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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-06
(54)【発明の名称】コンポーネントハンドラ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20230227BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20230227BHJP
   H01L 21/50 20060101ALI20230227BHJP
   H01L 21/68 20060101ALI20230227BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/68 N
H01L21/50 C
H01L21/68 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525580
(86)(22)【出願日】2019-11-08
(85)【翻訳文提出日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 SG2019050547
(87)【国際公開番号】W WO2021091478
(87)【国際公開日】2021-05-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511157572
【氏名又は名称】セミコンダクター テクノロジーズ アンド インストゥルメンツ ピーティーイー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】チン・フォン・ハン
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA04
5F131AA12
5F131BA54
5F131CA09
5F131CA32
5F131DA03
5F131DA42
5F131DB22
5F131EA24
5F131EB03
5F131FA03
(57)【要約】
本開示は、コンポーネント(102)を取り扱うためのシステム(100)に関する。システム(100)は、単体化コンポーネント(102)を備える源基板(302)を支持するように構成された支持組立体(300)と、単体化コンポーネント(102)をエンドエフェクタ(206)から受領するためのコンポーネント移送媒体(402)を支持するように構成されたコンポーネント移送組立体(400)と、を備える。ターレット組立体(200)、支持組立体(300)及びコンポーネント移送組立体(400)は、互いに対して垂直方向に配列されている。ターレット(202)の回転中に、エンドエフェクタ(206)は、継続的に、単体化コンポーネント(102)を源基板(302)から取り、取った単体化コンポーネント(102)をコンポーネント移送媒体(402)に配置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンポーネントを取り扱うためのシステムであって、
-ターレット組立体であって、
・水平軸回りに回転可能なターレットと、
・前記ターレットに取り付けられかつ前記ターレットの周囲に配列された複数のエンドエフェクタであって、当該エンドエフェクタが前記水平軸から径方向で揃えられている、エンドエフェクタと、
を備える、ターレット組立体と;
-単体化コンポーネントを備える源基板を支持するように構成された支持組立体であって、当該支持組立体が、前記ターレット組立体に対して垂直に配列されている、支持組立体と、
-前記エンドエフェクタから前記単体化コンポーネントを受領するためのコンポーネント移送媒体を支持するように構成されたコンポーネント移送組立体であって、当該コンポーネント移送組立体が、前記ターレット組立体に対して垂直に配列されている、コンポーネント移送組立体と;
を備え、
前記ターレット組立体が、前記支持組立体と前記コンポーネント移送組立体との間に配設されており、前記ターレットの回転中に、前記エンドエフェクタが、継続的に、前記源基板から前記単体化コンポーネントを取り、取った前記単体化コンポーネントを前記コンポーネント移送媒体に配置することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記支持組立体が、前記ターレット組立体の下方に配設されており、前記コンポーネント移送組立体が、前記ターレット組立体の上方に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記水平軸から径方向で揃えられた画像捕捉デバイスをさらに備え、
前記画像捕捉デバイスが、前記ターレットの回転中に前記エンドエフェクタによって保持された前記単体化コンポーネントの画像を捕捉するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
捕捉した前記画像に基づいて保持した前記単体化コンポーネントの位置ズレを算出するように構成されたコンピュータシステムをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記位置ズレが、前記源基板のデジタルマップに対して算出され、
前記デジタルマップが、前記源基板に対する前記単体化コンポーネントの場所を特定していることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記デジタルマップが、欠陥のある前記単体化コンポーネントの場所をさらに特定することを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記位置ズレを修正するために前記コンポーネント移送組立体を作動させるためのコンポーネント移送作動機構をさらに備えることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記源基板の前記単体化コンポーネントを前記エンドエフェクタに対して位置合わせするように前記支持組立体を作動させるための支持作動機構をさらに備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
第1の前記エンドエフェクタ及び第2の前記エンドエフェクタを備え、それにより、前記ターレットの回転の一例において、
前記第1のエンドエフェクタが、第1の前記単体化コンポーネントを前記コンポーネント移送媒体に垂直方向で配置するような位置にあり、
前記第2のエンドエフェクタが、第2の前記単体化コンポーネントを前記源基板から垂直方向で取るような位置にあることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
第3の前記エンドエフェクタをさらに備え、それにより、前記ターレットの回転の一例において、前記第3のエンドエフェクタが、第3の前記単体化コンポーネントを保持しておりかつ前記第3の単体化コンポーネントの画像を捕捉する位置にあることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記エンドエフェクタそれぞれが、吸引ノズルを備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記支持組立体が、半導体ウエハである前記源基板を支持するための高平坦または超平坦ウエハテーブルを備えること特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
コンポーネントを取り扱うための方法であって、
-ターレット組立体に対して垂直に配列された支持組立体で源基板を支持するステップであって、前記源基板が単体化コンポーネントを備える、ステップと、
-前記ターレット組立体に対して垂直に配列されたコンポーネント移送組立体でコンポーネント移送媒体を支持するステップであって、前記コンポーネント移送媒体が、前記ターレット組立体の複数のエンドエフェクタから前記単体化コンポーネントを受領する、ステップと、
-水平軸回りに前記ターレット組立体のターレットを回転させるステップであって、前記エンドエフェクタが、前記ターレットに取り付けられかつ前記ターレットの周囲に配列されており、前記水平軸から径方向で揃えられている、ステップと、
-前記ターレットの回転中に、前記エンドエフェクタを作動させて、継続的に、前記源基板から前記単体化コンポーネントを取り、前記コンポーネント移送媒体に取った前記単体化コンポーネントを配置するステップと、
を備え、
前記ターレット組立体が、前記支持組立体と前記コンポーネント移送組立体との間に配設されていることを特徴とする方法。
【請求項14】
前記支持組立体が、前記ターレット組立体の下方に配設されており、
前記コンポーネント移送組立体が、前記ターレット組立体の上方に配設されていることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ターレットの回転中に前記エンドエフェクタによって保持された前記単体化コンポーネントの画像を捕捉するステップをさらに備えることを特徴とする請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
捕捉した前記画像に基づいて保持した前記単体化コンポーネントの位置ズレを算出するステップをさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記位置ズレが、前記源基板のデジタルマップに対して算出され、
前記デジタルマップが、前記源基板に対する前記単体化コンポーネントの場所を特定していることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記位置ズレを修正するように前記コンポーネント移送組立体を作動させるステップをさらに備えることを特徴とする請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記源基板の前記単体化コンポーネントを前記エンドエフェクタに位置合わせするように前記支持組立体を作動するステップをさらに備えることを特徴とする請求項13から18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記ターレットと共に第1の前記エンドエフェクタ及び第2の前記エンドエフェクタを回転させるステップを備え、それにより、前記回転の一例において、
