(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-28
(54)【発明の名称】ジッパーパウチを作製する方法
(51)【国際特許分類】
B32B 27/00 20060101AFI20230220BHJP
C09J 175/04 20060101ALI20230220BHJP
C09J 175/06 20060101ALI20230220BHJP
C09J 175/08 20060101ALI20230220BHJP
C09J 11/08 20060101ALI20230220BHJP
B65B 7/00 20060101ALI20230220BHJP
B32B 27/26 20060101ALI20230220BHJP
B32B 27/18 20060101ALI20230220BHJP
B32B 27/08 20060101ALI20230220BHJP
B32B 37/12 20060101ALI20230220BHJP
【FI】
B32B27/00 D
C09J175/04
C09J175/06
C09J175/08
C09J11/08
B65B7/00
B32B27/26
B32B27/18 Z
B32B27/08
B32B37/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022538689
(86)(22)【出願日】2020-11-09
(85)【翻訳文提出日】2022-07-05
(86)【国際出願番号】 US2020059609
(87)【国際公開番号】W WO2021133475
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】201941053396
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(72)【発明者】
【氏名】チャトゥルヴェーディ、プレム ケイ.
【テーマコード(参考)】
3E049
4F100
4J040
【Fターム(参考)】
3E049AA06
3E049DA07
4F100AH06A
4F100AK04C
4F100AK04E
4F100AK41A
4F100AK41D
4F100AK42B
4F100AK51A
4F100AK51D
4F100AK54A
4F100AK54D
4F100AT00B
4F100BA03
4F100BA05
4F100BA07
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4F100CA02D
4F100CB02A
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4F100EH46A
4F100EH46D
4F100GB15
4F100JB13A
4F100JB13D
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4F100JL11
4J040EF111
4J040EF131
4J040EF282
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4J040JA13
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4J040JB09
4J040KA16
4J040LA06
4J040LA08
4J040MA10
4J040NA08
(57)【要約】
ジッパーパウチを調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、
A)
i)ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを一緒にして、接着剤組成物を形成することと、
ii)接着剤組成物の層をポリエチレンテレフタレートの層に適用することと、
iii)次いで、接着剤組成物の層を80マイクロメートル以上の厚さを有するポリエチレンの層と接触させることと、を含むプロセスによって第1のラミネートを形成することと、
B)ポリマージッパー構成を200℃以上の温度で第1のラミネートに接触させることと、を含む。
そのプロセスによって作製されたジッパーパウチも提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジッパーパウチを調製するためのプロセスであって、
A)
i)ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを一緒にして、接着剤組成物を形成することであって、
前記ポリイソシアネート成分が、ポリイソシアネートプレポリマーを含み、
前記ポリオール成分が、リン酸官能性化合物を含み、
前記接着剤組成物が、前記接着剤組成物の重量に基づいて、ゼロ~10重量%の溶媒を含み、
前記接着剤組成物が、前記接着剤組成物の重量に基づいて、ゼロ~0.01重量%のシラン化合物を含む、形成することと、
ii)前記接着剤組成物の層をポリエチレンテレフタレートの層に適用することと、
iii)次いで、前記接着剤組成物の前記層を80マイクロメートル以上の厚さを有するポリエチレンの層と接触させることと、を含む、プロセスによって第1のラミネートを形成することと、
