IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヴェオリア・ウォーター・テクノロジーズ・イタリア・エッセ・ピ・ア・コン・ソシオ・ウニコの特許一覧

<>
  • 特表-汚水処理機 図1
  • 特表-汚水処理機 図2
  • 特表-汚水処理機 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-03
(54)【発明の名称】汚水処理機
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/04 20230101AFI20230224BHJP
   B01D 3/10 20060101ALI20230224BHJP
【FI】
C02F1/04 Z
B01D3/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022533372
(86)(22)【出願日】2020-12-02
(85)【翻訳文提出日】2022-08-01
(86)【国際出願番号】 IB2020061390
(87)【国際公開番号】W WO2021111335
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】102019000022839
(32)【優先日】2019-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522220119
【氏名又は名称】ヴェオリア・ウォーター・テクノロジーズ・イタリア・エッセ・ピ・ア・コン・ソシオ・ウニコ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】エンツォ・ジュスト
(72)【発明者】
【氏名】ダビデ・デル・コル
(72)【発明者】
【氏名】ステファノ・ボルトリン
【テーマコード(参考)】
4D034
4D076
【Fターム(参考)】
4D034AA11
4D034CA12
4D034CA21
4D076AA16
4D076AA22
4D076BB13
4D076BC03
4D076BC23
4D076CD12
4D076CD22
4D076CD23
4D076CD25
4D076DA08
4D076DA33
4D076EA02Y
4D076EA04X
4D076EA04Y
4D076EA04Z
4D076EA05Y
4D076EA12X
4D076EA14Z
4D076EA15X
4D076EA15Y
4D076EA16Y
4D076EA20Z
4D076FA18
4D076HA06
(57)【要約】
汚水処理機(1)が、処理される液体が内部で沸騰させられる閉塞容器(2)と、閉塞容器(2)の内部を、環境/外部の圧力より小さい値を有する所与の圧力で維持するように構成される真空発生装置(3)と、閉塞容器(2)の底に存在する液体に熱を伝えることができ、それによって液体を沸騰させ、同時に、閉塞容器(2)の頂部に到達する蒸気から熱を除去することで蒸気を凝縮させ、蒸留された液体を得るように、閉塞容器(2)に関連付けられるヒートポンプ組立体(5)であって、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを含む冷媒流体を、3%を超える百分率で含むヒートポンプ組立体(5)と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理される液体が内部で沸騰させられる閉塞容器(2)と、
前記閉塞容器(2)の内部を、環境/外部の圧力より小さい値を有する所与の圧力で維持するように構成される真空発生装置(3)と、
処理される液体を前記閉塞容器(2)の内部に導くように構成される、処理される液体のための供給配管(4)と、
前記閉塞容器(2)の底部に存在する液体に熱を伝えることができ、それによって前記液体を沸騰させ、同時に、前記閉塞容器(2)の頂部に到達する蒸気から熱を除去することで蒸気を凝縮させ、それによって蒸留された液体を得るように、前記閉塞容器(2)に関連付けられ、かつハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを含む冷媒流体を、3%を超える百分率で含むヒートポンプ組立体(5)と、
前記閉塞容器(2)の底部から分岐/逸れ、前記閉塞容器(2)の底に溜まる/淀む液体を、前記閉塞容器(2)の外側に導く/移送するように構成される第1のドレン配管(6)と、
前記閉塞容器(2)の上方部から分岐/逸れ、前記閉塞容器(2)の内側で形成する蒸気、および/または、前記蒸気の凝縮から生じる蒸留された液体を、前記閉塞容器(2)の外側に導く/移送するように構成される第2のドレン配管(7)と、
を備えることを特徴とする汚水処理機(1)。
【請求項2】
前記冷媒流体は、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを、30%を超える百分率で含む、請求項1に記載の汚水処理機。
【請求項3】
前記冷媒流体は、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを、50%を超える百分率で含む、請求項1または2に記載の汚水処理機。
【請求項4】
前記冷媒流体は、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを、75%を超える百分率で含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【請求項5】
前記冷媒流体は、ハイドロフルオロカーボンの族の1つ以上のガスを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【請求項6】
前記真空発生装置(3)は、前記閉塞容器(2)の内部の圧力を、0.8barより小さい値で連続的に維持するように構成される、請求項1から5のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【請求項7】
前記供給配管(4)は、前記閉塞容器(2)の内部の液体の高さを所与の値の付近で連続的に維持するように、前記閉塞容器(2)に入る処理される液体の流量を制御する/変化させるように構成される、請求項1から6のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【請求項8】
前記ヒートポンプ組立体(5)は、
前記閉塞容器(2)の底で淀む液体を加熱するように構成される第1の熱交換器(41)と、
前記閉塞容器(2)の内部を形成する蒸気を冷却/凝縮させるように構成される第2の熱交換器(42)と、
前記第1の熱交換器(41)と前記第2の熱交換器(42)との間に介在させられ、前記第2の熱交換器(42)に向けて方向付けられる前記冷媒流体の急速な膨張を引き起こすように構成される第1の膨張部材(43)と、
を備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【請求項9】
前記第1の熱交換器(41)は、前記第1のドレン配管(6)の再循環管(18)に沿って、または、前記閉塞容器(2)の底に隣接して、位置付けられる、請求項8に記載の汚水処理機。
【請求項10】
前記第2の熱交換器(42)は、少なくとも部分的に、前記閉塞容器(2)の内部に、または、前記第2のドレン配管(7)に沿って位置付けられる、請求項8または9に記載の汚水処理機。
【請求項11】
前記第2のドレン配管(7)は、前記閉塞容器(2)から来る蒸気および/または蒸留された液体を含むように構成されるタンク(24)を備える、請求項1から10のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【請求項12】
前記ヒートポンプ組立体(5)は、前記第2のドレン配管(7)の前記タンク(24)の内側に位置付けられる蒸留された液体および/または蒸気を冷却することができるように、同じ前記タンク(24)の内部に位置付けられる第3の熱交換器(45)を追加的に備える、請求項11に記載の汚水処理機。
【請求項13】
前記第3の熱交換器(45)は前記第2の熱交換器(42)と並列に接続され、前記ヒートポンプ組立体(5)は、前記第1の熱交換器(41)と前記第3の熱交換器(45)との間に介在させられ、前記第3の熱交換器(45)に向けて方向付けられる前記冷媒流体の急速な膨張を引き起こすように構成される第2の膨張部材(46)を追加的に備える、請求項12に記載の汚水処理機。
【請求項14】
前記汚水処理機は、前記閉塞容器(2)の内部において、前記閉塞容器の底の近くに位置付けられ、所与の回転軸(A)の周りに回転することが可能な、回転可能な攪拌部材(60)と、前記攪拌部材(60)を前記回転軸(A)の周りで回転させるように駆動するように構成されるモータ組立体(61)と、を追加的に備え、
前記攪拌部材(60)は、前記回転軸(A)の周りでの回転の間、前記閉塞容器(2)の内面を擦るような構造とされることを特徴とする、請求項1から13のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【請求項15】
前記閉塞容器(2)の内部において、前記第2のドレン配管(7)の入口の下に位置付けられ、蒸気の流れによって上向きに引き込まれる液体の滴が前記第2のドレン配管(7)に到達するのを防止するように構成される分離/デミスタフィルタ(50)を追加的に備えることを特徴とする、請求項1から14のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【請求項16】
前記汚水処理機は、地面に安定して載置されるように構成される剛性支持骨格構造(8)を追加的に備え、
前記閉塞容器(2)、前記真空発生装置(3)、前記供給配管(4)、前記ヒートポンプ組立体(5)、前記第1のドレン配管(6)、および前記第2のドレン配管(7)は、容易に輸送可能な単一のブロックを形成するように、前記剛性支持骨格構造(8)に配置されることを特徴とする、請求項1から15のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2019年12月3日に出願された伊国特許出願第102019000022839号からの優先権を主張し、その特許出願の内容は、本明細書において参照により組み込まれている。
【0002】
本発明は汚水処理機に関する。
