(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(54)【発明の名称】蓋
(51)【国際特許分類】
B65D 47/06 20060101AFI20230301BHJP
B65D 43/02 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
B65D47/06 400
B65D43/02 ZBP
B65D43/02 ZAB
B65D47/06 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022541713
(86)(22)【出願日】2021-01-05
(85)【翻訳文提出日】2022-08-29
(86)【国際出願番号】 EP2021050097
(87)【国際公開番号】W WO2021140104
(87)【国際公開日】2021-07-15
(32)【優先日】2020-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IE
(32)【優先日】2020-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514300890
【氏名又は名称】ハンパック リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HANPAK LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100179947
【氏名又は名称】坂本 晃太郎
(72)【発明者】
【氏名】ウエイ ル
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AB01
3E084BA01
3E084CA01
3E084CB02
3E084CC03
3E084CC07
3E084DA01
3E084DC03
3E084DC07
3E084FA09
3E084GA08
3E084GB12
3E084KB01
3E084LA30
3E084LB02
3E084LB10
3E084LC01
3E084LD01
(57)【要約】
本発明は、例えば、コーヒー、紅茶、ソーダ、ビールのような温かいおよび/または冷たいドリンク用の、例えば、これらに限定されないが、使い捨て飲用カップ用の使い捨て蓋、または再利用可能な飲用カップ用の再利用可能な蓋等の、飲料容器用の飛散防止シップスルー蓋に関する。実施例では、蓋は、外側、内側、および縁と、蓋に形成された飲用開口部(7)と、飲用開口部に隣接するフローデフレクタ構成(9)とを含み、蓋またはその一部がシート材料から形成されている。他の実施例では、蓋は、外側、内側、および縁と、蓋に形成された飲用開口部と、飲用開口部に隣接するフローデフレクタ構成とを含み、蓋は、蓋内に形成され、最初に飲用開口部を遮断する第1のフラップ(27)を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料容器用の蓋であって、
外側、内側および縁と、
前記蓋に形成された飲用開口部と、
前記飲用開口部に隣接するフローデフレクタ構成と、
を含み、前記蓋またはその一部がシート材料から形成されている、蓋。
【請求項2】
前記シート材料が折り畳み可能なシート材料である、請求項1に記載の蓋。
【請求項3】
前記シート材料に板紙を含む、請求項1または請求項2に記載の蓋。
【請求項4】
前記飲料容器がほぼ直立位置にあるとき、前記フローデフレクタ構成は、前記飲料容器に収容されている液体が前記飲用開口部を通って真上に飛散するのを防ぐように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項5】
前記フローデフレクタ構成は、液体が前記飲用開口部に横向きに近付くことを可能にするように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項6】
前記蓋は、前記蓋に形成され、最初に前記飲用開口部を遮断する第1のフラップを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項7】
前記第1のフラップは、開口位置と閉口位置との間で移動可能であり、前記閉口位置では、前記第1のフラップは、前記飲用開口部にわたって配置されており、前記開口位置では、前記フラップは、前記飲用開口部の平面に垂直に、または前記飲用開口部の平面に対して角度をなして配置されている、請求項6に記載の蓋。
【請求項8】
前記フローデフレクタ構成が、飛散する液体を偏向させるために、または飛散する液体が前記飲用開口部に直接流入するのを防ぐために、前記飲用開口部の実質的に前に配置された部分を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項9】
前記フローデフレクタ構成は、前記蓋の内側と共に、前記蓋の内側に対して横向きの、即ち、前記蓋の使用時に前記飲料容器の壁に向かう流れ開口部を規定するように、前記蓋の内側に配置されている、請求項8に記載の蓋。
【請求項10】
前記フローデフレクタ構成が前記第1のフラップから独立している、請求項6~9のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項11】
前記フローデフレクタ構成は、前記第1のフラップの下の前記蓋の内側に、または前記第1のフラップ上の前記蓋の外側に設けられるパネルを備え、前記パネルは、前記パネルに形成される第2のフラップを有し、前記第2のフラップは開口位置と閉口位置との間で移動可能であり、前記閉口位置では、前記第2のフラップは、前記飲用開口部にわたって配向されており、前記開口位置では、前記第2のフラップは、前記飲用開口部の平面に垂直に、または前記飲用開口部の平面に対して角度をなして配置されており、
任意に、前記第1および第2のフラップは、好ましくは、前記第1および第2のフラップのうち上方のフラップが前記飲用開口部を通って押し出されるときに、前記第1および第2のフラップのうち下方のフラップも前記上方のフラップによって開口位置に押し出されるように重ね合わさっており、前記第1および第2のフラップの両方が開口位置まで下向きに押し出されるときに、前記第1および第2のフラップが係合した状態を維持し、それによって、前記飲用開口部に隣接するシールドを形成し、同時に、前記蓋の内側と共に前記流れ開口部を画定する、請求項6~9のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項12】
前記フローデフレクタ構成が、前記蓋の内側に形成された適切な形状およびサイズの永久シールドを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項13】
前記永久シールドは、前記蓋の内側に取り付けられた細長い谷部として提供され、前記谷部は、前記蓋の内側と共に前記流れ開口部を画定するように、前記飲用開口部に隣接し、前記蓋の内側に対して横向きの、即ち、使用時に前記容器の壁に向く、少なくとも1つの開口端を有する、請求項12に記載の蓋。
【請求項14】
前記第1のフラップが、前記飲用開口部を通って下方に押し出されると、前記シールドの一部を形成する、請求項7と組み合わせられる請求項12または請求項13に記載の蓋。
【請求項15】
前記フローデフレクタ構成が、前記飲用開口部にわたって前記蓋の内側に形成された適切な形状およびサイズのポップアップシールドを含む、請求項9に記載の蓋。
【請求項16】
使用前には前記ポップアップシールドが折り畳まれており、前記第1のフラップを前記飲用開口部を通して下方に押し出すことにより、前記ポップアップシールドを拡張することによって前記ポップアップシールドを展開し、前記飲用開口部を通して下方に押し出されると、前記第1のフラップが前記シールドの一部を形成する、請求項7と組み合わせられる請求項15に記載の蓋。
【請求項17】
前記フローデフレクタ構成が、液体透過性材料から作製され、前記飲用開口部にわたって前記蓋の内側に配置されたフィルタシールドを含み、前記液体透過性材料に、飛散を低減または最小限とするが、飲用中に液体が前記飲用開口部を通って流れ出ることを可能にするのに十分に微細な孔を含んでおり、
任意に、前記液体透過性材料は、液体を通過させることはできるが、液体中に分散し得る固体粒子がそこを通過するのを防ぐことができ、
任意に、前記フィルタシールドは、前記飲用開口部から下方に離間した、即ち、前記蓋の内側から離れた部分と、前記フィルタシールドが前記飲用開口部から横方向に間隔を置いて前記蓋の内側に取り付けられる周辺部分とを有する、
請求項1~8のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項18】
前記蓋には、前記第1のフラップを開口位置および/または閉口位置に維持するように構成された保持構成が設けられており、
任意に、前記保持構成は、前記第1のフラップ上に1つ以上の保持部材を含み、前記第1のフラップ上の1つ以上の保持部材が、前記蓋または前記フローデフレクタ構成または前記蓋あるいは前記フローデフレクタ構成上の対応する保持部材と係合することで、前記第1のフラップを開口位置および/または閉口位置に維持するように構成されている、請求項7に記載の蓋。
【請求項19】
前記フローデフレクタ構成が、例えば、飲料に材料を添加するため、飲料容器の内容物を攪拌するため、またはストローを挿入するため等、前記容器にアクセスするための窓を規定しており、
任意に、前記第1のフラップが飛散を防ぐために閉口位置にあるとき、前記第1のフラップは、通常、前記窓をカバーしている。請求項7に記載の蓋。
【請求項20】
前記蓋は、前記第1のフラップが閉口位置にあるときに、前記第1のフラップを前記フローデフレクタ構成から離れた場所に保持し、前記第1のフラップが前記飲用開口部の下に押し出されるのを防ぐように構成されたスペーサ要素を備え、
任意に、前記スペーサ要素は、前記フローデフレクタ構成の立ち上がり部または前記第1のフラップの下側の部分を含む、請求項7に記載の蓋。
【請求項21】
前記永久シールドは、前記蓋の内側から離間して、前記蓋の内側に設けられたシールドパネルを備え、
任意に、前記シールドパネルは、前記蓋の内側と共に前記流れ開口部を規定するように、前記飲用開口部の付近に1つ以上の切欠きを有する、請求項12に記載の蓋。
【請求項22】
前記シールドパネルは、使用時に前記飲料容器の壁にぴったりと適合するように寸法決めおよび成形されており、
任意に、前記蓋が前記飲料容器を閉口すると、前記シールドパネルが前記飲料容器の壁を変形させ、前記シールドパネルの形状をとるように、前記シールドパネルが前記容器の縁とは異なる形状である、請求項21に記載の蓋。
【請求項23】
前記シールドパネルがコネクタ要素を介して前記蓋の内側に取り付けられており、前記コネクタ要素はまた、前記シールドパネルを前記蓋の内側から離間させておくためのスペーサとして機能するように構成されており、
任意に、前記コネクタ要素は、使用時に前記飲料容器の壁にぴったりと適合し、および/または前記飲料容器の壁を変形させるように構成されており、
任意に、前記コネクタ要素は、前記蓋およびシールドパネルとは別個に形成されており、溶接、接着、または他の適切な方法によってそれらに固定されている、請求項21または請求項22に記載の蓋。
【請求項24】
