(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-10
(54)【発明の名称】真空掃除機ノズル及び真空掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/04 20060101AFI20230303BHJP
【FI】
A47L9/04 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022539637
(86)(22)【出願日】2021-01-18
(85)【翻訳文提出日】2022-06-30
(86)【国際出願番号】 EP2021050917
(87)【国際公開番号】W WO2021144467
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】202010058866.3
(32)【優先日】2020-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517012235
【氏名又は名称】エレクトロラックス アプライアンシーズ アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハン ユグアン、デニス
(72)【発明者】
【氏名】レイン、グ
【テーマコード(参考)】
3B061
【Fターム(参考)】
3B061AD04
(57)【要約】
ノズル本体(3)と、ノズル本体(3)に対して回転するように構成されたブラシロール(5)とを含む真空掃除機ノズル(1)が開示される。ノズル(1)は、係止アセンブリ(7)であって、係止アセンブリ(7)がブラシロール(5)をノズル本体(3)に係止させる係止状態と、係止アセンブリ(7)がブラシロール(5)をノズル本体(3)から係脱させる係脱状態とを有する係止アセンブリ(7)を含む。ノズル(1)は、ボタン(9)を含み、係止アセンブリ(7)は、係止状態であるとき、ボタン(9)が第1の方向(d1)にずれた後に係脱状態を取り、及び係脱状態であるとき、ボタン(9)が第1の方向(d1)にずれた後に係止状態を取るように構成される。本開示は、ノズル(1)を含む真空掃除機(50)に更に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空掃除機ノズルであって、
ノズル本体、
前記真空掃除機ノズルの動作中に前記ノズル本体に対して回転するように構成されたブラシロール、
係止アセンブリであって、前記係止アセンブリが前記ブラシロールを前記ノズル本体に係止させる係止状態と、前記係止アセンブリが、前記ブラシロールを前記ノズル本体から取り外すために、前記ブラシロールを前記ノズル本体から係脱させる係脱状態とを有する係止アセンブリ
を含み、
前記係止アセンブリに動作可能に連結されたボタンを含み、
前記係止アセンブリは、前記係止状態であるとき、前記ボタンが第1の方向にずれた後に前記係脱状態を取り、及び
前記係脱状態であるとき、前記ボタンが前記第1の方向にずれた後に前記係止状態を取るように構成される、真空掃除機ノズル。
【請求項2】
前記ボタンは、前記係止アセンブリが前記係止状態であるときに第1の位置を、且つ前記係止アセンブリが前記係脱状態であるときに第2の位置を取るように構成される、請求項1に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項3】
前記ボタンは、前記ボタンが前記第1の位置にあるときよりも前記ボタンが前記第2の位置にあるときに、前記ノズル本体から前記第1の方向と反対の第2の方向に離れて位置する、請求項2に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項4】
前記ボタンは、前記ボタンが前記第2の位置にあるときに使用者に露出される把持面を含む、請求項2又は3に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項5】
前記係止アセンブリは、前記ボタンを前記第1の方向と反対の第2の方向に付勢するように構成されたバネ部材を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項6】