【0003】
より詳細には、本発明は、水性液体の処理のための真空蒸発器に関する。本発明の使用に以下の開示は明示的な参照を行うが、一般性を失うことはない。
【背景技術】
【0004】
公知のように、真空蒸発器は、大気圧未満における蒸発を用いて、濃縮することができる機械であり、真空蒸発器が入口において受け入れる汚水に存在する汚染物質は、出口において、液体の2つの異なる流れを提供し、一方は低濃度の汚染物質を有し、他方は高濃度の汚染物質を有する。
【0005】
低濃度の汚染物質を有する液体の流れは、実質的に汚染物質がなく、生産過程において再使用され得る、または、環境に自由に放出され得る。
【0006】
高濃度の汚染物質を有する液体はさらに、概して回収され、特定の廃棄工場で処理される。
【0007】
市場で最も普及している真空蒸発器には、0.9bar未満の圧力で維持される大きな閉塞容器が設けられており、容器の底に残る液体の一部における汚染物質を濃縮させるために、容器の内部に存在する液体を低温度で沸騰させ、その結果生じる蒸気を凝縮させるように、ヒートポンプ回路を利用している。
【0008】
残念ながら、現在の真空蒸発器のヒートポンプ回路は、毒性がなく、オゾンホールに影響はないが、環境上の問題を伴う非常に高い値のGWP(Global Warming Potentialの頭字語)指標を有するハイドロフルオロカーボン(例えば、R-134aガス)を、冷媒ガスとして使用している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、現在公知の真空蒸発器より環境影響が小さく、同時に効率がより高い、水性液体の処理のための真空蒸発器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これらの目的に従って、本発明によれば、請求項1に定められ、必然ではないが好ましくは、それに従属する請求項のうちのいずれかで定められるような汚水処理機が提供される。
【0011】
本発明は、その非限定的な実施形態の例を示す添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】明確性のために一部が除去されている、本発明の教示に従って実現された汚水処理機の斜視図である。
図2】明確性のために一部が除去されている、図1に示されている汚水処理機の概略図である。
図3】先の図に示されている汚水処理機の実施形態の変形の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1および図2を参照すると、符号1が、水性液体の処理のために有利に使用され得る汚水処理機全体を示している。
【0014】
より詳細には、汚水処理機1は、処理される汚水の流れfを入口において受け入れるように構成されており、明確には、大気圧未満における蒸発を用いて、入口において汚水に存在する汚染物質を濃縮する一方で、出口において、蒸留された液体の流れfおよび廃棄液体の流れfを提供する構造とされている。
【0015】
蒸留された液体は、汚染物質が実質的にない、または、低濃度の汚染物質を有し、生産過程において再使用され得る、または、環境に自由に放出され得る。他方で、廃棄液体は、高濃度の汚染物質を有し、公知の種類の処理工場で後に処理されるように、回収されるのに適している。
【0016】
図1および図2を参照すると、汚水処理機1は、初めに、処理される液体、つまり汚水が内部で沸騰させられ、好ましくは100リットルから7000リットルの間の範囲の容量を有し、従来から蒸発室と呼ばれる密閉式の反応器または容器2と、反応器/容器2の内部容積を、環境/外部の圧力より小さい値を有する所与の圧力で維持するように構成された、好ましくは電気で動作させられる真空発生装置3と、を備える。
【0017】
より詳細には、容器2は、好ましくは形が長円であり、実質的に鉛直の位置で好ましくは配置され、処理される液体が容器2の底部のみに溜まる/底部のみを占めるように、液体で部分的にのみ満たされるように好ましくは構成される。
【0018】
図示されている例では、具体的には、容器2は、好ましくは、大きな水密に閉塞した器から成り、好ましくは金属材料から作られ、好ましくは実質的に円筒の形である。
【0019】
好ましくは、容器2の底端部、あるいは、水密に閉塞した器の底端は、さらには略円錐台状の形である。
【0020】
一方で、真空発生装置3は、好ましくは、容器/反応器2の内部の圧力を、0.8barより小さい値で、任意選択で0.6barより小さい値で、連続的に維持するような構造とされる。
【0021】
より詳細には、図示されている例において、容器/反応器2の内部の圧力は、好ましくは、3kPA~8kPA(キロパスカル)の範囲の値で維持される。
【0022】
図1および図2を参照すると、汚水処理機1は、処理される液体、つまり汚水を、反応器/容器2へと導くように構成された、処理される液体のための供給配管4をさらに備える。
【0023】
別の言い方をすれば、供給配管4は、容器2の入口において汚水流れfを導くように構成されている。
【0024】
好ましくは、供給配管4はさらに、容器2に向けて方向付けられた液体の流れの流量を制御する/変化させることができるような構造とされる。より詳細には、供給配管4は、容器2の内部の液体の高さを所与の値の付近で連続的に維持するように、容器2に入る処理される液体の流量を制御する/変化させるように好ましくは構成される。
【0025】
図1および図2を参照すると、汚水処理機1は、容器2の底に存在する液体に熱を伝えることができ、それによって液体を沸騰させ、同時に、容器2の頂部に到達する蒸気から熱を除去することで蒸気を素早く凝縮させ、蒸留された液体を得るように、容器/反応器2に接続される/関連付けられるヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5をさらに備える。
【0026】
また、汚水処理機1には、容器2の底部から分岐/離脱し、容器2の底に溜まる/淀む液体を、容器/反応器2の外側に導く/移送するように構成された第1のドレン配管6と、容器2の上方部から分岐/離脱し、容器2の内側で形成し、容器2の頂部に溜まる蒸気、および/または、前記蒸気の凝縮から生じる蒸留された液体を、容器/反応器2の外側に導く/移送するように構成された第2のドレン配管7と、が設けられてもいる。
【0027】
より詳細には、ドレン配管6は、好ましくは容器2の底から分岐/離脱し、ドレン配管7は、好ましくは容器2の頂部から分岐/離脱する。
【0028】
明確には、ドレン配管6に沿って流れる液体は高濃度の汚染物質を有し、ドレン配管7に沿って流れる凝縮した蒸気または液体は低濃度の汚染物質を有する。
【0029】
そのため、廃棄液体の流れfがドレン配管6によって処理機1の外部に導かれる/運ばれる一方で、蒸留された液体の流れfはドレン配管7によって処理機1の外部に導かれる/運ばれる。
【0030】
図1を参照すると、好ましくは、汚水処理機1には、好ましくは金属材料から作られ、地面に安定して載置され、任意選択で地面に係留されるように構成された剛性支持骨格構造8が追加的に設けられる。容器2、真空発生装置3、供給配管4、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5、および2つのドレン配管6および7は、容易に輸送可能な単一のブロックを形成するように、好ましくは剛性支持骨格構造8に安定して固定/配置される。
【0031】
図示されている例では、具体的には、剛性支持骨格構造8は、好ましくは、籠のような構造を有する、および/または、実質的に平行六面体の形とされ、好ましくは、互いに接合されて固定された金属棒によって形成される。
【0032】
図1を参照すると、好ましくは、汚水処理機1は、最後に、容器2および/または真空発生装置3の様々な構成要素、供給配管4および/またはヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5の様々な構成要素および/または2つのドレン配管6および7の様々な構成要素を制御し、好ましくは剛性支持骨格構造8に安定して固定/配置される電子制御デバイス9を備える。
【0033】
図2を参照すると、図示されている例において、具体的には、供給配管4は、処理される液体、つまり汚水を、容器2の入口に導くように、処理機1の入口を容器2に接続する管10と、管10に沿って位置付けられ、容器2に向けて方向付けられた液体の流れを調節するように構成された、制御された開閉を伴う調節弁11と、を備え、管10に沿って好ましくは調節弁11の上流に位置付けられ、所与の大きさを超える固体粒子を遮るように構成されたフィルタ12も好ましくは備える。
【0034】
より詳細には、フィルタ12は、好ましくは、800μm~1000μm(ミクロン)より大きい粒子寸法、またはさらには500μm(ミクロン)より大きい粒子寸法を有する固体粒子を保持するような構造とされる。
【0035】
そのため、処理される液体は、供給ポンプを使用することなく、負圧によって容器2へと吸い込まれる。
【0036】
任意選択で、供給配管4は、管10に沿って制御弁11および/またはフィルタ12の上流に配置され、手作業で動作させられる遮断弁13を追加的に備える。
【0037】
好ましくは、供給配管4は、容器2の内部に好ましくは位置付けられ、容器2の内部の液体の高さが最大の所与の値に到達するかまたは超えるときを検出または切り替えするように構成されたレベルセンサまたはレベルスイッチ14を追加的に備える。
【0038】
調節弁11はさらに、レベルセンサまたはレベルスイッチ14から来る信号に基づいて開閉するように好ましくは構成される。
【0039】
より詳細には、調節弁11は、好ましくは、レベルセンサまたはレベルスイッチ14から来る信号と、処理機1の他の動作パラメータと、に基づいて、電子制御デバイス9によって制御される。
【0040】
ドレン配管6は、代わりに、容器2の底から分岐/離脱し、処理機1の第1の出口において終了する主管15と、管15に沿って位置付けられ、容器2の底に溜まる/淀む液体、つまり、高濃度の汚染物質を伴う液体を容器2から吸い込み、その液体を出口に向けて汲み出すように構成された、好ましくは電気で動作させられる吸い込みポンプ16と、を好ましくは備える。
【0041】
図示されている例では、具体的には、吸込ポンプ16は好ましくは遠心式ポンプである。