前記コネクタ要素は、拡張状態と折り畳み状態との間で移動可能であり、前記拡張状態において、前記コネクタは、前記蓋およびシールドパネルの平面から突出し、前記蓋および前記シールドパネルを互いに離間した固定位置に保持し、前記折り畳み状態においては、前記コネクタ要素は、前記蓋および前記シールドパネルに向けて折り重なりまたは折り畳まれ、それにより、前記シールドパネルが互いに接近し、それによって、前記蓋と前記シールドパネルとの間のスペースを減少または排除した、請求項23に記載の蓋。
【請求項25】
前記コネクタ要素は、前記蓋および前記シールドパネルのそれぞれに1つ以上のリブを含み、組み立て時には、前記蓋および前記シールドパネルのリブが、前記蓋および前記シールドパネルを結合するよう相互に係合するように構成されており、
任意に、前記蓋および前記シールドパネルは、それぞれ一片の平面シート材料から形成されており、前記リブを形成するよう事前に画定された線に沿って折り畳まれ、
任意に、適切な協調スロットが前記リブに形成されており、それにより、前記蓋のリブおよび前記シールドパネルのリブが、前記スロットを介して互いに交差することによって、組み立て時に係合する、請求項23または請求項24に記載の蓋。
【請求項26】
前記リブが、前記蓋および前記シールドパネルのそれぞれに取り付けられた第1のリブと、第2のリブとを含み、前記第2のリブが前記蓋および前記シールドパネルのうちの一方に取り付けられており、かつ前記蓋および前記シールドパネルのうちの他方に取り外し可能に取り付けられている、請求項25に記載の蓋。
【請求項27】
前記第2のリブは、適切な固定構成によって、前記蓋または前記シールドパネルのうち前記第2のリブが取り外し可能に取り付けられている方に取り外し可能に取り付けられており、前記固定構成は、前記第1のリブおよび第2のリブが折り畳まれるのを防止するように構成されている、請求項26に記載の蓋。
【請求項28】
前記第1および第2のリブが組み立て時に互いに交差し、前記第1および第2のリブの互いに対する移動、および、拡張状態と折り畳み状態との間の動きの間の前記第1および第2のリブの前記蓋およびシールドパネルに対する関節運動を可能にするように、前記第1および第2のリブに協働する切欠きを形成した、請求項27に記載の蓋。
【請求項29】
前記第1のリブは、一対の第1の折り目を有しており、一方は前記蓋に近く、他方は前記シールドパネルに近く、前記第2のリブは、前記蓋または前記シールドパネルのうち前記第2のリブが取り付けられている方に近い第2の折り目を有しており、これにより、前記第1および第2のリブが拡張状態から折り畳み状態に移動し、前記第2のリブが、前記蓋または前記シールドパネルのうち前記固定構成を介して前記第2のリブが固定されている方から係合解除されると、それにより、同時に、前記第1のリブは、前記蓋および前記シールドパネルに対して前記第1の折り目を中心に関節運動することができ、前記第2のリブは、前記蓋または前記シールドパネルのうち前記第2のリブが取り付けられている方に対して前記第2の折り目を中心に関節運動することができ、これにより、前記第1のリブおよび前記第2のリブの両方が、それぞれの第1および第2の折り目を中心に関節運動する故、前記蓋および前記シールドパネルが互いに接近し、前記蓋と前記シールドパネルとの間のスペースを減少または排除した、請求項28に記載の蓋。
【請求項30】
前記第1および第2のリブが折り畳み状態から拡張状態に移動されるとき、前記第1のリブは、前記蓋および前記シールドパネルに対して前記第1の折り目を中心に関節運動することができ、前記第2のリブは、前記蓋または前記シールドパネルのうち前記第2のリブが取り付けられている方に対して前記第2の折り目を中心に関節運動することができ、それにより、前記第1のリブおよび前記第2のリブの両方がそれぞれの第1および第2の折り目を中心に関節運動する故、前記蓋および前記シールドパネルが離間し、前記蓋と前記シールドパネルとの間のスペースが増加し、前記第2のリブが拡張状態に戻り終わるときには、前記固定構成が再係合し、前記第2のリブおよびアセンブリ全体を拡張状態に固定するように、前記第2のリブが前記蓋または前記シールドパネルのうち前記第2のリブが前記固定構成を介して固定されている方に係合する、請求項29に記載の蓋。
【請求項31】
前記蓋が前記容器の縁の形状とは異なる形状を有しており、
任意に、前記蓋が概して円形または楕円形である、請求項1~30のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項32】
前記蓋の材料がリサイクル可能である、生分解性である、または堆肥化可能である、請求項1~31のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項33】
前記蓋が前記容器に密封的に固定されるように適合されている、請求項1~32のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項34】
前記飲用開口部が周囲の蓋表面に平面である、請求項1~33のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項35】
飲料容器用の蓋であって、
外側、内側および縁と、
前記蓋に形成された飲用開口部と、
前記飲用開口部に隣接するフローデフレクタ構成と、
を含み、前記蓋は、前記蓋に形成され、最初に前記飲用開口を遮断する第1のフラップを含む、蓋。
【請求項36】
前記フローデフレクタ構成が前記蓋の内側に設けられている、請求項35に記載の蓋。
【請求項37】
前記飲料容器がほぼ直立位置にあるとき、前記フローデフレクタ構成は、前記飲料容器に収容されている液体が前記飲料開口部を通って真上に飛散するのを防ぐように構成されている、請求項35または請求項36に記載の蓋。
【請求項38】
前記フローデフレクタ構成は、液体が前記飲用開口部に横向きに近付くことを可能にするように構成されている、請求項35~37のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項39】
前記第1のフラップは、開口位置と閉口位置との間で移動可能であり、前記閉口位置では、前記第1のフラップは、前記飲用開口部にわたって配置されており、前記開口位置では、前記フラップは、前記飲用開口部の平面に垂直に、または前記飲用開口部の平面に角度をなして配置されている、請求項35~38のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項40】
前記フローデフレクタ構成が、飛散する液体を偏向させるために、または飛散する液体が前記飲用開口部に直接流入するのを防ぐために、前記飲用開口部の実質的に前に配置された部分を含む、請求項35~39のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項41】
前記フローデフレクタ構成は、前記蓋の内側と共に、前記蓋の内側に対して横向きの、即ち、前記蓋の使用時に前記飲料容器の壁に向かう流れ開口部を規定するように、前記蓋の内側に配置されている、請求項35~39のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項42】
前記フローデフレクタ構成が前記第1のフラップから独立している、請求項35~41のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項43】
前記フローデフレクタ構成は、前記第1のフラップの下の前記蓋の内側に、または前記第1のフラップ上の前記蓋の外側に設けられるパネルを備え、前記パネルは、前記パネルに形成された第2のフラップを有し、前記第2のフラップは開口位置と閉口位置との間で移動可能であり、前記閉口位置では、前記第2のフラップは、前記飲用開口部にわたって配向されており、前記開口位置では、前記第2のフラップは、前記飲用開口部の平面に垂直に、または前記飲用開口部の平面に対して角度をなすように配置されており、
任意に、前記第1および第2のフラップは、好ましくは、前記第1および第2のフラップのうち上方のフラップが前記飲用開口部を通って押し出されるときに、前記第1および第2のフラップのうち下方のフラップも前記上方のフラップによって開口位置に押し出されるように重ね合わさっており、前記第1および第2のフラップの両方が開口位置まで下向きに押し出されるときに、前記第1および第2のフラップが係合した状態を維持し、それによって、前記飲用開口部に隣接するシールドを形成し、同時に、前記蓋の内側と共に前記流れ開口部を画定する、請求項35~42のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項44】
前記フローデフレクタ構成が、前記蓋の内側に形成された適切な形状およびサイズの永久シールドを含む、請求項35~43のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項45】
前記永久シールドは、前記蓋の内側に取り付けられた細長い谷部として提供され、前記谷部は、前記蓋の内側と共に前記流れ開口部を画定するように、前記飲用開口部に隣接し、前記蓋の内側に対して横向きの、即ち、使用時に前記容器の壁に向く、少なくとも1つの開口端を有する、請求項44に記載の蓋。
【請求項46】
前記第1のフラップが、前記飲用開口部を通って下方に押し出されると、前記シールドの一部を形成する、請求項39と組み合わせられる請求項44または請求項45に記載の蓋。
【請求項47】
前記フローデフレクタ構成が、前記飲用開口部にわたって前記蓋の内側に形成された適切な形状およびサイズのポップアップシールドを含む、請求項35または請求項36に記載の蓋。
【請求項48】
使用前には前記ポップアップシールドが折り畳まれており、前記第1のフラップを前記飲用開口部を通して下方に押し出すことにより、前記ポップアップシールドを拡張することによって前記ポップアップシールドを展開し、前記飲用開口部を通して下方に押し出されると、前記第1のフラップが前記シールドの一部を形成する、請求項39と組み合わせられる請求項47に記載の蓋。
【請求項49】
前記フローデフレクタ構成が、液体透過性材料から作製され、前記飲用開口部にわたって前記蓋の内側に配置されたフィルタシールドを含み、前記液体透過性材料に、飛散を低減または最小限とするが、飲用中に液体が前記飲用開口部を通って流れ出ることを可能にするのに十分に微細な孔を含んでおり、
任意に、前記液体透過性材料は、液体を通過させることはできるが、液体中に分散し得る固体粒子がそこを通過するのを防ぐことができ、
任意に、前記フィルタシールドは、前記飲用開口部から下方に離間した、即ち、前記蓋の内側から離れた部分と、前記フィルタシールドが前記飲用開口部から横方向に間隔を置いて前記蓋の内側に取り付けられる周辺部分とを有する、
請求項35~41のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項50】
前記蓋には、前記第1のフラップを開口位置および/または閉口位置に維持するように構成された保持構成が設けられており、
任意に、前記保持構成は、前記第1のフラップ上に1つ以上の保持部材を含み、前記第1のフラップ上の1つ以上の保持部材が、前記蓋または前記フローデフレクタ構成または前記蓋あるいは前記フローデフレクタ構成上の対応する保持部材と係合することで、前記第1のフラップを開口位置および/または閉口位置に維持するように構成されている、請求項39に記載の蓋。
