(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-01
(54)【発明の名称】人間の存在のタイプ及び/又は確率に基づくアクティベーションのための光源の選択
(51)【国際特許分類】
H05B 47/125 20200101AFI20230221BHJP
H05B 47/11 20200101ALI20230221BHJP
H05B 47/19 20200101ALI20230221BHJP
【FI】
H05B47/125
H05B47/11
H05B47/19
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022553578
(86)(22)【出願日】2021-03-05
(85)【翻訳文提出日】2022-11-02
(86)【国際出願番号】 EP2021055536
(87)【国際公開番号】W WO2021176029
(87)【国際公開日】2021-09-10
(32)【優先日】2020-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン デ スルイス バルテル マリヌス
(72)【発明者】
【氏名】アリアクセイエウ ディミトリ ヴィクトロヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】ボッラ トビアス
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA17
3K273QA29
3K273SA04
3K273SA05
3K273SA11
3K273SA17
3K273SA21
3K273SA36
3K273SA37
3K273SA46
3K273SA57
3K273SA60
3K273TA15
3K273TA28
3K273TA31
3K273TA41
3K273TA54
3K273TA62
3K273TA71
3K273UA22
(57)【要約】
赤外光源をアクティブにするためのシステム(41)は、空間における人間の存在を示す入力を受ける、入力に基づいて人間の存在のタイプ及び/又は確率を判断する、人間の存在のタイプ及び/又は確率に基づいて空間における赤外光源(12)をアクティブにするか、可視光光源(11)をアクティブにするかを決定する、及び、決定に依存して赤外光源又は可視光光源をアクティブにするように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外光源をアクティブにするためのシステムであって、当該システムは、
少なくとも1つの入力インターフェースと、
少なくとも1つの制御インターフェースと、
前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、空間における人間の存在を示す入力を受ける、
前記入力に基づいて及び/又はさらなる入力に基づいて人識別を行う、
前記人識別の結果、既知の及び/又は信頼できる人が識別されたかどうかを判断することにより前記入力に基づいて前記人間の存在のタイプを判断する、
前記人間の存在の前記タイプに基づいて前記空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定する、及び
前記少なくとも1つの制御インターフェースを介して、前記決定に依存して前記赤外光源又は前記可視光光源をアクティブにする、
ように構成される少なくとも1つのプロセッサと、
を含む、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、1つ以上のパーソナルモバイルデバイスからの1つ以上の信号を受信し、前記1つ以上の信号は1つ以上のユーザ識別情報を含む、及び、前記1つ以上の信号に基づいて前記人識別を行うように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、受信した無線周波数信号のセットの1つ以上の特性を判断する、及び
前記受信した無線周波数信号のセットの前記1つ以上の特性に基づいて前記人識別を行う、
ように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して周囲光レベルを判断する、
前記周囲光レベルが光閾値を超えるかどうかを判断する、及び
前記周囲光レベルが前記光閾値を超えないと判断すると前記決定に依存して前記赤外光源又は前記可視光光源をアクティブにする、
ように構成される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
当該システムは、前記赤外光源及び前記可視光光源を含む照明デバイスである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、カメラを有するデバイスのある距離内にある1つ以上の赤外光源を識別する、及び、前記1つ以上の赤外光源から少なくとも1つの赤外光源を選択することにより前記赤外光源を選択するように構成される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサは、カメラの視野内の1つ以上の赤外光源を識別する、及び、前記1つ以上の赤外光源から少なくとも1つの赤外光源を選択することにより前記赤外光源を選択するように構成される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記赤外光源をアクティブにするかどうかの前記決定に依存して前記カメラ又はカメラ機能をアクティブにするように構成される、請求項6又は7に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記人間の存在の前記タイプに基づいて前記空間における赤外光源のグループをアクティブにするかどうかを決定し、前記グループは複数の光源を含む、及び
前記少なくとも1つの制御インターフェースを介して、前記赤外光源のグループをアクティブにするかどうかの前記決定に依存して前記赤外光源のグループの各々を順にアクティブ及び非アクティブにする、
ように構成される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
赤外光源をアクティブにする方法であって、当該方法は、
空間における人間の存在を示す入力を受けることと、
前記入力に基づいて及び/又はさらなる入力に基づいて人識別を行うことと、
前記人識別の結果、既知の及び/又は信頼できる人が識別されたかどうかを判断することにより前記入力に基づいて前記人間の存在のタイプを判断することと、
前記人間の存在の前記タイプに基づいて前記空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定することと、
前記決定に依存して前記赤外光源又は前記可視光光源をアクティブにすることと、
を含む、方法。
【請求項11】
少なくとも1つのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又は前記コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアコード部分は、コンピュータシステム上で実行されると、請求項10に記載の方法を実行するように構成される、コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又はコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外光源をアクティブにするためのシステムに関する。
【0002】
本発明はさらに、赤外光源をアクティブにする方法に関する。
【0003】
本発明はまた、コンピュータシステムがこのような方法を実行することを可能にするコンピュータプログラムプロダクトに関する。
【背景技術】
【0004】
IP/Wi-Fi(登録商標)カメラが小型化及び比較的安価になっている結果として、コンシューマ分野においても、カメラ監視(camera surveillance)が急成長している。カメラの暗視モードは、赤外(IR)光を使用して監視エリアを目に見えないように照らす。これは、光害を発生することなく、知覚できない監視(unnoticeable camera monitoring)を可能にする。
【0005】
カメラは急速に高度化している。例えば、一部のカメラは、広い又は360度の視野角を有する。このより大きな視野は、本質的に、付随するIR照明もこのより広いエリアをカバーする必要があることを意味する。暗視カメラは、通常、監視エリアに向けて赤外光を生成するために、複数のIR LEDがレンズの周りに設けられる。しかしながら、カメラの位置(position)に位置する高集光されたIRビームは、他の部分を照らすことなく、像の一部の「ウォッシングアウト(washing out)」をもたらす。
【0006】
広い視野を考慮すると、カメラから離れて位置するIRライトが、より大きな監視エリアにわたり適切な暗視ビューを生成するために必要である。異なる角度及び位置から照らすことができることは、全体的な画質を著しく向上させる。カメラデバイスの外部にある赤外光源は、例えば、WO 2013/052383 A1に開示されている。
【0007】