【0042】
任意選択で、ドレン配管6は、管15に沿って循環ポンプ16の上流に位置付けられ、つまり、吸い込みポンプ16と容器2との間に位置付けられ、手作業で動作させられる遮断弁17を追加的に備える。
【0043】
遮断弁17は、容器2の真空シールを備えることなく、吸い込みポンプ16において可能な保守作業を実施させるように、容器2を隔離することができる。
【0044】
好ましくは、ドレン配管6は、吸い込みポンプ16の下流で主管15から分岐し、容器2へと戻り、容器2の底から所与の高さにおいて容器2へと好ましくは接続する再循環管18と、主管15に沿って再循環管18の分岐の下流に位置付けられ、主管15の端区域に沿っての液体の流れを調節/制御するように構成された、制御された開閉を伴う調節弁19とを追加的に備える。
【0045】
好ましくは、吸い込みポンプ16は、追加的に、液体を、再循環管18および容器2によって形成された閉じた輪に沿って連続的に循環させるように構成される。
【0046】
そのため、調節弁19を開閉することで、容器2の底から来る液体を、処理機1の第1の出口に向けて方向付けること、または方向付けないことが可能である。
【0047】
好ましくは、再循環管は、容器2の底において溜まる/淀む液体の自由表面の上方で、つまり、容器2の内部の液体によって到達可能な最大高さの上方で、容器2にさらに接続する。
【0048】
また、ドレン配管6は、主管15の端区域に沿って位置付けられ、つまり、存在する場合には再循環管18の分岐および調節弁19の下流に位置付けられ、吸い込みポンプ16から来る高濃度の汚染物質を有する液体を、処理機の第1の出口に向けて所与の圧力で汲み出すように構成された、好ましくは電気動作させられる、好ましくは容積式の搬送ポンプ20も備える。
【0049】
図示されている例では、具体的には、搬送ポンプ20はダイヤフラムポンプである。
【0050】
任意選択で、ドレン配管6は、主管15の端区域に沿って位置付けられ、好ましくは調節弁19と搬送ポンプ20との間に介在させられる、手作業で動作させられる1つ以上の遮断弁21を追加的に備える。
【0051】
遮断弁21は、容器2の真空シールを備えることなく、調節弁19および/または搬送ポンプ20において可能な保守作業を実施させることができるように、主管15の単一区域を隔離することができる。
【0052】
好ましくは、電子制御デバイス9は、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいて、および/または、容器2の底に位置付けられた1つ以上のセンサ(例えば、温度センサおよび/またはレベルセンサ)から来る信号に基づいて、存在する場合、吸い込みポンプ16、調節弁19、および搬送ポンプ20を制御するように構成される。
【0053】
図2を参照すると、ドレン配管7はさらに、好ましくは1リットルから500リットルの間の範囲の公称容量を有し、容器2の頂部から来る蒸留された液体および/または蒸気を含むように構成された小さいタンク24と、タンク24を容器/反応器2の頂部に接続する第1の管25と、タンク24を処理機1の第2の出口に接続する第2の管26と、を好ましくは備える。
【0054】
図示されている例では、具体的には、タンク24は、好ましくは、実質的に密閉式の容器である。
【0055】
好ましくは、ドレン配管7は、逆止弁27および/または非凝縮性ガス放出デバイス28をさらに備える。逆止弁27は、管25に沿って位置付けられ、蒸留された液体および/または蒸気が容器2に向けて戻るのを防止するように配向される。非凝縮性ガス放出デバイス28は、タンク24の頂部に好ましくは配置され、タンク24に存在する非凝縮性ガスをタンク24の外部に排出/放出するように構成される。
【0056】
図示されている例では、具体的には、非凝縮性ガス放出デバイス28は、非凝縮性ガスをタンク24の外部に自動的に排出/放出するように構成されている。
【0057】
追加で、ドレン配管7は、蒸留された液体をタンク24から吸い込み、前記液体を処理機の第2の出口に所与の圧力で送るように構成された、好ましくは電気で動作させられる吸い込みポンプ29と、好ましくは吸い込みポンプ29の下流に位置付けられ、処理機の第2の出口に向かう蒸留された液体の流れを調節/制御するように構成された、制御された開閉を伴う調節弁30とを、管26に沿って好ましくは備える。
【0058】
したがって、蒸留された液体は、吸い込みポンプ29と調節弁30とを同時に作動させる処理機1の外部に放出される。
【0059】
図示されている例では、具体的には、吸い込みポンプ29は遠心式ポンプである。
【0060】
任意選択で、ドレン配管7は、管26に沿って、好ましくは吸い込みポンプ29の上流および調節弁30の下流に位置付けられる、手作業で動作させられる1つ以上の遮断弁31を追加的に備える。
【0061】
遮断弁31は、吸い込みポンプ29および/または調節弁30において可能な保守作業を実施させるように、管26を隔離することができる。
【0062】
好ましくは、電子制御デバイス9は、タンク24の内部に位置付けられた1つ以上のレベルセンサから来る信号に基づいて、管26に沿って位置付けられた1つ以上の流量センサに基づいて、および/または、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいて、存在する場合、吸い込みポンプ29および調節弁30を制御するように構成される。
【0063】
図2を参照すると、真空発生装置3はさらに、容器2を負圧で維持するために、容器2によって生成される蒸留された液体を利用するように、ドレン配管7に直接的に好ましくは接続される。
【0064】
別の言い方をすれば、真空発生装置3は、容器2によって生成された蒸留された液体および/または蒸気を作動流体として使用する。
【0065】
より詳細には、図示されている例では、真空発生装置3は、管25に沿ってタンク24のすぐ上流に位置付けられるエジェクタ34(つまり、タンク24と逆止弁27との間に位置付けられる)と、再循環管36に沿って位置付けられてタンク24をエジェクタ34に直接的に接続し、好ましくは電気的に作動させられ、好ましくは遠心式のものである循環ポンプ35と、を好ましくは備える。
【0066】
循環ポンプ35は、蒸留された液体または蒸気をタンク24から吸い込み、それをエジェクタ34へと導き、それによってエジェクタ34は、負圧によって(ベンチュリ効果)、管25に沿って存在する蒸留された液体および/または蒸気を吸い込む。
【0067】
任意選択で、真空発生装置3は、再循環管36に沿って循環ポンプ35の上流および/または下流に位置付けられる、手作業で動作させられる1つ以上の遮断弁37をさらに備える。
【0068】
遮断弁37は、循環ポンプ35において可能な保守作業を実施させるように、再循環管36を隔離することができる。
【0069】
好ましくは、電子制御デバイス9は、タンク24の内部に位置付けられた1つ以上のレベルセンサから来る信号に基づいて、容器2の内部に位置付けられた1つ以上の圧力センサから来る信号に基づいて、および/または、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいて、循環ポンプ35に命令するように構成される。
【0070】
図1および図2を参照すると、一方で、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5は、容器2の底に淀む液体を加熱するように構成され、好ましくは、容器2へと再進入する高濃度の汚染物質を伴う液体を素早く加熱するように、ドレン配管6の再循環管18に沿って位置付けられ、従来から高圧熱交換器または凝縮器と呼ばれる第1の熱交換器41と、容器2の内部を形成する蒸気を冷却/凝縮させるように構成され、好ましくは、容器2から出る蒸気を素早く冷却し、好ましくは少なくとも一部で凝縮もさせるように、ドレン配管7に沿って、またはドレン配管7の入口に位置付けられ、従来から低圧熱交換器または蒸発器と呼ばれる第2の熱交換器42と、高圧熱交換器41の出口と低圧熱交換器42の入口との間に介在させられ、熱交換器42に入る冷媒流体が、熱交換器41を出る冷媒流体の圧力および温度より感知可能に低い圧力および温度を有するように、熱交換器41の出口から熱交換器42の入口に向けて流れる気体状態の冷媒流体の急速で不可逆的な膨張を引き起こすように構成され、好ましくは電子的に制御される膨張弁43と、を備える。
【0071】
明確には、膨張弁43は、毛細管によって、または、他の能動的もしくは受動的な膨張部材によって、置き換えることができる。
【0072】
ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5は、熱交換器41と熱交換器42との間に介在させられ、熱交換器42を出て熱交換器41へと入る/戻る冷媒流体を圧縮するように構成され、好ましくは電気的に動作させられる圧縮機44をさらに備える。
【0073】
より詳細には、圧縮機44は、好ましくは容量式圧縮機であり、熱交換器41に向けて方向付けられた冷媒流体の圧力および温度を増加させるように、低圧熱交換器42の出口と高圧熱交換器41の入口との間に介在させられる。
【0074】
図示されている例では、具体的には、低圧熱交換器42は、容器2のすぐ下流でドレン配管7の管25に沿って好ましくは位置付けられる。
【0075】
さらに、好ましくは、低圧熱交換器42は、ドレン配管7の初期区域を形成するように、容器2の頂部において容器2の内部に少なくとも部分的に収容/挿入される。
【0076】
好ましくは、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5は、タンク24の内部である蒸留された液体および/または蒸気を冷却することができるように、ドレン配管7のタンク24の内部に位置付けられる、従来から補助蒸発器と呼ばれる第2の低圧熱交換器45をさらに備える。
【0077】
より詳細には、熱交換器45は、好ましくは低圧熱交換器42と並列に接続され、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5は、好ましくは、熱交換器45の入口の上流に位置付けられ、熱交換器45に入る冷媒流体が、熱交換器41を出る冷媒流体より感知可能に低い圧力および温度を有するように、熱交換器45の入口に向けて方向付けられる熱交換器41の出口から流れる気体状態の冷媒流体の急速で不可逆的な膨張を引き起こすように構成される第2の膨張弁46または他の能動的もしくは受動的な膨張部材を追加的に備える。