【請求項51】
前記フローデフレクタ構成が、例えば、飲料に材料を添加するため、飲料容器の内容物を攪拌するため、またはストローを挿入するため等、前記容器にアクセスするための窓を規定しており、
任意に、前記第1のフラップが飛散を防ぐために閉口位置にあるとき、前記第1のフラップは、通常、前記窓をカバーしている、請求項39に記載の蓋。
【請求項52】
前記蓋は、前記第1のフラップが閉口位置にあるときに、前記第1のフラップを前記フローデフレクタ構成から離れた場所に保持し、前記第1のフラップが前記飲用開口部の下に押し出されるのを防ぐように構成されたスペーサ要素を備え、
任意に、前記スペーサ要素は、前記フローデフレクタ構成の立ち上がり部または前記第1のフラップの下側の部分を含む、請求項39に記載の蓋。
【請求項53】
前記永久シールドは、前記蓋の内側から離間して、前記蓋の内側に設けられたシールドパネルを備え、
任意に、前記シールドパネルは、前記蓋の内側と共に流れ開口部を規定するように、前記飲用開口部の付近に1つ以上の切欠きを有する、請求項44に記載の蓋。
【請求項54】
前記シールドパネルは、使用時に前記飲料容器の壁にぴったりと適合するように寸法決めおよび成形されており、
任意に、前記蓋が前記飲料容器を閉口すると、前記シールドパネルが前記飲料容器の壁を変形させ、前記シールドパネルの形状をとるように、前記シールドパネルが前記容器の縁とは異なる形状である、請求項53に記載の蓋。
【請求項55】
前記シールドパネルがコネクタ要素を介して前記蓋の内側に取り付けられており、前記コネクタ要素はまた、前記シールドパネルを前記蓋の内側から離間させておくためのスペーサとして機能するように構成されており、
任意に、前記コネクタ要素は、使用時に前記飲料容器の壁にぴったりと適合し、および/または前記飲料容器の壁を変形させるように構成されており、
任意に、前記コネクタ要素は、前記蓋およびシールドパネルとは別個に形成されており、溶接、接着、または他の適切な方法によってそれらに固定されている、請求項53または請求項54に記載の蓋。
【請求項56】
前記コネクタ要素は、拡張状態と折り畳み状態との間で移動可能であり、前記拡張状態において、前記コネクタは、前記蓋およびシールドパネルの平面から突出し、前記蓋および前記シールドパネルを互いに離間した固定位置に保持し、前記折り畳み状態においては、前記コネクタ要素は、前記蓋およびシールドパネルに向けて折り重なりまたは折り畳まれ、それにより、前記シールドパネルが互いに接近し、それによって、前記蓋と前記シールドパネルとの間のスペースを減少または排除した、請求項55に記載の蓋。
【請求項57】
前記コネクタ要素は、前記蓋および前記シールドパネルのそれぞれに1つ以上のリブを含み、組み立て時には、前記蓋および前記シールドパネルのリブが、前記蓋および前記シールドパネルを結合するよう相互に係合するように構成されており、
任意に、前記蓋および前記シールドパネルは、それぞれ一片の平面シート材料から形成されており、前記リブを形成するよう事前に画定された線に沿って折り畳まれ、
任意に、適切な協調スロットが前記リブに形成されており、それにより、前記蓋のリブおよび前記シールドパネルのリブが、前記スロットを介して互いに交差することによって、組み立て時に係合する、請求項55または請求項56に記載の蓋。
【請求項58】
前記リブが、前記蓋および前記シールドパネルのそれぞれに取り付けられた第1のリブと、第2のリブとを含み、前記第2のリブが前記蓋および前記シールドパネルのうちの一方に取り付けられており、かつ前記蓋および前記シールドパネルのうちの他方に取り外し可能に取り付けられている、請求項57に記載の蓋。
【請求項59】
前記第2のリブは、適切な固定構成によって、前記蓋または前記シールドパネルのうち前記第2のリブが取り外し可能に取り付けられている方に取り外し可能に取り付けられており、前記固定構成は、前記第1のリブおよび第2のリブが折り畳まれるのを防止するように構成されている、請求項58に記載の蓋。
【請求項60】
前記第1および第2のリブが組み立て時に互いに交差し、前記第1および第2のリブの互いに対する移動、および、拡張状態と折り畳み状態との間の動きの間の前記第1および第2のリブの前記蓋およびシールドパネルに対する関節運動を可能にするように、前記第1および第2のリブに協働する切欠きを形成した、請求項59に記載の蓋。
【請求項61】
前記第1のリブは、一対の第1の折り目を有しており、一方は前記蓋に近く、他方は前記シールドパネルに近く、前記第2のリブは、前記蓋または前記シールドパネルのうち前記第2のリブが取り付けられている方に近い第2の折り目を有しており、これにより、前記第1および第2のリブが拡張状態から折り畳み状態に移動し、前記第2のリブが、前記蓋または前記シールドパネルのうち前記固定構成を介して前記第2のリブが固定されている方から係合解除されると、それにより、同時に、前記第1のリブは、前記蓋および前記シールドパネルに対して前記第1の折り目を中心に関節運動することができ、前記第2のリブは、前記蓋または前記シールドパネルのうち前記第2のリブが取り付けられている方に対して前記第2の折り目を中心に関節運動することができ、これにより、前記第1のリブおよび前記第2のリブの両方が、それぞれの第1および第2の折り目を中心に関節運動する故、前記蓋および前記シールドパネルが互いに接近し、前記蓋と前記シールドパネルとの間のスペースを減少または排除した、請求項60に記載の蓋。
【請求項62】
前記第1および第2のリブが折り畳み状態から拡張状態に移動されるとき、前記第1のリブは、前記蓋および前記シールドパネル対して前記第1の折り目を中心に関節運動することができ、前記第2のリブは、前記蓋または前記シールドパネルのうち前記第2のリブが取り付けられている方に対して前記第2の折り目を中心に関節運動することができ、それにより、前記第1のリブおよび前記第2のリブの両方がそれぞれの第1および第2の折り目を中心に関節運動する故、前記蓋および前記シールドパネルが離間し、前記蓋と前記シールドパネルとの間のスペースが増加し、前記第2のリブが拡張状態に戻り終わるときには、前記固定構成が再係合し、前記第2のリブおよびアセンブリ全体を拡張状態に固定するように、前記第2のリブが前記蓋または前記シールドパネルのうち前記第2のリブが前記固定構成を介して固定されている方に係合する、請求項61に記載の蓋。
【請求項63】
前記蓋が前記容器に密封的に固定されるように適合されている、請求項35~62のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項64】
前記飲用開口部が周囲の蓋表面に平面である、請求項35~63のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項65】
前記蓋の材料が、紙パルプ等のリサイクル可能である、生分解性である、または堆肥化可能である材料から製造されている、請求項35~64のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項66】
前記蓋がリサイクル可能なプラスチック材料から製造されている、請求項35~65のいずれか一項に記載の蓋。
【請求項67】
前記リサイクル可能なプラスチック材料がポリエチレンテレフタレート(PET)である、請求項66に記載の蓋。
【請求項68】
前記蓋は、前記容器の縁の形状とは異なる形状を有しており、
任意に、前記蓋が概して円形または楕円形である、請求項35~67のいずれか一項に記載の蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、コーヒー、紅茶、ソーダ、ビール等の、温かいおよび/または冷たいドリンク用の、例えば、これらに限定されないが、使い捨て飲用カップ用の使い捨て蓋、または再利用可能な飲用カップ用の再利用可能な蓋等の、飲料容器用の飛散防止シップスルー蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ての飲料カップおよび再利用可能な飲料カップ用の使い捨てのシップスルー蓋は公知である。これらの蓋は、一般にプラスチックから成形されている。プラスチック製の使い捨て蓋は、環境に優しいものではない。紙やノール紙製の蓋は、生分解性かつリサイクル可能な再生可能材料から作製することができるため、プラスチック製の蓋よりも環境に優しい。板紙から作製された紙蓋は、一般に、使い捨てのスープ容器に使用されることが知られているが、飲用カップには使用されていない。近年、基本的な機能および特性を備えた紙蓋が飲用カップに使用され始めた。現在の紙蓋上の飲用開口部は、通常、剥がす必要のあるフィルム片によって閉鎖することができる、事前に形成された開口部を含んでいる。あるいは、蓋の表面に、セレーションを引っ張るまたは押して開くことによって開口部が形成されるように、意図された開口部の形状のセレーション部分を含んでもよく、このセレーション部分は、非使用時にカップを再密封するために閉口位置に折り戻すことができる。あるいは、恒久的に開口した開口部を設けることもできる。一度開口すると、これらの構成は、輸送中に液体が少しでも乱された場合に液体が開口部に向けて急上昇するのを防ぐものがないため、漏出したり飛散したりする傾向がある。一部のプラスチック製の使い捨て蓋は、例えば、特許文献1に記載されているように、漏出や飛散の可能性を低減するためにバルブまたはスパウトが設けられている。このようなバルブは、プラスチック製の蓋と一体的に簡単に成形することができる。しかしながら、紙材料の性質上、このようなバルブを紙製の蓋に組み込むことは不可能である。
【0003】
特許文献2は、成形プラスチックまたは同様の成形可能な材料から作製された複雑な蓋を開示しており、当該蓋は、蓋を容器に接続するためのフランジ部分と、少なくとも1つの飲用開口部と、前記少なくとも1つの飲用開口部の周囲に取り付けられたバッフルとを有する。
【0004】
特許文献3は、飲用容器と係合するための周辺縁を有する入り組んだ複雑な成形蓋と、周辺縁から上方に延在するスパウト前壁および前壁に接続されたスパウト上壁を有する飲料スパウトと、スパウト上壁内に形成された分配ウェルであって、前壁および底壁を有する分配ウェルと、を開示している。スパウトおよび分配ウェルは、容器内に収容されている飲料の消費を可能にするように構成されている。分配ウェルの底壁は、飲用容器内の飲料の直接の見通し経路を遮断するために閉口されている。分配ウェルの前壁の開口部は、飲料が容器の内部から前記分配ウェルを通って流れ出ることを可能にし、分配ウェルの前壁の開口部を包囲する少なくとも1つのバッフルが、飛散デフレクタとして機能し、飲用容器の内部と開口部との間に流体経路を提供している。
【0005】
特許文献4は、同様の入り組んだ複雑な成形蓋を開示しているが、隆起した飲用スパウトが周辺縁に近接して配置されている。
【0006】
特許文献5も同様の入り組んだ複雑な成形蓋を開示しているが、飲用スパウトが蓋から上方に延在しており、分配ウェルが飲用スパウト内に形成され、分配ウェルの底部には飛散バリアが設けられている。飲料が容器の内部から分配ウェルに流れ出ることを可能にする開口部が、前記分配ウェルの側面に形成されている。複数のバッフルが飲用スパウトの少なくとも1つの内面に配置されており、少なくとも1つのバッフルが飛散バリアの両側に配置されている。蓋は、更に、飲用スパウトの内部に固定された蓋インサートを含んでおり、飲用スパウトが前記蓋インサートの下にチャネルを提供し、このチャネルを通して、飲料を飲用容器の内部から分配ウェル内に水平に流すことができる。
