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特表2023-510004切替装置、後付けキットおよび負荷への電力供給方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-10
(54)【発明の名称】切替装置、後付けキットおよび負荷への電力供給方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20230303BHJP
【FI】
H02M7/48 R
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542926
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-09-09
(86)【国際出願番号】 EP2020086201
(87)【国際公開番号】W WO2021144103
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】102020101002.8
(32)【優先日】2020-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515078095
【氏名又は名称】エスエムエイ ソーラー テクノロジー アクティエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】SMA Solar Technology AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】アラート,クラウス
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770BA11
5H770CA05
5H770CA06
5H770DA01
5H770DA10
5H770DA22
5H770DA30
5H770JA17Y
5H770JA17Z
(57)【要約】
グリッド(4)または双方向インバータ(2)から少なくとも1の負荷(3)に選択的に電力を供給するための切替装置(1)は、グリッド(4)に接続するためのグリッド中性導体接続部(5)およびグリッド相導体接続部(6)を有する入力部と、双方向インバータ(2)を接続するためのインバータ中性導体接続部(7)およびインバータ相導体接続部(8)を有する第1の出力部と、負荷(3)を接続するための負荷中性導体接続部(9)および負荷相導体接続部(10)を有する第2の出力部と、スイッチング素子(11)であって、そのアクチュエータが切替装置(1)のアクチュエータ入力部(18)に接続されたスイッチング素子とを備える。スイッチング素子(11)は、第1および第2の常閉接点および常開接点を含み、それらが、グリッド相導体接続部(6)、インバータ相導体接続部(8)および負荷相導体接続部(10)に相互接続されている。また、関連する方法も開示されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリッド(4)または双方向インバータ(2)から少なくとも1の負荷(3)に選択的に電力を供給するための切替装置(1)であって、
・前記グリッド(4)に接続するためのグリッド中性導体接続部(5)およびグリッド相導体接続部(6)を有する入力部と、
・前記双方向インバータ(2、32)のインバータ出力部(35)を接続するためのインバータ中性導体接続部(7)およびインバータ相導体接続部(8)を有する第1の出力部と、
・前記負荷(3)を接続するための負荷中性導体接続部(9)および負荷相導体接続部(10)を有する第2の出力部と、
・スイッチング素子(11)であって、そのアクチュエータが前記切替装置(1)のアクチュエータ入力部(18)に接続された、スイッチング素子とを備え、前記スイッチング素子(11)が、第1および第2の常閉接点および常開接点を含み、前記第1の常閉接点が、第1のグリッド側接続部(12)および第1のインバータ側接続部(14)を有し、前記第2の常閉接点が、第2のグリッド側接続部(13)および第1の負荷側接続部(15)を有し、前記常開接点が、第2のインバータ側接続部(16)および第2の負荷側接続部(17)を有し、
・前記グリッド相導体接続部(6)が、前記第1のグリッド側接続部(12)および前記第2のグリッド側接続部(13)に接続され、
・前記インバータ相導体接続部(8)が、前記第1のインバータ側接続部(14)に接続され、
・前記負荷相導体接続部(10)が、前記第1の負荷側接続部(15)および前記第2の負荷側接続部(17)に接続されていることを特徴とする切替装置。
【請求項2】
請求項1に記載の切替装置(1)において、
前記切替装置(1)が、前記インバータ(32)のセキュアパワーサプライ(SPS)出力部(36)に接続するためのSPS中性導体接続部(31)およびSPS相導体接続部(30)を有するセキュアパワーサプライ(SPS)接続部をさらに備え、前記第2のインバータ側接続部(16)が、前記SPS相導体接続部(30)に接続されていることを特徴とする切替装置。
【請求項3】
請求項1に記載の切替装置(1)において、
前記第2のインバータ側接続部(16)が、前記インバータ相導体接続部(8)に接続されていることを特徴とする切替装置。
【請求項4】
