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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-09
(54)【発明の名称】殺菌システム及び殺菌方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/20 20060101AFI20230302BHJP
   F24F 8/22 20210101ALI20230302BHJP
   F24F 8/80 20210101ALI20230302BHJP
【FI】
A61L9/20
F24F8/22
F24F8/80 252
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022541001
(86)(22)【出願日】2021-01-02
(85)【翻訳文提出日】2022-08-30
(86)【国際出願番号】 US2021012013
(87)【国際公開番号】W WO2021138645
(87)【国際公開日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】62/956,816
(32)【優先日】2020-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FIREWIRE
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】520378012
【氏名又は名称】ユーブイ パートナーズ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100126848
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 昭雄
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ダブリュ.バールマン
(72)【発明者】
【氏名】コリン ジェイ.ムーア
(72)【発明者】
【氏名】ライアン ディー.シャンパー
【テーマコード(参考)】
4C180
【Fターム(参考)】
4C180AA07
4C180DD03
4C180HH05
4C180HH17
4C180HH19
4C180KK03
4C180KK04
4C180KK05
4C180LL04
4C180LL11
4C180MM06
(57)【要約】
部屋内に配置され、部屋に可視光を提供し、空気処理チャンバを流れる空気へのUV光の適用を介して空気殺菌を行うように動作可能な光器具が提供される。一実施形態において、1つ以上のバッフルは、UV光が1つ以上のバッフルを越えて部屋内に漏れることを実質的に防止するために空気チャンバ内に配置されるものであってもよい。一実施形態では、部屋内に向けられるUV光の量を選択的に制御するように、UV光調節器が提供されるものであってもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋の空気を殺菌するための器具であって、
表面への前記器具の取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、
UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源と、
未処理空気入口及び処理空気出口を有し、前記未処理空気入口から空気を受け取り、前記処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域を有し、前記殺菌光源からの前記UV光が前記空気処理領域に向けられる、UV処理チャンバと、
前記UV処理チャンバから前記未処理空気入口及び前記処理空気出口を通して前記部屋内への前記UV光の漏れを実質的に防止するように動作可能な1つ以上のバッフルと、
前記部屋を照らす可視光を発生させる可視光源と、
を備える、器具。
【請求項2】
前記1つ以上のバッフルは、前記UV処理チャンバ内に設けられる、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記殺菌光源と光通信するUV光調節器を備え、前記UV光調節器は、前記殺菌光源から前記部屋内に向けられる前記UV光の量を選択的に制御するように動作可能である、請求項1に記載の器具。
【請求項4】
前記UV光調節器は、前記UV光に対して透過性を持つ固定窓を含み、前記UV光調節器が、不透明構造によって囲まれた摺動窓を含み、前記摺動窓が、前記殺菌光源から前記部屋へのUV光透過に利用可能な有効開口のサイズを選択的に制御するように、前記固定窓に対して移動可能である、請求項3に記載の器具。
【請求項5】
前記固定窓と前記摺動窓の少なくとも一方は、空気と光の両方を透過する開口部である、請求項4に記載の器具。
【請求項6】
前記UV光調節器は、前記殺菌光源から前記部屋へのUV光透過に利用可能な複数の有効開口を含み、前記有効開口の各々が固定窓及び摺動窓を含む、請求項3に記載の器具。
【請求項7】
前記複数の有効開口の各固定窓は、第1のディスクに設けられ、
前記複数の有効開口の各摺動窓は、第2のディスクに設けられる、
請求項6に記載の器具。
【請求項8】
前記第1のディスクは、前記第2のディスクと接触し、かつ、前記第2のディスクに対して回転する、請求項7に記載の器具。
【請求項9】
前記第1のディスクは、前記第2のディスクと接触し、かつ、前記第2のディスクに対して直線的に移動する、請求項7に記載の器具。
【請求項10】
前記UV光調節器は、前記部屋内に利用者が存在するかどうかに関する利用者情報を得るように動作可能であり、前記UV光調節器は、前記部屋内に利用者が存在しないことを示す前記利用者情報に基づいて、前記部屋内に前記UV光を選択的に提供するように動作可能である、請求項3に記載の器具。
【請求項11】
前記殺菌光源の動作を制御するように動作可能な制御システムを含み、前記制御システムは、外部ネットワークデバイスとの情報の送信及び受信をするように構成された無線通信コントローラを含む、請求項1に記載の器具。
【請求項12】
前記殺菌光源からの前記UV光をUV光領域内の前記部屋内の目標面に向けるように構成された第1の反射器を備え、前記UV光領域は、前記目標面と、前記目標面に対して平行又は収束する対向境界線によって規定される、請求項1に記載の器具。
【請求項13】
部屋の空気を殺菌するための器具であって、
表面への器具の取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、
UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源と、
未処理空気入口及び処理空気出口を有し、前記未処理空気入口から空気を受け取り、前記処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域を有し、前記殺菌光源からの前記UV光が前記空気処理領域に向けられる、UV処理チャンバと、
前記部屋を照らす可視光を発生させる可視光源と、
前記殺菌光源と光通信し、前記殺菌光源から前記部屋内に向けられる前記UV光の量を選択的に制御するように動作可能であるUV光調節器と、
を備える、器具。
【請求項14】
前記UV処理チャンバから前記未処理空気入口及び前記処理空気出口を通して前記部屋内への前記UV光の漏れを実質的に防止するように動作可能な1つ以上のバッフルを備える、請求項13に記載の器具。
【請求項15】
前記UV光調節器は、前記UV光に対して透過性を持つ固定窓を含み、前記UV光調節器が、不透明構造によって囲まれた摺動窓を含み、前記摺動窓が、前記殺菌光源から前記部屋へのUV光透過に利用できる有効開口のサイズを選択的に制御するように、前記固定窓に対して移動可能である、請求項13記載の器具。
【請求項16】
前記固定窓と前記摺動窓の少なくとも一方は、空気と光の両方を透過する開口部である、請求項15に記載の器具。
【請求項17】
前記UV光調節器は、前記殺菌光源から前記部屋へのUV光透過に利用可能な複数の有効開口を含み、前記有効開口の各々が固定窓及び摺動窓を含む、請求項13に記載の器具。
【請求項18】
前記複数の有効開口の各固定窓は、第1のディスクに設けられ、
前記複数の有効開口の各摺動窓は、第2のディスクに設けられる、
請求項17に記載の器具。
【請求項19】
前記第1のディスクは、前記第2のディスクと接触し、かつ、前記第2のディスクに対して回転する、請求項18記載の器具。
【請求項20】
前記第1のディスクは、前記第2のディスクと接触し、かつ、前記第2のディスクに対して直線的に移動する、請求項18に記載の器具。
【請求項21】
前記UV光調節器は、前記部屋内に利用者が存在するかどうかに関する利用者情報を得るように動作可能であり、前記UV光調節器は、前記部屋内に利用者が存在しないことを示す利用者情報に基づいて、前記部屋内にUV光を選択的に提供するように動作可能である、請求項13に記載の器具。
【請求項22】
前記殺菌光源の動作を制御するように動作可能な制御システムを含み、前記制御システムは、外部ネットワークデバイスとの情報の送信及び受信をするように構成された無線通信コントローラを含む、請求項13に記載の器具。
【請求項23】
前記殺菌光源からの前記UV光をUV光領域内の前記部屋内の目標面に向けるように構成された第1の反射器を含み、前記UV光領域は、前記目標面と、前記目標面に対して平行又は収束する対向境界線によって規定される、請求項13に記載の器具。
【請求項24】
部屋内の目標面を殺菌するための器具であって、
表面への前記器具の取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、
UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源と、
UV光領域内の前記UV光を前記目標面に向けるように構成され、前記UV光領域は、前記目標面と、前記目標面に平行であるか又は前記目標面に収束する対向境界線とによって規定される、第1の反射器と、
を備える、器具。
【請求項25】
前記対向境界線は、前記器具から遠位の点で、前記目標面に収束する、請求項24に記載の器具。
【請求項26】
前記対向境界線は、前記器具の光開口部と交点で交差する、請求項24に記載の器具。
【請求項27】
前記交点と前記目標面との間の距離は、前記UV光領域を、前記部屋内で立っている人の頭部が占める空間の領域の外側になるように定義する、請求項26に記載の器具。
【請求項28】
空気吸入口と、
空気排出口と、
前記器具の処理チャンバを通して空気を導くように動作可能であり、前記空気吸入口から前記処理チャンバに空気を導くように動作可能であり、前記処理チャンバから前記空気排出口に空気を導くように動作可能なファンと、
を備える、請求項24に記載の器具。
【請求項29】
前記殺菌光源からの前記UV光が前記処理チャンバに向けられる、請求項28に記載の器具。
【請求項30】
前記UV光を前記第1の反射器に向けるように構成された第2の反射器を含み、前記殺菌光源は、前記処理チャンバ内の領域と前記第2の反射器の両方に光を向けるように位置決めされる、請求項28に記載の器具。
【請求項31】
前記殺菌光源は、前記処理チャンバ内に配置される、請求項30に記載の器具。
【請求項32】
前記空気吸入口及び前記空気排出口の少なくとも一方が、前記UV光が前記UV光領域内で前記目標面に向けられるUV光ポートに対応する、請求項28に記載の器具。
【請求項33】
人が使用するための前記部屋の領域を照明するように動作可能な可視光源を含む、請求項24に記載の器具。
【請求項34】
空気を殺菌するためのシステムであって、
空気を殺菌するように動作可能であり、第1のアセンブリ電力入力を含み、空気の殺菌に関連する情報をネットワークデバイスに通信するように動作可能な第1のアセンブリ通信インタフェースを含む、第1の空気殺菌アセンブリと、
空気を殺菌するように動作可能であり、第2のアセンブリ電力入力を含み、空気の殺菌に関連する情報を前記ネットワークデバイスに通信するように動作可能な第2のアセンブリ通信インタフェースを含む、第2の空気殺菌アセンブリと、
前記第1及び第2の空気殺菌アセンブリに電力を供給するように構成され、前記第1のアセンブリ電力入力に接続された第1のワイヤアセンブリを含み、前記第2のアセンブリ電力入力に接続された第2のワイヤアセンブリを含み、前記第1及び第2のワイヤアセンブリを介して前記第1及び第2の空気殺菌アセンブリへの電力の供給を制御するように構成された電力管理システムと、
前記第1及び第2の空気殺菌アセンブリと前記ネットワークデバイスとの間に通信ブリッジを提供するように構成され、前記第1及び第2の空気殺菌アセンブリの前記第1及び第2のアセンブリ通信インタフェースに結合されたネットワーク通信システムと、
を備える、システム。
【請求項35】
前記ネットワーク通信システムは、前記第1のワイヤアセンブリを介して前記第1のアセンブリ通信インタフェースに結合され、前記第2のワイヤアセンブリを介して前記第2のアセンブリ通信インタフェースに結合される、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記ネットワーク通信システムは、前記第1及び第2のワイヤアセンブリとは別の少なくとも1つの通信媒体を介して前記第1及び第2の空気殺菌アセンブリに結合される、請求項34に記載のシステム。
【請求項37】
前記第1のワイヤアセンブリが前記電力管理システムに直接接続され、前記第2の空気殺菌アセンブリが前記電力管理システムから前記第1の空気殺菌アセンブリを介して電力を受け取るように、前記第2のワイヤアセンブリが前記第1の空気殺菌アセンブリに直接接続される、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記電力管理システムは、低電圧電力分配システムを提供する、請求項34に記載のシステム。
【請求項39】
前記第1の空気殺菌アセンブリは、光器具、携帯用光アセンブリ、独立型空気殺菌システム、及びHVAC統合型空気殺菌システムのうちの1つである、請求項34に記載のシステム。
【請求項40】
前記電力管理システムがテレブースに統合され、前記テレブースが通信インタフェースを提供する、請求項34に記載のシステム。
【請求項41】
可視光源を有する携帯用光アセンブリのための殺菌システムであって、
UV光を発生するように動作可能な殺菌光源と
未処理空気入口及び処理空気出口を有し、前記未処理空気入口から空気を受け取り、前記処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域を有し、前記殺菌光源からの前記UV光が前記空気処理領域に向けられる、UV処理チャンバと、
前記携帯用光アセンブリの外側の空気を前記未処理空気入口に引き込むように構成されたファンと、
を備える、殺菌システム。
【請求項42】
前記UV処理チャンバが、前記携帯用光アセンブリの壁によって少なくとも部分的に画定され、前記壁が、前記殺菌光源から出力される前記UV光に対して実質的に不透明である、請求項41に記載の殺菌システム。
【請求項43】
前記UV処理チャンバが、前記殺菌光源から出力される前記UV光の外部環境への漏れを実質的に防止し、空気の漏れを防止するために、前記携帯用光アセンブリの前記壁用のガスケットインタフェースを含む、請求項42に記載の殺菌システム。
【請求項44】
前記ガスケットインタフェースが、前記UV処理チャンバの壁を受け、前記携帯用光アセンブリの前記壁に対してシールするC字型ガスケットであり、前記C字型ガスケットが前記携帯用光アセンブリの前記壁と圧縮シールを形成する、請求項43に記載の殺菌システム。
【請求項45】
前記未処理空気入口の断面積が前記処理空気出口の断面積より大きい、請求項41に記載の殺菌システム。
【請求項46】
前記未処理空気入口は、前記携帯用光アセンブリの壁によって少なくとも部分的に画定される、請求項41に記載の殺菌システム。
【請求項47】
前記UV処理チャンバの外部に配置された殺菌制御システムを備え、前記殺菌制御システムが前記携帯用光アセンブリの観察者によって外部視界から隠されるように、前記殺菌制御システムが前記携帯用光アセンブリの一部内に隠される、請求項41記載の殺菌システム。
【請求項48】
前記携帯用光アセンブリの前記壁が、前記携帯用光アセンブリの前記可視光源用の可視光反射器である、請求項41に記載の殺菌システム。
【請求項49】
前記殺菌制御システムは、前記殺菌光源及び前記可視光源への電力供給を制御するように動作可能である、請求項47に記載の殺菌システム。
【請求項50】
前記殺菌システムは、前記携帯用光アセンブリのための後付けシステムである、請求項41に記載の殺菌システム。
【請求項51】
前記殺菌制御システムは、ユーザの近接を検出するように動作可能な近接センサを含み、前記殺菌制御システムは、前記携帯用光アセンブリへのユーザの近接に基づいて状態を変更するように動作可能である、請求項47に記載の殺菌システム。
【請求項52】
前記携帯用光アセンブリがデスクランプである、請求項41に記載の殺菌システム。
【請求項53】
前記UV処理チャンバが、前記UV処理チャンバの壁に結合されたガスケットインタフェースを含み、前記ガスケットインタフェースが、前記携帯用光アセンブリの一部に接触するように動作可能である、請求項41に記載の殺菌システム。
【請求項54】
UV光を発生するように動作可能な殺菌光源と、
未処理空気入口及び処理空気出口を有し、前記未処理空気入口から空気を受け取り、前記処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域を有し、前記殺菌光源からの前記UV光が前記空気処理領域に向けられる、UV処理チャンバと、
前記殺菌光源から前記UV光を受け取るように動作可能であり、前記殺菌光源から受け取った前記UV光に基づく可視光を提供するように構成され、前記可視光が部屋を照らすように提供される、UV光変換器と、
を備える殺菌システム。
【請求項55】
前記UV光変換器は、前記UV光を前記可視光に変換するように動作可能なUV光ダウンコンバータである、請求項54に記載の殺菌システム。
【請求項56】
前記UV光変換器は、前記UV光を前記可視光に変換するように動作可能な基板及びフィルムを含む、請求項54に記載の殺菌システム。
【請求項57】
前記フィルムがダウンコンバージョン層であり、前記基板が光透過性である、請求項56に記載の殺菌システム。
【請求項58】
前記UV光変換器は、UV光を可視光に変換する受動的な変換器である、請求項54に記載の殺菌システム。
【請求項59】
前記UV光変換器は、前記UV光変換器から出力される可視光の第1の色温度とは異なる第2の色温度を有する可視光を供給可能な別のUV光変換器に交換可能である、請求項58に記載の殺菌システム。
【請求項60】
前記部屋内の空気を殺菌するための光器具に殺菌システムを組み込まれている、請求項54に記載の殺菌システム。
【請求項61】
前記殺菌光源からUV光が出力されている間、可視光の出力を選択的に制御するように動作可能な可視光調節器を含む、請求項54に記載の殺菌システム。
【請求項62】
殺菌システムのための取り外し可能なフィルタアセンブリであって、前記フィルタアセンブリは、
通過して流れる空気から微粒子を除去するように動作可能な濾過媒体と、
収納位置からフィルタ廃棄位置まで移動可能であり、ユーザと濾過媒体との間の接触がない状態で、前記収納位置から前記フィルタ廃棄位置まで移動させるための、前記ユーザによって操作可能なインタフェースを含む廃棄バッグと、を備え、
前記収納位置では、前記濾過媒体を通る空気の流れは、前記廃棄バッグによって実質的に妨げられず、
前記フィルタ廃棄位置では、前記濾過媒体は、前記廃棄バッグの中に実質的に封入される、
取り外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項63】
前記インタフェースがプルタブである、請求項62に記載の取り外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項64】
前記濾過媒体に結合され、前記殺菌システムに取り外し可能に係合し、前記濾過媒体を前記殺菌システムに対して支持し、空気から微粒子を受け取り除去するように構成された、第1の支持体と、
前記濾過媒体に結合され、前記殺菌システムに取り外し可能に係合し、前記濾過媒体を前記殺菌システムに対して支持し、空気から微粒子を受け取り除去するように構成された、第2の支持体と、を備えており、
前記第1及び第2の支持体は第1及び第2の摺動部をそれぞれ備えており、前記第1及び第2の摺動部は、前記廃棄バッグの第1及び第2の部分にそれぞれ接続して、前記廃棄バッグを前記収納位置から前記フィルタ廃棄位置まで案内するように動作可能である、
を備える、請求項62に記載の取り外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項65】
前記第1及び第2の支持体が、前記殺菌システムの第1及び第2の受け部内でそれぞれ摺動するように動作可能である、請求項64に記載の取り外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項66】
前記廃棄バッグの前記収納位置から前記フィルタ廃棄位置への移動に応じて、前記取り外し可能なフィルタアセンブリが前記殺菌システムから取り外されることを防止するように動作可能な留め具を含み、前記廃棄バッグが前記フィルタ廃棄位置にある間にユーザが前記インタフェースを引くことに応じて、前記留め具が解放するように構成される、請求項65に記載の取り外し可能なフィルタアセンブリ。
【請求項67】
空気から微粒子を除去するように配置されたフィルタを備え、前記フィルタは、前記1つ以上のバッフルが、前記フィルタがUV光にさらされるのを実質的に防ぐように、前記1つ以上のバッフルに対して配置され、これにより、前記フィルタがUV光にさらされるのを防ぐことによってフィルタ耐久性を維持し、UV光暴露による前記フィルタの故障を実質的に回避する、請求項1に記載の器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、殺菌システムに関し、より詳細には、空気を殺菌するための照明器具に関するものである。
【0002】
細菌、ウイルス、真菌、又は寄生虫などの外来生物による感染は、様々な方法で引き起こされる。しかし、一旦引き起こされた感染は、有害であれば、コロニー化し、病気をもたらす可能性がある。感染した宿主(例えば、人間)の免疫系は、感染に反応し、外来生物を殺すか中和しようとすることがある。しかし、場合によっては、免疫系が感染を完全に中和することができず、生存のために入院が必要となることもある。このような理由から、通常、感染した宿主の免疫系のみに依存するよりも、感染症の予防の方が好ましいとされている。
【0003】
感染症の蔓延を防止するための従来の取り組みでは、異物が付着している可能性のある表面を拭き取ったり洗浄したりするなどの手作業による殺菌技術を用いることが多い。感染症は、人から人への直接接触など、様々な方法で拡がる可能性があるため、手作業による殺菌技術は、時間と労力を要することがある。例えば、感染者が環境設備に接触し、その後、汚染された環境設備に接触した別の人が間接的に接触することは、一般的な感染様式である。環境には多数の表面が存在するので、環境中の全ての表面又は実質的に全ての表面を除染することは、手間と時間を要すると考えられ、本質的に多くの場合、そのような除染は非現実的である。別の例として、感染者から空気感染する病原体は、手作業での殺菌技術ではアクセスできない領域に入り込むことがある。また、接触型病原体は、一般的な空気中の微粒子に乗って空気中に浮遊することが知られている。
【0004】
病室のような部屋環境(room environment)は、汚染される可能性のある空気や表面を含む。空気の量、及び表面の数及び多様性(例えば、部屋(room)内の物体(object)の存在によって形成される隅及び窪み)のために、そのような環境を手作業で除染することは、大きな労働力を要する場合がある。部屋のHVACシステムは、除染に特に労力を要し、一般的には、微粒子を混合し分配している。さらに、又は代替的に、病院環境(例えば、病室)においては、訪問者並びに潜在的な病原体の数及び頻度は、空気及び表面の汚染の可能性を増加させ、従来の技術でそのような表面を効果的に除染するための労力及び時間を再び増加させる。これらの理由やその他の理由により、従来技術では、部屋環境の除染を実用的な方法によって行うことができない。
【0005】
病室のための従来の殺菌技術には、部屋内に移動式UV照明アセンブリを持ち込むというものがある。移動式UV照明アセンブリは、部屋内に配置され、部屋を殺菌するのに十分と考えられる時間だけ作動される。その後、移動式UV照明アセンブリは部屋から持ち出され、保管場所又は使用するための別の部屋に運ばれる。このプロセスは、移動式UV照明アセンブリを持ち込んで移動させる労力と、複数の部屋にわたって使用される移動式UV照明アセンブリの使用スケジュールを管理する労力のために、手間がかかることがある。
【発明の概要】
【0006】
一実施形態による本開示は、タイルや照明器具のために使われる従来の天井開口部内に適合する光器具を提供する。光器具は、UVC照明器具と組み合わされた一般的な照明器具を含むものであってもよい。UVC照明は、目標照射量で空気を殺菌するもので、狭い開口部内の光を誘導してオフセットした開口部を通じて主器具から到達し、天井にUVC照射を提供する精密な複数反射器システムを提供する反応装置内に備えられるものであってもよい。この反射器システム及びバッフルシステムは、表面に沿って移動する光の薄い平面を提供することで、人間への露出を制限するように構成されるものであってもよい。空気処理システムは、表面殺菌とは別の反応装置やランプを含むものであってもよく、又は透明フィルムを利用して、1つのUVC光源を空気殺菌反応装置に使用し、表面処理反射器システムに供給することを可能にするものであってもよい。
【0007】
一実施形態によるシステム及び方法は、部屋内に配置されるように構成され、部屋に可視光を提供し、空気処理チャンバを通って流れる空気へのUV光の適用を介して空気殺菌を行うように動作可能な光器具を含むものであってもよい。一実施形態では、1つ以上のバッフルが空気チャンバ内に配置されることによって、UV光が1つ以上のバッフルを越えて部屋内に漏れることを実質的に防止するものであってもよい。一実施形態では、部屋内に向けられるUV光の量を選択的に制御するために、UV光調節器が提供されるものであってもよい。
【0008】
一実施形態では、部屋内の空気を殺菌するための器具が提供される。器具は、表面への取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源と、を含むものであってもよい。器具は、未処理空気入口及び処理空気出口を有するUV処理チャンバと、未処理空気入口から空気を受け取り、処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域と、を含むものであってもよい。殺菌光源からのUV光は、空気処理領域に向けられるものであってもよい。
