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特表2023-510040電気エネルギー伝送アルミ部品、アルミコネクタ及び銅アルミ継手
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  • 特表-電気エネルギー伝送アルミ部品、アルミコネクタ及び銅アルミ継手 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-10
(54)【発明の名称】電気エネルギー伝送アルミ部品、アルミコネクタ及び銅アルミ継手
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/18 20060101AFI20230303BHJP
   H01R 4/72 20060101ALI20230303BHJP
   H01R 4/02 20060101ALI20230303BHJP
   H01R 4/62 20060101ALI20230303BHJP
【FI】
H01R4/18 A
H01R4/72
H01R4/02 C
H01R4/62 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560099
(86)(22)【出願日】2021-04-01
(85)【翻訳文提出日】2022-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2021084916
(87)【国際公開番号】W WO2021197420
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】202020456090.6
(32)【優先日】2020-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519157831
【氏名又は名称】吉林省中贏高科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】王 超
(72)【発明者】
【氏名】薛 ▲曉▼琳
【テーマコード(参考)】
5E085
【Fターム(参考)】
5E085BB02
5E085BB12
5E085CC01
5E085CC03
5E085DD04
5E085DD16
5E085JJ03
5E085JJ38
(57)【要約】
本発明は、電気エネルギー伝送アルミ部品、アルミコネクタ及び銅アルミ継手を公開する。前記電気エネルギー伝送アルミ部品は、アルミ本体を含み、前記アルミ本体内にその前後両端を貫通するテーパ状の挿入孔が形成されていて、前記テーパ状の挿入孔に最大直径端と最小直径端が形成されている。前記アルミコネクタ及び銅アルミ継手はいずれも前記電気エネルギー伝送アルミ部品を含む。該電気エネルギー伝送アルミ部品、アルミコネクタ及び銅アルミ継手によると、絶縁層がリード線部分に圧入されてリード線部分の抵抗が大きくなることを回避することができるとともに、絶縁層の表面に圧痕が形成されて打ち抜けられてしまうことを回避することもでき、適合側環境干渉を減少して応用範囲が広く、また前記銅アルミ継手によると加工工数とリソースの浪費を減少することもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミ本体を含み、前記アルミ本体内にその前後両端を貫通するテーパ状の挿入孔が形成されていて、前記テーパ状の挿入孔に最大直径端と最小直径端が形成されている電気エネルギー伝送アルミ部品。
【請求項2】
前記アルミ本体はテーパ状構造であって、前記アルミ本体の壁厚さは均一または非均一である請求項1に記載の電気エネルギー伝送アルミ部品。
【請求項3】
前記アルミ本体が柱状構造である請求項1に記載の電気エネルギー伝送アルミ部品。
【請求項4】
前記アルミ本体が円柱状構造である請求項3に記載の電気エネルギー伝送アルミ部品。
【請求項5】
前記テーパ状の挿入孔の最大直径端に面取り構造が設置されている請求項1乃至4の中のいずれか一項に記載の電気エネルギー伝送アルミ部品。
【請求項6】
前記テーパ状の挿入孔の最大直径端にリミッターが設置されている請求項1乃至4の中のいずれか一項に記載の電気エネルギー伝送アルミ部品。
【請求項7】
アルミケーブルと、請求項1乃至6の中のいずれか一項に記載の電気エネルギー伝送アルミ部品とを含み、前記アルミケーブルはアルミ導体と前記アルミ導体の外周に被覆される絶縁層を含み、絶縁層が除去された一部のアルミ導体が前記テーパ状の挿入孔中に包まれ、前記テーパ状の挿入孔の最大直径端は前記絶縁層に接近し、前記テーパ状の挿入孔が前記アルミケーブルに圧着されて前記アルミケーブルとともにアルミコネクタを形成するアルミコネクタ。
【請求項8】
