(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(54)【発明の名称】PDLCフィルム電極の製造方法、負圧ステージおよびPDLCフィルム
(51)【国際特許分類】
G02F 1/13 20060101AFI20230306BHJP
G02F 1/1334 20060101ALI20230306BHJP
G02F 1/1345 20060101ALI20230306BHJP
【FI】
G02F1/13 505
G02F1/1334
G02F1/1345
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572841
(86)(22)【出願日】2021-02-04
(85)【翻訳文提出日】2021-12-07
(86)【国際出願番号】 CN2021075325
(87)【国際公開番号】W WO2022126847
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】202011470771.9
(32)【優先日】2020-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521535478
【氏名又は名称】シャンハイ ロンション フォトエレクトリック ニュー マテリアル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウー、ユン-ルン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ピン-フン
(72)【発明者】
【氏名】スン、ルイ
【テーマコード(参考)】
2H088
2H092
2H189
【Fターム(参考)】
2H088EA32
2H088GA10
2H088HA02
2H088MA20
2H092GA32
2H092GA40
2H092MA01
2H092MA22
2H092NA29
2H092RA10
2H189AA04
2H189HA12
2H189LA03
2H189MA15
(57)【要約】
本開示は、PDLCフィルム電極の製造方法、負圧ステージおよびPDLCフィルムを提供し、電極加工技術の分野に属する。該PDLCフィルム電極の製造方法は、PDLCフィルムの被加工面の液晶活性化領域を負圧ステージの透明領域に合わせ、他領域を負圧ステージの本体領域に合わせるように、PDLCフィルムを、被加工面が上向きに負圧ステージに配置するステップと、PDLCフィルムの液晶層を活性化させるステップと、ハーフカット領域に沿って、液晶層の上に形成されるPET層および導電層をカットして引き剥がし、活性化された液晶層を取り除き、または液晶層の上に形成されるPET層および導電層とともに引き剥がして、液晶層の下に形成される導電層を露出させて、相応の電極を形成するステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PDLCフィルムを、被加工面が上向きに負圧ステージ(600)に配置し、前記PDLCフィルムの被加工面の液晶活性化領域を前記負圧ステージ(600)の透明領域(630)に合わせ、他領域を前記負圧ステージ(600)の金属材質領域に合わせるステップと、
前記PDLCフィルムの液晶層(300)を活性化させるステップと、
ハーフカット領域に沿って、液晶層(300)の上に形成されるPET層および導電層をカットして引き剥がし、活性化された液晶層(300)を取り除いて液晶層(300)の下に形成される導電層を露出させて、相応の電極を形成するステップと、を含む
ことを特徴とするPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項2】
正面加工ステップと裏面加工ステップとを含み、
前記PDLCフィルムの正面の液晶活性化領域を前記負圧ステージ(600)の第1透明領域(610)に合わせ、他領域を前記負圧ステージ(600)の金属材質領域に合わせるように、前記PDLCフィルムを、正面が上向きに負圧ステージ(600)に配置し、前記PDLCフィルムの液晶層(300)を活性化させ、正面ハーフカット領域(10)に沿って、前記液晶層(300)の上に形成される第1PET層(100)および第1導電層(200)をカットして引き剥がし、活性化された液晶層(300)を取り除いて、第2導電層(400)を露出させて、第1電極を形成し、
前記PDLCフィルムの裏面の液晶活性化領域を前記負圧ステージ(600)の第2透明領域(620)に合わせ、他領域を前記負圧ステージ(600)の金属材質領域に合わせるように、前記PDLCフィルムを、裏面が上向きに負圧ステージ(600)に配置し、前記PDLCフィルムの液晶層(300)を活性化させ、裏面ハーフカット領域(20)に沿って、前記液晶層(300)の上に形成される第2PET層(500)および第2導電層(400)をカットして引き剥がし、活性化された液晶層(300)を取り除いて、第1導電層(200)を露出させて、第2電極を形成する
