(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-01
(54)【発明の名称】表示基板、表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20230221BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20230221BHJP
H10K 50/00 20230101ALI20230221BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20230221BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 365
H01L27/32
H05B33/14 A
H05B33/02
G09F9/30 336
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021516935
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(85)【翻訳文提出日】2021-03-25
(86)【国際出願番号】 CN2020132389
(87)【国際公開番号】W WO2021104481
(87)【国際公開日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2019/121948
(32)【優先日】2019-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ディアオ、 ヨンフ
(72)【発明者】
【氏名】陳 禎祐
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC31
3K107EE04
3K107FF15
3K107HH02
3K107HH05
5C094AA09
5C094BA03
5C094BA27
5C094DA13
5C094DB01
(57)【要約】
本開示は、表示基板、表示装置を開示する。前記表示基板は、ベース、及びベース上にアレイ配列された複数のサブ画素を含み、サブ画素は、第一方向に伸びるデータ線パターンと、第一方向に伸びる部分を含む電源信号線パターンと、サブ画素駆動回路とを含み、サブ画素駆動回路は、2つのスイッチトランジスタと、駆動トランジスタと、蓄積コンデンサーとを含み、蓄積コンデンサーの第一極板は、駆動トランジスタのゲートに結合され、蓄積コンデンサーの第二極板は、電源信号線パターンに結合され、2つのスイッチトランジスタの第二極は、共に駆動トランジスタの第一極に結合され、2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも一方のスイッチトランジスタの第二極のベース上での正投影は、電源信号線パターンのベース上での正投影と少なくとも部分的に重なるとともに、蓄積コンデンサーの第二極板のベース上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース、及び前記ベース上にアレイ配列された複数のサブ画素を含む表示基板であって、
前記サブ画素は、
第一方向に伸びるデータ線パターンと、
少なくとも一部が前記第一方向に伸びる第一シールド部材と、
駆動トランジスタと、
前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一トランジスタと、
前記第一シールド部材に結合された第二シールド部材と
を含み、
前記第一トランジスタは、ダブルゲート構造であり、前記第一トランジスタは、第四半導体パターンと、第五半導体パターンと、前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンにそれぞれ結合された第六導体パターンとを含み、前記駆動トランジスタの第二極は、前記第四半導体パターン又は前記第五半導体パターンに結合され、
前記第二シールド部材の前記ベース上での正投影は、前記第六導体パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なり、
前記第一シールド部材の少なくとも一部は、前記駆動トランジスタの第二極と、隣接するサブ画素内のデータ線パターンとの間に位置する、表示基板。
【請求項2】
前記第二シールド部材は、前記第一シールド部材よりも前記ベースに近い、請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影と、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影との間のオーバーラップ面積をE1とし、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影における、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影とオーバーラップしていない部分の面積をE2とし、E1<E2である、請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
第二方向において、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影と、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影との間の最小直線距離をL1とし、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影と、前記隣接するサブ画素内のデータ線パターンの前記ベース上での正投影との間の最小直線距離をL2とし、L1≦L2である、請求項1に記載の表示基板。
【請求項5】
前記駆動トランジスタのチャネル長をL3とし、L1≦L2≦L3である、請求項4に記載の表示基板。
【請求項6】
前記駆動トランジスタの第二極と、前記隣接するサブ画素内のデータ線パターンとの間の最小直線距離をL4とし、前記駆動トランジスタの第二極と、前記第一シールド部材との間の最小直線距離をL5とし、L5<L4である、請求項1に記載の表示基板。
【請求項7】
前記サブ画素は接続線を更に含み、前記駆動トランジスタのゲートは、前記接続線を介して、前記第一トランジスタの第二極に結合され、
前記第二シールド部材の前記ベース上での正投影は、前記接続線における前記第一トランジスタの第二極に結合される端の前記ベース上での正投影と、隣接するサブ画素内のデータ線パターンの前記ベース上での正投影との間に位置する、請求項1に記載の表示基板。
【請求項8】
前記第一方向において、前記第一シールド部材の長さは、前記接続線の長さよりも大きい、請求項7に記載の表示基板。
【請求項9】
前記駆動トランジスタの第二極における、前記第一シールド部材とオーバーラップしていない部分について、その前記第一方向に伸びる長さをL6とし、前記第一シールド部材について、その前記第一方向に伸びる長さをL7とし、L6≦L7である、請求項3に記載の表示基板。
【請求項10】
前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影と、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影との間には、隙間がある、請求項1に記載の表示基板。
【請求項11】
前記サブ画素は第四トランジスタを更に含み、前記第四トランジスタの第一極はデータ線パターンに結合され、前記第四トランジスタの第二極は、前記駆動トランジスタの第一極に結合され、
前記第二シールド部材の前記ベース上での正投影は、隣接するサブ画素内の第四トランジスタの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない、請求項1に記載の表示基板。
【請求項12】
前記第一シールド部材及び前記第二シールド部材は、第一固定電位信号を受信するためのものである、請求項1に記載の表示基板。
【請求項13】
前記サブ画素は蓄積コンデンサーを更に含み、前記蓄積コンデンサーは、前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一極板と、第二固定電位信号を受信するための第二極板とを含み、
前記第二極板の前記ベース上での正投影と、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影との間には、隙間があり、
前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影は、前記隙間内に位置する部分を含む、請求項12に記載の表示基板。
【請求項14】
前記第一固定電位信号は、前記第二固定電位信号と同じである、請求項13に記載の表示基板。
【請求項15】
前記駆動トランジスタの第二極は、前記第一シールド部材及び前記第二シールド部材よりも前記ベースに近い、請求項2に記載の表示基板。
【請求項16】
前記第一トランジスタのアクティブ層と前記駆動トランジスタのアクティブ層とは、同じ層に設けられ、且つ一体構造である、請求項1に記載の表示基板。
【請求項17】
前記第一シールド部材から前記駆動トランジスタの第二極までの最小直線距離は、前記第二シールド部材から前記第六導体パターンまでの最小直線距離よりも大きい、請求項1に記載の表示基板。
【請求項18】
前記サブ画素は、
前記第一方向と交差する第二方向にそれぞれ伸びるリセット信号線パターン及び初期化信号線パターンと、
ゲートが前記リセット信号線パターンに結合され、第一極が前記初期化信号線パターンに結合され、第二極が前記駆動トランジスタのゲートに結合された第二トランジスタと
を更に含む、請求項1に記載の表示基板。
【請求項19】
前記第二シールド部材における前記第一シールド部材に接触する接触部分の前記ベース上での正投影は、前記第二トランジスタのアクティブ層の前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、
前記接触部分から前記第六導体パターンまでの距離は、当該接触部分から前記駆動トランジスタの第二極までの距離よりも小さく、
前記接触部分のベース上での正投影から前記第六導体パターンの前記ベース上での正投影までの距離は、前記接触部分のベース上での正投影と、前記データ線パターンのベース上での正投影との間の距離よりも小さい、請求項18に記載の表示基板。
【請求項20】
前記サブ画素は、
前記第二方向に伸びる発光制御信号線パターンと、
前記第一方向に伸びる部分を含む電源信号線パターンと、
ゲートが前記発光制御信号線パターンに結合され、第一極が前記電源信号線パターンに結合され、第二極が前記駆動トランジスタの第一極に結合された第五トランジスタと
を更に含む、請求項18に記載の表示基板。
【請求項21】
前記サブ画素は、発光素子と、ゲートが前記発光制御信号線パターンに結合され、第一極が前記駆動トランジスタの第二極に結合され、第二極が前記発光素子に結合された第六トランジスタとを更に含む、請求項20に記載の表示基板。
【請求項22】
ベース、及び前記ベース上にアレイ配列された複数のサブ画素を含む表示基板であって、
前記サブ画素は、
第一方向に伸びるデータ線パターンと、
少なくとも一部が前記第一方向に伸びる第一シールド部材と、
駆動トランジスタと、
前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一トランジスタと、
前記第一シールド部材に結合された第二シールド部材と
を含み、
前記第一トランジスタは、ダブルゲート構造であり、前記第一トランジスタは、第四半導体パターンと、第五半導体パターンと、前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンにそれぞれ結合された第六導体パターンとを含み、前記駆動トランジスタの第二極は、前記第四半導体パターン又は前記第五半導体パターンに結合され、
前記第二シールド部材における前記第一シールド部材に接触する部分から、前記第六導体パターンまでの直線距離は、当該部分から前記駆動トランジスタの第二極までの直線距離よりも小さく、
前記第二シールド部材における前記第一シールド部材に接触する接触部分のベース上での正投影から、前記第六導体パターンの前記ベース上での正投影までの距離は、前記接触部分のベース上での正投影と、前記データ線パターンのベース上での正投影との間の距離よりも小さい、表示基板。
【請求項23】
前記第二シールド部材は、前記第一シールド部材よりも前記ベースに近い、請求項22に記載の表示基板。
【請求項24】
前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影と、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影との間のオーバーラップ面積をE1とし、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影における、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影とオーバーラップしていない部分の面積をE2とし、E1<E2である、請求項23に記載の表示基板。
【請求項25】
第二方向において、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影と、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影との間の最小直線距離をL1とし、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影と、前記隣接するサブ画素内のデータ線パターンの前記ベース上での正投影との間の最小直線距離をL2とし、L1≦L2である、請求項22に記載の表示基板。
【請求項26】
前記駆動トランジスタのチャンネルの第二方向での長さをL3とし、L1≦L2≦L3である、請求項25に記載の表示基板。
【請求項27】
前記駆動トランジスタの第二極と、前記隣接するサブ画素内のデータ線パターンとの間の最小直線距離をL4とし、前記駆動トランジスタの第二極と、前記第一シールド部材との間の最小直線距離をL5とし、L5<L4である、請求項22に記載の表示基板。
【請求項28】
前記サブ画素は接続線を更に含み、前記駆動トランジスタのゲートは、前記接続線を介して、前記第一トランジスタの第二極に結合され、
前記第二シールド部材の前記ベース上での正投影は、前記接続線における前記第一トランジスタの第二極に結合される端の前記ベース上での正投影と、隣接するサブ画素内のデータ線パターンの前記ベース上での正投影との間に位置する、請求項22に記載の表示基板。
【請求項29】
前記第一方向において、前記第一シールド部材の長さは、前記接続線の長さよりも大きい、請求項28に記載の表示基板。
【請求項30】
前記駆動トランジスタの第二極における、前記第一シールド部材とオーバーラップしていない部分について、その前記第一方向に伸びる長さをL6とし、前記第一シールド部材について、その前記第一方向に伸びる長さをL7とし、L6≦L7である、請求項24に記載の表示基板。
【請求項31】
前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影と、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影との間には、隙間がある、請求項22に記載の表示基板。
【請求項32】
前記サブ画素は第四トランジスタを更に含み、前記第四トランジスタの第一極はデータ線パターンに結合され、前記第四トランジスタの第二極は、前記駆動トランジスタの第一極に結合され、
前記第二シールド部材の前記ベース上での正投影は、隣接するサブ画素内の第四トランジスタの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない、請求項22に記載の表示基板。
【請求項33】
前記第一シールド部材及び前記第二シールド部材は、第一固定電位信号を受信するためのものである、請求項22に記載の表示基板。
【請求項34】
前記サブ画素は蓄積コンデンサーを更に含み、前記蓄積コンデンサーは、前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一極板と、第二固定電位信号を受信するための第二極板とを含み、
前記第二極板の前記ベース上での正投影と、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影との間には、隙間があり、
前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影は、前記隙間内に位置する部分を含む、請求項33に記載の表示基板。
【請求項35】
前記第一固定電位信号は、前記第二固定電位信号と同じである、請求項34に記載の表示基板。
【請求項36】
前記駆動トランジスタの第二極は、前記第一シールド部材及び前記第二シールド部材よりも前記ベースに近い、請求項23に記載の表示基板。
【請求項37】
前記第一トランジスタのアクティブ層と前記駆動トランジスタのアクティブ層とは、同じ層に設けられ、且つ一体構造である、請求項22に記載の表示基板。
【請求項38】
前記第一シールド部材から前記駆動トランジスタの第二極までの最小直線距離は、前記第二シールド部材から前記第六導体パターンまでの最小直線距離よりも大きい、請求項22に記載の表示基板。
【請求項39】
前記サブ画素は、
前記第一方向と交差する第二方向にそれぞれ伸びるリセット信号線パターン及び初期化信号線パターンと、
ゲートが前記リセット信号線パターンに結合され、第一極が前記初期化信号線パターンに結合され、第二極が前記駆動トランジスタのゲートに結合された第二トランジスタと
を更に含む、請求項22に記載の表示基板。
【請求項40】
前記第二シールド部材における前記第一シールド部材に接触する部分の前記ベース上での正投影は、前記第二トランジスタのアクティブ層の前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、
前記第一シールド部材における前記第一方向に伸びる部分と、前記第二シールド部材との間の最小直線距離は、隣接するサブ画素内のデータ線パターンと、前記第二シールド部材との間の最小直線距離よりも小さい、請求項39に記載の表示基板。
【請求項41】
前記サブ画素は、
前記第二方向に伸びる発光制御信号線パターンと、
前記第一方向に伸びる部分を含む電源信号線パターンと、
ゲートが前記発光制御信号線パターンに結合され、第一極が前記電源信号線パターンに結合され、第二極が前記駆動トランジスタの第一極に結合された第五トランジスタと
を更に含む、請求項39に記載の表示基板。
【請求項42】
前記サブ画素は、発光素子と、ゲートが前記発光制御信号線パターンに結合され、第一極が前記駆動トランジスタの第二極に結合され、第二極が前記発光素子に結合された第六トランジスタとを更に含む、請求項41に記載の表示基板。
【請求項43】
請求項1~42の何れか一項に記載の表示基板を含む、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年11月29日に出願された出願番号PCT/CN2019/121948の優先権を主張し、その内容の全ては、参照により本願に組み込まれる。
本開示は、表示の技術分野に関し、特に、表示基板、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(英語:Organic Light-Emitting Diode、略称:OLED)表示製品は、その高輝度、低消費電力、高速応答、高精細度、優れたフレキシビリティ、高発光効率等の利点から、いろいろな分野で幅広く利用されている。
【0003】
その一方、OLED表示製品の利用範囲が広がるにつれ、OLED表示製品の表示品質への要求が高まっており、表示製品の表示品質に影響を与える要因は様々であるが、中でも、表示製品に含まれる画素回路構造に起因したクロストーク現象は、重要な要因として人々に広く注目されている。
【発明の概要】
【0004】
本開示の目的は、表示基板、表示装置を提供することにある。
【0005】
本開示の第一方面は、ベース、及び前記ベース上にアレイ配列された複数のサブ画素を含む表示基板であって、前記サブ画素は、
第一方向に伸びるデータ線パターンと、
少なくとも一部が前記第一方向に伸びる第一シールド部材と、
駆動トランジスタと、
前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一トランジスタと、
前記第一シールド部材に結合された第二シールド部材と
を含み、
前記第一トランジスタは、ダブルゲート構造であり、前記第一トランジスタは、第四半導体パターンと、第五半導体パターンと、前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンにそれぞれ結合された第六導体パターンとを含み、前記駆動トランジスタの第二極は、前記第四半導体パターン又は前記第五半導体パターンに結合され、
前記第二シールド部材の前記ベース上での正投影は、前記第六導体パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なり、
前記第一シールド部材の少なくとも一部は、前記駆動トランジスタの第二極と、隣接するサブ画素内のデータ線パターンとの間に位置する、表示基板を提供する。
【0006】
選択的に、前記第二シールド部材は、前記第一シールド部材よりも前記ベースに近い。
【0007】
選択的に、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影と、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影との間のオーバーラップ面積をE1とし、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影における、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影とオーバーラップしていない部分の面積をE2とし、E1<E2である。
【0008】
選択的に、第二方向において、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影と、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影との間の最小直線距離をL1とし、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影と、前記隣接するサブ画素内のデータ線パターンの前記ベース上での正投影との間の最小直線距離をL2とし、L1≦L2である。
【0009】
選択的に、前記駆動トランジスタのチャネル長をL3とし、L1≦L2≦L3である。
【0010】
選択的に、前記駆動トランジスタの第二極と、前記隣接するサブ画素内のデータ線パターンとの間の最小直線距離をL4とし、前記駆動トランジスタの第二極と、前記第一シールド部材との間の最小直線距離をL5とし、L5<L4である。
【0011】
選択的に、前記サブ画素は接続線を更に含み、前記駆動トランジスタのゲートは、前記接続線を介して、前記第一トランジスタの第二極に結合され、
前記第二シールド部材の前記ベース上での正投影は、前記接続線における前記第一トランジスタの第二極に結合される端の前記ベース上での正投影と、隣接するサブ画素内のデータ線パターンの前記ベース上での正投影との間に位置する。
【0012】
選択的に、前記第一方向において、前記第一シールド部材の長さは、前記接続線の長さよりも大きい。
【0013】
選択的に、前記駆動トランジスタの第二極における、前記第一シールド部材とオーバーラップしていない部分について、その前記第一方向に伸びる長さをL6とし、前記第一シールド部材について、その前記第一方向に伸びる長さをL7とし、L6≦L7である。
【0014】
選択的に、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影と、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影との間には、隙間がある。
【0015】
選択的に、前記サブ画素は第四トランジスタを更に含み、前記第四トランジスタの第一極はデータ線パターンに結合され、前記第四トランジスタの第二極は、前記駆動トランジスタの第一極に結合され、
前記第二シールド部材の前記ベース上での正投影は、隣接するサブ画素内の第四トランジスタの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない。
【0016】
選択的に、前記第一シールド部材及び前記第二シールド部材は、第一固定電位信号を受信するためのものである。
【0017】
選択的に、前記サブ画素は蓄積コンデンサーを更に含み、前記蓄積コンデンサーは、前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一極板と、第二固定電位信号を受信するための第二極板とを含み、
前記第二極板の前記ベース上での正投影と、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影との間には、隙間があり、
前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影は、前記隙間内に位置する部分を含む。
【0018】
選択的に、前記第一固定電位信号は、前記第二固定電位信号と同じである。
【0019】
選択的に、前記駆動トランジスタの第二極は、前記第一シールド部材及び前記第二シールド部材よりも前記ベースに近い。
【0020】
選択的に、前記第一トランジスタのアクティブ層と前記駆動トランジスタのアクティブ層とは、同じ層に設けられ、且つ一体構造である。
【0021】
選択的に、前記第一シールド部材から前記駆動トランジスタの第二極までの最小直線距離は、前記第二シールド部材から前記第六導体パターンまでの最小直線距離よりも大きい。
【0022】
選択的に、前記サブ画素は、
前記第一方向と交差する第二方向にそれぞれ伸びるリセット信号線パターン及び初期化信号線パターンと、
ゲートが前記リセット信号線パターンに結合され、第一極が前記初期化信号線パターンに結合され、第二極が前記駆動トランジスタのゲートに結合された第二トランジスタと
を更に含む。
【0023】
選択的に、前記第二シールド部材における前記第一シールド部材に接触する接触部分の前記ベース上での正投影は、前記第二トランジスタのアクティブ層の前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、
前記接触部分から前記第六導体パターンまでの距離は、当該接触部分から前記駆動トランジスタの第二極までの距離よりも小さく、
