(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-06
(54)【発明の名称】ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム及び方法
(51)【国際特許分類】
H04N 5/91 20060101AFI20230227BHJP
H04N 5/92 20060101ALI20230227BHJP
H04N 21/234 20110101ALI20230227BHJP
H04N 21/84 20110101ALI20230227BHJP
H04N 5/222 20060101ALI20230227BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20230227BHJP
【FI】
H04N5/91
H04N5/92 010
H04N21/234
H04N21/84
H04N5/222
H04N5/232 300
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022538116
(86)(22)【出願日】2020-06-04
(85)【翻訳文提出日】2022-08-08
(86)【国際出願番号】 BR2020050200
(87)【国際公開番号】W WO2021119773
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】BR102019027509-0
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521440758
【氏名又は名称】グロボ コムニカサオン イ パーチシパソインス エスィ アー
【氏名又は名称原語表記】GLOBO COMUNICACAO E PARTICIPACOES S.A.
【住所又は居所原語表記】Rua Lopes Quintas, 303 Jardim Botanico, 22460-901 Rio de Janeiro, Brazil
(74)【代理人】
【識別番号】110003225
【氏名又は名称】弁理士法人豊栖特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルケス デ アルメイダ ヴァズ、フィリピ
(72)【発明者】
【氏名】ダ クルズ マチャド,ルイス フィリピ
(72)【発明者】
【氏名】フェレイラ ドス サントス,ロドリゴ
【テーマコード(参考)】
5C053
5C122
5C164
【Fターム(参考)】
5C053FA14
5C053GB06
5C053JA21
5C053LA01
5C053LA04
5C053LA06
5C053LA11
5C053LA14
5C122DA02
5C122EA42
5C122EA61
5C122FA18
5C122FJ12
5C122FJ15
5C122GA21
5C122GA34
5C122GC52
5C122HA04
5C164FA29
5C164GA05
5C164MB13P
5C164MB44S
5C164MC01S
5C164SA25S
5C164SA41S
5C164SB01P
5C164SB29S
(57)【要約】
【課題】
シーンの選択や、ファイナルカットの編集時間を短縮する。
【課題手段】本発明は、低解像度のビデオをビデオミキサに送信し、各シーンをリアルタイムにシークエンス化及び配列を行い、シークエンス化されたシーンを含むファイルを高解像度のビデオファイルと同期させ、高解像度のシークエンスをより短時間で生成可能な、無線カメラを用いてビデオを取得するシステムを提供する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、
ビデオ画像を取得する無線カメラと、
低解像度画像を受信しシークエンス計画を作成し、元の録画されたオリジナルビデオと同じタイムコードの撮影シークエンス化ファイルを形成するための編集テーブルとを備え、
選択されたシーンのリアルタイムなプレビューを可能にするよう、シーンのシークエンス化及び配列を含むファイル(PGM)を生成し、
ビデオファイルと音声ファイルとを結合するために、コンテンツ及び別媒体を収集するソフトウェアを実行し
ビデオシークエンスのシークエンス化及び配列を含む最終ファイルを生成することを特徴とするビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項2】
請求項1に記載のビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、前記無線カメラは任意の無線伝送路を用いることを特徴とするビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項3】
請求項1に記載のビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、前記編集テーブルは、録画したカメラのタイムコードと同期したタイムコードを用いて、各時刻においてどのカメラシークエンス化及びどのシーンが用いられようとしているかを示すシークエンス化されたメタデータを記録することによって、各撮影のシークエンス化及び順序付けを実行することを特徴とするビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項4】
請求項1に記載のビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、前記PGMはカメラカットシークエンスの情報及び配列を記録するよう機能することを特徴とするビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項5】
請求項1に記載のビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、前記ソフトウェアは、含まれているすべての前記メタデータのタイムコードを用いて、前記音声ファイルとビデオファイルとを結合することを特徴とするビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項6】