ことを特徴とする請求項1に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項3】
活性化のステップにおいて、赤外レーザーを用いて活性化を行うことを特徴とする請求項2に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項4】
前記赤外レーザーを用いて活性化を行う場合、前記赤外レーザーは、
波長範囲が955~1068nmであり、
周波数範囲が20~80khzであり、
エネルギー範囲が1~5J/secであり、
充填密度範囲が0.002~0.05mmであり、
加工速度範囲が500~8000mm/secであり、
加工厚さ範囲が0.05~0.3mmであり、
加工幅範囲が1~20mmであり、
加工時間範囲が2hrであるパラメータを利用する
ことを特徴とする請求項3に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項5】
液晶層(300)と、それぞれ前記液晶層(300)の両側に設けられる導電層と、それぞれ前記導電層の外側に設けられるベースフィルムとを含むPDLCフィルムを利用し、
前記PDLCフィルムを、被加工面が上向きに透明領域(630)および本体領域(640)を含む負圧ステージ(600)に配置し、前記PDLCフィルムの液晶活性化領域を前記負圧ステージ(600)の透明領域(630)に合わせ、他領域を前記負圧ステージ(600)の本体領域(640)に合わせるステップと、
前記PDLCフィルムの被加工面の液晶活性化領域の液晶層(300)を活性化させるステップと、
ハーフカット領域に沿って、液晶層(300)の上に形成されるベースフィルムおよび導電層をカットし、前記ベースフィルム、前記導電層および活性化された液晶層(300)をともに引き剥がし、液晶層(300)の下に形成される導電層を露出させて、相応の電極を形成するステップと、を含む
ことを特徴とするPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項6】
正面加工ステップと裏面加工ステップとを含み、
前記PDLCフィルムの正面の液晶活性化領域を前記負圧ステージ(600)の第1透明領域(610)に合わせ、他領域を前記負圧ステージ(600)の本体領域(640)に合わせるように、前記PDLCフィルムを、正面が上向きに負圧ステージ(600)に配置し、前記PDLCフィルムの正面の液晶活性化領域の液晶層(300)を活性化させ、正面ハーフカット領域(10)に沿って、前記液晶層(300)の上に形成される第1ベースフィルム(100)および第1導電層(200)をカットし、第1ベースフィルム(100)、第1導電層(200)および活性化された液晶層(300)をともに引き剥がし、第2導電層(400)を露出させて、第1電極を形成し、
前記PDLCフィルムの裏面の液晶活性化領域を前記負圧ステージ(600)の第2透明領域(620)に合わせ、他領域を前記負圧ステージ(600)の本体領域(640)に合わせるように、前記PDLCフィルムを、裏面が上向きに負圧ステージ(600)に配置し、前記PDLCフィルムの裏面の液晶活性化領域の液晶層(300)を活性化させ、裏面ハーフカット領域(20)に沿って、前記液晶層(300)の上に形成される第2ベースフィルム(500)および第2導電層(400)をカットし、第2ベースフィルム(500)、第2導電層(400)および活性化された液晶層(300)をともに引き剥がし、第1導電層(200)を露出させて、第2電極を形成する
ことを特徴とする請求項5に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項7】
前記ベースフィルムは、PET層であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項8】
活性化のステップにおいて、赤外レーザーを用いて活性化を行うことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項9】
前記赤外レーザーは、
波長範囲が955~1068nmであり、
周波数範囲が20~80khzであり、
エネルギー範囲が1~5J/secであり、
充填密度範囲が0.002~0.05mmであり、
加工速度範囲が500~8000mm/secであり、
加工厚さ範囲が0.05~0.3mmであり、
加工幅範囲が1~20mmであり、
加工時間範囲が2hrであるパラメータを利用する
