(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-01
(54)【発明の名称】優れた加工性を有するポリマー組成物の製造のための方法
(51)【国際特許分類】
C08F 4/64 20060101AFI20230221BHJP
C08F 210/02 20060101ALI20230221BHJP
【FI】
C08F4/64
C08F210/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022537229
(86)(22)【出願日】2020-12-16
(85)【翻訳文提出日】2022-07-06
(86)【国際出願番号】 US2020065379
(87)【国際公開番号】W WO2021133613
(87)【国際公開日】2021-07-01
(32)【優先日】2019-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(72)【発明者】
【氏名】デローブ、ジョナサン イー.
(72)【発明者】
【氏名】フェラーリ、ダニエラ
(72)【発明者】
【氏名】カルヤラ、ジュニア、トーマス ウェスレー
(72)【発明者】
【氏名】フェルフールト、シルヴィ
(72)【発明者】
【氏名】ムンロ、ジェフリー シー.
(72)【発明者】
【氏名】マデンジャン、リサ
【テーマコード(参考)】
4J100
4J128
【Fターム(参考)】
4J100AA02P
4J100AA19Q
4J100CA04
4J100DA04
4J100DA11
4J100DA49
4J100FA08
4J100FA34
4J128AA01
4J128AB00
4J128AC01
4J128AC27
4J128BA00A
4J128BA01B
4J128BB00B
4J128BB01B
4J128BC12B
4J128BC25B
4J128EA02
4J128EB02
4J128EB07
4J128EC02
4J128ED01
4J128ED04
4J128ED09
4J128FA02
4J128FA09
4J128GA01
4J128GA05
4J128GA06
4J128GA08
4J128GA19
4J128GB01
(57)【要約】
第1のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分を含むアルファ組成物を調製するためのプロセスであって、当該プロセスが、1つの反応器中で、エチレン及びアルファ-オレフィンを含む反応混合物、本明細書に記載される構造1から選択されるビフェニルフェノール金属錯体、及び本明細書に記載される構造2から選択されるビフェニルフェノール金属錯体を重合することを含む、プロセス、並びにそれらから調製された、アルファ組成物。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分を含むアルファ組成物を調製するためのプロセスであって、前記プロセスは、1つの反応器中で、エチレン、アルファ-オレフィン、以下のa)から選択される金属錯体、及び以下のb)から選択される金属錯体を含む反応混合物を重合することを含み、
a)以下の構造1から選択されるビフェニルフェノール金属錯体:
【化1】
(式中、
Mが、ジルコニウム(Zr)、又はハフニウム(Hf)から選択される金属であり、前記金属が、+2、+3、又は+4の形式酸化状態にあり、
nが、0、1、又は2であり、
nが1である場合、Xは、単座配位子又は二座配位子であり、
nが2である場合、各Xは、独立して選択された単座配位子であり、
前記金属錯体は、全体的に電荷中性であり、
-Z
1-、及び-Z
2-の各々は独立して、-O-、-S-、-N(R
N)-、又は-P(R
P)-から選択され、
R
1及びR
8は独立して、-H、(C
1~C
40)-ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択され、
【化2】
式中、R
31~35、R
41~48、及びR
51~59の各々は独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、又は-Hから選択され、
R
2~7、R
9~16の各々は独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、又は-Hから選択され、
Lは、(C
1~C
40)ヒドロカルビレン又は(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビレンであり、前記(C
1~C
40)ヒドロカルビレンは、1個の炭素原子~10個の炭素原子のリンカー骨格を含み、構造1の2つのZ基(Lが結合している)を連結する部分を有するか、又は前記(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビレンは、1個の炭素原子~10個の炭素原子のリンカー骨格を含み、構造1の前記2つのZ基を連結する部分を有し、前記(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビレンの前記1個の原子~10個の原子のリンカー骨格の前記1~10個の原子の各々は独立して、炭素原子又はヘテロ原子基であり、各ヘテロ原子基は独立して、O、S、S(O)、S(O)
2、Si(R
C)
2、Ge(R
C)
2、P(R
C)、又はN(R
C)であり、独立して、各R
Cは、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、又は(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビルであり、
構造1中の各R
P、R
N、及び残りのR
Cが独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)、
b)構造2から選択されるビフェニルフェノール金属錯体:
【化3】
(式中、
Mが、Zr又はHfであり、前記金属が、+2、+3、又は+4の形式酸化状態にあり、
nが、0、1、又は2であり、
nが1である場合、Xは、単座配位子又は二座配位子であり、
nが2である場合、各Xは、独立して選択された単座配位子であり、
前記金属錯体は、全体的に電荷中性であり、
-Z
1-及び-Z
2-の各々は独立して、-O-、-S-、-N(R
N)-、又は-P(R
P)-から選択され、
R
1及びR
8は独立して、-H、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択され、
【化4】
式中、R
31~35、R
41~48、及びR
51~59の各々が独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン又は-Hから選択され、
R
2~7、R
9~16の各々が独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、又は-Hから選択され、
Yは、-(CH
2)
n-(式中、n=0~2である)、-CR
aR
b-(式中、R
a及びR
bは各々独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)、-Ge(R
D)
2-又は-Si(R
D)
2(式中、各R
Dは独立して、-H、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、及び(R
N)
2NC(O)-からなる群から選択される)のいずれかであり、
構造2中の各R
C、R
P、及びR
Nが独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)、
ただし、構造1又は構造2のうちの1つについて、R
12及びR
13は、両方ともハロとすることができず、R1及びR8は各々、式(II)を有するラジカルであり、式中、R
43=R
46=t-Buであり、R
41~42=R
44~45=R
47~48=-Hであり、
ただし、構造1及び構造2は、Z
1とZ
2との間に同じR基、Z基、X基(複数可)、及びリンカー基を有する場合、これらの構造は同じ金属(M)を有しないため、Mが1つの構造についてHfである場合、Mは他の構造についてZrである、プロセス。
【請求項2】
構造1について、R
1及びR
8は、同一であり、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
構造2について、R
1及びR
8は、同一であり、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択される、請求項1又は2に記載のプロセス。
【請求項4】
構造1について、Lは、
i)-CH
2Si(R
a)(R
b)CH
2-若しくは-CH
2Ge(R
a)(R
b)CH
2-(式中、R
a及びR
bが各々独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル又は(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビルである)、
ii)1,3-ジメチルプロパン-1,3-ジイル、
iii)ビス(メチレン)シクロヘキサン-1,2-ジイル、
iv)プロパン-1,3-ジイル、又は
ブタン-1,4-ジイルから選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項5】
構造2について、Yは、
i)-SiR
cR
d-、若しくは-GeR
cR
d-(式中、R
c及びR
dが各々独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル又は(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビルである)、
ii)-(CH
2)
n-(式中、n=0~2である)、又は
iii)-CR
aR
b-(式中、R
a及びR
bが各々、独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
構造1は、以下の構造1a~1c:
【化5】
から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
構造2は、以下の構造2a又は2b:
【化6】
から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記プロセスが、150℃以上の反応器温度で、2.8×10
6以上の全体的な触媒効率[(グラム総触媒金属)当たりの(グラムアルファ組成物)]を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項9】
前記プロセスが、0.855~0.890g/ccのアルファ組成密度で、2.8×10
6以上の全体的な触媒効率[(グラム総触媒金属)当たりの(グラムアルファ組成物)]を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
(水素反応器供給)の(エチレン反応器供給)に対する質量流量比が、6.00×10
-4g/g以下である、請求項1~9のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項11】
前記プロセスが、150℃以上の反応器温度で、実行される、請求項1~10のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項12】
第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分を含むアルファ組成物を含む組成物であって、前記アルファ組成物が、以下の特性:
i)Mz/Mn≧8.0、
ii)0.855~0.890g/ccの密度、
iii)V100(190℃)≦600Pa・s、及び
iv)V0.1(190℃)≧4,000Pa・sを含む、組成物。
【請求項13】
請求項12に記載の組成物から形成された、架橋組成物。
【請求項14】
請求項12又は13に記載の組成物から形成された少なくとも1つの成分を含む、物品。
【請求項15】
前記物品が、太陽電池モジュールである、請求項14に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年12月26日に出願された米国特許出願第62/953,707号の優先権の利益を主張するものであり、その全体が参照として本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
改善されたエラストマー加工性は、自動車部品、光起電力部品、ワイヤ、及びケーブルコンポーネントなどの様々なエラストマー製品のための最終用途製造業者の主要なニーズの1つである。優れた剪断減粘挙動によって示されるように、改善された加工性を有する新しいエラストマー樹脂が必要とされている。そのような樹脂は、コスト効率の高い高効率プロセスにおいて重合する必要がある。
【0003】
米国特許公開第2011/0290317号は、バイモーダル及びマルチモーダルエチレン系ポリマーの調製及び電子用途を開示している。これらのポリマーは、2つの反応器で調製され、複雑さ及び資本コストを全体的な重合プロセスに追加する。国際公開第2018/022588号は、主にビフェニルフェノール触媒及び拘束幾何触媒(constrained geometry catalyst、CGC)の存在下で合成されたマルチモーダルエラストマーの重合を開示している。1つの比較例(比較例C)は、2つのビフェニルフェノール触媒を使用し、全触媒金属1g当たり1.4×106gのポリマーの低い全体的な総触媒効率を有する。追加のその場でのバイモーダルエチレン系ポリマー及びポスト反応器ブレンドは、以下の参考文献、国際公開第2001/014434号(混合拘束幾何触媒系、国際公開第2002/074817号(混合拘束幾何触媒系を使用する重合)、米国特許公開第20160115264号(メタロセン触媒ポリマー)、米国特許第5849823号(線状又は実質的に線状の均一分岐エチレン/アルファ-オレフィンインターポリマーのブレンド)、米国特許第6451894号(結晶性若しくは半結晶性ポリオレフィンを含むブレンド、又はエチレン及びC3~C10オレフィンの共重合体、及び逐次重合エチレン-アルファ-オレフィンモノマーのマルチモーダルエラストマーを含むブレンド、米国特許第6610408号も参照されたい)において開示されている。しかしながら、引用技術は、コスト効果の高い高効率プロセスにおいて重合することができる、優れた剪断減粘挙動を有するエラストマー樹脂を促進しない。これらの必要性は、以下の発明によって満たされている。
【発明の概要】
【0004】
第1のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分を含むアルファ組成物を調製するためのプロセスであって、当該プロセスが、1つの反応器中で、エチレン、アルファ-オレフィン、以下のa)から選択される金属錯体、及び以下のb)から選択される金属錯体を含む反応混合物を重合することを含み、
