps_amvr_enabled_flagは、ビデオシーケンスに対してAMVRが無効化されていることを示す値に設定され、sps_amvr_enabled_flagは、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しない場合がある。no_amvr_constraint_flagは、AMVRを完全に無効化し得る。アフィンモードAMVRは、no_amvr_constraint_flagの値に基づいて非アクティブ化され得る。
【0158】
例示的な制約フラグセマンティクスを表24に示す。
【0159】
【表24】
【0160】
表24に例解される例に示されるように、no_amvr_constraint_flagの値が、AMVRが無効化されていることを示す(例えば、1に等しい)場合、sps_amvr_enabled_flagは、AMVRがビデオシーケンスに対して無効化されていることを示す値(例えば、ゼロに等しい)に設定され得、sps_affine_amvr_enabled_flagは、AMVRが無効化されていることを示す値(例えば、ゼロに等しい)に設定され得る。
【0161】
表24に例解される例に示されるように、no_mts_constraint_flagが1に等しい場合、sps_mts_enabled_flagはゼロに等しくてもよく、sps_explicit_mts_intra_enabled_flagはゼロに等しくてもよく、sps_explicit_mts_inter_enabled_flagはゼロに等しくてもよい。
【0162】
表24に例解される例に示されるように、no_transform_skip_constraint_flagが1に等しい場合、sps_transform_skip_enabled_flagはゼロに等しくてもよく、sps_bdpcm_enabled_flagはゼロに等しくてもよく、sps_bdpcm_chroma_enabled_flagはゼロに等しくてもよい。
【0163】
表24に例解される例に示されるように、no_bdpcm_constraint_flagが1に等しい場合、sps_bdpcm_enabled_flagはゼロに等しくてもよく、sps_bdpcm_chroma_enabled_flagはゼロに等しくてもよい。
【0164】
適応動きベクトル分解能(AMVR)が使用され得る。第1の動きベクトル(例えば、CUの動きベクトル)と第2の動きベクトル(例えば、CUの予測動きベクトル)との間の動きベクトル差分(motion vector difference、MVD)は、指標(例えば、use_integer_mv_flag)がスライスヘッダ内の特定の値(例えば、ゼロ)に等しいときに、1/4輝度サンプルの単位でシグナリングされ得る。その値は、MVDがシグナリングされるかどうかを示し得る。その値は、MVDがinteger-sample正確度でシグナリングされるかどうかを示し得る。CUレベルAMVRは、CUを処理(例えば、符号化)するために使用され得る。AMVRを使用することにより、CUの1つ以上のMVDが異なる正確度で符号化することを可能にする。現在のCUのモード(例えば、正常なAMVRモード又はアフィンAMVRモード)に応じて、現在のCUの1つ以上のMVD(正確度)が適応的に選択され得る。例えば、第1のMVD正確度(例えば、1/4輝度サンプル、半輝度サンプル、整数輝度サンプル、又は4輝度サンプル)が、正常なAMVRモードにおいて現在のCUに対して選択され得る。第2のMVD正確度(例えば、1/4輝度サンプル、整数輝度サンプル、又は1/16輝度サンプル)が、アフィンAMVRモードにおいて現在のCUに対して選択され得る。
【0165】
例えば、CUレベルMVD分解能指標は、現在のCUが1つ以上の非ゼロMVDコンポーネントを有する場合、シグナリングされ得る。MVDコンポーネント(例えば、参照リストL0及びL1に対する水平及び垂直MVD)がゼロである場合、MVD正確度(例えば、MVD分解能)は、例えば、1/4輝度サンプルであるように判定され得る(例えば、推測され得る)。
【0166】
1つ以上の非ゼロMVDコンポーネントを有するCUの場合、指標(例えば、第1のフラグ)がシグナリングされ得、これは、1/4輝度サンプルMVD正確度がCUに使用されるかどうかを示す。指標(例えば、第1のフラグ)が、1/4輝度サンプルMVD正確度がCUに対して使用されることを示す値(例えば、0)を有する場合、1/4輝度サンプル MVD正確度がCUに対して使用され得、更なるシグナリングがスキップされ得る。指標(例えば、第1のフラグ)が、1/4輝度サンプルMVD正確度がCUに対して使用されないことを示す値(例えば、1)を示す値を有する場合、指標(例えば、第2のフラグ)がシグナリングされ、半輝度サンプルMVD正確度がAMVR CUに対して使用されるかどうかを示し得る。指標(例えば、第2のフラグ)が、半輝度サンプルMVD正確度がAMVR CUに対して使用されることを示す場合、半輝度サンプル位置に対して(例えば、デフォルトであり得る8-tap補間フィルタの代わりに)6-tap補間フィルタが使用され得る。指標(例えば、第2のフラグ)が、半輝度サンプルMVD正確度がAMVR CUに使用されないことを示す場合、指標(例えば、第3のフラグ)が、4輝度サンプルMVD正確度又は整数輝度サンプルMVD正確度がAMVR CUに対して使用されるかどうかを示すようにシグナリングされ得る。
【0167】
アフィンAMVR CUの場合、指標(例えば、第2のフラグ)は、整数輝度サンプルMVD正確度又は1/16輝度サンプルMVD正確度が使用されるかどうかを示すために使用され得る。CUについての1つ以上の動きベクトル予測子は、(例えば、MVDに追加される前に)MVDのものと同じ正確度に丸められ得、例えば、それにより、再構成されたMVは、意図された正確度(例えば、1/4輝度サンプル、半輝度サンプル、整数輝度サンプル、又は4輝度サンプル)を有する。動きベクトル予測子は、ゼロに向かって丸められ得る(例えば、負の動きベクトルは正の無限大に向かって丸められ得、正の動きベクトル予測子は負の無限大に向かって丸められ得る)。
【0168】
ビデオ処理デバイスは、例えば、RD検査を使用して、現在のCUについての動きベクトル正確度(例えば、動きベクトル分解能)を判定し得る。ビデオ処理デバイスは、エンコーダを含み得る。1つ以上のMVD正確度(例えば、1/4輝度サンプルMVD正確度以外)についてのRD検査は、いくつかの例においてスキップされ得、他の実施例において(例えば、条件付きで)起動され得る。正常なAMVRモードの場合、1/4輝度サンプルMVD正確度及び/又は整数輝度サンプルMV正確度についてのRDコストが取得され(例えば、計算され)得る。整数輝度サンプルMVD正確度のRDコストは、例えば、4輝度サンプルMVD正確度のRDコストを更に検査するかどうかを判定するために、1/4輝度サンプルMVD正確度のRDコストと比較され得る。1/4輝度サンプルMVD正確度のRDコストが整数輝度サンプルMVD正確度のRDコストよりも(例えば、ある値だけ)小さい場合、4輝度サンプルMVD正確度のRD検査はスキップされ得る。例えば、4輝度サンプルMVD正確度のRD検査は、中間輝度サンプルMVD予測のRDコストと1/4輝度サンプルMVD正確度のRDコストとの比が、約1.04~1.1の範囲(例えば、1.06)である場合に、スキップされ得る。半輝度サンプルMVD正確度の検査は、整数輝度サンプルMVD正確度のRDコストが以前に試験されたMVD正確度の最良のRDコストよりも(例えば、著しく)大きい場合、スキップされ得る。例えば、半輝度サンプルMVD正確度の検査は、整数輝度サンプルのRDコストと最良のRDコストとの比が約1.2~1.3の範囲(例えば、1.25)である場合、スキップされ得る。アフィンのAMVRモードの場合、アフィンのマージ/スキップモード、マージ/スキップモード、1/4輝度サンプルMVD正確度AMVRモード及び/又は1/4輝度サンプルMVD正確度アフィンAMVRモードのレート-歪みコストを検査した後にアフィンインターモードが選択されない場合、1/16輝度サンプルMV正確度及び/又は1画素MV正確度アフィンインターモードが検査され得ない。1/4輝度サンプルMV正確度アフィンインターモードにおいて取得された1つ以上のアフィンパラメータは、1/16輝度サンプル及び/又は1/4輝度サンプルMV正確度アフィンインターモードの開始検索点として使用され得る。
【0169】
アフィン動き補償は、コーディング間ツールとして使用され得る。アフィンモードを使用する実装は、本明細書で説明され得る。並進動きモデルは、動き補償された予測に適用され得る。多くの種類の動き(例えば、ズームイン又はズームアウト、回転、斜視運動、及び/又は他の不規則な動き)が存在し得る。簡略化されたアフィン変換動き補償された予測が適用され得る。インターコード化されたCUのフラグ(例えば、各インターコード化CU)は、例えば、並進動き又はアフィン動きモデルがインター予測に適用されるかどうかを示すためにシグナリングされ得る。フラグは、アフィン動きモデルで使用されるパラメータの数(例えば、4又は6)を示すために、(例えば、アフィン動きが使用される場合)シグナリングされ得る。
