(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-03
(54)【発明の名称】センサ洗浄装置
(51)【国際特許分類】
B60S 1/62 20060101AFI20230224BHJP
G01S 7/481 20060101ALN20230224BHJP
G01S 17/931 20200101ALN20230224BHJP
【FI】
B60S1/62 120B
B60S1/62 110
G01S7/481 Z
G01S17/931
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523195
(86)(22)【出願日】2019-10-29
(85)【翻訳文提出日】2022-04-18
(86)【国際出願番号】 EP2019079544
(87)【国際公開番号】W WO2021083497
(87)【国際公開日】2021-05-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512272672
【氏名又は名称】ボルボトラックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【氏名又は名称】網屋 美湖
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(72)【発明者】
【氏名】ライデフェルト,マルクス
【テーマコード(参考)】
3D225
5J084
【Fターム(参考)】
3D225AA11
3D225AB02
3D225AC02
3D225AD22
3D225AF08
5J084AA01
5J084AA05
5J084AC02
5J084DA05
5J084EA20
(57)【要約】
本開示は、外部車両センサ装置を上方から洗浄するセンサ洗浄装置(1)に関する。センサ洗浄装置は、加圧液体を受け入れる液体入口(10)と、液体入口(10)から受け入れられた加圧液体を放出する第1及び第2の液体出口(11,12)と、液体入口(10)と第1及び第2の液体出口(11,12)とを流体接続する加圧液体のチャンバ(13)と、を備えている。第1及び第2の液体出口のそれぞれは幅及び長さを有している。長さは長さ方向(L1,L2)に延び、幅は幅方向(w1,w2)に延びている。長さ方向は幅方向に対して垂直である。第1及び第2の液体出口(11,12)は、幅方向及び長さ方向によって定義される断面を横切って加圧液体が放出されるように構成されている。長さは第1及び第2の液体出口のそれぞれの幅より大きく、これによって第1及び第2の線状液体出口(11,12)が形成される。第1及び第2の線状液体出口(11,12)は、使用中、そこから放出された加圧液体が互いに衝突して、液体のシート(LS)を形成するように更に構成されている。
【選択図】
図4a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部車両センサ装置を上方から洗浄するセンサ洗浄装置(1)であって、
加圧液体を受け入れる液体入口(10)と、
前記液体入口(10)から受け入れられた加圧液体を放出する第1及び第2の液体出口(11,12)と、
前記液体入口(10)と前記第1及び第2の液体出口(11,12)とを流体接続する加圧液体のチャンバ(13)と、
を備え、
前記第1及び第2の液体出口のそれぞれが幅及び長さを有し、
前記長さが長さ方向(L1,L2)に延び、前記幅が幅方向(w1,w2)に延び、
前記長さ方向が前記幅方向に対して垂直であり、
前記第1及び第2の液体出口(11,12)が、前記幅方向及び前記長さ方向によって定義される断面を横切って加圧液体が放出されるように構成され、
前記長さが前記第1及び第2の液体出口のそれぞれの幅より大きく、これによって第1及び第2の線状液体出口(11,12)が形成され、
前記第1及び第2の線状液体出口(11,12)が、使用中、そこから放出された加圧液体が互いに衝突して、液体のシート(LS)を形成するように更に構成されたことを特徴とする、
センサ洗浄装置(1)。
【請求項2】
前記第1及び第2の線状液体出口(11,12)が、使用中、前記第1及び第2の線状液体出口のそれぞれから放出された加圧液体の出口流れ方向が、50~110度、80~100度、85~95度など、互いに30~120度の角度になるように更に構成された、
請求項1に記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項3】
前記第1及び第2の線状液体出口(11,12)のそれぞれが、その長さ方向に延びて、連続的な途切れない液体出口を形成する、
請求項1又は2に記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項4】
前記第1及び第2の線状液体出口(11,12)が、それらの長さ方向に対して更に平行に設けられた、
請求項1~3のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項5】
前記第1及び第2の線状液体出口(11,12)のそれぞれが、前記センサ洗浄装置(1)の中心軸(A)から前記第1及び第2の線状液体出口(11,12)のそれぞれへと延びる半径を持つ湾曲形状を有している、