a)以下の構造1から選択されるビフェニルフェノール金属錯体:
【化1】
(式中、
Mが、ジルコニウム(zirconium、Zr)、又はハフニウム(hafnium、Hf)から選択される金属であり、金属が、+2、+3、又は+4の形式酸化状態にあり、
nが、0、1、又は2であり、
nが1である場合、Xは、単座配位子又は二座配位子であり、
nが2である場合、各Xは独立して選択された単座配位子であり、
金属錯体は、全体的に電荷中性であり、
-Z
1-及び-Z
2-の各々は独立して、-O-、-S-、-N(R
N)-、又は-P(R
P)-から選択され、
R
1及びR
8は独立して、-H、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択され、
【化2】
式中、R
31~35、R
41~48、及びR
51~59の各々は独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、又は-Hから選択され、
R
2~7、R
9~16の各々は独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、又は-Hから選択され、
Lは、(C
1~C
40)ヒドロカルビレン又は(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビレンであり、(C
1~C
40)ヒドロカルビレンは、1個の炭素原子~10個の炭素原子のリンカー骨格を含み、構造1の2つのZ基(Lが結合している)を連結する部分を有するか、又は(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビレンは、1個の炭素原子~10個の炭素原子のリンカー骨格を含み、構造1の2つのZ基を連結する部分を有し、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビレンの1個の原子~10個の原子のリンカー骨格の1~10個の原子の各々は独立して、炭素原子又はヘテロ原子基であり、各ヘテロ原子基は独立して、O、S、S(O)、S(O)
2、Si(R
C)
2、Ge(R
C)
2、P(R
C)、又はN(R
C)であり、独立して、各R
Cは、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、又は(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビルであり、
構造1中の各R
p、R
N、及び残りのR
Cが独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)、
b)構造2から選択されるビフェニルフェノール金属錯体:
【化3】
(式中、
Mが、Zr又はHfであり、金属が、+2、+3、又は+4の形式酸化状態にあり、
nが、0、1、又は2であり、
nが1である場合、Xは、単座配位子又は二座配位子であり、
nが2である場合、各Xは独立して選択された単座配位子であり、
金属錯体は、全体的に電荷中性であり、
-Z
1-及び-Z
2-の各々は独立して、-O-、-S-、-N(R
N)-、又は-P(R
P)-から選択され、
R
1及びR
8は独立して、-H、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択され、
【化4】
式中、R
31~35、R
41~48、及びR
51~59の各々が独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン又は-Hから選択され、
R
2~7、R
9~16の各々が独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、又は-Hから選択され、
Yは、-(CH
2)
n-(式中、n=0~2である)、-CR
aR
b-(式中、R
a及びR
bが各々独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)、-Ge(R
D)
2-又は-Si(R
D)
2(式中、各R
Dは独立して、-H、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、及び(R
N)
2NC(O)-からなる群から選択される)のいずれかであり、
構造2中の各R
C、R
P、及びR
Nが独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)、
ただし、構造1又は構造2のうちの1つについて、R
12及びR
13は、両方ともハロとすることができず、R1及びR8は各々、式(II)を有するラジカルであり、式中、R
43=R
46=t-Buであり、R
41~42=R
44~45=R
47~48=-Hであり、
ただし、構造1及び構造2は、Z
1とZ
2との間に同じR基、Z基、X基(複数可)、及びリンカー基を有する場合、これらの構造は同じ金属(M)を有しないため、Mが1つの構造についてHfである場合、Mは他の構造についてZrである、プロセス。
【0005】
第1のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分を含むアルファ組成物を含む組成物であって、
第1の組成物が、以下の特性、
i)Mz/Mn≧8.0、
ii)0.855~0.890g/ccの密度、
iii)V100(190℃)≦600Pa・s、及び
iv)V0.1(190℃)≧4,000Pa・sを含む、組成物。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明のアルファ組成物(POE A、POE B、POE C、POE F)及び2つの市販の樹脂(ENGAGE8457ポリオレフィンエラストマー及びATEVA2810A)のSAOSプロファイル(190℃)を示す。「0.1rad/s」における、上部から底部のプロファイル:POE F、POE C、POE B、POE A、ENGAGE8457、及びATEVA2810A。
【発明を実施するための形態】
【0007】
マルチモーダルエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマーは、優れた加工性で発見された。これらの組成物は、改善された加工性について、高剪断で低粘度を示し、低剪断で高粘度、例えば、高剪断速度の射出成形又は高剪断速度混合中の低剪断加熱下での低射出圧力、及び押出成形部品の低剪断速度での高耐垂下性を示す。そのようなインターポリマーは、単一の反応器中のマルチ触媒系(例えば、デュアル触媒系)を使用して、高温(≧150℃)及び高効率で生成され得ることも発見された。例えば、同じ反応器条件下で、第1の触媒は高分子量(high molecular weight、HMW)インターポリマー画分を生成し、第2の触媒は低分子量(low molecular weight、LMW)インターポリマー画分を生成する。
【0008】
上述のように、第1のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分を含むアルファ組成物を調製するためのプロセスが提供され、当該プロセスは、1つの反応器中で、エチレン、アルファ-オレフィン、以下のa)から選択される金属錯体、及び以下のb)から選択される金属錯体を含む反応混合物を重合することを含み、
a)上記のように、構造1から選択されるビフェニルフェノール金属錯体(発明の概要(Summary of the Invention、SOI)を参照)、及び、
b)上記のように、構造2から選択されるビフェニルフェノール金属錯体(SOIを参照)。
【0009】
本発明のプロセスは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。各ビフェニルフェノール金属錯体は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。本明細書で使用される場合、R1=R1、R2=R2、R3=R3などである。また、Ra(1)~Ra(n)という表記は、式中、「a(1)~a(n)」は連続した数字を表し、Ra(1)、Ra(2)、Ra(3)、...、Ra(n)を指す。例えば、R31~R35は、R31、R32、R33、R34、R35を指し、R51~R59は、R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57、R58、R59を指す。式(I)~(III)の各々において、波線は、それぞれの式(R1又はR8基)と残りのビフェニルフェノール金属錯体との間の連結(結合)を表す。
【0010】
「独立して選択される」という用語は、R1、R2、R3、R4、及びR5などのR基が、同一であっても異なってもよいこと(例えば、R1、R2、R3、R4、及びR5が、全て置換アルキルであるか、又はR1及びR2が、置換アルキルであり、R3が、アリールであってもよい、など)を示すために本明細書で使用される。単数形の使用には、複数形の使用が含まれ、またその逆も同様である(例えば、ヘキサン溶媒は複数のヘキサンを含む)。命名されたR基は、一般に、当該技術分野においてその名称を有するR基に対応すると認識されている構造を有するであろう。これらの定義は、当業者に既知の定義を、補足し例示することを意図するものであり、排除するものではない。特定の炭素原子を含有する化学基を説明するために使用される場合、「(Cx~Cy)」の形態を有する括弧付きの表現は、化学基がx及びyを含むx個の炭素原子~y個の炭素原子を有することを意味する。例えば、(C1~C40)アルキルは、1~40個の炭素原子を有するアルキル基である。
【0011】
「置換基」という用語は、置換基(RS)による、対応する非置換化合物の炭素原子又はヘテロ原子に結合した水素原子(-H)の置換を指す。表記「RS」は、ヘテロ原子又は少なくとも1個のヘテロ原子を含む化学基を指す。「置換」という用語は、対応する非置換化合物の炭素原子又はヘテロ原子に結合した少なくとも1つの水素原子(-H)が置換基(RS)によって置き換えられることを意味する。
【0012】
「-H」という用語は、別の原子に共有結合している水素又は水素ラジカルを意味する。「水素」、「H」、及び「-H」は、交換可能であり、明記されていない限り、同一のことを意味する。
【0013】
「(C1~C40)ヒドロカルビル」という用語は、1~40個の炭素原子の炭化水素ラジカルを意味し、「(C1~C40)ヒドロカルビレン」という用語は、1~40個の炭素原子の炭化水素ジラジカルを意味し、各炭化水素ラジカル及び各炭化水素ジラジカルは、芳香族又は非芳香族、飽和又は不飽和、直鎖又は分岐鎖、環式(単環式及び多環式、二環式を含む縮合及び非縮合多環式、3個以上の炭素原子を含む)又は非環式であり、非置換であるか、若しくは1つ以上のRSによって置換されている。
【0014】
本開示において、(C1~C40)ヒドロカルビルは、非置換若しくは置換(C1~C40)アルキル、(C3~C40)シクロアルキル、(C3~C20)シクロアルキル-(C1~C20)アルキレン、(C6~C40)アリール、又は(C6~C20)アリール-(C1~C20)アルキレンであり得る。いくつかの実施形態において、上記の(C1~C40)ヒドロカルビル基の各々は、最大20個の炭素原子を有し(すなわち、(C1~C20)ヒドロカルビル)、他の実施形態では、最大12個の炭素原子を有する。
【0015】
「C1~C40アルキル」、及び(C1-C30)アルキルという用語は、それぞれ、1~40個の炭素原子又は1~30個の炭素原子の飽和直鎖又は分岐鎖炭化水素ラジカルを意味し、1つ以上のRSによって非置換であるか、又は置換されている。非置換(C1~C40)アルキルの例は、非置換(C1~C20)アルキル、非置換(C1~C10)アルキル、非置換(C1~C5)アルキル、メチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル、1-ブチル、2-ブチル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、1-ペンチル、1-ヘキシル、1-ヘプチル、1-ノニル、及び1-デシルである。置換(C1~C40)アルキルの例は、置換(C1~C20)アルキル、置換(C1~C10)アルキル、及びトリフルオロメチルである。
【0016】
「(C6~C40)アリール」という用語は、6~40個の炭素原子、そのうち少なくとも6~14個の炭素原子は芳香環炭素原子である、非置換又は(1つ以上のRSによって)置換された単環式、二環式、又は三環式芳香族炭化水素ラジカルを意味し、単環式、二環式、又は三環式ラジカルは、それぞれ1個、2個、又3個の環を含み、式中、単環は芳香族であり、2個又は3個の環は独立して縮合又は非縮合であり、2個又は3個のうちの少なくとも1つは芳香族である。置換(C6~C40)アルキルの例は、非置換(C6~C20)アルキル非置換(C6~C18)アルキル、2-(C1~C5)アルキルフェニル、2,4-ビス(C1~C5)アルキルフェニル、フェニル、フルオレニル、テトラヒドロフルオレニル、インダケニル、ヘキサヒドロインデニル、インデニル、ジヒドロインデニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、及びフェナントレンである。置換(C6~C40)アルキルの例は、置換(C1~C20)アルキル、置換(C6~C18)アリール、ポリフルオロフェニル、及びペンタフルオロフェニルである。
【0017】
「(C3~C40)シクロアルキル」という用語は、非置換であるか、又は1つ以上のRSで置換されている、3~40個の炭素原子の飽和環式炭化水素ラジカルを意味する。他のシクロアルキル基(例えば(Cx~Cy)シクロアルキル)は、x~y個の炭素原子を有し、かつ非置換であるか、又は1つ以上のRSで置換されているものであるかのいずれかとして、同様の様式で定義される。非置換(C3~C40)シクロアルキルの例は、非置換(C3~C20)シクロアルキル、非置換(C3~C10)シクロアルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、及びシクロデシルである。置換(C3~C40)シクロアルキルの例は、置換(C3~C20)シクロアルキル、置換(C3~C10)シクロアルキル、及び1-フルオロシクロヘキシルである。
【0018】
(C1~C40)ヒドロカルビレンの例としては、非置換又は置換(C6~C40)アリーレン、(C3~C40)シクロアルキレン、及び(C1~C40)アルキレン(例えば(C1~C20)アルキレン)が挙げられる。いくつかの実施形態において、ジラジカルは、同じ炭素原子上にあるか(例えば、-CH2-)、又は隣接する炭素原子上にあるか(すなわち、1,2-ジラジカル)、又は1個、2個、又は2個より多くの介在する炭素原子によって離間されている(例えば、それぞれ、1,3-ジラジカル、1,4-ジラジカル、など)。一部のジラジカルには、α,ω-ジラジカルが含まれる。α,ω-ジラジカルは、ラジカル炭素間に最大の炭素骨格間隔を有するジラジカルである。(C2~C20)アルキレンα,ω-ジラジカルのいくつかの例としては、エタン-1,2-ジイル(すなわち、-CH2CH2-)、プロパン-1,3-ジイル(すなわち、-CH2CH2CH2-)、2-メチルプロパン-1,3-ジイル(すなわち、-CH2CH(CH3)CH2-)が挙げられる。(C6-C40)アリーレンα,ω-ジラジカルのいくつかの例としては、フェニル-1,4-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、又はナフタレン-3,7-ジイルが挙げられる。