B)ポリマージッパー構成を200℃以上の温度で前記第1のラミネートに接触させることと、を含む、プロセス。
【請求項2】
前記ポリオール成分が、1つ以上のポリエステルポリオール及び1つ以上のポリエーテルポリオールを更に含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記リン酸官能性化合物が、前記ポリオール成分の重量に基づいて、1重量%~15重量%の量で存在する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記プロセスが、前記ジッパー構成を200C以上の温度で第2のラミネートに接触させる追加のステップを含み、前記第2のラミネートが、
i)ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを一緒にして、接着剤組成物を形成するステップであって、
前記ポリイソシアネート成分が、ポリイソシアネートプレポリマーを含み、
前記ポリオール成分が、リン酸官能性化合物を含み、
前記接着剤組成物が、前記接着剤組成物の重量に基づいて、ゼロ~10重量%の溶媒を含み、
前記接着剤組成物が、前記接着剤組成物の重量に基づいて、ゼロ~0.01重量%のシラン化合物を含む、形成するステップと、
ii)前記接着剤組成物の層をポリエチレンテレフタレートの層に適用するステップと、
iii)次いで、前記接着剤組成物の前記層を80マイクロメートル以上の厚さを有するポリエチレンの層と接触させるステップと、を含むプロセスによって形成され、
前記第2のラミネートが、前記第1のラミネートと同じ組成を有し得るか、又は前記第1のラミネートとは異なる組成を有し得る、請求項2に記載のプロセス。
【請求項5】
請求項1に記載のプロセスによって作製された、ジッパーパウチ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
食品を包装するための望ましい容器は、指で圧力を適用することによって封止され、次いで手で開封され、次いで指で圧力を適用することによって再び閉じることができる閉鎖構成(「ジッパー」と呼ばれる)を有するジッパーパウチである。ジッパーパウチの本体の側面は、ポリマーラミネートであり、ジッパー構成もまた、1つ以上のポリマーで作製される。ジッパー構成は、比較的高温で圧力を適用することによって、パウチの本体の側面に取り付けられる。
【0002】
ジッパー構成をパウチの本体に取り付けるプロセスは、高温を伴うため、例えば、しわ及び/又は膨れを引き起こすことによって、パウチの本体の側面を構築するラミネートを損傷することが多い。かかる損傷は、ラミネートが非常に良好な耐熱性を有する高性能接着剤組成物と一緒に層を接合することによって形成された場合に回避できることもある。過去において、かかる高性能接着剤の多くは、溶媒ベースであり、つまり、接着剤は、基材に適用されるときに、有機溶媒中の溶液の形態であった。かかる溶媒の使用は、例えば、揮発性有機化合物(volatile organic compound、VOC)の放出などの問題、並びに/又は例えば、コストの増加及び/若しくはより低い生産性などの難点を引き起こし、これらは、VOCの放出を制限する方法を用いることから生じる。
【0003】
国際公開第2015/125160号は、水を運搬するためにラミネートで作製されたパウチを記載しており、それは、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)の層から作製され、無溶媒であり得る接着剤組成物を使用してポリオレフィンポリマーの層に接着される。
【0004】
ラミネートから作製されたジッパーパウチを作製する方法であって、ラミネートを作製する際の溶媒の使用を回避し、ラミネートが、ジッパー構成をラミネートに取り付けるプロセスからの損傷に抵抗する、方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
以下は、本発明の記述である。
【0006】
本発明の第1の態様は、ジッパーパウチを調製するためのプロセスであり、本プロセスは、
A)
i)ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを一緒にして、接着剤組成物を形成することであって、
ポリイソシアネート成分が、ポリイソシアネートプレポリマーを含み、
ポリオール成分が、リン酸官能性化合物を含み、
接着剤組成物が、接着剤組成物の重量に基づいて、ゼロ~10重量%の溶媒を含み、
接着剤組成物が、接着剤組成物の重量に基づいて、ゼロ~0.01重量%のシラン化合物を含む、形成することと、
ii)接着剤組成物の層をポリエチレンテレフタレートの層に適用することと、
iii)次いで、接着剤組成物の層を80マイクロメートル以上の厚さを有するポリエチレンの層と接触させることと、を含む、プロセスによって第1のラミネートを形成することと、
B)ポリマージッパー構成を200℃以上の温度で第1のラミネートに接触させることと、を含む。
【0007】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様のプロセスによって作製されたジッパーパウチである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下は、図面の簡単な説明である。