【0170】
アフィン動きモデルは、4パラメータモデルであり得る。並進運動のために2つ(例えば、水平方向及び垂直方向の各々について1つ)のパラメータを使用することができる。ズーム動きに対して1つのパラメータを使用することができる。回転動きに対して1つのパラメータを使用することができる。水平ズームパラメータは、垂直ズームパラメータに等しくてもよい。水平回転パラメータは、垂直回転パラメータに等しくてもよい。4パラメータ動きモデルは、現在のCUの左上の角及び右上の角で定義された2つの制御点位置で、(例えば、1つの)対として、2つの動きベクトル(motion vector、MV)を使用してコード化され得る。図6は、アフィンブロックのための例示的な4つのパラメータアフィンモードモデル及びサブブロックレベルの動き導出を例解する。図6に示すように、ブロックのアフィン動きフィールドは、2つの制御点動きベクトル(V,V)によって説明され得る。制御点動きに基づいて、動きフィールド(v,v)は、例えば、方程式1に従って説明され得る。
【0171】
【数1】
式中、(v0x,v0y)は、左上のコーナ制御点の動きベクトルであり得、(v1x,v1y)は、図6に示すように、右上のコーナ制御点の動きベクトルであり得、wは、CUの幅であり得る。
【0172】
アフィン動きモデルは、6パラメータモデルであり得る。並進運動のために、2つ(例えば、水平方向及び垂直方向の各々について1つ)のパラメータが使用され得る。ズーム動きのために2つ(例えば、水平方向及び垂直方向の各々について1つ)のパラメータが使用され得る。回転動きのために、2つ(例えば、水平方向及び垂直方向の各々について1つ)のパラメータが使用され得る。6パラメータ動きモデルは、3つの制御点で3つのMVでコード化され得る。図7は、6つのパラメータアフィンモードの例を例解しており、V、V、及びVは、制御点であり、(MV,MV)は位置(x,y)を中心とするサブブロックの動きベクトルである。図7に示されるように、6パラメータアフィンコード化CUの制御点は、CUの左上、右上、及び左下の角に定義され得る。左上制御点での動きは、並進動きに関連し得る。右上制御点での動きは、水平方向の回転動き及びズーム動きに関連し得る。左下制御点での動きは、垂直方向の回転動き及びズーム動きに関連し得る。水平方向の回転動き及びズーム動きは、垂直方向の動きとは異なり得る。サブブロック(例えば、各サブブロック)のMV(v,v)は、例えば、方程式2及び方程式3に従って、制御点で3つのMVを使用して導出され得る。
【0173】
【数2】
式中、(v2x,v2y)は左下の制御点の動きベクトル、(x,y)はサブブロックの中心位置であり得、w及びhは、それぞれCUの幅と高さであり得る。
【0174】
アフィン動きモデルでコード化されたブロックの動きフィールドは、例えば、サブブロックの粒度に基づいて導出され得る。(例えば、各)サブブロックのMVは、例えば、サブブロックの中心サンプルのMVを計算することによって(例えば、図6に示すように)、(例えば、(式1)に従って)導出され得る。計算は、例えば、1/16-pel精度に丸められ得る。導出されたMVは、動き補償ステージで使用されて、現在のブロック内のサブブロック(例えば、各サブブロック)の予測信号を生成することができる。アフィン動き補償に適用されるサブブロックサイズは、例えば、4×4であり得る。4パラメータアフィンモデルの4つのパラメータは、例えば、反復的に推定され得る。例えば、ステップkの1つ以上のMV対は、
【0175】
【数3】
のように表すことができる。元の輝度信号は、I(i,j)のように表すことができる。予測輝度信号は、I’(i,j)のように表すことができる。空間勾配g(i、j)及びg(i、j)は、例えば、水平方向及び垂直方向に、それぞれ予測信号I’(i、j)に適用されたSobelフィルタを使用して導出され得る。方程式(1)の導関数は、例えば、方程式4に従って表すことができる。
【0176】
【数4】
【0177】
式中、(a,b)は、デルタ並進パラメータであり得、(c,d)は、ステップkでのデルタズーム及び回転パラメータであり得る。制御点でのデルタMVは、例えば、方程式5及び方程式6に従って座標で導出され得る。例えば、(0,0)及び(w,0)は、それぞれ、左上及び右上の制御点の座標であり得る。
【0178】
【数5】
【0179】
輝度の変化と空間勾配と時間的運動との関係は、例えば、方程式7に従って定式化することができる。
【0180】
【数6】
【0181】
式中、
【0182】
【数7】
は、例えば、方程式8に示すように、パラメータ(a,b,c,d)のための式を取得するために、例えば、方程式(4)の値に置換され得る。
【0183】
【数8】
【0184】
パラメータセット(a,b,c,d)は、例えば、最小二乗法(例えば、CU内のサンプルが方程式8を満たすので)を使用して導出され得る。ステップ(k+1)における制御点
【0185】
【数9】
でのMVは、方程式5及び方程式6で解くことができ、それらは特定の正確度(例えば、1/4pel)に丸められ得る。2つの制御点でのMVは、パラメータ(a,b,c,d)が(例えば、全て)ゼロであるか、又は反復が実行された回数が(例えば、事前定義された)制限に達するまで、(例えば、反復を使用して)精密化され得る。
【0186】
6パラメータアフィンモデルの6つのパラメータが推定され得る。方程式4は、例えば、方程式9に従って変更され得る。
【0187】
【数10】
【0188】
式中、(a,b)はデルタ並進パラメータであり得、(c,d)はデルタズーム及び水平方向の回転パラメータであり得、(e,f)は、ステップkでの、垂直方向のデルタズーム及び回転パラメータであり得る。方程式8は、例えば、方程式10に従って変更され得る。
【0189】
【数11】
【0190】
パラメータセット(a,b,c,d,e,f)は、例えば、CU内のサンプル(例えば、複数のサンプル)を考慮することによって、例えば、最小二乗法を使用して導出され得る。左上の制御点のMV
【0191】
【数12】
は、方程式5を使用して計算され得る。右上の制御点のMV
【0192】
【数13】
及び左下の制御点のMV
【0193】
【数14】
は、例えば、方程式11及び方程式12に従って計算され得る。
【0194】
【数15】
【0195】
本明細書の様々な実装形態は、復号化することを含む。本出願で使用される場合、「復号化」は、例えば、ディスプレイに好適な最終出力を作り出すために受信された符号化シーケンス上で実行されるプロセスの全て又は一部を包含することができる。様々な実施形態において、このような処理は、例えば、エントロピ復号化、逆量子化、逆変換、及び差動復号化など、デコーダによって一般的に実行される処理のうちの1つ以上を含む。様々な実施形態では、そのようなプロセスには更に、若しくは代替的に、本出願に説明される様々な実装形態のデコーダによって実行されるプロセス、例えば、TPM候補の最小数を2に制限するピクチャヘッダRBSPセマンティクスの検査条件をシグナリングすることと、通常マージからのTPM/Geoにおけるマージ候補の数を分離することと、IBC AMVRのためのSPSフラグをシグナリングすることと、AMVRがアクティブ化されている場合はIBC-AMVR及びアフィン-AMVRを許可することと、アフィンAMVR SPSフラグを除去することと、CUレベルでTrSkipをシグナリングすることと、制約フラグセマンティクスを修正することと、アフィンモードがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定することと、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかの判定に基づいて、ビデオシーケンスを復号化することと、AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示す場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在すると判定することと、AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示す場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないと判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するという判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータを取得することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないという判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータの値を、アフィンモードが有効化されているビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することと、GCIに基づいて、AMVR有効化インジケータの値を、ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することと、ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示すAMVR有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないと判定することと、AMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にあると判定することと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットが、ビデオシーケンスと関連付けられたSPSを含み得ると判定することと、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定し、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータがパラメータセット内に存在するかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータに基づいて、アフィンモードとAMVRとの組み合わせが、ビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、アフィンモードが有効化されているビデオシーケンスに対するAMVRを有効化することを示す場合に、コーディングブロックと関連付けられたコーディングモードに基づいて、ビデオシーケンスのコーディングブロックと関連付けられた動きベクトル差分の正確度を適応的に判定することと、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定することと、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されているという判定に応答して、IBC AMVR有効化インジケータを取得することと、ビデオシーケンスを、IBC AMVR有効化インジケータに基づいて復号化することと、が含まれる。
【0196】
更なる例として、一実施形態では「復号化」は、エントロピ復号化のみを指し、別の実施形態では「復号化」は、差動復号化のみを指し、別の実施形態では「復号化」は、エントロピ復号化及び差動復号化の組み合わせを指す。「復号化処理」という句が、操作のサブセットを具体的に指すことを意図しているか、又はより広範な復号化処理を一般的に指すことを意図しているかは、特定の説明の文脈に基づいて明らかになり、当業者にはよく理解されると考えられる。
【0197】
様々な実装形態は、符号化することを含む。「復号化(decoding)」に関する上記の考察と同様に、本出願で使用される「符号化(encoding)」は、例えば、符号化されたビットストリームを作り出すために入力ビデオシーケンスに対して実行されるプロセスの全て又は一部を包含することができる。様々な実施形態において、このような処理は、例えば、分割、差動符号化、変換、量子化、及びエントロピ符号化など、エンコーダによって一般的に実行される処理のうちの1つ以上を含む。様々な実施形態において、このような処理は更に、又は代替的に、本出願に説明される様々な実装形態のエンコーダによって実行される処理、例えば、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定することと、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかを判定することと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかの判定に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットを生成することと、AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示す場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータを、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に含むと判定することと、AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示す場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータを、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に含まないと判定することと、AMVR有効化インジケータを含む、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットを生成することと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含まない判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータなしでビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットを生成することと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にAMVR有効化インジケータを含むことと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットが、ビデオシーケンスと関連付けられたSPSであり得ると判定することと、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているかどうかを判定することと、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているかどうかの判定に基づいて、パラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータに基づいて、アフィンモードとAMVRとの組み合わせが、ビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを判定することと、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定することと、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されているという判定に応答して、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にIBC AMVR有効化インジケータを含むと判定することと、IBC AMVR有効化インジケータを含むパラメータセットを生成することと、を含む。
【0198】
更なる例として、一実施形態では、「符号化」は、エントロピ符号化のみを指し、別の実施形態では、「符号化」は、差動符号化のみを指し、別の実施形態では、「符号化」は、差動符号化とエントロピ符号化との組み合わせを指す。「符号化処理」という句が、操作のサブセットを具体的に指すことを意図しているか、又はより広範な符号化処理を一般的に指すことを意図しているかは、特定の説明の文脈に基づいて明らかになり、当業者にはよく理解されると考えられる。
【0199】
例えば、sps_amvr_enabled_flag、sps_affine_enabled_flag、sps_affine_amvr_enabled_flag、sps_ibc_amvr_enabled_flag、sps_ibc_enabled_flag、MaxNumMergeCand、pps_five_cand_minus_max_num_triangle_cand_plus1などの構文要素は、本明細書で使用される場合、説明的な用語であることに留意されたい。したがって、これらは他の構文要素名の使用を排除するものではない。
【0200】
図がフローチャートとして提示されている場合、その図は、対応する装置のブロック図も提供するものと理解されたい。同様に、図がブロック図として提示されている場合、その図は、対応する方法/処理のフローチャートも提供するものと理解されたい。
【0201】