前記係止アセンブリは、第1の係止部材及び第2の係止部材を含み、前記ボタンは、前記第1の係止部材及び前記第2の係止部材の1つに動作可能に連結され、前記第1の係止部材は、前記ボタンが前記第1の方向にずれた後、前記第2の係止部材に対して異なる位置を取るように構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項7】
前記第1の係止部材は、第1の座面、第2の座面及びカムプロファイルを含み、前記第2の係止部材は、前記カムプロファイル内に受けられるフォロワ部を含み、前記カムプロファイルは、前記係止アセンブリが前記係止状態であり、及び前記ボタンが前記第1の方向にずらされるとき、前記フォロワ部を前記第1の座面から前記第2の座面に移動させるように構成され、且つ前記係止アセンブリが前記係脱状態であり、及び前記ボタンが前記第1の方向にずらされるとき、前記フォロワ部を前記第2の座面から前記第1の座面に移動させるように構成される、請求項6に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項8】
前記ブラシロールは、前記真空掃除機ノズルの動作中に回転軸の周りで回転するように構成され、前記回転軸は、前記ボタンの少なくとも一部を通して延在する、請求項1~7のいずれか一項に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項9】
前記ブラシロールは、前記真空掃除機ノズルの動作中に回転軸の周りで回転するように構成され、前記第1の方向は、前記回転軸に実質的に平行である、請求項1~8のいずれか一項に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項10】
前記ブラシロールを含むブラシロールユニットを含み、前記ボタンは、前記ブラシロールユニット上に配置される、請求項1~9のいずれか一項に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項11】
ブラシロールユニットを含み、前記ブラシロールユニットは、前記ブラシロールと、前記係止アセンブリを収容するハウジングとを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項12】
前記係止アセンブリは、前記係止アセンブリが前記係止状態であるとき、前記ハウジングから突出するように構成された1つ又は複数の係止要素を含む、請求項11に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項13】
前記ボタンの実質的に全周は、前記ボタンが前記第1の位置にあるとき、前記ハウジングによって閉囲される、請求項2に従属する請求項11若しくは12に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項14】
前記ブラシロールの第1の端部は、前記ハウジングに回転可能に取り付けられる、請求項11~13のいずれか一項に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項15】
前記ノズル本体は、前記ハウジングを収容するように構成された開口を含む、請求項11~14のいずれか一項に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項16】
前記開口は、前記ハウジングが前記開口内に挿入され、及び前記係止アセンブリが前記係止状態であるとき、前記係止アセンブリの係止要素を収容するようにそれぞれ構成された1つ又は複数の孔を含む、請求項15に記載の真空掃除機ノズル。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の真空掃除機ノズルを含む真空掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、取り外し可能なブラシロールユニットを含む真空掃除機ノズルに関する。本開示は、真空掃除機ノズルを含む真空掃除機に更に関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機は、床、カーペット、ベッド及び同様のものなどの表面から埃及び塵を吸い上げるために、真空掃除機の真空掃除機ノズルに部分真空を生成するための空気ポンプ、ほとんどの場合に遠心ファンを使用するデバイスである。一部の真空掃除機ノズルは、真空掃除機の動作中に回転するブラシロールを具備する。ブラシロールは、ブラシロールの毛が粒子、埃、毛髪及び塵などの物質を物質に接合接触することによって取り除くことができるため、清掃効率を向上させることができる。