【0009】
【
図1】本発明によるジッパーパウチの一実施形態の上面図である。
【
図2】本発明によるジッパーパウチの一実施形態のジッパー構成の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下は、本発明の詳細な説明である。
【0011】
本明細書で使用される場合、以下の用語は、文脈が別途明確に示さない限り、指定された定義を有する。
【0012】
本明細書で使用される場合、イソシアネートは、2つ以上のイソシアネート基を含有する任意の化合物である。イソシアネートモノマーは、550以下の分子量を有するイソシアネートである。芳香族イソシアネートは、1つ以上の芳香族環を含有するイソシアネートである。脂肪族イソシアネートは、芳香環を含有しない。
【0013】
本明細書で使用される場合、ポリオールは、2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物である。正確に2つのヒドロキシル基を有するポリオールはジオールであり、正確に3つのヒドロキシル基を有するポリオールはトリオールである。ポリオールの官能価は、文字「f」で示される1分子当たりのヒドロキシル基の数である。ポリエステルポリオールは、2つ以上のエステル結合を有するポリオールである。ポリエーテルポリオールは、2つ以上のエーテル結合を有するポリオールである。ポリエステルポリエーテルポリオールは、2つ以上のエステル結合及び2つ以上のエーテル結合の両方を有するポリオールである。ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールは、多くの場合、いくつかの化合物の混合物として存在する。かかる混合物の分子量は数平均分子量であり、かかる混合物の官能価は数平均官能価である。
【0014】
イソシアネート基を有する化合物は、この化合物の重量に基づいた重量によるイソシアネート基の量であるパラメータ「NCO%」によって特徴付けることができる。パラメータNCO%は、ASTM D2572-97(2010)の方法によって測定される。
【0015】
ポリマーは、10,000ダルトン以上の数平均分子量を有する分子である。ポリマーは、モノマーの重合単位として知られる結合したより小さな単位で作製される。ポリマーは、すべての重合単位が同じであるホモポリマーであり得るか、又は2つ以上の異なるタイプの重合単位が存在するコポリマーであり得る。ポリマーは、線状、分岐状、架橋状、又はそれらの組み合わせであり得る。
【0016】
ポリエチレンは、構造Iに示されるように、ポリマーの重量に基づいて75重量%以上のエチレンの重合単位を含有するポリマーである。
【化1】
ポリエチレンテレフタレートは、構造IIに示されるように、ポリマーの重量に基づいて50重量%以上のテレフタル酸及びエチレングリコールのモノエステルの構造を有する重合単位を含有するポリマーである。
【化2】
【0017】
リン酸官能性化合物は、構造IIIを有する化合物であり、
【化3】
式中、Rは、例えば、水素、有機基、無機基、又はそれらの任意の組み合わせを含む、任意の原子又は原子群である。
【0018】
「フィルム」は、1つの寸法が0.5mm以下であり、他の2つの寸法が両方とも1cm以上である任意の構造である。ポリマーフィルムは、ポリマー又はポリマーの混合物から作製されるフィルムである。
【0019】
本明細書に提示される比率は、以下のように特徴付けられる。例えば、比率が3:1以上であると言われる場合、その比率は、3:1、又は5:1、又は100:1であり得るが、2:1にはなり得ない。この特徴付けは、以下のように一般用語で記載され得る。比率が本明細書でX:1以上であると言われる場合、その比率は、Y:1であり、YがX以上であることを意味する。別の例としては、比率が15:1以下であると言われる場合、その比率は、15:1、又は10:1、又は0.1:1であり得るが、20:1とはなり得ない。一般的な用語では、比率が本明細書でW:1以下であると言われる場合、その比率は、Z:1であり、ZがW以下であることを意味する。
【0020】
本発明は、イソシアネート成分の使用を伴う。イソシアネート成分は、少なくとも1つのイソシアネートモノマー及び少なくとも1つのポリオールを含む反応物の反応生成物である1つ以上のイソシアネートプレポリマー(「プレポリマー反応物」)を含有する。少なくとも1つのポリオールは、1つ以上のポリエステルポリオール、1つ以上のポリエーテルポリオール、1つ以上のポリエーテルポリエステルポリオール、及びそれらの1つ以上の混合物からなる群から選択される1つ以上のポリオールを含有する。
【0021】