請求項1に記載のビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、前記編集テーブルは、シーンシークエンスを生成し、カットシークエンスのメタデータを前記カメラから前記収集サーバへと送信することを特徴とするビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項7】
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
無線ネットワークで制御される一以上のカメラを通じて画像を取得する工程と、
シーンシークエンスをリアルタイムにソートし、データベースに記録する工程と、
PGMシークエンスをレビューする工程と、
ビデオファイルと音声ファイルとを結合する工程と、
シーン配列シークエンスを含むファイルを生成する工程と、
収集バックアップからすべてのコンテンツを収集する工程と、
別媒体に取り込む工程と、
を含むことを特徴とするビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、画像の取得が、複数のカメラによって同時に行われることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法であって、カットシークエンスの順序付けは、リアルタイムに編集テーブルを通じて行われることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、画像は、最終編集解像度より低い解像度で、前記編集テーブルへと送信されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項7に記載の方法であって、PGMにおけるシーンシークエンスの同期は、録画スタジオ内のカメラのタイムコードと同期して生成されるメタデータに基づいて行われることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項7に記載の方法であって、PGMレビューでは、画像へのアクセス及びシーンシークエンスのレビューが可能であることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項7に記載の方法であって、ファイルの結合は、タイムコードを通じて、各シーンシークエンスと、それぞれの関連する音声ファイル及びビデオファイルを相互参照することによって実行されることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項7に記載の方法であって、シーンシークエンスの生成は、生成されたそれぞれのメタデータを含むファイルを通じて、メディア・アセット・マネジメント(MAM)へとエクスポートされることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項7に記載の方法であって、すべてのシーンシークエンス化情報及び録画履歴を含むレポートを生成する工程を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項7に記載の方法であって、収集によって、カメラで生成されるコンテンツと、シーンシークエンス化がすでに実行されたPGM信号と、が得られることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項7に記載の方法であって、異なるタイプのカメラからコンテンツをオペレータが収集可能にすることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なるカメラからのビデオ画像取得・カットシークエンスの配列の分野に関する。特に、無線ネットワーク上のカメラで生成されたカットシークエンスの順序と配列に関する。
【背景技術】
【0002】
現状では、、無線システムを備えるカメラの使用により、スタジオで録画されるビデオ画像は、カメラのメモリカードに一旦保存され、カメラの使用終了後にカードがスタジオへと持ち込まれ、そこでビデオ画像がダウンロードされ、編集者が最終版に含める望ましい画像を選択している。
【0003】
ここで各カメラショットの適切な順序付けを行わないと、最終編集者は映像ディレクタのすべての考えを知ることができないため、シーンシークエンスの配列すなわち並び替えは困難で時間のかかる作業となってしまう。
【0004】
米国特許第6134380号明細書には、被編集録画素材に関する所定の情報を表示する、編集リストに用いる編集すべき素材に関する一部もしくは全部の情報を、予め定めた色で表示する、又は情報に統合することで被編集録画素材が編集リストに用いられているか否かを判別可能な情報決定ツールを表示するディスプレイを備えたビデオ編集装置が記載されている。これによりオペレータは、それぞれの表示されている編集すべき素材に関係する情報の色や対応する判定情報に基づいて、編集対象の素材が編集リストに使用されているか否かを判別できる。
【0005】
また米国特許第7627823号明細書には、映像がタイムコードを有する場面又はシークエンスへと分割され、シークエンス化を整理するためにセマンティック(意味)評価として提供される情報を、それぞれの場面に追加する映像情報の編集方法及び編集デバイスが記載されている。各エンディングに必要とされる場面は、シーンシークエンス化に基づいて抽出される。抽出された場面ごとの最適シークエンスは、ディレクタによるカット編集に関するメタデータに基づいて選択され、元の録画であるオリジナルビデオの有用な部分だけを含めて自動的に抽出される。これにより、ディレクタが決めたシークエンスに従って、各カメラから関連部分だけを含むコード変換映像が自動的に配列される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願で開示するプロセスは、市場で一般に出回っている無線カメラで得た画像を低解像度でサーバに送信し、編集者が所望のシーンのショットをリアルタイムに選択し、適切な順序付け及び配列のマーキングを行い、最終版に含まれるようにこの画像の順序付けを送信可能とする。これにより、シーンの選択や、最終的なカットの作成における編集時間を大幅に短縮できる。
