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特表2023-509671同時に接触するバルブ部材を有するポペットバルブ
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  • 特表-同時に接触するバルブ部材を有するポペットバルブ 図1
  • 特表-同時に接触するバルブ部材を有するポペットバルブ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-09
(54)【発明の名称】同時に接触するバルブ部材を有するポペットバルブ
(51)【国際特許分類】
   F16K 1/44 20060101AFI20230302BHJP
【FI】
F16K1/44 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022540674
(86)(22)【出願日】2021-01-07
(85)【翻訳文提出日】2022-08-22
(86)【国際出願番号】 US2021012546
(87)【国際公開番号】W WO2021142156
(87)【国際公開日】2021-07-15
(31)【優先権主張番号】16/737,814
(32)【優先日】2020-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500249589
【氏名又は名称】オートマティック スイッチ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】フライジンガー ポール ダブリュー.
【テーマコード(参考)】
3H052
【Fターム(参考)】
3H052AA01
3H052BA02
3H052BA25
3H052BA26
3H052CA12
3H052CD02
(57)【要約】
バルブのためのポペットアセンブリは、バルブアクチュエータと協働するバルブステムと、固定位置でバルブステム(119)に結合され、第1のオリフィス(110a)を密封的に係合するように構成された第1のバルブ部材(120)と、バルブステムに結合され、第2のオリフィス(110b)を密封的に係合するように構成された第2のバルブ部材(121)と、を含むことができる。第2のバルブ部材は、第2のバルブ部材をバルブステムに結合するためのカプラー(128)と、カプラー及びバルブステムに結合されるように構成されたシール(132)と、を含むことができる。第2のバルブ部材は、より高価で時間のかかる構成要素又は組み立て方法を必要とせずに、バルブ部材の間の適切な間隔を達成してバルブ部材のそれぞれのオリフィスに同時に接触するように構成され得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口及び出口を含むバルブ本体と、
前記入口及び前記出口の間に流体的に配置された第1のオリフィスと、
前記入口及び前記出口の間に流体的に配置され、前記第1のオリフィスと共通の長手方向中心軸を有する第2のオリフィスと、
ポペットアセンブリと、を含む、ポペットバルブであって、
前記ポペットアセンブリは、
バルブアクチュエータと協働するための第1の端部と前記第1の端部の長手方向の反対側にある第2の端部とを有するバルブステムと、
長手方向固定位置で前記バルブステムに結合され、前記第1のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1の側と、前記第1の側の反対側にある第2の側とを有する第1のバルブ部材と、
前記バルブステムに結合され、前記第2のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1の側と、前記第1の側の反対側にある第2の側とを有する第2のバルブ部材と、
前記第2のバルブ部材を前記バルブステムに結合し、前記第2のバルブ部材の第2の側に結合される第1のカプラーと、
前記第1のカプラー及び前記バルブステムに結合されるように構成されたシールと、
前記第1のカプラーに結合されるように構成された第2のカプラーと、を含み、
前記バルブステムは、前記第2のバルブ部材及び前記第1のカプラーを少なくとも部分的に貫通して、配置され、
前記第1のカプラー、前記第2のカプラー及び前記シールは、前記第2のバルブ部材を前記バルブステムに密封的に結合するように構成され、
前記第1のバルブ部材は、前記第2のバルブ部材と、前記第2のバルブ部材から最も離れる前記バルブステムの第1及び第2の端部のいずれかとの間に長手方向に配置される、ポペットバルブ。
【請求項2】
前記シールは、前記バルブステムの周りに配置された管状フェルールであり、前記第1及び第2のカプラーは、前記フェルールを前記バルブステム上に半径方向内側に圧縮するように構成されたねじ付きカプラーである、請求項1に記載のポペットバルブ。
【請求項3】
前記第1のバルブ部材の前記第1の側と前記第2のバルブ部材の前記第1の側とは、同じ方向を向いている、請求項1に記載のポペットバルブ。
【請求項4】
前記第1のバルブ部材の前記第1の側と前記第2のバルブ部材の前記第1の側とは、前記バルブステムの前記第1の端部に向く、請求項3に記載のポペットバルブ。
【請求項5】
前記第1のバルブ部材の前記第1の側と前記第2のバルブ部材の前記第1の側とは、前記バルブステムの前記第2の端部に向く、請求項3に記載のポペットバルブ。
【請求項6】
前記第1のバルブ部材の前記第2の側と前記第2のバルブ部材の前記第1の側との間の前記バルブステムの長さは、スペーサーレスである、請求項3に記載のポペットバルブ。
【請求項7】
前記バルブ本体及び前記バルブステムの前記第1の端部に結合され、前記バルブステムを少なくとも1つの方向に移動させるように構成されたバルブアクチュエータを更に含む、請求項1に記載のポペットバルブ。
【請求項8】
前記第1及び第2のバルブ部材は、前記第1及び第2のオリフィスを同時に密封的に係合するように構成される、請求項1に記載のポペットバルブ。
【請求項9】
前記第2のバルブ部材は、前記第1のバルブ部材に対して、前記バルブステムに沿って、複数の異なる位置のいずれかで、前記バルブステムに任意に結合されるように構成される、請求項1に記載のポペットバルブ。
【請求項10】
前記第1のカプラー、前記第2のカプラー及び前記シールは、前記第2のバルブ部材を前記バルブステムに密封的に結合すると同時に、前記第2のバルブ部材のある位置を前記バルブステムに少なくとも一時的に固定するように構成される、請求項1に記載のポペットバルブ。
【請求項11】
前記第1及び第2のバルブ部材をそれぞれ前記第1及び第2のオリフィスとの密封的な係合に向かってバイアスするように構成された少なくとも1つのばねを更に含む、請求項1に記載のポペットバルブ。
【請求項12】
前記バルブ本体に結合され、前記少なくとも1つのばねのバイアスを選択的に克服して前記バルブを開くように構成されたバルブアクチュエータを更に含む、請求項11に記載のポペットバルブ。
【請求項13】
前記第1及び第2のバルブ部材をそれぞれ前記第1及び第2のオリフィスとの密封的な係合から離れてバイアスするように構成された少なくとも1つのばねを更に含む、請求項1に記載のポペットバルブ。
【請求項14】
前記バルブ本体に結合され、前記少なくとも1つのばねのバイアスを選択的に克服して前記バルブを閉じるように構成されたバルブアクチュエータを更に含む、請求項13に記載のポペットバルブ。
【請求項15】
請求項1に記載のポペットバルブを組み立てる方法であって、
前記バルブステムを、前記第1及び第2のオリフィスを少なくとも部分的に貫通して、配置するステップと、
前記第2のバルブ部材を前記バルブステムの周りに配置するステップと、
前記シールを前記バルブステムの周りに配置するステップと、
前記第2のカプラーを前記バルブステムの周りに配置するステップと、
前記第1及び第2のカプラーを結合するステップと、
第2の長手方向固定位置で前記第2のバルブ部材を前記バルブステムに密封的に結合するステップと、を含む、方法。
【請求項16】
前記バルブステムを、前記第2のバルブ部材及び前記第1のカプラーを少なくとも部分的に貫通して、配置するステップを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1及び第2のカプラーにより前記シールを前記バルブステムに密封的に結合するステップを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1及び第2のカプラーをねじ結合し、管状フェルールを前記バルブステム上に半径方向内側に圧縮するステップを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のバルブ部材の前記第1の側を前記第1のオリフィスと密封的に係合するように配置するステップと、