様々な実施形態は、速度歪み最適化を指す。特に、符号化プロセス中に、レートと歪みとの間のバランス又はトレードオフは、通常、多くの場合は計算の複雑さの制約を与えるものと考えられる。レート歪み最適化は、通常、レートと歪みの加重和であるレート歪み関数を最小化するように定式化される。レート歪み最適化問題を解くには、異なるアプローチがある。例えば、これらのアプローチは、全ての考慮されるモード又は符号化パラメータ値を含む全ての符号化オプションの広範なテストに基づき得、それらの符号化コスト、並びに符号化及び復号化後の再構成された信号の関連する歪みの完全な評価を伴う。また、符号化の複雑さを軽減するために、より高速なアプローチ、特に、再構成された信号ではなく、予測又は予測残差信号に基づく近似歪みの計算を使用することもできる。これらの2つのアプローチを組み合わせて使用することもでき、例えば、可能な符号化オプションの一部のみに対して近似歪みを使用し、他の符号化オプションに対しては完全な歪みを使用することができる。他のアプローチでは、可能な符号化オプションのサブセットのみを評価する。より一般的には、多くのアプローチは、最適化を実行するために様々な技術のいずれかを採用するが、最適化は、必ずしも符号化コスト及び関連する歪みの両方の完全な評価ではない。
【0202】
本明細書に説明される実装形態及び態様は、例えば、方法又はプロセス、装置、ソフトウェアプログラム、データストリーム、又は信号において実装することができる。たとえ単一の形式の実装形態の文脈でのみ考察される場合でも(例えば、方法としてのみ考察される)、考察された特徴の実装形態は、他の形式(例えば、装置又はプログラム)でも実装することができる。装置は、例えば、適切なハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアにおいて実装することができる。方法は、例えば、プロセッサにおいて実装することができ、プロセッサは、例えば、コンピュータ、マイクロプロセッサ、集積回路、又はプログラマブルロジックデバイスを含む一般的な処理デバイスを指す。プロセッサはまた、例えば、コンピュータ、携帯電話、携帯型/パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)及びエンドユーザ間の情報の通信を容易にする他のデバイスなどの通信デバイスを含む。
【0203】
「一実施例(one example)」若しくは「実施例(an example)」又は「一実装形態(one implementation)」若しくは「実装形態(an implementation)」、並びにそれらの他の変形例への言及は、実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、特性などが少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。そのため、本出願全体を通して様々な場所に現れる「一実施例では(in one example)」若しくは「実施例では(in an example)」又は「一実装形態では(in one implementation)」若しくは「実装形態では(in an implementation)」という語句、並びに任意の他の変形例の出現は、必ずしも全てが同じ実施例を指すとは限らない。
【0204】
加えて、本出願は、様々な情報を「判定する」ことに言及し得る。情報を判定することは、例えば、情報を推定すること、情報を計算すること、情報を予測すること、又は情報をメモリから取り出すことのうちの1つ以上を含むことができる。
【0205】
更に、本出願は、様々な情報に「アクセスすること」に言及する場合がある。情報にアクセスすることは、例えば、情報を受信すること、(例えば、メモリから)情報を取得すること、情報を記憶すること、情報を移動すること、情報をコピーすること、情報を計算すること、情報を判定すること、情報を予測すること、又は情報を推定することのうちの1つ以上を含むことができる。
【0206】
加えて、本出願は、様々な情報を「受信すること」に言及する場合がある。受信することは、「アクセスすること」と同様に、広義の用語であることを意図している。情報を受信することは、例えば、情報にアクセスすること、又は(例えば、メモリから)情報を取得することのうちの1つ以上を含むことができる。更に、「受信すること」は、一般には、例えば、情報を記憶する、情報を処理する、情報を送信する、情報を移動する、情報をコピーする、情報を消去する、情報を計算する、情報を判定する、情報を予測する、又は情報を推定するなどの操作時に、何らかの形で関与する。
【0207】
例えば、「A/B」、「A及び/又はB(A and/or B)」及び「A及びBのうちの少なくとも1つ(at least one of A and B)」の場合、つぎの「/」、「及び/又は(and/or)」、及び「のうちの少なくとも1つ(at least one of)」のいずれかの使用は、第1のリストされた選択肢(A)のみの選択、又は第2のリストされた選択肢(B)のみの選択、又は両方の選択肢(A及びB)の選択を包含することが意図されていることを理解されるべきである。更なる実施例として、「A、B、及び/又はC(A,B,and/or C)」及び「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ(at least one of A,B,and C)」の場合、かかる表現は、第1のリストされた選択肢(A)のみの選択、又は第2のリストされた選択肢(B)のみの選択、又は第3のリストされた選択肢(C)のみの選択、又は第1及び第2のリストされた選択肢(A及びB)のみの選択、又は第1及び第3のリストされた選択肢(A及びC)のみの選択、又は第2及び第3のリストされた選択肢のみの選択(B及びC)のみ、又は3つ全ての選択肢の選択(A及びB及びC)を包含することが意図される。このことは、当該技術分野及び関連技術分野の当業者に明らかであるように、リストされたアイテムの数だけ拡張され得る。
【0208】
また、本明細書で使用される「シグナリングする」という語は、特に、対応するデコーダに対して何かを示すことを意味する。例えば、特定の実施形態では、エンコーダは、SPSの特定のIBC AMVRフラグ、AMVR有効化インジケータ、アフィンモードAMVR有効化インジケータ、GCI制約、アフィンモード有効化インジケータ、又はIBC AMVR有効化インジケータなどをシグナリングする。このようにして、一実施形態では、同じパラメータが、エンコーダ側及びデコーダ側の両方で使用される。したがって、例えば、エンコーダは、デコーダが同じ特定のパラメータを使用することができるように、特定のパラメータをデコーダに送信する(明示的なシグナリング)ことができる。逆に、デコーダが既にその特定のパラメータ及び他のパラメータを有する場合は、単にデコーダがその特定のパラメータを認識及び選択することを可能にするように、送信を行わないシグナリング(暗黙的なシグナリング)を使用することができる。実際の機能の送信を回避することにより、様々な実施形態において、ビットの節約が実現される。シグナリングは、様々な方式で達成され得ることを理解されたい。例えば、1つ以上の構文要素、フラグなどが、様々な実施形態において、対応するデコーダに情報をシグナリングするために使用される。上記は、「信号(signal)」という語の動詞形に関するものであるが、「信号」という語は、本明細書では名詞としても使用され得る。
【0209】
この当業者には明らかであるように、実装形態では、例えば、記憶又は送信することができる情報を搬送するようにフォーマットされた様々な信号を生成することができる。これらの情報は、例えば、方法を実行するための命令、又は説明されている実装形態の1つによって生成されるデータを含むことができる。例えば、説明されている実施形態のビットストリームを搬送するように信号をフォーマットすることができる。このような信号は、例えば、電磁波として(例えば、スペクトルの無線周波数部分を使用する)、又はベースバンド信号としてフォーマットすることができる。フォーマットすることは、例えば、データストリームを符号化すること、及び符号化されたデータストリームでキャリアを変調することを含むことができる。信号が搬送する情報は、例えば、アナログ情報又はデジタル情報とすることができる。信号は、既知であるように、様々な異なる有線リンク又は無線リンクを介して送信することができる。信号は、プロセッサ可読媒体に記憶することができる。
【0210】
いくつかの実施形態が説明されている。実施形態の特徴は、様々な特許請求のカテゴリ及びタイプにわたって単独で又は任意の組み合わせで提供され得る。更に、実施形態は、様々な請求項のカテゴリ及びタイプにわたって、以下の特徴、デバイス、又は態様の1つ以上を、単独で、又は組み合わせで含むことができる。
【0211】
