(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-10
(54)【発明の名称】化合物、有機電界発光素子、及び表示装置
(51)【国際特許分類】
C07F 5/02 20060101AFI20230303BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230303BHJP
H10K 50/16 20230101ALI20230303BHJP
H10K 50/17 20230101ALI20230303BHJP
H10K 50/18 20230101ALI20230303BHJP
H10K 85/30 20230101ALI20230303BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20230303BHJP
【FI】
C07F5/02 F
G09F9/30 365
H10K50/16
H10K50/17
H10K50/18
H10K85/30
H10K59/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022526776
(86)(22)【出願日】2020-12-09
(85)【翻訳文提出日】2022-05-10
(86)【国際出願番号】 KR2020017938
(87)【国際公開番号】W WO2021132952
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】10-2019-0173381
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515268869
【氏名又は名称】エスケー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100148301
【氏名又は名称】竹原 尚彦
(74)【代理人】
【識別番号】100176991
【氏名又は名称】中島 由布子
(74)【代理人】
【識別番号】100217696
【氏名又は名称】川口 英行
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ミョンホ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョンミ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミジョン
【テーマコード(参考)】
3K107
4H048
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC04
3K107CC12
3K107CC21
3K107DD74
3K107DD78
3K107EE03
4H048AA01
4H048AB90
4H048AC24
4H048BA25
4H048BB15
4H048BC10
4H048BC19
4H048VA32
4H048VA75
4H048VB10
5C094AA31
5C094BA03
5C094BA27
5C094FB01
(57)【要約】
本発明によれば、電子に対する安定性が高く、高い電子移動度を有し、エキシトンが電子輸送層に拡散することを抑制できる化合物、および、この化合物を採用して高い効率と低い駆動電圧を持つ有機電界発光素子およびこれを利用した表示装置を提供することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の<化学式1>で表示される化合物。
<化学式1>
ここで、Ar1とAr2は、それぞれ独立して、置換または非置換のC
6~C
60のアリール基;または、置換または非置換のC
9~C
60の縮合多環基であり、
Lは、直接結合;置換または非置換されたアリーレン基;または、置換または非置換のC
9~C
60の縮合多環基であり、
A1は、以下の構造のいずれかで表示され、
X1は、C、または、Nである。
【請求項2】
前記化合物で、Ar1、Ar2は、それぞれ独立して、置換または非置換のC
6~C
60のアリール基であり、
Lは、直接結合、または、置換または非置換されたアリーレン基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記<化学式1>の化合物は、以下の化合物のうちの1つである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
第1電極と、
前記第1電極に対向する第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極の間に介在する有機層を含み、
前記有機層が請求項1に記載の化合物を含む有機電界発光素子。
【請求項5】
前記第1電極がアノードで、
前記第2電極がカソードで、
前記有機層が、
i)発光層と、
ii)前記第1電極と前記発光層との間に介在し、正孔注入層、正孔輸送層、および電子阻止層のうち少なくとも一つを含む正孔輸送領域と、
iii)前記発光層と前記第2電極との間に介在し、正孔阻止層、電子輸送層、および電子注入層のうち少なくとも一つを含む電子輸送領域とを含む、請求項4に記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
前記電子輸送領域が請求項1に記載の化合物を含む、請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記電子輸送層が請求項1に記載の化合物を含む、請求項6に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
請求項4に記載の有機電界発光素子と、前記有機電界発光素子に連結された薄膜トランジスタを備え、前記有機電界発光素子の第1電極が前記薄膜トランジスタのソース電極、または、ドレーン電極と電気的に連結された表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光素子用の材料として使えられる新規な有機化合物、それを含む有機電界発光素子、及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機電界発光現象とは、有機物質を用いて電気エネルギーを光エネルギーに転換する現象をいう。有機電界発光現象を用いる有機電界発光素子は、通常、アノードとカソード、及びその間に有機物層を含む構造を有する。ここで、有機物層は有機電界発光素子の効率と安定性を高めるために、各々異なる物質で構成された多層の構造からなる場合が多く、例えば正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び電子注入層などからなることができる。
【0003】
このような有機電界発光素子の構造において二つの電極の間に電圧をかけると、アノードでは正孔が正孔注入層と正孔輸送層を介して発光層に、カソードでは電子が電子注入層と電子輸送層を介して発光層に注入され、注入された正孔と電子が再結合(recombination)してエキシトン(exciton)が形成され、このエキシトンが再び基底状態に落ちることで光が発生する。
【0004】
有機電界発光素子の電子輸送物質としては、Alq3、BCP(2,9-Dimethyl-4,7-diphenyl-1,10-phenanthroline)などのヘテロ芳香族化合物が知られているが、このような従来の電子輸送物質は、発光効率および駆動電圧の側面から更なる改善が求められている。
【0005】
特に、従来の有機電界発光素子では、発光層で生成されたエキシトンが電子輸送層に拡散され、電子輸送層との界面で発光することによって、発光効率が低下し、寿命が短くなる問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、電子に対する安定性が高く、高い電子移動度を有し、エキシトンが電子輸送層に拡散することを抑制できる化合物、および、この化合物を採用して高い効率と低い駆動電圧を持つ有機電界発光素子およびこれを利用した表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明は、以下の<化学式1>で表示される化合物を提供する。
【0008】
【0009】
ここで、Ar1とAr2は、それぞれ独立して、置換または非置換のC6~C60のアリール基;または、置換または非置換のC9~C60の縮合多環基であり、
Lは、直接結合;置換または非置換されたアリーレン基;または、置換または非置換のC9~C60の縮合多環基であり、
A1は、以下の構造のいずれかで表示され、
【0010】
【0011】
X1は、C、または、Nである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の<化学式1>で表示される新規な化合物を特に、電子輸送層または電子輸送補助層の材料と使用する場合、従来の物質に比べて、優れた発光性能、低い駆動電圧および長寿命を有する有機電界発光素子を製造することができ、さらに、性能及び寿命が大きく向上したフルカラーディスプレイパネルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施例に係る有機電界発光素子の模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施例を添付した図面を参照して詳細に説明する。
本発明を説明するに当たって、関連した公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合にはその詳細な説明は省略する。
【0015】
また、本発明の構成要素を説明するに当たって、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」されると記載された場合、その構成要素は該他の構成要素に直接的に連結または接続できるが、各構成要素の間に更に他の構成要素が「連結」、「結合」、または「接続」されることもできる。
【0016】
本明細書および添付された請求の範囲で使われた用語の意味は、他の言及がない限り、以下の通りである。
【0017】
本明細書で使われた用語「ハロ」または「ハロゲン」は他の説明がない限り、フッ素(F)、臭素(Br)、塩素(Cl)、または、ヨード(I)である。
【0018】
本発明に使われた用語「アルキル」または「アルキル基」は他の説明がない限り、1~60の炭素数の単一結合を有し、直鎖アルキル基、分枝鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環族)基、アルキル-置換されたシクロアルキル基、シクロアルキル-置換されたアルキル基をはじめとする飽和脂肪族官能基のラジカルを意味する。
アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、1-メチル-ブチル、1-エチル-ブチル、ペンチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、n-ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、4-メチル-2-ペンチル、3,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、ヘプチル、n-ヘプチル、1-メチルヘキシル、シクロペンチルメチル、シクロヘクチルメチル、オクチル、n-オクチル、tert-オクチル、1-メチルヘプチル、2-エチルヘキシル、2-プロピルペンチル、n-ノニル、2,2-ジメチルヘプチル、1-エチル-プロピル、1,1-ジメチル-プロピル、イソヘキシル、2-メチルペンチル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシルなどがあるが、これらに限定されない。
【0019】
本発明に使われた用語「ヘテロアルキル基」はアルキル基を構成する炭素原子の中の一つ以上がヘテロ原子に代替されたものを意味する。
【0020】
本発明に使われた用語「シクロアルキル」は他の説明がない限り、3~60の炭素数を有する環を形成するアルキルを意味し、これに制限されるものではない。具体的にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、3-メチルシクロペンチル、2,3-ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシル、3-メチルシクロヘキシル、4-メチルシクロヘキシル、2,3-ジメチルシクロヘキシル、3,4,5-トリメチルシクロヘキシル、4-tert-ブチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどがあるが、これに限定されない。
【0021】
本発明に使われた用語「アリール基」及び「アリーレン基」は他の説明がない限り、各々6~60の炭素数を有するが、これに制限されるものではない。本発明において、アリール基またはアリーレン基は単環または多環の芳香族を意味し、隣り合う置換基が結合または反応に参加して形成された芳香族リングを含む。例えば、アリール基は、単環アリール基として、フェニル基、ビフェニル基、テルフェニル基を含みうるが、これに限定されず、多環アリール基として、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ピレニル基、ペリレニル基、クリセニル基、フルオレニル基、スピロフルオレン基を含みうるが、これに限定されない。
【0022】
本発明に使われた用語「ヘテロアリール基」または「ヘテロアリーレン基」は他の説明がない限り、それぞれ1つ以上のヘテロ原子を含む炭素数2~60のアリール基またはアリーレン基を意味し、これに制限されるものではなく、単環だけでなく多環を含み、隣り合う基が結合して形成されることもできる。
【0023】
本発明に使われた用語「ヘテロ環基」は他の説明がない限り、1つ以上のヘテロ原子を含み、2~60の炭素数を有し、単環だけでなく多環を含み、ヘテロ脂肪族環及びヘテロ芳香族環を含む。隣り合う基が結合して形成されることもできる。
【0024】
「ヘテロ原子」は他の説明がない限り、N、O、S、P、及びSiを示す。また「ヘテロ環基」は、環を形成する炭素の代わりにSO2を含む環も含むことができる。
【0025】
ヘテロ環基の例としては、チオフェン基、フラン基、ピロール基、イミダゾール基、チアゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、トリアゾール基、ピリジル基、ビピリジル基、ピリミジル基、トリアジニル基、トリアゾール基、アクリジル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、キノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ピリドピリミジニル基、ピリドピラジニル基、ピラジノピラジニル基、イソキノリル基、インドール基、カルバゾール基、ベンズオキサゾール基、ベンズイミダゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾカルバゾール基、ベンゾチオフェン基、ジベンゾチオフェン基、ベンゾフラニル基、フェナントロリン基(phenanthroline)、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、フェノチアジニル基、およびジベンゾフラニル基などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
【0026】
