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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(54)【発明の名称】タッチ型制御デバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0354 20130101AFI20230301BHJP
   H01H 36/00 20060101ALI20230301BHJP
   G06F 3/0362 20130101ALI20230301BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20230301BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
G06F3/0354 453
H01H36/00 J
G06F3/0362 463
G06F3/041 460
H04Q9/00 331A
H04Q9/00 301D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022541640
(86)(22)【出願日】2021-01-05
(85)【翻訳文提出日】2022-09-02
(86)【国際出願番号】 US2021012214
(87)【国際公開番号】W WO2021138698
(87)【国際公開日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】62/957,294
(32)【優先日】2020-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/957,297
(32)【優先日】2020-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/957,302
(32)【優先日】2020-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/141,972
(32)【優先日】2021-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】521070142
【氏名又は名称】ブリリアント ホーム テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BRILLIANT HOME TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エミ、アーロン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】スタネック、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】カーダナー、ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】シー、ボジー
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、アイリス
(72)【発明者】
【氏名】ハーディカール、ゴーラブ
【テーマコード(参考)】
5B087
5G046
5K048
【Fターム(参考)】
5B087AA09
5B087AB09
5B087BC34
5G046AB02
5G046AC21
5K048AA04
5K048BA07
5K048BA12
5K048EB02
5K048EB06
5K048HA01
(57)【要約】
タッチ型制御デバイスは、溝領域及び周囲領域を含む外部パネル、外部パネルの実質的な部分上の任意の場所で遂行されるタッチ入力を検出するための1つ又は複数のタッチ・センサ、及び、1つ又は複数のタッチ・センサを介して、外部パネル上で利用者によって遂行されるタッチ入力を検出するための1つ又は複数のプロセッサを備える感知モジュールを含むことができる。感知モジュールは、iタッチ入力が発生した領域、又はiiタッチ入力のタイプ、のうちの少なくとも1つに基づいてタッチ入力を解釈し、解釈されたタッチ入力に基づいて接続されたデバイスを制御することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部パネルと、
1つ又は複数のタッチ・センサを介して、前記外部パネル上で利用者によって遂行されるタッチ入力を検出するためのセンサ層を含む、制御モジュールと、を備える制御デバイスであって、
前記制御モジュールは、
前記外部パネル上で利用者によって遂行されるタッチ入力を検出し、
(i)前記タッチ入力が生じた場所、又は(ii)前記タッチ入力の種類の少なくとも1つに基づいて、前記タッチ入力を解釈し、
解釈された前記タッチ入力に基づいて、一連の前記デバイスを制御するように構成される、制御デバイス。
【請求項2】
前記制御モジュールが、前記タッチ入力を(i)レンジ値コマンド、(ii)デバイス選択コマンド、(iii)モード選択入力、及び/又は(ii)オン/オフ・コマンドのうちの少なくとも1つであると解釈する、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項3】
一連の前記デバイスが、照明デバイス、天井ファン、サーモスタット、電気製品、又はメディア・デバイスのうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項4】
前記外部パネルは、溝領域、及び取り囲む領域を含む種々の領域を含み、前記制御モジュールは、前記タッチ入力が検出された、前記種々の領域の一つの領域に基づき、前記タッチ入力を解釈するように構成される、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項5】
前記制御モジュールが、前記溝領域で検出されたタッチ入力をレンジ値コマンドとして解釈して、一連の接続されたデバイスのうちの少なくとも1つの接続されたデバイスのレンジ値を設定するように構成される、請求項4に記載の制御デバイス。
【請求項6】
前記レンジ値コマンドが、前記一連の接続されたデバイスのうちの少なくとも1つの前記接続されたデバイスに対する出力レベルを設定する、請求項2に記載の制御デバイス。
【請求項7】
前記制御モジュールが、前記タッチ入力が、前記取り囲む領域内で生じるタップ・ジェスチャーとして検出される時に、前記タッチ入力を、少なくとも1つの接続されたデバイスに対するオン/オフ・コマンドとして解釈するように構成される、請求項4に記載の制御デバイス。
【請求項8】
前記制御モジュールが、前記第タッチ入力の1つ又は複数の特性に基づいて、前記タッチ入力を解釈するように更に構成される、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項9】
1つ又は複数の前記特性が、前記タッチ入力の方向を含む、請求項8に記載の制御デバイス。
【請求項10】
1つ又は複数の前記特性が、前記タッチ入力のスライド方向又は距離を含む、請求項8に記載の制御デバイス。
【請求項11】
前記制御モジュールが、前記タッチ入力を解釈するために、利用者入力によって部分的に構成される、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項12】
前記外部パネルが、左領域及び右領域を含む、複数の領域を含み、前記制御モジュールは、前記左領域上で受けた入力を解釈するための第1のロジックと、前記右領域上で受けた入力を解釈するための第2のロジックとを実施する、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項13】
前記制御モジュールは、前記外部パネルのいずれの領域で遂行される利用者入力を検出する、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項14】
前記制御デバイスが、壁に取り付け可能である、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項15】
壁に取り付け可能な制御デバイス用のベース・アセンブリであって、前記ベース・アセンブリが、
センサ層を含む制御モジュールであって、前記制御モジュールが、一連のデバイスを制御するように操作可能である、制御モジュール、を備え、
前記制御モジュールは、前記ベース・アセンブリの設置時に、前記ベース・アセンブリ上に組立てられる外部パネルに対して閾値近接度以内に前記センサ層の位置を定めるように構築されており、
前記制御モジュールは、
前記センサ層を使用して、前記外部パネル上で利用者によって遂行されるタッチ入力を検出し、
(i)前記タッチ入力が生じた場所、又は(ii)前記タッチ入力の種類の少なくとも1つに基づいて前記タッチ入力を解釈し、
前記解釈されたタッチ入力に基づいて、一連のデバイスを制御する
ように構成される、ベース・アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、(i)2021年1月5日に出願された米国特許出願第17/141,972号、(ii)2020年1月5日に出願された仮米国特許出願第62/957,294号、(iii)2020年1月5日に出願された仮米国特許出願第62/957,297号、及び(iv)2020年1月5日に出願された仮米国特許出願第62/957,302号の各々に対する優先権の利益を主張する。前述の優先権出願の各々は、それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、制御デバイス、より具体的には、タッチ型制御デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
照明器具に使用される照明制御システムのようなホーム・コントロール・システムには、バイナリ・アナログ・スイッチ及びアナログ調光スイッチが含まれ、これらは、このようなスイッチが接続される電気ボックスに配線された1つ又は複数の照明を利用者が制御することを可能にする。その上、人がホーム・システムを起動し、又はホーム・システムと対話することを望む場合、人は、通常、システムの実際のデバイス、又は専用若しくはユニバーサル・リモートコントロール部と対話し、起動された又は調光された照明、オーディオ・システムの出力、映像システムの出力(例えば、テレビ又はデジタル写真フレームの出力)、温度などを含む環境を手動で作成しなければならない。
