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特表2023-5088542つのスタッドを接続するためのクリップコネクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-06
(54)【発明の名称】2つのスタッドを接続するためのクリップコネクタ
(51)【国際特許分類】
   F16B 19/00 20060101AFI20230227BHJP
   F16B 5/06 20060101ALI20230227BHJP
   E04B 2/56 20060101ALI20230227BHJP
【FI】
F16B19/00 E
F16B5/06 Q
E04B2/56 652H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022537024
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(85)【翻訳文提出日】2022-06-16
(86)【国際出願番号】 EP2019000355
(87)【国際公開番号】W WO2021121536
(87)【国際公開日】2021-06-24
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510094539
【氏名又は名称】クナウフ ギプス カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ゲラルト フェザー
(72)【発明者】
【氏名】ゼバスティアン ゲーツ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ヘス
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル フィーバーン
【テーマコード(参考)】
2E002
3J001
3J036
【Fターム(参考)】
2E002FA02
2E002LA00
2E002LC01
3J001FA02
3J001GA01
3J001GB01
3J001HA02
3J001HA07
3J001JC02
3J001KA19
3J001KB04
3J036AA01
3J036BA01
3J036BA02
3J036CA06
3J036DB04
3J036EA06
(57)【要約】
本発明は、2つのスタッド(01、02)を相互に接続するためのクリップコネクタ(1)であって、クリップコネクタ(1)が、ヘッド部分(2)と、胴部分(3)であって、第1の端部セクション(31)および第2の端部セクション(32)を有し、第1の端部セクション(31)が、ヘッド部分(2)に配置されている胴部分(3)と、少なくとも1つの弾性部材(4)であって、胴部分(3)の第2の端部セクション(32)に配置されている少なくとも1つの弾性部材(4)の第1の端部(41)を有し、かつヘッド部分(2)の方を向いている少なくとも1つの弾性部材(4)の第2の端部(42)を有する少なくとも1つの弾性部材(4)と、を備え、クリップコネクタ(1)の取り付け状態において、スタッド(01、02)が、ヘッド部分(2)と少なくとも1つの弾性部材(4)の第2の端部(42)との間に配置されている、クリップコネクタ(1)に関する。本発明はまた、2つのスタッドを接続するための構造および方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのスタッド(01、02)を相互に接続するためのクリップコネクタ(1)であって、前記クリップコネクタ(1)が、ヘッド部分(2)と、胴部分(3)であって、第1の端部セクション(31)および第2の端部セクション(32)を有し、前記第1の端部セクション(31)が、前記ヘッド部分(2)に配置されている胴部分(3)と、少なくとも1つの弾性部材(4)であって、前記胴部分(3)の前記第2の端部セクション(32)に配置されている前記少なくとも1つの弾性部材(4)の第1の端部(41)を有し、かつ前記ヘッド部分(2)の方を向いている前記少なくとも1つの弾性部材(4)の第2の端部(42)を有する少なくとも1つの弾性部材(4)と、を備え、前記クリップコネクタ(1)の取り付け状態において、前記スタッド(01、02)が、前記ヘッド部分(2)と前記少なくとも1つの弾性部材(4)の前記第2の端部(42)との間に配置されている、クリップコネクタ(1)。
【請求項2】
前記スタッド(01、02)が、ベース部分(013、023)およびフランジ(011、012、021、022)を備える乾式壁スタッド、好ましくは穿孔(03)を有する乾式壁スタッド、より好ましくは、3cm~5cmの間、好ましくは3.5cm~4.5cmの間の長さ、および/または8.1mm~10.0mmの間、好ましくは8.3mm~9.7mmの間、より好ましくは8.7mm~9.3mmの間の幅を有する穿孔(03)を有する乾式壁スタッドである、請求項1に記載のクリップコネクタ(1)。
【請求項3】
前記胴部分(3)が、前記断面が前記第2の端部セクション(32)に向かって減少するようなテーパー形状である、請求項1または2に記載のクリップコネクタ(1)。
【請求項4】
前記第1の端部セクション(31)における前記胴部分(3)は、7mm~8.9mmの間、好ましくは7.9mm~8.8mmの間、より好ましくは8.1mm~8.7mmの間の厚さを有し、および/または前記少なくとも1つの弾性部材(4)の前記第2の端部(42)と前記ヘッド部分(2)との間の距離が、少なくとも前記ヘッド部分(2)と前記第2の端部(42)との間に配置された前記スタッド(01、02)の前記厚さであり、および/または前記少なくとも1つの弾性部材(4)の弾性が、前記クリップコネクタ(1)の前記胴部分(3)が穿孔(03)のサイズの開口部を通して押し込まれるときに破損することなく曲がるのに十分である、先行請求項のいずれか一項に記載のクリップコネクタ(1)。
【請求項5】
前記胴部分(3)および前記ヘッド部分(2)が、T字型に配置されている、先行請求項のいずれか一項に記載のクリップコネクタ(1)。
【請求項6】
前記ヘッド部分(2)が、直線状の断面、互いに対して角度をもって配置されている3つの隣接するセクションを有する断面、または湾曲が前記胴部分(3)側に曲げられた湾曲断面を有する、先行請求項のいずれか一項に記載のクリップコネクタ(1)。
【請求項7】
前記クリップコネクタ(1)が、プラスチック材料または金属材料を含み、好ましくはプラスチック材料を含み、より好ましくはプラスチック材料からなる、先行請求項のいずれか一項に記載のクリップコネクタ(1)。
【請求項8】
前記クリップコネクタ(1)が、2つの弾性部材(4)、好ましくは間に前記胴部分(3)が配置されている2つの弾性部材(4)を備える、先行請求項のいずれか一項に記載のクリップコネクタ(1)。
【請求項9】
それぞれの第2の端部(42)における前記2つの弾性部材(4)の距離が、9mm~20mmの間、好ましくは9.2mm~15mmの間であり、および/またはそれぞれの第2の端部(42)における前記2つの弾性部材(4)の距離が、前記第2の端部(42)よりも第1の端部(41)に近い前記弾性部材の任意の点における前記2つの弾性部材(4)の距離よりも大きい、請求項8に記載のクリップコネクタ(1)。
【請求項10】
穿孔(03)を有する第1のスタッド(01)と、穿孔(03)を有する第2のスタッド(02)と、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つのクリップコネクタ(1)と、を備える構造であって、前記少なくとも1つのクリップコネクタ(1)が、2つの少なくとも部分的に重なる穿孔(03)に配置されている、構造。
【請求項11】
穿孔(03)を有する前記第1のスタッド(01)および穿孔(03)を有する前記第2のスタッド(02)が、長手方向に部分的または完全に重なるように配置されている、請求項10に記載の構造。
【請求項12】
前記第1および第2のスタッド(01、02)が、ベース部分(013、023)およびフランジ(011、012、021、022)を備える、穿孔(03)を有する乾式壁スタッドであり、好ましくは、前記穿孔(03)が、3cm~5cmの間、好ましくは3.5cm~4.5cmの間の長さ、および/または8.1mm~10.0mmの間、好ましくは8.3mm~9.7mmの間、より好ましくは8.7mm~9.3mmの間の幅を有する、請求項10または11に記載の構造。
【請求項13】
請求項1~9のいずれか一項に記載のクリップコネクタ(1)をさらに備える、請求項10~12に記載の構造。
