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特表2023-509457タガントを検出および拒否する方法および器具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(54)【発明の名称】タガントを検出および拒否する方法および器具
(51)【国際特許分類】
   A24C 5/01 20200101AFI20230301BHJP
【FI】
A24C5/01
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022541251
(86)(22)【出願日】2020-12-24
(85)【翻訳文提出日】2022-07-04
(86)【国際出願番号】 EP2020087875
(87)【国際公開番号】W WO2021140038
(87)【国際公開日】2021-07-15
(31)【優先権主張番号】20150490.9
(32)【優先日】2020-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158469
【弁理士】
【氏名又は名称】大浦 博司
(72)【発明者】
【氏名】ベサント ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】ポンシコ アンナ カナル
(72)【発明者】
【氏名】シャーラー クリストフ
【テーマコード(参考)】
4B144
【Fターム(参考)】
4B144CF00
4B144CF06
4B144CG08
4B144CL10
4B144CL20
4B144CM11
(57)【要約】
タガントを含む、エアロゾル発生物品(101、201、301、401)の構成要素を製造する方法であって、方法が、タガントを構成要素に適用する工程と、構成要素が含むタガントの量を検出する工程と、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定する工程と、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さい場合に構成要素を拒否する工程と、を含む、方法。タガントを含む、エアロゾル発生物品(101、201、301、401)の構成要素を製造するための器具であって、器具が、タガントを構成要素に適用するように構成されたディスペンサーと、構成要素が含むタガントの量を検出するように構成されたセンサー(562、662、862)と、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定するためのコントローラーと、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さい場合に構成要素を拒否するように構成された拒否システムと、を備える、器具。部品キットであって、エアロゾル発生物品(101、201、301、401)の構成要素を製造するのに適した複数の製造器具と、製造された構成要素が含むタガントの量を検出するのに適した少なくとも1つのセンサー(562、662、862)と、構成要素が含むタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定するためのコントローラーと、第1の所定の量よりも小さいタガントの量を有する構成要素を拒否するように構成された拒否システムと、を備える、部品キット。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造する方法であって、前記方法が、
-タガントを構成要素に適用する工程と、
-前記構成要素が含む前記タガントの量を検出する工程と、
-検出された前記タガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定する工程と、
-前記検出された前記タガントの量が前記第1の所定の量よりも小さい場合に構成要素を拒否する工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記タガントの前記第1の所定の量が、1平方メートル当たり5ミリグラムのタガントの濃度である、請求項1に記載の、構成要素を製造する方法。
【請求項3】
タガントを構成要素に適用する工程であって、前記構成要素が、フィルター、ラッパー、チッピングペーパー、接着剤、チッピングペーパー接着剤、フィルタープラグラップ、または前述の構成要素の任意の組み合わせである、適用する工程をさらに含む、請求項1または2に記載の、構成要素を製造する方法。
【請求項4】
前記タガントを、たばこロッド構成要素とフィルター構成要素との間の接合面に適用する工程をさらに含む、先行請求項のいずれか一項に記載の、構成要素を製造する方法。
【請求項5】
前記タガントをチッピングペーパー構成要素の内表面に適用する工程をさらに含む、先行請求項のいずれか一項に記載の、構成要素を製造する方法。
【請求項6】
タガントを、実質的に前記構成要素の円周の周りに適用する工程をさらに含む、先行請求項のいずれか一項に記載の、構成要素を製造する方法。
【請求項7】
前記検出する工程および前記判定する工程、ならびに該当する場合には前記拒否する工程を繰り返す工程をさらに含む、先行請求項のいずれか一項に記載の、構成要素を製造する方法。
【請求項8】
前記チッピングペーパー構成要素を別の構成要素に適用して固設する前記製造工程の後に、前記構成要素が含む前記タガントの量を検出する工程をさらに含む、先行請求項のいずれか一項に記載の、構成要素を製造する方法。
【請求項9】
タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造するための器具であって、前記器具が、
-タガントを構成要素に適用するように構成されたディスペンサーと、
-前記構成要素が含む前記タガントの量を検出するように構成されたセンサーと、
-検出された前記タガントの前記量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定するためのコントローラーと、
-前記検出された前記タガントの量が前記第1の所定の量よりも小さい場合に構成要素を拒否するように構成された拒否システムと、を備える、器具。
【請求項10】
多数のセンサーを備え、各センサーが、ある量の前記タガントを検出するように構成されている、請求項9に記載の器具。
【請求項11】
少なくとも、別の構成要素へのチッピングペーパー構成要素の前記適用および固設後の製造ラインに位置付けられたセンサーをさらに備える、請求項9または10に記載の器具。
【請求項12】
前記構成要素をラッピングした後の前記製造ラインに位置付けられた少なくとも1つのセンサーをさらに備える、請求項9~11のいずれか一項に記載の器具。
【請求項13】
接着剤を分注するための接着剤ディスペンサーをさらに備え、前記接着剤ディスペンサーが、グルー適用ローラーを備え、さらに、前記グルー適用ローラーが、溝を備える、請求項9~12のいずれか一項に記載の器具。
【請求項14】
前記ディスペンサーは、分注された前記タガントが望ましくない面積に到達することから保護するように構成されたマスクをさらに備える、請求項9~13のいずれか一項に記載の器具。
【請求項15】
部品キットであって、
-エアロゾル発生物品の構成要素を前記製造するのに適した複数の製造器具と、
-製造された構成要素が含むタガントの量を前記検出するのに適した少なくとも1つのセンサーと、
-構成要素が含む前記タガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定するためのコントローラーと、
-前記第1の所定の量よりも小さいタガントの量を有する構成要素を拒否するように構成された拒否システムと、を備える、部品キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生物品の構成要素を製造する方法に関する。より具体的には、本開示は、タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造する方法に関する。本開示はまた、タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造するための器具に関する。本開示はさらに、エアロゾル発生物品の構成要素を製造するのに適した複数の製造器具を備える部品キットに関する。
【0002】
エアロゾル発生物品およびその他の消耗品は、特定のエアロゾル発生製品とともに使用するように設計されている。例えば、外部から加熱されたたばこ製品は、ホルダーと、ホルダーに挿入されるように設計されたたばこスティックと、を備える。純正互換製品は通常、最高の性能およびユーザー体験を確実にするように厳密に試験される。非純正製品の使用は、全体的な性能およびユーザー体験を減少させる場合がある。さらに、非純正部品または構成要素の使用は、例えば、ホルダー装置の損傷などの問題を生じさせる場合がある。
【0003】
品質保証を改善する、エアロゾル発生物品の構成要素を製造するための方法(または器具)を提供することが望ましいであろう。
【0004】
本発明によれば、タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造する方法が提供される。本方法は、タガントを構成要素に適用する工程を含む。本方法はまた、構成要素が含むタガントの量を検出する工程を含む。本方法は、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定する工程を含む。本方法は、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さい場合に構成要素を拒否する工程を含む。タガントは、例えば、ゲル、スラリー、粉末、または発泡体であってもよい。タガントは、独自に符号化された材料を含み得る。
【0005】
したがって、タガントは、構成要素に適用され、製品識別のために使用される、構成要素の内部署名として作用する。構成要素のタガントは、認識によって、エアロゾル発生物品の構成要素、ひいては、エアロゾル発生物品が純正製品であるかどうかを判定するために使用され得る。これにより、好適な製品性能およびユーザー体験を確実にすることができる。満たされない場合に構成要素が拒否される第1の所定の量のタガントを有することによって、これにより、すべての構成要素が、構成要素認識のために好適な量のタガントを有することを確実にし、純正製品を識別することが可能になる。拒否された構成要素が、最終製品の完成前に製造プロセスから除去されるので、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さい場合に構成要素を拒否する工程を含む方法を有することが特に有利である。拒否システムはまた、消費者に提供されるすべての生成された消耗品が正しい濃度のタガントを含有することになり、これにより、したがって、エアロゾル発生装置に消耗品を認識させ得ることを確実にする。検出および拒否システムを提供することはまた、製品で使用される廃棄材料を減少させる。