【0019】
「(C1~C40)アルキレン」という用語は、非置換であるか、又は1つ以上のRSによって置換されている、1~40個の炭素原子の飽和直鎖又は分岐鎖ジラジカル(すなわち、ラジカルは、環原子上にない)を意味する。非置換(C1~C40)アルキレンの例は、非置換-CH2CH2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-(CH2)5-、-(CH2)6-、-(CH2)7-、-(CH2)8-、-CH2C*(H)(CH3)、及び-(CH2)4C*(H)(CH3)を含む非置換(C1~C20)アルキレンであり、「C*」は、水素原子が除去されて二級若しくは三級アルキルラジカルを形成する炭素原子を表す。置換(C1~C40)アルキレンの例は、置換(C1~C20)アルキレン、及び-CF2-、-C(O)-である。「(C3~C40)シクロアルキレン」という用語は、非置換であるか、又は1つ以上のRSによって置換されている、3~40個の炭素原子の環式ジラジカル(すなわち、ラジカルは、環原子上にある)を意味する。
【0020】
「ヘテロ原子」という用語は、水素又は炭素以外の原子を指す。「ヘテロ原子基」という用語は、ヘテロ原子又は1つ以上のヘテロ原子を含有する化学基を指す。ヘテロ原子基の例としては、O、S、S(O)、S(O)2、Si(RC)3、P(RP)2、N(RN)2、-N=C(RC)2、-Ge(RC)2-、又は-Si(RC)2-を含むこれらに限定されず、式中、各RC及び各RPは独立して、非置換(C1~C30)ヒドロカルビル又は-Hであり、式中、各RNは非置換(C1~C30)ヒドロカルビルである。
【0021】
「ヘテロ炭化水素」という用語は、1個以上の炭素原子がヘテロ原子で置換されている分子又は分子骨格を指す。「(C1~C40)ヘテロヒドロカルビル」という用語は、1~40個の炭素原子のヘテロ炭化水素ラジカルを意味し、「(C1~C40)ヘテロヒドロカルビレン」という用語は、1~40個の炭素原子のヘテロ炭化水素ジラジカルを意味し、各ヘテロ炭化水素が1個以上のヘテロ原子を有する。ヘテロヒドロカルビルのラジカルは、炭素原子又はヘテロ原子上に存在し、ヘテロヒドロカルビルのジラジカルは、(1)1個又は2個の炭素原子、(2)1個又は2個のヘテロ原子、又は(3)1個の炭素原子及び1個のヘテロ原子上に存在し得る。各(C1~C40)ヘテロヒドロカルビル及び(C1~C40)ヘテロヒドロカルビレンは、非置換又は(1つ以上のRSによって)置換、芳香族又は非芳香族、飽和又は不飽和、直鎖又は分岐鎖、環式(単環式及び多環式、縮合及び非縮合多環式を含む)又は非環式であってもよい。
【0022】
(C1~C40)ヘテロヒドロカルビルは、非置換であってもよく、又は置換されてもよい。(C1~C40)ヘテロヒドロカルビルの非限定的な例としては、(C1~C40)ヘテロアルキル、(C1~C40)ヒドロカルビル-O-、(C1~C40)ヒドロカルビル-S-、(C1~C40)ヒドロカルビル-S(O)-、(C1~C40)ヒドロカルビル-S(O)2-、(C1~C40)ヒドロカルビル-Si(RC)2-、(Cl~C40)ヒドロカルビル-N(RN)-、(Cl~C40)ヒドロカルビル-P(RP)-、(C2~C40)ヘテロシクロアルキル、(C2~C19)ヘテロシクロアルキル-(C1~C20)アルキレン、(C3~C20)シクロアルキル-(C1~C19)ヘテロアルキレン、(C2~C19)ヘテロシクロアルキル-(C1~C20)ヘテロアルキレン、(C1~C50))ヘテロアリール、(C1~C19))ヘテロアリール-(C1~C20)アルキレン、(C6~C20)アリール-(C1~C19)ヘテロアルキレン、又は(C1~C19)ヘテロアリール-(C1~C20)ヘテロアルキレンが挙げられる。
【0023】
「(C1~C40)ヘテロアリール」という用語は、合計1~40個の炭素原子及び1個以上のヘテロ原子の非置換又は置換(1つ以上のRSによる)単環式、二環式、又は三環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルを意味し、単環式、二環式、又は三環式ラジカルは、それぞれ、1個、2個、又は3個の環を含み、2個又は3個の環は、独立して縮合又は非縮合であり、2個又は3個の環のうちの少なくとも1つは、ヘテロ芳香族である。他のヘテロアリール基(例えば、(Cx~Cy)ヘテロアリール、概して(C1~C12)ヘテロアリール)は、x~y個の炭素原子(1~12個の炭素原子など)を有し、非置換であるか、又は1つ若しくは2つ以上のRSによって置換されているものと類似した様式で定義される。単環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルは、5員環又は6員環である。5員環は、5マイナスh個の炭素原子を有し、ここで、hは、ヘテロ原子の数であり、1、2、又は3であり得、各ヘテロ原子は、O、S、N、又はPであり得る。5員環ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルの例は、ピロール-1-イル、ピロール-2-イル、フラン-3-イル、チオフェン-2-イル、ピラゾール-1-イル、イソオキサゾール-2-イル、イソチアゾール-5-イル、イミダゾール-2-イル、オキサゾール-4-イル、チアゾール-2-イル、1,2,4-トリアゾール-1-イル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、テトラゾール-1-イル、テトラゾール-2-イル、及びテトラゾール-5-イルである。6員環は、6マイナスh個の炭素原子を有し、hは、ヘテロ原子数であり、1又は2であり得、ヘテロ原子は、N又はPであり得る。6員環ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルの例は、ピリジン-2-イル、ピリミジン-2-イル、及びピラジン-2-イルである。二環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルは、縮合5,6-又は6,6-環系であり得る。縮合5,6-環系二環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルの例としては、インドール-1-イル、及びベンズイミダゾール-1-イルである。縮合6,6-環系二環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルの例は、キノリン-2-イル、及びイソキノリン-1-イルである。三環式ヘテロ芳香族炭化水素ラジカルは、縮合した5,6,5-、5,6,6-、6,5,6-、又は6,6,6-環であり得る。縮合5,6,5-環系の例は、1,7-ジヒドロピロロ[3,2-f]インドール-1-イルである。縮合5,6,6-環系の例は、1H-ベンゾ[f]インドール-1-イルである。縮合6,5,6-環系の例は、9H-カルバゾール-9-イルである。縮合6,6,6-環系の例は、アクリジン-9-イルである。
【0024】
前述のヘテロアルキルは、(C1~C40)の炭素原子又はそれより少ない炭素原子及び1個以上のヘテロ原子を含有する飽和直鎖又は分岐鎖ラジカルであってもよい。同様に、ヘテロアルキレンは、1~50個の炭素原子及び1つ又は2つ以上のヘテロ原子を含む飽和直鎖又は分岐鎖ジラジカルであってもよい。ヘテロ原子基としては、Si(RC)3、Ge(RC)3、Si(RC)2、Ge(RC)2、P(RP)2、P(RP)、N(RN)2、N(RN)、N、O、ORC、S、SRC、S(O)、及びS(O)2を挙げることができる。ヘテロアルキル基及びヘテロアルキレン基は、非置換であるか、又は1つ以上のRSによって置換されている。
【0025】
非置換(C2~C40)ヘテロシクロアルキルの例は、非置換(C2~C20)-ヘテロシクロアルキル、非置換(C2~C10)ヘテロシクロアルキル、アジリジン-l-イル、オキセタン-2-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、ピロリジン-l-イル、テトラヒドロチオフェン-S,S-ジオキシド-2-イル、モルホリン-4-イル、1,4-ジオキサン-2-イル、ヘキサヒドロアゼピン-4-イル、3-オキサ-シクロオクチル、5-チオ-シクロノニル、及び2-アザ-シクロデシルである。
【0026】
「ハロゲン原子」又は「ハロゲン」という用語は、フッ素原子(F)、塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、又はヨウ素原子(I)のラジカルを意味する。「ハロゲン化物」という用語は、フッ化物(F-)、塩化物(Cl-)、臭化物(Br-)、又はヨウ化物(I-)といったハロゲン原子のアニオン形態を意味する。
【0027】
「プロ触媒」という用語は、活性化剤と組み合わせたときに、触媒活性を有する化合物を指す。「活性化剤」という用語は、プロ触媒を触媒的に活性化された触媒に変換するようにプロ触媒と化学的に反応する化合物を指す。本明細書で使用される場合、「共触媒」及び「活性剤」という用語は、交換可能な用語である。
【0028】
いくつかの実施形態では、構造1及び構造2の金属-配位子錯体を含む触媒系は各々、オレフィン重合反応の金属系触媒を活性化するための当該技術分野において既知の任意の技術によって触媒的に活性にされ得る。例えば、構造1及び構造2の金属-配位子錯体は各々、錯体を活性化共触媒に接触させるか、又は錯体を活性化助触媒と組み合わせることによって触媒活性になる場合がある。本明細書で使用するのに好適な活性化共触媒としては、アルキルアルミニウム、ポリマー、又はオリゴマーアルモキサン(アルミノキサンとしても知られている)、中性ルイス酸、及び非ポリマー、非配位性、イオン形成化合物(酸化条件下でのそのような化合物の使用を含む)が挙げられる。好適な活性化技法は、バルク電気分解である。前述の活性化共触媒及び技術のうちの1つ以上の組み合わせもまた企図される。「アルキルアルミニウム」という用語は、モノアルキルアルミニウムジヒドリド若しくはモノアルキルアルミニウムジハライド、ジアルキルアルミニムウヒドリド若しくはジアルキルアルミニウムハライド、又はトリアルキルアルミニウムを意味する。ポリマー又はオリゴマーのアルモキサンの例としては、メチルアルモキサン、トリイソブチルアルミニウムで修飾されたメチルアルモキサン、及びイソブチルアルモキサンが挙げられる。
【0029】
ルイス酸活性剤(共触媒)は、本明細書に記載されるように、1~3個の(C1~C20)ヒドロカルビル置換基を含有する第13族金属化合物を含む。一実施形態において、第13族金属化合物は、トリ((C1~C20)ヒドロカルビル)置換アルミニウム又はトリ((C1~C20)-ヒドロカルビル)-ホウ素化合物である。他の実施形態において、第13族金属化合物は、トリ(ヒドロカルビル)置換アルミニウム、トリ(ヒドロカルビル)-ホウ素化合物、トリ((C1~C10)アルキル)アルミニウム、トリ((C6~C18)アリール)ホウ素化合物、及びそのハロゲン化(過ハロゲン化を含む)誘導体である。更なる実施形態では、13族金属化合物は、トリス(フルオロ置換フェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランである。いくつかの実施形態では、活性化共触媒は、テトラキス((C1~C20)ヒドロカルビルボレート(例えばトリチルテトラフルオロボレート)又はトリ((C1~C20)ヒドロカルビル)アンモニウムテトラ((C1~C20)ヒドロカルビル)ボレート(例えば、ビス(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)である。本明細書で使用されるとき、「アンモニウム」という用語は、((C1~C20)ヒドロカルビル)4N+a((C1~C20)ヒドロカルビル)3N(H)+、a((C1~C20)ヒドロカルビル)2N(H)2
+、(C1~C20)ヒドロカルビルN(H)3
+、又はN(H)4
+である窒素カチオンを意味し、各(C1~C20)ヒドロカルビルは、2つ以上存在する場合、同一でも異なっていてもよい。
【0030】
非ポリマー性、非配位性、イオン形成化合物とポリマー又はオリゴマーアルモキサンとの組み合わせには、ポリマー又はオリゴマーアルモキサン(アルミノキサンとしても知られる)とハロゲン化テトラキスボレート化合物との組み合わせ、特にビス(水素化タローアルキル)メチルテトラキス(ペンタ-フルオロフェニル)ボレート(1-)アミンを含む混合物が含まれる。(金属-配位子錯体)のモル数の比:(ビス(水素化タローアルキル)メチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(1-)アミン):(アルモキサン)[例えば、(4族金属-配位子錯体):(テトラキス(ペンタフルオロフェニル-ボレート):(アルモキサン)]は、1:1:1~1:10:500、他の実施形態では、1:1:1.5~1:5:100であり得る。他の実施形態は、中性ルイス酸混合物と、ポリマー又はオリゴマーのアルモキサンとの組み合わせ、及び単一の中性ルイス酸、特にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランと、ポリマー又はオリゴマーのアルモキサンとの組み合わせである。
【0031】
構造1及び構造2の金属-配位子錯体を含む触媒系を活性化して、1つ以上の共触媒、例えば、カチオン形成共触媒、強ルイス酸、又はそれらの組み合わせを組み合わせることによって、活性触媒組成物を形成することができる。好適な活性化共触媒としては、ポリマー又はオリゴマーのアルミノキサン、特にメチルアルミノキサン、及び不活性、相溶性の非配位イオン形成化合物が挙げられる。例示的な好適な共触媒としては、変性メチルアルミノキサン(modified methyl aluminoxane、MMAO)、ビス(水素化タローアルキル)メチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(1-)アミン、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
いくつかの実施形態では、前述の活性化共触媒のうちの1つ以上は、互いに組み合わせて使用される。特に好ましい組み合わせは、ホウ酸アンモニウムとオリゴマー又はポリマーアルモキサン化合物との混合物である。いくつかの実施形態では、構造1及び構造2の1つ以上の金属-配位子錯体の総モル数と、1つ以上の活性化共触媒の総モル数との比は、少なくとも1:500、又は1:300、又は1:100、又は1:50、又は1:10、又は1:5である。アルモキサン単独が活性化共触媒として使用される場合、用いられるアルモキサンのモル数は、構造1及び構造2の金属-配位子錯体の組み合わせたモル数の少なくとも10倍であることが好ましい。