前記接触部分のベース上での正投影から前記第六導体パターンの前記ベース上での正投影までの距離は、前記接触部分のベース上での正投影と、前記データ線パターンのベース上での正投影との間の距離よりも小さい。
【0024】
選択的に、前記サブ画素は、
前記第二方向に伸びる発光制御信号線パターンと、
前記第一方向に伸びる部分を含む電源信号線パターンと、
ゲートが前記発光制御信号線パターンに結合され、第一極が前記電源信号線パターンに結合され、第二極が前記駆動トランジスタの第一極に結合された第五トランジスタと
を更に含む。
【0025】
選択的に、前記サブ画素は、発光素子と、ゲートが前記発光制御信号線パターンに結合され、第一極が前記駆動トランジスタの第二極に結合され、第二極が前記発光素子に結合された第六トランジスタとを更に含む。
【0026】
本開示の第二方面は、ベース、及び前記ベース上にアレイ配列された複数のサブ画素を含む表示基板であって、前記サブ画素は、
第一方向に伸びるデータ線パターンと、
少なくとも一部が前記第一方向に伸びる第一シールド部材と、
駆動トランジスタと、
前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一トランジスタと、
前記第一シールド部材に結合された第二シールド部材と
を含み、
前記第一トランジスタは、ダブルゲート構造であり、前記第一トランジスタは、第四半導体パターンと、第五半導体パターンと、前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンにそれぞれ結合された第六導体パターンとを含み、前記駆動トランジスタの第二極は、前記第四半導体パターン又は前記第五半導体パターンに結合され、
前記第二シールド部材における前記第一シールド部材に接触する部分から、前記第六導体パターンまでの直線距離は、当該部分から前記駆動トランジスタの第二極までの直線距離よりも小さく、
前記第二シールド部材における前記第一シールド部材に接触する接触部分のベース上での正投影から、前記第六導体パターンの前記ベース上での正投影までの距離は、前記接触部分のベース上での正投影と、前記データ線パターンのベース上での正投影との間の距離よりも小さい、表示基板を提供する。
【0027】
選択的に、前記第二シールド部材は、前記第一シールド部材よりも前記ベースに近い。
【0028】
選択的に、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影と、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影との間のオーバーラップ面積をE1とし、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影における、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影とオーバーラップしていない部分の面積をE2とし、E1<E2である。
【0029】
選択的に、第二方向において、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影と、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影との間の最小直線距離をL1とし、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影と、前記隣接するサブ画素内のデータ線パターンの前記ベース上での正投影との間の最小直線距離をL2とし、L1≦L2である。
【0030】
選択的に、前記駆動トランジスタのチャンネルの第二方向での長さをL3とし、L1≦L2≦L3である。
【0031】
選択的に、前記駆動トランジスタの第二極と、前記隣接するサブ画素内のデータ線パターンとの間の最小直線距離をL4とし、前記駆動トランジスタの第二極と、前記第一シールド部材との間の最小直線距離をL5とし、L5<L4である。
【0032】
選択的に、前記サブ画素は接続線を更に含み、前記駆動トランジスタのゲートは、前記接続線を介して、前記第一トランジスタの第二極に結合され、
前記第二シールド部材の前記ベース上での正投影は、前記接続線における前記第一トランジスタの第二極に結合される端の前記ベース上での正投影と、隣接するサブ画素内のデータ線パターンの前記ベース上での正投影との間に位置する。
【0033】
選択的に、前記第一方向において、前記第一シールド部材の長さは、前記接続線の長さよりも大きい。
【0034】
選択的に、前記駆動トランジスタの第二極における、前記第一シールド部材とオーバーラップしていない部分について、その前記第一方向に伸びる長さをL6とし、前記第一シールド部材について、その前記第一方向に伸びる長さをL7とし、L6≦L7である。
【0035】
選択的に、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影と、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影との間には、隙間がある。
【0036】
選択的に、前記サブ画素は第四トランジスタを更に含み、前記第四トランジスタの第一極はデータ線パターンに結合され、前記第四トランジスタの第二極は、前記駆動トランジスタの第一極に結合され、
前記第二シールド部材の前記ベース上での正投影は、隣接するサブ画素内の第四トランジスタの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない。
【0037】
選択的に、前記第一シールド部材及び前記第二シールド部材は、第一固定電位信号を受信するためのものである。
【0038】
選択的に、前記サブ画素は蓄積コンデンサーを更に含み、前記蓄積コンデンサーは、前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一極板と、第二固定電位信号を受信するための第二極板とを含み、
前記第二極板の前記ベース上での正投影と、前記第一シールド部材の前記ベース上での正投影との間には、隙間があり、
前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影は、前記隙間内に位置する部分を含む。
【0039】
選択的に、前記第一固定電位信号は、前記第二固定電位信号と同じである。
【0040】
選択的に、前記駆動トランジスタの第二極は、前記第一シールド部材及び前記第二シールド部材よりも前記ベースに近い。
【0041】
選択的に、前記第一トランジスタのアクティブ層と前記駆動トランジスタのアクティブ層とは、同じ層に設けられ、且つ一体構造である。
【0042】
選択的に、前記第一シールド部材から前記駆動トランジスタの第二極までの最小直線距離は、前記第二シールド部材から前記第六導体パターンまでの最小直線距離よりも大きい。
【0043】
選択的に、前記サブ画素は、
前記第一方向と交差する第二方向にそれぞれ伸びるリセット信号線パターン及び初期化信号線パターンと、
ゲートが前記リセット信号線パターンに結合され、第一極が前記初期化信号線パターンに結合され、第二極が前記駆動トランジスタのゲートに結合された第二トランジスタと
を更に含む。
【0044】
選択的に、前記第二シールド部材における前記第一シールド部材に接触する部分の前記ベース上での正投影は、前記第二トランジスタのアクティブ層の前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、
前記第一シールド部材における前記第一方向に伸びる部分と、前記第二シールド部材との間の最小直線距離は、隣接するサブ画素内のデータ線パターンと、前記第二シールド部材との間の最小直線距離よりも小さい。
【0045】
選択的に、前記サブ画素は、
前記第二方向に伸びる発光制御信号線パターンと、
前記第一方向に伸びる部分を含む電源信号線パターンと、
ゲートが前記発光制御信号線パターンに結合され、第一極が前記電源信号線パターンに結合され、第二極が前記駆動トランジスタの第一極に結合された第五トランジスタと
を更に含む。
【0046】
選択的に、前記サブ画素は、発光素子と、ゲートが前記発光制御信号線パターンに結合され、第一極が前記駆動トランジスタの第二極に結合され、第二極が前記発光素子に結合された第六トランジスタとを更に含む。
【0047】
本開示の第三方面は、上記した表示基板を含む、表示装置を提供する。
【0048】
ここで説明される図面は、本開示のさらなる理解を提供するためのものであり、本開示の一部を構成し、本開示の例示的な実施例及びその説明は、本開示を解釈するためのものであり、本開示に対する不適切な制限を構成しない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】本開示の実施例によるサブ画素駆動回路の構造模式図である。
【
図2】本開示の実施例によるサブ画素駆動回路に対応する動作シーケンス図である。
【
図3】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第一レイアウト模式図である。
【
図4】本開示の実施例によるアクティブ膜層の第一レイアウト模式図である。
【
図5】本開示の実施例による第一ゲート金属層の第一レイアウト模式図である。
【
図6】本開示の実施例による第二ゲート金属層の第一レイアウト模式図である。
【
図7】本開示の実施例によるソース・ドレーン金属層の第一レイアウト模式図である。
【
図8】
図3におけるA1A2方向に沿う断面模式図である。
【
図9】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第二レイアウト模式図である。
【
図10】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第三レイアウト模式図である。
【
図11】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第四レイアウト模式図である。
【
図12】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第五レイアウト模式図である。
【
図13】
図11におけるB1B2方向に沿う断面模式図である。
【
図14】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第六レイアウト模式図である。
【
図15】本開示の実施例による表示基板における複数のサブ画素の第一レイアウト模式図である。
【
図16】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第七レイアウト模式図である。
【
図17】
図16におけるC1C2方向に沿う断面模式図である。
【
図18】本開示の実施例によるアクティブ膜層の第二レイアウト模式図である。
【
図19】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第八レイアウト模式図である。
【
図20】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第九レイアウト模式図である。
【
図21】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第十レイアウト模式図である。
【
図22】
図21におけるD1D2方向に沿う断面模式図である。
【
図24】本開示の実施例による表示基板における複数のサブ画素の第二レイアウト模式図である。
【
図25】関連技術における駆動トランジスタのゲートに発生したクロストーク現象の模式図である。
【
図26】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第十一レイアウト模式図である。
【
図27】本開示の実施例による表示基板におけるサブ画素駆動回路の第十二レイアウト模式図である。
【
図28】隣接する2つのサブ画素駆動回路におけるD1D2方向に沿う断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本開示の実施例による表示基板、表示装置を更に説明するためには、以下、図面を参照しながら詳しく説明する。
【0051】
関連技術において、OLED表示製品にクロストークが発生した原因は様々であるが、中でも、主なクロストークとしては、サブ画素駆動回路における駆動トランジスタの周辺に位置するデータ線パターンに起因して、駆動トランジスタに発生したクロストークとなり、より具体的に、サブ画素駆動回路のレイアウト時に、サブ画素駆動回路における駆動トランジスタの周辺には、他の機能を持つ様々なタイプのトランジスタが含まれており、これらのトランジスタが、何れも多層導電パターンによって構成されたものであり、しかも、駆動トランジスタの周辺には、異なる信号を伝送するための様々なタイプの信号線パターンが更に設けられており、前記サブ画素駆動回路が動作しているとき、前記様々なタイプのトランジスタに含まれる導電パターン及び様々なタイプの信号線パターンの上の信号変化のいずれも、駆動トランジスタに対してクロストークを生じ易くなり、ひいては、駆動トランジスタの動作性能に影響を与えてしまう。
【0052】
上記問題の存在に鑑みて、本開示の発明者は、研究を経て、駆動トランジスタの動作性能に影響を与えてしまうクロストークには、主に、前記データ線パターンと駆動トランジスタのゲートとの間のカップリングに起因したクロストーク問題、及び、前記データ線パターンと駆動トランジスタの第一極との間のカップリングに起因したクロストーク問題が含まれることを見出した。
【0053】
本開示の発明者は、さらなる研究を経て、駆動トランジスタの第一極に、固定電位を持つパターンを形成し、当該固定電位を持つパターンにより、駆動トランジスタの第一極を遮蔽して、前記駆動トランジスタの第一極付近に位置する前記データ線パターンと、前記駆動トランジスタの第一極との間のカップリング作用を低減するようにすれば、データ線パターンに起因して前記駆動トランジスタに発生するクロストーク問題を軽減して、表示製品でより良好な表示効果を実現すること可能であるのを見出した。
【0054】
説明すべきなのは、本明細書に記載の1つ又は複数の実施形態は、7TlC(即ち、7つの薄膜トランジスタ及び1つのコンデンサーとなる)サブ画素駆動回路を有する表示基板に対応するものである。別の一実施形態において、前記表示基板は、異なるサブ画素駆動回路、例えば、7つ以外の数の薄膜トランジスタ、及び、1つ又は複数のコンデンサーを含むようにしてもよい。
【0055】
図1に示すように、本開示による表示基板には、複数のサブ画素が含まれており、各サブ画素は、何れも、ゲート線パターンGATE、第一リセット信号線パターンRST1、第一初期化信号線パターンVINT1、データ線パターンDATA、発光制御信号線パターンEM、電源信号線パターンVDD、第二リセット信号線パターンRST2及び第二初期化信号線パターンVINT2を含んでもよい。
【0056】
各サブ画素内のサブ画素駆動回路は、何れも、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2、第三トランジスタT3、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6、第七トランジスタT7及び蓄積コンデンサーCstを含んでもよい。また、
図1には、第一コンデンサーC1が更に含まれており、当該第一コンデンサーC1は寄生コンデンサーである。
【0057】
1つのサブ画素駆動回路を例とすると、当該サブ画素駆動回路に含まれる各トランジスタは、何れもP型トランジスタを採用しており、そのうち、第一トランジスタT1は、ダブルゲート構造であり、第一トランジスタT1のゲート201gがゲート線パターンGATEに結合され、第一トランジスタT1のソースS1が第三トランジスタT3のドレーンD3に結合され、第一トランジスタT1のドレーンD1が第三トランジスタT3のゲート203gに結合される。
【0058】
第二トランジスタT2は、ダブルゲート構造であり、第二トランジスタT2のゲート202gが第一リセット信号線パターンRST1に結合され、第二トランジスタT2のソースS2が第一初期化信号線パターンVINT1に結合され、第二トランジスタT2のドレーンD2が第三トランジスタT3のゲート203gに結合される。
【0059】
第四トランジスタT4のゲート204gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、第四トランジスタT4のソースS4がデータ線パターンDATAに結合され、第四トランジスタT4のドレーンD4が第三トランジスタT3のソースS3に結合される。
【0060】
第五トランジスタT5のゲート205gが発光制御信号線パターンEMに結合され、第五トランジスタT5のソースS5が電源信号線パターンVDDに結合され、第五トランジスタT5のドレーンD5が第三トランジスタT3のソースS3に結合される。
【0061】
第六トランジスタT6のゲート206gが発光制御信号線パターンEMに結合され、第六トランジスタT6のソースS6が第三トランジスタT3のドレーンD3に結合され、第六トランジスタT6のドレーンD6が発光素子OLEDのアノードに結合される。
【0062】
第七トランジスタT7のゲート207gが第二リセット信号線パターンRST2に結合され、第七トランジスタT7のドレーンD7が前記発光素子OLEDのアノードに結合され、第七トランジスタT7のソースS7が第二初期化信号線パターンVINT2に結合される。
【0063】
蓄積コンデンサーCstの第一極板Cst1が第三トランジスタT3のゲート203gに結合され、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2が前記電源信号線パターンVDDに結合される。
【0064】
図2に示すように、上記構造のサブ画素駆動回路の動作時には、各動作周期は、何れも、第一リセット期間P1、書き込み補償期間P2、第二リセット期間P3及び発光期間P4を含む。
【0065】
前記第一リセット期間P1において、第一リセット信号線パターンRST1によって入力された第一リセット信号はアクティブレベルになっており、第二トランジスタT2はオンとなり、第一初期化信号線パターンVINT1によって伝送される初期化信号が第三トランジスタT3のゲート203gに入力されることで、前フレームで第三トランジスタT3に保持されていたゲート・ソース電圧Vgsがクリアされ、第三トランジスタT3のゲート203gのリセットが実現される。
【0066】
書き込み補償期間P2において、前記第一リセット信号は非アクティブレベルになっており、第二トランジスタT2はオフとなり、ゲート線パターンGATEによって入力されたゲート走査信号はアクティブレベルになっており、第一トランジスタT1及び第四トランジスタT4がオンとなるように制御し、データ信号は、データ線パターンDATAに書き込まれて、前記第四トランジスタT4を介して第三トランジスタT3のソースS3に伝送され、その同時に、第一トランジスタT1及び第四トランジスタT4がオンとなることで、第三トランジスタT3がダイオード構造に形成されるため、第一トランジスタT1、第三トランジスタT3及び第四トランジスタT4が協働して動作することによって、第三トランジスタT3の閾値電圧の補償が実現され、補償時間が十分に長い場合は、第三トランジスタT3のゲート203g電位が最終的にVdata+Vthに達するように制御可能となり、ここで、Vdataはデータ信号電圧値を表し、Vthは第三トランジスタT3の閾値電圧を表す。
【0067】
第二リセット期間P3において、前記ゲート走査信号は非アクティブレベルになっており、第一トランジスタT1及び第四トランジスタT4は、何れもオフとなり、第二リセット信号線RST2によって入力された第二リセット信号はアクティブレベルになっており、第七トランジスタT7がオンとなるように制御し、第二初期化信号線パターンVINT2によって伝送される初期化信号が発光素子OLEDのアノードに入力されて、発光素子OLEDが発光しないように制御する。
【0068】
発光期間P4において、発光制御信号線パターンEMによって書き込まれた発光制御信号はアクティブレベルになっており、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6がオンとなるように制御することで、電源信号線パターンVDDによって伝送される電源信号が第三トランジスタT3のソースS3に入力され、その同時に、第三トランジスタT3のゲート203gがVdata+Vthに維持されているため、第三トランジスタT3はオンとなり、第三トランジスタT3に対応するゲート・ソース電圧はVdata+Vth-VDDとなり、ここで、VDDは電源信号に対応する電圧値であり、当該ゲート・ソース電圧に基づいて発生したドレーン電流は、対応する発光素子OLEDのアノードに流れて、対応する発光素子OLEDが発光するように駆動する。
【0069】
図3に示すように、上記サブ画素駆動回路の製作時に、サブ画素駆動回路に対応する各膜層のレイアウトとしては、ベースから離れる方向に沿って順次に積層して設けられたアクティブ膜層、ゲート絶縁層、第一ゲート金属層、第一層間絶縁層、第二ゲート金属層、第二層間絶縁層、第一ソース・ドレーン金属層及び第三層間絶縁層となる。
【0070】
図4に示すように、アクティブ膜層は、サブ画素駆動回路内の各トランジスタのチャンネル領域(例えば、101pg~107pg)、ソース形成領域(例えば、101ps~107ps)及びドレーン形成領域(例えば、101pd~107pd)を形成するために用いられ、ソース形成領域とドレーン形成領域とに対応するアクティブ膜層は、ドーピング作用があるため、その導電性能が、チャンネル領域に対応するアクティブ膜層よりも優れており、アクティブ膜層は、アモルファスシリコン、ポリシリコン、酸化物半導体材料等を用いて製作可能である。説明すべきなのは、ソース領域及びドレーン領域は、n型不純物又はp型不純物がドープされた領域とされてもよい。
【0071】
また、留意されたいのは、前記ソース形成領域及びドレーン形成領域に対応するアクティブ膜層が、そのまま、対応するソース又はドレーンとされてもよいし、或いは、金属材料を用いて、前記ソース形成領域に接触するソースを製作し、金属材料を用いて、前記ドレーン形成領域に接触するドレーンを製作してもよい。
【0072】
図5に示すように、第一ゲート金属層は、サブ画素駆動回路内の各トランジスタのゲート(例えば、201g~207g)、並びに、表示基板に含まれるゲート線パターンGATE、発光制御信号線パターンEM、第一リセット信号線パターンRST1及び第二リセット信号線パターンRST2等の構造を形成するために用いられ、各サブ画素駆動回路内の第三トランジスタT3のゲート203gは、何れも、当該サブ画素駆動回路内の蓄積コンデンサーCstの第一極板Cst1として兼用される。
【0073】
図6に示すように、第二ゲート金属層は、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2、並びに、表示基板に含まれる第一初期化信号線パターンVINT1及び第二初期化信号線パターンVINT2を形成するために用いられる。
【0074】
図1、
図3及び
図7に示すように、第一ソース・ドレーン金属層は、サブ画素駆動回路内の各トランジスタのソース(例えば、S1~S7)及びドレーン(例えば、D1~D7)、並びに、表示基板に含まれるデータ線パターン(例えば、DATA1及びDATA2)及び電源信号線パターンVDDを形成するために用いられる。
【0075】
より具体的に、引き続き
図3、
図7~
図10を参照して、第一トランジスタT1のゲート201gは、第一チャンネル領域101pgを覆い、第一トランジスタT1のソースS1は、第一ソース形成領域101psに位置し、第一トランジスタT1のドレーンD1は、第一ドレーン形成領域101pdに位置している。
【0076】
第二トランジスタT2のゲート202gは、第二チャンネル領域102pgを覆い、第二トランジスタT2のソースS2は、第二ソース形成領域102psに位置し、第二トランジスタT2のドレーンD2は、第二ドレーン形成領域102pdに位置している。
【0077】
第三トランジスタT3のゲート203g第三チャンネル領域103pgを覆い、第三トランジスタT3のソースS3は、第三ソース形成領域103psに位置し、第三トランジスタT3のドレーンD3は、第三ドレーン形成領域103pdに位置している。
【0078】
第四トランジスタT4のゲート204gは、第四チャンネル領域104pgを覆い、第四トランジスタT4のソースS4は、第四ソース形成領域104psに位置し、第四トランジスタT4のドレーンD4は、第四ドレーン形成領域104pdに位置している。
【0079】
第五トランジスタT5のゲート205gは、第五チャンネル領域105pgを覆い、第五トランジスタT5のソースS5は、第五ソース形成領域105psに位置し、第五トランジスタT5のドレーンD5は、第五ドレーン形成領域105pdに位置している。
【0080】
第六トランジスタT6のゲート206gは、第六チャンネル領域106pgを覆い、第六トランジスタT6のソースS6は、第六ソース形成領域106psに位置し、第六トランジスタT6のドレーンD6は、第六ドレーン形成領域106pdに位置している。
【0081】
第七トランジスタT7のゲート207gは、第七チャンネル領域107pgを覆い、第七トランジスタT7のソースS7は、第七ソース形成領域107psに位置し、第七トランジスタT7のドレーンD7は、第七ドレーン形成領域107pdに位置している。
【0082】
第三トランジスタT3のゲート203gは、蓄積コンデンサーCstの第一極板Cst1として兼用され、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2は、電源信号線パターンVDDに結合される。
【0083】
説明すべきなのは、
図1における接続線401、402及び403は、何れも第一ソース・ドレーン金属層で形成されたものであり、具体的なレイアウトは、
図3及び
図7に示す通りである。
図1における第一コンデンサーC1は寄生コンデンサーであり、
図3に示すように、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2のベース上での正投影と、第四トランジスタT4に対応する第四ドレーン形成領域104pdの下向き延長部分のベース上での正投影とには、重なり領域があり、当該重なり領域は、図示されている第一コンデンサーC1として形成される。
【0084】