請求項3に記載の切替装置(1)において、
前記グリッド中性導体接続部(5)が、前記負荷中性導体接続部(9)および前記インバータ中性導体接続部(7)に直接接続されていることを特徴とする切替装置。
【請求項5】
請求項2に記載の切替装置において、
前記グリッド中性導体接続部(5)が、前記インバータ中性導体接続部(7)、前記負荷中性導体接続部(9)および前記切替装置(1)のSPS中性導体接続部(31)に直接接続されていることを特徴とする切替装置。
【請求項6】
請求項2または5に記載の切替装置において、
前記アクチュエータ入力部(18)が、前記SPS相導体接続部(30)と同一に設計されていることを特徴とする切替装置。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載の切替装置(1)において、
前記スイッチング素子(11)がリレーの形態であることを特徴とする切替装置。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載の切替装置(1)において、
前記第1および第2の常閉接点および前記常開接点が、1つのスイッチング素子(11)に組み込まれていることを特徴とする切替装置。
【請求項9】
請求項1~8の何れか一項に記載の切替装置(1)において、
前記アクチュエータ入力部(18)が、前記双方向インバータ(2)に接続されていることを特徴とする切替装置。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載の切替装置(1)において、
前記切替装置(1)が、家庭用設備の配電ボックス内に設置するように設定されていることを特徴とする切替装置。
【請求項11】
請求項1~10の何れか一項に記載の切替装置(1)において、
前記切替装置(1)が、接続された双方向インバータ(2)内に組み込まれていることを特徴とする切替装置。
【請求項12】
請求項1~11の何れか一項に記載の切替装置(1)において、
更なるエネルギー源(25)、特に再生可能なローカルエネルギー源を接続するためのエネルギー供給接続部(22、23)をさらに有することを特徴とする切替装置。
【請求項13】
請求項1~12の何れか一項に記載の切替装置(1)を含む、負荷(3)への給電線を有するシステムのための後付けキットであって、
前記負荷(3)への給電線に前記切替装置(1)を介在させて、双方向インバータ(2)を接続することにより、危機的グリッド状態の場合に、前記インバータ(2)から前記負荷(3)に電力を供給するように前記システムがアップグレードされることを特徴とする後付けキット。
【請求項14】
請求項1~12の何れか一項に記載の切替装置(1)を使用して、負荷(3)へのエネルギー供給を切り替えるための方法であって、
接続された双方向インバータ(2、32)がグリッド状態を確認し、危機的グリッド状態の場合に、アクチュエータ入力部(18)に作動信号を提供し、その結果、スイッチング素子(11)が作動し、それにより、常閉接点が開き、常開接点が閉じることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項14に記載の負荷(3)へのエネルギー供給を切り替えるための方法において、
前記スイッチング素子(11)のアクチュエータのための電圧供給が、前記作動信号によって提供されることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上位の配電グリッドまたはローカルエネルギー供給システムから負荷に選択的に電力を供給するための切替装置に関する。ローカルエネルギー供給システムは、電圧設定機能を有するインバータを備え、ローカルアイランドグリッドを構築することが可能である。
【0002】
また、本発明は、切替装置を含むローカルエネルギー供給システムのための後付けキット、並びに、負荷に対するエネルギー供給を切り替える方法にも関する。
【0003】
特に、本発明は、グリッド障害の場合に、グリッドに接続されたエネルギー供給システムを保護する、すなわち、グリッド障害の場合に、例えば予め設定された優先順位に従って、接続された負荷の少なくとも一部に電力を供給し続けることができる非常用電力システム、バックアップ電源システムまたはバックアップシステムとして知られているものに関する。そのためには、例えばグリッドの遮断、グリッドフォーマーの起動、当該グリッドフォーマーの供給線への接続などの一連の切替操作を実行する必要がある。さらに、ローカル発電機の同期を開始し、例えばグリッドが復旧したときに、システムをグリッドに再接続できるように、グリッドの状態を監視する必要がある。これらの要件や他の多くの要件を満たす必要があり、それら要件を満たすことは、多種多様な指令、規範および基準によって様々な国で規制されている。
【0004】
さらに、本発明は、少数の負荷に電力を供給することのみを目的とする比較的小型のバックアップ電源システムに関する。この種のバックアップ電源システムは、特に安定性の高いグリッドで使用され、すなわち、90%以上の時間、中断することなく負荷に電力を供給することを保証する。逆に言えば、このようなバックアップ電源システムは、常時稼働できる状態に保たれているが、ごく稀にしか使用されない。バックアップ電源システム、通常はそこに含まれるインバータは、一般に、グリッドの状態を監視するとともに、グリッド動作からバックアップ電源動作に切り替えるためのスイッチを作動させるコントローラを含む。