【請求項14】
請求項1~9のいずれか一項に記載の、穿孔(03)を有する少なくとも2つのスタッド(01、02)と、少なくとも2つのクリップコネクタ(1)と、を備えるキット。
【請求項15】
2つのスタッド(01、02)を、請求項1~9に記載の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つのクリップコネクタ(1)と接続する方法であって、前記クリップコネクタ(1)の前記少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの胴部分(3)が、さらなる工具なしで、実質的に互いの上に置かれた2つの乾式壁スタッド(01、02)の2つの穿孔(03)を通して押される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つのスタッドを互いに接続するためのクリップコネクタ、それぞれの独立請求項に従って2つのスタッドを接続するための構造および方法に関する。
【0002】
技術分野は、特に乾式壁構造のような内部または外部の建物構造に関連している。
【背景技術】
【0003】
そのような構造、天井または壁は、建築パネルを適用して閉じた表面を形成することができる安定したグリッド状の構造要素を形成するように、複数のスタッド(例えば、乾式壁スタッド、金属プロファイル、ランナ)を互いに接続することによって、形成することができる。天井または大きな壁の場合、厚い金属シートで作られた補強スタッドを使用することが知られており、これにより、機械的または静的な特性が改善された構造を提供することが許容される。
【0004】
特に、天井の場合、スタッドとして補強用スタッドを使用することで、広いスパンで強固な構造を形成することが許容される。従来の構造では、補強スタッドには、丸い穴または細長いくぼみなど、様々な形状の穿孔が設けられている。2つのスタッドを縦方向に重ねて接続することにより、天井などの構造物の可能な長さ(スパン)を長くすることが知られている。スタッドの接続は、通常はボルト、ナット、ワッシャを用いて、ねじ込み接続またはボルト接続を使用して実行される。これらの構造に関連する欠点は、2つのスタッドを互いに穿孔を用いて配置し、それぞれのナットとボルトを互いに接続するのに非常に時間がかかることである。別の欠点は、ナットとボルトの接続を締め付けるためにツールが必要になること、すなわち、乾式壁構造の施工には一般的ではないオープンエンドスパナまたはラチェットが必要になることに関連している。さらに、結果として、かつ加えて、これらの接続にはかなりの(筋肉)力が必要となる。
【0005】
例えば、可変床計画の場合に広く使用されている構造は、KNAUF CUBOという名前で市場において一般的に知られているルームインルームシステムである。このようなルームインルームシステムは、衛生モジュール、遮音ブース、会議室、監督室、または産業機械のカプセル化など、いくつかの用途のために作られている。巨大なルームインルーム構造では、穴あき補強プロファイルの使用が非常に一般的であり、広いスパンが必要である。ルームインルーム構造の場合、構造の施工に必要な時間、ならびに補強プロファイルをナットとボルトの技術で接続するために必要な工具に関する上述の欠点は、さらに重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、2つのスタッドを接続するためのクリップコネクタ、従来技術で明らかな欠点を克服するか、または少なくとも軽減する2つのスタッドを接続するための構造および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従来技術で知られている問題を克服するか、または少なくとも軽減するために、本発明は、2つのスタッドを接続するためのクリップコネクタ、それぞれの独立請求項に従って2つのスタッドを接続するための構造および方法を提供する。好ましい技術的態様は、従属請求項の主題を形成する。
【0008】
