(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-03
(54)【発明の名称】ダイアフラムポンプ漏れ検出
(51)【国際特許分類】
F04B 43/02 20060101AFI20230224BHJP
F04B 43/06 20060101ALI20230224BHJP
【FI】
F04B43/02 E
F04B43/06 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022540587
(86)(22)【出願日】2020-12-29
(85)【翻訳文提出日】2022-08-19
(86)【国際出願番号】 US2020067290
(87)【国際公開番号】W WO2021138308
(87)【国際公開日】2021-07-08
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511174812
【氏名又は名称】ピィ・エス・ジィ・カリフォルニア・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】PSG CALIFORNIA LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソルフェルト、エリック・ナサニエル
(72)【発明者】
【氏名】チョードリー,メラブ・ムーミン
(72)【発明者】
【氏名】ビンダー,ブライアン・リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ガルバン,レナード
(72)【発明者】
【氏名】ベルデューゴ,クリストファー・エイチ
(72)【発明者】
【氏名】ディスタソ,クリストファー・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ギルバート,サミュエル・バンダーポール,フィフス
【テーマコード(参考)】
3H077
【Fターム(参考)】
3H077AA01
3H077BB03
3H077CC02
3H077CC09
3H077DD09
3H077DD14
3H077EE26
3H077EE31
3H077FF06
3H077FF45
3H077FF58
(57)【要約】
1つの一般的な局面において、本出願は、ボディと、液体セパレータと、液面検出器とを含む漏れ検出装置に関する。ボディは、空気流入口と、空気流出口と、液体リザーバとを含む。空気流出口は、空気流入口と実質的に一直線に並ぶように配置される。液体リザーバは、ボディの底部に形成される。液体セパレータは、空気流入口および空気流出口の間に直接的に置かれる。液体セパレータは、空気流入口から空気流出口への空気流路を、液体セパレータの周りで少なくとも2つの分かれた流路に分割する。液面検出器は、液体セパレータの下部内に規定されるチャネル内に少なくとも部分的に含まれ、チャネルは、液体リザーバと液体で連通する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイアフラムポンプ漏れ検出装置であって、
前記ダイアフラムポンプ漏れ検出装置は、ボディを備え、
前記ボディは、
空気流入口と、
前記空気流入口と実質的に一直線に並ぶように配置される空気流出口と、
前記ボディの底部における液体リザーバとを備え、
前記ダイアフラムポンプ漏れ検出装置はさらに、前記空気流入口および前記空気流出口の間に直接的に置かれる液体セパレータを備え、前記液体セパレータは、前記空気流入口から前記空気流出口への空気流路を、前記液体セパレータの周りで少なくとも2つの分かれた流路に分割し、
前記ダイアフラムポンプ漏れ検出装置はさらに、前記液体セパレータの下部内に規定されるチャネル内に少なくとも部分的に含まれる液面検出器を備え、前記チャネルは、前記液体リザーバと液体で連通する、ダイアフラムポンプ漏れ検出装置。
【請求項2】
前記液面検出器は、フロートスイッチアセンブリを備える、請求項1に記載のダイアフラムポンプ漏れ検出装置。
【請求項3】
前記フロートスイッチアセンブリは、フロートセンサと動作可能に連結されるフロートを備え、前記フロートは、前記液体セパレータの前記下部内に規定される前記チャネル内に収容される、請求項2に記載のダイアフラムポンプ漏れ検出装置。
【請求項4】