他の説明がない限り、本発明に使われた用語「脂肪族」は炭素数1~60の脂肪族炭化水素を意味し、「脂肪族環」は炭素数3~60の脂肪族炭化水素環を意味する。
【0027】
他の説明がない限り、本発明に使われた用語「環」は炭素数3~60の脂肪族環、炭素数6~60の芳香族環、炭素数2~60のヘテロ環、またはこれらの組み合わせからなる融合環を言い、飽和または不飽和環を含む。
【0028】
前述したヘテロ化合物の以外のその他のヘテロ化合物またはヘテロラジカルは1つ以上のヘテロ原子を含み、これに制限されるものではない。
【0029】
また、明示的な説明がない限り、本発明で使われた用語「置換または非置換された」における「置換」は重水素、ハロゲン、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C1~C20のアルキル基、C1~C20のアルコキシ基、C1~C20のアルキルアミン基、C1~C20のアルキルチオフェン基、C6~C20のアリルチオフェン基、C2~C20のアルケニル基、C2~C20のアルキニル基、C3~C20のシクロアルキル基、C6~C60のアリール基、重水素に置換されたC6~C20のアリール基、C8~C20のアリルアルケニル基、シラン基、ホウ素基、ゲルマニウム基、及びC5~C20のヘテロ環基からなる群から選択される1つ以上の置換基に置換されることを意味し、これら置換基に制限されるものではない。
【0030】
図1は、本発明の一実施例に係る有機電界発光素子の模式断面図である。
図1に示すように、本発明に係る有機電界発光素子1は、基板上に形成された第1電極10、第2電極20、及び第1電極10と第2電極20との間に形成された有機物層30を備え、有機物層30は上記の<化学式1>で表示される化合物を含む。第1電極10はアノード(正極)で、第2電極20はカソード(負極)であり、インバート形の場合には第1電極がカソードで、第2電極がアノードでありうる。
【0031】
アノード物質としては有機物層への正孔注入が円滑になるように仕事関数の大きい物質が好ましい。本発明で使えられるアノード物質の具体例としては、バナジウム、クロム、銅、亜鉛、金のような金属またはこれらの合金;亜鉛酸化物、インジウム酸化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属酸化物;ZnO:AlまたはSNO2:Sbのような金属と酸化物の組み合わせ;ポリ(3-メチルチオペン)、ポリ[3,4-(エチレン-1,2-ジオキシ)チオフェン](PEDOT)、ポリピロールおよびポリアニリンのような導電性高分子などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
カソード物質としては有機物層への電子注入が容易になるように仕事関数の小さい物質が好ましい。カソード物質の具体例としては、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタニウム、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、スズ、および鉛のような金属またはこれらの合金;LiF/AlまたはLiO2/Alのような多層構造物質などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
有機物層30は第1電極10から順に正孔注入層310、正孔輸送層320、発光層350、電子輸送層370、及び電子注入層380を含むことができる。この際、発光層350を除いた残りの層のうち少なくとも一部が形成されないこともある。
【0034】
有機物層30のうち、第1電極10と発光層350との間に形成される層は、正孔輸送領域を構成し、発光層350との第2電極20との間に形成される層は、電子輸送領域を構成する。
【0035】
正孔注入層310は第1電極10からの正孔注入を円滑にする層で、正孔注入物質としては、アノードからの正孔注入効果及び薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。そのため、正孔注入物質のHOMO(highest occupied molecular orbital)がアノード物質の仕事関数と周辺有機物層のHOMOとの間であることが好ましい。正孔注入物質の具体例としては、金属ポルフィリン(porphyrin)、オリゴチオフェン、アリールアミン系の有機物、ヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン系の有機物、キナクリドン(quinacridone)系の有機物、ペリレン(perylene)系の有機物、アントラキノン、およびポリアニリンとポリチオフェン系の導電性高分子などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
正孔輸送層320は、正孔注入層310から正孔を受け取って発光層350まで正孔を輸送する層で、正孔輸送物質としては、正孔に対する移動性の大きい物質が好ましい。具体例としては、アリールアミン系の有機物、導電性高分子、および共役部分と非共役部分がともにあるブロック共重合体などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0037】
発光層350は、正孔輸送層320と電子輸送層370から正孔と電子をそれぞれ受けて結合させることによって可視光線領域の光を発する層である。発光層35に使われる材料によって、緑色、赤色、青色などの発光波長が決められる。
【0038】
発光層350の発光メカニズムは蛍光と燐光に区分される。蛍光は、正孔と電子の結合によって生じた励起子のうち、一重項状態の励起子が基底状態に落ちるときに発光するメカニズムであり、燐光は三重項状態の励起子が基底状態に落ちるときに発光するメカニズムである。正孔と電子の結合によって25%の一重項励起子と75%の三重項励起子が生じるが、25%の一重項励起子だけが発光に寄与する蛍光とは異なり、燐光の場合は、75%の三重項励起子と項間交差によって三重項励起子に変わる25%の一重項励起子がともに発光に寄与するので、理論的には100%の内部量子効率を実現することが可能である。
【0039】
発光層350は、色純度と量子効率を向上させるため、ホストおよびドーパントを含むことができる。このような構造の発光層350では、ホストから生成された励起子がドーパントに転移して発光する。
【0040】
ホスト材料としては、縮合芳香族環誘導体またはヘテロ環含有化合物などがある。具体的に、縮合芳香族環誘導体としては、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、ナフタレン誘導体、ペンタセン誘導体、フェナントレン化合物、フルオランテン化合物などがあり、ヘテロ環含有化合物としては、カルバゾール誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ラダー型フラン化合物、ピリミジン誘導体などがあるが、これらに限定されない。
【0041】
ドーパント材料としては、芳香族アミン誘導体、スチリルアミン化合物、ホウ素錯体、フルオランテン化合物、金属錯体などがある。具体的には、芳香族アミン誘導体としては、置換または非置換されたアリールアミン基を有する縮合芳香族環誘導体であって、アリールアミン基を有するピレン、アントラセン、クリセン、ペリフランテンなどがあり、スチリルアミン化合物としては、置換または非置換されたアリールアミンに少なくとも一つのアリールビニル基が置換されている化合物で、アリール基、シリル基、アルキル基、シクロアルキル基、およびアリールアミン基からなる群より1または2以上選択される置換基が置換または非置換される。具体的には、スチリルアミン、スチリルジアミン、スチリルトリアミン、スチリルテトラアミンなどがあるが、これらに限定されない。また、金属錯体としては、イリジウム錯体、白金錯体などがあるが、これらに限定されない。
【0042】
電子輸送層370は、電子注入層380から電子を受け取って発光層350まで電子を輸送する層で、電子輸送層370の材料としては、電子アクセプター特性を持ち、電子に対する移動性の大きい化合物が好ましい。また、発光層350への電子注入に適したLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)エネルギー準位を有しなければならず、かつ、発光層350から正孔が電子輸送層370に移動することを防ぐため、発光層350とのHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)エネルギー準位の差が大きいことが必要である。電子輸送層370の材料の具体例としては、8-ヒドロキシキノリンのAl錯体(Alq3);ヘテロ芳香族化合物などがあるが、これらに限定されるものではない。本発明の<化学式1>で表示される化合物は電子輸送物質として使用することができ、これについては、後述する。
【0043】
電子注入層380は、第2電極20からの電子注入を円滑にする層で、電子を輸送する能力を有し、カソード電極からの電子注入効果および薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フルオレニリデンメタン、アントロンなどとそれらの誘導体、金属錯体化合物、および含窒素5員環誘導体などがあるが、これらに限定されない。金属錯体化合物としては、8-ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8-ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8-ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2-メチル-8-キノリナート)クロロガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)(o-クレゾラート)ガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)(1-ナフトラート)アルミニウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)(2-ナフトラート)ガリウムなどがあるが、これらに限定されない。
【0044】
有機物層30は正孔輸送層320と発光層350との間に正孔輸送補助層330をさらに含むことができ、電子輸送層370と発光層350との間に電子輸送補助層360をさらに含むことができる。
【0045】
正孔輸送補助層330と電子輸送補助層360は、発光層350で生成されたエキシトンが発光層350に隣接する電子輸送層370または正孔輸送層320へ拡散することを防止する層であり、これにより発光層内で発光に寄与するエキシトンの数が増加して、素子の発光効率が改善され、駆動電圧が低くなる。また、素子の耐久性および安定性も向上し、素子の寿命が効果的に増加する。本発明の<化学式1>で表示される化合物は、好ましくは、電子輸送補助層の物質として使用することができる。
【0046】
有機物層30は、正孔輸送補助層330と発光層350との間に発光補助層(不図示)をさらに含むことができ、電子輸送補助層360と発光層350との間に寿命改善層(不図示)をさらに含むことができる。
【0047】
発光補助層は発光層350に正孔を輸送する役割をしつつ、有機物層30の厚さを調整する役割もすることができる。発光補助層は、正孔輸送物質を含むことができ、正孔輸送層320と同一の物質で作られることができる。
【0048】
寿命改善層は発光層350に輸送された正孔が電子輸送層370へ拡散または移動することを防止することで、正孔を発光層に制限させる機能をする。電子輸送層370は還元(電子アクセプター)により電子を移動させるが、電子輸送層に正孔が拡散すると、酸化による非可逆的分解反応が起こり、寿命が低下する。そこで、正孔の電子輸送層370への拡散を抑制する寿命改善層を設けることによって、有機発光素子の寿命改善に寄与することができる。
【0049】
また、図示していないが、本発明に係る有機電界発光素子は第1電極10と第2電極20のうちの少なくとも一面のうち、上記有機物層と反対の一面に形成された保護層、または光効率改善層(Capping layer)をさらに含むことができる。
【0050】
本明細書では本発明に係る化合物が電子輸送層370、電子輸送補助層360などの電子輸送領域に使用される実施例を主に説明するが、本発明はこれに限定されず、発光層350のホスト(特にn-タイプのホスト)の材料としても使用できる。
【0051】
本発明の一実施例に係る有機電界発光素子1は、真空蒸着法を用いて製造できる。例えば、アノード10が形成された基板上に正孔注入層310、正孔輸送層320、発光層350、電子輸送層370、及び電子注入層380を含む有機物層を真空チャンバーで有機物質の蒸発によって形成した後、その上にカソード20に使用することができる物質を蒸着させることにより製造できる。
【0052】
また、有機物層は多様な高分子素材を使用して真空蒸着法でない溶液プロセスまたはソルベントプロセス(solvent process)、例えばスピンコーティング、ノズルプリンティング、インクジェットプリンティング、スロットコーティング、ディップコーティング、ロールツーロール、ドクターブレーディング、スクリーンプリンティング、または熱転写法などの方法により、より少ない数の層に製造することができる。本発明に係る有機物層は多様な方法により形成することができ、その形成方法によって本発明の権利範囲が制限されるものではない。
【0053】
本発明の他の実施例は、前述した本発明の有機電界発光素子と有機電界発光素子を選択および駆動するための薄膜トランジスタを含む表示装置と、この表示装置を制御する制御部を含む電子装置を含むことができる。この際、電子装置は現在または将来の有無線通信端末であり、携帯電話などの移動通信端末機、PDA、電子辞典、PMP、リモコン、ナビゲーション、ゲーム機、各種TV、各種コンピュータなど、全ての電子装置を含む。
【0054】
以下、本発明の一態様に係る化合物について説明する。
本発明の一態様によると、以下の<化学式1>で表示される化合物が提供される。
【0055】
【0056】
ここで、Ar1とAr2は、それぞれ独立して、置換または非置換のC6~C60のアリール基;または、置換または非置換のC9~C60の縮合多環基であり、
Lは、直接結合;置換または非置換されたアリーレン基;または、置換または非置換のC9~C60の縮合多環基であり、
A1は、以下の構造のいずれかで表示され、
【0057】
【0058】
X1は、C、または、Nである。
【0059】
本発明の好ましい実施例によると、Ar1、Ar2は、それぞれ独立して、置換または非置換のC6~C60のアリール基であり、Lは、直接結合、または、置換または非置換されたアリーレン基である。
【0060】
本発明の好ましい実施例によると、<化学式1>の化合物は、以下の化合物のうちの1つである。
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
本発明の他の態様による有機電界発光素子は、第1電極;前記第1電極に対向する第2電極;および前記第1電極と前記第2電極の間に介在する有機層を含み、前記有機層は上記<化学式1>の化合物を含む。
【0079】
本発明の好ましい実施例によると、前記有機電界発光素子において、前記第1電極がアノードで、前記第2電極がカソードで、前記有機層は、i)発光層、ii)前記第1電極と前記発光層との間に介在し、正孔注入層、正孔輸送層、および正孔輸送補助層のうち少なくとも一つを含む正孔輸送領域、およびiii)前記発光層と前記第2電極との間に介在し、電子輸送補助層、電子輸送層、および電子注入層のうち少なくとも一つを含む電子輸送領域を含み、前記電子輸送領域は上記<化学式1>の化合物を含む。