本発明は、2つのスタッドを互いに接続するためのクリップコネクタを備える。クリップコネクタは、ヘッド部分と、第1の端部セクションおよび第2の端部セクションを有する胴部分とを備える。第1の端部セクションは、ヘッド部分に位置する。少なくとも1つの弾性部材は、胴部分の第2の端部セクションに位置する少なくとも1つの弾性部材の第1の端部を有し、ヘッド部分の方を向いている少なくとも1つの弾性部材の第2の端部を有し、クリップコネクタの取り付け状態において、スタッドはヘッド部と少なくとも1つの弾性部材の第2の端部との間に配置されている。ヘッド部分と少なくとも1つの弾性部材の第2の端部との間にスタッドを配置することにより、安定した接続が達成される。安定した接続により、このタイプのコネクタクリップを使用して、補強スタッドをすばやく接続することが許容される。これは、ルームインルーム構造または広いスパンの天井において特に有利である。
【0009】
好ましい技術的態様によれば、スタッドは、ベース部分(ウェブとも呼ばれる)および(2つの)フランジを含む乾式壁スタッドである。スタッドは、1mm~3mmの間、好ましくは1.5~2.5mmの間の幅(厚さ)を有し、ウェブの幅が50mm、70mm、75mm、100mm、125mm、または150mmである金属薄板または金属層で作ることができる。乾式壁スタッドが穿孔を含むことが特に好ましい。穿孔は、3cm~5cmの間、好ましくは3.5cm~4.5cmの間の長さ、および/または8.1mm~10.0mmの間、好ましくは8.3mm~9.7mmの間、より好ましくは8.7mm~9.3mmの間の幅を有することができる。穿孔は、ベース部分および/またはフランジ、好ましくはベース部分にあり得る。
【0010】
有利なことに、胴部分はテーパー形状であり、その結果、断面は第2の端部セクションに向かって減少する。テーパー形状のサイズおよび形状は、第2の端部セクションの形状が穿孔に収まり、第1の端部セクションが小さくなり、胴を穿孔に押し込むときにガイドが提供されるように選択することができる。
【0011】
好ましくは、第1の端部セクションにおける胴部分は、7mm~8.9mmの間の厚さを有する。特に好ましいのは、7.9mm~8.8mmの間、より好ましくは8.1mm~8.7mmの間の範囲である。有利には、少なくとも1つの弾性部材の第2の端部とヘッド部分との間の距離は、少なくとも、ヘッド部分と第2の端部との間に配置されたスタッドの厚さである。好ましくは、少なくとも1つの弾性部材の弾性は、クリップコネクタの胴部分が穿孔のサイズの開口部を通して押されたときに、破損することなく曲がるのに十分である。
【0012】
別の有利な態様は、胴部分およびヘッド部分がT字形に配置されていることに関する。
【0013】
好ましくは、ヘッド部分は長方形の形状を有する。特に、ヘッド部分が真っ直ぐな断面であることが有利である。このタイプのクリップコネクタは、製造が簡単で安価であり、穿孔にクリップコネクタを押し込むときに、それほど大きな力を必要としない。有利なことに、ヘッド部分は、3つの隣接するセクションを備えた断面を有する。隣接するセクションは、同じ長さと厚さで、軸対称に配置することができる。3つの隣接するセクションは、クランプ効果を高めることを許容するために、互いに対して角度をつけるか、または湾曲を胴部分側に曲げた湾曲断面にして配置することができる。
【0014】
好ましくは、クリップコネクタは、プラスチック材料または金属材料を含み、より好ましくはプラスチック材料を含み、最も好ましくは、費用効果の高い大量生産を許容するプラスチック材料からなる。金属材料としては、例えば、ばね鋼は柔軟性があるため有利である。
【0015】
有利には、クリップコネクタは2つの弾性部材を備える。2つの弾性部材は、それらの間に胴部分を置いて配置することができる。好ましくは、弾性部材は、互いおよび/または胴部分に関して軸対称であり得る。
【0016】
別の好ましい態様は、それぞれの第2の端部における2つの弾性部材の距離が9mm~20mmの間であることに関する。特に好ましい距離は、9.2mm~15mmの間である。追加的または代替的に、それぞれの第2の端部における2つの弾性部材の距離は、第2の端部よりも第1の端部に近い弾性部材の任意の点における2つの弾性部材の距離よりも大きい。しかしながら、弾性部材が1つしかない実施形態では、弾性部材の第2の端部と胴部分との間の距離は、弾性部材の第1の端部に近い弾性部材の任意の点における弾性部材までの胴部分の距離よりも大きい。
【0017】
