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▶ シグノード インダストリアル グループ リミティド ライアビリティ カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-28
(54)【発明の名称】ストラップセグメント切断システム
(51)【国際特許分類】
   B23D 15/02 20060101AFI20230220BHJP
   B23D 33/02 20060101ALI20230220BHJP
   B25J 9/06 20060101ALI20230220BHJP
   B65B 69/00 20060101ALI20230220BHJP
【FI】
B23D15/02
B23D33/02 Z
B25J9/06 B
B65B69/00 102
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022539080
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-08-15
(86)【国際出願番号】 US2020065067
(87)【国際公開番号】W WO2021138046
(87)【国際公開日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】10-2019-0179254
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】314009641
【氏名又は名称】シグノード インダストリアル グループ リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ソン ポンチョン
(72)【発明者】
【氏名】シン ヨンホ
(72)【発明者】
【氏名】キム チュンヨン
(72)【発明者】
【氏名】カン テウォン
【テーマコード(参考)】
3C039
3C051
3C707
3E058
【Fターム(参考)】
3C039AA02
3C039AA22
3C039AB07
3C051BB04
3C051BB07
3C707AS12
3C707BS10
3C707HS19
3C707HS20
3C707HS27
3C707MT06
3E058AA08
3E058BA09
3E058CA01
3E058DA05
3E058FA06
3E058GA03
3E058GA05
(57)【要約】
本開示は、ストラップセグメントを位置決めし、ストラップセグメントを物体、例えば金属コイルから除去するためのストラップセグメント切断システムに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストラップセグメント切断システムにおいて、
ストラップセグメント切断ヘッドを具備し、
該ストラップセグメント切断ヘッドが、
フレームと、
前記フレームにより支持された第1のカッターと、
第1のキャリッジ定位置と第1のキャリッジ作動位置との間で前記フレームに対して移動可能な第1のキャリッジと、
前記第1のキャリッジに枢動可能に取り付けられ、締付ヘッドおよび反対側の足部を有する本体を備えた第1のクランプと、
前記第1のクランプの締付ヘッドが前記第1のキャリッジから離間する第1のクランプ定位置へ前記第1のクランプを付勢する第1のクランプ付勢要素と、
第2のキャリッジ定位置と第2のキャリッジ作動位置との間で前記フレームおよび前記第1のカッターに対して移動可能な第2のキャリッジと、
前記第2のキャリッジに取り付けられ、昇降切断ヘッドを有する本体を備えた第2のカッターと、
前記第1と第2のキャリッジに作動可能に連結された1または複数のキャリッジアクチュエータであって、前記第1と第2のキャリッジが第1の距離を以って離間する第1のキャリッジの第1のキャリッジ定位置および第2のキャリッジの第2のキャリッジ定位置から、前記第1と第2のキャリッジがより短い第2の距離を以って離間する第1のキャリッジの第1のキャリッジ動作位置および第2のキャリッジの第2のキャリッジ作動位置へ、前記第1と第2のキャリッジを互いに対して移動させる1または複数のキャリッジアクチュエータと具備するストラップセグメント切断システム。
【請求項2】
前記第2のカッターが前記第2のキャリッジに枢動可能に取り付けられ、前記ストラップセグメント切断ヘッドが、前記第2のカッターの前記昇降切断ヘッドが前記第2のキャリッジから離間した第2のカッター定位置へ第2のカッターを付勢する第2のカッター付勢要素を更に含む請求項1に記載のストラップセグメント切断システム。
【請求項3】
前記ストラップセグメント切断ヘッドが、
締付ヘッドとおよび反対側の足部を有する本体を備え、前記第1のキャリッジに枢動可能に取り付けられた第2のクランプと、
前記第2のクランプの締付ヘッドが前記第2のキャリッジから離間した第2のクランプ定位置へ前記第2のクランプを付勢する第2のクランプ付勢要素とを更に含む請求項1に記載のストラップセグメント切断システム。
【請求項4】
前記第1と第2のクランプが前記第1のキャリッジに対して独立して枢動可能である請求項3に記載のストラップセグメント切断システム。
【請求項5】
前記ストラップセグメント切断ヘッドが、
前記第2のキャリッジに摺動可能に取り付けられた第3のクランプキャリッジと、
締付ヘッドおよび反対側の足部を有する本体を備え、前記第3のクランプキャリッジに枢動可能に取り付けられた第3のクランプと、
前記第3のクランプの前記締付ヘッドが前記第3のクランプキャリッジから離間した第3のクランプ定位置に前記第3のクランプを付勢する第3のクランプ付勢要素とを更に含む請求項3に記載のストラップセグメント切断システム。
【請求項6】
前記ストラップセグメント切断ヘッドが前記第3のクランプキャリッジを定位置へ付勢する第3のクランプキャリッジ付勢要素を更に含む請求項5に記載のストラップセグメント切断システム。
【請求項7】
前記ストラップセグメント切断ヘッドが、
前記第2のキャリッジに摺動可能に取り付けられた第3のクランプキャリッジと、