請求項1~4のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項6】
前記チャンバ(13)が、前記センサ洗浄装置の中心領域から前記第1及び第2の線状液体出口(11,12)へと延びる、それぞれが半径方向に延びるアームとして形成された1つ以上の別個の通路を備えるように形成された、
請求項1~5のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項7】
加圧気体を受け入れる気体入口(20)と、
前記気体入口(20)から受け入れられた加圧気体を放出する少なくとも1つの気体出口(21)と、
を更に備えた、請求項1~6のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの気体出口(21)が、前記第1及び第2の線状液体出口(11,12)の間に設けられた、
請求項7に記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの気体出口(21)が幅及び長さを有し、
前記長さが長さ方向に延び、前記幅が幅方向に延び、
前記長さ方向が前記幅方向に対して垂直であり、
前記少なくとも1つの気体出口が、前記幅方向及び前記長さ方向によって定義される断面を横切って加圧気体が放出されるように構成され、
前記長さが前記幅より大きく、これによって線状気体出口が形成された、
請求項7又は8に記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの線状気体出口の長さ方向が、前記第1及び第2の線状液体出口(11,12)の少なくとも一方の長さ方向(L1,L2)に対して平行に設けられた、
請求項9に記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項11】
外部の加圧気体供給源から前記気体入口(20)への流体接続を開閉するバルブを更に備えた、
請求項7~10のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項12】
前記第1の線状液体出口(11)が、前記第2の線状液体出口(12)より前記センサ洗浄装置(1)の中心軸(A)の近くに設けられ、
前記第1の線状液体出口(11)に流体接続されてその近位に設けられた前記チャンバ(13)の第1の容積(14)が、前記第2の線状液体出口(12)に流体接続されてその近位に設けられた前記チャンバ(13)の第2の容積(15)より小さい、
請求項1~11のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項13】
外部の加圧液体供給源から前記液体入口への流体接続を開閉するバルブを更に備えた、
請求項1~12のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置(1)。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置(1)と、
外部車両センサ装置(30)と、
を備えた、外部車両センサアセンブリ(100)。
【請求項15】
前記センサ洗浄装置(1)が、前記外部車両センサ装置(30)に連結された別個のコンポーネントとして設けられた、
請求項14に記載の外部車両センサアセンブリ(100)。
【請求項16】
前記センサ洗浄装置(1)が前記外部車両センサ装置(30)の上方に設けられて、前記センサ洗浄装置(1)が、前記外部車両センサアセンブリ(100)が車両に取り付けられたときに見られるように、前記外部車両センサ装置(30)の外周面を上部から下部へと洗浄できる、
請求項14又は15に記載の外部車両センサアセンブリ(100)。
【請求項17】
前記第1及び第2の液体出口(11,12)が、前記液体のシートが前記外部車両センサ装置(30)の前記外周面(31)に向かうように更に構成された、
請求項14~16のいずれか1つに記載の外部車両センサアセンブリ(100)。
【請求項18】
前記第1の線状液体出口(11)が、使用中、そこから放出された加圧液体の出口流れ方向が前記外部車両センサ装置(30)の前記外周面(31)から離れる向きになるように構成され、
前記第2の線状液体出口(12)が、使用中、そこから放出された加圧液体の出口流れ方向が前記外部車両センサ装置(30)の前記外周面(31)に向かうように構成された、
請求項14~17のいずれか1つに記載の外部車両センサアセンブリ(100)。
【請求項19】
請求項1~13のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置(1)、及び/又は請求項14~18のいずれか1つに記載の外部車両センサアセンブリ(100)を備えた、
車両(2)。
【請求項20】
請求項1~14のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置(1)を使用して、外部車両センサ装置(30)を上方から洗浄する方法であって、
好ましくは、請求項13に記載の前記バルブを開弁することによって、前記液体入口(10)に一定期間加圧液体を供給して、液体のシートが前記外部車両センサ装置(1)の外周面(31)を洗浄するステップ(S1)と、