プレポリマー反応物での使用のために好適なイソシアネートモノマーは、芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネート、及び/又はそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。本開示による使用に好適な芳香族イソシアネートの例としては、メチレンジフェニルジポリイソシアネート(methylene diphenyl dipolyisocyanate、「MDI」)の異性体、例えば、4,4-MDI、2,4-MDI、及び2,2’-MDI、又は修飾MDI、例えば、カルボジイミド修飾MDI若しくはアロファネート修飾MDI;トルエン-ジポリイソシアネート(toluene-dipolyisocyanate、「TDI」)の異性体、例えば、2,4-TDI、2,6-TDI、ナフタレン-ジポリイソシアネート(naphthalene-dipolyisocyanate、「NDI」)の異性体、例えば、1,5-NDI、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。本開示による使用に好適な脂肪族イソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジポリイソシアネート(hexamethylene dipolyisocyanate、「HDI」)の異性体、イソホロンジポリイソシアネート(isophorone dipolyisocyanate、「IPDI」)の異性体、キシレンジポリイソシアネート(xylene dipolyisocyanate、「XDI」)の異性体、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。芳香族イソシアネートモノマーが好ましい。
【0022】
プレポリマー反応物中のイソシアネートモノマーの好ましい量は、プレポリマー反応物の総重量に基づく重量で、少なくとも10重量%であり、より好ましくは少なくとも20重量%であり、より好ましくは少なくとも30重量%である。プレポリマー反応物中のイソシアネートモノマーの好ましい量は、プレポリマー反応物の総重量に基づく重量で、80重量%を超えず、より好ましくは70重量%を超えず、より好ましくは65重量%を超えない。
【0023】
プレポリマー反応物は、好ましくは、1つ以上のポリエステルポリオールを含有する。好ましいポリエステルポリオールは4,000g/molを超えない分子量を有する。好ましいポリエステルポリオールは、少なくとも1.5であり、かつ3を超えない(すなわち、1.5≦f≦3)ヒドロキシル基官能価を有する。好ましくは、ポリエステルポリルオールは、ASTM D2196の方法によって測定される場合、23℃で2,000mPa-sの粘度を有する。
【0024】
プレポリマー反応物中で好適なポリエステルポリオールは、ジオール及び更に、任意選択的に、より多官能なポリオール(例えば、トリオール、テトラオール)、並びにジカルボン酸及び更に、任意選択的に、ポリカルボン酸(例えば、トリカルボン酸、テトラカルボン酸)若しくはヒドロキシカルボン酸、又はラクトンの重縮合物である。ポリエステルポリオールはまた、遊離ポリカルボン酸の代わりに、対応するポリカルボン酸無水物、又は低級アルコールの対応するポリカルボン酸エステルから誘導され得る。
【0025】
ポリエステルポリオールを作製する際に使用するのに好適なジオールとしては、エチレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、例えば、ポリエチレングリコール、並びに更に、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、及びネオペンチルグリコールが挙げられるが、それらに限定されない。2を超えるポリエステルポリオール官能価を達成するために、3の官能価を有するポリオール(例えば、トリメチロールプロパン、グリセロール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、トリメチロールベンゼン又はトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート)が接着剤組成物に任意選択的に含まれ得る。
【0026】
ポリエステルポリオールを作製する際に使用するのに好適なジカルボン酸としては、脂肪族酸、芳香族酸、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。好適な芳香族酸の例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、及びテトラヒドロフタル酸が挙げられる。好適な脂肪族酸の例としては、ヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、グルタル酸、テトラクロロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マロン酸、スベリン酸、2-メチルコハク酸、3,3-ジエチルグルタル酸、2,2-ジメチルコハク酸、及びトリメリット酸が挙げられる。本明細書で使用される場合、「酸」という用語は、当該酸の任意の無水物も含む。更に、安息香酸及びヘキサンカルボン酸などのモノカルボン酸は、最小限にするか又は開示された組成物から排除されるべきである。アジピン酸又はイソフタル酸などの飽和脂肪族又は芳香族酸が好ましい。
【0027】
プレポリマー反応物中のポリエステルポリオールの好ましい量は、プレポリマー反応物の総重量に基づく重量で、より好ましくは少なくとも2重量%、より好ましくは少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも10重量%である。プレポリマー反応物中のポリエステルポリオールの好ましい量は、プレポリマー反応物の総重量に基づく重量で、45重量%を超えず、より好ましくは40重量%を超えず、より好ましくは35重量%を超えない。