【0004】
本明細書の開示は、限定としてではなく、実例として、添付図面の図に示されており、添付図面では、同様の参照番号は類似の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1A】1つ又は複数の実例による制御デバイスを示す。
図1B】1つ又は複数の実例による制御デバイスを示す。
図2A】1つ又は複数の実例による制御モジュール用のプリント回路基板(PCB:Printed Circuit Board)の正面図である。
図2B】1つ又は複数の実例による図2AのPCBの側面図である。
図2C】1つ又は複数の実例による直線A-Aに沿った図2Aの制御デバイスの断面図である。
図3】1つ又は複数の実例によるタッチ型制御デバイスの制御モジュール用の感知制御ロジックを示す。
図4】本明細書で説明される様々な態様によるタッチ型制御デバイス上で利用者によって遂行される様々なタッチ入力を示す。
図5】1つ又は複数の実例によるタッチ型制御デバイスを動作させるための例示的な方法を示す。
図6A】1つ又は複数の実例による、制御デバイスによって1つ又は複数の被制御デバイスを制御する方法を説明するフロー・チャートである。
図6B】1つ又は複数の実例による、制御デバイスによって1つ又は複数の被制御デバイスを制御する方法を説明するフロー・チャートである。
図7】本明細書に記載される例示的な制御デバイスが実装され得る、処理デバイスを示すハードウェア図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
様々な実施例では、タッチ型制御デバイスには外部パネル及び外部パネルに連結された制御モジュールが含まれ、ここで、制御モジュールは、外部パネルの少なくとも実質的な部分にわたる任意の位置で受信されるタッチ入力を検出し、解釈することが可能である。他の態様では、制御モジュールが、外部パネルを備えて構成され、外部パネルの任意の位置のタッチ入力を検出できる。様々な実例では、制御モジュールが、タッチ入力が発生した位置及び/又はタッチ入力のタイプのうちの少なくとも1つに基づいて、利用者からのタッチ入力を検出し、解釈する。
【0007】
実例によれば、タッチ型制御デバイスは、外部パネル、1つ又は複数のタッチ・センサ、及び制御モジュールを含む。制御モジュールが、外部パネル上で受信されるタッチ入力を解釈して、一連の被制御デバイスを制御する。実例では、タッチ入力は、(i)タッチ入力が発生した位置、及び/又は(ii)タッチ入力のタイプ、に基づいて解釈される。
【0008】
いくつかの実例では、タッチ型制御デバイスは、外部パネルの隅又は周辺領域といった外部パネルの任意の位置で受信したタッチ入力に応答する壁取り付け型デバイスである。制御デバイスは、タッチ入力をコマンドとして解釈し、1つ又は複数の接続されたデバイスを制御できる。
【0009】
加えて、実例では、タッチ型制御デバイスは、タッチ溝のような三次元入力機能を含む。制御デバイスは、タッチ溝内で受信した第1のタイプのタッチ入力を検出し、解釈して、第1のタイプのコマンドを遂行できる(例えば、出力レベル又は他のレンジ値を設定する)。加えて、制御デバイスは、外部パネルの任意のパネル領域周辺で受信した第2のタイプのタッチ入力を、第2のタイプのコマンドとして検出し、解釈できる(例えば、接続されたデバイスを選択し、接続されたデバイスを制御してオン又はオフにするなど)。
【0010】
変形例では、例示的なタッチ型制御デバイスは、複数のタイプのタッチ感知入力領域を備えた外部パネルを含む。実例では、タッチ型制御デバイスは、1つ又は複数のタッチ入力溝を含み、タッチ型制御デバイスは溝内に触れること及び/又は溝に沿って触れることに感応する。このような実例では、タッチ型制御デバイスは、タッチ入力溝又はタッチ入力溝の周りのパネル領域周辺のいずれかで受信したタッチ入力を検出し、解釈するように動作する。いくつかの実例では、タッチ入力溝上で受信したタッチ入力が、パネル領域周辺上で受信したタッチ入力と比較して、異なって解釈されることができる。例えば、入力溝上で検出されたタッチ入力は、レンジ値入力と解釈することができ、一方、パネル領域周辺上で受信したタッチ入力は、高電力状態と低電力状態(例えば、オン/オフ)との間で、接続された制御デバイス、又は制御デバイスをもつデバイスへの電力を供給するための入力と解釈されることができる。
【0011】
本明細書に記載の実例で使用される「実質的な」又は「実質的に」という用語は、示される量(例えば、外部パネルの面積など)の少なくとも80%を意味する。
【0012】
いくつかの実例では、タッチ型制御デバイスは、第1のタイプの入力(例えば、入力溝の長さに沿ってスワイプする)を検出し、解釈することができるタッチ溝を含み、一方、パネル領域周辺は、第2のタイプの入力(例えば、タップ、又はダブル・タップ)を受信することができる。タッチ溝又はパネル領域周辺のいずれかでタッチ入力を感知することに応答して、タッチ型制御デバイスは、タッチ入力に基づいて、接続されたデバイスを制御するための出力機能を行う。
【0013】
特定の実施例では、タッチ型制御デバイスが、住居の1つ又は複数のデバイスを制御するホーム・デバイス・コントローラを含むか、又はそれに対応する。実例では、照明デバイス、天井ファン、サーモスタット、電気製品、防犯カメラ、セキュリティ・システム、ドア・ロック、テレビ、オーディオ(若しくはメディア)・システム、又は他のタイプのデバイスを含むグループから選択された1つ又は複数のデバイスを含む、一連のデバイスを制御するために、制御デバイスを使用できる。実例として、タッチ型制御デバイスが、住居内の一連の照明を制御するための照明コントローラを含むか、又はそれに対応する。
【0014】
また更に、いくつかの実例では、タッチ型制御デバイスを、利用者からのタッチ入力を解釈し、タッチ入力を処理して一連のデバイス(例えば、住居の部屋の中の照明)を制御する壁取り付け型制御デバイス(例えば、照明スイッチ)として実施できる。このような実例では、タッチ型制御デバイスが、パネル領域周辺上の1つ又は複数の利用者の入力を解釈して、一連の接続されたデバイスのオン/オフ機能を制御できる。加えて、タッチ型制御デバイスは、タッチ溝上で受信した1つ又は複数の利用者の入力を、レンジ値入力(例えば、輝度又は出力レベル)と解釈できる。
【0015】
また更に、いくつかの実例は、壁取り付け可能な制御デバイスを形成するために、外部パネルと組み合わせることができるベース・アセンブリを提供する。このような実例では、ベース・アセンブリがセンサ層を含む制御モジュールを含み、制御モジュールは外部パネルを設けることになる表面の近くにセンサ層の位置を定めるように構築される。
【0016】
タッチ型制御デバイス
【0017】
図1A及び図1Bは、1つ又は複数の実例によるタッチ型制御デバイスを示す。例示的なタッチ型制御デバイス100は、制御モジュール120を覆う外部パネル110を含む。いくつかの実例で説明したように、制御デバイス100を、利用者のジェスチャー及びタッチ入力に基づいて他のデバイスを制御するために、壁に取り付けるか、又は別の方法で、住居若しくは部屋に設けることができる。実例では、外部パネル110の実質的な部分にわたる様々な位置でタッチ入力を検出し、解釈できるように、外部パネル110がタッチ・センサ(例えば、静電容量センサの層)を覆う。また更に、制御デバイス100を、外部パネル110の任意の位置で受信されるタッチ入力を検出するように構築することができる。
【0018】
いくつかの実例で示されるように、外部パネル110には、利用者が固有のタイプのタッチ入力を提供することができる領域を指定するタッチ溝116が含まれる。変形例では、外部パネル110には、タッチ入力を受信できる領域を指定する複数の入力溝が含まれる。変形例では、タッチ溝116の代わりに、又はそれに加えて、他の形態の三次元タッチ入力機能を使用できる。追加又は代替として、外部パネル110を、様々なタッチ入力及びジェスチャーを用いて利用者が操作することもできる。
【0019】
実例によれば、制御デバイス100は、外部パネル110、及び制御モジュール120を含むベース・アセンブリ112。例えば、壁の差し込み口又は壁の凹部の中にベース・アセンブリ112を設け、対応する壁の上に厚みを形成するパネル110を備えた状態で、制御デバイス100を壁に取り付けることができる。このような実例では、ベース・アセンブリ112は、制御デバイス100を住居の電力供給線に電気的に接続するための電気インターフェース122を更に含むことができる。電気インターフェース122は、制御モジュール120が電気インターフェース122のスイッチング素子の構成を制御するスイッチング出力を生成することを可能にする配線及びスイッチング素子を含むことができる。
【0020】
いくつかの実例で説明したように、被制御デバイス125は、負荷デバイス及び接続されたデバイスを含むことができる。負荷デバイスとは、制御デバイスによって制御可能な電力供給線(「負荷線」と呼ばれることもある)を有するデバイスを指す。被制御デバイスとは、制御デバイス100からコマンドを受信できる無線又は有線の通信インターフェースを有するデバイスを指す。また更に、被制御デバイスは、電源のスイッチング及びコマンドを通して制御できるデバイスを含むことができる。例えば、多くの従来型の負荷デバイスは、無線受信機(例えば、WiFi対応の照明デバイス)を含み、いくつかのタイプのデバイスは、電力線通信媒体を通して通信を受信することができる。実例では、制御デバイス100は、負荷デバイスの電力供給線上のスイッチング構成、及び/又は接続されたデバイスの無線若しくは有線媒体を通して伝えられたコマンドを使用して、被制御デバイスの動作態様に対応する所定の設定(又は複数の設定)を実施できる。
【0021】