本発明は、さらなる態様によれば、穿孔を有する第1のスタッドと、穿孔を有する第2のスタッドと、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つのクリップコネクタと、を備える構造(乾式壁構造)を含む。少なくとも1つのクリップコネクタは、2つの少なくとも部分的に重なっている穿孔(通常、スタッドごとに1つの穿孔)内に配置される。スタッドは、ルームインルーム構造または天井内の補強スタッドであり得る。
【0018】
好ましくは、穿孔を有する第1のスタッドおよび穿孔を有する第2のスタッドは、それらが長手方向に部分的または完全に重なるように配置される。これにより、特にルームインルーム構造では、天井のような構造の全体(可能な)長さ(スパン)を長くすることが許容される。
【0019】
有利には、第1および第2のスタッドは、ベース部分およびフランジを備え、穿孔を有する乾式壁スタッドであり、好ましくは、穿孔は、3cm~5cmの間、好ましくは3.5cm~4.5cmの間の長さ、および/または8.1mm~10.0mm、好ましくは8.3mm~9.7mmの間、より好ましくは8.7mm~9.3mmの間の幅を有する。その寸法は、補強スタッドの一般的なものである。
【0020】
本明細書に記載のクリップコネクタは、この構造において特に有利である。
【0021】
本発明は、さらに別の態様によれば、本明細書に記載されるように、穿孔を有する少なくとも2つのスタッドおよび少なくとも2つのクリップコネクタを備えるキットを含む。利点は、天井の施工一式を1つのパックで購入できるため、どのネジ、ナット、ワッシャを購入するか考える必要がないことである。
【0022】
本発明は、さらに別の態様によれば、本明細書に記載されるように、2つのスタッドを少なくとも1つ(好ましくは少なくとも2つ)のクリップコネクタに接続するための方法を含む。クリップコネクタの少なくとも1つ(好ましくは少なくとも2つ)の胴部分は、さらなる工具を使用せずに、(実質的に)互いの上に置かれた2つの乾式壁スタッドの2つの穿孔を通して押し込まれる。
【0023】
以下の図面では、本発明は、例示的な実施形態に照らして例解される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】真っ直ぐなヘッド部分を有するクリップコネクタの透視図を示す。
図2a】湾曲したヘッド部分を有するクリップコネクタの側面図を示す。
図2b】3つの角度の付いたセクションを有するヘッド部分を有するクリップコネクタの側面図を示す。
図3a】クリップコネクタが第1の位置にある第1および第2のスタッドの構造を示す。
図3b】クリップコネクタが第2の位置にある第1および第2のスタッドの構造を示す。
図3c】クリップコネクタが第3の位置にある第1および第2のスタッドの構造を示す。
図4】クリップコネクタを挿入した第1および第2のスタッドの構造の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、真っ直ぐなヘッド部分2を有するクリップコネクタ1の斜視図を示している。
【0026】
クリップコネクタ1は、2つのスタッド(図示せず)を互いに接続するために使用され、複数のクリップコネクタ1をそのような接続のためにさらに使用することができる。
【0027】
クリップコネクタ1は、ヘッド部分2を備える。クリップコネクタ1の設置状態では、ヘッド部分2の下面はスタッドに接触しており、図3cを参照のこと。胴部分3は、ヘッド部分2とともに、好ましくは1つの材料で形成されている胴部分3の第1の端部セクション31によってヘッド部分2に接続されている。原則として、クリップコネクタ1は、プラスチック材料または金属材料を含み、より好ましくはプラスチック材料からなる。ヘッド部分2は、この例では、9.1mm~30mmの間の範囲の幅を有する。ヘッド部分2は、本例では長方形である。
【0028】
胴部分3は、2つの弾性部材4を有する第2の端部セクション32をさらに備える。各弾性部材4の第1の(下側)端部41は、胴部分3の(下側)第2の端部セクション32において、またはその近傍に配置されている。各弾性部材4の第2の端部42は、ヘッド部分2の方を向いている。
【0029】
