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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-28
(54)【発明の名称】リモートでのバッテリーの推定
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/392 20190101AFI20230220BHJP
   G06Q 10/04 20230101ALI20230220BHJP
   G01R 31/385 20190101ALI20230220BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20230220BHJP
【FI】
G01R31/392
G06Q10/04
G01R31/385
H01M10/48 P
H01M10/48 301
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022538774
(86)(22)【出願日】2020-12-23
(85)【翻訳文提出日】2022-06-21
(86)【国際出願番号】 US2020066824
(87)【国際公開番号】W WO2021133902
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】62/953,192
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522248375
【氏名又は名称】アパレオ アイオーティー, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アルスレーベン, キース
(72)【発明者】
【氏名】シュロイスナー, ブラッドリー
【テーマコード(参考)】
2G216
5H030
5L049
【Fターム(参考)】
2G216AB01
2G216BA29
2G216BA30
2G216BA34
2G216CB27
2G216CB32
2G216CB35
2G216CC04
2G216CC06
2G216CD04
5H030AA01
5H030AS08
5H030FF22
5H030FF43
5H030FF44
5L049AA04
(57)【要約】
クラウドベースのサーバーにおいてバッテリーの初期状態と、バッテリーに関連付けられた追跡されたイベントとを無線で受信することと、追跡されたイベントを用いてバッテリー寿命の推定値を更新することとを含む、バッテリー寿命の予測。本明細書に記載の実施形態は、一般に、バッテリー寿命を予測するためのシステムおよび方法に関し、より具体的には、追跡されたイベントおよびバッテリーの初期状態を無線で受信し、追跡されたイベントを使用してバッテリー寿命の推定値を更新するように構成されたシステムおよび方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリー寿命を予測するための方法であって、該方法は、
クラウドベースのサーバーにおいて、第1のバッテリーの初期状態を無線で受信することと、
該クラウドベースのサーバーにおいて、該第1のバッテリーに関連付けられた追跡されたイベントを無線で受信することと、
該追跡されたイベントを用いて該第1のバッテリーの寿命の推定値を更新することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記追跡されたイベントは、バッテリー充電量の測定、バッテリーを使用した無線伝送の回数、バッテリーを使用した無線伝送のスケジュール、バッテリーを使用した電力消費イベント、バッテリー電圧、バッテリー温度、バッテリー位置、事前の推定値に基づく修正、天候データ、またはバッテリー使用時間のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のバッテリーと同じタイプである複数のバッテリーについての複数の推定値を集約することと、
該集約された推定値を用いて、該第1のバッテリーの推定値を更新することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
複数のバッテリーの複数の推定値を集約することであって、該複数のうちの各バッテリーは、複数の追跡されたイベントに関連付けられており、該複数の追跡されたイベントは、前記第1のバッテリーに関連付けられた複数の追跡されたイベントに類似している、ことと、
該集約された推定値を用いて、該第1のバッテリーの前記推定値を更新することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のバッテリーに関連付けられた複数の過去に追跡されたイベントに基づいて、該第1のバッテリーの寿命の前記推定値を更新することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のバッテリーについての複数の推定バッテリー寿命を計算することであって、各推定バッテリー寿命は、将来の使用イベントの異なる予測に関連付けられている、ことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のバッテリーの寿命の前記推定値が、該推定値を更新する前に、該第1のバッテリーと同じタイプを有する他のバッテリーの統計的基準内にあることを確認することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のバッテリーの寿命の前記推定値が閾値を下回ったときにアラートを送信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記追跡されたイベントがバッテリー温度であり、前記方法は、天候データを用いて前記第1のバッテリーの寿命の前記推定値を更新する前に、バッテリー温度をバッテリーの位置における既知の周囲温度と比較することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
無線通信は、セルタワーを利用し、該利用されるセルタワーの位置に基づいて第1のバッテリーの位置を推定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
バッテリー寿命を予測するためのシステムであって、
プロセッサを備えるクラウドベースのサーバーを備え、該クラウドベースのサーバーは、
無線トランシーバーから第1のバッテリーの初期状態を無線で受信することと、
該無線トランシーバーから該第1のバッテリーに関連付けられた追跡されたイベントを無線で受信することと、
該プロセッサを使用し、該追跡されたイベントを用いて該第1のバッテリーの寿命の推定値を更新することと
を行うように構成されている、システム。
【請求項12】
前記追跡されたイベントは、バッテリー充電量の測定、バッテリーを使用した無線伝送の回数、バッテリーを使用した無線伝送のスケジュール、バッテリーを使用した電力消費イベント、バッテリー電圧、バッテリー温度、バッテリー位置、事前の推定値に基づく修正、天候データ、またはバッテリー使用時間のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記クラウドベースのサーバーは、
前記第1のバッテリーと同じタイプである複数のバッテリーについての複数の推定値を集約することと、
該集約された推定値を用いて、該第1のバッテリーの前記推定値を更新することと