【0028】
プレポリマー反応物は、好ましくは、1つ以上のポリエーテルポリオールを含む。好ましいポリエーテルポリオールは、5,000g/molを超えない分子量を有する。好ましくは、ポリエーテルポリオールは、少なくとも1.5であり、かつ4を超えない(すなわち、1.5≦f≦4)ヒドロキシル基官能価を有する。好ましいポリエーテルポリオールは、ASTM D2196の方法によって測定される場合、23℃で1,000mPa-s以下の粘度を有する。
【0029】
プレポリマー反応物での使用のために好適なポリエーテルポリオールは、任意選択的に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、ブチレンオキシドの重付加生成物、又はそれらの共付加若しくはグラフト化生成物、並びに多価アルコールの縮合によって得られるポリエーテルポリオール、又はそれらの混合物である。使用のために好適なポリエーテルポリオールの例としては、ポリプロピレングリコール(「PPG」)、ポリエチレングリコール(「PEG」)、ポリブチレングリコール、及びポリテトラメチレンエーテルグリコール(「PTMEG」)が挙げられるが、それらに限定されない。
【0030】
プレポリマー反応物中のポリエーテルポリオールの好ましい量は、プレポリマー反応物の総重量に基づく重量で、少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも25重量%である。プレポリマー反応物中のポリエーテルポリオールの好ましい量は、プレポリマー反応物の総重量に基づく重量で、45重量%を超えず、より好ましくは40重量%を超えず、より好ましくは35重量%を超えない。
【0031】
プレポリマー反応物は、任意選択で、ヒマシ油、1つ以上の修飾ヒマシ油、又は1つ以上の他の既知のバイオ系ポリオール、又はそれらの混合物などの1つ以上のバイオ系ポリオールを更に含み得る。好ましいバイオ系ポリオールは、少なくとも1.5であり、かつ4を超えない(すなわち、1.5≦f≦4)のヒドロキシル基官能価を有する。好ましいバイオ系ポリオールは、修飾ヒマシ油である。
【0032】
プレポリマー反応物中に任意選択的に含まれる場合、イソシアネート成分中のバイオ系ポリオールの好ましい量は、プレポリマー反応物の総重量に基づく重量で、少なくとも0.3重量%、より好ましくは少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも3重量%である。プレポリマー反応物に任意選択的に含まれる場合、プレポリマー反応物中のバイオ系ポリオールの好ましい量は、プレポリマー反応物の総重量に基づく重量で、15重量%を超えない、より好ましくは10重量%を超えない、より好ましくは5重量%を超えない。
【0033】
好ましくは、イソシアネート成分は、少なくとも3重量%、より好ましくは少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも7重量%のNCO%を有する。好ましくは、イソシアネート成分は、30重量%を超えない、より好ましくは25重量%を超えない、より好ましくは22重量%を超えない、より好ましくは20重量%を超えないNCO%を有する。
【0034】
好ましくは、イソシアネート成分は、ASTM D2196の方法によって測定される場合、25℃で300mPa-s~20,000mPa-sの粘度を有する。
【0035】
イソシアネート成分は、任意選択的に、1つ以上の触媒を含み得る。好適な例としては、ジウラリン酸ジブチルスズ、酢酸亜鉛、2,2-ジモルホリノジエチルエーテル、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
【0036】
接着剤組成物はまた、ポリオール成分を含有する。ポリオール成分は、好ましくは、2つ以上のポリオールと1つ以上のリン酸官能性化合物との混合物を含有する。好ましくは、ポリオール成分は、1つ以上のポリエステルポリオールを含有する。好ましくは、すべてのポリエステルポリオールの量は、ポリオール成分の重量に基づいて、10重量%以上であり、より好ましくは20重量%以上である。好ましくは、すべてのポリエステルポリオールの量は、ポリオール成分の重量に基づいて、50重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下である。
【0037】
好ましくは、ポリオール成分は、1つ以上のポリエーテルポリオールを含有する。好ましくは、すべてのポリエーテルポリオールの量は、ポリオール成分の重量に基づいて、50重量%以上であり、より好ましくは60重量%以上である。好ましくは、すべてのポリエステルポリオールの量は、ポリオール成分の重量に基づいて、90重量%以下であり、より好ましくは80重量%以下である。
【0038】
好ましくは、リン酸官能性化合物の量は、ポリオール成分の重量に基づいて、1重量%以上であり、より好ましくは2重量%以上である。好ましくは、リン酸官能性化合物の量は、ポリオール成分の重量に基づいて、15重量%以下であり、より好ましくは10%以下である