【0007】
さらに映像ディレクタは、低解像度画像からテンプレートを生成する。このテンプレートは、ビデオが音声と結合され、最終編集時に、ディレクタが選択した正しいシークエンスショットをプロセスの最後に記録する際にまとめるのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一般的なスタジオにおけるメディアストリームを示す図である。
【0009】
【
図2】本発明が提案するシステムを備えるスタジオのメディアストリームを示す図である。
【0010】
【
図3】一般的なスタジオにおける外部メディアストリームを示す図である。
【0011】
【
図4】本発明が提案するシステムを備えるスタジオの外部メディアストリームを示す図である。
【0012】
【
図5】本発明において用いられる無線シークエンス化ストリームによるモビリティを示す図である。
【0013】
【
図6】別媒体のフローを用いるモビリティを示す図である。
【0014】
【
図7】本システムの主な機能を含むフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ビデオキャプチャ及びシーン配列システムは、映像ディレクタがいる場所のビデオ編集テーブルへと低解像度画像を送信する無線カメラを使用する。
【0016】
映像ディレクタはカット編集を指示し、これによりシーンの配列及びシークエンス化を実行する。映像ディレクタが選択した特定のシーンの配列及びシークエンス化を含む情報は、記録されて、中央サーバに送信される。ソフトウェアは、映像ディレクタが送信した、所望のシーンを順序付けしたシークエンスを含む情報を、音声ファイルと結合する。このプロセスによって、映像ディレクタが行った各シーンの各カメラの収録順序を、最終編集者は正確に知ることができ、にビデオを収録直後、速やかにファイナライズすることができる。
【0017】
本システムは、カメラにケーブルを接続することなく、シーンの取得、配列並びにシークエンス化、及びコンテンツ・モニタリングを実現する。このプロセスは、例えば無線ネットワーク等の任意の伝送手段、無線周波を介するビデオ、音声及び制御コマンドの送信等のあらゆる放送手段によって完全に実行されるが、これらに限定するものでない。また、低解像度ファイルを無線で配信する他の方法を用いることもできる。
【0018】
このようにして、例えば芸術的品質で世界的に認められている主要な劇作や映画製作で広く用いられているような、異なるシーンを構成するシークエンスの記録にも利用できる可能性がある。
【0019】
本明細書において記載する通り、本システムは、コンテンツロガーツールとディレクターズデスク・カットロガーと遠隔カメラ制御を組み合わせた単一インタフェースのアプリケーション開発を提供する。
【0020】
本技術の課題は、無線技術を搭載したカメラを遠隔制御する新しい収集アプリケーションの開発と、カメラのすべてのコンテンツの収集を達成することである。また他の課題は、無線映像送信技術によるシークエンス計画のシークエンス化及び配列のソリューションを提供することである。
【0021】
PGMは、映像ディレクタに対して品質を下げたビデオをモニタ壁に表示させ、映像ディレクタが行ったカメラ間の切換と、カメラのシークエンス化及び配列を含むファイルである。そこから、ディレクタは、あるシークエンスに沿ってシーンの各カメラショットを選択する。
無線カメラ制御
【0022】
無線カメラ制御システム及び方法においては、本システムは、スタジオの無線ネットワーク上のすべての利用可能なカメラを識別し、接続を確立する。カメラの数は変更でき、最大で6台のカメラまで同時に接続できるが、これに限定するものでない。
【0023】
本システムは、スタジオ及びカメラのタイムコードと同期する。これにより、最終PGM合成には同期誤差が生じない。ロガー・オペレータは、カメラ・オペレータを必要とせず、シーンの録画開始(REC)、一時停止(STOP)といったカメラの完全な制御を行える。ロガー・オペレータは、カメラの例えば電池残量やメモリカード空き容量等のステータス情報を、同時に管理することができるが、これらに限定するものでない。カメラ・オペレータは、各カメラで録画されたすべてのショット・データ及びシーンを独立して制御できる。
シーンシークエンス化及び配列
【0024】
ロガー・オペレータが録画を開始すると、映像ディレクタはスタジオの別室から、編集テーブルを通じて、PGM上でショットのシークエンス化及び配列を実行することができる。無線カメラは、低解像度画像を、映像ディレクタがいる場所のモニタ画面壁に送信する。録画の間、シーンの中のどのシークエンスを用いるかを決定できる。
【0025】
さらにモビリティ・ソフトウェア・アプリケーションが編集テーブルに統合されており、各シーンのシークエンス化をリアルタイムでキャプチャしデータベースに保存する。システム・オペレータは、映像ディレクタの要求に応じていつでも、特定のカメラ又はすべてのカメラに対する本システムの使用を、有効化又は無効化できる。
【0026】
モビリティ・アプリケーションとの編集テーブルの通信は、例えば有線イーサネット、Wi-Fiネットワーク、無線周波、ブルートゥース等の接続オプションに加えて、例えばRS422プロトコルといったシリアル接続によって実行されるが、これに限定するものでない。本システムは、この接続の状態を通知したり、ロガー・オペレータに警告する機能を有するコントロールパネルを有する。
PGMにおけるシークエンス配列の同期
【0027】