デコーダは、図5に説明されるように、方法500を実行し得る。図5は、例えば、表15~表16に示すように、アフィンモードAMVR有効化インジケータがパラメータセット内に存在するかどうかを判定するための方法の例を例解する。例えば、デコーダは、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定し得る。デコーダは、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定し得る。デコーダは、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかの判定に基づいて、ビデオシーケンスを復号化し得る。AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示す場合、デコーダは、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在すると判定し得る。AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示す場合、デコーダは、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないことを判定し得る。実施例では、デコーダは、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するという判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータを取得し得る。実施例では、デコーダは、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないという判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータの値を、アフィンモードが有効化されているビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定し得る。デコーダは、GCIに基づいて、AMVR有効化インジケータの値を、ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定し得る。デコーダは、ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示すAMVR有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないと判定し得る。AMVR有効化インジケータは、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にあり得る。ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットは、ビデオシーケンスと関連付けられたSPSを含み得る。デコーダは、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定し得、アフィンモードAMVR有効化インジケータがパラメータセット内に存在するかどうかの判定は、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているという判定に応答したものであり得る。アフィンモードAMVR有効化インジケータは、アフィンモードとAMVRとの組み合わせがビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを示し得る。アフィンモードAMVR有効化インジケータが、アフィンモードが有効化されているビデオシーケンスに対するAMVRを有効化することを示すことに応答して、デコーダは、コーディングブロックと関連付けられたコーディングモードに基づいて、ビデオシーケンスのコーディングブロックと関連付けられた動きベクトル差分の正確度を適応的に判定し得る。デコーダは、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定し得、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されているという判定に応答して、IBC AMVR有効化インジケータを取得し得、かつビデオシーケンスを、IBC AMVR有効化インジケータに基づいて復号化し得る。
【0212】
エントロピ復号化、逆量子化、逆変換、及び差分復号化のうちの1つ以上を含む復号化ツール及び技術を使用して、デコーダにおいて図5に説明される方法を可能にし得る。これらの復号化ツール及び技術を使用して、アフィンモードがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定することと、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかの判定に基づいて、ビデオシーケンスを復号化することと、AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示す場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在すると判定することと、AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示す場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないと判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するという判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータを取得することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないという判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータの値を、アフィンモードが有効化されているビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することと、GCIに基づいて、AMVR有効化インジケータの値を、ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することと、ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示すAMVR有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないと判定することと、AMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にあると判定することと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットが、ビデオシーケンスと関連付けられたSPSを含み得ると判定することと、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定し、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータがパラメータセット内に存在するかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータに基づいて、アフィンモードとAMVRとの組み合わせが、ビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、アフィンモードが有効化されているビデオシーケンスに対するAMVRを有効化することを示す場合に、コーディングブロックと関連付けられたコーディングモードに基づいて、ビデオシーケンスのコーディングブロックと関連付けられた動きベクトル差分の正確度を適応的に判定することと、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定することと、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されているという判定に応答して、IBC AMVR有効化インジケータを取得することと、ビデオシーケンスを、IBC AMVR有効化インジケータに基づいて復号化することと、上記のうちのいずれかに関連する他のデコーダ挙動と、のうちの1つ以上を可能にし得る。
【0213】
