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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(54)【発明の名称】アクティブコンテナの遠隔管理
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20230101AFI20230301BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20230301BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20230301BHJP
   G06Q 50/28 20120101ALI20230301BHJP
【FI】
G06Q10/08
G08G1/00 D
B65G61/00 524
G06Q50/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022540928
(86)(22)【出願日】2020-12-30
(85)【翻訳文提出日】2022-08-22
(86)【国際出願番号】 US2020067524
(87)【国際公開番号】W WO2021138458
(87)【国際公開日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】62/956,810
(32)【優先日】2020-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】514304773
【氏名又は名称】ダブルデイ・アクイジションズ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】DoubleDay Acquisitions LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ニールド・ジョナサン
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
5H181AA15
5H181BB04
5H181BB15
5H181CC27
5H181FF03
5L049AA16
5L049CC51
(57)【要約】
輸送用アクティブコンテナに遠隔アクセスするためのシステムは、運搬中のコンテナに関する情報および分析を収集し、運搬中に遠隔のユーザからコンテナに自動および手動の構成変更を送信することを可能にすることができる。セルラーネットワークまたは衛星ネットワークを介した長距離通信が可能な遠隔アクセスデバイスは、輸送用アクティブコンテナの制御システムと結合され、制御システムから遠隔サーバに情報を送信し、制御システムに対する構成変更を受信および提供することができる。遠隔アクセスデバイスは、センサも含み得、または、センサデータの追加的かつより詳細なソースを提供するために、コンテナの周囲に配置され得る複数のセンサと結合されてもよい。コンテナからのセンサデータおよびステータスデータは、自動的な構成変更または通知を誘発することができ、また、運搬レーンに関連する高レベルの分析を提供するために統合され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
(a)貨物エリア、少なくとも1つのアクティブ特徴、および前記少なくとも1つのアクティブ特徴を構成するように動作可能な制御システムを含むコンテナと、
(b)長距離データネットワークを介して通信するように構成された遠隔アクセスデバイスであって、前記遠隔アクセスデバイスは前記制御システムと通信可能に結合されている、遠隔アクセスデバイスと、
(c)前記長距離データネットワークを介して前記遠隔アクセスデバイスと通信している遠隔アクセスサーバと、
を含み、
前記遠隔アクセスデバイスは、
(i)前記制御システムから制御システムデータのセットを受信することであって、前記制御システムデータのセットは、前記少なくとも1つのアクティブ特徴の性能を記述する、ことと、
(ii)前記制御システムデータのセットを前記遠隔アクセスサーバに提供することと、
(iii)前記遠隔アクセスサーバから構成変更を受信することであって、前記構成変更は、前記少なくとも1つのアクティブ特徴と関連付けられている、ことと、
(iv)前記制御システムに、前記構成変更に基づいて前記少なくとも1つのアクティブ特徴の動作を構成させることと、
を行うように構成されている、システム。
【請求項2】
(i)前記遠隔アクセスデバイスは、前記制御システムから電力を受け取るために前記制御システムと結合され、
(ii)前記少なくとも1つのアクティブ特徴は、空調システムおよび温度センサを含み、
(iii)前記制御システムデータは、前記貨物エリアの温度データのセットを含み、
(iv)前記長距離データネットワークは、セルラーデータネットワークを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
(i)前記遠隔アクセスデバイスは、前記貨物エリア内に配置され、
(ii)前記遠隔アクセスデバイスは、センサパックを含み、前記センサパックは、温度センサを含み、
(iii)前記遠隔アクセスデバイスは、前記温度センサで温度データのセットを生成し、前記温度データのセットを前記遠隔アクセスサーバに提供するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
短距離無線トランシーバを介して前記遠隔アクセスデバイスと通信可能に結合されたセンサのセットをさらに含み、
(i)前記セットのセンサはそれぞれ、前記貨物エリア内またはその近くの異なる場所に配置され、
(ii)前記セットのセンサはそれぞれ、それが配置されたエリアの温度データを生成し、
(iii)前記遠隔アクセスデバイスは、
(A)前記センサのセットの各センサから温度データを受信し、
(B)各センサからの温度をそのセンサの場所と関連付け、
(C)各センサの前記温度データおよび前記関連付けられた場所を前記遠隔アクセスサーバに提供する、ように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記遠隔アクセスサーバは、
(i)前記構成変更を前記遠隔アクセスデバイスに提供する前に、前記構成変更をユーザから受信し、
(ii)前記構成変更および前記ユーザと関連付けられているものとして、前記コンテナを特定する、ように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのアクティブ特徴は、空調システムを含み、前記構成変更は、前記貨物エリアの温度を下げるために、調整モードで前記空調システムを起動することを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御システムデータのセットは、前記貨物エリアへのドアが開いているかどうかを示すドアステータスを含み、前記遠隔アクセスサーバは、
(i)前記ドアステータスに基づき、構成された時間閾値を超えるドア開放事象を特定し、
(ii)前記ドア開放事象を記述する通知を、前記コンテナと関連付けられたユーザに提供する、ように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記遠隔アクセスサーバは、前記遠隔アクセスデバイスからセンサデータのセットを受信するように構成され、前記センサデータのセットは、
(i)前記コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられた温度データ、
(ii)前記コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられたショック衝撃データ、
(iii)前記コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられた傾斜データ、
(iv)前記コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられた照明データ、または、
(v)前記コンテナと関連付けられたグローバル位置データ、
のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記遠隔アクセスサーバは、
(i)前記センサデータのセットまたは前記制御システムデータのセット内で、前記コンテナに対する安全な衝撃について構成された閾値を超えるショック衝撃を特定し、
(ii)前記ショック衝撃を記述する通知を、前記コンテナと関連付けられたユーザに提供する、ように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記遠隔アクセスサーバは、
(i)前記センサデータのセット内で、前記温度が構成された閾値を超えた前記コンテナのエリアを特定し、
(ii)前記温度、および前記温度が前記構成された閾値を超えた期間を記述する通知を、前記コンテナと関連付けられたユーザに提供する、ように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記コンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能な位置センサをさらに含み、前記遠隔アクセスデバイスは、
(i)ジオフェンシング構成を前記遠隔アクセスサーバから受信することであって、前記ジオフェンシング構成は、グローバル位置要件および関連付けられた構成変更を含む、ことと、
(ii)前記位置センサからのデータに基づいて前記コンテナの位置を監視することと、
(iii)前記コンテナの前記位置が前記グローバル位置要件を満たすとき、前記関連付けられた構成変更を適用することと、を行うように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記関連付けられた構成変更は、
(i)前記グローバル位置要件が満たされたときに前記長距離データネットワークを介した通信を無効にするように前記遠隔アクセスデバイスを構成することと、
(ii)前記グローバル位置要件がもはや満たされていないときに前記長距離データネットワークを介した通信を有効にするように前記遠隔アクセスデバイスを構成することと、を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記コンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能な位置センサをさらに含み、前記遠隔アクセスサーバは、
(i)前記位置センサによって生成された位置データのセットを受信することと、
(ii)前記制御システムデータのセットを前記位置データのセットにマッピングして、前記コンテナが移動する運搬レーンを記述するマッピングされたデータセットを生成することと、
(iii)前記マッピングされたデータセットを複数のマッピングされたデータセットと統合して、複数のレーンデータセットを生成することであって、各レーンデータセットは、運搬レーンの少なくとも一部を記述し、前記複数のレーンデータセットは、前記コンテナが移動する前記運搬レーンを含む、ことと、
(iv)前記複数のレーンデータセットの1つ以上と関連付けられたパターンを特定することであって、前記パターンは、その運搬レーンで高い割合で発生する有害運搬事象を記述している、ことと、を行うように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
方法であって、
(a)遠隔アクセスデバイスを輸送用アクティブコンテナの制御システムと結合することであって、前記輸送用アクティブコンテナは、少なくとも1つのアクティブ特徴と、貨物エリアと、を含む、ことと、
(b)前記遠隔アクセスデバイスにより前記制御システムから制御システムデータのセットを受信することであって、前記制御システムデータのセットは、前記少なくとも1つのアクティブ特徴の性能を記述する、ことと、
(c)前記制御システムデータのセットを、長距離データネットワークを介して前記遠隔アクセスデバイスと通信している遠隔アクセスサーバに提供することと、
(d)前記遠隔アクセスサーバから構成変更を受信することであって、前記構成変更は、前記少なくとも1つのアクティブ特徴と関連付けられている、ことと、
(e)前記制御システムに、前記構成変更に基づいて前記少なくとも1つのアクティブ特徴の動作を構成させることと、を含む、方法。
【請求項15】
