(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-06
(54)【発明の名称】治療計画データを管理する方法及びシステム、並びにデータ交換装置
(51)【国際特許分類】
G16H 10/60 20180101AFI20230227BHJP
【FI】
G16H10/60
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542105
(86)(22)【出願日】2020-12-04
(85)【翻訳文提出日】2022-07-08
(86)【国際出願番号】 CN2020133830
(87)【国際公開番号】W WO2021164372
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】202010097538.4
(32)【優先日】2020-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520417207
【氏名又は名称】中硼(厦▲門▼)医▲療▼器械有限公司
【氏名又は名称原語表記】Neuboron Therapy System Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.2060 Wengjiao West Road, Haicang District Xiamen, Fujian Provance, 361026 P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼筱
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA23
(57)【要約】
本発明は、治療計画データを管理する方法及びシステム、並びにデータ交換装置を提供する。該治療計画データを管理する方法は、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信するステップと、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送するステップとを含み、それにより治療計画装置と治療制御装置との間のデータ交換をタイムリーに行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信するステップと、
第2の通信プロトコルを介して前記第1の治療計画データを治療制御装置に伝送するステップとを含むことを特徴とする、治療計画データを管理する方法。
【請求項2】
前記第1の治療計画データを記憶するステップと、
前記第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することにより、前記治療制御装置が前記第2の治療計画データを識別するステップとをさらに含み、
前記第2の通信プロトコルを介して前記第1の治療計画データを治療制御装置に伝送するステップは、
前記第2の通信プロトコルを介して前記第2の治療計画データを前記治療制御装置に伝送するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記治療制御装置から送信された命令を受信するステップと、
前記命令に基づいて、前記第1の治療計画データを呼び出すステップとをさらに含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の通信プロトコルと前記第2の通信プロトコルとは、同じであるか、又は異なることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の通信プロトコル又は前記第2の通信プロトコルは、インターネットプロトコルIPに基づく通信プロトコルであり、前記インターネットプロトコルIPに基づく通信プロトコルは、伝送制御プロトコルTCP/インターネットプロトコルIPを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の通信プロトコルは、ハイパーテキスト転送プロトコルHTTP、ハイパーテキスト転送プロトコルセキュアHTTPS、ファイル転送プロトコルFTP、セキュアシェルSSHプロトコルのうちのいずれか1つを含み、前記第2の通信プロトコルは、前記ハイパーテキスト転送プロトコルHTTP、前記ハイパーテキスト転送プロトコルセキュアHTTPS、前記ファイル転送プロトコルFTP又は前記セキュアシェルSSHプロトコルのうちのいずれか1つを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信する受信モジュールと、
第2の通信プロトコルを介して前記第1の治療計画データを治療制御装置に伝送する伝送モジュールとを含むことを特徴とする、データ交換装置。
【請求項8】
前記第1の治療計画データを記憶するデータベースモジュールをさらに含み、
前記受信モジュールは、さらに、前記第1の治療計画データを前記データベースモジュールに送信し、前記伝送モジュールは、さらに、前記データベースモジュールから前記第1の治療計画データを呼び出すことを特徴とする、請求項7に記載のデータ交換装置。
【請求項9】
前記第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することにより、前記治療制御装置が前記第2の治療計画データを識別するデータ変換モジュールをさらに含み、
前記伝送モジュールは、さらに、前記第2の通信プロトコルを介して前記第2の治療計画データを前記治療制御装置に伝送することを特徴とする、請求項7又は8に記載のデータ交換装置。
【請求項10】
第1の治療計画データを生成する治療計画装置と、