【0006】
いくつかの実施形態では、構成要素が含むタガントの量を検出および定量化する代わりに、本方法は、構成要素がタガントを含むかどうかを検出する工程を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、構成要素がタガントを含むかどうかを検出する工程を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、タガントの存在を検出する工程を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、構成要素中のタガントの存在を検出する工程を含む。本方法は、タガントが検出されない場合に構成要素を拒否する工程をさらに含み得る。これは、この工程により、すべての構成要素が、構成要素認識のためのタガントの存在を有し、純正製品を識別することを可能にするこが確実になるため、有利である。
【0007】
いくつかの実施形態では、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定する工程は、検出されたタガントの量が非ゼロの量よりも小さいかどうかを判定することを含む。このようにして、本方法は、タガントの存在だけでなく、不十分な量のタガントが存在するかどうかも検出し、したがって、欠陥のある構成要素を識別する。次いで、これらの構成要素は、拒否され得る。非ゼロの量は、閾値の量であって、その量を超えると、構成要素が好適な製品性能およびユーザー体験を提供する、閾値の量であってもよい。このようにして、存在するタガントの量を閾値の量と比較することによって、正しい構成要素が製造中に適所にあるかどうかを予測することができる。
【0008】
例えば、特定の構成要素では、検出されるタガントの量は、1平方メートル当たり15ミリグラムであってもよく、第1の所定の量は、1平方メートル当たり20ミリグラムである。検出された量が第1の所定の量よりも小さいため、1平方メートル当たり20ミリグラム未満のタガントを有する構成要素は欠陥のあるものであり、ひいては、好適な製品性能を有していない可能性があること、および構成要素が製造ラインから拒否されることが判定される。
【0009】
いくつかの実施形態では、タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造する方法は、構成要素が含むタガントの量が第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定する工程を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、構成要素が含む、検出されたタガントの量が第2の所定の量よりも大きい場合に構成要素を拒否する工程を含む。したがって、このように、構成要素が拒否される、タガントの量の範囲が提供される。これにより、最終製品は、許容可能な範囲内にあるタガントの量を有することができる。したがって、許容可能な範囲の外側にあるタガントの量を有する外れ値の製品は除去される。これにより、より高い精度を有し、かつ純正製品認識のためにより良好に較正される、タガント検出システムを提供することができる。
【0010】
例えば、特定の構成要素では、検出されるタガントの量は、1平方メートル当たり450ミリグラムであってもよく、第2の所定の量は、1平方メートル当たり400ミリグラムである。検出された量が第2の所定の量よりも大きいため、1平方メートル当たり400ミリグラム超のタガントの量を有する構成要素は、欠陥のあるものであり、ひいては、好適な製品性能を有していない可能性があること、および構成要素が製造ラインから拒否されることが判定される。第2の所定の量よりも大きいタガントの量の検出は、例えば、存在する特定の構成要素が多すぎることを示す。1つの特定の実施形態では、チッピングペーパー接着剤内で検出された、ある量のタガントの存在は、チッピングペーパー接着剤が適用されすぎていることを示す場合がある。チッピングペーパー接着剤の代わりに、フィルター、ラッパー、チッピングペーパー、フィルタープラグラップ、サセプター、マウスピースフィルター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源、エアロゾル発生要素、またはこれらの構成要素のうちの1つ以上の組み合わせに適用された場合に、過剰なタガントも検出され得ることが想定される。
【0011】
いくつかの実施形態では、タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造する方法は、構成要素が含むタガントの量が、第1の所定の量よりも小さいか、または第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定する工程を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、構成要素が含む、検出されたタガントの量が、第1の所定の量よりも小さいか、または第2の所定の量よりも大きい場合に構成要素を拒否する工程を含む。このようにして、第1の所定の量と第2の所定の量との間の範囲の外側にあるタガントの量を有する構成要素が拒否される。これにより、最終製品は、許容可能な範囲内にあるタガントの量を有することができる。第1の所定の量は、閾値の量であって、その量を超えると、構成要素が好適な製品性能およびユーザー体験を提供する、閾値の量であってもよい。第2の所定の量は、閾値の量であって、その量を下回ると、構成要素が好適な製品性能およびユーザー体験を提供する、閾値の量であってもよい。このようにして、存在するタガントの量を閾値の量と比較することによって、存在するタガントの量が許容可能な範囲内であること、ならびにタガントを含有する構成要素が好適な製品性能およびユーザー体験を提供することを保証することができる。存在するタガントの量を許容可能な範囲と比較することによって、正しい構成要素が製造中に適所にあるかどうかを予測することができる。
【0012】
いくつかの特定の実施形態では、タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造する方法は、構成要素が含むタガントの量が、第1の所定の量よりも小さいか、または第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定する工程を含み、第1の所定の量は、非ゼロの量である。このようにして、本方法は、タガントの存在を検出するだけでなく、構成要素内のタガントの量を検出し、タガントの量が、許容可能な範囲の外側にある場合、構成要素を拒否する。
【0013】
例えば、タガントの第1の所定の量は、1平方メートル当たり30ミリグラムであってもよく、タガントの第2の所定の量は、1平方メートル当たり300ミリグラムであってもよい。構成要素の測定されたタガントの量が1平方メートル当たり200ミリグラムである場合、この値は、1平方メートル当たり30ミリグラム~1平方メートル当たり300ミリグラムの許容可能な範囲の値と比較され、構成要素が好適な製品性能を提供することが判定される。しかしながら、もし構成要素の測定されたタガントの量が、この許容可能な範囲の外側、例えば、1平方メートル当たり15ミリグラムまたは1平方メートル当たり380ミリグラムである場合、この値は、許容可能な範囲の値と比較され、構成要素が好適な製品性能を提供しないことが判定される。この構成要素は、製造ラインから拒否される。
【0014】
いくつかの実施形態では、タガントの第1の所定の量は、1平方メートル当たり5ミリグラムのタガントの濃度である。いくつかの実施形態では、タガントの第1の所定の量は、1平方メートル当たり10ミリグラムのタガントの濃度である。いくつかの実施形態では、タガントの第1の所定の量は、1平方メートル当たり20ミリグラムのタガントの濃度である。いくつかの実施形態では、タガントの第1の所定の量は、1平方メートル当たり50ミリグラムのタガントの濃度である。いくつかの実施形態では、タガントの第1の所定の量は、1平方メートル当たり100ミリグラムのタガントの濃度である。いくつかの実施形態では、タガントの第2の所定の量は、1平方メートル当たり500ミリグラムのタガントである。いくつかの実施形態では、タガントの第2の所定の量は、1平方メートル当たり450ミリグラムのタガントの濃度である。いくつかの実施形態では、タガントの第2の所定の量は、1平方メートル当たり400ミリグラムのタガントの濃度である。いくつかの実施形態では、タガントの第2の所定の量は、1平方メートル当たり300ミリグラムのタガントの濃度である。いくつかの実施形態では、タガントの第2の所定の量は、1平方メートル当たり250ミリグラムのタガントの濃度である。
【0015】
いくつかの特定の実施形態では、構成要素の検出されたタガントの量が、1平方メートル当たり5ミリグラムのタガント~1平方メートル当たり500ミリグラムのタガントであり、構成要素が拒否されない、範囲が提供される。言い換えれば、いくつかの特定の実施形態では、構成要素の検出されたタガントの量が、1平方メートル当たり5ミリグラムのタガントよりも小さいか、または1平方メートル当たり500ミリグラムのタガントよりも大きく、構成要素が拒否される、範囲が提供される。
【0016】
いくつかの特定の実施形態では、構成要素の検出されたタガントの量が、1平方メートル当たり10ミリグラムのタガント~1平方メートル当たり450ミリグラムのタガントであり、構成要素が拒否されない、範囲が提供される。言い換えれば、いくつかの特定の実施形態では、構成要素の検出されたタガントの量が、1平方メートル当たり10ミリグラムのタガントよりも小さいか、または1平方メートル当たり450ミリグラムのタガントよりも大きく、構成要素が拒否される、範囲が提供される。
【0017】
いくつかの実施形態では、構成要素の検出されたタガントの量が、1平方メートル当たり25ミリグラムのタガント~1平方メートル当たり200ミリグラムのタガントであり、構成要素が拒否されない、範囲が提供される。言い換えれば、いくつかの特定の実施形態では、構成要素の検出されたタガントの量が、1平方メートル当たり25ミリグラムのタガントよりも小さいか、または1平方メートル当たり450ミリグラムのタガントよりも大きく、構成要素が拒否される、範囲が提供される。
【0018】
第1の所定の量と第2の所定の量との間の範囲は、任意の所望の範囲であってもよい。例えば、第1の所定の量は、1平方メートル当たり20ミリグラムのタガントであってもよく、第2の所定の量は、1平方メートル当たり100ミリグラムのタガントであってもよい。第1の所定の量のタガントと第2の所定の量のタガントとの間の他の範囲も可能である。