【0007】
同様の入り組んだ複雑な成形蓋の関連する変形が特許文献6に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第2010/0163568(A1)号明細書
【特許文献2】国際公開第2017/051162号パンフレット
【特許文献3】米国特許出願第2014/299614号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2016/0198876号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2016/0198875号明細書
【特許文献6】米国特許出願第2010/071790号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、飛散を効率的に防止し、漏出の規模、強度または程度を低減し、使用が容易であって、従来技術による蓋と比較して製造が比較的容易かつ安価である飲料容器用の改良された蓋を提供することである。そのような蓋はまた、カップおよび蓋が同じ材料から製造されることを容易にし、それによって、材料の混合を回避し、使用後にカップと蓋との組み合わせを単一のリサイクルまたは他の環境に優しい廃棄物処理および/または回収チャネルに容易に廃棄することを促進する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
従って、本発明の一態様では、飲料容器用の蓋が提供され、蓋は、
外側および内側および縁と、
蓋に形成された飲用開口部と、
飲用開口部に隣接するフローデフレクタ構成と、
を含み、蓋または蓋の個々の部分は、シート材料から形成されている。
【0011】
任意に、シート材料は折り畳み可能なシート材料である。
【0012】
任意に、シート材料は板紙である。
【0013】
任意に、蓋は、限定されないが、紙パルプ、板紙、ボール紙、植物性デンプンまたは他の適切な植物ベースの材料等のリサイクル可能である、生分解性である、または堆肥化可能である材料から作製される。
【0014】
任意に、フローデフレクタ構成は、飲料容器がほぼ直立位置にあるときに、飲料容器に収容されている液体が飲料開口部を通って真上に飛散するのを防ぐように構成されている。
【0015】
任意に、フローデフレクタ構成は、液体が飲用開口部に横向きに接近することを可能にするように構成されている。
【0016】
任意に、蓋は、蓋に形成され、最初に飲用開口部を遮断する第1のフラップを含む。即ち、第1のフラップは、飲用開口部を形成するために切断される蓋の材料によって画定される。
【0017】
任意に、実施例では、開口部は、さもなければフラップを形成するであろう蓋材料の一部を完全に除去することによって形成される。
【0018】
本発明の適用は、プラスチックおよび他の材料から作製される蓋を含む、紙製の蓋を超えて拡張し得る。従って、代替的に、例えば、蓋は、リサイクル可能なPETプラスチックカップまたは紙コップと共に使用するためにPETプラスチックから作製されていてもよい。あるいは、他の材料を使用することも可能である。
【0019】
従って、本発明の第2の態様では、飲料容器用の蓋が提供され、蓋は、
外側、内側および縁と、
蓋に形成された飲用開口部と、
飲用開口部に隣接するフローデフレクタ構成と、
を含み、蓋は、蓋に形成され、最初に飲用開口部を遮断する第1のフラップを含む。
【0020】
任意に、第1のフラップは、飲用開口部を形成するために切断される蓋の材料によって画定される。
【0021】
任意に、第2の態様の蓋は、紙パルプ、板紙、ボール紙、植物性デンプンまたは他の適切な植物ベースの材料等の、リサイクル可能である、生分解性である、または堆肥化可能である材料から作製される。
【0022】
任意に、第2の態様の蓋は、リサイクル可能なプラスチック材料から作製される。
【0023】
任意に、リサイクル可能なプラスチック材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)である。
【0024】
本発明の第3の態様では、飲料容器用の蓋が提供され、蓋は、
外側および内側および縁と、
蓋に形成された飲用開口部と、
飲用開口部に隣接する蓋の内側のフローデフレクタ構成と、
を含み、フローデフレクタ構成は、飲料容器の壁にぴったりと適合するように寸法決めおよび成形されている。
【0025】
有利なことに、この構成は、蓋/飲料容器アセンブリに追加の剛性を与え、飲料容器をより安全に取り扱うことを可能にする。例えば、蓋が飲料容器上に配置されたときに、フローデフレクタ構成が飲料容器の内側に配置されるレベルに、適切なシールドパネルを飲料容器の壁の平面の形状に厳密に一致するように成形することができる。フローデフレクタ構成はまた、容器の縁とは異なる形状であってもよく、例えば、フローデフレクタ構成は、容器の縁が円形である場合に楕円形であってもよい。このような場合、蓋により飲料容器を閉口すると、(飲料容器の材料がフローデフレクタ構成によって変形し得るケースでは)フローデフレクタ構成が飲料容器の壁を変形させ、フローデフレクタ構成の形状をとらせ、それによって、蓋/飲料容器アセンブリの剛性を向上させる。蓋/飲料容器アセンブリに剛性を与えると同時に、フローデフレクタ構成のぴったりとした適合により、蓋を飲料容器に密閉して固定し、それにより、蓋が飲料容器にしっかりと保持されつつ、漏出も防ぐ。
【0026】
既存の蓋/カップの組み合わせと比較した本発明のこの態様の利点は、組み合わされたユニットがより合理化されていること;保持する際により堅固かつ安全であること;蓋をカップに適合させるのがより容易かつより安全であること;蓋が外れたり、誤ってカップから外れたりする可能性が低減されていることを含む。
【0027】
以下の任意の特徴および可能な配置が、本発明の第1、第2および第3の態様のそれぞれに適用可能であることが理解されよう。従って、「一構成では」という文言は、本発明のいずれか1つの態様に適用可能であると解釈されるべきではなく、むしろ任意のまたは全ての態様に等しく適用可能である。
【0028】
任意に、飲用開口部は、周囲の蓋表面に平面に配置される。
【0029】
任意に、フローデフレクタ構成は、飲用開口部から離間されており、即ち、フローデフレクタは、飲用開口部の一部を形成しておらず、逆もまた同様である。
【0030】
縁は、環状、楕円形、または別の適切な形状であり得る。
【0031】
蓋は、容器に密閉して固定されるように適合させることができる。一部の修正形態において、蓋は、容器の外壁に固定されるように適合させることができる。他の修正形態では、蓋は、容器の内壁に固定されるように適合させることができる。更なる修正形態において、蓋は、容器の上部開口部で縁に固定されるように適合させることができる。
【0032】
一構成では、フローデフレクタ構成は、飲料容器がほぼ直立位置にあるときに、飲料容器に収容されている液体、特に飛散しやすい水様液体が飲用開口部を通って真上に飛散するのを防ぐように構成されることが好ましい。フローデフレクタ構成は、更に、液体が飲用開口部に到達するまでにそのエネルギー/運動量の大部分を失い、それによって、容器から飲んだり注いだりするときに予期せぬ漏出または飛散の可能性および強度を低減するように、液体が飲用開口部に横向きにまたは間接的に接近することを可能にするように構成されることが好ましい。一構成では、フローデフレクタ構成は、飛散する液体を偏向させるために、または液体が飲用開口部に直接流入するのを防ぐために、飲用開口部の実質的に前に配置される部分を含む。フローデフレクタ構成は、好ましくは、蓋の内側と共に、蓋の内側に対して横向きに、即ち、蓋の使用時に飲料容器の壁に向けて流れ開口部を規定するように、蓋の内側に配置する。流れ開口部の平面は、蓋の内側に実質的に垂直であるか、または蓋の内側に対して角度をなして配向され得る。従って、使用中、飲料容器がほぼ直立位置にあるとき、フローデフレクタ構成は、飛散が飲用開口部に直接移動するのを防ぐ。ユーザが液体を飲むために容器を傾けると、液体は最初にフローデフレクタに遭遇し、次に、フローデフレクタ構成および蓋の内側によって蓋の下に規定されている流れ開口部を通って飲用開口部に接近する。このようにして、液体は、最初にフローデフレクタ構成に遭遇することによって、そのエネルギー/運動量の多くを失い、それにより、飲用中に、飲用開口部を通るよりスムーズな流れを提供する。容器が倒れた場合も、漏出の速度および強度並びに飛散の程度も制限することができる。
【0033】
一構成では、蓋は、蓋に形成され、最初に飲用開口部を遮断する第1のフラップを含むことができる。一配置では、第1のフラップは、開口位置と閉口位置との間で移動可能である。フラップは、ヒンジを中心に開口位置と閉口位置との間で移動可能であることが好ましい。閉口位置では、第1のフラップは飲用開口部にわたって配置されており、開口位置では、フラップは、飲用開口部の平面に垂直に、または飲用開口部の平面に対して角度をなして配置されている。第1のフラップの一開口位置は、第1のフラップを、蓋の外側から蓋の内側に向かう方向に下向きに押し下げることによって達成することができる。第1のフラップの別の開口位置は、第1のフラップを、蓋の内側から蓋の外側に向かう方向に上向きに引っ張ることによって達成することができる。適切な把持構成、例えば、適切な材料、例えば、紙またはデンプンから作製されたプルタブを、第1のフラップを上向きに引っ張るために、第1のフラップ上に設けることができる。第1のフラップは、切断されていない材料が、フラップを開口位置と閉口位置との間で移動させることができるヒンジを形成するように、例えば、蓋に取り付けられたフラップ形状の一部を残しながら、蓋に第1のフラップの形状を切断することによって形成することができる。変形例では、第1のフラップは、(1)第1のフラップを持ち上げることを可能にし、(2)第1のフラップを開口位置に移動させる必要なしに飲用を可能にするために、第1のフラップに定義された切欠きまたは開口部を有していてもよい。この構成では、流れを強化するために第1のフラップを開口位置に移動させてもよい。
【0034】
代替的な構成では、蓋は、例えば、蓋材料の穿孔または薄化によって提供される脆弱領域を含むことができ、脆弱領域は、フラップを規定しており、飲用開口部を開口し、容器から飲用することができるようにフラップを引き裂くことを可能にしつつ、開口するまでは、蓋がフラップと共に完全な密閉状態を提供する。
【0035】