前記第2のバルブ部材の前記第1の側を前記第2のオリフィスと密封的に係合するように配置するステップと、を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のバルブ部材を前記バルブステムに密封的に結合すると同時に、前記第2の長手方向固定位置を確立するステップを更に含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2020年1月8日に出願された米国特許出願第16/737,814号のPCT出願であり、その全ての内容は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
連邦政府の支援による研究又は開発に関する陳述
該当なし。
【0003】
付属書類の参照
該当なし。
【0004】
本開示は、一般にバルブに関し、より具体的には、ポペットバルブに関する。
【背景技術】
【0005】
関連技術の説明
典型的なポペット型バルブは、オリフィスシートに接触して媒体がバルブを通して流れることを遮断するシール部材を含む。シートに接触するシール部材は、圧力が作用した場合、何らかの形のアクチュエータによって一般的に克服されてバルブを開く力を生成する領域を生成する。高流量(大オリフィス)バルブなどの一部のバルブでは、この領域が非常に大きくなるため、生成される力が典型的なソレノイドタイプのアクチュエータが提供できる力よりも大きくなることができる。業界におけるこれに対する解決手段は、単一のシャフトに固定され、一斉に動作する2つのシール部材によってシールされる2つの対向するオリフィスシート(例えば、等しい又はほぼ等しいサイズ)を有するポペットバルブを製造することである。このように、共通の圧力下にある2つの対向するシート及びシール部材は、互いに反対の力を生成することにより、適度なサイズのソレノイドアクチュエータによってより簡単に克服できるより低い正味の力で、よりバランスの取れた状態をもたらす。
【0006】
このような装置の難しさは、2対のシート/シール部材の1対での漏れ状態を防止するために、2つのシール部材が2つのオリフィスに同時に接触するアセンブリを実現することである。従来のバルブは、公差を最小限に抑えてシール部材とシートとの同時な接触を実現するスリーブなどの比較的高価で正確に製造された構成要素、又は組み立て時に構成要素の時間のかかる測定、シミング、又は調整に依存する。例えば、Double Valveと題された特許文献1は、小さなディスクと大きなディスクとの間に配置されたスリーブを備えたダブルディスクアクチュエータを開示することを意図している。他の例としては、Valve Sealsと題された特許文献2は、スピンドルに固定されバルブ閉鎖部材であって、間隔スリーブがそれらの間に配置されたバルブ閉鎖部材を開示することを意図している。
【0007】
したがって、より高価で、複雑で、時間のかかる構成要素又は組み立て方法に頼ることなく、2つのシール部材をそれぞれのシートに同時に接触させることをより簡単で、確実で、安価に達成するための改善された装置、システム及び方法に対する必要性が当技術分野に存在する。本明細書の開示及び教示は、改善されたポペットバルブのための装置、システム及び方法に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7,000,635号
【特許文献2】米国特許第2,984,450号
【発明の概要】
【0009】
少なくとも1つの実施形態では、バルブのためのポペットアセンブリは、バルブアクチュエータと協働するバルブステムと、固定位置でバルブステムに結合され、第1のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1のバルブ部材と、バルブステムに結合され、第2のオリフィスを密封的に係合するように構成された第2のバルブ部材と、を含むことができる。第2のバルブ部材は、第2のバルブ部材をバルブステムに結合するためのカプラーと、カプラー及びバルブステムに結合されるように構成されたシールとを含むことができる。第2のバルブ部材は、より高価で時間のかかる構成要素又は組み立て方法を必要とせずに、バルブ部材の間の適切な間隔を達成してバルブ部材のそれぞれのオリフィスに同時に接触するように構成され得る。
【0010】
少なくとも1つの実施形態では、バルブのためのポペットアセンブリは、バルブアクチュエータと協働するための第1の端部と第1の端部の長手方向の反対側にある第2の端部とを有するバルブステムと、長手方向固定位置でバルブステムに結合される第1のバルブ部材であって、第1のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1の側と、第1の側の反対側にある第2の側とを有する第1のバルブ部材と、バルブステムに結合される第2のバルブ部材であって、第2のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1の側と、第1の側の反対側にある第2の側とを有する第2のバルブ部材と、を含むことができ、該第2のバルブ部材の第2の側は、第2のバルブ部材をバルブステムに結合するための第1のカプラーと、第1のカプラー及びバルブステムに結合されるように構成されたシールと、第1のカプラーに結合されるように構成された第2のカプラーとを含む。バルブステムは、第2のバルブ部材及び第1のカプラーを少なくとも部分的に貫通して、配置されてもよい。第1のカプラー、第2のカプラー及びシールは、第2のバルブ部材をバルブステムに密封的に結合するように構成されてもよい。第1のバルブ部材は、第2のバルブ部材と、第2のバルブ部材から最も離れるバルブステムの第1及び第2の端部のいずれかとの間に長手方向に配置されてもよい。例えば、第1のバルブ部材は、第2のバルブ部材と、バルブアクチュエータ(例えば、ソレノイドアクチュエータ)と動作可能に結合又は連通するように構成されたバルブステムのいずれかの端部との間に長手方向に配置されてもよい。
【0011】
少なくとも1つの実施形態では、シールは、バルブステムの周りに配置されるように構成された少なくとも部分的に管状のフェルールであり得るか又はそれを含むことができる。第1及び第2のカプラーは、フェルールをバルブステムに向かって、バルブステムに対して、又はバルブステム上に半径方向内側に圧縮するように構成されたねじ付きカプラーであり得るか又はそれらを含むことができる。例えば、1つのカプラーは、雄ねじを有してもよく、他のカプラーは、嵌合する雌ねじを有してもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、全体的又は部分的に、少なくとも実質的に同じ方向を向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、バルブステムの第1の端部に向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、バルブステムの第2の端部に向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第2の側と第2のバルブ部材の第1の側との間のバルブステムの長さは、スペーサーレス又はスリーブレスであってもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材と第2のバルブ部材との間又はそれらの一部の間の距離は、スペーサー又はスリーブがない場合に決定又は設定されてもよい。
【0012】
少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、入口及び出口を含むバルブ本体と、入口及び出口の間に流体的に配置された第1のオリフィスと、入口及び出口の間に流体的に配置された第2のオリフィスと、ポペットアセンブリとを含むことができる。第2のオリフィスと第1のオリフィスとは、本開示の実施による、共通の長手方向軸、共通の長手方向中心軸、又は別の共通の軸など、全体的又は部分的に共通の軸を有することができる。少なくとも1つの実施形態では、ポペットアセンブリは、バルブアクチュエータと協働するための第1の端部と第1の端部の長手方向の反対側にある第2の端部とを有するバルブステムと、長手方向固定位置でバルブステムに結合される第1のバルブ部材であって、第1のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1の側と、第1の側の反対側にある第2の側とを有する第1のバルブ部材と、バルブステムに結合される第2のバルブ部材であって、第2のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1の側と、第1の側の反対側にある第2の側とを有する第2のバルブ部材と、を含むことができ、該第2のバルブ部材の第2の側は、第2のバルブ部材をバルブステムに結合するための第1のカプラーと、第1のカプラー及びバルブステムに結合されるように構成されたシールと、第1のカプラーに結合されるように構成された第2のカプラーとを含む。バルブステムは、第2のバルブ部材及び第1のカプラーを少なくとも部分的に貫通して、配置されてもよい。第1のカプラー、第2のカプラー及びシールは、第2のバルブ部材をバルブステムに密封的に結合するように構成されてもよい。第1のバルブ部材は、第2のバルブ部材と、第2のバルブ部材から最も離れるバルブステムの第1及び第2の端部のいずれかとの間に長手方向に配置されてもよい。例えば、第1のバルブ部材は、第2のバルブ部材と、バルブアクチュエータ(例えば、ソレノイドアクチュエータ)と動作可能に結合又は連通するように構成されたバルブステムのいずれかの端部との間に長手方向に配置されてもよい。