前記第1の治療計画データに基づいて、治療を制御する治療制御装置と、
前記治療計画装置と前記治療制御装置との間に位置し、第1の通信プロトコルを介して前記治療計画装置から伝送された前記第1の治療計画データを受信し、かつ第2の通信プロトコルを介して前記第1の治療計画データを前記治療制御装置に伝送するデータ交換装置とを含むことを特徴とする、治療計画データを管理するシステム。
【請求項11】
前記治療計画装置は、医用画像取得モジュール、治療計画作成モジュール、データ生成モジュール、及びデータ出力モジュールを含み、
前記医用画像取得モジュールは、医用画像を取得し、前記治療計画作成モジュールは、前記医用画像に基づいて、治療計画を作成し、前記データ生成モジュールは、前記治療計画に基づいて、前記第1の治療計画データを生成し、前記データ出力モジュールは、前記第1の通信プロトコルを介して前記第1の治療計画データを前記データ交換装置内の受信モジュールに伝送することを特徴とする、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記治療制御装置は、命令出力モジュール、データ取得モジュール、及び治療実施モジュールを含み、
前記命令出力モジュールは、前記第2の通信プロトコルを介して前記命令を前記データ交換装置内の伝送モジュールに送信し、前記データ取得モジュールは、前記第2の通信プロトコルを介して前記データ交換装置内の前記伝送モジュールが前記命令に基づいて伝送した前記第1の治療計画データを取得し、前記治療実施モジュールは、前記第1の治療計画データに基づいて治療を制御することを特徴とする、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記データ交換装置は、受信モジュール及び伝送モジュールを含み、
前記受信モジュールは、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信し、前記伝送モジュールは、第2の通信プロトコルを介して前記第1の治療計画データを治療制御装置に伝送することを特徴とする、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記データ交換装置は、前記第1の治療計画データを記憶するデータベースモジュールをさらに含み、
前記受信モジュールは、さらに、前記第1の治療計画データを前記データベースモジュールに送信し、前記伝送モジュールは、さらに、前記データベースモジュールから前記第1の治療計画データを呼び出すことを特徴とする、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記データ交換装置は、前記第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することにより、前記治療制御装置が前記第2の治療計画データを識別するデータ変換モジュールをさらに含み、
前記伝送モジュールは、さらに、前記第2の通信プロトコルを介して前記第2の治療計画データを前記治療制御装置に伝送することを特徴とする、請求項13又は14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療計画データ管理の技術分野に関し、具体的には、治療計画データを管理する方法及びシステム、並びにデータ交換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の治療計画装置と治療制御装置は、2つの独立した装置であり、異なるユーザにより操作され、異なる権限が設定されている。治療計画装置と治療制御装置がデータを直接交換する場合、両者ともユーザが直接操作するシステムであるため、悪意のあるデータ改竄、電源障害、ネットワーク障害などの外部要因の影響を受けることで、治療計画装置と治療制御装置が同時にオンラインできないことが生じる可能性があり、それにより治療制御装置が治療計画装置からデータをタイムリーに取得することができない。また、治療計画装置と治療制御装置は、両方とも成熟したシステムであり、この2つの成熟したシステム間の互換性が低く、両者がデータ交換を直接行う場合に、効率が低く、メンテナンス性が低く、システムの冗長性が低いなどの問題が生じる。
【発明の概要】
【0003】
上記技術的課題を解決するために、本発明の実施例は、治療計画データを管理する方法及びシステム、並びにデータ交換装置を提供し、治療計画装置と治療制御装置との間のデータ交換をタイムリーに行うことを実現することができる。
【0004】
本発明の実施例の第1の態様では、本発明の実施例に係る治療計画データを管理する方法は、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信するステップと、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送するステップとを含む。
【0005】
本発明の一実施例では、上記方法は、第1の治療計画データを記憶するステップと、第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することにより、治療制御装置が第2の治療計画データを識別するステップとをさらに含み、上記第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送するステップは、第2の通信プロトコルを介して第2の治療計画データを治療制御装置に伝送するステップを含む。
【0006】
本発明の一実施例では、上記方法は、治療制御装置から送信された命令を受信するステップと、命令に基づいて、第1の治療計画データを呼び出すステップとをさらに含む。
【0007】
本発明の一実施例では、第1の通信プロトコルと第2の通信プロトコルとは、同じであるか、又は異なる。