前記フロートセンサは、少なくとも部分的に、前記液体セパレータの前記下部内に規定される前記チャネル内に延びる、請求項3に記載のダイアフラムポンプ漏れ検出装置。
【請求項5】
前記ボディは、
前記空気流入口および前記空気流出口を備える上ハウジングと、
前記液体リザーバを規定する下ハウジングとを備える、請求項1に記載のダイアフラムポンプ漏れ検出装置。
【請求項6】
前記液体セパレータは、
前記ボディと連結され、前記空気流入口および前記空気流出口の間に直接的に置かれるシリンダと、
前記シリンダの下部と接合するように構成され、前記チャネルを備えるスリーブとを備え、前記チャネルの第1端は、前記シリンダの前記下部で終結し、前記チャネルの第2端は、前記液体リザーバに開口する、請求項1に記載のダイアフラムポンプ漏れ検出装置。
【請求項7】
前記液面検出器は、前記シリンダの前記下部と連結され、前記チャネル内に延びる、請求項6に記載のダイアフラムポンプ漏れ検出装置。
【請求項8】
前記ボディは、前記液体リザーバの上方に置かれるシェルフを備え、
前記スリーブは、前記シェルフと接触するテーパ状フランジを備え、前記テーパ状フランジは、前記ボディの上部における空気流路から前記液体リザーバを分離する、請求項6に記載のダイアフラムポンプ漏れ検出装置。
【請求項9】
前記シェルフは、前記液体リザーバおよび前記空気流路の間の液体連通を提供する少なくとも1つのドレインチャネルを備える、請求項8に記載のダイアフラムポンプ漏れ検出装置。
【請求項10】
前記ボディは、上ハウジングを備え、
前記上ハウジングは、
前記空気流入口と、
前記空気流出口と、
前記空気流入口および前記空気流出口の間の前記空気流路とを備え、
前記ボディはさらに、前記上ハウジングから分離可能な下ハウジングを備え、
前記下ハウジングは、
前記液体リザーバと、
前記シェルフと、
前記少なくとも1つのドレインチャネルとを備える、請求項9に記載のダイアフラムポンプ漏れ検出装置。
【請求項11】
ダイアフラムポンプシステムであって、
前記ダイアフラムポンプシステムは、
排出口を有するエアバルブアセンブリを備える空気作動ダイアフラムポンプと、
空気流入口および出口を有するボディを備え、前記空気流入口が前記排出口と連結されるダイアフラム漏れ検出装置と、
前記ダイアフラム漏れ検出装置の空気流出口と連結されるマフラ入口を備えるマフラとを備え、
前記マフラ入口は、前記ダイアフラム漏れ検出装置の前記ボディを通じて、前記排出口と実質的に一直線に並べられ、
前記ダイアフラム漏れ検出装置は、液体セパレータを備え、前記液体セパレータは、前記排出口からの空気流れを、前記液体セパレータの周りで少なくとも2つの流路に沿って前記マフラ入口に向けるように、前記ボディ内に配置され、
前記ダイアフラム漏れ検出装置はさらに、少なくとも部分的に、前記液体セパレータの下部内に規定されるチャネル内に含まれる液面検出器を備え、前記チャネルは、前記ボディの底部において液体リザーバと液体で連通する、ダイアフラムポンプシステム。
【請求項12】
前記液体セパレータの表面は、直接衝突面を形成し、前記ダイアフラム漏れ検出装置の前記ボディは、前記排出口からの空気流れを前記直接衝突面に対して向けるように構成される、請求項11に記載のダイアフラムポンプシステム。
【請求項13】
前記ダイアフラム漏れ検出装置の前記ボディは、
前記空気流入口および前記空気流出口を備える上ハウジングと、
前記液体リザーバを規定する下ハウジングとを備える、請求項11に記載のダイアフラムポンプシステム。
【請求項14】
前記液体セパレータは、
前記ボディと連結され、前記空気流入口および前記空気流出口の間に直接的に置かれるシリンダと、
前記シリンダの下部と接合するように構成されるスリーブとを備え、前記スリーブは、前記チャネルを備え、前記チャネルの第1端は、前記シリンダの前記下部で終結し、前記チャネルの第2端は、前記液体リザーバに開口する、請求項11に記載のダイアフラムポンプシステム。
【請求項15】
前記液面検出器は、前記シリンダの前記下部と連結され、前記チャネル内に延びる、請求項14に記載のダイアフラムポンプシステム。
【請求項16】
前記ダイアフラム漏れ検出装置の前記ボディは、前記液体リザーバの上方に置かれるシェルフを備え、
前記スリーブは、前記シェルフと接触するテーパ状フランジを備え、前記テーパ状フランジは、前記ボディの上部における空気流路から前記液体リザーバを分離する、請求項14に記載のダイアフラムポンプシステム。
【請求項17】