【0078】
明確には、第2の低圧熱交換器45の出口は圧縮機44の吸い込みに接続される。
【0079】
好ましくは、電子制御デバイス9は、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいて、ならびに/または、圧縮機44の送り出し側および/もしくは吸い込み側に位置付けられる1つ以上の圧力センサから来る信号に基づいて、圧縮機44と、任意選択で膨張弁43と、存在する場合には膨張弁46と、に命令するように構成される。
【0080】
代替で、膨張弁43は、自律した機械的または電子的なシステムによって制御されてもよい。また、弁46は、存在する場合、自律した温度調整弁であってもよい。
【0081】
任意選択で、蒸発器/凝縮器組立体5はさらに、高圧熱交換器41のすぐ下流に位置付けられ、過剰な熱を外部環境に伝える冷媒流体の凝縮を完了させるように構成される、好ましくはフィン付き一体式の補助熱交換器47も備える。
【0082】
補助熱交換器47の追加または代替で、蒸発器/凝縮器組立体5は、膨張弁43のすぐ上流で、存在する場合には膨張弁46のすぐ上流に位置付けられ、膨張弁43および46に向けて方向付けられる気体状態の冷媒流体をさらに冷却するように構成される第2の補助熱交換器48をさらに備える。
【0083】
より詳細には、補助熱交換器48は、熱交換器41から来る冷媒流体と、外部液圧回路から来る低温熱伝達流体と、によって同時に通過させられるように、外部液圧回路に好ましくは接続され、それによって、膨張弁43および46に向けて方向付けられる冷媒流体から熱を除去する。
【0084】
好ましくは、補助熱交換器48において循環する低温熱伝達流体の循環は調節され得る。
【0085】
より詳細には、図示されている例では、補助熱交換器48は、熱伝達流体を補助熱交換器47の入口に導くように選択的に構成され、好ましくは電気的に動作させられ、制御されて切り替わる三方弁49を用いて、外部液圧回路に接続される。
【0086】
好ましくは、電子制御デバイス9も、存在する場合、補助熱交換器48の内側の低温熱伝達流体の循環を調節する弁を制御するようにも構成される。
【0087】
ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5の内部に含まれる冷媒流体(つまり、圧縮機44が熱交換器41および42の内側で循環させ、任意選択で熱交換器45および/または47の内部で循環させるガス)はさらに、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを、3%を超える百分率で含む。
【0088】
好ましくは、ハイドロフルオロオレフィンの族のガスは、より大きな量/百分率での冷媒流体の成分である。
【0089】
より詳細には、冷媒流体は、好ましくは、30%を超える百分率で、任意選択で50%を超える百分率で、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを含む。
【0090】
任意選択で、冷媒流体は、好ましくは50%未満の百分率で、ハイドロフルオロカーボンの族の1つ以上のガスを含んでもよい。
【0091】
さらにより詳細には、図示されている例では、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5に含まれる冷媒流体は、75%を超える百分率で、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを好ましくは含む。
【0092】
別の言い方をすれば、冷媒流体は、好ましくはハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスから主に成る。
【0093】
図2だけを参照すると、好ましくは、汚水処理機1は、容器2の内部でドレン配管7の入口の下に位置付けられ、蒸気の流れによって上向きに引き込まれる液体の滴がドレン配管7の入口に到達するのを防止するように構成される分離/デミスタフィルタ50、および/または、容器2の底に位置付けられ、蒸発器/凝縮器組立体5の追加もしくは代替で、容器2の内部に存在する液体を選択的に加熱するように構成される抵抗51を最終的に備える。
【0094】
明確には、抵抗51は、電流が流されるときに熱を生成する任意の他の電気デバイスによって置き換えられてもよい。
【0095】
図示されている例では、具体的には、分離/デミスタフィルタ50は、容器2の内部で熱交換器42のすぐ下に好ましくは配置される。
【0096】
好ましくは、電子制御デバイス9は、容器2の内部に位置付けられた1つ以上の温度センサから来る信号に基づいて、および/または、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいて、抵抗51などに命令するように構成される。
【0097】
汚水処理機1の動作は、先に記載されていることから容易に推測される。
【0098】
処理される液体は、供給ポンプを使用することなく、真空発生装置3によって作り出される負圧の効果によって反応器/容器2へと吸い込まれる。
【0099】
吸い込みポンプ16は、容器2の底から液体を吸い込み、その液体を蒸発器/凝縮器組立体5の熱交換器41へと送り、蒸発器/凝縮器組立体5は、液体の蒸発に必要な熱を提供する。
【0100】
熱交換器41を通過した後、処理される液体は容器2に再び入り、大気圧未満の圧力の効果によって、液体の一部が瞬間的に蒸発し(フラッシュ蒸発)、容器2の上方部の方へ向かう。
【0101】
容器2に沿って上向きに移動する間、水蒸気は、より大きい滴を保持する分離器フィルタ50を通過し、その後、ドレン配管7の入口において、または、ドレン配管7に沿って、蒸気の全体または一部の凝縮を引き起こす低圧熱交換器42に到達する。結果生じた凝縮した/蒸留された液体は、タンク24の内部に溜まり、吸い込みポンプ29の作動と、調節弁30の同時の開放と、に続いて、処理機の外部に導かれる。
【0102】
タンク24の内部に存在する非凝縮性ガスは、一方で、非凝縮性ガス放出デバイス28を用いてタンク24から排出される。
【0103】
明らかなことに、水性の一部の蒸発のため、容器2の底に残る液体は、調節弁19の開放と、搬送ポンプ20の作動と、に続いて、処理機1の外部へ放出される/導かれるときまで、汚染物質の濃度を徐々に増加させる。
【0104】
3%を超える百分率であって、より都合良くは30%を超える百分率でハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを含む新たな冷媒流体の使用に結び付けられる利点は、注目に値する。
【0105】
実験的試験は、新たな冷媒流体がヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5の効率を増加させ、処理機のGWP指標の値を同時に低下させることを強調している。
【0106】
最後に、本発明の範囲から逸脱することなく、変更および変形が上記の汚水処理機1に行えることは、明らかである。
【0107】
例えば、非凝縮性ガス放出デバイス28は、命令で非凝縮性ガスをタンク24の外部に放出させるような構造とされてもよい。この場合、電子制御デバイス9が非凝縮性ガス放出デバイス28に命令してもよい。
【0108】
また、図3を参照すると、代替の実施形態では、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5の高圧熱交換器41は、容器2の底に存在する液体に熱を直接的に伝えるように、好ましくは容器の外部で、容器2の底に隣接し、より都合良くは容器2の底に接触して、位置付けられる。
【0109】
低圧熱交換器42はさらに、容器2の内部に好ましくは全体で配置/収容され、容器2の頂部は、好ましくは、熱交換器42から滴る凝縮した液体を一時的に回収するような構造とされる。
【0110】
さらに、この実施形態では、汚水処理機1には、容器/反応器2の内部で、容器の底の近くに位置付けられる回転可能な攪拌部材60が好ましくは設けられ、回転可能な攪拌部材60は、好ましくは電気で動作させられるモータ組立体61で、容器2の長手方向軸と好ましくは実質的に一致する所与の回転軸Aの周りに回転する能力を伴い、モータ組立体61は、容器2の外部に好ましくは位置付けられ、攪拌部材60を軸Aの周りで回転させるように駆動するように構成される。
【0111】
好ましくは、回転可能な攪拌部材60はさらに、軸Aの周りでの回転の間、容器2の内面を擦ることができるような構造とされる。
【0112】
より詳細には、回転可能な攪拌部材60には、軸Aの周りで角度的に分配され、容器2の内面をすくい取るように延びる一連の径方向の羽根が、好ましくは設けられる。
【0113】
好ましくは、回転可能な攪拌部材60はさらに、頂部から始まって容器2の内部へ突出し、容器2の内部で片持ちとされて軸Aと同軸に延び、モータ組立体61によって回転させられるように駆動される支持シャフト62の端に、しっかりとした形で固定される/嵌め込まれる。
【0114】
モータ組立体61はさらに、容器2の頂部において、好ましくは容器2の外部に位置付けられ、支持シャフト62およびそれと一体のものを軸Aの周りで回転させるように駆動することができるように、支持シャフト62に機械的に連結される電気歯車モータから基本的に成る。
【0115】
好ましくは、電子制御デバイス9は、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいてモータ組立体61に命令するようにも構成される。
【0116】
この実施形態においても、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5に含まれる冷媒流体は、3%を超える百分率であって、より都合良くは30%を超え、さらには50%を超える百分率で、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを含む。
【0117】
最後に、代替の図示されていない実施形態では、容器/反応器2は、好ましくは実質的に水平に延び、実質的に形が円筒で長円の大きい水密に閉塞した器から成り得る。
【0118】