を行うようにさらに構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記クラウドベースのサーバーは、前記第1のバッテリーの複数の推定バッテリー寿命を計算するようにさらに構成されており、各推定バッテリー寿命は、将来の使用イベントの異なる予測に関連付けられている、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記クラウドベースのサーバーは、前記第1のバッテリーの寿命の前記推定値が閾値を下回ったときにアラートを送信するようにさらに構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記追跡されたイベントがバッテリー温度であり、前記システムは、天候データを用いて前記第1のバッテリーの寿命の推定値を更新する前に、該バッテリー温度をバッテリーの位置における既知の周囲温度と比較するようにさらに構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記クラウドベースのサーバーは、前記第1のバッテリーに関連付けられた複数の過去に追跡されたイベントに基づいて、該第1のバッテリーの寿命の前記推定値を更新するようにさらに構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
バッテリー寿命を通信するための装置であって、
バッテリーと通信する少なくとも1つの測定デバイスと、
該測定デバイスと通信する無線トランスミッターとを備えており、該装置は、
該バッテリーに関連付けられたイベントを測定することと、
該測定されたイベントをクラウドベースのサーバーに無線で伝送することであって、該サーバーは、該イベントを用いて該バッテリーのバッテリー寿命を推定するように構成されている、ことと
を行うように構成されている、装置。
【請求項19】
前記イベントは、バッテリーのロケーションデータ、バッテリーの電圧読取値、バッテリーに関連付けられたデバイスの温度読取値、バッテリーに関連付けられたデバイスの周囲温度;デバイスがスリープ解除に費やした時間の量、デバイス上でアクティブ化されたセルラー無線に費やされた時間の量、デバイスに接続された充電器に費やされた時間の量、またはバッテリーに関連付けられたデバイスの使用挙動のうちの少なくとも1つを含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記無線トランスミッターは、前記測定されたイベントが閾値を下回ったときにアラートを送信するようにさらに構成されている、請求項18に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2019年12月23日出願の、同時係属中の米国仮出願第62/953,192号の利益および優先権を主張し、その開示全体は、あたかもその全体が本明細書に記載されているかのように参照により組み込まれる。
【0002】
本明細書に記載の実施形態は、一般に、バッテリー寿命を予測するためのシステムおよび方法に関し、より具体的には、追跡されたイベントおよびバッテリーの初期状態を無線で受信し、追跡されたイベントを使用してバッテリー寿命の推定値を更新するように構成されたシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
バッテリー残量を決定するための一般的な実装は、直接的な、デバイス上のバッテリー容量測定に依存する。直接的なバッテリー容量測定は、通常、デバイスに配置された集積回路を使用し、該集積回路は、バッテリーに出入りする電流を監視する。
【0004】
一般的な実装は、バッテリー残量の正確な測定をもたらすが、デバイスの総コストを増加させる。非常に低電力のデバイスの場合、直接のセンサーの追加は、バッテリーの寿命に悪影響を及ぼすが、これは、直接センサーが些細ではない量のバッテリー電流を引き出すからである。
【0005】
バッテリー残量を決定するための他の一般的な実装は、バッテリーの特性モデルを作成し、デバイス上のイベント、測定値、および使用挙動を用いることによりバッテリー残量を予測する。この実装は、バッテリー容量を直接測定する必要をなくすが、使用されるモデルはデバイスに対してローカルであり、他のデバイスからの情報を使用して改善することはできない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、既存のバッテリー推定方法およびシステムの欠点を克服する方法およびデバイスに対する必要性が存在する。
【0007】
この概要は、以下の詳細な説明でさらに説明される、簡略化された形式での概念の選択を紹介するために提供される。この概要は、主張される主題の主要な特徴または本質的な特徴を識別または除外することを意味または意図しておらず、主張される主題の範囲を決定する際の補助として使用されることも意図されていない。
【0008】
一態様によれば、実施形態は、バッテリー寿命を予測するための方法に関する。いくつかの実施形態において、方法は、クラウドベースのサーバーにおいて、第1のバッテリーの初期状態を無線で受信することと、クラウドベースのサーバーにおいて、第1のバッテリーに関連付けられた追跡されたイベントを無線で受信することと、追跡されたイベントを用いて第1のバッテリーの寿命の推定値を更新することとを含む。
【0009】
いくつかの実施形態において、追跡されたイベントは、バッテリー充電量の測定、バッテリーを使用した無線伝送の回数、バッテリーを使用した無線伝送のスケジュール、バッテリーを使用した電力消費イベント、バッテリー電圧、バッテリー温度、バッテリー位置、事前の推定値に基づく修正、天候データ、またはバッテリー使用時間のうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、方法は、第1のバッテリーと同じタイプである複数のバッテリーについての複数の推定値を集約することと、集約された推定値を用いて、第1のバッテリーの推定値を更新することとをさらに含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、方法は、複数のバッテリーの複数の推定値を集約することであって、複数のうちの各バッテリーは、複数の追跡されたイベントに関連付けられており、複数の追跡されたイベントは、第1のバッテリーに関連付けられた複数の追跡されたイベントに類似している、ことと、集約された推定値を用いて、第1のバッテリーの推定値を更新することとをさらに含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、方法は、第1のバッテリーに関連付けられた複数の過去に追跡されたイベントに基づいて、第1のバッテリーの寿命の推定値を更新することをさらに含む。
【0013】
いくつかの実施形態において、方法は、第1のバッテリーについての複数の推定バッテリー寿命を計算することであって、各推定バッテリー寿命は、将来の使用イベントの異なる予測に関連付けられている、ことをさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態において、方法は、第1のバッテリーの寿命の推定値が、推定値を更新する前に、第1のバッテリーと同じタイプを有する他のバッテリーの統計的基準内にあることを確認することをさらに含む。
【0015】
いくつかの実施形態において、方法は、第1のバッテリーの寿命の推定値が閾値を下回ったときにアラートを送信することをさらに含む。
【0016】
いくつかの実施形態において、追跡されたイベントがバッテリー温度であり、方法は、天候データを用いて第1のバッテリーの寿命の推定値を更新する前に、バッテリー温度をバッテリーの位置における既知の周囲温度と比較することをさらに含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、無線通信は、セルタワーを利用し、利用されるセルタワーの位置に基づいて第1のバッテリーの位置を推定することをさらに含む。
【0018】
別の態様において、実施形態は、バッテリー寿命を予測するためのシステムに関する。いくつかの実施形態において、システムは、プロセッサを備えるクラウドベースのサーバーを備え、クラウドベースのサーバーは、無線トランシーバーから第1のバッテリーの初期状態を無線で受信することと、無線トランシーバーから第1のバッテリーに関連付けられた追跡されたイベントを無線で受信することと、プロセッサを使用し、追跡されたイベントを用いて第1のバッテリーの寿命の推定値を更新することとを行うように構成されている。
