(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(54)【発明の名称】アロエベラを含むパーソナルケア組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/9794 20170101AFI20230301BHJP
A61K 8/19 20060101ALI20230301BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20230301BHJP
A61Q 5/02 20060101ALI20230301BHJP
A61K 8/46 20060101ALI20230301BHJP
A61K 8/44 20060101ALI20230301BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20230301BHJP
A61K 8/36 20060101ALI20230301BHJP
A61K 8/42 20060101ALI20230301BHJP
A61Q 5/12 20060101ALI20230301BHJP
C11D 3/382 20060101ALI20230301BHJP
C11D 3/22 20060101ALI20230301BHJP
C11D 1/12 20060101ALI20230301BHJP
C11D 1/28 20060101ALI20230301BHJP
C11D 1/18 20060101ALI20230301BHJP
C11D 1/04 20060101ALI20230301BHJP
C11D 1/10 20060101ALI20230301BHJP
C11D 1/90 20060101ALI20230301BHJP
C11D 1/92 20060101ALI20230301BHJP
C11D 3/20 20060101ALI20230301BHJP
C11D 3/33 20060101ALI20230301BHJP
C11D 3/37 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
A61K8/9794
A61K8/19
A61K8/73
A61Q5/02
A61K8/46
A61K8/44
A61K8/37
A61K8/36
A61K8/42
A61Q5/12
C11D3/382
C11D3/22
C11D1/12
C11D1/28
C11D1/18
C11D1/04
C11D1/10
C11D1/90
C11D1/92
C11D3/20
C11D3/33
C11D3/37
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022541919
(86)(22)【出願日】2021-01-13
(85)【翻訳文提出日】2022-07-07
(86)【国際出願番号】 US2021013222
(87)【国際公開番号】W WO2021146273
(87)【国際公開日】2021-07-22
(32)【優先日】2020-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハワード デイビッド ハットン ザ サード
(72)【発明者】
【氏名】カルラ ジーン シエルベルト
【テーマコード(参考)】
4C083
4H003
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083AB271
4C083AB331
4C083AC231
4C083AC301
4C083AC302
4C083AC311
4C083AC312
4C083AC331
4C083AC421
4C083AC472
4C083AC531
4C083AC532
4C083AC641
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC711
4C083AC712
4C083AC791
4C083AC792
4C083AC862
4C083AD092
4C083AD131
4C083AD132
4C083AD151
4C083AD161
4C083AD162
4C083BB04
4C083BB05
4C083BB06
4C083BB07
4C083BB48
4C083CC33
4C083CC38
4C083DD23
4C083EE07
4C083EE28
4C083EE29
4H003AB03
4H003AB09
4H003AB13
4H003AB21
4H003AB22
4H003AB23
4H003AC01
4H003AD04
4H003AD05
4H003BA12
4H003DA02
4H003EA19
4H003EB07
4H003EB08
4H003EB09
4H003EB16
4H003EB37
4H003EB42
4H003EB46
4H003FA16
4H003FA26
(57)【要約】
硫酸化界面活性剤を使用することも含めることもなく、優れたクレンジング品質を呈するパーソナルケア組成物。概して、本明細書に記載のパーソナルケア組成物は、約0.01重量%~約0.05重量%のアロエを含有する。アロエベラは塩を含むことができ、これによりアロエベラの効能を更に高め、アロエベラをより利用しやすくすることができ、洗浄時の切れ毛低減によって示されるように、髪の強度の増加など消費者が望む効果をもたらす。アロエベラは、約100mg/100g(アロエ)~約300mg/100g(アロエ)の、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、銅塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含有し得る。更に、本明細書に記載のパーソナルケア組成物は、カチオン性セルロースポリマーを含有する。カチオン性セルロースポリマーは、約100万~約220万、及び約180万~約200万の重量平均分子量、並びに約0.4~約2.6、約0.4~約2、及び約0.6~約1.6の電荷密度を有し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーソナルケア組成物であって、
約100mg/100g~約300mg/100gの、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、銅塩及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、約0.01重量%~約0.05重量%のアロエベラと、
約100万~約220万の重量平均分子量及び0.4~約2.6の電荷密度を有する、約0.1重量%~約3重量%のカチオン性セルロースと、
アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、硫酸化界面活性剤を実質的に含まない洗浄性界面活性剤と、
液体担体と、
を含む、パーソナルケア組成物。
【請求項2】
前記界面活性剤が、イセチオネート、サルコシネート、スルホネート、スルホスクシネート、スルホアセテート、グリシネート、グルタメート、エステル、カルボキシレート、アンホアセテート、タウレート、アシルアミノ酸、ベタイン、スルタイン、又はこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項3】
前記パーソナルケア組成物の約5重量%以上の前記洗浄性界面活性剤を含む、請求項1又は2に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項4】
トリヒドロキシステアリン、エチレングリコールジステアレート、クエン酸、クエン酸塩、防腐剤、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸(「EDTA」)、又はこれらの塩のうちの1つ以上を含む安定剤を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項5】
約5重量%~約30重量%の洗浄性界面活性剤を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項6】
ジメチコン、ジメチコノール、及びアミノシリコーンのうちの1つ以上を含むシリコーンコンディショニング剤を更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項7】
前記パーソナルケア組成物が、シャンプーである、請求項1~6のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、消費者のコンディショニング効果を高めるために増強されたアロエベラを洗浄し送達する、硫酸化界面活性剤を含まないパーソナルケア組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ヒトの毛髪は、周囲の環境との接触及び頭皮によって分泌される皮脂が原因で汚れる。汚れた毛髪は、不潔な感触を有し、魅力のない外観を呈する。汚れた毛髪にシャンプー組成物を塗布し、洗浄することによって、毛髪から油及び他の汚れを除去することにより毛髪に清潔で魅力的な外観を回復させることができる。公知のシャンプー組成物は、典型的には、硫酸化界面活性剤を含めることによって毛髪から油及び汚れを除去する。しかし、ラウリル硫酸ナトリウム及びラウレス硫酸ナトリウムなどの硫酸化界面活性剤を含むシャンプーは、硫酸化界面活性剤の刺激の強さに起因して、毛髪の感触の質の低さに加えて、洗浄後の毛髪及び皮膚の乾燥などの多数の望ましくない特徴を呈する。また、硫酸化界面活性剤を含むシャンプーは、この刺激の強さの結果として消費者の許容性の低さに直面する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、汚れた毛髪に許容可能な洗浄品質を提供することができ、更に消費者が望むコンディショニング効果を提供することができるパーソナルケア組成物を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
パーソナルケア組成物は、約100mg/100g~約300mg/100gの、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、銅塩及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含有する、約0.01重量%~約0.05重量%のアロエベラと、約100万~約220万の重量平均分子量及び0.4~約2.6の電荷密度を有する、約0.1重量%~約3重量%のカチオン性セルロースと、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、硫酸化界面活性剤を実質的に含まない洗浄性界面活性剤と、液体担体と、を含む。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本明細書は、本発明を具体的に示しかつ明確に主張する特許請求の範囲で完結するが、本開示は以下の説明によってより深く理解されると考えられる。
【0006】
定義
本開示の全ての実施形態では、全てのパーセンテージは、特に記載のない限り、全組成物の重量に対するものである。特に記載のない限り、全ての比率は重量比である。全ての範囲は、端点を含み、組み合わせ可能である。有効桁数は、表示された量に対する限定を表すものでも、測定値の精度に対する限定を表すものでもない。特に別途記載のない限り、全ての数量は、単語「約」によって修飾されるものと理解される。別途記載のない限り、測定は全て、約25℃で周囲条件において行われるものと理解され、「周囲条件」とは、約1気圧及び相対湿度約50%の条件を意味する。列挙された成分に関連する重量は、全て、活性レベルに基づいており、別途記載のない限り、市販の材料に含まれ得る担体又は副生成物を含まない。
【0007】
本明細書で使用される「電荷密度」という用語は、ポリマーにおける正電荷数とポリマーの分子量との比をいう。
【0008】
用語「含む(comprising)」は、本明細書で使用するとき、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を追加できることを意味する。この用語は、「からなる」及び「から本質的になる」を包含する。本開示の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載する本発明の要素及び限定、並びに本明細書に記載する追加の若しくは任意の成分、構成成分、工程、又は限定のいずれかを含み、これらからなり、及びこれらから本質的になり得る。
【0009】