録画したシーンごとに、本システムは、スタジオ・タイムコードと同期したシーンの配列メタデータを生成し、その結果、スタジオ内で録画を行っているカメラのデータを生成する。こうして、本システムによって、映像ディレクタが選択した各シーンのタイムコード・フレームを正確なものとして、選択されたカメラの各画像シークエンスが元の録画であるオリジナルビデオと完全に一致させ、映像ディレクタの精度を確実に反映できる。
【0028】
ファイルを参照するメタデータをエクスポートする最終ステップにおいて、XML形式とすることができるが、これに限定するものでない。本システムは、PGMにおいて順序付けられた各録画シーンの関連するビデオファイル及び音声ファイルのタイムコードを検証する。
【0029】
これにより、シーンデータを順序付けられていない高品質ビデオ及び音声と同期させるときに、各シーンは確実に、映像ディレクタが選択したシーンと完全に同期することになる。
PGMリアルタイム・レビュー
【0030】
本システムは、カメラから無線ネットワークを介して送信される低解像度、すなわち品質を下げてサイズを小さくしたビデオをビデオテープ(VT)機器に録画し、これを使用する。
【0031】
システム・オペレータは、いつでも、例えば映像ディレクタから要求されたときにレビューモードにアクセスでき、カメラ・カードからビデオを抽出しなくとも、先に録画されたシーンシークエンスをレビューすることができる。このレビュー・プロセスが可能であるのは、録画中にこのレビューを可能にする品質を下げたPGMビデオレコーダがあるからである。
【0032】
本システムは、例えば再生、停止、先送り、巻き戻し、次へ、前へ等のすべてのコマンドをオペレータに対して利用可能とするが、これらに限定するものでない。このようにして、オペレータは、ディレクタによってレビューが要求されたシーンシークエンスの特定箇所を素早く探し出すことができる。
ビデオファイルと音声ファイルとの結合
【0033】
本システムは、録画されたシーンシークエンスごとに、すべての必要なメタデータを生成し、各ビデオファイル及び音声ファイルのタイムコードとそれぞれのメタデータのタイムコードとを照合する。
【0034】
このステップにおいて、本システムは、各シーンシークエンスのメタデータをそれぞれの関連するビデオファイル及び音声ファイルと相互参照し、映像ディレクタから提供される、対応するシーンシークエンスを含む最終ビデオファイルを、カットがシークエンスで順序付けられずに録画されたビデオを編集者が受け取ることなく、生成する。
シーンシークエンス化及び配列によるXML生成
【0035】
録画終了後、オペレータは、これまでに生成されたすべてのメタデータをエクスポートすることができる。すなわち、例えばフラットファイルを生成するビデオトランスコーダ・システムやメディア・アセット・マネジメント(MAM)・ソリューションのために生成されるそれぞれのメタデータを含むXML形式で、本システムはすべてのファイルをエクスポートするが、これらに限定するものでない。
【0036】
テンプレートは各転送先に送信される。テンプレートはXML形式でもよく、またXML形式でなくともよく、それぞれの仕様を満たすものとできる。このようにして本システムは、各シーンシークエンスの配列シークエンスを含むフラットファイルと呼ばれるファイルを、例えばXML形式で生成するが、これに限定するものでない。フラットファイル用のファイルをXML形式で生成することは、本発明の特徴である。
収集レポートの生成
【0037】
XML形式(これに限定するものではない)のファイルのエクスポートが終わると、オペレータは、その日に行われたすべての制作情報及び録画の履歴を含むレポートを生成することができる。
【0038】
また本システムは、現時点までの録画履歴を含む部分的なレポートを生成することもできる。また、ビデオのどの部分が取り込まれて「フラットファイル」が生成されたかを、他の要素と比較することもできる。このレポートでは、何らかの理由でエクスポートされなかったビデオファイル及び音声ファイルを特定することができる。このようにして、個人又はグループでそのファイルを処理することができる。
すべてのコンテンツの収集
【0039】
コンテンツを収集することで、カメラで撮影したすべてのコンテンツ、及び録画の際に映像ディレクタが決めたシーンシークエンスを含む作成済みPGMを編集することが可能となる。利用可能なコンテンツはすべて高解像度であり、映像編集者は、PGMをレビューし、必要に応じていつでも他のカメラのコンテンツを用いて調整することができる。
【0040】
また本システムは、すべてのコンテンツを手動でバックアップ可能な「収集バックアップ」と呼ばれるモジュールを備えており、これにより確実にコンテンツを保護し、利用可能な状態を保証できる。
別媒体
【0041】
本システムは、オペレータが外部チームの要求に応じて異なるタイプのカメラからコンテンツを取り込むための「別媒体(Midias Avulsas)」と呼ばれるモジュールを備える。
【0042】
また本システムは、様々な種類や型番のカメラで得たビデオファイル及びそれぞれのメタデータを、識別して認識することができる。
【0043】
プロセス終了後、本システムは、収集した各メディアのそれぞれのメタデータを含むファイルを生成する。このメタデータを、例えばXMLのような互換性のある形式を利用できるが、これに限定するものではない。
【0044】
このように本プロセスは、まず無線ネットワークを介して低解像度ビデオを編集テーブルに送信可能なカメラを用いて画像を録画する。次に編集テーブルは、リアルタイム録画においてシーンのシークエンス化を実行する。この時点で、ビデオは、映像ディレクタの視点に基づいて順序付けられる。そして、シーンのシークエンスを含むファイルがサーバに送信され、そこでカメラから受信したファイルは、順序付けられたシーンの音声ファイル及びメタデータとともに統合される。
【0045】
また、すべての高解像度ビデオコンテンツのダウンロードを、その時間内に、すでに順序付けられた(特定のシーンを含む)ビデオの表示を妨げることなく行うことができる。
【0046】