【0003】
ブラシロールに関連する問題は、物質がブラシロールに刺さることがあり、ブラシロールを詰まらせる場合があることである。物質は、ブラシロールの清掃効率を低減させ得、ブラシロールの回転を妨げ得る。従って、ときに毛髪などの物質をブラシロールから取り除かなければならず、これは、通常、面倒であり、特に使用者が長い爪を有する場合に時間がかかるプロセスである。
【0004】
使用者がブラシロールを真空掃除機ノズルから取り外すことができる真空掃除機ノズルがいくつか開発されている。このような真空掃除機ノズルは、毛髪などの物質をブラシロールから取り除くプロセスをかなり容易にする。しかし、このようなノズルの使い勝手に関する問題が依然として存在する。すなわち、取り外し可能なブラシロールを有する多くの真空掃除機ノズルは、使い難く、ブラシロールを真空掃除機ノズルから取り外すことができるようにするために、使用者は、使用前に取扱説明書を読む必要があり得る。その上、多くの解決策は、特にブラシロールに物質が詰まったとき、ブラシロールを真空掃除機ノズルから引き抜くことを困難にする。
【0005】
更に、概して、今日の消費者市場では、真空掃除機及び真空掃除機構成要素などの製品が、費用対効果が高い手法で製造して組み立てるのに適切な条件及び/又は特性を有する場合に有利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記の問題及び欠点の少なくとも一部を克服するか又は少なくとも緩和することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、目的は、ノズル本体と、ノズルの動作中にノズル本体に対して回転するように構成されたブラシロールとを含む真空掃除機ノズルによって達成される。真空掃除機ノズルは、係止アセンブリであって、係止アセンブリがブラシロールをノズル本体に係止させる係止状態と、係止アセンブリが、ブラシロールをノズル本体から取り外すために、ブラシロールをノズル本体から係脱させる係脱状態とを有する係止アセンブリを更に含む。ノズルは、係止アセンブリに動作可能に連結されたボタンを含む。係止アセンブリは、係止状態であるとき、ボタンが第1の方向にずれた後に係脱状態を取り、及び係脱状態であるとき、ボタンが第1の方向にずれた後に係止状態を取るように構成される。
【0008】
それにより、使用者がボタンを第1の方向にずらすのみでブラシロールをノズル本体から単純且つ直感的な手法で係脱できる真空掃除機ノズルが提供される。その上、使用者がボタンを第1の方向にずらすのみでブラシロールをノズル本体に単純且つ直感的な手法で係止できる真空掃除機ノズルが提供される。従って、使用者がボタンの同じ作動方向を使用してブラシロールを係止及び係脱することを可能にする真空掃除機ノズルが提供され、これは、より直感的な手法で使用するための条件を有する、より使い勝手のよい真空掃除機ノズルを提供する。
【0009】
従って、ブラシロールをノズル本体から取り外すプロセス及びブラシロールをノズル本体に締結するプロセスを容易にするための条件を有する真空掃除機ノズルが提供される。
【0010】
従って、上記の問題及び欠点の少なくとも一部を克服するか又は少なくとも緩和する真空掃除機ノズルが提供される。その結果、上記の目的が達成される。
【0011】
任意選択で、ボタンは、係止アセンブリが係止状態であるときに第1の位置を取り、且つ係止アセンブリが係脱状態であるときに第2の位置を取るように構成される。それにより、更により使い勝手のよい真空掃除機ノズルが提供される。これは、ボタンの位置が係止アセンブリの係止状態を使用者に表示することができるためである。その上、ボタンの第2の位置は、ブラシロールに物質が詰まったときにも、ブラシロールをノズル本体から取り外すプロセスを容易にし得る。
【0012】