前記第1のエンドエフェクタが、第1の前記単体化コンポーネントを前記コンポーネント移送媒体に垂直方向で配置するような位置にあり、
前記第2のエンドエフェクタが、第2の前記単体化コンポーネントを前記源基板から垂直方向で取るような位置にあることを特徴とする請求項13から19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記ターレット共に第3の前記エンドエフェクタを回転させるステップを備え、それにより、前記回転の一例において、前記第3のエンドエフェクタが、第3の前記単体化コンポーネントを保持しておりかつ前記第3の単体化コンポーネントの画像を捕捉する位置にあることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記源基板が、半導体ウエハであり、前記単体化コンポーネントが、半導体ダイであるかつ/または前記コンポーネント移送媒体がダイ接着フィルムであることを特徴とする請求項13から21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
コンポーネントを取り扱うためのターレット組立体であって、
-水平軸回りに回転可能なターレットと、
-前記ターレットに取り付けられかつ前記ターレットの周囲に配列された複数のエンドエフェクタであって、当該エンドエフェクタが前記水平軸から径方向で揃えられている、エンドエフェクタと、
を備え、
前記ターレットの回転中において、前記エンドエフェクタが、継続的に、源基板から単体化コンポーネントを取り、取った前記単体化コンポーネントをコンポーネント移送媒体に配置し、
前記源基板、当該ターレット組立体及び前記コンポーネント移送媒体が、互いに対して垂直に配列されており、当該ターレット組立体が、前記源基板と前記コンポーネント移送媒体との間に配設されていることを特徴とするターレット組立体。
【請求項24】
支持組立体が、前記ターレット組立体の下方に配設されており、前記コンポーネント移送組立体が、当該ターレット組立体の上方に配設されていることを特徴とする請求項23に記載のターレット組立体。
【請求項25】
第1の前記エンドエフェクタ及び第2の前記エンドエフェクタを備え、それにより、前記ターレットの回転の一例において、
前記第1のエンドエフェクタが、第1の前記単体化コンポーネントを前記コンポーネント移送媒体に垂直方向で配置するような位置にあり、
前記第2のエンドエフェクタが、第2の前記単体化コンポーネントを前記源基板から垂直方向で取るような位置にあることを特徴とする請求項23または24に記載のターレット組立体。
【請求項26】
第3の前記エンドエフェクタをさらに備え、それにより、前記ターレットの回転の一例において、前記第3のエンドエフェクタが、第3の前記単体化コンポーネントを保持しておりかつ前記第3の単体化コンポーネントの画像を捕捉する位置にあることを特徴とする請求項25に記載のターレット組立体。
【請求項27】
前記エンドエフェクタそれぞれが、吸引ノズルを備えることを特徴とする請求項23から26のいずれか1項に記載のターレット組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全体として、コンポーネントハンドラに関する。より詳しくは、本開示は、回転可能ターレットを用いて例えば半導体ダイなどのコンポーネントを取り扱うための様々な実施形態にかかるシステム及び方法を説明する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路のような半導体製品は、一般的に、ウエハ形態でまたはパッケージ形態で製造され、半導体ダイのような複数のコンポーネントへ単体化される(ダイシングされる)(singulated)。単体化コンポーネントは、主として、コンポーネントをパッケージして流通させるまでさらなる処理ステップを受ける。処理ステップそれぞれは、異なるかつ別個の処理ステーションで及び/または異なる処理モジュールによって発生し得る。従来、コンポーネントそれぞれは、第1位置においてまず取り上げられ、移送媒体上の第2位置において開放される前に様々な処理ステーション間で移送される。コンポーネントは、処理要求に応じて、運動している間にまたは処理ステーションで一時静止しているときに、処理ステーションで処理される。様々な処理の間に、単体化コンポーネントは、主として、バッチで、一のステーションから他のステーションへ移送される。コンポーネントは、主として、自動化された、小型なかつ高速な環境で移送され、それにより、コンポーネントへの損傷の危険性を最小化すること、及び、コンポーネントを移送している間に高い処理量及び精度を実現すること、が重要である。
【0003】
コンポーネントを取り扱って移送するための半導体産業で既知のいくつかの既存のデバイスは、特許文献1で説明されるテープ・リール組立体及びコンポーネントハンドラを有する。コンポーネントハンドラは、モータによって駆動されるフリッパ機構を有する回転式コンポーネントハンドラである。フリッパは、カム・フォロワ機構を用いて、フリッパヘッドを回収位置から開放位置まで反転させる。このコンポーネントハンドラの一の問題は、フリッパ機構の高回転速度がカム・フォロワ機構に高い摩擦力をかけ、それにより、カム・フォロワ機構の寿命を時期尚早に短縮すること、である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2009/128790号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、上記問題及び/欠点のうちの少なくとも1つを解決するまたは緩和するために、改良したコンポーネントハンドラを提供することへの必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1態様によれば、コンポーネントを取り扱うためのシステムがある。このシステムは、ターレット組立体を備え、このターレット組立体は:水平軸回りに回転可能なターレットと;ターレットに取り付けられかつターレットの周囲に配列された複数のエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが水平軸から径方向で揃えられている、エンドエフェクタと;を備える。システムは:単体化コンポーネントを備える源基板を支持するように構成された支持組立体であって、ターレット組立体に対して垂直に配列された、支持組立体と;エンドエフェクタから単体化コンポーネントを受領するためのコンポーネント移送媒体を支持するように構成されたコンポーネント移送組立体であって、ターレット組立体に対して垂直に配列されている、コンポーネント移送組立体と;をさらに備える。ターレット組立体は、支持組立体とコンポーネント移送組立体との間に配設されており、ターレットの回転中に、エンドエフェクタは、継続的に、単体化コンポーネントを源基板から取り、取った単体化コンポーネントをコンポーネント移送媒体に配置する。
【0007】
本開示の第2態様によれば、コンポーネントを取り扱うための方法がある。この方法は:ターレット組立体に対して垂直に配列された支持組立体で源基板を支持するステップであって、源基板が単体化コンポーネントを備える、ステップと;ターレット組立体に対して垂直に配列されたコンポーネント移送組立体でコンポーネント移送媒体を支持するステップであって、コンポーネント移送媒体が、ターレット組立体の複数のエンドエフェクタから単体化コンポーネントを受領する、ステップと;水平軸回りにターレット組立体のターレットを回転させるステップであって、エンドエフェクタが、ターレットに取り付けられかつターレットの周囲に配列されており、水平軸から径方向で揃えられている、ステップと;ターレットの回転中に、エンドエフェクタを作動させて、継続的に、源基板から単体化コンポーネントを取り、コンポーネント移送媒体に取った単体化コンポーネントを配置するステップと;を備え、ターレット組立体が、支持組立体とコンポーネント移送組立体との間に配設されている。
【0008】
本開示の第3態様によれば、コンポーネントを取り扱うためのターレット組立体がある。このターレット組立体は:水平軸回りに回転可能なターレットと;ターレットに取り付けられかつターレットの周囲に配列された複数のエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが水平軸から径方向で揃えられている、エンドエフェクタと;を備え、ターレットの回転中において、エンドエフェクタが、継続的に、源基板から単体化コンポーネントを取り、取った単体化コンポーネントをコンポーネント移送媒体に配置し、源基板、ターレット組立体及びコンポーネント移送媒体が、互いに対して垂直に配列されており、ターレット組立体が、源基板とコンポーネント移送媒体との間に配設されている。
【0009】
このように、本開示にかかるコンポーネントハンドラを本明細書に開示する。本開示の様々な特徴、態様及び利点は、添付の図面と共に、非限定的な例のみのために、本開示の実施形態にかかる以下の詳細な説明からより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示のいくつかの実施形態にかかるコンポーネントを取り扱うためのシステムを示す概略図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態にかかるコンポーネントを取り扱うための方法を示すフローチャートである。