締付ヘッドおよび反対側の足部を有する本体を備え、前記第3のクランプキャリッジに枢動可能に取り付けられた第3のクランプと、
前記第3のクランプの前記締付ヘッドが前記第3のクランプキャリッジから離間した第3のクランプ定位置に前記第3のクランプを付勢する第3のクランプ付勢要素とを更に含む請求項1に記載のストラップセグメント切断システム。
【請求項8】
前記第1のクランプの締付ヘッドが、下リップと、対向する上リップとを含み、該下リップと上リップが、ストラップセグメントを受容する大きさの開口部を形成する請求項1に記載のストラップセグメント切断システム。
【請求項9】
前記第1のカッターが、第1のカッター定位置と第1のカッター切断位置との間で前記フレームに対して移動可能に設けられ、前記ストラップセグメント切断ヘッドが、前記第1のカッターを前記第1のカッター定位置に付勢する第1のカッター付勢要素を更に含む請求項1に記載のストラップセグメント切断システム。
【請求項10】
前記ストラップセグメント切断ヘッドが、前記第1のキャリッジと共に移動可能に設けられ、第1のカッターエンゲージャを更に具備しており、該第1のカッターエンゲージャは、前記第1のキャリッジが前記第1のキャリッジ定位置から前記第1のキャリッジ作動位置へ移動するとき、前記第1のカッターに係合して、該第1のカッターを前記第1のカッター定位置から前記第1のカッター切断位置へ移動させるように配置されている請求項1に記載のストラップセグメント切断システム。
【請求項11】
前記ストラップセグメント切断ヘッドが着脱可能に取り付けられたロボットアームと、
前記ロボットアームに作動可能に連結され、前記ストラップセグメント切断ヘッドを移動させるように前記ロボットアームを操作するよう動作可能な1または複数のロボットアームアクチュエータと、
前記1または複数のロボットアームアクチュエータおよび前記キャリッジアクチュエータに作動可能に接続され、該1または複数のロボットアームアクチュエータおよびキャリッジアクチュエータを制御するコントローラとを更に具備する請求項1に記載のストラップセグメント切断システム。
【請求項12】
ストラップセグメントを物体から除去する方法において、
第1のカッターを含んだストラップセグメント切断ヘッドを、前記物体から離間させて、かつ、前記ストラップセグメントに隣接させて配置すること、
前記ストラップセグメント切断ヘッドを前記物体へ向けてストラップセグメント切断位置に移動させて、第1のクランプの締付ヘッドを前記ストラップセグメントの第1の側に配置し、第2のカッターの昇降切断ヘッドを前記ストラップセグメントの反対側の第2の側に配置することと、
前記第1のクランプを前記ストラップセグメントへ向けて移動させ、該第1のクランプによって前記ストラップセグメントを締め付けることと、
前記第2のカッターを前記ストラップセグメントへ向けて移動させ、該第2のカッターによって前記ストラップセグメントを持ち上げて前記第1のカッターと接触させるとともに、前記第1のカッターと協働して前記ストラップセグメントを切断することとを含む方法。
【請求項13】
前記第1のクランプが前記ストラップセグメントを締め付けるように前記第1のクランプを前記ストラップセグメントへ向けて移動させることが、前記第1のクランプの締付ヘッドが前記ストラップセグメントの前記第1の側に係合するように、前記第1のクランプが取り付けられた第1のキャリッジを前記ストラップセグメントへ向けて移動させることを含み、
前記第2のカッターを前記ストラップセグメントへ向けて移動させることが、前記第2のカッターが取り付けられた第2のキャリッジを前記ストラップセグメントへ向けて移動させることを含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ストラップセグメント切断ヘッドを前記ストラップセグメント切断位置へ移動させることにより、前記第1のクランプが前記物体に係合するとともに、第1のクランプ定位置から前記第1のキャリッジへ向けて枢動するように、前記第1のクランプが前記第1のキャリッジに枢動可能に取り付けられる請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ストラップセグメント切断ヘッドを前記ストラップセグメント切断位置へ移動させることにより、前記第2のカッターが前記物体に係合するとともに、第2のカッター定位置から前記第2のキャリッジへ向けて枢動するように、前記第2のカッターが前記第2のキャリッジに枢動可能に取り付けられる請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のキャリッジに枢動可能に取り付けられた第2のクランプの締付ヘッドが、前記ストラップセグメントの前記第1の側に配置され、前記物体に係合し、第2のクランプ定位置から前記第1のキャリッジへ向けて枢動するように、前記ストラップセグメント切断ヘッドを前記ストラップセグメント切断位置へ移動させることを更に含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のキャリッジに取り付けられた第3のクランプキャリッジに枢動可能に取り付けられた第3のクランプの締付ヘッドが、前記ストラップセグメントの前記第2の側に配置され、前記物体に係合し、第3のクランプ定位置から前記第3のクランプキャリッジへ向けて枢動するように、前記ストラップセグメント切断ヘッドを前記ストラップセグメント切断位置へ移動させることを更に含む請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第3のクランプの前記締付ヘッドが前記ストラップセグメントの前記第2の側に係合し、前記第1のクランプの締付ヘッドと協働して前記ストラップセグメントを締め付けるように、前記第2のキャリッジを前記ストラップセグメントへ向けて移動させることを更に含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のキャリッジを前記ストラップセグメントへ向けて移動させながら、前記第1のカッターを定位置から切断位置へ移動させることを更に含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のクランプを前記ストラップセグメントへ向けて移動させながら、前記第1のカッターを定位置から切断位置へ移動させることを更に含む請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