また、本開示による表示基板において、それに含まれる複数のサブ画素がアレイをなすように配列されてもよく、前記複数のサブ画素は、複数行のサブ画素及び複数列のサブ画素に分けられ、各行のサブ画素は、何れも、第二方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、各列のサブ画素は、何れも、第一方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、前記第一方向と前記第二方向とが交差するようにされてもよく、前記サブ画素に含まれるゲート線パターンGATE、第一リセット信号線パターンRST1、第一初期化信号線パターンVINT1、発光制御信号線パターンEM、第二リセット信号線パターンRST2及び第二初期化信号線パターンVINT2は、何れも第二方向に伸びてもよく、前記サブ画素に含まれるデータ線パターンDATA及び電源信号線パターンVDDは、何れも第一方向に伸びる。
【0085】
同じ行に位置するゲート線パターンGATEは、一体構造である1本のゲート線として形成されてもく、同じ行に位置する第一リセット信号線パターンRST1は、一体構造である1本の第一リセット信号線として形成されてもよく、同じ行に位置する第一初期化信号線パターンVINT1は、一体構造である1本の第一初期化信号線として形成されてもよく、同じ行に位置する発光制御信号線パターンEMは、一体構造である1本の発光制御信号線として形成されてもよく、同じ行に位置する第二リセット信号線パターンRST2は、一体構造である1本の第二リセット信号線として形成されてもよく、同じ行に位置する第二初期化信号線パターンVINT2は、一体構造である1本の第二初期化信号線として形成されてもよい。同じ列に位置するデータ線パターンDATAは、一体構造である1本のデータ線として形成されてもよく、同じ列に位置する電源信号線パターンVDDは、一体構造である1本の電源信号線として形成されてもよい。
【0086】
サブ画素のレイアウト空間を簡素化するためには、ある行のサブ画素に対応する第二リセット信号線を、隣接する次行のサブ画素に対応する第一リセット信号線として兼用してもよく、同様に、ある行サブ画素に対応する第二初期化信号線を、隣接する次行のサブ画素に対応する第一初期化信号線として兼用してもよい。
【0087】
図3に示すように、いくつかの実施例では、1つのサブ画素に含まれるサブ画素駆動回路を例とすると、第一方向(例えば、Y方向)において、第四トランジスタT4のゲート204g、第一トランジスタT1のゲート201g及び第二トランジスタT2のゲート202gは、何れも、駆動トランジスタのゲート(即ち第三トランジスタT3のゲート203g)の第一側に位置し、第七トランジスタT7のゲート、第六トランジスタT6のゲート206g、第五トランジスタT5のゲートは、何れも、駆動トランジスタのゲートの第二側に位置している。例示的に、前記駆動トランジスタのゲートの第一側及び第二側は、第一方向において駆動トランジスタのゲートの互いに反対する両側であり、更に、駆動トランジスタのゲートの第一側は、駆動トランジスタのゲートの上側であってもよく、駆動トランジスタのゲートの第二側は、駆動トランジスタT1のゲートの下側であってもよい。前記下側について、例えば表示基板のICをボンディングする側は、表示基板の下側となり、駆動トランジスタのゲートの下側は、駆動トランジスタのゲートのICにより近い側となる。前記上側は、下側の反対側であり、例えば駆動トランジスタのゲートのICからより遠い側となる。
【0088】
いくつかの実施例では、
図3に示すように、第二方向(例えば、X方向)において、第四トランジスタT4のゲート204g及び第五トランジスタT5のゲート205gは、何れも駆動トランジスタのゲートの第三側に位置し、第一トランジスタT1のゲート201g及び第六トランジスタT6のゲート206gは、何れも駆動トランジスタT1のゲートの第四側に位置している。例示的に、駆動トランジスタのゲートの第三側及び第四側は、第二方向Xにおいて駆動トランジスタのゲートの互いに反対する両側であり、更に、駆動トランジスタのゲートの第三側は、駆動トランジスタのゲートの左側であってもよく、駆動トランジスタのゲートの第四側は、駆動トランジスタのゲートの右側であってもよい。前記左側及び右側について、例えば同じサブ画素では、第一データ線パターンDATA1は、電源信号線パターンVDDの左側にあり、電源信号線パターンVDDは、第一データ線パターンDATA1の右側にある。
【0089】
図3及び
図8を参照して、本開示の実施例は、ベース50、及び前記ベース50上にアレイ配列された複数のサブ画素を含む表示基板であって、前記サブ画素は、
第一方向に伸びるデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA1)と、
前記第一方向と交差する第二方向に伸びる部分を含み、固定電位を持つ初期化信号を伝送するための初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)と、
駆動トランジスタ(例えば、
図3におけるT3)と、前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一トランジスタT1と、前記初期化信号線パターンに結合された第一シールド部材404とを含むサブ画素駆動回路であって、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影は、前記第一トランジスタT1の前記ベース50上での正投影と、ターゲットデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA2)の前記ベース50上での正投影との間に位置し、前記第二方向において当該サブ画素に隣接する次のサブ画素には、前記ターゲットデータ線パターンが含まれるサブ画素駆動回路と
を含む、表示基板を提供している。
【0090】
具体的に、上記表示基板は、一般的に、アレイ配列された複数のサブ画素を含み、各サブ画素は何れも、第一方向に伸びるデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA1)と、少なくとも一部が第二方向に伸びる初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)とを含み、前記データ線パターンは、データ信号を伝送するためのもので、前記初期化信号線パターンは、固定電位を持つ初期化信号を伝送するためのものであり、例示的に、前記第一方向にY方向が含まれ、前記第二方向にX方向が含まれる。
【0091】
前記ターゲットデータ線パターンは、前記第二方向において現サブ画素に隣接する次のサブ画素に含まれるデータ線パターンである。
【0092】
各々のサブ画素は、サブ画素駆動回路、及び前記サブ画素駆動回路と一対一で対応する発光素子を更に含み、発光素子は、積層して設けられたアノード、有機発光材料層及びカソードを含み、そのアノードが、対応するサブ画素駆動回路に結合され、サブ画素駆動回路によって供給された駆動信号の駆動の下で、発光素子の発光が実現される。
【0093】
より具体的に、
図1、
図3及び
図4に示すように、サブ画素駆動回路が上記の7T1Cを含む場合を例とすると、第三トランジスタT3(即ち前記駆動トランジスタ)のゲート203gは、接続線401を介して第一トランジスタT1のドレーンD1に結合され、第三トランジスタT3のドレーンD3が第一トランジスタT1のソースS1に結合される。X方向において、前記第一トランジスタT1の第一チャンネル領域101pgの前記ベース50上での正投影と、前記ターゲットデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA2)の前記ベース50上での正投影との間の最小距離は、第三トランジスタT3の第三チャンネル領域103pgの前記ベース50上での正投影と、前記ターゲットデータ線パターンの前記ベース50上での正投影との間の最小距離よりも小さい。留意されたいのは、上記チャンネル領域(例えば、第一チャンネル領域101pg及び第三チャンネル領域103pg)の前記ベース50上での正投影と、前記ターゲットデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA2)の前記ベース50上での正投影との間の最小距離とは、当該チャンネル領域の前記ベース50上での正投影における前記ターゲットデータ線パターンに最も近い境界と、前記ターゲットデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA2)の前記ベース50上での正投影との間の最小距離を意味する。
【0094】
上記構造のサブ画素駆動回路では、ターゲットデータ線パターンによって伝送されるデータ信号に変化が生じると、第一トランジスタT1の性能に影響を与えることになり、第一トランジスタT1が接続線401を介して第三トランジスタT3に結合されているため、更に第三トランジスタT3の動作性能に影響を与えてしまう。
【0095】
これに対して、本開示の実施例は、前記サブ画素駆動回路内に、前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)に結合された第一シールド部材404を設け、第一シールド部材404に、前記初期化信号と同じ固定電位を持たせるとともに、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影が、前記第一トランジスタT1の前記ベース50上での正投影と、ターゲットデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA2)の前記ベース50上での正投影との間に位置するように設けることによって、第一シールド部材404は、ターゲットデータ線パターンで伝送される信号の変化による第一トランジスタT1の性能への影響を低減し、更に、駆動トランジスタのゲート(即ち203g)及びターゲットデータ線パターンとの間のカップリングの影響を低減し、垂直クロストークの問題を軽減することができるため、表示基板は、表示に用いられるときに、より良好な表示効果が得られる。
【0096】
また、上記のように前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとを結合することで、第一シールド部材404に固定電位を持たせているだけではなく、初期化信号線パターンの電圧の強化も実現しており、初期化信号線パターンで伝送される初期化信号の電圧をより安定させるため、サブ画素駆動回路の動作性能に更に寄与する。
【0097】
留意されたいのは、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとを結合することに加え、第一シールド部材404と前記サブ画素に含まれる電源信号線パターンVDDとを結合することで、前記第一シールド部材404に、電源信号線パターンVDDによって伝送される電源信号と同じ固定電位を持たせるようにしてもよい。
【0098】
図27に示すように、前記駆動トランジスタの第二極(即ち第三トランジスタT3のドレーンD3)の前記ベース上での正投影と、前記第一シールド部材404の前記ベース上での正投影との間の最小直線距離をL1とし、前記駆動トランジスタの第二極の前記ベース上での正投影と、前記隣接するサブ画素内のデータ線パターンDATA2の前記ベース上での正投影との間の最小直線距離をL2とする。
【0099】
前記駆動トランジスタのチャンネル(即ち第三チャンネル領域103pg)の第二方向での長さをL3とし、L1≦L2≦L3である。
【0100】
図28に示すように、前記駆動トランジスタの第二極と、前記隣接するサブ画素内のデータ線パターン(例えば、DATA2)との間の最小直線距離をL4とし、前記駆動トランジスタの第二極と、前記第一シールド部材との間の最小直線距離をL5とし、L5<L4である。
【0101】
図27に示すように、前記駆動トランジスタの第二極における、前記第一シールド部材404とオーバーラップしていない部分について、その前記第一方向に伸びる長さをL6とし、前記第一シールド部材404について、その前記第一方向に伸びる長さをL7とし、L6≦L7である。
【0102】
図27に示すように、前記第一トランジスタT1のアクティブ層と、前記駆動トランジスタ(即ち第三トランジスタT3)のアクティブ層とは、同じ層に設けられ、且つ一体構造であり、同一パターン構成プロセスで形成可能である。
【0103】
前記駆動トランジスタの第二極と、前記第六導体パターンとは、同じ層に設けられ、且つ一体構造である。前記第二シールド部材301は、前記第一トランジスタT1のアクティブ層と前記第一シールド部材404との間に位置しているため、前記第一シールド部材404から前記駆動トランジスタの第二極までの最小直線距離は、前記第二シールド部材301から前記第六導体パターンまでの最小直線距離よりも大きい。
【0104】
前記第一シールド部材404と、隣接するサブ画素内のデータ線パターン(例えば、DATA2)とは、同じ層に設けられ、同一パターン構成グプロセスで形成可能である。前記第一シールド部材404における前記第一方向に伸びる部分と、前記第二シールド部材301との間の最小直線距離は、隣接するサブ画素内のデータ線パターンと、前記第二シールド部材301との間の最小直線距離よりも小さい。
【0105】
上記のような前記第一シールド部材404と前記電源信号線パターンVDDとを結合する方式では、前記第一シールド部材404が固定の電位を有することを保証できるが、電源信号線パターンVDDによって発生する寄生コンデンサーが増えてしまうため、電源信号線パターンVDDのRC負荷が大きくなり、垂直クロストーク現象の軽減に不利である。
【0106】
図3に示すように、いくつかの実施例において、前記第一トランジスタT1のゲート201gと前記ゲート線パターンGATEとは一体構造であり、前記第一トランジスタT1のゲート201gは、当該一体構造内の、前記ベースに垂直な方向においてアクティブ膜層とオーバーラップ領域を形成可能な部分である。
【0107】
図3に示すように、いくつかの実施例において、前記複数のサブ画素は、複数行のサブ画素を含み、各行のサブ画素は、何れも、前記第二方向に並ぶ複数の前記サブ画素を含み、同じ行のサブ画素に位置する前記初期化信号線パターンが順次に結合されて当該行サブ画素に対応する初期化信号線を形成し、前記第一シールド部材404は、前記第一方向に伸び、少なくとも1本の前記初期化信号線に結合される。
【0108】
具体的に、前記複数のサブ画素は、複数行のサブ画素及び複数列のサブ画素に分けられ、各行のサブ画素は、何れも、第二方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、各列のサブ画素は、何れも、第一方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、前記第一方向と前記第二方向とが交差するようにされてもよく、同じ行のサブ画素に位置する前記初期化信号線パターン順次に結合されて当該行サブ画素に対応する1本の初期化信号線を形成する。
【0109】
上記のように、前記第一シールド部材404が前記第一方向に伸び、少なくとも1本の前記初期化信号線に結合されるように設けることによって、第一シールド部材404は、ターゲットデータ線パターンで伝送される信号の変化による第一トランジスタT1の性能への影響を低減し、更に、駆動トランジスタのゲート(即ち203g)及びターゲットデータ線パターンとの間のカップリングの影響を低減し、垂直クロストークの問題を軽減することができるため、表示基板は、表示に用いられるときに、より良好な表示効果が得られるだけではなく、初期化信号線の電圧の強化も実現しており、初期化信号線で伝送される初期化信号の電圧をより安定させるため、サブ画素駆動回路の動作性能により寄与する。
【0110】
図9に示すように、いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404は、それと隣接する2本の前記初期化信号線に結合される。
【0111】
具体的に、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線とが結合されるように設けると、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線との結合方式、及び前記第一シールド部材404の具体的な構造と設け方は、何れも様々であり、例示的には、
図3に示すように、前記第一シールド部材404が、それと隣接する2本の前記初期化信号線にそれぞれ結合されるように設けてもよく、このような設け方によれば、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影は、前記第一トランジスタT1の前記ベース50での正投影と、前記ターゲットデータ線パターンの前記ベース50での正投影との間に位置するだけではなく、接続線401の前記ベース50上での正投影と、前記ターゲットデータ線パターンの前記ベース50上での正投影との間に位置することもでき、それに、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影は、前記駆動トランジスタ(即ち第三トランジスタT3)の前記ベース50上での正投影と、前記ターゲットデータ線パターンの前記ベース50上での正投影との間に位置することができる。
【0112】
上記の設け方によると、前記ターゲット信号線パターンと前記第一トランジスタT1との間に発生する第一クロストーク、及び前記ターゲット信号線パターンと接続線401との間に発生する第二クロストークを好適に低減しているため、上記第一クロストーク及び第二クロストークによる駆動トランジスタへの間接クロストークが低減する。また、上記の設け方に従っては、前記ターゲット信号線パターンと前記駆動トランジスタとの間に発生する直接クロストークを低減しているため、表示基板の動作性能がより良好に保証される。
【0113】
引き続き
図3を参照して、いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404と、前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)とは、異なる層に設けられ、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影と、前記初期化信号線パターンの前記ベース上での正投影とには、第一重なり領域があり、前記第一シールド部材404は、前記第一重なり領域に設けられた第一スローホールを介して前記初期化信号線パターンに結合される。
【0114】
具体的に、前記第一シールド部材404は、前記初期化信号線パターンと同じ層に設けられてもよいし、異なる層に設けられてもよく、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとが異なる層に設けられた場合、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影と、前記初期化信号線パターンの前記ベース50上での正投影とに、何れも第一重なり領域があるように設けてもよく、そうすれば、前記第一重なり領域に第一スローホールを設けることで、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線との間の結合を実現できる。
【0115】
説明すべきなのは、上記の「前記第一シールド部材404は、前記初期化信号線パターンと同じ層に設けられてもよい」ことは、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとは、同じ水平面に位置するケースと、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとは、同じ層の膜層に位置するケースと、前記第一シールド部材404及び前記初期化信号線パターンは、何れも、同じ層絶縁層の、ベースとは反対側の表面に設けられるケースと、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとは、1回のパターン構成グプロセスで形成されるケース等の様々なケースのうち、少なくとも1つを含む。
【0116】
上記の「前記第一シールド部材404は、前記初期化信号線パターンと異なる層に設けられてもよい」ことは、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとは、同じ層の膜層に位置しないケースと、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとは、1回のパターン構成グプロセスで形成できないケース等の様々なケースのうち、少なくとも1つを含む。
【0117】
いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404と前記データ線パターン(例えば、
図3におけるDATA1)とが同じ材料で設けられるように設けてもよい。
【0118】
いくつかの実施例において、前記表示基板は、第一層間絶縁層を含み、前記第一シールド部材404及び前記データ線パターン(例えば、
図3におけるDATA1)は、何れも、前記第一層間絶縁層の、前記ベースとは反対側の表面に位置するように設けてもよい。
【0119】
具体的に、上記の設け方に従って前記第一シールド部材404を設ければ、1回のパターン構成グプロセスで、前記第一シールド部材404と前記データ線パターンとを前記第一層間絶縁層の、前記ベースとは反対側の表面に同時に形成でき、前記第一シールド部材404を製作するために別途のパターン構成グプロセスを追加することが回避されるため、表示基板の製作フローが好適に簡素化され、製作コストが節約される。
【0120】
図3に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素駆動回路は、前記駆動トランジスタのゲートに結合された第二トランジスタT2を更に含み、前記第二トランジスタT2は、
第一半導体パターン、第二半導体パターン、及び、前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンにそれぞれ結合された第三導体パターンであって、その導電性能が、前記第一半導体パターンの導電性能及び前記第二半導体パターンの導電性能よりも優れる第三導体パターンと、
互いに結合された第一ゲートパターン及び第二ゲートパターンであって、前記第一ゲートパターンの前記ベース50上での正投影は、前記第一半導体パターンの前記ベース50上での正投影と部分的に重なり、前記第二ゲートパターンの前記ベース50上での正投影は、前記第二半導体パターンの前記ベース50上での正投影と部分的に重なる第一ゲートパターン及び第二ゲートパターンとを含み、
前記第三導体パターンの前記ベース50上での正投影と、前記第一ゲートパターンの前記ベース50上での正投影と、前記第二ゲートパターンの前記ベース50上での正投影とは、何れも重ならず、
前記第三導体パターンの前記ベース50上での正投影は、前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0121】
具体的に、
図7に示すように、上記第二トランジスタT2は、ダブルゲート構造であり、それに含まれる前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンは、前記第二トランジスタT2のチャンネル領域(
図7における符号102pgの位置に対応する)として形成される一方で、それに含まれる前記第三導体パターン102pxは、ドーピングされているため、その導電性能が前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンよりも優れており、前記第二トランジスタT2に含まれる第一ゲートパターン及び第二ゲートパターンは、前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンを一対一で対応するように覆っており、共同で前記第二トランジスタT2のゲート202gとされ得る。
【0122】
上記構造の第二トランジスタT2では、前記第三導体パターン102pxは、良好な導電性能を有し、且つゲートパターンによって覆われていないため、その付近にある他の導電パターンとカップリングされてクロストーク現象が発生し易い。上記実施例による技術案において、前記第三導体パターンの前記ベース50上での正投影と、前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)の前記ベース50上での正投影とが、少なくとも部分的に重なるように設けることによって、前記初期化信号線パターンは、前記第三導体パターン102pxを遮ることができ、そして、前記初期化信号線パターンで伝送されるのが、固定電位を持つ初期化信号であるため、前記第三導体パターン102pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0123】
図4に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素駆動回路は、前記第一半導体パターンから伸びた第一延伸部を更に含み、前記第一延伸部の導電性能は、前記第一半導体パターンよりも優れており、前記第一延伸部は、第一部分61、第二部分62及び第三部分63を含み、前記第一部分61及び前記第三部分63は、何れも前記第一方向に伸び、前記第二部分62は前記第二方向に伸び、前記第二部分62の一端が前記第一部分61に結合され、前記第二部分62の他端が前記第三部分63に結合され、前記第三部分63における前記第二部分62から遠い端が前記第一トランジスタT1に結合される。
【0124】
具体的に、前記第一延伸部は、前記第一半導体パターンと、1回のパターン構成グプロセスで製作され、前記第一半導体パターンが形成された後、当該第一延伸部の導電性能が前記第一半導体パターンよりも優れるように当該第一延伸部に対してドーピングを行ってもよい。
【0125】
第一シールド部材404を追加した後、前記第一延伸部を上記構造になるように設けることで、第二トランジスタT2が前記第一延伸部を介して第一トランジスタT1及び駆動トランジスタのゲートにそれぞれ結合されるようにした場合、ターゲットデータ線パターンで伝送される信号の変化による第一トランジスタT1の性能、及び第二トランジスタT2の性能への影響の低減により寄与し、更に、駆動トランジスタのゲート(即ち203g)及びターゲットデータ線パターンとの間のカップリングの影響が低減され、垂直クロストークの問題が軽減されるため、表示基板は、表示に用いられるとき、より良好な表示効果が得られる。
【0126】
図3及び
図4に示すように、いくつかの実施例において、前記第一トランジスタT1は、
第四半導体パターン、第五半導体パターン、及び、前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンにそれぞれ結合された第六導体パターンであって、その導電性能が前記第四半導体パターンの導電性能及び前記第五半導体パターンの導電性能よりも優れる第六導体パターンと、