このプロセスによって、短時間でビデオを録画でき、編集でき、高解像度でダウンロードでき、映像ディレクタが行ったシーンの正しいシークエンスに合わせて表示可能な状態とできる。
【0047】
このようにして、本システムによって、シーンの選択の最適化を行え、さらには全体のロバスト性を維持しながらリソースの最適化を行うことができる。
【0048】
以上、本発明の企図及び新規な概念の範囲から逸脱することなく種々の変形及び変更を行うことができる。例示した特定の実施態様は、そのように限定する意図でなく、そのような限定があると推論されるべきでないことは理解されよう。本開示は、そのようなあらゆる変形を含むことを意図しており、それらは本発明の範囲内にある。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、
ビデオ画像を取得する無線カメラと、
編集テーブルと
、
選択されたシーンをリアルタイム
にプレビュー可能
な、シーンのシークエンス化及び配列を含
んで生成されるファイル(PGM)
と、
ビデオファイルと音声ファイルとを結合するため
のソフトウェアであって、コンテンツ及び別媒体を収集する
よう実行されるソフトウェア
と、
ビデオシークエンスのシークエンス化及び配列を含む
よう生成される最終ファイル
と、
を備えるビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム
であって、
前記編集テーブルは、ディレクタの各操作を取得するソフトウェアと統合され、前記ソフトウェアは、前記無線カメラで撮影されたオリジナルビデオと同じタイムコードでメタデータのシークエンス化ファイルを生成し、
前記メタデータを、前記無線カメラで撮影されたオリジナルビデオのファイルと結合することで、ディレクタの操作に基づき前記無線カメラのシークエンス化及び配列を含む新しいファイル(PGM)が生成されるビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項2】
請求項1に記載のビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、
前記無線カメラは任意の無線伝送路を用い
るビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項3】
請求項1に記載のビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、
前記編集テーブルは、記録した
無線カメラのタイムコードと同期したタイムコードを用いて、各時刻においてどのカメラシークエンス化及びどのシーンが用いられようとしているかを示すシークエンス化されたメタデータを記録することによって、各撮影のシークエンス化及び順序付けを実行す
るビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項4】
請求項1に記載のビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、
前記PGMはカメラカットシークエンスの情報及び配列を記録するよう機能す
るビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項5】
請求項1に記載のビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、
前記ソフトウェアは、含まれているすべての前記メタデータのタイムコードを用いて、前記音声ファイルとビデオファイルとを結合す
るビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項6】
請求項1に記載のビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システムであって、
前記編集テーブルは、シーンシークエンスを生成し、カットシークエンスのメタデータを前記
無線カメラから収集サーバへと送信す
るビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列システム。
【請求項7】
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
無線ネットワークで制御される一以上のカメラを通じて画像を取得する工程と、
シークエンス化されたディレクタの操作を取得する工程と、
シーンシークエンスをリアルタイムにソートし、データベースに記録する工程と、
PGMシークエンスをレビューする工程と、
ビデオファイルと音声ファイルとを結合する工程と、
シーン配列シークエンスを含むファイルを生成する工程と、
収集バックアップからすべてのコンテンツを収集する工程と、
別媒体に取り込む工程と、
を含
むビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法
であって、
前記シークエンス化されたディレクタの操作を取得する工程が、メタデータをリアルタイムに生成する編集テーブルに統合されたシステムを通じて行われるビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項8】
請求項7に記載の
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
画像の取得が、複数のカメラによって同時に行われる
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項9】
請求項7に記載の
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
カットシークエンスの順序付けは、リアルタイムに編集テーブルを通じて行われる
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項10】
請求項9に記載の
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
画像は、最終編集解像度より低い解像度で、前記編集テーブルへと送信される