クリップコネクタ1の取り付け状態(図3cを参照)では、スタッドは、各弾性部材4のヘッド部分2と第2の端部42との間に配置されている。胴部分3は、断面が第2の端部セクション32に向かって減少するように先細りの形状である。図示の例では、胴部分3は、第1の端部セクション31において、7mm~8.9mmの間(好ましくは7.9mm~8.8mmの間、より好ましくは8.1mm~8.7mmの間)の厚さを有する。追加的または代替的に、少なくとも1つの弾性部材4の第2の端部42とヘッド部分2との間の距離は、少なくとも、ヘッド部分と少なくとも1つの弾性部材4の第2の端部42との間に配置された(接続される)スタッドの厚さである(図3cを参照)。さらに追加的または代替的に、少なくとも1つの弾性部材4の弾性は、クリップコネクタ1の胴部分3が穿孔03のサイズの開口部(図3aを参照)を通して、または2つのスタッドの穿孔を通して押されたときに、破損することなく曲がるのに十分である。
【0030】
胴部分3とヘッド部分2は、T字型に配置されている。ヘッド部分2は、平らな下面20を有する真っ直ぐな断面を有する。
【0031】
クリップコネクタ1は2つの弾性部材4を備え、胴部分3がそれらの間にあり、互いに軸対称形状であるように配置されている。それぞれの第2の端部42における2つの弾性部材4の距離は、9mm~20mmの間(好ましくは、9.2mm~15mmの間)である。追加的または代替的に、それぞれの第2の端部42における2つの弾性部材4の距離は、第2の端部42よりも第1の端部41に近い弾性部材の任意の点での2つの弾性部材4の距離よりも大きい。
【0032】
クリップコネクタ1の2つのさらなる態様が、図2aおよび図2bに示されている。クリップコネクタ1は、互いに対して角度をもって配置されている3つの隣接するセクションを有するヘッド部分2の断面、または、湾曲が胴部分3側に曲げられた湾曲断面を有する。両方の技術的側面により、設置されたクリップコネクタ1のクランプ効果を高めることが許容され、結果として得られる構造が安定する。
【0033】
図3a、図3b、および図3cは、互いに(上に)配置された2つのスタッド01、02の穿孔03にクリップコネクタ1を挿入するための異なる状態を示すので、ともに説明する。挿入には、第1のスタッド01の1つの穿孔03および第2のスタッド02の1つの穿孔03が含まれる。
【0034】
図示される構造は、複数の穿孔03を有する第1のスタッド01および第2のスタッド02を備える。第1のスタッド01および第2のスタッド02は、ベース部分013および023の穿孔03が重なるように、ベース部分013、023を互いに(上に)配置されている。この図では、ベース部分ごとに穿孔03のうちの2つ(ベース部分013、023の左側と右側)を見ることができ、そのうちの1つ(左側)には、クリップコネクタ1の挿入が示されている。
【0035】
スタッド01、02は、ベース部分013、023およびフランジ011、012、021、022を備えるU字型の乾式壁スタッド(補強スタッド)である。穿孔03は、3cm~5cmの間の長さ(好ましくは、3.5cm~4.5cmの間、および/または8.1mm~10.0mmの間、好ましくは8.3mm~9.7mmの間、より好ましくは8.7mm~9.3mmの間)を有する。
【0036】
クリップコネクタ1は、胴部分3とともに穿孔03に挿入され、弾力性部材4は、クリップコネクタ1が穿孔03に押し込まれている間、胴部分3に向かって曲がっている。
【0037】
クリップコネクタ1の取り付け状態(図3c)では、スタッド01、02は、ヘッド部分2、すなわち、ヘッド部分2の下面20と両方の弾性部材4の第2の端部42との間に配置されている。スタッド01、02をヘッド部分2の下面20と弾性部材の第2の端部42との間に配置することにより、安定した接続が達成される。安定した接続により、このタイプのコネクタクリップ1を使用して、説明した方法で複数のクリップコネクタを配置することにより、補強スタッドをすばやく接続することが許容される。これは、ルームインルーム構造または広いスパンの天井において特に有利である。
【0038】
図4は、図3cの構成における下からの斜視図である。特に好ましいのは、スタッド01および02のベース部分013、023の上下の列に本発明のクリップコネクタを交互に取り付けることである。これにより、安定性が向上する。
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図3c
図4
【国際調査報告】