ことを特徴とする請求項8に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項10】
前記透明領域(630)の材質は、透明の有機ガラスまたは無機ガラスであることを特徴とする請求項5~9のいずれか1項に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項11】
前記透明領域(630)の材質は、透明のポリメチルメタクリレートまたはクリスタルガラスであることを特徴とする請求項10に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項12】
前記負圧ステージ(600)の本体領域(640)は、金属材質領域であることを特徴とする請求項5~11のいずれか1項に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項13】
前記負圧ステージ(600)は、真空装置(700)と流体連通する複数の通気孔(650)を有し、これによって、処理対象の前記PDLCフィルムがステージに吸着されることを特徴とする5~12のいずれか1項に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項14】
ハーフカット領域に沿うカットは、炭酸ガスレーザーを用いてカットを行うことを特徴とする請求項5~12のいずれか1項に記載のPDLCフィルム電極の製造方法。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか1項に記載のPDLCフィルム電極の製造方法を実施するための負圧ステージ(600)であって、
前記負圧ステージ(600)は、金属材質領域と透明領域(630)とを含み、前記透明領域(630)が、前記PDLCフィルムの液晶活性化領域を合わせる領域である
ことを特徴とする負圧ステージ(600)。
【請求項16】
前記金属材質領域の材質は、スチールまたはアルミニウムであることを特徴とする請求項15に記載の負圧ステージ(600)。
【請求項17】
前記透明領域(630)の材質は、透明のポリメチルメタクリレートまたはクリスタルガラスであることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の負圧ステージ(600)。
【請求項18】
前記負圧ステージ(600)は、板状構造であることを特徴とする請求項15~17のいずれか1項に記載の負圧ステージ(600)。
【請求項19】
前記負圧ステージ(600)は、真空装置(700)と流体連通する複数の通気孔(650)を有することを特徴とする請求項18に記載の負圧ステージ(600)。
【請求項20】
請求項1~14のいずれか1項に記載のPDLCフィルム電極の製造方法で製造されたPDLCフィルムであって、
前記PDLCフィルムは、フィルム本体と、第1電極と、第2電極とを含み、
前記フィルム本体が、上から下へ順に第1PET層(100)と、第1導電層(200)と、液晶層(300)と、第2導電層(400)と、第2PET層(500)とを含み、
前記第1電極が前記第2導電層(400)に設置され、
前記第2電極が前記第1導電層(200)に設置される
ことを特徴とするPDLCフィルム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関係出願の相互参照
本開示は、2020年12月14日に中国専利局に提出された出願番号が2020114707719であり、名称が「PDLCフィルム電極の製造方法、負圧ステージ及PDLCフィルム」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その内容のすべては本開示に参照として取り込まれる。
【0002】
本開示は、電極加工技術の分野に属し、殊に、PDLCフィルム電極の製造方法、負圧ステージおよびPDLCフィルムに関する。
【背景技術】
【0003】
高分子分散型液晶(Polymer Dispersed Liquid Crystal、PDLCと略称する)は、新興の光電薄膜材料であり、液晶を重合体に分散させ、一定条件下で重合反応を経て、形成される液晶滴が連続した高分子マトリックスに均一に分散されて形成されるものである。液晶分子が光学異方性および誘電異方性を有するため、PDLCが電気光学応答特性を有する複合材料である。
【0004】
一般的に、PDLCフィルムの電極製造は、中核をなす工程の1つであり、その主な機能として、PDLCフィルムの両面の導電フィルムを接続して通電し、液晶を偏向させることである。電極製造の良否は、フィルムシートが正常に駆動できるか、完全に駆動できるか、電極の付近に破壊や短絡などがあるか否かなどに直接影響する。
【0005】