【0019】
いくつかの実施形態において、追跡されたイベントは、バッテリー充電量の測定、バッテリーを使用した無線伝送の回数、バッテリーを使用した無線伝送のスケジュール、バッテリーを使用した電力消費イベント、バッテリー電圧、バッテリー温度、バッテリー位置、事前の推定値に基づく修正、天候データ、またはバッテリー使用時間のうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
いくつかの実施形態において、クラウドベースのサーバーは、第1のバッテリーと同じタイプである複数のバッテリーについての複数の推定値を集約することと、集約された推定値を用いて、第1のバッテリーの推定値を更新することとを行うようにさらに構成されている。
【0021】
いくつかの実施形態において、クラウドベースのサーバーは、第1のバッテリーの複数の推定バッテリー寿命を計算するようにさらに構成されており、各推定バッテリー寿命は、将来の使用イベントの異なる予測に関連付けられている。
【0022】
いくつかの実施形態において、クラウドベースのサーバーは、第1のバッテリーの寿命の推定値が閾値を下回ったときにアラートを送信するようにさらに構成されている。
【0023】
いくつかの実施形態において、追跡されたイベントがバッテリー温度であり、システムは、天候データを用いて第1のバッテリーの寿命の推定値を更新する前に、バッテリー温度をバッテリーの位置における既知の周囲温度と比較するようにさらに構成されている。
【0024】
いくつかの実施形態において、クラウドベースのサーバーは、第1のバッテリーに関連付けられた複数の過去に追跡されたイベントに基づいて、第1のバッテリーの寿命の推定値を更新するようにさらに構成されている。
【0025】
さらに別の態様において、実施形態は、バッテリー寿命を通信するための装置に関する。いくつかの実施形態において、装置は、バッテリーと通信する少なくとも1つの測定デバイスと、測定デバイスと通信する無線トランスミッターとを備えており、装置は、バッテリーに関連付けられたイベントを測定することと、測定されたイベントをクラウドベースのサーバーに無線で伝送することであって、サーバーは、イベントを用いてバッテリーのバッテリー寿命を推定するように構成されている、こととを行うように構成されている。
【0026】
いくつかの実施形態において、イベントは、バッテリーのロケーションデータ、バッテリーの電圧読取値、バッテリーに関連付けられたデバイスの温度読取値、バッテリーに関連付けられたデバイスの周囲温度;デバイスがスリープ解除に費やした時間の量、デバイス上でアクティブ化されたセルラー無線に費やされた時間の量、デバイスに接続された充電器に費やされた時間の量、またはバッテリーに関連付けられたデバイスの使用挙動のうちの少なくとも1つを含む。
【0027】
いくつかの実施形態において、無線トランスミッターは、測定されたイベントが閾値を下回ったときにアラートを送信するようにさらに構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の非限定的な実施形態は、概略的であり、かつ縮尺通りに描かれることを意図されていない添付の図を参照しながら、例示として説明される。図において、図示されている各同一またはほぼ同一の構成要素は、通常、単一の数字で表されている。明瞭性の目的のために、すべての構成要素がすべての図でラベル付けされているわけではなく、また、当業者に本発明を理解してもらうために図解が必要でない場合、本発明の各実施形態のすべての構成要素が示されているわけではない。以下は、図についてである。
【0029】
図1図1は、バッテリー寿命の推定値を無線で生成することを示すフローチャートである。
【0030】
図2図2は、一実施形態による、サーバーと通信し、かつ任意選択で外部電子機器と通信するデバイスの図である。
【0031】
図3図3は、任意選択で測定デバイスと通信する図2のデバイス200の一実施形態を提示する。
【0032】
図4図4は、図2のサーバー204の一実施形態を提示する。
【0033】
図5図5は、一実施形態による、図4のサーバーと無線通信する図3のデバイス200の図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本明細書の一部を形成し、特定の例示的な実施形態を示す添付の図面を参照して、様々な実施形態が、より完全に以下に説明される。しかしながら、本開示の概念は、多くの異なる形態で実施され得、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示の概念、技術、および実装の範囲を当業者に完全に伝えるために、詳細かつ完全な開示の一部として提供される。実施形態は、方法、システム、またはデバイスとして実施され得る。したがって、実施形態は、ハードウェアの実装、完全にソフトウェアの実装、またはソフトウェアおよびハードウェアの側面を組み合わせた実装の形を取り得る。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0035】
本明細書における「一実施形態」または「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本開示による少なくとも1つの例示的な実装または技術に含まれることを意味する。本明細書の様々な場所における「一実施形態において」という句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すとは限らない。
【0036】
加えて、本明細書で使用される言語は、主に読みやすさおよび説明の目的のために選択されており、開示された主題を描写または制限するために選択されていない場合がある。したがって、本開示は、本明細書で論じられる概念の範囲を例示することを意図しており、限定することを意図してはいない。
【0037】
本明細書の実施形態は、バッテリー寿命を予測するための方法およびシステムを対象としている。本明細書に記載のいくつかの実施形態は、バッテリーの初期状態を受信し、バッテリーに関連付けられた追跡されたイベントに関する情報を受信し、次いで追跡されたイベントに関する情報を用いてバッテリーの寿命の推定値を更新することによって、残りのバッテリー容量の測定値を決定する。例えば、いくつかの実施形態において、システムは、バッテリーの電圧を読み取ることによってバッテリーの初期状態を測定し得る。いくつかの実施形態において、データは、無線接続を介してクラウドベースのサーバーに伝送され得る。クラウドベースのサーバーはデータを受信し、該データを使用することにより、該サーバーがバッテリー容量の読取値を使用して作成する統計モデルを介して、このデバイスおよび他の同様のデバイスの両方の将来のバッテリー寿命の推定値をさらに精緻化する。いくつかの実施形態において、システムは、バッテリーの直接測定を使用せずに、残りのバッテリー容量の測定を行う。
【0038】
図1は、バッテリー寿命の推定値を無線で生成する方法を示すフローチャートである。サーバーは、サーバーの外部のバッテリーからバッテリーの初期状態を受信し得る100。いくつかの実施形態において、バッテリーの初期状態は、バッテリーが完全に充電されていることを示し得るか、またはバッテリーの初期充電率を含み得る。いくつかの実施形態において、サーバーは、バッテリーの初期状態を無線で受信し得る100。
【0039】
たとえば、バッテリーに関連付けられたデバイスがアクティブ化されると、デバイスはバッテリーの初期状態に関する読取値をサーバーに送信し得る。バッテリーの初期状態は、完全に充電された状態であり得るか、部分的に充電された状態であり得る。いくつかの実施形態において、デバイスは、バッテリーの初期状態をサーバーに無線で伝送し得る。いくつかの実施形態は、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi、またはセルラー伝送のうちの少なくとも1つを使用して、バッテリーの初期状態をサーバーに通信し得る。いくつかの実施形態において、サーバーは、初期バッテリー状態の読取値を要求し得る。いくつかの実施形態において、サーバーはクラウドベースのサーバーであり得る。