【0039】
好ましくは、イソシアネート成分対ポリオール成分の重量比は、1:1以上、より好ましくは1.5:1以上、より好ましくは1.8:1以上である。好ましくは、イソシアネート成分対ポリオール成分の重量比は、5:1以下、より好ましくは4.5:1以下、より好ましくは4:1以下である。
【0040】
好ましくは、接着剤組成物は、無溶媒である。本明細書で使用される場合、溶媒は、25℃で液体であり、溶媒中に溶解された接着剤組成物の量が溶液の重量に基づいて、10重量%以上になるように、溶媒中に溶解された接着剤組成物を有する溶液を形成することができる化合物又は化合物の混合物である。接着剤組成物中のすべての溶媒の総重量が、接着剤組成物の重量に基づいて、10重量%以下である場合、接着剤組成物は、本明細書では無溶媒であると考えられる。好ましくは、接着剤組成物中のすべての溶媒の総重量は、接着剤組成物の重量に基づいて、5重量%以下、より好ましくは2重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。
【0041】
接着剤組成物のイソシアネート成分及びポリオール成分は、別々に作製することができ、所望される場合、接着剤組成物を使用することが所望されるまで貯蔵できることが企図される。いくつかの実施形態では、イソシアネート成分及びポリオール成分の両方は各々、25℃で液体である。接着剤組成物を使用することが所望されるとき、イソシアネート成分及びポリオール成分を互いに接触させ、一緒に混合する。これらの2つの成分を接触させると、イソシアネート基がヒドロキシル基と反応してウレタン結合を形成する硬化反応が開始することが企図される。2つの成分を接触させることによって形成される接着剤組成物は、「硬化性混合物」と称され得る。
【0042】
接着剤組成物を使用してラミネートを形成する方法も開示される。いくつかの実施形態では、接着剤組成物、例えば上記で論述した接着剤組成物は液体状態にある。いくつかの実施形態では、本組成物は、25℃で液体である。本組成物が25℃で固体であるとしても、必要に応じて本組成物を加熱して、液体状態にするか、又は所望される場合、液体接着剤組成物の粘度を低減することが許容される。本組成物の層は、第1のフィルムの表面に適用される。いくつかの実施形態では、硬化性混合物の層の厚さは、1~5マイクロメートルである。
【0043】
いくつかの実施形態では、第2のフィルムの表面を硬化性混合物の層と接触させて、未硬化ラミネートを形成する。好ましくは、未硬化ラミネートは、接着剤組成物中に存在する未反応ポリイソシアネート基の量が、ポリオール成分との接触前のイソシアネート成分中に存在するポリイソシアネート基の量と比較してモル基準で、より好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90%であるときに作製される。好ましくは、未硬化ラミネートは、硬化性混合物中に存在する未反応ポリイソシアネート基の量が100%未満、より好ましくは97%未満、より好ましくは95%未満であるときに作製される。
【0044】
次いで、硬化性混合物は、硬化されるか、又は硬化することが可能になる。未硬化ラミネートは、例えば加熱されていてもされていなくてもよいニップローラに通すことによって、加圧することができる。フィルムは、任意選択的に、その上に画像がインクで印刷される表面を有し、インクは、接着剤組成物と接触していてもよい。
【0045】
第1のフィルムの組成物は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含む。PETは、ホモポリマーであり得、ここで、すべての重合単位が構造IIを有するか、又はPETは、コポリマーであり得、ここで、いくつかの重合単位が構造II以外の構造を有する。いくつかの好適なコモノマーは、例えば、二酸及びグリコールのモノエステルであり、二酸がテレフタル酸とは異なること、若しくはグリコールがエチレングリコールとは異なることのいずれかであるか、又は二酸がテレフタル酸とは異なること、かつグリコールがエチレングリコールとは異なることの両方である。いくつかの好適な二酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、及びそれらの混合物が挙げられる。いくつかの好適なグリコールとしては、例えば、エチレングリコール以外のオレフィングリコールが挙げられる。好ましくは、構造IIを有するPET中の重合単位の量は、PETの重量に基づいて、75重量%以上、より好ましくは85重量%以上、より好ましくは95重量%以上である。
【0046】
好ましくは、第1のフィルム中のPETの量は、第1のフィルムの重量に基づいて、60重量%以上、より好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上である。
【0047】
第2のフィルムは、ポリエチレン(polyethylene、PE)を含む。PEは、線状でも分岐状でもよい。PEは、塩素化、スルホン化、及び/又は架橋され得る。好ましくは、PEは、塩素化されていない。好ましくは、PEは、スルホン化されていない。好ましくは、PEは、架橋されていない。
【0048】