【0013】
少なくとも1つの実施形態では、シールは、バルブステムの周りに配置されるように構成された少なくとも部分的に管状のフェルールであり得るか又はそれを含むことができる。第1及び第2のカプラーは、フェルールをバルブステムに向かって、バルブステムに対して、又はバルブステム上に半径方向内側に圧縮するように構成されたねじ付きカプラーであり得るか又はそれらを含むことができる。例えば、1つのカプラーは、雄ねじを有してもよく、他のカプラーは、嵌合する雌ねじを有してもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、全体的又は部分的に、少なくとも実質的に同じ方向を向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、バルブステムの第1の端部に向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、バルブステムの第2の端部に向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第2の側と第2のバルブ部材の第1の側との間のバルブステムの長さは、スペーサーレス又はスリーブレスであってもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材と第2のバルブ部材との間又はそれらの一部の間の距離は、スペーサー又はスリーブがない場合に決定又は設定されてもよい。
【0014】
少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、バルブ本体に結合され、バルブステムの第1、第2又は他の端部と動作可能に結合され、バルブステム及び/又は1つ以上のバルブ部材などの1つ以上の他のバルブ構成要素を、2つ以上の方向であり得るか又はそれを含むことができる少なくとも1つの方向に移動させるように構成された1つ以上のバルブアクチュエータを含むことができる。第1及び第2のバルブ部材(存在する場合、及び/又は追加のバルブ部材)などの1つ以上のバルブ部材は、同時に、少なくとも実質的に同時に、又は1つ以上の他の方法で、対応する第1及び第2のオリフィス又はシート(存在する場合、及び/又は追加のオリフィス又はシート)を密封的に係合して、本開示の実施による適切なバルブ機能又は動作をサポートするように構成されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第2のバルブ部材(又はその一部)などの1つ以上のバルブ部材は、第1のバルブ部材(又はその一部)などの別のバルブ部材に対してバルブステムに沿った複数の異なる位置のうちの任意の1つ以上でバルブステムに任意に結合されるように構成されてもよく、第1のバルブ部材と、第1のバルブ部材の反対側にあるか又は第1のバルブ部材から最も離れるバルブステムの端部との間のバルブステムの長さ又は一部に沿った複数の異なる長手方向位置のうちの1つ以上を含むことができる。
【0015】
少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、第1、第2又は他のバルブ部材などの1つ以上のバルブ部材を、バルブステム又はバルブステムに結合された別のバルブ構成要素に密封的に結合されるように構成された1つ以上のカプラー及び1つ以上のシール、例えば、第1のカプラー、第2のカプラー及び第1のシールを含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、1つ以上のカプラー及び1つ以上のシールは、バルブステム又はバルブステムに結合された別のバルブ構成要素上に、又は他の方法でそれらに対して、第1、第2又は他のバルブ部材などの1つ以上のバルブ部材の位置を少なくとも一時的に固定するように構成されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、1つ以上のカプラー及び1つ以上のシールは、同時にバルブ部材の位置を密封的に結合し、少なくとも一時的に固定するように構成されてもよい。
【0016】
少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、1つ以上の方向に、又は1つ以上の位置に向かって、例えば、それぞれ第1及び第2のオリフィスなどの1つ以上の対応するオリフィスとの密封的な係合に向かって、第1及び第2のバルブ部材などの1つ以上のバルブ部材をバイアスするように構成された、ばねなどの1つ以上のバイアス装置を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、バルブ本体に結合され、1つ以上のバイアス装置によるバイアスを選択的に克服してバルブを開くように構成された1つ以上のバルブアクチュエータを含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、1つ以上の方向に、又は1つ以上の位置に向かって、例えば、それぞれ第1及び第2のオリフィスなどの1つ以上の対応するオリフィスとの密封的な係合から離れて、第1及び第2のバルブ部材などの1つ以上のバルブ部材をバイアスするように構成された、ばねなどの1つ以上のバイアス装置を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、バルブ本体に結合され、1つ以上のバイアス装置によるバイアスを選択的に克服してバルブを閉じるように構成された1つ以上のバルブアクチュエータを含むことができる。
【0017】
少なくとも1つの実施形態では、ポペットアセンブリを、バルブ入口及びバルブ出口の間に流体的に配置された第1及び第2のオリフィスを有するポペットバルブに結合する方法は、バルブアクチュエータと協働するための第1の端部と、第1及び第2のオリフィスを少なくとも部分的に貫通して、第1の端部の長手方向の反対側にある第2の端部とを有するバルブステムを配置するステップであって、該バルブステムは、第1の長手方向固定位置で結合された第1のバルブ部材を有し、第1のオリフィスと密封的に係合するように構成された第1の側を有するステップと、バルブステムの周りに第2のバルブ部材を配置するステップであって、該第2のバルブ部材は、第2のオリフィスと第1の側の反対側の第2の側とを密封的に係合するように構成された第1の側と、第2のバルブ部材をバルブステムに結合するための第1のカプラーとを含み、該第1のカプラーは、第2のバルブ部材の第2の側に結合されてもよいステップと、バルブステムの周りにシールを配置するステップと、第2のカプラーをバルブステムの周りに配置するステップであって、該第2のカプラーは、第1のカプラーに結合されるように構成されるステップと、第1及び第2のカプラーを結合するステップと、第2の長手方向固定位置で、第2のバルブ部材をバルブステムに密封的に結合するステップと、を含む。
【0018】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、バルブステムを、第2のバルブ部材及び第1のカプラーを少なくとも部分的に貫通して、配置するステップを含むことができる。方法は、第1及び第2のカプラーによりシールをバルブステムに密封的に結合するステップを含むことができる。方法は、第1のバルブ部材を、バルブステムの第1の端部と第2のバルブ部材との間に長手方向に配置するステップを含むことができる。方法は、第1のバルブ部材を、バルブステムの第2の端部と第2のバルブ部材との間に長手方向に配置するステップを含むことができる。方法は、第2のバルブ部材の少なくとも一部を、第2のオリフィスとバルブステムの第2の端部との間に長手方向に配置するステップを含むことができる。方法は、第2のバルブ部材の少なくとも一部を、第2のオリフィスとバルブステムの第1の端部との間に長手方向に配置するステップを含むことができる。
【0019】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、第1及び第2のカプラーをねじ結合し、管状フェルールをバルブステム上に半径方向内側に圧縮するステップを含むことができる。方法は、第1のバルブ部材の第1の側を第1のオリフィスと密封的に係合するように配置するステップと、第2のバルブ部材の第1の側を第2のオリフィスと密封的に係合するように配置するステップと、を含むことができる。方法は、第1及び第2のバルブ部材の少なくとも1つに力を印加して、オリフィスとの密封的な係合を保証するステップを含むことができる。方法は、第1及び第2のバルブ部材のそれぞれを圧縮するステップを含むことができる。方法は、第1及び第2のカプラーを結合する間、第2のバルブ部材を固定位置に保持するステップを含むことができる。方法は、第2のバルブ部材をバルブステムに密封的に結合する間、第2のバルブ部材を固定位置に保持するステップを含むことができる。方法は、第1及び第2のカプラーを結合する間、第1のバルブ部材を固定位置に保持するステップを含むことができる。方法は、第2のバルブ部材をバルブステムに密封的に結合すると同時に、第2の長手方向固定位置を確立するステップを含むことができる。方法は、第1のバルブ部材と第2のバルブ部材との間にスペーサーを配置することなく、第1のバルブ部材の第1の長手方向固定位置に対して第2のバルブ部材の第2の長手方向固定位置を確率するステップを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本開示によるバルブの多くの実施形態のうちの1つの側面断面概略図である。