任意選択で、ボタンは、ボタンが第1の位置にあるときよりもボタンが第2の位置にあるときに、ノズル本体から第1の方向と反対の第2の方向に離れて位置する。それにより、更により使い勝手のよい真空掃除機ノズルが提供される。これは、ボタンの位置が係止アセンブリの係止状態を使用者に明白な手法で表示することができるためである。その上、ボタンの第2の位置は、ブラシロールに物質が詰まったときにも、ブラシロールをノズル本体から取り外すプロセスを容易にし得る。
【0013】
任意選択で、ボタンは、ボタンが第2の位置にあるときに使用者に露出される把持面を含む。それにより、更により使い勝手のよい真空掃除機ノズルが提供される。これは、ブラシロールに物質が詰まったときにも、把持面がブラシロールをノズル本体から取り外すプロセスを容易にすることができるためである。
【0014】
任意選択で、係止アセンブリは、ボタンを第1の方向と反対の第2の方向に付勢するように構成されたバネ部材を含む。それにより、係止アセンブリの一貫した信頼できる係止及び係脱を提供することができる。
【0015】
任意選択で、係止アセンブリは、第1の係止部材及び第2の係止部材を含み、ボタンは、第1及び第2の係止部材の1つに動作可能に連結され、第1の係止部材は、ボタンが第1の方向にずれた後、第2の係止部材に対して異なる位置を取るように構成される。それにより、係止アセンブリの一貫した信頼できる係止及び係脱を提供することができる。その上、費用対効果が高い手法で製造されて組み立てられるのに適切な条件及び特性を有する係止アセンブリが提供される。
【0016】
任意選択で、第1の係止部材は、第1の座面、第2の座面及びカムプロファイルを含み、第2の係止部材は、カムプロファイル内に受けられるフォロワ部を含み、カムプロファイルは、係止アセンブリが係止状態であり、及びボタンが第1の方向にずらされるとき、フォロワ部を第1の座面から第2の座面に移動させるように構成され、且つ係止アセンブリが係脱状態であり、及びボタンが第1の方向にずらされるとき、フォロワ部を第2の座面から第1の座面に移動させるように構成される。それにより、係止アセンブリの一貫した信頼できる係止及び係脱を提供することができる。その上、費用対効果が高い手法で製造されて組み立てられるのに適切な条件及び特性を有する係止アセンブリが提供される。
【0017】
任意選択で、ブラシロールは、ノズルの動作中に回転軸の周りで回転するように構成され、回転軸は、ボタンの少なくとも一部を通して延在する。
【0018】
それにより、更により単純且つより直感的な手法で使用できる真空掃除機ノズルが提供される。これは、ボタンが、真空掃除機ノズルにおいて、ボタンの検出を容易にできる直感的な場所に位置付けられるためである。
【0019】
任意選択で、ブラシロールは、ノズルの動作中に回転軸の周りで回転するように構成され、第1の方向は、回転軸に実質的に平行である。それにより、更により単純且つより直感的な手法で使用できる真空掃除機ノズルが提供される。これは、使用者が、回転軸に実質的に平行である直感的方向にボタンをずらすのみで係止アセンブリを係止及び係脱できるためである。
【0020】
任意選択で、ノズルは、ブラシロールを含むブラシロールユニットを含み、ボタンは、ブラシロールユニット上に配置される。それにより、使用者は、より単純且つより直感的な手法でブラシロールをノズル本体から取り外し、ブラシロールをノズル本体に締結できるため、更により単純且つより直感的な手法で使用できる真空掃除機ノズルが提供される。すなわち、これらの特徴に起因して、使用者がブラシロールをノズル本体から取り外すことを望むとき、使用者は、単にボタンを第1の方向にずらし、例えばボタンを掴んでブラシロールユニットを第1の方向と反対の第2の方向に引くことにより、ブラシロールユニットをノズル本体から引き得る。同様に、使用者がブラシロールユニットをノズル本体に締結することを望む場合、使用者は、単にブラシロールユニットをノズル本体内に挿入し、ボタンを第1の方向にずらし得る。その結果、係止アセンブリは、ブラシロールをノズル本体に係止する。
【0021】
任意選択で、ノズルは、ブラシロールユニットを含み、ブラシロールユニットは、ブラシロールと、係止アセンブリを収容するハウジングとを含む。それにより、使用者は、ブラシロールをノズル本体からより単純且つより直感的な手法で取り外し、ブラシロールをノズル本体に締結できるため、更により単純且つより直感的な手法で使用できる真空掃除機ノズルが提供される。その上、これらの特徴に起因して、係止アセンブリは、真空掃除機ノズル内にあまり空間を占めない場合があり、これは、真空掃除機ノズル内で利用可能な空間の有効利用の条件を提供する。