現在、市場におけるPDLCフィルムの電極製造プロセスにおける、手作業でシート材にカットする工程、PDLCフィルム電極を分割する工程、アルコールでPDLC接着層を除去する工程などは、ほとんど手作業である。例えば、寸法が5000mm×1500mm×500mmのシート材の場合、1人の作業者の5時間の仕事量であり、作業効率が低く、精度も低く、または、半自動設備で加工したあと、さらに手作業でつなぎ合わせて形成させ、よって電極の生産量が低く、効率も低かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、電極のより高い生産量を実現できるPDLCフィルム電極の製造方法、負圧ステージおよびPDLCフィルムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るPDLCフィルム電極の製造方法は、
PDLCフィルムを、被加工面が上向きに負圧ステージに配置し、前記PDLCフィルムの被加工面の液晶活性化領域を前記負圧ステージの透明領域に合わせ、他領域を前記負圧ステージの金属材質領域に合わせるステップと、
前記PDLCフィルムの液晶層を活性化させるステップと、
ハーフカット領域に沿って、液晶層の上に形成されるPET(Polyethylene terephthalate、テレフタル酸とエチレングリコールとの縮重合体)層および導電層をカットして引き剥がし、活性化された液晶層を取り除いて液晶層の下に形成される導電層を露出させて、相応の電極を形成するステップと、を含む。
【0008】
任意選択で、PDLCフィルム電極の製造方法は、正面加工ステップと裏面加工ステップとを含み、
前記PDLCフィルムの正面の液晶活性化領域を前記負圧ステージの第1透明領域に合わせ、他領域を前記負圧ステージの金属材質領域に合わせるように、前記PDLCフィルムを、正面が上向きに負圧ステージに配置し、前記PDLCフィルムの液晶層を活性化させ、正面ハーフカット領域に沿って、前記液晶層の上に形成される第1PET層および第1導電層をカットして引き剥がし、活性化された液晶層を取り除いて、第2導電層を露出させて、第1電極を形成し、
前記PDLCフィルムの裏面の液晶活性化領域を前記負圧ステージの第2透明領域に合わせ、他領域を前記負圧ステージの金属材質領域に合わせるように、前記PDLCフィルムを、裏面が上向きに負圧ステージに配置し、前記PDLCフィルムの液晶層を活性化させ、裏面ハーフカット領域に沿って、前記液晶層の上に形成される第2PET層および第2導電層をカットして引き剥がし、活性化された液晶層を取り除いて、第1導電層を露出させて、第2電極を形成する。
【0009】
任意選択で、活性化のステップにおいて、赤外レーザーを用いて活性化を行う。
【0010】
任意選択で、前記赤外レーザーを用いて活性化を行う場合、前記赤外レーザーは、
波長範囲が955~1068nmであり、
周波数範囲が20~80khzであり、
エネルギー範囲が1~5J/secであり、
充填密度範囲が0.002~0.05mmであり、
加工速度範囲が500~8000mm/secであり、
加工厚さ範囲が0.05~0.3mmであり、
加工幅範囲が1~20mmであり、
加工時間範囲が2hrであるパラメータを利用する。任意選択で、前記活性化された液晶層が、前記液晶層の上に形成されるPET層および導電層とともに引き剥がされ、別途に取り除かずに液晶層の下に形成される導電層を露出させることができる。
【0011】
本開示は、前記のいずれか1つの実施形態によるPDLCフィルム電極の製造方法を実施するための負圧ステージをさらに提供する。前記負圧ステージは、金属材質領域と透明領域とを含み、前記透明領域が、前記PDLCフィルムの液晶活性化領域を合わせる領域である。
【0012】
任意選択で、前記金属材質領域の材質は、スチールまたはアルミニウムである。
【0013】
任意選択で、前記透明領域の材質は、透明のアクリルまたはクリスタルガラスである。
【0014】
任意選択で、前記負圧ステージは、板状構造である。
【0015】
任意選択で、前記負圧ステージの厚さは、15mm超である。本開示は、上記のいずれか1つの実施形態によるPDLCフィルム電極の製造方法で製造されたPDLCフィルムをさらに提供し、前記PDLCフィルムが、フィルム本体と、第1電極と、第2電極とを含み、
前記フィルム本体が、上から下へ順に第1PET層と、第1導電層と、液晶層と、第2導電層と、第2PET層とを含み、
前記第1電極が前記第2導電層に設置され、
前記第2電極が前記第1導電層に設置される。
【0016】
本開示の具体的な実施形態における技術案をより明瞭に説明するため、以下、具体的な実施形態の説明に必要な図面を簡単に説明する。説明する図面は、本開示のいくつかの実施形態を示すものにすぎない。当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面に基づいて他の関連図面を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示の実施例によるPDLCフィルムの模式的断面図である。