図2】本開示によるポペットバルブを組み立てるための方法の多くの実施形態のうちの1つを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
上述した図面と以下の特定の構造及び機能の書面による記述とは、出願人が発明したものの範囲又は添付の特許請求の範囲を限定するために提示されるものではない。むしろ、図面及び書面による記述は、特許保護が求められている発明を作成及び使用することを当業者に教示するために提供されるものである。当業者は、本開示の商業的実施形態の全ての特徴が、明確さ及び理解のために説明又は示されているわけではないことを理解するであろう。当業者はまた、本開示の態様を組み込んだ実際の商業的実施形態の開発が、商業的実施形態に対する開発者の最終目標を達成するために多数の実装固有の決定を必要とし得ることを理解するであろう。このような実装固有の決定は、システム関連、ビジネス関連、政府関連、及び他の制約への準拠を含んでもよいが、これらに限定されない可能性があり、これらは、特定の実装、場所及び時間によって異なってもよい。開発者の努力は絶対的な意味で複雑で時間がかかるかもしれないが、それにもかかわらず、そのような努力は、この開示の利点を得る当業者にとって日常的な取り組みである。本明細書に開示及び教示される実施形態は、多数の様々な修正及び代替的形態の影響を受けやすい。単数形用語、「a」などであるが、これに限定されない用語の使用は、アイテムの数を限定することを意図するものではない。特に明記しない限り、「最上部」、「底部」、「左」、「右」、「上部」、「下部」、「下」、「上」、「側部」、「第1」、「第2」(「第3」以降)、「入口」、「出口」などであるがこれらに限定されない関係用語の使用は、書面による記述によって使用されて、図面を具体的に参照することを明確にするものであり、本開示又は添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。「結合する」、「結合された」、「結合している」、「カプラー」などの用語は、本明細書では広く使用されており、例えば、機械的、磁気的、電気的、化学的、操作可能、直接的又は間接的に、中間要素、1つ以上の部材を一緒に固定、結び付け、連結、締結、取り付け、接合、その中に挿入、その上又はその中に形成、連通、又は他の方法で関連付けるための任意の方法又は装置を含むことができ、1つの部材を別の部材と一体的に形成することを非限定的に更に含むことができる。結合は、回転を含む任意の方向で発生してもよい。「含む」及び「など」という用語は例示的であり、限定的ではなく、「できる(can)」という用語は、特に明記しない限り、「できるが、必ずしも必要ではない」を意味する。本開示における他のいかなる言語にも関わらず、図面に示される実施形態は、例示及び説明の目的で提示される例であり、本明細書の主題の唯一の実施形態ではない。
【0022】
出願人は、有利なポペット又はポペットアセンブリを有し、及び/又はポペットバルブ又はポペットバルブの一部のコスト又は複雑さ、或いはポペットバルブ又はポペットバルブの一部の製造、組み立て又は設置に伴うコスト、複雑さ又は時間を少なくとも部分的に低減又は最小化するための有利な特徴を有するポペットバルブを改善するためのデバイス、システム及び方法を作成した。本開示の実施形態は、とりわけ、互いに対して、及び2つ以上の対応するオリフィス又はバルブシートに対して、2つ以上のバルブ部材又はシールディスクの同時接触又は他の方法で適切な位置決め又は配置を比較的簡単かつ確実に達成するためのポペット又はポペットアセンブリを含むことができる。出願人は、正確な寸法のスペーサー又はスリーブ、正確に測定された位置決めなどのより費用又は時間のかかる手段を必要とせずに、操作可能に位置決め及び設置できる有利なポペット又はポペットアセンブリを有する改良されたポペットバルブのための装置、システム及び方法を作成した。
【0023】
図1は、本開示によるバルブの多くの実施形態のうちの1つの側面断面概略図である。図2は、本開示によるポペットバルブを組み立てるための方法の多くの実施形態のうちの1つを説明するフローチャートである。図1~2は、互いに関連して説明される。
【0024】
少なくとも1つの実施形態では、本開示によるポペットバルブ100は、1つ以上の他のバルブ構成要素を封入、保護又は他の方法で支持するための、ケーシング、カプセル化又はハウジングなどのバルブ本体102を含むことができ、また、流体がバルブへ流れるための1つ以上の入口104と、流体がバルブから流れるための1つ以上の出口106とを含むことができる。バルブ本体102は、単一の単体であり得るか、或いは、一緒に結合された複数のバルブ本体部を含むことができ、本開示の特定の実施に従って任意の形状又は方法で形成することができる。例えば、例示の目的で図1の実施形態に示されるように、この実施形態は多くのうちの1つに過ぎないが、本体102は、第1の本体部102a及び第2の本体部102bを含むことができる。他の変形が可能であり、バルブ100は、特定の実施に従って任意の数の本体部を含むことができ、それらのいずれも、任意の適用可能な方法で互いに結合することができる。例えば、バルブ100は、2つ以上のバルブ構成要素を一緒に結合するための1つ以上のカプラー(図示せず)、例えば、嵌合ねじ、他の雄カプラー及び/又は雌カプラー、ファスナー、レシーバー、接着剤、又は他の結合構造を個別又は組み合わせて含むことができるが、必ずしも必要ではない。
【0025】
入口104は、一緒に結合されるか、又は他の方法で互いに流体連通して配置された複数の入口構成要素又は他の入口部を含むことができ、また、流体が本体102の内側と外側との間の1つ以上の方向へ流れることを可能にするための1つ以上の入口開口部104aを含むことができる。本開示の実施に応じて、開口部104aは、任意の形状又は寸法にすることができる。入口104は、流体をルーティングするか又は流体が通過し移動することを可能にするための入口導管104bと、1つ以上のカプラー104cとを含むことができ、該カプラーは、パイプ、チューブ、ホース、流体源、流体レシーバー、流体送り先、又は他の導管又は構成要素などのバルブシステム内の他の構造と結合するために、全体的又は部分的に、別個のカプラー又は一体型カプラー部であるか、又はそれらを含むことができる。例示の目的のための図1に示されるように、カプラー104cは、フランジ又はリングであり得るか、又はそれらを含むことができるが、必ずしも必要ではなく、カプラー104c(存在する場合)は、別個に又は互いに組み合わせて、現在知られているか又は将来開発されるねじ又は任意の他のタイプのファスナー、継手又は他のカプラーであり得るか、又はそれらを含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、カプラー104cは、ろう付け、溶接、摩擦、接着又は別の方法などによって、1つ以上の他の導管と接合するための導管端部であり得るか、又はそれを含むことができる。開口部104a、導管104b及びカプラー104cに関する前述の説明は、バルブ100の1つ以上の他の入口、出口及び他の流体経路に同様に適用することができる。例えば、多くのうちの1つに過ぎない図1~3の例示的な実施形態に示されるように、出口106は、1つ以上の出口開口部106a、出口導管106b、及び/又は出口カプラー106cを含むことができる。或いは、本開示の実施に従って、必要に応じて、これらの構成要素のうちの1つ以上が存在しなくてもよい。関連分野では、例えば、導管104b、106b又はカプラー104c、106cなどの構造が存在する場合、バルブを「バルブ継手」と呼ぶ場合がある。本開示で使用される場合、「バルブ」という用語は、特に明記しない限り、装置全体(例えば、バルブ100)を指す場合、「バルブ継手」を含む。
【0026】