WO 2013/052383 A1は、プロセッサが、監視シーンにおける関心物体の存在、タイプ及び/又は他の属性の検出及び決定に基づいてIR照明器、可視光照明器及び/又は可視/NIR光カメラの動作をアクティブ/非アクティブにする又は制御するための制御信号を生成するように構成される、スマート監視カメラシステムを開示している。例えば、人が検出される場合、可視光照明器が制御されてもよく、動物が検出される場合、IR照明器が制御されてもよい。
【0008】
WO 2013/052383 A1はさらに、例えば、人々が、彼/彼女らの注意を引かずに監視されることができるように可視光照明器の代わりにIR照明器をオンにすることを好む場合、ユーザが、検出された物体タイプと対応する照明/監視動作との間の関連付けを行うことができることを開示している。しかしながら、ユーザは、人間の存在が検出される場合にどの光源がアクティブにされるべきであるかをコンフィギュレーションする必要があり、システムは最適とは言えない挙動をする。
【0009】
EP 2764686 B1は、サーマルイメージャ、可視/NIR光カメラ、1つ以上のIR照明器、1つ以上の可視光照明器、プロセッサ及び通信モジュールを含むスマート監視カメラシステムを開示している。ユーザは、検出された物体のタイプに応じて特定の照明及び記録動作を実行するようにカメラシステムをコンフィギュレーションし得る。サーマルイメージャ及び/又はプロセッサは、関心物体に典型的な温度を有する物体を検出及び分析することによってシーン内の動物、車両又は他の関心物体を検出及び識別し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の第1の目的は、スマートなやり方で(in a smart manner)人間の存在検出に応答してアクティベーション(activation)のための光源を選択することができる、システムを提供することにある。
【0011】
本発明の第2の目的は、スマートなやり方で人間の存在検出に応答してアクティベーションのための光源を選択することができる、方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様において、赤外光源をアクティブにするためのシステムは、少なくとも1つの入力インターフェースと、少なくとも1つの制御インターフェースと、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、空間における人間の存在(human presence)を示す入力を受ける、前記入力に基づいて前記人間の存在のタイプ及び/又は確率を判断する、前記人間の存在の前記タイプ及び/又は確率に基づいて前記空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定する、及び、前記少なくとも1つの制御インターフェースを介して、前記決定に依存して前記赤外光源又は前記可視光光源をアクティブにするように構成される。
【0013】
人間の存在のタイプ及び/又は確率に基づいて赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかをシステムに決定させることにより、検出された人が既知の又は信頼できる人である場合及び/又は(例えば既知の又は信頼できる)人が検出された確率が十分に高い場合にのみ可視光光源をアクティブにすることが可能となる。人間の存在検出(human presence detection)に応答してアクティブにされる光源のこのスマートな選択は、空間の占有者にとっての1つ以上の重要なエリア、例えば、ドアのあるエリア及び/又は舗道(pavement)のあるエリアを、必要なときにだけ照らすために使用されてもよい。(複数の)可視光光源を不必要にアクティブにしないことにより、占有者及び及び/又はその隣人に対する妨害(disturbance)の量が減少されてもよい。
【0014】
人間の存在が検出されたが、可視光光源をアクティブにすることが望ましくない場合に赤外光源をアクティブにすることにより、侵入者は、カメラによって依然記録/監視されることができる。さらなる利点として、侵入者は、自身が記録/監視されていることに気づかない。(複数の)赤外光源、例えば、IR LEDは、例えば、(通常の)照明デバイス又は存在/動き検出デバイスに統合されてもよい。(複数の)赤外光源は、(複数の)赤外光源の範囲がカメラでの(ほぼ)すべてのエリア及び/又は角度をカバーするのに十分であることを確実にするのを助けるためにカメラとは別個のデバイスに統合されてもよい。人間の存在センシング(human presence sensing)は、例えば、別個の又はランプに統合された存在センシング手段(例えば、RFベース、マイクロフォン、又はPIR)によって可能にされてもよい。
【0015】
当該システムは、前記赤外光源及び前記可視光光源を含む照明デバイスであってもよい。例えば、通常のランプが、統合されたIR LEDを備える場合、監視カメラのための高品質な暗視を可能にすることができる。エネルギを節約するために、IR LED(及び任意選択的にカメラ)は、存在が検出される場合にしかアクティブにされる必要はない。
【0016】
システムは、例えば、統合されたIR光源を有する動き/存在センサ又は(RFベースの存在センシングを含む)スマート照明デバイスが(WiFi(登録商標))セキュリティカメラと組み合わされるスマートホームシステムの一部であってもよい。代替的に、システムは、例えば、統合された(例えば、マイクロ波センサを用いる)存在センシング及び(例えば、日中にIR LiFiのために用いられる)IR LEDを有する照明器具を含むオフィス照明システムの一部であってもよい。代替的に、システムは、例えば、統合された監視カメラ及びシンプルな存在センサを含む街灯に組み込まれてもよい。
【0017】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記入力に基づいて及び/又はさらなる入力に基づいて人識別(person identification)を行う、及び、前記人識別の結果、既知の及び/又は信頼できる人が識別されたかどうかを判断することにより前記人間の存在の前記タイプを判断するように構成されてもよい。これにより、既知の及び/又は信頼できる人が識別された場合にのみ可視光光源をアクティブにする、及び、異なるタイプの人間の存在が検出された場合に赤外光源をアクティブにすることが可能となる。赤外光源は、侵入者を記録/監視するのに十分であり(侵入者が自身の道を探すのを手助けする必要はない)、(可視光がないことに起因して)侵入者にカメラをより気づかれにくくし得る。さらなる入力は、さらなるデバイス、例えば、パーソナルモバイルデバイスから受けてもよい。
【0018】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、1つ以上のパーソナルモバイルデバイスからの1つ以上の信号を受信し、前記1つ以上の信号は1つ以上のユーザ識別情報(user identification)を含む、及び、前記1つ以上の信号に基づいて前記人識別を行うように構成されてもよい。これは、比較的シンプルなやり方で人識別を可能にする。1つ以上の信号は、例えば、Bluetooth(登録商標)信号であってもよい。
【0019】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、受信した無線周波数信号のセット(set of received radio frequency signals)の1つ以上の特性を判断する、及び、前記受信した無線周波数信号のセットの前記1つ以上の特性に基づいて前記人識別を行うように構成されてもよい。これは、すべての既知の又は信頼できる人がパーソナルモバイルデバイスを携帯することを必要とせず、及び、パーソナルモバイルデバイスがユーザ識別情報を送信するように構成されることを必要とせず、人識別を可能にする。
【0020】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して周囲光レベル(ambient light level)を判断する、前記周囲光レベルが光閾値(light threshold)を超えるかどうかを判断する、及び、前記周囲光レベルが前記光閾値を超えないと判断すると前記決定に依存して前記赤外光源又は前記可視光光源をアクティブにするように構成されてもよい。自然光が十分でない場合にのみ人工光源をアクティブにすることにより、エネルギが節約されてもよい。
【0021】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記人間の存在の前記確率が第1の閾値を超え、且つ、第2の閾値を超えないと判断すると前記赤外光源をアクティブにすることを決定する、及び、前記人間の存在の前記確率が前記第2の閾値を超えると判断すると前記可視光光源をアクティブにすることを決定するように構成されてもよい。赤外光は、例えば、初期の人間の存在検出(initial human presence detection)が決定的でなかった場合により良好な人間の存在検出を行うために使用されてもよい。
【0022】