本明細書で使用するとき、用語「ポリマー」は、1種類のモノマーの重合によって製造される物質、又は2種類以上の種類のモノマーによって製造される物質(即ち、コポリマー)を含むものとする。
【0010】
本明細書で使用するとき、用語「ヒトの毛髪への塗布に好適」とは、パーソナルケア組成物又はその成分が、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応などを伴わず、ヒトの毛髪及び頭皮及び皮膚と接触して使用するのに許容可能であることを意味する。
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「水溶性」は、物質が水に可溶であることを意味する。特定の実施形態では、物質は、0.1重量%の水溶媒、特定の実施形態では、1重量%の水溶媒、特定の実施形態では、5重量%の水溶媒、及び特定の実施形態では、15重量%以上の水溶媒濃度で、25℃において可溶であり得る。
【0012】
用語「サルフェートを含まない」及び「サルフェートを実質的に含まない」とは、偶発的に微量成分として組み込まれたときを除いて、サルフェート含有化合物を本質的に含まないことを意味する。
【0013】
用語「硫酸化界面活性剤」は、硫酸基を含有する界面活性剤を意味する。用語「硫酸化界面活性剤を実質的に含まない」とは、偶発的に微量成分として組み込まれたときを除いて、硫酸基を含有する界面活性剤を本質的に含まないことを意味する。
【0014】
パーソナルケア組成物
本明細書に記載されるように、硫酸化界面活性剤を使用することも含めることもなく、優れたクレンジング品質を呈するパーソナルケア組成物が開示される。概して、本明細書に記載のパーソナルケア組成物は、約0.01重量%~約0.05重量%のアロエ、約0.02重量%~約0.05重量%のアロエ、約0.02重量%~約0.04重量%のアロエ、約0.03重量%~約0.04重量%のアロエを含有する。アロエベラは塩を含有することができ、これによりアロエベラの効能を更に高め、アロエベラをより利用しやすくすることができ、洗浄時の切れ毛低減によって示されるように、髪の強度の増加など消費者が望む効果をもたらす。アロエベラは、約100mg/100g(アロエ)~約300mg/100g(アロエ)の、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、銅塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含有し得る。更に、本明細書に記載のパーソナルケア組成物は、カチオン性セルロースポリマーを含有する。ポリマーは、パーソナルケア組成物の約0.1重量%~約3重量%、約0.1重量%~約2.0重量%、及び約0.1重量%~約1.0重量%で含まれ得る。カチオン性セルロースポリマーは、約100万~約220万、及び約180万~約200万の重量平均分子量、並びに約0.4~約2.6、約0.4~約2、及び約0.6~約1.6の電荷密度を有し得る。好適なポリマーとしては、Amerchol Corporationから入手可能なJR30M及びLR400が挙げられる。
【0015】
特定の実施形態によれば、本明細書に記載のパーソナルケア組成物は、硫酸化界面活性剤を含んでいなくてもよく、洗浄性界面活性剤、カチオン性セルロース、アロエ、及び液体担体を含んでいてもよい。
【0016】
洗浄性界面活性剤
特定の実施形態によれば、本明細書に記載されるパーソナルケア組成物は、1つ以上の洗浄性界面活性剤を含み得る。理解できるように、界面活性剤は、汚れた毛髪からの油及び他の汚れ成分の除去を促進することによって、汚れた毛髪及び毛嚢にクレンジング効果をもたらす。界面活性剤は、一般的に、界面活性剤を分解し、毛髪における油及び他の汚れの周囲にミセルを形成することができ、次いで、これをすすぎ落として毛髪から除去することができる両親媒性の性質によってこのようなクレンジングを促進する。
【0017】
従来のシャンプー組成物は、一般に、クレンジング利益を提供するために、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、及びラウレス硫酸アンモニウムなどの硫酸化界面活性剤を含む。硫酸化界面活性剤は、消費者の毛髪及び皮膚の表面から油及び他の汚れを除去するのに有効であるが、このような硫酸化界面活性剤は、有益な油も除去する。このような硫酸化界面活性剤で洗浄された毛髪及び皮膚は、消費者にとって魅力的ではない場合があり、消費者にとって乾いた感触を有する場合がある。本明細書に記載されるパーソナルケア組成物は、任意の硫酸化界面活性剤を実質的に含んでいなくてよく、代わりにより刺激の少ない洗浄性界面活性剤を含んでいてよい。本明細書で使用するとき、「洗浄性界面活性剤」は、サルフェートを実質的に含まない界面活性剤を意味する。
【0018】
特定の実施形態によれば、好適な洗浄性界面活性剤は、代わりに、サルフェートを実質的に含まない1つ以上のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性イオン界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤から選択され得る。このような界面活性剤は、一般に、本明細書に記載されるパーソナルケア組成物の他の成分と物理的及び化学的に適合しなければならず、過度に製品の安定性、審美性、若しくは性能を損なってはならない。
【0019】
A.アニオン性界面活性剤
本明細書に記載されるパーソナルケア組成物において使用するのに好適なアニオン性洗浄性界面活性剤の例としては、例えば、イセチオネート、サルコシネート、スルホネート、スルホスクシネート、スルホアセテート、グリシネート、グルタメート、グルコースカルボキシレート、及びリン酸エステル界面活性剤を含むヘアケア組成物又は他のパーソナルケア組成物で使用することが知られているものを挙げることができる。
【0020】
特定の実施形態では、好適なアニオン性界面活性剤は、一般式R1-SO3M(式中、R1は、10~24個の炭素原子、10~18個の炭素原子、又は13~15個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖、飽和、脂肪族炭化水素ラジカルであり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、トリエタノールアミンカチオンなどの水溶性カチオン、又は二価マグネシウムイオンと2つのアニオン性界面活性剤アニオンとの塩である)を有する水溶性オレフィンスルホネートを含み得る。ナトリウムパラフィンスルホネートなどの好適なオレフィンスルホネートは、SO2及びO2と好適な鎖長のパラフィンとの反応を通じて生成され得る。
【0021】
特定の実施形態では、好適なオレフィンスルホネートは、反応条件、反応物質の比率、オレフィンストックにおける出発オレフィン及び不純物の性質、並びにスルホン化プロセス中の副反応に依存して、アルケンジスルホネートなどの微量の他の物質を含有していてもよい。更なるオレフィンスルホネート及びその混合物の例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,332,880号に記載されている。
【0022】
好適なアニオン性洗浄性界面活性剤の別のクラスとしては、ベータ-アルキルオキシアルカンスルホネートが挙げられる。ベータ-アルキルオキシアルカンスルホネート界面活性剤は、式Iに一致し、
【0023】
【化1】
式中、R
2は、約6~約20個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、R
3は、約1~約3個の炭素原子、好ましくは1個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、Mは、水溶性オレフィンスルホネートにおいて前述したとおりの水溶性カチオンである。
【0024】
特定の実施形態では、好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、イセチオネート界面活性剤を含み得る。例えば、好適なイセチオネート界面活性剤としては、イセチオン酸でエステル化され、水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物を挙げることができる。特定の実施形態では、イセチオネート界面活性剤に好適な脂肪酸は、メチルタウリドのアミドを含むココヤシ油又はパーム核油に由来し得る。好適なイセチオネート系アニオン性界面活性剤の追加例は、米国特許第2,486,921号、同第2,486,922号、及び同第2,396,278号に記載されており、その各々は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0025】
特定の実施形態では、洗浄性アニオン性界面活性剤は、スクシネート界面活性剤であり得る。好適なスクシネート界面活性剤の例としては、N-オクタデシルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二アンモニウム、ラウレススルホスクシネート、N-(1,2-ジカルボキシエチル)-N-オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウムのジアミルエステル、スルホコハク酸ナトリウムのジヘキシルエステル、及びスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルを挙げることができる。
【0026】
特定の実施形態では、好適なアニオン性洗浄性界面活性剤としては、ココイルイセチオン酸ナトリウム(「SCI」)、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム(「SLMI」)、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、C12~C14オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウロイルグリシン酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ラウリルグルコースカルボン酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、メチルラウロイル酒石酸ナトリウム、メチルラウロイル酒石酸ナトリウム、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リン酸エステル界面活性剤、及び脂肪酸界面活性剤のうちの1つ以上を挙げることができる。
【0027】
B.カチオン性界面活性剤
特定の実施形態では、好適な洗浄性界面活性剤は、式IIによって記載されるカチオン性界面活性剤であってよい:
【0028】
【化2】
式中、R
4、R
5、R
6、及びR
7のうちの少なくとも1つは、8~30個の炭素原子の脂肪族基、又は最大約22個の炭素原子を有する芳香族、アルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アリール、若しくはアルキルアリールの基から選択され、R
4、R
5、R
6、及びR
7の残りは、独立して、1~22個の炭素原子を有する脂肪族基、又は最大約22個の炭素原子を有する芳香族、アルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アリール、若しくはアルキルアリールの基から選択され、X
-は、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)、酢酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、リン酸、硝酸、スルホン酸、アルキル硫酸、及びアルキルスルホン酸のラジカルである。脂肪族基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル結合、及びアミノ基などの他の基を含有し得る。より長鎖の脂肪族基、例えば、12個以上の炭素原子のものは、飽和であっても不飽和であってもよい。特定の実施形態では、R
4、R
5、R
6、及びR
7は、独立して、C
1~C
22分枝鎖又は直鎖アルキル又はアルケニル基から選択される。カチオン性界面活性剤の具体例としては、以下の米国化粧品工業会(「CTFA」)名:クオタニウム-8、クオタニウム-14、クオタニウム-18、クオタニウム-18メソサルフェート、クオタニウム-24を有する化合物、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0029】