バルブ100は、流体を、入口104から出口106に(又はその逆に)バルブを通してルーティングするか又は他の方法で配向する、バルブ流路、リザーバ又は他の流路などの1つ以上の流路を含むことができる。バルブ流路は、例示及び説明を容易にするために、バルブ100を通る対応する流路を集合的に構成する2つ以上のサブ流路(又は構成要素流路)を含むことができ、又は少なくとも含むように説明することができる。例えば、少なくとも1つの実施形態では、バルブ流路は、入口104からバルブ流路に沿った場所(任意の場所であり得る)までの、入口又は他の流路などの1つ以上の第1の流路108a、108bと、そのような場所から流路108に沿って出口106までの、出口又は他の流路などの1つ以上の第2の流路108c(集合的に、流路108a、108b、「流路108」)とを含むことができる。バルブ100は、本明細書の他の場所で更に詳細に説明され得るように、1つ以上の他の構成要素の流路を、別個に、又は互いに組み合わせ、及び/又は第1及び第2の流路のいずれかと組み合わせて含むことができる。更に、第1及び第2の流路などの各構成要素流路は、流路108又はその一部に沿った2つ以上の位置又は点の間の複数のより短い通路又は他の経路(すなわち、サブサブ通路)を含むことができる。入口104、出口106及び流路108は、全体的又は部分的に、別個に又は組み合わせて、長手方向中心軸などの共通の軸を有することができるが、必ずしも必要ではない。
【0027】
バルブ100は、バルブを通る流れを少なくとも部分的にルーティングするか、又は他の方法で影響を与えるために、開口部、導管、又は他の通路を規定するか、又は他の方法で含む構造などの1つ以上のオリフィス110を含むことができる。オリフィス110は、流路108内に少なくとも部分的に配置することができ、例えば、入口104と出口106との間に流体的に配置することができ、バルブの1つ以上のシール構成要素の少なくとも一部を収容するか、又は他の方法で協働することができる(以下で更に説明する)。オリフィス110は、流体が流路108に沿って入口104と出口106との間を流れるようにルーティングするか、又は他の方法で流れることを可能にするように構成することができ、それは、流体が、流路108内に少なくとも部分的に配置された1つ以上のシール構成要素又は他のバルブ構成要素の周りを流れるか、又は他の方法で通過するようにルーティングするか、又は周りを流れるか、又は他の方法で通過することを可能にする方式を含むことができる。例えば、少なくとも1つの実施形態では、オリフィス110は、流路108の他の1つ以上の部分よりも大きな流れ面積又は体積を有することができ、例えば、バルブ100が開位置にある場合、流体がオリフィス110内に少なくとも部分的に配置された1つ以上の構成要素の周り又は通過してオリフィス110を通る流れを可能にするのに十分な流れ面積又は体積を有することを含むことができる。オリフィス110は、バルブ100の1つ以上の流路の一部を規定するための複数の開口部又は他の流路、例えば、流体がオリフィスに入るのを可能にするための1つ以上のオリフィス入口110aから、流体がオリフィスから出るのを可能にするための1つ以上のオリフィス出口110bまでの流路108の一部を形成するオリフィス流路を含むことができるが、必ずしも必要ではない。
【0028】
バルブ100は、別個に、又は1つ以上の他のバルブ構成要素と協働して、流体がバルブ100の少なくとも一部を通る流れを制御するためのアクチュエータセンブリ116を含むことができる。アクチュエータセンブリ116は、全体的又は部分的に、バルブ本体102に結合することができ、例えば、第1及び第2の本体部102a、102bのうちの1つ以上に結合することができ、また、1つ以上の作動構成要素を収容するか、又は他の方法で支持するためのアクチュエータハウジング(図示せず)などの追加の本体構造を含むことができるが、必ずしも必要はない。少なくとも1つの実施形態では、アクチュエータセンブリ116は、ステム119及び1つ以上のバルブ部材120、121を含むことができる1つ以上のポペット又はポペットアセンブリ117と、ステム119及びバルブ部材120、121を1つ以上の位置へ、1つ以上の位置から、又は1つ以上の位置に移動及び/又は維持(又は他の方法で保持)するための1つ以上のアクチュエータ118とを含むことができる。本開示の特定の実施に従って、1つ以上のバルブ部材120、121は、第1の側120a、121a及び第2の側120b、121bを有することができ、また、本体102又は別のバルブ部に対して任意の数の位置を有することができる。例えば、バルブ部材120、121は、バルブ100の少なくとも一部を通る流れに対する抵抗を最大にするために全閉位置を有することができ、該位置を通る流れを防ぐことを含むことができる。別の例として、バルブ部材120、121は、バルブ部材120、121又はその一部によって引き起こされる流れ抵抗を最小化することによってなど、バルブ100の少なくとも一部を流れることに対する抵抗を最小化するために全開位置を有することができる。バルブ部材120、121は、手元の実施形態又は実施による任意の流量であり得る最大流量と最小流量との間の1つ以上の速度で流体が流れることを可能にするために、全開位置と全閉位置との間に1つ以上の部分的に開いた(又は部分的に閉じた)位置を有することができる。
【0029】
ロッド、シャフト又は他の支持部材などのステム119は、1つ以上のバルブ部材120、121を1つ以上の位置に保持し、アクチュエータ118と協働してなど、上記2つ以上の位置の間などの位置間でそのようなバルブ部材を移動させるための構造であり得るか、又はそれを含むことができる。例えば、図1の例示的な実施形態では、アクチュエータ118は、ポペットアセンブリ117を、全閉位置(図1に示されている)と1つ以上の遷移位置及び開位置との間又はそれらの間で移動させることができる。多くのうちの1つに過ぎないそのような実施形態では、バルブ100は、1つ以上の対応するバルブ部材120、121と任意選択で結合して、流体がバルブ100の対応するオリフィス110を通る流れを限定又は防止するための1つ以上のバルブシート122、123を含むことができる。バルブシート122、123は、オリフィス入口110aに配置することができ、少なくとも1つの実施形態では、固定又は静止位置でオリフィス110及び/又は本体102に結合することができる。バルブシート122、123は、単一であり得るか、又は2つ以上のバルブシート又はバルブシート部を含むことができる。バルブ部材120、121及びシート122、123は、互いに密封的に結合して、流体が全体的又は部分的に流路108の1つ以上の部分を通る流れ、例えば、オリフィス110を通る流れを防止又は限定するように構成することができる。例えば、バルブ部材120、121は、シート122、123又はその一部(例えば、上流側又は下流側)を密封的に係合するための1つ以上の側(例えば、第1の側120a、121a)又は他の部分を有することができる。例えば、バルブ部材120、121は、シート122、123の対応する1つに密封的に係合するように構成されたシールディスク又はストッパーであり得るか、又はそれらを含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、バルブ100は、バルブ部材120、121及びシート122、123が密封的に係合されて、オリフィス110への流れ、及び/又はオリフィス110を通る流れを防止する全閉位置と、バルブ部材120、121及びシート122、123が密封的に係合されておらず、むしろ、互いに対して配置されて流体の流れを可能にする1つ以上の開位置とを有することができる。バルブ部材120、121又はその一部は、本開示の特定の実施に従って、任意のシール方法又は構成でシート122、123でシーリングするように構成することができ、流体密封係合でシート122、123と嵌合するように成形又は他の方法で構成されている第1の側120a、121aを含むことができる。
【0030】
少なくとも1つの実施形態では、オリフィス入口110aは、同じサイズ又は少なくとも実質的に同じサイズであり得る。少なくとも1つの実施形態では、オリフィス入口110aは、異なるサイズであり得る。例えば、一方は、他方より大きくすることができる。少なくとも1つの実施形態では、バルブ部材120、121は、同じサイズ又は少なくとも実質的に同じサイズであり得る。少なくとも1つの実施形態では、バルブ部材120、121は、異なるサイズであり得る。例えば、一方は、他方より大きくすることができる。少なくとも1つの実施形態では、バルブシート122、123は、同じサイズ又は少なくとも実質的に同じサイズであり得る。少なくとも1つの実施形態では、バルブシート122、123は、異なるサイズであり得る。例えば、一方は、他方より大きくすることができる。例えば、例示的な目的で図1の例示の実施形態に示されるように、バルブ部材120及びバルブシート122は、バルブ部材121及びバルブシート123より小さくすることができる。多くのうちの1つに過ぎないそのような実施形態では、そのようなサイジングは、ポペットアセンブリ117の組み立て又は設置中に、バルブ部材120が、オリフィス入口110b及びバルブシート123を介してバルブ本体102に挿入されることを可能にすることができる。少なくとも1つの実施形態では、オリフィス入口110a及び/又はシート122、123は、共通の長手方向中心軸Xを有することを含むことができる1つ以上の共通の軸を有することができる。
【0031】