【0033】
本開示の触媒系は、異なる形態で実施されてもよく、本開示に記載される具体的な実施形態に限定されると解釈されるべきではないことを理解されたい。むしろ、実施形態は、本開示が、徹底的かつ完全となり、また本主題の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。ここで、触媒系の特定の実施形態を説明する。
【0034】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造2について、Yは、-(CH2)n-、式中、n=0~2、更にn=1又は2、更にn=1であり、-CRaRb-、式中、Ra及びRbは各々独立して、(C1~C40)ヒドロカルビル、(C1~C40)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hであり、-Ge(RD)2-又は-Si(RD)2のいずれかであり、式中、各RDは独立して、-H、(C1~C40)ヒドロカルビル及び(C1~C40)ヘテロヒドロカルビルからなる群から選択される。
【0035】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造1について、-Z1-及び-Z2-の各々は、-O-である。
【0036】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造2について、-Z1-及び-Z2-の各々は、-O-である。
【0037】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造1について、R1及びR8は、同一であり、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択される。
【0038】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造2について、R1及びR8は、同一であり、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択される。
【0039】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造1について、R1又はR8のうち少なくとも1つは、式(II)を有するラジカル又は式(I)を有するラジカルから選択される。
【0040】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造2について、R1又はR8のうちの少なくとも1つは、式(II)を有するラジカルから選択される。
【0041】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造1について、
i)-CH2Si(Ra)(Rb)CH2-若しくは-CH2Ge(Ra)(Rb)CH2-、式中、Ra及びRbが各々、
独立して、(C1~C30)ヒドロカルビル若しくは(C1~C30)ヘテロヒドロカルビルであり、
ii)1,3-ジメチルプロパン-1,3-ジイル、
iii)ビス(メチレン)シクロヘキサン-1,2-ジイル、
iv)プロパン-1,4-ジイル、又は
ブタン-1,4-ジイルから選択される。
【0042】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、
構造2について、Yは、
i)-SiRcRd-、又は-GeRcRd-、式中、Rc及びRdが各々独立して、(C1~C30)ヒドロカルビル又は(C1~C30)ヘテロヒドロカルビルであり、
ii)-(CH2)n-、式中、n=0~2、更にn=1若しくは2、更にn=1であり、又は
iii)-CRaRb-、式中、Ra及びRbは各々、独立して、(C1~C30)ヒドロカルビル、(C1~C30)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである、から選択される。
【0043】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造1について、R2=R4=R5=R7=R9=R11=R12=R13=R14=R16=Hである。
【0044】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造2について、R2=R4=R5=R7=R9=R11=R12=R13=R14=R16=Hである。
【0045】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造1は、以下の構造1a~1c:
【化5】
から選択される。
【0046】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、構造2は、以下の構造2a又は2b:
【化6】
から選択される。
【0047】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、プロセスは、150℃以上、又は155℃以上、又は160℃以上、又は165℃以上の反応器温度で、2.8×106以上、3.0×106以上、又は3.2×106以上、又は3.4×106以上、又は3.6×106以上の全体的な触媒効率[(グラム総触媒金属)当たりの(グラムアルファ組成物)]を有する。
【0048】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、プロセスは、0.855~0.890g/cc、又は0.860~0.890g/cc、又は0.865~0.890g/cc、又は0.865~0.885g/cc(1cc=1cm3)のアルファ組成密度で、2.8×106以上、3.0×106以上、又は3.2×106以上、又は3.4×106以上、又は3.6×106以上の全体的な触媒効率[(グラム総触媒金属)当たりの(グラムアルファ組成物)]を有する。
【0049】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、(水素反応器供給)の(エチレン反応器供給)に対する質量流量比は、6.00×10-4g/g以下、又は5.50×10-4g/g以下、又は5.00×10-4g/g以下、又は4.50×10-4g/g以下である。
【0050】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、プロセスは、150℃以上、又は155℃以上、又は160℃以上、又は165℃以上の反応器温度で実行される。
【0051】
第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分を含むアルファ組成物を含む組成物もまた提供され、アルファ組成物は、以下の特性:
i)Mz/Mn≧8.0、
ii)0.855~0.890g/ccの密度、
iii)V100(190℃)≦600Pa・s、及び
iv)V0.1(190℃)≧4,000Pa・sを含む。
【0052】
本発明はまた、各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせから形成される架橋組成物も提供する。本発明はまた、各々が本明細書に記載されている、任意の一実施形態の組成物、又は2つ以上の実施形態の組み合わせの組成物から形成された少なくとも1つの成分を含む物品も提供する。
【0053】
本発明の組成物は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。アルファ組成物は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
【0054】
アルファ組成物は、1つ以上のポリマー特性が異なる少なくとも2つのエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分を含む。各エチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分は、独立して、重合形態で、エチレン、及びアルファ-オレフィンを含み、任意選択でポリエン、更には非共役ポリエンを含み得る。アルファ-オレフィンは、脂肪族又は芳香族化合物のいずれかであり得る。アルファ-オレフィンは、好ましくは、C3~C20脂肪族化合物、好ましくは、C3~C16脂肪族化合物、及びより好ましくは、C3~C10脂肪族化合物である。好ましいC3~C10脂肪族アルファ-オレフィンとしては、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、及び1-デセン、より好ましくは1-オクテンが挙げられる。非共役ポリエンの好適な例としては、1,4-ヘキサジエンなどの直鎖非環式ジエン及び1,5-ヘプタジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、2-メチル-l,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン、3,7-ジメチル-1,7-オクタジエン、5,7-ジメチル-1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、及びジヒドロミルセンなどの分岐鎖非環式ジエン、1,4-シクロ-ヘキサジエン、1,5-シクロオクタジエン、及び1、5-シクロド-デカジエンなどの単一環脂環式ジエン、テトラヒドロインデン、メチルテトラヒドロインデンなどの多環脂環式縮合及び架橋環ジエン、5-メチレン-2-ノルボルネン(MNB)、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)、5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)、5-プロペニル-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、5-(4-シクロペンテニル)-2-ノルボルネン、及び5-シクロヘキシリデン-2-ノルボルネンなどのアルケニル、アルキリデン、シクロアルケニル、及びシクロアルキリデンノルボルネンが挙げられる。ポリエンは、好ましくは、ENB、VNB、及びジシクロペンタジエン、及び好ましくはENBから選択される非共役ジエンである。
【0055】
各々が本明細書に記載されている、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、本発明の組成物は、独立して、モノマー(複数可)タイプ及び/若しくは量、Mn、Mw、Mz、MWD、V0.1、V100、RR(=V0.1/V100)、又はそれらの任意の組み合わせなどの1つ以上の特徴において、第1及び第2のインターポリマー画分の各々とは異なる熱可塑性ポリマーを更に含む。ポリマーとしては、エチレン系ポリマー、プロピレン系ポリマー、及びオレフィンマルチブロックインターポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。好適なエチレン系ポリマーとしては、高密度ポリエチレン(high density polyethylene、HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(linear low density polyethylene、LLDPE)、超低密度ポリエチレン(very low density polyethylene、VLDPE)、超低密度ポリエチレン(ultra-low density polyethylene、ULDPE)、均質に分岐した直鎖状エチレン系ポリマー、及び均質に分岐した実質的に直鎖状のエチレン系ポリマー(すなわち、均質に分岐した長鎖分岐状エチレンポリマーである)が挙げられるが、これらに限定されない。プロピレン系ポリマーの例としては、ポリプロピレンホモポリマー及びプロピレン/エチレンコポリマーが挙げられる。
【0056】
定義
別途記載がない限り、文脈から暗黙的に、又は当該技術分野において慣習的でない限り、全ての部分及び割合は重量に基づき、全ての試験方法は本開示の出願日の時点で現行のものである。
【0057】
本明細書で使用される「組成物」という用語は、組成物、並びに組成物の材料から形成された反応生成物及び分解生成物を含む、材料の混合物を含む。いかなる反応生成物又は分解生成物も、典型的には、微量又は残留量で存在する。
【0058】
本明細書で使用される、「ポリマー」という用語は、同じ種類又は異なるタイプのモノマーを重合することにより調製されるポリマー化合物を指す。したがって、ポリマーという一般的な用語は、ホモポリマーという用語(微量の不純物がポリマー構造に組み込まれ得るという理解の下に、1種類のみのモノマーから調製されたポリマーを指すために用いられる)、及び本明細書において以下に定義されるインターポリマーという用語を含む。触媒残留物などの微量の不純物は、ポリマー中に及び/又はポリマー内に組み込むことができる。典型的には、ポリマーは、非常に少量(「ppm」量)の1つ以上の安定剤で安定化される。
【0059】
本明細書で使用される場合、「インターポリマー」という用語は、少なくとも2種類の異なるモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。したがって、インターポリマーという用語は、コポリマーという用語(2つの異なるタイプのモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる)及び2つを超える異なるタイプのモノマーから調製されるポリマーを含む。
【0060】
本明細書で使用される「プロピレン系ポリマー」とういう用語は、重合形態で、過半重量パーセントのプロピレン(ポリマーの重量に基づく)を含み、任意選択で、1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。
【0061】
本明細書で使用される「エチレン系ポリマー」という用語は、重合形態で、50重量%又は過半重量パーセントのエチレン(ポリマーの重量に基づく)を含み、任意選択で、1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。
【0062】
本明細書で使用される場合、「エチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー」という用語は、重合形態で、エチレン、及びアルファ-オレフィンを含むランダムなインターポリマーを指す。一実施形態では、「エチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー」は、重合形態で、50重量%又は過半重量パーセントのエチレン(インターポリマーの重量に基づく)を含む。
【0063】