【0008】
本発明の一実施例では、第1の通信プロトコル又は第2の通信プロトコルは、インターネットプロトコルIPに基づく通信プロトコルであり、さらに、インターネットプロトコルIPに基づく通信プロトコルは、伝送制御プロトコルTCP/インターネットプロトコルIPを含む。
【0009】
本発明の一実施例では、第1の通信プロトコルは、ハイパーテキスト転送プロトコルHTTP、ハイパーテキスト転送プロトコルセキュアHTTPS、ファイル転送プロトコルFTP、セキュアシェルSSHプロトコルのうちのいずれか1つを含み、第2の通信プロトコルは、ハイパーテキスト転送プロトコルHTTP、ハイパーテキスト転送プロトコルセキュアHTTPS、ファイル転送プロトコルFTP又はセキュアシェルSSHプロトコルのうちのいずれか1つを含む。
【0010】
本発明の実施例の第2の態様では、本発明の実施例に係るデータ交換装置は、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信する受信モジュールと、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送する伝送モジュールとを含む。
【0011】
本発明の一実施例では、データ交換装置は、第1の治療計画データを記憶するデータベースモジュールをさらに含み、受信モジュールは、さらに、第1の治療計画データをデータベースモジュールに送信し、伝送モジュールは、さらに、データベースモジュールから第1の治療計画データを呼び出す。
【0012】
本発明の一実施例では、データ交換装置は、第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することにより、治療制御装置が第2の治療計画データを識別するデータ変換モジュールをさらに含み、伝送モジュールは、さらに、第2の通信プロトコルを介して第2の治療計画データを治療制御装置に伝送する。
【0013】
本発明の実施例の第3の態様では、本発明の実施例に係る治療計画データを管理するシステムは、第1の治療計画データを生成する治療計画装置と、第1の治療計画データに基づいて、治療を制御する治療制御装置と、治療計画装置と治療制御装置との間に位置し、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信し、かつ第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送するデータ交換装置とを含む。
【0014】
本発明の一実施例では、治療計画装置は、医用画像取得モジュール、治療計画作成モジュール、データ生成モジュール、及びデータ出力モジュールを含み、医用画像取得モジュールは、医用画像を取得し、治療計画作成モジュールは、医用画像に基づいて、治療計画を作成し、データ生成モジュールは、治療計画に基づいて、第1の治療計画データを生成し、データ出力モジュールは、第1の通信プロトコルを介して第1の治療計画データをデータ交換装置内の受信モジュールに伝送する。
【0015】
本発明の一実施例では、治療制御装置は、命令出力モジュール、データ取得モジュール、及び治療実施モジュールを含み、命令出力モジュールは、第2の通信プロトコルを介して命令をデータ交換装置内の伝送モジュールに送信し、データ取得モジュールは、第2の通信プロトコルを介してデータ交換装置内の伝送モジュールが命令に基づいて伝送した第1の治療計画データを取得し、治療実施モジュールは、第1の治療計画データに基づいて治療を制御する。
【0016】
本発明の一実施例では、データ交換装置は、受信モジュール及び伝送モジュールを含み、受信モジュールは、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信し、伝送モジュールは、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送する。好ましくは、データ交換装置は、第1の治療計画データを記憶するデータベースモジュールをさらに含み、受信モジュールは、さらに、第1の治療計画データをデータベースモジュールに送信し、伝送モジュールは、さらに、データベースモジュールから第1の治療計画データを呼び出し、また、好ましくは、データ交換装置は、第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することにより、治療制御装置が第2の治療計画データを識別するデータ変換モジュールをさらに含み、伝送モジュールは、さらに、第2の通信プロトコルを介して第2の治療計画データを治療制御装置に伝送する。
【0017】
本発明の実施例に係る技術手段に基づいて、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信することにより、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送し、それにより治療計画装置と治療制御装置との間にデータ交換をタイムリーに行うことができ、治療計画装置と治療制御装置との間にデータ交換を直接行う場合に生じる、効率が低く、メンテナンス性が低く、システムの冗長性が低いなどの問題を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施例に係る治療計画データを管理する方法の概略フローチャートである。
【
図2】本発明の他の実施例に係る治療計画データを管理する方法の概略フローチャートである。
【
図3】本発明の一実施例に係るデータ交換装置の概略構成図である。
【
図4】本発明の一実施例に係る治療計画データを管理するシステムの概略構成図である。
【