制御デバイス100は、それぞれのデバイスへの電力供給を制御することによって、負荷デバイスの動作態様を制御できる。例えば、被制御デバイス125は、住居の電力線に直接接続する一連の負荷デバイス(例えば、照明スイッチ、天井ファン、サーモスタットなど)を含むことができる。そのような場合には、制御デバイス100が、そのようなデバイスへの電力供給を制御するスイッチ(例えば、照明スイッチ)として機能するように壁に取り付けることができる。電力供給の制御を通じて、制御デバイス100は、負荷デバイスがオンであるかオフであるか、及び/又は負荷デバイスの動作レベル(例えば、照明の調光レベル、天井ファンのファン速度など)といった、負荷デバイスの動作態様を制御することができる。実例として、制御デバイス100は、負荷デバイスのオン/オフ及び出力レベル(例えば、調光した照明、天井ファン速度など)といった動作態様を制御するために、1つ又は複数のスイッチングの動作タイプを実施することができる。制御デバイス100は、例えば、電気インターフェース122のスイッチング素子を介してスイッチング動作又は構成を実施することができる。
【0022】
追加又は変形例として、制御デバイス100は、1つ又は複数のコマンドを被制御デバイス125に伝えることを含む動作を遂行することによって、1つ又は複数の被制御デバイス125の動作態様を制御し、ここで、コマンドが、被制御デバイスに固有の動作態様を実施させる。いくつかの実例では、制御デバイスには、直接的に又は間接的に、中間デバイスを通して被制御デバイス125にコマンドを無線で伝えることができる無線トランシーバが含まれる。追加又は変形例として、制御デバイス100は、有線接続を使用して、被制御デバイスにコマンドを伝えることができる。
【0023】
いくつかの実例では、制御デバイス100は、一連の接続された照明を制御するための照明スイッチとして動作する主要な機能を有することができる。いくつかの実例で説明したように、タッチ型制御デバイス100は、また、無線インターフェースを介して1つ又は複数のデバイス(例えば、電気製品)を制御することもできる。
【0024】
外部パネル110は、タッチ入力を検出し解釈できる複数の入力領域を含むことができる。いくつかの実例では、外部パネル110の入力領域には、タッチ溝116、及びタッチ溝116を取り囲む1つ又は複数の領域が含まれる。タッチ溝116を、外部パネル110内の細長い(例えば、垂直に細長い)くぼみとして構築することができ、タッチパネルの周囲領域は、平坦又は実質的に二次元にすることができる。このような実例では、制御デバイス100は、タッチ溝116の周囲領域上だけではなく、タッチ溝116の内部又はタッチ溝116上でタッチ入力を受信する(例えば、溝の方向にスワイプする)ことができる。制御デバイス100は、更に、入力を受信する固有の領域かどうかに応じて、タッチ入力を異なってマッピングするか又は別の方法で解釈することができる。例えば、タッチ溝116内で受信したタッチ入力が、第1のコマンドとして解釈されることができ、一方で、外部パネル110の周囲領域で受信したタッチ入力が、第2のコマンドとして解釈されることができる。
【0025】
また更に、いくつかの実例では、制御デバイス100は、外部パネル110の任意の位置で受信したタッチ入力を検出し、解釈することができる。この為、例えば、外部パネル110の隅若しくは周辺領域上で若しくはその付近で、タッチ入力を受信することができ、又は拡張することができる。制御デバイス100は、デバイス又は一連のデバイスの動作態様を制御する出力動作を実施することによって応答することができる。
【0026】
変形例では、外部パネル110がタッチ溝116を有さず、その代わりに、外部パネル部分110の残部と同じ材料で形成されたフラット・パネルを備え得る。例えば、制御デバイス100は、図2Aから図2Cで説明したように、制御モジュール120の下にあるセンサ層に動作可能に連結された実質的に平らな表面を有し得る。
【0027】
また更に、変形例では、外部パネル110は、表示面を欠いている。この為、そのような実例では、制御デバイス100が、場合によっては、ディスプレイのない外部パネル110の任意の位置で、タッチ溝又は他の表面機能の有無にかかわらず、タッチ入力を検出し、解釈することができる。
【0028】
実例に関して説明したように、制御デバイス100は、制御デバイス100がそこから入力を検出し、決定できるタッチ入力の特徴を判定できる。更に、制御デバイス100は、検出されたジェスチャーを特有な入力としてマッピングするか、又は別の方法で解釈できる。それに応答して、制御デバイス100は、1つ又は複数の被制御デバイス125の動作態様を制御するために、1つ又は複数の動作(例えば、スイッチング機能、コマンド送信)を実施できる。実例として、制御デバイス100は、住居(例えば、住宅の部屋)の一連の被制御デバイス125の動作態様を制御することができ、ここで、その一連の被制御デバイス125は、照明デバイス、天井ファン、サーモスタット、電気製品、防犯カメラ、セキュリティ・システム、ドア・ロック、テレビ、オーディオ・(若しくはメディア)システム、又は他のタイプのデバイスを含むグループから選択された1つ又は複数のデバイスを含むことができる。
【0029】
特定の実施態様では、制御デバイス100を、利用者からのタッチ入力を解釈し、更に、検出されたタッチ入力を解釈して、一連の被制御デバイス125の動作態様を制御する壁取り付け型制御デバイスとして実施することができる。追加又は変形例として、制御デバイス100は、ジェスチャーとしてタッチ入力を検出し、更に、検出されたジェスチャーに基づいて、複数の被制御デバイス125の動作態様を一度に制御する。また更に、いくつかの実例で説明したように、制御デバイス100は、外部パネル110上の対応するタッチ入力を検出することに応答したシーンを実施する。制御デバイス100の場合、各シーンは、(i)一連の被制御デバイス125のうち1つ又は複数のデバイスの選択、及び(ii)その選択による各被制御デバイス125の動作設定、を表すことができる。制御デバイス100は、ジェスチャーをシーンに関連付けることができ、制御デバイス100がジェスチャーとして検出されるタッチ入力を提供する利用者を検出すると、制御デバイス100は、シーンを自動的に実施する。シーンを実施することによって、制御デバイス100は、各被制御デバイスが特有の設定又は一連の設定で動作するように、各被制御デバイス125の動作態様の実施態様をもたらす動作を遂行する。制御デバイス100は、例えば、被制御デバイス125の電力供給(例えば、照明)を制御することによって、及び/又は選択による個々のデバイスに1つ又は複数のコマンドを送信して、各々のそれぞれのデバイスを所定の動作設定で操作することによって、動作態様を実施できる。
【0030】
図1Bを参照すると、制御装置100は、タッチ溝116(想像線で示される)を備えた外部パネル110、制御モジュール120を含む。特定の実例では、制御モジュール120は、制御モジュール120が外部パネル110上で受信したジェスチャー及び他の入力を検出することを可能にするタッチ感知センサを含むことができる。制御モジュール120は、外部パネル110上の任意の位置でのタッチ入力を検出し、タッチ入力をジェスチャーとして解釈するための、制御ロジック、回路構成、センサ、及び他の構成を更に含むことができる。制御モジュール120を、複数のジェスチャーのうちの任意の1つを検出し解釈するように構成することができ、ここで、各ジェスチャーがコマンド又は一連のコマンドに関連付けられる。この為、例えば、制御デバイス100は、複数のタッチ入力又はジェスチャーを検出することが可能である。
【0031】
加えて、様々な実例では、制御モジュール120には、1つ又は複数の被制御デバイス125への電力供給を制御する電気的スイッチング素子に制御モジュール120を接続するための電気インターフェース122が含まれる。その下にある壁に取り付けられる場合、電気インターフェース122を、電気的及びスイッチング素子に接続することができ、電気ボックス124(例えば、既存の照明スイッチ・パネルのギャングボックス)内に収容することができる。制御モジュール120を壁に取り付けることができ、外部パネル110には、制御モジュール120のためのファサード又はフェイスプレートを形成することができる。特定の実例では、タッチ型制御デバイス100を、当該技術分野で一般的なアナログ照明スイッチのような、住居の既存の照明スイッチ・パネルに代えて取り付けることができる。
【0032】
実施態様では、制御モジュール120には、制御デバイス100上で遂行されたタッチ入力に応答して反応する信号を生成するタッチ感知センサを含む回路基板が含まれる。いくつかの態様では、制御モジュール120を、外部パネル110上の任意の場所でタッチ入力を感知するように構成することができる。制御モジュール120には、タッチ型制御デバイス100の外部パネル110上の任意の箇所に関する電界の変化を検出できる静電容量センサが含まれる。タッチ型制御デバイス100は、検出された電界の変化を利用者のタッチ入力に相関させ、更に、いくつかの実例では、利用者のタッチ入力の特徴に相関させるためのロジックを更に含むことができる。
【0033】
更なる態様では、センサは、また、タッチ入力の1つ又は複数の特徴を判定し得る。タッチ入力の検出された特徴は、例えば、(i)移動の方向、(ii)移動の長さ、(iii)タッチ入力の直線若しくは二次元の経路(若しくは形状)、(iv)タッチ入力の持続時間、(v)タッチ入力の個々のタッチ間の時間間隔、(vi)タッチ入力の移動の速度若しくは加速度、及び/又は(vii)タッチ入力で判定された他の特徴、に対応できる。また更に、いくつかの変形例では、タッチ入力の判定された特徴は、表面にはたらくタッチ力(例えば、力センサの使用によって検出され得るような)、タッチ入力の速度(例えば、スワイプの速度)、及び/又はタッチ入力の加速度に対応できる。制御モジュール120は、反応する信号を解釈するために処理リソースによって実行可能なセンサ・ロジックを記憶するメモリを含むことができる。特定の実施態様では、センサ・ロジックの実行によって、制御モジュール120に、タッチ入力が発生する外部パネル110上の位置を特定させ、タッチ入力をジェスチャー又は一連のジェスチャーとして解釈させて、被制御デバイス125の1つ又は複数の機能を制御できる。
【0034】