【0019】
いくつかの実施形態では、構成要素を製造する方法は、タガントを構成要素に適用する工程を含み、構成要素は、フィルターである。代替的にまたはさらに、いくつかの実施形態では、タガントは、他の構成要素に適用される。いくつかの実施形態では、構成要素は、ラッパーである。いくつかの実施形態では、構成要素は、チッピングペーパーである。いくつかの実施形態では、構成要素は、接着剤である。いくつかの実施形態では、構成要素は、チッピングペーパー接着剤である。いくつかの実施形態では、構成要素は、フィルタープラグラップである。他の実施形態では、構成要素は、言及された構成要素の組み合わせである。構成要素は、サセプター、マウスピースフィルター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源、エアロゾル発生要素、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。有利には、タガントが適用された構成要素が多いほど、製品識別のための署名マーキングをより大きくすることができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、本方法は、タガントを、たばこロッド構成要素とフィルター構成要素との間の接合面に適用する工程を含む。タガントを、たばこロッド構成要素とフィルター構成要素との間の接合面に適用することによって、タガントは、端から離れて適用される。したがって、タガントは、2つの個々のエアロゾル発生物品間の接合面、例えば、隣接するエアロゾル発生物品の端部ではなく、たばこロッド構成要素とフィルター構成要素との間の接合面でエアロゾル発生物品上に適用される。これにより、個々のエアロゾル発生物品を互いに区別すること、および個々のエアロゾル発生物品のタガントの量を検出することが可能になるため、これは有利である。これにより、タガントの量を、これらの対応するエアロゾル発生物品に、より平易に一致させることができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、本方法は、タガントをチッピングペーパー構成要素の内表面に適用する工程を含む。いくつかの実施形態では、タガントは、チッピングペーパー構成要素の外表面に適用される。いくつかの実施形態では、タガントは、チッピングペーパー構成要素の内表面およびチッピングペーパー構成要素の外表面の両方に適用される。
【0022】
特定の実施形態では、本方法は、タガントを、実質的に構成要素の円周の周りに適用する工程を含む。いくつかの実施形態では、タガントを構成要素の全円周の周りに適用することができる。他の実施形態では、タガントは、構成要素の周囲の周りに部分的に適用される。タガントを、少なくとも実質的に構成要素の周囲の周りに適用すると、これにより、タガントを構成要素のすべての向きで検出することができるため、特に有益である。例えば、構成要素がローラー上で運ばれる製造プロセス中であっても、ローラーに面する表面が、タガントのセンサーまたは読み取り装置に露出されない場合があり、タガントを、実質的に構成要素の周囲の周りに適用することにより、構成要素のすべての表面がセンサーに露出されているわけではないが、タガントを検出することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、本方法は、検出する工程および判定する工程を繰り返す工程を含む。有利には、二回以上のデータ読み取りを提供するように、検出する工程および判定する工程が繰り返される。いくつかの実施形態では、同じエアロゾル発生物品に対して、検出する工程および判定する工程の繰り返しが行われる。任意選択で、特定の実施形態において、本方法は、拒否工程を繰り返す工程を含む。本方法は、検出する工程、判定する工程、および拒否工程を繰り返す工程を含み得る。検出する工程および判定する工程を繰り返すことは、読み取り値の信頼性の改善を提供するため、特に有益である。繰り返しの読み取り値を使用して、データ内の任意の外れ値(例えば、異常または誤ったデータ)が存在するかどうかを判定することもできる。検出する工程および判定する工程を繰り返すことができ、タガントの平均量が判定される。
【0024】
いくつかの実施形態では、本方法は、チッピングペーパー構成要素を別の構成要素に適用して固設する製造工程の後に、構成要素が含むタガントの量を検出する工程を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、本方法は、タガントの量を検出する工程と、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定する工程と、を含み、これらの工程は、製造プロセスの異なる段階で繰り返される。いくつかの実施形態では、本方法は、タガントの量を検出する工程と、検出されたタガントの量が第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定する工程と、を含み、これらの工程は、製造プロセスの異なる段階で繰り返される。いくつかの実施形態では、本方法は、タガントの量を検出する工程と、検出されたタガントの量が、第1の所定の量よりも小さいか、または第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定する工程と、を含み、これらの工程は、製造プロセスの異なる段階で繰り返される。構成要素が製造ラインに沿って移動するにつれて、タガントの量が変化し得るため、検出する工程および判定する工程を繰り返すことは特に有益である。これらの工程を繰り返すことにより、製品性能が好適なままであることを確実にする。さらに、正しい構成要素が製造プロセスの異なる段階で適所にあることを判定することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、タガントは、接着剤中に存在し得、タガントの量が、タガントの第1の所定の量とタガントの第2の所定の量との間にない場合に、タガントの量を検出し、タガントが少なすぎるか、または多すぎる構成要素を拒否することによって、タガントが少なすぎるか、または多すぎる、かつそれゆえに、欠陥のあるものである可能性がある、構成要素を示すことができる。接着剤が少なすぎる構成要素は、一緒に適切に保持することができない。接着剤が多すぎる構成要素は、異なる形状のものである場合がある。
【0027】
他の実施形態では、タガントは、ラッピングペーパー内に存在し得、タガントの量を検出することによって、構成要素をラッピングするために使用されたラッピングペーパーが少なすぎるか、または多すぎる場所を示すことができる。ラッピングペーパーが少なすぎると、構成要素が早期に崩壊することをもたらす場合がある。ラッピングペーパーが多すぎると、より厚く、取り扱いにくい構成要素が生成される場合がある。
【0028】
また、本発明によれば、タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造するための器具が提供される。本器具は、タガントを構成要素に適用するように構成されたディスペンサーを備える。本器具はまた、構成要素が含むタガントの量を検出するように構成されたセンサーを備える。本器具は、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定するためのコントローラーを備える。本器具は、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さい場合に構成要素を拒否するように構成された拒否システムをさらに備える。
【0029】
したがって、本器具は、タガントを構成要素に適用し、タガントは、製品識別のために使用される、構成要素の内部署名として作用する。構成要素のタガントは、認識によって、エアロゾル発生物品の構成要素、ひいては、エアロゾル発生物品が純正製品であるかどうかを判定するために使用される。本器具のセンサーは、構成要素が含むタガントの量を検出し、コントローラーは、検出されたタガントの量をタガントの第1の所定の量と比較し、満たされていない場合に、構成要素は、除去システムによって拒否される。この器具は、すべての構成要素が構成要素認識に適したタガントの量を有することを確実にし、純正製品を識別することを可能にする。拒否された構成要素が、最終製品の完成前に製造プロセスから除去されるので、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さい場合に構成要素を拒否する拒否システムを持つ器具を有することが特に有利である。これにより、いずれの場合も後で廃棄される製品で使用される廃棄材料が減少する。
【0030】
いくつかの特定の実施形態では、本器具は、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定するように構成されたコントローラーを備え、第1の所定の量は、非ゼロの量である。したがって、本器具は、タガントが存在するかどうかだけでなく、不十分な量のタガントが存在するかどうかも判定し、したがって、欠陥のある構成要素を識別する。次いで、これらの構成要素は、拒否され得る。非ゼロの量は、閾値の量であって、その量を超えると、構成要素が好適な製品性能およびユーザー体験を提供する、閾値の量であってもよい。このようにして、検出されたタガントの量が第1の所定の非ゼロの量よりも小さいと判定するコントローラーを有することによって、非ゼロの量は、閾値の量であって、その閾値の量を超えると、構成要素が好適な製品性能およびユーザー体験を提供すると判定され得る、閾値の量として使用される。このようにして、タガントの存在の量を閾値の量と比較することによって、正しい構成要素が製造中に適所にあるかどうかを予測することができる。存在するタガントの量がタガントの第1の所定の量を下回ると判定される場合、構成要素は、欠陥のあるものとして判定され、製造ラインから拒否される。
【0031】
いくつかの実施形態では、コントローラーは、構成要素が含むタガントの量が、第1の所定の量よりも小さいか、または第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定するように構成されている。いくつかの実施形態では、本器具は、構成要素が含む、検出されたタガントの量が、第1の所定の量よりも小さいか、または第2の所定の量よりも大きい場合に構成要素を拒否する拒否システムを備える。このようにして、構成要素が、第1の所定の量と第2の所定の量との間の範囲の外側にあるタガントの量を含有する場合、その構成要素は拒否される。これにより、最終製品は、許容可能な範囲内にあるタガントの量を有することができる。
【0032】