PEは、すべての重合単位が構造Iを有するホモポリマーであり得るか、又はPEは、コポリマーであり得る。好適なコモノマーとしては、例えば、ジエンを含む、エチレン以外の不飽和オレフィン及び不飽和エステルが挙げられる。不飽和エステルは、構造R1-C(O)O-R2を有し、式中、R1及び/又はR2のうちの一方又は両方は、炭素-炭素二重結合を含有する。いくつかの好適な不飽和エステルとしては、例えば、ビニルエステル、アクリル、及びそれらの混合物が挙げられる。ビニルエステルは、R1中に1つ以上の炭素-炭素二重結合を含有し、例えば、酢酸ビニルを含む。アクリルは、R2中に1つ以上の炭素-炭素二重結合を有し、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、及びそれらの混合物を含む。好ましくは、構造Iを有するPE中の重合単位の量は、PEの重量に基づいて、75重量%以上、より好ましくは85重量%以上、より好ましくは95重量%以上である。
【0049】
好ましくは、第2のフィルム中のPEの量は、第2のフィルムの重量に基づいて、50重量%以上、より好ましくは75重量%以上、より好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上である。
【0050】
ラミネートは、ジッパーパウチを作製する際に使用される。ジッパーパウチは、任意の形状を有し得る。ジッパーパウチは、パウチを複数回開閉することを可能にするジッパー構成を備える。ジッパーパウチ1の1つの実施形態が、
図1に示される。示される実施形態では、ジッパーパウチは、頂部縁に沿って開口部2を有し、側面4及び底部5が封止され、ジッパー構成3を使用してパウチが開封され、次いで閉じることができる。示される実施形態を作製する1つの好適な方法は、上記のように、本発明のラミネートの同一寸法の2つの長方形を形成することである。2つの長方形は、同一の組成を有しても異なっていてもよい。好ましくは、2つの長方形は、互いに同じ組成を有する。2つの長方形を、他方の長方形の縁部に対して位置する一方の長方形の縁部のすべてと接触させることができ、次いで側部4及び底部5は、例えば、熱シーリングによって封止され得、次いでジッパー構成は、ラミネートの2つの長方形の間に配置され、次いで、例えば、熱及び圧力の適用によって所定の位置に接合され得る。
【0051】
図2は、パウチ1の断面図を示し、ジッパー構成3の1つの実施形態を示す。ジッパー構成3は、ラミネートの上層10とラミネートの下層11との間に位置する。ジッパー構成3は、ポケット6及びレール7を備える。いくつかの実施形態では、ポケット6が押出され、レール7もまた押出され、押出の方向は、
図2の平面に垂直である。レール7及びポケット6は各々独立して、均一な組成を有し得るか、又はポケット6及びレール7のいずれか若しくは両方の組成は、押出方向において変化し得る。好ましくは、レールは十分に剛性であり、ポケットは十分に可撓性であり、レールは、ポケットから引き出され得、次いで手の圧力だけでポケットに再挿入され、これらの動作は、ジッパー構成に損傷を与えることなく複数回実行され得る。ポケットは上部ラミネート10に接合され、レールは底部ラミネート11に接合される。
【0052】
いくつかの実施形態では、ジッパー構成は、2つ以上のレール及びポケット構成を備え、レールは互いに平行である。いくつかの実施形態では、パウチの底部5は、上部ラミネート10及び底部ラミネート11に接合された追加のラミネート材料(図示せず)を有して、ガセット付き底部5が水平表面上に置かれた状態でパウチが直立することを可能にするガセットを形成する。
【0053】
ジッパーパウチがどのように構成されるかの他の詳細に関係なく、ジッパー構成をラミネートに接合するステップは、好ましくは、圧力を適用して、ジッパー構成をラミネートに押し付けながら、そのように形成されたアセンブリを200℃以上、より好ましくは220℃以上、より好ましくは240℃以上の温度に曝露することによって実施される。ジッパー構成は、同時に上部ラミネート及び底部ラミネートの両方に接合され得るか、又はジッパー構成は、最初に一方のラミネートに接合され、次いで他方に接合され得る。
【0054】
以下は、本発明の実施例である。特に記載のない限り、室温(約23℃)で操作を実行した。
【0055】
積層を、Kバーコータ及びホットロールラミネータを使用して手動で行った。
【0056】
溶媒系接着剤(10重量%超の溶媒を有する接着剤)を用いて積層するためのプロセス条件は、以下の通りであった。接着剤を印刷PET上にコーティングし、次いでPEと積層し、その後、ホットエアガン(温度60~80℃)ですぐに乾燥させ、ホットロールラミネータを使用して積層し、次いで室温(25~35℃)で24時間硬化させた。得られた接着剤コート重量は、1平方メートル当たり1.9+/-0.2グラム(grams per square meter、GSM)であった。積層を60℃のNipロール温度で行った。ニップ圧力は4.0バールであり、ニッピング速度は5.0の機械設定であった。
【0057】