例えば、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、カメラデバイスから赤外線カメラ画像を得、前記赤外線カメラ画像は、前記赤外光源が光を発している間に捕捉される、前記赤外線カメラ画像に基づいてさらなる人間の存在検出(further human presence detection)を行う、前記さらなる人間の存在検出に基づいて前記可視光光源をアクティブにするかどうかを決定する、及び、前記少なくとも1つの制御インターフェースを介して、前記可視光光源をアクティブにするかどうかの前記決定に基づいて前記可視光光源をアクティブにするように構成されてもよい。これは、(複数の)可視光源の不必要なアクティベーション、及び、とりわけ、占有者又はその隣人を不必要に邪魔し得る、ちらつき(flickering)を防止するために使用されてもよい。
【0023】
さらなる人間の存在検出が人間の検出という結果になったが、検出された人間が識別されることができない場合、(可能性の高い)侵入者を抑止するために可視光光源が点滅(flash)又は明滅(flicker)される一方、可視光光源が点滅又は明滅していても連続した映像を捕捉できるように赤外光源を連続的にオンしたままにしてもよい。
【0024】
前記少なくとも1つのプロセッサは、カメラを有するデバイスのある距離内にある1つ以上の赤外光源を識別する、及び、前記1つ以上の赤外光源から少なくとも1つの赤外光源を選択することにより前記赤外光源を選択するように構成されてもよい。1つ以上の赤外光源は、例えば、カメラを有するデバイスによって測定される受信信号強度に基づいて識別されてもよい。
【0025】
代替的に又は追加的に、前記少なくとも1つのプロセッサは、カメラの視野内の1つ以上の赤外光源を識別する、及び、前記1つ以上の赤外光源から少なくとも1つの赤外光源を選択することにより前記赤外光源を選択するように構成されてもよい。例えば、コンフィギュレーション(configuration)中、カメラは、照明デバイスによって発せられる(可視又は赤外)照明識別子を検出してもよい。これは、例えば、コンフィギュレーションプロセス中に、各光源の光を変調することによって、又は、個々の光源を順次アクティブにすることによって達成されてもよい。任意選択的に、照明デバイスのIR出力は、白飛び(white-washing)することなくフル画像の最大照明が達成されるように自動的に調整されてもよい。
【0026】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記赤外光源をアクティブにするかどうかの前記決定に依存して前記カメラ又はカメラ機能をアクティブにするように構成されてもよい。これは、カメラが連続的に記録しない場合に有益である。
【0027】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記人間の存在の前記タイプ及び/又は確率に基づいて前記空間における赤外光源のグループ(group of infrared light sources)をアクティブにするかどうかを決定し、前記グループは複数の光源を含む、及び、前記少なくとも1つの制御インターフェースを介して、前記赤外光源のグループをアクティブにするかどうかの前記決定に依存して前記赤外光源のグループの各々を順に(in sequence)アクティブ及び非アクティブにするように構成されてもよい。IR光源のこの時間的制御(後続するアクティベーション(subsequent activation))は、検出された物体(例えば、侵入者)の向上した画像を生成するために使用されてもよい。
【0028】
本発明の第2の態様において、赤外光源をアクティブにする方法は、空間における人間の存在を示す入力を受けることと、前記入力に基づいて前記人間の存在のタイプ及び/又は確率を判断することと、前記人間の存在の前記タイプ及び/又は確率に基づいて前記空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定することと、前記決定に依存して前記赤外光源又は前記可視光光源をアクティブにすることとを含む。前記方法は、プログラマブルデバイスで実行されるソフトウェアによって実行されてもよい。このソフトウェアは、コンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0029】
さらに、本明細書で説明される方法を実践するためのコンピュータプログラム、並びに、そのコンピュータプログラムを記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、例えば、既存のデバイスによってダウンロードされるか、又は、既存のデバイスにアップロードされてもよく、あるいは、これらのシステムの製造時に記憶されてもよい。
【0030】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶し、ソフトウェアコード部分は、コンピュータによって実行又は処理されると、赤外光源をアクティブにするための実行可能オペレーションを実行するように構成される。
【0031】
実行可能オペレーションは、空間における人間の存在を示す入力を受けることと、前記入力に基づいて前記人間の存在のタイプ及び/又は確率を判断することと、前記人間の存在の前記タイプ及び/又は確率に基づいて前記空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定することと、前記決定に依存して前記赤外光源又は前記可視光光源をアクティブにすることとを含む。
【0032】
当業者には理解されるように、本発明の諸態様は、デバイス、方法、又はコンピュータプログラムプロダクトとして具現化されてもよい。したがって、本発明の諸態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、あるいは、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態を取ってもよく、それらは全て、本明細書では「回路」、「モジュール」、又は「システム」と総称されてもよい。本開示で説明される機能は、コンピュータのプロセッサ/マイクロプロセッサによって実行される、アルゴリズムとして実装されてもよい。さらには、本発明の諸態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体として具現化されている、コンピュータプログラムプロダクトの形態を取ってもよく、1つ以上のコンピュータ可読媒体は、その上に具現化されている、例えば記憶されている、コンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0033】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが、利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体の、システム、装置、若しくはデバイス、あるいは、上述の任意の好適な組み合わせであってもよい。より具体的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定するものではないが、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory;ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory;EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(portable compact disc read-only memory;CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上述の任意の好適な組み合わせを挙げることができる。本発明の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することが可能な、任意の有形媒体であってもよい。
【0034】
コンピュータ可読信号媒体としては、例えばベースバンド内又は搬送波の一部として、その内部に具現化されているコンピュータ可読プログラムコードを有する、伝搬データ信号を挙げることができる。そのような伝搬信号は、限定するものではないが、電磁気、光学、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含めた、様々な形態のうちのいずれを取ってもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを、通信、伝搬、又は伝送することが可能な、任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0035】