【背景技術】
【0005】
文献DE102012011708A1は、回生エネルギー源および充電式バッテリ装置に接続することができるとともに、接続装置を介して、公共エネルギーグリッドと消費者との間に延びるケーブルに接続することができる少なくとも1のインバータユニットを有するインバータ装置を開示している。インバータユニットには、電力計と協働して公共エネルギーグリッドに存在する電圧を測定する制御ユニットが割り当てられている。インバータユニットには、接続装置と公共エネルギーグリッドの間の第1のスイッチ装置と、インバータユニットと接続装置の間の第2のスイッチ装置とを備えた安全回路がある。公共エネルギーグリッドに障害が発生した場合、制御ユニットが、第1および第2のスイッチ装置を切り離し状態に切り替えた後、電圧制御モードに切り替えたインバータユニットを、第2のスイッチ装置を介して消費者に接続して、非常用電力を供給する。
【0006】
切替には、アイドル状態で開いているスイッチ(いわゆる常開スイッチ)またはアイドル状態で閉じているスイッチ(いわゆる常閉スイッチ)を使用することができる。
【0007】
安全上の理由から、通常はアイドル状態で開いているスイッチが使用され、多くの場合、図1に示すようにインバータに組み込まれている。しかしながら、この方法には、安定したグリッドにおいて、このスイッチを98%以上の時間、能動的に閉じておく必要があり、かなりのエネルギーを必要とするという欠点がある。さらに、この構成のスイッチは、接続されるすべての負荷の最大通電容量に合わせて設計する必要があり、短絡が発生した場合においてもスイッチが安全に機能する必要がある。
【0008】
これらの要件により、図1に示す既知の構成は複雑で高価なものとなっている。このことは、例えば、ごく稀にしか発生しないグリッド障害の場合に1人の消費者のみを保護する必要があるような小規模なシステムにおいては、なおさら顕著である。
【0009】
このため、小型で安価に設計でき、待機モードでも低コストの、バックアップ電源システム、特に安定したグリッドにおけるバックアップ電源システムのための切替装置が必要とされている。したがって、本発明の目的は、コンパクトであまり複雑化することのないように設計され、維持費が安く、既存の設備に後から組み込むことも可能な切替装置を提供することである。
【発明の概要】
【0010】
本発明に係る切替装置は、独立請求項1の特徴を有する。この切替装置の好ましい実施形態は、従属請求項2~12に記載されている。本発明に係る後付けキットは、請求項13に記載されている。本発明に係る方法は、請求項14に記載されている。請求項15は、この方法の好ましい一実施形態に関する。
【0011】
本発明に係る切替装置は、グリッドまたは双方向インバータから、少なくとも1の負荷に選択的に電力を供給するために使用される。双方向インバータには、例えば、バッテリまたは燃料電池を接続することができ、当該インバータは、電圧設定機能を備えることができ、すなわち、ローカルアイランドグリッドを確立することが可能である。
【0012】
本発明に係る切替装置は、グリッドに接続するためのグリッド中性導体接続部およびグリッド相導体接続部を有する入力部と、双方向インバータのインバータ出力部を接続するためのインバータ中性導体接続部およびインバータ相導体接続部を有する第1の出力部と、負荷を接続するための負荷中性導体接続部および負荷相導体接続部を有する第2の出力部とを備える。さらに、本発明に係る切替装置は、スイッチング素子を備え、そのアクチュエータが、切替装置のアクチュエータ入力部に接続されている。スイッチング素子は、第1および第2の常閉接点および常開接点を含み、第1の常閉接点が、第1のグリッド側接続部および第1のインバータ側接続部を有し、第2の常閉接点が、第2のグリッド側接続部および第1の負荷側接続部を有し、常開接点が、第2のインバータ側接続部および第2の負荷側接続部を有する。グリッド相導体接続部は、第1のグリッド側接続部および第2のグリッド側接続部に接続され、インバータ相導体接続部は、第1のインバータ側接続部に接続されている。さらに、負荷相導体接続部は、第1の負荷側接続部および第2の負荷側接続部に接続されている。
【0013】
切替装置は、インバータのセキュアパワーサプライ(SPS)出力部に接続するためのSPS中性導体接続部およびSPS相導体接続部を有するセキュアパワーサプライ(SPS)接続部をさらに備えることができるが、これは必須のものではない。インバータが切替装置に接続され、インバータ自体がSPS出力部を提供することが意図されている場合、通常は、切替装置のSPS接続部が存在する。切替装置が追加のSPS接続部を備える場合、第2のインバータ側接続部をSPS相導体接続部に接続することができる。ここでは、第2のインバータ側接続部を切替装置内のインバータ相導体接続部に接続するための規定はない。
【0014】
切替装置のオプションで存在するSPS接続部によって、本発明に係る切替装置は、それ自体のSPS出力部を有するインバータと、そのようなSPS出力部を有さないインバータの両方で動作させることができる。前者の場合、切替装置はオプションのSPS接続部を有し、後者の場合、通常は存在しない。このため、本発明に係る切替装置は、インバータ自体がSPS出力部を有するか否かに関係なく使用することができる。これは、現在、それ自体のSPS出力部を有するインバータと、それ自体のSPS出力部を有さないインバータの両方が利用可能である事実を考慮したものである。