本明細書で使用される「エチレン/アルファ-オレフィン/非共役ポリエンインターポリマー」という用語は、重合形態で、エチレン、アルファ-オレフィン、及び非共役ポリエンを含むランダムなインターポリマーを指す(例えば、非共役ジエン)。一実施形態では、「エチレン/アルファ-オレフィン/非共役ポリエンインターポリマー」は、重合形態で、50重量%又は過半重量パーセントのエチレン(インターポリマーの重量に基づく)を含む。
【0064】
本明細書で使用される「エチレン/アルファ-オレフィンコポリマー」という用語は、重合形態で、2つのみのモノマータイプとして、50重量%又は過半重量パーセントのエチレンモノマー(コポリマーの重量に基づく)、及びアルファ-オレフィンを含むコポリマーを指す。
【0065】
本明細書で使用される「太陽電池(又は光起電力セル)」という用語は、太陽放射を電気に変換するデバイスを指す。太陽電池は、典型的には、アレイパターンで提示される。
【0066】
本明細書で使用される「太陽電池モジュール(又はソーラーパネル又はソーラーモジュール)」という用語は、太陽電池のアセンブリを含む光起電性パネルを指す。
【0067】
本明細書で使用される場合、「反応混合物」という用語は、1つ以上のモノマー型、及び少なくとも1つの金属錯体を含む混合物を指す。典型的には、反応混合物はまた、溶媒、1つ以上の共触媒、及び水素(H2)を含む。
【0068】
本明細書で使用される場合、重合プロセスに関して「全体的な触媒効率(全触媒金属1g当たり10^6gのポリマー組成物の単位)」という用語は、同じ重合プロセス(又は重合実行)中に使用される触媒金属(例えば、1つ以上の金属錯体からの金属(複数可))の総供給速度(例えば、lb/hr)で割った、重合プロセス(又は重合実行)中に形成されたポリマー組成物の生成速度(例えば、lb/hr)を指す。典型的には、重合は定常状態プロセスである。
【0069】
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語、及びそれらの派生語は、それらが具体的に開示されているか否かにかかわらず、任意の追加の成分、ステップ、又は手順の存在を除外することを意図するものではない。疑義を回避するために、「含む(comprising)」という用語の使用を通じて特許請求される全ての組成物は、反対の記載がない限り、ポリマーであろうとなかろうと、任意の追加の添加剤、アジュバント、又は化合物を含み得る。対照的に、「から本質的になる」という用語は、操作性に必須ではないものを除外し、あらゆる続く記述の範囲からあらゆる他の成分、ステップ、又は手順を除外する。「からなる」という用語は、具体的に規定又は列挙されていないあらゆる成分、ステップ、又は手順を除外する。
【0070】
いくつかの組成特徴のリスト
A]第1のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分を含むアルファ組成物を調製するためのプロセス、当該プロセスは、1つの反応器中で、エチレン、アルファ-オレフィン、以下のa)から選択される金属錯体、及び以下のb)から選択される金属錯体を含む反応混合物を重合することを含み、
a)発明の概要(SOI)において上記のように、以下の構造1から選択されるビフェニルフェノール金属錯体、
【化7】
b)SOIにおいて上記のように、構造2から選択されるビフェニルフェノール金属錯体、
【化8】
B]構造1について、-Z
1-及び-Z
2-の各々が、-O-である、上記A]のプロセス。
C]構造2について、-Z
1-及び-Z
2-の各々が、-O-である、上記A]又はB]のプロセス。
D]構造1について、R
1及びR
8のうちの少なくとも1つが、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、又は式(III)を有するラジカルである、上記A]~C](A]~C])のいずれか1つのプロセス。
E]構造2について、R
1及びR
8のうちの少なくとも1つが、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、又は式(III)を有するラジカルである、上記A]~D]のいずれか1つのプロセス。
F]構造1について、R
1及びR
8は、同一であり、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択される、上記A]~E]のいずれか1つのプロセス。
G]構造2について、R
1及びR
8が同一であり、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択される、上記A]~F]のいずれか1つのプロセス。
H]構造1について、R
1又はR
8のうちの少なくとも1つが、式(II)を有するラジカル又は式(I)を有するラジカルから選択され、更に、
R
1又はR
8の両方が、式(II)を有するラジカル又は式(I)を有するラジカルから選択される、上記A]~G]のいずれか1つのプロセス。
I]構造2について、R
1又はR
8のうちの少なくとも1つが、式(II)を有するラジカル又は式(I)を有するラジカルから選択され、更にR
1又はR
8の両方が、式(II)を有するラジカル又は式(I)を有するラジカルから選択される、上記A]~H]のいずれか1つのプロセス。
J]構造1について、R
1=R
8=式(II)を有するラジカルである、上記A]~I]のいずれか1つのプロセス。
K]構造1の式(II)について、R
43=R
46=非置換アルキル又はH、更に非置換(C
1~C
10)アルキル又はH、更に非置換(C
1~C
8)アルキル又はH、更に非置換(C
1~C
6)アルキル又はH、更に非置換(C
1~C
4)アルキル又はH、更にt-ブチル又はHである、上記J]のプロセス。
L]式(II)について、R
43=R
46=非置換アルキル、更に非置換(C
1~C
10)アルキル、更に非置換(C
1~C
8)アルキル、更に非置換(C
1~C
6)アルキル、更に非置換(C
1~C
4)アルキル、更にt-ブチルである、上記J]又はK]のプロセス。
M]式(II)について、R
41=R
42=R
44=R
45=R
47=R
48=Hである、上記J]~L]のいずれか1つのプロセス。
N]構造2について、R
1=R
8=式(II)を有するラジカルである、上記A]~M]のいずれか1つのプロセス。
O]構造2の式(II)について、R
43=R
46=非置換アルキル、更に非置換(C
1~C
10)アルキル、更に非置換(C
1~C
8)アルキル、更に非置換(C
1~C
6)アルキル、更に非置換(C
1~C
4)アルキル、更にt-ブチルである、上記N]のプロセス。
P]式(II)について、R
41=R
42=R
44=R
45=R
47=R
48=Hである、上記N]又はO]のプロセス。
Q]構造1について、Lが、
i)-CH
2Si(R
a)(R
b)CH
2-若しくは-CH
2Ge(R
a)(R
b)CH
2-、式中、R
a及びR
bが各々独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル若しくは(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビルであり、
ii)1,3-ジメチルプロパン-1,3-ジイル、
iii)ビス(メチレン)シクロヘキサン-1,2-ジイル、
iv)プロパン-1,3-ジイル、又は
ブタン-1,4-ジイルから選択される、上記A]~P]のいずれか1つのプロセス。
R]構造1について、Lが、
i)-CH
2Si(R
a)(R
b)CH
2-、式中、R
a及びR
bは各々、独立して、非置換(C
1~C
10)アルキル、更に非置換(C
1~C
8)アルキル、更に非置換(C
1~C
6)アルキル、更に非置換(C
1~C
4)アルキルl、更に(C
1~C
3)アルキルであり、
ii)1,3-ジメチルプロパン-1,3-ジイル、又は
iii)ビス(メチレン)シクロヘキサン-1,2-ジイルから選択される、上記A]~Q]のいずれか1つのプロセス。
S]構造2について、Yが、
i)-SiR
cR
d-、若しくは-GeR
cR
d-、式中、R
c及びR
dが各々独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル若しくは(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビルであり、
ii)-(CH
2)
n-、式中、n=0~2、更にn=1若しくは2、更にn=1であり、又は
iii)-CR
aR
b-、式中、R
a及びR
bは各々、独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビル、若しくは-Hである、から選択される、上記A]~R]のいずれか1つのプロセス。
T]構造2について、Yが、
i)-SiR
cR
d-若しくは-GeR
cR
d-式中R
c及び
dが各々、独立して、非置換(C
1~C
10)アルキル、更に非置換(C
1~C
8)アルキル、更に非置換(C
1~C
6)アルキル、更に非置換(C
1~C
4)アルキル、更に非置換(C
1~C
3)アルキルであり、
ii)-(CH
2)
n-、式中、n=0~2、更にn=1若しくは2、更にn=1であり、又は
iii)-CR
aR
b-、式中R
a及びR
bが各々、独立して、H又は非置換(C
1~C
10)アルキル、更にH又は非置換(C
1~C
8)アルキル、更にH又は非置換(C
1~C
6)アルキル、更にH又は非置換(C
1~C
4)アルキルである、から選択される、上記A]~S]のいずれか1つのプロセス。
U]構造2について、Yが、
ii)-(CH
2)
n-、式中、n=0~2、更にn=1若しくは2、更にn=1であり、又は
iii)-CR
aR
b-、式中R
a及びR
bが各々、独立して、H又は非置換(C
1~C
10)アルキル、更にH又は非置換(C
1~C
8)アルキル、更にH又は非置換(C
1~C
6)アルキル、更にH又は非置換(C
1~C
4)アルキルである、から選択される、上記A]~T]のいずれか1つのプロセス。
V]構造1について、n=2であり、各Xが同じであり、非置換アルキルである、上記A]~U]のいずれか1つのプロセス。
W]各Xが、非置換(C
1~C
3)アルキル、更に非置換(C
1~C
2)アルキル、更にメチルである、上記V]のプロセス。
X]構造1について、R10=R15である、上記A]~W]のいずれか1つのプロセス。
Y]構造1について、R10=R15=H又はハロゲン、及び更にH又はFである、上記A]~X]のいずれか1つのプロセス。
Z]構造1について、R10=R15=ハロゲン、及び更にFである、A]~Y]のいずれか1つのプロセス。
AA]構造1について、R3=R6である、上記A]~Z)のいずれか1つのプロセス。
BB]構造1について、R3=R6=非置換アルキルである、上記A]~AA]のいずれか1つのプロセス。
CC]構造1について、R3=R6=非置換(C
1~C
12)アルキル、更に非置換(C
1~C
10)アルキル、更に非置換(C
1~C
8)アルキル、更にメチル又は非置換C
8アルキルである上記A]~BB]のいずれか1つのプロセス。
DD]構造1について、R2=R4=R5=R7=R9=R11=R12=R13=R14=R16=Hである、A]~CC]のいずれか1つのプロセス。
EE]構造2について、n=2であり、各Xが同じであり、非置換アルキルである、上記A]~DD]のいずれか1つのプロセス。
FF]各Xが、非置換(C
1~C
3)アルキル、更に非置換(C
1~C
2)アルキル、更にメチルである、上記EE]のプロセス。
GG]構造式2について、R10=R15である、上記A]~FF]のいずれか1つのプロセス。
HH]構造2について、R10=R15=ハロゲン、及び更にFである、A]~GG]のいずれか1つのプロセス。
II]構造式2について、R3=R6である、上記A]~HH]のいずれか1つのプロセス。
JJ]構造2について、R3=R6=非置換アルキルである、上記A]~II]のいずれか1つのプロセス。
KK]構造2について、R3=R6=非置換(C
1~C
12)アルキル、更に非置換(C
1~C
10)アルキル、更に非置換(C
2~C
8)アルキル、更に非置換(C
4~C
8)アルキル更に非置換C
8アルキルである上記A]~JJ]のいずれか1つのプロセス。
LL]構造2について、R2=R4=R5=R7=R9=R11=R12=R13=R14=R16=Hである、A]~KK]のいずれか1つのプロセス。
MM]構造式2について、金属M=Zrである、上記A]~LL]のいずれか1つのプロセス。
NN]構造1が、各々が発明を実施するための形態(Detailed Description of the Invention、DDI)において上述される、以下の構造(1a)~(1c)から選択される、A]~MM]のいずれか1つのプロセス。
OO]構造1が、DDIにおいて上述されたように、構造(1a)である、上記NN]のプロセス。
PP]構造2が、各々がDDIにおいて上述されたように、以下の構造(2a)~(2b)から選択される、A]~OO]のいずれか1つのプロセス。
QQ]構造2が、DDIにおいて上述されたように、構造(2b)である、上記PP]のプロセス。
RR]プロセスが、150℃以上、又は155℃以上、又は160℃以上、又は165℃以上の反応器温度で、2.8×10
6以上、3.0×10
6以上、又は3.2×10
6以上、又は3.4×10
6以上、又は3.6×10
6以上の全体的な触媒効率[(グラム総触媒金属)当たりの(グラムアルファ組成物)]を有する、上記A]~QQ]のプロセス。
SS]プロセスが、0.855~0.890g/cc、又は0.860~0.890g/cc、又は0.865~0.890g/cc、又は0.865~0.885g/cc(1cc=1cm
3)のアルファ組成密度で、2.8×10
6以上、3.0×10
6以上、又は3.2×10
6以上、又は3.4×10
6以上、又は3.6×10
6以上の全体的な触媒効率[(グラム総触媒金属)当たりの(グラムアルファ組成物)]を有する、上記A]~RR]のプロセス。
TT]プロセスが、150℃以上、又は155℃以上、又は160℃以上、又は165℃以上の反応器温度で実行される、上記A]~SS]のプロセス。
UU](水素反応器供給)の(エチレン反応器供給)に対する質量流量比は、0.01×10
-4g/g以上、又は0.05×10
-4g/g以上、又は0.10×10
-4g/g以上、又は0.20×10
-4g/g以上、又は0.40×10
-4g/g以上、又は0.60×10
-4g/g以上、又は0.70×10
-4g/g以上である、上記A]~TT](A]~TT])のいずれか1つのプロセス。
VV](水素反応器供給)の(エチレン反応器供給)に対する質量流量比は、6.00×10
-4g/g以下、又は5.50×10
-4g/g以下、又は5.00×10
-4g/g以下、又は4.50×10
-4g/g以下である、上記A]~UU]のいずれか1つのプロセス。
WW]反応器が、連続撹拌槽反応器、ループ反応器、又はプラグ流反応器(又は管状反応器)、更に連続撹拌槽反応器又はループ反応器、更に連続撹拌槽反応器から選択される、上記A]~VVのいずれか1つのプロセス。