【0009】
器具は、UV処理チャンバから未処理空気入口及び処理空気出口を通して部屋へのUV光の漏れを実質的に防止するように動作可能な1つ以上のバッフルを含むものであってもよい。器具は、部屋を照らすための可視光を発生させるように動作可能な可視光源を含むものであってもよい。
【0010】
一実施形態では、器具は、殺菌光源と光通信するUV光調節器を含むものであってもよい。UV光調節器は、殺菌光源から部屋内に向けられるUV光の量を選択的に制御するように動作可能なものであってもよい。
【0011】
一実施形態では、部屋内の空気を殺菌するための器具は、表面への取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源とを備えている。器具は、未処理空気入口及び処理空気出口を有するUV処理チャンバと、未処理空気入口から空気を受け取り、処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域とを含むものであってもよい。殺菌光源からのUV光は、空気処理領域に向けられるものであってもよい。
【0012】
器具は、部屋を照らすための可視光を発生させるように動作可能な可視光源と、殺菌光源と光通信するUV光調節器とを含むものであってもよい。UV光調節器は、殺菌光源から部屋内に向けられるUV光の量を選択的に制御するように動作可能なものであってもよい。
【0013】
一実施形態において、UV光調節器は、殺菌光源から部屋へのUV光透過に利用可能な複数の有効開口を含むものであってもよく、有効開口の各々は、固定窓及び摺動窓を含む。
【0014】
一実施形態において、UV光調節器は、利用者が部屋内に存在するかどうかに関連する利用者情報を得るように動作可能であり、UV光調節器は、部屋内に利用者が存在しないことを示す利用者情報に基づいて、部屋内にUV光を選択的に提供するように動作可能である。
【0015】
一実施形態によれば、部屋内の空気を殺菌するための器具が提供される。器具は、表面への取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源と、を含むものであってもよい。器具は、UV光領域内のUV光を目標面に向けるように構成された第1の反射器を含むものであってもよく、UV光領域は、目標面と、目標面に対して平行又は収束する対向境界線とによって規定される。
【0016】
一実施形態では、器具は、UV光を第1の反射器に向けるように構成された第2の反射器を含むものであってもよく、殺菌光源は、処理チャンバ内の領域と第2の反射器との両方に光を向けるように位置決めされる。
【0017】
一実施形態では、積極的な病原体削減のための環境内における人間への生物付着を補償するために、人間計数センサ、空気殺菌装置、表面殺菌装置、及び連結制御を利用するシステムが提供される。
【0018】
本発明のこれら及び他の利点と特徴は、本実施形態の説明と図面を参照することにより、より完全に理解されるであろう。
【0019】
本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、動作の詳細、又は以下の説明で述べられた、又は図面に例示された構成要素の構造の詳細及び配置に限定されないことを理解されたい。本発明は、本明細書で明示的に開示されていない様々な他の実施形態、及び代替的な方法で試され、又は実行されることにより実施されるものであってもよい。また、本明細書で使用される言い回し及び用語は、説明のためのものであり、限定的なものと見なすべきではないことを理解されたい。「を含む」及び「を備える」並びにそれらの変形を使用することは、その後に列挙された項目及びその等価物、並びに追加の項目及びその等価物を包含することを意図している。さらに、様々な実施形態の説明において、列挙が使用される場合がある。特に明示しない限り、列挙の使用は、本発明を構成要素の特定の順序又は数に限定するものと解釈されるべきではない。また、列挙の使用は、列挙されたステップ又は構成要素と組み合わされるかもしれない追加のステップ又は構成要素を本発明の範囲から除外するものと解釈されるべきではない。請求項の要素に「X、Y及びZの少なくとも1つ」とあるのは、X、Y又はZのいずれか1つを個別に、及びX、Y及びZの任意の組み合わせ(例えば、X、Y、Z;X、Y;X、Z;及びY、Z)を含むことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る光器具の代表図である。
【0021】
図2図2は、一実施形態による図1の光器具の制御システムを示す図である。
【0022】
図3A-3D】図3A-3Dは、一実施形態によるUV光調節器を示す図である。
【0023】
図4図4は、本開示の一実施形態に係る殺菌システムを示す図である。
【0024】
図5図5は、本開示の一実施形態による光器具及び殺菌システムを示す図である。
【0025】
図6図6は、本開示の一実施形態による、複数の光器具を有する殺菌システムを示す図である。
【0026】
図7図7は、一実施形態による、部屋領域にUV光を供給する光器具を備えた図6の殺菌システムを示す図である。
【0027】
図8図8は、一実施形態によるUV光調節器を示す図である。
【0028】
図9図9は、一実施形態による殺菌システムを示す図である。
【0029】
図10図10は、図9の一部の拡大図である。
【0030】
図11図11は、図9の一部の別の拡大図である。
【0031】
図12図12は、一実施形態に係る殺菌システムを示す図である。
【0032】
図13図13は、一実施形態による動的用量曲線を示す図である。
【0033】
図14図14は、一実施形態による、ステータス情報(例えば、利用又は接触)に基づく投与量を示す図である。
【0034】
図15図15は、一実施形態による、ステータス情報(例えば、利用又は接触)に基づく照射を示す図である。
【0035】
図16図16は、一実施形態による光器具の正面図である。
【0036】
図17図17は、図16の光器具の右側面図である。
【0037】
図18図18は、図16の光器具の底面図である。
【0038】
図19図19は、図16の光器具の左側面図である。
【0039】
図20図20は、図16の光器具の後方斜視図である。
【0040】
図21図21は、図16の光器具の上面図である。
【0041】
図22図22は、可視光モジュールが取り外された図16の光器具の底面図である。
【0042】
図23A-23B】図23A-23Bは、一実施形態による光器具の構成要素の複数の図である。
【0043】
図24図24は、図16の光器具の断面図である。
【0044】
図25図25は、図24の部分拡大図である。
【0045】
図26図26は、図16の光器具の断面図である。
【0046】
図27図27は、図16の光器具の断面図である。
【0047】
図28図28は、図16の光器具の断面図である。
【0048】
図29図29は、一実施形態に係る制御システムを示す図である。
【0049】
図30図30は、一実施形態に係る制御システムを示す図である。
【0050】
図31A-31B】図31A-31Bは、光を下方に向け、光を拡散させるか、又は光のパターンを下方に作成するように形成されたレンズ内に光を向ける光モジュールを示す図である。
【0051】
図32図32は、図31の光モジュールが、低いクリアランスの光及び殺菌システムとして使用されている様子を示す図である。
【0052】
図33A-33B】図33A-33Bは、本開示の一実施形態による図31Aの光モジュールのレンチキュラーレンズを示す図である。
【0053】
図34A図34Aは、本開示の一実施形態によるポータブル可視光空気殺菌アセンブリの透視図である。
【0054】
図34B図34Bは、図34Aの実施形態の側断面図である。
【0055】
図34C図34Cは、図34Aの実施形態の上面断面図である。
【0056】
図35A図35Aは、本開示の別の実施形態によるポータブル可視光空気殺菌アセンブリの側断面図である。
【0057】
図35B図35Bは、図35Aの実施形態の上面断面図である。
【0058】
図36図36は、一実施形態による連結型病原体減少システムを示す図である。
【0059】
図37図37は、一実施形態による連結型病原体減少システムを示す図である。
【0060】
図38図38は、一実施形態による処理システムを示す図である。
【0061】
図39図39は、収納モードでの一実施形態によるフィルタ廃棄システムを示す図である。
【0062】
図40図40は、廃棄モードにおける図39のフィルタ廃棄システムを示す図である。
【0063】
図41図41は、処理システムの断面図に伴った図39の断面図を示す。
【0064】
図42図42は、一実施形態に係るブースを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
一実施形態によるシステム及び方法は、部屋内に配置されるように構成され、部屋のために可視光を提供し、空気処理チャンバを通って流れる空気へのUV光の適用を介して空気殺菌を行うように動作可能な光器具を含むものであってもよい。一実施形態では、1つ以上のバッフルが空気チャンバ内に配置され、UV光が1つ以上のバッフルを越えて部屋内に漏れることを実質的に防止するものであってもよい。一実施形態では、部屋内に向けられるUV光の量を選択的に制御するために、UV光調節器が提供されるものであってもよい。
【0066】
本開示の図示された実施形態は、光器具100が部屋の構造物に取り付けられることに焦点を当てているが、本開示はこの構成に限定されないことを理解されたい。一実施形態では、光器具100は、部屋の構造物に取り付けられる器具でなくてもよく、代わりに、部屋内に配置することができる照明アセンブリであってもよい。例えば、光アセンブリは、部屋の床又は物体上に配置された台座を有するハウスランプの配置と同様の方法で、部屋内に半永久的に配置することができる移動可能な光源又は独立した光アセンブリであってよい。
【0067】
I.概要
本開示の一実施形態による光器具は、図1に示され、概して100で指定される。光器具100は、光器具100の表面への取り付けを容易にするように動作可能な支持部材150を含むものであってもよい。表面は、部屋の内壁の露出面であってもよいし、視界から隠された内壁スタッドのような壁の内部の表面であってもよい。光器具100は、電源152から電力を受けるものであってもよく、直接配線やコンセントソケットへの接続など、用途に応じた様々な方法で電源152に接続されるものであってもよい。一実施形態における光器具100は、光器具100及びその構成要素の動作を制御するように構成された制御システム200を含むものであってもよい。
【0068】
一実施形態における光器具100は、可視光を部屋の部屋領域50に供給するように動作可能な可視光モジュール180を含むものであってもよい。可視光モジュール180は、本明細書に記載される1つ又は複数の実施形態において明記されない可能性があることに留意されたい。また、開示の目的のために、光器具100は、図示された実施形態における1つ又は複数の構成要素を有することに関連して説明され、光器具100における本明細書に記載される1つ又は複数の構成要素は、光器具100に明記されない場合もあり、本明細書に記載される構成要素の任意の組み合わせが光器具100に組み込まれるものであってもよい。
【0069】
可視光モジュール180は、複数のLEDと、部屋領域50を照らすのに充分な可視光を生成するために複数のLEDに電力を供給するように動作可能なLEDドライバ回路とを含むものであってもよい。可視光モジュール180は、図1に図示された実施形態では、(処理チャンバ110へのドア又は除去アクセスパネルを形成してもよい)UV光調節器120と一体的に示されており、例えば、UV光調節器120は、エッジ照明(例えば、UV光調節器120の周囲の少なくとも一部について配置され、周囲からの光を、UV光調節器120を通して導くように構成された1又は複数のLEDなどの照明)を有する可動パネル又はドアであってよい。端部照明からの可視光は、UV光調節器120内から最終的に部屋領域50の方に向けられるものであってもよい。本開示は、可視光モジュール180がUV光調節器120と一体であることに限定される。例えば、可視光モジュール180は、UV光調節器120と別体であってもよい。
【0070】
一実施形態では、光器具100は、光器具100から遠隔に配置されるスイッチ154によって制御されるものであってもよい。スイッチ154は、光器具100の構成要素のサブセットへの電力の供給を制御するように動作可能であってよい。例えば、スイッチ154は、スイッチ154の状態に基づいて部屋のための可視光源の起動を可能又は無効にする、光器具100の制御システム200に結合されるものであってもよい。光器具100の他の回路及び構成要素は、スイッチ154の状態に関係なく、動作可能状態又は動作不能状態のままであってもよい。そのような回路又は構成要素は、例えば、スイッチ154の状態とは別に、電源152からの電力に接続されてもよく、又は本明細書に記載される制御システムからの制御の下に接続されてもよい。
【0071】
あるいは、スイッチ154は、電源152から光器具100への全電力の供給を選択的に制御するように動作可能なものであってもよい。例えば、スイッチ154は、電源152を光器具100に切断又は接続するように動作可能なものであってもよい。この制御は、有線又は無線インタフェースを介して提供されてもよく、BACNET、イーサネット(登録商標)又は他の制御システムを介して駆動されることができる。制御システムに結合されたシステムは、1つ以上のデジタル通信プロトコルを介して送信される通信に基づいて、調光、ゾーン制御、及び他のプログラム可能な機能を可能にするように構成される。
【0072】
光器具100は、空気が誘導され、その中で空気がUV光源160からのUV光で処理される処理チャンバ110を含むものであってもよい。UV光源160は、電源152から電力が供給されることに対応してUV光を生成するように動作可能な殺菌光源であってもよい。例えば、UV光源160は、冷陰極ランプ、低圧水銀ランプ、又はUV-C発光ダイオードなどのUV-C光源であってもよい。
【0073】
UV光源160に印加される電力は、電源152からの電力の条件付きの形態であってよい。例えば、電源152は、AC電力を供給するように動作可能なものであってもよい。光器具100は、このAC電力を、UV光源160を動作させるのに充分なDC電力に調整する回路を含むものであってもよい。DC電力は、UV光源160の動作仕様及び目標パラメータに応じて、一定であってもパルス状であってもよい。DCパルス構成では、目標動作パラメータに応じた電力を供給するために、DCパルスを90%から30%の間で変化させるものであってもよい。
【0074】
一実施形態では、未処理空気52は、空気入口112を介して処理チャンバ110に入り、処理された空気54は、空気出口114を介して処理チャンバ110から出ることができる。空気入口112は、処理チャンバ110内でUV光によって処理される前に未処理空気52から微粒子を濾過するように構成されるフィルタアセンブリ116と流体連通していてもよい。フィルタアセンブリ116の取り外し及び交換は、フィルタアセンブリ116の実質的な目詰まりを防止するために定期的に実施されてもよい。
【0075】
一実施形態において、フィルタアセンブリ116は、フィルタアセンブリ116の片側又は両側がUV光源160からの光の経路にあるように配置されてもよい。このようにして、フィルタアセンブリ116の全て又は一部を除染するために、UV光がフィルタアセンブリ116に向けられることがある。フィルタアセンブリ116に当てられるUV光は、選択的に当てられてもよく、又はフィルタアセンブリ116は、UV光源160がアクティブである間、UV光源160からの光を受けるように配置されてもよい。
【0076】
本明細書で論じるように、処理された空気54は、空気出口114を介して処理チャンバ110から出ることができる。空気出口114は、処理された空気54の流量よりも十分に大きい流量で通過する空気の流れを可能にするように構成された通気口118を含んでもよい。換言すれば、通気口118は、処理チャンバ110を通る気流を実質的に制限しないように構成されてもよい。通気口118は、不適切な物体(例えば、手及び指)の処理チャンバ110への進入を実質的に防止する大きさの複数の開口部をそれぞれ含んでもよい。
【0077】
一実施形態における処理チャンバ110は、処理チャンバ110の空気入口112及び空気出口114からのUV光の漏れを実質的に防止するように動作可能な、空気入口バッフルアセンブリ130A及び空気出口バッフルアセンブリ130Bのようなバッフルアセンブリを含んでもよい。各バッフルアセンブリ130A、130Bは、空気の目標流量を実質的に制限又は影響することなく処理チャンバ110を通る空気の流れを可能にするように配置された複数のバッフル132を含んでもよい。例えば、光器具100が300CFMの速度で空気を処理するように構成される場合、各バッフルアセンブリ130A、130Bのバッフル132は、300CFMより大きい速度で空気の流れを可能にするように配置されてもよい。この同じ目標空気流量300CFMを使用して、一実施形態では、処理チャンバ110は、目標空気流量より大きい(例えば、300CFMより大きい)速度で空気流を可能にするように構成されてもよいことに留意されたい。本明細書に記載されるようなファンアセンブリ140は、目標流速で空気を動かすように選択又は動作されてもよい。
【0078】
図示された実施形態では、各バッフルアセンブリ130A、130Bの複数のバッフル132は、各バッフルアセンブリ130A、130Bを通る気流が蛇行するように配置されてもよい。この構成は、バッフルアセンブリ130A、130Bを通り、それぞれの空気入口112又は空気出口114を通って外に出るUV光の通過を実質的に防止してもよい。
【0079】
バッフル132は、一実施形態では、フィルタアセンブリ112をUV光源160からのUV光との接触から保護することを容易にする。この構成は、UV光への曝露によるフィルタアセンブリ112の損傷又は故障を実質的に防止し、フィルタアセンブリ112の使用寿命を潜在的に長くする。
【0080】
一実施形態では、バッフルアセンブリ130A、130Bの一方又は両方は、光器具100から存在しないことがある。空気入口112及び空気出口114の一方又は両方は、処理チャンバ110からのUV光の漏れを実質的に防止するように、そのような実施形態において構成されてもよい。
【0081】
本明細書に記載されるように、光器具100は、UV光調節器120及び一般照明レンズ及びシステムを含んでもよい。バッフルアセンブリ130A、130Bは、処理チャンバ110から部屋領域50内へのUV光の透過を制御するためにUV光調節器120の一部を形成してもよい。UV光の透過を制御することは、光器具100の1つ又は複数の領域からUV光を導くことと、光器具100の1つ又は複数の他の領域からの光の透過又は漏れを実質的に防止することとを含んでもよい。
【0082】
光器具100は、空気入口112から空気出口114まで処理チャンバ110を通る空気を導くように動作可能なファンアセンブリ140を含んでもよい。図示された実施形態では、ファンアセンブリ140は空気出口114の近くに配置されているが、本開示はそのように限定されないことが理解される。ファンアセンブリ140は、処理チャンバ110を介して空気を導くために、異なる位置に配置されるか、又は提供されるものであってもよい。例えば、ファンアセンブリ140は、処理チャンバ110を通して空気を導くために、空気入口112の近位に配置されるものであってもよい。
【0083】
ファンアセンブリ140は、処理チャンバ110内のUV光の適用を介した空気の殺菌又は除染のために、目標流量で処理チャンバ110を介して空気を導くように動作可能なファンを含んでもよい。一例として、目標流量は、50CFMであってもよい。一実施形態では、ファンアセンブリ140は、光器具100の制御システム200の指示により処理チャンバ110を通る空気の流量が増加又は減少するように可変であってよい。また、流量の増加は、その環境又はその相互作用から導かれる他の制御因子によってデジタル的に駆動されるものであってもよい。
【0084】
図示された実施形態における光器具100は、本明細書に記載されるように、光器具100の動作を指示するように動作可能な制御システム200を含んでもよい。例えば、制御システム200は、処理チャンバ110を流れる空気の処理を促進するために、UV光源160への電力の供給を指示するように構成されてもよい。本明細書で説明するように、制御システム200は、1つ又は複数のセンサに動作可能に結合されてもよい。1つ以上のセンサは、用途に応じた様々な情報を感知するように構成されてもよい。センサの種類の例としては、受動赤外線センサ(PIRセンサ)、モーションセンサ、コンタクトセンター、静電容量式接触センサ、USB入力インタフェース、加速度計、温度センサ、RFIDリーダ、UV光調節器センサ、及びモータセンサが挙げられる。これらの例のいくつかは、PIRセンサとモーションセンサのような重複する能力を含み、そのような能力が記載されている実施形態では、そのようなセンサ能力のために、1つ又は複数の例示のセンサが提供されてもよいことに留意されたい。
【0085】
図示された実施形態における制御システム200は、UV光源160から部屋領域50へのUV光の適用を選択的に制御するように動作可能であってよい。制御システム200は、部屋領域50が1人以上の人によって利用されているかどうかを示す情報を取得してもよく、部屋領域50が利用されていないことを示すかかる情報に基づいて、制御システム200は、UV光源160から部屋領域50にUV光を導くようにUV光調節器120を制御してもよい。
【0086】
図示された実施形態における制御システム200は、可視光モジュール180の動作を指示するように動作可能であることもある。例えば、制御システム200は、可視光モジュール180の1つ又は複数の光源(例えば、LED)に電力を供給するためのドライバ回路を組み込んでもよい。別の例として、制御システム200は、1つ以上の光源への電力の供給を制御するために可視光モジュール180に組み込まれたドライバ回路に指令を通信するように動作可能な通信インタフェース(例えば、I2C又はSPI)を含んでもよい。一実施形態では、空気処理及び表面殺菌システムを有する部屋は、このIDを部屋内の他の殺菌システム及びアセット(asset)に伝達するために、可視光をIDで変調してもよい。
【0087】
制御システム200は、本明細書に記載される機能及びアルゴリズムを遂行するための任意の及び全ての電気回路及び構成要素を含んでもよい。概して、制御システム200は、本明細書に記載された機能を遂行するようにプログラムされた1つ以上のマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、及び/又は他のプログラマブル電子機器を含んでもよい。制御システム200は、追加的又は代替的に、本明細書に記載された機能を遂行するようにプログラムされた、又はマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、及び/又は他の電子機器をサポートする他の電子部品を含んでもよい。他の電子部品は、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ、システムオンチップ、揮発性又は不揮発性メモリ、ディスクリート回路、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)及び/又は他のハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアを含むが、それらに限定されるものではない。このような構成要素は、1つ又は複数の回路基板に実装するなどの任意の適切な方法で物理的に構成することができ、単一のユニットに結合されても、複数のユニットに分散されても、他の方法でそれらを配置することができる。そのような構成要素は、光器具100内の異なる位置に物理的に分散されてもよいし、光器具100内の共通の位置に存在してもよい。物理的に分散されている場合、構成要素は、CAN、LIN、FireWire、I2C、RS-232、RS-485、及びユニバーサルシリアルバス(USB)などの任意の適切なシリアル又はパラレル通信プロトコルを使用して通信してもよいが、これらに限定されるものではない。一実施形態では、デバイス(例えば、光器具100)に固有の制御システムは、クラウドベースの制御システムとも相互作用し、外部システム(例えば、他の光器具又は殺菌システム又は環境システム、又はそれらの任意の組み合わせ)から得られた追加の入力を受信又は送信して、環境全体のより大きな視点と認識を提供することができる。 また、クラウドベースの制御システムは、センサデータなどから得られる追加のプロトコルや情報に基づいて、機器を直接制御することも可能である。
【0088】
一実施形態では、光器具100は、タイル及び照明器具のために使われる現在の天井開口部内に適合するように動作可能であってよい。光器具100は、一般的な可視光構成要素を有し、既存の従来の光器具の代わりに後付けするように操作可能であってよい。光器具100は、本明細書に記載されるようなUV照明の態様(例えば、UVC照明)を含んでもよい。UV照明は、目標投与量で空気を殺菌する処理チャンバなどの反応器内に備えられてもよい。UV照明の態様は、UV-C反応器容器及びUV投影領域を有する反射器を含んでもよい。UV光は、一実施形態では、狭い開口部内のUV光を、オフセット開口部を通って光器具100から外に出て、天井又は別の目標面にUV用量を提供するように向ける精密で多部品からなる反射器システムによって、方向付けられてもよい。この反射器及びバッフルシステムは、目標面に沿って移動する光の薄い平面を提供しながら、UV光への人間の露出を制限するように構成されてもよい。
【0089】
一実施形態では、光器具100は、目標面の表面殺菌のために設けられた反応装置及びUV光源とは別の反応装置及びUV光源を含む空気処理システムを含んでもよい。あるいは、光器具100は、光を通過させるが空気を通過させない透明フィルム又は光透過性要素を含んでもよい。光透過性要素は、空気処理システム又は表面殺菌システムのUV光源を、空気殺菌反応装置への給電及び表面殺菌システム(例えば、表面処理反射器システム)への給電の両方に使用することを可能にしてもよい
【0090】