【0080】
本発明の好ましい実施例によると、前記有機電界発光素子において、前記電子輸送層または電子輸送補助層が上記<化学式1>の化合物を含む。
【0081】
本発明の他の態様によると、前記有機電界発光素子とそれに連結される薄膜トランジスタ(TFT)を備え、前記有機電界発光素子の第1電極が前記薄膜トランジスタのソース電極、または、ドレーン電極と電気的に連結された表示装置が提供される。
【0082】
以下、本発明に係る<化学式1>で表示される化合物の合成例及び有機電界発光素子の製造例に関して実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
【0083】
<中間生成物の合成方法およびFDMS Data>
(1)中間生成物1
窒素雰囲気下で脱ガス化されたTHFに、Bromobenzene (7.9g, 50.3mmol)、magnesium turning (1.22g, 50.3mmol)、ごく少量のiodineを入れた。Magnesiumが消えるまで80℃で2時間還流攪拌した後、再び0℃に冷却させ、BF3*Et2O (3.6g,25.2mmol)を入れて一晩常温で撹拌した。蒸留によりTHFを除去し、hexaneと水で抽出した。抽出物をろ過し、上澄液は濃縮する。濃縮された化合物を昇華精製して、fluorodiphenylborane (3.7g, 79%)を得た。
【0084】
【0085】
(2)中間生成物2
窒素雰囲気下で脱ガス化されたTHFに、2-bromo-1,3-dimethylbenzene (10g, 54.04mmol)、magnesium turning (1.31g, 54.04mmol)、ごく少量のiodineを入れた。Magnesiumが消えるまで80℃で2時間還流攪拌した後、再び0℃に冷却させ、BF3*Et2O (3.8g, 27.02mmol)を入れて一晩常温で撹拌した。蒸留によりTHFを除去し、hexaneと水で抽出した。抽出物をろ過し、上澄液は濃縮する。濃縮された化合物を昇華精製して、bis(2,6-dimethylphenyl)fluoroborane(8g, 61.7%)を得た。
【0086】
【0087】
(3)中間生成物3
窒素雰囲気下で脱ガス化されたTHFに、1-bromo-2-methylbenzene (10g, 58.5mmol)、magnesium turning (1.42g, 58.5mmol)、ごく少量のiodineを入れた。Magnesiumが消えるまで80℃で2時間還流攪拌した後、再び0℃に冷却させ、BF3*Et2O (4.15g, 29.2mmol)を入れて一晩常温で撹拌した。蒸留によりTHFを除去し、hexaneと水で抽出した。抽出物をろ過し、上澄液は濃縮する。濃縮された化合物を昇華精製して、fluorodi-o-tolylborane(7g, 60.5%)を得た。
【0088】
【0089】
(4)中間生成物4
窒素雰囲気下で脱ガス化されたTHFに、2-bromo-1,3,5-trimethylbenzene (10g, 50.23mmol)、magnesium turning (1.22g, 50.23mmol)、ごく少量のiodineを入れた。Magnesiumが消えるまで80℃で2時間還流攪拌した後、再び0℃に冷却させ、BF3*Et2O (3.6g, 25.1mmol)を入れて一晩常温で撹拌した。蒸留によりTHFを除去し、hexaneと水で抽出した。抽出物をろ過し、上澄液は濃縮する。濃縮された化合物を昇華精製して、fluorodimesitylborane (7g, 60.5%)を得た。
【0090】
【0091】
(5)中間生成物5
窒素雰囲気下で脱ガス化されたTHFに、4-bromo-1,1'-biphenyl (10g, 42.9mmol)、magnesium turning (1.04g, 42.9mmol)、ごく少量のiodineを入れた。Magnesiumが消えるまで80℃で2時間還流攪拌した後、再び0℃に冷却させ、BF3*Et2O (3.04g, 21.45mmol)を入れて一晩常温で撹拌した。蒸留によりTHFを除去し、hexaneと水で抽出した。抽出物をろ過し、上澄液は濃縮する。濃縮された化合物を昇華精製して、di([1,1'-biphenyl]-4-yl)fluoroborane(9g, 62.4%)を得た。
【0092】
【0093】
(6)中間生成物6
窒素雰囲気下で脱ガス化されたTHFに、4-bromo-3,5-dimethyl-1,1'-biphenyl (10g, 38.3mmol)、magnesium turning (0.93g, 38.3mmol)、ごく少量のiodineを入れた。Magnesiumが消えるまで80℃で2時間還流攪拌した後、再び0℃に冷却させ、BF3*Et2O (2.7g, 19.15mmol)を入れて一晩常温で撹拌した。蒸留によりTHFを除去し、hexaneと水で抽出した。抽出物をろ過し、上澄液は濃縮する。濃縮された化合物を昇華精製して、bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)fluoroborane (9g, 59.9%)を得た。
【0094】
【0095】
<合成例および最終生成物のFDMSデータ>
(1)化合物1-1-1
【0096】
【0097】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、1,4-Dibromobenzene(6.1g, 25.9mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (1.3g, 19.9mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodiphenylborane (3.7g, 19.9mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4-bromophenyl)diphenylborane(6.7g, 80%)を得た。
【0098】
(4-bromophenyl)diphenylborane (6.7g, 20.87mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (7.95g,31.31mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.46g, 0.63mmol)、KOAc(6.15g, 62.61mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(diphenylboraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(6g, 78.1%)を得た。
【0099】
【0100】
2-(4-(diphenylboraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(6g, 16.3mmol)をTHFに溶かした後、8-bromobenzo[h]isoquinoline (4.63g, 17.93mmol)、Pd(PPh3)4 (0.57g, 0.49mmol)、K2CO3 (6.76g, 48.9mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物5g(収率:73.2%)を得た。
【0101】
【0102】
【0103】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、2,5-dibromo-1,3-dimethylbenzene (6.8g, 25.9mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (1.3g, 19.9mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodiphenylborane (3.7g, 19.9mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)diphenylborane (7g, 77.5%)を得た。
【0104】
(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)diphenylborane (7g, 20.05mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (7.64g,30.08mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.44g, 0.6mmol)、KOAc (5.9g, 60.16mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(diphenylboraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(6g, 75.5%)を得た。
【0105】
【0106】
2-(4-(diphenylboraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(6g, 15.15mmol)をTHFに溶かした後、3-bromophenanthridine(4.3g, 16.7mmol)、Pd(PPh3)4 (0.53g, 0.45mmol)、K2CO3 (6.28g,45.4mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物5g(収率:73.8%)を得た。
【0107】
【0108】
3-Chlorobenzo[b]thiophene-2-carbonylchloride (15.2g, 65.8mmol)とPyridin-4-amine(6.2g, 65.8mmol)をベンゼンに溶かした後、triethylamine (9.4ml, 67.8mmol)を入れて1時間還流攪拌する。反応が完了すれば、ベンゼンは減圧して除去し、MCと水で抽出した後、MgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をエタノールで再結晶して、生成物3-chloro-N-(pyridin-4-yl)benzo[b]thiophene-2-carboxamide15.2g(収率:80%)を得た。
【0109】
3-chloro-N-(pyridin-4-yl)benzo[b]thiophene-2-carboxamide(12.9g,44.6mmol)をベンゼンに溶かした後、撹拌し、triethylamine (4.7g, 4.64mmol)を滴加した後、450watt高圧水銀ランプを10時間照射する。反応が完了すれば、ベンゼンは減圧して除去し、固体は水で数回洗った後、乾燥し、Benzo[4,5]thieno[2,3-c][1,6]naphthyridin-6(5H)-one9.4g(収率:83%)を得た。
【0110】
Benzo[4,5]thieno[2,3-c][1,6]naphthyridin-6(5H)-one (10.0g, 39.6mmol)に、Phosphorus oxychlorideを入れて4時間還流攪拌する。反応が完了すれば、減圧蒸留してPhosphorus oxychlorideを除去し、氷水を入れた後、撹拌する。Ammonium hydroxideを滴加してpH9に塩基性化する。生成された茶色の固体はフィルタして水で数回洗い流した後、ベンゼンで再結晶して6-chlorobenzo[4,5]thieno[2,3-c][1,6]naphthyridine7.8g(収率:73%)を得た。
【0111】
【0112】
2-(3-(diphenylboraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(5g, 13.58mmol)をTHFに溶かした後、6-chlorobenzo[4,5]thieno[2,3-c][1,6]naphthyridine (4.7g, 14.94mmol)、Pd(PPh3)4 (0.47g, 0.41mmol)、K2CO3 (5.63g, 40.75mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物4.5g(収率:69.5%)を得た。
【0113】
【0114】
【0115】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、4,4'-dibromo-1,1'-biphenyl (8.1g, 25.9mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (1.3g, 19.9mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodiphenylborane (3.7g, 19.9mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)diphenylborane (7g, 68.1%)を得た。
【0116】
(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)diphenylborane (7g, 17.63mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (6.7g,26.44mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.39g, 0.53mmol)、KOAc (5.2g, 52.88mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4'-(diphenylboraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(6g, 76.6%)を得た。
【0117】
【0118】
2-(4'-(diphenylboraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(6g, 13.5mmol)をTHFに溶かした後、6-bromobenzo[h]quinoline(3.8g, 14.86mmol)、Pd(PPh3)4 (0.47g, 0.41mmol)、K2CO3 (5.6g, 40.72mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物5g(収率:74.7%)を得た。
【0119】
【0120】
【0121】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、1,3-dibromobenzene(8.1g, 25.9mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (1.3g,19.9mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodiphenylborane (3.7g, 19.9mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(3-bromophenyl)diphenylborane(6g, 72.2%)を得た。
【0122】