特定の実施形態では、式IIの好適なカチオン性界面活性剤は、少なくとも16個の炭素原子を有する少なくとも1本のアルキル鎖を含み得る。このような界面活性剤の例としては、Crodaから商標名INCROQUAT TMC-80として及び三洋化成工業株式会社から商標名ECONOL TM22として入手可能なべヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、例えば、日光ケミカルズ株式会社から商標名CA-2350として入手可能なセチルトリメチルアンモニウムクロリド、水素添加タローアルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアルキル(14-18)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジヒドロ添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジセチルジメチルアンモニウムクロリド、ジ(べヘニル/アラキジル)ジメチルアンモニウムクロリド、ジべヘニルジメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアリルプロピレングリコールホスフェートジメチルアンモニウムクロリド、ステアロイルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアロイルアミドプロピジメチル(ミリスチルアセテート)アンモニウムクロリド、及びN-(ステアロイルコルアミノホルミルメチル)ピリジニウムクロリドを挙げることができる。
【0030】
特定の実施形態では、一級、二級、又は三級の脂肪族アミンカチオン性界面活性剤を選択することができる。特に有用なのは、12~22個の炭素原子を含むアルキル基を有する三級アミドアミンである。例示的な第三級アミドアミンとしては、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミタミドエチルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジエチルアミン、アラキダミドエチルジエチルアミン、アラキダミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアラミドが挙げられる。また、ジメチルステアラミン、ジメチルダイズアミン、ダイズアミン、ミリスチルアミン、トリデシルアミン、エチルステアリルアミン、N-タロープロパンジアミン、(約5モルのエチレンオキシドで)エトキシ化されたステアリルアミン、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、イソステアリルアミドプロピルジメチルアミン、オレアミドプロピルジメチルアミン、コカミドプロピルジメチルアミン、及びアラキジルべヘニルアミンも有用である。
【0031】
特定の実施形態では、好適なカチオン性アミン界面活性剤としては、ビスヒドロキシエチルラウリルアミン、ラウリルジメチルアミン、ラウロイルジメチルアミドプロピルアミン、ココイルアミドプロピルアミンなどを挙げることができる。更なるアミン界面活性剤は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,275,055号に開示されている。
【0032】
特定の実施形態では、アミンは、□-グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、及びこれらの混合物などの酸と組み合わせて使用することができる。このような実施形態では、特定の実施形態では約1:0.3~約1:3のアミンの酸に対するモル比、特定の実施形態では約1:0.4~約1:2の比で、アミンをこのような酸で部分的に中和することができる。特定の実施形態では、酸は、□-グルタミン酸、乳酸、又はクエン酸であってよい。
【0033】
カチオン性界面活性剤を含む特定の実施形態では、三級アミン又は四級アミンを含むことが有益である場合がある。例えば、特定の実施形態では、好適なカチオン性界面活性剤は、モノアルキル若しくはアルケニルアミドアミン、モノアルキル若しくはアルケニルアンモニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、PEG(n)アルキルアミン、又はこれらの任意の組み合わせであり得る。カチオン性アルキル又はアルケニル鎖長は、10~40個の炭素原子であってよく、分枝鎖であっても直鎖であってもよい。特定の実施形態では、アルキル又はアルケニル鎖長は、12~22炭素原子長であってよい。特定の実施形態では、アルキル又はアルケニル鎖長は、16~18炭素原子長であってよい。
【0034】
特定の実施形態では、好適なカチオン性洗浄性界面活性剤は、セトリモニウムクロリド、ステアリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムメソサルフェート、ベヘンアミドプロピルトリモニウムメソサルフェート、ステアラミドプロピルトリモニウムクロリド、アラキドトリモニウムクロリド、及びジステアリルジモニウムクロリドからなる群から選択され得る。
【0035】
C.両性界面活性剤
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物は、好適な両性洗浄性界面活性剤を含み得る。一般に、ヘアケア組成物又は他のパーソナルケア組成物において使用することが知られている任意のサルフェートを含まない両性界面活性剤が好適であり得る。例えば、本明細書に記載されるパーソナルケア組成物に含めるのに好適な両性洗浄性界面活性剤としては、脂肪族ラジカルが直鎖状又は分枝鎖状であってよく、脂肪族置換基のうちの1つが8~18個の炭素原子を含有し、1つの脂肪族置換基がアニオン性基、例えば、カルボキシ、スルホネート、ホスフェート、又はホスホネート基を含有する、脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として広く記載されているものを挙げることができる。特定の実施形態では、好適な両性の洗浄性界面活性剤としては、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート、及びこれらの混合物を挙げることができる。他の好適な両性界面活性剤としては、アミドベタイン及びアミドスルホベタインが挙げられる。
【0036】
D.双極性イオン界面活性剤
パーソナルケア組成物は、特定の実施形態では、好適な双極性イオンの洗浄性界面活性剤を含み得る。例えば、特定の実施形態では、パーソナルケア組成物としては、脂肪族ラジカルが直鎖状又は分枝鎖状であってよく、脂肪族置換基のうちの1つが8~18個の炭素原子を含有し、1つの脂肪族置換基がアニオン性基、例えば、カルボキシ、スルホネート、ホスフェート、又はホスホネート基を含有する、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記載されている界面活性剤を挙げることができる。特定の実施形態では、高アルキルベタインを含むベタイン双極性イオン界面活性剤が有益であり得る。特定の実施形態では、双極性イオン界面活性剤は、あるいは又は更に、スルタイン界面活性剤であり得る。例えば、ヒドロキシスルタイン界面活性剤、例えば、コカミドプロピルヒドロキシスルタインも好適であり得る。
【0037】
ベタイン双極性イオン界面活性剤の例としては、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウリルアミドプロピルベタイン、オレイルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルアルファカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルビス-(2-ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス-(2-ヒドロキシプロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルガンマ-カルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス-(2-ヒドロキシプロピル)アルファ-カルボキシエチルベタイン、及びこれらの混合物を挙げることができる。スルホベタインの例としては、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス-(2-ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0038】
E.非イオン性界面活性剤
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物は、非イオン性洗浄性界面活性剤を含み得る。一般に、好適な非イオン性界面活性剤としては、アルキレンオキシド基(性質上親水性)と有機疎水性化合物との縮合によって生成される化合物を挙げることができ、これは、本質的に脂肪族又はアルキル芳香族であり得る。好適な非イオン性洗浄性界面活性剤の例としては、以下を挙げることができる。
1.アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物。例えば、直鎖又は分枝鎖のいずれかの配置の6~20個の炭素原子を含有するアルキル基を有するアルキルフェノールと、アルキルフェノール1モル当たり約10~約60モルのエチレンオキシドに等しい量で存在する当該エチレンオキシドとの縮合生成物。
2.エチレンオキシドと、プロピレンオキシド及びエチレンジアミン生成物の反応から得られる生成物との縮合から誘導されるもの。
3.直鎖又は分枝鎖のいずれかの配置で8~18個の炭素原子を有する脂肪族アルコールとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ココヤシアルコール画分が10~14個の炭素原子を有する、ココヤシアルコール1モル当たり約10~約30モルのエチレンオキシドを有するココヤシアルコール-エチレンオキシド縮合物。
4.以下の一般式に対応する長鎖三級アミンオキシド。
R8R9R10N->O
式中、R8は、8~18個の炭素原子のアルキル、アルケニル、又はモノヒドロキシアルキルラジカル、0~約10個のエチレンオキシド部分、及び0~約1個のグリセリル部分を含有し、R9及びR10は、例えば、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル、又はヒドロキシプロピル基など、1~3個の炭素原子及び0~約1個のヒドロキシ基を含有する。式中の矢印は、半極性結合の従来の表現である。
5.以下の一般式に対応する長鎖三級ホスフィンオキシド。
R11R12R13P->O
式中、R11は、鎖長が8~18個の炭素原子の範囲のアルキル、アルケニル、又はモノヒドロキシアルキルラジカル、0~約10個のエチレンオキシド部分、及び0~約1個のグリセリル部分を含有し、R12及びR13は、それぞれ、1~3個の炭素原子を含有するアルキル又はモノヒドロキシアルキル基である。
6.1~3個の炭素原子の1つの短鎖アルキル又はヒドロキシアルキルラジカル(通常メチル)と、8~20個の炭素原子を含有するアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、又はケトアルキルラジカル、0~約10個のエチレンオキシド部分、及び0~約1個のグリセリル部分を含む1本の疎水性長鎖と、を含有する、長鎖ジアルキルスルホキシド。
7.アルキルポリグリコシドなどのアルキル多糖(「APS」)界面活性剤。こうした界面活性剤は、米国特許第4,565,647号に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。APS界面活性剤は、6~30個の炭素原子を有する疎水性基を含み得、親水性基として多糖(例えば、ポリグリコシド)を含み得る。所望により、疎水性部分及び親水性部分に結合しているポリアルキレンオキシド基が存在し得る。アルキル基(すなわち、疎水性部分)は、飽和であっても不飽和であってもよく、分枝鎖であっても非分枝鎖であってもよく、置換されていなくてもよく(例えば、ヒドロキシ又は環状環で)置換されていてもよい。
8.式、R(O)OCH2CH(OH)CH2(OCH2CH2)nOH(式中、nは5~200又は20~100であり、Rは、8~20個の炭素原子を有する脂肪族ヒドロカルビルである)のものなどのポリエチレングリコール(PEG)グリセリル脂肪族エステル。
9.例えば、ラウリルグルコシド、ココグルコシド、及びデシルグルコシドを含むグルコシド界面活性剤。
10.ラウレス-4などの特定の界面活性剤乳化化合物。
