(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(54)【発明の名称】遮断製品をスプレーするための装置
(51)【国際特許分類】
D01G 9/08 20060101AFI20230301BHJP
D04H 1/4209 20120101ALI20230301BHJP
D04H 1/4226 20120101ALI20230301BHJP
D04H 1/732 20120101ALI20230301BHJP
D04H 1/425 20120101ALI20230301BHJP
B05B 1/32 20060101ALI20230301BHJP
B05C 11/10 20060101ALI20230301BHJP
B05B 7/26 20060101ALI20230301BHJP
D01G 23/08 20060101ALI20230301BHJP
D01G 23/06 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
D01G9/08
D04H1/4209
D04H1/4226
D04H1/732
D04H1/425
B05B1/32
B05C11/10
B05B7/26
D01G23/08 C
D01G23/08 Z
D01G23/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022535722
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(85)【翻訳文提出日】2022-07-07
(86)【国際出願番号】 FR2020052549
(87)【国際公開番号】W WO2021123677
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502425053
【氏名又は名称】サン-ゴバン イゾベール
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【氏名又は名称】村上 智史
(74)【代理人】
【識別番号】100210697
【氏名又は名称】日浅 里美
(72)【発明者】
【氏名】アレクシア ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】ダビド ルイ
【テーマコード(参考)】
3B151
4F033
4F042
4L047
【Fターム(参考)】
3B151AA14
3B151AB07
3B151AC42
3B151BA04
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3B151CA08
3B151CA13
3B151CB08
4F033BA01
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4L047AA01
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4L047BD01
4L047CB06
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4L047EA01
(57)【要約】
【課題】ウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の提供。
【解決手段】ウールをベースとした遮断製品を調製するための装置であって、前記装置が、チャンバを備え、このチャンバは、キャリアガスの流れ及び小塊又はフレークの形態のウールが導入される入口開口部と、チャンバ中で乱流ガス流を発生させることができる少なくとも1つの手段と、出口ガス流と混合されたフレークを放出する出口開口部とを含み、前記装置が、出口開口部の表面を制御することを可能にする、出口開口部を調節するためのシステムをさらに備えることを特徴とする、装置。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウールをベースとした遮断製品を調製するための装置(10)であって、前記装置(10)が、チャンバ(100)を備え、このチャンバは、キャリアガスの流れ及び小塊又はフレークの形態のウールが導入される入口開口部(101)と、前記チャンバ中で乱流ガス流を発生させることができる少なくとも1つの手段と、出口ガス流と混合されたフレークを放出する出口開口部(103)とを含み、
前記装置が、0~100%に前記出口開口部の面積を制御することを可能にする、前記出口開口部を調節するためのシステム(200)をさらに備えることを特徴とする、装置(10)。
【請求項2】