【0015】
SPS出力部を有するインバータがそのインバータ出力部を介してグリッドに接続される場合、そのSPS出力部は無電圧である。これに対して、そのインバータ出力部を有するインバータがグリッドから切り離されるとき、当該インバータのSPS出力部には、当該インバータのDC/ACコンバータにより提供されるAC電圧が存在する。通常は、例えば、比較的小さなローカル負荷がインバータのSPS出力部に接続される。ローカル負荷には、グリッド障害が発生した場合でも、例えばDC側のインバータに接続されたバッテリや燃料電池から、インバータのSPS出力部を介して電力を供給し続けることができる。この場合、インバータのSPS出力部は負荷に直接接続されるのではなく、切替装置を介して負荷に接続される。
【0016】
切替装置が追加のSPS接続部を含まない代替的な実施形態では、切替装置の第2のインバータ側接続部を、切替装置のインバータ相導体接続部に接続することができる。
【0017】
切替装置が追加のSPS接続部を持たず、グリッド障害時の全極切断が規格で定められていない場合、中性導体接続部を、負荷中性導体接続部およびインバータ中性導体接続部に直接接続することができる。これに対して、切替装置が追加のSPS接続部を有する場合、グリッド障害時の全極切断が規格で定められていなければ、グリッド中性導体接続部が、有利には、インバータ中性導体接続部、負荷中性導体接続部および切替装置のSPS中性導体接続部に直接的に接続される。このような場合、本発明に係る切替装置は、従来の安価なリレーまたは接触器に組み込まれて利用可能な3つの接点のみで管理する。
【0018】
切替装置が追加のSPS接続部を含む場合、切替装置のアクチュエータ入力部は、切替装置のSPS相導体接続部と同じように設計することが可能である。この場合、切替装置のアクチュエータは、その第1の接続部をSPS相導体接続部に、その他の接続部を切替装置のSPS中性導体接続部に接続することができる。そのような態様では、アクチュエータ入力部に存在する作動信号(よって同様にSPS相導体接続部に存在する作動信号)が、同時に、切替装置のスイッチング素子のアクチュエータに電圧供給を提供することができる。これは、図3に関連して詳細に説明されている。
【0019】
2つの常閉接点および1つの常開接点を有する本発明に係る切替装置は、上位の配電グリッドから電力が供給される場合に、エネルギー供給を必要としない。スイッチング素子のオフ(非切替)の基本状態では、第2の常閉接点により、グリッドから消費者への電力供給が保証され、第1の常閉接点によりインバータがグリッドに接続される。上位のグリッドに障害が発生し、切替装置に接続された消費者に切替装置に接続されたインバータから電力が供給される場合にのみ、スイッチング素子がオンにされて、常閉接点が開き、常開接点が閉じられることになる。これらのスイッチング動作により、上位のグリッドとは別のローカルグリッドが形成され、その中でインバータが、接続された負荷に電力を供給することができる。すなわち、切替装置またはそのスイッチング素子は、グリッド障害またはグリッド故障という稀な事象においてのみエネルギーを消費する。このため、本発明に係る切替装置は、従来知られている切替装置よりもエネルギー効率が高く、全体として費用対効果が高い。
【0020】
追加の利点は、上位のグリッドからの切り離しのために常閉接点を使用することにより生じる。図1に概説されているように、従来技術で一般的な解決策では、インバータに障害が発生した場合、通常開いている回路遮断器はもはや作動することができず、よって開放される。その結果、配電グリッドが正常に機能していても、負荷に電力が供給されない。本発明に係る切替装置を使用すると、グリッドに障害が発生した場合に、インバータに故障が発生しても断線することはなく、当然、インバータによる非常用電源も供給されない。しかしながら、グリッドが安定していれば、常閉接点を閉じたままにするための作動を必要としないため、負荷に電力を供給し続けることができる。
【0021】
本発明に係る切替装置により負荷に対するエネルギー供給を切り替えるための本発明に係る方法において、接続された双方向インバータは、グリッド状態を確認し、危機的グリッド状態の場合に、アクチュエータ入力部に作動信号を提供し、その結果、スイッチング素子が作動し、それにより、常閉接点が開き、常開接点が閉じられる。その後、接続された双方向インバータが起動し、インバータ相導体接続部に、または(インバータ自体がSPS出力部を含む場合は)そのSPS出力部に電圧を提供し、その電圧が、現在は閉じている常開接点を介して負荷相導体接続部および接続された負荷へ出力される。
【0022】
危機的グリッド状態とは、ここでは、接続された負荷が正しく機能しないすべての状態を意味するものと理解されたい。
【0023】
例えば、スイッチング素子はリレーの形態とすることができるが、チェックバック接点を有する接触器またはチェックバック接点を有さない接触器とすることも可能である。スイッチング接点は、スイッチング素子に組み込むことも、あるいは複数の個別に作動可能なスイッチング素子の間で分割することもできる。