互いに結合された第三ゲートパターン及び第四ゲートパターンであって、前記第三ゲートパターンの前記ベース50上での正投影は、前記第四半導体パターンの前記ベース50上での正投影と部分的に重なり、前記第四ゲートパターンの前記ベース50上での正投影は、前記第五半導体パターンの前記ベース50上での正投影と部分的に重なる第三ゲートパターン及び第四ゲートパターンとを含み、
前記第六導体パターンの前記ベース50上での正投影と、前記第三ゲートパターンの前記ベース50上での正投影と、前記第四ゲートパターンの前記ベース50上での正投影とは、何れも重ならない。
【0127】
具体的に、
図4に示すように、前記第一トランジスタは、ダブルゲート構造であり、それに含まれる前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンは、前記第一トランジスタのチャンネル領域(
図4における符号101pgに対応する)として形成される一方で、それに含まれる前記第六導体パターン101pxは、ドーピングされているため、その導電性能が前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンよりも優れており、前記第一トランジスタに含まれる第三ゲートパターン及び第四ゲートパターンは、前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンを一対一で対応するように覆っており、共同で前記第一トランジスタT1のゲート201gとされ得る。
【0128】
図10に示すように、いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影は、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0129】
具体的に、上記構造の第一トランジスタT1では、前記第六導体パターン101pxは、良好な導電性能を有し、且つゲートパターンによって覆われていないため、その付近にある他の導電パターンとカップリングされてクロストーク現象が発生し易い。上記実施例による技術案において、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影と、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影とが、少なくとも部分的に重なるように設けることによって、前記第一シールド部材404は、前記第六導体パターン101pxを遮ることができ、そして、前記第一シールド部材404が固定電位を持つため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0130】
図11、
図12及び
図13に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素駆動回路は、前記第一シールド部材404に結合された第二シールド部材301を更に含み、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影は、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0131】
具体的に、上記のように、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影と、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影とが、少なくとも部分的に重なるように設けることによって、前記第二シールド部材301は、前記第六導体パターン101pxを遮ることができ、そして、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404とが結合されることで前記第二シールド部材301が固定電位を持つため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0132】
従って、上記実施例による表示基板において、前記第一シールド部材404及び前記第二シールド部材301が、何れも固定電位を持つため、第一トランジスタT1とターゲットデータ線パターン(例えば、DATA2)との間に寄生コンデンサーが形成されることをより好適に防止又は低減され、垂直クロストークの欠陥が効果的に防止又は低減される。
【0133】
更に、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影によって、前記第六導体パターンの前記ベース50上での正投影の全体が覆われるように設けてもよい。
【0134】
具体的に、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影によって、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影の全体が覆われるように設けることで、前記第二シールド部材301は、前記第六導体パターン101pxを完全に遮ることができるため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用が最大限に低減され、表示基板の動作安定性がより好適に向上する。
【0135】
いくつかの実施例において、前記第二シールド部材301は、前記第一シールド部材404と異なる層に設けられ、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影と、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影とには、第二重なり領域があり、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404とは、前記第二重なり領域に設けられた第二スローホールを介して結合される。
【0136】
具体的に、前記第二シールド部材301は、前記第一シールド部材404と同じ層に設けられてもよいし、異なる層に設けられてもよく、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404とが異なる層に設けられる場合、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影と、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影とに、第二重なり領域があるように設けてもよく、そうすれば、前記第二重なり領域に第二スローホールを設けることで、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404との間の前記第二スローホールを介した結合を実現できる。
【0137】
いくつかの実施例において、前記第二シールド部材301と前記初期化信号線パターンとが同じ材料で設けられるように設けてもよい。
【0138】
いくつかの実施例において、前記表示基板は、第二層間絶縁層を更に含み、前記第二シールド部材301及び前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)は、何れも前記第二層間絶縁層の、前記ベースとは反対側の表面に位置するように設けてもよい。
【0139】
具体的に、上記のように、前記第二シールド部材301と前記初期化信号線パターンとが同じ材料で設けられ、前記第二シールド部材301及び前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)が、何れも前記第二層間絶縁層の、前記ベースとは反対側の表面に位置するように設けることによって、前記第二シールド部材301と前記初期化信号線パターンとは、同一パターン構成グプロセスで同時に形成でき、前記第二シールド部材301の製作専用の製作プロセスを別途に追加することが回避されるため、表示基板の製作フローが好適に簡素化され、生産コストが節約される。
【0140】
図3に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素は、電源信号線パターンVDDを更に含み、前記電源信号線パターンVDDは、前記第一方向に伸びる部分を含み、前記サブ画素駆動回路は、蓄積コンデンサーCstを更に含み、前記蓄積コンデンサーCstの第一極板Cst1が前記駆動トランジスタのゲートとして兼用され、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2が前記電源信号線パターンVDDに結合され、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2が、前記第二層間絶縁層の、前記ベースとは反対側の表面に位置する。
【0141】
具体的に、前記サブ画素駆動回路に含まれる蓄積コンデンサーCstは、第一極板Cst1及び第二極板Cst2を有し、前記第一極板Cst1と前記第二極板Cst2とが対向するように設けられ、且つ前記第一極板Cst1が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記第二極板Cst2が前記電源信号線パターンVDDに結合される。当該蓄積コンデンサーCstのレイアウト時に、前記第一極板Cst1をそのまま前記駆動トランジスタのゲートとして兼用することが可能であるため、蓄積コンデンサーCstと駆動トランジスタのゲートとの結合の実現が保証されるとともに、サブ画素駆動回路に占められる空間が縮小され、表示基板の解像度の向上により寄与する。また、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2が、前記第二層間絶縁層の、前記ベースとは反対側の表面に位置するように設けることによって、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2と、前記第二シールド部材301及び前記初期化信号線パターンとは、同一パターン構成グプロセスで同時に形成でき、表示基板の製作フローが好適に簡素化され、生産コストが節約される。
【0142】
図14に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素は、前記第一方向と交差する第二方向に伸びるリセット信号線パターン(例えば、
図3におけるRST1)を更に含み、前記サブ画素駆動回路は、
第一導電接続部405であって、その前記ベース50上での正投影によって、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影の少なくとも一部が覆われる第一導電接続部405と、
第一極(例えば、ソースS2)が前記第一導電接続部405を介して前記初期化信号線パターン(例えば、VINT1)に結合され、第二極(例えば、ドレーンD2)が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、ゲート202gが前記リセット信号線パターン(例えば、RST1)に結合される第二トランジスタT2と
を更に含む。
【0143】
具体的に、前記第一導電接続部405は、金属材料を用いて製作可能であり、データ線パターンと同一パターン構成グプロセスで形成可能である。
【0144】
上記のように、前記第一導電接続部405の前記ベース50上での正投影によって、前記第六導体パターン101pxの、前記ベース50上での正投影の少なくとも一部が覆われるように設けることで、前記第一導電接続部405は、前記第六導体パターン101pxを遮ることができ、そして、前記第一導電接続部405と前記初期化信号線パターンとが結合されることで前記第一導電接続部405が固定電位を持つため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0145】
図3に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素は、ゲート線パターンGATE、発光制御信号線パターンEM、リセット信号線パターン(例えば、
図3におけるRST1)及び電源信号線パターンVDDを更に含み、前記ゲート線パターンGATE、前記発光制御信号線パターンEM及び前記リセット信号線パターンは、何れも前記第二方向に伸び、前記電源信号線パターンVDDは、前記第一方向に伸びる部分を含み、
前記サブ画素駆動回路は、第二トランジスタT2、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6及び第七トランジスタT7を更に含み、
前記駆動トランジスタのゲート(例えば、第三トランジスタT3のゲート203g)が前記第一トランジスタT1の第二極に結合され、前記駆動トランジスタの第一極が前記第五トランジスタT5の第二極に結合され、前記駆動トランジスタの第二極が前記第一トランジスタT1の第一極に結合され、
前記第一トランジスタT1のゲート201gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、
前記第二トランジスタT2のゲート202gが前記リセット信号線パターンに結合され、前記第二トランジスタT2の第一極が前記初期化信号線パターンに結合され、前記第二トランジスタT2の第二極が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、
前記第四トランジスタT4のゲート204gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、前記第四トランジスタT4の第一極が前記データ線パターン(例えば、
図3におけるDATA1)に結合され、前記第四トランジスタT4の第二極が前記駆動トランジスタの第一極に結合され、
前記第五トランジスタT5のゲート205gが前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第五トランジスタT5の第一極が前記電源信号線パターンVDDに結合され、
前記第六トランジスタT6のゲート206gが前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第六トランジスタT6の第一極が前記駆動トランジスタの第二極に結合され、前記第六トランジスタT6の第二極が前記サブ画素内の発光素子に結合され、
前記第七トランジスタT7のゲート207gが、前記第一方向において隣接する次のサブ画素に含まれるリセット信号線パターン(例えば、RST2)に結合され、前記第七トランジスタT7の第一極が、当該次のサブ画素に含まれる初期化信号線パターン(例えば、VINT2)に結合され、前記第七トランジスタT7の第二極が前記サブ画素内の発光素子に結合される。
【0146】
具体的に、上記表示基板において、それに含まれる複数のサブ画素がアレイをなすように配列されてもよく、前記複数のサブ画素は、複数行のサブ画素及び複数列のサブ画素に分けられ、各行のサブ画素は、何れも、第二方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、各列のサブ画素は、何れも、第一方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、前記第一方向と前記第二方向とが交差する。
【0147】
説明すべきなのは、前記第一方向において隣接する上記次のサブ画素とは、当該第七トランジスタT7と同じ列に位置し、且つ隣接する次のサブ画素である。
【0148】
前記サブ画素及びそれに含まれるサブ画素駆動回路を上記構造になるように設ければ、サブ画素駆動回路の動作性能が保証されるという前提の下で、前記サブ画素駆動回路に占められるレイアウト空間を効果的に低減することができ、表示基板の解像度の向上に寄与する。
【0149】
説明すべきなのは、前記サブ画素駆動回路に含まれる各トランジスタのゲートと、それに結合される機能パターンとは、一体構造として形成されてもよく、例示的に、第一トランジスタのゲート及び第四トランジスタのゲートは、何れも、対応して結合されるゲート線パターンと一体構造になり、第五トランジスタのゲート及び第六トランジスタのゲートは、何れも、対応して結合される発光制御信号線パターンと一体構造になり、第二トランジスタのゲート及び第七トランジスタのゲートは、対応して結合されるリセット信号線パターンと一体構造になる。
【0150】
また、前記第一トランジスタT1は、前記駆動トランジスタ(例えば、第三トランジスタT3)に対して閾値補償を行うためのものであり、前記第二トランジスタT2は、前記駆動トランジスタのゲートをリセットするためのものであり、前記第四トランジスタT4は、前記データ線パターンによって伝送されたデータ信号を書き込むためのものであり、前記第五トランジスタT5は、電源信号線パターンによって伝送された電源信号を前記駆動トランジスタの第一極に書き込むためのものであり、前記第六トランジスタT6は、対応する発光素子が発光するかどうかを制御するためのものであり、前記第七トランジスタT7は、前記発光素子のアノードをリセットするためのものである。
【0151】
いくつかの実施例において、前記サブ画素は、ゲート線パターンGATE、発光制御信号線パターンEM、リセット信号線パターンRST及び電源信号線パターンVDDを更に含み、前記ゲート線パターンGATE、前記発光制御信号線パターンEM及び前記リセット信号線パターンRSTは、何れも前記第二方向に伸び、前記電源信号線パターンVDDは、前記第一方向に伸びる部分を含み、前記第一シールド部材404の、前記ベース50上での正投影は、前記ゲート線パターンGATEの前記ベース50上での正投影、及び前記発光制御信号線パターンEMの前記ベース50上での正投影と、それぞれ部分的にオーバーラップしている。
【0152】
具体的に、前記第一シールド部材404を上記方式に従ってレイアウトすることによって、前記第一シールド部材404は、前記第一トランジスタT1、前記駆動トランジスタの両方を前記ターゲットデータ線パターン(例えば、DATA2)から分離することができるため、前記ターゲットデータ線パターンにおけるデータ信号の変化による前記第一トランジスタT1及び前記駆動トランジスタへのクロストークの低減により寄与する。
【0153】
いくつかの実施例において、前記第七トランジスタT7の第二極と、前記サブ画素内の発光素子との結合方式は様々であり、例示的に、前記発光素子のアノードの前記ベース上での正投影と、前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影とはオーバーラップしており、前記発光素子のアノードは、当該オーバーラップ箇所に設けられたスローホールを介して前記第七トランジスタT7の第二極に結合可能であるか、或いは、前記発光素子のアノードの前記ベース上での正投影と、前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影とは、オーバーラップしておらず、前記サブ画素駆動回路は、第二導電接続部406及び第三導電接続部407を更に含み、前記発光素子のアノードの前記ベース上での正投影と、前記第三導電接続部407の第一端の前記ベース上での正投影とは、オーバーラップしており、前記発光素子のアノードは、当該オーバーラップ箇所におけるスローホールを介して前記第三導電接続部407の第一端に結合され、第三導電接続部407の第二端と第二導電接続部406の第一端とはオーバーラップしており、当該オーバーラップ箇所におけるスローホールを介して、第三導電接続部407の第二端と第二導電接続部406の第一端との結合が実現され、前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影と、前記第二導電接続部406の第二端の前記ベース上での正投影とは、オーバーラップしており、前記第七トランジスタT7の第二極は、当該オーバーラップ箇所におけるスローホールを介して前記第二導電接続部406の第二端に結合され、以上より、前記発光素子のアノードが前記第二導電接続部406及び第三導電接続部407を介して前記第七トランジスタT7の第二極に結合可能であることは、実現される。
【0154】
前記発光素子のアノードが前記第二導電接続部406及び第三導電接続部407を介して前記第七トランジスタT7の第二極に結合されるように設ける場合、前記第二導電接続部406は、前記第一方向に伸びる部分を含んでもよく、前記発光素子のアノードは、それに対応するサブ画素内の発光制御信号線パターンの上側に位置してもよく、前記第七トランジスタT7の第二極は、それに対応するサブ画素内の発光制御信号線パターンの下側に位置してもよい。
【0155】
図15及び
図24に示すように、図示されている3色のサブ画素を例として、当該3色のサブ画素の構造を説明する。
【0156】
第一色のサブ画素内の発光素子は、ベースから離れる方向に沿って順次に積層して設けられた第一アノード601、第一有機発光材料層及び第一カソードを含み、第一アノード601の前記ベース上での正投影と、対応する前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影とは、部分的にオーバーラップしており、前記第一アノード601は、当該オーバーラップ箇所におけるスローホールを介して、対応する前記第七トランジスタT7の第二極に結合される。
【0157】
第二色のサブ画素内の発光素子は、ベースから離れる方向に沿って順次に積層して設けられた第二アノード602、第二有機発光材料層及び第二カソードを含み、第二アノード602の前記ベース上での正投影と、対応する前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影とは、オーバーラップしておらず、前記第二色のサブ画素内のサブ画素駆動回路は、第二導電接続部406及び第三導電接続部407を更に含み、前記第二アノード602は、第二導電接続部406及び第三導電接続部407を介して、対応する前記第七トランジスタT7の第二極に結合される。
【0158】
第三色のサブ画素内の発光素子は、ベースから離れる方向に沿って順次に積層して設けられた第三アノード603、第三有機発光材料層及び第三カソードを含み、第三アノード603の前記ベース上での正投影と、対応する前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影とは、部分的にオーバーラップしており、前記第三アノード603は、当該オーバーラップ箇所におけるスローホールを介して、対応する前記第七トランジスタT7の第二極に結合される。
【0159】
例えば、
図15に示すように、各色のサブ画素の有機発光素子のアノードは、何れも本体電極及び接続電極を含み、且つ本体電極の形状は、何れも六角形である。
【0160】
図15に示すように、第一色のサブ画素の第一アノード601は、第一本体電極6011及び第一接続電極6012を含み、第一本体電極6011と第一接続電極6012とは、一体構造とされ、且つ第一接続電極6012は、接続孔を介して、第一色のサブ画素の第七トランジスタT7の第二極に繋げられるようにしてもよい。第二色のサブ画素の第二アノード602は、第二本体電極6021及び第二接続電極6022を含み、第二本体電極6021と第二接続電極6022とは、一体構造とされ、且つ第二接続電極6022は、第二導電接続部406及び第三導電接続部407を介して、第二色のサブ画素の第七トランジスタT7の第二極に繋げられるようにしてもよい。第三色のサブ画素の第三アノード603は、第三本体電極6031及び第三接続電極6032を含み、第三本体電極6031と第三接続電極6032とは、一体構造とされ、且つ第三接続電極6032は、接続孔を介して、第三色のサブ画素の第七トランジスタT7の第二極に繋げられるようにしてもよい。
【0161】
例えば、第一色のサブ画素の第一接続電極6012は、X方向において、第一本体電極6011の中心に対して当該サブ画素の画素回路のデータ線パターンから遠い側に位置し、且つY方向において、第一本体電極6011の中心に対して当該サブ画素の画素回路の発光制御信号線から遠い側に位置している。例えば、第一色のサブ画素の第一接続電極6012と第一本体電極6011とは、Y方向に配列され、第一接続電極6012は、第一本体電極6011の右下隅に位置している。例えば、第二色のサブ画素の第二接続電極6022は、X方向において、第二本体電極6021の中心に対して当該サブ画素の画素回路のデータ線から遠い側に位置し、且つY方向において、第二本体電極6021の中心に対して当該サブ画素の画素回路の発光制御信号線に近い側に位置している。例えば、第二色のサブ画素の第二接続電極6022と第二本体電極6021とは、Y方向に配列され、第二接続電極6022は、第一本体電極1231の右下隅に位置している。例えば、第三色のサブ画素の第三接続電極6032と第三本体電極6031とは、X方向に配列され、第三接続電極6032は、第三本体電極6031の右側、即ち当該サブ画素の画素回路の、シールド線に近い側に近づく。
【0162】
図15に示すように、第一色のサブ画素の第一アノード601の第一本体電極6011は、第一色のサブ画素の駆動トランジスタを覆っており、第二色のサブ画素の第二アノード602の第二本体電極6021と、第二色のサブ画素の駆動トランジスタとは、ほぼオーバーラップしていないか、或いは部分的にオーバーラップしており、第三色のサブ画素の第三アノード603の第三本体電極6031と、第三色のサブ画素の駆動トランジスタとは、オーバーラップしていない。
【0163】
図15に示すように、第一色のサブ画素601(例えば青のサブ画素)の第一本体電極6011と、ゲート線パターン及び発光制御信号線パターンとは、オーバーラップしており、第二色のサブ画素(例えば赤のサブ画素)の第二本体電極6021と、ゲート線パターン及びリセット信号線パターンとは、オーバーラップしており、第三色のサブ画素(例えば緑のサブ画素)の第三本体電極6031と、発光制御信号線パターン、次行のサブ画素駆動回路のリセット信号線パターン、及び次行のサブ画素駆動回路の初期化信号線パターンとは、オーバーラップしている。例えば第三色のサブ画素(例えば緑のサブ画素)の第三本体電極6031と、次行であって、それに隣接する第一色のサブ画素(例えば青のサブ画素)の画素駆動回路領域とは、オーバーラップしている。
【0164】
例えば、第一色のサブ画素601の第一本体電極6011と、隣接する第三色のサブ画素の駆動トランジスタの部分とは、オーバーラップしており、且つ第一色のサブ画素601の第一本体電極6011は、そのサブ画素駆動回路内のデータ線パターン、第一シールド部材404及び隣接する第二色のサブ画素のサブ画素駆動回路内のデータ線パターンの何れとも、オーバーラップしている。第二色のサブ画素の第二本体電極6021は、そのサブ画素駆動回路内のデータ線パターンとオーバーラップしない一方で、そのサブ画素駆動回路内の電源信号線パターン、並びに隣接する第三色のサブ画素のサブ画素駆動回路内の電源信号線パターン及びデータ線パターンの何れともオーバーラップしている。第三色のサブ画素の第三本体電極6031は、そのサブ画素駆動回路内のデータ線パターン及び電源信号線パターンの何れともオーバーラップするとともに、隣接する第二色のサブ画素のサブ画素駆動回路内の電源信号線パターンとオーバーラップしている。