前記シェルフは、前記液体リザーバおよび前記空気流路の間の液体連通を提供する少なくとも1つのドレインチャネルを備える、請求項16に記載のダイアフラムポンプシステム。
【請求項18】
前記液面検出器は、フロートスイッチアセンブリを備える、請求項11に記載のダイアフラムポンプシステム。
【請求項19】
前記ダイアフラム漏れ検出装置の前記ボディは、上ハウジングを備え、
前記上ハウジングは、
前記空気流入口と、
前記空気流出口とを備え、
前記ダイアフラム漏れ検出装置の前記ボディはさらに、前記上ハウジングから分離可能な下ハウジングを備え、
前記下ハウジングは、
前記液体リザーバと、
前記シェルフと、
前記少なくとも1つのドレインチャネルとを備える、請求項17に記載のダイアフラムポンプシステム。
【請求項20】
ダイアフラムポンプ漏れ検出方法であって、
前記ダイアフラムポンプ漏れ検出方法は、
漏れ検出装置によって、空気作動ダイアフラムポンプからの排気を受けるステップと、
直接衝突装置を使用することによって、前記排気の流れを前記直接衝突装置の周りで少なくとも2つの分かれた流路内に向け、前記排気中に一緒に運ばれる液体を除去するステップとを備え、前記直接衝突装置における前記排気の衝突は、前記排気から前記液体を除去し、
前記ダイアフラムポンプ漏れ検出方法はさらに、
前記液体を前記直接衝突装置の下方に置かれる液体リザーバ内に向けるステップと、
前記直接衝突装置の下部により規定され、前記リザーバと液体で連通するチャネル内に少なくとも部分的に含まれるフロートスイッチの作動に応答して漏れ表示信号を提供するステップとを備える、ダイアフラムポンプ漏れ検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
この発明は、ポンプ漏れ検出に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
空気作動ダイアフラムポンプは、多くの様々な産業で液体輸送のために使用されている。たとえば、空気作動ダイアフラムポンプは、輸送液体の純度、高流量、および/または、信頼性が高く、かつ、予測可能な流量が必要とされる液体輸送のために使用されている。空気作動ダイアフラムポンプはまた、危険な化学物質を輸送するために使用されている。たとえば、空気作動ダイアフラムポンプは、食品および飲料産業、化学処理、石油およびガス、ならびに、半導体産業といった産業で一般に使用されている。
【0003】
ダイアフラムの破裂または漏れは、ポンプの性能を減少させ、不純物を輸送液体に導入したり、職員を危険な輸送液体に晒したりするかもしれない。漏れ検出装置は、ダイアフラムの漏れを検出するために使用され得る。しかしながら、既存する漏れ検出装置は、ポンプの排気から一緒に運ばれる液体を除去し、漏れを検出するため、制限した空気流路にしばしば依存する。このような制限した空気流路は、たとえば、ポンプの排出に背圧を発生させることによって、空気作動ポンプの作動効率および有効性を減少させ得る。背圧は、ポンプのダイアフラムを横断して得られる差圧を減少させ、このため、ポンプの出力圧力、および/または、ポンプ速度を減少させる。したがって、ダイアフラム漏れ検出に関して、改善が継続的に求められる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の概要
本開示の実施形態は、一般的には、漏れ検出装置に向けられる。より具体的には、実施形態は、空気作動ポンプのためのダイアフラム漏れ検出装置、および、漏れ検出装置を組み入れるポンプシステムに向けられる。ここに記載される漏れ検出装置の実施形態は、空気作動ポンプの空気排出から漏れ検出装置を通じてポンプマフラに至る最小限に制限した経路を採用する。漏れ検出装置の実施形態は、ポンプからの排気の流路に直接的に、空気衝突面を提供する。空気衝突面は、(たとえば、ダイアフラムの漏れからの)空気中に一緒に運ばれた重い液体粒子が、その表面に衝突し、それが空気をその表面の周りで迂回させたときに、空気流れの外に落下する原因となる。液体は、液体リザーバに集められ、液面検出器は、ダイアフラムの漏れを職員に警告するために使用される。
【0005】