一構成では、フローデフレクタ構成は、第1のフラップの下の蓋の内側に、または第1のフラップ上の蓋の外側に設けられたパネルを含むことができ、パネルは、パネルに形成された第2のフラップを有しており、第2のフラップは開口位置と閉口位置との間で移動可能である。閉口位置では、第2のフラップは飲用開口部にわたって配向されており、開口位置では、第2のフラップは、飲用開口部の平面に垂直に、または飲用開口部の平面に対して角度をなして配置されている。第1および第2のフラップは、好ましくは、第1および第2のフラップのうち上方のフラップが飲用開口部を通して押し出されると、第1および第2のフラップのうち下方のフラップも上方のフラップによって開口位置に押し出されるように重ね合わさっている。第1および第2のフラップの両方が下向きに押し下げられて開口位置にあるとき、第1および第2のフラップは係合状態を維持し、それによって、一方では、飲用開口部に隣接してシールドを形成し、他方では、蓋の内側と共に、流れ開口部を画定する。第1および第2のフラップはそれぞれ、第1および第2のフラップが開口位置に押し出されたときに係合し、第1および第2のフラップが閉口位置に戻るのを防止するように構成された、例えば、歯または適切に形成された協調する突起等の協調する係合要素を有することができる。飲用中、飲料容器を傾けると、液体が飲料容器の壁と、第1および第2のフラップによって形成されたシールドとの間を飲用開口部に向けて流れ開口部内に流れ、飲料容器の壁によって開口部に誘導される。飲料容器が直立位置にあるとき、シールドは飛散が飲用開口部に到達するのを防ぐ。
【0036】
別の構成では、フローデフレクタ構成は、蓋の内側に形成された適切な形状およびサイズの永久シールドを含む。単なる例示として、永久シールドは、蓋の内側に取り付けられた細長い谷部として提供され得る。谷部は、蓋の内側と共に流れ開口部を規定するように、飲用開口部に隣接し、使用時には容器の壁に面する少なくとも1つの開口端を有することができる。谷部の幅は均一であってもよい。あるいは、谷部は、開口端から離れる方向に、かつ蓋の内側に向かって収束する壁を有していてもよい。この構成では、第1のフラップを設けることができる。第1のフラップは、外方または下方に開口することができる。飲用開口部を通して下向きに押し出されると、第1のフラップがシールドの一部を形成することができる。飲用中、飲料容器を傾けると、液体が飲料容器の壁と永久シールドとの間を飲用開口部に向けて流れ開口部に流れ込む。飲料容器が直立位置にあるとき、永久シールドは飛散が飲用開口部に到達するのを防ぐ。
【0037】
更に別の構成では、フローデフレクタ構成は、飲用開口部にわたって蓋の内側に形成された適切な形状およびサイズのポップアップシールドを含む。ポップアップシールドは、使用前に折り畳むことができる。この配置では、第1のフラップを設けることができる。ポップアップシールドは、第1のフラップを飲用開口部を通して下向きに押し出し、それによってポップアップシールドを拡張することによって展開することができる。飲用開口部を通して下向きに押し出されると、第1のフラップがシールドの一部を形成することができる。拡張状態では、ポップアップシールドは、上記の永久シールドと同じサイズおよび形状を有し得る。飲用中、飲料容器を傾けると、液体が飲料容器の壁とポップアップシールドとの間を飲用開口部に向けて流れ開口部に流れ込む。飲料容器が直立位置にあるとき、ポップアップシールドは飛散が飲用開口部に到達するのを防ぐ。
【0038】
更なる構成では、フローデフレクタ構成は、液体透過性材料から作製され、飲用開口部にわたって蓋の内側に配置されたフィルタシールドを含み、液体透過性材料は、飛散を低減または最小化するが、飲用中に液体が飲用開口部を通って流れ出ることを可能にするのに十分に微細な孔を含む。液体透過性材料は、液体を通過させることはできるが、液体中に分散し得る固体粒子が通過するのを防ぐことができる任意のタイプの適切な材料であり得る。単なる例示として、限定するわけではないが、液体透過性材料は、メッシュまたは生地片等のオープンテクスチャの織物、編物、またはノッテッド素材、例えば、セルロースまたは化学繊維から作製された濾紙または不織布等の不織材料、または、例えば、貫通フィルム、不織、例えば、押出メッシュ等の多孔質物品を含み得る。フィルタシールドは、好ましくは、飲用開口部から下向きに離間した(即ち、蓋の内側から離間した)部分と、フィルタシールドが蓋の内側に取り付けられ、好ましくは、飲用開口部から横方向に離間した周辺部分とを有する。この構成は、フィルタシールドと液体との間に広い接触領域を提供し、フィルタシールドを通る流量を増加させる。一構成では、フィルタシールドは、その全周に沿って蓋の内側に取り付けることができる。別の構成では、フィルタシールドは、蓋の内側に取り付けられておらず、蓋の内側から下向きに間隔を置いて配置され得る縁部を有していてもよい。これらの縁部は、蓋が飲料容器の開口した頂部に配置されるときに、飲料容器の内壁に隣接するまたは当たり得る。
【0039】
フィルタシールドは、フィルタシールドを蓋の内側に収容し、かつ蓋の内側に取り付けることができるように縮小されているが、(平面において)蓋の形状を繰り返す形状をとることができる。あるいは、フィルタシールドは、谷部の形状を有していてもよい。他の適切な形状が企図され、それらは本発明の範囲内である。
【0040】
フィルタシールドの材料は、蓋の使用中に、特にフィルタシールドが飲料容器内を移動する液体の力に曝されているときに、その形状を保持するのに十分に剛性であり得る。容器内に下方に押し込まれた場合、第1のフラップは、容器が飲用または注ぐために傾斜位置にある場合、フィルタシールドに対して移動する液体の力に曝されたときに、フィルタシールドの剛性、形状、および位置を維持するのに役立ち得る。
【0041】
フィルタシールドのフィルタ材料の機能の1つは、飛散を最小限に抑えるように、飲料容器内の液体のエネルギー/運動量を低減することである。これは、液体が飲用開口部に到達するまでにそのエネルギー/運動量の多くを失い、それによって、漏出または飛散の可能性を低減するように、飲用開口部から下向きに離間したフィルタシールドの部分を提供することによって有利に達成される。フィルタシールドの材料の別の機能は、茶葉または挽いたコーヒー等の粒子を含む液体と共に使用するためのものである。フィルタ材料は、そのような粒子がフィルタシールドを通過するのを防ぐのに十分に微細であることが好ましい。
【0042】
蓋は、第1のフラップを開口位置および/または閉口位置に維持するのを助けるための保持構成を備えていてもよい。一変形形態では、保持構成は、第1のフラップおよび/または蓋またはフローデフレクタ構成上に1つ以上の保持部材を含み得る。第1のフラップ上の1つ以上の保持部材は、蓋またはフローデフレクタ構成、または蓋あるいはフローデフレクタ構成上の対応する保持部材と係合するように構成することができる。第1のフラップ内の1つ以上の保持部材は、1つ以上の突起、好ましくは、弾性変形可能な突起を含むことができ、これは、第1のフラップが開口位置にあるときに、フローデフレクタ構成またはフローデフレクタ構成上の対応する保持部材と摩擦係合する。1つ以上の突起は、第1のフラップが閉口位置に動かされると、フローデフレクタ構成または対応する保持部材から係合解除される。1つ以上の突起は、第1のフラップと一体的であってもよい。1つ以上の突起は、蓋材料に突起の形状を、好ましくは、第1のフラップの反対側のヒンジの側で切断することによって形成することができ、それにより、突起は第1のフラップの一部を形成する。1つ以上の突起は、第1のフラップの閉口位置に蓋を係合することによって、第1のフラップを閉口位置に保持するのを助けるように適合されてもよい。第1のフラップを閉口位置に保持するのを助けるように、蓋の対応する部分を係合するために、例えば、保持部分が第1のフラップの一部を形成するように、蓋に保持部分の形状を切り取ることによって、別個の保持部分を第1のフラップに設けてもよい。蓋および第1のフラップには、第1のフラップを閉口位置に保持するのを助けるために、協調するタブおよび対のスロットが設けられてもよい。
【0043】
変形例では、フローデフレクタ構成は、窓を画定する。窓は、例えば、砂糖または別の甘味料等の材料を飲料に添加するために、飲料容器の内容物を撹拌するために、またはストローを挿入するために特に有用である。窓は、好ましくは、飲料容器が飲用のために傾けられたときに、液体が流れ開口部を通って飲用開口部に到達し、窓を通って流れ出ないように、流れ開口部から十分に離間して(例えば、蓋に対して中央に)配置する。好ましくは、飛散を防ぐために、第1のフラップが閉口位置にあるとき、通常、第1のフラップにより窓をカバーする。第1のフラップを開口位置に移動することによって、窓にアクセスすることができる。窓は、上記のような永久シールドまたはフィルタシールドを含む構成に特に適している。窓はまた、第1のフラップが上記のように切欠きまたは開口部を有する構成においても有用である。
【0044】
任意に、蓋は、第1のフラップが閉口位置にあるときに、第1のフラップをフローデフレクタ構成から距離を置いて維持し、第1のフラップが飲用開口部の下に押し出されないようにスペーサ要素を含むことができる。スペーサ要素は、上記のような永久シールドまたはフィルタシールドを含む構成に特に適している。スペーサ要素は、当業者に明らかな任意の適切な形態および形状であり得る。例えば、スペーサ要素は、フローデフレクタ構成の立ち上がり部または第1のフラップの下側の部分であり得る。窓を含む変形例では、スペーサ要素は、窓を形成する前に適所にあったフローデフレクタ構成材料の一部によって形成されてもよい。
【0045】
更なる変形例では、上記の永久シールドは、蓋の内側に提供される適切な形状およびサイズのシールドパネルを含むことができる。シールドパネルは、好ましくは、蓋の内側から離間している。シールドパネルは、蓋の内側と共に流れ開口部を規定するように、飲用開口部の近くに1つ以上の切欠きを有することができる。飲用中、飲料容器を傾けると、液体が飲料容器の壁とシールドパネルとの間を飲用開口部に向けて流れ開口部に流れ込む。飲料容器が直立位置にあるとき、シールドパネルは、飛散が飲用開口部に到達するのを防ぐ。シールドパネルは、飲料容器の壁にぴったりと適合するように寸法決めおよび成形することができる。これにより、蓋/飲料容器アセンブリに追加の剛性を付与し、飲料容器の取り扱いがより安全になる。例えば、シールドパネルは、蓋が飲料容器上に配置されたときに、シールドパネルが飲料容器の内側に配置されるレベルに、飲料容器の壁の平面の形状に厳密に一致するように成形することができる。シールドパネルはまた、容器の縁とは異なる形状であってもよく、例えば、シールドパネルは、容器の縁が円形である場合に楕円形であってもよい。このような場合、蓋が飲料容器を閉口すると、シールドパネルにより飲料容器の壁が変形し(飲料容器の材料がシールドパネルによって変形可能である場合)、シールドパネルの形状をとり、それによって、蓋/飲料容器アセンブリの剛性を高める。蓋/飲料容器アセンブリに剛性を与えると同時に、シールドパネルのぴったりとした適合により、蓋を飲料容器に密閉して固定し、それにより、蓋を飲料容器にしっかりと保持しつつ、漏れを防ぐ。
【0046】
シールドパネルは、コネクタ要素を介して蓋の内側に取り付けられてもよい。コネクタ要素はまた、シールドパネルを蓋の内側から離間した状態に維持するためのスペーサとしても機能する。コネクタ要素は、1つ以上のリブを含み得る。
【0047】
一修正形態では、コネクタ要素は、蓋およびシールドパネルのそれぞれに取り付けられ、または組み込まれ、その一部を形成する1つ以上のリブを備える。組み立て時に、蓋およびシールドパネルのリブが相互に係合し、蓋およびシールドパネルを結合する。一変形形態では、蓋およびシールドパネルはそれぞれ、例えば、カード紙のような一片の平面シート材料から形成されてもよく、リブを形成するために事前に画定された線に沿って折り畳むことができる。別の変形例では、コネクタ要素は、蓋およびシールドパネルとは別に形成されてもよく、溶接、接着、または他の適切な方法によってそれらに固定されてもよい。取り付けられたリブまたは蓋の一部と、取り付けられたリブまたはシールドパネルの一部とが、組み立て時にスロットを介して互いに交差することによって係合できるように、リブに適切な協調スロットを設けることができる。