銅端子と請求項7に記載のアルミコネクタとを含み、前記銅端子は、前記アルミコネクタに接続され、且つ前記アルミコネクタとの間に金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する銅アルミ継手。
【請求項9】
前記銅端子と前記アルミコネクタとの間は、摩擦溶接またはレーザー溶接または抵抗溶接または加圧溶接または超音波溶接またはアーク溶接の形態で金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する請求項8に記載の銅アルミ継手。
【請求項10】
熱収縮チューブをさらに含み、前記熱収縮チューブは前記銅端子とアルミコネクタの接続部を被覆するものである請求項9に記載の銅アルミ継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は特許出願番号が202020456090.6、発明の名称が「電気エネルギー伝送アルミ部品、アルミコネクタ及び銅アルミ継手」の中国実用新案特許の優先権を主張する。
【0002】
本発明は自動車技術分野に関し、特に、自動車に用いられる電気エネルギー伝送アルミ部品、及び前記電気エネルギー伝送アルミ部品を用いたアルミコネクタ、前記アルミコネクタを用いた銅アルミ継手に関する。
【背景技術】
【0003】
銅または銅合金の材質は良好な導電性、熱伝導性、塑性を有するため電気接続分野で広く応用されている。しかし、銅資源が不足し、地殻中の銅の含有量が約0.01%にすぎず、使用年限の増加に伴い、銅のコストは年々増加している。そのため、コストの削減のために金属銅の代替品を探し始めた。
【0004】
地殻中の金属アルミの含有量は約7.73%で、精製技術が最適化された後、価格が比較的に低く、また同様に優れた導電性、熱伝導性や塑性加工性を持っているため、自動車の電気接続分野において銅の替わりにアルミを用いることが現在の発展の主要な傾向である。
【0005】
アルミは、銅に対して硬度、塑性と耐食性がやや劣るが、軽量であり、導電率が銅に次ぐものであるので、電気接続の分野において銅を部分的に置き換えることができる。ただし、銅とアルミは、電極電位差が大きいため、直接接続すると、銅とアルミの間で電気化学的腐食が発生し、アルミが容易に腐食されて接続領域の抵抗を増大させ、電気接続中に例えば機能障害、火災などの深刻な結果を生じやすい。
【0006】
上記銅とアルミとの直接接触による電気化学的腐食問題を解決するために、中国発明特許CN103354308Bに、アルミ線と、アルミ管と、銅接続端子と、溶接層とを含む銅アルミ継手が開示された。ここで、前記アルミ線は、ワイヤーハーネスと、ワイヤーハーネス外に被覆された絶縁層とを含み、前記アルミ管はアルミ線を覆い、一端は前記アルミ線の端部における絶縁層が除去されたワイヤーハーネス(即ちリード線)上に位置し、他端は隣り合う絶縁層上に位置する。前記アルミ管の内部は段階状で、内段階面は前記絶縁層の端面に適合される。前記溶接層は前記アルミ線と前記銅接続端子との間に位置する。その加工方法は、内部の段階状のアルミ管を用いて、それぞれアルミケーブルのリード線と絶縁層部分を圧着し、その後銅端子と摩擦溶接させ、最後に熱収縮チューブで密封する。
【0007】
アルミ管によってアルミ線のリード線と絶縁層部分を全部圧着すると、以下の問題がある。
【0008】
1、絶縁層の先端がリード線部分に圧入されて、リード線部分の抵抗が大きくなって、局所的に発熱が発生し、最終的には車を焼く等の事故を引き起こすことがある。
【0009】
2、溶接を完成した後、端子とアルミケーブルを全部熱収縮チューブで密封しなければならなく、工数とリソースを浪費する。
【0010】
3、絶縁層を圧着した後、必ずアルミ管の長さを長し、実際に応用する際に適合側環境と干渉する問題が存在して、応用範囲が狭い。
【0011】
4、絶縁層を圧着した後、絶縁面の表面に圧痕が形成されて、使用中に打ち抜けられることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
既存技術の不足を克服するために、本発明は、絶縁層がリード線部分に圧入されてリード線部分の抵抗が大きくなることを回避し、且つ絶縁層の表面に圧痕が形成されて打ち抜けられることを回避することもでき、さらに適合側環境との干渉を減少し、応用範囲がさらに広い電気エネルギー伝送アルミ部品を提供する。そして、前記電気エネルギー伝送アルミ部品を用いたアルミコネクタを提供し、同時に前記アルミコネクタを用いた銅アルミ継手を提供し、且つ前記銅アルミ継手を用いると加工工数を減少し、材料浪費を低減し、リソースを節約することができる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記技術問題を解決するために本発明にて用いられる技術案の具体的な内容は以下の通りである。
【0014】