1つの一般的な局面は、ボディと、液体セパレータと、液面検出器とを含む漏れ検出装置において具体化され得る。ボディは、空気流入口と、空気流出口と、液体リザーバとを含む。空気流出口は、空気流入口と実質的に一直線に並ぶように配置される。液体リザーバは、ボディの底部に形成される。液体セパレータは、空気流入口および空気流出口の間に直接的に置かれる。液体セパレータは、空気流入口から空気流出口への空気流路を、液体セパレータの周りで少なくとも2つの分かれた流路に分割する。液面検出器は、液体セパレータの下部内に規定されるチャネル内に少なくとも部分的に含まれ、チャネルは、液体リザーバと液体で連通する。これの他の実施形態は、各々、以下の構成の1つまたは複数を任意に含み得る。
【0006】
いくつかの実装形態では、液面検出器は、フロートスイッチアセンブリを含む。
いくつかの実施形態では、フロートスイッチアセンブリは、フロートセンサと動作可能に連結されるフロートを含む。フロートは、液体セパレータの下部内に規定されるチャネル内に収容される。
【0007】
いくつかの実施形態では、フロートセンサは、少なくとも部分的に、液体セパレータの下部内に規定されるチャネル内に延びる。
【0008】
いくつかの実施形態では、ボディは、空気流入口および空気流出口を含む上ハウジングを含む。下ハウジングは、液体リザーバを規定する。
【0009】
いくつかの実施形態では、液体セパレータは、ボディと連結され、空気流入口および空気流出口の間に直接的に置かれるシリンダと、シリンダの下部と接合するように構成されるスリーブとを含む。スリーブは、チャネルを含み、チャネルの第1端は、シリンダの下部で終結し、チャネルの第2端は、液体リザーバに開口する。
【0010】
いくつかの実施形態では、液面検出器は、シリンダの下部と連結され、チャネル内に延びる。
【0011】
いくつかの実施形態では、ボディは、液体リザーバの上方に置かれるシェルフを含む。スリーブは、シェルフと接触するテーパ状フランジを含み、テーパ状フランジは、ボディの上部における空気流路から液体リザーバを分離する。
【0012】
いくつかの実施形態では、シェルフは、液体リザーバおよび空気流路の間の液体連通を提供する少なくとも1つのドレインチャネルを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、ボディは、上ハウジングと、上ハウジングから分離可能な下ハウジングとを含む。上ハウジングは、空気流入口と、空気流出口と、空気流入口および空気流出口の間の空気流路とを含む。上ハウジングから分離可能な下ハウジングは、液体リザーバと、シェルフと、少なくとも1つのドレインチャネルとを含む。
【0014】
第2の一般的な局面は、空気作動ダイアフラムポンプと、ダイアフラム漏れ検出装置と、マフラとを含むダイアフラムポンプシステムに具体化され得る。空気作動ダイアフラムポンプは、排出口を有するエアバルブアセンブリを含む。ダイアフラム漏れ検出装置は、空気流入口および出口を有するボディを含み、空気流入口は、排出口と連結されている。ダイアフラム漏れ検出装置は、液体セパレータと、液面検出器とを含む。液体セパレータは、排出口からの空気流れを、液体セパレータの周りで少なくとも2つの流路に沿ってマフラ入口に向けるように、ボディ内に配置される。液面検出器は、少なくとも部分的に、液体セパレータの下部内に規定されるチャネル内に含まれ、チャネルは、ボディの底部において液体リザーバと液体で連通する。
【0015】
マフラは、ダイアフラム漏れ検出装置の空気流出口と連結されるマフラ入口を含み、マフラ入口は、ダイアフラム漏れ検出装置のボディを通じて排出口と、実質的に一直線に並べられる。
【0016】
これらのおよび他の実施形態において、液体セパレータの表面は、直接衝突面を形成し、ダイアフラム漏れ検出装置のボディは、排出口からの空気流れを直接衝突面に対して向けるように構成される。
【0017】
これらのおよび他の実施形態において、ダイアフラム漏れ検出装置のボディは、上ハウジングと、下ハウジングとを含む。上ハウジングは、空気流入口と、空気流出口とを含む。下ハウジングは、液体リザーバを規定する。
【0018】
これらのおよび他の実施形態において、液体セパレータは、シリンダと、スリーブとを含む。シリンダは、ボディと連結され、空気流入口および空気流出口の間に直接的に置かれる。スリーブは、シリンダの下部と接合するように構成される。スリーブは、チャネルを含み、チャネルの第1端は、シリンダの下部で終結し、チャネルの第2端は、液体リザーバに開口する。
【0019】
これらのおよび他の実施形態において、液面検出器は、シリンダの下部と連結され、チャネル内に延びる。