【0048】
別の修正形態では、コネクタ要素は、拡張状態と折り畳み状態との間で移動可能である。拡張状態では、コネクタは、蓋およびシールドパネルの平面から(例えば、垂直またはほぼ垂直に)突出し、蓋およびシールドパネルを互いに間隔を置いて固定位置に保持し、それにより、液体の偏向およびシーリング機能の提供に加えて、蓋、シールドおよびコネクタ要素が組み合わさってまたは個別に機能して、飲料容器をしっかりと閉口することができる。折り畳み状態では、コネクタ要素は、蓋およびシールドパネルに向けて(例えば、蓋およびシールドパネルに平行またはほぼ平行に)折り重なりまたは折り畳まれ、蓋およびシールドパネルを互いに近付けて、蓋とシールドパネルとの間のスペースを縮小または排除することができる。そのような構成は、蓋を保管するために必要な保管スペースを最小限に抑えつつ、複数の蓋を積み重ねて保管することを可能にする。コネクタ要素は、蓋およびシールドパネルのそれぞれに恒久的に取り付けられた第1のリブと、第2のリブとを含むことができる。第2のリブは、好ましくは、蓋およびシールドパネルのうちの一方に恒久的に取り付けられ、蓋およびシールドパネルのうちの他方に取り外し可能に取り付けられる。第2のリブは、適切な固定構成によって蓋およびシールドパネルに取り外し可能に取り付けることができる。固定構成は、第1および第2のリブが折り畳まれるのを防ぐ。固定構成は、例えば、第2のリブに設けられたタブと、蓋またはシールドパネルのうち第2のリブが取り外し可能に取り付けられている方に形成されたスロットとを備えることができる。第1および第2のリブの拡張状態では、タブはスロットに係合し、第2のリブは、蓋またはシールドパネルのうち第2のリブが取り付けられている方に対して関節運動するのを防ぐ。第1および第2のリブが組み立て時に互いに交差し、拡張状態と折り畳み状態との間の移動中における第1および第2のリブの互いに対する移動、並びに、蓋およびシールドパネルに対する関節運動を可能にするように、適切な協調する切欠きを第1および第2のリブに作製することができる。一構成では、第1のリブは、一対の第1の折り目を有しており、一方は蓋の近くにあり、他方はシールドパネルの近くにある。第2のリブは、蓋またはシールドパネルのうち第2のリブが取り付けられている方の近くに第2の折り目を有している。第1および第2のリブが、例えば、ユーザが蓋およびシールドパネルに外圧を加えて、蓋およびシールドパネルを互いに向けて押し合わせることによって、拡張状態から折り畳み状態に移動するとき、固定構成が切り離され(または、特定の構成では、第2のリブのタブがスロットから外れ)、第2のリブが、蓋またはシールドパネルのうち、固定構成を介して第2のリブが固定されている方から係合解除される。同時に、第1のリブは、蓋およびシールドパネルに対して第1の折り目を中心に関節運動することができ、第2のリブは、蓋またはシールドパネルのうち第2のリブが取り付けられている方に対して第2の折り目を中心に関節運動することができる。第1のリブおよび第2のリブの両方がそれぞれの第1および第2の折り目を中心に関節運動する故に、蓋およびシールドパネルが互いに接近し、蓋とシールドパネルとの間のスペースが減少または排除される。第1および第2のリブを拡張状態に戻すために、ユーザは、蓋およびシールドパネルを遠ざけて広げるように指向された力を蓋およびシールドパネルに印加し、上記のステップを逆の順序で繰り返す。第2のリブを拡張状態に戻す終わりには、固定構成が係合し(または、特定の構成では、第2のリブのタブがスロットと係合し)、第2のリブおよびアセンブリ全体を拡張状態に固定するように、蓋またはシールドパネルのうち、固定構成を介して第2のリブが固定されている方と係合する。代替的な変形例では、固定構成は、1つのリブと蓋またはシールドパネルのいずれかとの間ではなく、第1のリブと第2のリブとの間のインターロック機構を含んでもよい。
【0049】
コネクタ要素(またはリブ)はまた、蓋/シールドパネルアセンブリに構造的支持および剛性を提供するだけでなく、蓋/飲料容器アセンブリに剛性を与える。コネクタ要素は、(飲料容器の材料がコネクタ要素によって変形可能である場合には)飲料容器の壁にぴったりと適合し、および/または飲用容器の壁を変形するように配置することができ、それによって、蓋/飲料容器アセンブリの剛性を更に高める。蓋を飲料容器に固定するシールドパネルおよび/またはコネクタ要素の能力によって、蓋により飲料容器を閉口するとき、蓋表面および飲用開口部は、他の構成におけるように飲料容器の縁の下に凹む、または飲料容器の縁上に隆起しているのではなく、飲料容器の縁と実質的に水平にすることができる。そのような構成では、飲用中に必要な飲料容器の傾斜が少なくて済む。更に、そのような蓋は、飲料容器の上部開口部上にまたは飲料容器の上部開口部内に適合するように直立または従属スカートを有する縁を有するように作製された蓋よりもはるかに容易に製造することができる。更に、そのような蓋は、陳列、配送、または他の目的のために、容器を互いに積み重ねることを容易にする。
【0050】
蓋またはコネクタ要素またはシールドパネルは、容器の縁とは異なる形状であり得、例えば、蓋は、概して円形または楕円形であることができ、ここで、容器の縁は、摩擦/圧力を生じさせ、それによって、容器と蓋とその支持構造との間の接触をより強固にするために円形であるが、本発明はこの特定の形状に限定されないものとする。
【0051】
好ましくは、容器はカップである。
【0052】
本発明のフローデフレクタ構成は、例えば、ユーザの手または適切なホルダーにおいて、一般的に直立位置での容器の輸送中の漏出を最小限に抑える、または飛散を防止するために提供される。飲料を消費するためにユーザが容器を傾けると、フローデフレクタ構成は、液体が飲料開口部を通って流れ出るのをもはや妨げない。しかしながら、液体は依然として飲用開口部に到達するために流れ方向を変更しなければならない故、液体は、従来技術の蓋のように飲用開口部を通って直接的に流れ出る場合よりも多くのエネルギー/運動量を失う。結果として生じるより滑らかな流れは、飲料の消費プロセスをより楽しいものにする。フローデフレクタ構成および蓋の内側によって定義される流れ開口部の平面は、容器が直立しているとき、内容物の表面に実質的に垂直である故、液体が容器から流出するための真っ直ぐな通路は存在しない。本発明の蓋の構造は、飲用中にスムーズな流れを提供しつつ、突然の液体の飛散を中和することを可能にする。
【0053】
上記の様々な実施形態の特徴は、適宜、本発明の他の実施形態および/または態様と組み合わせて、それ自体で新規かつ発明の態様を形成することができることが理解されよう。
【0054】
次に、本発明の実施形態を、単なる例示として、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図6】本発明による蓋の変形例の概略斜視図である。
【
図7】本発明による蓋の変形例の概略斜視図である。
【
図8】本発明による蓋の変形例の概略斜視図である。
【
図9】本発明による蓋の別の変形例の概略斜視図である。
【
図10】本発明による蓋の別の変形例の概略斜視図である。
【
図11】本発明による蓋の別の変形例の概略斜視図である。
【
図12】本発明による蓋の更なる変形例の概略斜視図である。
【
図13】本発明による蓋の更なる変形例の概略斜視図である。
【
図14】本発明による蓋の更なる変形例の概略斜視図である。
【
図15】本発明による蓋の更に別の変形例の概略斜視図である。
【
図16】本発明による蓋の更に別の変形例の概略斜視図である。
【
図17】本発明による蓋の別の変形例の概略斜視図である。
【
図20】本発明による蓋の別の変形例の概略断面斜視図である。
【
図21】本発明による蓋の別の変形例の概略断面斜視図である。
【
図22】本発明による蓋の更なる変形例の概略斜視図である。
【
図23】本発明による蓋の更なる変形例の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図面において、(
図15および
図19に示される)飲料容器80用の本発明による蓋は、一般に、参照番号10、20、30、40、50、60、70、90、95、97および99を使用して示す。最初に、蓋10、20、30、40、50、60、70、90、95、97、99の一般的な特徴について説明する。共通の機能は、簡潔にするために同じ参照番号を使用して示している。蓋10、20、30、40、50、60、70、90、95、97、99は、外側1、内側3、および縁5を含む。蓋10、20、30、40、50、60、70、90、95、97、99は、飲料容器80の開口した頂部の周りに密封的に固定されるように適合されている。蓋10、20、30、40、50、60、70、90、95、97、99は、飲料容器80の縁81(
図15および
図19参照)に密封的に固定されるように適合されている。蓋97、
図99は、以下に説明するように、飲料容器80の内壁に密封的に固定されるように適合されている。それにもかかわらず、蓋10、20、30、40、50、60、70、90、95、97、99はいずれも、飲料容器80の外壁または内壁に固定されるように適合させることができる。蓋10、20、30、40、50、60、70、90、95、97、99は、更に、飲用開口部7を含む。例えば、飲用開口部は、周囲の蓋表面と共通の平面に配置され、即ち、飲用開口部は、蓋上に隆起しているのではなく、蓋に平坦である。
【0057】
蓋10、20、30、40、50、60、70、90、95、97、99は、好ましくは、シート材料から作製する。任意に、シート材料は、折り畳み可能なシート材料である。任意に、材料は、紙パルプ、板紙、ボール紙、植物性デンプンまたは他の適切な植物ベースの材料等の、リサイクル可能である、生分解性である、または堆肥化可能である材料である。例えば、蓋は、ポリエチレンテレフタレート(PET)から作製することができる。
【0058】
各フローデフレクタ構成9、11、15、17、19、190、200、205、207、500および600が飲用開口部7に隣接する蓋10、20、30、40、50、60、70、90、95、97、99の内側3に設けられている。
【0059】
任意に、フローデフレクタ構成は、飲用開口部から離間しており、即ち、フローデフレクタは、飲用開口部7の一部を形成しておらず、逆もまた同様である。
【0060】
図1~
図14のフローデフレクタ9、11、15、17、
図17~
図19の200、
図20および
図21の205、
図22の207、
図23~
図27の500、および
図28~