コンピュータ可読媒体上に具現化されているプログラムコードは、限定するものではないが、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RF等、又は上述の任意の好適な組み合わせを含めた、任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。本発明の諸態様に関する動作を実施するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk(登録商標)、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語を含めた、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれてもよい。このプログラムコードは、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network;LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network;WAN)を含めた任意のタイプのネットワークを通じて、ユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は、この接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)実施されてもよい。
【0036】
本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラムプロダクトの、フローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本発明の諸態様が以下で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装されることができる点が理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作り出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の、プロセッサ、特にマイクロプロセッサ又は中央処理ユニット(central processing unit;CPU)に提供されてもよく、それにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスのプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するための手段を作り出す。
【0037】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに、特定の方式で機能するように指示することが可能な、コンピュータ可読媒体内に記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体内に記憶されている命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施する命令を含む、プロダクトを作り出す。
【0038】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ実施プロセスを作り出すために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、それらのコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するためのプロセスを提供する。
【0039】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるデバイス、方法、及びコンピュータプログラムプロダクトの可能な実装の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定されている論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表してもよい。また、一部の代替的実装形態では、ブロック内に記されている機能は、それらの図に記されている順序と異なる順序で行われてもよい点にも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、又は、それらのブロックは、関与している機能性に応じて、逆の順序で実行される場合があってもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、それらブロック図及び/又はフローチャート図内のブロックの組み合わせは、指定されている機能若しくは行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実施されることができる点にも留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下の図面から明らかであり、例として、それらの図面を参照してさらに解明されるであろう。
【
図1】システムの第1の実施形態のブロック図である。
【
図2】システムの第2の実施形態のブロック図である。
【
図3】
図2のカメラ及び照明デバイスを含む空間の一例を示す。
【
図9】本発明の方法を実行するための例示的なデータ処理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図面中の対応する要素は、同じ参照番号によって示される。
【0042】
図1は、赤外光源をアクティブにするためのシステムの第1の実施形態、照明デバイス1を示している。照明デバイス1は、レシーバ3、トランスミッタ4、プロセッサ5、LEDモジュール9、及びプロセッサ5とLEDモジュール9との間の制御インターフェース6を含む。LEDモジュール9は、複数のLED(可視光LED11及びIR LED12)を含む。
【0043】
プロセッサ5は、レシーバ3を介して、照明デバイス1と同じ空間における人間の存在を示す入力を受ける、入力に基づいて人間の存在のタイプ及び/又は確率を判断する、人間の存在のタイプ及び/又は確率に基づいてIR LED12をアクティブにするか、可視光LED11をアクティブにするかを決定する、及び、制御インターフェース6を介して、決定に依存してIR LED12又は可視光LED11をアクティブにするように構成される。
【0044】
入力は、別個の存在又は動きセンサから受けてもよく、又は、レシーバ3が、例えば、RFベースのセンシングを行うために使用されてもよい。別個の存在又は動きセンサは、例えば、IRセンシングを使用してもよい。例えば、低輝度省エネルギIRが存在を検出するために使用されてもよく、その後、明るいIRがカメラビジョン(camera vision)のために使用されてもよい。
【0045】
プロセッサ5は、IR LED 12をアクティブにするか、可視光LED 11をアクティブにするかの決定に依存してカメラデバイス27又はカメラデバイス27のカメラ機能をアクティブにするように構成されてもよい。
図1の例では、カメラデバイス27は、例えばWi-Fi(登録商標)を用いて、ワイヤレスLANアクセスポイント23に接続され、(ライト)コントローラ21も、例えばWi-Fi(登録商標)又はEthernet(登録商標)を用いて、ワイヤレスLANアクセスポイント23に接続され、照明デバイス1は、例えばZigbee(登録商標)を用いて、コントローラ21に接続される。照明デバイス1は、コントローラ21及びワイヤレスLANアクセスポイント23を介してカメラデバイス27と通信することができる。コントローラ21は、例えば、Philips Hueブリッジであってもよい。
【0046】
図1の例では、モバイルデバイス25も、例えばWi-Fi(登録商標)を介して、ワイヤレスLANアクセスポイント23に接続される。モバイルデバイス25は、例えば、照明デバイス1を制御するためのアプリを実行してもよい。モバイルデバイス25は、ワイヤレスLANアクセスポイント23及びコントローラ21を介して、及び/又は、直接、例えばBluetooth(登録商標)を用いて、照明デバイスを制御することができてもよい。また、モバイルデバイス21は、例えばBluetooth(登録商標)を用いて、ユーザ識別情報を含む信号を送信してもよい。照明デバイス1は、この信号を使用して人識別を行うように構成されてもよい。
【0047】
LED11~12は、直接発光LEDであってもよく、又は蛍光体変換LEDであってもよい。可視光LED11は、例えば、白色LEDであってもよい。
図1の実施形態では、LEDモジュール9は、1つの可視光LED11のみを含む。代替的な実施形態では、LEDモジュール9は、複数の可視光LED、例えば、赤色LED、緑色LED、青色LED、及び任意選択的に白色LEDを含む。
図1の実施形態では、LEDモジュール9は、1つのIR LED12のみを含む。代替的な実施形態では、LEDモジュール9は、複数のIR LEDを含む。
【0048】
図1に示される照明デバイス1の実施形態では、照明デバイス1は、1つのプロセッサ5を含む。代替的な実施形態では、照明デバイス1は、複数のプロセッサを含む。照明デバイス1のプロセッサ5は、汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってもよい。レシーバ3及びトランスミッタ4は、コントローラ21と通信するために1つ以上のワイヤレス通信技術、例えば、Zigbee(登録商標)を使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のレシーバ及び単一のトランスミッタの代わりに、複数のレシーバ及び/又は複数のトランスミッタが使用される。
【0049】