前記出口開口部を調節するための前記システムが、前記チャンバの面のうちの1つに配置された少なくとも1つのシャッター(201)と、前記シャッターを位置決めするための手段(230)とを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記シャッターを位置決めするための前記手段が、前記チャンバの前記面上に、少なくとも1つのラインにおいて配置された複数の穴(211)と、2つの止まり穴に適合するために、前記シャッター上に配置された少なくとも1組のスタッド(213)とを含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記複数の止まり穴が、2つの平行なラインにおいて配置され、前記シャッターは、少なくとも2組のスタッドを含み、各スタッドの組は、異なるラインにおいて穴に適合するように配置されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記シャッターを位置決めするための前記手段が、前記チャンバ(100)上に配置された2つの受けレール(223)と、前記シャッター(201)上に配置された2つの摺動レール(224)とを含むレールシステム(220)を含み、前記摺動レールの配置は、前記摺動レールが、スライドするように前記受けレールに適合するようなものである、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記シャッターを位置決めするための前記手段が、前記受けレールに対して前記シャッターの位置を固定するためのインデックス手段(205)を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記シャッターを位置決めするための前記手段が、少なくとも1つのモーター(231)と、前記シャッター上に配置された少なくとも1つの鋸歯状係合要素(232)と、前記モーター及び前記鋸歯状係合要素間の機械的連結部を作り出すための少なくとも1つのギア要素(233)とを含む駆動手段(230)を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記出口開口部を調節するための前記システムが、前記チャンバの面のうちの1つに各々配置された2つのシャッター(201)と、前記シャッターを位置決めするための手段とを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記シャッターを位置決めするための前記手段が、各シャッターについて、モーターと、前記シャッター上に配置された少なくとも1つの鋸歯状係合要素と、前記モーター及び前記鋸歯状係合要素間の機械的連結部を作り出すための少なくとも1つのギア要素とを含む駆動手段(230)を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記シャッターを位置決めするための前記手段が、モーターと、各シャッター上に配置された少なくとも1つの鋸歯状係合要素と、前記モーター及び各シャッターの前記鋸歯状係合要素間の機械的連結部を作り出すための少なくとも1つのギア要素とを含む駆動手段(230)を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記出口開口部を調節するための前記システムが、前記出口開口部(103)に配置された少なくとも1つのダイアフラムを含み、ダイアフラムは好ましくは円形である、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記チャンバが、前記入口開口部(101)用の入口面(100a)、前記出口開口部(103)用の出口面(100b)、2つの側面(100c)、上面(100d)、及び下面(100e)を含み、前記開口部を調節するための前記システム(200)は、前記出口面に配置されている、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記チャンバが、前記入口開口部用の入口面、2つの側面、上面、及び下面を含み、前記上面及び前記下面は、前記出口開口部として機能するスペースを残しつつ、互いに向けて収束するように設計されており、前記少なくとも1つのシャッターは、前記上面又は前記下面に配置されている、請求項2~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記チャンバが、前記入口開口部用の入口面、前記出口開口部用の出口面、2つの側面、上面、及び下面を含み、前記出口面は、前記出口開口部として機能するスペースを残しつつ、互いに向けて収束するように設計された2つの部分を含み、前記少なくとも1つのシャッターは、前記出口面の前記部分のうちの1つに配置されている、請求項2~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記チャンバが、5~90dm
3の体積を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記チャンバが、少なくとも前記入口開口部の面積が前記入口面の面積と異なるようなものである、請求項12~15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
ミネラルウール又はセルロースをベースとした遮断製品を調製するための請求項1~16のいずれか一項に記載の装置に接続された、ガス流を発生させるための手段Pを含む、遮断材スプレーシステムであって、ガス流を発生させるための前記手段Pが、ウールのフレークが混合されたガス流を供給することができる、遮断材スプレーシステム。
【請求項18】
材料(L)の密度が、ガラスウールをベースとした製品については約5~15kg/m
3のうちのある値であり、ロックウールをベースとした製品については約15~50kg/m