【0020】
これらのおよび他の実施形態において、ダイアフラム漏れ検出装置のボディは、液体リザーバの上方に置かれるシェルフを含む。スリーブは、シェルフと接触するテーパ状フランジを含む。テーパ状フランジは、ボディの上部における空気流路から液体リザーバを分離する。
【0021】
これらのおよび他の実施形態において、シェルフは、液体リザーバおよび空気流路の間の液体連通を提供する少なくとも1つのドレインチャネルを含む。
【0022】
これらのおよび他の実施形態において、液面検出器は、フロートスイッチアセンブリを含む。
【0023】
これらのおよび他の実施形態において、ダイアフラム漏れ検出装置のボディは、上ハウジングと、下ハウジングとを含む。上ハウジングは、空気流入口と、空気流出口とを含む。下ハウジングは、上ハウジングから分離可能である。下ハウジングは、液体リザーバと、シェルフと、少なくとも1つのドレインチャネルとを含む。
【0024】
第3の一般的な局面は、ダイアフラムポンプ漏れ検出のための方法に具体化され得る。方法は、漏れ検出装置によって、空気作動ダイアフラムポンプからの排気を受けるステップを含む。方法は、直接衝突装置を使用することによって、排気の流れを直接衝突装置の周りで少なくとも2つの分かれた流路内に向け、排気中に一緒に運ばれる液体を除去するステップを含み、直接衝突装置における排気の衝突は、排気から液体を除去する。方法は、液体を直接衝突装置の下方に置かれる液体リザーバ内に向けるステップを含む。方法は、直接衝突装置の下部により規定され、リザーバと液体で連通するチャネル内に少なくとも部分的に含まれるフロートスイッチの作動に応答して漏れ表示信号を提供するステップを含む。
【0025】
ここに記載される概念は、いくつかの利点を提供してもよい。たとえば、本発明の実施形態は、最小限の流れ制限の排気を課する空気作動ポンプ漏れ検出装置を提供する。実施形態は、空気作動ポンプの排出における背圧を、ほとんど、または、全く増加させることなく、漏れ検出能力を提供してもよい。
【0026】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明で記載されている。本発明の他の特徴、目的および利点は、説明および図面、ならびに、特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本開示の実施に従う空気作動ダイアフラムポンプシステムの斜視図である。
【
図2】例示的な空気作動ダイアフラムポンプの機能図である。
【
図3】軸A-A’で取得される
図1の漏れ検出装置の上面断面図である。
【
図4】軸A-A’で取得される
図1の漏れ検出装置の側面断面図である。
【
図5】
図1の漏れ検出装置の分解組み立て図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
様々な図面における同様の参照符号は、同様の要素を指し示す。
詳細な説明
図1は、空気作動ダイアフラムポンプシステム100の斜視図を示す。システムは、ダイアフラムポンプ101と、ポンプのエアバルブアセンブリ102と、マフラプレート104と、漏れ検出装置106と、マフラ108とを含む。
図2は、例示的な空気作動ダイアフラムポンプ101の機能図を示す。一般的には、ポンプ101は、液体放出ストロークの間に、2つのダイアフラム202Aおよび202Bのうちの一方に高圧空気を印加すること、および、液体吸引ストロークの間に、空気を大気に排出することを交互に実行することにより作動する。より詳細には、エアバルブアセンブリ102におけるエアバルブは、加圧空気をダイアフラム202Aの裏側に向ける。ダイアフラム202Aおよび202Bは、圧縮空気と、液体との間における分離膜として機能する。圧縮空気は、ダイアフラム202Aをポンプ101の中心から遠ざけるように移動させる。ダイアフラム202Bは、ダイアフラム202Aおよび202Bの間に接続されたシャフトによって引き込まれる。ダイアフラム202Bがその吸引ストロークにあるとき、ダイアフラム202Bの後ろの空気は、ポンプ101の排出口を通じて(たとえば、マフラプレート104を通じて)、大気に押し出される。ポンプ100の中心に向かうダイアフラム202Bの移動は、チャンバ204B内に真空を生じさせる。大気圧は、液体を入口マニホールドを通じてチャンバ204B内に押す。
【0029】