【0040】
いくつかの実施形態において、バッテリーの初期状態は、バッテリーにアクセスすることなく、完全に充電されていると自動的に想定され得る。いくつかの実施形態において、バッテリーの初期状態は、バッテリーの電圧読取値であり得る。
【0041】
いくつかの実施形態において、サーバーがバッテリーの初期状態を受信した100後、サーバーは、バッテリーに関連付けられたイベントを受信し得る104。イベントは、バッテリー電圧、天候情報、周囲温度、予想される周囲温度、バッテリーの位置、バッテリーの高度、湿度、バッテリーに関連付けられたデバイスを取り巻く土壌のpHレベル、バッテリーに関連付けられたデバイスを取り巻く水の塩分またはミネラル含有量、バッテリーの位置周辺の経時的な温度変化、バッテリーが建物などの保護されたエンクロージャ内にあるのか、もしくは屋外のセルラーまたはワイヤレスの送信場所にあるのか、あるいは、リストされた経時的な測定値のいずれかの組み合わせのうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態において、イベントはバッテリー電圧を含まない。いくつかの実施形態において、イベントは追跡されたイベントであり得る。いくつかの実施形態において、システムは、少なくとも1つのイベントを継続的に追跡し得る。いくつかの実施形態において、システムは、少なくとも1つのイベントを定期的に追跡し得る。いくつかの実施形態において、サーバーは無線でイベントを受信し得る。いくつかの実施形態において、サーバーは、イベントを無線で受信するように構成されたクラウドベースのサーバーであり得る。
【0042】
いくつかの実施形態において、サーバーは、イベントおよびバッテリーの初期状態を使用して、バッテリーの寿命の推定値を生成し得る108。いくつかの実施形態において、バッテリーの寿命の推定値は、バッテリーがバッテリーに関連付けられたデバイスに電力を供給し続ける時間の量を含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、サーバーは、バッテリーの寿命の第1の推定値を生成した108後、バッテリーの寿命の推定値を更新し得る109。サーバーは、イベント、予測イベント、ロケーションイベントデータ、予測ロケーションイベントデータ、履歴ロケーションイベントデータ、デバイスの検出された使用状況、デバイスの予測される将来の使用状況、デバイスの履歴の使用状況、他の同様のバッテリーに関する情報、およびそれらの集約情報のうちの少なくとも1つに基づいて、バッテリーの寿命の推定値を更新し得る109。いくつかの実施形態において、サーバーは、複数のバッテリーに対する推定値またはバッテリーに関連付けられた複数の過去のイベントのうちの少なくとも1つに関する追加情報を受信し得120、また、その情報を単独でまたは集約された形で使用して、バッテリーの寿命の推定値を更新し得る109。いくつかの実施形態において、追加情報120は、データベース、暦、または天候情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0044】
例えば、サーバーは、バッテリーについて受信された104イベントの長期平均を使用して、バッテリーの寿命の推定値を更新し得る109。サーバーは、収集された情報に基づいてバッテリーの予想される放電プロファイルを作成するように構成され得る。サーバーは、次いで、予想される放電プロファイルをバッテリーの現在の状態に適用して、バッテリーの寿命の推定値を生成し108、追加情報を受信すると、推定値をさらに更新し得る109。
【0045】
いくつかの実施形態では、電圧または電流の直接測定を通じてバッテリーの状態をチェックすると、エネルギーを消費してバッテリーを消耗させ得るため、不利である場合がある。代わりに、バッテリーの寿命の推定値を生成し108、推定値を更新するために109、いくつかの実施形態は、バッテリーの受信した初期状態100およびバッテリーに関連付けられた受信イベント104のみを使用するが、ここで、イベントは、バッテリー電圧の読取値を含まない。いくつかの実施形態は、複数のバッテリーに対する推定値またはバッテリーに関連付けられた複数の過去のイベントなどの追加情報120、あるいはその集約情報を適用して、バッテリーの寿命の推定値を更新し得る109。いくつかの実施形態は、履歴データまたは集約データと履歴データの組み合わせを適用して、バッテリーの寿命の推定値を更新し得る109。いくつかの実施形態において、システムは、保存されたバッテリー容量の読取値を使用して統計モデルを作成し、バッテリーの寿命の推定値を更新し得る109。いくつかの実施形態において、サーバーは、アルゴリズムまたは機械学習の少なくとも1つに基づいて、バッテリー寿命の推定値を更新し得る109。いくつかの実施形態において、バッテリー寿命の推定値は、実際のデバイスのユースケースに基づく実装固有のアルゴリズムであり、詳細は、ラボまたはフィールドでのテストを通じて決定され得る。
【0046】
例えば、いくつかの実施形態において、サーバーは、内部が20°Cに保たれた場合、バッテリーが1ヶ月の推定バッテリー寿命を有するという情報を有し得る。サーバーは、10°Cから15°Cの間の外部温度にて保たれた場合、バッテリーが1週間の推定バッテリー寿命を有するという情報をも有し得る。サーバーは、次いで、バッテリーが完全に充電されているというバッテリーの初期状態を受信し得100、バッテリーが20°Cに保たれている内部位置にあることを示すロケーションイベントデータを受信し得る104。バッテリーが同じ状態に保たれている場合、サーバーは、バッテリーの状態を直接測定することなく、バッテリーの寿命中の任意の時点においてバッテリーの寿命の推定値を生成することができる108。
【0047】
いくつかの実施形態において、サーバーは、バッテリーを取り巻く周囲温度の変化に関するバッテリーに関連付けられたイベントを受信し得104、また、更新された情報に基づいてバッテリーの寿命の推定値を更新し得る109。例えば、サーバーは、バッテリーが20°Cで稼働していたというバッテリーに関連するイベントを受信し104、完全に充電されたバッテリーというバッテリーの初期状態を受信した100ため、バッテリー寿命は1ヶ月であろうという推定値を最初に生成し得る。いくつかの実施形態において、サーバーは、次いで、バッテリーの温度が10°Cに低下したことを示す、少なくとも1つの後続のイベントを受信し得る104。いくつかの実施形態において、バッテリーに関連付けられた後続のイベントを受信すると104、サーバーは、バッテリーの寿命の推定値を更新し109、バッテリーの寿命の新たな推定値を生成し得る108。
【0048】
いくつかの実施形態において、サーバーは、バッテリーに関する履歴データを集約して、バッテリー寿命の推定値を生成し得る108。例えば、いくつかの実施形態において、サーバーは以前のバッテリーサイクルを追跡し得る。バッテリーの過去5回の使用では、バッテリーの再充電が必要になる前に、バッテリーは周囲温度20°Cにおいて1か月間デバイスに電力を供給できていた場合がある。バッテリーの別の以前の5回の使用では、バッテリーの再充電が必要になる前に、周囲温度が10°Cのときに、バッテリーは2週間デバイスに電力を供給できていた場合がある。いくつかの実施形態において、サーバーは、バッテリーの最後の10回の使用を集約し、ロケーションイベントデータおよび初期バッテリー状態を用いて、現在のサイクルに対するバッテリーの寿命の推定値を生成し得る108。
【0049】