(a)前記遠隔アクセスデバイスを前記貨物エリアに配置し、前記遠隔アクセスデバイスに電力を供給するために、前記遠隔アクセスデバイスを前記制御システムと結合することと、
(b)前記遠隔アクセスデバイスのセンサパックで温度データのセットを生成することと、
(c)前記温度データのセットを前記遠隔アクセスサーバに提供することと、
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
(a)短距離無線通信を介して前記遠隔アクセスデバイスをセンサのセットと通信可能に結合することと、
(b)前記センサのセットの各センサを前記貨物エリア内の異なる場所に配置することと、
(c)前記セットのセンサのそれぞれから温度データのセットを受信し、温度データの各セットを前記貨物エリア内のそのセンサの場所と関連付けることと、
(d)前記センサのセットの各センサの前記温度データのセットおよび前記場所を前記遠隔アクセスサーバに提供することと、
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
(a)複数の貨物ペイロードを前記貨物エリアに保管することと、
(b)各貨物ペイロードを、前記センサのセットの近接するセンサと、そのセンサの前記場所に基づいて、関連付けることと、
(c)前記貨物ペイロードのセットの各貨物ペイロードについて、前記近接するセンサの前記温度データのセットに基づいて、運搬中の保管温度を提供することと、
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
(a)前記輸送用アクティブコンテナに近接した位置センサによって生成された位置データのセットを受信することであって、前記位置センサは、前記輸送用アクティブコンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能である、ことと、
(b)前記制御システムデータのセットを前記位置データのセットにマッピングして、前記輸送用アクティブコンテナが移動する運搬レーンを記述するマッピングされたデータセットを生成することと、
(c)前記マッピングされたデータセットを複数のマッピングされたデータセットと統合して、複数のレーンデータセットを生成することであって、各レーンデータセットは、運搬レーンの少なくとも一部を記述し、前記複数のレーンデータセットは、前記輸送用アクティブコンテナが移動する前記運搬レーンを含む、ことと、
(d)前記複数のレーンデータセットの1つ以上と関連付けられたパターンを特定することであって、前記パターンは、その運搬レーンで高い割合で生じる有害運搬事象を記述する、ことと、
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
(a)前記輸送用アクティブコンテナに近接した位置センサによって生成された位置データのセットを受信することであって、前記位置センサは、前記輸送用アクティブコンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能である、ことと、
(b)前記遠隔アクセスサーバからジオフェンシング構成を受信することであって、前記ジオフェンシング構成は、グローバル位置要件および関連付けられた構成変更を含む、ことと、
(c)前記位置センサからのデータに基づいて前記輸送用アクティブコンテナの位置を監視することと、
(d)前記輸送用アクティブコンテナの前記位置が前記グローバル位置要件を満たすと、前記関連付けられた構成変更を適用することと、
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
輸送用アクティブコンテナの遠隔管理を可能にするための遠隔アクセスデバイスであって、
(a)プロセッサおよびメモリと、
(b)前記輸送用アクティブコンテナの制御システムと結合し、前記遠隔アクセスデバイスへのデータおよび電力の伝送を提供するように適合された接続部と、
(c)長距離データネットワークを介して通信するように動作可能な長距離無線トランシーバと、
(d)センサのセットであって、前記セットのセンサはそれぞれ、電源を含み、前記貨物エリア内の所望の場所に置かれるように適合されている、センサのセットと、
(e)前記セットのセンサそれぞれから温度データを受信するように動作可能な短距離無線トランシーバと、
を含み、
前記プロセッサは、
(i)前記制御システムから制御システムデータのセットを受信し、
(ii)前記センサのセットの各センサから温度データのセットを受信し、
(iii)前記センサのセットの各センサからの前記温度データのセットを、そのセンサが前記貨物エリア内で配置される場所と関連付けて、前記貨物エリアのマッピングされたセンサデータのセットを生成し、
(iv)前記制御システムデータのセットおよび前記マッピングされたセンサデータのセットを遠隔アクセスサーバに提供する、ように構成されている、遠隔アクセスデバイス。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔分野〕
開示された技術は、アクティブコンテナおよび環境制御型アクティブコンテナを遠隔管理するシステムに関する。
【0002】
〔背景〕
輸送および保管用アクティブコンテナは、商業的に保管または輸送される商品の量、コスト、壊れやすさ、腐敗性が増大するにつれて、ますます複雑になってきている。輸送用アクティブコンテナの具体的な特徴は多様とすることができるが、一般的には、輸送用アクティブコンテナの運搬中に場所、温度、バッテリ供給、および他の特性の記録を作成するように構成されたセンサおよび局所データ記憶デバイス、ならびに、空気調和、電子アクセス制御、およびエラーまたは誤操作に対する視覚的または可聴アラートのためのシステムを含む。その結果、従来は専門の宅配便で配送されてきたであろう高価な医薬品、電子機器、および他の商品は、代わりに、輸送用アクティブコンテナに梱包され、通常の輸送手段を使用して運ばれ得る。
【0003】
輸送用アクティブコンテナに利用可能な一連の特徴が増えるにつれて、しばしば、複雑さが増し、様々な予期せぬ事態を考慮して運搬開始前に輸送用アクティブコンテナを適切に構成する必要性が高まる。例としては、予期せぬ天気現象により、道路の閉鎖、飛行機の欠航、または空調設備の故障が生じ得る。輸送用アクティブコンテナを熟知している宅配業者は、温度範囲を調節するか、バッテリ設定を変更するか、バッテリを充電するか、代替電源を提供するか、または別様に輸送用アクティブコンテナを再構成して運搬計画の変更に適応するために、設定を直接確認し構成できるかもしれないが、そのような介入は常に可能または利用できるとは限らない。
【0004】
場合によっては、輸送用アクティブコンテナの宅配業者がそのデバイスを全く熟知していないこともあり、それにより、取り扱いに誤りが生じる可能性がある。例として、空の輸送用アクティブコンテナは、温度に敏感な商品を詰め込む場所へ運搬中である場合があり、商品を受け取る前に温度を望ましいレベルにするために運搬前に起動され得る。運搬中に輸送用アクティブコンテナの取り扱いに責任を持つ運転手または他の人は、輸送用アクティブコンテナが電源をオンにされて活発に冷却していることに気づく場合があり、まだ商品を入れていないのでデバイスの電源をオフにするべきだと誤って判断してデバイスの電源をオフにするかもしれない。その結果、輸送用アクティブコンテナは、到着時に商品を梱包するのに安全でないレベルになる可能性があり、または、適切な調整なしに輸送用アクティブコンテナに入れて運搬しようとした結果、商品が損傷する可能性がある。
【0005】
輸送用アクティブコンテナの誤った構成(例えば、商品を受け取るように調整されているコンテナを無効にする)につながる人的エラーがない場合でも、飛行機の欠航、気象条件、または他の予測不能な出来事によって、運搬が終了する前に輸送用アクティブコンテナのバッテリが消耗する場合があり、これにより、保管温度が望ましいレベルを超える可能性がある。輸送用アクティブコンテナは、可聴または視覚的警告(例えば、アラート音、点滅光)を提供するように構成され得るが、そのような警告は、気づかれない場合があり、ついには、介入するには手遅れとなってしまう。
【0006】
輸送用アクティブコンテナで輸送される商品の価値が100万ドル以上になることも珍しくなく、場合によっては、特に医薬品および医療に関わる他の材料の場合、商品は、温度または他の保管条件が望ましいレベルから少し変動しただけでも、全く使用できなくなることがある。以上のように、輸送用アクティブコンテナに関連する運搬リスクをできるだけ移動の早期に特定して、介入し、それらのリスクに伴う損害を軽減し得ることが求められている。
【0007】
そこで必要となるのが、輸送用アクティブコンテナを遠隔管理するための改善されたシステムである。
【0008】
以下の図面および詳細な説明は、単に例示的であることが意図されており、発明者らが企図するような発明の範囲を限定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】輸送用アクティブコンテナの遠隔アクセスおよび管理のための例示的なシステムの概略図を示す。
図2A】例示的な輸送用アクティブコンテナの概略図を示す。
図2B】代替の例示的な輸送用アクティブコンテナの概略図を示す。
図3】例示的な遠隔アクセスデバイスの概略図を示す。
図4図2Aまたは図2Bの輸送用アクティブコンテナのための例示的な内部の正面斜視図を示す。
図5】輸送用アクティブコンテナの構成変更を遠隔管理するために図1のシステムで実行され得る、例示的な一連のステップのフローチャートを示す。
図6】輸送用アクティブコンテナに関連する情報を収集し、アラートを提供するために図1のシステムで実行され得る、例示的な一連のステップのフローチャートを示す。
図7】運搬事象に基づいて自動構成変更および他の特徴を提供するために図1のシステムで実行され得る、例示的な一連のステップのフローチャートを示す。
図8】運搬レーン内で発生する事象を特定するために図1のシステムで実行され得る、例示的な一連のステップのフローチャートを示す。
【0010】
〔詳細な説明〕
発明者らは、新規な技術を考案し、これは、例示目的で、輸送用アクティブコンテナの遠隔管理の文脈で適用されるものとして本明細書に開示される。発明者らの技術の開示された適用は、輸送用アクティブコンテナの遠隔管理の分野における、長年にわたる、満たされていない必要性を満たすが、発明者らの技術は、本明細書に示された厳密な様式で実施されることに限定されず、本開示に照らして、当業者により過度の実験なしに他の様式で実施され得ることを理解されたい。したがって、本明細書に記載された実施例は、例示的なものにすぎないと理解されるべきであり、限定的なものとして扱われるべきではない。
【0011】
以下に記載するのは、環境制御型アクティブコンテナ(active environmentally controlled containers)、または「ATCC」の遠隔アクセス、制御、および管理のためのシステムの様々な特徴および実施態様である。本システムの実施態様は、貨物エリアと、制御システムと、を有するATCCを含み、制御システムは、運搬中にATCCの空調システムおよび他のアクティブ特徴を制御するように構成される。遠隔アクセスデバイスが、貨物エリアに取り付けられるか、または貨物エリア内に配置されてよく、制御システムと結合されて、空調システム、バッテリステータス、貨物エリアの温度、および他の情報に関連するデータを受信することができる。遠隔アクセスデバイスは、制御システムからのデータ(例えば、貨物エリアの現在の内部温度)を、長距離無線ネットワークを介して遠隔サーバおよび遠隔ユーザデバイスに送信することができ、また、それらの遠隔デバイスからの通信を、ATCCの制御システムに対する構成変更(例えば、空調システムが貨物エリアの内部を維持すべき新しい温度)の形態で受信することができる。このような実施態様は、運搬中のATCCとの双方向通信を可能にし、遠隔に位置するユーザが運搬中にATCCに関する情報を受信し、所望に応じてその情報に基づいてATCCの構成を変更することを可能にする。
【0012】