図3】本開示のいくつかの実施形態にかかるコンポーネントを取り扱うためのエンドエフェクタを示す概略図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態にかかるコンポーネントを取り扱うためのシステムを示す別の概略図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態にかかるコンポーネントを取り扱うためのシステムを示す別の概略図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態にかかるコンポーネントを取り扱うためのシステムを示す別の概略図である。
図7A】本開示のいくつかの実施形態にかかるコンポーネントを取り扱うためのシステムの段階を示す概略図である。
図7B】同じく、本開示のいくつかの実施形態にかかるコンポーネントを取り扱うためのシステムの段階を示す概略図である。
図7C】同じく、本開示のいくつかの実施形態にかかるコンポーネントを取り扱うためのシステムの段階を示す概略図である。
図7D】同じく、本開示のいくつかの実施形態にかかるコンポーネントを取り扱うためのシステムの段階を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
簡潔性及び明確性を目的として、本開示の実施形態の説明は、図面に従ったコンポーネントハンドラに向けられる。本開示の態様を本明細書で提供した実施形態と併せて説明する一方、理解されることは、これら態様が本開示をこれら実施形態に限定することを意図していないこと、である。それどころか、本開示は、本明細書で説明する実施形態に対する代替、改変及び均等物をカバーすることを意図しており、これら代替、改変及び均等物は、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本開示の範囲内に含まれる。さらに、以下の詳細な説明において、本開示の完全な理解を提供するために具体的な詳細を提供している。しかしながら、当該分野で通常の技量を有する個人、すなわち当業者が認識することは、具体的な詳細を用いずに及び/または特有の実施形態の態様の組合せから発した複数の詳細を用いて本開示を実行し得ること、である。複数の例において、本開示の実施形態の態様を不必要に目立たなくしないように、周知のシステム、方法、手順及びコンポーネントを詳細には説明しない。
【0012】
本開示の実施形態において、特定の要素の描写または特有の図面における特有の参照符号もしくはこの図面対応する記述的な材料における参照の配慮もしくは使用は、別の図面またはこの図面に対応する記述的な材料において特定された同一物、均等物または類似の要素もしくは参照符号を含み得る。
【0013】
「一実施形態/例」、「別の実施形態/例」、「いくつかの実施形態/例」、「いくつかの他の実施形態/例」などへの記載は、そのように説明された実施形態/例が特有の機能、構造、特性、性質、要素または限定を有することを示しているが、全ての実施形態/例がその特有の機能、構造、特性、性質、要素または限定を有することを示してはいない。さらに、「一実施形態/例において」または「別の実施形態/例において」の文言の繰り返しの使用は、同じ実施形態/例に必ずしも言及していない。
【0014】
用語「備える(comprising)」、「有する(including)」、「有する(having)」などは、実施形態で挙げられた機能/要素/ステップ以外の他の機能/要素/ステップの存在を排除しない。相互に異なる実施形態における特定の機能/要素/ステップの記載は、これら機能/要素/ステップの組合せがある実施形態で使用できないことを示してはいない。
【0015】
本明細書で使用されるように、用語「a」及び「an」は、1以上として定義される。図面または関連する文章における「/」の使用は、特に示さない限り、「及び/または」を意味すると理解される。用語「組」は、要素の非空かつ有限の団体として定義されており、この団体は、既知の数学的定義に従って、少なくとも1つのカーディナリティを数学的に示す(例えば、本明細書で定義されるような組は、一のユニット、一重項もしくは単一要素組、または、複数要素組に対応し得る)。本明細書における特有の数値または値範囲の記載は、おおよその数値もしくは値範囲を含むまたはおおよその数値もしくは値範囲であると理解される。本明細書で使用するように、用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」などは、単なるラベルまたは識別子として使用されており、数値的な要件をこれらに関連する用語に定めることを意図していない。本明細書で使用されるように、用語「互いに」は、2以上の要素間の相互関係を示す。
【0016】
本開示の代表的なまたは例示的な実施形態において、図1に示すように、コンポーネント102を取り扱うためのシステム100がある。システム100は、ターレット組立体200と、ターレット組立体200に垂直に配列された支持組立体300と、ターレット組立体200に垂直に配列されたコンポーネント移送組立体400と、を有する。具体的には、ターレット組立体200は、支持組立体300とコンポーネント移送組立体400との間に配設されている。多くの実施形態において、支持組立体300は、ターレット組立体200の下方に配設されており、コンポーネント移送組立体400は、ターレット組立体200の上方に配設されている。
【0017】
ターレット組立体200は、支持組立体300から単体化したすなわち別個のコンポーネント102を取りまたは回収し、取った単体化コンポーネント102をコンポーネント移送組立体400に向けて移送し、取った単体化コンポーネント102をコンポーネント移送組立体400に配置するまたは解放するように構成されている。単体化コンポーネント102は、半導体または集積回路のダイ、チップまたはパッケージであり得る。
【0018】
ターレット組立体200は、水平軸204回りに回転可能なターレット202を有する。図1に示すように、水平軸204は、Y軸を称し、ターレット202は、XZ平面で回転可能である。ターレット組立体200は、ターレット202の周囲に取り付けられかつ配列された複数のエンドエフェクタ206をさらに有する。エンドエフェクタ206は、単体化コンポーネント102を取って配置するように構成されている。さらに、エンドエフェクタ206は、水平軸204から径方向で揃えられており、それにより、単体化コンポーネント102を取って配置することは、ターレット202の径方向に沿っている。エンドエフェクタ206は、同様に、単体化コンポーネント102を回収して解放するためのピックアップヘッドを有するピックアンドプレース装置と称しる。
【0019】
支持組立体300は、単体化コンポーネント102を有する源基板302を支持するように構成されている。多くの実施形態において、源基板302は、コンポーネント102として単体化された半導体を有する半導体ウエハである。支持組立体300は、単体化されたウエハを支持するためのウエハ支持もしくは維持構造体のような、源基板302を支持するための支持部分304を有する。ウエハ支持構造体は、高平坦または超平坦支持面を有するウエハテーブルのようなウエハテーブルであり得る。ウエハ及び/またはコンポーネント102は、当業者によってすぐ理解され得るように、フィルムフレーム、粘着薄膜、粘着テープまたはベースプレートのようなウエハ支持媒体によってウエハテーブルに支持され得る。
【0020】
いくつかの実施形態において、支持部分304は、源基板302を支持部分304に一致させることを容易にするための複数の吸引ポートを有する。吸引ポートは、コンポーネント102を回収するために支持部分304を保持するように稼働され得、廃棄または処分のために源基板302を解放するように稼働停止され得る。想定されることは、源基板302を支持部分304に係合させるまたは保持させるための他の手段があり得ること、である。例えば、吸引ポートに替えて、支持部分304の内部に形成された多孔質部分があり得る。多孔質部分は、陰圧または陽圧にさらされることが可能であり、当業者によってすぐ理解され得るように、吸引ポートと同じ機能を果たす。
【0021】
いくつかの実施形態において、支持組立体300を作動させるための支持作動機構306があり、エンドエフェクタ206のための源基板302を移動させて単体化コンポーネント102を取る。具体的には、支持作動機構306は、次のエンドエフェクタ206によって取るために源基板302を移動させて次の単体化コンポーネント102を位置付ける。支持作動機構306は、支持組立体300の一部であり得るまたは支持組立体300に別個に接続され得る。例えば、支持作動機構306は、支持部分304に連結されておりまたは支持部分と一体化されており、支持部分304を作動させてそれにより源基板302を移動させる。いくつかの実施形態において、支持組立体300は、(支持部分304と協働し得る)排出機構を有しており、コンポーネント102を取る際にエンドエフェクタ206を補助する。例えば、排出機構は、コンポーネント102を源基板302からエンドエフェクタ206に向けて垂直に押すための排出ピンを有し得る。このような排出機構は、当業者によってすぐに理解される態様で構成され得る。
【0022】
コンポーネント移送組立体400は、エンドエフェクタ206から単体化コンポーネント102を受領するためのコンポーネント移送媒体402を支持するように構成されている。このため、エンドエフェクタは、単体化コンポーネント102を源基板302からコンポーネント移送媒体402まで移送する。多くの実施形態において、コンポーネント移送媒体402は、当業者によってすぐ理解されるように、フィルムフレームに装着されたダイ取付フィルムであって解放されるコンポーネント102をこのダイ取付フィルムに容易に取付可能なダイ取付フィルムのようなフィルムまたは薄膜である。
【0023】