いくつかの実施形態において、システムは、次いで、バッテリー寿命の推定値に関し、ユーザにアラート112を送信し得る。いくつかの実施形態において、アラート112は、ユーザがバッテリーを再充電または交換する必要があるまでの時間の量を含み得る。いくつかの実施形態において、アラート112は、設定されたスケジュールでユーザに送信され得る。例えば、ユーザは、バッテリーの寿命の生成された推定値108に関して1日1回更新を受信し得る。いくつかの実施形態において、ユーザは、バッテリーの寿命の更新された推定値109を要求し得る。いくつかの実施形態において、システムは、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fiまたはセルラー無線伝送を介してアラート112を送信し得る。
【0050】
いくつかの実施形態において、システムは、定期的なスケジュールでアラート112をユーザに送信し得る。いくつかの実施形態において、システムは、アラートが必要であると判断されたときに110、ユーザにアラートを送信し得る。いくつかの実施形態において、アラートは無線にてユーザに伝送され得る。いくつかの実施形態において、ユーザは、無線にて伝送されたアラート112を、電話アプリケーション、コンピュータ、または他の接続されたデバイス上にて受信し得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、残りのバッテリー寿命が所定の閾値に達したときにアラートが必要になり得る110。例えば、残りのバッテリー寿命が2時間未満となったとき、デバイスはユーザにアラート112を出力し得る。いくつかの実施形態において、残りのバッテリー寿命が総バッテリー寿命の50%以下となったとき、デバイスはユーザにアラートを出力し得る110。いくつかの実施形態において、アラートが必要であると判断する110ための閾値は、事前に決定され得る。いくつかの実施形態において、所定の閾値は、バッテリーまたはバッテリーを使用するデバイスに基づき得る。いくつかの実施形態において、ユーザは手動で閾値を設定し得、システムは、ユーザ設定された閾値に達したとき、またはバッテリーがユーザ設定された閾値を下回ったときに、アラートが必要であると判断し得る110。
【0052】
いくつかの実施形態において、バッテリーの寿命の推定値が統計的基準から逸脱している場合は、アラートが必要になり得る110。例えば、いくつかの実施形態において、システムがバッテリーの寿命の推定値を類似のバッテリーに関する集約された情報と比較し、相違点が識別された場合、アラートが必要になり得る110。比較により、特定のバッテリーの寿命の推定値が、同様の条件下での他の同様のバッテリーのバッテリー寿命よりも30%短いことが示される場合がある。この場合、システムは、バッテリーの放電プロファイルが他のバッテリーの集約された放電プロファイルとは異なるということをユーザに通知するために、アラートが必要であると判断し得る110。
【0053】
いくつかの実施形態において、システムがバッテリーの寿命の推定値108をバッテリーに関する履歴情報と比較するとき、アラートが必要となり得る110。例えば、過去のバッテリー寿命サイクルでは、バッテリー寿命は20°Cにて約1か月であり得る。しかし、バッテリーは1年間使用されているので、歴史的に、このバッテリーおよび他の同様のバッテリーに関する集約および過去のバッテリー情報に基づくと、バッテリー寿命の推定値は、20°Cで2週間に低下する。アラートが必要になり得110、システムは、アラート112をユーザに送信することによって、放電プロファイルがより新しいバッテリーの放電プロファイルとは異なるので、バッテリーが不足しているか期限切れになっているということをユーザに知らせ得る。
【0054】
いくつかの実施形態において、システムは、バッテリー使用が履歴データと異なる場合、アラートが必要であると判断し得る110。例えば、バッテリーは、通常1日2時間アクティブなデバイスに関連付けられ得る。しかし、バッテリーに関連付けられたイベントまたはバッテリーに関連付けられた複数のイベント104は、デバイスが8時間アクティブであったことを示し得る。この情報に基づいて、システムは、バッテリーの寿命の推定値を生成し108、必要以上の使用に基づいて、アラートが必要であると判断し得る110。いくつかの実施形態において、システムは、過剰使用を示すアラート112をユーザに送信し得る。
【0055】
いくつかの実施形態において、ユーザは、システムを使用して、ドローン、飛行機、ヘリコプター、車、ボート、またはバッテリーを搭載したその他の車両などの車両のバッテリー寿命を追跡し得る。いくつかの実施形態において、システムは、例えば、ユーザが車のライトを一晩つけたままにし、過剰な使用がバッテリーを消耗させたことを示すためにアラート112を送信し得る。いくつかの実施形態において、ユーザは、車を運転するために外に出る前にアラートを受信し得る。
【0056】
いくつかの実施形態において、システムは、異なる潜在的なイベントまたは条件に基づいて、バッテリーの寿命の複数の推定値を生成し得る108。例えば、周囲温度が30°Cのままである場合、または20°C、10°C、または5°Cに低下した場合、システムはバッテリーの寿命の推定値を生成し得る。システムはまた、各シナリオの可能性を関連付けることによりバッテリーの放電プロファイルを計算し得る。これらのシナリオのうちの1つにおいて、バッテリーの寿命の推定値が閾値と一致または異なる場合に、システムは、アラートが必要であると判断し得る110。いくつかの実施形態において、これらのシナリオのうちの1つにおいて、バッテリーの寿命の推定値が閾値と一致または異なり、シナリオの可能性も特定の閾値と一致または異なる場合、システムはアラートが必要であると判断し得る110。例えば、バッテリーが外にあり、温度が15℃に下がると予測される場合、システムは、その予測を用いることによりバッテリーの寿命の推定値を更新し109、アラート112をユーザに送信し得る。
【0057】
別の例では、システムは、異なる潜在的なデバイス使用条件に基づいて、バッテリーの寿命の複数の推定値を生成し得る108。例えば、システムは、バッテリーの寿命の1つの推定値を生成し得るが108、ここでは、バッテリーが消耗するまで該バッテリーに関連付けられたデバイスの電源がオンになっている。いくつかの実施形態において、システムは、バッテリーの寿命の1つの推定値を生成し得るが108、ここでは、バッテリーが消耗するまで、該バッテリーに関連付けられたデバイスがスリープモードなどのバッテリー節約モードになっている。いくつかの実施形態において、システムは、使用と、バッテリーに関連付けられたデバイスを取り巻く周囲温度または湿度などの他のイベントとの組み合わせに基づいて、バッテリーの寿命の複数の推定値を生成し得る108。
【0058】
図2に示されるように、いくつかの実施形態において、バッテリーの寿命の推定値108、アラートが必要かどうかの決定110、およびアラート112の送信に関する計算は、すべてバッテリーに関連付けられたデバイスと通信するサーバー上において実行される。いくつかの実施形態において、これらの計算は、デバイスとは別のシステムで実行されるため、計算またはアラートプロセス中にデバイスに関連付けられたバッテリーが消耗することはない。デバイス自体ではなくサーバー上でバッテリーレベルの推定値を計算することによって、デバイス、バッテリー、またはその両方の複雑さが軽減される。小さなバッテリーを使用して長期間使用することを目的とし、大量に安価に製造され、サイズが最適化されたデバイスの場合、複雑さを軽減することにより、デバイス全体の消費電力が削減され得る。いくつかの実施形態において、電力を消費し得るコンポーネントをデバイスから取り外すことによって、デバイスのバッテリー寿命が延び得る。
【0059】