また、制御デバイス100は、無線通信リソースを含んで、1つ又は複数の被制御デバイス125との無線通信を可能にすることができる。制御モジュール120の回路基板は、1つ又は複数の無線トランシーバ及び関連するロジック(例えば、無線チップ)を含むことができ、制御モジュール120が利用者のモバイル・デバイス、基地局コントローラ、及び/又は他の制御可能なデバイスから命令及びデータを受信することを可能にする。特定の実例では、制御デバイス100の無線トランシーバが、Bluetooth、Wi-Fi、セルラ又は他の無線通信チャネルを使用して、コマンド及び他の情報を1つ又は複数の被制御デバイス125に通信することもできる。制御デバイス100が設置され、被制御デバイス125のグループを制御するように構成されると、利用者は、更に、モバイル・コンピューティング・デバイス上のアプリケーションを操作して、制御デバイス100と接続し、例えば、制御モジュール120の無線トランシーバを介して形成されるBluetooth又はWiFi接続を使用して制御デバイス100を構成することができる。
【0035】
実施例は、人間のタッチが不規則且つ不正確であり得、タッチ入力の相当なばらつきが利用者間に存在し得ることを認識している。様々な実例によれば、制御モジュール120は、利用者のタッチ入力がタップ入力(例えば、シングル・タップ、ダブル・タップ、タップ・パターンなど)、スライド入力(例えば、短辺、ロング・スライド、「S」又は他の類似のジェスチャー)、又は他のタイプのタッチ入力(例えば、タップ・アンド・ホールド)である場合のインスタンスを正確に解釈できる。また更に、制御モジュール120には、様々な利用者(例えば、一世帯の各利用者)からの異なるタッチ入力を、異なる利用者間でのばらつきが存在し得る場合に検出するためのロジックを含めることができる。例えば、制御モジュール120は、タッチ入力を、タッチ入力の1つ若しくは複数の特徴に基づいたタップ入力又はスライド入力として定めることができ、これには、利用者がパネル110に接触するときに生じる移動の量又は距離に対応している特徴、タッチ入力における任意の直線的な移動が、偶発的なタッチとは対照的に生じるかどうか、タッチ入力の接触持続時間、タッチ入力の最初の位置、タッチ入力の終了位置、タッチ入力がタッチ溝116内で発生するか、又は、完全に外部パネル110上で発生するかどうかなどが含まれる。
【0036】
特定の実施態様によれば、制御モジュール120は、1つ又は複数のプロセッサ並びに本明細書に記載される解釈及び制御機能を実施する実行可能命令を記憶するメモリといった計算リソースを含むことができる。変形例では、制御モジュール120は、本明細書で説明される解釈及び制御機能を遂行する1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC:Application-Specific Integrated Circuit)又は構成されたフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)などの専用の回路構成を備えることができる。いずれの場合も、制御モジュール120は、タッチ型制御デバイス100上で遂行された感知入力を解読する競合解決アクションを遂行し、被制御デバイス125上で遂行する制御アクションを判定し、各タッチ入力に応じて制御アクションを実行することができる。
【0037】
様々な実施態様では、制御モジュール120は、タッチ入力がタップ又はスライドとして解釈されるかどうかに基づいて、どの制御動作を行うかを決定することができる(例えば、オン/オフ、モード選択、デバイス選択、レンジ値設定など)。例えば、制御モジュール120がタッチ入力をタップとして解釈する場合、制御モジュール120は、負荷デバイスを切り替えるために、電気インターフェース122を介したスイッチング動作を実施できる。スイッチング動作は、接続されたデバイスをオン状態からオフ状態に切り替えるか、又はオフ状態からオン状態に切り替える効果を有することができる。
【0038】
対照的に、制御モジュール120がタッチ入力をスライドとして解釈する場合、制御モジュール120は、電気インターフェース122を介したレンジ値タイプのコマンドを実施することができ、ここで、レンジ値は入力によって判定される。レンジ値コマンド又は動作は、デバイスの動作態様のそれぞれの最小又は最大パラメータを表す、最小値と最大値との間の数値を設定する。実例では、レンジ値は、被制御デバイスの輝度、音量、出力レベル、ファン速度、又は他の類似の動作設定を表すことができる。制御デバイス100がレンジ値タイプの動作を実施する実例では、制御モジュール120は、スライド入力の検出された規模、スライド距離、及び/又はスライド方向を使用して、被制御デバイス125の最終的な電力状態(例えば、調光)を判定することができる。次いで、制御モジュール120は、それに応じて電気インターフェース122を介した調光動作を実施できる。
【0039】
特定の実施態様では、タッチ型制御デバイス100上のタッチ入力の位置によって、制御モジュール120に制御動作を実行させることができる。例えば、タッチ入力がタッチ溝116内で遂行される場合、制御モジュール120は、タッチ入力を、被制御デバイス125に対するレンジ値コマンド又は設定として自動的に解釈できる。変形例では、タッチ型制御デバイス100上のタッチ入力の位置は重要ではない。むしろ、タッチ型制御デバイス100の表面上の任意の場所におけるタッチ入力自体の特徴を、一貫性をもって解釈できる。そのような変形例では、制御モジュール120は、タッチ型制御デバイス100上で遂行された任意の固有のタッチ入力がタップ入力であったか、又はスライド入力であったかを判定するために、競合解決機能を遂行できる。
【0040】
また更なる実施態様では、制御モジュール120は、タッチ入力が、例えば、タップ、ダブルタップ、タップ・アンド・ホールド、ダブル・タップ・アンド・ホールド、又はスライド入力であるかどうかにかかわらず、外部領域周辺110で遂行されるタッチ入力をオン/オフ・コマンドとして解釈することができるのに対して、制御モジュール120は、入力がタッチ溝116内で遂行されるときはタップ入力とスライド入力との間で解釈できる。そのような実例によれば、タッチ溝116内のタッチ入力は、制御モジュール120によって、タップ入力又はスライド入力のいずれかとして区別でき、それらは、例えば、オン/オフ・コマンド、デバイス選択コマンド、モード選択コマンド、レンジ値コマンド、及び/又は別のタイプのコマンドを制御モジュール120に実行させることができる。
【0041】
様々な実例によれば、制御デバイス100の表面上、又は具体的にはタッチ型制御デバイス100のタッチ溝116内でタッチ入力を感知すると、制御モジュール120は、競合解決ロジックを実行して、固有のタッチ入力がタップ・ジェスチャーであるかスライド・ジェスチャーであるかを判定することができる。例えば、競合解決ロジックは、タッチ入力に対応する信頼レベルが固有の閾値(例えば、95%)未満であるときにトリガーされ得る。トリガーされると、制御モジュール120は、タッチ入力の直線的な移動が一定の閾値(例えば、1センチメートル)を超えたかどうかを判定することによって、競合解決ロジックを実行できる。次いで、その場合は、感知ロジックは、タッチ入力をスライド入力として解釈し、例えば、被制御デバイス125の出力レベルを調整するためのコマンドを実行できる(例えば、照明素子上で調光する)。しかしながら、もしそうでなければ、次いで、制御モジュール120は、被制御デバイス125の現在の状態に応じて、タッチ・ジェスチャーをタップ・ジェスチャーとして解釈し、オン/オフ・コマンドを実行できる。
【0042】
多数の実例が制御デバイス100を参照して説明されているが、いくつかの実施例は、ベース・アセンブリ112を対象とし得、ベース・アセンブリ112は、外部パネル110とは別に住居に設置できる。実例では、ベース・アセンブリ112は、住居内のベース・アセンブリの設置時に、ベース・アセンブリの上に組み立てられることになる外部パネルに対して閾値近接度以内に制御モジュール120の位置を定めるように構築される。閾値近接度は、センサ層の感度範囲に基づくものであり得、具体的には外部パネル110上のタッチ入力を検出するセンサ層を基準とする。
【0043】
タッチエニウェア構造
【0044】
図2Aから図2Cは、1つ又は複数の実例による、制御デバイス100が外部パネル110の任意の位置上のタッチ入力を感知することを可能にするように構築された制御モジュール120を示す。図2Aは、1つ又は複数の実例による、制御モジュール120用のプリント回路基板(PCB)202の正面図である。図2Bは、図2AのPCB202の側面図である。図2Cは、1つ又は複数の実例による、直線A-Aに沿った制御デバイス100の断面図である。
【0045】
図2A及び図2Bを参照すると、制御モジュール120には、感知層210、感知層210が形成される基準面220、及び、感知層210によって検出されたセンサ値を検出し解釈するための感知制御ロジック230を有するPCB202が含まれる。感知層210を、センサを銅箔にエッチングするなどして、従来のPCB製造技術から形成できる。いくつかの実例では、基準面220は銅接地面である。感知制御ロジック230を、例えば、感知層210の感知素子に電気的に接続されたマイクロプロセッサを通じて実施できる。示されるように、感知制御ロジック230は、例えば、他の構成要素(例えば、無線トランシーバ232)、回路素子、及び電気インターフェース(図示せず)とともに、PCB202の裏側に設けられるマイクロプロセッサによって実施され得る。
【0046】
設置されるときに、外部パネル110は、感知層210の個々の感知素子が、本質的に静電容量を携える人間の指のような容量性の物体の導入によって生じる電界の変動を検出できるように、感知層210の直接上に、又は近接して取り付けることができる。図2Aを参照すると、タッチ領域225は、タッチ入力を検出し、解釈することができる外部パネル110の領域と一致する、外部パネル110の重複領域を表すことができる。図2Aに示すように、タッチ領域225は、容量性感知素子が設けられていない領域にわたって延在する1つ又は複数の領域を包含できる。例えば、PCB202は、感知素子が存在しないPCB202の形状又は他の構造的特徴(例えば、貫通孔)に対応する、1つ又は複数の構造空隙領域242を含み得る。追加又は変形例として、タッチ領域225は、1つ又は複数の周辺領域246にわたって延在することができ、周辺領域246は、例えば、外部パネル110の周端又は厚さを包含するように、PCB202の周端を越えて延在できる。そのような実例では、制御モジュール120は、タッチ入力が、PCB202の周端201を越える領域に直接重なるように、外部パネル110のエッジ領域又はその付近にある場合など、タッチ入力が感知層210の感知素子に直接重ならない場合であっても、利用者のタッチ入力を依然として検出し、解釈し得る。