このPCT出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2020年5月12日に韓国特許第10-2109732号明細書として発行された2019年12月31日に出願された韓国特許出願第10-2019-0179254号明細書の優先権および利益を主張する。
【0002】
本開示は、ストラップセグメントを位置決めし、物体から切断するためのストラップセグメント切断システムに関する。
【背景技術】
【0003】
鋼、アルミニウムその他の金属は比較的薄い板に加工され、格納および(後に)顧客への輸送のために大きくて重いコイルに巻かれる。これらの金属コイルが解けてしまうことを防止するために、製造者は、典型的には、高い張力を印加した複数の鋼ストラップセグメントを、コイルの円周方向外面の周囲に、或いは、場合によっては、コイルの「目」を通して取り付ける。消費者がコイルを使用し得る前に、消費者はストラップセグメントを取り外して処分しなければならない。ストラップセグメント切断システムはストラップセグメントをコイルに自動的に位置付け、それらを切断し、それらを巻き取り機に送達し、巻き取り機はストラップセグメントを処分されるかリサイクルされる比較的小さいコイルへと巻く。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の様々な実施形態は、ストラップセグメントを位置決めして、物体、例えば金属コイルから切断するためのストラップセグメント切断システムを提供する。
【0005】
本開示のストラップセグメント切断システムの一実施形態はストラップセグメント切断ヘッドを具備し、該ストラップセグメント切断ヘッドが、フレームと、前記フレームにより支持された第1のカッターと、第1のキャリッジ定位置と第1のキャリッジ作動位置との間で前記フレームに対して移動可能な第1のキャリッジと、前記第1のキャリッジに枢動可能に取り付けられ、締付ヘッドおよび反対側の足部を有する本体を備えた第1のクランプと、前記第1のクランプの締付ヘッドが前記第1のキャリッジから離間する第1のクランプ定位置へ前記第1のクランプを付勢する第1のクランプ付勢要素と、第2のキャリッジ定位置と第2のキャリッジ作動位置との間で前記フレームおよび前記第1のカッターに対して移動可能な第2のキャリッジと、
前記第2のキャリッジに取り付けられ、昇降切断ヘッドを有する本体を備えた第2のカッターと、前記第1と第2のキャリッジに作動可能に連結された1または複数のキャリッジアクチュエータであって、前記第1と第2のキャリッジが第1の距離を以って離間する第1のキャリッジの第1のキャリッジ定位置および第2のキャリッジの第2のキャリッジ定位置から、前記第1と第2のキャリッジがより短い第2の距離を以って離間する第1のキャリッジの第1のキャリッジ動作位置および第2のキャリッジの第2のキャリッジ作動位置へ、前記第1と第2のキャリッジを互いに対して移動させる1または複数のキャリッジアクチュエータと具備する。
【0006】
ストラップセグメントを物体から除去する方法の一実施形態は、第1のカッターを含んだストラップセグメント切断ヘッドを、前記物体から離間させて、かつ、前記ストラップセグメントに隣接させて配置すること、前記ストラップセグメント切断ヘッドを前記物体へ向けてストラップセグメント切断位置に移動させて、第1のクランプの締付ヘッドを前記ストラップセグメントの第1の側に配置し、第2のカッターの昇降切断ヘッドを前記ストラップセグメントの反対側の第2の側に配置することと、前記第1のクランプを前記ストラップセグメントへ向けて移動させ、該第1のクランプによって前記ストラップセグメントを締め付けることと、前記第2のカッターを前記ストラップセグメントへ向けて移動させ、該第2のカッターによって前記ストラップセグメントを持ち上げて前記第1のカッターと接触させるとともに、前記第1のカッターと協働して前記ストラップセグメントを切断することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示のストラップセグメント切断システムの例示的一実施形態の側面図である。
図2図1のストラップセグメント切断システムの特定の構成要素を示すブロック図である。
図3A図1のストラップセグメント切断システムのストラップセグメント切断ヘッドの例示的一実施形態の斜視図である。
図3B図1のストラップセグメント切断システムのストラップセグメント切断ヘッドの例示的一実施形態の斜視図である。
図4図3A、3Bのストラップセグメント切断ヘッドの斜視図であり、第1切断組立体を示すために特定の構成要素が除去されている。
図5A図3A、3Bのストラップセグメント切断ヘッドのキャリッジアクチュエータ、第1締付組立体、第2締付組立体および第2切断組立体の斜視図である。
図5B図3A、3Bのストラップセグメント切断ヘッドのキャリッジアクチュエータ、第1締付組立体、第2締付組立体および第2切断組立体の斜視図である。
図6A図5A、5Bの第1締付組立体の斜視図である。
図6B図5A、5Bの第1締付組立体の斜視図である。
図7A図5A、5Bの第2締付組立体および第2切断組立体の斜視図である。
図7B図5A、5Bの第2締付組立体および第2切断組立体の斜視図である。
図7C図5A、5Bの第2締付組立体および第2切断組立体の斜視図である。
図8A図7A~7Cの第2切断組立体の第2のカッターの斜視図である。
図8B図7A~7Cの第2切断組立体の第2のカッターの斜視図である。
図9A】ストラップセグメント切断プロセスの様々な段階における、図5A、5Bのキャリッジアクチュエータ、第1と第2締付組立体、並びに第1と第2切断組立体の側面図である。