一実施形態では、空気の流れは、HVAC及びドアが部屋を加圧することによって変化する。一実施形態に係るシステムは、気流を測定し、流量対強度の投与量のチャートを有する表に関連するUV殺菌強度を調整してもよい。制御システムは、より高い流量の持続時間を調整し、また時間の経過とともに流量の変化を追跡し、そのデータを外部デバイスに送信してもよい。一実施形態では、圧力センサ又はHVACセンサから得られる情報、あるいはその両方が、流路及び潜在的な汚染の時間及び事象(event)に関するデータを提供してもよい。病院環境では、圧力センサ情報又はHVACセンサ情報などのセンサ情報、又はその両方が、ドアの開閉時間及び無菌ゾーンに隣接する領域の変化の追跡を可能にする場合がある。
【0091】
一実施形態では、表面殺菌及び空気殺菌を有する空気処理システムが提供される。このシステムは、ヒンジ式LED光器具、ランプ又は光源、及び粒子をUV光(例えば、UVC光)で処理するための反応装置システムを含んでもよい。空気処理反応装置は、ファン、UVC反応装置、及び入力部のHEPAフィルタを含んでもよい。空気処理システムは、皮膚及び埃の粒子を感知することができる粒子センサを含んでもよい。空気処理システムは、ランプ(複数可)の寿命及びフィルタの寿命のタイミングを監視してもよい。システムは、ネットワーク化され、寿命末期のデータ、及びセンサと部屋のデータなどの情報を外部機器に通信することが可能であってもよい。このデータには、温度、気圧、光量、風量、フィルタ寿命終了時期、ランプ寿命終了時期、設置・交換日、合計使用時間、前回のフィルタからの使用時間、ランプ交換、サービスのために本体を開ける時期、毎日毎晩の光源の使用回数などが含まれてもよい。光センサは、昼光又は部屋の光量を検知するために使用することができる。光量は閾値として設定することができ、部屋が暗いときに患者の邪魔にならないようにすることができる。床は、照明部分の使用時と昼光時の間に処理されてもよい。 また、1つ以上の昼光センサから得られる情報は、昼光パターンの把握や、そのような昼光パターンに基づく動作の調整と同様に、省エネ制御の基礎として使用することができる。
【0092】
一実施形態において、光器具100は、サービスのために開いてもよいことに留意されたい。例えば可視光モジュール180は、UV光源160へのアクセスを得るため、及びUV光源160を交換するために、邪魔にならないように回転されるものであってもよい。
【0093】
II.制御システム
本明細書で説明するように、一実施形態に係る光器具100は、光器具100及びその構成要素の動作を制御するように構成された制御システム200を含んでもよい。一実施形態に係る制御システム200は、図2に示されている。一実施形態において、制御システム200は、本明細書に記載されるように、ネットワーク内のInternet-of-Things(「IOT」)ハブ又はノードとして構成されてもよい。一実施形態に係る制御システム200は、端末洗浄装置のための場所を検出及び特定するように動作可能であってよい。
【0094】
制御システム200は、安全及び緊急の目的のために、電力管理機能及びオプションのバッテリ管理システムを含んでもよい。一般的なデータ使用及び分析のために部屋内の状態を検出するため、また応答のためにシステム制御に事象及び状態を知らせるのを助けるために、1つ以上のセンサが提供されてもよい。システムは、制御及びエネルギ管理のための産業用オートメーション・インタフェースを含んでもよい。制御システムは、空気反応装置及び表面処理のための線量及び時間を理解するためのUVCセンサを含んでもよい。電力管理は、遅延オフ、間欠サイクルスケジューリング、調光、電力監視、及び会計、並びにオン/オフ制御のうちの1つ又は複数の操作を含んでもよい。
【0095】
図示の実施形態における制御システム200は、UV強度制御及び接触時間制御を可能にするUV光電源232(例えば、UV-C電源)を含む。UV光源160は、目標強度でUV-C光を含む、目標強度でUV光を生成することができる任意のUV光源であってもよい。UV光電源232は、UV光源160に供給される電流及び/又は電圧を制御することが可能であってよく、様々な方法でそのような電力を供給することが可能である。例えば、UV光電源232は、UV光源160にワイヤを介して直接電力を供給してもよいし、UV光電源232は、UV光源160にワイヤレスで電力を供給してもよい。無線構成では、UV光電源232は、電力を無線送信することができる一次電源を含んでもよく、UV光源160は、無線送信された電力を受信することができる二次電源を含んでもよい。
【0096】
本実施形態の制御システム200は、光器具100の動作に係る様々な機能を実行することができるコントローラ(controller)236を含むことができる。コントローラは、調節されたレール上に構成された低電流マイクロプロセッサとすることができる。マイクロプロセッサは、温度(例えば、周囲温度、ソース温度、及びローカルマイクロプロセッサ温度)、加速度計の値、電圧及び電流センサ、並びにマイクロプロセッサと組み合わせて使用するための他の任意の適切なセンサ、又はそれらの任意の組み合わせを監視するように構成されることが可能である。マイクロプロセッサ・モジュールは、外部通信やインタフェースを可能にすることもできる。
【0097】
図示の実施形態では、コントローラ236は、PIRセンサ、モーションセンサ、静電容量式接触センサ、加速度計、温度センサなどの様々なセンサ入力を制御システム200に提供するセンサシステム224に結合され、RFIDリーダ226用のインタフェースを提供してもよい。 これらのセンサによって収集されたデータは、制御システム200の動作を制御すること、及び感染関連事象に関する追跡に関連するデータを収集することを支援する。一実施形態による接触センシングの態様は、接触の事象を使用して、UV源の活性化をトリガとして、殺菌サイクルを中断し、サイクル時間及びUV源強度などのUVパラメータに動的な調整を行う際に貴重なデータを提供することを可能にする。 一実施形態におけるPIRセンサは、熱及び動きの追跡を可能にすることができる。さらに、又は代替的に、静電容量式接触センシングは、グラブハンドルや非スイッチ表面の接触を追跡することを可能にすることができる。
【0098】
一実施形態におけるセンサシステム224は、処理チャンバ110に対して外部又は内部、又はその両方である空気中に存在する粒子に関する情報を感知することができる粒子センサを含んでもよい。制御システム200は、粒子センサから得られた粒子情報に基づいて動作を変化させてもよい。
【0099】
一実施形態では、制御システム200は、クラウドベースの制御システム3602として本明細書に記載されているように、クラウドシステムにも結合されてもよい。クラウドシステム3602は、環境に対する複数の粒子センサの読み取り値を取得し、接続された病原体削減システムにおける複数の装置(例えば、複数の空気病原体削減システム)の大きな環境内の微粒子の塵を処理するために、ファンの速度及びオン時間を指示してもよい。
【0100】
一実施形態におけるコントローラ236は、UV光源160に供給される電力の電流及び電圧を監視してもよく、電流及び/又は電圧が適切な動作及びランプ診断のためのプリセット範囲内であるか否かを判断してもよい。UV光源160は、異なる動作電圧を引き起こす開回路、短絡、又はインピーダンス変化を呈することができる。コントローラ236は、電流及び/又は電圧に基づいてそのような状態を特定し、そのような状態に係る情報をサービス要求としてクラウド上のネットワークサーバなどの遠隔ネットワーク構成要素に送信してもよい。一実施形態では、UV光電源232は、UV光源160への電流及び電圧を監視し、その情報をコントローラ236にフィードバックする。コントローラ236は、揮発性及び/又は不揮発性の記憶メモリも含んでもよい。例えば、コントローラ236は、フラッシュメモリを含んでもよい。
【0101】
一実施形態では、UV光源160及び制御システム200は、統合されたRFID機能を有する。UV光源160上に配置されたRFIDタグ238は、コントローラ236がRFIDリーダ226を使用してUV光源160を一意的に識別することを可能にする。これにより、制御システム200は、UV光源160を適切に検証することができ、また、光器具100に接続された特定のUV光源160について新しい閾値(例えば、動作電流及び/又は電圧及び他の動作パラメータ)をコントローラ236に転送することができる。これらの閾値は、製造業者又はランプの時間によって変化し、また、コントローラ236がUV光源160の動作パラメータを適応及び学習するのに伴って経時的に変化させることが可能である。
【0102】
一実施形態におけるUV光電源232は増幅器回路を含み、増幅器利得は、UV光源160の強度を増加又は減少させるために変更される。増幅器は、UV光電源232に印加される電圧を、許容される閾値内に変更することができる。より高い閾値又はUV光源160の電圧範囲の上端付近での動作は、UV光源160の寿命に悪影響を及ぼす可能性があることに留意されたい。UV光源160の動作強度閾値、動作範囲、又は他の動作条件も、RFIDタグ238にプッシュして保存することができる。例えば、各強度レベルにおける時間は、コントローラ236にとって、UV光源160の各強度における時間を蓄積して総寿命計算を可能にするために有用である場合がある。この情報は、UV光源160を別の光器具100にした場合、その光器具100がUV光源160に関連する動作パラメータ及び寿命の終わりを認識できるように、UV光源160のRFIDタグ238に関連付してもよい。
【0103】
制御された間隔でUV光源160に電力を調整し、印加することにより、コントローラ236がUV電力出力を制御することができる場合がある。これは、部屋領域50への頻繁な人の出入りを動的に処理補償することを可能にする。最高強度で運転することは、UV光源160の寿命が短くなる影響を与えるので、多くの場合、理想的ではない。低強度運転では、図14及び図15に示すように、より長い持続時間の「オン」サイクル時間(又は投与時間)が、充分な殺菌を得るために目標とされ得る。
【0104】
動的制御は、繁忙時間中に瞬間的に線量を増加させるために利用される。繁忙時間及び目標線量の変化の実行平均を予めプログラムすることができ、その後、コントローラ236は、部屋領域50に関して存在の反復が変化すると、これらを動的に修正することができる。これは、制御手段200によってローカルに指示されてもよいし、通信プロトコルを介してクラウドインタフェースによって指示されてもよい。
【0105】
アルゴリズムの一例は、まず、目標線量の設定を有することを含む。 各光器具100は、例えば、部屋領域50に対して較正された距離における強度レベル及び接触時間の形態で目標線量を記憶してもよい。制御システム200の通信インタフェース220は、外部の電子機器から情報を受信し、外部の電子機器に情報を送信するために提供されてもよい。例えば、通信インタフェース220は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、又は他のモバイル電子デバイスなどの外部電子デバイスがUVパラメータ及び他の関連値を制御システム200に自動的に書き込むことができるように構成することができるUSBインタフェース242(又はイーサネット(登録商標)又はRS-232などの他の有線通信インタフェース)又はBTLEインタフェース(又は他の無線通信インタフェース)を含んでもよい。
【0106】
いくつかの用途では、UV光源160は、目標殺菌面から特定の距離に固定され、UV-C強度計がその間隔の線量を保証するために使用される。これは、すべての装置がプリセット標準に較正されていることを保証するために使用することができる。一部のUV光源160は石英ではなくガラスで製造されており、UV-Cを放出しない。この種の品質及び出力較正は、現場及び生産施設において使用することができる。装置を製造するOEMは、性能の限界についてGo-No-Goの回答で、多くの取り付けオプションと距離にわたって適切な取り付け構成を保証することができる。期待されるランプ寿命は、これらの最小強度が設定されると動的に変化する。予想される光源寿命における光源劣化を考慮し、これらの数値に経年変化率を加えることができる。図13のチャートは、動的な線量曲線について計算された典型的な曲線を示している。線量データ対出力は、まず実験室で定義され測定され、保存され、寿命にわたって平均化され、次に試験によって表面で検証されることがある。範囲又は強度スパンは、UV光源160の最適な寿命のために設定及び設計されてもよく、しばしば過剰に設計されることに留意されたい。開始較正値は、強度のスパンを含む。これは、許容される時間の範囲を設定し、視線閾値のようなUV光暴露限界によって制限されることがある。図示の場合、閾値は、UV-C接触及び露出に関するOSHA基準によって設定される。
【0107】
いくつかの用途では、追加のセキュリティ関連構成要素が制御システム200に提供されてもよい。例えば、図5の実施形態では、暗号チップ244が、各ユニットに一意のIDを提供するために含まれている。その他、各光器具100を識別するための機構が設けられてもよい。また、WiFiインタフェース用のBTLEやUSBプログラムを通じて設置担当者が設定した不揮発性メモリに格納されたセキュリティ用のトークンやSSIDでセキュリティを補強してもよい。この暗号チップ244は、追加のセキュリティ対策のために提供されてもよく、電子カルテに直接書き込むのに十分と考えられるセキュリティ条件を有することができる殺菌及び部屋利用追跡装置を作成するために構成されてもよい。
【0108】
一実施形態では、制御システム200の通信インタフェース220は、BTLE及び/又はメッシュの機能を有する。メッシュネットワークは、特定の規制要件又は病院の仕様を満たすために、Zigbee又はBACNetとすることができる。極端な監視ソリューションでは、セルラーモジュール286が、情報収集の代替源として外部デバイス(例えば、クラウド)にデータを通信するために使用される。図示されるように、制御システム200は、対応するアンテナ252、250、254に結合されるトランシーバ及びアンテナ整合回路228と、セルラーモジュール286とを含んでもよい。コントローラ236は、例えば、USB、イーサネット(登録商標)、及びRS-232プロトコルを使用して、方向付けられた有線接続を可能にするためのポートも有していてもよい。
【0109】
いくつかの用途では、制御システム200は、バッテリ電力で動作する能力を有していてもよい。電池のバージョンは、光器具100の電源152となる電池248を備えるものであってもよい。バッテリベースのシステムは、有線及び無線充電構成を含む様々な方法で充電可能であってよい。蓄電は、UV光量及び間隔に応じた大きさであってよく、充電機器に接続されてもよく、又は直接充電可能であってもよい。また、ユーザにフィードバックを提供するための様々なインジケータを有していてもよい。
【0110】
上述したように、UV光源160(例えば、UV-Cランプ)は、RFIDタグ238を有していてもよく、制御システム200は、RFIDリーダ226を有して、UV光源160が耐用年数に達したときにそれを理解して、適切な使用及び保守を促すことができる。UV光源160は、UV-C光を含むUV光の性質上、自己破壊するため、時間数に基づく寿命を有することが多い。制御システム200は、例えば、コントローラ236を介して、RFIDタグ238上に常駐するメモリから読み出し、メモリに書き込むことによって、ランプの「オン時間」を追跡してよい。制御システム200は、ランプ強度を補償するために、相関係数によって実際の「オン時間」を調整してもよい。例えば、制御システム200は、ランプ強度が低下したときに発生する動作のための実際の「オン時間」よりも少なくランプ寿命カウンタを増分してもよく、ランプ強度が増加したときに動作のための実際の「オン時間」よりも多くランプ寿命カウンタを増加させてもよい。相関係数(又は強度調整係数)は、ランプ製造業者から提供されてもよく、UV光源160の試験を通じて決定されてもよく、又は過去の経験に基づいて推定されてもよい。
【0111】
制御システム200の通信インタフェース220は、USB及びパワーオーバーイーサネット(登録商標)(「POE」)回路237も有してよく、この機器のための追加の電源コード要件なしに使用を可能にすることができる。一実施形態では、電力管理回路239は、柔軟な電力適応を可能にする発電源及び様々な電圧からの入力を許容してもよい。例えば、電力管理回路239は、ホスト機器の部分が邪魔されないように、AC電力を通過させることができる。光器具100が他の電子機器に組み込まれる場合、電力管理回路239は、光器具100が電源152としてホスト電子機器用の電源から電力を引き出すことを可能にしてもよい。デバイスのプラグを差し込む際に潜在的な混乱を避けるために、単一のコンセントを使用することができる。電力管理回路239は、無線、USB、DC、及びバッテリ源を含む様々なソースから電力を供給するように動作可能であってよい。一実施形態では、電力調節は、電圧が様々な電源によって生成されるときに調節された電源を生成する環境発電の電源を提供するために、バックブースト(buck-boost)方式で行われる。
【0112】
図示された実施形態における制御システム200は、UV光調節器120の動作を容易にするように構成された調節器回路246を含んでもよい。調節器回路246は、モータコントローラ及びセンサ回路を含んでもよい。モータコントローラ及びセンサ回路は、1つ又は複数のファンのモータRPMを駆動及び監視してもよい。モータコントローラは、1つ以上のファンに供給されるPWM駆動信号のデューティサイクルを調整することなどにより、1つ以上のファンの速度を制御してもよい。センサ回路は、1つ以上のファンの目標RPMに関連する電流の目標値及び/又は範囲に対する電流を監視してもよい。
【0113】
調節器回路246はまた、UV光調節器センサ回路256を含むものであってもよく、図示の実施形態では調節器回路246とは別に示されているが、組み込まれていてもよい。
【0114】
本明細書で論じるように、調節器回路246のモータコントローラは、部屋の部屋領域50内に向けられるUV光の量を制御するように動作可能であってよい。モータコントローラは、UV光調節器120のモータを駆動するために電力を供給するように動作可能なDCモータコントローラであってもよく、このモータは、UV光調節器120の可動構成要素を動かして部屋領域50内に向けられるUV光の量を選択的に増加又は減少させることができる。
【0115】
UV光調節器センサ回路256は、可動構成要素の位置及び部屋領域50内に向けられるUV光の量のうちの少なくとも1つを示すフィードバックを提供するように動作可能であってもよい。例えば、UV光調節器センサ回路256は、部屋領域50内に向けられるUV-C光の強度を示す値を提供するように動作可能なUV-C光センサを含んでもよい。強度値は、部屋領域50に適用されるUV光の目標レベルを達成するために、UV光調節器120の可動構成要素の位置決めを決定することを支援することができる。UV光調節器センサ回路256は、一実施形態では、モータシャフト又は可動構成要素の位置を示すエンコーダ(例えば、光学エンコーダ)を含んでよく、それによって、部屋領域50に印加されているUV光の量を示している。
【0116】
一実施形態では、本明細書で論じるように、制御システム200は、コントローラ236に動作可能に結合された部屋センサインタフェース255を含んでもよい。部屋センサインタフェース255は、部屋領域50(潜在的には部屋の全領域)が1人以上の人によって利用されているか否かを示すフィードバックを提供するように構成されてもよい。部屋センサインタフェース255は、人数を数える、又は部屋領域50内の人の数を追跡するように構成されてもよい。あるいは、部屋センサインタフェース255からのフィードバックは、部屋センサインタフェース255とは別のコントローラによって使用され、部屋50内の人を数える、又は人の数を追跡するようにしてもよい。
【0117】
図示された実施形態では、制御システム200は、部屋センサインタフェース255からのフィードバックを使用して、部屋領域50内にUV光を向けるか、又は部屋領域50内へのUV光の供給を中止するかを決定してもよい。
【0118】
部屋センサインタフェース255は、部屋内の1人以上の人の存在を示す情報を通信することができる外部装置で、制御システム200とは別であってもよいことが理解される。例えば、部屋センサインタフェース255は、部屋内又は部屋領域50内における1人以上の人の存在を感知することができるモーションセンサ(例えば、PIRセンサ)であってもよい。このモーションセンサは、制御システム200と無線通信してもよいし、制御システム200に利用者情報を中継することができる仲介装置と無線通信してもよい。さらに、又は代替的に、部屋センサインタフェース255は、部屋のドアに結合されたスイッチを含み、部屋が開いている状態か閉じている状態かを示し、この情報を、部屋領域50の殺菌のためにUV光源を作動させることができるかどうかの指標として使用することができる。例えば、ドアが開いていると判断された場合、部屋領域50の外へのUV光の漏出を避けるために、UV光源160の作動を防止するものであってもよい。
【0119】
制御システム200は、可視光源の動作を指示することを容易にするために、可視光モジュール180とは別個に、又は可視光モジュール180に設けられた可視光ドライバ245を含んでもよい。図示の実施形態における可視光ドライバ245は、ユーザが可視光源の動作を制御できるように動作可能なユーザインタフェース(例えば、ON/OFFスイッチ、明るさ調節器、及び色調節器)を含むこともできる。例えば、ユーザは、ユーザインタフェースを利用して、可視光ドライバ245に可視光源の色温度を増加又は減少させるように指示することができる。可視光ドライバ245は、可視光源の目標動作モードに従って可視光源に電力を供給するための制御電流源及び/又は制御電圧源を含んでもよい。
【0120】
III. UV光調節器
一実施形態によるUV光調節器120は、図3A~Bに、閉位置及び開位置で示されている。UV光調節器120は、UV光源160のような殺菌光源から部屋内に向けられるUV光の量を選択的に制御するように操作可能であってよい。UV光調節器120は、UV光に関して選択的に透過性の1つ以上の開口部124を含んでもよい。1つ以上の開口部124の各々は、UV光に対して透過性であり、サイズが調節可能な操作可能な窓であってもよい。窓は、ガス又は空気を通過させてもよく、又は、UV光を通過させるがガス又は空気は通過させないUV光透過性材料(例えば、ガラス)を含んでもよい。
【0121】
図示された実施形態では、UV光調節器120は、UV光透過性であり、任意に空気透過性である複数の固定窓125を有する固定要素121を含む。UV光調節器120は、UV光透過性であり、任意に空気透過性である複数の可動窓127を有する可動要素123も含んでもよい。固定窓125の各々は、可動窓127の1つに関連付けられ、共に可変サイズ窓を有する開口部124を形成してもよい。
【0122】
一実施形態における可動要素123は、各固定窓125と関連する可動窓127との間の重なりを変化させるように、固定要素121に対して横方向に摺動する。重なりの程度又は量は、開口部124のサイズ(例えば、図3Cに示すように完全に閉じた状態と、図3Dに示すように完全に開いた状態との間で)を設定する。
【0123】
図示の実施形態では、可動要素123の横方向の移動を容易にするために、モータは、可動要素123のラックギア128とインタフェースするピニオンギア129に結合されていてもよい。本開示は、可動要素123を移動させるためのピニオン及びラックギア構成に限定されず、可動要素123の移動を促進するために任意のタイプの機構が提供されてもよいことを理解されたい。
【0124】
UV光調節器120の代替実施形態が図8に示されており、「’」の後に同じ参照番号を付けて指定された同様に構成された構成要素を含んでいる。UV光調節器120’は、固定要素121’と、可動窓127’と固定窓125’との間の重なりが可変サイズを有する開口124’を規定するように固定窓125’に対して移動する複数の可動窓127’を有する回転可能ディスクの形態の可動要素123’とを含み、それによってUV光調節器120を介して向けられるUV光の量を制御できるようにする。可動要素123’の中心は、モータのシャフトの回転に対応して可動要素123’の回転を容易にするために、モータに結合されてもよい。図示された実施形態におけるUV光調節器120’は、UV光調節器120を通じて部屋領域50内に向けられるUV光の量を制御するために、停止することなく連続的に回転してもよい。
【0125】
本明細書で論じるように、光器具100は、UV光センサ回路256を含んでもよい。一実施形態では、UV光センサ回路256は、UV-C光に応答し、UVセンサによって受光されたUV-C光の強度を示すセンサ出力を提供することができるUVセンサを含んでもよい。UV光センサ回路256のUV光センサは、UV光調節器120が閉じている場合、UV光源160からのUV-C光を実質的に感知しないように、UV光調節器120に対して下流位置に配置されてもよい。
【0126】
UV光センサ回路256は、一実施形態において、複数のUV光センサを含んでもよい。例えば、第1のUVセンサは、UV光調節器120の下流に配置されてもよく、第2のUVセンサは、UV光調節器120の上流に配置されてもよい。このようにすれば、UV光源160からUV光量の測定値を調節することなく得ることができる。言い換えれば、UV光センサ回路256は、UV光調節器120による調節に利用可能な光の全量を示してもよく、この全量を知ることは、診断において、及びUV光源160及びUV光調節器120の少なくとも1つを制御することにおいて有用である。例えば、制御システム200は、UV光調節器120の上流の第2のUV光センサからの出力に基づいて、UV光源160からのUV光出力を増加又は減少させてもよい。
【0127】
一実施形態における制御システム200は、第1及び第2のUVセンサからのセンサ出力を比較して、UV光調節器120の制御パラメータを決定してもよい。例えば、制御システム200は、UV光源160の動作パラメータ(例えば、出力強度を増加又は減少させる)及びUV光源160から部屋50にUV光調節器120によって向けられる光量の少なくとも1つを調整してもよい。部屋は、例えば、家屋の一室、車室、エレベータ、列車のコンパートメント、浴室、又は他の任意の密閉された空間とすることができる。
【0128】
一実施形態では、UV光センサ回路256は、UV光調節器120の段階に配置された複数のUVセンサを含んでもよい。本明細書で論じるように、UV光調節器120は、UV光制御の複数の段階を含んでもよい。例えば、UV光調節器120は、図3A~3Dの図示された実施形態に示される構造などの第1のUV光調節器と、第1の光調節器から受光したUV光を方向付けることができ、第2のUV光調節器の下流を透過する受光されたUV光の量を制御する第2のUV光調節器を含んでもよい。例えば、第2のUV光調節器は、図8の図示された実施形態に示される構造と同様であってもよいし、本明細書に記載される任意のタイプのUV光調節器又は構造の下流に向けられるUV光の量を制御することが可能な構造であってもよい。UV光センサ回路256のUV光センサは、第1のUV光調節器の下流及び第2のUV光調節器の下流を含む、UV光調節器の各段階の後に配置されてもよい。