いくつかの特定の実施形態では、コントローラーは、構成要素が含むタガントの量が、第1の所定の量よりも小さいか、または第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定するように構成されており、第1の所定の量は、非ゼロの量である。このようにして、本器具は、タガントの存在を検出するだけでなく、構成要素内のタガントの量を検出し、タガントの量が、許容可能な範囲の外側にある場合、構成要素を拒否する。
【0033】
いくつかの好ましい実施形態では、本器具は、多数のセンサーを備え、各センサーは、ある量のタガントを検出するように構成されている。各々が、ある量のタガントを検出するように構成されている多数のセンサーを有することによって、例えば、センサーのうちの1つが操作不能である場合でも、依然としてタガントの量を検出することができる。このセットアップが有利である別の理由は、センサーが、異なる面積に設置され、かつそれゆえに、構成要素の異なる時点または異なる場所で、タガントの量を検出することができるためである。例えば、センサーを使用して、製造プロセスに沿って異なる点でタガントの量を判定することができる。センサーは、さらにまたは代替的に、構成要素の異なる部品に向かって向けられて位置付けられ得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、本器具は、少なくとも、別の構成要素へのチッピングペーパー構成要素の適用および固設後の製造ラインに位置付けられたセンサーをさらに備える。
【0035】
いくつかの実施形態では、本器具は、構成要素をラッピングした後の製造ラインに位置付けられた少なくとも1つのセンサーを備える。ラッピングされる構成要素は、例えば、フィルター構成要素であってもよい。
【0036】
特定の実施形態では、本器具は、構成要素を製造した後の製造ラインに位置付けられた少なくとも1つのセンサーを備える。製造される構成要素は、例えば、たばこプラグ構成要素などのエアロゾル形成基体であってもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、本器具は、各々が製造プロセスの異なる段階に位置付けられている、多数のセンサーを備える。いくつかの特定の実施形態では、センサーは、タガントの量を検出する。いくつかの実施形態では、タガントの量は、製造プロセスの異なる段階でセンサーによって測定され、コントローラーは、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、タガントの量は、製造プロセスの異なる段階でセンサーによって測定され、コントローラーは、検出されたタガントの量が第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、タガントの量は、製造プロセスの異なる段階でセンサーによって測定され、コントローラーは、検出されたタガントの量が、第1の所定の量よりも小さいか、または第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定する。各々が製造プロセスの異なる段階に位置付けられている多数のセンサーを有することによって、製品性能が好適なままであるかどうかを確実にすることができる。製品性能が適していないと判定された場合、本器具の拒否システムは、構成要素を拒否し得る。さらに、正しい構成要素が製造プロセスの異なる段階で適所にあることを判定することができる。
【0038】
特定の実施形態では、センサーは、エミッターおよび読み取り装置を備える。いくつかの実施形態では、エミッターは、信号を放射し、読み取り装置は、タガントからの戻り信号を読み取る。エミッターおよび読み取り装置の両方を持つセンサーを有することによって、システム内の必要なセンサーの数が減少する。
【0039】
いくつかの実施形態では、センサーは、エミッターを有していないが、タガントからの信号を直接読み取る。
【0040】
いくつかの実施形態では、信号は、分光学的信号を含む。代替的にまたはさらに、いくつかの実施形態では、信号は、光信号、リン光信号、電磁信号、またはこれらの任意の組み合わせを含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、本器具は、接着剤を分注するための接着剤ディスペンサーをさらに備える。いくつかの実施形態では、接着剤ディスペンサーは、グルー適用ローラーを備える。いくつかの実施形態では、グルー適用ローラーは、溝を備える。
【0042】
いくつかの特定の実施形態では、ディスペンサーは、分注されたタガントが望ましくない面積に到達することから保護するように構成されたマスクをさらに備える。例えば、マスクは、分注されたタガントが、エアロゾル発生物品内の穿孔穴に到達し、ひいては、穿孔穴を充填することから保護することができる。これは、穿孔穴が封鎖されないことになるため、特に有益である。
【0043】
さらに、本発明によれば、部品キットが提供される。本発明の部品キットは、エアロゾル発生物品の構成要素を製造するのに適した複数の製造器具を備える。本発明の部品キットはまた、製造された構成要素が含むタガントの量を検出するのに適した少なくとも1つのセンサーを備える。本発明の部品キットは、構成要素が含むタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定するためのコントローラーを備える。本発明の部品キットは、第1の所定の量よりも小さいタガントの量を有する構成要素を拒否するように構成された拒否システムをさらに備える。
【0044】
本明細書で使用される場合、「接着剤」という用語は、構成要素または材料の表面に接着または付着するために使用される物質を説明するために使用される。
【0045】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを発生または放出することができる物品を説明するために使用される。
【0046】
本明細書で使用される場合、「量」という用語は、材料、構成要素、または物体の含量を説明するために使用される。量は、定量的に数、質量、程度、またはサイズを説明するために使用され得る。
【0047】
本明細書で使用される場合、「適用」という用語は、例えば、材料上または材料内で、ある材料を別の材料に供給または分注するプロセスを説明するために使用される。
【0048】
本明細書で使用される場合、「構成要素」という用語は、より大きな全体の要素を説明するために使用される。例えば、構成要素は、エアロゾル発生物品の部品を説明するために使用される。構成要素はまた、エアロゾル発生物品の2つ以上の部品を指す場合がある。
【0049】
本明細書で使用される場合、「濃度」という用語は、単位面積当たりの物質の量、または体積を説明するために使用される。例えば、濃度は、構成要素内の物質の量または密度を定量化するために使用される。
【0050】
本明細書で使用される場合、「検出」という用語は、物質の存在を識別するプロセスを説明するために使用される。
【0051】
本明細書で使用される場合、「ディスペンサー」という用語は、物質を材料に、例えば、材料の表面または材料内に、分注もしくは適用することができる、装置または手段を説明するために使用される。
【0052】
本明細書で使用される場合、「エミッター」という用語は、信号を放射する装置を説明するために使用される。
【0053】
本明細書で使用される場合、「欠陥のある構成要素」のような「欠陥のある」という用語は、所望の特性を有していない任意の構成要素を説明するために使用される。本明細書で使用される場合、「接合面」という用語は、2つの構成要素間の重なり合う部分または境界を説明するために使用される。接合面はまた、2つの構成要素を一緒に結合するさらなる構成要素を説明するために使用され得る。例えば、エアロゾル発生物品のチッピングペーパーは、フィルター構成要素とエアロゾル形成基体との間の接合面を形成し得る。
【0054】
本明細書で使用される場合、「所定の」という用語は、事前に確立されたパラメーターを説明するために使用される。例えば、タガントの所定の量は、タガントの量の検出工程の前に確立される。
【0055】
本明細書で使用される場合、「拒否」という用語は、構成要素を廃棄するプロセスを説明するために使用される。拒否という用語はまた、構成要素が製造プロセスの下流に進むことを防止するプロセスを説明するために使用される。
【0056】
本明細書で使用される場合、「ロッド」という用語は、エアロゾル発生物品で使用するための、略円筒形断面を有する構成要素、セグメント、または要素を説明するために使用される。エアロゾル発生物品は、いくつかの異なるロッド、例えば、フィルターロッドを備え得る。円筒形断面は、例えば、円形断面または卵円形断面であってもよい。
【0057】
本明細書で使用される場合、「センサー」という用語は、環境の物理的性質を測定するために使用される装置を説明するために使用される。例えば、センサーは、エアロゾル発生物品の構成要素の物理的性状を測定して、構成要素を識別するための、製造プロセスで使用される装置であってもよい。
【0058】
本明細書で使用される場合、「タガント」という用語は、構成要素を識別するために使用されるマーカーを説明するために使用される。
【0059】
本明細書で使用される場合、「閾値」という用語は、タガントを含む構成要素の適合性を判定する、タガントの量の限界または境界を説明するために使用される。例えば、構成要素中に存在する1平方メートル当たり20ミリグラムのタガントの閾値を下回ると、構成要素は適していないと判定される。1平方メートル当たり20ミリグラム未満のタガントを有する構成要素は、欠陥のあるものとして拒否され得る。
【0060】
本明細書で使用される場合、「望ましくない面積」という言い回しは、タガントが望まれていない構成要素の部品または部分を説明するために使用される。
【0061】
以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか1つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の1つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0062】
以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか1つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の1つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0063】
実施例Ex1:タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造する方法であって、方法が、タガントを構成要素に適用する工程を含む、方法。本方法は、構成要素が含むタガントの量を検出する工程を含む。本方法はまた、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定する工程を含む。本方法は、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さい場合に構成要素を拒否する工程を含む。