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項11】
請求項7に記載の
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
PGMにおけるシーンシークエンスの同期は、録画スタジオ内のカメラのタイムコードと同期して生成されるメタデータに基づいて行われる
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項12】
請求項7に記載の
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
PGMレビューでは、画像へのアクセス及びシーンシークエンスのレビューが可能である
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項13】
請求項7に記載の
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
ファイルの結合は、タイムコードを通じて、各シーンシークエンスと、それぞれの関連する音声ファイル及びビデオファイルを相互参照することによって実行される
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項14】
請求項7に記載の
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
シーンシークエンスの生成は、生成されたそれぞれのメタデータを含むファイルを通じて、メディア・アセット・マネジメント(MAM)へとエクスポートされる
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項15】
請求項7に記載の
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
すべてのシーンシークエンス化情報及び記録履歴を含むレポートを生成する工程を含む
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項16】
請求項7に記載の
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
収集によって、カメラで生成されるコンテンツと、シーンシークエンス化がすでに実行されたPGM信号と、が得られる
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【請求項17】
請求項7に記載の
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法であって、
異なるタイプのカメラからコンテンツをオペレータが収集可能にする
ビデオキャプチャ・シーンシークエンス配列方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なるカメラからのビデオ画像取得・カットシークエンスの配列の分野に関する。特に、無線ネットワーク上のカメラで生成されたカットシークエンスの順序と配列に関する。
【背景技術】
【0002】
現状では、、無線システムを備えるカメラの使用により、スタジオで録画されるビデオ画像は、カメラのメモリカードに一旦保存され、カメラの使用終了後にカードがスタジオへと持ち込まれ、そこでビデオ画像がダウンロードされ、編集者が最終版に含める望ましい画像を選択している。
【0003】
ここで各カメラショットの適切な順序付けを行わないと、最終編集者は映像ディレクタのすべての考えを知ることができないため、シーンシークエンスの配列すなわち並び替えは困難で時間のかかる作業となってしまう。
【0004】
米国特許第6134380号明細書(特許文献1)には、被編集録画素材に関する所定の情報を表示する、編集リストに用いる編集すべき素材に関する一部もしくは全部の情報を、予め定めた色で表示する、又は情報に統合することで被編集録画素材が編集リストに用いられているか否かを判別可能な情報決定ツールを表示するディスプレイを備えたビデオ編集装置が記載されている。これによりオペレータは、それぞれの表示されている編集すべき素材に関係する情報の色や対応する判定情報に基づいて、編集対象の素材が編集リストに使用されているか否かを判別できる。
【0005】
また米国特許第7627823号明細書(特許文献2)には、映像がタイムコードを有する場面又はシークエンスへと分割され、シークエンス化を整理するためにセマンティック(意味)評価として提供される情報を、それぞれの場面に追加する映像情報の編集方法及び編集デバイスが記載されている。各エンディングに必要とされる場面は、シーンシークエンス化に基づいて抽出される。抽出された場面ごとの最適シークエンスは、ディレクタによるカット編集に関するメタデータに基づいて選択され、元の録画であるオリジナルビデオの有用な部分だけを含めて自動的に抽出される。これにより、ディレクタが決めたシークエンスに従って、各カメラから関連部分だけを含むコード変換映像が自動的に配列される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6134380号明細書
【特許文献2】米国特許第7627823号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願で開示するプロセスは、市場で一般に出回っている無線カメラで得た画像を低解像度でサーバに送信し、編集者が所望のシーンのショットをリアルタイムに選択し、適切な順序付け及び配列のマーキングを行い、最終版に含まれるようにこの画像の順序付けを送信可能とする。これにより、シーンの選択や、最終的なカットの作成における編集時間を大幅に短縮できる。
【0008】
さらに映像ディレクタは、低解像度画像からテンプレートを生成する。このテンプレートは、ビデオが音声と結合され、最終編集時に、ディレクタが選択した正しいシークエンスショットをプロセスの最後に記録する際にまとめるのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一般的なスタジオにおけるメディアストリームを示す図である。