少なくとも1つの実施形態では、バルブ部材120などの1つ以上のバルブ部材は、ステム119の長さに沿って一時的又は恒久的な固定位置でステム119に結合されて、バルブの動作中にバルブシート123と協働することができる。バルブ部材120は、ステム119と一体的に形成されるか、それとは別個に形成され、機械的又は他の方法でそれに別個に又は組み合わせて、全体的又は部分的に結合されることを含むがこれらに限定されない本開示の実施による任意の方法で、ステム119に結合することができる。そのような結合は、1つ以上のカプラー、又は肩部、ストッパー、溝、止めねじ、ピンなどの他の構造の使用を含むことができるが、必ずしも必要ではない。
【0032】
少なくとも1つの実施形態では、バルブ部材121などの1つ以上の他のバルブ部材は、適切なバルブ機能のために、バルブ部材121のステム119への同時結合及びバルブ部材120及びバルブシート123に対するバルブ部材121の位置決めを容易にするために、有利には、バルブステム119の長さに沿ってスライド可能又は他の方法で移動可能に配置され、複数の異なる長手方向位置のいずれかでバルブステム119に選択的に結合されるように構成することができる。言い換えれば、図1の例示的な実施形態に関して、本開示の利点を得る当業者は、本開示によれば、バルブ100の実際の実装には、エラーのいくらかの余裕又は余地が存在する可能性があるが、バルブ部材120、121が、理想的には、適切なバルブ機能を支持又は達成するために、バルブ動作中に正確に同時に、バルブシート122、123にそれぞれ密封的に係合又は係合解除するべきであると理解するであろう。全閉位置に関して特に当て嵌まる可能性があり、これは、バルブ部材120、121がそれぞれのシート122、123に同時に接触するようにステム119に適切に位置決めされていない場合、一方のバルブ部材120、121が閉じている間に完全にシートすることができ、他方はそうではなく、漏れ状態をもたらすからである。少なくとも1つの実施形態では、バルブ部材121などの1つ以上の他のバルブ部材は、バルブ部材120、121間の間隔がバルブシート122、123間の間隔と動作可能に一致することを保証する(製造公差などに起因するわずかな違いのためなど、実際の実装では、同じタイプとサイズのバルブ間でも、バルブごとに異なってもよい)比較的複雑で時間のかかる方法に頼ることなく、そのような問題を最小化又は回避するように有利に構成することができる。
【0033】
より具体的には、少なくとも1つの実施形態では、バルブ部材121は、少なくとも部分的に管状であってもよく、ステム119の少なくとも一部が、例えば、ボア126を介して、バルブ部材121の少なくとも一部内に通過するか又はバルブ部材121の少なくとも一部を通過するように、ステム119上又はその周りにスライド可能に配置されるように構成することができる。バルブ部材121は、ステム119に沿ってバルブ部材121の位置を固定するための1つ以上のカプラーを含むことができる。例えば、バルブ部材121は、側121bに形成されるか又は他の方法で結合された第1のカプラー128と、第1のカプラー128に結合されるように構成された第2のカプラー130とを含むことができる。例示の目的で図1に示すように、カプラー128、130は、ねじ付きカプラーであってもよいか、又はねじ付きカプラーを含むことができる。しかし、これが当てはまる必要はなく、1/4回転カプラー及び圧入カプラーなどの他のタイプのカプラーも可能である。バルブ部材121は、1つ以上のカプラー128、130と協働するためのエラストマー又は金属(例えば、真ちゅう)フェルールなどの1つ以上のシール132を更に含むことができる。例えば、少なくとも1つの実施形態では、シール132は、ステム119の周りのカプラー128、130の間に配置することができ、カプラー128、130は、シール132をステム119の外面上で半径方向内側に塑性的又は弾性的に変形又は押しつぶして、ステム119に対するバルブ部材121の位置を固定するように構成することができる。このように、バルブ部材121は、ポペットアセンブリ117又はバルブ100の組み立て又は調整中に、バルブ部材121のステム119への調整可能な配置及び結合を可能にするように構成することができる。
【0034】
少なくとも1つの実施形態では、アクチュエータセンブリ116などのバルブ100又はその一部は、アクチュエータ118によって印加された力と反対側(opposite)又は対向する(opposed)方向を含むことができる1つ以上の方向に、バルブ部材120、121又はステム119などのポペットアセンブリ117又はその一部をバイアスするための、1つ以上のばね134などの1つ以上のバイアス装置を含むことができる。例えば、ばね134又は他のバイアス装置は、(図1の例示的な配向を参照して)ポペットアセンブリ117を上方向にバイアスすることができ、バルブ100は、常閉型バルブとして構成することができ、アクチュエータ118は、ポペットアセンブリ117を下向きに移動させてバルブを開くように構成することができる。他の例としては、ばね134又は他のバイアス装置は、(図1の例示的な配向を参照して)ポペットアセンブリ117を下方向にバイアスすることができ、バルブ100は、常開型バルブとして構成することができ、アクチュエータ118は、ポペットアセンブリ117を上向きに移動させてバルブを開くように構成することができる。更に他の例としては、図1の例示的な目的のために示されるように、アクチュエータ118は、バルブ本体102の上ではなく、バルブ本体102の下に配置することができる。更に、いずれのアクチュエータ構成において、アクチュエータ118は、プッシュ式アクチュエータ又はプル式アクチュエータであってもよく、バルブシート122、123は、本開示の実施に従って、所望に応じて又は必要に応じて、オリフィス開口部110aの最上部又は底部にあってもよい。同様に、アクチュエータ118は、本開示の実施に従って、任意のタイプのアクチュエータであってもよいか、又はそれを含むことができ、例えば、電気油圧式アクチュエータ、電気機械式アクチュエータ、ポンプ、電気モーター、ステッピングモーター、ギアボックス、電磁石、ソレノイド、パイロットバルブ、及びそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含むことができる。個別に、又は前述のいずれかと組み合わせて、本開示の実施形態は、図1に示されるように2つのバルブ部材120、121を含むことができるか、又は3つ以上のバルブ部材及び対応するシート若しくはオリフィスを含むことができるバルブが1つ以上の位置にある場合に、流体が複数の対応するシート又はオリフィスを通る流れを阻止するための複数のシール構成要素を含むことができる。
【0035】
図面を引き続き参照し、特に図2を参照すると、本開示による1つ以上の方法をより詳細に説明する。バルブ100及びその構成要素の前述の説明に照らして理解されるように、少なくとも1つの実施形態では、方法は、固定されたバルブ部材を有するバルブステムをバルブ本体に配置するステップ200と、固定されたバルブ部材を第1のバルブシートと密封して連通するように配置するステップ202とを含むことができる。方法は、第2のバルブ部材をバルブステム上又はその周り囲に配置するステップ204と、第2のバルブ部材を第2のバルブシートと密封して連通するようにスライドさせるステップ206とを含むことができる。方法は、1つ以上のバルブ部材に力を印加するステップ208と、1つ以上のバルブ部材がそれぞれのバルブシートに密封して接触していることを保証するステップ210とを含むことができる。方法は、1つ以上のバルブ部材を少なくとも部分的に圧縮するステップ212を含むことができ、該ステップは、等しく又は少なくとも実質的に等しい力又は圧力で2つ以上のバルブ部材を圧縮することを含むことができる。方法は、バルブステムの上又は周りにシールを配置するステップ214と、シールをシール受容部又は1つ以上のバルブ部材との他の係合構造にスライドさせるステップ216とを含むことができる。方法は、圧縮ナットなどの1つ以上のカプラーをバルブステムの上又は周りに配置するステップ216と、カプラーをバルブ部材に又はバルブ部材に結合されたカプラーに少なくとも部分的に結合するステップ218とを含むことができる。方法は、2つ以上のバルブ部材がそれぞれのシート又はオリフィスに配置されている間などにバルブ部材を保持するステップ220と、1つ以上のカプラーをバルブ部材に又はバルブ部材に結合されたカプラーに締め付けるステップ222とを含むことができる。方法は、そのようなシール及び/又はカプラーを塑性的又は弾性的に押しつぶすか又は圧縮することなどによって、1つ以上のシール又はカプラーを変形させるステップ224を含むことができる。方法は、バルブ部材をステムにシールするステップ226と、バルブ部材をステムにロックするステップ228とを含むことができ、同時にそのようにするステップを含むことができる。したがって、2つ以上のバルブ部材をバルブステムに固定し、それらのそれぞれのオリフィス又はシートに接触するように同時に配置することができる。
【0036】