図5】本発明の一実施例に係る制御システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例において使用する必要がある図面を参照しながら、本発明の実施例における技術手段を明確かつ完全に説明し、明らかに、以下に説明される図面は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。
【0020】
なお、本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的労力をかけない前提で得られる全ての関連する実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0021】
本発明の実施例に係る治療計画データを管理する方法及びシステム、並びにデータ交換装置については、それぞれ以下に詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施例に係る治療計画データを管理する方法の概略フローチャートである。該方法の実行主体は、データ交換装置、データ管理装置など、該方法を完成することができる任意の装置であってもよい。該方法の実行主体としては、データ交換装置を例に挙げて説明し、該方法は、以下のステップS110~S120を含む。
【0023】
S110では、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信する。
【0024】
具体的には、治療計画装置は、第1の通信プロトコルを介してデータ交換装置とデータ交換を行い、治療計画装置は、第1の通信プロトコルを介して第1の治療計画データをデータ交換装置に伝送し、データ交換装置は、該第1の治療計画データを受信する。
【0025】
第1の治療計画データは、1つの対象者又は複数の対象者の治療計画データを含んでもよく、本発明の実施例は、第1の治療計画データの具体的な内容を限定しないことを理解されたい。第1の治療計画データは、治療計画装置で生成されてもよく、治療計画装置に記憶されてもよく、本発明の実施例は、第1の治療計画データのソースを具体的に限定しない。治療計画装置は、第1の治療計画データをデータ交換装置にリアルタイムに伝送してもよく、一定の時間を隔てて第1の治療計画データをデータ交換装置に伝送してもよく、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0026】
S120では、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送する。
【0027】
具体的には、データ交換装置と治療制御装置は、第2の通信プロトコルを介して接続され、データ交換装置は、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送する。いくつかの実施例では、データ交換装置は、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に直接伝送する。他の実施例では、データ交換装置は、第1の治療計画データをデータフォーマット変換又は圧縮するなどのように処理した後、第2の通信プロトコルを介して治療制御装置に伝送する。本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0028】
データ交換装置は、第1の治療計画データを治療制御装置にリアルタイムに伝送してもよく、治療制御装置の命令に基づいて第1の治療計画データを治療制御装置に伝送してもよく、本発明の実施例は、データ交換装置が第1の治療計画データを治療制御装置に伝送する方式を具体的に限定しないことを理解されたい。データ交換装置は、さらに、第1の治療計画データを記憶するか、又は第1の治療計画データを処理することができ、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0029】
本発明の実施例に係る技術手段に基づいて、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信することにより、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送し、それにより治療計画装置と治療制御装置との間にデータ交換をタイムリーに行うことができ、治療計画装置と治療制御装置との間にデータ交換を直接行う場合に生じる、効率が低く、メンテナンス性が低く、システムの冗長性が低いなどの問題を回避する。
【0030】
本発明の一実施例では、第1の通信プロトコルと第2の通信プロトコルとは、同じであるか、又は異なり、第1の通信プロトコル又は第2の通信プロトコルは、インターネットプロトコルIPに基づく通信プロトコルであり、インターネットプロトコルIPに基づく通信プロトコルは、伝送制御プロトコルTCP/インターネットプロトコルIPを含む。
【0031】
第1の通信プロトコルと第2の通信プロトコルとは、同じであってもよく、異なってもよく、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しないことを理解されたい。第1の通信プロトコル又は第2の通信プロトコルは、インターネットプロトコルIPに基づく通信プロトコルであってもよく、他の通信プロトコルであってもよく、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0032】
本発明の一実施例では、第1の通信プロトコルは、ハイパーテキスト転送プロトコルHTTP、ハイパーテキスト転送プロトコルセキュアHTTPS、ファイル転送プロトコルFTP、セキュアシェルSSHプロトコルのうちのいずれか1つを含み、第2の通信プロトコルは、ハイパーテキスト転送プロトコルHTTP、ハイパーテキスト転送プロトコルセキュアHTTPS、ファイル転送プロトコルFTP又はセキュアシェルSSHプロトコルのうちのいずれか1つを含む。