コンポーネント移送組立体400は、コンポーネント移送媒体402をしっかりと保持するための保持部分404を有し得る。いくつかの実施形態において、保持部分404は、保持部分404の内部に形成された多孔質部分を有しており、この多孔質部分は、コンポーネント移送媒体402を保持部分404の表面に一致させることを容易にするために陰圧または陽圧にさらされることができる。保持部分404における陰圧は、コンポーネント102を配置するためにコンポーネント移送媒体402を保持するように稼働され得、その後の処理ステージへ移送するためにコンポーネント移送媒体402を解放するように稼働解除され得る。多孔質部分は、真空源と流体連通している。陰圧は、コンポーネント移送媒体402を保持部分404に対して密接してほぼ平坦に保持できるようにする。これにより、コンポーネント移送媒体402の底部保持面に配置されたコンポーネント102の集合重量に起因してコンポーネント移送媒体402が弛むことを防止するまたは少なくとも低減する。この配列により、有利には、ターレット組立体200に対するコンポーネント移送組立体400の垂直位置及び高さがコンポーネント移送媒体402の弛みによって影響されないまたは影響が最小限になることを保証する。多孔質部分を保持部分404に関して説明したが、想定されることは、コンポーネント移送媒体402に係合するまたはコンポーネント移送媒体を保持してコンポーネント移送媒体が弛むことを防止するまたは低減するための他の手段があり得ること、である。
【0024】
いくつかの実施形態において、コンポーネント移送作動機構406は、コンポーネント移送組立体400を作動させてエンドエフェクタ206に関してコンポーネント移送媒体402を移動させ、単体化コンポーネント102を配置するためにある。具体的には、コンポーネント移送作動機構406は、コンポーネント移送媒体402を移動させ、次のエンドエフェクタ206によって次の単体化コンポーネント102を配置するためにこのコンポーネント移送媒体を位置決めする。コンポーネント移送作動機構406は、コンポーネント移送組立体400の一部であり得るまたはコンポーネント移送組立体400に別個に接続され得る。例えば、コンポーネント移送作動機構406は、保持部分404に連結されておりまたは保持部分と一体化されており、保持部分404を作動させ、それにより、コンポーネント移送媒体402を移動させる。
【0025】
本開示の代表的なまたは例示的な実施形態において、方法500は、図2を参照して、コンポーネント102を取り扱うためのシステム100によって実行される。ステップ502において、源基板302は、ターレット組立体200に対して垂直に配列された支持組立体300に支持されており、源基板302は、単体化コンポーネント102を有する。ステップ504において、コンポーネント移送媒体402は、ターレット組立体200に対して垂直に配列されたコンポーネント移送組立体400に支持されており、コンポーネント移送媒体402は、単体化コンポーネント102をターレット組立体200の複数のエンドエフェクタ206から受領する。
【0026】
ステップ506において、ターレット組立体200のターレット202は、水平軸204回りに回転され、エンドエフェクタ206は、ターレット202の周辺に取り付けられかつ配列され、そして水平軸204から径方向で揃えられている。ステップ508において、ターレット202が回転している間、エンドエフェクタ206は、作動されて源基板302から単体化コンポーネント102を継続的に取り、取った単体化コンポーネント102をコンポーネント移送媒体402に配置する。
【0027】
ターレット組立体200は、支持組立体300とコンポーネント移送組立体400との間に配設されており、このため、エンドエフェクタ206を用いて、源基板302から直接コンポーネント102を回収してコンポーネント移送媒体402上に解放する。多くの実施形態において、ターレット組立体200は、このターレット組立体の下方に配設された支持組立体300からコンポーネント102を回収し、このターレット組立体の上方に配設されたコンポーネント移送組立体400にコンポーネントを移送する。コンポーネント102の回収及び解放は、ターレット202の継続的な回転中に実行され、コンポーネント102の取り及び配置中のインターバルにおいて休止し、それにより、これらコンポーネントは、ターレット202が回転している間に継続的に移送される。
【0028】
ターレット202は、時計回りの態様でまたは反時計回りの態様で回転するように構成可能であり得るが、システム100の様々な部分は、回転方向に従って再構成され得る。ターレット202は、同様に、このターレットの回転速度を調整するように構成可能であり得る。ターレット202の回転中において、ターレット202は、コンポーネント102を取るために載積位置において及びコンポーネント102を配置するために載積解除位置において回転を休止する。ターレット202が載積位置から載積解除位置まで継続的に回転して支持組立体300からコンポーネント移送組立体400までコンポーネント102を移送している間、ターレット202は、移送中にコンポーネント102に対して他の処理を実行するためなど、移送中の様々な段階及びステップで回転を休止し得る。いくつかの実施形態において、載積位置と載積解除位置との間の所定位置であって以下で詳述するように位置合わせのための画像捕捉位置のような所定位置おいて回転を休止する。
【0029】
いくつかの実施形態において、ターレット202は、ほぼ円形であり、それにより、エンドエフェクタ206は、水平軸204から径方向で等距離にある。水平軸204は、地面に対するXZ平面にすなわち地面に対して平行に位置する。回転可能なターレット202を配置することは、有利には、地面への設置面積を低減し、システム100をより小型化することができる。ターレット202を水平軸204に対して回転させることの別の利点は、回収/取上ステップ及び解放/配置ステップ中に垂直軸ターレットにおいて発生しかつエンドエフェクタにおける垂直力によって引き起こされる傾向がある振動によりターレット組立体200が受ける影響がより小さくなること、である。ターレット組立体200は、任意でターレット202を回転させるための伝達機構と協働する回転式アクチュエータまたは他のタイプの作動機構のような作動機構を有する。多くの実施形態において、ターレット組立体200は、ターレット202を回転させるためのモータを有する。モータは、バッテリ駆動式または給電式であり得、ステップモータまたはサーボモータであり得る。モータまたは作動機構は、制御された態様でターレット202を回転させるように構成されており、それにより、ターレット202は、回転し、コンポーネント102を取る及び配置するインターバルにおいて休止する。想定されることは、ターレットの回転または角度方向変位を発効させるための他のタイプのモータまたは作動機構があり得ること、である。
【0030】
ターレット組立体200は、所望数のエンドエフェクタ206をターレット202で保持するように構成することができ得る。エンドエフェクタ206の数は、ターレット202の周囲に配列されるように取り付けられた2、3または4のエンドエフェクタ206のように、システム100の所望処理量に合致するようにあらかじめ設定され得る。エンドエフェクタ206の数を多くすれば、ターレット202が回転する際の処理量が増加するが、連続的なエンドエフェクタ206間の角度方向変位が小さくなり、このため、エンドエフェクタ206による単体化コンポーネント102の回収及び解放速度が増加する。想定されることは、エンドエフェクタ206の数が、所望の処理量に基づいて当業者によって算出され得ること、である。
【0031】
また、ターレット組立体200は、ターレット202に関する半径に関して構成されることが可能であり得、それにより、エンドエフェクタ206は、より短い半径またはより長い半径で水平軸204回りに回転するように構成されることが可能である。ターレット202は、エンドエフェクタの重量及び/または慣性質量を低減するための所定の機能または素子を有するように設計され、ターレット組立体200の効率を改善し得る。このような設計特徴または素子は、当業者によって迅速に理解される。
【0032】
図3を参照すると、エンドエフェクタ206それぞれは、単体化コンポーネント102を取って配置するためのピックアップヘッド208を有する。いくつかの実施形態において、ピックアップヘッド208は、吸引先端部もしくはノズルまたはコンポーネント102を回収し保持しそして解放するための任意の適切なタイプのコンポーネントグリッパを有する。例えば、ピックアップヘッド208それぞれは、流体源(例えば、空圧源もしくは液圧源またはこれらの組合せ)に流体接続された吸引ノズルであり、それにより、陰のまたは正の流体圧力、例えば真空圧は、コンポーネント102を回収して解放するために作動され得る。
【0033】
ピックアップヘッド208は、回収ステップ中にコンポーネント102と接触する点においてコンポーネント102に所定力をかけ得る。この力により、コンポーネント102は、ピックアップヘッド208によって安定して保持されまたは把持され、コンポーネント102が損傷する危険性を防止するまたは緩和することが可能となる。この力がないと、源基板302のコンポーネント102の位置ズレに起因してこのような損傷が発生し得、この位置ズレは、ピックアップヘッド208とコンポーネント102との間の接触不良を結果として生じ得、コンポーネント102は、ピックアップヘッド208によって正確には保持されない。位置ズレは、支持組立体300に対するX軸、Y軸及び/またはXY平面における傾斜角度に沿う源基板302の1以上の位置ズレを含み得る。
【0034】
センサは、ピックアップヘッド208に位置し、回収ステップ中にピックアップヘッド208がコンポーネント102にかける力を測定するように構成され得る。力は、センサの測定に基づいて、例えば、力を増加させてピックアップヘッド208がコンポーネント102の保持を安定させることによって、または、力を減少させてコンポーネント102に過剰な力をかけることを回避することによって、調整され得、この過剰な力は、コンポーネント102を損傷させる結果を招き得る。
【0035】