(3-bromophenyl)diphenylborane (6g, 18.7mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(7.12g, 28.04mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.41g, 0.56mmol)、KOAc (5.5g, 56.07mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(3-(diphenylboraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(5.5g, 79%)を得た。
【0123】
(3-bromophenyl)diphenylborane (5.5g, 17.13mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、1,4-dibromobenzene (4.45g, 18.85mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.59g,0.51mmol)、KOAc (7.1g, 51.4mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで分離精製して、(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-3-yl)diphenylborane (5g, 73.5%)を得た。
【0124】
(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-3-yl)diphenylborane (5g, 12.59mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (4.8g,18.9mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.21g, 0.38mmol)、KOAc (3.71g, 37.77mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(3'-(diphenylboraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(4g, 71.5%)を得た。
【0125】
【0126】
2-(3'-(diphenylboraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(4g, 9.01mmol)をTHFに溶かした後、7-chlorobenzo[4,5]thieno[2,3-b]quinoxaline (3.12g, 9.91mmol)、Pd(PPh3)4 (0.31g, 0.27mmol)、K2CO3 (3.73g, 27.02mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物3.5g(収率:70.3%)を得た。
【0127】
【0128】
【0129】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、3,3'-dibromo-1,1'-biphenyl (8.07g, 25.9mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (1.3g,19.9mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodiphenylborane (3g, 19.9mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(3'-bromo-[1,1'-biphenyl]-3-yl)diphenylborane (7g, 68%)を得た。
【0130】
(3'-bromo-[1,1'-biphenyl]-3-yl)diphenylborane (7g, 17.63mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (6.71g,26.44mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.39g, 0.53mmol)、KOAc (5.2g, 52.9mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで分離精製して、2-(3'-(diphenylboraneyl)-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(5.5g, 70.2%)を得た。
【0131】
【0132】
2-(3'-(diphenylboraneyl)-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(5.5g, 12.4mmol)をTHFに溶かした後、11-chlorobenzofuro[2,3-b][1,5]naphthyridine(3.47g, 13.62mmol)、Pd(PPh3)4 (0.43g, 0.37mmol)、K2CO3 (5.13g, 37.15mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物4.5g(収率:67.7%)を得た。
【0133】
【0134】
【0135】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、1,3-dibromo-2,4-dimethylbenzene (6.8g, 25.9mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (1.3g,19.9mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodiphenylborane (3.7g, 19.9mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(3-bromo-2,6-dimethylphenyl)diphenylborane (7g, 77.5%)を得た。
【0136】
(3-bromo-2,6-dimethylphenyl)diphenylborane (7g, 20.05mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (7.64g,30.08mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.44g, 0.6mmol)、KOAc (5.9g, 60.16mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(3-(diphenylboraneyl)-2,4-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(6g, 75.5%)を得た。
【0137】
2-(3-(diphenylboraneyl)-2,4-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(6g, 15.15mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、1,3-dibromobenzene (3.93g, 16.66mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.53g,0.45mmol)、KOAc (6.28g, 45.44mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで分離精製して、(3'-bromo-2,4-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-3-yl)diphenylborane (5g, 77.6%)を得た。
【0138】
(3'-bromo-2,4-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-3-yl)diphenylborane (5g, 11.76mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (4.5g, 17.64mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.26g,0.35mmol)、KOAc (3.5g, 35.3mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(3'-(diphenylboraneyl)-2',4'-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(4g, 72.03%)を得た。
【0139】
【0140】
thiochromeno[4,3,2-de]quinolin-2(3H)-one (7.5g, 30mmol)と、PBr5(13g, 30mmol)の混合物を30分間80℃加熱し、さらに1時間130℃加熱した。その後、混合物を冷ました後、水とNaOHで中和させて、ろ過した。生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-bromothiochromeno[4,3,2-de]quinoline (3.4g, 34%)を得た。
【0141】
【0142】
2-(3'-(diphenylboraneyl)-2',4'-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(4g, 8.47mmol)をTHFに溶かした後、2-bromothiochromeno[4,3,2-de]quinoline(2.93g, 9.32mmol)、Pd(PPh3)4 (0.29g, 0.25mmol)、K2CO3 (3.51g, 25.41mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物3.2g(収率:65.2%)を得た。
【0143】
【0144】
2-(4-(diphenylboraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(6g, 16.3mmol)をTHFに溶かした後、6-bromobenzo[j]phenanthridine(5.53g, 17.93mmol)、Pd(PPh3)4 (0.57g, 0.49mmol)、K2CO3 (6.76g, 48.9mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物5g(収率:65.3%)を得た。
【0145】
【0146】
【0147】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、1,4-dibromobenzene (10.2g, 43.3mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (2.1g, 33.31mmol)を滴加して3時間撹拌した。bis(2,6-dimethylphenyl)fluoroborane (8g, 33.31mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4-bromophenyl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(12g, 74.3%)を得た。
【0148】
(4-bromophenyl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(12g, 31.82mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(12.12g, 47.73mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.7g, 0.95mmol)、KOAc (9.37g, 95.46mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(9g, 66.7%)を得た。
【0149】
【0150】
2-(4-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(9g, 21.22mmol)をTHFに溶かした後、6-chlorobenzo[4,5]thieno[2,3-c][1,5]naphthyridine (6.32g, 23.34mmol)、Pd(PPh3)4 (0.74g, 0.64mmol)、K2CO3 (8.8g, 63.65mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物8g(収率:70.8%)を得た。
【0151】
【0152】
N,N-Dimethylacetamideに、benzo[h]quinoline (3.6g, 20mmole)、N-Bromosuccinimide(7.1g, 40mmole)、[RuCl2(p-cymene0)2 (5mol%)を入れて80℃で24時間撹拌した。反応が完了すれば、反応物を常温に冷ました後、水とEtOAcで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、7-bromobenzo[h]quinoline(4.1g, 79%)を得た。
【0153】
【0154】
2-(3-(diphenylboraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(5g, 13.58mmol)をTHFに溶かした後、7-bromobenzo[h]quinoline(3.9g, 14.94mmol)、Pd(PPh3)4 (0.47g, 0.41mmol)、K2CO3 (5.63g, 40.75mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物4g(収率:70.2%)を得た。
【0155】
【0156】
【0157】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、4,4'-dibromo-1,1'-biphenyl (13.51g, 43.32mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (2.13g,33.32mmol)を滴加して3時間撹拌した。bis(2,6-dimethylphenyl)fluoroborane(8g, 33.32mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(15g, 76.4%)を得た。
【0158】
(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(15g, 33.1mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(12.6g, 49.63mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.99g, 0.73mmol)、KOAc (9.74g, 99.3mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4'-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(12g, 72.5%)を得た。