【0033】
第1の通信プロトコルは、ハイパーテキスト転送プロトコルHTTP、ハイパーテキスト転送プロトコルセキュアHTTPS、ファイル転送プロトコルFTP、セキュアシェルSSHプロトコルのうちのいずれか1つを含むがこれらに限定されず、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しないことを理解されたい。第2の通信プロトコルは、ハイパーテキスト転送プロトコルHTTP、ハイパーテキスト転送プロトコルセキュアHTTPS、ファイル転送プロトコルFTP、セキュアシェルSSHプロトコルのうちのいずれか1つを含むがこれらに限定されず、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0034】
図2は、本発明の他の実施例に係る治療計画データを管理する方法の概略フローチャートである。
図2に示す実施例は、
図1に示す実施例の一変形例である。
図2に示すように、治療計画データを管理する方法は、ステップS110及びステップS120に対応するステップS121を含む以外、ステップS210及びS220をさらに含む点で
図1に示す実施例と相違する。
【0035】
S110では、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信する。
【0036】
S210では、第1の治療計画データを記憶する。
【0037】
S220では、第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することにより、治療制御装置が第2の治療計画データを識別する。
【0038】
具体的には、データ交換装置は、第1の治療計画データを治療制御装置が識別可能な第2の治療計画データに変換することができるデータ変換機能を備える。
【0039】
いくつかの実施例では、データ交換装置は、まず、第1の治療計画データを記憶し、次に、第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換してもよく、別の実施例では、データ交換装置は、まず、第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換し、次に、第2の治療計画データを記憶してもよい。本発明の実施例は、ステップS210とステップS220の順序を具体的に限定しない。
【0040】
データ交換装置は、治療計画装置及び治療制御装置に接続された後、治療計画装置及び治療制御装置が識別可能なデータフォーマットを自動的に取得してもよく、操作者がデータ交換装置において治療計画装置及び治療制御装置が識別可能なデータフォーマットに基づいて、第1の治療計画データのデータフォーマットを治療制御装置が識別可能な第2の治療計画データのデータフォーマットに変換するように設定してもよく、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しないことを理解されたい。第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することは、データ交換装置が第1の治療計画データを受信した後、第1の治療計画データを第2の治療計画データに自動的に変換することであってもよく、第1の治療計画データを治療制御装置に伝送する必要がある前に、第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することであってもよく、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しない。データ交換装置は、第1の治療計画データのみを記憶してもよく、第2の治療計画データのみを記憶してもよく、第1の治療計画データ及び第2の治療計画データを同時に記憶してもよく、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0041】
S121では、第2の通信プロトコルを介して第2の治療計画データを治療制御装置に伝送する。
【0042】
本発明の実施例に係る技術手段に基づいて、第1の治療計画データを記憶することにより、治療計画装置が悪意のあるデータ改竄、電源障害、ネットワーク障害などの外部要因の影響を受けることで治療制御装置が治療計画装置からデータをタイムリーに取得できないことを回避すると同時に、治療計画装置に操作者によるエラーが発生するときに、治療制御装置が治療計画データを受信できず、治療を遅延させることを回避することができ、また、第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することにより、治療制御装置が第2の治療計画データを識別し、それによりデータ交換装置の使用範囲を拡大して、データ交換装置が様々なデータフォーマットの治療計画装置及び治療制御装置に適応することができる。
【0043】
本発明の一実施例では、ステップS121の前に、ステップS230及びS240をさらに含む。
【0044】
S230では、治療制御装置から送信された命令を受信する。
【0045】
具体的には、治療制御装置は、ある治療計画データを呼び出すことを含む命令をデータ交換装置に送信し、データ交換装置は、該命令を受信する。
【0046】
該命令は、第1の治療計画データ又は第2の治療計画データなどの、ある治療計画データを呼び出すことを含んでもよく、治療制御装置のアドレス、ある治療計画データに対応する対象者などを含んでもよく、本発明の実施例は、該命令に含まれる内容を具体的に限定しないことを理解されたい。