3のうちのある値である、請求項17に記載の遮断材スプレーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮断製品をスプレーするための通気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ミネラルウールは、多孔性で弾性の構造を与える絡み合ったミネラルファイバーを含むことから、非常に良好な熱及び音の遮断材である。そのような構造は、空気をトラップし、騒音を吸収するか、又は弱めることを可能にする。さらに、ミネラルウールは、主に、鉱物材料から、特に、天然材料又は再生品(再生ガラス)から製造され、したがって、環境上のバランスという観点から、魅力的である。そして、ミネラルウールは、元々が不燃性である材料をベースとしていることから、火を燃やしたり、炎を広げたりすることがない。好ましくは、ミネラルウールは、ガラスウール又はロックウールから選択される。
【0003】
センチメートルスケールの粒子を形成する絡み合った繊維の小さい束の形態を取り、束における繊維の結束を確保する結合剤は存在しない、バラ詰めタイプの製品が存在する。
【0004】
バラ詰めミネラルウールの製造は、少なくとも以下の工程を有する:
- ガラスなどの原材料を溶融炉中で溶融する工程、
- 繊維化する工程、
- ミネラルウールのマットを形成する工程、
- グラインディング加工を用いて小塊形成(nodulation)する工程。
【0005】
バラ詰めミネラルウールの製造は、さらに、以下の工程を含んでもよい:
- 小塊形成の前、それと同時、若しくはその後に、帯電防止剤及び/若しくは結束剤などの剤でコーティングする工程、並びに/又は
- 袋詰めする工程。
【0006】
小塊形成工程の終わりに、ミネラルウールは、小塊又はフレークの形態である。したがって、ミネラルウールを、それを広げることにより、それを吹きつけることにより、又はそれをキャビティを充填するように用いることにより、バラ詰め遮断製品、又はバラ詰め遮断材などとして用いることができる。バラ詰め遮断材は、建築の分野において、小粒子の形態で提供される様々な材料に相当し、そのテクスチャは、粒状からフレーク状まで様々である。
【0007】
ミネラルウールは、有利には、小塊又はフレークの形態で、バラ詰め遮断製品の主構成成分として、開発が成されていないか又はアクセスが困難である屋根裏スペースの床など、アクセスが困難であるスペースのために用いられる。
【0008】
これらのバラ詰め遮断製品は、一般的に、遮断製品を出口管から表面にスプレーするか又はキャビティ中に注入することができる吹き付け機を用いる機械的な吹き付けによって、適用される。
【0009】
したがって、バラ詰め遮断製品は、主として、屋根裏スペースなどの遮断されるべきスペース中に直接それらをスプレーすることにより、又は壁のキャビティ中にそれらを注入することにより、敷設される。
【0010】
バラ詰め遮断製品は、吹き付け遮断製品としても知られている。
【0011】
吹きつけられた遮断製品は、熱橋を回避し、それにより熱性能を向上させるために、可能な限り均質である必要がある。しかし、遮断製品が吹き付けられる際、出口管の径に関わらず、小塊又はフレークの形態のミネラルウールは、完全には均質ではない。得られる遮断製品の熱伝導率は、最適化されない。
【0012】
この点に関して、
図1に示されるように、入口開口部2及び出口開口部3を備えたチャンバ1が存在し、その構造は、フレークが、チャンバを出る前の既定の時間、前記チャンバ中でランダムに移動することを可能にする乱流ガス流の効果の下で、フレーク4が通気されることを可能にする。
【0013】
しかし、ウールを通気するためのこれらのチャンバは、オペレーターが現場で遭遇する可能性がある問題のすべてを解決することはできない。これは、チャンバが熱的特性を向上させるためにフレークを通気することを可能にする一方で、このチャンバはかさ高く、扱うのが容易ではないため、良質な吹き付けを可能にしないためである。
【0014】
遮断されるべき空間の表面全体に亘ってウールを吹きつけるために、オペレーターが、通気チャンバを持って動き回る必要がある場合、このかさ高さはなおさら厄介である。
【発明の概要】
【0015】
発明の概要
本発明は、その作用範囲に亘って粒子/小塊の量を均質化することを可能にするチャンバの提供により、先行技術により知られている通気チャンバの問題を解決しようとする。
【0016】
この目的のために、本発明は、ウールをベースとした遮断製品を調製するための装置であって、前記装置が、チャンバを備え、このチャンバは、キャリアガスの流れ及び小塊又はフレークの形態のウールが導入される入口開口部と、チャンバ中で乱流ガス流を発生させることができる少なくとも1つの手段と、出口ガス流と混合されたフレークを放出する出口開口部とを含み、前記装置が、0~100%に出口開口部の面積を制御することを可能にする、出口開口部を調節するためのシステムをさらに備えることを特徴とする、装置に関する。
【0017】
有利には、本発明は、チャンバからの出口ガス流の強度及び圧力を変化させることにあり、これにより、ウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の作用半径を増加させることができる。
【0018】
ある例によれば、出口開口部を調節するためのシステムは、チャンバの面のうちの1つに配置された少なくとも1つのシャッターと、シャッターを位置決めするための手段とを含む。