【0039】
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物に含めるのに好適な非イオン性洗浄性界面活性剤の具体例としては、コカミド、コカミドメチルMEA、コカミドDEA、コカミドMEA、コカミドMIPA、ラウラミドDEA、ラウラミドMEA、ラウラミドMIPA、ミリスタミドDEA、ミリスタミドMEA、PEG-20コカミドMEA、PEG-2コカミド、PEG-3コカミド、PEG-4コカミド、PEG-5コカミド、PEG-6コカミド、PEG-7コカミド、PEG-3ラウラミド、PEG-5ラウラミド、PEG-3オレアミド、PPG-2コカミド、PPG-2ヒドロキシエチルコカミド、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0040】
好適な洗浄性界面活性剤の追加の例は、「McCutcheon’s,Emulsifiers and Detergents」1989年Annual(M.C.Publishing Co.,出版)、米国特許第2,438,091号、同第2,528,378号、同第2,658,072号、同第3,929,678号、同第5,104,646号、及び同第5,106,609号、同第6,649,155号、米国特許出願公開第2008/0317698号及び同第2008/0206355号に記載されており、その各々が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
パーソナルケア組成物中の洗浄性界面活性剤の濃度は、一般に、分散ゲルネットワーク相と組み合わせて組成物に所望のクレンジング及び泡性能を提供するように選択することができる。特定の実施形態では、パーソナルケア組成物は、約5重量%~約50重量%の洗浄性界面活性剤、特定の実施形態では、約8重量%~約30重量%の洗浄性界面活性剤、特定の実施形態では、約9重量%~約25重量%の洗浄性界面活性剤、特定の実施形態では、約10重量%~約17重量%の洗浄性界面活性剤を含み得る。
【0042】
パーソナルケア組成物のための液体担体
また、パーソナルケア組成物は、分散ゲルネットワーク相の液体担体とは別の液体担体も含む。適切な量の液体担体を含めることにより、適度な粘度及びレオロジーを有するパーソナルケア組成物の形成を促進することができる。パーソナルケア組成物は、特定の実施形態では、組成物の約20重量%~約95重量%の液体担体、特定の実施形態では、約60重量%~約85重量%の液体担体を含み得る。
【0043】
液体担体は、水であってもよく、又は水と有機溶媒との混和性混合物であってもよい。しかし、特定の実施形態では、液体担体は、他の必須又は任意の成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれたときを除いて、最小限の又はわずかな濃度の有機溶媒しか含まない水であってもよい。好適な有機溶媒としては、低級アルキルアルコール及び多価アルコールの水溶液を挙げることができる。有用な低級アルキルアルコールとしては、エタノール及びイソプロパノールなどの1~6個の炭素を有する一価アルコールが挙げられる。例示的な多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
【0044】
カチオン性セルロースポリマー
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物は、カチオン性セルロースポリマーを含み得る。カチオン性ポリマーを使用して、付着を増加させたり、コアセルベートの形成を支援したりすることができる。カチオン性ポリマーを含む実施形態では、ポリマーは、パーソナルケア組成物の約0.05重量%~約3重量%、約0.075重量%~約2.0重量%、又は約0.1重量%~約1.0重量%で含まれ得る。特定の実施形態では、カチオン性ポリマーは、約0.9meq/gm以上、約1.2meq/gm以上、及び約1.5meq/gm以上のカチオン電荷密度を有し得る。しかし、カチオン電荷密度は、特定の実施形態では、約7meq/gm以下、特定の実施形態では、約5meq/gm以下であってもよい。電荷密度は、パーソナルケア組成物の意図する用途のpHで測定することができる。(例えば、pH約3~pH約9、又はpH約4~pH約8)。特定の実施形態では、カチオン性ポリマーの平均分子量は、一般に、約10,000~10,000,000、約50,000~約5,000,000、及び約100,000~約3,000,000であり得る。
【0045】
特定の実施形態では、好適なカチオン性ポリマーは、四級アンモニウムなどのカチオン性窒素含有部分、又はカチオン性プロトン化アミノ部分を含有し得る。カチオン性プロトン化アミンは、具体的な化学種及び組成物の選択されたpHに依存して、一級、二級、又は三級アミン(好ましくは二級又は三級)であってよい。カチオン性ポリマーが水、組成物、及び組成物のコアソルベート相に可溶のままである限り、アニオン性対イオンをカチオン性ポリマーと併用してよい。好適な対イオンの例としては、ハロゲン化物対イオン(例えば、塩化物、フッ化物、臭化物、ヨウ化物)が挙げられる。
【0046】
カチオン性セルロース誘導体及びカチオン性デンプン誘導体などの多糖ポリマーを含む他のカチオン性ポリマーも好適である。好適なカチオン性多糖ポリマーとしては、式IVに一致するものが挙げられる:
【0047】
【化3】
(式中、Aは、デンプン又は無水セルロース残基などの無水残基であり、R
18は、アルキレンオキシアルキレン、ポリオキシアルキレン、若しくはヒドロキシアルキレン基、又はこれらの組み合わせであり、R
19、R
20、及びR
21は、独立して、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキル、又はアルコキシアリール基であり、各基は、18個以下の炭素原子を含有し、各カチオン性部分についての炭素原子の総数(すなわち、R
19、R
20、及びR
21における炭素原子の合計)は20個以下であり、Xはアニオン性対イオンである)。
【0048】
特定の実施形態では、カチオン性セルロースポリマーは、業界(CTFA)ではポリクオタニウム10と呼ばれ、これらのポリマーLR、JR、及びKGシリーズのポリマーでAmerchol Corp.(Edison,N.J.,USA)から入手可能である、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの塩から選択され得る。他の好適なカチオン性セルロースポリマーとしては、業界(CTFA)ではポリクオタニウム24と呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマー四級アンモニウム塩を挙げることができる。これら物質は、Amerchol Corp.から商標名Polymer LM-200として入手可能である。
【0049】
他の好適なカチオン性ポリマーとしては、エーテル化セルロースのコポリマーが挙げられ、そのいくつかの例が、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,958,581号に記載されている。更なるカチオン性ポリマーは、参照により本明細書に組み込まれるCTFA Cosmetic Ingredient Dictionary、第3版、Estrin、Crosley及びHaynes編(The Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.(Washington,D.C.)(1982年))にも記載されている。
【0050】
カチオン性ポリマーを含む実施形態では、カチオン性ポリマーは、組成物に可溶であってもよく、カチオン性ポリマーとサルフェートを含まないアニオン性、両性、又は双極性イオンの洗浄性界面活性剤との相互作用によって形成される組成物中の複合コアセルベート相に可溶であってもよい。カチオン性ポリマーの複合コアセルベートは、パーソナルケア組成物中の他のアニオン性の帯電された物質と形成することもできる。
【0051】
複合コアセルベートの形成について分析するための技術は、当該技術分野において既知である。例えば、任意の選択された希釈段階における組成物の顕微鏡分析を利用して、コアセルベート相が形成されたかどうかを確認することができる。このようなコアセルベート相は、組成物における更なる乳化相として同定可能である。染料を使用すると、コアセルベート相を組成物中に分散している他の不溶性相と区別するのを補助することができる。カチオン性ポリマー及びコアセルベートの使用についての更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,272,164号に開示されている。
【0052】
任意成分
理解できるように、本明細書に記載されるパーソナルケア組成物は、組成物の特性及び特徴を目的に合わせて調整するために種々の任意成分を含み得る。理解できるように、好適な任意成分は周知であり、一般に、本明細書に記載されるパーソナルケア組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合する任意の成分を含み得る。任意成分は、その他の点では、製品安定性、審美性、又は性能を過度に損なってはならない。任意成分の個々の濃度は、一般に、パーソナルケア組成物の約0.001重量%~約10重量%の範囲であってよい。
【0053】
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物に含まれ得る任意成分の例としては、共界面活性剤、付着助剤、カチオン性ポリマー、コンディショニング剤(炭化水素油、脂肪族エステル、シリコーンを含む)、ふけ防止剤、懸濁化剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び水不溶性)、真珠光沢助剤、起泡増進剤、殺シラミ剤、pH調整剤、香料、防腐剤、キレート剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け止め剤、UV吸収剤、及びビタミンを挙げることができる。
【0054】
共界面活性剤
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物の様々な特性を向上させるために、1つ以上の共界面活性剤がパーソナルケア組成物に含まれ得る。例えば、共界面活性剤は、泡の生成を改善すること、より容易なすすぎを促進すること、又はケラチン性組織に対する洗浄性界面活性剤の刺激の強さを更に緩和することができる。特定の実施形態では、共界面活性剤は、更に、より望ましい質感及び体積を有する泡の生成を支援することもできる。共界面活性剤を含む実施形態では、好適な共界面活性剤は、好適な洗浄性界面活性剤として既に開示されたサルフェートを含まない両性、双極性イオン、カチオン性、及び非イオン性の界面活性剤のいずれかから選択してよい。含まれる場合、共界面活性剤は、洗浄性界面活性剤に対する比で含まれてよい。例えば、洗浄性界面活性剤の共界面活性剤に対する比は、特定の実施形態では、約1:20~約1:4、特定の実施形態では、約1:12~約1:7であり得る。
【0055】
あるいは、共界面活性剤は、パーソナルケア組成物の重量パーセントによって含まれてもよい。例えば、パーソナルケア組成物は、約0.5重量%~約10重量%、約0.5重量%~約5重量%、約0.5重量%~約3重量%、約0.5重量%~約2重量%、及び約0.5重量%~約1.75重量%の共界面活性剤を含み得る。
【0056】
沈着助剤
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物は、分散ゲルネットワーク相の付着を強化するために付着助剤を含み得る。含まれるとき、付着助剤は、一般に、毛髪及び/又は頭皮へのゲルネットワークの付着を強化する任意の材料から選択され得る。付着助剤は、ゲルネットワーク相の付着を有効に強化するのに十分な濃度で含まれ得る。特定の実施形態では、付着助剤は、パーソナルケア組成物の約0.05重量%~約5重量%、特定の実施形態では、約0.075重量%~約2.5重量%、特定の実施形態では、0.1重量%~約1.0重量%含まれ得る。特定の実施形態では、付着助剤は、カチオン性ポリマーであってよい。
【0057】
非イオン性ポリマー
また、パーソナルケア組成物は、所望により、非イオン性ポリマーを含んでいてもよい。例えば、パーソナルケア組成物中に含めるには、約1000を超える分子量を有するポリアルキレングリコールが有用であり得る。ポリアルキレングリコールは、一般式Vを有し得る。
【0058】
【化4】
式中、R