前記一定期間が経過したとき、好ましくは、請求項13に記載の前記バルブを閉弁することによって、前記液体入口(10)への加圧液体の供給を停止するステップ(S2)と、
を含む、方法。
【請求項21】
前記一定期間が所定期間である、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記センサ洗浄装置(1)が、請求項7~11のいずれか1つに記載された、加圧気体を受け入れる気体入口(20)と、加圧気体を放出する少なくとも1つの気体出口(21)と、を備え、
前記液体入口(10)への加圧液体の供給を停止した後、好ましくは、請求項11に記載の前記バルブを開弁することによって、前記気体入口(20)に加圧気体を供給するステップ(S3)を更に含む、
請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
前記気体入口(20)への加圧気体の供給、及び前記液体入口(10)への加圧液体の供給を同時に行うステップ(S4)を更に含む、
請求項20~22のいずれか1つに記載の方法。
【請求項24】
いつ外部の移動物体が前記外部車両センサ装置(30)のそばを通過するかを識別するステップ(S5)と、
これに応答して、前記液体入口(10)に所定期間加圧液体を供給するステップ(S6)と、
を更に含む、請求項20~23のいずれか1つに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ洗浄装置、外部車両センサアセンブリ、車両、及び/又は外部車両センサ装置を洗浄する方法に関する。
【0002】
本発明は、トラック、バス、及び建設機械などの大型車両に適用することができる。自律大型トラックに関して本発明を説明するが、本発明は、この特定車両に限らず、小型トラック、連結式運搬車、掘削機、ホイールローダ、及びバックホウローダなどの他の車両でも使用することができる。
【背景技術】
【0003】
自律車両は、交通管理とエネルギー効率を同時に最適化することによって、持続可能な方法で生産性と柔軟性を向上させる可能性がある。自律車両は、自動化レベルに基づいて、レベル0からレベル5に分類することができる。例えば、鉱区などの限定されたエリア内で輸送の任務を実行するように適合された、完全自動化された商用車両は、ドライバの注意を必要としない自律レベル4を有することができる。
【0004】
先進運転支援システム(ADAS)及び自律運転(AD)の両方は、自動システムの入力として認識センサを必要としている。カメラ、RaDAR、及びLiDARなど、様々な異なるセンサ技術を使用して必要なデータを収集する。ライダー(LiDAR)は、アクティブリモートセンシングを使用して周囲を認識及びマッピングするシステムである。パルスとして生成及び放出される光は、誘導放出(レーザ)によって増幅された光の形態をとっている。放出されたレーザパルスは表面で反射し、レーザパルスがLiDARに戻るまでにかかる時間が記録される。光が反射する物体までの距離を測距する方法はいくつかある。飛行時間は、レーザパルスが物体に到達し、反射して戻るまでの時間を測定する最も一般的な技術である。その後、レーザパルスが光速で移動するという知識で、表面までの距離を計算することができる。収集されたデータから、車両に搭載されたコンピュータは、周囲の画像を作成することができる。
【0005】
自律車両は、多くの場合、様々な機能を備えた多数のセンサを使用して、周囲の環境を認識して反応する。センサのタイプにかかわらず、車両に取り付けられたときに、センサは周囲の環境によって影響を受ける。車両から要求される性能レベルを確保するため、センサは使用中に適切に機能する必要がある。センサの機能低下とそれに続くセンサの性能低下の主な原因は、汚れ、雨、降雪などの外部要因である。これらの外部要因は、センサの意図した視野を覆い隠したり、センサが十分に機能するために必要な信号の入力及び/又は出力を妨げたりする可能性がある。所望の自動レベルを達成するため、システムは、邪魔な外部要因を管理して、所望のシステム性能を可能にする動作条件を再設定する能力を有する必要がある。
【0006】
特許出願である国際公開第2019/042547号パンフレットは、例えば、車両などの物体にセンサを取り付けるセンサ取付装置を開示している。センサ取付装置は、少なくとも1つの洗浄液でセンサを洗浄する洗浄装置を備えている。この開示は、物体取付部材に統合された流体通路を提供することを示唆している。流体通路は、センサ取付装置の長手方向の周囲で円周方向に延びている。流体通路は蓋によって覆われており、この蓋は、流体が通路から出てセンサを洗浄することを可能にするように配置された、1つ以上の流体出口を備えている。
【0007】
上述した特許出願はセンサを洗浄する意図を示しているが、特に、完全自律車両又は半自律車両で使用される認識センサのため、さらに改良されたセンサ洗浄装置の開発に向けた取り組みが依然としてある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のことに鑑み、本発明の目的は、改良されたセンサ洗浄装置、改良された外部車両センサアセンブリ、改良された車両、及び/又は外部車両センサ装置を洗浄する改良された方法を提供することである。これらは、少なくともいくつかの態様では、従来技術の欠点の少なくとも1つを軽減し、及び/又は有益な代替案を少なくとも提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、この目的は、請求項1に記載のセンサ洗浄装置によって成し遂げられる。本発明の第2の態様によれば、この目的は、請求項14に記載の外部車両センサアセンブリによって成し遂げられる。本発明の第3の態様によれば、この目的は、請求項19に記載の車両によって成し遂げられる。本発明の第4の態様によれば、この目的は、請求項20に記載の方法によって成し遂げられる。