【0165】
例えば、
図15に示すように、第一色のサブ画素601の第一本体電極6011は、その次行のリセット信号線パターンに近い側に、それと接続される第一接続電極6012が設けられており、第二色のサブ画素の第二本体電極6021は、その次行のリセット信号線パターンに近い側に、それと接続される第二接続電極6022が設けられており、第三色のサブ画素の第三本体電極6031は、その第七トランジスタT7に近い側に、それと接続される第三接続電極6032が設けられている。
【0166】
例えば、
図15に示すように、第一色のサブ画素601の第一接続電極6012は、そのサブ画素駆動回路内の第七トランジスタT7の第二極とオーバーラップしている。第二色のサブ画素の第二接続電極6022は、そのサブ画素駆動回路内の第七トランジスタT7の第二極とオーバーラップしない一方で、第二色のサブ画素の第七トランジスタT7の第二極は、第三色のサブ画素の第三本体電極6031とオーバーラップしている。第三色のサブ画素の第三接続電極6032は、そのサブ画素駆動回路内の第七トランジスタT7の第二極とオーバーラップしている。
【0167】
図26に示すように、本開示の実施例は、ベース50、及び前記ベース50上にアレイ配列された複数のサブ画素を含む表示基板であって、前記サブ画素は、
第一方向に伸びるデータ線パターン(例えば、DATA1)と、
前記第一方向と交差する第二方向に伸びる部分を含み、固定電位を持つ初期化信号を伝送するための初期化信号線パターン(例えば、VINT1)と、
駆動トランジスタ(例えば、第三トランジスタT3)と、前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一トランジスタT1と、前記初期化信号線パターンに結合された第一シールド部材404とを含むサブ画素駆動回路であって、前記第一シールド部材404は、前記第一トランジスタT1の第一極(即ちソースS1)とカップリングコンデンサーを形成するためのものであり、前記第一シールド部材404のベース50上での正投影と、ターゲットデータ線パターン(例えば、DATA2)の前記ベース50上での正投影とは、オーバーラップしておらず、前記第二方向において当該サブ画素に隣接する次のサブ画素には、前記ターゲットデータ線パターンが含まれるサブ画素駆動回路とを含む、表示基板を更に提供している。
【0168】
具体的に、上記表示基板は、一般的に、アレイ配列された複数のサブ画素を含み、各サブ画素は何れも、第一方向に伸びるデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA1)と、少なくとも一部が第二方向に伸びる初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)とを含み、前記データ線パターンは、データ信号を伝送するためのもので、前記初期化信号線パターンは、固定電位を持つ初期化信号を伝送するためのものであり、例示的に、前記第一方向にY方向が含まれ、前記第二方向にX方向が含まれる。
【0169】
前記ターゲットデータ線パターンは、前記第二方向において現サブ画素に隣接する次のサブ画素に含まれるデータ線パターンである。
【0170】
各々のサブ画素は、サブ画素駆動回路、及び前記サブ画素駆動回路と一対一で対応する発光素子を更に含み、発光素子は、積層して設けられたアノード、有機発光材料層及びカソードを含み、そのアノードが、対応するサブ画素駆動回路に結合され、サブ画素駆動回路によって供給された駆動信号の駆動の下で、発光素子の発光が実現される。
【0171】
より具体的に、
図1、
図3及び
図4に示すように、サブ画素駆動回路が上記の7T1Cを含む場合を例とすると、第三トランジスタT3(即ち前記駆動トランジスタ)のゲート203gは、接続線401を介して第一トランジスタT1のドレーンD1に結合され、第三トランジスタT3のドレーンD3が第一トランジスタT1のソースS1に結合される。X方向において、前記第一トランジスタT1の第一チャンネル領域101pgの前記ベース50上での正投影と、前記ターゲットデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA2)の前記ベース50上での正投影との間の最小距離は、第三トランジスタT3の第三チャンネル領域103pgの前記ベース50上での正投影と、前記ターゲットデータ線パターンの前記ベース50上での正投影との間の最小距離よりも小さい。留意されたいのは、上記チャンネル領域(例えば、第一チャンネル領域101pg及び第三チャンネル領域103pg)の前記ベース50上での正投影と、前記ターゲットデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA2)の前記ベース50上での正投影との間の最小距離とは、当該チャンネル領域の前記ベース50上での正投影における前記ターゲットデータ線パターンに最も近い境界と、前記ターゲットデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA2)の前記ベース50上での正投影との間の最小距離を意味する。
【0172】
上記構造のサブ画素駆動回路では、ターゲットデータ線パターンによって伝送されるデータ信号に変化が生じると、第一トランジスタT1の性能に影響を与えることになり、第一トランジスタT1が接続線401を介して第三トランジスタT3に結合されているため、更に第三トランジスタT3の動作性能に影響を与えてしまう。
【0173】
これに対して、本開示の実施例は、前記サブ画素駆動回路内に、前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)に結合された第一シールド部材404を設け、第一シールド部材404に、前記初期化信号と同じ固定電位を持たせるとともに、前記第一シールド部材404が、前記第一トランジスタT1の第一極(即ちソースS1)とカップリングコンデンサーを形成できるように設けることによって、第一シールド部材404は、ターゲットデータ線パターンで伝送される信号の変化による第一トランジスタT1の性能への影響を低減し、更に、駆動トランジスタのゲート(即ち203g)及びターゲットデータ線パターンとの間のカップリングの影響を低減し、垂直クロストークの問題を軽減することができるため、表示基板は、表示に用いられるときに、より良好な表示効果が得られる。
【0174】
また、上記のように前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとを結合することで、第一シールド部材404に固定電位を持たせているだけではなく、初期化信号線パターンの電圧の強化も実現しており、初期化信号線パターンで伝送される初期化信号の電圧をより安定させるため、サブ画素駆動回路の動作性能に更に寄与する。
【0175】
留意されたいのは、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとを結合することに加え、第一シールド部材404と前記サブ画素に含まれる電源信号線パターンVDDとを結合することで、前記第一シールド部材404に、電源信号線パターンVDDによって伝送される電源信号と同じ固定電位を持たせるようにしてもよい。
【0176】
上記のような前記第一シールド部材404と前記電源信号線パターンVDDとを結合する方式では、前記第一シールド部材404が固定の電位を有することを保証できるが、電源信号線パターンVDDによって発生する寄生コンデンサーが増えてしまうため、電源信号線パターンVDDのRC負荷が大きくなり、垂直クロストーク現象の軽減に不利である。
【0177】
図3に示すように、いくつかの実施例において、前記第一トランジスタT1のゲート201gと前記ゲート線パターンGATEとは一体構造であり、前記第一トランジスタT1のゲート201gは、当該一体構造内の、前記ベースに垂直な方向においてアクティブ膜層とオーバーラップ領域を形成可能な部分である。
【0178】
図3に示すように、いくつかの実施例において、前記複数のサブ画素は、複数行のサブ画素を含み、各行のサブ画素は、何れも、前記第二方向に並ぶ複数の前記サブ画素を含み、同じ行のサブ画素に位置する前記初期化信号線パターンが順次に結合されて当該行サブ画素に対応する初期化信号線を形成し、前記第一シールド部材404は、前記第一方向に伸び、少なくとも1本の前記初期化信号線に結合される。
【0179】
具体的に、前記複数のサブ画素は、複数行のサブ画素及び複数列のサブ画素に分けられ、各行のサブ画素は、何れも、第二方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、各列のサブ画素は、何れも、第一方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、前記第一方向と前記第二方向とが交差するようにされてもよく、同じ行のサブ画素に位置する前記初期化信号線パターン順次に結合されて当該行サブ画素に対応する1本の初期化信号線を形成する。
【0180】
上記のように、前記第一シールド部材404が前記第一方向に伸び、少なくとも1本の前記初期化信号線に結合されるように設けることによって、第一シールド部材404は、ターゲットデータ線パターンで伝送される信号の変化による第一トランジスタT1の性能への影響を低減し、更に、駆動トランジスタのゲート(即ち203g)及びターゲットデータ線パターンとの間のカップリングの影響を低減し、垂直クロストークの問題を軽減することができるため、表示基板は、表示に用いられるときに、より良好な表示効果が得られるだけではなく、初期化信号線の電圧の強化も実現しており、初期化信号線で伝送される初期化信号の電圧をより安定させるため、サブ画素駆動回路の動作性能により寄与する。
【0181】
図9に示すように、いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404は、それと隣接する2本の前記初期化信号線に結合される。
【0182】
具体的に、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線とが結合されるように設けると、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線との結合方式、及び前記第一シールド部材404の具体的な構造と設け方は、何れも様々であり、例示的には、
図3に示すように、前記第一シールド部材404が、それと隣接する2本の前記初期化信号線にそれぞれ結合されるように設けてもよく、このような設け方によれば、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影は、前記第一トランジスタT1の前記ベース50での正投影と、前記ターゲットデータ線パターンの前記ベース50での正投影との間に位置するだけではなく、接続線401の前記ベース50上での正投影と、前記ターゲットデータ線パターンの前記ベース50上での正投影との間に位置することもでき、それに、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影は、前記駆動トランジスタ(即ち第三トランジスタT3)の前記ベース50上での正投影と、前記ターゲットデータ線パターンの前記ベース50上での正投影との間に位置することができる。
【0183】
上記の設け方によると、前記ターゲット信号線パターンと前記第一トランジスタT1との間に発生する第一クロストーク、及び前記ターゲット信号線パターンと接続線401との間に発生する第二クロストークを好適に低減しているため、上記第一クロストーク及び第二クロストークによる駆動トランジスタへの間接クロストークが低減される。また、上記の設け方に従っては、前記ターゲット信号線パターンと前記駆動トランジスタとの間に発生する直接クロストークを低減しているため、表示基板の動作性能がより良好に保証される。
【0184】
引き続き
図3を参照して、いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404と、前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)とは、異なる層に設けられ、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影と、前記初期化信号線パターンの前記ベース上での正投影とには、第一重なり領域があり、前記第一シールド部材404は、前記第一重なり領域に設けられた第一スローホールを介して前記初期化信号線パターンに結合される。
【0185】
具体的に、前記第一シールド部材404は、前記初期化信号線パターンと同じ層に設けられてもよいし、異なる層に設けられてもよく、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとが異なる層に設けられた場合、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影と、前記初期化信号線パターンの前記ベース50上での正投影とに、何れも第一重なり領域があるように設けてもよく、そうすれば、前記第一重なり領域に第一スローホールを設けることで、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線との間の結合を実現できる。
【0186】
説明すべきなのは、上記の「前記第一シールド部材404は、前記初期化信号線パターンと同じ層に設けられてもよい」ことは、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとは、同じ同一水平面に位置するケースと、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとは、同じ層の膜層に位置するケースと、前記第一シールド部材404及び前記初期化信号線パターンは、何れも、同じ層絶縁層のベースとは反対側の表面に設けられるケースと、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとは、1回のパターン構成グプロセスで形成されるケース等の様々なケースのうち、少なくとも1つを含む。
【0187】
上記の「前記第一シールド部材404は、前記初期化信号線パターンと異なる層に設けられてもよい」ことは、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとは、同じ層の膜層に位置しないケースと、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとは、1回のパターン構成グプロセスで形成できないケース等の様々なケースのうち、少なくとも1つを含む。
【0188】
いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404と前記データ線パターン(例えば、
図3におけるDATA1)とが同じ材料で設けられるように設けてもよい。
【0189】
いくつかの実施例において、前記表示基板は、第一層間絶縁層を含み、前記第一シールド部材404及び前記データ線パターン(例えば、
図3におけるDATA1)は、何れも、前記第一層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に位置するように設けてもよい。
【0190】
具体的に、上記の設け方に従って前記第一シールド部材404を設ければ、1回のパターン構成グプロセスで、前記第一シールド部材404と前記データ線パターンとを前記第一層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に同時に形成でき、前記第一シールド部材404を製作するために別途のパターン構成グプロセスを追加することが回避されるため、表示基板の製作フローが好適に簡素化され、製作コストが節約される。
【0191】
図3に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素駆動回路は、前記駆動トランジスタのゲートに結合された第二トランジスタT2を更に含み、前記第二トランジスタT2は、
第一半導体パターン、第二半導体パターン、及び、前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンにそれぞれ結合された第三導体パターンであって、その導電性能が、前記第一半導体パターンの導電性能及び前記第二半導体パターンの導電性能よりも優れる第三導体パターンと、
互いに結合された第一ゲートパターン及び第二ゲートパターンであって、前記第一ゲートパターンの前記ベース50上での正投影は、前記第一半導体パターンの前記ベース50上での正投影と部分的に重なり、前記第二ゲートパターンの前記ベース50上での正投影は、前記第二半導体パターンの前記ベース50上での正投影と部分的に重なる第一ゲートパターン及び第二ゲートパターンとを含み、
前記第三導体パターンの前記ベース50上での正投影と、前記第一ゲートパターンの前記ベース50上での正投影と、前記第二ゲートパターンの前記ベース50上での正投影とは、何れも重ならず、
前記第三導体パターンの前記ベース50上での正投影は、前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0192】
具体的に、
図7に示すように、上記第二トランジスタT2は、ダブルゲート構造であり、それに含まれる前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンは、前記第二トランジスタT2のチャンネル領域(
図7における符号102pgの位置に対応する)として形成される一方で、それに含まれる前記第三導体パターン102pxは、ドーピングされているため、その導電性能が前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンよりも優れており、前記第二トランジスタT2に含まれる第一ゲートパターン及び第二ゲートパターンは、前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンを一対一で対応するように覆っており、共同で前記第二トランジスタT2のゲート202gとされ得る。
【0193】
上記構造の第二トランジスタT2では、前記第三導体パターン102pxは、良好な導電性能を有し、且つゲートパターンによって覆われていないため、その付近にある他の導電パターンとカップリングされてクロストーク現象が発生し易い。上記実施例による技術案において、前記第三導体パターンの前記ベース50上での正投影と、前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)の前記ベース50上での正投影とが、少なくとも部分的に重なるように設けることによって、前記初期化信号線パターンは、前記第三導体パターン102pxを遮ることができ、そして、前記初期化信号線パターンで伝送されるのが、固定電位を持つ初期化信号であるため、前記第三導体パターン102pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0194】
図4に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素駆動回路は、前記第一半導体パターンから伸びた第一延伸部を更に含み、前記第一延伸部の導電性能は、前記第一半導体パターンよりも優れており、前記第一延伸部は、第一部分61、第二部分62及び第三部分63を含み、前記第一部分61及び前記第三部分63は、何れも前記第一方向に伸び、前記第二部分62は前記第二方向に伸び、前記第二部分62の一端が前記第一部分61に結合され、前記第二部分62の他端が前記第三部分63に結合され、前記第三部分63における前記第二部分62から遠い端が前記第一トランジスタT1に結合される。
【0195】
具体的に、前記第一延伸部は、前記第一半導体パターンと、1回のパターン構成グプロセスで製作され、前記第一半導体パターンが形成された後、当該第一延伸部の導電性能が前記第一半導体パターンよりも優れるように当該第一延伸部へのドーピングを行ってもよい。
【0196】
第一シールド部材404を追加した後、前記第一延伸部を上記構造になるように設けることで、第二トランジスタT2が前記第一延伸部を介して第一トランジスタT1及び駆動トランジスタのゲートにそれぞれ結合されるようにした場合、ターゲットデータ線パターンで伝送される信号の変化による第一トランジスタT1の性能、及び第二トランジスタT2の性能への影響の低減により寄与し、更に、駆動トランジスタのゲート(即ち203g)及びターゲットデータ線パターンとの間のカップリングの影響が低減され、垂直クロストークの問題が軽減されるため、表示基板は、表示に用いられるとき、より良好な表示効果が得られる。
【0197】
図3及び
図4に示すように、いくつかの実施例において、前記第一トランジスタT1は、
第四半導体パターン、第五半導体パターン、及び、前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンにそれぞれ結合された第六導体パターンであって、その導電性能が前記第四半導体パターンの導電性能及び前記第五半導体パターンの導電性能よりも優れる第六導体パターンと、
互いに結合された第三ゲートパターン及び第四ゲートパターンであって、前記第三ゲートパターンの前記ベース50上での正投影は、前記第四半導体パターンの前記ベース50上での正投影と部分的に重なり、前記第四ゲートパターンの前記ベース50上での正投影は、前記第五半導体パターンの前記ベース50上での正投影と部分的に重なる第三ゲートパターン及び第四ゲートパターンとを含み、
前記第六導体パターンの前記ベース50上での正投影と、前記第三ゲートパターンの前記ベース50上での正投影と、前記第四ゲートパターンの前記ベース50上での正投影とは、何れも重ならない。
【0198】
具体的に、
図4に示すように、前記第一トランジスタは、ダブルゲート構造であり、それに含まれる前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンは、前記第一トランジスタのチャンネル領域(
図4における符号101pgに対応する)として形成される一方で、それに含まれる前記第六導体パターン101pxは、ドーピングされているため、その導電性能が前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンよりも優れており、前記第一トランジスタに含まれる第三ゲートパターン及び第四ゲートパターンは、前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンを一対一で対応するように覆っており、共同で前記第一トランジスタT1のゲート201gとされ得る。
【0199】
図10に示すように、いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影は、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0200】
具体的に、上記構造の第一トランジスタT1では、前記第六導体パターン101pxは、良好な導電性能を有し、且つゲートパターンによって覆われていないため、その付近にある他の導電パターンとカップリングされてクロストーク現象が発生し易い。上記実施例による技術案において、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影と、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影とが、少なくとも部分的に重なるように設けることによって、前記第一シールド部材404は、前記第六導体パターン101pxを遮ることができ、そして、前記第一シールド部材404が固定電位を持つため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0201】
図11、
図12及び
図13に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素駆動回路は、前記第一シールド部材404に結合された第二シールド部材301を更に含み、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影は、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0202】
具体的に、上記のように、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影と、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影とが、少なくとも部分的に重なるように設けることによって、前記第二シールド部材301は、前記第六導体パターン101pxを遮ることができ、そして、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404とが結合されることで前記第二シールド部材301が固定電位を持つため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0203】
従って、上記実施例による表示基板において、前記第一シールド部材404及び前記第二シールド部材301が、何れも固定電位を持つため、第一トランジスタT1とターゲットデータ線パターン(例えば、DATA2)との間に寄生コンデンサーが形成されることをより好適に防止又は低減され、垂直クロストークの欠陥が効果的に防止又は低減される。
【0204】
更に、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影によって、前記第六導体パターンの前記ベース50上での正投影の全体が覆われるように設けてもよい。
【0205】
具体的に、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影によって、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影の全体が覆われるように設けることで、前記第二シールド部材301は、前記第六導体パターン101pxを完全に遮ることができるため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用が最大限に低減され、表示基板の動作安定性がより好適に向上される。
【0206】