図9B図9Aのものと反対側の側面図である。
図10A】ストラップセグメント切断プロセスの様々な段階における、図5A、5Bのキャリッジアクチュエータ、第1と第2締付組立体、並びに第1と第2切断組立体の側面図である。
図10B図10Aのものと反対側の側面図である。
図11A】ストラップセグメント切断プロセスの様々な段階における、図5A、5Bのキャリッジアクチュエータ、第1と第2締付組立体、並びに第1と第2切断組立体の側面図である。
図11B図11Aの拡大図であり、明確にするためにコイルが除去されている。
図11C図11Aのものと反対側の側面図である。
図12A】ストラップセグメント切断プロセスの様々な段階における、図5A、5Bのキャリッジアクチュエータ、第1と第2締付組立体、並びに第1と第2切断組立体の側面図である。
図12B図12Aの拡大図であり、明確にするためにコイルが除去されている。
図12C図12Aのものと反対側の側面図である。
図13A】ストラップセグメント切断プロセスの様々な段階における、図5A、5Bのキャリッジアクチュエータ、第1と第2締付組立体、並びに第1と第2切断組立体の側面図である。
図13B図13Aの拡大図であり、明確にするためにコイルが除去されている。
図13C図13Aのものと反対側の側面図である。
図14A】ストラップセグメント切断プロセスの様々な段階における、図5A、5Bのキャリッジアクチュエータ、第1と第2締付組立体、並びに第1と第2切断組立体の側面図である。
図14B図14Aの拡大図であり、明確にするためにコイルが除去されている。
図14C図14Aのものと反対側の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において説明されたシステム、デバイスおよび方法は様々な形で実現され得るが、特定の例示的で非限定的な実施形態を図面は示し明細書は説明している。図示され明細書で説明された構成要素の全てが必要とされなくてもよく、特定の実装形態は追加的な、異なる、或いはより少ない数の構成要素を含み得る。配置構成および構成要素のタイプ、形、サイズおよび構成要素の材料、構成要素の接続のやり方は請求項の趣旨または範囲から逸脱すること無しに変更され得る。別段の指示が無い限り、明細書において言及されるいずれの方向も、対応する図面において示された構成要素の向きを反映し、本開示の範囲を限定しない。更に、取付方法に言及する用語、例えば、結合された、取り付けられた、連結されたなどは、直接的な取付方法に限定されることを意図しておらず、間接的な、或いは、作動可能に結合された、取り付けられた、連結された等の同様の取付方法を含むよう幅広く解釈されるべきである。この明細書は全体として受け取られ、本開示の原理に従って或いは当業者により理解されると解釈されることが意図される。
【0009】
図1、2は、本開示のストラップセグメント切断システム1の例示的一実施形態およびその構成要素を示す。ストラップセグメント切断システム1はストラップセグメントSを、この例示的実施形態においては支持体SUにより支持された金属コイルCである(物体は、他の実施形態においては他の任意の好適な物体であってもよいが)物体上に位置付け、コイルCからストラップセグメントSを切断し、切断されたストラップセグメントSをさらなる加工および廃棄のために巻き取り機(図示せず)その他のデバイスへ送達する。ストラップセグメント切断システム1は、関節接合可能なロボットアーム2、複数のロボットアームアクチュエータ4、ストラップセグメント切断ヘッド10、ストラップセンサ900およびコントローラ1000を含む。
【0010】
ロボットアーム2は、ストラップセグメントSを位置付け得るとともにコイルCからストラップセグメントSを切断し得るようにストラップセグメント切断ヘッド10を配置するように操作可能である。ロボットアーム2は床その他の基体に固定可能なベースB、枢軸3aでベースBに枢動可能に接続された第1アームセグメント2a、枢軸3bで第1アームセグメント2aに枢動可能に接続された第2アームセグメント2b、および、枢軸3cで第2アームセグメント2bに枢動可能に接続された第3アームセグメント2cを含む。ロボットアームアクチュエータ4は、アームセグメント2a~2cに作動可能に連結され、アームセグメントを枢軸3a~3cを中心として互いに対して枢動させるように構成される。ここでは図示しないが、ストラップセグメント切断ヘッド10のページを出入りする回転を可能にするために第1アームセグメント2aを垂直軸の周りで枢動させるために、ロボットアームアクチュエータ4は第1アームセグメント2aに(並びに他の実施形態においては第2アームセグメント2bおよび/または第3アームセグメント2cに)作動可能に連結される。特定の実施形態において、ロボットアームセグメントの1または複数は、それらの長さを増減することができるように入れ子式である。これらの実施形態において、ロボットアームアクチュエータは、入れ子式ロボットアームセグメントに作動可能に連結され、それらの長さを変えるように構成される。ロボットアームアクチュエータは任意の好適なアクチュエータ、例えば(限定するものではないが)電気、油圧式、および/または空気圧式モータであってよい。これは単に一例のロボットアームであり、他の任意の好適なロボットアームその他の構成要素もストラップセグメント切断ヘッド10を移動させるために用いられ得る。
【0011】
ストラップセグメント切断ヘッド10は、図3A~14Cに示すように、第3アームセグメント2cの自由端へ取り付けられるとともに、コイルCからストラップセグメントSを切断する。ストラップセグメント切断ヘッド10はハウジング100(図3A~4に示す)、ロボットアーム取付部200(図3A、3Bに示す)、第1と第2ストラップ固定部300a、300b(図3A、3Bに示す)、第1切断組立体400(図4に示す)、キャリッジアクチュエータ500(図5A、5Bに示す)、第1締付組立体600(「第1組立体」と呼ばれることもあり、図6A、6Bに示す)、第2締付組立体700(「第2組立体」と呼ばれることもあり、図7A~7Cに示す)、および、第2切断組立体800(図7A~8Bに示す)を含む。