図1に示される実施形態では、別個のレシーバ及び別個のトランスミッタが使用されている。代替的な実施形態では、レシーバ3及びトランスミッタ4は、トランシーバにまとめられる。照明デバイス1は、電源コネクタ及びメモリ等、コネクテッド照明デバイス(connected lighting device)に典型的な他の構成要素を含んでもよい。代替的な実施形態では、照明デバイス1は、コネクテッド照明デバイスではない。本発明は、1つ以上のプロセッサで実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0050】
図1の実施形態では、本発明のシステムは、照明デバイスである。代替的な実施形態では、本発明のシステムは、異なるデバイス、例えば、モバイルデバイス又はコントローラである。
図1の実施形態では、本発明のシステムは、単一のデバイスを含む。代替的な実施形態では、本発明のシステムは、複数のデバイスを含む。
【0051】
図2は、赤外光源をアクティブにするためのシステムの第2の実施形態、コントローラ41、例えば、ブリッジ又はゲートウェイを示している。
図2の例において、コントローラ41は、4つの照明デバイス51~54を制御する。
図2の例では、照明デバイス51及び53は各々可視光LED11を含み、照明デバイス52はIR LED12を含み、照明デバイス54は可視光LED11及びIR LED12の両方を含む。
【0052】
コントローラ41は、レシーバ43、トランスミッタ44、プロセッサ45、及びメモリ47を含む。プロセッサ45は、レシーバ43を介して、空間における人間の存在を示す入力を受ける、入力に基づいて人間の存在のタイプ及び/又は確率を判断する、人間の存在のタイプ及び/又は確率に基づいて空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定する、及び、トランスミッタ44を介して、決定に依存して(例えば、照明デバイス52及び/又は54の)赤外光源又は(例えば、照明デバイス51、53及び/又は54の)可視光光源をアクティブにするように構成される。
【0053】
図2の実施形態では、プロセッサ45は、レシーバ43を介して光センサ61から光レベル情報を受ける、受けた光レベル情報から周囲光レベルを判断する、周囲光レベルが光閾値を超えるかどうかを判断する、及び、周囲光レベルが光閾値を超えないと判断すると決定に依存して赤外光源又は可視光光源をアクティブにするように構成される。
図2の例において、光センサ61は、ワイヤレスLANアクセスポイント23に接続される。
【0054】
図2の実施形態では、プロセッサ45は、カメラデバイス27のカメラの視野内又はカメラデバイス27のある距離内にある1つ以上の赤外光源を識別する、及び、1つ以上の赤外光源から少なくとも1つの赤外光源を選択することにより赤外光源を選択するように構成される。光源は、光源を含む照明デバイス又は光源によってレンダリングされる光効果がカメラによって捕捉される画像において認識されることができる場合にカメラの視野内にあると判断されてもよい。光効果は、例えば、光源が光にコード化される識別子を送信する場合、画像において認識されてもよい。
図2の実施形態では、プロセッサ45は、赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかの決定に依存してカメラデバイス27のカメラをアクティブにするように構成される。
【0055】
例えば、照明デバイス52のIR LED12及び照明デバイス54のIR LED12の両方がカメラデバイス27のカメラの視野内にある場合、これらの光源の両方が識別され、これらの光源の少なくとも1つが選択される。赤外光源をアクティブにすることが決定される場合、(複数の)選択された光源は、照明デバイス52又は54に適切なコマンドを送信することによってアクティブにされる。同じ原理は、1つ以上の可視光光源を識別するために使用されてもよい。例えば、照明デバイス54の可視光LED11がカメラの視野内にある場合、この光源は、例えば可視光通信(VLC:Visible Light Communication)識別子を用いて、識別され、選択される。可視光光源をアクティブにすることが決定される場合、選択された光源は、照明デバイス54に適切なコマンドを送信することによってアクティブにされる。
【0056】
前の段落で述べられる例は、
図3に示されている。
図3は、
図2のカメラデバイス27及び照明デバイス51~54を含む空間71の一例を示している。照明デバイス52~54はカメラデバイス27のカメラの視野73の内側にあり、照明デバイス51はカメラデバイス27のカメラの視野の外側にある。コンフィギュレーション中、カメラは、その視野内の照明デバイス52~54から照明識別子を検出する。
【0057】
夜間(ライトがオフ又は低い場合)、カメラ及びこれら照明デバイスのIR LEDは、人間の存在検出のタイプ及び/又は確率に基づいて監視エリアにおける、例えば人75の、存在を検出するとアクティブにされる。プロセッサ45が赤外光源をアクティブにすることを決定し、照明デバイス52及び照明デバイス54の両方のIR LEDが選択される場合、プロセッサ45は、両方の照明デバイスのIR LEDを同時にアクティブにしてもよく、又は、各IR LEDを順にアクティブ及び非アクティブにしてもよい。
【0058】
図2に示されるコントローラ41の実施形態では、コントローラ41は1つのプロセッサ45を含む。代替的な実施形態では、コントローラ41は複数のプロセッサを含む。コントローラ41のプロセッサ45は、例えばARMベースの、汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってもよい。コントローラ41のプロセッサ45は、例えば、Unixベースのオペレーティングシステムを実行してもよい。メモリ47は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。メモリ47は、例えば、1つ以上のハードディスク及び/又はソリッドステートメモリを含んでもよい。
【0059】
レシーバ43及びトランスミッタ44は、例えば、照明デバイス51~54と通信するためにZigbee(登録商標)、及び、ワイヤレスLANアクセスポイント23と通信するためにEthernet(登録商標)等、1つ以上の有線又はワイヤレス通信技術を使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のレシーバ及び単一のトランスミッタの代わりに、複数のレシーバ及び/又は複数のトランスミッタが使用される。
図2に示される実施形態では、別個のレシーバ及び別個のトランスミッタが使用されている。代替的な実施形態では、レシーバ43及びトランスミッタ44は、トランシーバにまとめられる。コントローラ41は、電源コネクタ等、コントローラに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサで実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0060】
赤外光源をアクティブにする第1の実施形態が、
図4に示されている。ステップ101は、例えばライトがオフしている又は非常に低い夜間に、空間における人間の存在を示す入力を受けることを含む。これは、例えば、別個の存在又は動きセンサによって行われてもよく、又は、照明デバイスに統合される存在検出手段(例えば、統合されたマイクロ波センサ、マイクロホン、又はRFベースのセンシング)によって行われてもよい。
【0061】
ステップ121は、周囲光レベルを判断することを含む。ステップ123は、周囲光レベルLLが光閾値Tを超えるかどうかを判断することを含む。ステップ123において、周囲光レベルLLが光閾値Tを超えないと判断される場合、ステップ103が実行される。ステップ123において、周囲光レベルLLが光閾値Tを超えると判断される場合、ステップ101が繰り返され、方法は
図4に示されるように進行する。
【0062】
ステップ103は、ステップ101で受ける入力に基づいて人間の存在のタイプ及び/又は確率を判断することを含む。次に、ステップ105は、ステップ103で判断される人間の存在のタイプ及び/又は確率に基づいて空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定することを含む。ステップ105において、赤外光源をアクティブにする決定がなされる場合、ステップ107が実行される。ステップ107は、赤外光源をアクティブにすることを含む。
【0063】
任意選択的に、個々のIR LEDの適切な強度は、コンフィギュレーション段階中に決定される。より高度な実施形態では、存在以外に、存在位置又は移動方向も判断されてもよく、IR光源は、この位置に応じて制御されてもよい。ステップ105において、可視光光源をアクティブにする決定がなされる場合、ステップ109が実行される。ステップ109は、可視光光源をアクティブにすることを含む。
【0064】
赤外光源をアクティブにする第2の実施形態が、
図5に示されている。ステップ101は、空間における人間の存在を示す入力を受けることを含む。これは、例えば、別個の存在又は動きセンサによって行われてもよく、又は、照明デバイスに統合される存在検出手段(例えば、統合されたマイクロ波センサ、マイクロホン、又はRFベースのセンシング)によって行われてもよい。