21は、H、メチル、及びこれらの混合物からなる群から選択される。好適である具体的なポリエチレングリコールポリマーとしては、以下が挙げられる。PEG-2M(Polyox WSR(登録商標)N-10としても既知であり、Union CarbideからPEG-2,000として入手可能である)、PEG-5M(Polyox WSR(登録商標)N-35及びPolyox WSR(登録商標)N-80としても既知であり、Union CarbideからPEG-5,000及びPolyethylene Glycol300,000として入手可能である)、PEG-7M(Polyox WSR(登録商標)N-750としても既知であり、Union Carbideから入手可能である)、PEG-9M(Polyox WSR(登録商標)N-3333としても既知であり、Union Carbideから入手可能である)、及びPEG-14M(Polyox WSR(登録商標)N-3000としても既知であり、Union Carbideから入手可能である)である。
【0059】
コンディショニング剤
消費者は、時に、クレンジング効果及びコンディショニング効果の両方を提供するパーソナルケア組成物を購入することを好む。コンディショニング剤を含めることによって、パーソナルケア組成物を、毛髪をクレンジング及びコンディショニングする「ツーインワン」コンディショニングシャンプー組成物にすることができる。一般に、コンディショニング剤は、毛髪及び/又は皮膚に対して特定のコンディショニング効果を提供する任意の材料を含むことができる。例えば、ヘアトリートメント組成物では、好適なコンディショニング剤は、輝き、柔軟性、適合性、静電気防止特性、濡れたときの取扱性、ダメージ、扱い易さ、ボリューム、及び脂っぽさに関連する1つ以上の効果をもたらすものである。特定の実施形態では、好適なコンディショニング剤としては、液体粒子に乳化されるか又はサルフェートを含まない洗浄性界面活性剤によって可溶化される水不溶性、水分散性、不揮発性の液体を挙げることができる。例えば、特定の実施形態ではジメチコン又はジメチコノールシリコーン剤が含まれ得る。
【0060】
特定の実施形態では、好適なコンディショニング剤としては、一般に、シリコーン又はシリコーン誘導体(例えば、シリコーン油、カチオン性シリコーン、シリコーンゴム、高屈折率シリコーン、及びシリコーン樹脂)として分類される化合物、有機コンディショニング油(例えば、炭化水素油、ポリオレフィン、及び脂肪族エステル)、若しくはこれらの組み合わせ、又は別の方法でサルフェートを含まない洗浄性界面活性剤中の液体分散粒子を形成するコンディショニング剤を挙げることができる。一般に、任意のこのようなコンディショニング剤は、パーソナルケア組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合し、そうでなければ製品の安定性、審美性又は性能を過度に損なわない場合、好適であり得る。
【0061】
パーソナルケア組成物中のコンディショニング剤の濃度は、所望のコンディショニング効果をもたらすのに十分であり得る。このような濃度は、コンディショニング剤、所望のコンディショニング性能、コンディショニング剤粒子の平均サイズ、他の成分の種類及び濃度、並びに他の同様の要因によって変動し得る。例えば、コアセルベートを形成するためにカチオン性ポリマーを含めると、コンディショニング剤の付着を改善することができる。コンディショニング剤の濃度の最適化は、一般に、当該技術分野において既知である。
【0062】
1.シリコーン
コンディショニング剤がシリコーン又はシリコーン誘導体である実施形態では、好適なシリコーン剤としては、揮発性シリコーン剤、不揮発性シリコーン剤、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。揮発性シリコーンが存在する場合、揮発性剤は、典型的には、シリコーンゴム及び樹脂などの不揮発性シリコーン材料成分用の溶媒又は担体としての使用に付随する。特定の実施形態では、シリコーンコンディショニング剤粒子は、シリコーン流体の付着効率を改善するか又は毛髪の光沢を強化するために、シリコーン流体コンディショニング剤、及びシリコーン樹脂等の他の成分を含んでいてよい。
【0063】
シリコーンコンディショニング剤の濃度は、組成物の約0.01重量%~約10重量%、約0.1重量%~約8重量%、約0.1重量%~約5重量%、及び約0.2重量%~約3重量%の範囲であり得る。好適なシリコーンコンディショニング剤、及びシリコーンのための任意懸濁化剤の非限定例は、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号、及び同第5,106,609号に記載されている。好適なシリコーンコンディショニング剤は、約25℃で測定したときに、約20~約2,000,000センチストーク(「csk」)、約1,000~約1,800,000csk、約50,000~約1,500,000csk、及び約100,000~約1,500,000cskの粘度を有し得る。分散シリコーンコンディショニング剤粒子は、約0.01μm~約50μmの範囲の体積平均粒径を有し得る。毛髪に小粒子を塗布する場合、体積平均粒径は、約0.01μm~約4μm、約0.01μm~約2μm、及び約0.01μm~約0.5μmの範囲であり得る。毛髪により大きな粒子を塗布する場合、体積平均粒径は、約5μm~約125μm、約10μm~約90μm、約15μm~約70μm、及び約20μm~約50μmの範囲であり得る。
【0064】
シリコーン流体、ゴム、及び樹脂を含む好適なシリコーン材料並びにシリコーンの製造についての更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれるEncyclopedia of Polymer Science and Engineering、第15巻、第2版、204-308頁、John Wiley & Sons,Inc.(1989年)に開示されている。
【0065】
a.シリコーン油
好適なシリコーン流体は、25℃で測定した粘度が、1,000,000csk以下、約5csk~約1,000,000csk、及び約100csk~約600,000cskである流動性シリコーン材料であるシリコーン油を含み得る。好適なシリコーン油としては、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、及びこれらの混合物を挙げることができる。毛髪コンディショニング特性を有する他の不溶性不揮発性シリコーン流体を使用してもよい。
【0066】
例えば、好適なシリコーン油としては、式VIに一致するポリアルキル又はポリアリールシロキサンを挙げることができる:
【0067】
【化5】
式中、各Rは、脂肪族、好ましくはアルキル若しくはアルケニル、又はアリールであり、Rは、置換であっても非置換であってもよく、xは1~約8,000の整数である。好適なR基としては、アルコキシ、アリールオキシ、アルカリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アルカミノ、並びにエーテル置換、ヒドロキシ置換、及びハロゲン置換された脂肪族及びアリール基を挙げることができる。また、好適なR基としては、カチオン性アミン及び四級アンモニウム基が挙げられる。
【0068】
好適なアルキル及びアルケニル置換基は、C1~C5アルキル及びアルケニル、C1~C4アルキル及びアルケニル、並びにC1~C2アルキル及びアルケニルである。他のアルキル、アルケニル、又はアルキニル含有基(例えば、アルコキシ、アルカリール、及びアルカミノ)の脂肪族部分は、直鎖であっても分枝鎖であってもよく、C1~C5、C1~C4、C1~C3、又はC1~C2であってよい。上論のとおり、R置換基は、一級、二級、又は三級アミン、又は四級アンモニウムであってよい、アミノ官能基(例えば、アルカミノ基)を含有していてもよい。これらとしては、モノ、ジ、及びトリアルキルアミノ並びにアルコキシアミノ基が挙げられ、脂肪族部分の鎖長は、好ましくは本明細書に記載されている。
【0069】
b.アミノ及びカチオン性シリコーン
本明細書に記載されるパーソナルケア組成物において使用するのに好適なカチオン性シリコーン流体としては、一般式VIIによって記載されるシリコーン流体を挙げることができる:
【0070】
【化6】
式中、Gは、水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC
1~C
8アルキル、好ましくはメチルであり、aは、0、又1~3の値を有する整数若しくは0であり、bは、0又は1であり、nは、0~1,999又は49~499の数であり、mは、1~2,000又は1~10の整数であり、n及びmの合計は、1~2,000又は50~500の数であり、R
22は、一般式CqH
2qL(式中、qは、2~8の値を有する整数であり、Lは、以下の基、
-N(R
23)CH
2-CH
2-N(R
23)
2
-N(R
23)
2
-N(R
23)
3A
-
-N(R
23)CH
2-CH
2-NR
23H
2A
-
(式中、R
23は、水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカル、好ましくは、約C
1~約C
20のアルキルラジカルであり、A
-は、ハロゲン化物イオンである)
から選択される)
に一致する一価ラジカルである。
【0071】
特定の実施形態では、アミノシリコーンは、以下の式VIIIに示される「トリメチル-シリルアミノジメチコン」として知られているカチオン性シリコーンであってよい。
【0072】
【0073】
含めることができる他のシリコーンカチオン性ポリマーとしては、式IXによって記載されるものが挙げられる。
【0074】
【化8】
式中、R
24は、C
1~C
18の一価炭化水素ラジカル、例えば、アルキル又はアルケニルラジカル、例えばメチルであり、R
25は、炭化水素ラジカル、例えば、C
1~C
18アルキレンラジカル、又はC
10~C
18アルキレンオキシラジカル、又はC
1~C
8アルキレンオキシラジカルであり、Q
-は、ハロゲン化物イオン、例えば、塩化物であり、rは、2~20又は2~8の平均統計値であり、sは、20~200又は20~50の平均統計値である。式IXの好適なシリコーンカチオン性ポリマーの例は、Union Carbideから入手可能なUCARE SILICONE ALE56(商標)である。
【0075】
c.シリコーンゴム
パーソナルケア組成物で用いるのに好適な他のシリコーン流体としては、不溶性シリコーンゴムが挙げられる。これらのゴムは、25℃で測定したときに1,000,000csk以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン材料である。シリコーンゴムは、米国特許第4,152,416号;Noll and Walter,Chemistry and Technology of Silicones,New York:Academic Press(1968);並びにGeneral Electric Silicone Rubber Product Data Sheets SE30、SE33、SE54、及びSE76に記載されており、これらはそれぞれ参照として本明細書に組み込まれる。好適なシリコーンゴムの具体例としては、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0076】
d.高屈折率シリコーン
パーソナルケア組成物において使用するのに好適な他の不揮発性不溶性シリコーン流体コンディショニング剤としては、約1.46以上、約1.48以上、約1.52以上、及び約1.55以上の屈折率を有する「高屈折率シリコーン」が挙げられる。また、ポリシロキサン流体の屈折率は、一般に、約1.70未満又は約1.60未満であってもよい。この状況では、ポリシロキサン「流体」は、油状物及びゴム状物を含む。
【0077】
高屈折率ポリシロキサン流体としては、上記の一般式VIによって表されるもの、並びに以下の式Xによって表されるものなどの環状ポリシロキサンが挙げられる。
【0078】
【化9】
式中、R
26は、脂肪族、好ましくはアルキル若しくはアルケニル、又はアリールであり、R
26は、置換されていても置換されていなくてもよく、nは、約3~約7又は約3~約5の数である。
【0079】
高屈折率ポリシロキサン流体は、所望のレベルまで屈折率を増大させるのに十分な量のアリール含有R26置換基を含有し得る。特定の実施形態では、R26及びnは、物質が不揮発性になるように選択してよい。好適なアリール含有置換基としては、脂環式及び複素環式の5員及び6員アリール環を含有するもの、並びに5員又は6員縮合環を含有するものを挙げることができる。アリール環自体は、置換されていてもよく、又は置換されていなくてもよい。
【0080】