【0012】
フレーム100はストラップセグメント切断ヘッド10の組立体および構成要素を支持する。フレーム100は、中実部材、管状の部材、プレート、および/または互いに取り付けられた他の任意の好適な構成要素の任意の好適な組合せから形成される。ロボットアーム取付部200はフレーム100に取り付けられるとともに、ストラップセグメント切断ヘッド10をロボットアーム2に着脱可能に取り付けるためにロボットアーム2の第3アームセグメント2cに着脱可能に取り付け可能である。
【0013】
第1と第2ストラップ固定部300a、600bは、ストラップセグメント切断プロセス中にストラップセグメントSをコイルCに対して締め付ける。第1ストラップ固定部300aは、第1ハウジング310a、第1の外側クランプ320aおよび第1付勢要素(図示せず)を含む。第1ハウジング310aはフレーム100に取り付けられるとともに、第1付勢要素および第1の外側クランプ320aを少なくとも部分的に囲む。第1付勢要素(この例示的実施形態においてはばねであるが他の実施形態においては他の任意の好適な付勢要素であってもよい)は、第1の外側クランプ320aを締付位置へ付勢する(図3A、3Bに図示)。同様に、第2ストラップ固定部300bは、第2ハウジング310b、第2の外側クランプ320bおよび第2付勢要素(図示せず)を含む。第2ハウジング310bはフレーム100に取り付けられるとともに、第2付勢要素および第2の外側クランプ320bを少なくとも部分的に囲む。第2付勢要素(この例示的実施形態においてはばねであるが、他の実施形態においては他の任意の好適な付勢要素であってもよい)は、第2の外側クランプ320bを締付位置に付勢する(図3Bに図示)。他の実施形態においては、ストラップセグメント切断ヘッドが1つのみのストラップ固定部を含む一方で、さらなる実施形態においては、ストラップセグメント切断ヘッドはいずれのストラップ固定部も含まない。
【0014】
第1切断組立体400は、図3B、4に示すように、そして以下で詳述するとおり、第2切断組立体800の特定の構成要素が第1切断組立体400に対して移動するときに、第2切断組立体800と協働してせん断作用を介してストラップセグメントSを切断する。第1切断組立体400は、第1のカッター取付部410、第1のカッター420および第1のカッター付勢要素430を含む。第1のカッター取付部410は締結具その他の任意の好適なやり方でフレーム100に動かないように取り付けられる。第1のカッター420は第1のカッター取付部410に摺動可能に取り付けられるとともに、定位置(図4)と切断位置(図11C)との間でストラップセグメント切断ヘッド10の残りの組立体および構成要素に対して可動である。第1のカッター付勢要素430は、この例示的実施形態においてはばねであり(しかし他の実施形態においては他の任意の好適な付勢要素であってもよい)、フレーム100と第1のカッター420との間に延在するとともに第1のカッター420をその定位置へ付勢する。第1のカッター420は第1切れ刃420cを含む。
【0015】
第1締付組立体600は、図6A、6Bに示され、第1のカッター420をその切断位置に移動させるとともに、第2締付組立体700と協働してストラップセグメント切断プロセス中にストラップセグメントSを締め付ける。第1締付組立体600は第1のキャリッジ610、取付具614、枢動ピン616、第1のクランプ620、第1のクランプ付勢要素620s、第2のクランプ630、第2のクランプ付勢要素630および第1のカッターエンゲージャ640を含む。
【0016】
第1のクランプ620は、締付ヘッド624と反対側の足部626とを有する本体622を含む。締付ヘッド624は、一緒にストラップセグメントSを受ける大きさにされた開口部を形成する上リップ624uおよび対向する下リップ624lを含む(以下に記載のとおり)。同様に、第2のクランプ630は、締付ヘッド634と反対側の足部636とを有する本体632を含む。締付ヘッド634は、一緒にストラップセグメントSを受ける大きさにされた開口部を形成する上リップ634uおよび対向する下リップ634lを含む(以下に記載のとおり)。
【0017】
取付具614は、第1のキャリッジ610の下側に取り付けられる。第1と第2のクランプ620、630は、枢動ピン616を介して取付具614に取り付けられ、枢動ピン616は、取付具614並びに第1と第2のクランプ620、630の足部626、636に形成された穴(符号は付されていない)を通じて延在する。第1のクランプ620は、枢動ピン616を中心として、第1のキャリッジ610に対して枢動可能である。第1のクランプ付勢要素620sは取付具614と第1のクランプ620との間に延在するとともに、第1のクランプ620を、締付ヘッド624が取付具614から離間した定位置へ付勢する。第2のクランプ630は、枢動ピン616を中心として、第1のキャリッジ610に対して枢動可能である。第2のクランプ付勢要素630sは、取付具614と第2のクランプ630との間に延在するとともに、第2のクランプ630を、締付ヘッド634が取付具614から離間した定位置に付勢する。この例示的実施形態において、第1と第2のクランプ620、630は独立して枢動可能である一方、他の実施形態においては、第1と第2のクランプは、それらが一体として枢動する。
【0018】
第1のカッターエンゲージャ640は、この例示的実施形態においてはプレートであり(しかし他の実施形態においては他の任意の好適な構成要素であってもよい)、第1のカッターエンゲージャ640の主要面640aが第1のカッター420の方を向くように、第1のキャリッジ610に動かないように取り付けられる。
【0019】
第2締付組立体700は、図7A~7Cに示すように、ストラップセグメント切断プロセス中に第1締付組立体600と協働してストラップセグメントSを締め付ける。第2締付組立体700は、第2のキャリッジ710、第3のクランプキャリッジ720、第3のクランプ取付具722、第3のクランプ枢動ピン726、第3のクランプ730、第1の第3のクランプ付勢要素730sおよび第2の第3のクランプ付勢要素740を含む。