【0010】
本発明の第1の態様によれば、この目的は、外部車両センサ装置を上方から洗浄するセンサ洗浄装置によって成し遂げられる。センサ洗浄装置は、加圧液体を受け入れる液体入口と、液体入口から受け入れられた加圧液体を放出する第1及び第2の液体出口と、液体入口と第1及び第2の液体出口とを流体接続する加圧液体のチャンバと、を備えている。第1及び第2の液体出口のそれぞれは、幅及び長さを有している。この長さは長さ方向に延び、この幅は幅方向に延びている。長さ方向は、幅方向に対して垂直である。第1及び第2の液体出口は、幅方向及び長さ方向によって定義される断面を横切って加圧液体が放出されるように構成されている。この長さは第1及び第2の液体出口のそれぞれの幅より大きく、これによって第1及び第2の線状液体出口が形成される。第1及び第2の線状液体出口は、使用中、ここから放出された加圧液体が互いに衝突することで、液体のシートを形成するように更に構成されている。
【0011】
本明細書に開示されるようなセンサ洗浄装置を提供することによって、外部車両センサの改良された洗浄を成し遂げることができる。より具体的には、本発明者は、特に、多くの土、砂利、泥などがある鉱区で走行するときなどの過酷な条件において、外部車両センサを洗浄する1つ以上の従来のスプレーノズルを備えたセンサ洗浄装置を提供することは十分でなく、及び/又は費用効果が良くないことを認識した。その理由は、洗浄すべきエリア全体をカバーするために、多くのスプレーノズルが必要になる可能性があり、これによってコストがかかるからである。他の理由は、従来のスプレーノズルを使用すると、有向の液体スプレーが洗浄すべき特定の領域を外れるので、すべての汚れが除去できない可能性があるからである。従来のスプレーノズルからの加圧液体は、強い衝突力で洗浄すべき表面に当たる可能性があり、液体が表面から「飛び散って」、それによって洗浄する必要がある他の領域を外れる可能性がある。本発明は、2つの液体出口を有するという点で、外部車両センサの改良された洗浄を提供する。2つの液体出口は、線状であって、そこから放出された加圧液体が使用中に互いに衝突することで、液体のシートを形成してセンサを洗浄できるように構成されている。液体のシートを外部車両センサに向けることによって、洗浄すべき表面の全体、又は少なくとも表面のほぼ全体を洗浄液に晒すことができる。その結果、外部車両センサを洗浄するとき、洗浄すべき表面の一部が外れることがないか、又はこれがほとんどない。これによって、外部車両センサの改良された洗浄を成し遂げることができる。また、本明細書に開示されるような第1及び第2の線状液体出口を提供することによって、より費用効果の高いセンサ洗浄装置が成し遂げられ得ることが見出された。より具体的には、高価なスプレーノズルは必要ないが、むしろ、例えば、センサ洗浄装置又はその少なくとも一部を3Dプリンティングするなど、より費用効果の高い技術によって線状液体出口を製造することができる。
【0012】
本明細書で使用される「衝突する」という用語は、加圧液体が線状液体出口から放出されたとき、及び/又は放出された後に、放出された加圧液体が互いに衝突又は当たることを意味している。
【0013】
本明細書で使用される「液体のシート」という用語は、従来のスプレーノズルから放出されるビーム及び/又はスプレーなどのビーム状でない液体の流れを意味している。むしろ、液体のシートは、放出された加圧液体の流れ方向に垂直な距離に亘って延びることができる。出口での距離は、第1及び第2の線状液体出口の長さと等しいか、又は本質的に等しくすることができる。
【0014】
オプションとして、第1及び第2の線状液体出口は、使用中、第1及び第2の線状液体出口のそれぞれから放出された加圧液体の出口流れ方向が、50~110度、80~100度、85~95度など、互いに30~120度の角度になるように更に構成されていてもよい。そのような衝突角度は、均一で信頼性の高い液体のシートを提供することが示された。
【0015】
オプションとして、第1及び/又は第2の線状液体出口の長さは、その幅より少なくとも5、10、15、20、50、100倍又はそれ以上長くてもよい。
【0016】
オプションとして、第1及び第2の線状液体出口のそれぞれは、その長さ方向に延びて、連続的な途切れない液体出口を形成することができる。線状液体出口の延長に沿って途切れないことで、洗浄すべき表面の一部が外れるリスクを低減することができる。
【0017】
オプションとして、第1及び第2の線状液体出口は、その長さ方向に対して更に平行に設けられていてもよい。これによって、液体のシートは、線状液体出口の長さに沿って同様に形成されて、洗浄すべき表面のより信頼性の高い洗浄を提供することができる。
【0018】