加圧されたダイアフラム、たとえば、ダイアフラム202Aが、その放出ストロークの限界に達するとき、エアバルブアセンブリ102は、加圧空気をダイアフラム202Bの裏側に再び向ける。加圧空気は、ダイアフラム202Aをポンプの中心に向けて引っ張る間、ダイアフラム202Bをポンプ101の中心から遠ざけるように押す。ダイアフラム202Bは、そのとき、その放出ストロークにある。ダイアフラム202Bは、チャンバ204B内の液体に対して液圧を提供し、放出バルブボールをその座部より離れさせ、液体をポンプ出口に通じさせる。
【0030】
ダイアフラム202Aおよび202Bは、圧縮空気と、液体との間に分離膜を形成するため、ダイアフラムの漏れまたは破裂は、空気および不純物を液体内に導き、液体がポンプの空気排出の外に放出される原因となり得る。これは、液体を汚染し、人員に危険をもたらすことがあり得る。たとえば、ダイアフラム202Aまたは202Bの一方における漏れまたは破裂は、高圧放出ストロークの間に、空気、および、もしかすると空気からの不純物が、液体内に導入され、場合によっては、液体を汚染す原因となり得る。さらに、ダイアフラム202Aまたは202Bのうちの一方における漏れまたは破裂は、低圧吸引ストロークの間に、エアバルブアセンブリ102内に液体を引き込むことがあり得る。そのとき、液体は、排気の流れに一緒に運ばれるようになり、マフラ108を通じてポンプ101の外に噴射し、または、漏れるかもしれない。
【0031】
再び
図1を参照して、空気作動ポンプシステム100において、マフラプレート104は、エアバルブアセンブリ102に取り付けられている。マフラプレート104は、エアバルブアセンブリ102の排出に対する接続インターフェースを提供する。いくつかの実装形態では、マフラプレート104は、エアバルブアセンブリ102に一体に設けられている。漏れ検出装置106は、マフラプレート104と連結されている。漏れ検出装置106は、マフラープレート104と直接連結され、または、適合ピース110を通じて連結され得る。マフラ108は、漏れ検出装置106の出口に接続されている。しかしながら、代替の実施形態では、漏れ検出装置106は、エアバルブアセンブリ102に直接接続され得る。たとえば、エアバルブアセンブリ102は、排出口における接続インターフェースを有し得る。
【0032】
いくつかの実施形態において、
図1に示されるように、システム100は、エアバルブアセンブリ102の排出口が、漏れ検出装置106を通じて、マフラ108への入口と実質的に一直線に並べられるように構成されている。言い換えれば、エアバルブアセンブルの排出から漏れ検出装置106を通じてマフラ108内に至る空気流路は、実質的に一直線の流路である。
【0033】
図3から
図5は、漏れ検出装置106の種々の図を示す。
図3は、軸A-A’で取得される漏れ検出装置106の上面断面図を示す。
図4は、軸A-A’で取得される漏れ検出装置106の側面断面図を示す。そして、
図5は、漏れ検出装置106の分解組み立て図を示す。
【0034】
図3から
図5を参照して、漏れ検出装置106は、ボディ302と、液体セパレータ304と、液面検出器306とを含む。漏れ検出ボディ302は、空気流入口310と、空気流出口312とを有する。空気流入口310および空気流出口312は、ボディ302の反対側で互いに実質的に一直線に並べられるようにボディ302に配置されている。たとえば、このような配置は、空気排出口112から漏れ検出装置106を通じてマフラ108の入口114内への実質的に一直線の流路を提供する。たとえば、空気流路は、概して、軸A-A’に沿って進行する。
【0035】
液体セパレータ304は、たとえば、排気内に一緒に運ばれるものと見なされる流れを阻害するように、空気流路内に直接的に置かれている。言い換えれば、液体セパレータ304は、ボディ302内において、空気流入口310および空気流出口312の間に直接的に置かれている。液体セパレータ304は、ポンプの空気排出と、マフラ108への入口114との間の空気流路内に直接空気衝突面320Sを提供する。液体セパレータ304は、(たとえば、ダイアフラムの漏れからの)排気に一緒に運ばれるであろう重い液体粒子が、それらが衝突面304Sに衝突し、液体セパレータ304と、ボディ302の内面との間の流路に沿って排気を迂回させるときに、空気流れの外に落下する原因となる。
【0036】