【0019】
ある例によれば、シャッターを位置決めするための手段は、チャンバの前記面上に、少なくとも1つのラインにおいて配置された複数の止まり穴と、2つの止まり穴に適合するために、前記シャッター上に配置された少なくとも1組のスタッドとを含む。
【0020】
ある例によれば、複数の止まり穴は、2つの平行なラインにおいて配置され、前記シャッターは、少なくとも2組のスタッドを含み、各スタッドの組は、異なるラインにおいて穴に適合するように配置されている。
【0021】
ある例によれば、シャッターを位置決めするための手段は、チャンバ上に配置された2つの受けレールと、シャッター上に配置された2つの摺動レールとを含むレールシステムを含み、前記摺動レールの配置は、前記摺動レールが、スライドするように受けレールに適合するようなものである。
【0022】
ある例によれば、シャッターを位置決めするための手段は、受けレールに対して前記シャッターの位置を固定するためのインデックス手段を含む。
【0023】
ある例によれば、シャッターを位置決めするための手段は、少なくとも1つのモーターと、シャッター上に配置された少なくとも1つの鋸歯状係合要素と、前記モーター及び鋸歯状係合要素間の機械的連結部を作り出すための少なくとも1つのギア要素とを含む駆動手段を含む。
【0024】
ある例によれば、出口開口部を調節するためのシステムは、チャンバの面のうちの1つに各々配置された2つのシャッターと、シャッターを位置決めするための手段とを含む。
【0025】
ある例によれば、シャッターを位置決めするための手段は、各シャッターについて、モーターと、シャッター上に配置された少なくとも1つの鋸歯状係合要素と、前記モーター及び鋸歯状係合要素間の機械的連結部を作り出すための少なくとも1つのギア要素とを含む駆動手段を含む。
【0026】
ある例によれば、シャッターを位置決めするための手段は、モーターと、各シャッター上に配置された少なくとも1つの鋸歯状係合要素と、前記モーター及び各シャッターの鋸歯状係合要素間の機械的連結部を作り出すための少なくとも1つのギア要素とを含む駆動手段を含む。
【0027】
ある例によれば、出口開口部を調節するためのシステムは、出口開口部に配置された少なくとも1つのダイアフラムを含み、ダイアフラムは好ましくは円形である。
【0028】
ある例によれば、チャンバは、入口開口部用の入口面、出口開口部用の出口面、2つの側面、上面、及び下面を含み、前記少なくとも1つのシャッターは、出口面に配置されている。
【0029】
ある例によれば、チャンバは、入口開口部用の入口面、2つの側面、上面、及び下面を含み、前記上面及び前記下面は、出口開口部として機能するスペースを残しつつ、互いに向けて収束するように設計されており、前記少なくとも1つのシャッターは、上面又は下面に配置されている。
【0030】
ある例によれば、チャンバは、入口開口部用の入口面、出口開口部用の出口面、2つの側面、上面、及び下面を含み、前記出口面は、出口開口部として機能するスペースを残しつつ、互いに向けて収束するように設計された2つの部分を含み、前記少なくとも1つのシャッターは、出口面の部分のうちの1つに配置されている。
【0031】
ある例によれば、前記チャンバは、5~90dm3の体積を有する。
【0032】
ある例によれば、チャンバは、少なくとも入口開口部の面積が入口面の面積と異なるようなものである。
【0033】
本発明はさらに、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置に接続された、ガス流を発生させるための手段Pを含む、遮断材スプレーシステムであって、ガス流を発生させるための前記手段Pが、ウールのフレークが混合されたガス流を供給することができる、遮断材スプレーシステムに関する。
【0034】
ある例によれば、材料の密度は、ガラスウールをベースとした製品については約5~15kg/m3のうちのある値であり、ロックウールをベースとした製品については約15~50kg/m3のうちのある値である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
さらに特定の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、完全に非限定的な表示として与えられるこれらの以下の説明から明白に明らかになるであろう。
【
図1】
図1は、先行技術によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の概略図である。
【
図2】
図2、3、5は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の概略図である。
【
図3】
図2、3、5は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の概略図である。
【
図4】
図4a、4b及び4cは、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置のチャンバの別形状の概略図である。
【
図5】
図2、3、5は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の概略図である。