【0129】
代替的に、又は追加的に、UV光調節器120は、閉位置135から開位置137まで枢動可能なドア122を含んでもよい。一実施形態によるこの構造は、図6及び図7に示されている。閉位置135において、ドア122は、光器具100からのUV光が部屋領域50内に向けられることを実質的に防止する。そして、開位置137では、ドア122は、光器具100からのUV光を部屋領域50内に導くことができる。一実施形態におけるドア122は、固定要素121及び可動要素123の代わりに、又はそれに加えて設けられてもよい。例えば、図3A~Dの図示された実施形態に関連して説明された固定要素121及び可動要素123は、第1のUV光調節器であってもよく、ドア122は、第1のUV光調節器の下流にある第2のUV光調節器であってもよい。
【0130】
図6及び図7の図示された実施形態において、及び本明細書で論じるように、UV光調節器120は、制御システム200における部屋の利用状態が、部屋領域50が利用中である旨を示していることに基づいて、UV光源160からのUV光の透過を制御して、部屋領域50内に向けられるのを遮断するように動作可能であってよい。UV光調節器120は、部屋の利用状態及び制御システム200が、部屋領域50が利用されていないことを示すことに基づいて、UV光源160からの制御された量のUV光を部屋領域50内に導くように動作可能であってもよい。
【0131】
本明細書で論じるように、光器具100は、可視光を部屋領域50に供給するように動作可能な可視光モジュール180を含んでもよい。可視光モジュール180は、可視光指令(例えば、部屋領域に関連する照明スイッチからの入力、又は部屋が利用されていることを示す部屋利用状態に基づく)に基づいて可視光を供給するように、制御システム200によって動作可能であってよい。加えて、又は代替的に、可視光モジュール180は、UV光調節器120がUV光源160から部屋領域50にUV光を供給しているかどうかに基づいて、可視光を部屋領域50に供給するように動作可能であってもよい。
【0132】
IV. 殺菌システム
一実施形態による殺菌システムを図4に示し、概して300と指定する。殺菌システム300は、本明細書に記載された一実施形態による光器具100と、複数の遠隔殺菌ユニット310とを含んでもよい。光器具100は、殺菌システム300の主要ユニット320であってもよいが、本開示は、そのように限定されない。例えば、光器具100は、一実施形態における遠隔殺菌ユニット310であってもよい。
【0133】
殺菌システム300は、部屋の他の領域を処理し、処理シーケンス及びデータを共有する追加のネットワーク化された殺菌システムとともに光器具100を含んでもよい。部屋の光は、光器具100のIDを含むように変調されてもよく、暗号化された情報を通信してもよい。また、キーボード、入力装置、表面処理装置、床処理装置などのネットワーク上の他の装置は、光器具100と連携して動作し、部屋領域50を除染してもよい。この殺菌システム300は、清掃時に環境サービス員を検出し、部屋領域50内のアセット、人、その他の機器を検出するように動作してもよい。IDは、制御のためのデバイスとの関連付けを可能にし、分析を得るための制御シーケンス及びプロトコル、ならびにネットワーク内及びローカルルーム内の殺菌の室内追跡を可能にすることができる。
【0134】
図示の実施形態では、一次ユニット320は、複数の遠隔殺菌ユニット310を制御及び監視するように動作可能である。この実施形態では、殺菌制御システム300は、UV光源を含む一次ユニット320と、一次ユニット320内のUV光源の動作を制御することができる制御回路と、遠隔殺菌ユニット310とを含む。図示の実施形態における一次ユニット320は、制御システム200、UV光源160、UV光調節器120、電源152、スイッチ154、空気入口112、及び空気出口114を含む光器具100である。光器具100は、本明細書に記載される1つ以上の実施形態に従って、異なるように構成されてもよい。例えば、光器具100は、可動及び固定要素121、123の代わりに、又はそれに加えて、UV光調節器120として動作可能なドア122を含んでもよい。
【0135】
図示の実施形態における殺菌システム300では、遠隔殺菌ユニット310は、通信システム340を介して一次ユニット320によって制御される。通信システム340は、有線又は無線のネットワークシステムであってもよく、それらの組み合わせであってもよい。例えば、通信システム340は、有線イーサネット(登録商標)の通信システム及び/又はWi-Fiの通信網を含んでもよい。
【0136】
別の例として、通信システム340は、図示された実施形態に描かれているような変調されたUV光330を含む変調された光に基づいてもよい。変調されたUV光330は、遠隔殺菌ユニット310の1つ以上によって抽出され処理されることが可能な符号化されたデータを含んでもよい。遠隔殺菌ユニット310は、変調されたUV光330を検出することができるUV光センサと、変調されたUV光330からデータを復号することができる通信回路とを含んでもよい。
【0137】
一実施形態では、遠隔殺菌ユニット310は、一次ユニット320からのUV光の存在又は非存在を感知するように動作可能であってもよい。この構成では、変調されたUV光330は、一次ユニット320からの非変調UV光に置き換えられてもよい。遠隔殺菌ユニット310は、そのような非変調UV光を感知するように動作可能であってもよく、非変調UV光の存在を感知することに応答して、殺菌目的のためにUV光を発生させるように動作可能であってもよい。
【0138】
一実施形態では、遠隔殺菌ユニット310は、UV光312を部屋領域内に向けるように構成される。遠隔殺菌ユニット310は、同じ部屋内又は異なる部屋内に存在してもよく、部屋の重複する領域、又はそれらの任意の組合せにUV光を向けることができる。遠隔殺菌ユニット310は、UV光を生成することができ、光器具100と関連して本明細書に記載されたUV光源160と同様に構成された1つ又は複数のUV光源360を含んでもよい。遠隔殺菌ユニット310は、UV光源360からのUV光出力を制御するなど、遠隔殺菌ユニット310の動作を指示することができる制御システム314を含んでもよい。一実施形態では、遠隔殺菌ユニット310の1つ以上又は全てが、本明細書に記載されるような光器具100であってもよい。例えば、遠隔殺菌ユニット310は、空気処理チャンバ110においてUV光を介して空気を処理することが可能であってよい。本明細書に記載される光器具100の1つ以上の態様は、遠隔殺菌ユニット310に存在しなくてもよい。例えば、遠隔殺菌ユニット310は、空気処理チャンバ110、又はUV光調節器120を含まなくてもよい。別の例として、遠隔殺菌ユニット310は、可視光モジュール180を含まなくてもよい。
【0139】
一実施形態では、遠隔殺菌ユニット310は、共有電源(例えば、建物のユーティリティ電力)への別々の接続を介して別々に電力を供給されてもよい。加えて又は代替的に、遠隔殺菌ユニット310の1つ又は複数は、それぞれ、バッテリなどの別個の電源から電力を供給されるものであってもよい。
【0140】
一実施形態では、遠隔殺菌ユニット310は、ケーブルハーネスに設けられたバス又は複数の電力供給線を介して電力供給されてもよい。任意選択で、ケーブルハーネスは、通信システム340の一部を形成する通信及び/又は制御ワイヤを含んでもよい。
【0141】
一次ユニット320と連携する遠隔殺菌ユニット310は、一実施形態では、異なる角度から部屋領域50にUV光を供給するように動作可能であってよい。このようにして、家具によって提供される表面など、部屋領域50内に提供される複雑な表面は、殺菌目的のためにUV光を受けることができる。遠隔殺菌ユニット310及び一次ユニット320のUV光源160、360の起動又は動作は、部屋領域50の協働的な殺菌を促進する。1つのコントロール(control)(例えば、一次ユニット320)で複数のヘッドを使用することにより、コストを抑えることができ、より大きく、より複雑な表面を殺菌することができる。例えば、異なるUV源を、複雑な表面を持つ異なる領域に向けることができ、表面全体が適切に殺菌されることを確実にするのに役立つ。
【0142】
遠隔殺菌ユニット310は、部屋の様々な場所に配置されてもよいことに留意されたい。例えば、遠隔殺菌ユニット310は、部屋内の器具として提供されてもよい。さらに、又は代替的に、遠隔殺菌ユニット310は、バイタルモニター、点滴ポンプ、可視光ランプ、又はキーボードなど、部屋内の1つ又は複数の物体に設けられてもよい。これらの物体は、通信システム340を介して一次ユニット320から提供される指令に応答して起動することが可能な遠隔殺菌ユニット310を含んでもよい。例えば、図示の実施形態では、一次ユニット320は、部屋領域50又は部屋内に設けられた別の表面(例えば、キーボードの内側の面又は隠された表面)の殺菌のためにUV光312を生成するためにUV光源360を作動又は操作するために、変調UV光330を介して符号化信号を遠隔殺菌ユニット310に送信してもよい。
【0143】
一実施形態では、複数のUV光源(例えば、一次ユニット320及び1つ又は複数の遠隔殺菌ユニット310)を連携して使用して、到達し難い領域を清掃することができる。部屋全体の端末清掃システムは、部屋を清掃するために掃引高強度UV光を使用することができる。目標線量を提供するために決定される時間量は、従来の単一光源システムと比較して減少させることができる。加えて、又は代替的に、システムは、互いに及び/又は1つ以上の光器具100と連携して、複数の高接触領域などの特定の領域又は装置に対してUV殺菌を利用することができる。また、さらに優れた殺菌効果を達成するために、空気殺菌が提供されてもよい。一実施形態では、アセットは部屋で識別されてもよく、端末洗浄がいつ使用されているかについての決定を可能にし、使用されているユニットの殺菌時間についてネットワークを介して洗浄活動を記録し、深部洗浄サイクルのために部屋内の他の任意のデバイスと協働して洗浄することができる。
【0144】
一実施形態では、1つ以上の遠隔殺菌ユニット310が、部屋の床と平行又は収束する方法で部屋の床に向かってUV光312を向けるために配置されてもよい。例えば、遠隔殺菌ユニット310は、床に隣接する壁から床に向かって、又は床と平行に光を向けることができる床板殺菌器具であってもよい。このような構成は、図6及び図7の図示の実施形態で確認することができる。
【0145】
一実施形態では、遠隔殺菌ユニット310は、通信システム340を介して一次ユニット320及び/又は別の外部デバイスに情報を通信するように動作可能であってもよい。遠隔殺菌ユニット310によって通信される情報は、UV光源360からUV光312が供給されているかどうか、UV光312の持続時間及び/又は強度、並びにUV光312の供給に関連する時間などの、ステータス情報を含んでもよい。この情報は、部屋の1つ以上の領域又は物体に対する殺菌ステータスの追跡を可能にする。
【0146】
例えば、物体は、部屋内に恒久的に配置されず、別の部屋に移動可能であってもよい。物体は、遠隔殺菌ユニット310を含んでもよいし、含まなくてもよい。一実施形態では、物体は、物体が部屋内にあるかどうか、入室時刻、及び退室時刻の識別を容易にすることができる追跡回路を含んでもよい。この情報は、対象物に対する殺菌投与量(例えば、投与期間及び時間、投与強度)を追跡することを可能にする。このようにして、殺菌システム300は、対象物が殺菌され、したがって、ある部屋から別の部屋への移動が許可されているか否かを判断してもよい。対象物が十分に殺菌されていないと判断された場合、殺菌システム300は、対象物を移動すべきではないことを示してもよく、潜在的には、移動の要求に対応して対象物の移動を可能にするために、対象物が配置されている部屋内に対して殺菌が優先されてもよい。一実施形態では、物体が移動された場合、物体が移動された新しい部屋内において、殺菌が優先されてもよい。トラッキング回路は、部屋、潜在的には一次ユニット320内に配置されたBTLE回路と通信することができる、Bluetooth(登録商標) Low Energy(BTLE)トランシーバを含んでもよい。
【0147】
物体及び/又は遠隔殺菌ユニット310は、部屋内のユーザ又は他の物体との接触、又はそこからの接触を検出することができる1又は複数のセンサを含んでもよい。この情報は、殺菌システム300に伝達され、殺菌プロセスをいつ、どれくらいの時間実施するかを決定するための基礎として使用されてもよい。一例として、キーボードが過去1時間以内にユーザが触れたことを示し、殺菌システム300が部屋内に人がいないと判断した場合、キーボードのUV光源360及び/又は部屋内の1又は複数の他のUV光源160、360が殺菌プロセスのために起動されてもよい。物体間の接触もまた、部屋内の1つ以上の医療器具と手術用トレイとの間の接触などのように識別され、物体又は物体が配置されている部屋の一方又は両方について殺菌プロセスをスケジュールするかどうかを決定するための基準として使用されてもよい。一例では、2つ以上の対象物の間の接触は、部屋で発生した動作(例えば、手術)を示していてもよく、動作が発生したと識別することに基づいて、殺菌プロセスがスケジュールされてもよい。
【0148】
一実施形態では、前記システム300は、センサフィードバック又は1つ以上の装置からの通信を介して部屋内活動を監視することができる。例えば、HVACが入室するとき、流れの変化が発生することがある。これらの変化は、埃及び他の汚染物質を巻き上げる可能性がある。前記システム300は、HVACがオンになることに対応して空気処理を増加させ、埃及び他の汚染物質に関する殺菌を強化してもよい。前記システム300は、空気の流れ、動き、及び部屋内活動を感知して、部屋内の潜在的な汚染物質に対応してもよい。
【0149】
一実施形態では、光器具100の制御システム200は、コントローラ236の制御下で、UV光源160又は可視光モジュール180、又はその両方のためのドライバ回路を含んでもよい。ドライバ回路は、コントローラ236のPWM出力によって駆動されるランプドライバであってもよい。UV光又は可視光線、あるいはその両方は、光器具100に近接するデバイスによって感知されるパルス又はギャップを光中に生成することによって、データ信号を提供する。この通信技術は、UVC照明又は一般的な可視照明によって利用される。UVC光を介したシグナリングは、他の殺菌装置(例えば、遠隔殺菌装置310)を制御又は調整するために利用されてもよい。
【0150】
コントローラ236によって制御されるドライバ回路又はデジタルバラストの使用は、PWM制御方法によって制御されたソース強度を定義し利用することを可能にする。部屋内における移動の間の処置のための時間は、追跡されてもよい。移動間の平均時間を追跡するために、アキュムレータが利用されてもよい。様々なセンサ出力の間の部屋での処置は、様々なセンサ及びシステムのそれぞれについて動きのプロファイルを提供してもよい。部屋の清掃は、例えば、床をトリガするように調整されてもよく、天井の処置が開始されるようにしてもよい。一実施形態では、光器具100の空気処理システムは、深いサイクルで殺菌している間、反応装置の強度及びファンの速度を増加させることによって殺菌プロセスを助けるために、常に稼働していてもよい。前記システム300が、環境サービス(清掃)又は部屋内のより高い動き(例えば、特別な支援が必要な患者)を検出すると、空気処理のための空気流を増加させ、反応装置の強度を増加させることができる。
【0151】
一実施形態では、デバイスIDが、主要ユニット320としての光器具100に関連付けられる場合がある。この装置IDは、装置が光(例えば、UV光及び/又は可視光)に符号化されたパルス又はパターンに同期することを可能にする。装置IDと光器具100との間の関連付けは、光器具100と遠隔殺菌ユニット310とが通信するネットワークベースの通信システム(例えば、クラウドメッセージングシステム)上でフラグを立てることができる。光器具100からの光パターンを感知する遠隔殺菌ユニット310は、光器具100及びその装置IDに関連付けられることができる。特定の検出可能なパターンの生成は、マイクロプロセッサで制御され、動き、BTLEビーコン、WiFiリンク、リモートネットワークセンサ、又はメッセージ、又はそれらの組み合わせによって有効になるようにプログラム可能であってよい。
【0152】
図12の図示された実施形態では、一実施形態に従った殺菌システムが提供され、概して500と指定される。殺菌システム500は、利用トラッキング及び決定処理回路512に動作可能に結合されたビデオ及び画像処理回路510を含んでもよい。トラッキング及び部屋統計回路514は、利用トラッキング及び決定処理回路512に情報を提供してもよい。イーサネット(登録商標)、直接有線制御通信BTLE、Wi-Fi、RF、もしくはIR、又はそれらの組み合わせなどの通信インタフェース516は、1つ又は複数のセンサ518(例えば、ドア又はベッドセンサ)に動作可能に結合されてもよく、利用トラッキング及び決定処理回路512に情報を提供する。 通信インタフェース516は、殺菌システム500を部屋制御システムに直接結合してもよいし、部屋を監視及び制御するように構成される別のシステムに遠隔で結合してもよい。
【0153】
殺菌システム500のビデオ画像は、身体の計数、動き、及び利用感知を追跡するために光学及び赤外線を利用してもよい。光学プロセッサは、任意の体の大きさの画像を識別してもよく、体温と同様に、赤ちゃんから大人までの何に関しても較正される。このシステムは、音声センサと、事象を認識し、統計的分析のためにこれらを記録するプロセッサ、及び利用率も備えるものであってもよい。身体は、患者だけでなく統計的な事象のカウントに関してカウントされる。これらの画像は、プロファイルによって区別され、ベッド/バスルームなどにもトラッキングされる。
【0154】
V. UV反射器
本開示の一実施形態では、部屋の表面に向かって光を向けるための光器具が提供される。一実施形態によるこのような光器具は、図5及び図9図11に示され、概して400と示される。光器具400は、光器具100に加えて、又は光器具100に代えて提供されてもよいことを除いて、本明細書に記載された殺菌システム300と同様の殺菌システム300’に組み込んでもよい。
【0155】
殺菌システム300は、一実施形態では、遠隔殺菌ユニット310と通信するために、UV光、任意に変調されたUV光330を利用する通信システム340を含むことに留意されたい。通信システム340は、代替的又は追加的に、図5の図示された実施形態に描かれているように、可視光430を使用して遠隔殺菌ユニット310と通信してもよい。通信は、可視光430の有無によって、又は可視光430を変調することによって、可視光を介して提供されてもよい。
【0156】
一実施形態に係る光器具400は、光領域469内にUV光462を導くように動作可能な反射器464を含むいくつかの例外を除いて、光器具100と同様であってよい。
【0157】
光器具100と同様に、光器具400は、空気入口112、処理チャンバ110、及び空気出口114にそれぞれ類似する、空気入口412、処理チャンバ410、及び空気出口414を含んでもよい。ファンアセンブリ140と同様のファン440は、空気入口412を通り、空気入口412の近くに配置されたフィルタ416を通して、空気492を流すものであってもよい。空気は、空気の処理チャンバ410を通ってさらに導かれ、UV光源160と類似していてもよいUV光源460からのUV光で処理されてもよい。ファン440は、空気が処理チャンバ410で処理された後、通気口418を介して空気出口414からの空気494の排出を促進してもよい。光器具400は、部屋領域50内の光器具400を支持するための支持部材150と同様の支持部材450を含んでもよい。ファンは、電流及び/又は負荷を監視してもよく、PWMによって制御されてもよい。1つ以上の動作条件(例えば、PWMのデューティサイクル、監視された電流、又は監視された負荷、又はそれらの組み合わせ)に基づいて、圧力降下の変化が決定されてもよい。さらに、又は代替的に、1つ又は複数の動作条件に基づいて、寿命末期(EOF)表示が決定されてもよい。システムは複数のファンを含み、ファン間のデータの比較を可能にして、1つ以上の動作条件が流体の問題を示しているのか、それともファンの問題を示しているのかを判断することができる場合がある。
【0158】
図示された実施形態では、光器具400は、光器具100の可視光モジュール180と同様であってよい可視光モジュール480を含む。同様に、光器具400は、制御システム200、電源152、及びスイッチ154とそれぞれ類似する、制御システム490、電源452、及びスイッチ454を含んでもよい。
【0159】
図示された実施形態における反射器464は、UV光源460からの光を1つ又は複数の光アウトレット471、472に向けるように動作可能であってよい。光アウトレット471、472及び/又は反射器464は、光領域469内で、図9図11の図示された実施形態における天井又は床55などの目標面53に向かって光を向けるように構成されてもよい。本明細書で説明するように、光領域469は、目標面53に平行な(例えば、天井に平行な)境界線461によって定義されてもよいし、目標面53に収束する境界線461によって定義されてもよい。例えば、図11の図示された実施形態では、境界線461は、境界線461と目標面53との間の距離D、467が実質的に一定となるように、目標面53に平行に示されている。
【0160】
開示の目的のために、光領域469が部屋内で立っている人の頭部が占めることができる空間の領域の外側にあるような距離に設けられているので、境界線461は、距離D、467が反射器464に向かって目標面53に向けられたUV光462と異なる角度を有することが示されている。例えば、距離D、467は、部屋内で立っている人が光領域469内に直接頭部や目を置くことができないように、8フィートの天井において6インチ未満であってよい。
【0161】
前述のように、開示の目的のために、境界線461は、図示された実施形態におけるUV光462とは異なる角度を有するように示されている。図示された実施形態における境界線461は、光開口部471に近接して設けられた交点から目標面53に収束するように、目標面53に対して角度α、466を有していてもよい。このようにすれば、光領域469は、目標面53から距離D、467以下の範囲にある。なお、反射器464は、境界線461と目標面53とで規定される光領域469内にUV光462を導くように角度β、468で設けられてもよい。
【0162】
一実施形態では、UV光465は、UV光源460から反射器464に向かって向けられ、目標面53に向かって反射されるが、光領域469内であってもよい。UV光465は、UV光465に関して恒久的に透過性であるが空気に関しては非透過性である光器具400の出口又は開口部472を通して向けられてもよい。代替的に、一実施形態によるUV光調節器は、反射器464へのUV光465の透過を制御してもよい。加えて、又は代替的に、空気入口412及び空気出口414の一方又は両方は、UV光源460からのUV光465を反射器464に導くために利用されてもよい。
【0163】
一実施形態では、光器具400の反射器及び/又はバッフルは、目標面53と平行な面又は目標面53と収束する面で光を透過するように構成されてもよい。光器具400は、光領域469内でUV光源460からの光を反射する反射器464を有してよく、UV光源460のランプ表面から放射点(radian point)を取り、UV光源460に最も近い場所からUV光源460からより遠い場所へ平行平面に沿って反射させる。実際のピッチは、目標強度を達成し、目標距離で可能な投与量を定義するために、逆二乗則によってより遠い到達点に光を集中させてもよい。反射器464は、その割合によって光線を分配してもよい。反射器464がUV光源460の第2の部分からの出力を使用して、逆二乗則に関連するようにエネルギを均質化しようとして、チャンバ反射器467から反射器464に反射して平面上にその部分エネルギを再び選択的に再分配する場合、任意選択的に、チャンバ反射器467が提供されてもよい。
【0164】
光領域469は、図10に図示された実施形態に描かれているような遠隔殺菌ユニット310を含む、本明細書に記載された他の光源と関連して定義されてもよいことに留意されたい。遠隔殺菌ユニット310は、そのUV光出力が、例示された実施形態では床である目標面53’に平行であるか又はそれに収束する境界線461’によって規定される光領域469’内に向けられるように構成されてもよい。境界線461’は、遠隔殺菌ユニット310からのUV光312が光領域469’に閉じ込められ、目標面53’に対して距離D、317以下となるように、目標面53’に対して角度α、316であってよい。このようにすれば、部屋内にいる人が光領域469’内に頭部や目を位置させることは考えにくい。
【0165】
一実施形態では、天井に使用される平行平面表面処理は、床を殺菌するために使用されてもよい。平行平面を目標面53’から特定の距離に制限することによって、到達し難い表面への殺菌を提供しながら、固有のレベルの人間保護が提供される。図示された実施形態において、人の目は、床に頭部を置いてエミッタ表面を直接見ない限り、UV光源にさらされることはない。この位置が病院内などのほとんどの環境において人が行うことが稀であることを考慮すると、このような一連の事象は、あり得ない事象と考えられる。敏感な組織へのUV光への偶発的な露出に対してさらに強化するために、一実施形態によるシステムは、動き又は存在を検出又は聴取するために、動き、音、及び距離感知、又はそれらの組み合わせを使用することができる。動き又は存在が検出されると、汚れフラグがシステムに設定され、UVC出力が無効化されることがある。
【0166】
VI. 代替光器具
本開示の一実施形態では、部屋の表面に向かって光を向けるための光器具が提供される。一実施形態に係るこのような光器具は、図16図28に示され、概して600と指定される。光器具600は、光器具100、400に加えて、又は光器具400の代わりに提供されてもよいという例外を除いて、本明細書に記載された殺菌システム300、300’と同様の殺菌システムに組み込んでもよい。光器具600の1つ又は複数の側面が光器具100、400に組み込まれてもよく、光器具100、400の1つ又は複数の側面が光器具600に組み込まれてもよいことが理解されよう。また、光器具100、400、600に関連して説明された特徴の任意のサブセットが、本開示の一実施形態に従った光器具を形成するために利用されるように、光器具100、400、600に関連して説明された1つ又は複数の側面が存在しなくてもよいものであることが理解されるであろう。
【0167】