【0159】
【0160】
2-(4'-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(12g, 23.99mmol)をTHFに溶かした後、8-chlorobenzo[4,5]thieno[3,2-c]cinnoline (7.15g, 26.4mmol)、Pd(PPh3)4 (0.83g, 0.72mmol)、K2CO3 (9.94g, 71.96mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物10g(収率:68.5%)を得た。
【0161】
【0162】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、1,3-dibromobenzene (10.2g, 43.32mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (2.1g, 33.32mmol)を滴加して3時間撹拌した。bis(2,6-dimethylphenyl)fluoroborane (8g, 33.32mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(3-bromophenyl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(12g, 73.5%)を得た。
【0163】
(3-bromophenyl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(12g, 31.82mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(12.12g, 47.73mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.7g, 0.95mmol)、KOAc (9.37g, 95.5mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(3-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(10g, 74.1%)を得た。
【0164】
2-(3-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(10g, 23.57mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、1,4-dibromobenzene (6.12g, 25.93mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.82g,0.71mmol)、KOAc (9.77g, 70.72mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで分離精製して、(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-3-yl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(9g, 84.2%)を得た。
【0165】
(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-3-yl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(9g, 19.86mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(7.56g, 29.79mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.44g, 0.6mmol)、KOAc (5.85g, 59.57mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(3'-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(7g, 70.5%)を得た。
【0166】
【0167】
2-(3'-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(7g, 13.99mmol)をTHFに溶かした後、3-bromobenzo[kl]thioxanthene(4.82g, 15.4mmol)、Pd(PPh3)4 (0.49g, 0.42mmol)、K2CO3 (5.8g, 47.97mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物5.5g(収率:64.8%)を得た。
【0168】
【0169】
【0170】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、3,3'-dibromo-1,1'-biphenyl (8g, 33.33mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (1.6g, 25.64mmol)を滴加して3時間撹拌した。bis(2,6-dimethylphenyl)fluoroborane (8g, 25.64mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(3'-bromo-[1,1'-biphenyl]-3-yl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(10g, 66.2%)を得た。
【0171】
(3'-bromo-[1,1'-biphenyl]-3-yl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(10g, 22.06mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(8.4g, 33.1mmol)、Pd(dppf)Cl2 (0.48g, 0.66mmol)、KOAc (6.5g, 66.2mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(3'-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(7g, 63.4%)を得た。
【0172】
【0173】
2-(3'-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(7g, 13.99mmol)をTHFに溶かした後、8-chlorobenzo[4,5]thieno[3,2-c]cinnoline(4.17g, 15.4mmol)、Pd(PPh3)4 (0.49g, 0.42mmol)、K2CO3 (5.8g,41.97mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、最終生成物6g(収率:70.5%)を得た。
【0174】
【0175】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、1,4-Dibromobenzene(61g,259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g, 199mmol)を滴加して3時間撹拌した。bis(2,6-dimethylphenyl)fluoroborane (48g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4-bromophenyl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(60g, 80%)を得た。
【0176】
(4-bromophenyl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(60g, 159.2mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(60g, 238.8mmol)、Pd(dppf)Cl2 (3.5g, 4.8mmol)、KOAc (46.9g, 477.6mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(45.2g, 67%)を得た。
【0177】
2-(4-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(45.2g, 106.7mmol)をTHFに溶かした後、1,3-dibromobenzene(27.7g, 117.4mmol)、Pd(PPh3)4 (3.7g, 3.2mmol)、K2CO3 (44.2g, 320.1mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、(3'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane (31.4g, 65%)を得た。
【0178】
(3'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)bis(2,6-dimethylphenyl)borane(31.4g, 69.4mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(26.4g, 104.1mmol)、Pd(dppf)Cl2 (1.5g, 2.1mmol)、KOAc (20.4g, 208.2mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4'-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(21.2g, 61%)を得た。
【0179】
【0180】
2-(4'-(bis(2,6-dimethylphenyl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(21.2g, 42.3mmol)をTHFに溶かした後、8-chloropyrido[4',3':4,5]furo[3,2-c]quinoline (11.8g, 46.5mmol)、Pd(PPh3)4 (1.5g,1.3mmol)、K2CO3 (17.5g,126.9mmol)、水を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物15.5g(収率:62%)を得た。
【0181】
【0182】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、1,3-Dibromobenzene(61g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodi-o-tolylborane (42.2g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(3-bromophenyl)di-o-tolylborane(56.3g, 81%)を得た。
【0183】
*213(3-bromophenyl)di-o-tolylborane (56.3g, 161.2mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (61.4g,241.8mmol)、Pd(dppf)Cl2 (3.5g, 4.8mmol)、KOAc (47.5g, 483.6mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(3-(di-o-tolylboraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(44.1g, 69%)を得た。
【0184】
【0185】
アルゴン下で、Screw-cap vialの中に2-(3-chlorophenyl)-3-ethynylpyridine(42.7g、200mmole)を溶かしたTolueneとPtCl2(10mol%)を入れた。Vialを閉めて110℃で24時間攪拌した。反応が完了すれば、減圧して溶媒を除去し、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、9-chlorobenzo[h]quinoline(26.1g, 61%)を得た。
【0186】
【0187】
2-(3-(di-o-tolylboraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(44.1g, 111.2mmol)をTHFに溶かした後、9-chlorobenzo[h]quinoline(26.1g, 122.3mmol)、Pd(PPh3)4 (3.9g, 3.3mmol)、K2CO3 (46.1g, 333.6mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物29.8g(収率:60%)を得た。
【0188】
【0189】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、1,3-dibromo-2,4-dimethylbenzene (68.4g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodi-o-tolylborane (42.2g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(3-bromo-2,6-dimethylphenyl)di-o-tolylborane (59.3g, 79%)を得た。
【0190】
(3-bromo-2,6-dimethylphenyl)di-o-tolylborane (59.3g, 157.2mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (59.9g,235.8mmol)、Pd(dppf)Cl2 (3.5g, 4.7mmol)、KOAc (46.3g, 471.6mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(3-(di-o-tolylboraneyl)-2,4-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(44.7g, 67%)を得た。
【0191】
2-(3-(di-o-tolylboraneyl)-2,4-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(44.7g, 105.3mmol)をTHFに溶かした後、1,3-dibromobenzene(27.3g, 115.8mmol)、Pd(PPh3)4 (3.7g, 3.2mmol)、K2CO3 (43.7g, 315.9mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、(3'-bromo-2,4-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-3-yl)di-o-tolylborane (32.9g, 69%)を得た。
【0192】