また、回転可能な攪拌部材は、容器/反応器2の内部で、容器/反応器2の長手方向軸と実質的に同軸または平行に、軸方向に回転可能な様態で挿入され、任意選択で、容器/反応器2の長手方向軸の周りでの回転の間に容器/反応器2の底を擦ることができるような寸法とされるスクリューから成り得る。
【0119】
明確には、スクリューは、容器/反応器2の外部に好ましくは位置付けられ、好ましくは電気的に動作させられるモータ組立体によって、回転させられるように駆動される。
【符号の説明】
【0120】
1 汚水処理機
2 容器、反応器
3 真空発生装置
4 供給配管
5 ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体
6 第1のドレン配管
7 第2のドレン配管
8 剛性支持骨格構造
9 電子制御デバイス
10 管
11 調節弁、制御弁
12 フィルタ
13 遮断弁
14 レベルセンサ、レベルスイッチ
15 主管
16 吸い込みポンプ、循環ポンプ
17 遮断弁
18 再循環管
19 調節弁
20 搬送ポンプ
21 遮断弁
24 タンク
25 第1の管
26 第2の管
27 逆止弁
28 非凝縮性ガス放出デバイス
29 吸い込みポンプ
30 調節弁
34 エジェクタ
35 循環ポンプ
36 再循環管
37 遮断弁
41 高圧熱交換器、凝縮器、第1の熱交換器
42 低圧熱交換器、蒸発器、第2の熱交換器
43 膨張弁
44 圧縮機
45 補助蒸発器、第2の低圧熱交換器
47 補助熱交換器
48 第2の補助熱交換器
49 三方弁
50 分離/デミスタフィルタ
51 抵抗
60 回転可能な攪拌部材
61 モータ組立体
A 回転軸
処理される汚水の流れ
蒸留された液体の流れ
廃棄液体の流れ
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2021-09-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理される液体が内部で沸騰させられる閉塞容器(2)と、
前記閉塞容器(2)の内部を、環境/外部の圧力より小さい値を有する所与の圧力で維持するように構成される真空発生装置(3)と、
処理される液体を前記閉塞容器(2)の内部に導くように構成される、処理される液体のための供給配管(4)と、
前記閉塞容器(2)の底に存在する液体に熱を伝えることができ、それによって前記液体を沸騰させ、同時に、前記閉塞容器(2)の上部に到達する蒸気から熱を除去することで蒸気を凝縮させ、蒸留された液体を得るように、前記閉塞容器(2)に関連付けられるヒートポンプ組立体(5)と、
前記閉塞容器(2)の底部から分岐/離脱し、前記閉塞容器(2)の底に溜まる/淀む液体を、前記閉塞容器(2)の外側に導く/移送するように構成される第1のドレン配管(6)と、
前記閉塞容器(2)の上方部から分岐/離脱し、前記閉塞容器(2)の内側で形成する蒸気、および/または、前記蒸気の凝縮から生じる蒸留された液体を、前記閉塞容器(2)の外側に導く/移送するように構成される第2のドレン配管(7)と、
を備える種類の汚水処理機(1)であって、
前記ヒートポンプ組立体(5)は、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを含む冷媒流体を、3%を超える百分率で含むことを特徴とする汚水処理機(1)。
【請求項2】
前記冷媒流体は、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを、30%を超える百分率で含む、請求項1に記載の汚水処理機。
【請求項3】
前記冷媒流体は、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを、50%を超える百分率で含む、請求項2に記載の汚水処理機。
【請求項4】
前記冷媒流体は、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを、75%を超える百分率で含む、請求項3のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【請求項5】
前記冷媒流体は、ハイドロフルオロカーボンの族の1つ以上のガスを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の汚水処理機。
【請求項6】
前記真空発生装置(3)は、前記閉塞容器(2)の内部の圧力を、0.8barより小さい値で連続的に維持するように構成される、請求項1に記載の汚水処理機。
【請求項7】
前記供給配管(4)は、前記閉塞容器(2)の内部の液体の高さを所与の値の付近で連続的に維持するように、前記閉塞容器(2)に入る処理される液体の流量を制御する/変化させるように構成される、請求項1に記載の汚水処理機。
【請求項8】
前記ヒートポンプ組立体(5)は、
前記閉塞容器(2)の底で淀む液体を加熱するように構成される第1の熱交換器(41)と、
前記閉塞容器(2)の内部を形成する蒸気を冷却/凝縮させるように構成される第2の熱交換器(42)と、
前記第1の熱交換器(41)と前記第2の熱交換器(42)との間に介在させられ、前記第2の熱交換器(42)に向けて方向付けられる前記冷媒流体の急速な膨張を引き起こすように構成される第1の膨張部材(43)と、
を備える、請求項1に記載の汚水処理機。
【請求項9】
前記第1の熱交換器(41)は、前記第1のドレン配管(6)の再循環管(18)に沿って、または、前記閉塞容器(2)の底に隣接して、位置付けられる、請求項8に記載の汚水処理機。
【請求項10】
前記第2の熱交換器(42)は、少なくとも部分的に、前記閉塞容器(2)の内部に、または、前記第2のドレン配管(7)に沿って位置付けられる、請求項8または9に記載の汚水処理機。
【請求項11】
前記第2のドレン配管(7)は、前記閉塞容器(2)から来る蒸気および/または蒸留された液体を含むように構成されるタンク(24)を備える、請求項1に記載の汚水処理機。
【請求項12】
前記ヒートポンプ組立体(5)は、前記第2のドレン配管(7)の前記タンク(24)の内側に位置付けられる蒸留された液体および/または蒸気を冷却することができるように、同じ前記タンク(24)の内部に位置付けられる第3の熱交換器(45)を追加的に備える、請求項11に記載の汚水処理機。
【請求項13】
前記第3の熱交換器(45)は前記第2の熱交換器(42)と並列に接続され、前記ヒートポンプ組立体(5)は、前記第1の熱交換器(41)と前記第3の熱交換器(45)との間に介在させられ、前記第3の熱交換器(45)に向けて方向付けられる前記冷媒流体の急速な膨張を引き起こすように構成される第2の膨張部材(46)を追加的に備える、請求項12に記載の汚水処理機。
【請求項14】
前記汚水処理機は、前記閉塞容器(2)の内部において、前記閉塞容器の底の近くに位置付けられ、所与の回転軸(A)の周りに回転することが可能な、回転可能な攪拌部材(60)と、前記攪拌部材(60)を前記回転軸(A)の周りで回転させるように駆動するように構成されるモータ組立体(61)と、を追加的に備え、
前記攪拌部材(60)は、前記回転軸(A)の周りでの回転の間、前記閉塞容器(2)の内面を擦るような構造とされることを特徴とする、請求項1に記載の汚水処理機。
【請求項15】
前記閉塞容器(2)の内部において、前記第2のドレン配管(7)の入口の下に位置付けられ、蒸気の流れによって上向きに引き込まれる液体の滴が前記第2のドレン配管(7)に到達するのを防止するように構成される分離/デミスタフィルタ(50)を追加的に備えることを特徴とする、請求項1に記載の汚水処理機。
【請求項16】
前記汚水処理機は、地面に安定して載置されるように構成される剛性支持骨格構造(8)を追加的に備え、
前記閉塞容器(2)、前記真空発生装置(3)、前記供給配管(4)、前記ヒートポンプ組立体(5)、前記第1のドレン配管(6)、および前記第2のドレン配管(7)は、容易に輸送可能な単一のブロックを形成するように、前記剛性支持骨格構造(8)に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の汚水処理機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2019年12月3日に出願された伊国特許出願第102019000022839号からの優先権を主張し、その特許出願の内容は、本明細書において参照により組み込まれている。
【0002】
本発明は汚水処理機に関する。
【0003】
より詳細には、本発明は、水性液体の処理のための真空蒸発器に関する。本発明の使用に以下の開示は明示的な参照を行うが、一般性を失うことはない。
【背景技術】
【0004】
公知のように、真空蒸発器は、大気圧未満における蒸発を用いて、濃縮することができる機械であり、真空蒸発器が入口において受け入れる汚水に存在する汚染物質は、出口において、液体の2つの異なる流れを提供し、一方は低濃度の汚染物質を有し、他方は高濃度の汚染物質を有する。
【0005】
低濃度の汚染物質を有する液体の流れは、実質的に汚染物質がなく、生産過程において再使用され得る、または、環境に自由に放出され得る。
【0006】
高濃度の汚染物質を有する液体はさらに、概して回収され、特定の廃棄工場で処理される。
【0007】
市場で最も普及している真空蒸発器には、0.9bar未満の圧力で維持される大きな閉塞容器が設けられており、容器の底に残る液体の一部における汚染物質を濃縮させるために、容器の内部に存在する液体を低温度で沸騰させ、その結果生じる蒸気を凝縮させるように、ヒートポンプ回路を利用している。
【0008】
CN109701291A、日本特許第0852461号、および米国特許出願公開第2012/055777(A1)号は、この種類の真空蒸発器を開示している。
【0009】
残念ながら、現在の真空蒸発器のヒートポンプ回路は、毒性がなく、オゾンホールに影響はないが、環境上の問題を伴う非常に高い値のGWP(Global Warming Potentialの頭字語)指標を有するハイドロフルオロカーボン(例えば、R-134aガス)を、冷媒ガスとして使用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】CN109701291A
【特許文献2】日本特許第0852461号