一実施形態に係る光器具600は、多くの点で光器具100と同様であってよい。光器具100と同様に、光器具600は、空気入口112、処理チャンバ110、及び空気出口114にそれぞれ類似する、空気入口612、処理チャンバ610、及び空気出口614を含んでもよい。ファンアセンブリ140と同様のファンアセンブリ640は、空気入口612を通して空気652を方向付けてもよい。空気は、処理チャンバ610を通して導かれ、UV光源160と類似するものであってもよいUV光源660からのUV光で処理されてもよい。ファンアセンブリ640は、空気が処理チャンバ610で処理された後、通気口616を介して空気入口612を通る空気652の吸入を容易にし、通気口618を介して空気出口614を通る空気654の排出を容易にしてもよい。図示された実施形態では、ファンアセンブリ640は、互いに近接し、空気出口614の近くに配置された4つのファンを含む。ファンの数及び位置は、用途に応じて変化する。
【0168】
光器具600は、部屋領域50内の光器具600を支持するための、支持部材150と同様の支持部材650を含んでいてもよい。
【0169】
図示された実施形態における光器具600は、空気入口612及び空気出口614に近接して配置された1つ又は複数のバッフル632を含んでもよい。1つ以上のバッフル632は、光器具100に関連して説明した1つ以上のバッフル132と同様であってよい。例えば、1つ以上のバッフル632は、空気入口612及び空気出口614を通る処理チャンバ610からのUV光の漏れを実質的に防止するように配置されてもよい。
【0170】
図示された実施形態では、光器具600は、多くの点で光器具100と関連して説明されたフィルタアセンブリ116と類似のフィルタアセンブリ642を含む。光器具600のフィルタアセンブリ642は、空気入口612ではなく、空気出口614に近接してもよい。加えて、又は代替的に、フィルタアセンブリ642と同様のフィルタアセンブリが、光器具600の空気入口612の近位に配置されてもよい。
【0171】
光器具600は、光器具100と関連して本明細書に記載された制御システム200と多くの点で類似している制御システム690を含んでもよい。制御システム690は、UV光源660の動作を含む、光器具600の動作を制御するように構成されてもよい。例えば、制御システム690は、UV光を生成するためにUV光源660への電力の供給を制御するように動作可能なUV光源を含んでもよい。
【0172】
制御システム690は、光器具100と関連して説明されたセンサシステム224と同様のセンサシステム624に動作可能に結合されてもよい。センサシステム624は、センサシステム224の1つ以上のセンサが存在しないようにセンサシステム224とは異なるように構成されてもよく、及び/又はセンサシステム624は、光器具100に関連してセンサシステム224とは別に説明された1つ以上のセンサを含んでもよい。
【0173】
一例として、センサシステム624は、UV光センサ回路256と同様のUV光センサ回路を含んでもよい。一実施形態では、センサシステム624がUV光センサ回路を含む状態で、UV光センサ回路は、処理チャンバ610内でUV光を検出するように構成されてもよい。そのようなUV光センサ回路は、処理チャンバ610内のUV光の光強度を示すセンサ出力を提供するように動作可能であってもよい。
【0174】
図示された実施形態における光器具600は、処理チャンバ610の一部を形成するように動作可能な可視光アセンブリ680を含む。可視光アセンブリ680は、メンテナンスのための処理チャンバ610へのアクセス及び処理チャンバ610から部屋へのUV光の放電の少なくとも一方を可能にするように可動であってよい。可視光アセンブリ680が、部屋内へのUV光の放電を可能にするように可動である場合、可視光アセンブリ680は、本明細書に記載されるUV光調節器120と同様のUV光調節器として作動してもよい。
【0175】
一実施形態における可視光アセンブリ680は、処理チャンバ610に対する開位置と閉位置との間で、人間からの手動入力を介して移動可能であってもよい。加えて、又は代替的に、可視光アセンブリ680は、可視光アセンブリ680を処理チャンバ610に対して開位置と閉位置との間で移動させることができるアクチュエータに動作可能に結合されてもよい。図24の図示された実施形態は、開位置にある可視光アセンブリ680を描いており、図26の図示された実施形態は、閉位置にある可視光アセンブリ680を描いている。
【0176】
図25の図示された実施形態では、可視光アセンブリ680は、可視光アセンブリ680が光器具600に対して枢動することを可能にするように動作可能なヒンジ672を有することがわかる。ヒンジ672は、光器具600のフレーム670のスロット675内で移動してもよく、端部673は、端部673のスロット675との係合によって規定される位置を超える可視光アセンブリ680の動きをヒンジ672が可能にするのを防ぐためにスロット675より大きいサイズにされている。ヒンジ672は、可視光アセンブリ680に取り付けられた、ヒンジ672を可視光アセンブリ680に結合するように動作可能な係合部分674を含んでもよい。ヒンジ672は、図示された実施形態に示された構成とは異なる構成であってもよいことが理解される。また、可視光アセンブリ680は、1つより多いヒンジ672を介して光器具に結合されてもよいことも理解されたい。
【0177】
図示された実施形態における可視光アセンブリ680は、可視光アセンブリ680が閉位置にある状態で動作可能な反射器686を含んで、UV光源660からのUV光を処理チャンバ610内に反射させてもよい。図24の図示された実施形態では、処理チャンバ610の1つ又は複数の追加の表面は、反射器686の反対側に設けられた反射器688などの反射側面を含んでもよい。反射器686、688は、処理チャンバ610内の空気の殺菌を強化するために協働してもよい。
【0178】
一実施形態では、可視光アセンブリ680の反射器686は、可視光源682から受け取った可視光を部屋の領域に向かって反射するように動作可能な可視光反射器を含んでもよい。このように、反射器686は、処理チャンバ610内でUV光を反射し、部屋の方に向かって可視光を反射するように動作可能な2面式反射器であってもよい。
【0179】
可視光アセンブリ680は、光器具100の可視光モジュール180の光源と同様に構成された可視光源682を含んでもよい。図25の図示された実施形態では、可視光源682は、可視光アセンブリ680の可視光の目標方向に対して概ね横方向に光を向けるように配置されてもよい。可視光源682は、可視光アセンブリ680のフレームアセンブリ651のチャネル653内に配置されてもよい。一実施形態における可視光源682は、複数の光源を有する、チャネル653のベース表面658と係合するように配置され、フレームアセンブリ6510の長さに沿ってチャネル653内にあるストリップであってよい。可視光源682は、チャネル653のベース表面658から間隔を空けて配置された第1及び第2の突起656A-Bによってチャネル653内に捕捉されてもよい。
【0180】
可視光線ディレクタ684は、図16図28の図示された実施形態に描かれているように、チャネル653内に少なくとも部分的に配置されてもよい。フレームアセンブリ651のチャネル653は、可視光線ディレクタ684の部屋向き表面688の一部が部屋に露出して、可視光線を部屋内に向けるのを容易にするように、可視光線ディレクタ684を支持してもよい。可視光ディレクタ684は、可視光源682から光を受け取るように動作可能な側面687(例えば、周囲面)を含んでもよい。図示された実施形態では、側面687を介して受け取った光は、可視光ディレクタ684内に向けられ、反射器688の部屋に面した面に向かって側面687に対して横方向に向けられることがある。
【0181】
図示された実施形態では、可視光ディレクタ684は、チャネル653内の可視光源682から受け取った光を、反射器688の部屋に面した面及び部屋内に向けるのを容易にするように動作可能なレンチキュラーレンズである。レンチキュラーレンズの一例は、図31A~31B及び図33A~33Bの図示された実施形態に示されている。レンチキュラーレンズは、レンチキュラーレンズ内から外部領域へ光を向けることを容易にする1つ以上の物理的側面(例えば、穴又は窪み)を含んでもよい。レンチキュラーレンズは、本明細書で論じるように、反射器686、688に近接して配置されてもよく、レンチキュラーレンズの1つ又は複数の側面に配置されてもよい1つ又は複数の光源683から光を受け取ってもよい。
【0182】
図示された実施形態では、レンチキュラーレンズは、レンチキュラーレンズの少なくとも1つの軸692に沿ってサイズが変化する窪み693(例えば、マイクロドーム)を含み、レンチキュラーレンズの端部に光源682が設けられているにもかかわらずレンチキュラーレンズからの光の量を大幅に均一に向けることを容易にする。例えば、窪み693は、光源682に近いほど深さ695が浅く、光源682から遠く離れるほど深さ695が深くてもよい。より浅い窪み693は、レンチキュラーレンズの外部に、光源682に近い、より強い光のより少ない部分を向けることができる。そして、より深い窪み693は、光源682をより遠くに形成する、より強度の低い光のより大きな部分を指示してもよい。レンチキュラーレンズの表面697にわたって概ね均一と考えられる光をレンチキュラーレンズの外部に向けることを容易にするために、窪みの深さ695と光源682からの距離との間に一種の逆相関の関係が存在してもよい。窪み693は、レーザ穿孔を含む様々な方法で形成することができる。
【0183】
一実施形態に係るレンチキュラーレンズは、レンチキュラーレンズの端部に近接して光源682を配置し、空間を節約し、コストを低減しながら、表面697に横方向に光を導くことが可能である。窪み693の間隔696は、光源682の強度及び表面697の表面積を含むレンチキュラーレンズの構成に依存する。一実施形態では、レンチキュラーレンズは、レンチキュラーレンズの反対側に配置された第1及び第2の光源682を含んでもよい。この構成では、図31Bの図示された実施形態に描かれているように、深さ695は、各側面に近接した深さ695よりも2つの側面間の中間点付近で深くなってもよい。
【0184】
レンチキュラーレンズは、可視光を発生させる光源683と関連して本明細書に記載されている。本開示は限定されるものではなく、光源683は代替的又は追加のタイプの光源を含んでもよいことが理解される。例えば、光源683は、UV光源689若しくはIR光源699、又はその両方を含んでもよい。UV光源689及び/又はIR光源699からのエネルギは、レンチキュラーレンズの表面696、697の一方又は両方に向けられることがある。例えば、IR光源699は、通信のために変調された方法でIR光を部屋領域50内に向けるために使用されてもよい。このような通信は、部屋領域50内に配置されたIRセンサと連携したアセット追跡のために、使用される。UV光源689からのエネルギは、センサシステムが部屋領域50内に人がいないことを示すときなど、殺菌目的のために部屋領域50内に向けられることがある。
【0185】
図31の図示された実施形態では、可視光アセンブリ680の一実施形態によるエッジ照明付きレンズ構成が描かれている。光学系は、光源683からの(例えば、LED光からの)光出力の方向を変える数万個の光学穴を導光体又はレンズが有することを可能にする。光源683に関連するプリント回路基板アセンブリ(PCBA)は、IR、UV、又はカラー及び白色光などの1つ又は複数のタイプのエネルギを生成するLEDを含んでもよい。IRは、部屋を識別するためにアセット追跡システムに使用されてもよい。ネットワーク及びWiFiシステムは、部屋又は領域内のIR光のコードを識別するために、アセット追跡センサと共に使用されてもよい。PCBAは、ヒートシンクと構造フレームとして機能する押し出し材によって保持されてもよく、用途に応じて、PWM回路又はドライバの一般的なバラストによって駆動されてもよい。UV光源689はUVエネルギを生成してもよく、前記UVエネルギは、コントローラによって駆動される時間で使用するために、潜在的には、利用が人又は動物がいないことが証明された場合にのみ、可視照明及びIRと混合されてもよい。
【0186】
一実施形態では、レンチキュラーレンズはまた、ある表面696から別の表面697へと、レンチキュラーレンズの外部に光を通過させるように構成されてもよい。一例として、レンチキュラーレンズは、端部に位置する光源683からの可視光をレンチキュラーレンズの下側表面697に横方向で向けるように構成されてもよい。さらに、レンチキュラーレンズは、上側表面696から下側表面697にUV光を実質的に直線的に導くように構成されてもよい。
【0187】
可視光モジュール680は、空気処理アセンブリと関連して説明されているが、本開示はそれほど限定されないことが理解されるであろう。レンチキュラーレンズを有する可視光モジュール680は、様々な用途のために構成されてもよく、そのうちのいくつかは、可視光源を含まず、代わりにUV光源を含む光源682でUV光のみを発生させてもよい。図32の図示された実施形態では、UV光(任意に可視光も)用に構成された光源682を有するレンチキュラーレンズ構成は、キーボード750又は別のタイプのユーザインタフェースに関連するロープロファイル殺菌領域に関して示されている。レンチキュラーレンズは、ロープロファイルキーボードストレージ領域に提供されてもよい。この領域は、見るための一般的な可視照明と、UV光殺菌のためのUV光エネルギで照らすことができる。キーボード750が引き出されるとき、開放領域殺菌アレイ751が、キーボード750を殺菌するために使用されてもよい。磁気センサのようなキーボードスライド上のセンサは、キーボードのインとアウトを感知するため、及び光源682の動作を制御するための基礎として(例えば、可視及び/又はUVエネルギを出力するため)使用されてもよい。
【0188】
フレームアセンブリ651は、チャネル653を画定し、コーナー支持体659によって接合される複数の押出成形部品によって形成されてもよい。図示された実施形態では、フレームアセンブリ651は、4つのコーナー支持体659と、各コーナー支持体659の間にそれぞれ配置された4つの押出成形部品を有する長方形の部品である。フレームアセンブリ651は、フレームアセンブリ651の全周囲について画定されたチャネル653を含んでもよい。可視光源682は、フレームアセンブリ651の1つ又は複数の側面に沿ってチャネル653内に配置されてもよいことが留意される。例えば、可視光源682は、チャネル653内のフレームアセンブリ651の1つの側面に沿って配置されてもよい。
【0189】
コーナー支持体259の例示的な実施形態の2つの図が、図23A~23Bに描かれている。コーナー支持体659は、フレームアセンブリ651のそれぞれの押し出し構成要素内に適合するように動作可能な第1及び第2の支持拡張部655A、655Bを含んでもよい。コーナー支持体659は、フレームアセンブリ651のそれぞれの押し出し構成要素内に適合するように動作可能な第1及び第2の係合部656A、656Bも含んでもよい。コーナー支持体659は、押出構成要素をコーナー支持体659に接続するためのファスナ(図示せず)の取り付けを容易にするための開口657を含んでもよい。
【0190】
図29及び図30の図示された実施形態に目を向けると、光器具600は、多くの点で本明細書に記載された制御システム200と同様の制御システム690を含む。図示された実施形態における制御システム690は、様々な方法で構成要素間の接続を描き、異なる方法で構成要素をグループ化することに留意されたい。グループ分けは限定されるものではなく、代わりに、グループ分けは、制御システム690の構成要素の動作面の議論及び理解、ならびに制御システム690の様々な構成要素間のかかる動作面の調整を容易にするために開示の目的で提供されていることが理解される。
【0191】
図示された実施形態では、制御システム690は、電源152と同様に、外部電源から、及び/又はバッテリなどの携帯型電源から電力を供給することができる電源622を含むことができる。図示された実施形態では、電源622は、機器接地、ニュートラル(neutral)、及びライン接続(例えば、120VAC電力用)の形態で、ユーティリティ電力を含む。電源622は、可視光ドライバ645に電力を供給するように動作可能なスイッチライン接続を含むこともでき、前記可視光ドライバ645は本明細書で論じた可視光ドライバ245と同様であってよい。スイッチライン接続は、光器具100に関連して説明したスイッチ154と同様のスイッチ(図示せず)により提供されてもよい。
【0192】
制御システム690はまた、電力管理回路239と同様の電力管理回路639を含んでもよい。電力管理回路639は、電源622から電力を受信し、受信した電力(12V DCなど)を変換するように動作可能なDC電源710を含んでもよい。図示の実施形態では、電力管理回路639は、接地を含み、ファンアセンブリ640の1つ又は複数のファン及び可視光ドライバ645の制御回路を含む制御システム690の様々な構成要素へのDC電力接続又は電力の配電を含む。図30の図示された実施形態における電力管理回路639は、UV光源660に制御された方法で電力を印加することができるUV光ドライバ回路712又はバラスト回路と関連している。
【0193】
図示された実施形態の制御システム690は、制御システム200のコントローラ236と同様のコントローラ636を含んでもよい。コントローラ636は、例えば、可視光源682からの出力及びUV光源660からの出力を指示することを含む、動作のために光器具600の1つ又は複数の構成要素を指示してもよい。図30の例示された実施形態におけるコントローラ636は、DC電源710から電力を受け取り、受け取った電力をマイクロコントローラ716によって使用可能な形態に変換するための調節器回路714を含んでもよい。コントローラ636は、アクティブ状態などのコントローラ636の1つ又は複数の状態を示すように動作可能な状態回路718を含んでもよい。
【0194】
コントローラ636は、パルス幅変調信号、離散信号、アナログ信号(例えば、0~10V)、及びシリアル通信を含む1つ又は複数の制御信号を制御システム690の構成要素に提供するように動作可能であってよい。コントローラ636はまた、制御システム690の他の構成要素から1つ又は複数のそのような制御信号を受信するように動作可能であってもよい。これらの1つ以上の制御信号に基づいて、コントローラ636は、別の構成要素又は制御信号が受信されたのと同じ構成要素への出力制御信号の状態を変更するように決定してもよい。
【0195】
制御システム690は、制御システム200と関連して説明した部屋センサインタフェース255と同様の部屋センサインタフェース625を含んでもよい。例えば、部屋センサインタフェース625は、部屋領域50のドアが閉じているか開いているかを示す出力を生成することができるドアスイッチを含んでもよい。本明細書で説明したように、ドアの状態は、UV光源660からのUV光を部屋内に向けるかどうかを決定するための基準として使用されてもよい。
【0196】
制御システム690は、火災抑制回路720又は光スイッチ722(一実施形態におけるスイッチ154と同様であってよい)などの外部インタフェース又は外部回路646への接続をサポートしてもよい。外部回路646は、操作を容易にするために、入力を提供し、及び/又はコントローラ636から出力を受信してもよい。例えば、光スイッチ722は、光スイッチ722の状態に基づいて可視光源682の動作を指示することができる、コントローラ636に出力を提供してもよい。別の例として、コントローラ636は、火災抑制回路720によって示されるような火災抑制構成要素の活性化に基づく1つ以上の所定の状態に従って、光器具の動作を制御してもよい。
【0197】
制御システム690は、制御システム200のセンサ回路256といくつかの点で類似する、センサ及びフィードバック回路626を含んでもよい。感知フィードバック回路626は、例えば、UV光源660によって生成されているUV光の存在又はUV光の強度を検出し、検出された特性を示すセンサ出力をコントローラ636に提供してもよい。センサ及びフィードバック回路626からのセンサフィードバックに基づいて、コントローラ636は、UV光源660の電力出力を増加又は減少させるなどして、光器具600の動作を調整してもよい。一実施形態では、センサ及びフィードバック回路626は、故障を示すように指示することができる、LEDインジケータなどのエラーインジケータ734を含んでもよい。障害状態は、UV光源660が目標パラメータの外で動作していることを示すセンサフィードバックに基づいて、コントローラ636によって識別される。センサ及びフィードバック回路626は、追加的又は代替的に、UV光及び可視光の少なくとも一方を感知するように動作可能な光電池又は光センサ724を含んでもよい。光センサ724は、感知された光の強度を示すセンサ出力を提供してもよい。
【0198】
図示の実施形態における制御システム690は、本明細書で論じるように、目標パラメータに従って可視光源682への電力の供給を制御することができる可視光ドライバ645を含むことができる。図示された実施形態における可視光ドライバ645は、一実施形態においてコントローラ636に組み込まれてもよいが、開示の目的のために図29に別個に示されている光制御モジュール726を含む。光制御モジュール726は、制御システム200の可視光ドライバ245と関連して説明したユーザインタフェースと同様に、ユーザからコマンドを受信してもよい。例えば、光制御モジュール726は、調光制御要素728から輝度コマンドを受信してもよく、色制御要素730から色温度コマンドを受信してもよい。調光制御要素728及び色制御要素730は、スマートフォンに設けられたユーザインタフェースに組み込まれてもよいし、部屋領域50内に設置されたインタフェースに設けられてもよい。一実施形態では、LEDドライバ、バラストドライバ、ファンドライバ、及びIOT制御の電子機器は全て、1つの電子機器パッケージ内に設けて、別々の構成に比べて大きなコスト削減を提供し、競争優位性を提供してもよい。この結合された電子機器構成は、AC又はDC入力電圧に適合させることができる。
【0199】
可視光ドライバ645は、可視光源682に制御された方法で電力を供給するように動作可能なLEDドライバ732を含んでもよい。一実施形態では、LEDドライバ732は、制御システム200と関連して本明細書で論じるように、可視光源682に電力を供給するための制御された電流源及び/又は制御された電圧源を含んでもよい。一実施形態では、LEDドライバ732から供給される電力は、パルス幅変調されてもよい。
【0200】
図30の図示された実施形態では、可視光ドライバ645は、コントローラ636から、上限と下限の間で変化するアナログ信号の形態で強度指令を受信してもよく、上限は、上限の強度レベルに対応し、下限は下限の強度レベルに対応する。例えば、強度指令は、0~10Vの範囲であってよく、0Vは10%の強度に対応し、10Vは100%の強度に対応する。
【0201】
図29及び図30の制御システム690、及び図示された実施形態のコントローラ636は、ファンアセンブリ640の動作を指示するように動作可能である。一例として、コントローラ636は、ファンアセンブリ640のファンに電力を供給するように電力管理回路639に指示することができる。
【0202】
光器具600の制御システム690は、例えば、UV光源660を含むリアクタ回路611を含んでもよい。図30の図示された実施形態におけるリアクタ回路611は、ファンアセンブリ640の1つ以上のファンに制御された方法で電力を供給するように動作可能なファン制御回路736を含む。ファン制御回路736は、ファンアセンブリ640の1つ又は複数のファンの回転率を示すパルス(例えば、タコパルス)の形態でフィードバックを提供してもよい。このフィードバックは、コントローラ636に提供されてもよく、コントローラ636は、ファン制御回路736にファン速度制御信号(例えば、パルス幅変調信号)を供給してもよい。ファン制御回路736は、ファン速度制御信号に従って、ファンアセンブリ640の1つ又は複数のファンに電力を供給してもよい。
【0203】
図示の実施形態におけるリアクタ回路611は、反応装置又は空気処理チャンバ610の内部温度を示す信号をコントローラ636に提供するように動作可能な温度センサ738(例えば、サーミスタ)を含む。一実施形態では、気流を監視するために2つのサーミスタが利用されてもよい。 代替的に、又は追加的に、予防保守、サービス追跡、及び気流の決定のために、各ファンからのタコメータ出力が提供されてもよい。低い空気流速のための従来の圧力センサは、不正確であり、コストが高くつく可能性がある。本開示による一実施形態は、低空気速度を測定するためのより正確、及び/又はより費用対効果の高いシステムを提供するためにサーミスタを含む。2つのセンサは、温度の差を識別するためにホイートストンブリッジに接続されてもよい。 センサの1つは、風又は気流の影響を少なくし、基本温度(basic temperature)を測定できるようにコーティングされてもよい。その結果、気流がサーミスタを冷却することになる。
【0204】
リアクタ回路611は、フィルタアセンブリ642に関連付けられたRFIDタグ641から情報を検出又は読み取るように構成されたRFIDリーダ740を含んでもよい。一実施形態では、RFIDリーダは、約125kHzで動作するように構成されており、RFID情報は、コントローラ636に伝達されてもよい。加えて、又は代替的に、コントローラ636は、フィルタアセンブリ642のRFIDタグ641に記憶させるための情報を送信してもよい。フィルタアセンブリ642の使用時間などの情報は、コントローラ636によって追跡され、コントローラが、フィルタアセンブリ642に関連する1つ又は複数の基準が満たされているかどうかを判断できるようにしてもよい。例えば、指定された時間を超えて使用されているなどの基準は、フィルタアセンブリ642の交換を推奨する状態をトリガしてもよい。図示の実施形態におけるリアクタ回路611は、UVランプ660に関連付けられたRFIDタグ638を含んでもよく、これは、制御システム200に関連して説明したRFIDタグ238と同様であってもよい。
【0205】
図30の図示された実施形態では、リアクタ回路611は、反応装置又は処理チャンバ610の状態を示すフィードバックをコントローラ636に提供するように動作可能なインターロック742を含む。例えば、インターロック742は、可視光モジュール680が閉位置又は開位置のいずれにあるかを示すものであってもよい。一実施形態では、インターロック742が、可視光モジュール680が開かれていることを示す場合、コントローラ636は、UV光源660を起動することを防止することができる。
【0206】
VII. コンビネーションランプ式空気殺菌システム