【
図6】
図6a、6b、7は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の第一の実施態様の概略図である。
【
図7】
図6a、6b、7は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の第一の実施態様の概略図である。
【
図8】
図8~10は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の第二の実施態様の概略図である。
【
図9】
図8~10は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の第二の実施態様の概略図である。
【
図10】
図8~10は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の第二の実施態様の概略図である。
【
図11】
図11~13は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の第二の実施態様の駆動手段の概略図である。
【
図12】
図11~13は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の第二の実施態様の駆動手段の概略図である。
【
図13】
図11~13は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の第二の実施態様の駆動手段の概略図である。
【
図14】
図14~17は、2つの可動シャッターを備えた、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の概略図である。
【
図15】
図14~17は、2つの可動シャッターを備えた、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の概略図である。
【
図16】
図14~17は、2つの可動シャッターを備えた、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の概略図である。
【
図17】
図14~17は、2つの可動シャッターを備えた、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の概略図である。
【
図18】
図18a、18b及び19は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の変形の概略図である。
【
図19】
図18a、18b及び19は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置の変形の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
発明の詳細な説明
図2及び3は、本発明によるウールをベースとした遮断製品を調製するための装置10を示す。この装置10は、入口開口部101及び出口開口部103を含むチャンバを備える。ガス流fは、入口開口部を介してチャンバ100へ導入され、このガス流fは、ガス流を発生させるための手段Pによって製造されたものである。入口開口部101は、材料Lの導入も可能にする。この材料Lは、フレーク又は小塊の形態のウールであり、たとえばロックウール又はガラスウール又はセルロースウールである。これらのミネラルウールの小塊又はフレークの長さは、0.05~5cm、特に、0.1~1cmである。これらのフレーク又は小塊は、小さい束、小さいロービング、又は「ピリング」の形態で絡み合った繊維から形成されている。この材料Lは、ウールをチャンバの中へフレーク又は小塊の形態で導入するための手段を介してチャンバへ導入される。したがって、材料L及びガス流は、ガス流を発生させるための手段Pにそれ自体が接続されたパイプtを介してチャンバ100へ導入され、それによって、遮断材スプレーシステムが形成される。材料Lは、ガス流へ前もって導入することができる。チャンバ100は、1つの向きの方向Aへのウールの同伴、及び方向Aに対して反対である逆向きの方向Bへのウールの同伴をチャンバ内に作り出すための手段をさらに含み、それによって、チャンバ内には、方向Aへ同伴されるウールが逆向きの方向Bへ同伴されるウールと交差する、方向Aに対して垂直である少なくとも1つの面が存在する。1つの向きの方向Aへのウールの同伴、及び方向Aに対して反対である逆向きの方向Bへのウールの同伴をチャンバ内に作り出すための手段は、例えば、チャンバの形状及びサイズに依存する。出る流れは、出口開口部103を通してスプレーされる。
【0037】
チャンバ100については、後者は、入口開口部101及び出口開口部103がチャンバの対面上で配置されるように設計されている。したがって、入口開口部が入口面100aに配置される一方、出口開口部は出口面100bに配置される。好ましくは、入口開口部101及び出口開口部103は、互いに対向する。チャンバは、少なくとも入口開口部の面積が、入口面の面積と異なるような状態であり、これは、入口開口部の面積が入口面の面積より小さいことを意味する。好ましくは、入口開口部の面積は、入口面の面積の半分に等しく、好ましくは、入口面の面積の、3分の1、4分の1又は5分の1に等しい。好ましくは、出口開口部の面積も、出口面の面積と異なる。このチャンバ構造は、その中で循環するガス流を乱すことを可能にする。入口開口部が入口面と同じ面積を有しており、出口開口部が出口面と同じ面積を有しているチャンバの場合には、入るガス流は、ウールのフレークを通気するための乱流にさらされず、その流れは、入り、次いで、前記チャンバ中での滞留時間なしで出ていく。