【0024】
本発明に係る切替装置のアクチュエータ入力部は、双方向インバータに接続することができ、その結果、スイッチング素子のアクチュエータは、インバータによって直接トリガすることができる。これは、接続されたインバータがグリッド状態も監視する場合に特に有利である。原理的には、グリッド状態を別の外部コントローラで監視し、その外部コントローラが、危機的グリッド状態の場合にスイッチング素子を作動させ、接続されたインバータを起動してローカルアイランドグリッドを形成するように指示することも可能である。
【0025】
切替装置が追加のSPS接続部を有する本方法の一態様では、スイッチング素子のアクチュエータへの電圧供給を、作動信号によって提供することが可能である。
【0026】
切替装置のコンパクトな設計により、切替装置を家庭用設備の配電ボックス内またはインバータハウジング内に設置するように設計することが可能である。
【0027】
更なる実施形態では、切替装置が、更なるエネルギー源を接続するためのエネルギー供給接続部も有する。更なるエネルギー源は、好ましくは、現場に設置される太陽光発電システムなどの再生可能なローカルエネルギー源であり得る。代替的または追加的には、他のローカルエネルギー源を、本発明に係る切替装置を介してローカル設備内に組み込むことができ、特に有利には、グリッド障害の場合にローカルアイランドグリッド内に追加的に供給することができる。
【0028】
有利な一実施形態では、切替装置が、危機的グリッド状態の場合に負荷に電力を供給するようにシステムをアップグレードすることができる後付けキットの一部である。この場合、システムは、電力が供給される負荷への給電線を含む。負荷への給電線に切替装置を介在させ、電圧設定機能を有する双方向インバータを切替装置に接続することにより、負荷のための非常用電源の設置を簡単、コンパクト、かつ費用対効果の高い方法で後から行うことができる。この場合、本発明に係る切替装置の更なる利点は、切替装置をインバータとは別のコンパクトなユニットとして設計することにより、その中に含まれるスイッチの通電容量の設計を、システムまたは電力供給される負荷に合わせて選択することができ、その後、多大な労力をかけず変更することができることが証明されている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
以下に、図面を使用した例示的な実施形態に基づいて本発明を説明する。特許請求の範囲の特徴と併せて考慮することにより、図面から、本発明の更なる特徴、特性および利点が明らかになるであろう。
図1図1は、先行技術に係るローカルエネルギー供給システムの概略図を示している。
図2図2は、構成要素が接続された、本発明に係る切替装置の第1の実施形態の例示的な構成を示している。
図3図3は、構成要素が接続された、本発明に係る切替装置の第2の実施形態の例示的な構成を示している。
図4図4は、構成要素が接続された、本発明に係る切替装置の第3の実施形態の例示的な構成を示している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、従来技術で知られているような、インバータ29とそれに接続されたバッテリ26を有するローカルエネルギー供給システムを示している。上位のグリッド4の相導体がグリッド相導体接続部6に接続されている。スイッチ27はインバータ29に組み込まれ、相導体を切り離すために使用される。グリッド障害が発生すると、スイッチ27が開かれ、負荷3、ローカルエネルギー源24/25、およびバッテリ26が接続されたインバータ29がグリッド4から切り離される。インバータ29はローカルグリッドを確立して、負荷3へ電力を供給することが可能である。インバータ24を有する発電機25からなるローカルエネルギー源は、スイッチをオンにして、ローカルグリッド28にエネルギーを供給することができる。
【0031】
スイッチ27は常開スイッチの形態であり、これは、グリッド4が障害なく利用可能であるときは常に、このスイッチ27を閉じた状態に維持するためにエネルギーを消費しなければならないことを意味する。グリッド4が障害なく利用可能であるが、インバータ29が機能しない場合でさえ、スイッチ27は開かれ、よって、負荷3には電力が供給されない。これは、特にグリッド4が非常に安定している場合に、不利である。
【0032】
さらに、電流全体が、グリッドからバッテリ26へ、またはその逆に、太陽光発電機25からグリッド4へ、グリッド4からスイッチ27を介して負荷3へ流れ、よって、スイッチを潜在的に最大の電流に対して設計する必要がある。これにより、非常に強力で高価なスイッチを使用しなければならない可能性がある。
【0033】
図2は、本発明に係る切替装置1の第1の実施形態を示している。エネルギー供給グリッド4は、相導体L1、L2、L3および中性導体Nを有する3相グリッドの形態である。例えば、相導体L1および中性導体Nのみが、グリッド相導体接続部6およびグリッド中性導体接続部5において切替装置1の入力部に接続されている。しかしながら、グリッド障害時に切替装置1によって電力が少なくとも供給されない更なる負荷21を、相導体L2、L3に接続することができる。
【0034】