オプションとして、第1及び第2の線状液体出口のそれぞれは、センサ洗浄装置の中心軸から第1及び第2の線状液体出口のそれぞれまで延びる半径を持つ湾曲形状を有していてもよい。湾曲形状は、中心軸に対して円形などの環状であってもよい。好ましくは、線状液体出口は、洗浄すべき表面の湾曲形状に本質的に倣った湾曲形状を有していてもよい。
【0019】
オプションとして、センサ洗浄装置は、センサ洗浄装置の中心領域から第1及び第2の線状液体出口まで延びる、それぞれが半径方向に延びるアームとして形成された1つ以上の別個の通路を含むように、チャンバが形成されていてもよい。そのような別個の通路を提供すると、センサ洗浄装置の製造が容易になってコストを低減することができる。また、そのような別個の通路はまた、線状液体出口に沿って使用中に実質的に均一な圧力の液体が提供されることを保証し、これによって信頼性の高い洗浄を成し遂げることができる。
【0020】
オプションとして、センサ洗浄装置は、加圧気体を受け入れる気体入口と、気体入口から受け入れられた加圧気体を放出する少なくとも1つの気体出口と、を更に備えていてもよい。使用される気体は、好ましくは空気である。さらなるオプションとして、少なくとも1つの気体出口は、第1及び第2の線状液体出口の間に設けられていてもよい。気体出口を使用して、外部車両センサ装置が洗浄液に晒された後、外部車両センサ装置を乾かすことができる。また、第1及び第2の線状液体出口の間に少なくとも1つの気体出口を設けると、少なくとも1つの気体出口を使用して、液体のシートとは異なる液体の流れを提供することが可能になる。これによって、異なる洗浄パターンが提供されて、これが洗浄を改良することができる。
【0021】
オプションとして、少なくとも1つの気体出口は、幅及び長さを有していてもよい。この長さは長さ方向に延び、この幅は幅方向に延びている。長さ方向は、幅方向に対して垂直である。少なくとも1つの気体出口は、幅方向及び長さ方向によって定義される断面を横切って加圧気体が放出されるように構成されている。また、この長さは幅より長いため、線状気体出口が形成される。好ましくは、少なくとも1つの線状気体出口の長さ方向は、第1及び第2の線状液体出口の少なくとも一方の長さ方向に対して平行に設けられていてもよい。
【0022】
オプションとして、センサ洗浄装置は、外部の加圧気体供給源から気体入口への流体接続を開閉するバルブを更に備えていてもよい。
【0023】
オプションとして、第1の線状液体出口は、第2の線状液体出口よりセンサ洗浄装置の中心軸の近くに設けられていてもよい。ここで、第1の線状液体出口と流体接続されてその近位に設けられるチャンバの第1の容積は、第2の線状液体出口と流体接続されてその近位に設けられるチャンバの第2の容積より小さい。そのような構成は、加圧液体が液体入口に供給された後、加圧液体が第2の線状液体出口から放出される前に、加圧液体が第1の線状液体出口から放出されることを可能にすることができる。これによって、液体入口への加圧液体の供給開始時に、上記の構成は、任意の他の加圧液体と衝突することなく、加圧液体が第1の線状液体出口から放出される結果をもたらすことができる。この液体の放出を使用して、任意の他の放出に衝突することなく、例えば、外部の移動物体が外部車両センサ装置のそばを通過するときに液体のシールドを提供することができる。
【0024】
オプションとして、センサ洗浄装置は、外部の加圧液体供給源から液体入口への流体接続を開閉するバルブを更に備えていてもよい。
【0025】
本発明の第2の態様によれば、この目的は、本発明の第1の態様の実施形態のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置と、外部車両センサ装置と、を備えた外部車両センサセンブリによって成し遂げられる。
【0026】
本発明の第2の態様によって提供される利点及び効果は、本発明の第1の態様によって提供される利点及び効果と大部分類似している。本発明の第2の形態のすべての実施形態は、本発明の第1の態様のすべての実施形態に適用可能かつ組み合わせ可能であり、逆もまた同様であることに留意されたい。
【0027】
オプションとして、センサ洗浄装置は、外部車両センサ装置に連結された別個のコンポーネントとして提供されてもよい。従って、センサ洗浄装置は、必要に応じて、より簡単に交換することができる。また、センサ洗浄装置を外部車両センサ装置に統合しないことによって、製造を容易にすることができる。他の実施形態によれば、センサ洗浄装置は、外部車両センサ装置と統合されている。
【0028】
オプションとして、外部車両センサ装置は、LiDARセンサ、RADAR(RAdio Detection And Ranging)センサ、カメラセンサ、SoNaR(SOund NAvigation Ranging)センサなどのいずれか1つであってもよい。
【0029】
オプションとして、センサ洗浄装置は、外部車両センサセンブリが車両に搭載されたときに見られるように、外部車両センサ装置の上方に設けられていてもよく、これによって、センサ洗浄装置が外部車両センサ装置の外周面を上部から下部へと洗浄することができる。
【0030】
オプションとして、第1及び第2の液体出口は、液体のシートが外部車両センサの外周面に向けられるように更に構成されていてもよい。
【0031】