((3'-bromo-2,4-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-3-yl)di-o-tolylborane (32.9g, 72.7mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(27.7g, 109.1mmol)、Pd(dppf)Cl2 (1.6g, 2.2mmol)、KOAc (21.4g, 218.1mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(3'-(di-o-tolylboraneyl)-2',4'-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(24.7g, 68%)を得た。
【0193】
【0194】
thiochromeno[4,3,2-de]quinolin-2(3H)-one (7.5g, 30mmole)とPBr5(13g, 30mmole)の混合物を30分間80℃加熱し、さらに1時間130℃加熱した。その後、混合物を冷ました後、水とNaOHで中和させて、ろ過した。生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-bromothiochromeno[4,3,2-de]quinoline (3.4g, 34%)を得た。
【0195】
【0196】
2-(3'-(di-o-tolylboraneyl)-2',4'-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(24.7g, 49.4mmol)をTHFに溶かした後、2-bromothiochromeno[4,3,2-de]quinoline(17.1g, 54.3mmol)、Pd(PPh3)4 (1.7g, 1.5mmol)、K2CO3 (20.5g, 148.2mmol)、水を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物を18.3g(収率:61%)を得た。
【0197】
【0198】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、2,5-dibromo-1,3-dimethylbenzene (68.4g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodi-o-tolylborane (42.2g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)di-o-tolylborane (78.1g, 80%)を得た。
【0199】
(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)di-o-tolylborane (78.1g, 207.2mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (78.9g,310.8mmol)、Pd(dppf)Cl2 (4.5g, 6.2mmol)、KOAc (61.0g, 621.6mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(di-o-tolylboraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(58.0g, 66%)を得た。
【0200】
2-(4-(di-o-tolylboraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(58.0g, 136.8mmol)をTHFに溶かした後、1,3-dibromobenzene(35.5g, 150.5mmol)、Pd(PPh3)4 (4.7g, 4.1mmol)、K2CO3 (56.7g, 410.4mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、(3'-bromo-3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)di-o-tolylborane (43.4g, 70%)を得た。
【0201】
(3'-bromo-3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)di-o-tolylborane (43.4g, 95.8mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(36.5g, 143.7mmol)、Pd(dppf)Cl2 (2.1g, 2.9mmol)、KOAc (28.2g, 287.4mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4'-(di-o-tolylboraneyl)-3',5'-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(30.2g, 63%)を得た。
【0202】
【0203】
2-(4'-(di-o-tolylboraneyl)-3',5'-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-3-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(30.2g, 60.4mmol)をTHFに溶かした後、8-chloropyrido[4',3':4,5]furo[3,2-c]quinoline (16.9g, 66.4mmol)、Pd(PPh3)4 (2.1g, 1.8mmol)、K2CO3 (25.0g, 181.2mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物を24.3g(収率:68%)を得た。
【0204】
【0205】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、2,5-dibromo-1,3-dimethylbenzene (68.4g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodimesitylborane (53.4g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)dimesitylborane (93.1g, 83%)を得た。
【0206】
(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)dimesitylborane (93.1g, 215.0mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、 4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(81.9g, 322.5mmol)、Pd(dppf)Cl2 (4.7g, 6.5mmol)、KOAc (63.3g, 645.0mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(dimesitylboraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(62.0g, 60%)を得た。
【0207】
【0208】
3-Chlorobenzo[b]thiophene-2-carbonylchloride (15.2g, 65.8mmol)とpyridin-3-amine (6.2g, 65.8mmol)をベンゼンに溶かした後、triethylamine (9.4ml, 67.8mmol)を入れて1時間還流攪拌する。反応が完了すれば、ベンゼンは減圧して除去し、MCと水で抽出した後、MgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をエタノールで再結晶して、生成物3-chloro-N-(pyridin-3-yl)benzo[b]thiophene-2-carboxamide15.2g(収率:80%)を得た。
【0209】
3-chloro-N-(pyridin-3-yl)benzo[b]thiophene-2-carboxamide(12.9g, 44.6mmol)をベンゼンに溶かした後、撹拌し、triethylamine (4.7g, 4.64mmol)を滴加した後、450watt高圧水銀ランプを10時間照射する。反応が完了すれば、ベンゼンは減圧して除去し、固体は水で数回洗った後、乾燥し、benzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridin-6(5H)-one9.4g(収率:83%)を得た。
【0210】
benzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridin-6(5H)-one (10.0g, 39.6mmol)に、Phosphorus oxychlorideを入れて4時間還流攪拌する。反応が完了すれば、減圧蒸留してPhosphorus oxychlorideを除去し、氷水を入れた後、撹拌する。Ammonium hydroxideを滴加してpH9に塩基性化する。生成された茶色の固体はフィルタして水で数回洗い流した後、ベンゼンで再結晶して6-chlorobenzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridine7.8g(収率:73%)を得た。
【0211】
【0212】
2-(4-(dimesitylboraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(62.0g, 129mmol)をTHFに溶かした後、6-chlorobenzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridine (38.4g, 141.9mmol)、Pd(PPh3)4 (4.5g, 3.9mmol)、K2CO3 (53.5g, 387.0mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物53.9g(収率:71%)を得た。
【0213】
【0214】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、2,5-dibromo-1,3-dimethylbenzene (68.4g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodimesitylborane (53.4g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)dimesitylborane (69.0g, 80%)を得た。
【0215】
(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)dimesitylborane (69.0g, 159.2mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (60.6g,238.8mmol)、Pd(dppf)Cl2 (3.5g, 4.8mmol)、KOAc (46.9g, 477.6mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(dimesitylboraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(57.3g, 75%)を得た。
【0216】
2-(4-(dimesitylboraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(57.3g, 119.4mmol)をTHFに溶かした後、1,4-dibromobenzene(31.0g, 131.3mmol)、Pd(PPh3)4 (4.1g, 3.6mmol)、K2CO3 (49.5g, 358.2mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、(4'-bromo-3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)dimesitylborane (43.8g, 72%)を得た。
【0217】
(4'-bromo-3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)dimesitylborane (43.8g, 86.0mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (32.8g,129.0mmol)、Pd(dppf)Cl2 (1.9g, 2.6mmol)、KOAc (25.3g, 258.0mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4'-(dimesitylboraneyl)-3',5'-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(30.1g, 63%)を得た。
【0218】
【0219】
2-(4'-(dimesitylboraneyl)-3',5'-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(30.1g, 54.2mmol)をTHFに溶かした後、11-chlorobenzofuro[2,3-b][1,5]naphthyridine(15.2g, 59.6mmol)、Pd(PPh3)4 (1.9g, 1.6mmol)、K2CO3 (22.5g, 162.6mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物を25.3g(収率:72%)を得た。
【0220】
【0221】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、4,4'-dibromo-1,1'-biphenyl (80.8g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。fluorodimesitylborane (53.4g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)dimesitylborane (92.2g, 74%)を得た。
【0222】
(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)dimesitylborane (92.2g, 191.7mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane) (73.0g,287.6mmol)、Pd(dppf)Cl2 (4.2g, 5.8mmol)、KOAc (56.4g, 575.1mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4'-(dimesitylboraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(76.0g, 75%)を得た。
【0223】
【0224】