本開示の一態様は、病原体削減のための空気殺菌システムを有する光アセンブリに関する。例えば、光アセンブリは、可視光源と、キャビティを有するランプハウジング要素と、キャビティ内に設置された空気殺菌システムとを含むことができ、空気殺菌システムは、UV光源を含み、キャビティは、未処理空気を受け入れるための空気吸入口と、UV光源によって処理された空気を出力するための空気排出口とを有するUV光殺菌チャンバを形成している。
【0207】
ランプは、空気殺菌システムを含むように適合させることができる本質的なタイプのランプとすることができる。例えば、ランプは、空気殺菌構成要素を嵌め込み、適切なUV光殺菌チャンバを形成することができるキャビティを有するランプシェードを含むテーブルランプ又はフロアランプなどの携帯用光アセンブリとすることができる。例えば、いくつかの携帯用ランプは、キャビティを形成するシェードアセンブリを有する。シェードアセンブリの一部は、可視光に対して不透明であってもよく(例えば、スチール表面)、シェードアセンブリの他の部分は、可視光に対して透過性であってもよい(例えば、光拡散板)。シェードアセンブリは、UV光に対して全体的又は部分的に不透明又は反射性であってもよい。シェードアセンブリの表面(内部、外部、又は両方)は、シェードアセンブリ、又はその一部にUV光反射特性を与えるコーティングで、部分的又は完全にコーティングされてもよい。UV光反射特性は、シェードアセンブリのキャビティをUV光空気処理チャンバに変えることに役立つことができる。
【0208】
組合せランプ空気殺菌システムの一例を、図34A~34Cのテーブルランプで説明する。図34Aは、テーブルランプの側面部分透視図であり、図34B及び34Cは、代表的な断面図である。空気殺菌システムは、ランプシェードアセンブリによって形成されるキャビティ内に統合される。この例では、ランプシェードアセンブリの頂部金属表面3408とレンズ3411とが協働して、空気殺菌構成要素を嵌め込むことができる開放空気キャビティを形成している。
【0209】
ランプ本体3401は、電力及び制御機能のためのワイヤを隠して配線するために利用することができる。いくつかの実施例におけるランプ本体3401は、ランプの機能性を制御するために利用することができる(例えば、可視光のオン及びオフ、並びにUV光のオン及びオフ、又はその他のランプ/空気殺菌機能性を制御する)。例えば、前記本体3401は、所望の機能を制御する静電容量式センサを含むことができ、又は物理ボタン若しくは他のアクチュエータを統合する(又はランプ本体3401に配置する)ことができる。
【0210】
ランプの可視光源3480は、ランプシェードアセンブリによって形成されるランプキャビティ内に配置されるソケット3481に取り付けられることができる。ソケットは、ベースに直接結合されるか、ネジ付きチューブにネジ止めされるハープホルダに結合されるか、又は他の方法でランプシェードアセンブリ又はベースに結合されることができる。いくつかの実施形態では、内部構造3409又はその一部を支持するために、例えば、内部構造3409がランプシェードアセンブリとは異なる構造である場合、ランプハープ(図示せず)が含まれてもよい。いくつかの実施形態では、内部構造3409は、金属表面3408と協働して、キャビティ3410を形成する。他の実施形態では、金属表面3408は、拡散板3416と協働して、キャビティ3410を形成する。例えば、金属シェル3408及びレンズ3411は、一緒に結合され、本体3401によって支持されて、単一の開放空気室又は内部構造3409によって分離された2つの別々の開放空気室を形成することができる。
【0211】
ランプの可視光源3480は、ランプシェードアセンブリのキャビティ3410内に配置され、ランプシェードアセンブリの一部は金属(例えば、鋼)であるので、可視光は、ユーザの近傍のテーブル上に反射してレンズ3411に方向付けられる。可視光は、ランプのレンズ3411に方向付けられ、ユーザの近傍のテーブル上に提供される前に光を拡散させてもよい。同様の構成は、本体がペンダントランプ構成を形成するポールを含み(図35A~35B参照)、ポールがシェードの上部に接続されるフロアランプの形態で提供される。空気殺菌システムは、製造時にランプアセンブリと一体化させることも、既存のランプアセンブリに後付けすることも可能である。
【0212】
レンズ3411は、内側面3409及び壁3408の底面に近接して配置されてもよい。レンズ3411は、テーブル又は他の表面に提供される前に、ランプからの光を拡散することができる光透過性材料のシートであってもよい。
【0213】
図34Bは側断面図を示し、図34Cは上断面図を示す。空気殺菌システムは、UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源3460を含むことができる。空気殺菌システムは、未処理空気入口3412及び処理空気出口3414を有するUV処理チャンバ3410も含むことができ、UV処理チャンバは、未処理空気入口から空気を受け取り、処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域を備え、殺菌光源3460からのUV光は空気処理領域に向けられている。
【0214】
UV処理チャンバ3410は、携帯用光アセンブリの壁3408によって少なくとも部分的に画定される。例えば、携帯用光アセンブリ3400は、UVチャンバ3410を形成するように適合させることができるシェル構成を有するランプシェードを含むことができる。壁3408は、殺菌光源3460から出力されるUV光に対して実質的に不透明である。一実施形態では、壁3408は、金属又は金属様であり、全ての光に対して実質的に不透明である。代替の実施形態では、壁3408は、UV光に関して実質的に不透明であるが、可視光の拡散を許容してもよい。UV光空気処理システムの構成要素は、UV光チャンバ内に隠蔽することができる。ランプシェードが可視光に対して不透明でない場合、UV処理構成要素は、シェードを通る可視光の拡散を著しく妨げないように、又は計画的に可視光を中断して美観的に好ましい方法で拡散を可能にするように、シェードシェル内に配置される。
【0215】
UV処理チャンバ3410は、携帯用光アセンブリの壁3409内壁によって少なくとも部分的に画定される。例えば、携帯用光アセンブリ3400は、UVチャンバ3410を形成するように適合させることができるシェル構成を有するランプシェードを含むことができる。壁3409は、殺菌光源3460から出力されるUV光に対して実質的に不透明であることができる。一実施形態では、壁3409は、金属又は金属様であり、全ての光に対して実質的に不透明である。代替の実施形態において、壁3409は、UV光に関して実質的に不透明であるが、可視光の拡散を許容してもよい。UV光空気処理システムの構成要素は、UV光チャンバ内に隠蔽することができる。ランプシェードが可視光に対して不透明でない場合、UV処理構成要素は、シェードを通る可視光の拡散を著しく妨げないように、又は計画的に可視光を中断して美観的に好ましい方法で拡散を可能にするように、シェードシェル内に配置される。一実施形態では、携帯用光アセンブリの内壁3409の底面は、携帯用光アセンブリの可視光源3480のための可視光反射器とすることができる。
【0216】
携帯用照明アセンブリ3400は、空気が誘導され、内部で空気がUV光源3460からのUV光で処理される処理チャンバ3410を含んでもよい。UV光源3460は、電源3452から電力が供給されることに対応してUV光を生成するように動作可能な殺菌光源であってよい。例えば、UV光源3460は、冷陰極ランプ、低圧水銀ランプ、又はUV-C発光ダイオードなどのUV-C光源であってよい。
【0217】
UV処理チャンバ3410は、ガスケットインタフェース3418を含むことができる。ガスケットインタフェース3418は、ランプシェードの外壁3408と内壁3409の間に配置することができる。すなわち、UV処理チャンバは、UV処理チャンバの壁に結合されたガスケットインタフェースを含むことができる。ガスケットインタフェースは、携帯用光アセンブリの一部と接触するように動作可能であることができる。ガスケットは、殺菌光源3460から出力されるUV光の外部環境への漏出を実質的に防止し、空気の漏出を防止するように構成することができる。ガスケットインタフェースは、UV処理チャンバの壁を受け、携帯用光アセンブリの壁に対して密閉するC字型ガスケットとすることができる。C字型ガスケットは、携帯用光アセンブリの壁又は壁と圧縮シールを形成することができる。UVチャンバは、ガスケットインタフェース3418及びランプシェードの壁3408、3409の組み合わせによって画定される。
【0218】
UV光源3460に印加される電力は、電源3452からの電力の条件付き形態であってよい。例えば、電源3452は、AC電力を供給するように動作可能であってもよい。携帯用光アセンブリ3400は、AC電力を、UV光源3460を動作させるのに充分なDC電力に調整するための回路を含んでもよい。DC電力は、UV光源3460の動作仕様及び目標パラメータに応じて、一定であってもパルス状であってもよい。DCパルス構成では、DCパルスを90%~30%の間で変化させて目標動作パラメータに応じた電力を供給するなど、電力は可変であってもよい。
【0219】
一実施形態では、未処理空気は、空気入口3412を介して処理チャンバ3410に入り、処理空気は、空気出口3414を介して処理チャンバ3410から出ることができる。空気入口3412は、処理チャンバ3410内でUV光によって処理される前に未処理空気から微粒子を濾過するように構成されるフィルタアセンブリ3416と流体連通していてもよい。フィルタアセンブリは、用途に応じて選択される最小効率報告値(MERV)を有するフィルタを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、フィルタはMERV6フィルタである。フィルタアセンブリ3416の取り外し及び交換は、フィルタアセンブリ3416の実質的な目詰まりを防止するため、又は他のメンテナンス上の利点から、定期的に実施される。未処理空気入口3416及び処理空気出口3418は、携帯用光アセンブリ3400の壁3408、3409によって少なくとも部分的に画定される。未処理空気入口3416の断面積は、UVチャンバを通る空気の流れを促進するために、処理空気出口3414の断面積よりも大きくすることができる。
【0220】
一実施形態では、フィルタアセンブリ3416は、フィルタアセンブリ3416の片側又は両側がUV光源3460からの光の経路にあるように配置されてもよい。このようにして、フィルタアセンブリ3416の全て又は一部を除染するために、UV光がフィルタアセンブリ3416に向けられることがある。フィルタアセンブリ3416に適用されるUV光は、選択的に適用されてもよく、又はフィルタアセンブリ3416は、UV光源3460がアクティブである間にUV光源3460から光を受けるように配置されてもよい。フィルタアセンブリ3416は、空気入口3412とUV処理チャンバ3410との間の空気流路内に配置される。
【0221】
本明細書で議論したように、処理された空気は、空気出口3414を介して処理チャンバ3410を出るものであってよい。空気出口3414は、処理された空気の流量よりも十分に大きい流量でそこを通る空気の流れを可能にするように構成された通気口を含んでもよい。換言すれば、通気口は、処理チャンバ3410を通る気流を実質的に制限しないように構成されてもよい。通気口は、不適切な物体(例えば、手及び指)の処理チャンバ3410への進入を実質的に防止する大きさの複数の開口部をそれぞれ含んでもよい。
【0222】
携帯用光アセンブリ3400は、空気入口3412から空気出口3414まで処理チャンバ3410を通して空気を導くように動作可能なファンアセンブリ3440を含んでもよい。図示された実施形態では、ファンアセンブリ3440は、空気出口3414の近位に配置されているが、本開示はそのように限定されないと理解されたい。ファンアセンブリ3440は、処理チャンバ3410を介して空気を導くために、異なる位置に配置又は提供されてもよい。ファンアセンブリ3440は、処理チャンバ3410内のUV光の適用を介した空気の殺菌又は除染のために、目標流量で処理チャンバ3410を介して空気を導くように動作可能なファンを含んでもよい。一例として、目標流量は50CFMであってもよい。一実施形態では、ファンアセンブリ3440は、ランプアセンブリ3400の制御システム200の指示の下で処理チャンバ3410を通る空気の流量が増加又は減少するように可変であってよい。例えば、空気殺菌システムを含む携帯用光アセンブリ3400は、有線又は無線接続を介して、遠隔で制御されてもよい。制御は、ランプアセンブリへの電力接続を介して、又は別個の制御接続を介して提供されてもよい。
【0223】
一実施形態では、携帯用光アセンブリ3400は、当該携帯用光アセンブリ3400の場所又はインターネットを介して接続されたリモートサーバにおいて、他の場所に設けられたローカルコントローラ又はリモートコントローラ200の制御下にある、UV光源3460又は可視光モジュール3480、又はその両方のためのドライバ回路3406を含んでもよい。ドライバ回路3406は、コントローラ200のPWM出力によって駆動されるランプドライバであってもよい。UV光又は可視光、あるいはその両方は、ランプアセンブリ3400に近接するデバイスによって感知される光中のパルス又はギャップを生成することによってデータ信号伝達を提供する。この通信技術は、UVC照明又は一般的な可視照明によって利用される。UVC光を介したシグナリングは、他の殺菌装置を制御又は調整するために利用される。
【0224】
制御システムは、UV処理チャンバ341の外部に、しかしランプアセンブリ内に局所的に配置することができる。殺菌制御システムは、殺菌制御システムが携帯用光アセンブリの観察者による外部視界から隠れるように、携帯用光アセンブリの一部内に隠れることができる。例えば、制御回路は、電源回路3452及び/又はドライバ回路3406と共に配置されてもよい。
【0225】
殺菌システムは、携帯用光アセンブリの後付けシステムとすることができる。例えば、ランプシェード又はランプの他の区画の内部キャビティに空気入口、空気出口、UVランプ、及びファンを設置することによって、既存のランプを改造することができる。可視光のドライバは、UV源を駆動するために利用することができ、可視光の電源は、UVバルブ及びファンに電力を供給するために利用することができる。いくつかの実施形態では、空気処理システムは、ファンを含まなくてもよい。
【0226】
殺菌制御システムは、ユーザの近接を検出するように動作可能な近接センサを含むことができる。近接感知は、赤外線センサ、飛行時間センサ、加速度計、又は本質的に人間の存在又は近接を検出することができる他の任意のセンサなど、様々な異なるタイプのセンサ又はセンサの組み合わせによって提供される。殺菌制御システムは、携帯用光アセンブリに対するユーザの近接に基づいて状態を変更するように動作可能である。
【0227】
本開示の別の実施形態に係る組合せランプ空気殺菌システムの代替構造を、図35A~35Bの側面図及び上面断面図に例示する。この実施形態では、光アセンブリ3500は、本体3501がランプシェル3508の上壁に取り付けられるペンダントライト又はフロアライトである。この構造は、図34A~34Cのテーブルランプのものと同様とすることができる。1つのバリエーションは、ガスケットインタフェース3518が、ランプシェードシェルの一方の側に空気入口を設け、他方の側に空気出口を設けるように構成されることができることである。空気は、図34A~34Vの実施形態と同様に、空気入口3512を通って入り、フィルタ3516を通って流れることができるが、シェルの上壁3508に空気出口を有する代わりに、ファン3540は、ランプシェードシェルの底壁3509の出口3514を通して処理空気を導くように配向させることが可能である。一実施形態では、空気入口3512又は空気出口3514、又はその両方は、光アセンブリ(例えば、可視光レンズ及び拡散器要素)のレンズ3511内に切り欠かれていてもよい。空気入口3512又は空気出口3514、あるいはその両方は、レンズ3511の外周に設けられた切欠きによって形成されてもよい。あるいは、空気入口3512又は空気出口3514、あるいはその両方は、底壁3509に設けられた開口部によって画定されてもよい。空気入口3512及び空気出口3514は、システムが効果的な殺菌を提供するための目標量の空気流を提供するように構成されてもよい。
【0228】
VIII. 電源管理システム
図36に示される電力管理システム3600は、空気殺菌システムを制御し、電力供給するために、本開示に従って提供される。空気殺菌システムは、複数の空気病原体低減ハードウェア装置を含むことができる。例えば、別個の空気病原体低減ハードウェアモジュールは、部屋全体に提供される。これらの空気病原体低減ハードウェアモジュールの各々は、1つ以上の電力制御システム3610、1つ以上の工学的制御システム3612、及び1つ以上の病原体低減システム3614など、1つ以上の異なるシステムをその中に含むことができる。
【0229】
空気病原体低減ハードウェアモジュールに含めることができる電力制御システム3610の一例は、遠隔電力及びエネルギ監視であり、電力制御システムは、例えば、電流、電圧、電力、又は他のタイプのセンサであって、受け取った電力量、消費した電力量を監視して図2に関連して説明した制御システム200などの制御システムに報告できる1又はそれ以上のセンサを含むことができる。ローカル又はリモート照明モジュールは、図2の殺菌制御システムなどのマスター殺菌制御システムに接続することができる。別個の電源線及び制御線が、殺菌制御システムに接続される。例えば、空気病原体低減ハードウェアモジュールの1つは、図2の殺菌制御システムであり、マルチドロップAC-DCコントローラ及び/又はネットワークインタフェース3702などのネットワークインタフェースを介して、図34A~34B及び図35A~35Bの携帯ランプアセンブリなどの他の空気病原体低減ハードウェアに連結されることができる。本明細書で議論したように、パワーオーバーイーサネット(登録商標)を通信及び電力接続に利用することができるが、代替実施形態では、空気病原体低減ハードウェア間の無線ネットワーク接続を利用することができ、又は、クラウドベースの制御システム3602の一部として制御及びデータ収集を実施することができるクラウドベースのサーバなどの共通のサーバへの無線又は有線ネットワーク接続を利用することができる。
【0230】
工学的制御システム3612の例には、メンテナンス監視モジュール、利用前方監視赤外線(FLIR)モジュール、光検出及び測距(LiDAR)モジュール、飛翔時間(TOF)モジュール、及びネットワークインタフェースモジュールが含まれる。これらの様々な工学的制御システム3612は、工学的制御機能性を提供するために空気病原体低減ハードウェアに含まれる。これらのモジュールは例示的なものであり、他の種類の工学的制御システムモジュールは、空気病原体削減ハードウェアの所望の機能性に応じて、単独で又は他の工学的制御モジュールと組み合わせて提供することができる。
【0231】
空気病原体低減ハードウェアに利用できる病原体低減システム3614の例には、空気制御、ファン制御、全室照明及び紫外線C殺菌、表面殺菌システム、サポートハードウェア及び他の様々な病原体低減システムのうちの1つ又は複数が含まれる。病原体低減システムは、殺菌機能を提供することができる。
【0232】
空気病原体低減ハードウェアは、主電源に接続されたマルチドロップAC-DCコントローラ3606から電力を供給することができる。マルチドロップAC-DCコントローラは、低電圧差動スイングマルチドロップ接続を提供することができる。すなわち、マルチドロップコントローラは、複数の異なる空気病原体低減ハードウェアシステムに電力を提供することができる。電力は、図36に描かれているように、空気病原体低減ハードウェアのデイジーチェーン接続を介して、又は並列接続を介して提供される。
【0233】
現在の実施形態では、マルチドロップAC-DCコントローラは、AC電力を42~56VDC電力、又は48~56VDC電力、又は空気病原体削減ハードウェアに電力を供給するのに充分な別の電圧レベルに変換し、動作電力として空気病原体削減ハードウェアモジュールに電力を分配する。
【0234】
マルチドロップコントローラは、低電圧ネットワーク上で空気病原体低減ハードウェアへのネットワーク接続を提供することもできる。すなわち、いくつかの実施形態では、マルチドロップコントローラは、複数の空気病原体低減モジュールとの間で同時に又は順番にデータを送受信することができるドライバとして機能する。マルチドロップコントローラは、ネットワークインタフェースを含むことができ、又は図36に描かれているように、外部ネットワークインタフェース3604に接続することができる。ネットワークインタフェース3604は、クラウドに接続して、インターネット通信及びInternet of Thingsの機能性を空気病原体低減ハードウェアに提供することができる。例えば、データは、クラウドベースのサービスにおいて収集及び管理することができる。さらに、空気病原体低減システムは、クラウドベースのサーバと通信する、又はマルチドロップコントローラー(multidrop controller)3606と通信するリモートデバイスから制御及び監視することができる。
【0235】
マルチドロップコントローラは、空気病原体低減ハードウェアに関連して様々な機能性を提供することができる。例えば、マルチドロップコントローラは、電流、制御方式、様々なパラメータ間のバランス、エネルギ制御を監視することができ、通信を管理することができる。例えば、マルチドロップコントローラは、DC銅(DC copper)又はイーサネット(登録商標)パワーオーバーイーサネット(登録商標)(POE)で空気病原体削減ハードウェアに接続し、それらの接続を管理することができる。
【0236】
本開示の電力管理システムに関連して利用することができるネットワークインタフェース3702及び関連するトポロジの一例が、図37に示されている。パワーオーバーイーサネット(登録商標)は、概して、イーサネット(登録商標)ケーブル上でデータと共に電力を渡す任意の標準的又はアドチョークシステムを説明する。本実施形態で描かれたネットワークインタフェース3702は、8つのポート、5つのPOEポート、及び通信を提供するがパワーオーバーイーサネット(登録商標)を提供しない3つの通信ポートを有する。代替の実施形態では、ネットワークインタフェースは、追加の又はより少ないPOEポート及び通信ポートを有してもよい。ネットワークインタフェース3702は、主電源又は他の電源に接続することができる電源入力を含む。ネットワークインタフェース3702は、ネットワークインタフェースがクラウドベースサービスと、又は他のリモートサーバもしくはコンピュータと通信することを可能にする、ファイバーインターネット接続などのインバウンドネットワーク接続を含むこともできる。
【0237】
POEネットワークインタフェースポートは、1本のケーブルで、データ接続と電力の両方をデバイスに提供することを可能にする。図示された実施形態では、電力及び通信は、表面処理デバイス3712及び空気病原体低減ハードウェアユニット3706、例えば、空気処理モジュール3714及び可視照明モジュール3716を含む図示されたユニットに提供することができる。POE接続は、マルチドロップコントローラーの接続の補足として又はその代わりに提供することができる。いくつかの状況において、特定のデバイスは、電力のみを受信してもよく、又は通信のみを受信してもよい。他の状況では、すべてのデバイスが電力を受け取り、ネットワークを介して通信することが可能である。POEは、代替A、代替B、4PPoE規格、又は本質的に他の任意のPOEタイププロトコルなどのIEEE802.3経由で提供することができる。
【0238】
このネットワークインタフェース3702を介して、様々なローカルデバイス、例えば部屋の周囲に配置された様々なデバイスにネットワーク接続を提供することができる。例えば、いくつかの異なる組み合わせの空気処理及び可視照明ユニット3706ならびに表面処理モジュール3712を部屋全体に設置し、各モジュールを個別にアドレス指定可能なアイオーティー(Internet of thing)デバイスとするために、POEを介して接続することができる。部屋3704の制御装置は、特定の指定されたデバイスを一体的に制御するように、又はコーン(cone)又は複数のデバイスを個別に制御するようにプログラムすることができる。スマートビル管理システムはまた、システムと通信することができ、ネットワークを介して様々なデバイスにコマンドを発行するとともに、表面処理デバイス3712、組み合わせユニット3706、センサ、制御装置、又はPOEネットワークインタフェース3702に接続された他の任意の機器から利用可能な殺菌に関するレポート及び他の情報を受信することも可能である。
【0239】
ネットワークインタフェースは、センサの近傍にいる人の数を数えることができる人カウントセンサ3708など、様々なセンサに接続されることができる。追跡情報は、ネットワークインタフェースを介してクラウドサーバに中継することができる。このデータは、殺菌及び殺菌サイクル中断回復計画を改善するために利用することができる。
【0240】
一実施形態では、電力管理システム3600は、健康サービスなどの1つ以上の遠隔サービスを提供するためのブース(例えば、テレブース)に組み込まれてもよい(テレヘルス又は遠隔医療ブースと呼ばれることもある)。そのようなブースの一例は、図42に描かれ、概して760と指定されている。ブース760は、空気処理システムを含む、本明細書に記載される実施形態の任意の1つ以上の態様を含んでもよい。ブース760は、統合された空気処理システム及びUV表面殺菌システムを含んでもよい。空気処理システムは、内部の空気を取り込み、一部をブース760に戻して循環させ、その一部を、ブース760を冷却するための排出口を介してブース760から排出してもよい。キャビン及びプライベートスペースのための処理された出口空気は、戻り空気通気口(キャビンに空気を戻す)を有するように構成することができ、出口通気口(処理された空気を外部環境へ戻す)を含んでもよい。これにより、空気の一部が内部で処理され、一部が処理されてキャビンから排出され、キャビンの冷却に寄与することができる。
【0241】
IX. コンバータシステム
本開示の一実施形態による光器具は、図38に示され、概して1100と指定される。光器具1100は、光器具100の任意の1つ又は複数の態様を含む、本明細書に記載される実施形態の任意の1つ又は複数の態様を含んでもよい。同様に、光器具100は、光器具1100の任意の態様を含んでもよい。光器具1100の1つ以上の側面は、1つ以上の代替的な実施形態をもたらすために、存在しなくてもよいことに留意されたい。
【0242】