いくつかの実施例において、前記第二シールド部材301は、前記第一シールド部材404と異なる層に設けられ、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影と、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影とには、第二重なり領域があり、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404とは、前記第二重なり領域に設けられた第二スローホールを介して結合される。
【0207】
具体的に、前記第二シールド部材301は、前記第一シールド部材404と同じ層に設けられてもよいし、異なる層に設けられてもよく、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404とが異なる層に設けられた場合、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影と、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影とに、第二重なり領域があるように設けてもよく、そうすれば、前記第二重なり領域に第二スローホールを設けることで、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404との間の前記第二スローホールを介した結合を実現できる。
【0208】
いくつかの実施例において、前記第二シールド部材301と前記初期化信号線パターンとが同じ材料で設けられるように設けてもよい。
【0209】
いくつかの実施例において、前記表示基板は、第二層間絶縁層を更に含み、前記第二シールド部材301及び前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)は、何れも前記第二層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に位置するように設けてもよい。
【0210】
具体的に、上記のように、前記第二シールド部材301と前記初期化信号線パターンとが同じ材料で設けられ、前記第二シールド部材301及び前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)が、何れも前記第二層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に位置するように設けることによって、前記第二シールド部材301と前記初期化信号線パターンとは、同一パターン構成グプロセスで同時に形成でき、前記第二シールド部材301の製作専用の製作プロセスを別途に追加することが回避されるため、表示基板の製作フローが好適に簡素化され、生産コストが節約される。
【0211】
図3に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素は、電源信号線パターンVDDを更に含み、前記電源信号線パターンVDDは、前記第一方向に伸びる部分を含み、前記サブ画素駆動回路は、蓄積コンデンサーCstを更に含み、前記蓄積コンデンサーCstの第一極板Cst1が前記駆動トランジスタのゲートとして兼用され、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2が前記電源信号線パターンVDDに結合され、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2が、前記第二層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に位置する。
【0212】
具体的に、前記サブ画素駆動回路に含まれる蓄積コンデンサーCstは、第一極板Cst1及び第二極板Cst2を有し、前記第一極板Cst1と前記第二極板Cst2とが対向するように設けられ、且つ前記第一極板Cst1が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記第二極板Cst2が前記電源信号線パターンVDDに結合される。当該蓄積コンデンサーCstのレイアウト時に、前記第一極板Cst1をそのまま前記駆動トランジスタのゲートとして兼用することが可能であるため、蓄積コンデンサーCstと駆動トランジスタのゲートとの結合の実現が保証されるとともに、サブ画素駆動回路に占められる空間が縮小され、表示基板の解像度の向上により寄与する。また、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2が、前記第二層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に位置するように設けることによって、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2と、前記第二シールド部材301及び前記初期化信号線パターンとは、同一パターン構成グプロセスで同時に形成でき、表示基板の製作フローが好適に簡素化され、生産コストが節約される。
【0213】
図14に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素は、前記第一方向と交差する第二方向に伸びるリセット信号線パターン(例えば、
図3におけるRST1)を更に含み、前記サブ画素駆動回路は、
第一導電接続部405であって、その前記ベース50上での正投影によって、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影の少なくとも一部が覆われる第一導電接続部405と、
第一極(例えば、ソースS2)が前記第一導電接続部405を介して前記初期化信号線パターン(例えば、VINT1)に結合され、第二極(例えば、ドレーンD2)が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、ゲート202gが前記リセット信号線パターン(例えば、RST1)に結合される第二トランジスタT2と
を更に含む。
【0214】
具体的に、前記第一導電接続部405は、金属材料を用いて製作可能であり、データ線パターンと同一パターン構成グプロセスで形成可能である。
【0215】
上記のように、前記第一導電接続部405の前記ベース50上での正投影によって、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影の少なくとも一部が覆われるように設けることで、前記第一導電接続部405は、前記第六導体パターン101pxを遮ることができ、そして、前記第一導電接続部405と前記初期化信号線パターンとが結合されることで前記第一導電接続部405が固定電位を持つため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0216】
図3に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素は、ゲート線パターンGATE、発光制御信号線パターンEM、リセット信号線パターン(例えば、
図3におけるRST1)及び電源信号線パターンVDDを更に含み、前記ゲート線パターンGATE、前記発光制御信号線パターンEM及び前記リセット信号線パターンは、何れも前記第二方向に伸び、前記電源信号線パターンVDDは、前記第一方向に伸びる部分を含み、
前記サブ画素駆動回路は、第二トランジスタT2、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6及び第七トランジスタT7を更に含み、
前記駆動トランジスタのゲート(例えば、第三トランジスタT3のゲート203g)が前記第一トランジスタT1の第二極に結合され、前記駆動トランジスタの第一極が前記第五トランジスタT5の第二極に結合され、前記駆動トランジスタの第二極が前記第一トランジスタT1の第一極に結合され、
前記第一トランジスタT1のゲート201gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、
前記第二トランジスタT2のゲート202gが前記リセット信号線パターンに結合され、前記第二トランジスタT2の第一極が前記初期化信号線パターンに結合され、前記第二トランジスタT2の第二極が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、
前記第四トランジスタT4のゲート204gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、前記第四トランジスタT4の第一極が前記データ線パターン(例えば、
図3におけるDATA1)に結合され、前記第四トランジスタT4の第二極が前記駆動トランジスタの第一極に結合され、
前記第五トランジスタT5のゲート205gが前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第五トランジスタT5の第一極が前記電源信号線パターンVDDに結合され、
前記第六トランジスタT6のゲート206gが前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第六トランジスタT6の第一極が前記駆動トランジスタの第二極に結合され、前記第六トランジスタT6の第二極が前記サブ画素内の発光素子に結合され、
前記第七トランジスタT7のゲート207gが、前記第一方向において隣接する次のサブ画素に含まれるリセット信号線パターン(例えば、RST2)に結合され、前記第七トランジスタT7の第一極が、当該次のサブ画素に含まれる初期化信号線パターン(例えば、VINT2)に結合され、前記第七トランジスタT7の第二極が前記サブ画素内の発光素子に結合される。
【0217】
具体的に、上記表示基板において、それに含まれる複数のサブ画素がアレイをなすように配列されてもよく、前記複数のサブ画素は、複数行のサブ画素及び複数列のサブ画素に分けられ、各行のサブ画素は、何れも、第二方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、各列のサブ画素は、何れも、第一方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、前記第一方向と前記第二方向とが交差するようにされてもよい。
【0218】
説明すべきなのは、前記第一方向において隣接する上記次のサブ画素とは、当該第七トランジスタT7と同じ列に位置し、且つ隣接する次のサブ画素である。
【0219】
前記サブ画素及びそれに含まれるサブ画素駆動回路を上記構造になるように設ければ、サブ画素駆動回路の動作性能が保証されるという前提の下で、前記サブ画素駆動回路に占められるレイアウト空間を効果的に低減することができ、表示基板の解像度の向上に寄与する。
【0220】
説明すべきなのは、前記サブ画素駆動回路に含まれる各トランジスタのゲートと、それに結合される機能パターンとは、一体構造として形成されてもよく、例示的に、第一トランジスタのゲート及び第四トランジスタのゲートは、何れも、対応して結合されるゲート線パターンと一体構造になり、第五トランジスタのゲート及び第六トランジスタのゲートは、何れも、対応して結合される発光制御信号線パターンと一体構造になり、第二トランジスタのゲート及び第七トランジスタのゲートは、対応して結合されるリセット信号線パターンと一体構造になる。
【0221】
また、前記第一トランジスタT1は、前記駆動トランジスタ(例えば、第三トランジスタT3)に対して閾値補償を行うためのものであり、前記第二トランジスタT2は、前記駆動トランジスタのゲートをリセットするためのものであり、前記第四トランジスタT4は、前記データ線パターンによって伝送されたデータ信号を書き込むためのものであり、前記第五トランジスタT5は、電源信号線パターンによって伝送された電源信号を前記駆動トランジスタの第一極に書き込むためのものであり、前記第六トランジスタT6は、対応する発光素子が発光するかどうかを制御するためのものであり、前記第七トランジスタT7は、前記発光素子のアノードをリセットするためのものである。
【0222】
いくつかの実施例において、前記サブ画素は、ゲート線パターンGATE、発光制御信号線パターンEM、リセット信号線パターンRST及び電源信号線パターンVDDを更に含み、前記ゲート線パターンGATE、前記発光制御信号線パターンEM及び前記リセット信号線パターンRSTは、何れも前記第二方向に伸び、前記電源信号線パターンVDDは、前記第一方向に伸びる部分を含み、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影は、前記ゲート線パターンGATEの前記ベース50上での正投影、及び前記発光制御信号線パターンEMの前記ベース50上での正投影と、それぞれ部分的にオーバーラップしている。
【0223】
具体的に、前記第一シールド部材404を上記方式に従ってレイアウトすることによって、前記第一シールド部材404は、前記第一トランジスタT1、前記駆動トランジスタの両方を前記ターゲットデータ線パターン(例えば、DATA2)から分離することができるため、前記ターゲットデータ線パターンにおけるデータ信号の変化による前記第一トランジスタT1及び前記駆動トランジスタへのクロストークの低減により寄与する。
【0224】
いくつかの実施例において、前記第七トランジスタT7の第二極と、前記サブ画素内の発光素子との結合方式は様々であり、例示的に、前記発光素子のアノードの前記ベース上での正投影と、前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影とはオーバーラップしており、前記発光素子のアノードは、当該オーバーラップ箇所に設けられたスローホールを介して前記第七トランジスタT7の第二極に結合可能であるか、或いは、前記発光素子のアノードの前記ベース上での正投影と、前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影とは、オーバーラップしておらず、前記サブ画素駆動回路は、第二導電接続部406及び第三導電接続部407を更に含み、前記発光素子のアノードの前記ベース上での正投影と、前記第三導電接続部407の第一端の前記ベース上での正投影とは、オーバーラップしており、前記発光素子のアノードは、当該オーバーラップ箇所におけるスローホールを介して前記第三導電接続部407の第一端に結合され、第三導電接続部407の第二端と第二導電接続部406の第一端とはオーバーラップしており、当該オーバーラップ箇所におけるスローホールを介して、第三導電接続部407の第二端と第二導電接続部406の第一端との結合が実現され、前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影と、前記第二導電接続部406の第二端の前記ベース上での正投影とは、オーバーラップしており、前記第七トランジスタT7の第二極は、当該オーバーラップ箇所におけるスローホールを介して前記第二導電接続部406の第二端に結合され、以上より、前記発光素子のアノードが前記第二導電接続部406及び第三導電接続部407を介して前記第七トランジスタT7の第二極に結合可能であることは、実現される。
【0225】
前記発光素子のアノードが前記第二導電接続部406及び第三導電接続部407を介して前記第七トランジスタT7の第二極に結合されるように設ける場合、前記第二導電接続部406は、前記第一方向に伸びる部分を含んでもよく、前記発光素子のアノードは、それに対応するサブ画素内の発光制御信号線パターンの上側に位置してもよく、前記第七トランジスタT7の第二極は、それに対応するサブ画素内の発光制御信号線パターンの下側に位置してもよい。
【0226】
図15に示すように、図示されている3色のサブ画素を例として、当該3色のサブ画素の構造を説明する。
【0227】
第一色のサブ画素内の発光素子は、ベースから離れる方向に沿って順次に積層して設けられた第一アノード601、第一有機発光材料層及び第一カソードを含み、第一アノード601の前記ベース上での正投影と、対応する前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影とは、部分的にオーバーラップしており、前記第一アノード601は、当該オーバーラップ箇所におけるスローホールを介して、対応する前記第七トランジスタT7の第二極に結合される。
【0228】
第二色のサブ画素内の発光素子は、ベースから離れる方向に沿って順次に積層して設けられた第二アノード602、第二有機発光材料層及び第二カソードを含み、第二アノード602の前記ベース上での正投影と、対応する前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影とは、オーバーラップしておらず、前記第二色のサブ画素内のサブ画素駆動回路は、第二導電接続部406及び第三導電接続部407を更に含み、前記第二アノード602は、第二導電接続部406及び第三導電接続部407を介して、対応する前記第七トランジスタT7の第二極に結合される。
【0229】
第三色のサブ画素内の発光素子は、ベースから離れる方向に沿って順次に積層して設けられた第三アノード603、第三有機発光材料層及び第三カソードを含み、第三アノード603の前記ベース上での正投影と、対応する前記第七トランジスタT7の第二極の前記ベース上での正投影とは、部分的にオーバーラップしており、前記第三アノード603は、当該オーバーラップ箇所におけるスローホールを介して、対応する前記第七トランジスタT7の第二極に結合される。
【0230】
例えば、
図15に示すように、各色のサブ画素の有機発光素子のアノードは、何れも本体電極及び接続電極を含み、且つ本体電極の形状は、何れも六角形である。
【0231】
図15に示すように、第一色のサブ画素の第一アノード601は、第一本体電極6011及び第一接続電極6012を含み、第一本体電極6011と第一接続電極6012とは、一体構造とされ、且つ第一接続電極6012は、接続孔を介して、第一色のサブ画素の第七トランジスタT7の第二極に繋げられるようにしてもよい。第二色のサブ画素の第二アノード602は、第二本体電極6021及び第二接続電極6022を含み、第二本体電極6021と第二接続電極6022とは、一体構造とされ、且つ第二接続電極6022は、第二導電接続部406及び第三導電接続部407を介して、第二色のサブ画素の第七トランジスタT7の第二極に繋げられるようにしてもよい。第三色のサブ画素の第三アノード603は、第三本体電極6031及び第三接続電極6032を含み、第三本体電極6031と第三接続電極6032とは、一体構造とされ、且つ第三接続電極6032は、接続孔を介して、第三色のサブ画素の第七トランジスタT7の第二極に繋げられるようにしてもよい。
【0232】
例えば、第一色のサブ画素の第一接続電極6012は、X方向において、第一本体電極6011の中心に対して当該サブ画素の画素回路のデータ線パターンから遠い側に位置し、且つY方向において、第一本体電極6011の中心に対して当該サブ画素の画素回路の発光制御信号線から遠い側に位置している。例えば、第一色のサブ画素の第一接続電極6012と第一本体電極6011とは、Y方向に配列され、第一接続電極6012は、第一本体電極6011の右下隅に位置している。例えば、第二色のサブ画素の第二接続電極6022は、X方向において、第二本体電極6021の中心に対して当該サブ画素の画素回路のデータ線から遠い側に位置し、且つY方向において、第二本体電極6021の中心に対して当該サブ画素の画素回路の発光制御信号線に近い側に位置している。例えば、第二色のサブ画素の第二接続電極6022と第二本体電極6021とは、Y方向に配列され、第二接続電極6022は、第一本体電極1231の右下隅に位置している。例えば、第三色のサブ画素の第三接続電極6032と第三本体電極6031とは、X方向に配列され、第三接続電極6032は、第三本体電極6031の右側、即ち当該サブ画素の画素回路の、シールド線に近い側に近づく。
【0233】
図15に示すように、第一色のサブ画素の第一アノード601の第一本体電極6011は、第一色のサブ画素の駆動トランジスタを覆っており、第二色のサブ画素の第二アノード602の第二本体電極6021と、第二色のサブ画素の駆動トランジスタとは、ほぼオーバーラップしていないか、或いは部分的にオーバーラップしており、第三色のサブ画素の第三アノード603の第三本体電極6031と、第三色のサブ画素の駆動トランジスタとは、オーバーラップしていない。
【0234】
図15に示すように、第一色のサブ画素601(例えば青のサブ画素)の第一本体電極6011と、ゲート線パターン及び発光制御信号線パターンとは、オーバーラップしており、第二色のサブ画素(例えば赤のサブ画素)の第二本体電極6021と、ゲート線パターン及びリセット信号線パターンとは、オーバーラップしており、第三色のサブ画素(例えば緑のサブ画素)の第三本体電極6031と、発光制御信号線パターン、次行のサブ画素駆動回路のリセット信号線パターン、及び次行のサブ画素駆動回路の初期化信号線パターンとは、オーバーラップしている。例えば第三色のサブ画素(例えば緑のサブ画素)の第三本体電極6031と、次行であって、それに隣接する第一色のサブ画素(例えば青のサブ画素)の画素駆動回路領域とは、オーバーラップしている。
【0235】
例えば、第一色のサブ画素601の第一本体電極6011と、隣接する第三色のサブ画素の駆動トランジスタの部分とは、オーバーラップしており、且つ第一色のサブ画素601の第一本体電極6011は、そのサブ画素駆動回路内のデータ線パターン、第一シールド部材404及び隣接する第二色のサブ画素のサブ画素駆動回路内のデータ線パターンの何れとも、オーバーラップしている。第二色のサブ画素の第二本体電極6021は、そのサブ画素駆動回路内のデータ線パターンとオーバーラップしない一方で、そのサブ画素駆動回路内の電源信号線パターン、並びに隣接する第三色のサブ画素のサブ画素駆動回路内の電源信号線パターン及びデータ線パターンの何れともオーバーラップしている。第三色のサブ画素の第三本体電極6031は、そのサブ画素駆動回路内のデータ線パターン及び電源信号線パターンの何れともオーバーラップするとともに、隣接する第二色のサブ画素のサブ画素駆動回路内の電源信号線パターンとオーバーラップしている。
【0236】
例えば、
図15に示すように、第一色のサブ画素601の第一本体電極6011は、その次行のリセット信号線パターンに近い側に、それと接続される第一接続電極6012が設けられており、第二色のサブ画素の第二本体電極6021は、その次行のリセット信号線パターンに近い側に、それと接続される第二接続電極6022が設けられており、第三色のサブ画素の第三本体電極6031は、その第七トランジスタT7に近い側に、それと接続される第三接続電極6032が設けられている。
【0237】
例えば、
図15に示すように、第一色のサブ画素601の第一接続電極6012は、そのサブ画素駆動回路内の第七トランジスタT7の第二極とオーバーラップしている。第二色のサブ画素の第二接続電極6022は、そのサブ画素駆動回路内の第七トランジスタT7の第二極とオーバーラップしない一方で、第二色のサブ画素の第七トランジスタT7の第二極は、第三色のサブ画素の第三本体電極6031とオーバーラップしている。第三色のサブ画素の第三接続電極6032は、そのサブ画素駆動回路内の第七トランジスタT7の第二極とオーバーラップしている。
【0238】
本開示の実施例は、上記実施例による表示基板を含む表示装置を更に提供している。
【0239】
上記実施例による表示基板において、第一シールド部材404を設けることで、ターゲットデータ線パターンで伝送される信号の変化による第一トランジスタT1の性能への影響を低減し、更に、駆動トランジスタのゲート(即ち203g)及びターゲットデータ線パターンとの間のカップリングの影響を低減し、垂直クロストークの問題を軽減することができるため、表示基板は、表示に用いられるときに、より良好な表示効果が得られる。また、上記実施例による表示基板において、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとを結合することで、第一シールド部材404に固定電位を持たせているだけではなく、初期化信号線パターンの電圧の強化も実現しており、初期化信号線パターンで伝送される初期化信号の電圧をより安定させるため、サブ画素駆動回路の動作性能に更に寄与する。
【0240】
従って、本開示の実施例による表示装置は、上記表示基板を含む場合、同様に上記の有益な効果を奏するが、ここで繰り返して述べない。
【0241】
説明すべきなのは、前記表示装置は、テレビ、ディスプレイ、デジタルフォトフレーム、携帯電話、タブレットPC等、表示機能を持つ如何なる製品又は部材であってもよい。
【0242】
本開示の実施例は、上記実施例による表示基板を製作するための製作方法であって、前記製作方法は、
ベース50上に、アレイ配列された複数のサブ画素を製作することを包含し、前記サブ画素は、
第一方向に伸びるデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA1)と、
前記第一方向と交差する第二方向に伸びる部分を含み、固定電位を持つ初期化信号を伝送するための初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)と、
駆動トランジスタ(例えば、
図3におけるT3)と、前記駆動トランジスタのゲートに結合された第一トランジスタT1と、前記初期化信号線パターンに結合された第一シールド部材404とを含むサブ画素駆動回路であって、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影は、前記第一トランジスタT1の前記ベース50上での正投影と、ターゲットデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA2)の前記ベース50上での正投影との間に位置し、前記第二方向において当該サブ画素に隣接する次のサブ画素には、前記ターゲットデータ線パターンが含まれるサブ画素駆動回路を含む、表示基板の製作方法を更に提供している。
【0243】
本開示の実施例による製作方法を用いて上記表示基板を製作した場合、前記サブ画素駆動回路内に、前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)に結合された第一シールド部材404を設け、第一シールド部材404に、前記初期化信号と同じ固定電位を持たせるとともに、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影が、前記第一トランジスタT1の前記ベース50上での正投影と、ターゲットデータ線パターン(例えば、