【0065】
次に、ステップ143は、1つ以上のパーソナルモバイルデバイスからの1つ以上の信号を、これらの1つ以上の信号が送信されている場合に、受信することを含む。パーソナルモバイルデバイスは、例えば、スマートフォン、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ)、電子キー、又は電動ビークル(例えば、電動自転車又はスマートカー)であってもよい。受信された場合、これらの1つ以上の信号は、1つ以上のユーザ識別情報を含む。ステップ145において、ステップ101で受ける入力から、人間が存在すると判断される場合、もしあれば、ステップ143で受信する1つ以上のユーザ識別情報が、ステップ145の結果として提供される。任意選択的に、受信信号強度がある閾値を超える信号で受信される(複数の)ユーザ識別情報のみが、結果として提供される。
【0066】
図5の実施形態では、
図4のステップ103は、ステップ147によって実施される。ステップ147は、ステップ145の後に実行され、ステップ145の人識別の結果、既知の及び/又は信頼できる人が識別されたかどうかを判断することにより、例えば、検出された人間の識別子を既知の又は信頼できる人の識別子のリストと比較することにより、人間の存在のタイプを判断することを含む。
図5の実施形態では、人間の存在の確率は判断されない。
【0067】
次に、ステップ105は、ステップ147で判断される人間の存在のタイプに基づいて空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定することを含む。
図5の実施形態では、ステップ105において、ステップ145の人識別の結果、既知の及び/又は信頼できる人が識別された場合には可視光光源を、そうでない場合には赤外光源をアクティブにすることが決定される。
【0068】
ステップ105において、赤外光源をアクティブにする決定がなされる場合、ステップ171が実行される。ステップ171は、カメラを有するデバイスのある距離内にある1つ以上の赤外光源を識別することを含む。例えば、カメラデバイス及び照明デバイスはRFデバイスであってもよく、カメラデバイスの近くにある照明デバイスは、RSSIに基づいて判断されてもよい。代替的な実施形態では、ユーザは、どの照明デバイスがカメラデバイスの近くにあるかを明示的に示すことができ、又は照明デバイス及びカメラデバイスの両方を同じ(部屋)グループに割り当てることができる。
【0069】
ステップ173は、1つ以上の赤外光源から少なくとも1つの赤外光源を選択することを含む。任意選択的に、光源及び/又は照明具(light fixture)の特定のタイプが、ある光源を他の光源よりも優先するために使用されてもよい。次に、ステップ107は、ステップ173で選択される赤外光源をアクティブにすることを含む。ステップ105において、可視光光源をアクティブにする決定がなされる場合、ステップ109が実行される。ステップ109は、可視光光源をアクティブにすることを含む。ステップ101が、ステップ107又はステップ109が実行された後に繰り返され、方法は
図5に示されるように進行する。
【0070】
赤外光源をアクティブにする第3の実施形態が、
図6に示されている。ステップ191は、赤外線波長にセンシティブなカメラ、例えば、赤外線フィルタを備えたカメラによって捕捉される1つ以上の画像を得ることを含む。ステップ193は、カメラの視野内の1つ以上の赤外光源を識別することを含む。カメラの視野内に(直接又は間接)効果をもたらすことができる赤外光源は、例えば、コード化光(例えば、可視光通信)を使用して決定されてもよい。
【0071】
例えば、照明デバイスの可視又は赤外光源を変調することにより、カメラで検出可能な識別子が発せられることができる。変調は、連続的にアクティブであってもよく、又はコンフィギュレーション段階中にのみアクティブであってもよい。このアプローチの有利な点は、カメラの直視(direct view)内の光源だけでなく、カメラの視野内に効果をもたらす光源も識別されることができることである。コード化光を使用する代わりに、システムは、カメラと同じエリアに存在する光源をオン及びオフすることにより日中の暗い時間にコミッショニングされることができる(「暗室較正(dark room calibration)」)。
【0072】
ステップ195は、ステップ193で識別される1つ以上の赤外光源から少なくとも1つの赤外光源を選択することを含む。代替的な実施形態では、ステップ191~195と同様のステップが、少なくとも1つの可視光光源を選択するために実行される。
【0073】
ステップ101は、空間における人間の存在を示す入力を受けることを含む。
図6の実施形態では、ステップ101は、ステップ141によって実施される。ステップ141は、受信した無線周波数信号のセットの1つ以上の特性を判断する、すなわち、RFベースのセンシングを実行することを含む。1つ以上の特性は、例えば、受信した無線周波数信号のセットの信号強度及び/又はチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)を含んでもよい。
【0074】
次に、ステップ151は、ステップ141で判断される受信した無線周波数信号のセットの1つ以上の特性に基づいて人識別を行うことを含む。ステップ151は、ステップ141で判断される、受信した無線周波数信号のセットの1つ以上の特性を、無線周波数信号の基準セットの1つ以上の対応する特性と比較する、及び、相違に基づいて人識別行うことを含む。相違は、検出された人の特性、例えば、人の寸法、人の歩行(gait)、及び/又は人が歩いたルートを判断するために使用される。これらの特性は、人識別子に関連付けられる、既知の及び/又は信頼できる人の特性と比較され、マッチがある場合、検出された人の識別子が提供される。典型的には、較正プロシージャが、既知の又は信頼できる人の歩行及びごく普通の歩行ルートを確立するために実行される必要がある。
【0075】
ステップ147は、ステップ151の後に実行され、ステップ151の人識別の結果、既知の及び/又は信頼できる人が識別されたかどうかを判断することにより人間の存在のタイプを判断することを含む。
図6の実施形態では、人間の存在の確率は判断されない。
【0076】
次に、ステップ105は、ステップ147で判断される人間の存在のタイプに基づいて空間における(複数の)赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定することを含む。
図6の実施形態では、ステップ105において、ステップ151の人識別の結果、既知の及び/又は信頼できる人が識別された場合には可視光光源をアクティブにする、そうでない場合には(複数の)赤外光源をアクティブにすることが決定される。
【0077】
ステップ105において、(複数の)赤外光源をアクティブにする決定がなされる場合、ステップ107が実行される。ステップ107は、ステップ173で選択される(複数の)赤外光源をアクティブにすることを含む。
図6の実施形態では、次にステップ197が実行される。ステップ197は、カメラ又はカメラ機能をアクティブにすることを含む。その結果、カメラデバイスは、例えば、スタンバイモードから動作モードへ切り替わってもよく、又は省エネルギモードから通常モードへ切り替わってもよい。代替的な実施形態では、カメラは、空間を連続的に記録/監視する。例えば、カメラは、(例えば、動きを検出するのに十分な照度レベルを有する)減光状態でその(複数の)光源及び/又は外部光源のみを使用して空間を連続的に記録/監視してもよく、動きが検出された後、外部IR光源がフルパワーにアクティブにされて、動きの源(source of motion)がカメラによく見えるようにしてもよい。
【0078】
ステップ105において、可視光光源をアクティブにする決定がなされる場合、ステップ109が実行される。ステップ109は、可視光光源をアクティブにすることを含む。ステップ141が、ステップ197又はステップ109が実行された後に繰り返され、方法は
図6に示されるように進行する。
【0079】
赤外光源をアクティブにする第4の実施形態が、
図7に示されている。ステップ101は、空間における人間の存在を示す入力を受けることを含む。
図7の実施形態では、
図4のステップ103は、ステップ201によって実施される。ステップ201は、ステップ101の後に実行され、例えばRFベースのセンシングを使用することにより、ステップ101で受ける入力に基づいて人間の存在の確率PRを判断することを含む。
図7の実施形態では、人間の存在のタイプは判断されない。
【0080】
次に、ステップ105は、ステップ201で判断される確率PRに基づいて空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定することを含む。
図7の実施形態では、ステップ105は、ステップ203によって実施される。ステップ203は、確率PRを第1の閾値(X%)及び第2の閾値(Y%)と比較する、確率PRが第1の閾値(X%)を超え、第2の閾値(Y%)を超えないと判断すると赤外光源をアクティブにすることを決定する、及び、確率PRが第2の閾値(Y%)を超えると判断すると可視光光源をアクティブにすることを決定することを含む。