ここで図面に目を向けると、図1は、環境制御型アクティブコンテナまたはATCC(102)などの輸送用アクティブコンテナの遠隔アクセスおよび管理のための例示的なシステム(100)の概略図を示す。図1はATCC(102)を含むが、電気加熱および冷却デバイスなどの環境制御型アクティブ特徴を有するものおよび有しないものを含む様々な特徴を有する輸送用アクティブコンテナが、システム(100)と共に使用され得ることを理解されたい。ATCC(102)は、運搬中の商品を保管するためのエリアと、環境制御、温度および場所の監視、監視された特性に関する視覚的および可聴アラート、自動ロックおよびセキュリティ機構、ならびに他の同様の特徴などの、1つ以上のアクティブ特徴と、を含む。ATCC(102)は、例えば、ATCC(102)内に保管される商品が維持される温度または湿度を調節すること、アクティブ特徴に電力を供給するバッテリの現在の電力レベルを確認すること、ATCC(102)の保管部分をロックおよびロック解除すること、ATCC(102)の構成要素のステータス情報を確認すること、および他のユーザ対話を含み得る、ATCC(102)のアクティブ特徴の1つ以上を制御するために、ユーザによって動作可能かつ構成可能な制御システム(104)を含む。
【0013】
遠隔アクセスデバイス(106)は、永続的に統合されたデバイス(例えば、制御システム(104)の同じケーシングもしくはフォームファクタに組み込まれる)、一時的に取り付けられたデバイス(例えば、データ、もしくはデータおよび電力を送信するためのUSBもしくは他のハードワイヤード接続を介する)、または無線で取り付けられたデバイス(例えば、ブルートゥース、Wi-Fi、NFCもしくは他のローカル無線通信を介する)として、制御システム(104)と結合されることができる。以下により詳細に説明するように、遠隔アクセスデバイス(106)は、ローカルおよび長距離無線通信、センサ能力(例えば、場所感知、温度感知、ショック感知)、ならびにデータ格納および処理などの特徴を含んでもよい。
【0014】
以下により詳細に説明するように、遠隔アクセスデバイス(106)は、遠隔に位置する関係者に1つ以上の監視および管理特徴を提供することができる。いくつかの実施態様では、制御システム(104)は、セルラーネットワークまたは他の無線データネットワークを介した独立した長距離通信が可能でない場合がある。その結果、ATCC(102)のセンサおよびシステムによって制御システム(104)に報告されたデータは、制御システム(104)にローカルに格納され得、ATCC(102)を所持している人またはこれに物理的に近接している人(例えば、宅配業者)によってアクセスまたは閲覧され得る。このような実施態様において、また、遠隔アクセスデバイス(106)がない場合、制御システム(104)に報告され、ローカルに格納されたデータは、ATCC(102)の送り主または受取人などの遠隔に位置する関係者が利用できない可能性がある。このような場合に、ATCC(102)の送り主または別の遠隔の当事者が、ATCC(102)に保管されている商品の状態を懸念する場合、宅配業者に連絡して、制御システム(104)を介して情報を確認するよう依頼する以外の選択肢はほとんどない。同様に、制御システム(104)がハードウェアエラー、または安全でない保管温度を検出した場合、制御システム(104)は、可聴または視覚的警告の形態でローカルアラートを提供するように構成され得るが、送り主または受取人は、その警告に反応するかまたは警告を報告するのに宅配業者に依存する。
【0015】
図1の実施例では、制御システム(104)は、セルラーネットワーク(110)または衛星ネットワーク(108)との双方向通信のための独立した能力を有さない。しかしながら、遠隔アクセスデバイス(106)は、一方、または両方、あるいは別の長距離データネットワークとの双方向通信が可能である。遠隔アクセスデバイス(106)を制御システム(104)と結合することによって、遠隔アクセスデバイス(106)は、センサおよびステータス情報を含む情報を制御システム(104)から受信することができ、また、構成および他の設定を変更するために制御システム(104)に情報を提供することもできる。遠隔アクセスデバイス(106)は、検出された様々な条件に応答して、自動的に制御システム(104)の構成を変更することができ(例えば、ATCC(102)が商品を受け取るために事前調整されているべきなのに宅配業者によって電源オフにされていることを遠隔アクセスデバイス(106)が検出した場合、自動的に電源オンにされ得る)、または送り主もしくは受取人によって提供された手動構成変更の結果として、変更することができる(例えば、最初に構成した温度より低い温度で商品を保管すべきであると運搬中に受取人が決定した場合、運搬中に受取人により温度が遠隔で再構成され得る)。
【0016】
ユーザが運搬中にATCC(102)を遠隔で再構成するのを可能にすることに加えて、遠隔アクセスデバイス(106)は、ユーザが所望に応じてATCC(102)に関連するステータス情報を受信するのを可能にすることができ、これは、場所、温度、バッテリレベル、および他の情報を確認することを含み得る。図1の実施例では、ステータス情報および構成変更は、衛星ネットワーク(108)またはセルラーネットワーク(110)の一方または両方を介して通信され得る。
【0017】
ユーザと遠隔アクセスデバイス(106)との間の通信は、場合によっては直接的に達成され得(例えば、遠隔アクセスデバイス(106)が、スマートフォンを介してユーザによって直接受信される携帯電話のテキストメッセージを生成し得る場合など)、または遠隔アクセスサーバ(112)によって提供されるウェブインターフェースもしくはソフトウェアインターフェースを通じたものとすることができる。ユーザは、ユーザデバイス(114)を用いて、ATCC(102)のステータス情報を見るか、ATCC(102)に構成変更を提供するか、またはその両方を行うために、遠隔アクセスサーバ(112)にアクセスし得る。
【0018】
ユーザデバイス(114)は、コンピュータ、ラップトップ、スマートフォン、タブレットデバイス、ウェアラブルデバイス、専有コンピューティングデバイス(proprietary computing device)、またはディスプレイ、プロセッサ、メモリ、通信デバイス、およびこのようなデバイスに共通する他の特徴を有する他のコンピューティングデバイスであってよい。遠隔アクセスサーバ(112)は、例えば、インターネット、衛星ネットワーク(108)、セルラーネットワーク(110)、または他のネットワークなどのネットワークを使用して情報を交換、格納、および処理することができる、1つ以上の物理サーバ、仮想サーバ、クラウドサーバ、または他のサーバ環境であってよい。ユーザデバイス(114)と遠隔アクセスサーバ(112)との間の通信は、様々な方法で実施され得、ユーザデバイス(114)へのウェブサイトもしくはウェブインターフェースの提供、SDK、APIもしくは他のソフトウェアインターフェースへのアクセスの提供、ユーザデバイス(114)にインストールされたモバイルアプリケーション、ユーザデバイス(114)にインストールされたデスクトップアプリケーション、ユーザデバイス(114)と遠隔アクセスサーバ(112)との間の仮想デスクトップ接続、または本開示を考慮すると当業者には明らかであろう、他のインターフェースを含み得る。
【0019】
前述したように、遠隔アクセスデバイス(106)は、様々な方法でATCC(102)の制御システム(104)と結合されることができる。図2Aおよび図2Bは、そのような2つの実施例を示している。図2Aは、貨物ペイロード(120)を保管する貨物エリア(103)を含む、輸送用アクティブコンテナ(102)の概略図を示す。この実施例では、遠隔アクセスデバイス(106)は、貨物エリア(103)内に配置され、ハードワイヤードまたは無線接続を介して制御システム(104)と結合される。図2Bは、遠隔アクセスデバイス(106)が貨物エリア(103)の外部にあり、制御システム(104)へのハードワイヤードまたは無線接続を有する、輸送用アクティブコンテナ(102)の概略図を示す。貨物エリア(103)内の第1のセンサ(122)、貨物ペイロード(120)自体の中の第2のセンサ(124)、および貨物エリア(103)の外部上の第3のセンサ(126)を含む、1つ以上のセンサのセットも示されている。図2Aは、3つのセンサを含む1つ以上のセンサのセットを示しているが、可変数のセンサが、輸送用アクティブコンテナのタイプおよびサイズ、輸送用アクティブコンテナ内における商品のタイプおよび分布などの要因、ならびに以下により詳細に説明するような他の要因に基づいて含まれてもよいことを理解されたい。センサ(122、124、126)はそれぞれ、バッテリまたは別の電源を含み、ブルートゥース、低エネルギーブルートゥース、Wi-Fi、または他の同様のローカルもしくは短距離無線通信などの無線通信方法を用いて、遠隔アクセスデバイス(106)と無線通信している。
【0020】
図2Aおよび図2Bの実施例の1つ以上の態様は、望ましくは、遠隔アクセスデバイス(106)の能力、ならびに貨物ペイロード(120)に対する追跡の所望のレベルに応じて、互いに実装され得る。一実施例として、遠隔アクセスデバイス(106)は、図2Aに示すように、制御システム(104)と一時的に結合され、貨物エリア(102)に配置される一方、図2Bに示すように、1つ以上のセンサ(122、124、126)のセットと結合され得る。同様に、図2Bに示されるような、永続的に統合されたバージョンの遠隔アクセスデバイス(106)は、1つ以上のセンサ(122、124、126)のセットに依存するのではなく、それ自体のセンサパック(例えば、図3に示すようなセンサパック(208))からデータを生成することができる。遠隔アクセスデバイス(106)のいくつかの実施態様は、遠隔アクセスサーバ(112)との双方向通信を提供するように構成され得るが、他の実施態様は、ATCC(102)または制御システム(104)に既に含まれている任意の感知能力を置換または増強し得る、感知能力を含み得る。
【0021】
一実施例として、図3は、遠隔アクセスデバイス(106)などの例示的な遠隔アクセスデバイスの概略図を示す。このデバイスは、長距離無線トランシーバ(200)(例えば、衛星ネットワーク(108)、セルラーネットワーク(110)、または別のネットワークを通じた通信を可能にするように構成されたトランシーバ)、短距離無線トランシーバ(例えば、制御システム(104)、センサ(122、124、126)、または他の近くのデバイスとの通信を可能にするように構成されたブルートゥースまたはWi-Fiデバイス)、ソフトウェア命令を格納および実行するように構成されたプロセッサ(204)およびメモリ(206)、1つ以上の感知能力を含み得るセンサパック(208)、ならびに、電源(210)(例えば、バッテリ、ATCC(102)の電力システムなどの外部電源と結合され得る接続、または別の電源のうちの1つ以上)を含む。
【0022】
図3に示すような遠隔アクセスデバイスでは、ATCC(102)は、貨物エリア(103)のための一般的な温度センサを含み得、センサパック(208)は、(例として、例えば、交通事故、棚から落ちる、他の貨物によって潰れるなどの結果としてATCC(102)を通じて伝えられる急な加速、減速または他の物理力を検出するように構成された)追加の温度センサおよびショックセンサを含み得る。このような場合、温度データの2つの異なるソース(例えば、制御システム(104)およびセンサパック(208)からの温度)は、温度データを検証するため、または一方もしくは両方のシステムの誤動作するセンサを特定するために一緒に使用され得るが、ショックセンサからのデータは、ATCC(102)自体がそのようなセンサを含んでいないため、運搬データの全く新しいソースを提供する。
【0023】
図2Aおよび図2Bの実施例に戻ると、図2Aは、遠隔アクセスデバイス(106)が、温度感知、バッテリ充電検出、または他の同様の特性を含み得る、ATCC(102)の制御システム(104)に含まれる任意の感知能力を増強する1つ以上の感知能力を含み得るセンサパック(208)を含む、有利な実施態様とすることができる。そのような場合、遠隔アクセスデバイス(106)は、貨物エリア(103)の内側に置かれ、ハードワイヤード接続を介して、または無線で、制御システム(104)と結合され得る。いくつかの実施態様では、電源(210)が運搬の持続時間にわたり十分な充電を有する場合、遠隔アクセスデバイス(106)は、起動されて貨物エリア(103)の内側に置かれ得、そこで、ブルートゥースまたは別の無線通信を介して制御システム(104)と自動的に結合され得る。他の実施態様では、遠隔アクセスデバイス(106)は、貨物エリア(103)内に置かれ、データ通信と、遠隔アクセスデバイス(106)を動作させ電源(210)を充電するための電力との両方を提供するUSBまたは他の同様の接続を介して、制御システム(104)と結合され得る。