【0020】
第3のクランプ730は、締付ヘッド734と反対側の足部736とを有する本体732を含む。締付ヘッド734は、一緒にストラップセグメントSを受ける大きさの開口部を形成する上リップ734uおよび対向する下リップ734lを含む(以下に記載のとおり)。第3のクランプ取付具722は第3のクランプキャリッジ720の下側に取り付けられる。第3のクランプ730は、第3のクランプ枢動ピン726を介して第3のクランプ取付具722に取り付けられ、第3のクランプ枢動ピン726は第3のクランプ取付具722に形成された穴(符号は付されていない)を通って延在する。第3のクランプ730は第3のクランプ枢動ピン726を中心として第3のクランプキャリッジ720に対して枢動可能である。第1の第3のクランプ付勢要素730sは第3のクランプ取付具722と第3のクランプ730との間に延在するとともに、第3のクランプ730を締付ヘッド734が第3のクランプ取付具722から離間した定位置へ付勢する。
【0021】
第3のクランプキャリッジ720は第2のキャリッジ710に摺動可能に取り付けられるとともに第2のキャリッジ710に対して可動である。第2の第3のクランプ付勢要素740は、この例示的実施形態においてはガスばねであるが他の実施形態においては他の任意の好適な付勢要素(例えば圧縮ばね)であってもよく、第3のクランプキャリッジ720を第2のキャリッジ710に対して定位置(図7A~7C)へ付勢する。
【0022】
第2切断組立体800は第2締付組立体700(より具体的には第2のキャリッジ710)に取り付けられるとともに、ストラップセグメント切断プロセス中に第1切断組立体400と協働してストラップセグメントSを切断する。第2切断組立体800は、第2切断組立体取付具812、第2切断組立体枢動ピン816、第2のカッターキャリア850、第2のカッター860および第2のカッター付勢要素860sを含む。
【0023】
第2のカッターキャリア850は、頭部854と反対側の足部856とを有する本体852を有する。第2のカッター860は(図8A、8Bに示すように)一端に昇降切断ヘッド864を備えた本体862を有する。昇降切断ヘッド864はその前方端の先端864tにおいて終端するとともに、互いに対して角度が付いた平らな上面864a1、864a2、864a3、並びに、互いに対して角度が付いた対向する平らな下面864b1、864b2を含む。上面864a1は、以下に記載のとおり、第1のカッター420の第1切れ刃420cと協働してストラップセグメントSを切断する第2切れ刃864cを形成する。
【0024】
第2のカッターキャリッジ850は、第2切断組立体取付具812へ取り付けられ、第2切断組立体取付具812は、第2切断組立体枢動ピン816を介して第2のキャリッジ710の下側に取り付けられる。第2切断組立体枢動ピン816は、第2切断組立体取付具812および第2のカッターキャリア850の足部856に形成された穴(符号は付されていない)を通って延在する。第2のカッター860は、第2のカッター860の先端864tが締付組立体800へ向けて延在するように第2のカッターキャリア850の頭部854に着脱可能に取り付けられる。第2のカッター取付具850(第2のカッター860がそれに取り付けられている)は、第2切断組立体枢動ピン816を中心として、第2のキャリッジ710に対して枢動可能である。第2のカッター付勢要素860sは第2切断組立体取付具812と第2のカッターキャリア850との間に延在するとともに、第2のカッターキャリア850を頭部854および第2のカッター860が第2切断組立体取付具812から離間した定位置に付勢する。
【0025】
キャリッジアクチュエータ500は、図5A、5Bに示すとおり、第1のキャリッジ610および第2のキャリッジ710に作動可能に連結され、これらのキャリッジを互いに対して(そして他のストラップセグメント切断ヘッド10の組立体および構成要素に対して)、ストラップセグメントS(以下に記載のとおり)を切断するためにそれぞれの定位置(図9A)とそれぞれの作動位置(図14A)との間で移動させるように構成される。第1と第2のキャリッジはそれらのそれぞれの定位置にあるときには第1の距離離れており、それらのそれぞれの作動位置にあるときにはより小さい第2の距離離れている(すなわち、互いにより近くにある)。キャリッジアクチュエータ500は、任意の好適なタイプのアクチュエータ、例えば油圧式アクチュエータ、空気圧式アクチュエータまたは電気アクチュエータを含み得る。この例示的実施形態において、キャリッジアクチュエータ500はフレーム100に摺動可能に取り付けられるため、フレーム100に対して移動可能となる。この例示的実施形態において、キャリッジアクチュエータは第1のキャリッジ610に動かないように取り付けられる。
【0026】
他の実施形態においては、ストラップセグメント切断ヘッドは2つのキャリッジアクチュエータを含み、一方は第1のキャリッジに作動可能に連結され、第1のキャリッジをその定位置と作動位置との間で移動させるように構成され、他方は第2のキャリッジに作動可能に連結され、第2のキャリッジをその定位置と作動位置との間で移動させるように構成される。
【0027】
ストラップセンサ900は、コイルC上のストラップセグメントSを検出するように構成された任意の好適なセンサ、例えば(限定するものではないが)レーザー変位センサを含む。ストラップセンサ900がストラップセグメントSを検出するために配置されるとともに方向付けられる限り、ストラップセンサ900はストラップセグメント切断ヘッド10の一部であっても、或いは、ストラップセグメント切断ヘッド10とは別個であってもよい。
【0028】