【0081】
この実施形態の変形例では、可視光光源が既にオンしている場合、ステップ203において、可視光光源の頻繁なアクティベーション及び非アクティベーションを防止するために、確率が所定時間第2の閾値よりも低かった場合にのみ、可視光光源を非アクティブにし、例えば、赤外光源をアクティブにすることが決定される。
【0082】
ステップ105において、赤外光源をアクティブにする決定がなされる場合、ステップ107が実行される。ステップ107は、赤外光源をまだオンしていない場合にアクティブにする、及び、可視光光源をオンしている場合に非アクティブにすることを含む。ステップ105において、可視光光源をアクティブにする決定がなされる場合、ステップ109が実行される。ステップ109は、可視光光源をまだオンしていない場合にアクティブにする、及び、赤外光源をオンしている場合に非アクティブにすることを含む。ステップ203において、確率PRが第1の閾値(X%)を超えないと判断される場合、ステップ205が実行される。ステップ205は、赤外光源をオンしている場合に非アクティブにする、及び、可視光光源をオンしている場合に非アクティブにすることを含む。ステップ101が、ステップ107、ステップ109又はステップ205が実行された後に繰り返され、方法は
図7に示されるように進行する。
【0083】
赤外光源をアクティブにする第5の実施形態が、
図8に示されている。この第5の実施形態は、
図7の第4の実施形態の拡張である。ステップ223が、ステップ107の後、すなわち、赤外光源がアクティブにされた後に実行される。ステップ223は、カメラデバイスから赤外線カメラ画像を得ることを含む。赤外線カメラ画像は、赤外光源が光を発している際に捕捉される。ステップ225は、ステップ223で得られる赤外線カメラ画像に基づいてさらなる人間の存在検出を行うことを含む。
図8の実施形態では、ステップ225の結果は二値、すなわち、人間の存在が検出されるか、又は検出されないかのいずれかである。代替的な実施形態では、ステップ225の結果は、再び確率である。
【0084】
ステップ227は、ステップ225で行われるさらなる人間の存在検出に基づいて可視光光源をアクティブにするかどうかを決定することを含む。ステップ227では、ステップ225の結果が人間の存在が検出されたことである場合に可視光光源をアクティブにすることが決定される。ステップ227において、可視光光源をアクティブにする決定がなされる場合、ステップ109が実行される。ステップ109は、可視光光源をアクティブにすることを含む。ステップ227において、可視光光源をアクティブにしない決定がなされる場合、ステップ101が繰り返され、方法は
図8に示されるように進行する。
【0085】
図8の実施形態では、入力は、例えば、ステップ101においてシンプルな(例えば、単一画素の)IRセンサから受けてもよい。シンプルなIRセンシングを使用することの利点は、多くのエネルギを消費しないことである。シンプルなIRセンシングを用いて判断される確率PRがX%を超え、Y%を超えない場合、赤外光源が、(IR)カメラビジョンがより良い存在検出結果のために使用されることを可能にするためにアクティブにされる。
【0086】
この実施形態の変形例では、ステップ107は、可視光光源がオフである場合にのみ実行される。可視光光源が既にオンしており、判断された確率PRが第1の閾値(X%)を超え、第2の閾値(Y%)を超えない場合、可視光光源はオンされたままでもよい。
【0087】
図8の実施形態に対する変形例では、ステップ223及び225は省略される、すなわち、赤外線カメラ画像に基づいてさらなる存在検出は行われない。この変形例では、ステップ227は、どのくらい続けて存在が検出されたかが判断されるステップに置き換えられ、ある予め定められた継続時間後でも存在が検出される(例えば、ステップ201で判断される確率PRが、予め定められた数の連続した反復でX%を超え、Y%を超えない)場合、ステップ109が実行される。存在がまだ予め定められた継続時間検出されていない場合、ステップ101が繰り返される。
【0088】
図4~
図8の実施形態は、複数の態様において互いに異っている、すなわち、複数のステップが追加又は置換されている。これらの実施形態に対する変形例では、これらのステップのサブセットのみが追加又は置換される、及び/又は、1つ以上のステップが省略される。例えば、ステップ121及び123は、
図4の実施形態から省略されてもよく、及び/又は、
図5~
図8の実施形態に追加されてもよく、及び/又は、
図5及び
図6の実施形態は各々、
図7又は
図8の実施形態と組み合わされてもよい。
【0089】
図9は、
図4~
図8を参照して述べられたような方法を実行し得る、例示的なデータ処理システムを示すブロック図を示している。
【0090】
図9に示されるように、データ処理システム300は、システムバス306を介してメモリ要素304に結合される、少なくとも1つのプロセッサ302を含んでもよい。それゆえ、データ処理システムは、メモリ要素304内にプログラムコードを記憶してもよい。さらに、プロセッサ302は、システムバス306を介してメモリ要素304からアクセスされるプログラムコードを実行してもよい。一態様では、データ処理システムは、プログラムコードを記憶及び/又は実行するために好適なコンピュータとして実装されてもよい。しかしながら、データ処理システム300は、本明細書内で述べられる機能を実行することが可能な、プロセッサ及びメモリを含む任意のシステムの形態で実装されてもよい点を理解されたい。
【0091】
メモリ要素304は、例えば、ローカルメモリ308及び1つ以上の大容量記憶デバイス310等の、1つ以上の物理メモリデバイスを含んでもよい。ローカルメモリとは、プログラムコードの実際の実行中に一般に使用される、ランダムアクセスメモリ又は他の非永続的メモリデバイスを指してもよい。大容量記憶デバイスは、ハードドライブ又は他の永続的データ記憶デバイスとして実装されてもよい。処理システム300はまた、実行中に大容量記憶デバイス310からプログラムコードが取得されなければならない回数を低減するために、少なくとも一部のプログラムコードの一時記憶を提供する、1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)を含んでもよい。また、処理システム300は、例えば、処理システム300がクラウドコンピューティングプラットフォームの一部である場合、別の処理システムのメモリ要素を使用することができてもよい。
【0092】
入力デバイス312及び出力デバイス314として示される、入出力(I/O:input/output)デバイスが、オプションとして、データ処理システムに結合されることができる。入力デバイスの例としては、限定するものではないが、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、(例えば、ボイス及び/又はスピーチ認識のための)マイク等を挙げることができる。出力デバイスの例としては、限定するものではないが、モニタ又はディスプレイ、スピーカ等を挙げることができる。入力デバイス及び/又は出力デバイスは、直接、又は介在I/Oコントローラを介して、データ処理システムに結合されてもよい。
【0093】
一実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスは、複合型入力/出力デバイス(入力デバイス312及び出力デバイス314を取り囲む破線で
図9に示されるもの)として実装されてもよい。そのような複合型デバイスの一例は、「タッチスクリーンディスプレイ」又は単に「タッチスクリーン」と称される場合もある、タッチセンシティブディスプレイである。そのような実施形態では、デバイスへの入力は、タッチスクリーンディスプレイ上、又はタッチスクリーンディスプレイの近くでの、例えばスタイラス又はユーザの指等の、物理的実体の移動によって提供されてもよい。
【0094】
ネットワークアダプタ316もまた、データ処理システムに結合されて、介在する私設ネットワーク又は公衆ネットワークを介して、そのデータ処理システムが、他のシステム、コンピュータシステム、リモートネットワークデバイス、及び/又はリモート記憶デバイスに結合されることを可能にしてもよい。ネットワークアダプタは、上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークによってデータ処理システム300に送信されるデータを受信するための、データレシーバと、データ処理システム300から上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークにデータを送信するための、データトランスミッタとを含んでもよい。モデム、ケーブルモデム、及びEthernet(登録商標)カードは、データ処理システム300と共に使用されてもよい、種々のタイプのネットワークアダプタの例である。
【0095】
図9に示されるように、メモリ要素304は、アプリケーション318を記憶してもよい。様々な実施形態では、アプリケーション318は、ローカルメモリ308、1つ以上の大容量記憶デバイス310内に記憶されてもよく、あるいは、それらローカルメモリ及び大容量記憶デバイスとは別個であってもよい。データ処理システム300はさらに、アプリケーション318の実行を容易にすることが可能なオペレーティングシステム(