【0022】
任意選択で、係止アセンブリは、係止アセンブリが係止状態であるとき、ハウジングから突出するように構成された1つ又は複数の係止要素を含む。それにより、係止アセンブリの単純で信頼できる係止及び係脱を提供できる。その上、費用対効果が高い手法で製造されて組み立てられるのに適切な条件及び特性を有する真空掃除機ノズルが提供される。
【0023】
任意選択で、ボタンの実質的に全周は、ボタンが第1の位置にあるとき、ハウジングによって閉囲される。それにより、真空掃除機ノズルの使用中にボタンが物体に衝突しにくい真空掃除機ノズルが提供される。このように、より耐久性があり使い勝手のよい真空掃除機ノズルが提供される。
【0024】
任意選択で、ブラシロールの第1の端部は、ハウジングに回転可能に取り付けられる。それにより、効率的な真空掃除機ノズルが提供され、ブラシロールをノズル本体から取り外すことが容易になり得る。
【0025】
任意選択で、ノズル本体は、ハウジングを収容するように構成された開口を含む。それにより、真空掃除機ノズルの使用中にブラシロールユニットのハウジングが物体に衝突しにくい真空掃除機ノズルが提供される。このように、より耐久性があり使い勝手のよい真空掃除機ノズルが提供される。
【0026】
任意選択で、開口は、ハウジングが開口内に挿入され、及び係止アセンブリが係止状態であるとき、係止アセンブリの係止要素を収容するようにそれぞれ構成された1つ又は複数の孔を含む。それにより、係止アセンブリの単純で信頼できる係止及び係脱を提供できる。その上、費用対効果が高い手法で製造されて組み立てられるのに適切な条件及び特性を有する真空掃除機ノズルが提供される。
【0027】
本発明の第2の態様によれば、目的は、本開示の一部の実施形態によるノズルを含む真空掃除機によって達成される。
【0028】
それにより、使用者がボタンを第1の方向にずらすのみでブラシロールをノズル本体から単純且つ直感的な手法で係脱することができる真空掃除機ノズルを含む真空掃除機が提供される。その上、使用者がボタンを第1の方向にずらすのみでブラシロールをノズル本体に単純且つ直感的な手法で係止することができる真空掃除機が提供される。従って、使用者がボタンの同じ作動方向を使用してブラシロールを係止及び係脱することを可能にする真空掃除機が提供され、これは、より直感的な手法で使用するための条件を有する、より使い勝手のよい真空掃除機を提供する。
【0029】
従って、ブラシロールをノズル本体から取り外すプロセス及びブラシロールをノズル本体に締結するプロセスを容易にするための条件を有する真空掃除機ノズルを含む真空掃除機が提供される。
【0030】
従って、上記の問題及び欠点の少なくとも一部を克服するか又は少なくとも緩和する真空掃除機が提供される。その結果、上記の目的が達成される。
【0031】
本発明の更なる特徴及び利点は、添付の特許請求の範囲及び以下の詳細な説明を検討すると明らかになるであろう。
【0032】
本発明の特定の特徴及び利点を含む本発明の様々な態様は、以下の詳細な説明及び添付図面で論じられる例示的実施形態から容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】一部の実施形態による真空掃除機ノズルを示す。
【
図2】ブラシロールユニットが真空掃除機ノズルのノズル本体の開口内に挿入されている、
図1に示された真空掃除機ノズルを示す。
【
図3】係止アセンブリが係止状態である、
図2に示された真空掃除機ノズルを示す。
【
図4】
図1~
図3に示された実施形態によるブラシロールユニットを示す。
【
図5】ブラシロールユニットのハウジングを通した断面を有する、
図4に示された実施形態によるブラシロールユニットの拡大図を示す。
【
図6】係止アセンブリが係脱状態で示され、ボタンが第2の位置で示されている、
図5に示されたブラシロールユニットを示す。
【
図7】本開示の一部の実施形態による真空掃除機を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
ここで、本発明の態様がより詳細に記載される。同じ番号は、全体を通して同じ要素を指す。周知の機能又は構造は、簡潔及び/又は明瞭にするために必ずしも詳細に記載されない。