光器具1100は、いくつかの例外を除いて、本明細書で説明した光器具100といくつかの点で類似するものであってもよい。例えば、光器具1100は、光器具1100を表面に取り付けることを容易にするように動作可能な、支持部材150と同様の支持部材1150を含んでもよい。表面は、部屋の内壁の露出面であってもよいし、視界から隠される壁スタッドのような壁の内部の表面であってもよい。光器具1100は、制御システム200と同様の、本明細書に記載されるように光器具1100の動作を指示するように動作可能な制御システム1190を含んでもよい。制御システム200は、電源から電力を受け取り、そのような電力を光器具1100の構成要素(例えば、UV光源1160及びファン1140)に向けてもよい。
【0243】
一実施形態において、光器具1100は、光器具100のスイッチ154と同様の、光器具1100から遠隔に配置されるスイッチ(図示せず)によって制御されてもよい。スイッチは、光器具1100の構成要素のサブセットへの電力の供給を制御するように動作可能であってよい。光器具100の回路及び構成要素は、スイッチの状態に関係なく、アクティブ又は非アクティブのままであってもよい。
【0244】
光器具1100は、処理チャンバ1100と同様の処理チャンバ1110を含んでもよく、そのチャンバを通して空気が導かれ、その中で空気がUV光源1160からのUV光で処理されうる。UV光源1160は、電源から電力が供給されることに対応してUV光を生成するように動作可能な殺菌光源であってもよい。例えば、UV光源1160は、冷陰極ランプ、低圧水銀ランプ、又はUV-C発光ダイオードなどのUV-C光源であってよい。
【0245】
UV光源1160は、UV光源160と同様の方法で電力を供給されてもよい。例えば、UV光源160に印加される電力は、電源からの電力を条件付けした形態であってもよい。
【0246】
図示された実施形態では、未処理空気1152は、空気入口1112を介して処理チャンバ1110に入り、処理済空気1154は、空気出口1114を介して処理チャンバ1110から出ることがある。空気入口1112は、フィルタアセンブリ1116と流体連通していてもよく、これは、処理チャンバ1110内でUV光によって処理される前に未処理空気1152から微粒子をフィルタリングするように構成されてもよい。フィルタアセンブリ1116の取り外し及び交換は、フィルタアセンブリ1116の実質的な目詰まりを防止するために定期的に実施されてもよい。
【0247】
本明細書で議論したように、処理済空気1154は、空気出口1114を介して処理チャンバ1110を出るものであってよい。空気出口1114は、処理済空気1154の流量よりも充分に大きい流量でそこを通る空気の流れを可能にするように構成された通気口1118を含んでいてもよい。
【0248】
光器具1100は、空気入口1112から空気出口1114まで処理チャンバ1110を通して空気を導くように動作可能なファンアセンブリ1140を含んでもよい。図示された実施形態では、ファンアセンブリ1140は、空気入口1112の近位に配置されているが、本開示はそのように限定されないものと理解されたい。ファンアセンブリ1140は、処理チャンバ1110を介して空気を導くために、異なる位置に配置もしくは提供されるものであってもよい。ファンアセンブリ1140は、処理チャンバ1110内のUV光の適用による空気の殺菌又は除染のために、目標流量で処理チャンバ1110を介して空気を導くように動作可能なファンを含んでもよい。ファンアセンブリ1140は、処理チャンバ1110を介して空気を導くように動作可能な1つ又は複数のファンを含んでもよい。
【0249】
未処理空気1152、空気入口1112、フィルタアセンブリ1116、ファン1140、空気出口1114、通気口1118、及び処理済空気1154は、未処理空気52、空気入口112、フィルタアセンブリ116、ファン140、空気出口114、通気口118、及び処理済空気154とそれぞれ同様であってよい。
【0250】
図示された実施形態では、光器具1100はバッフルなしで描かれているが、光器具1100は、光器具100と関連して本明細書に記載されるバッフルアセンブリ130A、130Bなどのバッフルを含んでもよいことが理解されるであろう。
【0251】
一実施形態における光器具1100は、可視光を部屋の部屋領域50に供給するように動作可能な可視光モジュール1180を含んでもよい。可視光モジュール1180は、UV光源1160からのUV光を可視光に変換し、かかる光を部屋領域50に向けることを容易にするように動作可能であってよい。
【0252】
可視光モジュール1180は、UV光源160からUV光を受け取るように動作可能なUV光変換器1184を含んでもよい。UV光変換器1184は、UV光源160から受け取ったUV光に基づく可視光を提供するように構成されてもよい。この可視光は、部屋領域を照明するために提供されてもよい。
【0253】
図示された実施形態では、UV光変換器1184は、UV光を可視光に変換するように動作可能なUV光ダウンコンバータである。UV光変換器1184は、フィルム1186が配置された基板1184(例えば、ガラス)を含んでもよく、フィルム1186は、UV光を可視光に変換するように動作可能である。フィルム1186は、ダウンコンバージョン層であってもよく、基板1184は、光透過性であってもよい。フィルム1186は、UV光源1160からのUV光が基板1184を通過して部屋領域50内に移動する前に可視光に変換されるように、UV光源1160に対して基板1184の上流に配置されてもよい。
【0254】
UV光変換器1184は、ダウンコンバートするナノ蛍光体を含む様々な方法で構成されてもよく、これは、Ce及びTbを共添加したSiO2、又はダウンコンバージョンを提供するために異なるバンドギャップを有するナノ結晶から形成されてもよい。これらの構造は、UV光源1160から出力されるUV光を可視光にダウンコンバートできるように、フィルム1186上に設けられるか、又はフィルム1186を形成することができる。
【0255】
一実施形態に係るUV光変換器1184は、UV光を可視光に変換するためのパッシブ(passive)変換器又はパッシブ変換システムを備えてもよい。光器具1100は、UV光を変換するために1)電力を利用しないか、又は2)UV光源1160とは別に可視光を生成するため、又はその両方を利用してもよい。
【0256】
UV光変換器1184は、用途に応じて様々な方法で構成可能であってよい。一実施形態では、UV光変換器1184は、光器具1100を実質的に変更することなく、光器具1100をカスタマイズするように構成可能であってよい。例えば、UV光変換器1184は、ユーザの選択又はパラメータに基づいて、目標色温度に関して構成可能であってよい。UV光変換器1184は、光器具1100の全体的な造りに影響を与えることなく、そのような目標色温度に対して構成可能であってよく、光器具1100を目標色温度に関係なく用途に応じて製造することができる。一例として、UV光変換器1184は、UV光変換器1184から出力される可視光の第1の色温度とは異なる第2の色温度を有する可視光を提供することができる別のUV光変換器1184に交換可能である。1つ以上の追加又は代替のパラメータは、UV光変換器1184によって影響を受けてもよく、追加又は代替のパラメータに関係なく、用途に応じて光器具1100を製造することができるようにする。
【0257】
一実施形態におけるUV光変換器1184は、光器具1100の1つ以上の特性を変化させるために、光器具1100が設置された後に現場で交換可能であってよい。
【0258】
一実施形態では、光器具1100は、部屋への可視光の放出が制御されるように動作可能であることを除いて、本明細書に記載されるUV光調節器120と同様の可視光調節器を含んでもよい。可視光調節器は、制御システム1190からの指令に基づいて、部屋領域50内への可視光の放射を選択的に制御するように動作可能であってよい。一例として、可視光調節器は、UV光変換器1184からの可視光出力に関して選択的に透過性を持つ1つ以上の開口を含んでもよい。
【0259】
代替の実施形態では、UV光変換器1184は、可視光をUV光に変換するように構成されたアップコンバータであってよい。一実施形態では、光器具1100は、部屋領域50を照明するための可視光を生成することができる可視光源(例えば、可視光源180など)を含んでもよい。可視光源からの可視光は、UV光変換器1184に向けられ、且つ処理チャンバ1110に向けられることがある。UV光変換器1184は、処理チャンバ1110を流れる空気を殺菌するために、可視光をUV光にアップコンバートしてもよい。アップ変換の構成例としては、ランタノイドがドープされたアップコンバージョン蛍光体(UCP)材料、例えばランタノイドがドープされたアップコンバージョン発光性ナノ結晶及び微結晶Y2SiO5を挙げることができる。
【0260】
X. フィルタ廃棄システム
一実施形態によるフィルタアセンブリは、図39図41に示され、概して2112と指定される。フィルタアセンブリ2112は、本明細書に記載される任意の光器具又は光構成と同様であってもよい光アセンブリ2100と組み合わせて使用するように構成されてもよい。光アセンブリ2100は、処理チャンバ2108に対してフィルタアセンブリ2112の位置を適所に維持するように構成された受け部2106を有するフィルタ支持体2102を含んでよく、空気はフィルタアセンブリ2112を通って処理チャンバ2108の中へ又は外へ移送される。
【0261】
図示の実施形態におけるフィルタアセンブリ2112は、ユーザがフィルタアセンブリ2112のフィルタ媒体2120に接触することを実質的に回避できる方法でフィルタアセンブリ2112の廃棄を容易にするために、収納位置からフィルタ廃棄位置まで移動可能なフィルタ収納要素2130(例えば、使い捨て袋)を含んでいる。
【0262】
フィルタアセンブリ2112は、本明細書で論じるように、光アセンブリ2100のUV処理チャンバ2108に流入又は流出する空気から微粒子を除去可能なフィルタ媒体2120を含んでもよい。フィルタ媒体2120は、一実施形態では、そのような微粒子を除去することができるMERV6タイプのフィルタ媒体であってよい。フィルタ媒体2120は、フィルタアセンブリ2212を光アセンブリ2100の受け部2106に設置するための変形を可能にするように十分に柔軟である一方、受け部2106との干渉嵌めを形成して光アセンブリ2100の受け部2106におけるフィルタアセンブリ2112の位置維持を容易にするために十分に剛性であって良い。代替の実施形態では、受け部2106は、フィルタアセンブリ2112をフィルタアセンブリ2112の長手方向軸に沿って受け部2106内に摺動させることによってフィルタアセンブリ2112を受ける第1及び第2のブラケットによって規定されてよく、フィルタアセンブリ2112の上部及び下部は、フィルタアセンブリ2112が特定物をフィルタする位置に配置されるまで受け2106に沿って摺動し、この配置において受け部2106は、空気流れ方向と整列した方向(例えばフィルタアセンブリ2112の主面に垂直)に沿ってフィルタアセンブリ2112が移動することを実質的に防止している。
【0263】
図示の実施形態では、フィルタアセンブリ2112は、フィルタ媒体2120の1つ以上の側面にそれぞれ配置された少なくとも1つのフィルタ支持体2112A~2112B(例えば、第1及び第2のフィルタ支持体2112A、2112B)を含む。第1及び第2のフィルタ支持体2112A~2112Bは、フィルタ媒体2120の形状及びフィルタ媒体2120の長手方向又は横方向軸などの1以上の軸を維持するためにフィルタ媒体2120に(接着剤を使用して又は使用せずに)結合された板紙であってもよい。第1及び第2の支持体2112A~2112Bは、光アセンブリ2100の受け部2106へのフィルタアセンブリ2112の設置中にたわむ可能性がある。第1及び第2の支持体2112A~2112Bは、本明細書に記載されるように、フィルタバッグ2136が収納位置から廃棄位置へ移行する際に、フィルタバッグ2136が摺動する摺動部を規定してもよい。
【0264】
一例として、少なくとも1つのフィルタ支持体2112A~2112Bは、フィルタ媒体2120の少なくとも一部(例えば、パラメータ(parameter)の一部又は全体)の周囲に配置された板紙製のフレームであってよい。板紙製のフレームは、フィルタアセンブリ2112の形状を、光アセンブリ2100の受け部2106の形状に一致するように実質的に維持してもよい。加えて、又は代替的に、光アセンブリ2100は、フィルタ媒体2120を通る気流の方向に対して垂直であるフィルタ媒体2120の少なくとも1つの面上に配置された支持グリッド(例えば、金属スクリーン)を含んでもよい。
【0265】
任意選択的に、光アセンブリ2100は、光アセンブリ2100の受け部2106におけるフィルタアセンブリ2112の位置の維持を容易にするように構成された少なくとも1つのリップ2104A~2104Bを含んでもよい。少なくとも1つのリップ2104A~2104Bは、受け部2106及びフィルタアセンブリ2112と関連して本明細書に記載される干渉嵌合の有無にかかわらず、フィルタアセンブリ2112の位置を維持することを可能にしてもよい。例えば、少なくとも1つのリップ2104A~2104Bは、干渉嵌めに頼らず、フィルタアセンブリ2112と受け部2106との間の干渉嵌めの存在なしに、受け部2106に対してフィルタアセンブリ2112を定位置に保持することができる。
【0266】
例示された実施形態におけるフィルタアセンブリ2112は、フィルタアセンブリ2112と一体であるフィルタ収納要素2130を含む。フィルタアセンブリ2112は、光アセンブリ2100と共に使用するために、図39の図示された実施形態のように、フィルタ収納要素2130が収納位置にある状態で設置される。フィルタ収納要素2130は、図36Xの図示された実施形態に描かれているように、フィルタ収納要素2130を収納位置から廃棄位置へ移行させるためにユーザによって引っ張ることができる廃棄インタフェース2132(例えば、プルタブ)を含む。廃棄位置における収納位置の間の移行は、フィルタアセンブリ2112が受け部2106に対して原位置又は定位置にある状態で実施される。その結果、ユーザは、光アセンブリ2100からフィルタアセンブリ2112を取り外す前に、フィルタアセンブリ2112を廃棄構成に移行することができ、フィルタアセンブリ2112を廃棄モードで構成し、フィルタアセンブリ2112の取り外し中にフィルタ媒体2136に触れずに、及び/又はフィルタ媒体2136を非収容配置で大幅に乱さずに、フィルタアセンブリ2112を取り外せるようにすることができる。このようにして、フィルタ媒体2136によって捕捉された微粒子は、光アセンブリ2100からフィルタアセンブリ2112を取り外す間に、フィルタ貯蔵要素2130内に実質的に維持される。
【0267】
フィルタ貯蔵要素2130は、図示の実施形態では、フィルタ媒体2120の側部2122に固定され、図39及び図41の図示の実施形態に描かれているように、収納位置に配置されたフィルタバッグ2136を含む。フィルタバッグ2136は、収納位置から図40の図示された実施形態に描かれた廃棄位置まで広げられることが可能であってもよい。ユーザは、廃棄インタフェース2132を掴んで、フィルタバッグ2136をフィルタ媒体2120の周りに広げ、フィルタバッグ2136内にフィルタ媒体2120を実質的に封じ込めることができる。本明細書で論じるように、フィルタ媒体2120の周りのフィルタバッグ2136の展開は、フィルタアセンブリ2112が光アセンブリ2100の受け部2106に対して所定位置にある間に、廃棄インタフェース2132を引くことによって実施されてもよい。
【0268】
図示の実施形態では、フィルタ収納要素2130は、フィルタバッグ2136に固定され、収納位置でフィルタバッグ2136を実質的に保護するように構成されてもよい廃棄支持要素2134を含む。例えば、廃棄支持要素2134は、フィルタ収納要素2130が収納位置にある状態で、フィルタアセンブリ2112が受け部2106内に配置されたときに、フィルタバッグ2136を視界から実質的に遮蔽してもよい。
【0269】
図示の実施形態では、廃棄インタフェース2132は、光アセンブリ2100の受け部2106からのフィルタアセンブリ2112の取り外しを容易にすることもできる。例えば、ユーザは、廃棄インタフェース2130を掴んでフィルタバッグ2136を廃棄位置に移行させ、さらに廃棄インタフェース2130を引っ張ってフィルタアセンブリ2112を受け部2106から取り除いてもよい。一実施形態では、本明細書で説明するように、フィルタアセンブリ2112が受け部2106からのフィルタアセンブリ2112の取り外しのためにリップ2104A~2104Bを乗り越えるのに充分な変形が可能であるように、受け部2106には、ユーザが空気の流れに対して平行に処分インタフェース2130を引くことによって乗り越えることができる(キャッチとして動作してもよい)リップ2104A~2104Bを設けることができる。
【0270】
部屋評価における、時間経過や発生したアラームに基づいた、UVAを伴う負圧は、一実施形態に従ったシステムによって決定されるものであってもよい。正圧の変化又は負圧の変化、又はその両方を追跡することによって、システムは、潜在的に汚染された空気流の出口及び入口を特定するものであってもよい。例えば、ある部屋が負圧に保たれている場合、理論的にはその部屋は他の部屋を汚染することはない。しかし、その部屋から外部に大きな動きがあると、その部屋の空気が外部に移動する瞬間的な事象が発生する可能性がある。ドアを開けたまま複数の人が部屋を出ることで、その部屋から空気が気柱(column of air)となって引っ張られるように作用する。このような事象を圧力変化に基づいて追跡・監視することで、リスクレベルを判断し、隣接する領域を処理するきっかけを判断することができる。一般的には、人が汚染源となるため、センサ情報を追跡して動きや気流を把握することで、システムが汚染の移動の大部分を判断できるものであってもよい。
【0271】
「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「上部」、「下部」、「内側」、「内側に」、「外側」、「外側に」などの方向性用語は、図に示す実施形態の方向性に基づいて本発明を説明するのを助けるために使用されている。方向性のある用語の使用は、本発明を特定の方向性に限定するものと解釈すべきではない。
【0272】
以上の説明は、本発明の現在の実施形態のものである。均等論を含む特許法の原則に従って解釈されるべき添付の特許請求の範囲に定義された本発明の精神及びより広い側面から逸脱することなく、様々な改変及び変更を行うことが可能である。この開示は、例示を目的として提示されており、本発明のすべての実施形態の網羅的な説明として解釈されるべきではなく、また、これらの実施形態に関連して図示又は説明される特定の要素に請求項の範囲を限定するものでもない。例えば、限定するものではないが、説明した発明の任意の個々の要素(複数可)は、実質的に同様の機能を提供する、又はその他の適切な動作を提供する代替要素で置き換えてもよい。これには、例えば、当業者に現在知られている可能性のある代替要素、及び将来開発される可能性のある代替要素、例えば、当業者が開発時に代替要素として認識する可能性のある代替要素が含まれる。さらに、開示された実施形態は、協働して説明される複数の特徴を含み、協働して利点の集合を提供する可能性があるものである。本発明は、発行された特許請求の範囲に明示的に規定される範囲を除き、これらの特徴のすべてを含む、又は記載された利点のすべてを提供する実施形態のみに限定されるものではない。例えば、冠詞「a」、「an」、「the」又は「said」を使用して、単数形の請求項要素に言及することは、その要素を単数形に限定するものとして解釈してはならない。
図1
図2
図3A-3D】
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19-20】
図21
図22
図23A-23B】
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31A
図31B
図32
図33A
図33B
図34A
図34B
図34C
図35A
図35B
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
【手続補正書】
【提出日】2022-08-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0272
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0272】
以上の説明は、本発明の現在の実施形態のものである。均等論を含む特許法の原則に従って解釈されるべき添付の特許請求の範囲に定義された本発明の精神及びより広い側面から逸脱することなく、様々な改変及び変更を行うことが可能である。この開示は、例示を目的として提示されており、本発明のすべての実施形態の網羅的な説明として解釈されるべきではなく、また、これらの実施形態に関連して図示又は説明される特定の要素に請求項の範囲を限定するものでもない。例えば、限定するものではないが、説明した発明の任意の個々の要素(複数可)は、実質的に同様の機能を提供する、又はその他の適切な動作を提供する代替要素で置き換えてもよい。これには、例えば、当業者に現在知られている可能性のある代替要素、及び将来開発される可能性のある代替要素、例えば、当業者が開発時に代替要素として認識する可能性のある代替要素が含まれる。さらに、開示された実施形態は、協働して説明される複数の特徴を含み、協働して利点の集合を提供する可能性があるものである。本発明は、発行された特許請求の範囲に明示的に規定される範囲を除き、これらの特徴のすべてを含む、又は記載された利点のすべてを提供する実施形態のみに限定されるものではない。例えば、冠詞「a」、「an」、「the」又は「said」を使用して、単数形の請求項要素に言及することは、その要素を単数形に限定するものとして解釈してはならない。
なお、参考態様として、以下に示すものがある。
[参考態様1]
部屋の空気を殺菌するための器具であって、
表面への前記器具の取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、
UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源と、
未処理空気入口及び処理空気出口を有し、前記未処理空気入口から空気を受け取り、前記処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域を有し、前記殺菌光源からの前記UV光が前記空気処理領域に向けられる、UV処理チャンバと、
前記UV処理チャンバから前記未処理空気入口及び前記処理空気出口を通して前記部屋内への前記UV光の漏れを実質的に防止するように動作可能な1つ以上のバッフルと、
前記部屋を照らす可視光を発生させる可視光源と、
を備える、器具。
[参考態様2]
前記1つ以上のバッフルは、前記UV処理チャンバ内に設けられる、参考態様1に記載の器具。
[参考態様3]
前記殺菌光源と光通信するUV光調節器を備え、前記UV光調節器は、前記殺菌光源から前記部屋内に向けられる前記UV光の量を選択的に制御するように動作可能である、参考態様1に記載の器具。
[参考態様4]
前記UV光調節器は、前記UV光に対して透過性を持つ固定窓を含み、前記UV光調節器が、不透明構造によって囲まれた摺動窓を含み、前記摺動窓が、前記殺菌光源から前記部屋へのUV光透過に利用可能な有効開口のサイズを選択的に制御するように、前記固定窓に対して移動可能である、参考態様3に記載の器具。
[参考態様5]
前記固定窓と前記摺動窓の少なくとも一方は、空気と光の両方を透過する開口部である、参考態様4に記載の器具。
[参考態様6]
前記UV光調節器は、前記殺菌光源から前記部屋へのUV光透過に利用可能な複数の有効開口を含み、前記有効開口の各々が固定窓及び摺動窓を含む、参考態様3に記載の器具。
[参考態様7]
前記複数の有効開口の各固定窓は、第1のディスクに設けられ、
前記複数の有効開口の各摺動窓は、第2のディスクに設けられる、
参考態様6に記載の器具。
[参考態様8]
前記第1のディスクは、前記第2のディスクと接触し、かつ、前記第2のディスクに対して回転する、参考態様7に記載の器具。
[参考態様9]
前記第1のディスクは、前記第2のディスクと接触し、かつ、前記第2のディスクに対して直線的に移動する、参考態様7に記載の器具。
[参考態様10]
前記UV光調節器は、前記部屋内に利用者が存在するかどうかに関する利用者情報を得るように動作可能であり、前記UV光調節器は、前記部屋内に利用者が存在しないことを示す前記利用者情報に基づいて、前記部屋内に前記UV光を選択的に提供するように動作可能である、参考態様3に記載の器具。
[参考態様11]
前記殺菌光源の動作を制御するように動作可能な制御システムを含み、前記制御システムは、外部ネットワークデバイスとの情報の送信及び受信をするように構成された無線通信コントローラを含む、参考態様1に記載の器具。
[参考態様12]
前記殺菌光源からの前記UV光をUV光領域内の前記部屋内の目標面に向けるように構成された第1の反射器を備え、前記UV光領域は、前記目標面と、前記目標面に対して平行又は収束する対向境界線によって規定される、参考態様1に記載の器具。
[参考態様13]
部屋の空気を殺菌するための器具であって、
表面への器具の取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、
UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源と、
未処理空気入口及び処理空気出口を有し、前記未処理空気入口から空気を受け取り、前記処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域を有し、前記殺菌光源からの前記UV光が前記空気処理領域に向けられる、UV処理チャンバと、
前記部屋を照らす可視光を発生させる可視光源と、
前記殺菌光源と光通信し、前記殺菌光源から前記部屋内に向けられる前記UV光の量を選択的に制御するように動作可能であるUV光調節器と、
を備える、器具。
[参考態様14]
前記UV処理チャンバから前記未処理空気入口及び前記処理空気出口を通して前記部屋内への前記UV光の漏れを実質的に防止するように動作可能な1つ以上のバッフルを備える、参考態様13に記載の器具。
[参考態様15]
前記UV光調節器は、前記UV光に対して透過性を持つ固定窓を含み、前記UV光調節器が、不透明構造によって囲まれた摺動窓を含み、前記摺動窓が、前記殺菌光源から前記部屋へのUV光透過に利用できる有効開口のサイズを選択的に制御するように、前記固定窓に対して移動可能である、参考態様13記載の器具。
[参考態様16]
前記固定窓と前記摺動窓の少なくとも一方は、空気と光の両方を透過する開口部である、参考態様15に記載の器具。