【
図2】本開示の実施例による負圧ステージの模式的平面図である。
【
図3】
図2に示したA箇所の部分拡大模式図である。
【
図4】本開示の実施例による負圧ステージと真空装置とが流体連通する状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示の目的、技術案および利点をより明瞭にするため、以下、図面を参照しながら、本開示の実施例における技術案を明瞭且つ完全に説明し、説明される実施例が本開示の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことが無論である。ここで図面を用いて示した本開示の実施例における部品は、様々な配置方法で配置、設計することが可能である。
【0019】
このため、以下の図面に示された本開示の実施例に対する詳細な説明は、本開示の選択された実施例を示すものにすぎず、保護しようとする本開示の範囲を限定するものではない。本開示の実施例をもとに、当業者が発明能力を用いることなく得たすべての他の実施例も、本開示の保護範囲に属する。
【0020】
なお、同様な符号は、図面において同様なものを示すので、ある要素が1つの図面で定義された場合、その他の図面でさらに定義、解釈することが不要になる。
【0021】
本開示の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」、「正面」、「裏面」等の用語で表された方向または位置関係は、図面に基づくものであり、あるいは該発明製品の使用時の通常の配置方向または位置関係であり、本開示を簡単および簡略に説明するためのものにすぎず、該当装置または要素が、必ずしも特定の方向を有したり、特定の方向に構成、操作されたり、することを明示または暗示するものではないため、本開示を限定するものではないと理解すべきである。また、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、区別して説明するためのものにすぎず、相対重要性を明示または暗示するものではない。
【0022】
また、「水平」、「鉛直」等の用語は、部品を絶対的な水平または鉛直に設置すると意味するのではなく、少し傾斜してもよい。例えば、「水平」とは、該当構成の方向が、「鉛直」に対する水平となるように、必ず完全水平になるのではなく、少し傾斜してもよい。
【0023】
本開示の説明において、明確な定義や限定がない限り、用語の「設置」、「取付」、「連係」、「接続」などを、広義的に理解すべきである。例えば、固定接続でもよいし、取外し可能な接続でもよいし、一体的な接続でもよい。そして、機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。また、直接接続してもよいし、中間物を介して間接的に接続してもよいし、2つの素子の内部が連通してもよい。当業者は、本開示における上記用語の具体的な意味を、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0024】
本明細書に用いられる用語の「負圧ステージ」は、当業者が通常理解している意味を有する。「負圧」とは、処理対象PDLCフィルムをステージに吸着させて、反らずに平らな状態に保つための任意の適切な負圧である。負圧ステージの大きさおよび形状は、被加工PDLCフィルムおよび所望の製品に応じて設定することができる。負圧ステージは、様々な可能な形状にしてもよい。
【0025】
本開示に係る負圧ステージは、透明領域を含む。本明細書に用いられる用語の「透明領域」は、透明材質のものによって構成される領域である。該透明材質は、レーザー光を通すことができ、したがって、レーザー光に対する吸収および反射を最小限に抑えることができる。本開示において、金属材質の、摩耗が低く、使用寿命が長い特徴を考慮して、負圧ステージの本体領域は、一般的に金属材質の領域であるが、任意の他の適切な材質を用いてもよく、例えば、同じく透明材質を用いてもよい。
【0026】
本開示に係る負圧ステージは、負圧密着領域を含む。
【0027】
本明細書に用いられる用語の「液晶活性化領域」は、PDLCフィルムにおける、液晶層を活性化させる領域である。負圧ステージの透明領域が、「液晶活性化領域」を合わせる領域である。
【0028】
本明細書に用いられる用語の「他領域」は、PDLCフィルムにおける、「液晶活性化領域」以外の領域である。「他領域」を負圧ステージの本体領域(例えば、金属材質領域である)に合わせる。「他領域」は、「非液晶活性化領域」とも呼ばれる。
【0029】