【0035】
図1は、本開示の一部の実施形態による真空掃除機ノズル1を示す。本明細書の一部の箇所では、真空掃除機ノズル1は、「ノズル1」と呼ばれる。従って、本開示全体を通して、表現「ノズル」は、表現「真空掃除機ノズル」に置換され得る。真空掃除機ノズル1は、ノズル本体3及びブラシロールユニット15を含む。ブラシロールユニット15は、ブラシロール5及びハウジング27を含む。ハウジング27は、本明細書で更に説明されるように、係止アセンブリ7を収容する。
図1では、ブラシロールユニット15は、ノズル本体3から取り外されて示されている。
【0036】
ブラシロール5は、ブラシロール5のブラシロール本体から延在する毛を含み得る。ブラシロール5は、粒子、埃、毛髪及び塵などの物質を、物質に接合接触することによって取り上げるように、ノズル1の動作中にノズル本体3に対して回転軸axの周りで回転するように構成される。本明細書で更に説明されるように、係止アセンブリ7は、係止アセンブリ7がブラシロール5をノズル本体3に係止させる係止状態と、係止アセンブリ7が、ブラシロール5をノズル本体3から取り外すために、ブラシロール5をノズル本体3から係脱させる係脱状態とを有する。
図1では、係止アセンブリ7は、係脱状態で示されている。
【0037】
ブラシロールユニット15は、係止アセンブリ7に動作可能に連結されたボタン9を更に含む。示された実施形態によれば、ボタン9は、ブラシロールユニット15上に配置される。
図1に見られるように、ブラシロール5の回転軸axは、ボタン9の少なくとも一部を通して延在する。ブラシロールユニット15は、ノズル本体3の開口31内に挿入可能である。ノズル本体3の開口31は、ブラシロールユニット15が開口31内に挿入されたとき、ブラシロールユニット15のハウジング27を収容するように構成される。
【0038】
図2は、ブラシロールユニット15がノズル本体3の開口内に挿入されている、
図1に示された真空掃除機ノズル1を示す。
図2では、係止アセンブリ7は、係脱状態で示されている。本明細書で更に説明されるように、係止アセンブリ7は、係脱状態であるときにボタン9が第1の方向d1にずれた後に係止状態を取るように構成される。このように、使用者は、ブラシロールユニット15をノズル本体3の開口31内に挿入するのみで単純且つ直感的な手法でブラシロールユニット15を取り付け、ボタン9を第1の方向d1にずらし得る。
図1及び
図2を比べるとわかるように、第1の方向d1は、ブラシロールユニット15をブラシロール本体3の開口31内に挿入する方向と一致する。その上、
図1に見られるように、第1の方向d1は、ブラシロール5の回転軸axに実質的に平行である。これらの特徴に起因して、ブラシロールユニット15をノズル本体3に取り付けるプロセスは、非常に容易になる。
【0039】
図3は、係止アセンブリ7が係止状態である、
図2に示された真空掃除機ノズル1を示す。従って、
図3では、ボタン9は、第1の方向d1にずれて示されている。ボタン9は、係止アセンブリ7が係止状態であるときに第1の位置を取るように構成される。従って、
図3では、ボタン9は、第1の位置で示されている。
図3に見られるように、ボタン9の実質的に全周9'は、ボタン9が第1の位置にあるときにハウジング27によって閉囲される。このように、ボタン9は、真空掃除機ノズル1の使用中に物体に衝突しにくい。
【0040】
本明細書で更に説明されるように、係止アセンブリ7は、係止状態であるときにボタン9が第1の方向d1にずれた後に係脱状態を取るように構成される。その上、ボタン9は、係止アセンブリ7が係脱状態であるときに第2の位置を取るように構成される。すなわち、使用者が、ボタン9を、
図3に表示された第1の方向にずらした場合、係止アセンブリ7は、係脱状態に移され、ボタン9は、第2の位置を取る。
図2では、ボタン9は、第2の位置で示されている。
図2及び
図3を比べるとわかるように、ボタン9は、ボタン9が第1の位置にあるときよりもボタン9が第2の位置にあるときに、ノズル本体3から第1の方向d1と反対の第2の方向d2に離れて位置する。その上、
図2に表示されるように、ボタン9は、ボタン9が第2の位置にあるときに使用者に露出される把持面を含む。
【0041】