オプションとして、第1の線状液体出口は、使用中、そこから放出された加圧液体の出口流れ方向が外部車両センサ装置の外周面から離れる向きになるように構成されていてもよい。第2の線状液体出口は、使用中、そこから放出された加圧液体が外部車両センサ装置の外周面に向かうように構成されていてもよい。
【0032】
本発明の第3の態様によれば、この目的は、本発明の第1の態様の実施形態のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置、及び/又は本発明の第2の態様の実施形態のいずれか1つに記載の外部車両センサセンブリを備えた車両によって成し遂げられる。
【0033】
本発明の第3の態様によって提供される利点及び効果は、本発明の第1及び第2の態様によって提供される利点及び効果と大部分類似している。本発明の第3の態様のすべての実施形態は、本発明の第1及び第2の態様のすべての実施形態と適用可能かつ組み合わせ可能であり、逆もまた同様であることに留意されたい。
【0034】
本発明の第4の態様によれば、この目的は、本発明の第1の態様の実施形態のいずれかに記載のセンサ洗浄装置を使用することによって、外部車両センサ装置を上方から洗浄する方法によって成し遂げられる。この方法は、好ましくは、上述した液体入口のバルブを開弁することによって、加圧液体を液体入口に一定期間供給して、液体のシートが外部車両センサ装置の外周面を洗浄するステップと、一定期間経過したときに、好ましくは、バルブを閉弁することによって、液体入口への加圧液体の供給を停止するステップと、を含んでいる。
【0035】
本発明の第4の態様によって提供される利点及び効果は、本発明の第1、第2及び第3の態様によって提供される利点及び効果と大部分類似している。本発明の第4の態様のすべての実施形態は、本発明の第1、第2及び第3の態様のすべての実施形態に適用可能かつ組み合わせ可能であり、逆もまた同様であることに留意されたい。
【0036】
オプションとして、一定期間は、所定期間であってもよい。これによって、自動洗浄手順を成し遂げることができる。
【0037】
オプションとして、センサ洗浄装置が、加圧気体を受け入れる気体入口、及び加圧気体を放出する少なくとも1つの気体出口を備える場合、この方法は、液体入口への加圧液体の供給を停止した後、好ましくは、上述した気体入口のバルブを開弁させることによって、気体入口への加圧気体の供給を停止するステップを更に含んでいてもよい。
【0038】
さらなるオプションとして、この方法は、気体入口への加圧気体の供給、及び液体入口への加圧液体の供給を同時に行うステップを更に含んでいてもよい。これによって、加圧液体の放出速度を上げることができ、液体のシートを使用して除去することができない、他の汚れ、粒子などを除去することができる代替的な洗浄を提供するのに有益となる可能性がある。
【0039】
オプションとして、この方法は、いつ外部の移動物体が外部車両センサ装置のそばを通過するかを識別するステップと、これに応答して、液体入口に加圧液体を所定期間供給するステップと、を更に含んでいてもよい。これによって、上述したように、液体のシールドを提供することができる。
【0040】
添付の図面を参照して、以下、例として挙げられる本発明の実施形態についてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本発明の一実施形態による車両を示している。
【
図2】本発明の実施形態によるセンサ洗浄装置及び外部車両センサセンブリの斜視図を示している。
【
図3】本発明の実施形態によるセンサ洗浄装置及び外部車両センサセンブリの断面図を示している。
【
図4a】本発明の実施形態によるセンサ洗浄装置の断面図を示している。
【
図4b】本発明の実施形態によるセンサ洗浄装置の断面図を示している。
【
図5】本発明の実施形態によるセンサ洗浄装置の下方からの概要図を示している。
【
図6】本発明の実施形態によるセンサ洗浄装置及び外部車両センサセンブリの斜視図及び部分的な透過図を示している。
【
図7】本発明による例示的な実施形態による方法のフローチャートを示している。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図面は、本発明の実施形態を例示する概略図を示しており、従って、必ずしも一定の尺度で描かれているわけではない。図示及び説明された実施形態は例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されないことを理解されたい。図面の一部の詳細は、本発明をより良く説明及び図示するために誇張されていることにも留意されたい。同様な参照符号は、特に明記されていない限り、説明の全体を通して同様な要素を指している。
【0043】
図1は、本発明の実施形態によるセンサ洗浄装置1を含む、外部車両センサセンブリ100を備えた車両2を示している。車両2は、ここではトラック、より具体的には、自律走行するように構成された大型トラックである。外部車両センサセンブリ100は、この実施形態では、車両2の周囲に関する入力を提供して自律走行を制御するために使用されるLiDARセンサなどの認識センサである、外部車両センサ装置30を備えている。
図1には、1つの外部車両センサ装置100のみが示されている。しかしながら、前部に2つ、後部に2つなど、複数の外部車両センサセンブリ100が車両2に取り付けられることが好ましいことに留意されたい。自律トラックが示されているが、本発明は、動作の一部が人間の入力なしで制御される、非自律車両又は半自律車両など、他の車両にも適用可能であることに留意されたい。