【0047】
S240では、命令に基づいて、第2の治療計画データを呼び出す。
【0048】
具体的には、データ交換装置は、命令に基づいて、データ交換装置のデータベース又はリポジトリーなどから第2の治療計画データを検索して呼び出す。
【0049】
データ交換装置は、第2の治療計画データを含む以外、他の治療計画データを含んでもよく、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しないことを理解されたい。ステップS230及びS240は、ステップS220の前又は後に実行することができ、ステップS230及びS240がステップS220の前に実行する場合、ステップS240では、命令に基づいて、第1の治療計画データを呼び出し、本発明の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0050】
本発明の実施例では、治療制御装置から送信された命令を受信し、命令に基づいて、第2の治療計画データを呼び出すことにより、不必要なデータ伝送を減少させ、治療制御装置が治療計画データを取得する効率を向上させる。
【0051】
図3は、本発明の一実施例に係るデータ交換装置300の概略構成図である。該データ交換装置300は、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信する受信モジュール310と、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送する伝送モジュール320とを含む。
【0052】
本発明の実施例に係る技術手段に基づいて、データ交換装置が、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信する受信モジュールと、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送する伝送モジュールとを含むように設定することにより、治療計画装置における治療計画データを治療制御装置に伝送することを実現し、治療計画装置と治療制御装置との間にデータ交換をタイムリーに行うことができ、治療計画装置と治療制御装置との間にデータ交換を直接行う場合に生じる、効率が低く、メンテナンス性が低く、システムの冗長性が低いなどの問題を回避する。
【0053】
本発明の一実施例では、データ交換装置300は、第1の治療計画データを記憶するデータベースモジュール330をさらに含み、受信モジュール310は、さらに、第1の治療計画データをデータベースモジュール330に送信し、伝送モジュール320は、さらに、データベースモジュール330から第1の治療計画データを呼び出す。
【0054】
本発明の一実施例では、データ交換装置300は、第1の治療計画データを第2の治療計画データに変換することにより、治療制御装置が第2の治療計画データを識別するデータ変換モジュール340をさらに含み、伝送モジュール320は、さらに、第2の通信プロトコルを介して第2の治療計画データを治療制御装置に伝送する。
【0055】
図4は、本発明の一実施例に係る治療計画データを管理するシステム400の概略構成図である。
図4に示すように、該治療計画データを管理するシステム400は、第1の治療計画データを生成する治療計画装置410と、第1の治療計画データに基づいて、治療を制御する治療制御装置420と、治療計画装置410と治療制御装置420との間に位置し、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置410から伝送された第1の治療計画データを受信し、かつ第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置420に伝送するデータ交換装置430とを含む。
【0056】
データ交換装置430は、
図3に示す実施例におけるいずれか1つのデータ交換装置であってもよく、
図3に示す実施例に記載されたいずれか1つのデータ交換装置に基づいて同等に置き換えられるか、又は明らかに変更されたデータ交換装置であってもよく、本発明の実施例は、データ交換装置の構造を具体的に限定しないことを理解されたい。
【0057】
本発明の実施例に係る技術手段に基づいて、治療計画装置と治療制御装置との間にデータ交換装置を設置することにより、データ交換装置が無人操作の装置であるため、長時間のオンラインを保証することができ、それにより治療制御装置が必要な治療計画データを随時取得できることを保証し、治療制御装置が治療計画データを取得する冗長性を向上させ、治療計画装置が断続的に動作することにより必要な治療計画データの取得を遅延させ、さらに治療の進行に影響を与えることを回避する。また、データ交換装置の存在により、治療計画装置と治療制御装置が独立して動作することができ、治療計画装置が治療計画データを生成するときに治療制御装置が治療計画データを管理するときに生じる問題を考慮する必要がなく、治療制御装置を開発するときに治療計画装置から治療計画データを受信するときに生じる問題を考慮する必要もなく、治療計画装置と治療制御装置を更新するときに他方と互換性があるか否かの問題を考慮する必要もなく、それにより治療計画データを管理するシステムの効率、冗長性及びメンテナンス性を向上させる。
【0058】