【特許文献3】米国特許出願公開第2012/055777(A1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、現在公知の真空蒸発器より環境影響が小さく、同時に効率がより高い、水性液体の処理のための真空蒸発器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
これらの目的に従って、本発明によれば、請求項1に定められ、必然ではないが好ましくは、それに従属する請求項のうちのいずれかで定められるような汚水処理機が提供される。
【0013】
本発明は、その非限定的な実施形態の例を示す添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】明確性のために一部が除去されている、本発明の教示に従って実現された汚水処理機の斜視図である。
図2】明確性のために一部が除去されている、図1に示されている汚水処理機の概略図である。
図3】先の図に示されている汚水処理機の実施形態の変形の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1および図2を参照すると、符号1が、水性液体の処理のために有利に使用され得る汚水処理機全体を示している。
【0016】
より詳細には、汚水処理機1は、処理される汚水の流れfを入口において受け入れるように構成されており、明確には、大気圧未満における蒸発を用いて、入口において汚水に存在する汚染物質を濃縮する一方で、出口において、蒸留された液体の流れfおよび廃棄液体の流れfを提供する構造とされている。
【0017】
蒸留された液体は、汚染物質が実質的にない、または、低濃度の汚染物質を有し、生産過程において再使用され得る、または、環境に自由に放出され得る。他方で、廃棄液体は、高濃度の汚染物質を有し、公知の種類の処理工場で後に処理されるように、回収されるのに適している。
【0018】
図1および図2を参照すると、汚水処理機1は、初めに、処理される液体、つまり汚水が内部で沸騰させられ、好ましくは100リットルから7000リットルの間の範囲の容量を有し、従来から蒸発室と呼ばれる密閉式の反応器または容器2と、反応器/容器2の内部容積を、環境/外部の圧力より小さい値を有する所与の圧力で維持するように構成された、好ましくは電気で動作させられる真空発生装置3と、を備える。
【0019】
より詳細には、容器2は、好ましくは形が長円であり、実質的に鉛直の位置で好ましくは配置され、処理される液体が容器2の底部のみに溜まる/底部のみを占めるように、液体で部分的にのみ満たされるように好ましくは構成される。
【0020】
図示されている例では、具体的には、容器2は、好ましくは、大きな水密に閉塞した器から成り、好ましくは金属材料から作られ、好ましくは実質的に円筒の形である。
【0021】
好ましくは、容器2の底端部、あるいは、水密に閉塞した器の底端は、さらには略円錐台状の形である。
【0022】
一方で、真空発生装置3は、好ましくは、容器/反応器2の内部の圧力を、0.8barより小さい値で、任意選択で0.6barより小さい値で、連続的に維持するような構造とされる。
【0023】
より詳細には、図示されている例において、容器/反応器2の内部の圧力は、好ましくは、3kPA~8kPA(キロパスカル)の範囲の値で維持される。
【0024】
図1および図2を参照すると、汚水処理機1は、処理される液体、つまり汚水を、反応器/容器2へと導くように構成された、処理される液体のための供給配管4をさらに備える。
【0025】
別の言い方をすれば、供給配管4は、容器2の入口において汚水流れfを導くように構成されている。
【0026】
好ましくは、供給配管4はさらに、容器2に向けて方向付けられた液体の流れの流量を制御する/変化させることができるような構造とされる。より詳細には、供給配管4は、容器2の内部の液体の高さを所与の値の付近で連続的に維持するように、容器2に入る処理される液体の流量を制御する/変化させるように好ましくは構成される。
【0027】
図1および図2を参照すると、汚水処理機1は、容器2の底に存在する液体に熱を伝えることができ、それによって液体を沸騰させ、同時に、容器2の頂部に到達する蒸気から熱を除去することで蒸気を素早く凝縮させ、蒸留された液体を得るように、容器/反応器2に接続される/関連付けられるヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5をさらに備える。
【0028】
また、汚水処理機1には、容器2の底部から分岐/離脱し、容器2の底に溜まる/淀む液体を、容器/反応器2の外側に導く/移送するように構成された第1のドレン配管6と、容器2の上方部から分岐/離脱し、容器2の内側で形成し、容器2の頂部に溜まる蒸気、および/または、前記蒸気の凝縮から生じる蒸留された液体を、容器/反応器2の外側に導く/移送するように構成された第2のドレン配管7と、が設けられてもいる。
【0029】
より詳細には、ドレン配管6は、好ましくは容器2の底から分岐/離脱し、ドレン配管7は、好ましくは容器2の頂部から分岐/離脱する。
【0030】
明確には、ドレン配管6に沿って流れる液体は高濃度の汚染物質を有し、ドレン配管7に沿って流れる凝縮した蒸気または液体は低濃度の汚染物質を有する。
【0031】
そのため、廃棄液体の流れfがドレン配管6によって処理機1の外部に導かれる/運ばれる一方で、蒸留された液体の流れfはドレン配管7によって処理機1の外部に導かれる/運ばれる。
【0032】
図1を参照すると、好ましくは、汚水処理機1には、好ましくは金属材料から作られ、地面に安定して載置され、任意選択で地面に係留されるように構成された剛性支持骨格構造8が追加的に設けられる。容器2、真空発生装置3、供給配管4、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5、および2つのドレン配管6および7は、容易に輸送可能な単一のブロックを形成するように、好ましくは剛性支持骨格構造8に安定して固定/配置される。
【0033】
図示されている例では、具体的には、剛性支持骨格構造8は、好ましくは、籠のような構造を有する、および/または、実質的に平行六面体の形とされ、好ましくは、互いに接合されて固定された金属棒によって形成される。
【0034】
図1を参照すると、好ましくは、汚水処理機1は、最後に、容器2および/または真空発生装置3の様々な構成要素、供給配管4および/またはヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5の様々な構成要素および/または2つのドレン配管6および7の様々な構成要素を制御し、好ましくは剛性支持骨格構造8に安定して固定/配置される電子制御デバイス9を備える。
【0035】
図2を参照すると、図示されている例において、具体的には、供給配管4は、処理される液体、つまり汚水を、容器2の入口に導くように、処理機1の入口を容器2に接続する管10と、管10に沿って位置付けられ、容器2に向けて方向付けられた液体の流れを調節するように構成された、制御された開閉を伴う調節弁11と、を備え、管10に沿って好ましくは調節弁11の上流に位置付けられ、所与の大きさを超える固体粒子を遮るように構成されたフィルタ12も好ましくは備える。
【0036】
より詳細には、フィルタ12は、好ましくは、800μm~1000μm(ミクロン)より大きい粒子寸法、またはさらには500μm(ミクロン)より大きい粒子寸法を有する固体粒子を保持するような構造とされる。
【0037】
そのため、処理される液体は、供給ポンプを使用することなく、負圧によって容器2へと吸い込まれる。
【0038】
任意選択で、供給配管4は、管10に沿って制御弁11および/またはフィルタ12の上流に配置され、手作業で動作させられる遮断弁13を追加的に備える。
【0039】
好ましくは、供給配管4は、容器2の内部に好ましくは位置付けられ、容器2の内部の液体の高さが最大の所与の値に到達するかまたは超えるときを検出または切り替えするように構成されたレベルセンサまたはレベルスイッチ14を追加的に備える。
【0040】
調節弁11はさらに、レベルセンサまたはレベルスイッチ14から来る信号に基づいて開閉するように好ましくは構成される。
【0041】
より詳細には、調節弁11は、好ましくは、レベルセンサまたはレベルスイッチ14から来る信号と、処理機1の他の動作パラメータと、に基づいて、電子制御デバイス9によって制御される。
【0042】
ドレン配管6は、代わりに、容器2の底から分岐/離脱し、処理機1の第1の出口において終了する主管15と、管15に沿って位置付けられ、容器2の底に溜まる/淀む液体、つまり、高濃度の汚染物質を伴う液体を容器2から吸い込み、その液体を出口に向けて汲み出すように構成された、好ましくは電気で動作させられる吸い込みポンプ16と、を好ましくは備える。
【0043】
図示されている例では、具体的には、吸込ポンプ16は好ましくは遠心式ポンプである。
【0044】
任意選択で、ドレン配管6は、管15に沿って循環ポンプ16の上流に位置付けられ、つまり、吸い込みポンプ16と容器2との間に位置付けられ、手作業で動作させられる遮断弁17を追加的に備える。
【0045】
遮断弁17は、容器2の真空シールを備えることなく、吸い込みポンプ16において可能な保守作業を実施させるように、容器2を隔離することができる。
【0046】
好ましくは、ドレン配管6は、吸い込みポンプ16の下流で主管15から分岐し、容器2へと戻り、容器2の底から所与の高さにおいて容器2へと好ましくは接続する再循環管18と、主管15に沿って再循環管18の分岐の下流に位置付けられ、主管15の端区域に沿っての液体の流れを調節/制御するように構成された、制御された開閉を伴う調節弁19とを追加的に備える。
【0047】
好ましくは、吸い込みポンプ16は、追加的に、液体を、再循環管18および容器2によって形成された閉じた輪に沿って連続的に循環させるように構成される。
【0048】
そのため、調節弁19を開閉することで、容器2の底から来る液体を、処理機1の第1の出口に向けて方向付けること、または方向付けないことが可能である。
【0049】
好ましくは、再循環管は、容器2の底において溜まる/淀む液体の自由表面の上方で、つまり、容器2の内部の液体によって到達可能な最大高さの上方で、容器2にさらに接続する。
【0050】