本発明は、アルミ本体を含み、前記アルミ本体内にその前後両端を貫通するテーパ状の挿入孔が形成されており、前記テーパ状の挿入孔に最大直径端と最小直径端が形成されている電気エネルギー伝送アルミ部品を提供する。
【0015】
本発明は、アルミケーブルと、前記電気エネルギー伝送アルミ部品とを含み、前記アルミケーブルはアルミ導体と前記アルミ導体の外周に被覆される絶縁層を含み、絶縁層が除去された一部のアルミ導体が前記テーパ状の挿入孔中に包まれ、前記テーパ状の挿入孔の最大直径端は前記絶縁層に接近し、前記テーパ状の挿入孔が前記アルミケーブルに圧着されて前記アルミケーブルとともに前記アルミコネクタを形成するアルミコネクタをさらに提供する。
【0016】
本発明は、銅端子と前記アルミコネクタとを含み、前記銅端子は前記アルミコネクタに接続され、且つ前記アルミコネクタとの間に金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する銅アルミ継手をさらに提供する。
【0017】
既存技術に対する本発明の有益な効果は以下の通りである。
【0018】
1、本発明の電気エネルギー伝送アルミ部品によると、アルミ本体内にテーパ状の挿入孔を形成して、使用する際に、アルミケーブルにおける絶縁層が除去された一部のアルミ導体が前記テーパ状の挿入孔中に包まれ、前記テーパ状の挿入孔の最大直径端は前記絶縁層に接近し、テーパ状の挿入孔がアルミケーブルに圧着される時、テーパ状の挿入孔の最大直径端が応力の作用で外側へ一定の角度だけ拡張されてアルミ導体及び絶縁層から離れることで、アルミ導体が電気エネルギー伝送アルミ部品によって鋭く切られる可能性を低減させる一方、絶縁層がリード線部分に圧入されてリード線部分の抵抗が大っきくなることを回避し、且つ絶縁層の表面に圧痕が形成されて打ち抜けられてしまうことを回避することができ、同時に、電気エネルギー伝送アルミ部品の長さを延長する必要がなく、適合側環境との干渉を減少し、応用範囲が広く、且つテーパ状の挿入孔はアルミ導体を挿入する際の抵抗の低減に有利である。
【0019】
2、前記アルミ本体はテーパ状の構造であって、アルミ導体を挿入する際の抵抗の低減に有利であり、且つテーパ状構造はアルミコネクタの先端の圧着がより強固になることに有利であり、電気エネルギー伝送アルミ部品の長さによって、アルミ導体による圧縮中の応力解放を有効に実現し、圧着された末端がアルミケーブルを縦方向で切断することを有効に回避する。
【0020】
3、前記テーパ状の挿入孔の最大直径端に面取り構造が設置されていて、具体的には、最大直径端の内側及び/または外側に面取り構造が設置されている。ここで、最大直径端の内側に設置された面取りによると、アルミケーブルに対する衝撃を有効に減少することができ、外側の面取りによると、テーパ状の挿入孔の鋭い角度による外部環境に対する影響を有効に回避することができる。
【0021】
4、前記アルミ本体は柱状構造であって、作業用治具で把持して応力を印加しやすく、且つアルミ導体を損じることがない。アルミ本体が柱状中実構造であるため、溶接中において、アルミ導体のフィラメントが合わせられて束になっている構造に比べ、破損され難く、溶接強度が増加され、実体の溶接面が増大され、溶接性能を強化する。
【0022】
5、前記アルミ本体が円柱状構造であって、円柱状構造によると溶接把持中に受ける力が均一になる。
【0023】
6、前記テーパ状の挿入孔の最大直径端にリミッターが設置されていて、前記リミッターによってアルミケーブルの絶縁層による前記テーパ状の挿入孔への進入が制限されて、アルミ導体の插入量を有効に限定して標準化作業を実現することができ、さらにアルミケーブルの絶縁層が圧着に参与することを有効に回避し、打ち抜くリスクを回避することができる。
【0024】
7、電気エネルギー伝送アルミ部品のアルミ本体がアルミケーブルに圧着されてアルミコネクタを形成する場合、前記アルミ本体は一部の導体の役割を果たして、アルミコネクタの導電性を向上させる。
【0025】
8、前記銅アルミ継手は熱収縮チューブをさらに含み、前記熱収縮チューブは前記銅端子とアルミコネクタの接続部を被覆する。溶接を完成した後、非密封または非真空の使用領域を熱収縮チューブで密封すれば、銅端子とアルミケーブルが外部の媒体の腐食を受けることを回避する一方、アルミケーブルの一部が力を受けて湾曲したり折れてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、本発明のアルミコネクタの第1の好適な実施形態の構造を示す図である。
図2図2は、本発明のアルミコネクタの第2の好適な実施形態の構造を示す図1である。
図3図3は、本発明のアルミコネクタの第2の好適な実施形態の構造を示す図2である。
図4図4は、本発明のアルミコネクタの第3の好適な実施形態の構造を示す図である。