【0047】
また更に、いくつかの実施態様では、基準面220は、感知層210の設計態様に適合することを意図した1つ又は複数のセンサ空隙領域244を含むことができる。例えば、制御モジュール120は、無線トランシーバ234のアンテナ素子との干渉を防止するように、感知素子が設けられていないセンサ空隙領域244を含むことができる。
【0048】
図2Cを参照すると、PCB202には、感知層210、誘電体層206、及び基準面220が含まれる。基準面220は、感知層210及び誘電体層206が基準面220と比較して相対的に小さい寸法(dで表される)を有する状態で、周辺領域246上に露出できる(「露出した基準面領域222」)。実例では、選択位置(例えば、周辺領域の付近のような)での基準面220の露出によって、感知層210の感知素子に重なる電界が方向性をもって歪曲され、PCB202の周端201を越えて延在して、外部パネル110の周辺の隅又はエッジを包囲できる周辺領域246をより良好に重ねさせることが認められる。そのような実例では、隅又は周辺領域211上又はその付近の外部パネル110上で受信したタッチ入力は、感知制御ロジック230によって検出可能且つ解釈可能である。対照的に、従来のアプローチの下では、周辺領域246が、外部パネル110上の死角となり、タッチ入力が検出不可能となる位置と一致する。
【0049】
従って、図2Aから図2Cを参照し、タッチ領域225全体にわたるタッチ応答性を可能にするために、実例は、基準面220を選択的に露出し、露出した基準面に隣接する感知素子によって使用される電界が、露出した基準面領域222による形状(例えば、曲げ、円弧)に影響を与えるように構築されるPCB202を更に提供できる。特に、実例は、構造空隙領域242、センサ空隙領域244、及び周辺領域246の周囲のような、感知素子が設けられていないPCB202の領域の周囲又は付近の領域に基準面220を露出させることを提供する。構造空隙領域242、センサ空隙領域244、及び/又は周辺領域246にわたる電界の重なりが増大するように、基準面220の選択的露出によって、近接した及び/又は隣接した感知素子により使用される電界のより大きな部分が、露出した基準面領域を覆い、且つ、それを越えて横方向にシフトするようになる。このようにして、電界のシフトは、それぞれの構造空隙領域242、センサ空隙領域244、及び/又は周辺領域246にわたって発生するタッチ入力が、それぞれの近接感知素子によって検出可能であることを可能にし、その結果、例えば、それぞれの近接感知素子の出力が、タッチ入力が発生しないときに、近接感知素子によってさもなければ生成されるベースライン基準信号と区別可能(又は、更に区別可能)になる。
【0050】
加えて、実例は、感知制御ロジック230には、外部パネル上の接触の固有の領域又は位置に特有のロジックを実施できることを提供する。いくつかの実例では、感知層210から生成された生のセンサ・データをどのように解釈するかにおける感知制御ロジック230の感度が、タッチ接点の位置(例えば、X/Y座標)に基づいて調整され得る。例えば、構造空隙領域242、センサ空隙領域244、及び/又は周辺領域246にわたって生じるタッチ接点を検出するために、感知制御ロジック230は、検出された静電容量と感知層210に対するベースライン・レベルとの間において、低くした閾値の分散を実施できる。その上、感知制御ロジック230は、タッチ接点の位置(例えば、X/Y座標)に基づいて、異なるタイプのタッチ入力を判定し得る。例えば、感知制御ロジック230は、タッチ入力がタッチ溝116と重複したときに、タッチ入力をストローク又は移動として検出し得る。別の実例として、感知制御ロジック230は、タッチ入力が構造空隙領域のうちの1つの上で発生した場合に、タッチ入力をタップ、又はダブル・タップとして検出できる。
【0051】
図3は、1つ又は複数の実例による、感知制御ロジック230の実施態様を示す。実例では、感知制御ロジック230には、複数のセンサ信号301を受信できるインターフェース302が含まれ、各センサ信号301はそれぞれの感知素子の出力に対応する。いくつかの実例では、感知制御ロジック230が、感知層210からセンサ信号301を連続的に受信し、ここで、各センサ信号301は、感知層210のセンサ素子又は別々の部分によって生成される。従って、各センサ信号301は、タッチ領域225の少なくとも1つの位置(例えば、座標)に関連付けることができる。各センサ信号301は、例えば、対応する感知素子又は感知層210の一部より上の電界によって生成される静電容量信号に対応できる。いかなるタッチ入力もなければ、感知層210の感知素子がベースライン信号又はノイズ信号を連続的に生成し、タッチ入力が発生すると、タッチ入力によって影響を受けるセンサ信号301がベースライン信号と比較して変化を反映する。
【0052】
実例では、感知制御ロジック230には、タッチ入力の発生を検出するためにセンサ信号301を連続的に監視できる検出ロジック310が含まれる。検出ロジック310は、1つ又は複数のセンサ信号301の値の変化としてタッチ入力を検出することができ、ここで、この変化は、感知素子のベースライン又はノイズ信号値を基準とする。実例では、検出ロジック310が1つ又は複数のセンサ信号301の値が、所与の最小閾値(「タッチ・トリガー閾値」)を超えてベースラインから逸脱するときに、タッチ入力を登録できる。
【0053】
変形例では、検出ロジック310は、センサ信号301の値の変化をタッチ入力として登録するための追加条件を実施できる。実例として、追加条件には、(i)タッチ・トリガー閾値領域を超えてベースラインから逸脱するセンサ信号301を生成する感知素子の最小閾値の数値、及び(ii)センサ信号301の変化が検出される間の最小閾値の時間間隔を含めることができる。
【0054】
加えて、タッチ入力を検出する際に、検出ロジック310には、感知素子の位置に特有の較正又は感度調整を実施できる。較正又は感度調整は、センサ信号301の値が個別に、又は他の信号と組み合わせて、ノイズとは対照的なタッチ入力を示すかどうかを判定する状況で行うことができる。実例では、検出ロジック310には、いかなる感知素子も直接重ならないタッチ領域225の位置に隣接又は近接する感知素子のセンサ信号301用の較正又は感度調整が組み込まれる。例えば、構造空隙領域242、センサ空隙領域244、及び/又は回路基板の周辺領域246のうちの1つに隣接又は近接して生成されるセンサ信号301を、1つ又は複数の感知素子の存在と直接一致するセンサ層の領域から生成されるセンサ信号301と比較して、より高い感度を反映するように較正できる。検出ロジック310は、例えば、構造空隙領域242、センサ空隙領域244、及び/又は周辺領域246のうちの1つに近接するそれらの感知素子についてはタッチ・トリガー閾値が低い状態で、それぞれの感知素子の位置に基づいて、個々の感知素子に対するタッチ・トリガー閾値を変化させることができる。このようにして、検出ロジック310は、例えば、感知素子(例えば、PCB202の周端を越える位置)を重ね合わないタッチ領域225の位置上で発生するタッチ入力をより良好に感知できる。
【0055】
また更に、いくつかの実例によって、タッチ入力が複数の感知素子(例えば、クラスター)のセンサ信号301に一度に影響を与えることができ、タッチ入力が発生した所与の時間間隔にわたって、感知素子の数及びそれらが受ける影響の程度は、タッチ入力の特性に基づいて変動し得ることが認められる。タッチ入力が発生したかどうかを判定する際に、検出ロジック310は、電位タッチ・イベントを示す特性についてセンサ信号301を処理することができ、タッチ入力が発生したかどうかを判定するために特性を分析できる。特性は、例えば、(i)センサ素子のベースライン出力と比較して所定の閾値を超えて逸脱する出力を有することなどによって変調する感知素子の数、(ii)変調したセンサ信号301の間のばらつき、(iii)センサ信号301を変調する程度及び/若しくは持続時間、並びに/又は、(iv)変調したセンサ信号301を生成した感知素子の位置を反映できる。検出ロジック310には、それぞれの変調したセンサ信号301を検出する感知素子の位置に基づいて、較正又は感度調整を組み込むことができる。いくつかの実例では、較正又は感度調整は、他の感知素子を設けない空隙又は周辺領域の付近にある感知信号301から判定される1つ又は複数の特性に重み付けすることを含むことができる。追加又は変形例として、検出ロジック310は、(i)特徴ベクトルとして多数の変調した信号の特性を表すこと、及び(ii)判定された特徴ベクトルを、入力又は入力なし(或いは、固有のタイプの入力)を反映するようにラベル付けされた既知の特徴ベクトルと比較することなどによって、センサ信号301の検出された特性をパターン・マッチングすることができる。このようにして、検出ロジック310は、タッチ入力を検出したときに、インターバル中の複数の時間のインスタンスにおけるタッチ入力の位置といった特性を含むタッチ入力を関連付けることができる。
【0056】
実例では、感知制御ロジック230は、また、タッチ入力に関連付けられる検出された特性を入力タイプ及び/又は値に関連付けることができるタッチ解釈ロジック320を含み得る。実例として、判定された入力タイプ又は値は、シングルタップ、ダブルタップ、ロング・タッチ、スライド又はスワイプなどに対応できる。いくつかの変形例では、入力タイプ及び/又は値を、1つ又は複数の位置の値に関連付けることもできる。例えば、タッチ領域225の第1の領域内のタッチ入力は、タッチ領域225の第2の領域内の同じタッチ入力と比較して、異なって解釈され得る。
【0057】
実例では、感知制御ロジック230には、センサ変化値、検出された特性、及び入力タイプを出力信号305に相関させるために、相関ロジック330を含めることができる。出力信号305を、複数の被制御デバイス325のうちの1つに対して選択できる。加えて、出力信号305は、接続されたデバイス325に基づいて設定又はコマンドを特定できる。いくつかの変形例では、出力信号は、接続されたデバイス325のタイプ又は機能に特有であり得る。
【0058】