いくつかの実施形態において、残りのバッテリー寿命の計算は、バッテリーの現在の充電量、および現在の放電サイクルでバッテリーからどれだけの充電量が使い果たされたかということのみに基づいた推定値よりも正確であり得る。いくつかの実施形態において、バッテリーは放電するため、線形電圧の読取値を有しない場合がある。いくつかの実施形態は、バッテリーの放電の傾向をモデル化することにより、バッテリーの放電パターンのより予測可能な推定値を作成し得る。更に、いくつかの実施形態は、バッテリーの放電時間に対する温度または天候の影響をグラフ化し得、かつ、バッテリーの放電時間の履歴データを追跡し得る。いくつかの実施形態において、システムは、特定のバッテリー、または類似のバッテリーの集合グループの放電時間のこの履歴データを使用して、バッテリー108の寿命の正確な推定値を生成し得る。
【0060】
図2は、一実施形態による、サーバー204と通信し、任意選択で外部電子機器208と通信するデバイス200の図である。いくつかの実施形態において、サーバー204は、クラウドベースのサーバーであり得る。いくつかの実施形態において、デバイス200は、無線接続を介してバッテリーレベル測定値をサーバーに伝送し得る。サーバー204は、デバイス200とは別にバッテリー寿命の計算を実行し得るので、計算がデバイス200に関連付けられたバッテリーの電力を消費することはない。いくつかの実施形態において、サーバー204は、デバイスが曝されている環境の温度および天候情報などのイベントを受信し得る。イベントを用いて、サーバー200は、デバイスに関連付けられたバッテリーに対し、バッテリー寿命の更新された推定値を計算し得る。サーバー200はまた、バッテリーおよび類似のバッテリーに関する履歴情報を集約して、バッテリーの劣化を予測し得る。いくつかの実施形態において、サーバーは、バッテリーの劣化を計算し、バッテリーの初期状態、イベント、および集約情報のみを使用してバッテリー寿命を推定し得、ここで、イベントおよび集約情報は、バッテリーの電圧を読み取ることなく取得される。
【0061】
いくつかの実施形態において、システムは、配備されたバッテリーのサブセットのバッテリー容量を測定し得る。バッテリーのサブセットが使用されることにより、サーバー204が配備されたバッテリーのそれぞれから電力を引き出すことなく、バッテリーのセット全体のバッテリー寿命の推定値を概括するために必要なデータを収集し得、それによって総バッテリー寿命を節約することができる。
【0062】
いくつかの実施形態において、デバイス200は、外部電子機器208と通信し得る。例えば、デバイス200は、トラクター上のエンジンおよびバッテリーシステムを備え得る。トラクターは、デバイス200と通信する外部電子機器208を有し得、その結果、外部電子機器208が作動された場合、その活動は、デバイス200のバッテリーを消耗するであろう。デバイス200は、無線送信機を使用して、外部電子機器208の使用に関する情報をサーバー204に送信し得る。サーバー204は、この情報を使用して、外部負荷の様々な条件下におけるデバイス200に関連付けられたバッテリーの寿命の推定値を計算し得る。
【0063】
いくつかの実施形態において、建設機器プロバイダーは、図2に示されるシステムを使用して、デバイス200に関連付けられたバッテリー、オルタネーター、または外部電子機器208をいつ交換すべきかを追跡し得る。建設機器上のバッテリーは、エンジンを始動したり、エンジンが停止しているときに小型の電子機器に電力を供給したりするために使用され得る。これらのバッテリーは、エンジンがオンになっている間にオルタネーターによって充電される。そのため、システムが、特定の建設機器のバッテリーの電圧が他の建設機器に比べてより高い割合で低下したこと、またはデバイス200の温度が他の建設機器に比べて高すぎることを時間の経過とともに検出した場合、それは、その機器が有する補助電力がオンのままになっているライトやラジオなどによって消費されていること、またはオルタネーターが故障していることを示している可能性がある。
【0064】
図3は、デバイス200の一実施形態をより詳細に示す。デバイス200は、アナログ-デジタル変換器(ADC)308に通信可能に接続された内部または外部バッテリーソース304を備える。ADC308は、プロセッサ312に通信可能に接続されており、そして、該プロセッサは、いくつかの実施形態において、無線トランシーバー316に結合される。ADCは、バッテリー304からのバッテリー電圧または温度の測定値、または、例えばオプションの測定デバイス320からの温度の測定値などの連続値測定値を、さらなる処理のためにプロセッサ312に供給する前に、デジタル値に変換する。無線トランシーバー316は、プロセッサ312から通信を受信し、次いで、その情報を、ブルートゥース(登録商標)、セルラー、Wi-Fi、または他の無線を介して、いくつかの実施形態においては、例えば外部サーバーに無線で送信する。
【0065】
いくつかの実施形態において、オプションの測定デバイス320は、ADC308による中間変換なしに、デバイス位置などの測定値をプロセッサ312に直接供給し得る。
【0066】
いくつかの実施形態において、デバイス200は、複数の測定デバイス320と通信し得る。いくつかの実施形態において、測定デバイス320は、温度計、ジオロケーションシステム(例えば、GPS)、電圧計、タイマー、湿度計、pHメーター、またはトラッカーのうちの少なくとも1つであり得る。いくつかの実施形態において、ジオロケーションシステムは、携帯電話の塔または他の無線送信機の位置を使用して、デバイスの位置を推定し得る。
【0067】
いくつかの実施形態において、測定デバイス320は、バッテリーのロケーションデータ、バッテリーの電圧読取値、バッテリーの充電、バッテリーに関連付けられたデバイスの温度測定値、周囲の天候、バッテリーに関連付けられたデバイスの周囲温度;デバイスがスリープ解除に費やした時間の量、デバイス上でアクティブ化されたセルラー無線に費やされた時間の量、デバイスに接続された充電器に費やされた時間の量、環境湿度、環境pH、およびバッテリーに関連付けられたデバイスの使用挙動のうちの少なくとも1つを検出するように構成された任意のデバイスである。いくつかの実施形態において、使用挙動は、デバイスがアクティブである時間の量、デバイス上でアクティブなセルラー無線に費やされた時間、デバイスに接続された充電器に費やされた時間、デバイス上でアクションが実行された回数、ユーザが一定期間内にデバイスを使用する時間の量、デバイスによって行われた伝送の回数、一定期間内にユーザが開始したウェイクアップイベントの数、ある期間内のセルラータワーからのウェイクアップイベントの数、またはある期間内に伝送されたBluetooth Low Energy(BLE)通知ビーコンの数のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0068】
いくつかの実施形態において、測定デバイス320は、バッテリーソース304と通信し得る。いくつかの実施形態において、デバイスの電源がオンまたはオフになる回数は、バッテリーの寿命を縮めるイベントであり得る。例えば、バッテリーソース304が完全に充電されたときに、バッテリーソース304が使い果たされる前に1000のイベントが発生することができることが知られている場合、いくつかの実施形態において、プロセッサ312は、デバイス200上にて発生するイベントの数を追跡し、その後、さらなる分析のために、無線トランシーバー316を用いて情報を外部サーバーに送信し得る。
【0069】
いくつかの実施形態において、ADC308および無線トランシーバー316は、単一のチップで供給されることが可能である。いくつかの実施形態において、バッテリラインは、Bluetooth(登録商標)およびセルラーモデムとともにプリント回路基板(PCB)に配置されたADC308に接続され得る。いくつかの実施形態において、Bluetooth(登録商標)およびセルラーモデムは、測定デバイス320上に位置付けられ得る。いくつかの実施形態において、外部サーバーは、デバイス200からの温度読取値を用いて、デバイス200が外部で使用されているのか、または内部で使用されているのかを決定し得る。この情報から、サーバーは、天候がバッテリーソース304の寿命の推定に関連するかどうかを決定し得る。