従って、これらの特徴に起因して、ブラシロールユニット15がノズル本体3に締結され、使用者がブラシロールユニット15をノズル本体3から取り外すことを望むとき、使用者は、例えば、ボタン9を第1の方向d1に押圧することにより、ボタン9を第1の方向d1にずらすのみでよい。その結果、係止アセンブリ7は、係脱状態に移され、ボタン9は、
図2に示されるように第2の位置を取る。次いで、使用者は、ボタン9の把持面11を把持し得、ブラシロールユニット15をノズル本体3から引くように力をブラシロールユニット15に第2の方向d2において掛け得る。従って、これらの特徴に起因して、ブラシロールユニット15をノズル本体3から取り外すプロセスは、ブラシロール5に物質が詰まったときも非常に容易になる。
【0042】
次いで、使用者は、単純で便利な手法で粒子、埃、毛髪及び塵などの物質をブラシロール5から取り除き得、次いでブラシロールユニット15をブラシロール本体3の開口31内に再度挿入し、ボタン9を第1の方向d1に押圧し得る。
【0043】
図4は、
図1~
図3に示された実施形態によるブラシロールユニット15を示す。
図4に表示されるように、ブラシロール5の第1の端部30は、ハウジング27に回転可能に取り付けられる。その上、ブラシロール5の第2の端部32は、駆動シャフト接合面34を含む。示された実施形態によれば、ブラシロール5は、駆動シャフト接合面34を介して電気モータによって回転するように構成される。更なる実施形態によれば、ブラシロール5は、空気圧駆動構成などの別の種類の駆動構成によって回転されるように構成され得る。駆動構成は、真空掃除機ノズルのノズル本体内に配置され得る。
【0044】
図4では、ブラシロールユニット15の係止アセンブリ7は、係脱状態で示されており、ボタン9は、第2の位置で示されている。ボタン9の把持面11も
図4に表示されている。
【0045】
図5は、ブラシロールユニット15のハウジング27を通した断面を有する、
図4に示された実施形態によるブラシロールユニット15の拡大図を示す。
図5では、ブラシロールユニット15の係止アセンブリ7は、係止状態で示されており、ボタン9は、第1の位置で示されている。ボタン9の周囲9'も
図5に表示されている。
【0046】
図5に見られるように、係止アセンブリ7は、ボタン9を第1の方向d1と反対の第2の方向d2に付勢するように構成されたバネ部材13を含む。示された実施形態によれば、バネ部材13は、コイルバネである。更なる実施形態によれば、バネ部材13は、板バネ又は同様のものなどの別の種類のバネ部材であり得る。その上、示された実施形態によれば、係止アセンブリ7は、第1の係止部材16及び第2の係止部材17を含む。ボタン9は、第1の係止部材16に動作可能に連結される。示された実施形態によれば、ボタン9は、第1の係止部材16に取り付けることにより、第1の係止部材16に動作可能に連結される。本明細書で更に説明されるように、第1の係止部材16は、ボタン9が第1の方向d1にずれた後、第2の係止部材17に対して異なる位置を取るように構成される。
【0047】
示された実施形態によれば、第1の係止部材16は、第1の座面21、第2の座面22及びカムプロファイル23を含む。第2の係止部材17は、カムプロファイル23内に受けられるフォロワ部25を含む。カムプロファイル23は、係止アセンブリ7が係止状態であり、及びボタン9が第1の方向d1にずらされるとき、フォロワ部25を第1の座面21から第2の座面22に移動させるように構成される。
【0048】
図6は、係止アセンブリ7が係脱状態で示され、ボタン9が第2の位置で示されている、
図5に示されたブラシロールユニット15を示す。
図6に見られるように、ボタン9の第1の方向d1へのずれ及びバネ部材13の付勢力の結果、カムプロファイル23は、第2の係止部材17のフォロワ部25を第1の座面21から第2の座面22に移動させている。ボタン9が第2の位置にあるとき、バネ部材13の付勢力により、バネ部材13の付勢力を上回る第1の方向d1の力がボタン9に掛からない限り、フォロワ部25と第2の座面22との間の接合接触が確保される。第2の座面22は、第1の方向d1に見られる第1の座面21よりもボタン9の上面から離れて位置する。このように、ボタン9は、
図6に示されるように、ボタン9が第2の位置にあるとき、ハウジング27から第2の方向に突出する。
【0049】