【0024】
図2Bの実施態様は、遠隔アクセスデバイス(106)がセンサパック(208)を含まない場合、または、1つ以上のセンサ(122、124、126)のセットなど、センサパック(208)以外の追加の感知能力が望まれる場合に、有利であり得る。その実施態様では、遠隔アクセスデバイス(106)は、図2Aに示すのと同様に配置されてもよく、または、図2Bに示されるように外部に配置されてもよい。1つ以上のセンサ(122、124、126)のセットは、各個別のセンサの能力、貨物エリア(103)内の貨物のタイプおよび量、貨物エリア(103)内の貨物の配置などの要因、ならびに他の要因に応じて、望ましい場所に配置されてもよい。例えば、各センサが少なくとも温度感知能力を含む場合、第1のセンサ(122)は、貨物エリア(103)内の温度を検出することができ、第2のセンサ(124)は、貨物ペイロード(120)のケースまたは包装内の温度を検出することができ、第3のセンサ(124)は、ATCC(102)が現在位置する車両、倉庫、飛行機、または他の保管エリア内の温度を検出することができる。温度データは、遠隔アクセスデバイス(106)に無線で通信され、その後、遠隔アクセスサーバ(112)に送信されて、ユーザまたは自動化プロセスによって考察、分析、または反応され得る。
【0025】
図2Bに3つのセンサが示されているが、センサの他の数および能力は、様々な実施態様において望ましい場合があることを理解されたい。例えば、貨物エリア(103)が10以上の別々に梱包された貨物ペイロードを含む場合、各個別のペイロード、またはペイロードのサブセットは、そのペイロードに関連する温度、場所、ショック衝撃(shock impacts)、および他の状態を記述するデータを生成するように構成されたセンサを含むことができる。そのようなデータを取り込み、格納することにより、個々のペイロードの状態は、要望に応じて決定され得る。これは、例えば、暑い日の長時間の交通の遅れで宅配便車両の保管エリアが過熱する場合など、運搬中にある種の有害な運搬事象が発生した場合に、有用となり得る。ATCC(102)の空調システムが過負荷になる(overwhelmed)場合があり、貨物エリア(103)の温度が、構成された範囲を超えて上昇する場合がある。いくつかの従来のシステムでは、貨物ペイロードについて許容可能なものを超える温度を示す貨物エリア(103)の温度示度は、すべての貨物が破壊されるか、損傷されるか、または別様に使用不可能とみなされることを必要とし得る。
【0026】
センサパック(208)、または1つ以上のセンサ(122、124、126)のセット、例えば貨物ペイロード(120)内に配置されるセンサ(124)が、個々のペイロード自体とより密接に関連する温度データを生成する場合など、より詳細な温度データが利用できる場合、貨物ペイロード(120)自体の実際の温度は貨物エリア(103)の一般温度のものとは異なると決定され得る。これは、貨物ペイロード(120)自体が、絶縁材、相変化材料、または他の特徴などの環境制御型パッシブ特徴を含む場合に当てはまり得る。そのような場合、貨物エリア(103)内の一部の貨物は、一般的な温度のために失われたと考えられるかもしれないが、センサ(124)とより具体的に関連する貨物は、保存されてその意図された目的のために使用され得る。
【0027】
上記の実施例をさらに進めると、センサ(126)は、ATCC(102)の空調システムが過負荷になる前に、宅配便車両の内部の過熱を検出することができ、ユーザまたは自動化プロセスが何らかの方法で介入できるように、遠隔アクセスサーバ(112)にかかるデータを報告することができる。これは、ユーザがATCC(102)の構成を変更することを含んでもよく、これには、補助冷却システムもしくは電源を起動すること、車両の空調システムを調節するかもしくは貨物エリアを通気するように宅配便車両の運転手に通知すること、または他のアクションが含まれ得る。
【0028】
1つ以上のセンサ(122、124、126)のセットはまた、特定の貨物ペイロードと関連付けられるのではなく、場所またはゾーンに基づいて貨物エリア(103)内に分散されてもよい。一実施例として、図4は、ATCC(102)のような輸送用アクティブコンテナの例示的な内部の正面斜視図を示している。図で分かるように、貨物エリア(103)は、冷却された空気が貨物エリア(103)内の商品の周りを循環することを可能にする循環チャネル(132)などの内部特徴を含み得る。貨物エリア(103)には商品がぎっしりと詰め込まれていてよく、1つ以上の空調システムは、ぎっしりと詰め込まれた商品の周囲に冷却された空気を循環させてそれらを均一に冷却することができる。空調システムが過負荷になるかもしくは故障し始めると、または外部環境からの熱エネルギーがATCC(102)の片側に不釣り合いに影響する場合、貨物エリア(103)の右側の商品が損傷され得、貨物エリア(103)の中央、底、および左側の商品は損傷しない可能性がある。分散されたセンサからの出力は、マッピングされたセンサデータを生成するために使用され得、データが受信されるセンサ(122、124、126)に基づいて、同様の情報(例えば、温度、ショック衝撃、湿度)が、貨物エリアの異なるエリアにマッピングされ得る。
【0029】
このようなシナリオに対処するためのより詳細な情報を提供するために、センサは、貨物エリア(103)の周りで、循環チャネル(132)または他の空のエリア内部に分散され得る。このようにして、第1のセンサ(122)は、貨物エリア(103)のその部分に保管されている商品がだめになっている可能性が高く、一方、第2のセンサ(124)および第3のセンサ(126)に近い部分に保管されている商品が所望の温度に維持され、損傷を受けていないことを示す、温度データを提供することができる。このようなデータは、遠隔アクセスデバイス(106)を介して、遠隔アクセスサーバ(112)に送信され、危険にさらされている商品に介入しその救済を試みるために使用され得るか、またはどの貨物が失われ、どの貨物が救済され得るかを決定するために後で使用され得る。
【0030】
システム(100)のいくつかの用途、特徴、および利点が上述されたが、他のものも存在する。例えば、図5図8は、追加の特徴を提供するためにシステムで実行され得る例示的なステップを示す。一実施例として、図5は、輸送用アクティブコンテナに対する構成変更を遠隔管理するために図1のシステムで実行され得る、例示的な一連のステップ(200)のフローチャートを示す。構成変更は、デバイスから受信したステータス情報の結果として遠隔アクセスサーバ(112)によって自動的に決定される構成変更を含み得る、自動変更(202)、ユーザデバイス(114)から受信される遠隔構成変更(204)、および運搬中に制御システム(204)のタッチスクリーンまたはキーパッド入力と直接対話する宅配業者などによって、制御システム(204)を介して受信されるローカル構成変更(206)、として遠隔アクセスデバイス(106)によって受信され得る。
【0031】
ローカル構成変更を受信した(206)場合、自動検証プロセス、または通知および手動検証プロセスのいずれかによって、この変更を確認する(208)ことができる。一実施例として、ATCC(102)が調整モードにあり、手動ローカル変更で空調システムの電源をオフにする場合、制御システム(104)は、変更または要求された変更を示すデータを遠隔アクセスデバイス(106)に提供することができ、遠隔アクセスデバイスは、変更を記述したデータを遠隔アクセスサーバ(112)に送信し得る。遠隔アクセスサーバ(112)において、自動化プロセスは、ATCC(102)に関連する格納された記録を検索し、現在の日時に基づいて、ATCC(102)の現在の場所に基づいて、または他の情報に基づいて、ATCC(102)が、電源をオフにされるのではなく、有効にされ、調整モードにされるべきであると決定することができる。手動検証プロセスとして、ATCC(102)に関連するユーザは、ユーザデバイス(114)を介して、調整モードからの変更を示す通知を受信し得る。それぞれの場合において、変更の確認または検証(208)を拒否する情報が遠隔アクセスデバイス(106)に送り返され、遠隔アクセスデバイス(106)は制御システム(104)と通信して、構成変更を元に戻す(210)か、拒否するか、または別様に無効にすることができる。上記の実施例を続けると、この結果、ATCC(102)は、調整モードを全く離れないか、または手動で電源をオフにされた後すぐに電源を再びオンにするかのいずれかである。
【0032】
構成変更が自動(202)または手動遠隔構成変更(204)である場合、遠隔アクセスデバイス(106)は、構成変更のタイプを決定する。構成変更は、貨物エリアの所望の温度または湿度を変更するための空調システムの変更など、1つ以上の個別設定の変更を含み得る。構成変更は、ATCCのアクティブシステムが動作している動作モードの変更も含んでよく、この動作モードは、ATCCが電源オフまたは保管中であるときのモード、ATCCが商品を受け取る前に運搬中であるときのモード、ATCCが運搬中であり商品を含むときのモード、または他のモードを含むことができる。いくつかの実施態様では、このようなモード変更は、一緒に編成され、一緒に適用される複数の個々の構成変更であってもよい。受信した構成変更は、制御システム(104)、遠隔アクセスデバイス(106)、1つ以上のセンサ(122、124、126)のセットの一部もしくは全部、またはATCCの一部であるかもしくはATCCと通信している他のデバイスの動作を変更するように意図されてもよい。
【0033】
さらなる実施例として、構成変更は、デバイスを調整モード(212)もしくは輸送モード(216)にするなどの1つ以上のモード変更を含んでもよく、または温度、ロックステータス、もしくは様々な特徴もしくはデバイスの有効化/無効化のカスタム変更を含み得る、1つ以上の他の個別構成変更(220)を含んでもよい。自動構成変更(202)は、日時に基づいてスケジュールされ得、またはある一連の条件下で開始するように動的にスケジュールされてもよい。例えば、1つの自動変更は、保管倉庫を出る、または宅配便施設に到着するなどのジオフェンシングまたは場所ベースの出来事に基づいて、ATCC(102)を調整モードにすることであってもよい。
【0034】
調整モード(212)に入るべきであることを構成変更が示す場合、遠隔アクセスデバイス(106)は、制御システム(104)にATCC(102)を調整モードにさせ、これは、保管エリアへのドアのロックを解除し、貨物エリア(103)および周辺材料(例えば、絶縁材、空気ポケット、相変化材料)の温度および湿度を徐々に所望のレベルにするために空調システムを効率の良い冷却モードで稼働させることを含むことができる。
【0035】
輸送モード(216)に入るべきであることを構成変更が示す場合、遠隔アクセスデバイス(106)は、制御システム(104)にATCC(102)を輸送モードにさせ、これは、保管エリアへのドアをロックすること、所望の温度を維持するために空調システムをより高性能なモードで作動させること、およびATCC(102)の運搬を説明する完全なデータセットを記録し始めるために種々のセンサを起動することを含むことができる。輸送モードにある間、遠隔アクセスデバイス(106)自体が、センサパック(208)を使用して様々なデータを積極的に記録し始めることができ、または1つ以上のセンサ(122、124、126)のセットを起動してデータの生成および遠隔アクセスデバイス(106)への送信を始めることができる。
【0036】
構成変更が雑多な構成変更(miscellaneous configuration change)(220)を示す場合、遠隔アクセスデバイス(106)は、受信した構成変更に基づいて、制御システム(104)の特定の構成、または遠隔アクセスデバイス(106)を変更することができる。自動構成変更は、ATCC(102)から受信したステータスデータに反映された実際のまたは潜在的な有害運搬事象によって商品に引き起こされる損傷を防止または軽減することを意図した予防的な変更であってもよい。例えば、図2Bを参照すると、第3のセンサ(126)からのデータが、第1のセンサ(122)によって検出される温度の小さいが緩やかな上昇と対になった、温度の急激な上昇を示す場合、遠隔アクセスサーバ(112)は、短時間だけ、より高性能のレベルで空調システムを動作させるための自動構成変更を提供することができ、または、ドアを自動ロックして自動ロックへのローカルオーバーライドもしくはキーコード入力を防ぐことができ、外部温度が安定するまで貨物エリア(103)へのドアが開かれるのを防ぐ。