【0070】
いくつかの実施形態において、システムは、図2に示されるように、デバイス200の外部にあるクラウドベースのサーバー204を用いてバッテリー寿命を予測するように構成されている。いくつかの実施形態において、クラウドベースのサーバー204は、無線トランシーバー316からのバッテリーソース304の初期状態と、測定デバイス320によって測定されたロケーションイベントデータまたは別の追跡されたイベントとを無線で受信する。
【0071】
図4は、データベース400およびトランシーバー408に通信可能に接続されたプロセッサ404を含む、図2のサーバー204の一実施形態を示す。いくつかの実施形態において、トランシーバー408は、図3に示されるバッテリーソース304などの外部バッテリーソースに関連付けられた少なくとも1つの無線伝送を無線で受信するように構成されている。
【0072】
いくつかの実施形態において、データベース400は、暦データ、天候データ、および様々なバッテリーに関する集合データを含み得る。いくつかの実施形態において、サーバー204は、複数の同様のデバイスからの情報を集約し得、各デバイスは独自のバッテリーソースを有する。集約された情報は、外部デバイスまたは外部バッテリーソースのイベント、測定値、または使用挙動の少なくとも1つを含み得る。サーバー204は、当業者に知られている任意の集約技術を使用し得る。例えば、いくつかの実施形態において、サーバー204は、無線ネットワークを介してイベントおよび/または挙動情報をサーバー204に送信するようにIoTデバイスが構成されている集約技術を使用し得る。システムはまた、いくつかの実施形態では、スマートフォンまたは組み込みコンピューティングデバイスなどのエッジコンピューティングデバイスに情報を送信するように構成されたメッシュネットワークデバイスを使用し得る。
【0073】
いくつかの実施形態において、サーバー204は、外部バッテリーソース、天候情報、および使用情報に関する情報を無線で受信し得る。サーバー204は、ウェブページ、モバイルデバイスアプリケーション、またはバッテリーに関連付けられた外部デバイスから情報を受信し得る。サーバー204は、トランシーバー408を介して無線で受信された情報とともにデータベース内の情報を使用して、プロセッサ404を用いて、外部バッテリーソースの推定バッテリー寿命または外部バッテリーソースの異常な挙動のうちの少なくとも1つを計算し得る。
【0074】
サーバー204は、受信した情報を用いてバッテリー寿命の以前の推定値を修正し得る。例えば、サーバー204は、プロセッサ404を使用して、バッテリーソースの最新の読取値を以前のバッテリーソースの読取値と比較し、以前の推定値を修正し得る。サーバー204は、プロセッサ404を使用して、他のデバイス寿命の測定値をバッテリーソースからの傾向と比較し、いくつかの実施形態においては、評価されたバッテリーソースが予想よりも少ない電力を消費しているかまたは多い電力を消費しているかに基づいてデバイスのバッテリー寿命の推定値を修正し得る。
【0075】
いくつかの実施形態において、プロセッサ404は、サーバー204上の集約点であり得、評価されたバッテリーおよび同様のバッテリーが経時的にどのように機能するかについての統計モデルを構築し得る。次に、サーバー204は、統計モデルを用いて、少なくとも1つのバッテリーソースの残りのバッテリー容量を予測し得る。いくつかの実施形態において、統計モデルの作成に使用されるデバイスが多いほど、特定のバッテリーソースの推定値がより正確になる。より大きなデータサブセットを用いることにより、サーバー204は、バッテリーのより大きなセットの電力消費サイクルに関するより多くの情報を有し得る。より多くのデバイスを用いることにより、いくつかの実施形態において誤差のマージンが減少し得るので、このより大きなサブセットは、サーバー204が、標準から逸脱しているバッテリーを有するデバイスを識別することを可能にし得る。いくつかの実施形態において、サーバー204は、エラー率を使用して、欠陥のあるデバイスの将来の返品承認(「RMA」)番号を予測し得る。
【0076】
サーバー204は、プロセッサ404を使用して、天候データに基づいてバッテリーの寿命の推定値を修正し得る。例えば、プロセッサ404は、暦またはウェブサイトからの予測された天候を、検出された天候を用いて更新し、それに応じて、推定されたバッテリー寿命を調整し得る。
【0077】
図5は、一実施形態による、図4のサーバーと無線通信する図3のデバイス200を含むシステムを示す。いくつかの実施形態において、無線トランシーバー316は、トランシーバー408と通信し得る。いくつかの実施形態において、無線トランシーバー316およびトランシーバー408は、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi、またはセルラー通信のうちの少なくとも1つを介して無線で情報を伝送し得る。
【0078】
いくつかの実施形態において、デバイス200は、イベント、ロケーションイベントデータ、および測定値などの情報を、無線トランシーバー316を介してトランシーバー408に無線で伝送し得る。いくつかの実施形態において、プロセッサ404は、デバイス200によって行われた一次伝送数を記録し得る。いくつかの実施形態において、伝送は周期的または非周期的であり得る。いくつかの実施形態において、イベントのタイプは、バッテリーソース304の寿命の測定、デバイス200のロケーションデータの取得、およびデバイス200のウェイクアップであり得る。いくつかの実施形態において、バッテリーソース304の測定は、デバイス200の電圧読取値、デバイス200の温度読取値、またはデバイス200の稼働条件を含み得る。いくつかの実施形態において、サーバー204は、イベントの数を用いて、バッテリーソース304の残りのバッテリー寿命を計算し得る。例えば、データベース400が、同様のバッテリーソース304が完全に放電する前にイベントを1000回伝送できるという情報を有する場合、サーバー204は、デバイス200がバッテリーソース304に関する900のイベントを伝送したときに、バッテリーソース304をすぐに交換または再充電する必要があり得ることを示す通知をユーザに送信し得る。
【0079】
いくつかの実施形態において、サーバー204は、デバイス200から送信された情報を、プロセッサ404を介して処理し得る。プロセッサ404は、データベース400およびトランシーバー408からの情報を使用して、バッテリーソース304の寿命の推定値を計算し得る。いくつかの実施形態において、サーバー204は、デバイス200、他のデバイス、集約情報、履歴情報、およびサーバー204に伝送された他の情報について受信した情報を、データベース400に格納し得る。
【0080】
サーバー204は、デバイス200のバッテリーソース304の寿命の推定値を更新し得る。例えば、いくつかの実施形態において、サーバー204は、デバイス200から情報を受信し得、そして、バッテリー充電を受信して以来デバイス200が伝送した履歴情報を用いて情報を処理し得る。サーバー204は、バッテリーソース304の情報を、同様の構成にて同じく配備された他のデバイスからの履歴データと比較し得る。サーバーは、デバイス200の位置に基づく天候または温度に関する情報、またはバッテリーソース304の読取値とともに送信される温度測定値を用いて、バッテリー寿命の推定値をさらに精緻化し得る。いくつかの実施形態において、サーバー204は、その予測と実際の測定結果との間の誤差の大きさおよび方向を計算し得、そして、サーバーは、そのバッテリー寿命の予測をさらに精緻化し得る。
【0081】