また、ドレン配管6は、主管15の端区域に沿って位置付けられ、つまり、存在する場合には再循環管18の分岐および調節弁19の下流に位置付けられ、吸い込みポンプ16から来る高濃度の汚染物質を有する液体を、処理機の第1の出口に向けて所与の圧力で汲み出すように構成された、好ましくは電気動作させられる、好ましくは容積式の搬送ポンプ20も備える。
【0051】
図示されている例では、具体的には、搬送ポンプ20はダイヤフラムポンプである。
【0052】
任意選択で、ドレン配管6は、主管15の端区域に沿って位置付けられ、好ましくは調節弁19と搬送ポンプ20との間に介在させられる、手作業で動作させられる1つ以上の遮断弁21を追加的に備える。
【0053】
遮断弁21は、容器2の真空シールを備えることなく、調節弁19および/または搬送ポンプ20において可能な保守作業を実施させることができるように、主管15の単一区域を隔離することができる。
【0054】
好ましくは、電子制御デバイス9は、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいて、および/または、容器2の底に位置付けられた1つ以上のセンサ(例えば、温度センサおよび/またはレベルセンサ)から来る信号に基づいて、存在する場合、吸い込みポンプ16、調節弁19、および搬送ポンプ20を制御するように構成される。
【0055】
図2を参照すると、ドレン配管7はさらに、好ましくは1リットルから500リットルの間の範囲の公称容量を有し、容器2の頂部から来る蒸留された液体および/または蒸気を含むように構成された小さいタンク24と、タンク24を容器/反応器2の頂部に接続する第1の管25と、タンク24を処理機1の第2の出口に接続する第2の管26と、を好ましくは備える。
【0056】
図示されている例では、具体的には、タンク24は、好ましくは、実質的に密閉式の容器である。
【0057】
好ましくは、ドレン配管7は、逆止弁27および/または非凝縮性ガス放出デバイス28をさらに備える。逆止弁27は、管25に沿って位置付けられ、蒸留された液体および/または蒸気が容器2に向けて戻るのを防止するように配向される。非凝縮性ガス放出デバイス28は、タンク24の頂部に好ましくは配置され、タンク24に存在する非凝縮性ガスをタンク24の外部に排出/放出するように構成される。
【0058】
図示されている例では、具体的には、非凝縮性ガス放出デバイス28は、非凝縮性ガスをタンク24の外部に自動的に排出/放出するように構成されている。
【0059】
追加で、ドレン配管7は、蒸留された液体をタンク24から吸い込み、前記液体を処理機の第2の出口に所与の圧力で送るように構成された、好ましくは電気で動作させられる吸い込みポンプ29と、好ましくは吸い込みポンプ29の下流に位置付けられ、処理機の第2の出口に向かう蒸留された液体の流れを調節/制御するように構成された、制御された開閉を伴う調節弁30とを、管26に沿って好ましくは備える。
【0060】
したがって、蒸留された液体は、吸い込みポンプ29と調節弁30とを同時に作動させる処理機1の外部に放出される。
【0061】
図示されている例では、具体的には、吸い込みポンプ29は遠心式ポンプである。
【0062】
任意選択で、ドレン配管7は、管26に沿って、好ましくは吸い込みポンプ29の上流および調節弁30の下流に位置付けられる、手作業で動作させられる1つ以上の遮断弁31を追加的に備える。
【0063】
遮断弁31は、吸い込みポンプ29および/または調節弁30において可能な保守作業を実施させるように、管26を隔離することができる。
【0064】
好ましくは、電子制御デバイス9は、タンク24の内部に位置付けられた1つ以上のレベルセンサから来る信号に基づいて、管26に沿って位置付けられた1つ以上の流量センサに基づいて、および/または、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいて、存在する場合、吸い込みポンプ29および調節弁30を制御するように構成される。
【0065】
図2を参照すると、真空発生装置3はさらに、容器2を負圧で維持するために、容器2によって生成される蒸留された液体を利用するように、ドレン配管7に直接的に好ましくは接続される。
【0066】
別の言い方をすれば、真空発生装置3は、容器2によって生成された蒸留された液体および/または蒸気を作動流体として使用する。
【0067】
より詳細には、図示されている例では、真空発生装置3は、管25に沿ってタンク24のすぐ上流に位置付けられるエジェクタ34(つまり、タンク24と逆止弁27との間に位置付けられる)と、再循環管36に沿って位置付けられてタンク24をエジェクタ34に直接的に接続し、好ましくは電気的に作動させられ、好ましくは遠心式のものである循環ポンプ35と、を好ましくは備える。
【0068】
循環ポンプ35は、蒸留された液体または蒸気をタンク24から吸い込み、それをエジェクタ34へと導き、それによってエジェクタ34は、負圧によって(ベンチュリ効果)、管25に沿って存在する蒸留された液体および/または蒸気を吸い込む。
【0069】
任意選択で、真空発生装置3は、再循環管36に沿って循環ポンプ35の上流および/または下流に位置付けられる、手作業で動作させられる1つ以上の遮断弁37をさらに備える。
【0070】
遮断弁37は、循環ポンプ35において可能な保守作業を実施させるように、再循環管36を隔離することができる。
【0071】
好ましくは、電子制御デバイス9は、タンク24の内部に位置付けられた1つ以上のレベルセンサから来る信号に基づいて、容器2の内部に位置付けられた1つ以上の圧力センサから来る信号に基づいて、および/または、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいて、循環ポンプ35に命令するように構成される。
【0072】
図1および図2を参照すると、一方で、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5は、容器2の底に淀む液体を加熱するように構成され、好ましくは、容器2へと再進入する高濃度の汚染物質を伴う液体を素早く加熱するように、ドレン配管6の再循環管18に沿って位置付けられ、従来から高圧熱交換器または凝縮器と呼ばれる第1の熱交換器41と、容器2の内部を形成する蒸気を冷却/凝縮させるように構成され、好ましくは、容器2から出る蒸気を素早く冷却し、好ましくは少なくとも一部で凝縮もさせるように、ドレン配管7に沿って、またはドレン配管7の入口に位置付けられ、従来から低圧熱交換器または蒸発器と呼ばれる第2の熱交換器42と、高圧熱交換器41の出口と低圧熱交換器42の入口との間に介在させられ、熱交換器42に入る冷媒流体が、熱交換器41を出る冷媒流体の圧力および温度より感知可能に低い圧力および温度を有するように、熱交換器41の出口から熱交換器42の入口に向けて流れる気体状態の冷媒流体の急速で不可逆的な膨張を引き起こすように構成され、好ましくは電子的に制御される膨張弁43と、を備える。
【0073】
明確には、膨張弁43は、毛細管によって、または、他の能動的もしくは受動的な膨張部材によって、置き換えることができる。
【0074】
ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5は、熱交換器41と熱交換器42との間に介在させられ、熱交換器42を出て熱交換器41へと入る/戻る冷媒流体を圧縮するように構成され、好ましくは電気的に動作させられる圧縮機44をさらに備える。
【0075】
より詳細には、圧縮機44は、好ましくは容量式圧縮機であり、熱交換器41に向けて方向付けられた冷媒流体の圧力および温度を増加させるように、低圧熱交換器42の出口と高圧熱交換器41の入口との間に介在させられる。
【0076】
図示されている例では、具体的には、低圧熱交換器42は、容器2のすぐ下流でドレン配管7の管25に沿って好ましくは位置付けられる。
【0077】
さらに、好ましくは、低圧熱交換器42は、ドレン配管7の初期区域を形成するように、容器2の頂部において容器2の内部に少なくとも部分的に収容/挿入される。
【0078】
好ましくは、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5は、タンク24の内部である蒸留された液体および/または蒸気を冷却することができるように、ドレン配管7のタンク24の内部に位置付けられる、従来から補助蒸発器と呼ばれる第2の低圧熱交換器45をさらに備える。
【0079】
より詳細には、熱交換器45は、好ましくは低圧熱交換器42と並列に接続され、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5は、好ましくは、熱交換器45の入口の上流に位置付けられ、熱交換器45に入る冷媒流体が、熱交換器41を出る冷媒流体より感知可能に低い圧力および温度を有するように、熱交換器45の入口に向けて方向付けられる熱交換器41の出口から流れる気体状態の冷媒流体の急速で不可逆的な膨張を引き起こすように構成される第2の膨張弁46または他の能動的もしくは受動的な膨張部材を追加的に備える。
【0080】
明確には、第2の低圧熱交換器45の出口は圧縮機44の吸い込みに接続される。
【0081】
好ましくは、電子制御デバイス9は、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいて、ならびに/または、圧縮機44の送り出し側および/もしくは吸い込み側に位置付けられる1つ以上の圧力センサから来る信号に基づいて、圧縮機44と、任意選択で膨張弁43と、存在する場合には膨張弁46と、に命令するように構成される。
【0082】
代替で、膨張弁43は、自律した機械的または電子的なシステムによって制御されてもよい。また、弁46は、存在する場合、自律した温度調整弁であってもよい。
【0083】
任意選択で、蒸発器/凝縮器組立体5はさらに、高圧熱交換器41のすぐ下流に位置付けられ、過剰な熱を外部環境に伝える冷媒流体の凝縮を完了させるように構成される、好ましくはフィン付き一体式の補助熱交換器47も備える。
【0084】
補助熱交換器47の追加または代替で、蒸発器/凝縮器組立体5は、膨張弁43のすぐ上流で、存在する場合には膨張弁46のすぐ上流に位置付けられ、膨張弁43および46に向けて方向付けられる気体状態の冷媒流体をさらに冷却するように構成される第2の補助熱交換器48をさらに備える。
【0085】