単体化コンポーネント102は、上-下方向からエンドエフェクタ206によって源基板302から個別に取られるまたは回収される。図3に示すように、エンドエフェクタ206が源基板302のコンポーネント102に対して載積位置にあると、ピックアップヘッド208は、所定距離にわたって待機位置から取上位置まで垂直に移動可能であり、コンポーネント102の回収ができるようにする。エンドエフェクタ206がターレット202の中心から離間するように径方向で方向付けられているので、ピックアップヘッド208それぞれがコンポーネント102にかける力は、ターレット202の中心及び水平軸204を通って十分に伝達される。垂直に方向付けられたエンドエフェクタを有する垂直軸ターレットで発生する傾向がある不平衡な力を十分に低減し、それにより、システム100の他の部品への衝撃及び振動のような障害を低減する。障害を低減する結果として、回収及び解放ステップ中におけるエンドエフェクタ206の不要な運動を最小化する。このため、単体化コンポーネント102は、回収ステップ中にピックアップヘッド208から損傷を受ける危険性が十分になり状態でエンドエフェクタ206によって回収され得る。
【0036】
回収ステップ中に源基板302の積載位置において、ピックアップヘッド208は、単体化コンポーネント102の頂部保持面に対して下向き方向にあり、単体化コンポーネント102は、水平XY平面に対応するほぼ平坦な位置にある。解放ステップ中のコンポーネント移送媒体402における積載解除位置において、ピックアップヘッド208は、コンポーネント移送媒体402の底部保持面に対して上向き方向にあり、コンポーネント移送媒体402は、水平XY平面に対応するほぼ平坦な位置にある。この配列において、コンポーネント移送媒体402の保持面は、下向き方向にあり、源基板302のうち上向き方向にある頂部保持面を直接向く。
【0037】
多くの実施形態において、エンドエフェクタ206は、ターレット202の周囲に角度方向等間隔で位置付けられている。水平軸204に対してエンドエフェクタ206を互いに角度方向等間隔で間隔をあけることにより、ターレット組立体200の重量バランスを十分に維持する。例えば、回転の一例において、一のエンドエフェクタ206は、積載位置にある一方、別のエンドエフェクタ206は、積載解除位置にあり、ターレット組立体200の全重量は、水平軸204に対してほぼバランスが取れている。
【0038】
図4に示すいくつかの実施形態において、第1エンドエフェクタ206aと第2エンドエフェクタ206bとは、互いに直接反対側にある、すなわち、エンドエフェクタ206a、206bは、互いに対して180°離間して位置付けられている。エンドエフェクタ206a、206b双方は、同様の態様で構造的に構成されており、ターレット202に対するこれらエンドエフェクタの空間的な構成は、同じく同様である。例えば、第1エンドエフェクタ206aがターレット202の頂部で積載解除位置にあり、第1単体化コンポーネント102aをコンポーネント移送媒体402に配置するとき、第2エンドエフェクタ206bは、ターレット202の底部で積載位置にあり、源基板302から第2単体化コンポーネント102bを取る。ターレット202の回転を休止して、第1単体化コンポーネント102aをコンポーネント移送媒体402に配置することを可能とし、第2単体化コンポーネント102bを源基板302から取ることを可能とする。その後、ターレット202は、回転を復帰させて第2エンドエフェクタ206b及び保持された第2単体化コンポーネント102bをコンポーネント移送媒体402における積載解除位置へ移動させ、同時に、第1エンドエフェクタ206aを源基板302における積載位置へ移動させる。第2単体化コンポーネント102bは、コンポーネント移送媒体402に配置する準備が整い、第1エンドエフェクタ206aは、別の単体化コンポーネント102を取る準備が整う。
【0039】
したがって、第1エンドエフェクタ206a及び第2エンドエフェクタ206bは、ターレット202と共に回転され、それにより、ターレットの回転の一例において、第1エンドエフェクタ206aは、所定位置にあって第1単体化コンポーネント102aをコンポーネント移送媒体402に垂直に、例えば下から上の方向で配置し、第2エンドエフェクタ206bは、所定位置にあって第2単体化コンポーネント102bを源基板302から垂直に、例えば上から下の方向で取る。
【0040】
図1に示すように、いくつかの実施形態において、ターレット組立体200は、ターレット202の周りに等角度間隔で、すなわち互いに90°離間して位置付けられた4つのエンドエフェクタ206a~206dを有する。いくつかの実施形態において、ターレット組立体200は、ターレット202の周りに等角度間隔で、すなわち互いに120°離間して位置付けられた3つのエンドエフェクタ206a~206cを有する。しかしながら、想定されることは、エンドエフェクタ206を様々な角度方向距離で間隔をあけ得ること、である。例えば、3つのエンドエフェクタ206a~206cを有するターレット組立体200において、第1及び第2エンドエフェクタ206a、206bは、180°だけ角度方向に離間し得、第2及び第3エンドエフェクタ206b、206cは、90°だけ角度方向に離間し得、第1及び第3エンドエフェクタ206a、206cは、90°だけ角度方向に離間し得る。
【0041】
図5及び図6に示すように、いくつかの実施形態において、システム100は、画像捕捉デバイス600をさらに有し、この画像捕捉デバイス600は、ターレット202の回転中にエンドエフェクタ206が保持している単体化コンポーネント102の画像を捕捉するように構成されている。単体化コンポーネント102それぞれの画像捕捉中に、コンポーネント102は、動いていてもよく(ターレット202が継続的に回転している)、瞬間的に静止してもよい(ターレット202が回転を休止する)。画像捕捉デバイス600は、水平軸204から径方向で位置合わせされ得る。具体的には、画像捕捉デバイス600は、ターレット202の中心を向く径方向において適切なまたは人間工学的な場所に位置付けられ得る。例えば、画像捕捉デバイス600は、X軸に位置合わせされており、エンドエフェクタ206によって保持された単体化コンポーネント102の画像捕捉のための画像捕捉位置においてエンドエフェクタ206を直接向いている。この配置により、単体化コンポーネントの底面が画像捕捉デバイス600の視野の中心に位置合わせされるので、画像捕捉デバイス600が、単体化コンポーネント102の底面の良好な画像を捕捉できるようになる。想定されることは、ターレット202の回転方向に従って画像捕捉デバイス600を異なるように位置付け得るまたは再配列し得ること、である。
【0042】
システム100は、照明デバイスを有し得、この照明デバイスは、単体化コンポーネントのより明瞭なかつより正確な画像を捕捉することを容易にする。照明デバイスは、リングライト、キセノンランプ、発光ダイオード(LED)ランプ及び白色光のうちの1以上を有し得る。照明デバイスからの照明強度は、必要に応じて変化され得る。
【0043】
システム100は、画像捕捉デバイス600に通信的に連結されたコンピュータシステム700をさらに有し得る。コンピュータシステム700は、単体化コンポーネント102の捕捉画像を処理するための画像処理モジュールを有する。いくつかの実施形態において、画像捕捉モジュールは、単体化コンポーネント102が画像捕捉デバイス600の視野の中心に位置合わせされていることを検出するように、かつ、上記位置合わせの正の検出に応じて単体化コンポーネント102の底面の1以上の画像を捕捉するように、構成されている。コンピュータシステム700は、捕捉画像を保存するためのデータ保存モジュール(例えばハードディスクドライブ、半導体ドライブまたはメモリデバイスなど)を有し得る。さらに、以下で詳述するように、画像処理モジュールは、捕捉画像に基づいて保持した単体化コンポーネント102の位置ズレを算出するように構成されている。
【0044】
コンピュータシステム700は、1以上のコンピュータ、ラップトップ、小型コンピュータ、メインフレームコンピュータ、機械読込可能なコードを実行し得る任意の一時的でない有形の機械、クラウドベースのサーバ、分散型サーバネットワーク及びコンピュータシステムネットワークを有する。コンピュータシステム700は、ハードウエアでもしくはソフトウエアで実行され得る。さらに、コンピュータシステム700は、プロセッサ、メモリ及び様々な他のモジュールもしくはコンポーネントを有する。
【0045】
モジュール及びモジュールのコンポーネントは、様々な動作またはステップを実行するように構成されており、プロセッサの一部として構成されている。このような動作またはステップは、プロセッサによって動作可能であるまたは実行可能である非一時的な命令に応じて実行されている。メモリは、命令及び場合によってはプログラムの実行中に読み込まれるデータを保存するために使用される。メモリは、いくつかの状況において、コンピュータ読取可能保存媒体及び/または非一時的コンピュータ読取可能媒体と称され得る。非一時的コンピュータ読取媒体は、コンピュータ読取可能媒体全てではあるが、唯一の例外が一時的な伝搬信号それ自体である。
【0046】
いくつかの実施形態において、コンピュータシステム700は、源基板302のデジタルマップまたはデータセットをデータ保存モジュールに保存する。デジタルマップは、源基板302に対する単体化コンポーネント102の場所を特定する。さらに、デジタルマップは、欠陥のある単体化コンポーネント102の場所を特定し得る。具体的には、デジタルマップは、源基板302のコンポーネント102のうちのいずれが良好でありいずれに欠陥があるかの記録を提供する。これは、コンポーネント102を源基板302から移送する前のフロントエンド及びバックエンド処理中に実行され得る電気試験及び視覚検査の結果に依存し得る。源基板302のデジタルマップは、フロントエンド及びバックエンド処理中に、特に源基板302が受ける電気試験及び視覚検査のセットそれぞれの後に継続的に更新される。デジタルマップ内で、単体化コンポーネント102それぞれの位置に対応するデータフィールドは、具体的なかつ別個のデータ要素で更新される。このデータ要素は、単体化コンポーネント102が電気的に良好か不良であるか及び単体化コンポーネントが視覚的に良好か欠陥を有するかについて少なくとも記述する。良好なすなわち欠陥のないコンポーネント102は、源基板302からコンポーネント移送媒体402に移送される一方、欠陥のあるコンポーネント102は、廃棄される。