実例では、感知制御ロジック230は、また、センサ信号301に関連付けられる検出された特性を、入力タイプ、特徴、及び/又は値に関連付けることができる、タッチ解釈ロジック320を含み得る。実例として、判定された入力タイプ又は値は、シングルタップ、ダブルタップ、ロング・タッチ、スライド又はスワイプ、二次元ジェスチャーなどに対応できる。実例では、タッチ解釈ロジック320は、スワイプ又は他のジェスチャーのような固有のタイプのタッチ入力として、所与の時間間隔にわたって近接するが異なる複数の位置で発生するものとして、タッチ入力を反映するセンサ信号301の特性を関連付けることができる。タッチ解釈ロジック320は、近接するが異なる複数の位置におけるセンサ信号301の特性に基づいて、タッチ入力が「S」形状のジェスチャーのような他のジェスチャーを示すタッチ入力経路を反映する場合のインスタンスを更に検出できる。また更に、タッチ解釈ロジック320は、タッチ入力を反映するセンサ信号301の特性を、マルチタップ入力として近似した同じ位置ではあるが異なった時間間隔で(例えば、0.5秒以下の隔たりで)発生するものとして関連付けることができる。
【0059】
また更に、いくつかの実例では、タッチ解釈ロジック320は、センサ信号301の判定された特性に基づいて、タッチ入力の1つ又は複数の特徴を解釈できる。実例として、解釈ロジック320は、(i)移動の方向、(ii)移動の長さ、(iii)タッチ入力の直線経路(若しくは形状)、(iv)タッチ入力の持続時間、(v)タッチ入力の個々のタッチ間の時間間隔、(vi)タッチ入力の移動の速度若しくは加速度、並びに/又は(vii)タッチ入力の位置及び移動の他の特徴を含むタッチ入力の特徴を判定できる。
【0060】
いくつかの変形例では、解釈ロジック320が、タッチ入力から判定する入力タイプ、コマンド、及び/又は値は、1つ又は複数の位置の値に関連付けることもできる。例えば、タッチ領域225の第1の領域(例えば、タッチ溝116を囲んでいる上半分)内のタッチ入力は、タッチ領域225の第2の領域(例えば、タッチ溝116を囲んでいる下半分)内の同じタッチ入力と比較して、異なって解釈され得る。
【0061】
実例では、感知制御ロジック230には、センサ信号の検出された特性、並びに入力タイプ、特徴及び/又は値を出力信号305に相関させるために、相関ロジック330を含めることができる。出力信号305を、複数の被制御デバイス325(例えば、照明、天井ファン、サーモスタット、電気製品、防犯カメラ、テレビ、メディア・システム、又は他のタイプのデバイス)のうちの1つに対して選択できる。加えて、出力信号305は、被制御デバイス325に基づいて設定又はコマンドを特定できる。いくつかの変形例では、出力信号は、被制御デバイス325のタイプ又は機能に特有であり得る。
【0062】
他の利点の中でも、図2Aから図2C及び図3で説明したような実例は、制御デバイス100が外部パネル110の任意の位置で複数のタイプのタッチ入力を検出し、解釈することを可能にする。このようにして、制御モジュール120がタッチ入力を検出し、解釈する能力は、従来の実施態様下での応答性及び精度を妨げる「死角」によって妨げられない。その上、制御モジュール120は、外部パネル110の周辺領域及びエッジ領域を利用する異なるタイプのタッチ入力を検出し、解釈できる。その結果、制御デバイス100は、例えば、(i)制御デバイスに偶然に接近するか又は制御デバイスを通り越して歩く利用者、及び、(ii)例えば、座った位置から、又は利用者が子供である結果として、制御デバイス100に触れるために手を伸ばす利用者といった、壁取り付け型デバイスに共通する多くのシナリオの状況における利用者の入力に応答できる。
【0063】
タッチ型制御デバイスの実例
【0064】
図4は、本明細書に記載の様々な態様による、タッチ型制御デバイス100の実例を示す。タッチ型制御デバイス100は、外部パネル110上の異なる領域を異なる入力(例えば、制御され得る入力タイプ又はデバイス)に関連付けることができる。いくつかの実例では、制御モジュール120は、タッチ領域225及び/又は外部パネル110を予め定められた領域に論理的に分割する。例えば、タッチ領域225の論理的な分割は、(i)タッチ溝116の領域、及び(ii)タッチ溝116を取り囲む外部パネル110の領域に対応できる。変形例では、外部パネル110の領域は、サブ領域(例えば、上及び下の領域、又は左上、右上、左下及び右下の領域)を含むことができる。同様に、タッチ溝116の領域も論理的に分割することができ、例えば、タッチ溝16の領域は、上及び下のサブ領域並びに/又は端部及び中間領域を含むことができる。
【0065】
図4の実例を参照すると、制御モジュール120は、タッチ領域225を論理的に分割して、左領域410、右領域420、及びタッチ溝116を含む外部パネル110の領域を定める。制御モジュール120を、例えば、パネル110の予め定められた領域の各々に関連付けられた解釈ロジックに従って、パネル110上で受信したタッチ入力を解釈するように構成することができる。加えて、制御モジュール120を、タッチ入力がタップ、ダブル・タップ、トリプル・タップ、スライド、又は他の連続するジェスチャーであるかどうかといった、タッチ入力のタイプに少なくとも部分的に基づいてタッチ入力を解釈するように構成することができる。更に、少なくともいくつかの種類のタッチ入力について、制御モジュール120は、タッチ入力から検出された特性を使用して、タッチ入力に関連付けられた値を判定できる。
【0066】
様々な実例では、タップに関連付けられた動作を、タップが発生した外部パネル110の検出された領域に基づいて解釈することができる。特定の実施態様では、タッチ型制御デバイス100を、パネル110の右領域420で発生するタップBとは対照的に、パネル110の左領域410で異なって発生するタップAを解釈するように(利用者の入力に基づいて)構成することができる。例えば、左領域410内のタップAを、第1の被制御デバイス125のオン/オフ動作と解釈することができ、右領域420内のタップBを、第2の被制御デバイス125のオン/オフ動作と解釈することができる。
【0067】
特定の実例では、タッチ溝116内のスライドZを、出力レベル・コマンド(例えば、照明の調光)又は他のレンジ値コマンドとして解釈することができ、ここで出力レベル・コマンドは、(i)移動の方向、(ii)開始位置及び終了位置(若しくは移動の長さ)、(iii)移動の速度、並びに/若しくは(iv)タッチ入力の位置及び移動の他の特徴のうちの1つ又は複数によって影響を受ける。加えて、いくつかの変形例では、タッチ溝116内のタップXをオン/オフ・コマンドとして解釈することもできる。或いは、タップ入力Xを、タッチ溝116に入力したときに、出力レベル又は他のレンジ値コマンドとして解釈することができる。そのような実例では、溝内のタップ入力Xの位置(この場合、溝の下部)によって、被制御デバイス125がどれだけ調光されることになるかを判定することができる。タッチ溝の中央領域内のタップ入力の場合、タッチ溝116の端部に向かうタップ入力と比較して、出力レベル又は他のレンジ値コマンドが、より加減したものになることができる。
【0068】
いくつかの実例では、制御モジュール120は、利用者からの曖昧なタッチ入力を検出するようなロジックを含むことができる。例えば、利用者は、タッチ溝116の外側で準スライド入力Cのような、曖昧なタッチ入力を提供することがある。そのような実例では、準スライド入力を、タッチ溝116内若しくはその付近のスライド入力又はタップ入力のいずれかと解釈することができる。制御モジュール120は、設定、利用者の好み、又はルールを用いて、検出の位置及び/又は入力の直線移動に基づいて準スライド入力Cを解釈できる。例えば、曖昧な入力Cを、制御モジュール120によって遂行される競合解決動作に基づいて、タップ入力又はスライド入力のいずれかとして制御モジュール120によって解釈することができる。
【0069】
特定の態様では、曖昧な入力Cは、タッチ溝116内でタッチ入力が発生する場合には、スライド入力に有利に重み付けされる。しかしながら、図4に示されるように、曖昧な入力Cが外部パネル110上で発生するとき、入力はタップ入力により有利に重み付けされ得る。このように、タッチ入力の位置によって、制御モジュール120が、入力がタップ入力であるかスライド入力であるかの解釈に、重み付けをするか又は影響を与えるようになることができる。特定の実例では、タッチ溝116の外側で利用者によって遂行されるスライド入力を、無視することができ、代替入力(例えば、タップ入力)として解釈することができ、又はスライド入力として解釈することができる。同様に、タッチ溝116内又はその付近で始まり、タッチ溝116の外側で終わるスライド入力を、設定、利用者の好み、又はルールに基づいて、スライド、タップ、又は他の入力として解釈することができる。
【0070】
方法論
【0071】
図5は、1つ又は複数の実例による、タッチ型制御デバイスを動作させる方法を示す。図6A及び図6Bは、1つ又は複数の実例による、タッチ型制御デバイスを動作させて、制御デバイスによって1つ又は複数のデバイス(例えば、照明)を制御するための方法を示す。図5図6A、及び図6Bの実例を説明する際に、説明されているステップ又はサブステップを示す目的で、図1A図1B、及び本出願の他箇所に関して示され、説明されている様々な要素を参照し得る。
【0072】
実例によれば、制御モジュール120は、感知層210の感知素子によって生成されたセンサ信号301を継続的に監視する(510)。制御モジュール120は、1つ又は複数のセンサ信号301を、タッチ入力を潜在的に示す方法で変調したときに、インスタンスを更に検出できる(520)。例えば、制御モジュール120は、変調センサ信号301が、タッチ・トリガー閾値を超える量ごとに、対応するベースライン値を超えたときにそのことを検出することができる。
【0073】
制御モジュール120は、変調センサ信号301を処理して、タッチ入力が発生したかどうかを判定できる(530)。更に、判定を行う際に、制御モジュール120は、センサ信号301の位置に基づく較正及び/又は感度調整を実施できる(532)。特に、制御モジュール120は、空隙又は周辺領域に隣接する1つ又は複数の感知素子から生じる変調したセンサ信号301を適切に検出し、タッチ入力として解釈できるように、較正及び/又は感度調整を実施できる。
【0074】