[参考態様17]
前記UV光調節器は、前記殺菌光源から前記部屋へのUV光透過に利用可能な複数の有効開口を含み、前記有効開口の各々が固定窓及び摺動窓を含む、参考態様13に記載の器具。
[参考態様18]
前記複数の有効開口の各固定窓は、第1のディスクに設けられ、
前記複数の有効開口の各摺動窓は、第2のディスクに設けられる、
参考態様17に記載の器具。
[参考態様19]
前記第1のディスクは、前記第2のディスクと接触し、かつ、前記第2のディスクに対して回転する、参考態様18記載の器具。
[参考態様20]
前記第1のディスクは、前記第2のディスクと接触し、かつ、前記第2のディスクに対して直線的に移動する、参考態様18に記載の器具。
[参考態様21]
前記UV光調節器は、前記部屋内に利用者が存在するかどうかに関する利用者情報を得るように動作可能であり、前記UV光調節器は、前記部屋内に利用者が存在しないことを示す利用者情報に基づいて、前記部屋内にUV光を選択的に提供するように動作可能である、参考態様13に記載の器具。
[参考態様22]
前記殺菌光源の動作を制御するように動作可能な制御システムを含み、前記制御システムは、外部ネットワークデバイスとの情報の送信及び受信をするように構成された無線通信コントローラを含む、参考態様13に記載の器具。
[参考態様23]
前記殺菌光源からの前記UV光をUV光領域内の前記部屋内の目標面に向けるように構成された第1の反射器を含み、前記UV光領域は、前記目標面と、前記目標面に対して平行又は収束する対向境界線によって規定される、参考態様13に記載の器具。
[参考態様24]
部屋内の目標面を殺菌するための器具であって、
表面への前記器具の取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、
UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源と、
UV光領域内の前記UV光を前記目標面に向けるように構成され、前記UV光領域は、前記目標面と、前記目標面に平行であるか又は前記目標面に収束する対向境界線とによって規定される、第1の反射器と、
を備える、器具。
[参考態様25]
前記対向境界線は、前記器具から遠位の点で、前記目標面に収束する、参考態様24に記載の器具。
[参考態様26]
前記対向境界線は、前記器具の光開口部と交点で交差する、参考態様24に記載の器具。
[参考態様27]
前記交点と前記目標面との間の距離は、前記UV光領域を、前記部屋内で立っている人の頭部が占める空間の領域の外側になるように定義する、参考態様26に記載の器具。
[参考態様28]
空気吸入口と、
空気排出口と、
前記器具の処理チャンバを通して空気を導くように動作可能であり、前記空気吸入口から前記処理チャンバに空気を導くように動作可能であり、前記処理チャンバから前記空気排出口に空気を導くように動作可能なファンと、
を備える、参考態様24に記載の器具。
[参考態様29]
前記殺菌光源からの前記UV光が前記処理チャンバに向けられる、参考態様28に記載の器具。
[参考態様30]
前記UV光を前記第1の反射器に向けるように構成された第2の反射器を含み、前記殺菌光源は、前記処理チャンバ内の領域と前記第2の反射器の両方に光を向けるように位置決めされる、参考態様28に記載の器具。
[参考態様31]
前記殺菌光源は、前記処理チャンバ内に配置される、参考態様30に記載の器具。
[参考態様32]
前記空気吸入口及び前記空気排出口の少なくとも一方が、前記UV光が前記UV光領域内で前記目標面に向けられるUV光ポートに対応する、参考態様28に記載の器具。
[参考態様33]
人が使用するための前記部屋の領域を照明するように動作可能な可視光源を含む、参考態様24に記載の器具。
[参考態様34]
空気を殺菌するためのシステムであって、
空気を殺菌するように動作可能であり、第1のアセンブリ電力入力を含み、空気の殺菌に関連する情報をネットワークデバイスに通信するように動作可能な第1のアセンブリ通信インタフェースを含む、第1の空気殺菌アセンブリと、
空気を殺菌するように動作可能であり、第2のアセンブリ電力入力を含み、空気の殺菌に関連する情報を前記ネットワークデバイスに通信するように動作可能な第2のアセンブリ通信インタフェースを含む、第2の空気殺菌アセンブリと、
前記第1及び第2の空気殺菌アセンブリに電力を供給するように構成され、前記第1のアセンブリ電力入力に接続された第1のワイヤアセンブリを含み、前記第2のアセンブリ電力入力に接続された第2のワイヤアセンブリを含み、前記第1及び第2のワイヤアセンブリを介して前記第1及び第2の空気殺菌アセンブリへの電力の供給を制御するように構成された電力管理システムと、
前記第1及び第2の空気殺菌アセンブリと前記ネットワークデバイスとの間に通信ブリッジを提供するように構成され、前記第1及び第2の空気殺菌アセンブリの前記第1及び第2のアセンブリ通信インタフェースに結合されたネットワーク通信システムと、
を備える、システム。
[参考態様35]
前記ネットワーク通信システムは、前記第1のワイヤアセンブリを介して前記第1のアセンブリ通信インタフェースに結合され、前記第2のワイヤアセンブリを介して前記第2のアセンブリ通信インタフェースに結合される、参考態様34に記載のシステム。
[参考態様36]
前記ネットワーク通信システムは、前記第1及び第2のワイヤアセンブリとは別の少なくとも1つの通信媒体を介して前記第1及び第2の空気殺菌アセンブリに結合される、参考態様34に記載のシステム。
[参考態様37]
前記第1のワイヤアセンブリが前記電力管理システムに直接接続され、前記第2の空気殺菌アセンブリが前記電力管理システムから前記第1の空気殺菌アセンブリを介して電力を受け取るように、前記第2のワイヤアセンブリが前記第1の空気殺菌アセンブリに直接接続される、参考態様36に記載のシステム。
[参考態様38]
前記電力管理システムは、低電圧電力分配システムを提供する、参考態様34に記載のシステム。
[参考態様39]
前記第1の空気殺菌アセンブリは、光器具、携帯用光アセンブリ、独立型空気殺菌システム、及びHVAC統合型空気殺菌システムのうちの1つである、参考態様34に記載のシステム。
[参考態様40]
前記電力管理システムがテレブースに統合され、前記テレブースが通信インタフェースを提供する、参考態様34に記載のシステム。
[参考態様41]
可視光源を有する携帯用光アセンブリのための殺菌システムであって、
UV光を発生するように動作可能な殺菌光源と
未処理空気入口及び処理空気出口を有し、前記未処理空気入口から空気を受け取り、前記処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域を有し、前記殺菌光源からの前記UV光が前記空気処理領域に向けられる、UV処理チャンバと、
前記携帯用光アセンブリの外側の空気を前記未処理空気入口に引き込むように構成されたファンと、
を備える、殺菌システム。
[参考態様42]
前記UV処理チャンバが、前記携帯用光アセンブリの壁によって少なくとも部分的に画定され、前記壁が、前記殺菌光源から出力される前記UV光に対して実質的に不透明である、参考態様41に記載の殺菌システム。
[参考態様43]
前記UV処理チャンバが、前記殺菌光源から出力される前記UV光の外部環境への漏れを実質的に防止し、空気の漏れを防止するために、前記携帯用光アセンブリの前記壁用のガスケットインタフェースを含む、参考態様42に記載の殺菌システム。
[参考態様44]
前記ガスケットインタフェースが、前記UV処理チャンバの壁を受け、前記携帯用光アセンブリの前記壁に対してシールするC字型ガスケットであり、前記C字型ガスケットが前記携帯用光アセンブリの前記壁と圧縮シールを形成する、参考態様43に記載の殺菌システム。
[参考態様45]
前記未処理空気入口の断面積が前記処理空気出口の断面積より大きい、参考態様41に記載の殺菌システム。
[参考態様46]
前記未処理空気入口は、前記携帯用光アセンブリの壁によって少なくとも部分的に画定される、参考態様41に記載の殺菌システム。
[参考態様47]
前記UV処理チャンバの外部に配置された殺菌制御システムを備え、前記殺菌制御システムが前記携帯用光アセンブリの観察者によって外部視界から隠されるように、前記殺菌制御システムが前記携帯用光アセンブリの一部内に隠される、参考態様41記載の殺菌システム。
[参考態様48]
前記携帯用光アセンブリの前記壁が、前記携帯用光アセンブリの前記可視光源用の可視光反射器である、参考態様41に記載の殺菌システム。
[参考態様49]
前記殺菌制御システムは、前記殺菌光源及び前記可視光源への電力供給を制御するように動作可能である、参考態様47に記載の殺菌システム。
[参考態様50]
前記殺菌システムは、前記携帯用光アセンブリのための後付けシステムである、参考態様41に記載の殺菌システム。
[参考態様51]
前記殺菌制御システムは、ユーザの近接を検出するように動作可能な近接センサを含み、前記殺菌制御システムは、前記携帯用光アセンブリへのユーザの近接に基づいて状態を変更するように動作可能である、参考態様47に記載の殺菌システム。
[参考態様52]
前記携帯用光アセンブリがデスクランプである、参考態様41に記載の殺菌システム。
[参考態様53]
前記UV処理チャンバが、前記UV処理チャンバの壁に結合されたガスケットインタフェースを含み、前記ガスケットインタフェースが、前記携帯用光アセンブリの一部に接触するように動作可能である、参考態様41に記載の殺菌システム。
[参考態様54]
UV光を発生するように動作可能な殺菌光源と、
未処理空気入口及び処理空気出口を有し、前記未処理空気入口から空気を受け取り、前記処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域を有し、前記殺菌光源からの前記UV光が前記空気処理領域に向けられる、UV処理チャンバと、
前記殺菌光源から前記UV光を受け取るように動作可能であり、前記殺菌光源から受け取った前記UV光に基づく可視光を提供するように構成され、前記可視光が部屋を照らすように提供される、UV光変換器と、
を備える殺菌システム。
[参考態様55]
前記UV光変換器は、前記UV光を前記可視光に変換するように動作可能なUV光ダウンコンバータである、参考態様54に記載の殺菌システム。
[参考態様56]
前記UV光変換器は、前記UV光を前記可視光に変換するように動作可能な基板及びフィルムを含む、参考態様54に記載の殺菌システム。
[参考態様57]
前記フィルムがダウンコンバージョン層であり、前記基板が光透過性である、参考態様56に記載の殺菌システム。
[参考態様58]
前記UV光変換器は、UV光を可視光に変換する受動的な変換器である、参考態様54に記載の殺菌システム。
[参考態様59]
前記UV光変換器は、前記UV光変換器から出力される可視光の第1の色温度とは異なる第2の色温度を有する可視光を供給可能な別のUV光変換器に交換可能である、参考態様58に記載の殺菌システム。
[参考態様60]
前記部屋内の空気を殺菌するための光器具に殺菌システムを組み込まれている、参考態様54に記載の殺菌システム。
[参考態様61]
前記殺菌光源からUV光が出力されている間、可視光の出力を選択的に制御するように動作可能な可視光調節器を含む、参考態様54に記載の殺菌システム。
[参考態様62]
殺菌システムのための取り外し可能なフィルタアセンブリであって、前記フィルタアセンブリは、
通過して流れる空気から微粒子を除去するように動作可能な濾過媒体と、
収納位置からフィルタ廃棄位置まで移動可能であり、ユーザと濾過媒体との間の接触がない状態で、前記収納位置から前記フィルタ廃棄位置まで移動させるための、前記ユーザによって操作可能なインタフェースを含む廃棄バッグと、を備え、
前記収納位置では、前記濾過媒体を通る空気の流れは、前記廃棄バッグによって実質的に妨げられず、
前記フィルタ廃棄位置では、前記濾過媒体は、前記廃棄バッグの中に実質的に封入される、
取り外し可能なフィルタアセンブリ。
[参考態様63]
前記インタフェースがプルタブである、参考態様62に記載の取り外し可能なフィルタアセンブリ。
[参考態様64]
前記濾過媒体に結合され、前記殺菌システムに取り外し可能に係合し、前記濾過媒体を前記殺菌システムに対して支持し、空気から微粒子を受け取り除去するように構成された、第1の支持体と、
前記濾過媒体に結合され、前記殺菌システムに取り外し可能に係合し、前記濾過媒体を前記殺菌システムに対して支持し、空気から微粒子を受け取り除去するように構成された、第2の支持体と、を備えており、
前記第1及び第2の支持体は第1及び第2の摺動部をそれぞれ備えており、前記第1及び第2の摺動部は、前記廃棄バッグの第1及び第2の部分にそれぞれ接続して、前記廃棄バッグを前記収納位置から前記フィルタ廃棄位置まで案内するように動作可能である、
を備える、参考態様62に記載の取り外し可能なフィルタアセンブリ。
[参考態様65]
前記第1及び第2の支持体が、前記殺菌システムの第1及び第2の受け部内でそれぞれ摺動するように動作可能である、参考態様64に記載の取り外し可能なフィルタアセンブリ。
[参考態様66]
前記廃棄バッグの前記収納位置から前記フィルタ廃棄位置への移動に応じて、前記取り外し可能なフィルタアセンブリが前記殺菌システムから取り外されることを防止するように動作可能な留め具を含み、前記廃棄バッグが前記フィルタ廃棄位置にある間にユーザが前記インタフェースを引くことに応じて、前記留め具が解放するように構成される、参考態様65に記載の取り外し可能なフィルタアセンブリ。
[参考態様67]
空気から微粒子を除去するように配置されたフィルタを備え、前記フィルタは、前記1つ以上のバッフルが、前記フィルタがUV光にさらされるのを実質的に防ぐように、前記1つ以上のバッフルに対して配置され、これにより、前記フィルタがUV光にさらされるのを防ぐことによってフィルタ耐久性を維持し、UV光暴露による前記フィルタの故障を実質的に回避する、参考態様1に記載の器具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋の空気を殺菌するための器具であって、
表面への前記器具の取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、
UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源と、
未処理空気入口及び処理空気出口を有し、前記未処理空気入口から空気を受け取り、前記処理空気出口に空気を導くように動作可能な空気処理領域を有し、前記殺菌光源からの前記UV光が前記空気処理領域に向けられる、UV処理チャンバと、
前記UV処理チャンバから前記未処理空気入口通して前記部屋内への前記UV光の漏れを実質的に防止するように協働的に動作可能な複数のバッフルと、
前記部屋を照らす可視光を発生させる可視光源と、
を備える、器具。
【請求項2】
前記複数のバッフルは、前記UV処理チャンバ内に設けられる、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記殺菌光源と光通信するUV光調節器を備え、前記UV光調節器は、前記殺菌光源から前記部屋内に向けられる前記UV光の量を選択的に制御するように動作可能である、請求項1に記載の器具。
【請求項4】
前記UV光調節器は、前記UV光に対して透過性を持つ固定窓を含み、前記UV光調節器が、不透明構造によって囲まれた摺動窓を含み、前記摺動窓が、前記殺菌光源から前記部屋へのUV光透過に利用可能な有効開口のサイズを選択的に制御するように、前記固定窓に対して移動可能である、請求項3に記載の器具。
【請求項5】
前記UV光調節器は、前記部屋内に存在する利用者関する利用者情報を得るように動作可能であり、前記UV光調節器は、前記部屋内に利用者が存在しないことを示す前記利用者情報に基づいて、前記部屋内に前記UV光を選択的に提供するように動作可能である、請求項3に記載の器具。
【請求項6】
前記殺菌光源の動作を制御するように動作可能な制御システムを含み、前記制御システムは、外部ネットワークデバイスとの情報の送信及び受信をするように構成された無線通信コントローラを含む、請求項1に記載の器具。
【請求項7】
前記殺菌光源からの前記UV光をUV光領域内の前記部屋内の目標面に向けるように構成された第1の反射器を備え、前記UV光領域は、前記目標面と、前記目標面に対して平行又は収束する対向境界線によって規定される、請求項1に記載の器具。
【請求項8】
前記器具の前記UV処理チャンバを通して空気を導くように動作可能であり、前記空気入口から前記UV処理チャンバに空気を導くように動作可能であり、前記UV処理チャンバから前記空気出口に空気を導くように動作可能なファンと、
前記ファンの速度を制御するように構成されたコントローラと、を備える、
請求項1に記載の器具。
【請求項9】
前記コントローラは、ファン動作条件に基づいて、前記部屋内の圧力変化を追跡するように構成される、請求項8に記載の器具。
【請求項10】
コントローラと音声センサとを備え、前記コントローラは、前記音声センサから音声センサ出力を受信し、前記音声センサ出力に基づいて利用者の事象を認識するように構成される、請求項1に記載の器具。
【請求項11】
部屋内の目標面を殺菌するための器具であって、
表面への前記器具の取り付けを容易にするように動作可能な支持部材と、
UV光を発生させるように動作可能な殺菌光源と、
UV光領域内の前記UV光を前記目標面に向けるように構成され、前記UV光領域は、前記目標面と、前記目標面に平行であるか又は前記目標面に収束する対向境界線とによって規定される、第1の反射器と、
を備える、器具。
【請求項12】
前記対向境界線は、前記器具から遠位の点で、前記目標面に収束する、請求項11に記載の器具。
【請求項13】
前記対向境界線は、前記器具の光開口部と交点で交差する、請求項11に記載の器具。
【請求項14】
前記交点と前記目標面との間の距離は、前記UV光領域を、前記部屋内で立っている人の頭部が占める空間の領域の外側になるように定義する、請求項13に記載の器具。
【請求項15】
空気吸入口と、
空気排出口と、
前記器具の処理チャンバを通して空気を導くように動作可能であり、前記空気吸入口から前記処理チャンバに空気を導くように動作可能であり、前記処理チャンバから前記空気排出口に空気を導くように動作可能なファンと、
前記ファンの速度を制御するように構成されたコントローラと、
を備える、請求項11に記載の器具。
【請求項16】
センサ回路と、前記センサ回路の出力に基づいて前記ファンの速度を制御するように構成されたコントローラとを備える、請求項15に記載の殺菌システム。
【請求項17】
前記殺菌光源からの前記UV光が前記処理チャンバに向けられる、請求項15に記載の器具。
【請求項18】
前記UV光を前記第1の反射器に向けるように構成された第2の反射器を含み、前記殺菌光源は、前記処理チャンバ内の領域と前記第2の反射器の両方に光を向けるように位置決めされる、請求項15に記載の器具。
【請求項19】
前記コントローラは、ファン動作条件に基づいて、前記部屋内の圧力変化を追跡するように構成される、請求項15に記載の器具。
【請求項20】
音声センサを備え、前記コントローラは、前記音声センサから音声センサ出力を受信し、前記音声センサ出力に基づいて利用者の事象を認識するように構成される、請求項15に記載の器具。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
可視光モジュール180は、複数のLEDと、部屋領域50を照らすのに充分な可視光を生成するために複数のLEDに電力を供給するように動作可能なLEDドライバ回路とを含むものであってもよい。可視光モジュール180は、図1に図示された実施形態では、(処理チャンバ110へのドア又は除去アクセスパネルを形成してもよい)UV光調節器120と一体的に示されており、例えば、UV光調節器120は、エッジ照明(例えば、UV光調節器120の周囲の少なくとも一部について配置され、周囲からの光を、UV光調節器120を通して導くように構成された1又は複数のLEDなどの照明)を有する可動パネル又はドアであってよい。端部照明からの可視光は、UV光調節器120内から最終的に部屋領域50の方に向けられるものであってもよい。本開示は、可視光モジュール180がUV光調節器120と一体であることに限定されない。例えば、可視光モジュール180は、UV光調節器120と別体であってもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
バッフル132は、一実施形態では、フィルタアセンブリ116をUV光源160からのUV光との接触から保護することを容易にする。この構成は、UV光への曝露によるフィルタアセンブリ116の損傷又は故障を実質的に防止し、フィルタアセンブリ116の使用寿命を潜在的に長くする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0197
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0197】
制御システム690は、制御システム200のセンサ回路256といくつかの点で類似する、センサ及びフィードバック回路626を含んでもよい。センサ及びフィードバック回路626は、例えば、UV光源660によって生成されているUV光の存在又はUV光の強度を検出し、検出された特性を示すセンサ出力をコントローラ636に提供してもよい。センサ及びフィードバック回路626からのセンサフィードバックに基づいて、コントローラ636は、UV光源660の電力出力を増加又は減少させるなどして、光器具600の動作を調整してもよい。一実施形態では、センサ及びフィードバック回路626は、故障を示すように指示することができる、LEDインジケータなどのエラーインジケータ734を含んでもよい。障害状態は、UV光源660が目標パラメータの外で動作していることを示すセンサフィードバックに基づいて、コントローラ636によって識別される。センサ及びフィードバック回路626は、追加的又は代替的に、UV光及び可視光の少なくとも一方を感知するように動作可能な光電池又は光センサ724を含んでもよい。光センサ724は、感知された光の強度を示すセンサ出力を提供してもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0210
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0210】
ランプの可視光源3480は、ランプシェードアセンブリによって形成されるランプキャビティ内に配置されるソケット3481に取り付けられることができる。ソケットは、ベースに直接結合されるか、ネジ付きチューブにネジ止めされるハープホルダに結合されるか、又は他の方法でランプシェードアセンブリ又はベースに結合されることができる。いくつかの実施形態では、内部構造3409又はその一部を支持するために、例えば、内部構造3409がランプシェードアセンブリとは異なる構造である場合、ランプハープ(図示せず)が含まれてもよい。いくつかの実施形態では、内部構造3409は、金属表面3408と協働して、キャビティ3410を形成する。他の実施形態では、金属表面3408は、拡散板3416と協働して、キャビティ3410を形成する。例えば、金属表面3408及びレンズ3411は、一緒に結合され、本体3401によって支持されて、単一の開放空気室又は内部構造3409によって分離された2つの別々の開放空気室を形成することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0215
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0215】
UV処理チャンバ3410は、携帯用光アセンブリの壁3409、特に、内壁3409によって少なくとも部分的に画定される。例えば、携帯用光アセンブリ3400は、UVチャンバ3410を形成するように適合させることができるシェル構成を有するランプシェードを含むことができる。壁3409は、殺菌光源3460から出力されるUV光に対して実質的に不透明であることができる。一実施形態では、壁3409は、金属又は金属様であり、全ての光に対して実質的に不透明である。代替の実施形態において、壁3409は、UV光に関して実質的に不透明であるが、可視光の拡散を許容してもよい。UV光空気処理システムの構成要素は、UV光チャンバ内に隠蔽することができる。ランプシェードが可視光に対して不透明でない場合、UV処理構成要素は、シェードを通る可視光の拡散を著しく妨げないように、又は計画的に可視光を中断して美観的に好ましい方法で拡散を可能にするように、シェードシェル内に配置される。一実施形態では、携帯用光アセンブリの内壁3409の底面は、携帯用光アセンブリの可視光源3480のための可視光反射器とすることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0238
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0238】
このネットワークインタフェース3702を介して、様々なローカルデバイス、例えば部屋の周囲に配置された様々なデバイスにネットワーク接続を提供することができる。例えば、いくつかの異なる組み合わせの空気処理及び可視照明ユニット3706ならびに表面処理モジュール3712を部屋全体に設置し、各モジュールを個別にアドレス指定可能なアイオーティー(Internet of thing)デバイスとするために、POEを介して接続することができる。部屋3704の制御装置は、特定の指定されたデバイスを一体的に制御するように、又は1つne)又は複数のデバイスを個別に制御するようにプログラムすることができる。スマートビル管理システムはまた、システムと通信することができ、ネットワークを介して様々なデバイスにコマンドを発行するとともに、表面処理デバイス3712、組み合わせユニット3706、センサ、制御装置、又はPOEネットワークインタフェース3702に接続された他の任意の機器から利用可能な殺菌に関するレポート及び他の情報を受信することも可能である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0264
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0264】
一例として、少なくとも1つのフィルタ支持体2112A~2112Bは、フィルタ媒体2120の少なくとも一部(例えば、周囲の(pmeter)の一部又は全体)の周囲に配置された板紙製のフレームであってよい。板紙製のフレームは、フィルタアセンブリ2112の形状を、光アセンブリ2100の受け部2106の形状に一致するように実質的に維持してもよい。加えて、又は代替的に、光アセンブリ2100は、フィルタ媒体2120を通る気流の方向に対して垂直であるフィルタ媒体2120の少なくとも1つの面上に配置された支持グリッド(例えば、金属スクリーン)を含んでもよい。
【国際調査報告】