【0037】
遠隔アクセスデバイス(106)はまた、構成変更が成功した後、または望ましくないローカル構成変更の場合には元に戻された(210)後に、遠隔アクセスサーバ(112)に通知を送信するように構成されてもよく、遠隔アクセスサーバ(112)自体が、影響を受けたATCC(102)に関連する1人以上のユーザまたは他の人に通知(226)を提供することができる。これは、例えば、ATCC(102)が自動的に調整モードもしくは輸送モードに入った、手動構成変更が成功した、またはATCC(102)を現在所有している宅配業者もしくは他の人が、潜在的に望ましくないローカル構成変更を輸送用アクティブコンテナに対して行っている、という通知を含んでもよい。
【0038】
別の例として、図6は、ATCC(102)などの輸送用アクティブコンテナに関連する情報を収集し、アラートを提供するために、図1のシステムで実行され得る、例示的な一連のステップ(300)のフローチャートを示している。制御システム(104)の1つ以上のセンサ、センサパック(208)、または1つ以上のセンサ(122、124、126)のセットがデータセットを生成すると、かかる情報は、遠隔アクセスデバイス(106)に格納され、遠隔アクセスサーバ(112)に定期的に送信され得る。受信される情報は、センサの数、場所、および能力によって異なるが、1つ以上の温度センサに関連する温度データの受信(302)、1つ以上の加速度計もしくは運動センサに関連する衝撃もしくはショックデータの受信(304)、1つ以上の湿度センサに関連する湿度データの受信(306)、1つ以上の加速度計、ジャイロスコープ、もしくは他のセンサに関連する傾斜もしくは向きデータの受信(308)、1つ以上のフォトセンサに関連する照明データの受信(310)、GPS受信機、インターネットベースの位置特定サービス、もしくは他の場所センサなどの1つ以上の場所センサもしくはデバイスに関連する場所データの受信(312)、ロックステータス(例えば、ロックされているか、ロック解除されているか)、ドアステータス(例えば、閉じているか、開いているか)、バッテリステータス(例えば、充電しているか、消耗しているか、および充電レベル)、および他の情報を含み得る、ATCC(102)に関連する一般ステータスデータの受信(313)、を含み得る。
【0039】
受信した情報は、次に、ユーザデバイス(114)または別のデバイスに遠隔アクセスインターフェースを装着および提供する(314)ために使用され得、その際、ユーザは、ATCC(102)に関連する受信データを、運搬レーンを通るATCC(102)の動きを示すマップ、運搬中の異なる時間における様々な特性を示す時間グラフ、および他のインターフェース、を含む様々な形態で見ることができる。遠隔アクセスインターフェースは、ユーザデバイス(114)にアラートおよび他の警告を提供し得る、通知およびメッセージング能力を含むこともできる。例えば、貨物エリア(103)へのドアが開かれるたびに、またはドアが構成された閾値を超える期間にわたり開かれたときに(316)、ユーザデバイス(114)は、ドアが開いた時間および持続時間、ドアが開かれた場所、開いたときにATCC(102)に責任を負う人(例えば、宅配業者)、および他の関連情報をユーザに通知する(318)情報を受信し得る。
【0040】
物理的な動きの遅延、計画されたルートからの逸脱、または要求された保管温度からの逸脱を含み得る、計画された運搬からの現在または将来起こり得る「逸脱」(320)を示す情報を受信した場合、ユーザデバイス(114)は、ATCC(102)があるべき場所と比較して現在どこにあるか、または介入アクションが取られない場合の将来における種々の時点でのATCC(102)の予測場所および温度などの、逸脱の詳細をユーザに通知する(322)情報を受信し得る。
【0041】
構成された閾値を超える衝撃またはショック事象(324)を示す情報が受信される場合、ユーザデバイス(114)は、衝撃の時間、場所、および大きさをデバイスのユーザに通知する(326)情報を受信することができる。受信した情報に依存する他の有用な通知が存在し、これは、本開示に照らして当業者には明らかであろう。
【0042】
別の実施例として、図7は、運搬事象に基づく自動構成変更および他の特徴を提供するために図1のシステムで実行され得る、例示的な一連のステップ(400)のフローチャートを示す。運搬事象は、例えば、ジオフェンシングおよび他の場所ベースのトリガを含め、ATCC(102)の場所が特定のエリアまたは場所に登録されることを含み得る。運搬事象の別の例は、様々な速度での運搬を示す加速度計または位置データによって示されるような、ATCC(102)の動きを含んでもよい。運搬事象の別の例は、交換中にコードの入力または制御システム(104)との別の対話によって示され得るように、送り主から輸送用アクティブコンテナを回収するか、または受取人に輸送用アクティブコンテナを提供する宅配業者などの、ある当事者から別の当事者へのATCC(102)の受け渡しを含んでもよい。
【0043】
運搬事象が発生し、遠隔アクセスデバイス(106)を介してアクセス制御サーバ(112)で受信される(402)と、アクセス制御サーバ(112)は、受信された(402)情報に含まれる情報の特定、アクセス制御サーバ(112)が利用できるデータベースに格納された他の情報の特定、またはその両方を含み得る、運搬事象の事象タイプを決定する(404)ことができる。一例として、運搬事象は、コンテナから受信した場所情報、およびアクセス制御サーバ(112)が利用できる、構成されたジオフェンスまたは他の場所ベースのトリガに基づいて決定され(404)得る。別の例として、運搬事象は、コンテナから受信した場所情報および加速度計情報、ならびに、輸送用アクティブコンテナが飛行場に位置していたこと、輸送用アクティブコンテナの運搬レーンが飛行を含んでいたこと、輸送用アクティブコンテナが最近飛行速度まで加速したことを示す、輸送用アクティブコンテナのための構成された運搬に基づいて、決定され(404)得る。別の例として、運搬事象は、場所情報、および、輸送用アクティブコンテナが保守または保管施設に位置し、予定された時刻に施設を出て使用に供されるようにスケジュールされたことを示す、輸送用アクティブコンテナのための構成された運搬に基づいて、決定され(404)得る。上記の非限定的な例から分かるように、輸送用アクティブコンテナ自体から受信した情報だけでなく、遠隔アクセスサーバ(112)に格納され遠隔アクセスサーバが利用可能な情報を含む、個々のデータ、またはデータの様々な組み合わせは、様々な運搬事象が起こったことを判断するために使用されてもよい。
【0044】
運搬事象の結果として取られるアクションもまた、まさにその事象に基づいて大きく変化する。一例として、いくつかの運搬事象は、アクティブ特徴の制限(406)を必要とすると決定され(404)得る。運搬レーンのいくつかの部分の間、コンテナの1つ以上のアクティブ特徴は、技術的、安全上、または規制上の理由から無効にする必要がある場合がある。一部の宅配便車両は、運ばれるコンテナの空調システムを無効にすること、または可聴、視覚的、もしくは他のアラートもしくは警報を無効にするか、もしくは運転手の気をそらしたり運転手を危険にさらしたりしないような代替方法で提供すること、を要求する場合がある。同様に、飛行機によっては、飛行のいくつかの部分の間に無線通信デバイスを無効にするよう要求されることがある。運搬事象がアクティブ特徴の制限(406)を必要とする場合、遠隔アクセスデバイス(106)は、制御システム(104)を再構成してもよく、遠隔アクセスデバイス(106)自体を再構成してもよく、または制限された特徴を非アクティブ化するかもしくは無効にする(408)ために、必要に応じてセンサ(122、124、126)の1つ以上を再構成することができる。
【0045】
場合によっては、代替または置換特徴がATCC(102)に含まれているか、または周辺環境で利用可能である場合、遠隔アクセスデバイス(106)は、代替特徴を有効にする(410)ことができる。これは、例えば、セルラーネットワーク(110)を介した通信を無効にし、衛星ネットワーク(108)を介した通信を有効にすること、またはその反対を含んでもよい。別の例として、これは、空調システムを非アクティブ化すること、およびATCC(102)の場合には通気口を開いて宅配便車両内部からの冷却された空気を輸送用アクティブコンテナ内に循環させることを含んでもよい。
【0046】
別の例として、これは、ATCC(102)の内部バッテリなどの電源から外部利用可能電源に切り替えることと、ATCC(102)のアクティブシステムの1つ以上を再構成して一時的に利用可能な外部電源を利用し、運搬中に内部バッテリが充電できるようにすることと、を含んでもよい。これは、参照により全体が本明細書に組み込まれる、2018年7月26日に出願された、「System for Providing In-Transit Power for Active Storage Containers」と題された米国特許出願公開第2019/0044360号に記載されているようなシステム、特徴、および技術のうちの1つ以上を含み得る。
【0047】
別の例として、これは、短距離無線トランシーバ(202)および長距離無線トランシーバ(200)の特徴の一部またはすべてを非アクティブ化すること(例えば、「機内モード」など)、ならびに、飛行機で利用可能なデータ接続に「ブリッジ」することによって遠隔アクセスデバイス(106)がインターネットを介して通信を継続することを可能にし得る代替無線通信デバイス(例えば、ブルートゥーストランシーバまたはWi-Fiトランシーバなどの航空会社が承認した無線デバイス)を通じて通信をルーティングすることを含んでもよい。これは、参照により全体が本明細書に組み込まれる、2018年7月26日に出願された、「Active Container with Data Bridging」と題された米国特許出願公開第2019/0044753号に記載されているような1つ以上のデータブリッジシステム、特徴、および技術を含んでもよい。
【0048】
運搬事象が保守作業(412)に関連すると決定された(404)場合、遠隔アクセスサーバ(112)は、関連する輸送用アクティブコンテナに関する在庫およびサービス記録を更新する(414)ことができる。保守関連事象(412)は、保守施設に輸送されている輸送用アクティブコンテナ、保守施設で時間を過ごす輸送用アクティブコンテナ、または保守施設から輸送されている輸送用アクティブコンテナに関連し、それを記述することができる。そのような場合、遠隔アクセスサーバ(112)は、その在庫ステータスおよび保守ステータスを示すために、輸送用アクティブコンテナに関連する記録を作成または更新する(414)ことができ、これには、輸送用アクティブコンテナが保守施設に輸送されたときに使用停止中であること、または輸送用アクティブコンテナが保守施設から輸送されたときに使用の準備ができていることを示すことが含まれ得る。また、アクションは、最終保守日、保守が行われた場所、保守前および保守完了後のステータス情報を含み得る、保守に関連するあらゆるステータス情報(例えば、バッテリの充電もしくは交換、空調システムのテストおよびクリーニング、センサ較正)を示す記録を作成することも含み得る。
【0049】
運搬事象が、輸送用アクティブコンテナが保管施設から送り主へ、送り主から宅配業者へ、複数の宅配業者間で、または宅配業者から最終受取人へ渡されることに関連すると決定される(404)場合、それは輸送用アクティブコンテナの保管の変更(416)として決定され得る。保管の変更は、輸送用アクティブコンテナの場所情報、輸送用アクティブコンテナの予定運搬レーン、または制御システム(104)とのユーザの対話(例えば、コードの入力またはその他の入力の提供)の1つ以上に基づいて決定され得る。例えば、輸送用アクティブコンテナが受取人に送達されるべきであったことを予定運搬レーンが示す日時に、輸送用アクティブコンテナが受取人の施設にあることを示す情報を、遠隔アクセスサーバ(112)が受信すると、遠隔アクセスサーバ(212)は、輸送用アクティブコンテナが送達されたと判断し、輸送用アクティブコンテナと関連する在庫記録および他の記録を更新して(418)、輸送用アクティブコンテナを所持している宅配業者または会社、いつおよびどこで輸送用アクティブコンテナを所持していたか、所持した時点での輸送用アクティブコンテナのステータス情報(例えば、温度、バッテリ充電、ロックステータス)、および他の情報を、反映させる。同様の情報は、これまで説明したように、輸送用アクティブコンテナが受取人の施設を離れ、送り主もしくは輸送用アクティブコンテナを所有する会社に戻るとき、または保守もしくは再調整施設に移されるときに、輸送用アクティブコンテナについて受信および更新され(418)得る。