【0044】
ここで、特に
図2~6を参照して、本発明の実施形態をより詳細に説明する。より具体的には、外部車両センサ装置30を上方から洗浄するセンサ洗浄装置1が示されている。センサ洗浄装置1は、加圧液体を受け入れる液体入口10と、液体入口10から受け入れられた加圧液体を放出する第1及び第2の液体出口11,12と、を備えている。センサ洗浄装置1は、液体入口10と第1及び第2の液体出口11,12を流体接続する加圧液体のチャンバ13を更に備えている。これは、例えば、外部車両センサセンブリ100及びセンサ洗浄装置1の断面図を示している
図3及び
図4aを参照されたい。断面図は、外部車両センサセンブリ100の長手方向に延びる中心軸Aとセンサ洗浄装置1によって定義される断面である。
【0045】
第1及び第2の液体出口11,12のそれぞれは、幅及び長さを有している。この長さは長さ方向L1,L2に延び、この幅は幅方向w1,w2に延びている。長さ方向は、幅方向に対して垂直である。第1及び第2の液体出口11,12は、幅方向w1,w2及び長さ方向L1,L2によって定義される断面を横切って加圧液体が放出されるように構成されている。図示のように、長さ方向L1,L2は、中心軸Aに対してセンサ洗浄装置1の周方向に延びていてもよく、これにより、幅方向w1,w2は、中心軸Aに対してセンサ洗浄装置1の半径方向に延びていてもよい。第1及び第2の液体出口11,12の詳細図は、中心軸Aの方向において液体出口11,12を下方から見た概要図を示す
図5に示されている。また、図示されるように、第1及び第2の液体出口11,12のそれぞれについて長さが幅より大きくなっており、第1及び第2の線状液体出口11,12が形成されている。図示の実施形態では、線状液体出口11,12は、中心軸Aに対して周方向に延びている。
図5は、2つの線状液体出口11,12が円周の一部に延びていることを示している。本発明の異なる実施形態によれば、2つの出口11,12の延長は、全周の10~330度、10~300度、20~360度、20~330度、20~300度、30~360度、30~330度、30~300度など、全周の10~360度に対応できることに留意されたい。より具体的には、液体出口11,12は、好ましくは、その視野などを有する、外部車両センサ装置30の外周面31の少なくとも一部の上方で延びていなければならない。これによって、外周面31のこの部分を効率的に洗浄することができる。
【0046】
例えば、
図5に更に見ることができるように、第1及び第2の線状液体出口11,12は、半径距離r1によって互いにオフセットすることができる。
図5における半径距離r1は誇張されており、好ましい実施形態では、第1及び第2の線状液体出口11,12がわずかなオフセット、例えば、わずかな半径方向のオフセットで互いに近接して設けられていることに留意されたい。半径距離r1は、中心軸Aと垂直な断面に設けることができる。
【0047】
また、第1及び第2の線状液体出口11,12は、使用中、ここから放出された加圧液体が互いに衝突して、液体のシートLSを形成するように更に構成されている。液体のシートLSは、好ましくは、外部車両センサ装置30の外周面31に向かっている。図示の実施形態では、液体のシートLSは、中心軸Aに向けて半径内方及び下方に向けられており、これによって、外周面31を上部から下部へと洗浄する。
【0048】
例えば、
図3及び
図4aに更に示されるように、第1及び第2の線状液体出口11,12は、使用中、第1及び第2の線状液体出口11,12のそれぞれから放出された加圧液体の出口流れ方向が、50~110度、80~100度、85~95度など、互いに30~120度の角度になるように更に構成されていてもよい。図示の実施形態では、この角度は約90度であり、これは信頼できる液体のシートLSを提供することが見出されている。
【0049】
また、例えば、
図5に示されるように、第1及び第2の線状液体出口11,12のそれぞれは、その長さ方向L1,L2に延びていてもよく、連続した途切れない液体出口が形成される。
【0050】
図示されるような第1及び第2の線状液体出口11,12は、それらの長さ方向L1,L2に対して更に平行に設けられていてもよい。
【0051】
第1及び第2の線状液体出口11,12のそれぞれは、センサ洗浄装置1の中心軸Aから第1及び第2の線状液体出口11,12のそれぞれへと延びる半径を持つ湾曲形状を有していてもよい。湾曲形状は、図示の実施形態では環状形状であり、より具体的には、例えば、
図5に示されるような円形形状である。
【0052】
センサ洗浄装置1の透過斜視図を示す
図6を参照すると、センサ洗浄装置1は、センサ洗浄装置の中心領域から第1及び第2の線状液体出口11,12へと延びる、それぞれが半径方向に延びるアームとして形成された1つ以上の別個の通路131をチャンバ13が備えるように形成されていてもよい。中心領域は、中心軸Aが設けられる領域である。
【0053】
例えば、
図4b及び