一般的に、高屈折率ポリシロキサン流体は、約15%以上、約20%以上、約25%以上、約35%以上、又は約50%以上のアリール-含有置換基度を有し得る。典型的には、アリール置換度は、約90%以下及び約85%以下であってよい。特定の実施形態では、アリール含有置換基度は、約55%~約80%で変動し得る。
【0081】
特定の実施形態では、高屈折率ポリシロキサン流体は、フェニル又はフェニル誘導体置換基(より好ましくはフェニル)と、アルキル置換基、好ましくはC1~C4アルキル(より好ましくはメチル)、ヒドロキシ、又はC1~C4アルキルアミノ(特に、-R27NHR28NH2(式中、各R27及びR28は、独立して、C1~C3アルキル、アルケニル、及び/又はアルコキシである))との組み合わせを有し得る。
【0082】
高屈折率シリコーンがパーソナルケア組成物に含まれる場合、シリコーンは、典型的には、表面張力を低減するために、展着を増強し、それによって組成物で処理された毛髪の(乾燥後の)光沢を強化するのに十分な量で、シリコーン樹脂又は界面活性剤などの展着剤を含む溶液中で用いられる。
【0083】
また、好適なシリコーン流体は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第2,826,551号、同第3,964,500号、同第4,364,837号、英国特許第849,433号、及びSilicon Compound,Petrarch Systems、Inc.(1984)にも開示されている。
【0084】
e.シリコーン樹脂
特定の実施形態では、シリコーン樹脂が含まれていてよい。理解できるように、このような樹脂は、高架橋ポリマーシロキサン系である。架橋は、シリコーン樹脂の製造中に、三官能性及び四官能性シランを単官能性若しくは二官能性又はこれら両方のシランと共に組み込むことによって導入される。
【0085】
特に、シリコーン材料及びシリコーン樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に既知の省略命名法のシステムによって便宜的に同定することができる。このシステムでは、シリコーンは、シリコーンを構成する様々なシロキサンモノマー単位の存在に従って記載される。要約すると、記号Mは、単官能性単位(CH3)3SiO0.5を表し、Dは、二官能性単位(CH3)2SiOを表し、Tは、三官能性単位(CH3)SiO1.5を表し、Qは、クァドラ(quadra)又は四官能性単位SiO2を表す。ダッシュ記号の付いた単位記号(例えば、M’、D’、T’、及びQ’)は、メチル以外の置換基を表しており、出現の度に具体的に規定される。
【0086】
特定の実施形態では、好適なシリコーン樹脂としては、MQ、MT、MTQ、MDT、及びMDTQ樹脂を挙げることができる。メチルが、好ましいシリコーン置換基である。特に好ましいシリコーン樹脂は、M:Q比が約0.5:1.0~約1.5:1.0であり、シリコーン樹脂の平均分子量が約1,000~約10,000であるMQ樹脂である。
【0087】
使用するとき、屈折率が1.46未満の不揮発性シリコーン流体とシリコーン樹脂成分との重量比は、特に、シリコーン流体成分が本明細書で記載するようなポリジメチルシロキサン流体又はポリジメチルシロキサン流体とポリジメチルシロキサンゴムとの混合物である場合には、約4:1~約400:1、約9:1~約200:1、約19:1~約100:1である。シリコーン樹脂が、本発明の組成物中でシリコーン流体、即ち、コンディショニング活性物質と同じ相の一部を形成する限り、組成物中のシリコーンコンディショニング剤のレベルを決定する際には、流体及び樹脂の合計が含まれなければならない。
【0088】
2.有機コンディショニング油
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物のコンディショニング成分は、組成物の約0.05重量%~約3重量%、約0.08重量%~約1.5重量%、又は0.1重量%~約1重量%の少なくとも1つの有機コンディショニング油を更に含み得る。有機コンディショニング油は、単独で又はシリコーンなどの他のコンディショニング剤と組み合わせて使用することができる。
【0089】
a.炭化水素油
好適な有機コンディショニング油としては、少なくとも約10個の炭素原子を有する炭化水素油、例えば、環式炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)、及び分枝鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)(これらのポリマー及び混合物を含む)を挙げることができる。直鎖炭化水素油は、特定の実施形態では、約C12~約C19の長さであってよい。炭化水素ポリマーを含む分枝鎖炭化水素油は、19個超の炭素原子を含有し得る。
【0090】
好適な炭化水素油の具体例としては、パラフィン油、鉱油、飽和及び不飽和ドデカン、飽和及び不飽和トリデカン、飽和及び不飽和テトラデカン、飽和及び不飽和ペンタデカン、飽和及び不飽和ヘキサデカン、ポリブテン、ポリデセン、並びにこれらの混合物を挙げることができる。これら化合物の分枝鎖異性体並びにより長鎖の炭化水素を使用してもよく、その例としては、ペルメチル置換異性体などの高度に分岐している飽和又は不飽和のアルカン、例えば、2,2,4,4,6,6,8,8-ジメチル-10-メチルウンデカン及び2,2,4,4,6,6-ジメチル-8-メチルノナン(Permethyl Corporationから入手可能)などのヘキサデカン及びエイコサンのペルメチル置換異性体を挙げることができる。炭化水素ポリマーとしては、ポリブテン及びポリデセンを挙げることができる。炭化水素ポリマーは、イソブチレン及びブテンのコポリマーなどのポリブテンであってよい。この種の市販されている材料は、Amoco Chemical Corporation製のL-14ポリブテンである。組成物中のこのような炭化水素油の濃度は、組成物の約0.05重量%~約20重量%、約0.08重量%~約1.5重量%、約0.1重量%~約1重量%の範囲である。
【0091】
b.ポリオレフィン
有機コンディショニング油は、液体ポリ-α-オレフィンなどの液体ポリオレフィンを含んでいてもよい。特定の実施形態では、液体ポリオレフィンは、水素添加液体ポリ-α-オレフィンであってよい。本明細書で用いるためのポリオレフィンは、C4~約C14、又はC6~約C12のオレフィンモノマーの重合によって調製される。
【0092】
好適なオレフィンモノマーの例としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、4-メチル-1-ペンテンなどの分枝鎖異性体、及びこれらの混合物を挙げることができる。オレフィン含有精製原料又は溶出液もポリオレフィン液を調製するのに好適である。特定の実施形態では、水素添加α-オレフィンモノマーが、1-ヘキセン~1-ヘキサデセン、1-オクテン~1-テトラデセン、及びこれらの混合物であることが有利であり得る。
【0093】
c.脂肪酸エステル
他の好適な有機コンディショニング油としては、少なくとも10個の炭素原子を有する脂肪族エステルを挙げることができる。このような脂肪族エステルとしては、脂肪酸又はアルコールに由来するヒドロカルビル鎖とのエステル(例えば、モノエステル、多価アルコールエステル、並びにジ-及びトリ-カルボン酸エステル)が挙げられる。本明細書における脂肪族エステルのヒドロカルビルラジカルは、アミド及びアルコキシ部分(例えば、エトキシ又はエーテル結合等)などの他の適合性官能基を含んでいてもよく、又はそれに共有結合していてもよい。
【0094】
好適な脂肪族エステルの具体例としては、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジヘキシルデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オレイル、酢酸ラウリル、プロピオン酸セチル、及びアジピン酸オレイルを挙げることができる。
【0095】
パーソナルケア組成物において使用するのに好適な他の脂肪族エステルとしては、一般式R’COOR(式中、R’及びRは、アルキル又はアルケニルラジカルであり、R’及びRにおける炭素原子の合計は、少なくとも10個、好ましくは少なくとも22個である)のモノカルボン酸エステルを挙げることができる。
【0096】
含めるのに好適な更に他の脂肪族エステルは、C4~C8ジカルボン酸のエステル(例えば、コハク酸、グルタル酸、及びアジピン酸のC1~C22、好ましくはC1~C6エステル)などのカルボン酸のジ-及びトリ-アルキル並びにアルケニルエステルである。好適なカルボン酸のジ-及びトリ-アルキル並びにアルケニルエステルの具体例としては、イソセチルステアロイルステアレート、ジイソプロピルアジペート、及びトリステアリルシトレートを挙げることができる。
【0097】
好適な他の脂肪族エステルは、多価アルコールエステルとして知られているものである。このような多価アルコールエステルとしては、エチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールモノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化グリセリルモノステアレート、1,3-ブチレングリコールモノステアレート、1,3-ブチレングリコールジステアレート、エチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、並びにポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのアルキレングリコールエステルを挙げることができる。
【0098】
パーソナルケア組成物に好適な更に他の脂肪族エステルは、グリセリドを含む。例えば、モノ-、ジ-、及びトリグリセリド、好ましくはジ-及びトリグリセリドが好適である。特定の実施形態では、グリセリドは、グリセロールとC10~C22カルボン酸などの長鎖カルボン酸とのモノ-、ジ-及びトリ-エステルであり得る。様々なこれらの種類の材料は、ヒマシ油、ベニバナ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、ゴマ油、ラノリン、及びダイズ油などの植物及び動物の油脂から得ることができる。また、トリオレイン及びトリステアリングリセリルジラウレートを含む合成油を使用してもよい。
【0099】
本発明の組成物に用いるのに好適な他の脂肪族エステルは、式XIによって記載される水不溶性合成脂肪族エステルである。
【0100】
【化10】
式中、R
29は、C
7~C
9アルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、又はヒドロキシアルケニル基であり、好ましくは飽和アルキル基、より好ましくは飽和直鎖アルキル基であり、nは2~4、好ましくは3の値を有する正の整数であり、Yは約2~約20個の炭素原子、好ましくは約3~約14個の炭素原子を有する、アルキル、アルケニル、ヒドロキシ又はカルボキシ置換アルキル又はアルケニルである。他の好ましい合成エステルは、一般式XIIに一致する。
【0101】
【化11】
式中、R
30は、C
8~C
10アルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、又はヒドロキシアルケニル基であり、好ましくは飽和アルキル基、より好ましくは飽和直鎖アルキル基であり、n及びYは、式(XI)において上に定義したとおりである。
【0102】
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物に好適な合成脂肪族エステルとしては、P-43(トリメチルプロパンのC8~C10トリエステル)、MCP-684(3,3ジエタノール-1,5ペンタンジオールのテトラエステル)、MCP121(アジピン酸のC8~C10ジエステル)を挙げることができ、これらは全てMobil Chemical Companyから入手可能である。
【0103】
3.他のコンディショニング剤
理解できるように、当該技術分野において既知であるとおり、様々な更なるコンディショニング剤が好適である。例えば、米国特許第5,674,478号及び同第5,750,122号においてProcter & Gamble Companyによって記載されているコンディショニング剤が好適であり、両特許は参照により本明細書に組み込まれる。また、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,529,586号、同第4,507,280号、同第4,663,158号、同第4,197,865号、同第4,217,914号、同第4,381,919号、及び同第4,422,853号に記載されているコンディショニング剤も好適である。