追加又は代替例として、制御モジュール120は、(i)複数の変調する感知素子、(ii)変調したセンサ信号301間のばらつき、(iii)センサ信号301が変調する程度及び/又は持続時間、並びに(iv)変調したセンサ信号301の位置、を含む特性を特定するために、変調センサ信号301を分析できる。加えて、制御モジュール120は、空隙領域又は周辺領域にわたって発生するタッチ入力をより良好に検出するように、空隙領域又は周辺領域に近接又は隣接する感知素子から判定される特性に重み付けして、より高い感度を反映できる。
【0075】
他の利点の中でも、図4及び本出願の他の箇所で説明されるような実例は、従来のアプローチの下で応答性をさもなければ妨げるいわゆる死角なしに、タッチ入力領域の任意の位置でタッチ入力を検出することを可能にする。
【0076】
図6Aを参照すると、タッチ型制御デバイス100は、タッチ溝116を含む、外部パネル110の任意の部分で受信したタッチ入力を検出するように動作する(610)。いくつかの実例では、制御デバイス100は、外部パネル110の任意の位置で受信したタッチ入力を検出できる。また更に、変形例では、制御デバイス100は、外部パネル110の実質的な部分にわたって任意の位置で受信したタッチ入力を検出する。
【0077】
制御デバイス100は、タッチ入力の位置(612)及び/又は発生したタッチのタイプ(614)のうちの少なくとも1つに基づいて、タッチ入力を解釈する。例えば、制御モジュール120は、タッチ領域225をサブ領域に分割することができ、更に、入力が検出されるタッチ領域225の1つ又は複数のサブ領域に少なくとも部分的に基づいて、タッチ入力を解釈できる。追加又は変形例として、制御モジュール120は、タッチ入力がタップ入力、ダブルタップ、トリプルタップ、スライド入力、又は他のジェスチャー入力であるかどうかといった、タイプに基づいてタッチ入力を解釈できる。入力のタイプを解釈するために、制御モジュール120は、制御モジュール120などのタッチ入力の1つ又は複数の特性を検出できる。
【0078】
実例では、タッチ入力のタイプは、タッチ入力の1つ又は複数の検出された特徴に基づくことができる。変形例では、タッチ入力の検出された特徴は、(i)タッチ入力の長さ又は他の寸法、(ii)タッチ入力の持続時間、(iii)入力の方向、及び/又は(iv)タッチ入力によって形成される形状、パターン、又は他のジェスチャーに対応できる。他の変形例では、タッチ入力の検出された特性は、表面にはたらくタッチ力(例えば、力センサの使用によって検出され得るような)、タッチ入力の速度(例えば、スワイプの速度)、及び/又はタッチ入力の加速度などに対応できる。
【0079】
様々な実施態様では、タッチ型制御デバイス100は、解釈されたタッチ入力に基づいて、一連の接続されたデバイスを制御する(620)。実例として、一連の被制御デバイスの各々には、照明、天井ファン、サーモスタット、電気製品、(他のデバイスを制御するための)無線受信機、及び/又はメディア・デバイスが含まれる。他の実例では、一連の接続されたデバイスには、別のデバイス用の(例えば、照明用の)無線トランシーバが含まれる。解釈された入力に基づいて、制御デバイス100は、接続されたデバイスの出力レベルを設定するように、レンジ値コマンドのうちの1つを実施する。図2の実例では、制御デバイスは、接続された一連の照明用の調光制御(622)又はオン/オフ制御(624)を実施する。レンジ値制御を実施する場合、制御モジュール120は、タッチ入力の特徴を利用して、レンジ値を判定できる。例えば、タッチ入力の特徴を使用して、ある範囲(例えば、最低から最高の光度)の間で、接続された照明の調光出力レベルを判定できる。レンジ値コマンドに影響を与えるタッチ入力の特徴には、例えば、スライドの長さ、スライドの開始位置及び/又は終了位置、スライドの持続時間、及び/又はスライドの速度を含めることができる。
【0080】
いくつかの実例では、制御モジュール120は、利用者がタッチ型制御デバイス100と対話することを容易にするために、感知及び制御ロジックを実行できる。実例として、制御モジュール120は、検出されたタッチを以下のように解釈できる。
(i)タッチ入力がタッチ溝116内で発生していると検出された場合、制御モジュール120は、続いて、タッチ入力がタップ又はスライド(又は他のジェスチャー)を含むかどうかを判定する。タッチ入力がタップである場合、制御モジュール120は、タッチ入力をオン/オフ入力として解釈する。タッチ入力がスライドである場合、制御モジュール120は、タッチ入力をレンジ値コマンドとして解釈し、ここで、レンジ値はタッチ入力によって判定される。
(ii)タッチ入力がタッチ溝116を取り囲む領域で発生していると検出された場合、制御モジュール120は、タッチ入力を、レンジ値を判定するためのスライドとして解釈しない。
【0081】
実例では、タップに関連付けられた動作は、変更可能であるか、又は利用者が選択できる。このように、例えば、利用者は、複数の被制御デバイス125(例えば、照明)のうちの1つを選択して、タップを使用してオン/オフを切り替えることができる。そのような実例では、利用者は、(例えば、無線接続されたスマート電球用の)利用者のモバイル・コンピューティング・デバイス上のアプリケーション・インターフェースを通して、固有の被制御デバイス125を操作するようにタッチ型制御デバイス100を構成できる。変形例では、タッチ型制御デバイス100は、本明細書に記載されるように、既存の家庭用配線を使用して、照明素子といった、1つ又は複数の負荷デバイスへの電力出力を制御するようにハードウェアに組み込まれることができる。
【0082】
図6Bは、様々な実例による、被制御デバイス125(例えば、照明)用のコマンドを生成するための競合解決ロジックを実行する例示的な方法を説明するフロー・チャートである。図6Bを参照すると、制御モジュール120が、タッチ型制御デバイス100上のタッチ入力を検出する(630)。特定の実施態様では、制御モジュール120は、最初に、タッチ入力がタッチ溝116内で遂行されるかどうかを判定できる(635)。その場合(637)、制御モジュール120は、入力の特徴(例えば、スライド入力の直線方向及び距離)に基づいて、出力レベル・コマンド(例えば、照明素子に関する調光コマンド)といった、代替コマンドを実行できる(640)。
【0083】
しかしながら、タッチ入力が、外部パネル周辺110(639)、タッチ溝116の外側で遂行される場合、制御モジュール120は、続いて、タッチ入力がタップ入力であるか、スライド入力であるかを判定できる。特定の実例では、タッチ入力が僅かな直線態様(例えば、数ミリメートル)を含み得るが、制御モジュール120による感知ロジックの実行は、コマンドを実行するために必要な信頼レベルをもたらし得ない。このような場合では、制御モジュール120は、最初に、タッチ入力が閾値の信頼レベル(例えば、95%)を超えるかどうかを判定できる(645)。その場合(647)、制御モジュール120は、入力の性質(例えば、入力がタップ入力であるかスライド入力であるか)に基づいて、オン/オフ・コマンド又はレンジ値コマンドを実行できる(650)。しかしながら、タッチ入力が信頼レベルの閾値を超えない場合(649)、感知モジュールは、続いて、競合解決ロジックを実行して、入力の性質を判定できる(655)。
【0084】
本明細書で提供されるように、競合解決ロジックの実行は、制御モジュール120に、タッチ入力の直線移動が、直線移動の過程にわたって、時間の閾値(例えば、10分の1秒)、特定の距離の閾値(例えば、半センチメートル)、並びに/又は距離及び圧力の閾値(例えば、パネルに加えられる最小の力)を超えるかどうかを判定させることができる(660)。閾値を超えた場合(662)、制御モジュール120は、スライド入力の直線運動に少なくとも部分的に基づいて、レンジ値コマンドを実行できる(665)。しかしながら、閾値を超えない場合(664)、制御モジュール120は、被制御デバイス125の現在の状態に基づいて、被制御デバイス125用のオン/オフ・コマンドを実行できる(670)。
【0085】
ハードウェア図
【0086】
図7は、1つ又は複数の実例による、タッチ型制御デバイスのハードウェア図である。様々な実例では、制御デバイス700は、本開示の様々な実例で示され記載されるように、タッチ型制御デバイス100との利用者の対話を介して遂行されるロジック及び処理を備えることができる。一実施態様では、制御デバイス700には、処理リソース710、メモリ720、及び通信インターフェース750が含まれる。制御デバイス700には、プロセッサ710によって実行可能な情報及び命令を記憶するために、ランダム・アクセス・メモリ又は他の動的ストレージ・デバイスによって提供されるような、メイン・メモリ720に記憶された情報を処理するための少なくとも1つのプロセッサ710が含まれる。
【0087】
本明細書で提供されるように、タッチ型制御デバイス100の制御モジュール120は、図7に関して示され、説明されるように、プロセッサ710又はプロセッサ710とメイン・メモリ720との組み合わせを備えることができる。様々な実施例では、制御モジュール120は、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、協働して動作する1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ及び/若しくはマイクロコントローラの組み合わせ、並びに/又はこれらの処理構成のうちの1つ又は複数を組み込むか、若しくは接続されたタッチ・センサの特定用途向け集積回路であり得る。メイン・メモリ720は、プロセッサ710が実行する命令の実行中に、一時的な変数又は他の中間情報を記憶するのにも使用し得る。また、メモリは、静的情報及びプロセッサ710に対する命令を記憶するためのROM又は他の静的ストレージ・デバイスを含み得る。
【0088】
通信インターフェース750は、制御デバイス700が、1つ又は複数の無線ネットワーク・リンクを使用することによって、1つ又は複数の制御ネットワーク780(例えば、Bluetooth、Zigbee、Wi-Fiなど)を通じて通信することを可能にできる。ネットワーク・リンクを使用して、制御デバイス700は、1つ又は複数の家庭用デバイス、1つ又は複数のサーバー、又はサードパーティの中間通信モジュールと通信できる。メモリ720内の実行可能命令には、解釈命令722を含めることができ、コンピューティング・デバイス700は、制御デバイス700の表面(外部パネル110)上で利用者によって遂行された入力を検出し、解釈するために解釈命令722を実行できる。制御デバイス700は、タッチ入力の検出及び解釈に応答して制御動作を実施できる。例えば、プロセッサ710は、外部パネル110の下に設けられたタッチ・センサ760の層によって生成されたセンサ信号を解釈するために、命令722を実行できる。タッチ入力の検出及び解釈に応答して、制御デバイス700は、制御コマンドを生成し、他の制御動作を遂行して、被制御デバイスの設定又は他の動作態様を実施する。