図9には示さず)を実行してもよい点を理解されたい。アプリケーション318は、実行可能プログラムコードの形態で実装されており、データ処理システム300によって、例えばプロセッサ302によって、実行されることができる。アプリケーションの実行に応答して、データ処理システム300は、本明細書で述べられる1つ以上の動作又は方法ステップを実行するように構成されてもよい。
【0096】
図9は、入力デバイス312及び出力デバイス314を、ネットワークアダプタ316とは別個のものとして示している。しかしながら、追加的又は代替的に、入力はネットワークアダプタ316を介して受けられてもよく、出力はネットワークアダプタ316を介して送られてもよい。例えば、データ処理システム300は、クラウドサーバであってもよい。この場合、入力は、端末として機能するユーザデバイスから受けられてもよく、出力は、斯かるユーザデバイスに送られてもよい。
【0097】
本発明の様々な実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのプログラムプロダクトとして実装されてもよく、このプログラムプロダクトのプログラムは、(本明細書で説明される方法を含めた)実施形態の機能を定義する。一実施形態では、このプログラムは、様々な非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができ、本明細書で使用されるとき、「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」という表現は、全てのコンピュータ可読媒体を含むが、唯一の例外は一時的な伝搬信号である。別の実施形態では、このプログラムは、様々な一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができる。例示的なコンピュータ可読記憶媒体としては、限定するものではないが、(i)情報が永続的に記憶される、書き込み不可記憶媒体(例えば、CD-ROMドライブによって読み取り可能なCD-ROMディスク、ROMチップ、又は任意のタイプの不揮発性固体半導体メモリ等の、コンピュータ内部の読み出し専用メモリデバイス)、及び(ii)変更可能な情報が記憶される、書き込み可能記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ、ディスケットドライブ若しくはハードディスクドライブ内部のフロッピーディスク、又は任意のタイプのランダムアクセス固体半導体メモリ)が挙げられる。コンピュータプログラムは、本明細書で述べられるプロセッサ302上で実行されてもよい。
【0098】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語「含む」及び/又は「含んでいる」は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、さらに理解されるであろう。
【0099】
以下の請求項における全てのミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの要素の、対応する構造、材料、行為、及び均等物は、具体的に特許請求される他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するための、任意の構造、材料、又は行為を含むことが意図される。本発明の実施形態の説明は、例示を目的として提示されてきたが、網羅的であるか、又は開示された形態の実装形態に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正形態及び変形形態が当業者には明らかとなるであろう。実施形態は、本発明の原理及び一部の実際的応用を最良に説明し、想到される特定の用途に適するような様々な修正を有する様々な実施形態に関して、他の当業者が本発明を理解することを可能にするために、選択及び説明されるものとした。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外光源
又は可視光光源をアクティブにするためのシステムであって、当該システムは、
少なくとも1つの入力インターフェースと、
少なくとも1つの制御インターフェースと、
前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、空間における人間の存在を示す入力を受ける、
前記入力に基づいて及び/又はさらなる入力に基づいて人識別を行う、
前記人識別の結果、既知の及び/又は信頼できる人が識別されたかどうかを判断することにより前記入力に基づいて前記人間の存在のタイプを判断する、
前記人間の存在の前記タイプに基づいて前記空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定する、及び
前記少なくとも1つの制御インターフェースを介して、前記決定に依存して前記赤外光源又は前記可視光光源をアクティブにする、
ように構成される少なくとも1つのプロセッサと、
を含む、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、1つ以上のパーソナルモバイルデバイスからの1つ以上の信号を受信し、前記1つ以上の信号は1つ以上のユーザ識別情報を含む、及び、前記1つ以上の信号に基づいて前記人識別を行うように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、受信した無線周波数信号のセットの1つ以上の特性を判断する、及び
前記受信した無線周波数信号のセットの前記1つ以上の特性に基づいて前記人識別を行う、
ように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して周囲光レベルを判断する、
前記周囲光レベルが光閾値を超えるかどうかを判断する、及び
前記周囲光レベルが前記光閾値を超えないと判断すると前記決定に依存して前記赤外光源又は前記可視光光源をアクティブにする、
ように構成される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
当該システムは、前記赤外光源及び前記可視光光源を含む照明デバイスである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、カメラを有するデバイスのある距離内にある1つ以上の赤外光源を識別する、及び、前記1つ以上の赤外光源から少なくとも1つの赤外光源を選択することにより前記赤外光源を選択するように構成される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサは、カメラの視野内の1つ以上の赤外光源を識別する、及び、前記1つ以上の赤外光源から少なくとも1つの赤外光源を選択することにより前記赤外光源を選択するように構成される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記赤外光源をアクティブにするかどうかの前記決定に依存して前記カメラ又はカメラ機能をアクティブにするように構成される、請求項6又は7に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記人間の存在の前記タイプに基づいて前記空間における赤外光源のグループをアクティブにするかどうかを決定し、前記グループは複数の光源を含む、及び
前記少なくとも1つの制御インターフェースを介して、前記赤外光源のグループをアクティブにするかどうかの前記決定に依存して前記赤外光源のグループの各々を順にアクティブ及び非アクティブにする、
ように構成される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
赤外光源
又は可視光光源をアクティブにする方法であって、当該方法は、
空間における人間の存在を示す入力を受けることと、
前記入力に基づいて及び/又はさらなる入力に基づいて人識別を行うことと、
前記人識別の結果、既知の及び/又は信頼できる人が識別されたかどうかを判断することにより前記入力に基づいて前記人間の存在のタイプを判断することと、
前記人間の存在の前記タイプに基づいて前記空間における赤外光源をアクティブにするか、可視光光源をアクティブにするかを決定することと、
前記決定に依存して前記赤外光源又は前記可視光光源をアクティブにすることと、
を含む、方法。
【請求項11】
少なくとも1つのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又は前記コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアコード部分は、コンピュータシステム上で実行されると、請求項10に記載の方法を実行するように構成される、コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又はコンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】