【0104】
抗ふけ活性物質
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物は、抗ふけ剤を含有していてもよい。好適な抗ふけ剤としては、ピリジンチオン塩、アゾール、硫化セレン、粒子状硫黄、及びこれらの混合物を挙げることができる。特定の実施形態では、ピリジンチオン塩が好ましい場合がある。かかる抗ふけ粒子は、組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合する必要があり、製品の安定性、審美性又は性能を過度に損なってはならない。特定の実施形態では、パーソナルケア組成物は、抗ふけ活性物質の付着を強化するためにカチオン性ポリマーを含んでいてもよい。
【0105】
a.ピリジンチオン塩
特定の実施形態では、抗ふけ剤は、1-ヒドロキシ-2-ピリジンチオン塩などのピリジンチオン粒子であってよい。ピリジンチオン抗ふけ粒子の濃度は、組成物の約0.1重量%~約4重量%、約0.1重量%~約3重量%、及び約0.3重量%~約2重量%の範囲であってよい。好適なピリジンチオン塩としては、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム、及びジルコニウムなどの重金属、好ましくは亜鉛から形成されるものが挙げられ、より好ましくは1-ヒドロキシ-2-ピリジンチオンの亜鉛塩(「ジンクピリジンチオン」又は「ZPT」として知られている)であり、より好ましくは、粒子が約20μ以下、約5μ以下、約2.5μ以下の平均サイズを有する平板状粒子の形態の1-ヒドロキシ-2-ピリジンチオン塩である。ナトリウムなどの他のカチオンから形成される塩も好適であり得る。ピリジンチオン抗ふけ剤は、米国特許第2,809,971号、同第3,236,733号、同第3,753,196号、同第3,761,418号、同第4,345,080号、同第4,323,683号、同第4,379,753号、及び同第4,470,982号に開示されており、これらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。ZPTを抗ふけ粒子として使用したとき、毛髪の成長又は再生が刺激若しくは調節され得るか又はその両方であるか、あるいは脱毛が低減又は阻害され得るか、あるいは毛髪がより濃く又はより豊かに見え得ると想到される。
【0106】
b.他の抗菌活性物質
ピリチオンの多価金属塩から選択される抗ふけ活性物質に加えて、パーソナルケア組成物は、金属ピリチオン塩活性物質に加えて、1つ以上の抗真菌又は抗菌活性物質を更に含み得る。好適な抗菌活性物質としては、コールタール、硫黄、ウィットフィールド軟膏、カステラーニ塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジオイル、尿素調製物、グリセオフルビン、8-ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(例えば、テルビナフィン)、ティーツリー油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマローザ、ベルベリン、タイムレッド、桂皮油、桂皮アルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール(hinokitol)、イクチオールペール(ichthyol pale)、Sensiva SC-50、Elestab HP-100、アゼライン酸、リチカーゼ、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノンなどのイソチアザリノン及びアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態では、好ましい抗菌剤としては、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン、及びコールタールを挙げることができる。
【0107】
c.アゾール
特定の実施形態では、好適な抗菌剤はアゾールであり得る。アゾール抗菌剤の例としては、ベンズイミダゾールなどのイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブタコナゾール、クリムバゾール、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、並びにテルコナゾール及びイトラコナゾールなどのトリアゾール、並びにこれらの組み合わせを挙げることができる。パーソナルケア組成物中に存在するとき、アゾール抗菌活性物質は、組成物の約0.01重量%~約5重量%、約0.1重量%~約3重量%、更には約0.3重量%~約2重量%の量で含まれ得る。特定の実施形態では、ケトコナゾールアゾールが好ましい場合がある。
【0108】
d.硫化セレン
硫化セレンは、組成物の約0.1重量%~約4重量%、約0.3重量%~約2.5重量%、及び約0.5重量%~約1.5重量%の濃度で含まれるとき、抗菌組成物として使用するのに好適な粒子状抗ふけ剤である。硫化セレンは、一般に、セレン1モル及び硫黄2モルを有する化合物と考えられるが、一般式SexSy(式中、x+y=8)に一致する環状構造であってもよい。硫化セレンの平均粒径は、典型的には、前方レーザー光散乱装置(例えば、Malvern3600装置)によって測定したとき、15μm未満、好ましくは、10μm未満である。硫化セレン化合物は、例えば、米国特許第2,694,668号、同第3,152,046号、同第4,089,945号、及び同第4,885,107号に開示されており、これらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。
【0109】
e.硫黄
特定の実施形態では、硫黄を粒子状抗菌剤/抗ふけ剤として使用してもよい。粒子状硫黄の有効濃度は、典型的には、組成物の約1重量%~約4重量%、約2重量%~約4重量%である。
【0110】
f.角質溶解剤
サリチル酸などの角質溶解剤をまた本明細書に記載されるパーソナルケア組成物に含めてもよい。
【0111】
g.その他
更なる抗菌活性物質は、コバノブラッシノキ属(ティー・ツリー)及び炭の抽出物を含んでいてもよい。理解できるように、パーソナルケア組成物はまた、抗菌活性物質の組み合わせを含んでいてもよい。好適な組み合わせとしては、オクトピロックスとジンクピリチオンとの組み合わせ、パインタールと硫黄との組み合わせ、サリチル酸とジンクピリチオンとの組み合わせ、オクトピロックスとクリムバゾールとの組み合わせ、及びサリチル酸とオクトピロックスとの組み合わせ、並びにこれらの混合物を挙げることができる。
【0112】
保湿剤
パーソナルケア組成物は、水分蒸発速度を低下させるために保湿剤を含んでいてもよい。好適な保湿剤としては、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー、及びこれらの混合物を挙げることができる。保湿剤は、含まれるとき、組成物の約0.1重量%~約20重量%及び約0.5重量%~約5重量%の濃度で使用することができる。
【0113】
好適な多価アルコールとしては、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、エトキシル化グルコース、1,2-ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ジプロピレングリコール、エリスリトール、トレハロース、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシンリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0114】
好適な水溶性アルコキシル化非イオンポリマーとしては、約1,000以下の分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、例えば、CTFA名PEG-200、PEG-400、PEG-600、PEG-1000を有するもの、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0115】
懸濁剤
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物は、組成物中に分散した形態で水不溶性物質を懸濁させるか又は組成物の粘度を調整するのに有効な濃度で、懸濁化剤を含んでいてもよい。このような濃度は、組成物の約0.1重量%~約10重量%及び約0.3重量%~約5.0重量%の範囲である。
【0116】
好適な懸濁剤としては、アニオン性ポリマー及び非イオン性ポリマーを挙げることができる。ビニルポリマー、例えば、CTFA名Carbomerを有する架橋アクリル酸ポリマー、セルロース誘導体及び変性セルロースポリマー、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ニトロセルロース、硫酸セルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶性セルロース、セルロース粉末、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、カロブゴム、グアーガム、カラヤゴム、カラギーナン(carragheenin)、ペクチン、寒天、マルメロ種子(シドニア・オブロンガ・ミル(Cydonia oblonga Mill))、デンプン(コメ、トウモロコシ、ジャガイモ、コムギ)、藻類コロイド(藻類抽出物)、微生物学的ポリマー、例えば、デキストラン、サクシノグルカン、プレラン(pulleran)、デンプン系ポリマー、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸系ポリマー、例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アクリレートポリマー、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、並びに無機水溶性物質、例えば、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ラポナイト、ヘクトナイト、及び無水ケイ酸が本明細書において有用である。
【0117】
他の好適な懸濁剤としては、アシル誘導体、長鎖アミンオキシド、及びこれらの混合物として分類できる結晶性懸濁剤を挙げることができる。このような懸濁剤の例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,741,855号に記載されている。好適な懸濁剤としては、16~22個の炭素原子を有する脂肪酸のエチレングリコールエステルが挙げられる。特定の実施形態では、懸濁化剤は、エチレングリコールステアレート(モノステアレート及びジステアレートの両方)であり得るが、特に、約7%未満のモノステアレートを含有するジステアレートであり得る。他の好適な懸濁化剤としては、好ましくは16~22個の炭素原子、より好ましくは16~18個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミドが挙げられ、その好ましい例としては、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸モノイソプロパノールアミド、及びステアリン酸モノエタノールアミドステアレートが挙げられる。他の長鎖アシル誘導体としては、長鎖脂肪酸の長鎖エステル(例えば、ステアリルステアレート、セチルパルミテートなど)、長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル(例えば、ステアラミドジエタノールアミドジステアレート、ステアラミドモノエタノールアミドステアレート)、及びグリセリルエステル(例えば、グリセリルジステアレート、トリヒドロキシステアリン、トリベヘニン)(その市販例はThixin Rであり、Rheox,Inc.から入手可能である)が挙げられる。上に列挙された好ましい材料に加えて、長鎖アシル誘導体、長鎖カルボン酸のエチレングリコールエステル、長鎖アミンオキシド、及び長鎖カルボン酸のアルカノールアミドを懸濁化剤として使用してもよい。
【0118】
懸濁剤として使用するのに好適な他の長鎖アシル誘導体としては、N,N-ジヒドロカルビルアミド安息香酸及びその可溶性塩(例えば、Na、K)、特に、この分類のN,N-ジ(水素添加)C16、C18及びタローアミド安息香酸種が挙げられ、これらはStepan Company(Northfield,Ill.,USA)から市販されている。