図5図5は、本発明のアルミコネクタの第4の好適な実施形態の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明において所定の発明目的を実現するために採用した技術手段及び効果をさらに説明するため、以下図面と好ましい実施例を結合して、本発明の具体的な実施形態、構造、特徴及びその効果を詳しく説明する。
【0028】
実施例1
図1に示すように、本発明の電気エネルギー伝送アルミ部品の第1の実施形態で製造されるアルミコネクタは、アルミ本体1とアルミケーブルを含み、前記アルミケーブルはアルミ導体2と前記アルミ導体2の外周に被覆される絶縁層3を含み、前記アルミ本体内にその前後両端を貫通するテーパ状の挿入孔11が形成されていて、前記テーパ状の挿入孔に最大直径端と最小直径端が形成されている。アルミ本体内にテーパ状の挿入孔を形成して、使用する際に、アルミケーブルにおける絶縁層が除去された一部のアルミ導体が前記テーパ状の挿入孔中に包まれ、前記テーパ状の挿入孔の最大直径端は前記絶縁層に接近し、テーパ状の挿入孔がアルミケーブルに圧着されてアルミコネクタを形成する時、テーパ状の挿入孔の最大直径端が応力の作用で外側へ一定の角度だけ拡張されてアルミ導体及び絶縁層から離れることで、アルミ導体が電気エネルギー伝送アルミ部品によって鋭く切られる可能性を低減させる一方、絶縁層がリード線部分に圧入されてリード線部分の抵抗が大っきくなることを回避し、且つ絶縁層の表面に圧痕が形成されて打ち抜けられてしまうことを回避することができ、同時に、電気エネルギー伝送アルミ部品の長さを延長する必要がなく、適合側環境との干渉を減少し、応用範囲が広い。前記アルミ本体はテーパ状構造であって、アルミ導体を挿入する際の抵抗の低減に有利であって、且つテーパ状構造によると、アルミコネクタの先端の圧着がより強固になることに有利であり、電気エネルギー伝送アルミ部品の長さによって、アルミ導体による圧縮中の応力解放を有効に実現し、圧着された末端がアルミケーブルを縦方向で切断することを有効に回避する。
【0029】
前記アルミ本体の壁厚さは均一である。
【0030】
上述したアルミコネクタを用いて、銅アルミ継手を製造することもでき、その構造は、銅端子と前記アルミコネクタとを含み、前記銅端子は前記アルミコネクタに接続され、また前記アルミコネクタとの間に金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する。
【0031】
前記銅端子と前記アルミコネクタとの間は、摩擦溶接またはレーザー溶接または抵抗溶接または加圧溶接または超音波溶接またはアーク溶接の形態で金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する。
【0032】
上述した銅アルミ継手は熱収縮チューブをさらに含み、前記熱収縮チューブは前記銅端子とアルミコネクタの接続部を被覆する。直接に熱収縮チューブを用いて電気エネルギー伝送アルミ部品と絶縁層を密封して、既存技術のようにアルミ管を用いて絶縁層を圧着した後に熱収縮チューブを用いて密封する必要がなく、工数とリソースを節約する。そして、溶接を完成した後、非密封または非真空の使用領域を熱収縮チューブで密封すれば、銅端子とアルミケーブルが外部の媒体の腐食を受けることを回避する一方、アルミケーブルの一部が力を受けて湾曲したり折れてしまうことを防止することができる。
【0033】
実施例2
本発明の電気エネルギー伝送アルミ部品の第2の実施形態で製造されるアルミコネクタは、前記テーパ状の挿入孔の最大直径端に面取り構造4が設置されている点で図1に示す第1の実施形態と異なっていて、具体的には、図2に示すように、最大直径端の内側に面取り構造4が設置されて、アルミケーブルに対する衝撃を有効に減少することができ、または、最大直径端の外側に面取り構造が設置されて、テーパ状の挿入孔の鋭い角度による外部環境に対する影響を有効に回避することができ、または、図3に示すように、最大直径端の内側と外側にそれぞれ面取り構造4を設置することができる。
【0034】
上述したアルミコネクタを用いて、さらに銅アルミ継手を製造することができ、その構造は、銅端子と前記アルミコネクタを含み、前記銅端子は前記アルミコネクタに接続され、また前記アルミコネクタとの間に金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する。
【0035】
前記銅端子と前記アルミコネクタとの間は、摩擦溶接またはレーザー溶接または抵抗溶接または加圧溶接または超音波溶接またはアーク溶接の形態で金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する。
【0036】