エンコーダは、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定し得る。エンコーダは、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかを判定し得る。エンコーダは、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかの判定に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットを生成し得る。AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示す場合、エンコーダは、アフィンモードAMVR有効化インジケータを、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に含むことを判定し得る。AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示す場合、エンコーダは、アフィンモードAMVR有効化インジケータを、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に含まないことを判定し得る。実施例では、エンコーダは、AMVR有効化インジケータを含む、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットを生成し得る。実施例では、エンコーダは、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内のアフィンモードAMVR有効化インジケータを含まない判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータなしでパラメータセットを生成し得る。AMVR有効化インジケータは、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にあり得る。ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットは、ビデオシーケンスと関連付けられたSPSを含み得る。エンコーダは、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードがビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを判定し得、パラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかの判定は、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているかどうかの判定に基づき得る。アフィンモードAMVR有効化インジケータは、アフィンモードとAMVRとの組み合わせがビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを示し得る。エンコーダは、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定し得、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されているという判定に応答して、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にIBC AMVR有効化インジケータを含むと判定し得、かつIBC AMVR有効化インジケータを含むパラメータセットを生成し得る。
【0214】
量子化、エントロピコーディング、逆量子化、逆変換、及び差分符号化のうちの1つ以上を含む符号化ツール及び技術を使用して、エンコーダにおける本明細書に説明される方法を可能にし得る。これらの符号化ツール及び技術を使用して、アフィンモードがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定することと、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかを判定することと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかの判定に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットを生成することと、AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示す場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータを、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に含むと判定することと、AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示す場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータを、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に含まないと判定することと、AMVR有効化インジケータを含む、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットを生成することと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含まない判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータなしでビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットを生成することと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にAMVR有効化インジケータを含むことと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットが、ビデオシーケンスと関連付けられたSPSであり得ると判定することと、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているかどうかを判定することと、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているかどうかの判定に基づいて、パラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータに基づいて、アフィンモードとAMVRとの組み合わせが、ビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを判定することと、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定することと、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されているという判定に応答して、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にIBC AMVR有効化インジケータを含むと判定することと、IBC AMVR有効化インジケータを含むパラメータセットを生成することと、上記のうちのいずれかに関連する他のエンコーダ挙動と、のうちの1つ以上を可能にし得る。
【0215】
構文要素が、例えば、デコーダが図5に説明される方法、又は使用すべき方法を実行することと関連付けられた指標を識別することを可能にするために、シグナリング中に挿入され得る。例えば、構文要素は、AMVR有効化インジケータ、アフィンモードAMVR有効化インジケータ、GCI制約、アフィンモード有効化インジケータ、又はIBC AMVR有効化インジケータなどのうちの1つ以上を含み得る。一例として、デコーダは、アフィンモードとAMVRとの組み合わせが、アフィンモードAMVR有効化インジケータの値に基づいてビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを判定し得る。図5に説明される方法は、例えば、デコーダにおいて適用すべき構文要素に基づいて、選択及び/又は適用され得る。例えば、デコーダは、AMVR有効化インジケータを受信し得、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定し得る。
【0216】
エンコーダは、本明細書の1つ以上の実施例に基づいて予測残差を適応させ得る。残差は、例えば、元の画像ブロックから予測されたビデオブロックを減算することによって取得され得る。例えば、エンコーダは、本明細書に説明されるように、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオブロックを予測し得る。エンコーダは、元の画像ブロックを取得し、予測されたビデオブロックを元の画像ブロックから減算して、予測残差を生成し得る。
【0217】
ビットストリーム又は信号は、説明される構文要素又はその変形のうちの1つ以上を含み得る。例えば、ビットストリーム又は信号は、AMVR有効化インジケータ、アフィンモードAMVR有効化インジケータ、GCI制約、アフィンモード有効化インジケータ、又はIBC AMVR有効化インジケータなどのうちの1つ以上のうちのいずれかのための構文要素を含み得る。
【0218】
ビットストリーム又は信号は、本明細書の1つ以上の実施例に従って生成された情報を搬送する構文を含み得る。例えば、情報又はデータは、本明細書に説明される実施例を実行する際に生成され得る。生成された情報又はデータは、ビットストリーム又は信号に含まれるシンタックスで搬送され得る。
【0219】
デコーダがエンコーダによって使用される様式に対応する方法で残基を適応させることを可能にする構文要素が、信号に挿入され得る。例えば、残差は、本明細書の1つ以上の実施例を使用して生成され得る。
【0220】