【0119】
懸濁剤として使用するのに好適な長鎖アミンオキシドの例としては、アルキルジメチルアミンオキシド、例えば、ステアリルジメチルアミンオキシドが挙げられる。
【0120】
他の好適な懸濁剤としては、少なくとも約16個の炭素原子を有する脂肪酸アルキル部分を有する一級アミン(その例としては、パルミタミン又はステアラミンが挙げられる)、及びそれぞれ少なくとも約12個の炭素原子を有する2つの脂肪酸アルキル部分を有する二級アミン(その例としては、ジパルミトイルアミン又はジ(水素添加タロー)アミンが挙げられる)が挙げられる。更に他の好適な懸濁剤としては、ジ(水素添加タロー)フタル酸アミド、及び架橋無水マレイン酸-メチルビニルエーテルコポリマーが挙げられる。
【0121】
粘度調整剤
パーソナルケア組成物のレオロジーを調整するために粘度調整剤を用いることができる。好適な粘度調整剤としては、全てB.F.Goodrich Companyから入手可能な、商標名Carbopol934、Carbopol940、Carbopol950、Carbopol980、及びCarbopol981を有するカルボマー、Rohm and Hassから入手可能な商標名ACRYSOL22を有するアクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー、Amercholから入手可能な商標名AMERCELL POLYMER HM-1500を有するノンオキシニルヒドロキシエチルセルロース、全てHerculesによって供給される商標名BENECELを有するメチルセルロース、商標名NATROSOLを有するヒドロキシエチルセルロース、商標名KLUCELを有するヒドロキシプロピルセルロース、商標名POLYSURF67を有するセチルヒドロキシエチルセルロース、全てAmercholによって供給される商標名CARBOWAX PEG、POLYOX WASR、及びUCON FLUIDSを有するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド系ポリマーが挙げられる。塩化ナトリウム及びキシレンスルホン酸ナトリウムを粘度調整剤として使用してもよい。他の好適なレオロジー調整剤としては、架橋アクリレート、架橋無水マレイン酸コメチルビニルエーテル、疎水変性会合性ポリマー、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0122】
他の任意構成成分
理解できるように、パーソナルケア組成物はなお更なる任意成分を含んでいてもよい。例えば、アミノ酸を含むことができる。好適なアミノ酸としては、例えば、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、パントテン酸、パントテニルエチルエーテル、パンテノール、ビオチン、及びこれらの誘導体などの水溶性ビタミン、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸及びこれらの塩などの水溶性アミノ酸、ビタミンA、D、E及びこれらの誘導体などの水不溶性ビタミン、チロシン、トリプタミン及びこれらの塩などの水不溶性アミノ酸を挙げることができる。
【0123】
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物は、所望により、C.I.名を有するものなどの水溶性成分を含む、無機、ニトロソ、モノアゾ、ジスアゾ、カロチノイド、トリフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、キノリン、オキサジン、アジン、アントラキノン、インジゴイド、チオンインジゴイド、キナクリドン、フタロシアニン(phthalocianine)、植物色素、天然色素などの顔料物質を含み得る。また、組成物は、ピロクトンオラミンなどの水溶性成分、3,4,4’-トリクロロカルバニリド(トリクロサン)などの水不溶性成分、トリクロカルバン、及びジンクピリチオンを含む、化粧品用の殺生物剤及び抗フケ剤として有用である抗菌剤を含んでいてもよい。
【0124】
特定の実施形態では、1つ以上の安定剤及び防腐剤を含んでいてよい。例えば、パーソナルケア組成物の寿命を改善するために、トリヒドロキシステアリン、エチレングリコールジステアレート、クエン酸、クエン酸ナトリウム二水和物、防腐剤、例えば、カトン、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、及びエチレンジアミン四酢酸(「EDTA」)のうちの1つ以上を含んでいてもよい。
【0125】
また、金属を捕捉し、紫外線に曝露することによって引き起こされる毛髪のダメージを低減するために、キレート剤が含まれていてもよい。好適なキレート剤の例としては、ヒスチジン及びN,N’エチレンジアミンニコハク酸(「EDDS」)を挙げることができる。
【0126】
多相組成物
特定の実施形態では、パーソナルケア組成物は、多相パーソナルケア組成物を作製するために2つ以上の相を含んでいてよい。このような実施形態では、1つの相は、構造化界面活性剤などの従来のパーソナルケア成分を含み得、多相パーソナルケア組成物の第2の相は、有益相を含み得る。多相パーソナルケア組成物の成分及び作製方法の詳細は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,653,014号に開示されている。
【0127】
パーソナルケア組成物の作製方法
本明細書に記載されるパーソナルケア組成物は、既知のパーソナルケア組成物と同様に形成することができる。例えば、パーソナルケア組成物を作製するプロセスは、(a)二次界面活性剤及び水を脂肪族アルコールに分配することができる十分な温度で、脂肪族アルコールとゲルネットワーク界面活性剤と水とを合わせてプレミックスを形成することと、(b)プレミックスを脂肪族アルコールの鎖溶解温度未満に冷却して、ゲル網状組織を形成することと、(c)ゲルネットワークを1つ以上の洗浄性界面活性剤及び液体担体に添加して、少なくとも約38℃の融解転移温度を有する分散ゲルネットワーク相を含むパーソナルケア組成物を形成することと、を含み得る。
【0128】
特定の実施形態では、分散ゲルネットワーク相を別個のプレミックスとして形成してもよく、これを、冷却した後、続いてパーソナルケア組成物の他の成分と配合してよい。より具体的には、ゲルネットワーク相は、脂肪族アルコール、ゲルネットワーク界面活性剤、及び水を約75℃~約90℃の範囲のレベルまで加熱し、混合することによって調製され得る。例えば、混合物を熱交換器に通すことにより、この混合物を約27℃~約35℃の範囲のレベルまで冷却してよい。この冷却工程の結果、脂肪族アルコール及びゲルネットワーク界面活性剤の混合物の少なくとも約50パーセントが結晶化して結晶質ゲルネットワークを形成する。
【0129】
ゲルネットワーク相を調製する別の方法は、脂肪族アルコール、ゲルネットワーク界面活性剤、及び水を加熱しながら、これら成分を超音波処理及び/又は粉砕して、分散ゲルネットワーク相の粒径を低減することを含む。これにより、ゲルネットワーク相の表面積が増大し、ゲルネットワーク界面活性剤及び水がゲルネットワーク相を膨潤させる。ゲルネットワークを調製する別の好適な変形例は、まず脂肪族アルコール及びゲルネットワーク界面活性剤を加熱及び混合し、次いで、この混合物を水に添加することを含む。
【0130】
使用方法
本明細書に記載されるパーソナルケア組成物は、毛髪又は皮膚をクレンジング及びコンディショニングするために従来の方法で使用することができる。一般に、毛髪又は皮膚の処理方法は、パーソナルケア組成物を毛髪又は皮膚に塗布することを含み得る。例えば、水で濡らした毛髪又は皮膚に有効量のパーソナルケア組成物を塗布してよく、次いで、組成物をすすぎ落としてよい。有効量は、一般に、特定の実施形態では約1g~約50g、及び特定の実施形態では約1g~約20gの範囲であり得る。毛髪への適用は、典型的には、ほとんど又は全ての毛髪が組成物と接触するように組成物を毛髪全体に行き渡らせることを含む。
【0131】
特定の実施形態では、毛髪又は皮膚を処理する方法は、(a)毛髪又は皮膚を水で濡らす工程と、(b)毛髪又は皮膚に有効量のパーソナルケア組成物を塗布する工程と、(c)皮膚又は毛髪の塗布された箇所を水ですすぐ工程と、を含み得る。所望の洗浄及びコンディショニング効果を達成するために、所望なだけ何回でもこれらの工程を繰り返すことができる。
【0132】
特定の実施形態では、ダメージを受けた毛髪を処理するために本明細書に記載されるパーソナルケア組成物を使用してよい。ダメージを受けた毛髪としては、パーマをかけた毛髪、酸化的に染色された毛髪、及び機械的に損傷した毛髪を挙げることができる。
【0133】
パーソナルケア組成物は、添加された噴射剤と共に加圧容器に入れられた液体、固体、半固体、フレーク、ジェルとして使用することができ、ポンプ式スプレーの形態で使用することもできる。製品の粘度は、望ましい形態に対応するように選択することができる。
【0134】
試験方法
シャンプーの使用による切れ毛低減
うねりやくせのある髪を4gの30.5cmの長さのポニーテールに収める。これを各処置群(n=4)に4房ずつ使用する。髪房の重量を、製品塗布前にCTCHルームで測定する。髪房を、サロンシンクで、フレキシブルなサロンシャワーヘッドを使用して、37~40℃、6ppmの水質、水硬度6.5~7.5gpgの条件にて洗う。切れ毛試験のサイクルは次のとおりである。髪を30秒濡らし、房の前部にジグザグパターンでバインディングの1cm下の房に0.1cc/gの髪を適用する。乳絞りするように手を動かして30秒ほど泡立て、親指を使って製品が房の繊維に入るようにマッサージする。房の後ろに手を添えて、水との相互作用を保つように30秒間すすぐ。人差し指と中指を房の上から下へすべらせ、余分な水分を取り除く。手ぐしで5回ほど粗く梳かす。髪房を、4本の目の細かい櫛(Cleopatra 400)からなるコーミングホイールに移し、13RPMの速度で梳かす。ホイールを4回転させると、合計16回梳くことになる。その後、猪毛のプラスチックバック製ブラシヘッドを4個搭載したホイールに髪房を移す。このホイールの中は、高速及び高熱に設定されたレディーバードのConairヘアドライヤーを収容している。髪をブラッシングとブロー乾燥で合計16回ブラッシングストロークし、90秒間のブローで乾燥させる。これで切れ毛試験の1サイクルが終了する。合計4サイクルの切れ毛試験が終了し、毛髪を12時間平衡させた後、重量を測定する。抜け毛は最終サイクルとベースラインの比較である。
【0135】
比較対照として、ノンコンディショニングシャンプーを使用する。
【0136】
非限定的な実施例
以下の実施例に示されるパーソナルケア組成物は、本明細書に記載されるパーソナルケア組成物の具体的な実施形態を説明するが、これらを限定することを意図するものではない。当業者によって、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の変更がなされ得る。パーソナルケア組成物のこれら例示された実施形態は、刺激の強いサルフェートベースの界面活性剤を使用することなく、好適なクレンジング効果を毛髪に提供する。
【0137】
以下の実施例に示されたパーソナルケア組成物は、従来の配合及び混合方法によって調製され、その例は以下に記載される。別途記載のない限り、例示される量は全て活性物質の重量パーセントで列記され、希釈剤、防腐剤、着色剤溶液、画像成分、植物などの微量物質は除外する。特に規定のない限り、全ての%は重量に基づく。
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
ヘアケア製剤分野の当業者の技術範囲内での本開示の他の修正が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが理解されよう。本明細書における全ての部、百分率(%)、及び比は、別途指定されない限り、重量基準である。いくつかの構成成分は、供給元から希釈溶液として供給され得る。記載した濃度は、特に規定のない限り、活性物質の重量パーセントを表す。また、香料及び/又は防腐剤の濃度は、以下の実施例に含まれてもよい。
【0142】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0143】
相互参照される文書又は関連特許若しくは出願を含めた、本明細書に引用される全ての文書は、明示的に除外されるか又は特に限定されない限り、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【国際調査報告】