【0047】
複数の源基板302は、支持組立体300へ移送される前に、ウエハスタックのような保存媒体に保存されている。源基板302それぞれは、光学コードのような関連付けられた識別しており、源基板302のデジタルマップそれぞれは、識別子にデジタル的に連結されている。いくつかの非限定的な例にかかる光学コードは、クイックレスポンスコード(QR)コード(登録商標)、バーコード、EZコード、大容量カラーバーコード、ショットコード、マキシコード、GTIN12コード、GTIN13コード及びアステカコードを含む。識別子は、源基板302の周面のような源基板302の表面に刻印されたまたはタグ付けされた基板識別番号またはバーコードのような物理的なものであり得、源基板の識別を提供する。
【0048】
源基板302を支持組立体300へ移送する前に、源基板302のデジタルマップを提供し得、回収される単体化コンポーネント102の場所を判断する。場所それぞれは、XYθ座標、すなわちX軸及びY軸に沿う線形位置と水平XY平面における角度方向位置θとで判断される。単体化コンポーネント102それぞれのXYθ座標は、あらかじめ決定したデータを参照する。
【0049】
図5に示すように第3単体化コンポーネント102cを保持する第3エンドエフェクタ206cのように源基板302の単体化コンポーネント102をエンドエフェクタ206で取って画像捕捉位置まで移動させると、画像捕捉デバイス600は、単体化コンポーネント102の底面の1以上の画像を捕捉する。さらに、図5に示す例において、第1エンドエフェクタ206a、第2エンドエフェクタ206b及び第3エンドエフェクタ206cは、ターレット202に沿って回転される。ターレット回転の一例において、第1エンドエフェクタ206aは、第1単体化コンポーネント102aをコンポーネント移送媒体402へ下から上の方向で垂直方向に配置するような位置あり、第2エンドエフェクタ206bは、第2単体化コンポーネント102bを源基板302から上から下の方向で垂直方向に取るような位置にあり、第3エンドエフェクタ206cは、第3単体化コンポーネント102cを保持しており、第3単体化コンポーネント102cの1以上の画像を捕捉するための位置にある。
【0050】
捕捉画像は、コンピュータシステム700へ通信され、コンピュータシステムの算出モジュールは、捕捉画像に基づいて単体化コンポーネント102の実際の位置を算出する。実際の位置は、源基板302のデジタルマップにおけるあらかじめ決定したデータを参照したXYθ座標にある。実際の位置を算出するために画像を捕捉するように画像捕捉デバイス600を説明したが、当業者に迅速に理解されるように、単体化コンポーネント102の実際の位置及び座標を測定するまたは決定する他の手段があり得る。
【0051】
そして、算出モジュールは、単体化コンポーネント102の実際の位置をデジタルマップからの同じ単体化コンポーネント102の基準位置と比較する。この比較に基づいて、算出モジュールは、源基板302のデジタルマップに対する単体化コンポーネント102の位置ズレを算出し、単体化コンポーネント102をコンポーネント移送媒体402に配置するための正しい位置を算出する。
【0052】
単体化コンポーネント102の実際の位置とデジタルマップからの単体化コンポーネントの基準位置との間の位置ズレは、コンポーネント移送組立体400を作動させてそれにより単体化コンポーネント102をコンポーネント移送媒体402に配置する前にコンポーネント移送媒体402を移動させることによって、修正され得る。いくつかの実施形態において、コンポーネント移送作動機構406は、コンポーネント移送組立体400を作動させ、位置ズレを修正するためにコンポーネント移送媒体402を移動させる。
【0053】
コンピュータシステム700は、コンポーネント移送作動機構406を制御するための作動制御モジュールを有しており、XYθ偏差(X軸、Y軸に沿う偏差及び/またはXY平面における傾斜角)を有する位置ズレを修正する。コンポーネント移送作動機構406は、コンポーネント移送組立体400を作動させてコンポーネント移送媒体402をX軸、Y軸及び/またはXY平面における傾斜角に沿って移動させる。このため、コンポーネント移送作動機構406は、上記算出した位置ズレのXYθ偏差を修正するまたは補償することによって、コンポーネント移送媒体402を単体化コンポーネント102に位置合わせし得る。単体化コンポーネント102それぞれは、その後、正しい位置でコンポーネント移送媒体402に正確に配置され得る。
【0054】
いくつかの実施形態において、コンポーネント移送作動機構406は、コンポーネント移送組立体400を作動してコンポーネント移送媒体402をZ軸に沿って垂直方向に移動させるようにさらに構成されている。これは、エンドエフェクタ206が単体化コンポーネント102をコンポーネント移送媒体402に配置する前にコンポーネント移送媒体402とエンドエフェクタ206との間の垂直距離を調節することによってなされ得る。さらに、例えばコンポーネント移送媒体402の厚さに応じて、エンドエフェクタ206とコンポーネント移送媒体402との間の垂直距離が異なり得る。コンポーネント移送作動機構406は、コンポーネント移送組立体400を作動させてそれによりコンポーネント移送媒体402を下方にまたは上方に移動させ、エンドエフェクタ206の垂直距離を調節し得、それにより、エンドエフェクタ206は、単体化コンポーネント102をコンポーネント移送媒体402に正確に配置できる。
【0055】
いくつかの実施形態において、支持作動機構306は、支持組立体300を作動させて源基板302の単体化コンポーネント102をエンドエフェクタ206へ位置合わせする。支持組立体300は、源基板302のデジタルマップから決定した位置ズレを補償するように作動され得る。
【0056】
作動制御モジュールは、支持作動機構306を制御してX軸、Y軸及び/またはXY平面における傾斜角に沿って源基板302を作動させるように構成されている。このため、支持作動機構306は、支持組立体300を作動させることによって単体化コンポーネント102をエンドエフェクタ206に位置合わせし、源基板302を移動させ、それにより源基板302の単体化コンポーネント102をエンドエフェクタ206のピックアップヘッド208に中心合わせし得る。単体化コンポーネント102それぞれは、その後、源基板302の正しい位置で正確に取られ得る。このため、このような支持組立体300は、当業者によって迅速に理解される態様で、源基板302を運び、しっかりと維持し、正確に位置付け得る。
【0057】
いくつかの実施形態において、支持作動機構306は、支持組立体300を作動し、源基板302をZ軸に沿って垂直方向で移動させるようにさらに構成されている。これは、エンドエフェクタ206が単体化コンポーネント102を源基板302から取る前に源基板302とエンドエフェクタ206との間の垂直距離を調整するためになされ得る。さらに、エンドエフェクタ206と源基板302との間の垂直距離は、例えば源基板302の厚さに応じて、異なり得る。支持作動機構306は、支持組立体300を作動し、それにより、源基板302を下方または上方に移動させてエンドエフェクタ206に対する垂直距離を調整し、それにより、エンドエフェクタ206は、単体化コンポーネント102を源基板302から正確に取ることができる。
【0058】
多くの実施形態において、源基板302は、コンポーネント102を源基板302からコンポーネント移送媒体402まで移送する前に検査を受ける。検査は、源基板302を支持組立体300に移送する前にまたは源基板302が支持組立体300にすでに配置されているがコンポーネント102を取るためにエンドエフェクタ206に対して位置付ける前に、源基板302に実行され得る。これら検査中に、コンポーネント102を源基板302からコンポーネント移送媒体402まで移送する間に位置ズレを正確に修正するために、源基板302のデジタルマップを絶えず更新する。
【0059】
いくつかの実施形態において、システム100は、画像捕捉デバイス600を有していない。このため、コンピュータシステム700は、単体化コンポーネント102の捕捉画像を処理することなく源基板302のデジタルマップに基づいて位置ズレの修正を実行する。検査中にデジタルマップを絶えず更新しておりかつ単体化コンポーネント102の実際の座標をデジタルマップから正確に導出し得るので、これが可能である。これら実施形態において、画像捕捉デバイス600は、位置ズレを修正するために単体化コンポーネント102の画像を捕捉する必要がない。デジタルマップを用いて、作動制御モジュールは、支持作動機構306を制御して支持組立体300を作動し、源基板302を移動させて単体化コンポーネント102をエンドエフェクタ206の正確に下方に位置付ける、すなわち、単体化コンポーネント102それぞれの中心は、各別のエンドエフェクタ206の直下にある。したがって、単体化コンポーネント102は、単体化コンポーネント102の位置ズレが最小であるので、介在するステップを最小にしてコンポーネント移送媒体402へ直接移送され得る。
【0060】
いくつかの実施形態において、単体化コンポーネント102を保持するフィルムフレームのような源基板302は、伸長処理を受け、この伸長処理は、単体化コンポーネント102を源基板302から離間させるように伸長する。この伸長処理は、コンポーネント間の分離または間隙を増加させるために行われ得、エンドエフェクタ206によって取ることを容易にする。伸長処理の結果として、単体化コンポーネント102それぞれの実際の座標は、デジタルマップに保存されている座標からずれる。これら実施形態において、システム100は、画像捕捉デバイス600を有しており、この画像捕捉デバイスは、コンピュータシステム700と協働してデジタルマップに基づいて位置ズレの修正を行う。上述のように、単体化コンポーネント102を移送している間、画像捕捉デバイス600は、単体化コンポーネント102それぞれの1以上の画像を捕捉し、捕捉画像を処理して単体化コンポーネント102の位置ズレを修正する。