【
図2】本発明が提案するシステムを備えるスタジオのメディアストリームを示す図である。
【
図3】一般的なスタジオにおける外部メディアストリームを示す図である。
【
図4】本発明が提案するシステムを備えるスタジオの外部メディアストリームを示す図である。
【
図5】本発明において用いられる無線シークエンス化ストリームによるモビリティを示す図である。
【
図6】別媒体のフローを用いるモビリティを示す図である。
【
図7】本システムの主な機能を含むフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ビデオキャプチャ及びシーン配列システムは、映像ディレクタがいる場所のビデオ編集テーブルへと低解像度画像を送信する無線カメラを使用する。
【0011】
映像ディレクタはカット編集を指示し、これによりシーンの配列及びシークエンス化を実行する。映像ディレクタが選択した特定のシーンの配列及びシークエンス化を含む情報は、記録されて、中央サーバに送信される。ソフトウェアは、映像ディレクタが送信した、所望のシーンを順序付けしたシークエンスを含む情報を、音声ファイルと結合する。このプロセスによって、映像ディレクタが行った各シーンの各カメラの収録順序を、最終編集者は正確に知ることができ、にビデオを収録直後、速やかにファイナライズすることができる。
【0012】
本システムは、カメラにケーブルを接続することなく、シーンの取得、配列並びにシークエンス化、及びコンテンツ・モニタリングを実現する。このプロセスは、例えば無線ネットワーク等の任意の伝送手段、無線周波を介するビデオ、音声及び制御コマンドの送信等のあらゆる放送手段によって完全に実行されるが、これらに限定するものでない。また、低解像度ファイルを無線で配信する他の方法を用いることもできる。
【0013】
このようにして、例えば芸術的品質で世界的に認められている主要な劇作や映画製作で広く用いられているような、異なるシーンを構成するシークエンスの記録にも利用できる可能性がある。
【0014】
本明細書において記載する通り、本システムは、コンテンツロガーツールとディレクターズデスク・カットロガーと遠隔カメラ制御を組み合わせた単一インタフェースのアプリケーション開発を提供する。
【0015】
本技術の課題は、無線技術を搭載したカメラを遠隔制御する新しい収集アプリケーションの開発と、カメラのすべてのコンテンツの収集を達成することである。また他の課題は、無線映像送信技術によるシークエンス計画のシークエンス化及び配列のソリューションを提供することである。
【0016】
PGMは、映像ディレクタに対して品質を下げたビデオをモニタ壁に表示させ、映像ディレクタが行ったカメラ間の切換と、カメラのシークエンス化及び配列を含むファイルである。そこから、ディレクタは、あるシークエンスに沿ってシーンの各カメラショットを選択する。
(無線カメラ制御)
【0017】
無線カメラ制御システム及び方法においては、本システムは、スタジオの無線ネットワーク上のすべての利用可能なカメラを識別し、接続を確立する。カメラの数は変更でき、最大で6台のカメラまで同時に接続できるが、これに限定するものでない。
【0018】
本システムは、スタジオ及びカメラのタイムコードと同期する。これにより、最終PGM合成には同期誤差が生じない。ロガー・オペレータは、カメラ・オペレータを必要とせず、シーンの録画開始(REC)、一時停止(STOP)といったカメラの完全な制御を行える。ロガー・オペレータは、カメラの例えば電池残量やメモリカード空き容量等のステータス情報を、同時に管理することができるが、これらに限定するものでない。カメラ・オペレータは、各カメラで録画されたすべてのショット・データ及びシーンを独立して制御できる。
(シーンシークエンス化及び配列)
【0019】
ロガー・オペレータが録画を開始すると、映像ディレクタはスタジオの別室から、編集テーブルを通じて、PGM上でショットのシークエンス化及び配列を実行することができる。無線カメラは、低解像度画像を、映像ディレクタがいる場所のモニタ画面壁に送信する。録画の間、シーンの中のどのシークエンスを用いるかを決定できる。
【0020】
さらにモビリティ・ソフトウェア・アプリケーションが編集テーブルに統合されており、各シーンのシークエンス化をリアルタイムでキャプチャしデータベースに保存する。システム・オペレータは、映像ディレクタの要求に応じていつでも、特定のカメラ又はすべてのカメラに対する本システムの使用を、有効化又は無効化できる。
【0021】
モビリティ・アプリケーションとの編集テーブルの通信は、例えば有線イーサネット(登録商標)、Wi-Fiネットワーク、無線周波、ブルートゥース(登録商標)等の接続オプションに加えて、例えばRS422プロトコルといったシリアル接続によって実行されるが、これに限定するものでない。本システムは、この接続の状態を通知したり、ロガー・オペレータに警告する機能を有するコントロールパネルを有する。
(PGMにおけるシークエンス配列の同期)
【0022】
録画したシーンごとに、本システムは、スタジオ・タイムコードと同期したシーンの配列メタデータを生成し、その結果、スタジオ内で録画を行っているカメラのデータを生成する。こうして、本システムによって、映像ディレクタが選択した各シーンのタイムコード・フレームを正確なものとして、選択されたカメラの各画像シークエンスが元の録画であるオリジナルビデオと完全に一致させ、映像ディレクタの精度を確実に反映できる。
【0023】
ファイルを参照するメタデータをエクスポートする最終ステップにおいて、XML形式とすることができるが、これに限定するものでない。本システムは、PGMにおいて順序付けられた各録画シーンの関連するビデオファイル及び音声ファイルのタイムコードを検証する。
【0024】