【0050】
コンテナの完全なライフサイクルを通してそのような情報(例えば、在庫、保守、サービス、および保管記録)を追跡することによって、遠隔アクセスサーバ(112)は、輸送用アクティブコンテナのライフサイクルを検討または検査するために使用され得る豊富な情報のセットを構築してもよく、これは、性能低下、部品の故障、または輸送用アクティブコンテナ自体を含む機器への損失もしくは損傷をもたらし得るコンテナの取り扱いにおけるパターンを自動または手動で特定するのに有用となり得る。
【0051】
遠隔アクセスデバイス(106)が遠隔アクセスサーバ(112)と双方向通信している図5図8に開示されているような特徴について、そのような通信は、データを交換し自動化された活動を可能にするために遠隔アクセスデバイス(106)が遠隔アクセスサーバ(112)と頻繁に通信しているであろう場合など、オンデマンドで、必要に応じて起こり得ることが理解されるべきである。しかしながら、そのような通信は、断続的に起こることもでき、より多くの情報およびデータが遠隔アクセスデバイス(106)のメモリ(206)または別の記憶デバイスに格納され、その結果、通信がより効率的になり、遠隔アクセスサーバ(112)が到達不能な場合に堅牢性が改善される可能性がある。一例として、遠隔アクセスサーバ(112)が運搬事象を受信し(402)、遠隔アクセスサーバ(112)によって格納されている構成された規則およびデータに基づいて事象タイプを決定する(404)代わりに、それらの規則および情報は、運搬開始時に遠隔アクセスデバイス(106)へプッシュされ得、それらの規則の処理および適用の多くは、遠隔アクセスサーバ(112)と頻繁に双方向通信する必要なしに、プロセッサ(204)によって実行され得る。遠隔アクセスサーバ(112)と遠隔アクセスデバイス(106)との間のデータの転送に関する他の変形例が存在し、これは、本開示に照らして当業者には明らかであろう。
【0052】
上述のように、遠隔アクセスデバイス(106)によって提供されるデータは、遠隔アクセスサーバ(106)によって使用されて、輸送用アクティブコンテナの運搬に関連する様々なパターンを特定することができる。これは、運搬レーンのある部分を、その部分に沿って運ばれるコンテナに対してマイナスまたはプラスの影響を及ぼしているものとして特定することを含み得る。一例として、コンテナに対して画定された特定の運搬レーンは、第1の道路および第1のハイウェイに沿って地上車両で移動し、第1のキャリアにより飛行機を介して移動し、次に第2の道路および第2のハイウェイに沿って地上車両で受取人へと移動することを含み得る。その運搬レーンの別個の部分は、第1の道路、第2の道路、第1のハイウェイ、第2のハイウェイ、および第1のキャリアを含み得る。一例として、第1の道路を使用する多数の輸送用アクティブコンテナについて収集されたデータは、その道路を使用するコンテナでは、遅延の発生率が高いこと、または温度を維持する問題があることを、時間の経過とともに示す場合がある。同様に、経時的なデータは、一例として、第1のキャリアによって飛行されるコンテナでは、バッテリの故障、または輸送用アクティブコンテナの外部損傷、または他の要因の発生率がより高いことを示すかもしれない。運搬レーンの特定の部分、またはいくつかの部分の組み合わせ(例えば、第1の道路および第1のハイウェイは単独では問題がないが、両者の連続によって尋常でない遅延が生じる場合など)に関連する特性を特定することによって、将来の運搬レーンは、その部分または部分の組み合わせを避けるように構成され得る。
【0053】
一実施例として、図8は、運搬レーン内で発生する事象のパターンを特定するために図1のシステムで実行され得る、例示的な一連のステップ(500)のフローチャートを示している。遠隔アクセスサーバ(112)は、複数の運搬にわたる、複数のATCCからのデータを、各データポイントに関連する場所データにマッピングして(502)、複数のマッピングされたデータセットを生成し得る。各コンテナおよび各運搬に対するマッピングされたデータセットは、運搬のタイムラインを含み得、そのタイムラインに沿った様々な点に関連データおよび場所データがあり、マッピングされたデータセットは、例えば、特定の運搬における特定のコンテナが、その内容物が損傷について検査される必要があるほど十分に大きな規模のショック衝撃を受けたことを判定するために使用され得る。ショック衝撃は、時間、日付、場所と関連付けられる。
【0054】
次に、多数のマッピングされたデータセットを一緒に統合して(504)、各個別の運搬レーン部分、または運搬レーン部分の組み合わせのためのレーンデータセットを生成することができる。レーンデータセットは、次に、他のレーンデータセットと共に、パターン認識アルゴリズムもしくはソフトウェアを用いて、または特定の特性もしくは要因(例えば、交通事故、航空便遅延)についての離散分析に基づいて、分析され(506)、求められる特性の高い発生率に関連するレーンデータセットを特定することができる。一例として、他のレーンデータセットと比較したレーンデータセットの分析(506)により、そのレーン部分に沿った多数の運搬もショック衝撃を経験することが示される場合、対処または回避されるべき不良路面または他の障害物を示し得る。同様に、その特定のレーンデータセット内において、ショック衝撃の全体的な数は同等であるが、その運搬レーン部分のショック衝撃が、1日の同じ時間に、同じ曜日に、または他のより詳細な要因に基づいて、頻繁に経験される場合、それは、特定の時間または日に存在し(例えば、学校の近くの運搬レーンが、下校時間にショック衝撃として登録されるが他の時間には登録されない、急停車を生じ得る)、他の時間または日に存在しない、道路状態があることを示し、それも考慮され得る。その部分でのショック衝撃が稀にしか発生しないか、またはパターンがないようであれば、アクションは必要ないかもしれない。
【0055】
レーンデータセットまたは複数のレーンデータセットの分析(506)に基づいて、パターンが特定され得、例えば、特定の運搬レーン部分が関連する遅延の高いかもしくは低い発生率を有し得るレーン遅延パターン(508)、運搬レーン部分がショック衝撃の高いかもしくは低い発生率を有し得るレーンショックパターン(512)、運搬レーン部分が、温度問題もしくは逸脱の高いかもしくは低い発生率を有し得るレーン温度パターン(516)、運搬レーン部分が追跡されるコンテナの運搬について高いかもしくは低い利用を有し得るレーン利用パターン(520)、または、運搬レーン部分が、望ましくない特性の時間的な(例えば、時間、日、季節、もしくは他の時間的側面に基づく)パターンを有する場合などの、他のパターンもしくはサブパターン、またはガス価格、天候、スポーツイベントもしくはコンサート、および経時的にその運搬レーン部分上での運搬に影響を与え得る他の事象など、他の予測し難い基準に基づくパターン、などがある。
【0056】
そのようなパターンが存在する場合、それらは、ユーザに対して特定されるか、または追加的な調査もしくは観察に値するかもしれないパターンとしてデータセット内で特定され得る。1つまたは複数のレーン部分について遅延のパターンが特定される(508)場合、そのパターンは、例えば、レーン部分、特定されたパターン、関連する遅延、他の「正常な」レーン部分との比較、および他の同様の情報を記述し得る、データ、ユーザインタフェース、またはその両方として提供され(510)得る。パターンは、ユーザへの通知もしくはアラートとして、積極的に提供され(510)てもよいし、そのレーン部分を検討するかもしくはそのレーン部分に依存する運搬レーンをスケジュールするユーザがアクセス可能であってもよいし、将来の使用のために遠隔アクセスサーバ(112)がアクセスできるデータベースまたは他の記憶装置に提供され(510)てもよい。同様のデータは、ショックパターンが検出されたときに提供されてもよく(514)、温度パターンが検出されたときに提供されてもよく(518)、使用もしくは利用パターンが検出されたときに提供されてもよく(522)、または別のパターンが検出されたときに提供されてもよい(526)。
【0057】
パターンデータが経時的に収集され、洗練され、構築されるにつれて、遠隔アクセスサーバ(112)は、以前に収集され特定されたパターンに基づいて、運搬レーンがスケジュールされるときにレーン洞察を自動的に提供する(528)ように構成され得る。例えば、コンテナの運搬がスケジュールされており、ユーザが運搬レーン(例えば、道路、地上宅配業者、航空宅配業者)を手動で選択するか、または所望のコスト、配達時間、もしくは他の要因に基づいてそれらを自動的に選択する場合、システムは、特定されたパターンに基づいて、運搬レーンに対する1つ以上の注意、懸念、または修正を提案する一連のレーン分析洞察をユーザへ提供し(528)得る。一例として、ユーザは、運搬レーンを手動で構成する際に、運搬のための低コストのオプションを選択してもよく、これは、上記の例から、第1の道路に沿った運搬の部分、および第1のハイウェイに沿った部分を含むことができる。以前の特定されたパターンは、運搬部分のその組み合わせについて非常に高い遅延を示すデータを提供している(510)かもしれず、このパターンは、注意または警告としてスケジューリングするユーザに提供され得、また、遅延のパターンと関連しないかもしれない、適切な代替運搬レーン部分(例えば、第1の道路、および第3の道路であり、第1のハイウェイを完全に回避する)を含み得る。
【0058】
収集されたデータおよびパターンの上記以外の用途も存在し、それらは本開示に照らして当業者には明らかであろう。本開示に基づいて実施され得る潜在的な実施形態の追加の実施例には、以下のものが含まれる。
【0059】
実施例1
システムであって、(a)貨物エリア、少なくとも1つのアクティブ特徴、および少なくとも1つのアクティブ特徴を構成するように動作可能な制御システムを含むコンテナと;(b)長距離データネットワークを介して通信するように構成された遠隔アクセスデバイスであって、遠隔アクセスデバイスは制御システムと通信可能に結合されている、遠隔アクセスデバイスと;(c)長距離データネットワークを介して遠隔アクセスデバイスと通信している遠隔アクセスサーバと;を含み、遠隔アクセスデバイスは、(i)制御システムから制御システムデータのセットを受信することであって、制御システムデータのセットは、少なくとも1つのアクティブ特徴の性能を記述する、ことと;(ii)制御システムデータのセットを遠隔アクセスサーバに提供することと;(iii)遠隔アクセスサーバから構成変更を受信することであって、構成変更は、少なくとも1つのアクティブ特徴と関連付けられている、ことと;(iv)制御システムに、構成変更に基づいて少なくとも1つのアクティブ特徴の動作を構成させることと、を行うように構成されている、システム。
【0060】
実施例2
(i)遠隔アクセスデバイスは、制御システムから電力を受け取るために制御システムと結合され;(ii)少なくとも1つのアクティブ特徴は、空調システムおよび温度センサを含み;(iii)制御システムデータは、貨物エリアの温度データのセットを含み;(iv)長距離データネットワークは、セルラーデータネットワークを含む、実施例1に記載のシステム。
【0061】
実施例3
(i)遠隔アクセスデバイスは、貨物エリア内に配置され;(ii)遠隔アクセスデバイスは、センサパックを含み、センサパックは、温度センサを含み;(iii)遠隔アクセスデバイスは、温度センサで温度データのセットを生成し、温度データのセットを遠隔アクセスサーバに提供するようにさらに構成されている、実施例1に記載のシステム。
【0062】
実施例4
短距離無線トランシーバを介して遠隔アクセスデバイスと通信可能に結合されたセンサのセットをさらに含み、(i)セットのセンサはそれぞれ、貨物エリア内またはその近くの異なる場所に配置され;(ii)セットのセンサはそれぞれ、それが配置されたエリアの温度データを生成し;(iii)遠隔アクセスデバイスは、(A)センサのセットの各センサから温度データを受信し;(B)各センサからの温度をそのセンサの場所と関連付け;(C)各センサの温度データおよび関連付けられた場所を遠隔アクセスサーバに提供する、ように構成されている、実施例1に記載のシステム。