【0061】
コンピュータシステム700は、通信ネットワークまたはインタフェースを用いて、別のコンポーネントハンドラ、ダイ分別機、システムコントローラなどを有するようなより広い半導体製造システムの1以上の他の部品に接続され得る。コンピュータシステム700は、単体化コンポーネント102が移送される形態にある源基板302のデジタルマップ及びコンポーネント102の処理に関する他のデータを受領する、回収するまたはデジタルマップ及び他のデータにアクセスでき得る。
【0062】
システム100は、好ましくは、半導体製造システムと協働するなどして、コンピュータシステム700によって自動的に動作される。回転ターレット202の周囲に位置するエンドエフェクタ206それぞれは、回収または積載位置から単体化コンポーネント102を解放または積載解除位置へ移送することができ、この回収または積載位置では、単体化コンポーネント102を源基板302から取り上げ、この解放または積載解除位置では、単体化コンポーネント102をコンポーネント移送媒体402へ配置する。水平軸204回りのターレット202の回転は、単体化コンポーネント102を積載位置から積載解除位置まで前進的に移動させ、それにより、エンドエフェクタ206は、単体化コンポーネント102を源基板302から継続的に取ることができ、取った単体化コンポーネント102をコンポーネント移送媒体402に配置できる。
【0063】
積載位置及び積載解除位置は、源基板302及び/またはコンポーネント移送媒体402に垂直な垂直線に沿って位置し、それにより、源基板302は、コンポーネント移送媒体402に対して対面する方向付けで配列される。この配列において、単体化コンポーネント102を積載位置でエンドエフェクタ206によって取ると、単体化コンポーネントは、上-下方向付けにあり、この上-下方向付けは、単体化コンポーネント102の頂面が上方を向くことを意味する。単体化コンポーネント102を積載解除位置においてエンドエフェクタ206によって配置すると、単体化コンポーネントは、下-上方向付けにあり、この下-上方向付けは、単体化コンポーネント102の底面が上方を向くことを意味しており、それにより、底面は、コンポーネント移送媒体402に取り付けられる。この配列により、有利には、コンポーネント102を反転させるなど単体化コンポーネント102を再度方向付けするために介在するステップを最小にして、単体化コンポーネント102を源基板302からコンポーネント移送媒体402へ直接移送することが可能となる。
【0064】
図7Aから図7Dを参照してコンポーネントを取り扱うためのシステム100の例示的な動作を以下に説明し、これら図7Aから図7Dは、動作の様々な段階を示す。この動作において、コンポーネント102は、源基板302から単体化された半導体ダイ102であり、この源基板302は、半導体ウエハ302である。ターレット組立体200は、ターレット202の周囲に等角度間隔で位置付けられた4つのエンドエフェクタ206a~206dを有する。ウエハ302は、支持部分304に支持されており、この支持部分は、ウエハテーブル304であり得、支持組立体300は、ウエハテーブル組立体300と称される。ウエハテーブル組立体300は、支持作動機構306をさらに有する。コンポーネント移送媒体402は、ダイ102を取り付けるためのダイ接着フィルム402である。
【0065】
ウエハ302は、まず、ロボットデバイス、ウエハハンドラまたは当業者に既知の他の手段によって、ウエハスタックのような保存媒体から回収される。ウエハ302は、回収されて支持組立体300まで移送され、この支持組立体において、ウエハをウエハテーブル304に配置する。ウエハハンドラまたはウエハ302を取り扱うための同様の手段は、支持組立体300にもしくは支持組立体として一体化され得る、または、別個に支持組立体300と協働し得る。ウエハ302をウエハテーブル304に配置した後、支持作動機構306を稼働させてウエハテーブル304を作動させ、ウエハ302を移動させて第1ダイ102aを第1エンドエフェクタ206aと位置合わせする。ウエハ302の運動は、第1エンドエフェクタ206aと第1ダイ102aとの間の位置ズレを補償するために、ウエハのデジタルマップから決定される。
【0066】
図7Aに示すように、第1エンドエフェクタ206aは、載積位置にあり、第1ダイ102aを取り上げる。図7Bに示すように、ターレット202は、時計回りに90度回転し、取った第1ダイ102aを画像捕捉位置へ移動させる。同時に、第2ダイ102bをウエハ302から取るために第2エンドエフェクタ206bを載積位置へ移動させる。
【0067】
画像捕捉位置において、画像捕捉デバイス600は、第1ダイ102aの底面の1以上の画像を捕捉する。そして、算出モジュールは、捕捉画像に基づいて第1ダイ102aの実際の位置を算出し、第1ダイ102aの実際の位置とデジタルマップからの第1ダイ102aの基準位置との間の位置ズレをさらに算出する。作動制御モジュールは、その後、コンポーネント移送作動機構406を制御し、それにより、位置ズレを修正する。コンポーネント移送作動機構406を稼働させてコンポーネント移送組立体400を作動させ、ダイ接着フィルム402を移動させて位置ズレを修正する。載積位置において、第2エンドエフェクタ206bは、第2ダイ102bを取り上げる。
【0068】
図7Cに示すように、ターレット202は、時計回りに90°回転し、第1ダイ102aを載積解除位置へ移動させる。同時に、第2ダイ102bを画像捕捉位置へ移動させ、第3ダイ102cをウエハ302から取るために第3エンドエフェクタ206cを載積位置へ移動させる。
【0069】
載積解除位置において、コンポーネント移送組立体400を作動させてダイ接着フィルム402を移動させ、位置ズレを補償する。このため、第1ダイ102aは、ダイ接着フィルム402における正しい位置に正確に配置され得る。画像捕捉位置において、画像捕捉デバイス600は、第2ダイ102bの底面の1以上の画像を捕捉する。載積位置において、第3エンドエフェクタ206cは、第3ダイ102cを取り上げる。
【0070】
図7Dに示すように、ターレット202は、時計回りに90°回転し、第2ダイ102bを載積解除位置まで移動させる。同時に、第3ダイ102cを画像捕捉位置まで移動させ、第4ダイ102dをウエハ302から取るために第4エンドエフェクタ206dを積載位置まで移動させる。想定されることは、第1ダイ102aを載積解除し、位置合わせしそして配置することに関する上記説明が第2ダイ102b、第3ダイ102c及び第4ダイ102dに同様にかつ同じように適用され、簡潔性のために繰り返さないこと、である。同様に想定されることは、ウエハ302のダイ102がターレット202の回転にわたって同様の態様でエンドエフェクタ206によって継続的に取られて配置されること、である。
【0071】
本明細書の様々な実施形態で説明したように、システム100は、コンポーネントを支持組立体300からコンポーネント移送組立体400へ移送することによってコンポーネント102を取り扱うように構成されており、これら支持組立体及びコンポーネント移送組立体双方は、ターレット組立体200に垂直方向に配列されている。この垂直型配列により、コンポーネント102は、コンポーネント102を再度方向付けるために介在するステップを最小にして、源基板302からコンポーネント移送媒体402へ直接移送されることが可能となる。これにより、移送中に介在するステップがより少ないので、コンポーネント102がエンドエフェクタ206から取り外される危険性を低減する。コンポーネント102の移送は、例えばターレット組立体200のエンドエフェクタ206の数を増加させることによって、高処理量でなされ得、コンポーネント102をコンポーネント移送媒体に配置する前にコンポーネント移送組立体400を作動させてコンポーネント移送媒体402を移動させることによって位置ズレを修正し得るので、精度が高い。高処理量及び高精度は、半導体製品を製造して半導体工場から流通させることの効率を増加させ、結果として、より高い収益をもたらす可能性がある。
【0072】
垂直型配列に関して本開示の様々な実施形態を説明しており、支持組立体300は、ターレット組立体200の下方に配設され、コンポーネント移送組立体400は、ターレット組立体200の上方に配設されている。しかしながら、他の実施形態があり得、支持組立体300は、ターレット組立体200の上方に配設され、コンポーネント移送組立体400は、ターレット組立体200の下方に配設されている。これら実施形態において、ターレット202は、コンポーネント102をターレット202の上方に配設された源基板302からターレット202の下方に配設されたコンポーネント移送媒体402へ移送する。エンドエフェクタ206は、下から上の方向でコンポーネント102を源基板302から垂直方向で取り、上方下の方向でコンポーネント102をコンポーネント移送媒体402に垂直方向で配置する。システム100の様々な部品は、垂直型配列に従って再配列され得る。
【0073】
上記詳細な説明において、コンポーネントハンドラに関する本開示の実施形態は、提供された図面を参照して説明されている。本明細書の様々な実施形態の説明は、本開示の具体的なまたは特有の代表例にのみを対象とするまたは限定することを意図しておらず、本開示の非限定的な例を単位例示することを意図している。本開示は、従来技術に関連する上記課題及び問題のうちの少なくとも1つに取り組むように機能している。本開示のいくつかの実施形態のみを本明細書に開示しているが、本開示を考慮して当業者にとって想定されることは、本開示の範囲から逸脱することなく様々な変更及び/または改変を開示した実施形態になし得ること、である。したがって、本開示の範囲及び以下の特許請求の範囲は、本明細書で説明した実施形態に限定されない。
【符号の説明】
【0074】