少なくとも1つの実施形態では、バルブのためのポペットアセンブリは、バルブアクチュエータと協働するバルブステムと、固定位置でバルブステムに結合され第1のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1のバルブ部材と、バルブステムに結合され第2のオリフィスを密封的に係合するように構成された第2のバルブ部材と、を含むことができる。第2のバルブ部材は、第2のバルブ部材をバルブステムに結合するためのカプラーと、カプラー及びバルブステムに結合されるように構成されたシールとを含むことができる。第2のバルブ部材は、より高価で時間のかかる構成要素又は組み立て方法を必要とせずに、バルブ部材の間の適切な間隔を達成してそれぞれのオリフィスに同時に接触するように構成され得る。
【0037】
少なくとも1つの実施形態では、バルブのためのポペットアセンブリは、バルブアクチュエータと協働するための第1の端部と第1の端部の長手方向の反対側にある第2の端部とを有するバルブステムと、長手方向固定位置でバルブステムに結合される第1のバルブ部材であって、第1のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1の側と、第1の側の反対側にある第2の側とを有する第1のバルブ部材と、バルブステムに結合される第2のバルブ部材であって、第2のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1の側と、第1の側の反対側にある第2の側とを有する第2のバルブ部材と、を含むことができ、該第2のバルブ部材の第2の側は、第2のバルブ部材をバルブステムに結合するための第1のカプラーと、第1のカプラー及びバルブステムに結合されるように構成されたシールと、第1のカプラーに結合されるように構成された第2のカプラーとを含む。バルブステムは、第2のバルブ部材及び第1のカプラーを少なくとも部分的に貫通して、配置されてもよい。第1のカプラー、第2のカプラー及びシールは、第2のバルブ部材をバルブステムに密封的に結合するように構成されてもよい。第1のバルブ部材は、第2のバルブ部材と、第2のバルブ部材から最も離れるバルブステムの第1及び第2の端部のいずれかとの間に長手方向に配置されてもよい。例えば、第1のバルブ部材は、第2のバルブ部材と、バルブアクチュエータ(例えば、ソレノイドアクチュエータ)と動作可能に結合又は連通するように構成されたバルブステムのいずれかの端部との間に長手方向に配置されてもよい。
【0038】
少なくとも1つの実施形態では、シールは、バルブステムの周りに配置されるように構成された少なくとも部分的に管状のフェルールであり得るか又はそれを含むことができる。第1及び第2のカプラーは、フェルールをバルブステムに向かって、バルブステムに対して、又はバルブステム上に半径方向内側に圧縮するように構成されたねじ付きカプラーであり得るか又はそれを含むことができる。例えば、1つのカプラーは、雄ねじを有してもよく、他のカプラーは、嵌合する雌ねじを有してもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、全体的又は部分的に、少なくとも実質的に同じ方向を向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、バルブステムの第1の端部に向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、バルブステムの第2の端部に向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第2の側と第2のバルブ部材の第1の側との間のバルブステムの長さは、スペーサーレス又はスリーブレスであってもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材と第2のバルブ部材との間又はそれらの一部の間の距離は、スペーサー又はスリーブがない場合に決定又は設定されてもよい。
【0039】
少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、入口及び出口を含むバルブ本体と、入口及び出口の間に流体的に配置された第1のオリフィスと、入口及び出口の間に流体的に配置された第2のオリフィスと、ポペットアセンブリとを含むことができる。第2のオリフィスと第1のオリフィスとは、本開示の実施による、共通の長手方向軸、共通の長手方向中心軸、又は別の共通の軸など、全体的又は部分的に共通の軸を有することができる。少なくとも1つの実施形態では、ポペットアセンブリは、バルブアクチュエータと協働するための第1の端部と第1の端部の長手方向の反対側にある第2の端部とを有するバルブステムと、長手方向固定位置でバルブステムに結合される第1のバルブ部材であって、第1のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1の側と、第1の側の反対側にある第2の側とを有する第1のバルブ部材と、バルブステムに結合される第2のバルブ部材であって、第2のオリフィスを密封的に係合するように構成された第1の側と、第1の側の反対側にある第2の側とを有する第2のバルブ部材と、を含むことができ、該第2のバルブ部材の第2の側は、第2のバルブ部材をバルブステムに結合するための第1のカプラーと、第1のカプラー及びバルブステムに結合されるように構成されたシールと、第1のカプラーに結合されるように構成された第2のカプラーとを含む。バルブステムは、第2のバルブ部材及び第1のカプラーを少なくとも部分的に貫通して、配置されてもよい。第1のカプラー、第2のカプラー及びシールは、第2のバルブ部材をバルブステムに密封的に結合するように構成されてもよい。第1のバルブ部材は、第2のバルブ部材と、第2のバルブ部材から最も離れるバルブステムの第1及び第2の端部のいずれかとの間に長手方向に配置されてもよい。例えば、第1のバルブ部材は、第2のバルブ部材と、バルブアクチュエータ(例えば、ソレノイドアクチュエータ)と動作可能に結合又は連通するように構成されたバルブステムのいずれかの端部との間に長手方向に配置されてもよい。
【0040】
少なくとも1つの実施形態では、シールは、バルブステムの周りに配置されるように構成された少なくとも部分的に管状のフェルールであり得るか又はそれを含むことができる。第1及び第2のカプラーは、フェルールをバルブステムに向かって、バルブステムに対して、又はバルブステム上に半径方向内側に圧縮するように構成されたねじ付きカプラーであり得るか又はそれらを含むことができる。例えば、1つのカプラーは、雄ねじを有してもよく、他のカプラーは、嵌合する雌ねじを有してもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、全体的又は部分的に、少なくとも実質的に同じ方向を向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、バルブステムの第1の端部に向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第1の側と第2のバルブ部材の第1の側とは、バルブステムの第2の端部に向いてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材の第2の側と第2のバルブ部材の第1の側との間のバルブステムの長さは、スペーサーレス又はスリーブレスであってもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のバルブ部材と第2のバルブ部材との間又はそれらの一部の間の距離は、スペーサー又はスリーブがない場合に決定又は設定されてもよい。
【0041】
少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、バルブ本体に結合され、バルブステムの第1、第2又は他の端部と動作可能に結合され、バルブステム及び/又は1つ以上のバルブ部材などの1つ以上の他のバルブ構成要素を、2つ以上の方向であり得るか又はそれを含むことができる少なくとも1つの方向に移動させるように構成された1つ以上のバルブアクチュエータを含むことができる。第1及び第2のバルブ部材(存在する場合、及び/又は追加のバルブ部材)などの1つ以上のバルブ部材は、同時に、少なくとも実質的に同時に、又は1つ以上の他の方法で、対応する第1及び第2のオリフィス又はシート(存在する場合、及び/又は追加のオリフィス又はシート)を密封的に係合して、本開示の実施による適切なバルブ機能又は動作をサポートするように構成されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、第2のバルブ部材(又はその一部)などの1つ以上のバルブ部材は、第1のバルブ部材(又はその一部)などの別のバルブ部材に対してバルブステムに沿った複数の異なる位置のうちの任意の1つ以上でバルブステムに任意に結合されるように構成されてもよく、第1のバルブ部材と、第1のバルブ部材の反対側にあるか又は第1のバルブ部材から最も離れるバルブステムの端部との間のバルブステムの長さ又は一部に沿った複数の異なる長手方向位置のうちの1つ以上を含むことができる。