本発明の一実施例では、治療計画装置410は、医用画像取得モジュール411、治療計画作成モジュール412、データ生成モジュール413、及びデータ出力モジュール414を含み、医用画像取得モジュール411は、医用画像を取得し、治療計画作成モジュール412は、医用画像に基づいて、治療計画を作成し、データ生成モジュール413は、治療計画に基づいて、第1の治療計画データを生成し、データ出力モジュール414は、第1の通信プロトコルを介して第1の治療計画データをデータ交換装置430内の受信モジュールに伝送し、治療制御装置420は、命令出力モジュール421、データ取得モジュール422、及び治療実施モジュール423を含み、命令出力モジュール421は、第2の通信プロトコルを介して命令をデータ交換装置430内の伝送モジュールに送信し、データ取得モジュール422は、第2の通信プロトコルを介してデータ交換装置430内の伝送モジュールが命令に基づいて伝送した第1の治療計画データを取得し、治療実施モジュール423は、第1の治療計画データに基づいて、治療を制御する。
【0059】
本発明の実施例では、治療計画装置が医用画像取得モジュール、治療計画作成モジュール、データ生成モジュール、及びデータ出力モジュールを含むように設定することにより、治療計画装置は、医用画像に基づいて、治療計画を作成し、かつ第1の治療計画データを生成し、さらに第1の治療計画データをデータ交換装置に伝送することを実現する。また、治療制御装置が命令出力モジュール、データ取得モジュール、及び治療実施モジュールを含むことにより、データ交換装置から第1の治療計画データを取得して治療を実施することを実現する。
【0060】
図5は、本発明の一実施例に係る制御システム500のブロック図である。
【0061】
図5に示すように、制御システム500は、処理アセンブリ510を含み、1つ以上のプロセッサと、処理アセンブリ510により実行可能な指令、例えばアプリケーションプログラムを記憶する、メモリ520により代表されるメモリリソースとをさらに含む。メモリ520に記憶されたアプリケーションプログラムは、それぞれ1組の指令に対応する1つ以上のモジュールを含んでもよい。また、処理アセンブリ510は、指令を実行するように設定されることにより、上記治療計画データを管理する方法を実行する。
【0062】
制御システム500は、制御システム500の電源管理を実行するように設定された1つの電源アセンブリと、制御システム500をネットワークに接続するように設定された1つの有線又は無線ネットワークインタフェースと、1つの入出力(I/O)インタフェースとをさらに含んでもよい。制御システム500は、メモリ520に記憶されたオペレーティングシステムに基づいて、Windows Server(登録商標)、Mac OS X(登録商標)、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)、FreeBSD(登録商標)などを操作することができる。
【0063】
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、記憶媒体における指令が上記制御システム500のプロセッサによって実行されると、第1の通信プロトコルを介して治療計画装置から伝送された第1の治療計画データを受信するステップと、第2の通信プロトコルを介して第1の治療計画データを治療制御装置に伝送するステップとを含む、治療計画データを管理する方法を、上記制御システム500に実行させることができる。
【0064】
当業者であれば理解できるように、本明細書に開示された実施例により説明された各例のユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせにより実現することができる。これらの機能が最終的にハードウェアの形態で実行されるか、又はソフトウェアの形態で実行されるかは、技術手段の特定の応用及び設計上の制約条件により決定される。当業者であれば、各特定の応用に異なる方法を使用することで、説明された機能を実現することができるが、このような実現は、本発明の範囲を超えるとみなすべきではない。
【0065】
上記機能は、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、独立した製品として販売又は使用される場合に、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本発明の技術手段は、本質的に、又は従来技術に寄与する部分、又は該技術手段の一部がソフトウェア製品の形態で実現されてもよく、該コンピュータソフトウェア製品が、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワーク装置などであってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法の全て又は一部のステップを実行させるいくつかの指令を含む記憶媒体に記憶されている。前述の記憶媒体は、USBメモリ、ポータブルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどのプログラムコードを記憶可能な様々な媒体を含む。
【0066】
当業者であれば明確に把握できるように、説明の便宜と簡潔さのために、上記説明したデータ交換装置、制御システムの具体的な動作プロセスについては、前述の治療計画データを管理する方法の実施例における論理プロセスを参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0067】
なお、本発明における各技術的特徴の組み合わせ方式は、本発明の特許請求の範囲に記載の組み合わせ方式又は具体的な実施例に記載の組み合わせ方式に限定されず、本発明に記載の全ての技術的特徴は、相互に矛盾しない限り、任意の方式で自由に組み合わせるか又は結合することができる。
【0068】
以上は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の構想及び原則内に行われた全ての修正、等価置換などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】