【0063】
実施例5
遠隔アクセスサーバは、(i)構成変更を遠隔アクセスデバイスに提供する前に、構成変更をユーザから受信し;(ii)構成変更およびユーザと関連付けられているものとして、コンテナを特定する、ように構成されている、実施例1に記載のシステム。
【0064】
実施例6
少なくとも1つのアクティブ特徴は、空調システムを含み、構成変更は、貨物エリアの温度を下げるために、調整モードで空調システムを起動することを含む、実施例5に記載のシステム。
【0065】
実施例7
制御システムデータのセットは、貨物エリアへのドアが開いているかどうかを示すドアステータスを含み、遠隔アクセスサーバは、(i)ドアステータスに基づき、構成された時間閾値を超えるドア開放事象を特定し;(ii)ドア開放事象を記述する通知を、コンテナと関連付けられたユーザに提供する、ように構成されている、実施例1に記載のシステム。
【0066】
実施例8
遠隔アクセスサーバは、遠隔アクセスデバイスからセンサデータのセットを受信するように構成され、センサデータのセットは、(i)コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられた温度データ;(ii)コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられたショック衝撃データ;(iii)コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられた傾斜データ;(iv)コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられた照明データ;または(v)コンテナと関連付けられたグローバル位置データ、のうちの1つ以上を含む、実施例1に記載のシステム。
【0067】
実施例9
遠隔アクセスサーバは、(i)センサデータのセットまたは制御システムデータのセット内で、コンテナに対する安全な衝撃について構成された閾値を超えるショック衝撃を特定し;(ii)ショック衝撃を記述する通知を、コンテナと関連付けられたユーザに提供する、ように構成されている、実施例8に記載のシステム。
【0068】
実施例10
遠隔アクセスサーバは、(i)センサデータのセット内で、温度が構成された閾値を超えたコンテナのエリアを特定し;(ii)温度、および温度が構成された閾値を超えた期間を記述する通知を、コンテナと関連付けられたユーザに提供する、ように構成されている、実施例8に記載のシステム。
【0069】
実施例11
コンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能な位置センサをさらに含み、遠隔アクセスデバイスは、(i)ジオフェンシング構成を遠隔アクセスサーバから受信することであって、ジオフェンシング構成は、グローバル位置要件および関連付けられた構成変更を含む、ことと;(ii)位置センサからのデータに基づいてコンテナの位置を監視することと;(iii)コンテナの位置がグローバル位置要件を満たすとき、関連付けられた構成変更を適用することと、を行うように構成されている、実施例1に記載のシステム。
【0070】
実施例12
関連付けられた構成変更は、(i)グローバル位置要件が満たされたときに長距離データネットワークを介した通信を無効にするように遠隔アクセスデバイスを構成することと;(ii)グローバル位置要件がもはや満たされていないときに長距離データネットワークを介した通信を有効にするように遠隔アクセスデバイスを構成することと、を含む、実施例11に記載のシステム。
【0071】
実施例13
コンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能な位置センサをさらに含み、遠隔アクセスサーバは、(i)位置センサによって生成された位置データのセットを受信することと;(ii)制御システムデータのセットを位置データのセットにマッピングして、コンテナが移動する運搬レーンを記述するマッピングされたデータセットを生成することと;(iii)マッピングされたデータセットを複数のマッピングされたデータセットと統合して、複数のレーンデータセットを生成することであって、各レーンデータセットは、運搬レーンの少なくとも一部を記述し、複数のレーンデータセットは、コンテナが移動する運搬レーンを含む、ことと;(iv)複数のレーンデータセットの1つ以上と関連付けられたパターンを特定することであって、パターンは、その運搬レーンで高い割合で発生する有害運搬事象を記述している、ことと、を行うように構成されている、実施例1に記載のシステム。
【0072】
実施例14
方法であって、(a)遠隔アクセスデバイスを輸送用アクティブコンテナの制御システムと結合することであって、輸送用アクティブコンテナは少なくとも1つのアクティブ特徴と、貨物エリアと、を含む、ことと;(b)遠隔アクセスデバイスにより制御システムから制御システムデータのセットを受信することであって、制御システムデータのセットは、少なくとも1つのアクティブ特徴の性能を記述する、ことと;(c)制御システムデータのセットを、長距離データネットワークを介して遠隔アクセスデバイスと通信している遠隔アクセスサーバに提供することと;(d)遠隔アクセスサーバから構成変更を受信することであって、構成変更は、少なくとも1つのアクティブ特徴と関連付けられている、ことと;(e)制御システムに、構成変更に基づいて少なくとも1つのアクティブ特徴の動作を構成させることと、を含む、方法。
【0073】
実施例15
(a)遠隔アクセスデバイスを貨物エリアに配置し、遠隔アクセスデバイスに電力を供給するために、遠隔アクセスデバイスを制御システムと結合することと;(b)遠隔アクセスデバイスのセンサパックで温度データのセットを生成することと;(c)温度データのセットを遠隔アクセスサーバに提供することと、をさらに含む、実施例14に記載の方法。
【0074】
実施例16
(a)短距離無線通信を介して遠隔アクセスデバイスをセンサのセットと通信可能に結合することと;(b)センサのセットの各センサを貨物エリア内の異なる場所に配置することと;(c)セットのセンサのそれぞれから温度データのセットを受信し、温度データの各セットを貨物エリア内のそのセンサの場所と関連付けることと;(d)センサのセットの各センサの温度データのセットおよび場所を遠隔アクセスサーバに提供することと、をさらに含む、実施例14に記載の方法。
【0075】
実施例17
(a)複数の貨物ペイロードを貨物エリアに保管することと;(b)各貨物ペイロードを、センサのセットの近接するセンサと、そのセンサの場所に基づいて、関連付けることと;(c)貨物ペイロードのセットの各貨物ペイロードについて、近接するセンサの温度データのセットに基づいて、運搬中の保管温度を提供することと、をさらに含む、実施例16に記載の方法。
【0076】
実施例18
(a)輸送用アクティブコンテナに近接した位置センサによって生成された位置データのセットを受信することであって、位置センサは、輸送用アクティブコンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能である、ことと;(b)制御システムデータのセットを位置データのセットにマッピングして、輸送用アクティブコンテナが移動する運搬レーンを記述するマッピングされたデータセットを生成することと;(c)マッピングされたデータセットを複数のマッピングされたデータセットと統合して、複数のレーンデータセットを生成することであって、各レーンデータセットは、運搬レーンの少なくとも一部を記述し、複数のレーンデータセットは、輸送用アクティブコンテナが移動する運搬レーンを含む、ことと;(d)複数のレーンデータセットの1つ以上と関連付けられたパターンを特定することであって、パターンは、その運搬レーンで高い割合で生じる有害運搬事象を記述する、ことと、をさらに含む、実施例14に記載の方法。
【0077】
実施例19
(a)輸送用アクティブコンテナに近接した位置センサによって生成された位置データのセットを受信することであって、位置センサは、輸送用アクティブコンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能である、ことと;(b)遠隔アクセスサーバからジオフェンシング構成を受信することであって、ジオフェンシング構成は、グローバル位置要件、および関連付けられた構成変更を含む、ことと;(c)位置センサからのデータに基づいて輸送用アクティブコンテナの位置を監視することと;(d)輸送用アクティブコンテナの位置がグローバル位置要件を満たすと、関連付けられた構成変更を適用することと、をさらに含む、実施例14に記載の方法。
【0078】
実施例20
輸送用アクティブコンテナの遠隔管理を可能にするための遠隔アクセスデバイスであって、(a)プロセッサおよびメモリと;(b)輸送用アクティブコンテナの制御システムと結合し、遠隔アクセスデバイスへのデータおよび電力の伝送を提供するように適合された接続部と;(c)長距離データネットワークを介して通信するように動作可能な長距離無線トランシーバと;(d)センサのセットであって、セットのセンサはそれぞれ、電源を含み、貨物エリア内の所望の場所に置かれるように適合されている、センサのセットと;(e)セットのセンサのそれぞれから温度データを受信するように動作可能な短距離無線トランシーバと、を含み、プロセッサは、(i)制御システムから制御システムデータのセットを受信し;(ii)センサのセットの各センサから温度データのセットを受信し;(iii)センサのセットの各センサからの温度データのセットを、そのセンサが貨物エリア内で配置される場所と関連付けて、貨物エリアのマッピングされたセンサデータのセットを生成し;(iv)制御システムデータのセットおよびマッピングされたセンサデータのセットを遠隔アクセスサーバに提供する、ように構成されている、遠隔アクセスデバイス。
【0079】
本明細書で説明される教示、表現、実施形態、実施例などのうちの任意の1つ以上は、本明細書で説明されるその他の教示、表現、実施形態、実施例などのうちの任意の1つ以上と組み合わせられ得ることを理解されたい。したがって、記載される教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して分離してみなすべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる様々な適切な方法は、本明細書の教示を考慮すれば、当業者には容易に明らかになるであろう。そのような修正および変形は、特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
【0080】
本発明の様々な実施形態を示し、説明してきたが、本明細書に記載された方法およびシステムのさらなる適応は、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な修正によって達成され得る。そのような潜在的な修正のいくつかが言及されており、他のものも当業者には明らかであろう。例えば、上述した実施例、実施形態、幾何学的特徴、材料、寸法、比率、ステップなどは例示であり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から検討されるべきであり、明細書および図面に示され、説明された構造および動作の細部に限定されないと理解される。
【0081】
〔実施の態様〕
(1) システムであって、
(a)貨物エリア、少なくとも1つのアクティブ特徴、および前記少なくとも1つのアクティブ特徴を構成するように動作可能な制御システムを含むコンテナと、
(b)長距離データネットワークを介して通信するように構成された遠隔アクセスデバイスであって、前記遠隔アクセスデバイスは前記制御システムと通信可能に結合されている、遠隔アクセスデバイスと、
(c)前記長距離データネットワークを介して前記遠隔アクセスデバイスと通信している遠隔アクセスサーバと、
を含み、
前記遠隔アクセスデバイスは、
(i)前記制御システムから制御システムデータのセットを受信することであって、前記制御システムデータのセットは、前記少なくとも1つのアクティブ特徴の性能を記述する、ことと、
(ii)前記制御システムデータのセットを前記遠隔アクセスサーバに提供することと、
(iii)前記遠隔アクセスサーバから構成変更を受信することであって、前記構成変更は、前記少なくとも1つのアクティブ特徴と関連付けられている、ことと、