【0038】
図4aにおいて見ることができる第一の構成において、チャンバ100は、少なくとも2つの側面100c、上面100d、及び下面100eをさらに含む。したがって、この第一の構成において、側面から見たときに、チャンバは、正方形又は矩形又は台形の縦断面を有することがある。
【0039】
図4bにおいて見ることができる第二の構成において、チャンバ100は、少なくとも2つの側面100c及び上面100d及び下面100eを含む。出口面は、上面及び下面を考慮して省かれた。これは、上面100d及び下面100eが、出口面が不要になるように配置されることを意味すると理解される。この目的のために、チャンバが、側面から見たときに、三角形の縦断面を有するように、上面及び下面は配置される。この目的のために、上面及び下面は互いに向けて収束する。そのような三角形の縦断面は、上面及び下面の間の交点に出口開口部を配置することを可能にする。
【0040】
図4cにおいて見ることができる第三の構成において、チャンバ100は、少なくとも2つの側面100c、上面100d、及び下面100eを含む。出口面100bは、局所的に/部分的に三角形の縦断面を作り出すように収束する2つの部分の101b’に分割される。そのような三角形の縦断面は、出口面を形成する2つの部分の間の交点に出口開口部103を配置することを可能にする。
【0041】
チャンバは、好ましくは、5~90dm3の体積を有することを可能にする寸法を有する。
【0042】
出口開口部103は、円形状103aなどの任意の形状を有してよい。好ましくは、出口開口部は、スロット103bの形態である。このスロットは、入口面と反対側で、チャンバの床の面に対して水平に延在する。このスロットは、チャンバの幅の一部に亘って、又はチャンバの幅全体に亘って延在する。このスロットの高さは0.1~3cmであり、好ましくは0.5~2cmである。
【0043】
スロット103bの利点は、フレークがより大きい幅に亘って放出されることを可能にし、これにより、大面積を被覆することを可能にすることである。
【0044】
巧妙なことに、チャンバ100は、出口開口部103の面積を制御することを可能にする出口開口部を調節するためのシステム200を備える。具体的には、出口開口部103の面積の制御によって、流れの出口速度を変更することができる。これは、チャンバが、空気のマスフローが保存されるという原理によって支配されているためであり、その結果、出口流れは一定であり、変化するのはこの流れの速度である。この速度の増加は、出るフレークがより大きい距離にスプレーされることを可能にする。これは、オペレーターが移動せずに、より大きい半径に対して遮断製品のフレークをスプレーすることを可能にする。本発明によれば、流れが8~30m/sの速度でチャンバに入る場合、出口開口部を調節するためのシステム200を備えた前記チャンバは、出口流れの速度を5~60m/sにすることを可能にする。具体的には、速度の増加は、より大きい範囲へのフレークのスプレーを可能にするが、より低い速度は、困難な動きを避けることを可能にする。したがって、出口開口部を調節するためのシステム200は、それが出口開口部を0~100%に調節することを可能にするようなものであることが理解されるであろう。したがって、出口開口部は、100%開いているか、閉じている(すなわち0%開いている)ことが可能であり、または0~100%の任意の位置を採用することができる。
【0045】
したがって、これを念頭におくと、出口開口部103は、入口開口部101より大きい面積を有する。したがって、出口開口部を調節するためのシステム200は、出口開口部103の面積を、入口開口部の面積より大きくするか、入口開口部の面積と同じにするか、または入口開口部の面積より小さくするように調節することを可能にする。これは、出口開口部が、入口開口部より大きい面積を有することが可能であることを意味する。
【0046】
このようにして、材料Lは前記チャンバ中で通気される。出口で、通気工程の後に得られた遮断製品は低密度を有しており、特に、ガラスウールをベースとした製品について約5~15kg/m3、及びロックウールをベースとした製品について約15~50kg/m3の低密度を有する。
【0047】
出口開口部103の面積のこの変更を可能にするために、
図5において見ることができるように、出口開口部を調節するためのシステム200は、少なくとも1つのシャッター201を含む。このシャッターは、複数の異なる位置を占めるように取り付けられる。
【0048】
第一の実施態様において、可動シャッター201は手動で動かされる。
【0049】