2-(4'-(dimesitylboraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(76.0g, 143.8mmol)をTHFに溶かした後、5-bromobenzo[i]phenanthridine (48.7g, 158.2mmol)、Pd(PPh3)4 (5.0g, 4.3mmol)、K2CO3 (59.6g, 431.4mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物を69.7g(収率:77%)を得た。
【0225】
【0226】
3-Chlorobenzo[b]thiophene-2-carbonylchloride (15.2g, 65.8mmol)とpyridin-3-amine (6.2g, 65.8mmol)をベンゼンに溶かした後、triethylamine (9.4ml, 67.8mmol)を入れて1時間還流攪拌する。反応が完了すれば、ベンゼンは減圧して除去し、MCと水で抽出した後、MgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をエタノールで再結晶して、生成物3-chloro-N-(pyridin-3-yl)benzo[b]thiophene-2-carboxamide15.2g(収率:80%)を得た。
【0227】
3-chloro-N-(pyridin-3-yl)benzo[b]thiophene-2-carboxamide(12.9g, 44.6mmol)をベンゼンに溶かした後、撹拌し、triethylamine (4.7g, 4.64mmol)を滴加した後、450watt高圧水銀ランプを10時間照射する。反応が完了すれば、ベンゼンは減圧蒸留して除去し、固体は水で数回洗った後、乾燥し、benzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridin-6(5H)-one9.4g(収率:83%)を得た。
【0228】
benzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridin-6(5H)-one (10.0g, 39.6mmol)に、Phosphorus oxychlorideを入れて4時間還流攪拌する。反応が完了すれば、減圧蒸留してPhosphorus oxychlorideを除去し、氷水を入れた後、撹拌する。Ammonium hydroxideを滴加してpH9に塩基性化する。生成された茶色の固体はフィルタして水で数回洗い流した後、ベンゼンで再結晶して6-chlorobenzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridine7.8g(収率:73%)を得た。
【0229】
【0230】
2-(4'-(dimesitylboraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(76.0g, 143.8mmol)をTHFに溶かした後、6-chlorobenzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridine (42.8g, 158.2mmol)、Pd(PPh3)4 (5.0g, 4.3mmol)、K2CO3 (59.6g, 431.4mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物62.3g(収率:68%)を得た。
【0231】
【0232】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、1,4-dibromobenzene (61.1g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。di([1,1'-biphenyl]-4-yl)fluoroborane (66.9g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、di([1,1'-biphenyl]-4-yl)(4-bromophenyl)borane(78.4g, 64%)を得た。
【0233】
di([1,1'-biphenyl]-4-yl)(4-bromophenyl)borane(78.4g, 165.8mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(63.2g, 248.7mmol)、Pd(dppf)Cl2 (3.6g, 5.0mmol)、KOAc (48.8g, 497.4mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(di([1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(54.3g, 63%)を得た。
【0234】
【0235】
2,3-dichloroquinoxaline(5.1g, 25.6mmol, 1.0eq)と6-bromonaphthalen-2-ol (5.7g, 25.6mmol, 1eq)を1,2-dichloroethaneに溶かした後、AlCl3 (1.0eq)を入れて80℃で30分間還流攪拌し、常温に冷却した後、再びAlCl3 (1.0eq)を添加して再度80℃で30分間還流攪拌する。M.Cと水で抽出した後、濃縮し、生成された有機物をシリカゲルカラム及び再結晶して、3-bromonaphtho[1',2':4,5]furo[2,3-b]quinoxaline7.2g(収率:81%)を得た。
【0236】
【0237】
2-(4-(di([1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)phenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(54.3g, 104.5mmol)をTHFに溶かした後、3-chloronaphtho[1',2':4,5]furo[2,3-b]quinoxaline (35.0g, 115.0mmol)、Pd(PPh3)4 (3.6g, 3.1mmol)、K2CO3 (43.3g, 313.5mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物を46.4g(収率:67%)を得た。
【0238】
【0239】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、2,5-dibromo-1,3-dimethylbenzene (68.4g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。di([1,1'-biphenyl]-4-yl)fluoroborane (66.9g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、di([1,1'-biphenyl]-4-yl)(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)borane(62.8g, 63%)を得た。
【0240】
di([1,1'-biphenyl]-4-yl)(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)borane(62.8g, 125.4mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(47.8g, 188.1mmol)、Pd(dppf)Cl2 (2.8g, 3.8mmol)、KOAc (36.9g, 376.2mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(di([1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(42.6g, 62%)を得た。
【0241】
【0242】
2-(4-(di([1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(42.6g, 77.7mmol)をTHFに溶かした後、3-bromophenanthridine(22.1g, 85.5mmol)、Pd(PPh3)4 (2.7g, 2.3mmol)、K2CO3 (32.2g, 233.1mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物を34.9g(収率:75%)を得た。
【0243】
【0244】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、4,4'-dibromo-1,1'-biphenyl (80.8g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。di([1,1'-biphenyl]-4-yl)fluoroborane (66.9g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、di([1,1'-biphenyl]-4-yl)(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)borane(89.6g, 63%)を得た。
【0245】
di([1,1'-biphenyl]-4-yl)(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)borane(89.6g, 163.2mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(62.2g, 244.8mmol)、Pd(dppf)Cl2 (3.6g, 4.9mmol)、KOAc (48.0g, 489.6mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4'-(di([1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(67.2g, 69%)を得た。
【0246】
【0247】
2-(4'-(di([1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(67.2g, 112.6mmol)をTHFに溶かした後、4-chloropyrido[2',3':4,5]thieno[2,3-b]quinoxaline (33.7g, 123.9mmol)、Pd(PPh3)4 (3.9g, 3.4mmol)、K2CO3 (46.7g, 337.8mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物を60.4g(収率:76%)を得た。
【0248】
【0249】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、2,5-dibromo-1,3-dimethylbenzene (68.4g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。di([1,1'-biphenyl]-4-yl)fluoroborane (66.9g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、di([1,1'-biphenyl]-4-yl)(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)borane(79.8g, 80%)を得た。
【0250】
di([1,1'-biphenyl]-4-yl)(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)borane(79.8g, 159.2mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(60.6g, 238.8mmol)、Pd(dppf)Cl2 (3.5g, 4.8mmol)、KOAc (46.9g, 477.6mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(di([1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(61.1g, 70%)を得た。
【0251】
2-(4-(di([1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(61.1g, 111.4mmol)をTHFに溶かした後、1,4-dibromobenzene(28.9g, 122.5mmol)、Pd(PPh3)4 (3.9g, 3.3mmol)、K2CO3 (46.2g, 334.2mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、di([1,1'-biphenyl]-4-yl)(4'-bromo-3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)borane(43.7g, 68%)を得た。
【0252】
di([1,1'-biphenyl]-4-yl)(4'-bromo-3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)borane(43.7g, 75.8mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(28.9g, 113.7mmol)、Pd(dppf)Cl2 (1.7g, 2.3mmol)、KOAc (22.3g, 227.4mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4'-(di([1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-3',5'-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(27.9g, 59%)を得た。
【0253】
【0254】
Ethyl3-aminopicolinate (100g, 602mmole)とo-methoxyphenylacetylchloride(180g, 974.6mmole)をPyridineに溶かした後、30分間還流攪拌する。反応が完了すれば、常温に冷却した後、水とChloroformで抽出する。生成されたオレンジ色の層を水で洗い出した後、MgSO4で乾燥する。乾燥した化合物を濃縮した後、シリカゲルカラム及び再結晶して、ethyl 3-(2-(2-methoxyphenyl) acetamido)picolinate (142g, 75%)を得た。
【0255】
Ethyl3-(2-(2-methoxyphenyl)acetamido)picolinate (140g, 462.2mmole)とSodium ethoxide(無水エタノールと30gのNa metal)をbenzeneに溶かした後、5時間還流攪拌する。反応が完了すれば、常温に冷却した後、水とAcetic acidを入れて中和する。沈殿物をAcetic acidとEthanolで再結晶して、無色の4-hydroxy-3-(2-methoxyphenyl)-1,5-naphthyridin-2(1H)-one(87.2g, 73%)を得た。
【0256】