XX]反応混合物が、溶媒を更に含む、上記A]~WW]のいずれか1つのプロセス。
YY]反応混合物が1つ以上の助触媒を更に含む、上記A]~XX]のいずれか1つのプロセス。
ZZ]反応混合物が、水素(H
2)を更に含む、上記A]~YY]のいずれか1つのプロセス。
A3]プロセスが、溶液重合プロセスである、上記A]~ZZ]のいずれか1つのプロセス。
B3]上記A]~A3]のいずれか1つのプロセスによって形成されたアルファ組成物を含む、組成物。
C3]アルファ組成物が、以下の
特性:
i)Mz/Mn≧8.0、
ii)0.855~0.890g/ccの密度、
iii)V100(190℃)≦600Pa・s、及び
iv)V0.1(190℃)≧4,000Pa・sを含む、上記B3]の組成物。
D3]第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分を含むアルファ組成物を含む組成物であって、アルファ組成物が、以下の特性:
i)Mz/Mn≧8.0、
ii)0.855~0.890g/ccの密度、
iii)V100(190℃)≦600Pa・s、及び
iv)V0.1(190℃)≧4,000Pa・sを含む、組成物。
E3]アルファ組成物が、8.2以上、又は8.4以上、又は8.6以上、又は8.8以上、又は9.0以上、又は10.0以上、又は12.0以上、又は14.0以上、又は16.0以上のMz/Mnを有する、上記B3]~D3]のうちのいずれか1つの組成物。
F3]アルファ組成物が、60.0以下、又は55.0以下、又は50.0以下、又は40.0以下のMz/Mnを有する、B3]~E3]のうちのいずれか1つの組成物。
G3]アルファ組成物が、0.856g/cc以上、又は0.857g/cc以上、又は0.858g/cc以上、又は0.859g/cc以上、又は0.860g/cc以上、又は0.861g/cc以上、又は0.862g/cc以上、又は0.863g/cc以上、又は0.864g/cc以上、又は0.865g/cc以上、又は0.866g/cc以上の密度を有する、上記B3]~F3]のいずれか1つの組成物。
H3]アルファ組成物が、0.889g/cc以下、又は0.888g/cc以下、又は0.887g/cc以下、又は0.886g/cc以下、又は0.885g/cc以下、又は0.884g/cc以下、又は0.883g/cc以下、又は0.882g/cc以下(1cc=1cm
3)の密度を有する、上記B3]~G3]のいずれか1つの組成物。
I3]アルファ組成物が、100Pa・s以上、又は120Pa・s以上、又は140Pa・s以上、又は160Pa・s以上、又は180Pa・s以上、又は200Pa・s以上、又は220Pa・s以上のV100(100rad/s、190℃)を有する、上記B3]~H3]のいずれか1つの組成物。
J3]アルファ組成物が、580Pa・s以下、又は570Pa・s以下、又は560Pa・s以下、又は550Pa・s以下、又は540Pa・s以下、又は530Pa・s以下、又は520Pa・sのV100(100rad/s、190℃)を有する、上記B3]~I3]のうちのいずれか1つの組成物。
K3]アルファ組成物が、4,100Pa・s以上、又は4,200Pa・s以上、又は4,300Pa・s以上、又は4,400Pa・s以上のV0.1(0.1rad/s、190℃)を有する、上記B3]~J3]のうちのいずれか1つの組成物。
L3]アルファ組成物が、28,000Pa・s以下、又は26,000Pa・s以下、又は24,000Pa・s以下、又は22,000Pa・s以下、又は20,000Pa・s以下、又は18,000Pa・s以下のV0.1(0.1rad/s、190℃)を有する、上記B3]~K3]のうちのいずれか1つの組成物。
M3]アルファ組成物が、
7.00以上、又は7.50以上、又は8.00以上、又は8.50以上のレオロジー比(V0.1/V100、190℃)を有する、上記B3]~L3]のうちのいずれか1つの組成物。
N3]アルファ組成物が、64.0以下、又は62.0以下、又は60.0以下、又は58.0以下、又は56.0以下のレオロジー比(V0.1/V100、190℃)を有する、上記B3]~M3]のうちのいずれか1つの組成物。
O3]アルファ組成物が、0.5g/10分以上1.0g/10分以上、又は1.1g/10分以上、又は1.2g/10分以上、又は1.3g/10分以上、又は1.4g/10分以上、又は1.5g/10分以上のメルトインデックス(I2)を有する、上記B3]~N3]のいずれか1つの組成物。
P3]アルファ組成物が、50g/10分以下、又は40g/10分以下、又は30g/10分以下、又は25g/10分以下、又は20g/10分以下、又は18g/10分以下、又は16g/10分以下、又は14g/10分以下、又は12g/10分以下、又は10g/10分以下、又は8.0g/10分以下のメルトインデックス(I2)を有する、上記B3]~O3]のいずれか1つの組成物。
Q3]アルファ組成物が、6.0以上、又は6.5以上、又は7.0以上、又は7.5以上、又は8.0以上、又は8.5以上、又は9.0以上、又は9.5以上、又は10.0以上、又は10.5以上、又は11.0以上、又は11.5以上、又は12.0以上、又は12.5以上、又は13.0以上のI10/I2を有する、上記B3]~P3]のうちのいずれか1つの組成物。
R3]アルファ組成物が、40.0以下、又は35.0以下、又は32.0以下、又は30.0以下、又は28.0以下、又は26.0以下、又は24.0以下のI10/I2を有する、上記B3]~Q3]のうちのいずれか1つの組成物。
S3]アルファ組成物が、10,000g/mol以上、又は12,000g/mol以上、又は14,000g/mol以上の数平均分子量Mnを有する、上記B3]~R3]のうちのいずれか1つの組成物。
T3]アルファ組成物が、50,000g/mol以下、又は45,000g/mol以下、又は40,000g/mol以下、又は36,000g/mol以下、又は34,000g/mol以下、又は32,000g/mol以下、又は30,000g/mol以下の数平均分子量Mnを有する、上記B3]~S3]のうちのいずれか1つの組成物。
U3]アルファ組成物が、60,000g/mol以上、又は65,000g/mol以上、又は70,000g/mol以上、又は75,000g/mol以上、又は80,000g/mol以上、又は85,000g/mol以上の数平均分子量Mwを有する、上記B3]~T3]のうちのいずれか1つの組成物。
V3]アルファ組成物が、150,000g/mol以下、又は145,000g/mol以下、又は140,000g/mol以下、又は135,000g/mol以下、又は130,000g/mol以下、又は125,000g/mol以下、又は120,000g/mol以下の数平均分子量Mwを有する、上記B3]~U3]のうちのいずれか1つの組成物。
W3]アルファ組成物が、190,000g/mol以上、又は200,000g/mol以上、又は205,000g/mol以上、又は210,000g/mol以上、又は215,000g/mol以上、又は220,000g/mol以上、又は225,000g/mol以上、又は230,000g/mol以上、又は235000g/mol以上、又は240,000g/mol以上、又は245,000g/mol以上のz平均分子量Mzを有する、上記B3]~V3]のうちのいずれか1つの組成物。
X3]アルファ組成物が、600,000g/mol以下、又は580,000g/mol以下、又は560,000g/mol以下、又は540,000g/mol以下、又は520,000g/mol以下、又は500,000g/mol以下、又は490,000g/mol以下のz平均分子量Mzを有する、上記B3]~W3]のうちのいずれか1つの組成物。
Y3]アルファ組成物が、
3.00以上、又は3.05以上、又は3.10以上、又は3.15以上、又は3.20以上、又は3.25以上、又は3.50以上、又は4.00以上、又は4.20以上、又は4.40以上の分子量分布MWD(=Mw/Mn)を有する、上記B3]~X3]のうちのいずれか1つの組成物。
Z3]アルファ組成物が、10.0以下、又は9.00以下、又は8.00以下、又は7.50以下、又は7.00以下、又は6.80以下、又は6.60以下、又は6.50以下、又は6.40以下、又は6.30以下の分子量分布MWD(=Mw/Mn)を有する、上記B3]~Y3]のうちのいずれか1つの組成物。
A4]アルファ組成物が、30℃以上、又は35℃以上、又は40℃以上、又は45℃以上、又は50℃以上、又は51℃以上、又は52℃以上、又は53℃以上の融解温度(Tm、DSC)を有する、上記B3]~Z3]のうちのいずれか1つの組成物。
B4]アルファ組成物が、100℃以下、又は95℃以下、又は90℃以下、又は85℃以下、又は80℃以下、又は78℃以下、又は76℃以下、又は75℃以下の融解温度(Tm、DSC)を有する、上記B3]~A4]のうちのいずれか1つの組成物。
C4]アルファ組成物が、-68℃以上、又は-66℃以上、又は-64℃、又は-62℃以上、又は-60℃以上のガラス転移温度(glass transition temperature、Tg、DSC)を有する、上記B3]~B4]のうちのいずれか1つの組成物。
D4]アルファ組成物が、-42℃以下、又は-44℃以下、又は-46℃以下、又は-48℃以下のガラス転移温度(Tg、DSC)を有する、上記B3]~C4]のうちのいずれか1つの組成物。
E4]アルファ組成物が、14℃以上、又は16℃以上、又は18℃以上、又は20℃以上、又は22℃以上の結晶化温度(crystallization temperature、Tc、DSC)を有する、上記B3]~D4]のうちのいずれか1つの組成物。
F4]アルファ組成物が、80℃以下、又は78℃以下、又は76℃以下、又は74℃以下、又は72℃以下、又は70℃以下、又は68℃以下、又は66℃以下の結晶化温度(Tc、DSC)を有する、上記B3]~E4]のうちのいずれか1つの組成物。
G4]アルファ組成物が、14%以上、又は16%以上、又は18%以上、又は20%以上の結晶化度%を有する、上記B3]~F4]のうちのいずれか1つの組成物。
H4]アルファ組成物が、40%以下、又は35%以下、又は30%以下、又は28%以下の結晶化度%を有する、上記B3]~G4]のうちのいずれか1つの組成物。
I4]第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分が、1つ以上のポリマー特性において、更に、密度、I2、I10/I2、Mn、Mw、Mz、MWD、又はそれらの任意の組み合わせから選択される1つ以上の特性において、更に、Mn、Mw、Mz、MWD、又はそれらの任意の組み合わせから選択される1つ以上の特性において、第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分とは異なる、上記B3]~H4]のいずれか1つの組成物。
J4]アルファ組成物が、アルファ組成物の重量に基づいて、50重量%又は過半重量パーセントの重合エチレンを含む、上記B3]~I4]のいずれか1つの組成物。
K4]アルファ組成物が、アルファ組成物の重量に基づいて、98.0重量%以上、又は98.5重量%以上、又は99.0重量%以上、又は99.5重量%以上、又は99.8重量%以上、又は99.9重量%以上の第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分と第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分との合計を含む、上記B3]~J4]のいずれか1つの組成物。
L4]アルファ組成物が、アルファ組成物の重量に基づいて、100.0重量%以下の第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分と第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分との合計を含む、上記B3]~K4]のいずれか1つの組成物。
M4]第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分について、アルファ-オレフィンが、C
3~C
20α-オレフィン、更にC
3~C
10α-オレフィンである、上記B3]~L4]のいずれか1つの組成物。
N4]第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分について、アルファ-オレフィンが、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン又は1-オクテン、更にプロピレン、1-ブテン又は1-オクテン、更に1-ブテン又は1-オクテン、更に1-オクテンから選択される、上記B3]~M4]のいずれか1つの組成物。
O4]第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分は、エチレン/アルファ-オレフィンコポリマーである、上記B3]~N4]のいずれか1つの組成物。
P4]第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分が、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/ブテンコポリマー、又はエチレン/オクテンコポリマー、更にエチレン/-ブテンコポリマー、又はエチレン/オクテンコポリマー、更にエチレン/オクテンコポリマーから選択される、上記B3]~O4]のいずれか1つの組成物。
Q4]第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分について、アルファ-オレフィンが、C
3~C
20α-オレフィン、更にC
3~C
10α-オレフィンである、上記B3]~P4]のいずれか1つの組成物。
R4]第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分について、アルファ-オレフィンが、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン又は1-オクテン、更にプロピレン、1-ブテン又は1-オクテン、更に1-ブテン又は1-オクテン、更に1-オクテンから選択される、上記B3]~Q4]のいずれか1つの組成物。
S4]第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分は、エチレン/アルファ-オレフィンコポリマーである、上記B3]~R4]のいずれか1つの組成物。
T4]第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分が、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/ブテンコポリマー、又はエチレン/オクテンコポリマー、更にエチレン/-ブテンコポリマー、又はエチレン/オクテンコポリマー、更にエチレン/オクテンコポリマーから選択される、上記B3]~S4]のいずれか1つの組成物。