図6a、6b、及び7において見ることができる第一の実施態様において、調節は連動装置によって達成される。具体的には、出口開口部を調節するためのシステム200は、連動システム210を用いるシャッター201を位置決めするための手段203を含む。この第一の実施態様において、チャンバ100は、その面のうちの1つに、複数の穴211、好ましくは止まり穴である複数の穴211を備える。これらの穴211は、少なくとも1つのライン、好ましくは、チャンバの幅に対して垂直な2つの平行なラインに沿って延在する。これらの止まり穴は、一定の間隔で配置されている。2つの平行なラインは、互いの間に、チャンバの幅の半分と少なくとも等しい間隔を有する。
【0050】
可動シャッター201は、少なくとも1組のスタッド213を含む。このスタッド213の組は、シャッター201が1つのラインの形態で配置された複数の穴211を含む場合に用いられる。シャッター201が、2つのラインを形成するように配置された穴213を含む場合、シャッター201は、少なくとも1組の、又は少なくとも2組のスタッド213を含む。各スタッドは、シャッターの面に直角に延在する。
【0051】
穴211が1つのラインの形態で配置される場合には、スタッド213の組は、2つのスタッド間の間隔が、後者が、必ずしも隣接していない2つの穴に適合されることを可能にするように配置される。
【0052】
穴211が2つのラインの形態で配置される場合には、スタッド213は、スタッド213の2つの組の間の間隔が、穴211の2つの平行なラインの間の間隔と同じであるように配置される。さらに、各スタッド213が穴211に適合することができるように、2つの組は互いに対して配置される。したがって、平行なラインに沿った異なる穴にスタッドを配置することよって、シャッター201の位置を変更することが可能になる。このようにして、穴及びスタッドは、シャッターを位置決めするための手段203を形成する。したがって、穴211に対するシャッター201の位置により、出口開口部を調節することができる。1つのラインの穴211は、好ましくは、出口開口部の線状の調節を可能にするために一定の間隔で配置される。使用者は、シャッター201を、中間位置を通過させずに、1つの端部位置から別の端部位置に動かすことも可能である。
【0053】
図8及び9において見ることができる第二の実施態様において、シャッターを位置決めするための手段203は、レールシステム220を用いる。そのようなシステムは、チャンバ100が、その面の少なくとも1つに、シャッター201を導くための2つの平行なレールを備えるように設計されており、したがって、前記シャッターは、並進運動において移動することができる。
【0054】
ある例によれば、各レール221は、C字型の縦断面を有する。レールは、C-縦断面が互いに向かい合うように配置される。間隔は、シャッター201がスライドするようにレール221に適合するようなものである。ある位置において固定するために、スクリュー(図示せず)を有する貫通穴を用いることができ、スクリューを締めることにより、締めることが可能となり、これにより、シャッターの位置を固定することができる。したがって、使用者は、所望されるようにシャッター201を位置決めし、次いで、前記位置においてそれを固定することができる。
【0055】
別の例によれば、レールシステム220は、受けレール223を含む。各レール223は、U字型の縦断面を有する。レール223は、U縦断面が互いに間隔を置いて配置され、かつ、受けレールとして機能するように配置される。シャッター201は、摺動レール224として知られている2つの長手方向レールをさらに含む。シャッター201の摺動レール224の配置は、シャッターの前記摺動レール224が、スライドするようにU字型のレール223に適合するようなものである。図示されていない例において、ある位置において固定するために、スクリューを有する貫通穴があり、スクリューを締めることにより、締めることが可能となり、これにより、シャッターの位置を固定することができる。
【0056】
図10において見ることができる変形において、インデックス手段205は、シャッターの位置を固定するために用いられる。この目的のために、2組の歯205a、205bが配置され、一方の組205aはシャッター上にあり、それは、受けレール221、223上の一組の歯205bと係合する。その歯は、互いと係合し、かつシャッターが2つの動きの方向にレールに沿って移動することを可能にするように設計されている。したがって、シャッターのこの動きは、多かれ少なかれ出口開口部を遮ることを可能にし、歯は、前記シャッターの制御された直線移動を可能にする。
【0057】
第二の実施態様において、可動シャッター201は電気的に動かされる。これは、シャッターが駆動手段230によって動かされることを意味する。これらの駆動手段230は、少なくとも1つのモーター231と、少なくとも1つの鋸歯状係合要素232と、前記モーター及び鋸歯状係合要素間の機械的連結部を作り出すための少なくとも1つのギア要素233とを含む。
【0058】
第一の実施態様において、チャンバは、シャッターを導くための2つの平行なレールを備える。
【0059】