(iv)前記制御システムに、前記構成変更に基づいて前記少なくとも1つのアクティブ特徴の動作を構成させることと、
を行うように構成されている、システム。
(2) (i)前記遠隔アクセスデバイスは、前記制御システムから電力を受け取るために前記制御システムと結合され、
(ii)前記少なくとも1つのアクティブ特徴は、空調システムおよび温度センサを含み、
(iii)前記制御システムデータは、前記貨物エリアの温度データのセットを含み、
(iv)前記長距離データネットワークは、セルラーデータネットワークを含む、実施態様1に記載のシステム。
(3) (i)前記遠隔アクセスデバイスは、前記貨物エリア内に配置され、
(ii)前記遠隔アクセスデバイスは、センサパックを含み、前記センサパックは、温度センサを含み、
(iii)前記遠隔アクセスデバイスは、前記温度センサで温度データのセットを生成し、前記温度データのセットを前記遠隔アクセスサーバに提供するようにさらに構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(4) 短距離無線トランシーバを介して前記遠隔アクセスデバイスと通信可能に結合されたセンサのセットをさらに含み、
(i)前記セットのセンサはそれぞれ、前記貨物エリア内またはその近くの異なる場所に配置され、
(ii)前記セットのセンサはそれぞれ、それが配置されたエリアの温度データを生成し、
(iii)前記遠隔アクセスデバイスは、
(A)前記センサのセットの各センサから温度データを受信し、
(B)各センサからの温度をそのセンサの場所と関連付け、
(C)各センサの前記温度データおよび前記関連付けられた場所を前記遠隔アクセスサーバに提供する、ように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(5) 前記遠隔アクセスサーバは、
(i)前記構成変更を前記遠隔アクセスデバイスに提供する前に、前記構成変更をユーザから受信し、
(ii)前記構成変更および前記ユーザと関連付けられているものとして、前記コンテナを特定する、ように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
【0082】
(6) 前記少なくとも1つのアクティブ特徴は、空調システムを含み、前記構成変更は、前記貨物エリアの温度を下げるために、調整モードで前記空調システムを起動することを含む、実施態様5に記載のシステム。
(7) 前記制御システムデータのセットは、前記貨物エリアへのドアが開いているかどうかを示すドアステータスを含み、前記遠隔アクセスサーバは、
(i)前記ドアステータスに基づき、構成された時間閾値を超えるドア開放事象を特定し、
(ii)前記ドア開放事象を記述する通知を、前記コンテナと関連付けられたユーザに提供する、ように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記遠隔アクセスサーバは、前記遠隔アクセスデバイスからセンサデータのセットを受信するように構成され、前記センサデータのセットは、
(i)前記コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられた温度データ、
(ii)前記コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられたショック衝撃データ、
(iii)前記コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられた傾斜データ、
(iv)前記コンテナの1つ以上のエリアと関連付けられた照明データ、または、
(v)前記コンテナと関連付けられたグローバル位置データ、
のうちの1つ以上を含む、実施態様1に記載のシステム。
(9) 前記遠隔アクセスサーバは、
(i)前記センサデータのセットまたは前記制御システムデータのセット内で、前記コンテナに対する安全な衝撃について構成された閾値を超えるショック衝撃を特定し、
(ii)前記ショック衝撃を記述する通知を、前記コンテナと関連付けられたユーザに提供する、ように構成されている、実施態様8に記載のシステム。
(10) 前記遠隔アクセスサーバは、
(i)前記センサデータのセット内で、前記温度が構成された閾値を超えた前記コンテナのエリアを特定し、
(ii)前記温度、および前記温度が前記構成された閾値を超えた期間を記述する通知を、前記コンテナと関連付けられたユーザに提供する、ように構成されている、実施態様8に記載のシステム。
【0083】
(11) 前記コンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能な位置センサをさらに含み、前記遠隔アクセスデバイスは、
(i)ジオフェンシング構成を前記遠隔アクセスサーバから受信することであって、前記ジオフェンシング構成は、グローバル位置要件および関連付けられた構成変更を含む、ことと、
(ii)前記位置センサからのデータに基づいて前記コンテナの位置を監視することと、
(iii)前記コンテナの前記位置が前記グローバル位置要件を満たすとき、前記関連付けられた構成変更を適用することと、を行うように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(12) 前記関連付けられた構成変更は、
(i)前記グローバル位置要件が満たされたときに前記長距離データネットワークを介した通信を無効にするように前記遠隔アクセスデバイスを構成することと、
(ii)前記グローバル位置要件がもはや満たされていないときに前記長距離データネットワークを介した通信を有効にするように前記遠隔アクセスデバイスを構成することと、を含む、実施態様11に記載のシステム。
(13) 前記コンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能な位置センサをさらに含み、前記遠隔アクセスサーバは、
(i)前記位置センサによって生成された位置データのセットを受信することと、
(ii)前記制御システムデータのセットを前記位置データのセットにマッピングして、前記コンテナが移動する運搬レーンを記述するマッピングされたデータセットを生成することと、
(iii)前記マッピングされたデータセットを複数のマッピングされたデータセットと統合して、複数のレーンデータセットを生成することであって、各レーンデータセットは、運搬レーンの少なくとも一部を記述し、前記複数のレーンデータセットは、前記コンテナが移動する前記運搬レーンを含む、ことと、
(iv)前記複数のレーンデータセットの1つ以上と関連付けられたパターンを特定することであって、前記パターンは、その運搬レーンで高い割合で発生する有害運搬事象を記述している、ことと、を行うように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(14) 方法であって、
(a)遠隔アクセスデバイスを輸送用アクティブコンテナの制御システムと結合することであって、前記輸送用アクティブコンテナは、少なくとも1つのアクティブ特徴と、貨物エリアと、を含む、ことと、
(b)前記遠隔アクセスデバイスにより前記制御システムから制御システムデータのセットを受信することであって、前記制御システムデータのセットは、前記少なくとも1つのアクティブ特徴の性能を記述する、ことと、
(c)前記制御システムデータのセットを、長距離データネットワークを介して前記遠隔アクセスデバイスと通信している遠隔アクセスサーバに提供することと、
(d)前記遠隔アクセスサーバから構成変更を受信することであって、前記構成変更は、前記少なくとも1つのアクティブ特徴と関連付けられている、ことと、
(e)前記制御システムに、前記構成変更に基づいて前記少なくとも1つのアクティブ特徴の動作を構成させることと、を含む、方法。
(15) (a)前記遠隔アクセスデバイスを前記貨物エリアに配置し、前記遠隔アクセスデバイスに電力を供給するために、前記遠隔アクセスデバイスを前記制御システムと結合することと、
(b)前記遠隔アクセスデバイスのセンサパックで温度データのセットを生成することと、
(c)前記温度データのセットを前記遠隔アクセスサーバに提供することと、
をさらに含む、実施態様14に記載の方法。
【0084】
(16) (a)短距離無線通信を介して前記遠隔アクセスデバイスをセンサのセットと通信可能に結合することと、
(b)前記センサのセットの各センサを前記貨物エリア内の異なる場所に配置することと、
(c)前記セットのセンサのそれぞれから温度データのセットを受信し、温度データの各セットを前記貨物エリア内のそのセンサの場所と関連付けることと、
(d)前記センサのセットの各センサの前記温度データのセットおよび前記場所を前記遠隔アクセスサーバに提供することと、
をさらに含む、実施態様14に記載の方法。
(17) (a)複数の貨物ペイロードを前記貨物エリアに保管することと、
(b)各貨物ペイロードを、前記センサのセットの近接するセンサと、そのセンサの前記場所に基づいて、関連付けることと、
(c)前記貨物ペイロードのセットの各貨物ペイロードについて、前記近接するセンサの前記温度データのセットに基づいて、運搬中の保管温度を提供することと、
をさらに含む、実施態様16に記載の方法。
(18) (a)前記輸送用アクティブコンテナに近接した位置センサによって生成された位置データのセットを受信することであって、前記位置センサは、前記輸送用アクティブコンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能である、ことと、
(b)前記制御システムデータのセットを前記位置データのセットにマッピングして、前記輸送用アクティブコンテナが移動する運搬レーンを記述するマッピングされたデータセットを生成することと、
(c)前記マッピングされたデータセットを複数のマッピングされたデータセットと統合して、複数のレーンデータセットを生成することであって、各レーンデータセットは、運搬レーンの少なくとも一部を記述し、前記複数のレーンデータセットは、前記輸送用アクティブコンテナが移動する前記運搬レーンを含む、ことと、
(d)前記複数のレーンデータセットの1つ以上と関連付けられたパターンを特定することであって、前記パターンは、その運搬レーンで高い割合で生じる有害運搬事象を記述する、ことと、
をさらに含む、実施態様14に記載の方法。
(19) (a)前記輸送用アクティブコンテナに近接した位置センサによって生成された位置データのセットを受信することであって、前記位置センサは、前記輸送用アクティブコンテナのグローバル位置を示すデータを生成するように動作可能である、ことと、
(b)前記遠隔アクセスサーバからジオフェンシング構成を受信することであって、前記ジオフェンシング構成は、グローバル位置要件および関連付けられた構成変更を含む、ことと、
(c)前記位置センサからのデータに基づいて前記輸送用アクティブコンテナの位置を監視することと、
(d)前記輸送用アクティブコンテナの前記位置が前記グローバル位置要件を満たすと、前記関連付けられた構成変更を適用することと、
をさらに含む、実施態様14に記載の方法。
(20) 輸送用アクティブコンテナの遠隔管理を可能にするための遠隔アクセスデバイスであって、
(a)プロセッサおよびメモリと、
(b)前記輸送用アクティブコンテナの制御システムと結合し、前記遠隔アクセスデバイスへのデータおよび電力の伝送を提供するように適合された接続部と、
(c)長距離データネットワークを介して通信するように動作可能な長距離無線トランシーバと、
(d)センサのセットであって、前記セットのセンサはそれぞれ、電源を含み、前記貨物エリア内の所望の場所に置かれるように適合されている、センサのセットと、
(e)前記セットのセンサそれぞれから温度データを受信するように動作可能な短距離無線トランシーバと、
を含み、
前記プロセッサは、
(i)前記制御システムから制御システムデータのセットを受信し、
(ii)前記センサのセットの各センサから温度データのセットを受信し、
(iii)前記センサのセットの各センサからの前記温度データのセットを、そのセンサが前記貨物エリア内で配置される場所と関連付けて、前記貨物エリアのマッピングされたセンサデータのセットを生成し、
(iv)前記制御システムデータのセットおよび前記マッピングされたセンサデータのセットを遠隔アクセスサーバに提供する、ように構成されている、遠隔アクセスデバイス。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】