4-hydroxy-3-(2-methoxyphenyl)-1,5-naphthyridin-2(1H)-one(80g, 280mmole)に過量のPhosphoryl chlorideを入れて6時間還流攪拌する。反応が完了すれば、冷却した後、水とammoniaを入れて、Chloroformで抽出する。有機層をbrineで洗った後、MgSO4で乾燥して濃縮する。生成された化合物はシリカゲルカラムで精製して2,4-dichloro-3-(2-methoxyphenyl)-1,5-naphthyridine(72g, 79%)を得た。
【0257】
2,4-dichloro-3-(2-methoxyphenyl)-1,5-naphthyridine(70g, 229.37mmole)を無水Dichloromethaneに溶かした後、撹拌して-78℃に冷却し、Dichloromethaneに溶かした過量のBoron tribromideをゆっくりと滴加する。混合物を2時間常温状態で撹拌した後、水を入れてEthyl acetateで抽出する。有機層をMgSO4で乾燥して濃縮する。生成された化合物をAcetoneに溶かした後、K2CO3を入れて60~70℃で3~4時間還流攪拌する。反応が完了すれば、溶媒を除去して、水とChloroformで抽出する。生成されたオレンジ色の層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して11-chlorobenzofuro[2,3-b][1,5]naphthyridine(39.2g, 93%)を得た。
【0258】
【0259】
2-(4'-(di([1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-3',5'-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(27.9g, 44.7mmol)をTHFに溶かした後、11-chlorobenzofuro[2,3-b][1,5]naphthyridine(12.5g, 49.2mmol)、Pd(PPh3)4 (1.5g, 1.3mmol)、K2CO3 (18.5g, 134.1mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物を23.4g(収率:73%)を得た。
【0260】
【0261】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、2,5-dibromo-1,3-dimethylbenzene (68.4g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)fluoroborane (78.1g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)borane(98.2g, 68%)を得た。
【0262】
(4-bromo-2,6-dimethylphenyl)bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)borane(98.2g, 176.1mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(67.1g, 264.2mmol)、Pd(dppf)Cl2 (3.9g, 5.3mmol)、KOAc (51.8g, 528.3mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4-(bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(71.3g, 67%)を得た。
【0263】
【0264】
3-Chlorobenzo[b]thiophene-2-carbonylchloride (15.2g, 65.8mmol)とpyridin-3-amine (6.2g, 65.8mmol)をベンゼンに溶かした後、triethylamine (9.4ml, 67.8mmol)を入れて1時間還流攪拌する。反応が完了すれば、ベンゼンは減圧して除去し、MCと水で抽出した後、MgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をエタノールで再結晶して、生成物3-chloro-N-(pyridin-3-yl)benzo[b]thiophene-2-carboxamide15.2g(収率:80%)を得た。
【0265】
3-chloro-N-(pyridin-3-yl)benzo[b]thiophene-2-carboxamide(12.9g, 44.6mmol)をベンゼンに溶かした後、撹拌し、triethylamine (4.7g, 4.64mmol)を滴加した後、450watt高圧水銀ランプを10時間照射する。反応が完了すれば、ベンゼンは減圧蒸留して除去し、固体は水で数回洗った後、乾燥し、benzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridin-6(5H)-one9.4g(収率:83%)を得た。
【0266】
benzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridin-6(5H)-one (10.0g, 39.6mmol)にPhosphorus oxychlorideを入れて4時間還流攪拌する。反応が完了すれば、減圧蒸留してPhosphorus oxychlorideを除去し、氷水を入れた後、撹拌する。Ammonium hydroxideを滴加してpH9に塩基性化する。生成された茶色の固体はフィルタして水で数回洗い流した後、ベンゼンで再結晶して6-chlorobenzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridine7.8g(収率:73%)を得た。
【0267】
【0268】
2-(4-(bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-3,5-dimethylphenyl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(71.3g, 118.0mmol)をTHFに溶かした後、6-chlorobenzo[4,5]thieno[2,3-c][1,7]naphthyridine (35.1g, 129.8mmol)、Pd(PPh3)4 (4.1g, 3.5mmol)、K2CO3 (48.9g, 354.0mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物60.6g(収率:72%)を得た。
【0269】
【0270】
窒素雰囲気下で脱ガス化されたEt2Oに、4,4'-dibromo-1,1'-biphenyl (80.8g, 259mmol)を入れて、-78℃に冷却した後、n-BuLi (13g,199mmol)を滴加して3時間撹拌した。bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)fluoroborane (78.1g, 199mmol)が溶けているEt2Oを混合液に滴加して一晩常温で撹拌した。反応が完了すれば、Et2Oを追加して入れて、飽和NH4Cl水溶液と水で化合物を抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラムで精製して、(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)borane(105.1g, 67%)を得た。
【0271】
(4'-bromo-[1,1'-biphenyl]-4-yl)bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)borane(105.1g, 173.5mmol)を丸底プラスコにDMFで溶かした後、4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi(1,3,2-dioxaborolane)(66.1g, 260.3mmol)、Pd(dppf)Cl2 (3.8g, 5.2mmol)、KOAc (51.1g, 520.5mmol)を添加し、130℃で4時間還流攪拌した。反応が完了すれば、蒸留によりDMFを除去し、CH2Cl2と水で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された化合物をシリカゲルカラム及び再結晶して、2-(4'-(bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(74.7g, 66%)を得た。
【0272】
【0273】
2-(4'-(bis(3,5-dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4-yl)boraneyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl)-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-dioxaborolane(74.7g, 114.5mmol)をTHFに溶かした後、6-bromobenzo[h]quinoline(32.5g, 126.0mmol)、Pd(PPh3)4 (4.0g, 3.4mmol)、K2CO3 (47.5g, 343.5mmol)、水、を添加し、100℃で3時間還流攪拌させる。反応が完了すれば、E.Aと水で抽出した後、有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮した後、生成された有機物をシリカゲルカラムで分離精製して、最終化合物54.0g(収率:67%)を得た。
【0274】
その他の化合物は、同様の方法により合成することができる。
【0275】
【0276】
【0277】
【0278】
<有機電界発光素子の製造例>
実施例1~18(青色有機電界発光素子の電子輸送層への適用例)
コーニング(corning)15Ω/cm2(1200Å)ITOガラス基板を、分散制を溶かした蒸留水に入れて超音波で洗浄した。洗剤はFischer Co.の製品を使用し、蒸留水はMillipore Co.製品のフィルタ(Filter)で2回フィルタリングされた蒸留水を使用した。ITOを30分間洗浄した後、蒸留水で2回繰り返して超音波洗浄を10分間行った。蒸留水洗浄が終わった後に、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノール溶剤の順に超音波洗浄をして乾燥させた。
【0279】
ITOアノード層の上に2-TNATAを真空蒸着して60nm厚さの正孔注入層を形成し、この正孔注入層の上に4,4’-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(以下、NPB)を真空蒸着して30nm厚さの正孔輸送層を形成した。
【0280】
正孔輸送層の上に、ホストであるADNとドーパントである4,4'-bis[2-(4-(N,N-diphenylamino)phenyl)vinyl]biphenyl(以下、DPAVBi)を98:2重量比で共蒸着して30nm厚さの発光層を形成した。
【0281】
上記発光層の上に本発明の<化学式1>の化合物の中の一つを真空蒸着して30nm厚さの電子輸送層を形成した後、上記電子輸送層の上にLiFを真空蒸着して1nm厚さの電子注入層を形成し、次に、電子注入層の上にAlを真空蒸着して300nm厚さのカソードを形成することによって、有機電界発光素子を制作した。
【0282】
(比較例1)
電子輸送層物質に本発明の<化学式1>と表示される化合物の代わりに以下のET1を使用したことを除いては、上記実施例と同じ方法により有機電界発光素子を製作した。
【0283】
【0284】
【0285】
上記[表2]の測定結果から分かるように、本発明の化合物を利用した青色有機電界発光素子(OLED)は、電子輸送層材料として従来より広く使われていたAlq3であるET1よりも、低い駆動電圧と高い効率を示した。
【0286】
実施例19~26(青色有機電界発光素子の電子輸送補助層への適用例)
コーニング(corning)15Ω/cm2(1200Å)ITOガラス基板を、分散制を溶かした蒸留水に入れて超音波で洗浄した。洗剤はFischer Co.の製品を使用し、蒸留水はMillipore Co.製品のフィルタ(Filter)で2回フィルタリングされた蒸留水を使用した。ITOを30分間洗浄した後、蒸留水で2回繰り返して超音波洗浄を10分間行った。蒸留水洗浄が終わった後に、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノール溶剤の順に超音波洗浄をして乾燥させた。
【0287】
ITOアノード層の上に2-TNATAを真空蒸着して60nm厚さの正孔注入層を形成し、正孔注入層の上に4,4’-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(以下、NPB)を30nm厚さで真空蒸着して正孔輸送層を形成した。
【0288】
正孔輸送層の上に、ホストであるADNと、ドーパントである4,4'-bis[2-(4-(N,N-diphenylamino)phenyl)vinyl]biphenyl(以下、DPAVBi)を、98:2重量比で共蒸着して30nm厚さの発光層を形成した。
【0289】
上記発光層の上に本発明の<化学式1>の化合物の中の一つを真空蒸着して5nm厚さの電子輸送補助層を形成した後、電子輸送補助層の上にAlq3を真空蒸着して25nm厚さの電子輸送層を形成した。その上に、LiFを真空蒸着して1nm厚さの電子注入層を形成し、次に、電子注入層の上にAlを真空蒸着して300nm厚さのカソードを形成することによって、有機電界発光素子を制作した。
【0290】
(比較例2)
電子輸送補助層を含めず、電子輸送層としてAlq3を30nm厚さで真空蒸着することを除いては、上記実施例と同様に有機電界発光素子を製作した。
【0291】
(比較例3)
電子輸送補助層物質として本発明の<化学式1>と表示される化合物の代わりに以下のBCPを使用したことを除いては、上記実施例と同様に有機電界発光素子を製作した。
【0292】
【0293】
【0294】
[表3]の測定結果から分かるように、本発明の化合物を電子輸送補助層物質として使用した実施例の青色有機電界発光素子の場合、電子輸送補助層を使用していない比較例2の青色有機電界発光素子に比べて、駆動電圧はやや低く、電流効率は大きく向上した。また、BCPを電子輸送補助層として使用した比較例3に比べても、電流効率および駆動電圧ともにより優秀な性能を示した。
【0295】
以上の説明は、本発明を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で多様な修正及び変形が可能である。したがって、本明細書に開示された実施形態は本発明を限定するためのものでなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の思想と範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は請求の範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0296】
1:有機電界発光素子
10:アノード、第1電極
20:カソード、第2電極
30:有機物層
310:正孔注入層
320:正孔輸送層
330:正孔輸送補助層
350:発光層
360:電子輸送補助層
370:電子輸送層
380:電子注入層
【国際調査報告】