図37の600はそれぞれ、飲料容器80に収容されている液体、特に飛散する液体が、飲料容器80がほぼ直立位置にあるときに、飲料開口部7を通って真上に流れるのを防ぐように構成されている。フローデフレクタ9、11、15、17、200、205、207、500、600は、更に、液体が飲用開口部7に到達するまでにそのエネルギー/運動量の大部分を失うことによって、漏出または飛散の可能性を低減するように、液体が飲用開口部7に横向きに接近することを可能にするように構成されている。以下でより詳細に説明するように、フローデフレクタ9、11、15、17、200、205、207、500、600は、飛散する液体を偏向させるか、または飛散する液体が飲用開口部7に直接的に流入するのを防ぐために、飲用開口部7の前に配置される部分を備える。フローデフレクタ9、11、15、17、200、205、207、500、600は、蓋10、20、30、40、70、90、95、97、99の内側3と共に、蓋10、20、30、40、70、90、95、97、99の内側3に対して横向きの、即ち、蓋10、20、30、40、70、90、95、97、99が使用中であるときに、飲料容器80の内壁に向く流れ開口部21を規定するように、蓋10、20、30、40、70、90、95、97、99の内側3に配置されている。流れ開口部21の平面は、蓋10、20、30、40、70、90、95、97、99の内側3に実質的に垂直であるか、または蓋10、20、30、40、70、90、95、97、99の内側3に対して角度をなすように配向され得る。従って、使用時には、飲料容器80がほぼ直立位置にあるとき、フローデフレクタ9、11、15、17、200、205、207、500、600は、飛散が飲用開口部7に直接流れ込むのを防ぐ。ユーザが液体を飲用するために飲料容器80を傾けると、液体は、最初に、フローデフレクタ9、11、15、17、200、205、207、500、600に遭遇し、次に、流れ開口部21を通って飲用開口部7に接近する。このようにして、液体が最初にフローデフレクタ9、11、15、17、200、205、207、500、600に遭遇することにより、そのエネルギー/運動量の大部分を失い、それによって、飲用中に飲用開口部7を通るよりスムーズな流れを提供する。
【0061】
蓋10、20、30、40、50は、蓋10、20、30、40、50に形成され、最初に飲用開口部7を遮断する第1のフラップ23、25を備える。第1のフラップ23、25は、ヒンジ150を中心に開口位置と閉口位置との間で移動可能である(
図4、
図14および
図17~
図22参照)。第1のフラップ23、25は、蓋10、20、30、40、50に第1のフラップ23、25の形状を切断しつつ、フラップ形状の一部を蓋10、20、30、40、50に取り付けたままにすることによって形成され、それにより、切断されていない材料がヒンジを形成し、そのヒンジを中心に、第1のフラップ23、25が開口位置と閉口位置との間で移動することができる。
【0062】
閉口位置では、第1のフラップ23、25は、飲用開口部7にわたって配置され、開口位置では、フラップ23、25は、飲用開口部7の平面に対して垂直に、または飲用開口部7の平面に対して角度をなして配置される。第1のフラップ23、25の一開口位置は、第1のフラップ23、25を、蓋10、20、30、40、50の外側1から蓋10、20、30、40、50の内側3に向かう方向に下向きに押し出すことによって達成することができる。第1のフラップ23、25の別の開口位置は、第1のフラップ23、25を、蓋10、20、30、40、50の内側3から蓋10、20、30、40、50の外側1に向かう方向に上向きに引っ張ることによって達成することができる。適切な把持構成(図示せず)、例えば、紙またはデンプン等の、例えば、適切な材料から作製されたプルタブを第1のフラップ23、25を上方に引っ張るために、第1のフラップ23、25に設けることができる。
図16では見えないが、蓋60はまた、
図15に示されるものと同様のフラップ25も含む。蓋70、90、95は、フラップ23、25と同様であるが、
図17~
図22を参照して以下に説明する更なる特徴を有するフラップ29、39、49を備える。蓋97、99は、最初に蓋97、99で形成され、飲用開口部7を遮断するフラップ57を備える。蓋97、99は、例えば、蓋材料の穿孔または薄化によって提供される、脆弱領域507を含む。脆弱領域507は、フラップ57を規定しており、飲用開口部7の遮断を解除し、容器80からの飲用を可能にするために、フラップ57を引き剥がすことを可能にする。開口するまで、蓋97、99は、フラップ57と共に、完全な密閉状態を提供する。
【0063】
図1~
図5では、フローデフレクタ9は、第1のフラップ23の下の蓋10の内側3に(または、代替的に、図示されていないが、第1のフラップ32上の蓋10の外側3に)設けられたパネル101を備える。パネル101は、パネル101に形成された第2のフラップ27を有しており、第2のフラップ27は、開口位置と閉口位置との間で移動可能である。閉口位置では、第2のフラップ27は、飲用開口部7にわたって配向されており、開口位置では、第2のフラップ27は、飲用開口部7の平面に垂直に、または飲用開口部7の平面に対して角度をなして配置される。第1および第2のフラップ23、27は、第1および第2のフラップ23、27のうち上方のフラップが飲用開口部7を通して押し出されると、第1および第2のフラップ23、27のうち下方のフラップも上方にあるフラップによって開口位置に押し出されるように、重ね合わさっている。第1および第2のフラップ23、27の両方が下向きに押し下げられて開口位置にあるとき、第1および第2のフラップ23、27は係合状態を維持し、それにより、一方で、飲用開口部7に隣接するシールド31を形成し、他方では、蓋10の内側3と共に、流れ開口部21を規定する。第1および第2のフラップ23、27はそれぞれ、例えば、第1および第2のフラップ23、27が開口位置に押し込まれたときに係合し、第1および第2のフラップ23、27が閉口位置に戻るのを防ぐように構成された、歯または適切に形成された協調する突起等の協調する係合要素103、105を有し得る。飲用中、飲料容器80を傾けると、液体が飲料容器80の壁と、第1および第2のフラップ23、27によって形成されたシールド31との間を飲用開口部7に向けて流れ開口部21に流れ込む。飲料容器80が直立位置にあるとき、シールド31は、飛散が飲用開口部7に到達するのを防ぐ。
【0064】
図6~
図11および
図17~
図37において、各フローデフレクタ11、15、200、205、207、500は、蓋20、30、70、90、95、97の内側3上に形成された適切な形状およびサイズの各永久シールド201、301、210、217、219、221、223を含む。
図6~
図11および
図17~
図22の永久シールド201、301、210、217、219は、蓋20、30、70、90、95の内側3に取り付けられた細長い谷部211、311、215、222、233として提供される。谷部211、311、215、222、233は、蓋11、15、70、90、95の内側3と共に流れ開口部21を規定するように、飲用開口部7に隣接しており、使用中には、飲料容器80の壁に面する少なくとも1つの開口端215、315、250、255、256を有することができる。
図6~
図8および
図17~
図22において、谷部211、215、222、233は、均一な幅を有する。あるいは、
図9~
図11に示されるように、谷部311は、開口端315から離れる方向に、かつ蓋15の内側3に向けて収束する壁を有する。第1のフラップ25は、外向きまたは下向きのいずれかに開口することができる。飲用開口部7を通って下向きに押し出されると、第1のフラップ25は、シールド201、301の一部を形成することができる。飲用中、飲料容器80を傾けると、液体は、飲料容器80の壁と永久シールド201、301、210、217、219との間を飲用開口部7に向けて流れ開口部21に流入する。飲料容器80が直立位置にあるとき、永久シールド201、301、210、217、219は、飛散が飲用開口部7に到達するのを防ぐ、または少なくともその発生を軽減する。
図23~
図37において、永久シールド221、223は、蓋97、99の内側3から離間した、蓋97、99の内側3に提供される適切な形状およびサイズのシールドパネル550、650を備えるが、これについては以下でより詳細に説明する。
【0065】
図12~
図14において、フローデフレクタ17は、飲用開口部7にわたって蓋40の内側3に形成された適切な形状およびサイズのポップアップシールド401を備える。ポップアップシールド401は、使用前に折り畳むことができる。ポップアップシールド401は、第1のフラップ25を飲用開口部7を通して下向きに押し出し、それによってポップアップシールド401を拡張することによって展開することができる。飲用開口部7を通して下向きに押し出すとき、第1のフラップ25は、シールド401の一部を形成してもよい。飲用中、飲料容器80を傾けると、液体は、飲料容器80の壁とポップアップシールド401との間を飲用開口部7に向けて流れ開口部21に流れ込む。飲料容器80が直立位置にあるとき、ポップアップシールド401は、飛散が飲用開口部7に到達するのを防ぐ。
【0066】
図15および
図16において、フローデフレクタ19、190は、液体透過性材料から作製され、飲用開口部7にわたって蓋50、60の内側3に配置されたフィルタシールド51、61を備える。液体透過性材料は、飛散を低減または最小化するが、飲用中に液体が飲用開口部7を通って流れ出ることを可能にするのに十分に微細な孔を有する。液体透過性材料は、液体を通過させることはできるが、液体中に分散し得る固体粒子がそれを通過するのを防ぐことができる任意のタイプの適切な材料であり得る。例えば、限定されないが、液体透過性材料は、メッシュまたは生地等のオープンテクスチャの織物、編物、またはノッテッド素材、例えば、セルロースまたは化学繊維から作製された濾紙または不織布等の不織材料、または、例えば、貫通フィルム、不織、例えば、押出メッシュ等の多孔質物品を含むことができる。フィルタシールド51、61は、飲用開口部7から下向きに離間した(即ち、蓋51、61の内側3から離れた)部分53、63と、フィルタシールド51、61が、飲用開口部7から横方向に離間した蓋50、60の内側3に取り付けられる周辺部分55、65とを有する。
【0067】
図15および
図16の実施形態では、周辺部分55、65は、蓋50、60の縁5に隣接する蓋50、60の内側3に取り付けられている。
図15の構成では、フィルタシールド51は、その全周に沿って蓋50の内側3に取り付けられている。
図16の構成では、フィルタシールド61は、蓋60の内側3に取り付けられておらず、蓋60の内側3から下向きに離間している縁部67を有する。これらの縁部67は、蓋60が飲料容器80の開口した頂部に配置されるときに、飲料容器80の内壁に隣接または当たる。
【0068】
図15において、フィルタシールド51は、フィルタシールド51が蓋50の内側3に収容され、蓋50の内側3に取り付けられ得るように縮小されているが、(平面において)蓋50の形状を繰り返す形状である。
図16では、フィルタシールド61は、谷部の形状を有している。他の適切な形状が企図されるが、それらは本発明の範囲内にある。
【0069】
フィルタシールド51、61の材料は、好ましくは、蓋50、60の使用中、特に、フィルタシールド51、61が飲料容器80内を移動する液体の力に曝されているときに、その形状を保持するのに十分に剛性であるようにする。
【0070】
図17~
図19の実施形態では、蓋70の第1のフラップ29は、第1のフラップを持ち上げ、また第1のフラップ29を開口位置に移動させる必要なしに飲用することを可能にする、第1のフラップ29に画定される切欠き260を有する。この構成では、第1のフラップ29は、必要に応じて、流れを強化するために、依然として開口位置に移動することが可能である。蓋70は、第1のフラップ29を開口位置に維持するのを助けるために保持構成を備えていてもよい。