より詳細には、補助熱交換器48は、熱交換器41から来る冷媒流体と、外部液圧回路から来る低温熱伝達流体と、によって同時に通過させられるように、外部液圧回路に好ましくは接続され、それによって、膨張弁43および46に向けて方向付けられる冷媒流体から熱を除去する。
【0086】
好ましくは、補助熱交換器48において循環する低温熱伝達流体の循環は調節され得る。
【0087】
より詳細には、図示されている例では、補助熱交換器48は、熱伝達流体を補助熱交換器47の入口に導くように選択的に構成され、好ましくは電気的に動作させられ、制御されて切り替わる三方弁49を用いて、外部液圧回路に接続される。
【0088】
好ましくは、電子制御デバイス9も、存在する場合、補助熱交換器48の内側の低温熱伝達流体の循環を調節する弁を制御するようにも構成される。
【0089】
ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5の内部に含まれる冷媒流体(つまり、圧縮機44が熱交換器41および42の内側で循環させ、任意選択で熱交換器45および/または47の内部で循環させるガス)はさらに、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを、3%を超える百分率で含む。
【0090】
好ましくは、ハイドロフルオロオレフィンの族のガスは、より大きな量/百分率での冷媒流体の成分である。
【0091】
より詳細には、冷媒流体は、好ましくは、30%を超える百分率で、任意選択で50%を超える百分率で、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを含む。
【0092】
任意選択で、冷媒流体は、好ましくは50%未満の百分率で、ハイドロフルオロカーボンの族の1つ以上のガスを含んでもよい。
【0093】
さらにより詳細には、図示されている例では、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5に含まれる冷媒流体は、75%を超える百分率で、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを好ましくは含む。
【0094】
別の言い方をすれば、冷媒流体は、好ましくはハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスから主に成る。
【0095】
図2だけを参照すると、好ましくは、汚水処理機1は、容器2の内部でドレン配管7の入口の下に位置付けられ、蒸気の流れによって上向きに引き込まれる液体の滴がドレン配管7の入口に到達するのを防止するように構成される分離/デミスタフィルタ50、および/または、容器2の底に位置付けられ、蒸発器/凝縮器組立体5の追加もしくは代替で、容器2の内部に存在する液体を選択的に加熱するように構成される抵抗51を最終的に備える。
【0096】
明確には、抵抗51は、電流が流されるときに熱を生成する任意の他の電気デバイスによって置き換えられてもよい。
【0097】
図示されている例では、具体的には、分離/デミスタフィルタ50は、容器2の内部で熱交換器42のすぐ下に好ましくは配置される。
【0098】
好ましくは、電子制御デバイス9は、容器2の内部に位置付けられた1つ以上の温度センサから来る信号に基づいて、および/または、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいて、抵抗51などに命令するように構成される。
【0099】
汚水処理機1の動作は、先に記載されていることから容易に推測される。
【0100】
処理される液体は、供給ポンプを使用することなく、真空発生装置3によって作り出される負圧の効果によって反応器/容器2へと吸い込まれる。
【0101】
吸い込みポンプ16は、容器2の底から液体を吸い込み、その液体を蒸発器/凝縮器組立体5の熱交換器41へと送り、蒸発器/凝縮器組立体5は、液体の蒸発に必要な熱を提供する。
【0102】
熱交換器41を通過した後、処理される液体は容器2に再び入り、大気圧未満の圧力の効果によって、液体の一部が瞬間的に蒸発し(フラッシュ蒸発)、容器2の上方部の方へ向かう。
【0103】
容器2に沿って上向きに移動する間、水蒸気は、より大きい滴を保持する分離器フィルタ50を通過し、その後、ドレン配管7の入口において、または、ドレン配管7に沿って、蒸気の全体または一部の凝縮を引き起こす低圧熱交換器42に到達する。結果生じた凝縮した/蒸留された液体は、タンク24の内部に溜まり、吸い込みポンプ29の作動と、調節弁30の同時の開放と、に続いて、処理機の外部に導かれる。
【0104】
タンク24の内部に存在する非凝縮性ガスは、一方で、非凝縮性ガス放出デバイス28を用いてタンク24から排出される。
【0105】
明らかなことに、水性の一部の蒸発のため、容器2の底に残る液体は、調節弁19の開放と、搬送ポンプ20の作動と、に続いて、処理機1の外部へ放出される/導かれるときまで、汚染物質の濃度を徐々に増加させる。
【0106】
3%を超える百分率であって、より都合良くは30%を超える百分率でハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを含む新たな冷媒流体の使用に結び付けられる利点は、注目に値する。
【0107】
実験的試験は、新たな冷媒流体がヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5の効率を増加させ、処理機のGWP指標の値を同時に低下させることを強調している。
【0108】
最後に、本発明の範囲から逸脱することなく、変更および変形が上記の汚水処理機1に行えることは、明らかである。
【0109】
例えば、非凝縮性ガス放出デバイス28は、命令で非凝縮性ガスをタンク24の外部に放出させるような構造とされてもよい。この場合、電子制御デバイス9が非凝縮性ガス放出デバイス28に命令してもよい。
【0110】
また、図3を参照すると、代替の実施形態では、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5の高圧熱交換器41は、容器2の底に存在する液体に熱を直接的に伝えるように、好ましくは容器の外部で、容器2の底に隣接し、より都合良くは容器2の底に接触して、位置付けられる。
【0111】
低圧熱交換器42はさらに、容器2の内部に好ましくは全体で配置/収容され、容器2の頂部は、好ましくは、熱交換器42から滴る凝縮した液体を一時的に回収するような構造とされる。
【0112】
さらに、この実施形態では、汚水処理機1には、容器/反応器2の内部で、容器の底の近くに位置付けられる回転可能な攪拌部材60が好ましくは設けられ、回転可能な攪拌部材60は、好ましくは電気で動作させられるモータ組立体61で、容器2の長手方向軸と好ましくは実質的に一致する所与の回転軸Aの周りに回転する能力を伴い、モータ組立体61は、容器2の外部に好ましくは位置付けられ、攪拌部材60を軸Aの周りで回転させるように駆動するように構成される。
【0113】
好ましくは、回転可能な攪拌部材60はさらに、軸Aの周りでの回転の間、容器2の内面を擦ることができるような構造とされる。
【0114】
より詳細には、回転可能な攪拌部材60には、軸Aの周りで角度的に分配され、容器2の内面をすくい取るように延びる一連の径方向の羽根が、好ましくは設けられる。
【0115】
好ましくは、回転可能な攪拌部材60はさらに、頂部から始まって容器2の内部へ突出し、容器2の内部で片持ちとされて軸Aと同軸に延び、モータ組立体61によって回転させられるように駆動される支持シャフト62の端に、しっかりとした形で固定される/嵌め込まれる。
【0116】
モータ組立体61はさらに、容器2の頂部において、好ましくは容器2の外部に位置付けられ、支持シャフト62およびそれと一体のものを軸Aの周りで回転させるように駆動することができるように、支持シャフト62に機械的に連結される電気歯車モータから基本的に成る。
【0117】
好ましくは、電子制御デバイス9は、処理機1のいくつかの動作パラメータに基づいてモータ組立体61に命令するようにも構成される。
【0118】
この実施形態においても、ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体5に含まれる冷媒流体は、3%を超える百分率であって、より都合良くは30%を超え、さらには50%を超える百分率で、ハイドロフルオロオレフィンの族の1つ以上のガスを含む。
【0119】
最後に、代替の図示されていない実施形態では、容器/反応器2は、好ましくは実質的に水平に延び、実質的に形が円筒で長円の大きい水密に閉塞した器から成り得る。
【0120】
また、回転可能な攪拌部材は、容器/反応器2の内部で、容器/反応器2の長手方向軸と実質的に同軸または平行に、軸方向に回転可能な様態で挿入され、任意選択で、容器/反応器2の長手方向軸の周りでの回転の間に容器/反応器2の底を擦ることができるような寸法とされるスクリューから成り得る。
【0121】
明確には、スクリューは、容器/反応器2の外部に好ましくは位置付けられ、好ましくは電気的に動作させられるモータ組立体によって、回転させられるように駆動される。
【符号の説明】
【0122】
1 汚水処理機
2 容器、反応器
3 真空発生装置
4 供給配管
5 ヒートポンプ蒸発器/凝縮器組立体
6 第1のドレン配管
7 第2のドレン配管
8 剛性支持骨格構造
9 電子制御デバイス
10 管
11 調節弁、制御弁
12 フィルタ
13 遮断弁
14 レベルセンサ、レベルスイッチ
15 主管
16 吸い込みポンプ、循環ポンプ
17 遮断弁
18 再循環管
19 調節弁
20 搬送ポンプ
21 遮断弁
24 タンク
25 第1の管
26 第2の管
27 逆止弁
28 非凝縮性ガス放出デバイス
29 吸い込みポンプ
30 調節弁
34 エジェクタ
35 循環ポンプ
36 再循環管
37 遮断弁
41 高圧熱交換器、凝縮器、第1の熱交換器
42 低圧熱交換器、蒸発器、第2の熱交換器
43 膨張弁
44 圧縮機
45 補助蒸発器、第2の低圧熱交換器
47 補助熱交換器
48 第2の補助熱交換器
49 三方弁
50 分離/デミスタフィルタ
51 抵抗
60 回転可能な攪拌部材
61 モータ組立体
A 回転軸
処理される汚水の流れ
蒸留された液体の流れ
廃棄液体の流れ
【国際調査報告】