図5に示すようなセンサ洗浄装置1は、加圧気体を受け入れる気体入口20と、気体入口20から受け入れられた加圧気体を放出する少なくとも1つの気体出口21と、を更に備えている。図示するように、少なくとも1つの気体出口21は、第1及び第2の線状液体出口11,12の間に設けることができる。また、図示するように、少なくとも1つの気体出口21は、幅及び長さを有していてもよい。この長さは長さ方向に延び、この幅は幅方向に延びている。長さ方向は、線状液体出口11,12の構成と同様に、幅方向に対して垂直である。さらに、少なくとも1つの気体出口21は、幅方向及び長さ方向によって定義される断面を横切って加圧気体が放出されるように構成されている。この長さは幅よりも大きく、これによって線状気体出口が形成される。図示の実施形態では、少なくとも1つの線状気体出口21の長さ方向は、第1及び第2の線状液体出口11,12の長さ方向に対して平行に設けられている。センサ洗浄装置1は、外部の加圧気体供給源から気体入口20への流体接続を開閉するバルブ(図示せず)を更に備えていてもよい。バルブは、好ましくは、気体入口20の近傍かつ気体出口21の近傍に配置されて、気体が気体出口21から放出されるまでのタイムラグがバルブを開弁しないようになっている。上述したように、気体は好ましくは加圧空気である。気体出口21は、例えば、
図4bに図示するように、好ましくは、外周面31に向かう気体の流れGFを提供する。
【0054】
実施形態に更に図示されるように、第1の線状液体出口11は、第2の線状液体出口12よりセンサ洗浄装置1の中心軸Aの近傍に設けられていてもよい。第1の線状液体出口11に流体接続されてその近位に設けられたチャンバ13の第1の容積14は、第2の線状液体出口12に流体接続されてその近位に設けられたチャンバ13の第2の容積15より小さい。
【0055】
また、図示されるように、第1の線状液体出口11は、使用中、そこから放出された加圧液体の出口流れ方向が外部車両センサ装置30の外周面31から離れる向きになるように構成されてもよく、第2の線状液体出口12は、使用中、そこから放出された加圧液体の出口流れ方向が外部車両センサ装置の外周面31に向かうように構成されている。これによって、第1の容積14が第2の容積15より小さい場合、第1の線状液体出口11が最初に外向きのスプレーを提供することが可能となる。そのような外向きのスプレーは、外部車両センサ装置30に対して液体シールドを提供することができ、例えば、他の車両に出会ったときにこれを使用することで、液体シールドが出会った車両から来る汚れから外部車両センサ装置30を保護することができる。
【0056】
上述した気体のバルブと同様に、センサ洗浄装置1は、外部の加圧液体供給源から液体入口10への流体接続を開閉するバルブ(図示せず)を更に備えていてもよい。そのようなバルブはまた、好ましくは、液体入口10及び液体出口11,12の近傍に配置されて、液体が液体出口11,12から放出されるまでのタイムラグがバルブを開弁しないようにする。
【0057】
図示の実施形態では、センサ洗浄装置1は、外部車両センサ装置30に連結される別個のコンポーネントとして提供されている。理解できるように、センサ洗浄装置1は、車両2に取り付けられたときに見られるように、外部車両センサ装置30の上方に設けられている。これによって、センサ洗浄装置1は、外部車両センサ装置30の外周面31を上部から下部へと洗浄することができる。
【0058】
図7は、本発明の第1の態様の実施形態のいずれか1つに記載のセンサ洗浄装置1を使用して、外部車両センサ装置30を上方から洗浄する方法のフローチャートを示している。この方法は、
S1:好ましくは、上述した液体入口のバルブを開弁することによって、加圧液体を一定期間液体入口10に供給して、液体のシートが外部車両センサ装置1の外周面31を洗浄するステップと、
S2:一定期間が経過したときに、好ましくは、バルブを閉弁することによって、液体入口10への加圧液体の供給を停止するステップと、
を含んでいる。
【0059】
この方法は、
図7において破線を有するボックスS3によって表される、液体入口10への加圧液体の供給を停止した後に、好ましくは、気体入口のバルブを開弁することによって、気体入口20に加圧気体を供給する任意のステップS3を更に含んでいてもよい。
【0060】
この方法は、気体入口20への加圧気体の供給、及び液体入口10への加圧液体の供給を同時に行う他の任意のステップS4を更に含んでいてもよい。これによって、液体のシートLSとは異なるタイプの流れを生成することができる。上述したように、これを使用して、液体のシートLSを使用して除去することができない汚れなどを除去することができる。
【0061】
さらにまた、この方法は、いつ外部の移動物体が外部車両センサ装置30のそばを通過するかを識別するステップS5と、これに応答して、液体入口10に所定期間加圧液体を供給する次のステップS6と、を更に含んでいてもよい。
【0062】
このステップS1,S2及びS3は、連続した順序で実行されることが好ましい。同じことがステップS5及びS6にも適用されるが、ステップS4は、他のステップにかかわらず、任意の順序及び任意の時点で実行することができる。
図7において破線を持つボックスは、このステップが任意であることを示している。
【0063】
本発明は、上述及び図示の実施形態に限定されないことを理解されたい。むしろ、当業者であれば、添付の特許請求の範囲内で、多くの変更及び修正が行われ得ることを認識するであろう。
【国際調査報告】