図11及び12において見ることができるある例によれば、各レール223は、U字型の縦断面を有する。レール223は、U-縦断面が、互いに間隔を置いて配置されるように配置される。シャッターは、2つの長手方向レール224を含む。シャッターのレール224の配置は、シャッターの前記レール224が、スライドするようにU字型のレール223に適合するようなものである。シャッター201は、部分201’が、チャンバに対して突き出るか、突出するように、より詳しくは、チャンバに対して側面で突き出るか、突出するような寸法である。有利には、この配置は、シャッターの突出部分で直線的に延在する鋸歯状係合要素232の存在を可能にする。この鋸歯状係合要素232は、チャンバの側面に配置されたギア要素233と協働し、前記ギア要素は、モーター231のシャフトに直接又は間接的に接続されている。このモーターシャフト回転させると、ギア要素が回転し、その歯は、後者を動かすために、シャッターの鋸歯状係合要素とかみ合う。
【0060】
図13において見ることができる別の例において、各レール221は、C字型の縦断面を有する。レール221は、C-縦断面が互いに間隔を置いて配置されるように配置される。シャッター201は、C字型のレールに適合してスライドするように設計される。シャッター201は、チャンバに面するその面上に、直線的に延在する鋸歯状係合要素232を含む。シャッターのこの歯に面して、チャンバ100は、ギア要素233の少なくとも1つの部分が通過するスロット100’を含み、このギア要素233は、シャッター201の鋸歯状係合要素232と協働する。ギア要素がモーターシャフトに直接又は間接的に接続されているため、このモーターシャフトを回転させると、ギア要素が回転し、その歯は、後者を動かすために、シャッターの鋸歯状係合要素とかみ合う。
【0061】
鋸歯状係合要素232は、歯の形態、又はピニオンの歯が適合する、複数の貫通ノッチ若しくはブラインドノッチの形態であってよい。
【0062】
第一の構成において、出口面に1つの可動シャッター201を配置することは、スロットのサイズを低減し、これにより、遮断フレークのスプレー範囲を増加させることを可能にする。
【0063】
第二及び第三の構成において、上面若しくは下面に、又は出口面の部分のうちの1つに、1つの可動シャッター201を配置することによって、後者の正面から出口開口部103を見たときの面積を減らすことができる。それでもなお、1つのシャッターがあると、スプレーされたフレークの流れの一部が、シャッターの位置に応じて上向き又は下向きになる。したがって、チャンバ100の上部に配置されたシャッター201は、流れを下方へ向け、逆もまた同様である。
【0064】
実施態様の変形例において、
図14において見ることができるように、チャンバ100は、2つのシャッター201を備え、この2つのシャッターは可動である。
【0065】
したがって、第一の実施態様において、
図15において見ることができるように、2つのシャッター201は、手動で独立して動かすことができる。
【0066】
第二の実施態様において、
図16において見ることができるように、シャッターの各々を、各シャッターの動きが独立するように、それ自体のモーター231によって制御することができる。
【0067】
動きのこの独立は、チャンバの第二及び第三の構成において有利である。これは、これらの構成において、1つのシャッターの存在により流れが転換されるためである。独立して動くことができる2つのシャッターが存在する場合、各シャッターの動きを変えることによって、上向きか下向きに転換させるために、空気のこの転換を制御することができる。加えて、有利には、2つのシャッターの動きが同じになるように、2つのシャッターを同時に動かすことができる。
【0068】
図17において見ることができる代替案によれば、2つのシャッター201は、1つのモーター231によって制御される。この目的のために、各シャッターの歯は、ピニオンと係合する。これらのピニオンは、1つのモーター231に機械的に接続されたギアリングの一部である。したがって、モーターを回転させると、ギアリングのピニオンが回転し、より詳しくは、ピニオンがシャッターの歯と係合する。この代替案は、2つのシャッター201を駆動するピニオンが同一の場合、2つのシャッター201が同時に同じ速度で動くことを可能にする。
【0069】
この代替案では、オペレーターが出口流れを下方又は上方へ導くことはできないが、均一に調整されたスロットを使用することができるため、流れが上方又は下方に向けられるリスクが回避される。
【0070】
当然、本発明は図示された例に制限されないが、当業者に明白になるであろう様々な方法で変更され、改変されることができる。
【0071】
具体的には、1つ又は複数のシャッターの動きを制御するギア列を手動で作動させることも可能である。この目的のために、ギアのうちの1つは、オペレーターが、1つ又は複数のシャッターの動きを制御するためにギア列に働きかけることを可能にする、グリップ要素を備える。
【0072】
当然、本発明は、スロットの形態の出口開口部に制限されない。出口開口部は、円形又は平行六面体の形状を有してよい。したがって、出口開口部を調節するためのシステムは、前記出口開口部の形状に従って適合される。例えば、円形開口部については、
図19において見ることができるように、出口開口部を調節するためのシステムは、シャッター又はダイアフラム203を含む。
【0073】
同様に、1つ又は複数のシャッターは、異なる方向に動いてよい。具体的には、上記の例において、シャッターは、チャンバの長さの方向と実質的に平行な方向に動く。しかし、
図18a及び18bにおいて見ることができるように、1つ又は複数のシャッターの動く方向は、チャンバの長さに直交すると考えられる。
【国際調査報告】