図17~
図19の実施形態では、保持構成は、第1のフラップ29上に形成された一対の保持部材を含む。第1のフラップ29の保持部材は、第1のフラップ29が開口位置にあるときにシールド210と摩擦係合する、一対の弾性変形可能な突起265を備える。第1のフラップ29が閉口位置に移動されると、突起265は、シールド210から係合解除される。突起265は、第1のフラップ29の反対側のヒンジ150の側の蓋材料に、突起265の形状を切断することによって、第1のフラップ29と一体的に形成されており、それにより、突起265が第1のフラップ29の一部を形成している。突起265はまた、蓋70を第1のフラップ29の閉口位置に係合させることにより、第1のフラップ29を閉口位置に維持するのを助ける。
【0071】
シールド210は、窓270を規定する。窓270は、例えば、砂糖または別の甘味料等の材料を飲料に添加するため、飲料容器80の内容物を攪拌するため、またはストローを挿入するために特に有用である。窓270は、飲料容器80を飲用のために傾けたときに、液体が流れ開口部21を通って飲用開口部7に到達し、窓270を通って流れ出ないように、流れ開口部21から十分に離間して配置する。第1のフラップ29は、通常、第1のフラップ29が飛散を防ぐために閉口位置にあるとき、窓270をカバーしている。窓270は、第1のフラップ29を開口位置に動かすことによってアクセスすることができる。窓270はまた、上記のように、フィルタシールド51、61(
図15、
図16)を含む構成に適している。
【0072】
【0073】
図20および
図21において、蓋90内の対応する部分403と係合することで、第1のフラップ39を閉口位置に保持するのを助けるために、保持部分401が第1のフラップ39の一部を形成するように、蓋90に保持部分401の形状を切り抜くことによって、別個の保持部分401が第1のフラップ39に設けられている。
【0074】
図22では、第1のフラップはタブ415を有しており、シールド219はスロット417を有する。第1のフラップ49が閉口位置にあるとき、ユーザはタブ415をスロット417に挿入して、第1のフラップ49を閉口位置に保持することができる。
【0075】
図20~
図22の蓋90、95は、第1のフラップ39、49が閉口位置にあるときに、第1のフラップ39、49をシールド217、219から離間した状態に維持し、第1のフラップ39、49が飲用開口部7の下に押し下げられないようにするスペーサ要素218を有する。スペーサ要素218はまた、上記のように、永久シールド201、301、210またはフィルタシールド51、61を含む構成に適している。スペーサ要素218は、当業者に明らかな任意の適切な形態および形状をとることができる。
図20~
図22の実施形態では、スペーサ要素は、窓270を形成する前に適所にあったシールド217、219の材料の一部によって形成されたシールド217、219の立ち上がり部として提供される。
【0076】
図23~
図37において、シールドパネル550、650は、蓋97、99の内側3と共に流れ開口部21を規定するように、飲用開口部7の近くに切欠き551を有する。飲用中、飲料容器80を傾けると、液体は、飲料容器80の壁とシールドパネル550、650との間を飲用開口部7に向けて流れ開口部21に流れ込む。飲料容器80が直立位置にあるとき、シールドパネル550、650は、飛散が飲用開口部7に到達するのを防ぐ。シールドパネル550、650は、飲料容器80の内壁にぴったりと適合するよう寸法決めおよび成形されている。これにより、蓋97、99/飲料容器80アセンブリに追加の剛性が付与され、飲料容器80をより安全に取り扱うことができる。
図23~
図37の実施形態では、シールドパネル550、650および蓋97、99は、楕円形である。蓋97、99が飲料容器80を閉口し、シールドパネル550、650が飲料容器80の頂部開口部に挿入されると、シールドパネル550、650が飲料容器80の壁にぴったりと係合し、飲料容器80の壁を変形させ(飲料容器80の材料がシールドパネル550、650によって変形することができる場合)、シールドパネル550、650の楕円形をとらせることにより、蓋97、99/飲料容器80アセンブリの剛性を高める。他の変形例では、シールドパネル550、650は、蓋97、99が飲料容器80上に配置されているとき、シールドパネル550、650が飲料容器80の内側に配置されているレベルで、飲料容器80の壁の平面における形状に厳密に適合するように成形されていてもよい。そのような形状は、蓋97、99/飲料容器80アセンブリに剛性を付与するのに依然として十分である。蓋97、99/飲料容器80アセンブリに剛性を付与すると同時に、飲料容器80の壁に対するシールドパネル550、650のぴったりとした適合により、蓋97、99を飲料容器80に密封的に固定し、それにより、蓋が97、99は、漏出を防ぎつつ、しっかりと固定される。シールドパネル550、650は、コネクタ要素を介して蓋97、99の内側3に取り付けることができる。コネクタ要素はまた、シールドパネル550、650を蓋97、99の内側3から離間した状態に維持するためのスペーサとしても機能する。コネクタ要素は、1つ以上のリブを含むことができる。
【0077】
図23~
図27の実施形態では、コネクタ要素は、蓋97およびシールドパネル550のそれぞれにリブ530、540を備える。組み立て時には、蓋97およびシールドパネル550を結合するように、蓋97およびシールドパネル550のリブ530、540が相互係合する。
図23~
図27の実施形態では、蓋97およびシールドパネル550はそれぞれ、例えば、カード用紙等の一片の平面シート材料から形成され、リブ530、540を形成するように事前に画定された線に沿って折り畳まれる。組立時には、リブ530、540がスロット535、545を介して互いに交差することによって係合できるように、協調スロット535、545がリブ530、540に設けられている。
【0078】
図28~
図37の実施形態では、コネクタ要素は、拡張状態と折り畳み状態との間で移動可能であり、それぞれ第1および第2のリブ630、640を備える。拡張状態では、蓋99を使用して飲料容器80を閉口することができるように、リブ630、640が蓋99およびシールドパネル650を互いに離間した状態を維持する。リブ630、640が折り畳まれると、以下に詳述するように、蓋99およびシールドパネル650は、蓋99とシールドパネル650との間のスペースを減少または排除するように共に移動される。このような配置は、複数の蓋99を積み重ねて保管することを可能にしつつ、蓋99を保管するために必要な貯蔵スペースを最小化する。
図28~
図37の実施形態では、第1のリブ630は、蓋99およびシールドパネル650のそれぞれに恒久的に取り付けられている。第2のリブ640は、蓋99に恒久的に取り付けられ、固定構成を介してシールドパネル650に取り外し可能に取り付けられている。他の実施形態では、第2のリブ640は、シールドパネル650に恒久的に取り付けられ、蓋99に取り外し可能に取り付けられてもよい。固定構成は、第1および第2のリブ630、640が折り畳まれるのを防ぐ。
図28~
図37の実施形態では、固定構成は、第2のリブ640に設けられたタブ660と、シールドパネル650に形成されたスロット661とを備える。
図28および
図29に示されるように、第1および第2のリブ630、640の拡張状態では、タブ660がスロット661に係合し、第2のリブ640が蓋99に対して関節運動するのを防いでいる。協調する切欠き670、671が、それぞれ、第1および第2のリブ630、640に設けられており、それにより、第1および第2のリブ630、640は、組み立て時に互いに交差することができ、第1および第2のリブ630、640の互いに対する移動、および拡張状態と折り畳み状態との間の移動中の蓋99およびシールドパネル650に対する関節運動を可能にする。
図29、
図31に示されるように、第1のリブ630は、一対の第1の折り目675を有しており、一方は蓋99に近く、他方はシールドパネル650に近い。
図28、
図30に示されるように、第2のリブ640は、蓋99に近い第2の折り目677を有している。第1および第2のリブ630、640は、蓋99およびシールドパネル650を互いに向けて押し出すように、ユーザが蓋99およびシールドパネル650に外圧を加えることによって、拡張状態から折り畳み状態に移動させることができる。
図32~
図36を参照すると、第1および第2のリブ630、640が拡張状態から折り畳み状態に移動すると、第2のリブ640のタブ660がスロット661から係合解除され、第2のリブ640がシールドパネル650から係合解除される。同時に、第1のリブ630は、蓋99およびシールドパネル650に対して第1の折り目675を中心に関節運動することができ、第2のリブ640は、蓋99に対して第2の折り目677を中心に関節運動することができる。第1のリブ630および第2のリブ640の両方がそれぞれの第1および第2の折り目675、677を中心に関節運動する故、蓋99およびシールドパネル650は互いに接近して移動し、蓋99とシールドパネル650との間のスペースが減少または排除される。(
図28、
図29に示されるように、)第1および第2のリブ630、640を拡張状態に戻すために、ユーザは、蓋99およびシールドパネル650を遠ざけるように広げるように向けられた力を蓋99およびシールドパネル650に印加し、上記のステップが逆の順序で繰り返される。第2のリブ640が拡張状態に戻り終わる時には、第2のリブ640および蓋99/シールドパネル650アセンブリ全体を拡張状態に固定するように、第2のリブ640のタブ660がスロット661に係合し、第2のリブ640が蓋99に係合する。
【0079】
リブ530、540、630、640はまた、蓋97、99/シールドパネル550、650アセンブリに構造的支持および剛性を提供するだけでなく、蓋97、99/飲料容器80アセンブリにも剛性を付与する。リブ530、540、630、640は、好ましくは、飲料容器80の壁にぴったりと適合する、および/または変形するように構成され(飲料容器80の材料がリブ530、540、630、640によって変形可能である場合)、それによって、蓋97、99/飲料容器80アセンブリの剛性を更に高める。
【0080】
蓋97、99が飲用容器80を閉口するとき、蓋97、99を飲料容器80に固定するシールドパネル550、650の能力により、他の構成におけるように、飲料容器80の縁81の下に凹んだり、飲用容器80の縁81上に隆起したりするのではなく、蓋の外側1および飲用開口部7は、飲料容器80の縁81と実質的に水平になっていてもよい。そのような構成では、飲用中に飲料容器80を傾ける必要性がより少なくなる。
【0081】
蓋10、20、30、40、50、60、70、90、95、97、99は、容器80と蓋10、20、30、40、50、60、70、90、95、97、99との間の接触をより強固にするために、概して、平面において円形または楕円形であり得るが、本発明はこの特定の形状に限定されないものとする。
【0082】
本発明の特定の実施形態を上に説明したが、添付の特許請求の範囲で定義されるように、本発明の範囲内で変更が可能であることが理解されよう。
【国際調査報告】