無溶媒接着剤を用いて積層するためのプロセス条件は、以下の通りであった。イソシアネート成分及びポリオール成分を、計量混合ディスペンサの別個のリザーバ内で加温した(イソシアネートは48℃、ポリオールは38℃)。次いで、加熱ホースパイプ(40℃)を介して接着剤を静的ミキサに輸送し、それによって、イソシアネート及びポリオールを均質に混合した後に、得られた混合物を加熱した接着剤ダム計量ローラの間に分配した。加温した接着剤を、コーティングローラを使用してフィルム上にコーティングし、続いてヒートニップロールでフィルムの別のロールでニップ(積層)した。接着剤を印刷PET上にコーティングし、次いでPEと積層し、高温室内条件50℃で硬化させた。計量ローラは-40℃であり、コーティングローラは47℃であり、積層ニップは50℃であった。イソシアネート成分対ポリオール成分の混合比は、100重量部のイソシアネート成分対42~43重量部のポリオール成分であった。PEが80マイクロメートルの厚さである場合、コート重量は、1.9~2.1GSMであり、130マイクロメートルの厚さの場合、コート重量は、2.2~2.4GSMであった。
【0058】
ラミネートシートの形態で実験室試験に使用されたラミネートを、試験前に50℃で24時間放置した。パウチに作製されたこれらのラミネートを、パウチに作製する前に、50℃で4日間放置した。
【0059】
ラミネートを以下の通り試験した。
【0060】
接合強度:接合強度を決定するために、15mm又は25mm幅の試験ラミネート片に切断する。これらの片を酢酸エチル溶媒に浸漬し、接着剤を溶解する。次いで、これらの片を分離し、当該試料をユニバーサル試験機(Universal Testing machine、UTM)で試験する。2つの層を分離するのに必要な最大力は、接合強度として知られている。試験条件:25mmのジョー長さ、試験速度100mm/分、試験ユニット:グラム/15mm又は25mm幅、周囲条件。
【0061】
封止強度:15mm又は25mm幅の試験ラミネート片に切断する。これらの片をユニバーサル試験機(UTM)で試験する。試験片を破断するのに必要な最大力は、封止強度として知られている。試験条件:25mmのジョー長さ、試験速度150mm/分、試験ユニット:Kg/15又は25mm、圧力3.0kg/cm2、温度:150℃。
【0062】
耐熱性試験:長方形の片を、各側で約100~150mmに切断する。ラミネートを150℃から10℃ずつ260℃まで上昇させるか、又はラミネートが破裂する時間まで、シーリング機械のヒートシーリングジョーに供する。次いで、貫孔/トンネル効果/膨れ、又は他の物理的変形について視覚的に観察する。試験条件:0.5~1.0秒の滞留時間、3.0kg/cm2の圧力。周囲条件(25~35℃)。物理的変形を伴わない試料は、「合格」と言われる。ラミネートが合格する最高温度を報告する。
【0063】
使用した材料は、以下の通りであった。「C」で終わるラベルを有する接着剤は、比較例である。「Adhesive(Adh.)」は、「接着剤」を意味する。「プロモータ」は、「接着促進剤」を意味する。「リン酸?」は、「ポリオール成分中にリン酸官能性化合物があるか?」を意味する。
【表1】
(1)Dow Chemical Company
(2)Henkel Corporation
(3)Coim Company(イソシアネート成分対ポリオール成分の重量比は、0.7:1である)
比較接着剤A6C、A7C、又はA8Cのいずれも、リン酸官能性化合物を含有しないと考えられている。実施例A1、A2C、A3C、A4C、A5C、A6C、及びA7Cのすべてにおいて、イソシアネート成分対ポリオール成分の重量比は、1:1以上であった。
【0064】
第1の試験を、厚さ12マイクロメートルのPET及び厚さ130マイクロメートルのPEを使用して実施した。試料を周囲条件(25~30℃)で48時間硬化させた。接合強度試料は、15mm幅であった。
【表2】
【0065】
結果は、本発明の実施例A1が、無溶媒比較試料A2C及びA3Cよりもすべての測定においてより良好に機能することを示す。溶媒ベースの試料A4C及びA5Cのみが、実施例A1よりも同様に又はより良好に機能した。
【0066】
異なる厚さのPEを使用して、第2の試験を実行した。PETは印刷されており、PEは白色であり、厚さ12マイクロメートルであった。試験片は、15mm幅であった。「Strength(Str)」は、「強度」を意味する。「Cohesive failure(CF)」は、「凝集不良」を意味する。「PET Tear(PT)」は、「PET引裂」を意味し、これは、接合強度試験中の不良のモードを示す。「Not Tested(ND)」は、「試験していない」ことを意味する。
【表3】
【0067】
第2の試験からの試料を熱性についても試験した。各試験温度で、ラミネートを観察し、1(不良)~5(優良)の評価を与えた。
【表4】
【0068】
表2及び3の結果は、本発明の実施例であるA1が、溶媒系接着剤であるA5Cを除いて、他のすべての試料より、すべての試験においてより良好に機能することを示す。つまり、A1は、他のすべての無溶媒接着剤よりも良好に機能する。
【0069】
第2の試験からのラミネート試料のうちの2つをガスクロマトグラフィーに供して、ラミネートに保持された溶媒の量を決定した。各試料で4つの複製試験を実行し、平均を以下に報告する。
【表5】
【0070】
表4の結果は、無溶媒接着剤であるA1が、溶媒系接着剤であるA6Cよりもはるかに少ない残留溶媒を有するラミネートをもたらすことを示す。
【国際調査報告】