双方向インバータ2は、インバータ中性導体接続部7およびインバータ相導体接続部8において、切替装置1の第1の出力部に接続されている。双方向インバータ2には、バッテリ26が接続されている。バッテリ26は、グリッド4および/またはローカルエネルギー源、この場合、太陽光発電機25から充電することができる。
【0035】
負荷3は、負荷中性導体接続部9および負荷相導体接続部10において、切替装置1の第2の出力部に接続されている。負荷3は、複数の部分負荷、例えば個々の消費者を含むことができ、グリッド障害またはグリッド故障の場合にも、電力を供給し続ける必要がある。
【0036】
この例では、PVインバータ24および太陽光発電機25を含む更なるエネルギー源が、PV相導体接続部22およびPV中性導体接続部23に接続されている。
【0037】
切替装置1は、2つの常閉接点11a、11bおよび1つの常開接点11cを有するスイッチング素子11を有する。第1の常閉接点11aは、第1のグリッド側接続部12および第1のインバータ側接続部14を有し、第2の常閉接点11bは、第2のグリッド側接続部13および第1の負荷側接続部15を有し、常開接点11cは、第2のインバータ側接続部16および第2の負荷側接続部17を有する。相導体接続部6は、第1のグリッド側接続部12および第2のグリッド側接続部13に接続され、インバータ相導体接続部8は、第1のインバータ側接続部14および第2のインバータ側接続部16に接続され、負荷相導体接続部10は、第1の負荷側接続部15および第2の負荷側接続部17に接続されている。中性導体接続部5は、負荷中性導体接続部9、インバータ中性導体接続部7およびPV中性導体接続部23に直接接続され、これは、規格がグリッド4からの全極切断を必要としない多くの国において、特に複雑度の低い可能性のある実施形態を構成する。結果として、スイッチング素子11には3つの接点のみが必要である。
【0038】
スイッチング素子11のアクチュエータ19は、切替装置1のアクチュエータ入力部18に接続されている。アクチュエータ入力部に作動信号を印加することができ、それにより、スイッチング素子11が作動し、すなわち、常閉接点が開かれ、常開接点が閉じられる。接続されたインバータ2に配置することができるコントローラ(図示せず)は、例えば相導体接続部6に取り付けられたセンサ(図2には図示せず)によってグリッド状態を把握し、危機的グリッド状態である場合にアクチュエータ入力部18に作動信号を提供する。その結果、常閉接点11a、11bが開かれ、相導体接続部6と相導体接続部8、9、22との接続が遮断される。それと同時に、またはその後少し遅れて、常開接点11cが閉じ、その結果、インバータ相導体接続部8が負荷相導体接続部10に接続される。インバータ2は電圧設定動作で起動し、負荷3に電力を供給するのに適したローカルグリッド28を提供する。PVインバータ24も、その相導体接続部22を介して第2の負荷側接続部17に接続され、(インバータ2によって提供される)復旧グリッドを識別し、それと同期し、その後ローカルグリッド28に供給することができる。この追加エネルギーは、接続された負荷3に電力を供給することができ、また、バッテリ26に供給することもできる。
【0039】
有利には、切替装置1は、エネルギー計(図示せず)も含むことができ、このエネルギー計が、相導体接続部6、8、9、22におけるそれぞれのエネルギーの流れを記録し、それらのデータを処理および/または転送するコントローラ(図示せず)に転送することができる。
【0040】
切替装置1は、負荷3への既存の設備の供給線L1およびNにおいて、供給線を分離して切替装置1の相導体接続部5、6および9、10に接続することにより、特に有利に使用することができる。そのため、既設の設備にバックアップまたは非常用電源の機能を追加することができる。また、切替装置1は小型およびコンパクトに設計できるため、例えば家庭用の配電ボックス内に組み込むことができる。インバータ2を接続するためだけに新たな配線を敷設することも可能である。また、例えばPVインバータ24および太陽光発電機25を含むローカルエネルギー源に対して容易に後付けすることも可能である。
【0041】
図3は、構成要素が接続された、本発明に係る切替装置1の第2の実施形態を示している。第2の実施形態は、図2に既に示した切替装置1の第1の実施形態と多くの点で類似している。したがって、同様の点については、図2の説明を参照されたい。以下、切替装置1の第1の実施形態との第2の実施形態の相違点を主に示す。
【0042】
セキュアパワーサプライ(SPS)と呼ばれる機能を有する双方向動作インバータ2は、バッテリインバータとしても知られている。図3において、バッテリ26に接続されるインバータ2は、SPS機能を有するこの種のインバータの形態である。図2のインバータ2に従って、図3のSPS機能を有するインバータ2は、バッテリ26を接続するためのバッテリ接続部34と、エネルギー供給グリッド4を接続するためのグリッド接続部35とを備える。図2の第1の実施形態と同様に、第2の実施形態では、インバータ32のグリッド接続部35が、切替装置1を介して、特に切替装置1の第1のインバータ側接続部7、8および入力部5、6を介して、エネルギー供給グリッド4に電気的に接続されている。さらに、インバータ32は、エネルギー供給グリッドの障害時に1または複数のローカル負荷に電力を供給するためのSPS出力部36として知られているものも有する。