図3に示されるように、液体セパレータ304は、空気流路(たとえば、軸A-A’)に沿って概して円形の断面を有する。しかしながら、他の実施形態では、液体セパレータ304は、異なる形状の断面で形成され得る。たとえば、液体セパレータ304は、ティアドロップ形状の断面で形成され得る。このような実施形態において、液体セパレータ304は、空気衝突面として機能するように、出口312に向けられたティアドロップ形状の狭い部分と、入口310に向けられたティアドロップ形状の部分とが備わって方向付けられ得る。
【0037】
液体リザーバ318は、ボディ302の下部に形成されている。一緒に運ばれる液体は、液体セパレータ304に対する衝突により排気から除去されるとき、それは、液体セパレータ304の側面に沿って流れ落ち、液体が集まる液体リザーバ318内に流れる。液面検出器306は、液体セパレータ304の下部内に規定されるチャネル324内に少なくとも部分的に含まれる。チャネル324は、リザーバ318と流体で連通している。液体がリザーバ318に集まるとき、液面がチャネル324内で上昇する。リザーバ318に集められた液体が液面検出器306を作動させる高さに達すると、液面検出器306は、作動されるであろう。液面検出器306は、一旦トリガーされると、ポンプにおけるダイアフラムの漏れを示す電気出力信号を提供する。
【0038】
液面検出器306は、たとえば、電子液面センサ、光学液面センサ、または、フロートスイッチとして実施され得る。図示されるように、液面検出器306は、フローセンサ330と動作可能に連結されたフロート332を備えたフロートスイッチアセンブリとして実施されている。液面検出器306は、電気出力コネクタ334を含み、液面検出器306は、電気出力コネクタ334を通じて電気出力信号を提供する。たとえば、液面検出器306は、ポンプ監視システムに接続されることが可能であり、ポンプ監視システムは、液面検出器からの作動信号を受けて、ポンプ漏れ警報を起動することができる。いくつかの実施例では、電気コネクタ334は、防水電気コネクタであり得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、漏れ検出装置のボディ302は、上ハウジング314と、下ハウジング316とを含む。漏れ検出装置の入口310および出口312は、上ハウジング314に形成されている。下ハウジング316は、液体リザーバ318を形成し得る。上ハウジング314および下ハウジング316は、漏れ検出装置の清掃またはメンテナンスを可能にするため分離可能であり得る。たとえば、上ハウジング314は、下ハウジング316におけるカップリングフランジ410Bと接続するように配置するカップリングポスト410Aを含み得る。下ハウジング316は、機械的留め具412によって上ハウジング314に締結されている。たとえば、カップリングポスト410Aは、ねじ付き留め具412を受けるためにねじ切りされ得る。Oリング340Cは、液密を提供するように、上ハウジング314および下ハウジング316の間に配置され得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、液体セパレータ304は、上部320と、スリーブ322とを含む。上部320は、ボディの上ハウジング314の上面と接続する。さらに、上部320は、上部320からボディ302を通じて空気流路内に延びるシリンダを含み得る。シリンダは、空気衝突面320Sを形成している。液面検出器306はまた、液体セパレータ304の上部320を通じてチャネル内に連結され得る。たとえば、液面検出器306は、液体セパレータの上部320の底部に取り付けられ、エアセパレータスリーブ322内に規定されるチャネル324内に延びることができる。スリーブ322の上端は、上部320の底端と接続する。いくつかの実施例では、Oリング340Aは、エアセパレータ304の上部320と、ボディの上ハウジング314の上面との間に配置されている。いくつかの実施例では、Oリング340Bは、エアセパレータスリーブ322と、エアセパレータ上部320との間に配置されている。
【0041】