上述した銅アルミ継手は熱収縮チューブをさらに含み、前記熱収縮チューブは前記銅端子とアルミコネクタの接続部を被覆する。直接に熱収縮チューブを用いて電気エネルギー伝送アルミ部品と絶縁層を密封して、既存技術のようにアルミ管を用いて絶縁層を圧着した後に熱収縮チューブを用いて密封する必要がなく、工数とリソースを節約する。そして、溶接を完成した後、非密封または非真空の使用領域を熱収縮チューブで密封すれば、銅端子とアルミケーブルが外部の媒体の腐食を受けることを回避する一方、アルミケーブルの一部が力を受けて湾曲したり折れてしまうことを防止することができる。
【0037】
実施例3
図4に示すように、本発明の電気エネルギー伝送アルミ部品の第3の実施形態で製造されるアルミコネクタは、アルミ本体1の形状において図1に示すアルミコネクタと異なっている。本実施例において、前記アルミ本体1は柱状構造であり、作業用治具で把持して応力を印加しやすく、且つアルミ導体を損じることがない。アルミ本体が柱状中実構造であるため、溶接中において、アルミ導体のフィラメントが合わせられて束になっている構造に比べ、破損され難く、溶接強度が増加され、実体の溶接面が増大され、溶接性能を強化する。本実施例において、前記アルミ本体1が円柱状構造であることがさらに好ましく、円柱状構造によると溶接把持中に受ける力が均一になる。
【0038】
前記アルミ本体の壁厚さは均一しない。
【0039】
上述したアルミコネクタを用いて、銅アルミ継手をさらに製造することができ、その構造は、銅端子と前記アルミコネクタを含み、前記銅端子は前記アルミコネクタに接続され、また前記アルミコネクタとの間に金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する。
【0040】
前記銅端子と前記アルミコネクタとの間は、摩擦溶接またはレーザー溶接または抵抗溶接または加圧溶接または超音波溶接またはアーク溶接の形態で金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する。
【0041】
上述した銅アルミ継手は、熱収縮チューブをさらに含み、前記熱収縮チューブは前記銅端子とアルミコネクタの接続部を被覆する。直接に熱収縮チューブを用いて電気エネルギー伝送アルミ部品と絶縁層を密封して、既存技術のようにアルミ管を用いて絶縁層を圧着した後に熱収縮チューブを用いて密封する必要がなく、工数とリソースを節約する。そして、溶接を完成した後、非密封または非真空の使用領域を熱収縮チューブで密封すれば、銅端子とアルミケーブルが外部の媒体の腐食を受けることを回避する一方、アルミケーブルの一部が力を受けて湾曲したり折れてしまうことを防止することができる。
【0042】
実施例4
図5に示すように、本発明の電気エネルギー伝送アルミ部品の第4の実施形態で製造されるアルミコネクタは、アルミ本体1の形状において図1に示すアルミコネクタと異なっている。本実施例において、前記アルミ本体1はテーパ状の挿入孔の最大直径端にリミッター5を設置し、アルミ導体の插入量を有効に限定して標準化作業を実現することができ、且つアルミケーブルの絶縁層が圧着に参与することを有効に回避し、打ち抜くリスクを回避することができる。
【0043】
同時に、相互挿入されるプラスチックコネクタがあれば、当該リミッターを位置決め点として有効に組み立てを行うことができる。
【0044】
上述したアルミコネクタを用いて、銅アルミ継手をさらに製造することができ、その構造は、銅端子と前記アルミコネクタとを含み、前記銅端子は前記アルミコネクタに接続され、また前記アルミコネクタとの間に金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する。
【0045】
前記銅端子と前記アルミコネクタとの間は、摩擦溶接またはレーザー溶接または抵抗溶接または加圧溶接または超音波溶接またはアーク溶接の形態で金属原子が相互浸透しまたは金属原子が相互結合した移行層を形成する。
【0046】
上述した銅アルミ継手は熱収縮チューブをさらに含み、前記熱収縮チューブは前記銅端子とアルミコネクタの接続部を被覆する。直接に熱収縮チューブを用いて電気エネルギー伝送アルミ部品と絶縁層を密封して、既存技術のようにアルミ管を用いて絶縁層を圧着した後に熱収縮チューブを用いて密封する必要がなく、工数とリソースを節約する。そして、溶接を完成した後、非密封または非真空の使用領域を熱収縮チューブで密封すれば、銅端子とアルミケーブルが外部の媒体の腐食を受けることを回避する一方、アルミケーブルの一部が力を受けて湾曲したり折れてしまうことを防止することができる。
【0047】
上記実施形態は本発明の好適な実施形態にすぎず、これらによって本発明の保護範囲が限定されることがなく、当業者が本発明に基づいて行ったすべての非実質的な変形及び入れ替えはいずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
1:アルミ本体、11:テーパ状の挿入孔、2:アルミ導体、3:絶縁層、4:面取り構造、5:リミッター。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】