U4]アルファ組成物が、組成物の重量に基づいて、50.0重量%以上、又は55.0重量%以上、又は60.0重量%以上、又は65.0重量%以上、又は70.0重量%以上、又は75.0重量%以上、又は80.0重量%以上、又は85.0重量%以上、又は90.0重量%以上のアルファ組成物を含む、上記B3]~T4]のいずれか1つの組成物。
V4]組成物が、組成物の重量に基づいて、95.0重量%以上、又は95.5重量%以上、又は96.0%重量%以上、又は96.5重量%以上、又は97.0重量%以上、又は97.5重量%以上、又は98.0重量%以上、又は98.5重量%以上のアルファ組成物を含む、上記B3]~U4]のいずれか1つの組成物。
W4]組成物が、組成物の重量に基づいて、99.8重量%以下、又は99.6重量%以下、又は99.4重量%以下、又は99.2重量%以下、又は99.0重量%以下、又は98.8重量%以下のアルファ組成物を含む、上記B3]~V4]のいずれか1つの組成物。
X4]組成物が、UV安定剤、酸化防止剤、又はそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの添加剤を更に含む、上記UU]~W4]のいずれか1つの組成物。
Y4]第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分と第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分との重量比が、0.20以上、又は0.22以上、又は0.24以上、又は0.26以上、又は0.28以上、又は0.30以上、又は0.32以上、又は0.34以上、又は0.36以上、又は0.38以上、又は0.39以上、又は0.40以上、又は0.42以上、又は0.44以上、又は0.46以上、又は0.48以上である、上記B3]~X4]のいずれか1つの組成物。
Z4]第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分と第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分との重量比が、2.00以下、又は1.80以下、又は1.50以下、又は1.40以下、又は1.30以下、又は1.25以下、又は1.20以下、又は1.15以下、又は1.10以下である、上記B3]~Y4]のいずれか1つの組成物。
A5]第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分が、40,000g/mol以上、又は42,000g/mol以上、又は44,000g/mol以上、又は46,000g/mol以上、又は48,000g/mol以上、又は50,000g/mol以上52,000g/mol、又は54,000g/mol以上、又は56,000g/mol以上、又は58,000g/mol以上の数平均分子量Mnを有する、上記B3]~Z4]のいずれか1つの組成物。
B5]第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分が、150,000g/mol以下、又は145,000g/mol以下、又は140,000g/mol以下、又は135,000g/mol以下、又は130,000g/mol以下の数平均分子量Mnを有する、上記B3]~A5]のいずれか1つの組成物。
C5]第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分が、6,000g/mol以上、又は7,000g/mol以上、又は8,000g/mol以上、又は9,000g/mol以上、又は10,000g/mol以上、又は11,000g/mol以上の数平均分子量Mnを有する、上記B3]~B5]のいずれか1つの組成物。
D5]第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分が、35,000g/mol以下、又は30,000g/mol以下、又は28,000g/mol以下、又は26,000g/mol以下、又は24,000g/mol以下の数平均分子量Mnを有する、上記B3]~C5]のいずれか1つの組成物。
E5]2.0以上、又は2.2以上、又は2.4以上、又は2.6以上、又は2.8以上、又は3.0以上、又は3.2以上、又は3.4以上の比[Mn
(第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分)/Mn
(第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分)]である、上記B3]~D5]のいずれか1つの組成物。
F5]12.0以下、又は11.5以下、又は11.0以下、又は10.8以下、又は10.6以下、又は10.4以下、又は10.2以下、又は10.0以下の比[Mn
(第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分)/Mn
(第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分)]である、上記B3]~E5]のいずれか1つの組成物。
G5]上記B3]~F5]のいずれか1つの組成物から形成された、架橋組成物。
H5]上記B3]~G5]のいずれか1つの組成物から形成された少なくとも1つの成分を含む、物品。
I5]物品が、フィルムであり、更に押出フィルムである、上記H5]の物品。
J5]物品が、太陽電池モジュールである、上記H5]の物品。
K5]構造2について、Yが、(CH
2)
n-、式中、n=0~2、更にn=1又は2、更にn=1であり、-CR
aR
b-、式中、R
a及びR
bは各々独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hであり、-Ge(R
D)
2-又は-Si(R
D)
2-のいずれかであり、式中、各R
Dは独立して、-H、(C
1~C
40)ヒドロカルビル及び(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビルからなる群から選択される、上記A]~A3]のいずれか1つの組成物。
【0071】
試験方法
小振幅振動剪断(Small Amplitude Oscillatory Shear、SAOS)
各組成物のレオロジーは、窒素パージ下で「直径25mm」ステンレス鋼平行プレートを備えたARES-G2レオメーターを使用して、SAOS(又はDMS)によって分析された。190℃で0.1~100rad/s又は500rad/sの範囲で一定温度動的周波数掃引を実行した。190℃でのデータを使用して、組成物の加工性を評価した。
【0072】
約「直径25mm×厚さ3.3mm」のサンプルを圧縮成形ディスクから切り取った(以下を参照)。サンプルを下部プレートに置き、5分間融解させた。次いで、プレートを「2.0mm」のギャップに閉じ、サンプルを直径「25mm」にトリミングした。試験開始する前に、サンプルを5分間熱平衡化させた。複素粘度は、線形粘弾性範囲内(例えば、10%)の十分な一定ひずみ振幅で測定された。応力応答を振幅及び位相の観点から分析し、そこから貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)、動的粘度η*、及びタンデルタを計算することができた。圧縮成形ディスクは、180℃及び10MPaの成形圧力で5分間、周囲雰囲気で形成し、次いで、冷却プラテン(15~20℃)間で2分間急冷した。粘度(V0.1、V1.0、V100、各々190℃)を記録した。
【0073】
ゲル浸透クロマトグラフィー
クロマトグラフィーシステムは、内部IR5赤外線検出器(IR5)を装備したPolymerChar GPC-IR(スペイン、バレンシア)の高温GPCクロマトグラフで構成された。オートサンプラーオーブンコンパートメントを160℃に設定し、カラムコンパートメントを150℃に設定した。カラムは、4つのAGILENT「Mixed A」30cm、20ミクロンの直線状混床式カラムであった。クロマトグラフィー溶媒は、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(butylated hydroxytoluene、BHT)を含有した、1,2,4-トリクロロベンゼンであった。溶媒源は、窒素スパージした。使用した注入体積は200マイクロリットルであり、流速は1.0ミリリットル/分であった。
【0074】
GPCカラムセットの較正を、580~8,400,000の範囲の分子量を有する21個の狭い分子量分布のポリスチレン標準物質を用いて行い、個々の分子量の間に少なくとも10倍の間隔を有する6つの「カクテル」混合物中に配列した。標準は、Agilent Technologiesから購入した。1,000,000以上の分子量については50ミリリットルの溶媒中の0.025グラムで、また1,000,000未満の分子量については50ミリリットルの溶媒中の0.05グラムでポリスチレン標準物質を調製した。ポリスチレン標準を摂氏80度で30分間穏やかに撹拌しながら溶解した。ポリスチレン標準ピーク分子量を、式1を使用してポリエチレン分子量に変換した(Williams and Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Let.,6,621(1968)):
Mポリエチレン=A×(Mポリエチレン)B(式1)、式中、Mは、分子量であり、Aは、0.4315の値を有し、Bは、1.0に等しい。
【0075】
五次多項式を使用して、それぞれのポリエチレン等価較正点に当てはめた。
Aに対してわずかな調整(約0.375~0.445)を行い、カラム分解能及びバンド拡張効果を、線状ホモポリマーポリエチレン標準物質が120,000Mwで得られるように補正した。
【0076】
GPCカラムセットの合計プレートカウントは、デカン(50ミリリットルのTCB中0.04gで調製され、穏やかに撹拌しながら20分間溶解した)を用いて行った。プレートカウント(式2)及び対称性(式3)を、200マイクロリットル注入で以下の式:
【数1】
式中、RVはミリリットル単位の保持容量であり、
ピーク幅はミリリットル単位であり、ピーク最大はピークの最大高さであり、1/2高さはピーク最大値の1/2の高さであり、
【数2】
式中、RVはミリリットルでの保持体積であり、ピークの幅はミリリットル単位であり、ピーク最大値はピークの最大位置であり、1/10の高さはピーク最大値の1/10の高さであり、後部ピークはピーク最大値よりも後の保持体積でのピークテールを指し、前部ピークはピーク最大値よりも早い保持体積でのピーク前部を指す。クロマトグラフィーシステムのプレート計数は、18,000超となるべきであり、対称性は、0.98~1.22となるべきである。
【0077】
サンプルをPolymerChar「Instrument Control」ソフトウェアを用いて半自動で調製し、2mg/mlをサンプルの標的重量とし、PolymerChar高温オートサンプラーを介して、予め窒素をスパージしたセプタキャップ付バイアルに溶媒(200ppmのBHTを含有)を添加した。サンプルを、「低速」振盪しながら摂氏160度で2時間溶解した。
【0078】
Mn
(GPC)、Mw
(GPC)、及びMz
(GPC)の計算は、PolymerChar GPCOne(商標)ソフトウェア、各等間隔のデータ回収点(i)におけるベースラインを差し引いたIRクロマトグラム、及び式1の点(i)における狭い標準較正曲線から得られるポリエチレン等価分子量を使用して、式4~6によるPolymerChar GPC-IRクロマトグラフの内部IR5検出器(測定チャネル)を使用して、GPC結果に基づいて行われた。式4~6は、以下のとおりである。
【数3】
【0079】
経時的な偏差を監視するために、PolymerChar GPC-IRシステムで制御されたマイクロポンプを介して各サンプルに流量マーカー(デカン)を導入した。この流量マーカー(flowrate marker、FM)は、サンプル内のそれぞれのデカンピーク(RV(FMサンプル))を狭い標準較正(RV(FM較正済み))内のデカンピークのものとRV整合することによって各サンプルのポンプ流量(流量(見かけ))を直線的に補正するために使用された。その後、デカンマーカーピークのいかなる時間変化も、実験全体の流量(流量(実効))の線形シフトに関連すると仮定した。フローマーカーピークのRV測定の最高精度を促進するために、最小二乗当てはめルーチンを使用して、フローマーカー濃度クロマトグラムのピークを二次方程式に当てはめた。その後、二次方程式の一次導関数を使用して、真のピーク位置を求めた。流量マーカピークに基づいてシステムを較正した後、(狭い標準較正に関して)有効流量を式7:流量(有効)=流量(見かけ)*(RV(FM較正済み)/RV(FM試料))(式7)のように計算する。
【0080】
フローマーカーピークの処理は、PolymerChar GPCOne(商標)ソフトウェアにより行われた。許容される流量補正では、有効流量が、見かけ流量の+/-0.7%以内であるべきである。
【0081】
GPCデコンボリューション
GPCデータをデコンボリュートして、2つの分子量構成成分に対して最も可能性の高い適合を得た。使用されたアルゴリズムは、2つの最も可能性の高い分子量分布のデコンボリューション問題(プラス調整可能な誤差項)に対して最適化されている。マクロマーの組み込み及び反応器条件(すなわち、温度、濃度)の小さな変動に起因する、基礎となる分布の変数を許容するために、基底関数を修正し、正規分布項を組み込んだ。この用語は、それぞれの構成成分の基底関数を、分子量軸に沿って様々な度合に「不鮮明にする」ことを可能にする。利点は、限界(低LCB、完全濃度及び温度制御)において、基底関数が単純で最も可能性の高いFlory分布になることである。
【0082】
3つの構成成分(j=1、2、3)が導き出され、第3の構成成分(j=3)が調整可能な誤差項である。GPCデータは、正規化され、「Log10分子量ベクトルに対する重量分率」に正しく変換される必要がある。言い換えると、デコンボリューションに対するそれぞれのポテンシャル曲線は、高さが「Log10分子量」の既知の間隔で報告される高さベクトル、h
iからなるべきで、hi値が、溶出体積ドメインから「Log10分子量」ドメインに正しく変換されており、h
i値が正規化される。更に、これらのデータはMicrosoft EXCELアプリケーションで利用できるようにする必要がある。デコンボリューションにはいくつかの仮定がたてられる。それぞれの構成成分、jは、パラメータσ
jを使用し、正常又はガウス拡散関数を用いてコンボリュートされている最も可能性の高いFlory分布からなる。得られた3つの基底関数が、最小化ルーチンであるカイ二乗、Χ
2中で使用され、GPCデータベクトル、h
iのnポイントに最も良く適合するパラメータを特定する。
【数4】
【0083】