【0043】
SPS機能を有するインバータ32は、通常、その動作において2つの動作モードを有する。エネルギー供給グリッド4が正常に動作しているときに想定される第1の動作モード(グリッド動作)では、バッテリ接続部34とグリッド接続部35との間で電力を交換することができる。これに対して、SPS出力部36は、グリッド接続部35およびバッテリ接続部34の両方からガルバニック絶縁されている。一方、第2の動作モード(バックアップ動作)では、バッテリ接続部34とSPS出力部36との間の電力交換が可能とされるが、グリッド接続部35は、バッテリ接続部34とSPS出力部36の両方からガルバニック絶縁されている。SPS機能を有するインバータ32は、グリッド障害時に、そのグリッド接続部35をグリッド4から切り離すことができ、バッテリを介して供給されるAC電圧をそのSPS出力部36で提供することができる。
【0044】
SPS機能を実現するために、インバータ32は、4つのスイッチング接点33.1~33.4を有するスイッチングデバイス33を有することができ、それらスイッチング接点は、互いに結合されており、インバータ32のDC/ACコンバータをインバータ32のグリッド接続部35またはインバータ32のSPS接続部36のいずれかに接続する。スイッチング接点33.1~33.4の互いの結合は、図3において破線で示されている。具体的には、スイッチングデバイス33の4つのスイッチング接点33.1~33.4のうち、第1のスイッチング接点33.1および第2のスイッチング接点33.2は、インバータ32のDC/ACコンバータをグリッド接続部35に接続またはグリッド接続部から切り離すように設定され、一方、第3のスイッチング接点33.3および第4のスイッチング接点33.4は、DC/ACコンバータをインバータ2のSPS出力部36に接続またはSPS出力部から切り離すように設定されている。この場合、第1のスイッチング接点33.1および第2のスイッチング接点33.2は、同じ方向に互いに結合され、すなわち、一緒に開閉する。また、第3のスイッチング接点33.3と第4のスイッチング接点33.4も、同じ方向に互いに結合されている。これに対して、第1のスイッチング接点33.1および第3のスイッチング接点33.3は、反対に互いに結合することができる。例えば、第1のスイッチング接点33.1が閉じると、反対の結合により、第3のスイッチング接点33.3を同時に開くことができる。また、同様の反対の結合は、第2のスイッチング接点33.2と第4のスイッチング接点33.4との間にも存在し得る。通常、動作中は2組のスイッチング接点33.1~33.4のうち1組だけが閉じ、他の組のスイッチング接点33.1~33.4が開く。さらに、2組のスイッチング接点33.1、33.2および33.3、33.4の両方が開いている状態も可能である。
【0045】
第2の実施形態に係る切替装置1は、図2に既に示した接続部に加えて、SPS相導体接続部30およびSPS中性導体接続部31を備える。SPS相導体接続部30およびSPS中性導体接続部31はそれぞれ、インバータ32のSPS接続部36の対応する導体接続部に接続されている。負荷中性導体接続部9は、SPS中性導体接続部31に接続されている。負荷相導体接続部10は、スイッチング素子11の常開接点11cを介して、SPS相導体接続部30に接続されている。スイッチング素子11のアクチュエータ19は、第1の接続部がSPS相導体接続部30に接続され、第2の接続部がSPS中性導体接続部31に接続されている。
【0046】
切替装置1の動作は、次に示すようになっている。ここで、グリッド状態は、有利には、インバータ32のコントローラ(図3には明示的に示されていない)によって監視することができる。グリッド4が適切に動作している場合、切替装置33の第1のスイッチング接点33.1および第2のスイッチング接点33.2は、インバータ32のコントローラによって閉じた状態に維持される。しかしながら、第3のスイッチング接点33.3および第4のスイッチング接点33.4は、開いたままである。したがって、インバータ32のSPS出力部36は無電圧である。このため、スイッチング素子11のアクチュエータ19も無電圧であり、これにより、スイッチング素子11の常閉接点11a、11bは閉じられ、常開接点11cは開いている。したがって、インバータ32のグリッド接続部35は、インバータ32の閉じた第1の接点33.1および第2の接点33.2を介して、さらに切替装置1の常閉接点11aを介して、グリッド4に接続されている。バッテリ26とグリッド4との間、またPV発電機25とグリッド4との間で電力の遣り取りが可能である。切替装置1に接続された負荷3には、グリッド4を介して電力が供給される。
【0047】