これにより、シーンデータを順序付けられていない高品質ビデオ及び音声と同期させるときに、各シーンは確実に、映像ディレクタが選択したシーンと完全に同期することになる。
(PGMリアルタイム・レビュー)
【0025】
本システムは、カメラから無線ネットワークを介して送信される低解像度、すなわち品質を下げてサイズを小さくしたビデオをビデオテープ(VT)機器に録画し、これを使用する。
【0026】
システム・オペレータは、いつでも、例えば映像ディレクタから要求されたときにレビューモードにアクセスでき、カメラ・カードからビデオを抽出しなくとも、先に録画されたシーンシークエンスをレビューすることができる。このレビュー・プロセスが可能であるのは、録画中にこのレビューを可能にする品質を下げたPGMビデオレコーダがあるからである。
【0027】
本システムは、例えば再生、停止、先送り、巻き戻し、次へ、前へ等のすべてのコマンドをオペレータに対して利用可能とするが、これらに限定するものでない。このようにして、オペレータは、ディレクタによってレビューが要求されたシーンシークエンスの特定箇所を素早く探し出すことができる。
(ビデオファイルと音声ファイルとの結合)
【0028】
本システムは、録画されたシーンシークエンスごとに、すべての必要なメタデータを生成し、各ビデオファイル及び音声ファイルのタイムコードとそれぞれのメタデータのタイムコードとを照合する。
【0029】
このステップにおいて、本システムは、各シーンシークエンスのメタデータをそれぞれの関連するビデオファイル及び音声ファイルと相互参照し、映像ディレクタから提供される、対応するシーンシークエンスを含む最終ビデオファイルを、カットがシークエンスで順序付けられずに録画されたビデオを編集者が受け取ることなく、生成する。
(シーンシークエンス化及び配列によるXML生成)
【0030】
録画終了後、オペレータは、これまでに生成されたすべてのメタデータをエクスポートすることができる。すなわち、例えばフラットファイルを生成するビデオトランスコーダ・システムやメディア・アセット・マネジメント(MAM)・ソリューションのために生成されるそれぞれのメタデータを含むXML形式で、本システムはすべてのファイルをエクスポートするが、これらに限定するものでない。
【0031】
テンプレートは各転送先に送信される。テンプレートはXML形式でもよく、またXML形式でなくともよく、それぞれの仕様を満たすものとできる。このようにして本システムは、各シーンシークエンスの配列シークエンスを含むフラットファイルと呼ばれるファイルを、例えばXML形式で生成するが、これに限定するものでない。フラットファイル用のファイルをXML形式で生成することは、本発明の特徴である。
(収集レポートの生成)
【0032】
XML形式(これに限定するものではない)のファイルのエクスポートが終わると、オペレータは、その日に行われたすべての制作情報及び録画の履歴を含むレポートを生成することができる。
【0033】
また本システムは、現時点までの録画履歴を含む部分的なレポートを生成することもできる。また、ビデオのどの部分が取り込まれて「フラットファイル」が生成されたかを、他の要素と比較することもできる。このレポートでは、何らかの理由でエクスポートされなかったビデオファイル及び音声ファイルを特定することができる。このようにして、個人又はグループでそのファイルを処理することができる。
(すべてのコンテンツの収集)
【0034】
コンテンツを収集することで、カメラで撮影したすべてのコンテンツ、及び録画の際に映像ディレクタが決めたシーンシークエンスを含む作成済みPGMを編集することが可能となる。利用可能なコンテンツはすべて高解像度であり、映像編集者は、PGMをレビューし、必要に応じていつでも他のカメラのコンテンツを用いて調整することができる。
【0035】
また本システムは、すべてのコンテンツを手動でバックアップ可能な「収集バックアップ」と呼ばれるモジュールを備えており、これにより確実にコンテンツを保護し、利用可能な状態を保証できる。
別媒体
【0036】
本システムは、オペレータが外部チームの要求に応じて異なるタイプのカメラからコンテンツを取り込むための「別媒体(Midias Avulsas)」と呼ばれるモジュールを備える。
【0037】
また本システムは、様々な種類や型番のカメラで得たビデオファイル及びそれぞれのメタデータを、識別して認識することができる。
【0038】
プロセス終了後、本システムは、収集した各メディアのそれぞれのメタデータを含むファイルを生成する。このメタデータを、例えばXMLのような互換性のある形式を利用できるが、これに限定するものではない。
【0039】
このように本プロセスは、まず無線ネットワークを介して低解像度ビデオを編集テーブルに送信可能なカメラを用いて画像を録画する。次に編集テーブルは、リアルタイム録画においてシーンのシークエンス化を実行する。この時点で、ビデオは、映像ディレクタの視点に基づいて順序付けられる。そして、シーンのシークエンスを含むファイルがサーバに送信され、そこでカメラから受信したファイルは、順序付けられたシーンの音声ファイル及びメタデータとともに統合される。
【0040】
また、すべての高解像度ビデオコンテンツのダウンロードを、その時間内に、すでに順序付けられた(特定のシーンを含む)ビデオの表示を妨げることなく行うことができる。
【0041】
このプロセスによって、短時間でビデオを録画でき、編集でき、高解像度でダウンロードでき、映像ディレクタが行ったシーンの正しいシークエンスに合わせて表示可能な状態とできる。
【0042】
このようにして、本システムによって、シーンの選択の最適化を行え、さらには全体のロバスト性を維持しながらリソースの最適化を行うことができる。
【0043】
以上、本発明の企図及び新規な概念の範囲から逸脱することなく種々の変形及び変更を行うことができる。例示した特定の実施態様は、そのように限定する意図でなく、そのような限定があると推論されるべきでないことは理解されよう。本開示は、そのようなあらゆる変形を含むことを意図しており、それらは本発明の範囲内にある。
【国際調査報告】