変数、CumNDj,kは、パラメータを以下のように設定したEXCEL関数「NORMDIST(x、mean,standard_dev,cumulative)」を使用して計算される:x=μj+(k-10)*σj/3、mean=μj、standard dev=σj、cumulative=TRUE。以下の表Aは、それらの変数とそれらの定義を要約する。このタスクには、EXCELソフトウェアアプリケーション、SOLVERの使用が適当である。SOLVERに制約を追加し、正しい最小化を保証する。
【0084】
【0085】
カイ二乗最小化から導き出される8つのパラメータは、μ1、μ2、μ3、σ1、σ2、σ3、w1、及びw2である。項w3はその後、3つの構成要素の和が1に等しくなる必要があるため、w1及びw2から導き出される。表Bは、EXCELプログラムで使用されるSOLVER制約の要約である。
【0086】
【0087】
SOLVERルーチンが、μjのいずれも約0.005未満の値に移動させないため、理解されるべきである追加の制約は、SOLVERが正しく初期化されている場合、制約が入力される必要がないにも関わらず、0超のμjのみ許容される限界を含む。また、wjが全て正であると理解される。この制約は、SOLVERの外部で処理され得る。wjが、0.0<P1<P2<1.0の時間間隔に沿った2つの点の選択から発生することが理解される場合、それにより、w1=P1、w2=P2-P1かつw3=1.0-P2であり、次いで、P1及びP2の制約は、上記のwjに必要な制約と同等である。表Cは、Optionsタブ下のSOLVER設定の要約である。
【0088】
【0089】
観察されたGPC分布の観察された重量平均、数平均、及びz平均分子量を与える2つの理想的なFloryフロリー成分を仮定することにより、μ
1、μ
2、w
1、及びw
2の値の第1の推測値を取得することができる。
【数5】
【0090】
次いで、μ1、μ2、w1、及びw2の値が計算された。これらは、小さな誤差項、w3を許容し、最小化ステップのためにSOLVERに入力する前に表Bの制約を満たすように慎重に調整されるべきである。σjの開始値は、全て0.05に設定される。
【0091】
示差走査熱量測定法(Differential Scanning Calorimetry、DSC)
示差走査熱量測定(DSC)は、エチレン系(ethylene-based、PE)サンプル及びプロピレン系(propylene-based、PP)サンプルのTm、Tc、Tg、及び結晶化度を測定するために使用される。各サンプル(0.5g)を190℃、5000psiで2分間圧縮成形してフィルムにした。約5~8mgのフィルムサンプルを秤量し、DSC皿に入れた。蓋は、密閉雰囲気を確保するために皿上でクリンプした。サンプルのパンをDSCセルに入れ、約10℃/分の速度でPEについて180℃(PPについて230℃)の温度まで加熱した。サンプルをこの温度で3分間保った。次に、サンプルを10℃/分の速度でPEの場合は-90℃(PPについて-60℃)に冷却し、その温度で3分間等温に維持した。次に、サンプルを、完全に溶融するまで10℃/分の速度で加熱した(第2の加熱)。別段記載されない限り、各ポリマーの融点(melting point、Tm)及びガラス転移温度(Tg)は、第2の熱曲線から決定し、結晶化温度(Tc)は、第1の冷却曲線から決定した。Tm及びTcについてのそれぞれのピーク温度を記録した。第2の熱曲線から決定した融解熱(heat of fusion、Hf)を、PEの場合292J/gの理論融解熱(PPの場合165J/g)で除算し、この量に100を乗算することによって、結晶化度パーセントを計算することができる(例えば、結晶化度%=(Hf/292J/g)×100(PEの場合))。
【0092】
メルトインデックス
エチレン系ポリマーのメルトフローインデックスI2は、ASTM D-1238、条件190℃/2.16kgに従って、測定する(190℃/5.0kgでのメルトインデックスI5、190℃/10.0kgでのメルトインデックスI10、190℃/21.0kgでの高負荷メルトインデックスI21)。プロピレン系ポリマーのメルトフローレート(melt flow rate、MFR)-ASTM D-1238、条件230℃/2.16kg。
【0093】
ポリマー密度ポリマー密度は、ASTM D-792に従って測定する。
【0094】
実験
触媒、共触媒、ポリマー合成(アルファ組成物)、及び特性
BPP触媒及び有用な共触媒を表1に列挙する。各アルファ組成物は、油圧で満たされ、定常状態条件で操作された1ガロンの重合反応器で調製された。触媒及び共触媒は、上に列挙されている。表1A、表1B、及び表1Cに概説されるプロセス条件に従って、溶媒、水素、触媒、及び共触媒を反応器に供給して、アルファ組成物を生成した。溶媒は、ExxonMobil Chemical Companyによって供給されるISOPAR Eであった。反応器温度は、反応器の出口又はその近くで測定された。全体的な特性を表2~表4に示し、インターポリマー画分の分子量特性を表5に示す。
【0095】
【0096】
【0097】
【0098】
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
【0103】
図1は、本発明のアルファ組成物(POEA、POEB、POEC、POEF)及び2つの市販の樹脂(ENGAGE8457ポリオレフィンエラストマー及びATEVA2810A(EVA(ベンチマーク樹脂))のSAOS(190℃)プロファイルを示す。
図1に見られるように、ENGAGE8457と比較して、本発明のアルファ組成物は、改善された加工性について、高剪断速度(V>10rad/sで)でより低い粘度、及び改善された機械的強度のためにより低い剪断速度で(V<1rad/sで)より高い粘度を示す。本発明のサンプルの大部分はまた、ATEVA2810Aのものと比較して、優れた加工性について、同等又はより良好な剪断減粘性を示し、全てがより高い「低剪断粘度」を有する。各本発明の組成物は、優れた全体的な触媒効率を有する、コスト効率の高い1つの反応器合成において調製することができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィン/インターポリマー画分を含むアルファ組成物を調製するためのプロセスであって、前記プロセスは、1つの反応器中で、エチレン、アルファ-オレフィン、以下のa)から選択される金属錯体、及び以下のb)から選択される金属錯体を含む反応混合物を重合することを含み、
a)以下の構造1から選択されるビフェニルフェノール金属錯体:
【化1】
(式中、
Mが、ジルコニウム(Zr)、又はハフニウム(Hf)から選択される金属であり、前記金属が、+2、+3、又は+4の形式酸化状態にあり、
nが、0、1、又は2であり、
nが1である場合、Xは、単座配位子又は二座配位子であり、
nが2である場合、各Xは、独立して選択された単座配位子であり、
前記金属錯体は、全体的に電荷中性であり、
-Z
1-及び-Z
2-の各々は独立して、-O-、-S-、-N(R
N)-、又は-P(R
P)-から選択され、
R
1及びR
8は独立して、-H、(C
1~C
40)-ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択され、
【化2】
式中、R
31~35、R
41~48、及びR
51~59の各々は独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、又は-Hから選択され、
R
2~7、R
9~16の各々は独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、又は-Hから選択され、
Lは、(C
1~C
40)ヒドロカルビレン又は(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビレンであり、前記(C
1~C
40)ヒドロカルビレンは、1個の炭素原子~10個の炭素原子のリンカー骨格を含み、構造1の2つのZ基(Lが結合している)を連結する部分を有するか、又は前記(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビレンは、1個の炭素原子~10個の炭素原子のリンカー骨格を含み、構造1の前記2つのZ基を連結する部分を有し、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビレンの1個の原子~10個の原子のリンカー骨格の1~10個の原子の各々は独立して、炭素原子又はヘテロ原子基であり、各ヘテロ原子基は独立して、O、S、S(O)、S(O)
2、Si(R
C)
2、Ge(R
C)
2、P(R
C)、又はN(R
C)であり、独立して、各R
Cは、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、又は(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビルであり、
構造1中の各R
P、R
N、及び残りのR
Cが独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)、
b)構造2から選択されるビフェニルフェノール金属錯体:
【化3】
(式中、
Mが、Zr又はHfであり、前記金属が、+2、+3、又は+4の形式酸化状態にあり、
nが、0、1、又は2であり、
nが1である場合、Xは、単座配位子又は二座配位子であり、
nが2である場合、各Xは、独立して選択された単座配位子であり、
前記金属錯体は、全体的に電荷中性であり、
-Z
1-及び-Z
2-の各々は独立して、-O-、-S-、-N(R
N)-、又は-P(R
P)-から選択され、
R
1及びR
8は独立して、-H、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択され、
【化4】
式中、R
31~35、R
41~48、及びR
51~59の各々が独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン又は-Hから選択され、
R
2~7、R
9~16の各々が独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-N=CHR
C、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、(R
C)
2NC(O)-、ハロゲン、又は-Hから選択され、
Yは、-(CH
2)
n-(式中、n=0~2である)、-CR
aR
b-(式中、R
a及びR
bが各々独立して、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)、-Ge(R
D)
2-又は-Si(R
D)
2(式中、各R
Dは独立して、-H、(C
1~C
40)ヒドロカルビル、(C
1~C
40)ヘテロヒドロカルビル、-Si(R
C)
3、-Ge(R
C)
3、-P(R
P)
2、-N(R
N)
2、-OR
C、-SR
C、-NO
2、-CN、-CF
3、R
CS(O)-、R
CS(O)
2-、(R
C)
2C=N-、R
CC(O)O-、R
COC(O)-、R
CC(O)N(R
N)-、及び(R
N)
2NC(O)-からなる群から選択される)のいずれかであり、
構造2中の各R
C、R
P、及びR
Nが独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)、
ただし、構造1又は構造2のうちの1つについて、R
12及びR
13は、両方ともハロとすることができず、R1及びR8は各々、式(II)を有するラジカルであり、式中、R
43=R
46=t-Buであり、R
41~42=R
44~45=R
47~48=-Hであり、
ただし、構造1及び構造2は、Z
1とZ
2との間に同じR基、Z基、X基(複数可)、及びリンカー基を有する場合、これらの構造は同じ金属(M)を有しないため、Mが1つの構造についてHfである場合、Mは他の構造についてZrである、プロセス。
【請求項2】
構造1について、R
1及びR
8は、同一であり、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
構造2について、R
1及びR
8は、同一であり、式(I)を有するラジカル、式(II)を有するラジカル、及び式(III)を有するラジカルからなる群から選択される、請求項1又は2に記載のプロセス。
【請求項4】
構造1について、Lは、
i)-CH
2Si(R
a)(R
b)CH
2-若しくは-CH
2Ge(R
a)(R
b)CH
2-(式中、R
a及びR
bが各々独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル又は(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビルである)、
ii)1,3-ジメチルプロパン-1,3-ジイル、
iii)ビス(メチレン)シクロヘキサン-1,2-ジイル、
iv)プロパン-1,3-ジイル、又は
ブタン-1,4-ジイルから選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項5】
構造2について、Yは、
i)-SiR
cR
d-、又は-GeR
cR
d-(式中、R
c及びR
dが各々独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル又は(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビルである)、
ii)-(CH
2)
n-(式中、n=0~2である)、又は
iii)-CR
aR
b-(式中、R
a及びR
bが各々、独立して、(C
1~C
30)ヒドロカルビル、(C
1~C
30)ヘテロヒドロカルビル、又は-Hである)から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
構造1は、以下の構造1a~1c:
【化5】
から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
構造2は、以下の構造2a又は2b:
【化6】
から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
第1のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分及び第2のエチレン/アルファ-オレフィンインターポリマー画分を含むアルファ組成物を含む組成物であって、前記アルファ組成物が、以下の特性:
i)Mz/Mn≧8.0、
ii)0.855~0.890g/ccの密度、
iii)V100(190℃)≦600Pa・s、及び
iv)V0.1(190℃)≧4,000Pa・sを含む、組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の組成物から形成された、架橋組成物。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む、物品。
【国際調査報告】