いくつかの実施形態において、サーバー204は、バッテリーソース304の寿命の間、バッテリーソース304から電圧測定値を受信し得る。いくつかの実施形態において、バッテリーでは、バッテリーの電力がなくなるにつれ、電圧の読取値が概して急速に低下するため、電圧測定値は直線的に減少し得ない。いくつかの実施形態において、サーバー204は、履歴情報および集約情報に基づいてデバイス200の統計モデルを計算することにより、デバイス200からの読取値が電圧対残りの電荷のグラフのどこに位置するかを決定し得る。統計的推定値または長期平均は、いくつかの実施形態では、デバイス200から送信された天候情報および温度読取値に基づいて訂正され得る。正常からの逸脱は、いくつかの実施形態では逸脱である可能性がある単一の読み取りではなく、特定の方向に傾向がある多数のデータポイントがある場合に、より容易に検出され得る。
【0082】
本明細書では、バッテリーを備えたデバイス、バッテリー電圧を読み取る方法、およびセルラーデータを送信する方法について、すべて1つのデバイスに組み合わせて、実施形態を説明してきた。いくつかの実施形態において、サーバーを介して監視および読み取りされるバッテリーは、セルラーまたはクラウドインターフェースと同じエンクロージャにない場合がある。いくつかの実施形態において、デバイスは、外部読取り用のインターフェイス(USBコネクタの外部通信回線など)を有し得、その結果、タグが外部バッテリーに接続されることにより、リモートでのバッテリー推定を行うのと同じ機能を実行することができる。
【0083】
本発明のいくつかの実施形態が本明細書に記載および図示されているが、当業者は、機能を実行し、かつ/またいは、結果および/または本明細書に記載されている利点のうちの1つ以上を取得するための様々な他の手段およびに/または構造を容易に想定するものであり、そのような変形および/または修正のそれぞれは、本発明の範囲内であると見なされる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載のすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が例示的であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、本発明の教示が用いられる特定の用途または特定の複数の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載の本発明の特定の実施形態と同等のものを多く認識するであろうし、あるいは、通常の実験に過ぎないものを使用して確認することができるであろう。したがって、前述の実施形態は単なる例として提示されており、添付の特許請求の範囲およびその同等物の範囲内において、本発明は、具体的に記載および特許請求される以外の方法で実施され得ることを理解されたい。本発明は、本明細書に記載される個々の特徴、システム、物品、材料、および/または方法のそれぞれを対象とする。さらに、そのような特徴、システム、物品、材料、および/または方法が相互に矛盾しない場合、そのような特徴、システム、物品、材料、および/または方法の2つ以上のものの任意の組み合わせが、本発明の範囲内に含まれる。
【0084】
明細書および特許請求の範囲における文中で使用される不定冠詞「a」および「an」は、明確に反対に示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。単数形は、別の意味であることが明らかでない限り、複数形をも含む。
【0085】
明細書および特許請求の範囲において文中で使用される「および/または」という句は、そのように結合された要素、すなわち、ある場合には結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素の「いずれかまたは両方」を意味すると理解されるべきである。「および/または」の節によって具体的に識別される要素以外の他の要素が、明確に反対に示されない限り、具体的に識別される要素に関連するかどうかにかかわらず、任意選択で存在し得る。故に、非限定的な例として、「含む」などの制限のない言語と組み合わせて使用される場合、「Aおよび/またはB」への言及は、一実施形態では、B無しのA(任意選択でB以外の要素を含む)を指すことができ、別の実施形態では、A無しのB(任意選択でA以外の要素を含む)を指すことができ、さらに別の実施形態では、AおよびBの両方(任意選択で他の要素を含む)を指すことができる、等である。
【0086】
明細書および特許請求の範囲において文中で用いられる場合、「または」は、上記で定義された「および/または」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を区切る場合、「または」または「および/または」は包括的であると解釈されるものとし、すなわち、要素の数またはリスト、および、任意選択で、追加のリストされていない項目のうちの少なくとも1つを含むが、1つよりも多くのものをも含むものと解釈される。「のうちの1つのみ」または「のうちの正確に1つ」など、反対のことが明確に示されている用語のみは、またはクレームで使用されている場合の「からなる」は、要素の数またはリストのうちの正確に1つの要素の包含を指すものとする。概して、本明細書で使用される「または」という用語は、「どちらか」、「のうちの1つ」、「のうちの1つのみ」または「のうちの正確に1つ」などの排他性の用語が先行する場合には、排他的な選択肢(すなわち、「一方または他方、しかし両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈されるものとする。「本質的にからなる」は、特許請求の範囲で使用される場合、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
【0087】
明細書および特許請求の範囲において文中で用いられる場合、1つ以上の要素のリストに関する「少なくとも1つ」という句は、要素のリスト内の要素の任意の1つ以上から選択される少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきであるが、必ずしも要素のリスト内に具体的にリストされている各要素および前要素の少なくとも1つを含むとは限らず、要素のリスト内の要素のあらゆる組み合わせを除外するものではない。この定義はまた、「少なくとも1つ」という句が参照する要素のリスト内で具体的に識別された要素以外の要素が、具体的に識別された要素に関連するか関連しないかにかかわらず、任意に存在し得ることを可能にする。故に、非限定的な例として、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または、同等に、「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、または同等に「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Bが存在しない(および任意選択でB以外の要素を含む)少なくとも1つの任意選択で1つより多いAを含むことを指すことができ、別の実施形態では、Aが存在しない(および任意選択でA以外の要素を含む)少なくとも1つの任意選択で1つより多いBを含むことを指すことができ、さらに別の実施形態では、少なくとも1つの任意選択で1つより多いAを含み、そして、少なくとも1つ任意選択で1つより多いBを含む(および任意選択で他の要素を含む)ことを指すことができる、等である。
【0088】
特許請求の範囲および上記の明細書において、「備える」、「含む」、「所持する」、「有する」、「含有する」、「伴う」、「保持する」などのすべての移行句は、制限がないこと、つまり、含むがこれに限定されないことを意味すると理解されるべきである。米国特許庁特許審査手続マニュアルのセクション2111.03に記載されているように、移行句である「からなる」および「本質的にからなる」のみが、それぞれ限定的または半限定的な移行句である。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】