【0089】
メモリ720に記憶された実行可能命令は、制御デバイス700が通信インターフェース750を様々なスマート・ホーム・デバイスに選択的に接続するように実行できる制御接続命令(図示せず)を含むこともでき、これは、プロセッサ710の制御コマンドを直接的か又は中間物を通すかのいずれかで送信するためである。本明細書で記載されているように、制御デバイス700は、有線接続を介して1つ又は複数の負荷デバイス770に接続され得るか、又は制御コマンドを送信するために、無線ネットワーク・プロトコルを実施して、制御ネットワーク780を介してスマート・ホーム・デバイス782と接続できる。
【0090】
いくつかの実施例では、コンピューティング・デバイス700は、例えば、一方の側(例えば、ホーム・コントローラ又はACコントローラ790)のスプリング・クリップ又はポゴ・ピンと、対応する側の導電性パッドとの間に作られる電気的接続を提供するクリップによって、ACコントローラ790に連結し得る。ACコントローラ790は、電線、負荷、中性線、及び/又は接地用の壁配線への接続部を含み得ており、いくつかの実施例では、3ウェイ構成のL1及びL2出力を含み得る。いくつかの実施例では、ACコントローラ790は、制御デバイス700から命令を受信するACマイクロコントローラ、及び、例えば、上述のように、電界効果トランジスタ、トライアック、スイッチング及び/又は他の調光機構を制御し得るACマイクロコントローラを含み得る。特定の実例では、ACコントローラ790には、ACコントローラ790を既存の配線(例えば、照明スイッチの)の電力線及び負荷線に接続する調光FET795を含めることができる。図7に示す実例では、負荷線がACコントローラ790を1つ又は複数の有線ホーム・デバイス770(例えば、照明)に接続し、電力線がACコントローラ790(タッチ型制御デバイス100)を電源799に接続する。
【0091】
プロセッサ710は、ソフトウェア及び/又は他のロジックで構成され、本開示の様々な実例に関して記載されているような、実施態様に関して記載される1つ又は複数のプロセス、ステップ、及び他の機能を遂行する。本明細書に記載の実例は、本明細書に記載の技術を実施するためのコンピューティング・デバイス700を使用することに関連する。一実例によれば、これらの技術は、メイン・メモリ720に包含される1つ又は複数の命令の1つ若しくは複数のシーケンスを実行しているプロセッサ710に応答して、コンピューティング・デバイス700によって遂行される。このような命令は、別の機械可読媒体からメイン・メモリ720に読み込まれ得る。メイン・メモリ720に包含される命令のシーケンスを実行することによって、プロセッサ710が、本明細書に記載のプロセスのステップを遂行するようになる。代替的実施態様では、ソフトウェア命令の代わりに、又はソフトウェア命令と組み合わせて、ハードウェアに組み込まれた回路を使用して、本明細書に記載の実例を実施し得る。このように、記載されている実例は、ハードウェア回路とソフトウェアとの任意の特有な組み合わせに限定されない。
【0092】
本明細書に記載の実例は、他の概念、アイデア、又はシステムとは独立して、本明細書に記載の個々の要素及び概念に拡張されること、並びに、実例は、本出願のいずれかの場所に詳述する要素の組み合わせを含むことを考慮している。本明細書では、添付の図面を参照して実例が詳細に説明されているが、概念はこれらの正確な実例に限定されるものではない。それ故、当業者には、多くの修正及び変形が明らかであろう。従って、概念の範囲は、以下の特許請求の範囲及びその均等物によって定められることが意図される。その上、個々に又は実例の一部として記載された固有の特徴は、たとえ他の特徴及び実例が固有の特徴について言及しないとしても、他の個々に記載された特徴、又は他の実例の一部と組み合わせることができることが考慮されている。このように、組み合わせの記述がなくとも、このような組み合わせに対する権利の主張が排除されるべきではない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-05-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ溝及び前記タッチ溝を取り囲んでいる領域を備える外部パネルと、
1つ又は複数のタッチ・センサを含み、前記外部パネルの下に配置されて、前記タッチ溝及び前記タッチ溝を取り囲んでいる前記領域上で遂行されるタッチ入力を感知するセンサ層と、
前記センサ層に接続された制御モジュールであって、前記制御モジュールが、
前記センサ層を使用して、前記外部パネル上で利用者によって遂行されるタッチ入力を検出し、
前記タッチ溝上で前記利用者によって第1のタッチ入力が遂行されるのを検出することに応答して、(i)前記第1のタッチ入力がタップ入力又はスライド入力を含むかどうかを判定し、(ii)前記第1のタッチ入力がタップ入力又はスライド入力を含むかどうかを判定することに基づいて一連のデバイスを制御するために、前記第1のタッチ入力を解釈し、
前記タッチ溝を取り囲んでいる前記領域上で前記利用者によって第2のタッチ入力が遂行されるのを検出することに応答して、前記第2のタッチ入力に基づいて、一連の前記デバイスを制御するために、前記第2のタッチ入力を解釈する
ように構成される、制御モジュールと、を備える制御デバイス。
【請求項2】
前記第1のタッチ入力がスライド入力を含む場合、前記制御モジュールが、前記第1のタッチ入力をレンジ値コマンドであると解釈し、前記第1のタッチ入力がスライド入力を含む場合、前記制御モジュールが、前記第1のタッチ入力をデバイス選択コマンド、モード選択入力、又はオン/オフ・コマンドのうちの1つであると解釈する、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項3】
一連の前記デバイスが、照明デバイス、天井ファン、サーモスタット、電気製品、又はメディア・デバイスのうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項4】
前記第1のタッチ入力がスライド入力を含む場合、前記制御モジュールが、前記第1のタッチ入力をレンジ値コマンドとして解釈して、一連の接続されたデバイスのうちの少なくとも1つの前記接続されたデバイスのレンジ値を設定するように構成される、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項5】
前記レンジ値コマンドが、前記一連の接続されたデバイスのうちの少なくとも1つの前記接続されたデバイスに対する出力レベルを設定する、請求項4に記載の制御デバイス。
【請求項6】
前記第2のタッチ入力がタップ入力を含む場合、前記制御モジュールが、前記第2のタッチ入力を、前記一連のデバイスのうちの少なくとも1つの接続されたデバイスに対するオン/オフ・コマンドとして解釈するように構成される、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項7】
前記制御モジュールが、前記第2のタッチ入力の1つ又は複数の特性に基づいて、前記第2のタッチ入力を解釈するように更に構成される、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項8】
1つ又は複数の前記特性が、前記第2のタッチ入力の方向を含む、請求項7に記載の制御デバイス。
【請求項9】
1つ又は複数の前記特性が、前記第2のタッチ入力のスライド方向又はスライド距離のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の制御デバイス。
【請求項10】
前記制御モジュールが、前記タッチ入力を解釈するために、前記利用者によって少なくとも部分的に構成される、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項11】
前記タッチ溝を取り囲んでいる前記領域が、左領域及び右領域を含む、複数の領域を含み、前記制御モジュールは、前記左領域上で検出されたタッチ入力を解釈するための第1のロジックと、前記右領域上で検出されたタッチ入力を解釈するための第2のロジックとを実施する、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項12】
前記制御デバイスが、壁に取り付け可能である、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項13】
壁に取り付け可能な制御デバイス用のベース・アセンブリであって、前記ベース・アセンブリが、
1つ又は複数のタッチ・センサを備えるセンサ層を含む制御モジュールであって、前記制御モジュールが、一連のデバイスを制御するように操作可能である、制御モジュール、を備え、
前記制御モジュールは、前記ベース・アセンブリの設置時に、前記ベース・アセンブリ上に配置される外部パネルに対して閾値近接度以内に前記センサ層の位置を定めるように構築されており、前記外部パネルは、タッチ溝及び前記タッチ溝を取り囲む領域を備え、
前記制御モジュールは、
前記センサ層を使用して、前記外部パネル上で利用者によって遂行されるタッチ入力を検出し、
前記タッチ溝上で前記利用者によって第1のタッチ入力が遂行されるのを検出することに応答して、(i)前記第1のタッチ入力がタップ入力又はスライド入力を含むかどうかを判定し、(ii)前記第1のタッチ入力がタップ入力又はスライド入力を含むかどうかを判定することに基づいて、一連のデバイスを制御するために、前記第1のタッチ入力を解釈し、
前記タッチ溝を取り囲んでいる前記領域上で前記利用者によって第2のタッチ入力が遂行されるのを検出することに応答して、前記第2のタッチ入力に基づいて、一連の前記デバイスを制御するために、前記第2のタッチ入力を解釈する
ように構成される、ベース・アセンブリ。
【国際調査報告】