【0064】
実施例Ex2:構成要素上または構成要素内のタガントの量が第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定する工程をさらに含む、実施例Ex1に記載の、エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生物品の構成要素を製造する方法。本方法は、構成要素上または構成要素内の検出されたタガントの量が第2の所定の量よりも大きい場合に構成要素を拒否する工程をさらに含む。
【0065】
実施例Ex3:タガントの第1の所定の量が、1平方メートル当たり5ミリグラムのタガントの濃度である、実施例Ex1またはEx2に記載の、構成要素を製造する方法。
【0066】
実施例Ex4:タガントを構成要素に適用する工程であって、構成要素が、フィルター、ラッパー、チッピングペーパー、接着剤、チッピングペーパー接着剤、フィルタープラグラップ、または前述の構成要素の任意の組み合わせである、適用する工程をさらに含む、先行実施例のいずれか1つに記載の、構成要素を製造する方法。
【0067】
実施例Ex5:構成要素が、サセプター、マウスピースフィルター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源、エアロゾル発生要素、または前述の構成要素の任意の組み合わせである、実施例Ex4に記載の、構成要素を製造する方法。
【0068】
実施例Ex6:タガントを、たばこロッド構成要素とフィルター構成要素との間の接合面に適用する工程をさらに含む、先行実施例のいずれか1つに記載の、構成要素を製造する方法。
【0069】
実施例Ex7:タガントをチッピング構成要素の内表面に適用する工程をさらに含む、先行実施例のいずれか1つに記載の、構成要素を製造する方法。
【0070】
実施例Ex8:タガントを、実質的に構成要素の円周の周りに適用する工程をさらに含む、先行実施例のいずれか1つに記載の、構成要素を製造する方法。
【0071】
実施例Ex9:検出する工程および判定する工程、ならびに該当する場合には拒否する工程を繰り返す工程をさらに含む、先行実施例のいずれか1つに記載の、構成要素を製造する方法。
【0072】
実施例Ex10:チッピングペーパー構成要素を別の構成要素に適用して固設する製造工程の後に、構成要素が含むタガントの量を検出する工程をさらに含む、先行実施例のいずれか1つに記載の、構成要素を製造する方法。
【0073】
実施例Ex11:タガントを含む、エアロゾル発生物品の構成要素を製造するための器具であって、本器具が、タガントを構成要素に適用するように構成されたディスペンサーを備える、器具。本器具はまた、構成要素が含むタガントの量を検出するように構成されたセンサーを備える。本器具は、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定するためのコントローラーを備える。本器具は、検出されたタガントの量が第1の所定の量よりも小さい場合に構成要素を拒否するように構成された拒否システムをさらに備える。
【0074】
実施例Ex12:多数のセンサーを備え、各センサーが、ある量のタガントを検出するように構成されている、実施例Ex11に記載の器具。
【0075】
実施例Ex13:別の構成要素へのチッピングペーパー構成要素の適用および固設後の製造ラインに位置付けられた少なくとも1つのセンサーをさらに備える、実施例Ex11またはEx12に記載の器具。
【0076】
実施例Ex14:構成要素をラッピングした後の製造ラインに位置付けられた少なくとも1つのセンサーをさらに備える、実施例Ex11~Ex13のいずれか1つに記載の器具。
【0077】
実施例Ex15:たばこプラグ構成要素を製造した後の製造ラインに位置付けられた少なくとも1つのセンサーをさらに備える、実施例Ex11~Ex14のいずれか1つに記載の器具。
【0078】
実施例Ex16:センサーが、エミッターおよび読み取り装置を備え、エミッターが、信号を放射し、読み取り装置が、タガントからの戻り信号を読み取る、実施例Ex11~Ex15のいずれか1つに記載の器具。
【0079】
実施例Ex17:接着剤を分注するための接着剤ディスペンサーをさらに備える、実施例Ex11~Ex16のいずれか1つに記載の器具。
【0080】
実施例Ex18:接着剤ディスペンサーが、グルー適用ローラーを備える、実施例Ex17に記載の器具。
【0081】
実施例Ex19:グルー適用ローラーが、溝を備える、実施例Ex18に記載の器具。
【0082】
実施例Ex20:ディスペンサーは、分注されたタガントが望ましくない面積に到達することから保護するように構成されたマスクをさらに備える、実施例Ex11~Ex19のいずれか1つに記載の器具。
【0083】
実施例Ex21:エアロゾル発生物品の構成要素を製造するのに適した複数の製造器具を備える部品キット。部品キットはまた、製造された構成要素が含むタガントの量を検出するのに適した少なくとも1つのセンサーを備える。部品キットは、構成要素が含むタガントの量が第1の所定の量よりも小さいかどうかを判定するためのコントローラーを備える。部品キットは、第1の所定の量よりも小さいタガントの量を有する構成要素を拒否するように構成された拒否システムをさらに備える。
【0084】
ここで、本開示に記載の1つ以上の実施形態を図示する図面を参照する。しかしながら、図面に描かれていない他の実施形態が本開示の範囲内に該当することが理解されよう。図中で使用されている類似の番号は、類似の構成要素、工程、およびこれに類するものを指す。しかしながら、所与の図において、ある番号を使用して、ある構成要素を指すことは、別の図において同じ番号でラベル付けされた構成要素を限定することを意図するものではないことが理解されよう。加えて、異なる図において構成要素を指すための異なる番号の使用は、異なる番号付きの構成要素が他の番号付きの構成要素と同じまたは同様であることはできないと示すことを意図しない。図は例示の目的で提示されていて、制限の目的で提示されていない。図中に提示された概略図は、必ずしも実寸に比例していない。
【図面の簡単な説明】
【0085】
図1】エアロゾル発生物品の切り取り断面概略側面輪郭を例示する。
図2】エアロゾル発生物品の切り取り断面概略側面輪郭および部分断面図を例示する。
図3】エアロゾル発生物品の切り取り断面概略側面輪郭を例示する。
図4】エアロゾル発生物品の切り取り断面概略側面輪郭および部分断面図を例示する。
図5】エアロゾル発生物品の構成要素を製造するための器具の例示的な実施形態の概略図を例示する。
図6】エアロゾル発生物品の構成要素を製造するための器具の別の例示的な実施形態の概略図を例示する。
図7】エアロゾル発生物品の構成要素を製造するための器具の例示的な実施形態の概略図を例示する。
図8】エアロゾル発生物品の構成要素を製造するための器具のさらなる例示的な実施形態の概略図を例示する。
【0086】
図1は、エアロゾル発生物品101を示す。エアロゾル発生物品101は、近位端102および遠位端104を有する。エアロゾル発生物品101は、遠位端104に位置するエアロゾル形成基体106を有する。エアロゾル発生物品101は、エアロゾル形成基体106を十分な温度に加熱してエアロゾルを形成するための手段を有する。エアロゾル形成基体106を加熱するために、エアロゾル発生物品101は、エアロゾル形成基体106を少なくとも部分的に取り囲んで隣接するか、またはエアロゾル形成基体106に近接する、発熱体を備える。発熱体は、エアロゾル形成基体106に挿入され得る。
【0087】
近位端102では、エアロゾル発生物品101は、フィルター108を備える。エアロゾル形成基体106は、加熱されてエアロゾルを形成する。陰圧がエアロゾル発生物品101の近位端102に適用されると、エアロゾルが、近位端102にあるフィルター108を通して引き出される。
【0088】
エアロゾル発生物品101は、フィルター108とエアロゾル形成基体106との間に位置付けられた中空のアセテートチューブ112を有する。中空のアセテートチューブ112は、フィルター108およびエアロゾル形成基体106と同軸に整列して設置される。フィルター108、中空のアセテートチューブ112、およびエアロゾル形成基体106は、チッピングペーパー110内に組み立てられる。この実施例では、チッピングペーパー110は、エアロゾル発生物品101の近位端102にあるフィルター108の上に配置されている。チッピングペーパー110は、中空のアセテートチューブ112の全体を覆う。チッピングペーパー110は、エアロゾル発生物品101の反対側の遠位端104にあるエアロゾル形成基体106を部分的に覆う。いくつかの実施例では、フィルター108は、フィルタープラグラッパー内にラッピングされている。いくつかの実施例では、中空のアセテートチューブ112は、中空のアセテートチューブプラグラッパー内にラッピングされている。さらにまたは代替的に、エアロゾル形成基体106は、エアロゾル形成基体プラグラッパー内にラッピングされ得る。いくつかの実施例では、さらにまたは代替的に、エアロゾル発生物品101は、サセプター、マウスピースフィルター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源、エアロゾル発生要素のうちの1つ以上を備える。エアロゾル発生物品101は、これらの任意の組み合わせを備え得る。
【0089】
ここで図2を参照すると、エアロゾル発生物品201が提供されている。エアロゾル発生物品201は、図1のエアロゾル発生物品101と実質的に同じである。エアロゾル発生物品201は、近位端202にあるフィルター208の上、中空のアセテートチューブ212の上、および部分的にエアロゾル形成基体206の上に配置されたチッピングペーパー210を備える。図2は、エアロゾル発生物品201の近位端202の一方の端から、エアロゾル形成基体206を部分的に覆う反対側の端までの、チッピングペーパー210の断面図を例示する。チッピングペーパー210の内表面は、接着剤220のコーティングを備える。接着剤220を提供して、チッピングペーパー210をエアロゾル発生物品201のロッドに取り付ける。接着剤220は、この実施例では、グルー220である。グルー220は、チッピングペーパー210の内表面上に適用される。グルー220は、タガントを含有する。タガントは、1平方メートル当たり150ミリグラムの濃度を有する。タガントは、1平方メートル当たり5ミリグラム~1平方メートル当たり500ミリグラムの任意の濃度を有し得ることが想定される。この特定の実施例では、グルー220は、チッピングペーパー210の内表面上に噴霧される。この実施例では、タガントは、グルー220をチッピングペーパーの内表面に適用する前に、グルー220と混合される。いくつかの実施例では、グルー220は、溝を有するローラーなどのローラーを使用して適用される。グルー220は、代替的に、印刷することによって適用され得る。