コントローラ1000は、1つのメモリデバイス(または複数のデバイス)に通信可能に接続された1つの処理デバイス(または複数のデバイス)を含む。例えば、コントローラは、プログラム可能なロジックコントローラを含み得る。処理デバイスは、任意の好適な処理デバイス、例えば限定するものではないが、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、1または複数のマイクロプロセッサ、デジタル信号処理向けプロセッサコアと関連する1または複数のマイクロプロセッサ、1または複数の特定用途向け集積回路、1または複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ回路、1または複数の集積回路、および/またはステートマシンを含み得る。メモリデバイスは、任意の好適なメモリデバイス、例えば限定するものではないが、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、1または複数のデジタルレジスタ、キャッシュメモリ、1または複数の半導体メモリデバイス、磁気媒体、例えば一体型ハードディスクおよび/または着脱式メモリ、光磁気記録媒体、および/または光学媒体を含み得る。メモリデバイスは、ストラップセグメント切断システム1(ストラップセグメント切断ヘッド10を含む)の作動を制御するために、例えば図9A~14Cに関して以下に記載のストラップセグメント切断プロセスを実施するために、処理デバイスにより実行可能な命令を記憶する。図2に示すように、コントローラ1000は、ロボットアームアクチュエータ4、キャリッジアクチュエータ500およびストラップセンサ900に通信可能に、かつ、作動可能に接続されるとともに、それらの構成要素から信号を受け、それらの構成要素を制御する。
【0029】
コイルCからストラップセグメントSを切断するためのストラップセグメント切断プロセスを実施するためのストラップセグメント切断システム10の作動が、ここで図9A~14Cとあわせて説明される。最初に、図9A、9Bに示すように、第1のカッター420、第1のキャリッジ610、第1と第2のクランプ620、630、第2のキャリッジ710、第3のクランプキャリッジ720、第3のクランプ730、並びに第2のカッター860はそれらのそれぞれの定位置にある。
【0030】
コントローラ1000は、コイルCに隣接するストラップセグメント切断ヘッド10を移動させるためにロボットアーム2を操作するためにロボットアームアクチュエータ4を制御する。コントローラ1000は次いで、ストラップセンサ900がストラップセグメントSをスキャンする間にストラップセグメント切断ヘッド10がコイルCに対して横方向に移動するように、ロボットアーム2を操作するようにロボットアームアクチュエータ4を制御する。ストラップセンサ900がストラップセグメントSを検出すると、コントローラ1000は、ストラップセグメントSが第1と第2ストラップ固定部300a、300bの第1と第2の外側クランプ320a、320bの下の第1締付組立体600と第2締付組立体700との間にあるように、ストラップセグメント切断ヘッド10を配置するためにロボットアーム2を操作するようロボットアームアクチュエータ4を制御する。
【0031】
コントローラ1000は次いで、ストラップセグメント切断ヘッド10をコイルCへ向けて移動させるためにロボットアーム2を操作するようにロボットアームアクチュエータ4を制御する。これが生じると、第1と第2の外側クランプ320a、320bは、ストラップセグメントSのこれらの部分をコイルCに対して締め付けるために、ストラップセグメントSの一部に係合するとともに締付力をかける。追加的に、第1と第2と第3のクランプ620、630、730のヘッド624、634、734並びに第2のカッター860の昇降切断ヘッド864はコイルCに係合するとともに、ストラップセグメント切断ヘッド10がコイルCへ向けて引き続き移動する際にそれらのそれぞれの定位置から離れるように枢動し始める(それらのそれぞれの付勢要素によりもたらされる付勢力に対して)。コントローラ1000は、ストラップセグメント切断ヘッド10がストラップセグメント切断位置に到達すると(これは、コントローラは、ストラップセグメント切断ヘッド10とコイルCとの間の距離を感知するセンサ(ストラップセンサ900がこの機能を提供しても、或いは、別個のセンサが使用されてもよい)の使用により、或いは、ロボットアームアクチュエータ4の1または複数への負荷を観察することにより決定し得る)、ロボットアームアクチュエータ4の1または複数をストラップセグメント切断ヘッド10の移動を止めるように制御する。図10A、10Bに示すように、ストラップセグメント切断ヘッド10がそのストラップセグメント切断位置にあるとき、第1と第2と第3のクランプ620、630、730並びに第2のカッター860の昇降切断ヘッド864はコイルCの外面とほぼ整列しており、第1と第2のクランプ620、630のヘッド624、634はストラップセグメントSの一方側に面しており、第3のクランプ730の締付ヘッド734並びに第2のカッター860の昇降切断ヘッド864はストラップセグメントSの反対側に面している。
【0032】
コントローラ1000は、第1のキャリッジ610をその定位置からストラップセグメントSへ向けて移動させるようにキャリッジアクチュエータ500を制御する。図11A、11Bに示すように、第1と第2のクランプ620、630のヘッド624、634の下リップ624l、634lは、ストラップセグメントSに係合するとともにストラップセグメントSを僅かに持ち上げて、ストラップセグメントSの側部が第1と第2のクランプ620、630のそれぞれの開口部に受け入れられるように、それぞれの上リップ624u、634uと接触させる。これが生じると、図11Cに示すように、第1のカッターエンゲージャ640の主要面640aは第1のカッター420に係合するとともに第1のカッター420をその定位置からその切断位置へ移動させる。第1のカッター420がその切断位置に到達すると第1のキャリッジ610はその作動位置に到達し、フレーム100が第1のカッター420のさらなる移動を防ぐため、第1のカッターエンゲージャ640と第1のカッター420との間の係合により、締付組立体キャリッジ610のストラップセグメントSへ向けてのさらなる移動が防がれる。
【0033】