図3におけるDATA2)の前記ベース50上での正投影との間に位置するように設けることによって、第一シールド部材404は、ターゲットデータ線パターンで伝送される信号の変化による第一トランジスタT1の性能への影響を低減し、更に、駆動トランジスタのゲート(即ち203g)及びターゲットデータ線パターンとの間のカップリングの影響を低減し、垂直クロストークの問題を軽減することができるため、表示基板は、表示に用いられるときに、より良好な表示効果が得られる。
【0244】
また、本開示の実施例による製作方法を用いて上記表示基板を製作した場合、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとを結合することで、第一シールド部材404に固定電位を持たせているだけではなく、初期化信号線パターンの電圧の強化も実現しており、初期化信号線パターンで伝送される初期化信号の電圧をより安定させるため、サブ画素駆動回路の動作性能に更に寄与する。
【0245】
図16に示すように、本開示の実施例は、ベース50、及び前記ベース50上にアレイ配列された複数のサブ画素を含む表示基板であって、前記サブ画素は、
第一方向に伸びるデータ線パターン(例えば、DATA1)と、
前記第一方向に伸びる部分を含む電源信号線パターンVDDと、
2つのスイッチトランジスタ(例えば、第四トランジスタT4及び第五トランジスタT5)と、駆動トランジスタ(例えば、第三トランジスタT3)と、蓄積コンデンサーCstとを含むサブ画素駆動回路であって、前記蓄積コンデンサーCstの第一極板Cst1が前記駆動トランジスタのゲート(例えば、第三トランジスタT3のゲート203g)に結合され、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2が前記電源信号線パターンVDDに結合され、前記2つのスイッチトランジスタの第二極(例えば、第四トランジスタT4のドレーンD4及び第五トランジスタT5のドレーンD5)が、何れも前記駆動トランジスタの第一極(例えば、第三トランジスタT3のソースS3)に結合され、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極の前記ベース50上での正投影は、前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるとともに、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるサブ画素駆動回路とを含む、表示基板を更に提供している。
【0246】
具体的に、上記表示基板は、一般的に、アレイ配列された複数のサブ画素を含み、各サブ画素は何れも、第一方向に伸びるデータ線パターン(例えば、DATA1)と、少なくとも一部が第一方向に伸びる電源信号線パターンVDDとを含み、例示的に、前記第一方向にY方向が含まれ、前記第二方向にX方向が含まれる。
【0247】
留意されたいのは、前記電源信号線パターンVDDの具体構造は様々であり、例示的に、前記電源信号線パターンVDDは網目状構造であり、網目状構造の電源信号線パターンVDDには、前記第一方向に伸びる部分が含まれる。
【0248】
各々のサブ画素は、サブ画素駆動回路、及び前記サブ画素駆動回路と一対一で対応する発光素子を更に含み、発光素子は、積層して設けられたアノード、有機発光材料層及びカソードを含み、そのアノードが、対応するサブ画素駆動回路に結合され、サブ画素駆動回路によって供給された駆動信号の駆動の下で、発光素子の発光が実現される。
【0249】
より具体的に、
図16に示すように、サブ画素駆動回路が上記の7T1Cを含む場合を例とすると、第三トランジスタT3(即ち前記駆動トランジスタ)のゲート203gが前記蓄積コンデンサーCstの第一極板Cst1として兼用され、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2は、前記第一極板Cst1の前記ベースとは反対側に位置し、前記第一極板Cst1の前記ベース上での正投影は、前記第二極板Cst2の前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なるとともに、前記第二極板Cst2の前記ベース上での正投影は、前記第四トランジスタT4及び第五トランジスタT5のうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極の前記ベース50上での正投影、及び前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影の何れとも、少なくとも部分的に重なる。
【0250】
上記表示基板の具体的な構造から分かるように、本開示の実施例による表示基板において、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2と前記電源信号線パターンVDDとが結合されるように設けることによって、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2に、前記電源信号線パターンVDDで伝送される電源信号と同じ固定電位を持たせている一方で、前記2つのスイッチトランジスタの第二極が、何れも前記駆動トランジスタの第一極に結合され、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極の前記ベース50上での正投影が、前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるとともに、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるように設けることによって、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2及び前記電源信号線パターンVDDの何れも、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極を遮蔽することができるため、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタ周辺にある他の導電パターン(例えば、信号線パターン)における信号に起因して、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極に発生するクロストーク現象が低減され、更に、同信号に起因して、前記駆動トランジスタの第一極に発生するクロストーク現象が低減される。
【0251】
図16に示すように、いくつかの実施例において、前記2つのスイッチトランジスタ(例えば、第四トランジスタT4及び第五トランジスタT5)の第二極と、前記駆動トランジスタ(例えば、第三トランジスタT3)の第一極とは、一体構造であり、当該一体構造は、前記第一方向に伸びる第一導電部108を含み、当該第一導電部108の前記ベース上での正投影と、前記電源信号線パターンVDDの前記ベース上での正投影、及び前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影とには、第一オーバーラップ領域があり、前記第一オーバーラップ領域は、前記データ線パターン(例えば、DATA1)の前記ベース50上での正投影とオーバーラップしない。
【0252】
具体的に、前記2つのスイッチトランジスタの第二極と、前記駆動トランジスタの第一極とを一体構造として形成することで、前記2つのスイッチトランジスタの第二極と、前記駆動トランジスタの第一極とは、1回のパターン構成グプロセスで形成できる。
【0253】
上記実施例による表示基板において、前記一体構造が、前記第一方向に伸びる第一導電部108を含み、前記データ線パターンの前記ベース上での正投影が、前記第一導電部108の前記ベース上での正投影における、前記駆動トランジスタの前記ベース上での正投影から遠い側に位置し、並びに、前記第一導電部108の前記ベース上での正投影と、前記電源信号線パターンVDDの前記ベース上での正投影、及び前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影とに、第一オーバーラップ領域があるように設けることによって、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2及び前記電源信号線パターンVDDの何れも、前記第一導電部108を遮蔽することができ、前記データ線パターン上伝送の信号に起因して、第一導電部108に発生するクロストークが低減され、更に、同信号による前記駆動トランジスタの第一極に発生するクロストーク現象が低減される。
【0254】
図16に示すように、いくつかの実施例において、前記駆動トランジスタの第一極の前記ベース50上での正投影は、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2の前記ベース上での正投影の内部に位置するように設けてもよい。
【0255】
上記の設け方によれば、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2は、前記駆動トランジスタの第一極を完全に覆うことができるため、前記データ線パターンで伝送される信号に起因して、前記駆動トランジスタの第一極に発生するクロストーク現象がより効果的に低減される。
【0256】
図16及び
図17に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素は、前記第一方向と交差する第二方向にそれぞれ伸びるゲート線パターンGATE及び発光制御信号線パターンEMを更に含み、
前記サブ画素駆動回路は、第一トランジスタT1及び第六トランジスタT6を更に含み、前記2つのスイッチトランジスタは、第四トランジスタT4及び第五トランジスタT5を含み、
前記第四トランジスタT4のゲート204gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、前記第四トランジスタT4の第一極が前記データ線パターン(例えば、DATA1)に結合され、前記第四トランジスタT4の第二極が前記第五トランジスタT5の第二極に結合され、前記第五トランジスタT5のゲート205gが前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第五トランジスタT5の第一極が前記電源信号線パターンVDDに結合され、
前記第一トランジスタT1のゲート201gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、前記第一トランジスタT1の第二極が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記第一トランジスタT1の第一極と、前記第六トランジスタT6の第一極と、前記駆動トランジスタの第二極とが、一体構造として形成され、当該一体構造は、前記第一方向に伸びる第二導電部109を含み、前記第六トランジスタT6のゲート206gが前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第六トランジスタT6の第二極が前記サブ画素内の発光素子に結合され、
前記駆動トランジスタのチャンネル領域(例えば、
図18における103pg)の前記ベース上での正投影は、前記第一導電部108の前記ベース50上での正投影と、前記第二導電部109の前記ベース50上での正投影との間に位置し、且つ前記第二方向において、前記駆動トランジスタのチャンネル領域の前記ベース上での正投影と、前記第一導電部108の前記ベース上での正投影との間の最小距離は、前記チャンネル領域の前記ベース50上での正投影と、前記第二導電部109の前記ベース上での正投影との間の最小距離よりも小さい。
【0257】
具体的に、上記表示基板において、それに含まれる複数のサブ画素がアレイをなすように配列されてもよく、前記複数のサブ画素は、複数行のサブ画素及び複数列のサブ画素に分けられ、各行のサブ画素は、何れも、第二方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、各列のサブ画素は、何れも、第一方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、前記第一方向と前記第二方向とが交差するようにされてもよい。各列のサブ画素に含まれるサブ画素駆動回路は、何れも、当該列のサブ画素に含まれるデータ線パターンと、当該列のサブ画素に隣接する次列のサブ画素に含まれるデータ線パターンとの間に位置している。
【0258】
説明すべきなのは、上記の前記第二方向において、前記駆動トランジスタのチャンネル領域の前記ベース上での正投影と、前記第一導電部108の前記ベース上での正投影との間の最小距離とは、前記第二方向において、前記駆動トランジスタのチャンネル領域の前記ベース上での正投影における、前記第一導電部108の前記ベース上での正投影に最も近い境界と、前記第一導電部108の前記ベース上での正投影との間の距離を意味し、上記の前記第二方向において、前記チャンネル領域の前記ベース50上での正投影と、前記第二導電部109の前記ベース上での正投影との間の最小距離とは、前記第二方向において、前記駆動トランジスタのチャンネル領域の前記ベース上での正投影における、前記第二導電部109の前記ベース上での正投影に最も近い境界と、前記第二導電部109の前記ベース上での正投影との間の距離を意味する。
【0259】
より具体的に、各サブ画素に含まれるサブ画素駆動回路は、何れも、隣接する2つのデータ線パターン(例えば、DATA1及びDATA2)の間に位置しており、当該2つのデータ線パターンで伝送されるデータが何れも変化するものであるため、該データが変化すると、例えば
図25に示すように、前記サブ画素駆動回路内の駆動トランジスタのゲートへのクロストークが発生し易くなり、更に、前記駆動トランジスタの動作安定性に影響を与えてしまう。
【0260】
上記実施例による技術案において、前記第四トランジスタT4、前記第五トランジスタT5、前記第一トランジスタT1及び前記第六トランジスタT6を全て前記駆動トランジスタの周辺領域に設け、且つ前記2つのデータ線パターンのうち、一方(例えば、DATA1)が前記第四トランジスタT4、前記第五トランジスタT5における前記駆動トランジスタから遠い側に位置するように設け、前記2つのデータ線パターンのうち、他方(例えば、DATA2)が前記第一トランジスタT1及び前記第六トランジスタT6における前記駆動トランジスタから遠い側に位置するように設けるとともに、前記駆動トランジスタのチャンネル領域(例えば、
図18における103pg)の前記ベース上での正投影が、前記第一導電部108の前記ベース50上での正投影と、前記第二導電部109の前記ベース50上での正投影との間に位置し、且つ前記駆動トランジスタのチャンネル領域の前記ベース上での正投影と、前記第一導電部108の前記ベース上での正投影との間の最小距離が、前記チャンネル領域の前記ベース上での正投影と、前記第二導電部109の前記ベース上での正投影との間の最小距離よりも小さくなるように設けることによって、前記駆動トランジスタのチャンネル領域については、DATA1との適切な距離が保証されるという前提の下で、前記駆動トランジスタのチャンネル領域とDATA2との間の距離が最大限に増やされるため、前記DATA2による前記駆動トランジスタへのクロストークがより好適に低減される。
【0261】
しかも、前記駆動トランジスタのチャンネル領域におけるDATA1に近い部分が、前記電源信号線パターンVDDによって覆われ得るため、DATA1による前記駆動トランジスタのチャンネル領域へのクロストークを効果的に低減でき、その結果、上記実施例による技術案において、前記駆動トランジスタのチャンネル領域とDATAとの距離が近くても、クロストークからの影響は小さい。
【0262】
また、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2が、前記電源信号線パターンVDDで伝送される電源信号と同じ固定電位を有し、且つ前記第一導電部108の前記ベース上での正投影と、前記電源信号線パターンVDDの前記ベース上での正投影と、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影とに、第一オーバーラップ領域があるため、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2及び前記電源信号線パターンVDDの何れも、前記第一導電部108を遮蔽することができ、DATA1で伝送される信号に起因して、第一導電部108に発生するクロストークが低減され、更に、同信号に起因して、前記駆動トランジスタの第一極及びチャンネル領域に発生するクロストーク現象が低減される。
【0263】
図16に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素は、前記第一方向と交差する第二方向にそれぞれ伸びるゲート線パターンGATE及び発光制御信号線パターンEMを更に含み、
前記サブ画素駆動回路は、第一トランジスタT1及び第六トランジスタT6を更に含み、前記2つのスイッチトランジスタは、第四トランジスタT4及び第五トランジスタT5を含み、
前記第四トランジスタT4のゲート204gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、前記第四トランジスタT4の第一極が前記データ線パターン(例えば、DATA1)に結合され、前記第四トランジスタT4の第二極が前記第五トランジスタT5の第二極に結合され、前記第五トランジスタT5のゲート205gが前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第五トランジスタT5の第一極が前記電源信号線パターンVDDに結合され、
前記第一トランジスタT1のゲート201gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、前記第一トランジスタT1の第二極が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記第一トランジスタT1の第一極と、前記第六トランジスタT6の第一極と、前記駆動トランジスタの第二極とが、一体構造として形成され、当該一体構造は、前記第一方向に伸びる第二導電部109を含み、前記第六トランジスタT6のゲート206gが前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第六トランジスタT6の第二極が前記サブ画素内の発光素子に結合され、
前記駆動トランジスタのチャンネル領域(例えば、
図18における103pg)の前記ベース上での正投影は、前記第一導電部108の前記ベース上での正投影と、前記第二導電部109の前記ベース上での正投影との間に位置しており、前記駆動トランジスタの第一極及び第二極は何れも、前記第二方向に伸びる第一部分を含み、前記第一極の第一部分における、前記第二方向に伸びる長さと、前記第二極の第一部分における、前記第二方向に伸びる長さとは異なる。
【0264】
具体的に、上記のように、前記駆動トランジスタの第一極及び第二極が何れも、前記第二方向に伸びる第一部分を含み、前記第一極の第一部分における、前記第二方向に伸びる長さと、前記第二極の第一部分における、前記第二方向に伸びる長さとが異なるように設けることは、具体的に、以下の2つのケースを含む。
【0265】
1つ目のケースとしては、前記第一極の第一部分における、前記第二方向に伸びる長さH1を、前記第二極の第一部分における、前記第二方向に伸びる長さH2よりも小さくすることであり、こうすれば、前記駆動トランジスタのチャンネル領域(例えば、
図18における103pg)は、その位置するサブ画素に含まれるデータ線パターン(例えば、DATA1)に近く、且つ第二方向においてその位置するサブ画素に隣接する次のサブ画素に含まれるデータ線パターン(例えば、DATA2)から遠くなり、前記駆動トランジスタのチャンネル領域については、DATA1との適切な距離が保証される前提の下で、前記駆動トランジスタのチャンネル領域とDATA2との間の距離が最大限に増やされるため、前記DATA2による前記駆動トランジスタへのクロストークがより好適に低減される。一方で、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2及び前記電源信号線パターンVDDの何れも、前記第一導電部108を遮蔽することができるため、DATA1で伝送される信号に起因して、第一導電部108に発生するクロストークが低減され、更に、同信号に起因して、前記駆動トランジスタの第一極及びチャンネル領域に発生するクロストーク現象が低減される。
【0266】
2つ目のケースとしては、前記第一極の第一部分における、前記第二方向に伸びる長さを、前記第二極の第一部分における、前記第二方向に伸びる長さよりも大きくすることであり、こうすれば、前記駆動トランジスタのチャンネル領域(例えば、
図18における103pg)は、その位置するサブ画素に含まれるデータ線パターン(例えば、DATA1)から遠く、且つ第二方向においてその位置するサブ画素に隣接する次のサブ画素に含まれるデータ線パターン(例えば、DATA2)に近くなり、前記駆動トランジスタのチャンネル領域については、DATA2との適切な距離が保証されるという前提の下で、前記駆動トランジスタのチャンネル領域とDATA1との間の距離が最大限に増やされるため、前記DATA1による前記駆動トランジスタへのクロストークがより好適に低減される。しかも、前記表示基板に第一シールド部材が含まれ、且つ当該第一シールド部材がDATA2を第二導電部109から完全に阻隔できる場合は、DATA2で伝送される信号に起因して、第二導電部109に発生するクロストークを低減でき、更に、同信号に起因して、前記駆動トランジスタの第二極及びチャンネル領域に発生するクロストーク現象が低減される。
【0267】
図16に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素には、前記第一方向と交差する第二方向に伸びる部分を含み、固定電位を持つ初期化信号を伝送するための初期化信号線パターン(例えば、VINT1)が更に含まれ、
前記サブ画素駆動回路は、前記駆動トランジスタのゲートに結合された第二トランジスタT2を更に含み、前記第二トランジスタT2は、
第一半導体パターン、第二半導体パターン、及び、前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンにそれぞれ結合された第三導体パターンであって、その導電性能が、前記第一半導体パターンの導電性能及び前記第二半導体パターンの導電性能よりも優れる第三導体パターンと、
互いに結合された第一ゲートパターン及び第二ゲートパターンであって、前記第一ゲートパターンの前記ベース上での正投影は、前記第一半導体パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なり、前記第二ゲートパターンの前記ベース上での正投影は、前記第二半導体パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なる第一ゲートパターン及び第二ゲートパターンとを含み、
前記第三導体パターンの前記ベース上での正投影は、前記第一ゲートパターンの前記ベース上での正投影、及び前記第二ゲートパターンの前記ベース上での正投影の何れとも重ならず、
前記第三導体パターンの前記ベース上での正投影は、前記初期化信号線パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0268】
具体的に、
図16に示すように、上記第二トランジスタT2は、ダブルゲート構造であり、それに含まれる前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンは、前記第二トランジスタT2のチャンネル領域(
図18における符号102pgの位置に対応する)として形成され、それに含まれる前記第三導体パターン102pxは、ドーピングされているため、その導電性能が前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンよりも優れており、前記第二トランジスタT2に含まれる第一ゲートパターン及び第二ゲートパターンは、前記第一半導体パターン及び前記第二半導体パターンを一対一で対応するように覆っており、共同で前記第二トランジスタT2のゲート202gとされ得る。
【0269】
上記構造の第二トランジスタT2では、前記第三導体パターン102pxは、良好な導電性能を有し、且つゲートパターンによって覆われていないため、その付近にある他の導電パターンとカップリングされてクロストーク現象が発生し易い。上記実施例による技術案において、前記第三導体パターンの前記ベース50上での正投影と、前記初期化信号線パターンの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるように設けることにより、前記初期化信号線パターンは、前記第三導体パターン102pxを遮ることができ、そして、前記初期化信号線パターンで伝送されるのが、固定電位を持つ初期化信号であるため、前記第三導体パターン102pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0270】
図16及び
図18に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素駆動回路は、前記第一半導体パターンから伸びた第一延伸部を更に含み、前記第一延伸部の導電性能は、前記第一半導体パターンよりも優れており、前記第一延伸部は、第一部分61、第二部分62及び第三部分63を含み、前記第一部分61及び前記第三部分63は、何れも前記第一方向に伸び、前記第二部分62は前記第二方向に伸び、前記第二部分62の一端が前記第一部分61に結合され、前記第二部分62の他端が前記第三部分63に結合され、前記第三部分63における前記第二部分62から遠い端が前記第一トランジスタT1に結合される。
【0271】
具体的に、前記第一延伸部は、前記第一半導体パターンと、1回のパターン構成グプロセスで製作され、前記第一半導体パターンが形成された後、当該第一延伸部の導電性能が前記第一半導体パターンよりも優れるように当該第一延伸部へのドーピングを行ってもよい。
【0272】
第一シールド部材404を追加した後、前記第一延伸部を上記構造になるように設けることで、第二トランジスタT2が前記第一延伸部を介して第一トランジスタT1及び駆動トランジスタのゲートにそれぞれ結合されるようにした場合、ターゲットデータ線パターンで伝送される信号の変化による第一トランジスタT1の性能、及び第二トランジスタT2の性能への影響の低減により寄与し、更に、駆動トランジスタのゲート(即ち203g)及びターゲットデータ線パターンとの間のカップリングの影響が低減され、垂直クロストークの問題が軽減されるため、表示基板は、表示に用いられるとき、より良好な表示効果が得られる。
【0273】