【0090】
したがって、チッピングペーパー210の内表面は、タガントを含有する接着剤220を備える。いくつかの実施例では、チッピング210の内表面が、噴霧ノズルを使用して、または印刷することによって、もしくはローラーを使用することによって、直接適用されたタガントを備えることも想定される。チッピングペーパー210は、チッピングペーパー210がエアロゾル形成基体206と重なり合う場所にグルーライン214を備える。チッピングペーパー210はまた、チッピングペーパー210がエアロゾル形成基体206と重なり合う場所に、補強されたグルーライン216を備える。グルーライン214および補強されたグルーライン216を提供して、チッピングペーパー210をエアロゾル形成基体206に取り付けるのを支援する。いくつかの実施例では、グルーライン214が提供されている。他の実施例では、補強されたグルーライン216が提供されている。さらに他の実施例では、グルーライン214および補強されたグルーライン216の両方を提供し、それにより、チッピングペーパー210をエアロゾル形成基体206に取り付ける。図2に例示される実施例では、チッピングペーパー210は、グルーを含まないゾーン218を備える。グルーを含まないゾーン218は、グルー220が存在しない面積218である。これは、例えば、グルー220がエアロゾル発生物品201の穿孔穴を封鎖しないようにするためである。いくつかの実施例では、グルーを含まないゾーン218は、チッピングペーパー210の内表面上にあるものと比較して、実質的により少ないグルー220を有する。
【0091】
図3は、エアロゾル発生物品301を示す。エアロゾル発生物品301は、近位端302および遠位端304を有する。エアロゾル発生物品301は、遠位端304に位置するエアロゾル形成基体306を有する。エアロゾル発生物品301は、エアロゾル形成基体306を、ある温度まで加熱して、エアロゾルを形成するように構成された加熱源324を備える。エアロゾル発生物品301はまた、発熱体324、およびエアロゾル発生物品301の遠位端304の近くに位置するエアロゾル形成基体306の一部分の周りにあり、これらと直に接触して配置された熱伝導性要素326を備える。熱伝導性要素326は、この実施例では、ステンレス鋼チューブ326であるが、熱伝導性要素326が任意の好適な熱伝導性材料であってもよいことが想定される。
【0092】
エアロゾル発生物品301の近位端302は、フィルター308を備える。エアロゾル形成基体306は、伝導による発熱体324によって加熱される。これは、熱エネルギーをエアロゾル形成基体306に運んで、エアロゾルを生成する。陰圧がエアロゾル発生物品301の近位端302に適用されると、エアロゾルが、近位端302にあるフィルター308を通して引き出される。
【0093】
エアロゾル発生物品301は、フィルター308とエアロゾル形成基体306との間に位置付けられた中空のアセテートチューブ312を備える。中空のアセテートチューブ312は、フィルター308およびエアロゾル形成基体306と同軸に整列して設置される。フィルター308、中空のアセテートチューブ312、およびエアロゾル形成基体306は、チッピングペーパー310内に組み立てられる。チッピングペーパー310は、フィルター308を覆い、中空のアセテートチューブ312を覆うように配置され、かつエアロゾル形成基体306を部分的に覆うように配置されている。チッピングペーパー310の内表面は、エアロゾル発生物品301のロッドに取り付けるためのグルー320のコーティングを備える。図3から分かるように、グルー320は、エアロゾル発生物品301の長さに沿って互いに分離された、エアロゾル発生物品301の円周上にある2つの別個の面積に適用される。グルー320の適用面積は、グルーを含まないゾーン318によって分離される。グルーを含まないゾーン318には、グルー320は存在しない。これは、例えば、グルー320がエアロゾル発生物品301の穿孔穴を封鎖しないようにするためである。いくつかの実施例では、グルーを含まないゾーン318は、グルー320の適用面積よりも実質的に少ないグルー320を有する。グルー320は、タガントを含有する。より具体的には、チッピングペーパー310の内表面は、タガントを含有するグルー320を備える。
【0094】
他の実施形態では、エアロゾル発生装置301のその他の構成要素が、代わりにまたはさらに、タガントを備え得る。例えば、タガントは、噴霧、印刷、または圧延することによって、エアロゾル発生装置301の構成要素に適用され得る。タガントは、ラッパー、接着剤320、チッピングペーパー接着剤、フィルタープラグラップ、またはエアロゾル形成基体プラグラップのいずれかまたは組み合わせに適用され得る。タガントが、サセプター、マウスピースフィルター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源324、またはエアロゾル発生要素のいずれかもしくは組み合わせに適用され得ることがさらに想定される。タガントは、代替的にまたはさらに、例えば、ラッパー、接着剤320、チッピングペーパー接着剤、フィルタープラグラップ、エアロゾル形成基体プラグラップ、サセプター、マウスピースフィルター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源324、またはエアロゾル発生要素のいずれかもしくは組み合わせを製造するために使用される原材料に組み込まれ得る。原材料は、エアロゾル発生物品301の構成要素を構成し得る。タガントは、複製することが事実上不可能な、独自に符号化された材料または化学物質である。タガントを使用して、例えば、エアロゾル発生物品301などの製品の出所を識別することができる。
【0095】
例示の目的で、322で表される面積は、エアロゾル形成基体306と中空のアセテートチューブ312との間の合流点に位置するタガント検出ゾーン322を示す。タガント検出ゾーン322は、タガントを含むエアロゾル発生物品301の任意の部分に位置し得る。例えば、タガント検出ゾーン322は、タガントを有する構成要素、例えば、接着剤320、チッピングペーパー接着剤、フィルタープラグラップ、エアロゾル形成基体プラグラップ、サセプター、マウスピースフィルター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源324、またはエアロゾル発生要素のいずれかもしくは組み合わせを含有する場所にあってもよい。エアロゾル発生物品301上に2つ以上のタガント検出ゾーン322が提供され得ることが想定される。
【0096】
器具上の対応する検出システムが提供される。図5図8を参照しながら、本器具について、より詳細に説明する。本器具は、構成要素が含むタガントの量を検出するセンサーを備える。この特定の実施例では、本器具のセンサーは、タガント検出ゾーン322に含有されているタガントの量を検出する。タガント検出ゾーン322は、この実施例では、エアロゾル形成基体306と中空のアセテートチューブ312との間の合流点に位置付けられているが、タガント検出ゾーン322が、タガントを含むエアロゾル発生物品301上の他の場所に位置し得ることが想定される。
【0097】
図4は、エアロゾル発生物品401を示す。エアロゾル発生物品401は、図2のエアロゾル発生物品201と実質的に同じであり、近位端402および遠位端404を備える。エアロゾル発生物品401は、近位端402にあるフィルター408の上、中空のアセテートチューブ412の上、および部分的にエアロゾル形成基体406の上に配置されたチッピングペーパー410を備える。チッピングペーパー410の内表面は、接着剤420のコーティングを備える。接着剤420を提供して、チッピングペーパー410をエアロゾル発生物品401のロッドに取り付ける。接着剤420は、この実施例では、グルー420である。グルー420は、チッピングペーパー410の内表面上に適用される。グルー420は、タガントを含有する。タガントは、1平方メートル当たり150ミリグラムの濃度を有する。タガントは、1平方メートル当たり5ミリグラム~1平方メートル当たり500ミリグラムの任意の濃度を有し得ることが想定される。この特定の実施例では、グルー420は、チッピングペーパー410の内表面上に噴霧される。
【0098】
チッピングペーパー410の内表面は、タガントを含有する接着剤420を備える。チッピングペーパー410は、チッピングペーパー410がエアロゾル形成基体406と重なり合う場所にグルーライン414を備える。チッピングペーパー410は、チッピングペーパー410がエアロゾル形成基体406と重なり合う場所に、補強されたグルーライン416を備える。グルーライン414および補強されたグルーライン416を提供して、チッピングペーパー410をエアロゾル形成基体406に取り付ける。チッピングペーパー410は、グルーを含まないゾーン418を備える。グルーを含まないゾーン418は、グルー420が存在しない面積418である。これは、例えば、グルー420がエアロゾル発生物品401の穿孔穴を封鎖しないようにするためである。いくつかの実施例では、グルーを含まないゾーン418は、チッピングペーパー410の内表面上にあるものと比較して、実質的により少ないグルー420を有する。
【0099】
チッピングペーパー410は、タガントを含む追加のグルーライン419を備える。グルーライン419をチッピングペーパー410上に噴霧して、タガントの濃度を増加させる。タガントの含量を増加させることができる。タガントの濃度または含量の増加は、タガントの検出の平易さを改善する。この実施例では、追加のグルーライン419は、接着剤ノズルによって噴霧される。追加のグルーライン419は、4ミリメートル離れた幅を有する。代替的にまたはさらに、タガントは、ラッパー、接着剤420、チッピングペーパー接着剤、フィルタープラグラップ、エアロゾル形成基体プラグラップ、サセプター、マウスピースフィルター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源424、またはエアロゾル発生要素のいずれかもしくは組み合わせを形成するように製造された原材料に組み込まれ得る。
【0100】
図5は、器具500の実施例を例示する。器具500は、グルー中のタガントの存在および含量を検出するために使用される。この実施例では、器具500は、チッピングペーパー110(図示せず)に適用されたグルー中のタガントの存在および含量を検出するために使用される。器具500は、一連の輸送ドラム550、552、554、556を有し、これらの輸送ドラムは、これらの輸送ドラムに沿って、エアロゾル発生物品の構成要素を輸送するように構成されている。この実施例では、輸送ドラム550、552、554、556は、チッピングペーパー110を、チッピングペーパー110が他の構成要素(図示せず)とともに組み立てられてエアロゾル発生物品が生成される、製造プロセスの別の部分に向かって輸送するように配置されている。