【0042】
少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、第1、第2又は他のバルブ部材などの1つ以上のバルブ部材を、バルブステム又はバルブステムに結合された別のバルブ構成要素に密封的に結合されるように構成された1つ以上のカプラー及び1つ以上のシール、例えば、第1のカプラー、第2のカプラー及び第1のシールを含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、1つ以上のカプラー及び1つ以上のシールは、バルブステム又はバルブステムに結合された別のバルブ構成要素上に、又は他の方法でそれらに対して、第1、第2又は他のバルブ部材などの1つ以上のバルブ部材の位置を少なくとも一時的に固定するように構成されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、1つ以上のカプラー及び1つ以上のシールは、同時にバルブ部材の位置を密封的に結合し、少なくとも一時的に固定するように構成されてもよい。
【0043】
少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、1つ以上の方向に、又は1つ以上の位置に向かって、例えば、それぞれ第1及び第2のオリフィスなどの1つ以上の対応するオリフィスとの密封的な係合に向かって、第1及び第2のバルブ部材などの1つ以上のバルブ部材をバイアスするように構成された、ばねなどの1つ以上のバイアス装置を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、バルブ本体に結合され、1つ以上のバイアス装置によるバイアスを選択的に克服してバルブを開くように構成された1つ以上のバルブアクチュエータを含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、1つ以上の方向に、又は1つ以上の位置に向かって、例えば、それぞれ第1及び第2のオリフィスなどの1つ以上の対応するオリフィスとの密封的な係合から離れて、第1及び第2のバルブ部材などの1つ以上のバルブ部材をバイアスするように構成された、ばねなどの1つ以上のバイアス装置を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、ポペットバルブは、バルブ本体に結合され、1つ以上のバイアス装置によるバイアスを選択的に克服してバルブを閉じるように構成された1つ以上のバルブアクチュエータを含むことができる。
【0044】
少なくとも1つの実施形態では、ポペットアセンブリを、バルブ入口及びバルブ出口の間に流体的に配置された第1及び第2のオリフィスを有するポペットバルブに結合する方法は、バルブアクチュエータと協働するための第1の端部と、第1及び第2のオリフィスを少なくとも部分的に貫通して、第1の端部の長手方向の反対側にある第2の端部とを有するバルブステムを配置するステップであって、該バルブステムは、第1の長手方向固定位置で結合された第1のバルブ部材を有し、第1のオリフィスと密封的に係合するように構成された第1の側を有するステップと、バルブステムの周りに第2のバルブ部材を配置するステップであって、該第2のバルブ部材は、第2のオリフィスと第1の側の反対側の第2の側とを密封的に係合するように構成された第1の側と、第2のバルブ部材をバルブステムに結合するための第1のカプラーとを含み、該第1のカプラーは、第2のバルブ部材の第2の側に結合されてもよいステップと、バルブステムの周りにシールを配置するステップと、第2のカプラーをバルブステムの周りに配置するステップであって、該第2のカプラーは、第1のカプラーに結合されるように構成されるステップと、第1及び第2のカプラーを結合するステップと、第2の長手方向固定位置で、第2のバルブ部材をバルブステムに密封的に結合するステップと、を含む。
【0045】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、バルブステムを、第2のバルブ部材及び第1のカプラーを少なくとも部分的に貫通して、配置するステップを含むことができる。方法は、第1及び第2のカプラーによりシールをバルブステムに密封的に結合するステップを含むことができる。方法は、第1のバルブ部材を、バルブステムの第1の端部と第2のバルブ部材との間に長手方向に配置するステップを含むことができる。方法は、第1のバルブ部材を、バルブステムの第2の端部と第2のバルブ部材との間に長手方向に配置するステップを含むことができる。方法は、第2のバルブ部材の少なくとも一部を、第2のオリフィスとバルブステムの第2の端部との間に長手方向に配置するステップを含むことができる。方法は、第2のバルブ部材の少なくとも一部を、第2のオリフィスとバルブステムの第1の端部との間に長手方向に配置するステップを含むことができる。
【0046】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、第1及び第2のカプラーをねじ結合し、管状フェルールをバルブステム上に半径方向内側に圧縮するステップを含むことができる。方法は、第1のバルブ部材の第1の側を第1のオリフィスと密封的に係合するように配置するステップと、第2のバルブ部材の第1の側を第2のオリフィスと密封的に係合するように配置するステップと、を含むことができる。方法は、第1及び第2のバルブ部材の少なくとも1つに力を印加して、オリフィスとの密封的な係合を保証するステップを含むことができる。方法は、第1及び第2のバルブ部材のそれぞれを圧縮するステップを含むことができる。方法は、第1及び第2のカプラーを結合する間、第2のバルブ部材を固定位置に保持するステップを含むことができる。方法は、第2のバルブ部材をバルブステムに密封的に結合する間、第2のバルブ部材を固定位置に保持するステップを含むことができる。方法は、第1及び第2のカプラーを結合する間、第1のバルブ部材を固定位置に保持するステップを含むことができる。方法は、第2のバルブ部材をバルブステムに密封的に結合すると同時に、第2の長手方向固定位置を確立するステップを含むことができる。方法は、第1のバルブ部材と第2のバルブ部材との間にスペーサーを配置することなく、第1のバルブ部材の第1の長手方向固定位置に対して第2のバルブ部材の第2の長手方向固定位置を確率するステップを含むことができる。
【0047】
本明細書に開示されるデバイス、システム及び方法の1つ以上の態様を利用する他及びさらなる実施形態は、出願人の開示の精神から逸脱することなく考案することができる。例えば、本明細書に開示される装置、システム及び方法は、単独で使用するか、又は他のバルブ、バルブ構成要素、及び/又は流体制御システムの1つ以上の部分を形成するために使用することができる。更に、ポペット及びバルブの様々な方法及び実施形態は、開示された方法及び実施形態の変形を生成するために、互いに組み合わせて含まれ得る。単数形の要素の説明は、複数形の要素を含むことができ、その逆も可能である。少なくとも1つの要素の参照の後の該要素の参照は、1つ以上の要素を含むことができる。また、実施形態の様々な態様は、互いに組み合わせて使用されて、本開示の理解された目標を達成することができる。
【0048】
文脈で特に明記しない限り、用語「備える(comprise)」、「含む(include)」及び「有する(has)」(「備え」、「含み」及び「有し」などの変化及び活用を含む)は、少なくとも記載された要素若しくはステップ又は要素のグループ若しくはステップのグループ又はそれらの同等物を含むことを意味するものであり、より大きな数値又は他の要素若しくはステップ又は要素のグループ若しくはステップのグループ又はそれらの同等物を除外するものではないと理解されるべきである。デバイス、装置及びシステムは、多くの方向及び方位で使用することができる。特に限定されない限り、ステップの順序は、様々な順序で発生することができる。本明細書に記載の様々なステップは、他のステップと組み合わせることができ、記載されたステップと相互に連結し、及び/又は複数のステップに分割することができる。同様に、要素は機能的に説明されており、別個の構成要素として具体化することができ、及び/又は複数の機能を有する構成要素に組み合わせることができる。本明細書で使用される「流体」という用語は、例えば、(1つ以上の固体又は他の非流体がその中に存在する可能性があるかどうかにかかわらず)液体、気体及びそれらの組み合わせなど、流れることができる任意の物質又は材料を含む。
【0049】
実施形態は、好ましい実施形態及び他の実施形態の文脈で説明されており、出願人の開示の全ての実施形態が説明されているわけではない。説明された実施形態に対する明らかな修正及び変更は、本開示の利点を得る当業者に利用可能である。開示及び非開示の実施形態は、出願人の開示の範囲又は適用可能性を限定又は制限することを意図するものではなく、むしろ、特許法に準拠して、出願人は、請求項の同等物の範囲又は範囲内にあるそのような全ての修正及び改善を完全に保護することを意図している。
図1
図2
【国際調査報告】