いくつかの実施形態では、下ハウジング316は、リザーバ318の上端にシェルフ402を備えて形成されている。シェルフ402は、1つまたは複数のドレインチャネル404を含む。たとえば、シェルフ402は、2つ、3つ、4つ、5つ、または、任意の適切な数のドレインチャネル404を含み得る。加えて、エアセパレータスリーブ322には、テーパ状フランジ326が形成されている。テーパ状フランジ326は、シェルフ402上に少なくとも部分的に延びるように構成され得る。たとえば、テーパ状フランジ326は、上ハウジング314を通じて流れる排気からリザーバ318に含まれる液体を隔離するように、リザーバ318上にカバーを形成し得る。いくつかの実施例では、テーパ状フランジ326は、下ハウジング316のシェルフ402上に載るように構成されている。たとえば、テーパ状フランジ326は、フランジの底面406が下ハウジング316のシェルフ402上に載るような大きさとされ得る。
【0042】
ドレインチャネル404は、液体セパレータ304によって排気から除去された液体が、テーパ状フランジ326の下方を流れてリザーバ318内に流れることを可能とする。この構成は、リザーバ318に含まれる液体が、漏れ検出装置106を通じて流れる排気内に再び一緒に運ばれることを防ぐかもしれない。いくつかの実施例では、エアセパレータスリーブ322は、たとえば、液体がリザーバ318内に流出するとき、空気がチャネル324を退出することを可能とするため、1つまたは複数の通気孔328を含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、下ハウジング316は、たとえば、リザーバ318に含まれる任意の液体の目視検査を可能にするため、透明な材料で作られ得る。いくつかの実施形態では、リザーバ318を形成する下ハウジング316の部分のみが透明な材料で作られている。いくつかの限定において、下ハウジング316は、リザーバ318に含まれる任意の液体の視認を可能にするための窓を含み得る。
【0044】
動作の間、漏れ検出装置106は、空気作動ダイアフラムポンプ101からの排気を受ける。漏れ検出装置106は、直接衝突装置の周りで少なくとも2つの分かれた流路内に排気の流れを向けるように置かれる直接衝突装置(たとえば、液体セパレータ304)によって、排気に一緒に運ばれる液体を除去する。漏れ検出装置106は、排気を直接衝突装置の空気衝突面320Sに向け、直接衝突装置における排気の衝突は、排気から一緒に運ばれる液体を除去する。液体はまた、本体302の内面に衝突する排気から除去され得る。漏れ検出装置106は、直接衝突装置の下方に置かれる液体リザーバ318内に液体を向ける。たとえば、テーパ状フランジ322は、液体を、ボディ302におけるドレインチャネル404を通じてリザーバ318内へと向ける。漏れ検出装置106は、直接衝突装置(たとえば、スリーブ322)の下部によって規定されるチャネル324内に少なくとも部分的に含まれる液面検出器306の作動に応答して、漏れ表示信号を提供する。
【0045】
ここで使用されるとき、「直交の」または「実質的に直交の」という用語は、受け入れ可能な工学、機械加工、または、測定の公差内において90°の(直角の)角度を形成する2つの要素(たとえば、線、軸、平面、表面または構成部分)間の関係を参照する。たとえば、2つの表面は、もし表面間の角度が90°の受け入れ可能な公差内(たとえば、±1~2°)にあれば、互いに直交していると見なされ得る。
【0046】
ここで使用されるとき、「一直線に並べられる」、「実質的に一直線に並べられる」、「平行の」、「実質的に平行の」、「同一平面をなす」または「実質的に同一平面をなす」という用語は、要素が交差しない、または、最小限の角度で交差するような、受け入れ可能な工学、機械加工、製図測定または一部サイズの公差内において、概して同じ方向に沿って向けられる2つの要素(たとえば、線、軸、平面、表面または構成部分)間の関係を参照する。たとえば、2つの表面は、もしこれら表面が装置の同じ普通の方向に沿って延びれば、互いに一直線に並んでいると見なされ得る。同様に、2つの表面は、もし両表面が、受け入れ可能な公差内であるわずかなオフセットが表面間に存在するが、同じ平面内に概して横たわっていれば、同一平面をなす、または、実質的に同一平面をなすと見なされ得る。
【0047】
例示の目的のため、いくつかの実施例が説明されている一方、前述の説明は、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本発明の範囲は、添付される特許請求の範囲の範囲によって規定される。以下の特許請求の範囲の範囲内に、他の実施例および修正が存在し、存在するであろう。
【国際調査報告】