【0101】
器具500は、輸送ドラム554からチッピングペーパー110を受容するガイドローラー566を備える。ガイドローラー566は、チッピングペーパー110を、チッピングペーパー110が他の構成要素とともに組み立てられてエアロゾル発生物品が形成される組み立てステーション(図示せず)に向かって下流のコンバイナー560に向ける。ガイドローラー556とコンバイナー560との間には、センサー562が、チッピングペーパー110に向かって向けられて配置されている。センサー562は、チッピングペーパー110がタガントを含むかどうか、および存在するタガントの量を判定するために使用される検知信号564を放射する。いくつかの実施例では、センサー562は、チッピングペーパー110が含むタガント濃度を検出する。より具体的には、センサー562は、チッピングペーパー110に向かって信号564を放射する。この特定の実施例では、信号564は、分光学的信号である。タガントは、この実施例では、識別可能な分光学的署名を有する。タガントが、放射された信号564に露出されると、タガントは、放射された信号564の一部分を吸収し、分光学的信号を変化させる。信号は、センサー562によって反射され、拾い上げられる。戻り信号は、チッピングペーパー110上のタガントおよびその量を識別するために使用される。信号564は、光信号、リン光信号、電磁信号、またはタガントを識別し得る任意の好適な信号であってもよいことが想定される。1つの実施例では、センサー562は、光信号564を放射し、これにより、タガントが、特定の波長、例えば、1000ナノメートル、または波長範囲、例えば、930ナノメートル~1020ナノメートルを吸収することを引き起こす。センサー562によって受信される光戻り信号の波長は、吸収された光の波長を判定し、存在しない波長を読み取ることによってタガントを判定する。センサー562のエミッターは、発光ダイオードであってもよい。センサー562のレシーバーは、フォトダイオードであってもよい。他の波長が想定される。かかる事例では、センサー562のエミッターおよびレシーバーは、タガントの吸収性質および放射性質に調整される。感度を改善するために、例えば、レンズまたはフィルターなどの追加の光学装置をセンサーに、またはセンサー562の前に提供することができる。
【0102】
器具500は、構成要素が所定の量よりも小さいタガントの量を含む場合に、構成要素を拒否することができる。器具500は、センサー562によって検出されたタガントの量が第1の所定の量を下回るかどうかを判定する制御(図示せず)を備える。いくつかの実施例では、制御は、センサー562によって検出されたタガントの量が第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定する。器具500は、本実施例では、拒否システム(図示せず)を備える。拒否システムは、構成要素が第1の所定の量よりも小さいタガントの量を含む場合に構成要素を拒否するように設計されている。拒否システムはまた、構成要素が第2の所定の量よりも大きいタガントの量を含む場合に構成要素を拒否するように設計されている。この特定の実施例では、チッピングペーパー110は、1平方メートル当たり5ミリグラム未満の濃度を有するタガントを含む場合に拒否される。チッピングペーパー110は、1平方メートル当たり500ミリグラム超の濃度を有するタガントを含む場合に拒否される。いくつかの実施例では、拒否システムは、構成要素が第1の所定の量、例えば、1平方メートル当たり20ミリグラム未満の濃度または量を有する場合に構成要素を拒否するように設計されている。構成要素がタガントを含有しない場合に構成要素が拒否されるだけでなく、構成要素が好適な量のタガントを含まない場合にも構成要素が拒否される。つまり、構成要素が1平方メートル当たり20ミリグラムのタガントの閾値の量を下回るタガントの量を有する場合、構成要素は欠陥のあるものであり、好適な製品性能を提供しないと判定される。これは、例えば、いくつかの構成要素が存在しないためである。同様の方法で、他の実施例では、拒否システムは、構成要素が第2の所定の量、例えば、1平方メートル当たり550ミリグラム超の濃度または量を有する場合に構成要素を拒否するように設計されている。閾値の量を上回ると、構成要素は欠陥のあるものであり、好適な製品性能を提供し得ないと判定される。過剰な量のタガントは、特定の構成要素が多く存在しすぎることを示し得る。例えば、タガントがグルー中に存在する構成要素に高い濃度のタガントが存在する場合、多すぎるグルーが構成要素に適用されたと判定され得る。
【0103】
センサー562がタガントの量を検出した後、コントローラーは、検出されたタガントの量をタガントの所定の量と比較する。この特定の実施例では、コントローラーは、センサー562によって検出されたタガントの量が、1平方メートル当たり5ミリグラム~1平方メートル当たり500ミリグラムの範囲内にあるかどうかを判定する。検出されたタガントの量が1平方メートル当たり5ミリグラム~1平方メートル当たり500ミリグラムの範囲内にある場合、正の信号が提供される。範囲は、この特定の実施例では、1平方メートル当たり5ミリグラム~1平方メートル当たり500ミリグラムであるが、他の範囲が適用可能であり得ることが想定される。例えば、範囲は、例えば、1平方メートル当たり10ミリグラムから1平方メートル当たり500ミリグラムまで、または1平方メートル当たり5ミリグラムから1平方メートル当たり200ミリグラムまで、または1平方メートル当たり20ミリグラムから1平方メートル当たり100ミリグラムまでであってもよい。正の信号は、チッピングペーパー110が好適なタガントの量を含むことを意味すると解釈される。しかしながら、検出されたタガントの量が1平方メートル当たり5ミリグラム~1平方メートル当たり500ミリグラムの範囲の外側にある場合、センサー562によって負の信号が提供される。この負の信号は、チッピングペーパー110が拒否されることを示す。負の信号に対応するチッピングペーパー110部品は廃棄され、器具500内でさらに処理されることが防止される。チッピングペーパー110は、器具から除去される。負の信号に対応するチッピングペーパー110の部分が拒否される場合がある。いくつかの実施例では、チッピングペーパー110の全バッチが拒否される。いくつかの実施例では、負の信号が検出されると機械が停止し、オペレータは是正措置を行う。是正措置は、例えば、構成要素の供給源を変更すること、グルータンクを変更すること、または機械がグルーを構成要素に適用しているか、もしくは機械がグルーを構成要素に均等に適用しているかを検証することであってもよい。この実施例では、タガントは、チッピングペーパー110に適用され、かつそこから検出されるが、タガントが、例えば、接着剤、チッピングペーパー接着剤、フィルタープラグラップ、エアロゾル形成基体プラグラップ、サセプター、マウスピースフィルター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源、またはエアロゾル発生要素のいずれかもしくは組み合わせに適用され、かつこれらから検出され得ることが想定される。
【0104】
いくつかの実施例では、器具500は、グルー中のタガントの存在を検出するために使用されることも想定される。つまり、センサー562は、チッピングペーパー110がタガントを含むかどうかを検出する。センサー562は、チッピングペーパー110に向かって、分光学的信号の形態の信号564を放射する。タガントは、識別可能な分光学的署名を有する。タガントが存在する場合、タガントは、センサー562から放射された信号564に露出される。タガントは、分光学的信号が修正されるように、放射された信号564の一部分を吸収する。信号564がセンサー562によって反射され、拾い上げられると、センサー562は、チッピングペーパー110がタガントを含む(つまり、タガントが存在する)と判定する。タガントの存在が検出されるかどうかに依存して、器具は、構成要素を拒否するか、または構成要素を維持するかのいずれかを行うように設計されている。この特定の実施例では、いかなるタガントもセンサー562によって検出されない場合、チッピングペーパー110は拒否される。いくつかの実施例では、いかなるタガントもセンサー562によって検出されない場合、チッピングペーパー110を含有する構成要素全体が拒否される。チッピングペーパー110または構成要素全体を拒否することによって、部品が器具500内でさらに処理されることが防止される。1つの実施例では、器具500は、チッピングペーパー110(図示せず)に適用されたグルー中のタガントの存在を検出するために使用される。他の実施例では、タガントは、接着剤、チッピングペーパー接着剤、フィルタープラグラップ、エアロゾル形成基体プラグラップ、サセプター、マウスピースフィルター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源、またはエアロゾル発生要素のいずれかもしくは組み合わせに適用され、かつこれらから検出され得る。
【0105】
図6は、複数の輸送ローラー650、652、654、656を有し、これらの輸送ローラーが、これらの輸送ローラーに沿って、エアロゾル発生物品(図示せず)を輸送するために使用される、器具600を示す。器具600は、エアロゾル発生物品に適用されたタガントの存在および含量を検出する。より具体的には、この実施例では、器具600は、エアロゾル発生物品のフィルター中のタガントの存在および含量を検出するために使用される。他の実施例では、タガントが、ラッパー、接着剤、チッピングペーパー接着剤、フィルタープラグラップもしくはエアロゾル形成基体プラグラップ、サセプター、スペーサーチューブ、たばこ要素、風味剤要素、熱源、またはエアロゾル発生要素のいずれかもしくは組み合わせ中に含まれることが想定される。輸送ローラー650、652、654、656は、エアロゾル発生物品を受容するように設計された溝付き表面を備える。器具600は、ローラー650に向かって向けられた第1のセンサー662を備える。器具600は、第1のセンサー662の下流にある第2のセンサー672を備える。第2のセンサー672は、ローラー652に向かって向けられている。
【0106】