ストラップセグメントSを締め付けるため、および、コイルCからストラップセグメントSを切断するために、コントローラ1000はキャリッジアクチュエータ500を、-第2切断組立体800を担持する-第2のキャリッジ710をその定位置からストラップセグメントSへ向けて移動させるように制御する。図12A~12Cは、第3のクランプ730および第2のカッター860がストラップセグメントSに接触する直前の第2のキャリッジ710の位置を示す。図13A~13Cに示すように、第2のキャリッジ710が引き続き移動すると、第3のクランプ730の締付ヘッド734の下リップ734l、および、第2のカッター860の昇降切断ヘッド864の先端864tがストラップセグメントSに係合するとともにストラップセグメントSを僅かに持ち上げて、ストラップセグメントSの側部が第3のクランプ730の開口部に受け入れられるように上リップ734uと接触させる。このポイントで、ストラップセグメントSは、第1と第2のクランプ620、630(一方側で)と第3のクランプ730(他方側で)との間に締め付けられる。
【0034】
第2のキャリッジ710はストラップセグメントSへ向けて引き続き移動し、第2切断組立体800および第2のカッター860をそれで担持する。ストラップセグメントS並びに第1と第2のクランプ620、630は、第3のクランプ730が第2のキャリッジ710と共に引き続き移動するのを防ぎ、したがって第2のキャリッジ710の引き続きの移動が第2の第3のクランプ付勢要素740を圧縮し、これは、第3のクランプ730がストラップセグメントSにかける締付力を増加させる。具体的には、締付力は、水平(第2の第3のクランプ付勢要素740によりかけられる力により引き起こされる)および垂直(第1と第2と第3のクランプの付勢要素およびそれぞれの締付ヘッドの形状によりかけられる力により引き起こされる)の両方である。第2切断組立体800が第2のキャリッジ710と共に引き続き移動すると、第2のカッター860の昇降切断ヘッド864がストラップセグメントSを持ち上げて第1のカッター420の第1切れ刃420cと接触させる。ストラップセグメントSに対する第2のカッター860の引き続きの移動は、図14A~14Cに示すように、第1と第2のカッター420、860の第1と第2切れ刃420c、864cにせん断作用を介してストラップセグメントSを切断させる。第1と第2ストラップ固定部300a、300bの第1と第2の外側クランプ320a、320bはストラップセグメントSをコイルCに対して締め付けるため、ストラップセグメントSの切断端は、切断後に制御されない態様でコイルCから離れることはない。
【0035】
第1と第2のカッター420、860がストラップセグメントSを切断し第2のキャリッジ710がその作動位置に到達した後で、コントローラ1000はキャリッジアクチュエータ500を、第2のキャリッジ710を移動させるのを止めるよう制御する。このポイントで、第1と第2と第3のクランプ620、630、730は協同して、該第1と第2と第3のクランプ間でストラップセグメントSを締め付けるとともに、第2のカッター860のヘッド864の上面864a1~864a3に対して締め付ける。コントローラは、ロボットアームアクチュエータ4を制御して、ロボットアーム2を、ストラップセグメント切断ヘッド10(切断したストラップセグメントSをそれで担持する)を巻き取り機へ移動させるように操作する。コントローラはキャリッジアクチュエータ500を制御して、第1のキャリッジ610および/または第2のキャリッジ710を、それらのそれぞれの定位置に戻るように制御する。これは、第1と第2と第3のクランプ730にストラップセグメントSを、廃棄のためにストラップセグメントSを巻く巻き取り機内へ放出させる。
【符号の説明】
【0036】
1 ストラップセグメント切断システム
2 ロボットアーム
2a 第1アームセグメント
2b 第2アームセグメント
2c 第3アームセグメント
3a 枢軸
3b 枢軸
3c 枢軸
4 ロボットアームアクチュエータ
10 ストラップセグメント切断ヘッド
100 フレーム
200 ロボットアーム取付部
300a 第1ストラップ固定部
300b 第2ストラップ固定部
310a 第1ハウジング
310b 第2ハウジング
320a 第1の外側クランプ
320b 第2の外側クランプ
400 第1切断組立体
410 第1のカッター取付部
420 第1のカッター
420c 刃
430 第1のカッター付勢要素
500 キャリッジアクチュエータ
600 第1締付組立体
600b 第2ストラップ固定部
610 第1のキャリッジ
614 取付具
616 枢動ピン
620 第1のクランプ
620s 第1のクランプ付勢要素
622 本体
624 締付ヘッド
624l 下リップ
624u 上リップ
626 足部
630 第2のクランプ
630s 第2のクランプ付勢要素
632 本体
634 締付ヘッド
634l 下リップ
634u 上リップ
636 足部
640 第1のカッターエンゲージャ
4640a 主要面
700 第2締付組立体
710 第2のキャリッジ
720 第3のクランプキャリッジ
722 第3のクランプ取付具
726 第3のクランプ枢動ピン
730 第3のクランプ
730s 第1の第3のクランプ付勢要素
732 本体
734 締付ヘッド
734l 下リップ
734u 上リップ
736 足部
740 第2の第3のクランプ付勢要素
800 第2切断組立体
812 第2切断組立体取付具
816 第2切断組立体枢動ピン
850 第2のカッターキャリッジ
850 第2のカッターキャリア
852 本体
854 頭部
856 足部
4860 第2のカッター
860s 第2のカッター付勢要素
862 本体
864 昇降切断ヘッド
864 ヘッド
864a1 上面
864a2 上面
864a3 上面
864b1 下面
864b2 下面
864c 刃
864t 先端
900 ストラップセンサ
1000 コントローラ
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
【国際調査報告】