説明される構文要素のうちの1つ以上を含むビットストリーム又は信号を作成及び/又は送信及び/又は受信及び/又は復号化するための方法、プロセス、装置、命令を記憶する媒体、データを記憶する媒体、又は信号、又はそれらの変形例。
【0221】
説明される実施例のいずれかによる、作成及び/又は送信及び/又は受信及び/又は復号化するための方法、プロセス、装置、命令を記憶する媒体、データを記憶する媒体、又は信号。
【0222】
ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているかどうかを判定することと、アフィンモード有効化インジケータを取得することと、アフィンモード有効化インジケータに基づいて、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されるかどうかを判定することと、パラメータセット内に含まれるアフィンモード有効化インジケータに基づいて、ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されているかどうかを判定することと、パラメータセット内に含まれるAMVR有効化インジケータに基づいて、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されているかどうかを判定することと、AMVR有効化インジケータを取得することと、AMVR有効化インジケータに基づいて、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されているかどうかを判定することと、パラメータセット内に含まれるAMVR有効化インジケータに基づいて、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されているかどうかを判定することと、AMVR有効化インジケータの値に基づいて、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかの判定に基づいて、ビデオシーケンスを復号化することと、AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示す場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在すると判定することと、AMVR有効化インジケータの値が、ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示す場合、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないと判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するという判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータを取得することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないという判定に応答して、アフィンモードAMVR有効化インジケータの値を、アフィンモードが有効化されているビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することと、GCIに基づいて、AMVR有効化インジケータの値を、ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することと、ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示すAMVR有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータがビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在しないと判定することと、AMVR有効化インジケータが、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にあると判定することと、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセットが、ビデオシーケンスと関連付けられたSPSを含み得ると判定することと、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定し、アフィンモード有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータがパラメータセット内に存在するかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータに基づいて、アフィンモードとAMVRとの組み合わせが、ビデオシーケンスに対して有効化されているかどうかを判定することと、アフィンモードAMVR有効化インジケータが、アフィンモードが有効化されているビデオシーケンスに対するAMVRを有効化することを示すことに応答して、コーディングブロックと関連付けられたコーディングモードに基づいて、ビデオシーケンスのコーディングブロックと関連付けられた動きベクトル差分の正確度を適応的に判定することと、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されていると判定することと、IBCがビデオシーケンスに対して有効化されているという判定に応答して、IBC AMVR有効化インジケータを取得することと、ビデオシーケンスを、IBC AMVR有効化インジケータに基づいて復号化することと、のうちの1つ以上によるがこれらに限定されない、方法、プロセス、装置、命令を記憶する媒体、データを記憶する媒体、又は信号。
【0223】
TV、セットトップボックス、携帯電話、タブレット、又は他の電子デバイスは、説明される実施例のいずれかに従って、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定し得る。
【0224】
TV、セットトップボックス、携帯電話、タブレット、又は他の電子デバイスは、説明される実施例のいずれかに従って、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定し、結果として生じる画像を(例えば、モニタ、スクリーン、又は他のタイプのディスプレイを使用して)表示し得る。
【0225】
TV、セットトップボックス、携帯電話、タブレット、又は他の電子デバイスは、符号化された画像を含む信号を受信するためのチャネルを(例えば、チューナを使用して)選択し、説明される実施例のいずれかに従って、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定し得る。
【0226】
TV、セットトップボックス、携帯電話、タブレット、又は他の電子デバイスは、符号化された画像を含む信号を(例えば、アンテナを使用して)地上波で受信し、説明される実施例のいずれかに従って、ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータが存在するかどうかを判定し得る。
【0227】
特徴及び要素は、特定の組み合わせにおいて上で説明されているが、当業者は、各特徴又は要素が単独で又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせで使用され得ることを理解されよう。更に、本明細書に説明される方法は、コンピュータ又はプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア又はファームウェアに実装され得る。コンピュータ可読媒体の例には、電子信号(有線又は無線接続を介して送信される)及びコンピュータ可読記憶媒体が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体及びCD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)などの光学媒体が挙げられるが、これらに限定されない。ソフトウェアと関連付けられたプロセッサを使用して、WTRU、UE、端末、基地局、RNC又は任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実装し得る。

図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-08-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ復号化装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、
ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定することと、
適応動きベクトル差分分解能(AMVR)有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかを判定することと、