本開示の更なる実施形態によれば、第2の係止部材17は、本明細書で言及されるように、第1の座面21、第2の座面22及びカムプロファイル23を含み得る。このような実施形態によれば、第1の係止部材16は、本明細書で言及されるように、カムプロファイル23内に受けられるフォロワ部25を含み得る。
【0050】
その上、
図5及び
図6に見られるように、係止アセンブリ7は、いくつかの係止要素29を含む。係止要素29は、係止アセンブリ7が、
図5に示されるように、係止状態であるとき、ハウジング27から突出するように構成される。係止要素29は、係止アセンブリ7が、
図6に示されるように、係脱状態であるとき、ハウジング27内にずれるように構成される。示された実施形態によれば、係止要素29は、ハウジング27内に向けて付勢される。
図5及び
図6に表示されるように、示された実施形態によれば、第1の係止部材16は、傾斜面18を含む。
図6に示されるように、ボタン9が第2の位置にあるとき、ボタン9が第1の位置に向かって第1の方向d1にずれると、傾斜面18は、係止要素29を、ハウジング27から、
図5に示された位置に出すように押圧する。同様に、ボタン9が第1の位置から第2の位置に向かって第2の方向d2にバネ部材13の付勢力によってずれると、傾斜面18は、係止要素29から解放され、係止要素29は、ハウジング27内へと
図6に示された位置にずれる。
【0051】
図1に見られるように、ノズル本体3の開口31は、いくつかの孔33を含む。孔33は、ハウジング27が開口31内に挿入され、及び係止アセンブリ7が係止状態であるとき、係止アセンブリ7の係止要素29を収容するようにそれぞれ構成される。
【0052】
ボタン9が第2の位置にあり、ボタン9が第1の位置に向かって第1の方向d1に移動されるとき、カムプロファイル23は、第2の係止部材17のフォロワ部25を第2の座面22から第1の座面21に移動させる。すなわち、示された実施形態によれば、カムプロファイル23は、係止アセンブリ7が係脱状態であり、及びボタン9が第1の方向d1にずらされるとき、フォロワ部25を第2の座面22から第1の座面21に移動させるように構成される。
【0053】
従って、示された実施形態による係止アセンブリ7は、ボタン9が第1の方向d1にずれると、係止状態と係脱状態とを交互に繰り返すように構成された双安定システムと定義することができる。
【0054】
図7は、本開示の一部の実施形態による真空掃除機50を示す。真空掃除機50は、
図1~
図3に示された実施形態による真空掃除機ノズル1を含む。真空掃除機ノズル1は、真空掃除機ノズル1の連結接合面36を介して真空掃除機50の吸込口52に連結される。真空掃除機ノズル1の連結接合面36も
図1~
図3に表示されている。示された実施形態によれば、真空掃除機50は、電池式携帯用真空掃除機50である。更なる実施形態によれば、本明細書で言及されるような真空掃除機は、スティック型真空掃除機、キャニスタ真空掃除機又は同様のものなどの別の種類の真空掃除機であり得る。
【0055】
真空掃除機50は、ファン、粒子分離器及び真空掃除機ノズル1に部分真空を生成するようにファンに電力供給するように構成されたモータを含む。粒子、埃、毛髪及び塵などの物質は、後に処分するために粒子分離器内に収集される。粒子分離器は、集塵袋、サイクロン又は同様のものを含み得る。ファン、粒子分離器及びモータは、簡潔に明瞭にするために、
図7に示されないか又は表示されない。
【0056】
上記は、様々な例示的実施形態の例証であり、本発明は、添付の特許請求の範囲のみによって定義されることを理解されたい。当業者は、例示的実施形態が修正され得、例示的実施形態の異なる特徴が、本明細書に記載されたもの以外の実施形態を生成するために、添付の特許請求の範囲によって定義されるように、本発明の範囲から逸脱することなく組み合わされ得ることを認識するであろう。
【0057】
本明細書で使用する場合、表現「実質的に平行」は、言及される物体間の角度が7度未満であることを包含し得る。
【0058】
本明細書で使用する場合、用語「含んでいる」又は「含む」は、非限定的であり、1つ又は複数の記載された特徴、要素、ステップ、構成要素又は機能を含むが、1つ若しくは複数の他の特徴、要素、ステップ、構成要素、機能又はそれらの群の存在又は追加を排除しない。
【国際調査報告】