いくつかの実施例において、前記第一トランジスタは、
第四半導体パターン、第五半導体パターン、及び、前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンにそれぞれ結合された第六導体パターンであって、その導電性能が前記第四半導体パターンの導電性能及び前記第五半導体パターンの導電性能よりも優れる第六導体パターンと、
互いに結合された第三ゲートパターン及び第四ゲートパターンであって、前記第三ゲートパターンの前記ベース上での正投影は、前記第四半導体パターンの前記ベース上での正投影と部分的に重なり、前記第四ゲートパターンの前記ベース上での正投影は、前記第五半導体パターンの前記ベース上での正投影と部分的に重なる第三ゲートパターン及び第四ゲートパターンとを含み、
前記第六導体パターンの前記ベース上での正投影は、前記第三ゲートパターンの前記ベース上での正投影、及び前記第四ゲートパターンの前記ベース上での正投影の何れとも重ならない。
【0274】
具体的に、
図16に示すように、前記第一トランジスタは、ダブルゲート構造であり、それに含まれる前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンは、前記第一トランジスタのチャンネル領域(
図18における符号101pgに対応する)として形成され、それに含まれる前記第六導体パターン101pxは、ドーピングされているため、その導電性能が前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンよりも優れており、前記第一トランジスタに含まれる第三ゲートパターン及び第四ゲートパターンは、前記第四半導体パターン及び前記第五半導体パターンを一対一で対応するように覆っており、共同で前記第一トランジスタT1のゲート201gとされ得る。
【0275】
図19に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素には、前記第一方向と交差する第二方向に伸びる部分を含み、固定電位を持つ初期化信号を伝送するための初期化信号線パターン(例えば、VINT1)が更に含まれ、
前記サブ画素駆動回路は、前記初期化信号線パターンに結合された第一シールド部材404を更に含み、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影は、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0276】
上記実施例による技術案において、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影と、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影とが、少なくとも部分的に重なるように設けることによって、前記第一シールド部材404は、前記第六導体パターン101pxを遮ることができ、そして、前記第一シールド部材404が固定電位を持つため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0277】
図20に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素には、前記第一方向と交差する第二方向に伸びる部分を含み、固定電位を持つ初期化信号を伝送するための初期化信号線パターン(例えば、VINT1)が更に含まれ、
前記サブ画素駆動回路は、前記初期化信号線パターンに結合された第一シールド部材404と、前記第一シールド部材404に結合された第二シールド部材301とを更に含み、前記第二シールド部材301の前記ベース上での正投影は、前記第六導体パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0278】
具体的に、上記のように、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影と、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影とが、少なくとも部分的に重なるように設けることによって、前記第二シールド部材301は、前記第六導体パターン101pxを遮ることができ、そして、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404とが結合されることで前記第二シールド部材301が固定電位を持つため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0279】
従って、上記実施例による表示基板において、前記第一シールド部材404及び前記第二シールド部材301が、何れも固定電位を持つため、第一トランジスタT1とターゲットデータ線パターン(例えば、DATA2)との間に寄生コンデンサーが形成されることをより好適に防止又は低減し、垂直クロストークの欠陥が効果的に防止又は低減する。
【0280】
図21及び
図22に示すように、いくつかの実施例において、前記複数のサブ画素は、複数行のサブ画素を含み、各行のサブ画素は、何れも、前記第二方向に並ぶ複数の前記サブ画素を含み、同じ行のサブ画素に位置する前記初期化信号線パターンが順次に結合されて当該行サブ画素に対応する初期化信号線を形成し、前記第一シールド部材404は、前記第一方向に伸び、前記第一シールド部材404は、それと隣接する2本の前記初期化信号線に結合される。
【0281】
いくつかの実施例において、電源信号線パターンの形状は、実際のニーズに応じてレイアウト可能であり、例示的に、前記第二方向において、前記電源信号線パターンについて、その前記駆動トランジスタのチャンネル領域付近に近い部分の幅を、その前記駆動トランジスタのチャンネル領域付近から遠い部分の幅よりも小さくすることによって、前記駆動トランジスタのチャンネル領域付近では、前記電源信号線パターンによる前記駆動トランジスタのゲートへの影響を低減できる。
【0282】
いくつかの実施例において、
図23に示すように、前記表示基板内に補償パターン408を設け、当該補償パターン408と前記電源信号線パターンとを並列接続させ、前記電源信号線パターンの伝送性能の向上を図るようにしてもよい。留意されたいのは、前記補償パターン408は、前記第三導電接続部とは同じ層で同じ材料になるように設けられてもよく、こうして、前記補償パターン408は、前記第三導電接続部と、同一パターン構成グプロセスで形成され得る。
【0283】
いくつかの実施例では、1つのサブ画素において、前記電源信号線パターンVDDの前記ベース上での正投影は、前記第一導電部108の前記ベース上での正投影を完全に覆っている。
【0284】
いくつかの実施例では、1つのサブ画素において、前記電源信号線パターンVDDの前記ベース上での正投影は、前記第二トランジスタT2の第一半導体パターン、第二半導体パターン及び第三導体パターンの前記ベース上での正投影を覆うとともに、前記第二トランジスタT2の第一極の前記ベース上での正投影の少なくとも一部、及び前記第二トランジスタT2の第二極の前記ベース上での正投影の少なくとも一部を覆っている。
【0285】
いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404は、前記初期化信号線パターンから伸びた延伸構造である。
【0286】
具体的に、前記第一シールド部材404が、前記初期化信号線パターンから伸びた延伸構造となるように設けることによって、前記第一シールド部材404及び前記初期化信号線パターンは、同一パターン構成グプロセスで形成できるため、表示基板の製作プロセスフローがより好適に簡素化される。
【0287】
図20に示すように、いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404は、前記初期化信号線パターンと異なる層に設けられ、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影と、前記初期化信号線パターンの前記ベース50上での正投影には、第一重なり領域があり、前記第一シールド部材は、前記第一重なり領域に設けられた第一スローホールを介して前記初期化信号線パターンに結合され、
前記第二シールド部材301は、前記第一シールド部材404と異なる層に設けられ、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影と、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影とには、第二重なり領域があり、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404とは、前記第二重なり領域に設けられた第二スローホールを介して結合される。
【0288】
具体的に、前記第一シールド部材404は、前記初期化信号線パターンと同じ層に設けられてもよいし、異なる層に設けられてもよく、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線パターンとが異なる層に設けられた場合、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影と、前記初期化信号線パターンの前記ベース50上での正投影とに、何れも第一重なり領域があるように設けてもよく、そうすれば、前記第一重なり領域に第一スローホールを設けることで、前記第一シールド部材404と前記初期化信号線との間の結合を実現できる。同様に、前記第二シールド部材301は、前記第一シールド部材404と同じ層に設けられてもよいし、異なる層に設けられてもよく、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404とが異なる層に設けられた場合、前記第二シールド部材301の前記ベース50上での正投影と、前記第一シールド部材404の前記ベース50上での正投影とに、第二重なり領域があるように設けてもよく、そうすれば、前記第二重なり領域に第二スローホールを設けることで、前記第二シールド部材301と前記第一シールド部材404との間の前記第二スローホールを介した結合を実現できる。
【0289】
いくつかの実施例において、前記第一シールド部材404と、前記データ線パターンとが同じ材料で設けられている。
【0290】
いくつかの実施例において、前記表示基板は、第一層間絶縁層を含み、前記第一シールド部材404及び前記データ線パターンは、何れも前記第一層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に位置している。
【0291】
具体的に、上記の設け方に従って前記第一シールド部材404を設ければ、1回のパターン構成グプロセスで、前記第一シールド部材404と前記データ線パターンとを前記第一層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に同時に形成でき、前記第一シールド部材404を製作するために別途のパターン構成グプロセスを追加することが回避されるため、表示基板の製作フローが好適に簡素化され、製作コストが節約される。
【0292】
いくつかの実施例において、前記第二シールド部材301と、前記初期化信号線パターンとが同じ材料で設けられている。
【0293】
いくつかの実施例において、前記表示基板は、第二層間絶縁層を更に含み、前記第二シールド部材301及び前記初期化信号線パターンは、何れも前記第二層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に位置している。
【0294】
具体的に、上記のように、前記第二シールド部材301と前記初期化信号線パターンとが同じ材料で設けられ、前記第二シールド部材301及び前記初期化信号線パターン(例えば、
図3におけるVINT1)が、何れも前記第二層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に位置するように設けることによって、前記第二シールド部材301と前記初期化信号線パターンとは、同一パターン構成グプロセスで同時に形成でき、前記第二シールド部材301の製作専用の製作プロセスを別途に追加することが回避されるため、表示基板の製作フローが好適に簡素化され、生産コストが節約される。
【0295】
いくつかの実施例において、前記蓄積コンデンサー中Cstの第一極板Cst1は前記駆動トランジスタのゲートとして兼用され、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2と前記第二シールド部材301とが同じ材料で設けられ、且つ前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2は、前記第二層間絶縁層の前記ベース50とは反対側の表面に位置している。
【0296】
具体的に、前記サブ画素駆動回路に含まれる蓄積コンデンサーCstは、第一極板Cst1及び第二極板Cst2を有し、前記第一極板Cst1と前記第二極板Cst2とが対向するように設けられ、且つ前記第一極板Cst1が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記第二極板Cst2が前記電源信号線パターンVDDに結合される。当該蓄積コンデンサーCstのレイアウト時に、前記第一極板Cst1をそのまま前記駆動トランジスタのゲートとして兼用することが可能であるため、蓄積コンデンサーCstと駆動トランジスタのゲートとの結合の実現が保証されるとともに、サブ画素駆動回路に占められる空間が縮小され、表示基板の解像度の向上により寄与する。また、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2が、前記第二層間絶縁層の前記ベースとは反対側の表面に位置するように設けることによって、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2と、前記第二シールド部材301及び前記初期化信号線パターンとは、同一パターン構成グプロセスで同時に形成でき、表示基板の製作フローが好適に簡素化され、生産コストが節約される。
【0297】
いくつかの実施例において、前記サブ画素は、前記第一方向と交差する第二方向に伸びるリセット信号線パターン(例えば、RST1)を更に含み、前記サブ画素駆動回路は、
第一導電接続部405であって、その前記ベース50上での正投影によって、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影の少なくとも一部が覆われる第一導電接続部405と、
第一極(例えば、ソースS2)が前記第一導電接続部405を介して前記初期化信号線パターン(例えば、VINT1)に結合され、第二極(例えば、ドレーンD2)が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、ゲート202gが前記リセット信号線パターン(例えば、RST1)に結合される第二トランジスタT2と
を更に含む。
【0298】
具体的に、前記第一導電接続部405は、金属材料を用いて製作可能であり、データ線パターンと同一パターン構成グプロセスで形成可能である。
【0299】
上記のように、前記第一導電接続部405の前記ベース50上での正投影によって、前記第六導体パターン101pxの前記ベース50上での正投影の少なくとも一部が覆われるように設けることで、前記第一導電接続部405は、前記第六導体パターン101pxを遮ることができ、そして、前記第一導電接続部405と前記初期化信号線パターンとが結合されることで前記第一導電接続部405が固定電位を持つため、前記第六導体パターン101pxとその付近にある他の導電パターンとの間のカップリング作用がより好適に低減されて、表示基板の動作性能をより安定させる。
【0300】
図16に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素は、ゲート線パターンGATE、発光制御信号線パターンEM、リセット信号線パターン(例えば、RST1)及び初期化信号線パターン(例えば、VINT1)を更に含み、前記ゲート線パターンGATE、前記発光制御信号線パターンEM、前記リセット信号線パターン及び前記初期化信号線パターンは何れも、前記第一方向と交差する第二方向に伸び、
前記2つのスイッチトランジスタは、第四トランジスタT4及び第五トランジスタT5を含み、
前記サブ画素駆動回路は、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2、第六トランジスタT6及び第七トランジスタT7を更に含み、
前記駆動トランジスタのゲート(例えば、第三トランジスタT3のゲート203g)が前記第一トランジスタT1の第二極に結合され、前記駆動トランジスタの第一極が前記第五トランジスタT5の第二極に結合され、前記駆動トランジスタの第二極が前記第一トランジスタT1の第一極に結合され、
前記第一トランジスタT1のゲート201gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、
前記第二トランジスタT2のゲート202gが前記リセット信号線パターンに結合され、前記第二トランジスタT2の第一極が前記初期化信号線パターンに結合され、前記第二トランジスタT2の第二極が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、
前記第四トランジスタT4のゲート204gが前記ゲート線パターンGATEに結合され、前記第四トランジスタT4の第一極が前記データ線パターン(例えば、図()中のDATA1)に結合され、前記第四トランジスタT4の第二極と、前記駆動トランジスタの第一極に結合され、
前記第五トランジスタT5のゲート205gが前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第五トランジスタT5の第一極が前記電源信号線パターンVDDに結合され、
前記第六トランジスタT6のゲート206gが前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第六トランジスタT6の第一極が前記駆動トランジスタの第二極に結合され、前記第六トランジスタT6の第二極が前記サブ画素内の発光素子に結合され、
前記第七トランジスタT7のゲート207gが、前記第一方向において隣接する次のサブ画素に含まれるリセット信号線パターン(例えば、RST2)に結合され、前記第七トランジスタT7の第一極が、当該次のサブ画素に含まれる初期化信号線パターン(例えば、VINT2)に結合され、前記第七トランジスタT7の第二極が前記サブ画素内の発光素子に結合される。
【0301】
具体的に、上記表示基板において、それに含まれる複数のサブ画素がアレイをなすように配列されてもよく、前記複数のサブ画素は、複数行のサブ画素及び複数列のサブ画素に分けられ、各行のサブ画素は、何れも、第二方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、各列のサブ画素は、何れも、第一方向に並ぶ複数のサブ画素を含み、前記第一方向と前記第二方向とが交差するようにされてもよい。
【0302】
説明すべきなのは、前記第一方向において隣接する上記次のサブ画素とは、当該第七トランジスタT7と同じ列に位置し、且つ隣接する次のサブ画素である。
【0303】
前記サブ画素及びそれに含まれるサブ画素駆動回路を上記構造になるように設ければ、サブ画素駆動回路の動作性能が保証されるという前提の下で、前記サブ画素駆動回路に占められるレイアウト空間を効果的に低減することができ、表示基板の解像度の向上に寄与する。
【0304】
本開示の実施例は、上記実施例による表示基板を含む表示装置を更に提供している。
【0305】
上記実施例による表示基板において、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2と前記電源信号線パターンVDDとが結合されるように設けることによって、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2に、前記電源信号線パターンVDDで伝送される電源信号と同じ固定電位を持たせている一方で、前記2つのスイッチトランジスタの第二極が、何れも前記駆動トランジスタの第一極に結合され、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極の前記ベース50上での正投影が、前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるとともに、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるように設けることによって、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2及び前記電源信号線パターンVDDの何れも、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極を遮蔽することができるため、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタ周辺にある他の導電パターン(例えば、信号線パターン)における信号に起因して、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極に発生するクロストーク現象が低減され、更に、同信号に起因して、前記駆動トランジスタの第一極に発生するクロストーク現象が低減される。
【0306】
従って、本開示の実施例による表示装置は、上記表示基板を含む場合、同様に上記の有益な効果を奏するが、ここで繰り返して述べない。
【0307】
本開示の実施例は、表示基板の製作方法であって、前記製作方法は、ベース上に、アレイ配列された複数のサブ画素を製作することを包含し、前記サブ画素は、第一方向に伸びるデータ線パターンと、前記第一方向に伸びる部分を含む電源信号線パターンと、2つのスイッチトランジスタと、駆動トランジスタと、蓄積コンデンサーとを含むサブ画素駆動回路とを含み、前記蓄積コンデンサーの第一極板が前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記蓄積コンデンサーの第二極板が前記電源信号線パターンに結合され、前記2つのスイッチトランジスタの第二極が、何れも前記駆動トランジスタの第一極に結合され、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極の前記ベース上での正投影は、前記電源信号線パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なるとともに、前記蓄積コンデンサーの第二極板の前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0308】
本開示の実施例による製作方法を用いて製作された表示基板において、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2と前記電源信号線パターンVDDとが結合されるように設けることによって、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2に、前記電源信号線パターンVDDで伝送される電源信号と同じ固定電位を持たせている一方で、前記2つのスイッチトランジスタの第二極が、何れも前記駆動トランジスタの第一極に結合され、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極の前記ベース50上での正投影が、前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるとともに、前記蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるように設けることによって、蓄積コンデンサーCstの第二極板Cst2及び前記電源信号線パターンVDDの何れも、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極を遮蔽することができるため、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタ周辺にある他の導電パターン(例えば、信号線パターン)における信号に起因して、前記2つのスイッチトランジスタのうち、少なくとも1つのスイッチトランジスタの第二極に発生するクロストーク現象が低減され、更に、同信号に起因して、前記駆動トランジスタの第一極に発生するクロストーク現象が低減される。
【0309】
説明すべきなのは、本明細書における各実施例は、全て、漸進的な形で説明されており、各実施例の同一部分または類似部分を相互参照すればよく、各実施例については、他の実施例との相違点に重点を置いて説明されている。特に、方法実施例については、基本的に製品実施例と類似しているため、比較的簡単に説明されており、関連する部分は製品実施例の説明の一部を参照すればよい。
【0310】
特別な定義がない限り、本開示に用いられる技術用語又は科学用語は、当分野において一般的な技能を持つ技術者にとって理解できる通常の意味を有する。本開示において用いられる「第一」、「第二」及び類似な用語は、如何なる順番、数量又は優先順位を表すものではなく、互いに異なる構成部分を区別するためのものである。「含む」又は「包含」などの類似な意味を有する表現は、その前に記載される素子や部品は、その後に列挙された素子や物又はそれらの均等物をカバーするとともに、その他の素子や物を排除しないとの意味で使われる。「接続」又は「繋がる」などの類似な意味を有する表現は、物理的又は機械的な接続に限らず、電気的な接続、直接又は間接的な接続との意味を有してもよい。「上」、「下」、「左」、「右」などの表現は、相対的な位置関係を示すものに過ぎず、説明された対象の絶対的な位置が変わると、当該相対位置も適当に変わる。
【0311】
理解できるように、層、膜、領域や基板などの素子はその他の素子の「上」又は「下」に位置する場合、当該素子は「直接」にその他の素子の「上」又は「下」に位置してもよいし、又は中間部材を介して位置してもよい。
【0312】
上記実施形態の説明において、具体的な構成、構造、材料又は特徴は、任意の1つ又は複数の実施形態や実施例において、適切な方式で組み合せてもよい。
【0313】
上記は、本開示の具体的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲は、これに限定されない。当業者であれば、誰でも、本開示に開示される技術範囲内で、変形や置換を容易に想到できるが、それらは、全て本開示の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。
【国際調査報告】