前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在するかどうかの前記判定に基づいて、前記ビデオシーケンスを復号化することと、を行うように構成されている、ビデオ復号化装置。
【請求項2】
前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRモードが有効化されていることを示すという条件で、前記1つ以上のプロセッサが、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在すると判定するように構成されており、かつ、前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRモードが無効化されていることを示すという条件で、前記1つ以上のプロセッサが、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないと判定するように構成されている、請求項1に記載のビデオ復号化装置。
【請求項3】
前記1つ以上のプロセッサが、
一般的な制約情報(GCI)に基づいて、前記AMVR有効化インジケータの前記値を、前記ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することと、
前記ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す前記AMVR有効化インジケータの前記値に基づいて、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないと判定することと、を行うように更に構成されている、請求項1に記載のビデオ復号化装置。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセッサが、
前記ビデオシーケンスに対してイントラブロックコピー(IBC)が有効化されていると判定することと、
前記ビデオシーケンスに対してIBCが有効化されているという前記判定に応答して、IBC AMVR有効化インジケータを取得することであって、前記ビデオシーケンスが、前記IBC AMVR有効化インジケータに基づいて復号化される、取得することと、を行うように更に構成されている、請求項1に記載のビデオ復号化装置。
【請求項5】
ビデオ復号化方法であって、
ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定することと、
適応動きベクトル差分分解能(AMVR)有効化インジケータの値に基づいて、アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内に存在するかどうかを判定することと、
前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在するかどうかの前記判定に基づいて、前記ビデオシーケンスを復号化することと、を含む、ビデオ復号化方法。
【請求項6】
前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRが有効化されていることを示すという条件で、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在すると判定することと、前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRが無効化されていることを示すという条件で、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないと判定することと、を更に含む、請求項5に記載のビデオ復号化方法。
【請求項7】
一般的な制約情報(GCI)に基づいて、前記AMVR有効化インジケータの前記値を、前記ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す値に設定することと、
前記ビデオシーケンスに対するAMVRを無効化することを示す前記AMVR有効化インジケータの前記値に基づいて、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないと判定することと、
を更に含む、請求項5に記載のビデオ復号化方法。
【請求項8】
前記ビデオシーケンスに対してイントラブロックコピー(IBC)が有効化されていると判定することと、
前記ビデオシーケンスに対してIBCが有効化されているという前記判定に応答して、アフィンモードIBC有効化インジケータを取得することであって、前記ビデオシーケンスが、前記アフィンモードIBC有効化インジケータに基づいて復号化される、取得することと、
を更に含む、請求項5に記載のビデオ復号化方法。
【請求項9】
ビデオ符号化装置であって、1つ以上のプロセッサを備え、前記1つ以上のプロセッサが、
ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定することと、
適応動きベクトル差分分解能(AMVR)有効化インジケータの値に基づいて、前記ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかを判定することと、
前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に前記アフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかの前記判定に基づいて、前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセットを生成することと、を行うように構成されている、ビデオ符号化装置。
【請求項10】
前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRが有効化されていることを示すという条件で、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在すると判定することと、前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRが無効化されていることを示すという条件で、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないと判定することと、を更に含む。請求項9に記載のビデオ符号化装置。
【請求項11】
前記ビデオシーケンスに対してイントラブロックコピー(IBC)が有効化されていると判定することと、
前記ビデオシーケンスに対してIBCが有効化されているという前記判定に応答して、アフィンモードIBC有効化インジケータを取得することであって、前記ビデオシーケンスが、前記アフィンモードIBC有効化インジケータに基づいて復号化される、取得することと、
を更に含む、請求項9に記載のビデオ符号化装置。
【請求項12】
ビデオ符号化方法であって、
ビデオシーケンスに対してアフィンモードが有効化されていると判定することと、
適応動きベクトル差分分解能(AMVR)有効化インジケータの値に基づいて、前記ビデオシーケンスと関連付けられたパラメータセット内にアフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかを判定することと、
前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に前記アフィンモードAMVR有効化インジケータを含むかどうかの前記判定に基づいて、前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセットを生成することと、を含む、ビデオ符号化方法。
【請求項13】
前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRが有効化されていることを示すという条件で、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在すると判定することと、前記AMVR有効化インジケータの前記値が、前記ビデオシーケンスに対してAMVRが無効化されていることを示すという条件で、前記アフィンモードAMVR有効化インジケータが前記ビデオシーケンスと関連付けられた前記パラメータセット内に存在しないと判定することと、を更に含む、請求項12に記載のビデオ符号化方法。
【請求項14】
前記ビデオシーケンスに対してイントラブロックコピー(IBC)が有効化されていると判定することと、
前記ビデオシーケンスに対してIBCが有効化されているという前記判定に応答して、アフィンモードIBC有効化インジケータを取得することであって、前記ビデオシーケンスが、前記アフィンモードIBC有効化インジケータに基づいて復号化される、取得することと、
を更に含む、請求項12に記載のビデオ符号化方法。
【請求項15】
1つ以上のプロセッサに、請求項5~8及び請求項12~14のいずれか一項に記載の方法を実行させるための命令を含む、コンピュータ可読媒体。

【国際調査報告】