100 システム、102 単体化コンポーネント,半導体ダイ、102a 第1単体化コンポーネント,第1ダイ、102b 第2単体化コンポーネント,第2ダイ、102c 第3単体化コンポーネント,第3ダイ、102d 第4ダイ、200 ターレット組立体、202 回転ターレット、204 水平軸、206 エンドエフェクタ、206a 第1エンドエフェクタ、206b 第2エンドエフェクタ、206c 第3エンドエフェクタ、206d 第4エンドエフェクタ、208 ピックアップヘッド、300 支持組立体,ウエハテーブル組立体、302 源基板,半導体ウエハ、304 支持部分,ウエハテーブル、306 支持作動機構、400 コンポーネント移送組立体、402 コンポーネント移送媒体,ダイ接着フィルム、404 保持部分、406 コンポーネント移送作動機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
【手続補正書】
【提出日】2022-11-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンポーネントを取り扱うためのシステムであって、
-ターレット組立体であって、
・水平軸回りに回転可能なターレットと、
・前記ターレットに取り付けられかつ前記ターレットの周囲に配列された複数のエンドエフェクタであって、当該エンドエフェクタが前記水平軸から径方向で揃えられている、エンドエフェクタと、
を備える、ターレット組立体と;
-源基板を回収位置まで移動させるように構成された支持組立体であって、前記ターレット組立体の下方に配設され、それにより、前記源基板からコンポーネントを回収するために、前記複数のエンドエフェクタのうちの前記エンドエフェクタが前記源基板のXYθ座標位置において前記コンポーネントの上方で垂直下方を向く方向に位置付けられている、支持組立体と、
-前記源基板上での前記コンポーネントのデジタルマップ位置を参照して、前記コンポーネントを前記エンドエフェクタから回収するために前記源基板のXYθ座標位置に対応するコンポーネント解放位置まで、コンポーネント移送媒体を移動させるように構成されたコンポーネント移送組立体であって、前記ターレット組立体の上方に配設され、それにより、前記コンポーネントを前記エンドエフェクタから解放するために、前記複数のエンドエフェクタのうち前記エンドエフェクタが垂直上方を向く方向に位置付けられている、コンポーネント移送組立体と、
-前記水平軸から径方向で揃えられ、前記ターレットの回転中に前記エンドエフェクタによって保持されている前記コンポーネントの画像を捕捉するように構成された画像捕捉デバイスと、
を備え、
前記画像捕捉デバイスで捕捉された前記コンポーネントのXYθ座標位置の偏差が、前記コンポーネントを前記コンポーネント移送媒体に配置する前に、前記コンポーネント移送組立体によって修正されるまたは補償されることを特徴とするシステム。
【請求項2】
デジタルマップに含まれる前記コンポーネントそれぞれのXYθ座標が、前記源基板のあらかじめ決定したデータを参照することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
捕捉した前記画像に基づいて保持した前記コンポーネントの位置ズレを算出するように構成されたコンピュータシステムをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
置ズレが、前記源基板のデジタルマップに対して算出され、
前記デジタルマップが、前記源基板に対する前記コンポーネントの場所及び欠陥のあるコンポーネントの場所を特定するためのものであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
置ズレを修正するために前記コンポーネント移送組立体を作動させるためのコンポーネント移送作動機構と、
前記源基板の前記コンポーネントを前記エンドエフェクタに対して位置合わせするように前記支持組立体を作動させるための支持作動機構と、
をさらに備え、
前記支持組立体が、前記源基板を支持するための高平坦または超平坦ウエハテーブルを備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
第1の前記エンドエフェクタ及び第2の前記エンドエフェクタを備え、それにより、前記ターレットの回転の一例において、
前記第1のエンドエフェクタが、第1の前記コンポーネントを前記コンポーネント移送媒体に垂直方向で配置するような位置にあり、
前記第2のエンドエフェクタが、第2の前記コンポーネントを前記源基板から垂直方向で取るような位置にあり、
前記エンドエフェクタそれぞれが、吸引ノズルを備えることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
第3の前記エンドエフェクタをさらに備え、それにより、前記ターレットの回転の一例において、前記第3のエンドエフェクタが、第3の前記コンポーネントを保持しておりかつ前記第3のコンポーネントの画像を捕捉する位置にあることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
コンポーネントを取り扱うための方法であって、
-支持組立体に支持された源基板を回収位置まで移動させるステップであって、前記支持組立体をターレット組立体の下方に位置付け、それにより、コンポーネントを前記源基板から回収するために、複数のエンドエフェクタのうちの前記エンドエフェクタを前記源基板のXYθ座標位置において前記コンポーネントの上方で垂直下方を向く方向に位置付ける、ステップと、
-前記源基板のXYθ座標位置に対応するコンポーネント解放位置までコンポーネント移送組立体上のコンポーネント移送媒体を移動させるステップであって、前記コンポーネント移送組立体が、前記源基板上の前記コンポーネントのデジタルマップ位置に対応して前記ターレット組立体の上方に配設され、前記コンポーネント移送媒体が、前記ターレット組立体の前記複数のエンドエフェクタから前記コンポーネントを受領するためのものであり、それにより、コンポーネントを前記エンドエフェクタから前記コンポーネント移送媒体へ解放させるために、前記複数のエンドエフェクタのうち前記エンドエフェクタが垂直上方を向く方向に位置付けられている、ステップと、
-水平軸回りに前記ターレット組立体のターレットを回転させるステップであって、前記エンドエフェクタが、前記ターレットに取り付けられかつ前記ターレットの周囲に配列されており、前記水平軸から径方向で揃えられている、ステップと、
-前記ターレットの回転中に、前記水平軸から径方向で揃えられた画像捕捉デバイスによって、前記エンドエフェクタによって保持された前記コンポーネントの画像を捕捉するステップと、
-前記ターレットの回転中に、前記エンドエフェクタを作動させて、継続的に、前記源基板から前記コンポーネントを取り、前記コンポーネント移送媒体に取った前記コンポーネントを配置するステップと、
-前記コンポーネントを前記コンポーネント移送媒体上に配置する前に、前記コンポーネント移送組立体を用いて、前記画像捕捉デバイスで捕捉された前記コンポーネントのXYθ座標位置の偏差を修正するまたは補償するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項9】
デジタルマップに含まれる前記コンポーネントそれぞれのXYθ座標が、前記源基板のあらかじめ決定したデータを参照することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ターレットの回転中に前記エンドエフェクタによって保持された前記コンポーネントの画像を捕捉するステップをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記位置ズレが、前記源基板のデジタルマップに対して算出され、
前記デジタルマップが、前記源基板に対する前記コンポーネントの場所及び欠陥のあるコンポーネントの場所を特定するためのものであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記コンポーネントのXYθ座標位置の偏差を修正するまたは補償するステップが、前記位置ズレを修正するために前記コンポーネント移送組立体を作動させるステップを備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記源基板のXYθ座標位置に対応するコンポーネント解放位置までコンポーネント移送組立体上のコンポーネント移送媒体を移動させるステップが、前記源基板の前記コンポーネントを前記エンドエフェクタに揃えるために前記支持組立体を作動させるステップを備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記ターレットと共に第1の前記エンドエフェクタ及び第2の前記エンドエフェクタを回転させるステップを備え、それにより、前記回転の一例において、
前記第1のエンドエフェクタが、第1の前記コンポーネントを前記コンポーネント移送媒体に垂直方向で配置するような位置にあり、
前記第2のエンドエフェクタが、第2の前記コンポーネントを前記源基板から垂直方向で取るような位置にあり、
前記エンドエフェクタそれぞれが、吸引ノズルを備えることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ターレット共に第3の前記エンドエフェクタを回転させるステップをさらに備え、それにより、前記回転の一例において、前記第3のエンドエフェクタが、第3の前記コンポーネントを保持しておりかつ前記第3のコンポーネントの画像を捕捉する位置にあることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記源基板が、半導体ウエハであり、前記コンポーネントが、半導体ダイであるかつ/または前記コンポーネント移送媒体がダイ接着フィルムであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【国際調査報告】