グリッド4の障害は、インバータ32のコントローラによって識別される。その後、当該コントローラは、インバータ32の第1のスイッチング接点33.1および第2のスイッチング接点33.2を開き、第3のスイッチング接点33.3および第4スイッチング接点33.4を閉じる。このため、インバータ32は、そのグリッド接続部35を、インバータ中性導体接続部7およびインバータ相導体接続部8を有する切替装置1の第1の出力部から、よってグリッド4から切り離す。バッテリ26から供給される電圧は、DC/ACコンバータによってインバータ32のSPS出力部36に供給される。インバータ32のSPS出力部36に存在する電圧は、切替装置1のSPS接続部30、31にも存在し、よって切替装置1のスイッチング素子11のアクチュエータ19にも存在する。これに応答して、アクチュエータ19は、切替装置1の常開接点11cを閉じ、常閉接点11a、11bを開く。その結果、切替装置1の負荷接続部9、10に接続された負荷3には、インバータ32を介してバッテリ26から電力が供給されるとともに、PVインバータ24を介してPV発電機25から電力が供給される。
【0048】
切替装置1の第2の実施形態は、SPS機能および対応するSPS出力部36を含むインバータ32と組み合わせて、特に有利に使用することができる。グリッド障害の場合、インバータ32はグリッド4から切り離され、そのSPS機能により、追加的にそのSPS出力部36で電圧を提供する。インバータのSPS接続部36の電圧は、そのSPS接続部30、31で切替装置1に伝達され、よってスイッチング素子11のアクチュエータ19のための作動信号として機能する。作動信号は、グリッド4の障害をアクチュエータ19に通知し、さらに、スイッチング素子33のアクチュエータ19のための供給電圧としても機能する。このため、SPS相導体接続部31は、切替装置1のアクチュエータ入力部18も同時に形成する。切替装置1の別個のアクチュエータ入力部は、ここでは省略することが可能である。
【0049】
図3の説明では、インバータ32のスイッチングデバイス33が、DC/ACコンバータとインバータ出力部35との間、およびDC/ACコンバータとインバータのSPS出力部36との間の全極切断を提供する場合を一例として説明した。このため、スイッチングデバイス33は、4つのスイッチング接点33.1~33.4を備える。ただし、全極切断が必要でない場合は、インバータ32の第1のスイッチング接点33.1および第4スイッチング接点33.4を省略し、分離できない(すなわち、切替不可能な)接続部に置き換えることができる。これを表すために、図3では、第1のスイッチング接点33.1および第4スイッチング接点33.4をそれぞれ破線を用いて示している。
【0050】
図4は、図3の第2の実施形態と同様の切替装置1の第3の実施形態を示している。ここでも、同様の点については、図3の説明を参照されたい。図4に係る第3の実施形態が図3に示す第2の実施形態と異なるのは、SPS出力部36が直接、すなわち特に第3のスイッチング接点33.3および第4のスイッチング接点33.4の介在なしに、インバータ32に割り当てられたDC/ACコンバータのブリッジ出力部に接続されている点である。
【0051】
切替装置1に作動信号を出力するために、図4に係るインバータ32は、中性導体接続部37.1と相導体接続部37.2とを有する追加の接続部37を備える。追加の相導体接続部37.2は、追加のスイッチング接点38.1を介在してインバータ32のブリッジ出力部に接続されている。さらに、追加の接続部37は、切替装置1の2極アクチュエータ入力部18に接続されている。
【0052】
切替装置の動作中、グリッド4の障害が識別されると、先ず、第1のスイッチング接点33.1および第2のスイッチング接点33.2を開くことにより、グリッド4へのインバータ32の接続が切り離される。さらに、インバータ32の追加の接続部37において、追加のスイッチング接点38.1を閉じることにより、切替装置1の作動信号が出力される。作動信号は、インバータ32の追加の接続部37に接続された、切替装置1のアクチュエータ入力部18にも存在する。作動信号は、グリッド4の障害を切替装置1に知らせると同時に、アクチュエータ19に供給電圧を提供し、それによりアクチュエータが、スイッチング素子11を切り換える。特に、この場合、スイッチング素子11の常閉接点11a、11bが開かれる。その結果、グリッド相導体接続部8は、切替装置1のインバータ相導体接続部8から切り離され、他方、エネルギー供給接続部22は、グリッド相導体接続部8から切り離される。常閉接点11a、11bに結合され、常開接点11cは閉じられる。この場合、負荷相導体接続部10は、切替装置1のSPS相導体接続部30に接続され、その結果、インバータ32のSPS出力部36と負荷3との間の接続が確立される。
【0053】
図3と同様に、第1のスイッチング接点33.1も、図4では破線を用いて示しているが、これは全極切断が必要な場合にのみ必要であり、それ以外は分離できない接続に置き換えることができることを表している。
【符号の説明】
【0054】
1 切替装置
2、29、32 インバータ
3 負荷
4 グリッド
5~10、12~18、22、23 接続部
11 スイッチング素子
11a、11b、11c 接点
19 アクチュエータ
21 負荷
24 インバータ
25 太陽光発電機
26 バッテリ
27 スイッチ
28 ローカルグリッド
30 セキュアパワーサプライ(SPS)相導体接続部
31 セキュアパワーサプライ(SPS)中性導体接続部
33 スイッチング素子
33.1~33.4 スイッチング接点
35 インバータ出力部
36 セキュアパワーサプライ(SPS)出力部
37 接続部
37.1 中性導体接続部
37.2 相導体接続部
38.1 スイッチング接点
図1
図2
【図
【図
【国際調査報告】