第1のセンサー662は、ドラム650上のフィルター構成要素に向かって第1の検知信号664を放射し、これを使用して、フィルター構成要素がタガントを含むかどうか、および存在するタガントの量を判定する。フィルター中のタガントが、放射された信号664に露出されると、タガントは、放射された信号664の一部分を吸収し、分光学的信号を変化させる。信号は、第1のセンサー662によって反射され、拾い上げられる。戻り信号は、フィルター中のタガントおよびその量を識別するために使用される。第2のセンサー672は、ドラム652上のフィルター構成要素に向かって第2の検知信号674を放射し、これを使用して、フィルター構成要素がタガントを含むかどうか、および存在するタガントの量を判定する。フィルター中のタガントが、放射された信号674に露出されると、タガントは、放射された信号674の一部分を吸収し、分光学的信号を変化させる。信号は、第2のセンサー672によって反射され、拾い上げられる。いくつかの実施例では、センサー662、672は、互いから角度方向にオフセットされている。いくつかの実施例では、器具600内に提供された輸送ローラー650、652、654、656のいずれかに向かって向けられた、異なる数のセンサー662、672を備える。タガントが存在する、ほとんどのまたはすべての製造工程の後にセンサーが所望される場合があり、タガントが所望の量または濃度で存在するかどうかを判定することが望ましい。したがって、欠陥のある構成要素は、拒否され得る。欠陥のある構成要素が、より長いダウンタイムを構築するか、または大きな関連コストを有することになる、重要なまたは費用のかかる製造工程のための追加のセンサーを有することは特に有益である。
【0107】
器具600は、センサー662、672のいずれかまたは両方によって検出されたタガントの量が第1の所定の量を下回るかどうかを判定する制御(図示せず)を備える。いくつかの実施例では、制御は、センサー662、672のいずれかまたは両方によって検出されたタガントの量が第2の所定の量よりも大きいかどうかを判定する。他の実施例では、制御は、センサー662と672との間で検出されたタガントの平均量を判定し、平均量を所定の量と比較する。器具600は、本実施例では、拒否システム(図示せず)を備える。拒否システムは、フィルターが第1の所定の量よりも小さいタガントの量を含む場合にエアロゾル発生物品を拒否するように設計されている。拒否システムはまた、フィルターが第2の所定の量よりも大きいタガントの量を含む場合にエアロゾル発生物品を拒否するように設計されている。センサー662、672は各々、上記の実施例のセンサー562と同じ方法で、タガントの量を検出する。しかしながら、2つのセンサー662、672を備えるため、各センサー662、672は、同じエアロゾル発生物品の異なる場所で同時に、ある量のタガントを検出するように個々に操作することができる。いくつかの実施例では、各センサー662、672は、異なるエアロゾル発生物品上で同時に、ある量のタガントを検出するように操作することができる。いくつかの実施例では、追加のセンサーを、製造プロセスに沿って異なる段階に位置付けて、構成要素が製造ラインに沿って移動する際に、構成要素中に存在するタガントの量が許容可能な範囲内に留まることを確実にすることができる。これにより、製品性能が好適なままであることを確実にする。
【0108】
図7は、ドラム752を有する器具700の一部分を示す。ドラム752は、中心軸753を有し、その中心軸を中心としてドラム752が回転する。ドラム752は、内部にエアロゾル発生物品101が受容される、円周の周りに配列された複数の溝を有する。エアロゾル発生物品101は、中空のアセテートチューブ(図示せず)を備える。中空のアセテートチューブは、タガントと混合された原材料から形成されている。したがって、エアロゾル発生物品101の中空のアセテートチューブは、タガントを含有する。ドラム752がドラム752の中心軸753を中心として回転するにつれて、エアロゾル発生物品101が、ドラム752の円周に沿った経路上で輸送される。第1のセンサー762は、エアロゾル発生物品101がドラム752上で輸送されるときに、エアロゾル発生物品101に向かって第1の信号764を放射するように配置されている。第2のセンサー772は、第1のセンサー762の下流に配置されている。第2のセンサー772は、第1の信号764の下流にある場所で、エアロゾル発生物品101に向かって複数の第2の信号774を放射するように配置されている。エアロゾル発生物品101がドラム752上で輸送される場合、エアロゾル発生物品101は、検知される第1のセンサー764を通過し、次いで、検知される第2のセンサー772を通過する。
【0109】
第1のセンサー762は、ドラム752上のエアロゾル発生物品101に向かって第1の信号764を放射する。第1のセンサー762は、エアロゾル発生物品101がタガントを含むかどうか、およびそうである場合に、存在するタガントの量を判定する。エアロゾル発生物品101の中空のアセテートチューブ中のタガントが、放射された第1の信号764に露出されると、タガントは、信号764の一部分を吸収し、分光学的信号を変化させる。信号は、第1のセンサー762によって反射され、拾われる。戻り信号は、エアロゾル発生物品101中のタガントおよびその量を識別するために使用される。第2のセンサー772は、ドラム752上のエアロゾル発生物品101に向かって複数の第2の信号774を放射して、エアロゾル発生物品101がタガントを含むかどうか、および存在するタガントの量を判定する。エアロゾル発生物品101の中空のアセテートチューブ中のタガントが、放射された第2の信号774に露出されると、タガントは、放射された信号774の一部分を吸収し、分光学的信号を変化させる。信号は、第2のセンサー772によって反射され、拾われる。この特定の実施例では、第2のセンサー772は、3つの信号774を放射するように設計されている。単一のセンサー772によって放射される多数の信号774を提供することにより、エアロゾル発生物品101を高速で検出することができる。例えば、第2のセンサー772は、エアロゾル発生物品101中に含まれるタガントの量を、1分当たり10,000個の物品、または1物品当たり約6ミリ秒の最大速度で検出することができる。いくつかの実施例では、第2のセンサー772の多数の信号774の各々間の平均信号が提供される。
【0110】
センサー762、772が、エアロゾル発生物品101中に含まれるタガントの量を検出した後、コントローラーは、図6を参照して説明されるのと実質的に同じ方法で、検出されたタガントの量をタガントの所定の量と比較する。しかしながら、この実施例では、コントローラーは、センサー762、772によって検出された平均量が、正の信号に対応するタガント量の範囲内にあるかどうかを判定する。
【0111】
図8は、第1のドラム850および第2のドラム852を有する、器具800の一部分を示す。第1のドラム850は、第1の中心軸851を有し、その中心軸を中心として第1のドラム850が回転する。第2のドラム852は、第2の中心軸853を有し、その中心軸を中心として第2のドラム852が回転する。第2のドラム852は、第2のドラム852の表面から上昇した複数の突起882を有する。突起882は、第2のドラム852の円周を中心として離れて隔置されている。突起882は、エアロゾル発生物品101と係合し、それにより、第2のドラム852の円周に沿った経路上でエアロゾル発生物品101を輸送するように設計されている。エアロゾル発生物品101が、第1のドラム850および第2のドラム852を通って、これらのドラムの間を通過する点で、第1のドラム850は、エアロゾル発生物品101と係合する。これにより、エアロゾル発生物品101自体の軸を中心として、矢印103によって表される方向に回転するエアロゾル発生物品101を回転させる。
【0112】
センサー862は、センサー862を、第1のドラム850と第2のドラム852との間に位置付けられたエアロゾル発生物品101に向かって向けることができる場所に提供される。エアロゾル発生物品101が、その軸を中心として回転する場合、センサー862は、エアロゾル発生物品101が回転するにつれて、物品101に向かって信号864を放射する。これにより、エアロゾル発生物品101を、2つ以上の位置でセンサー862に露出させることができる。エアロゾル発生物品101の円周の周りに視界が提供される。センサー862は、エアロゾル発生物品がタガントを含むかどうか、および存在するタガントの濃度を判定する。物品101中のタガントが、放射された信号864を吸収すると、分光学的信号が変化する。信号は、センサー862で反射して戻り、センサー862によって拾われる。戻り信号は、エアロゾル発生物品101中のタガント、および存在するタガントの濃度を判定するために使用される。次いで、信号は、図6を参照して説明されるのと実質的に同じ方法で、タガントの所定の濃度と比較される。
【0113】
本明細書で使用されているすべての科学的用語および技術的用語は、別途指定のない限り、当該技術分野で一般的に使用されている意味を有する。本明細書で提供されている定義は、本明細書において頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするために提供されている。
【0114】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0115】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「または」という用語は概して、「別の方法として」または「追加的に」を含む意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0116】
本明細書で使用される「有する、持つ(have)」、「有している、持っている(having)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、またはこれに類するものは、制約のない意味で使用され、概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「備える(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0117】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同一の状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。さらに、1つ以上の好ましい実施形態の列挙は、その他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲からその他の実施形態を除外することを意図しない。
【0118】
「頂部」、「底部」、「左」、「右」、「上部」、「下部」、および他の方向または向きなどの、本明細書で言及される任意の方向は、明瞭性および簡潔性のために本明細書に記載され、実際の装置またはシステムを限定すること意図しない。本明細書に記載の装置およびシステムは、数多くの方向および向きで使用されてもよい。
【0119】
上記に例示された実施形態は限定するものではない。上述の実施形態と一貫性のある他の実施形態が、当業者に明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】