本明細書に用いられる用語の「ハーフカット領域」は、負圧ステージにおける、PDLCフィルムに対してカット、引き剥がすことを行う箇所を案内する領域である。負圧ステージにおけるハーフカット領域は、透明領域よりも内側に位置してもよく、透明領域の内側境界と重なり合ってもよい。負圧ステージにおけるハーフカット領域および透明領域のそれぞれの大きさおよび形状は、いずれも必要に応じて適切に変更してもよい。
【0030】
以下、図面を参照しながら、本開示のいくつかの実施形態を詳細に説明する。矛盾がない限り、下記の実施例および実施例における特徴を互いに組み合わせることができる。
【0031】
本実施例は、PDLCフィルム電極の製造方法を提供する。
図1~
図3に示すように、該PDLCフィルム電極の製造方法は、
PDLCフィルムの被加工面の液晶活性化領域を負圧ステージ600の透明領域630に合わせ、他領域を負圧ステージ600の金属材質領域に合わせるように、PDLCフィルムを、被加工面が上向きに負圧ステージ600に配置するステップと、
PDLCフィルムの(被加工面の液晶活性化領域の)液晶層を活性化させるステップと、
ハーフカット領域に沿って、液晶層300の上に形成されるPET層および導電層をカットして引き剥がし、活性化された液晶層300を取り除いて液晶層300の下に形成される導電層を露出させて、相応の電極を形成するステップと、を含む。本実施例において、PDLCフィルム電極の製造方法は、正面加工ステップと裏面加工ステップとを含んでもよい。
【0032】
具体的には、
図2および
図3に示すように、PDLCフィルムの正面の液晶活性化領域を負圧ステージ600の第1透明領域610に合わせ、他領域を負圧ステージ600の金属材質領域に合わせるように、PDLCフィルムを、正面が上向きに負圧ステージ600に配置し、そして、PDLCフィルムの(正面の液晶活性化領域の)液晶層300を活性化させ、そして、正面ハーフカット領域10に沿って、液晶層300の上に形成される第1PET層100および第1導電層200をカットして引き剥がし、活性化された液晶層300を取り除いて、第2導電層400を露出させて、第1電極を形成する。
【0033】
PDLCフィルムの裏面の液晶活性化領域を負圧ステージ600の第2透明領域620に合わせ、他領域を負圧ステージ600の金属材質領域に合わせるように、PDLCフィルムを、裏面が上向きに負圧ステージ600に配置し、そして、PDLCフィルムの(裏面の液晶活性化領域の)液晶層300を活性化させ、そして、裏面ハーフカット領域20に沿って、液晶層300の上に形成される第2PET層500および第2導電層400をカットして引き剥がし、活性化された液晶層300を取り除いて、第1導電層200を露出させて、第2電極を形成する。任意選択で、活性化のステップにおいて、赤外レーザーを用いて活性化を行う。
【0034】
いくつかの実施形態において、赤外レーザーを用いて活性化を行う場合、赤外レーザーは、
波長範囲が955~1068nmであり、
周波数範囲が20~80khzであり、
エネルギー範囲が1~5J/secであり、
充填密度範囲が0.002~0.05mmであり、
加工速度範囲が500~8000mm/secであり、
加工厚さ範囲が0.05~0.3mmであり、
加工幅範囲が1~20mmであり、
加工時間範囲が2hrであるパラメータを利用する。
【0035】
いくつかの実施形態において、ハーフカット領域に沿うカットは、炭酸ガスレーザーを用いてカットを行う。
【0036】
いくつかの実施形態において、炭酸ガスレーザーを用いてカットを行う場合、炭酸ガスレーザーは、
波長が9.3~10.6μmであり、
パワーが60~120Wであり、
周波数範囲が30~100khzであり、
カット速度範囲が80~200mm/secであるパラメータを利用する。任意選択で、ハーフカット領域に沿って、液晶層の上に形成されるPET層および導電層を手作業または機械で引き剥がす。
【0037】
なお、
図2および
図3は、PDLCフィルムの側縁部分に対して活性化を行う負圧ステージを例示したものにすぎず、第1透明領域および第2透明領域は、異なる方式で配置してもよく、例えば、それぞれ異なる寸法および形状を有してもよい。つまり、PDLCフィルムの正面および裏面をそれぞれ異なる寸法および形状に加工してもよく、加工パラメータを異なるように設定してもよい。本開示において、用語の「正面」および「裏面」は、PDLCフィルムの対向する2つの面を区別するためのものにすぎず、特定の順序または構造などを表すものではない。
【0038】
なお、正面加工ステップにおいて、活性化された液晶層300がほとんど第1導電層200および第2導電層400から遊離しており、第1PET層100および第1導電層200が引き剥がされたとき、一部分の液晶層300が持ち去られ、まだ一部の液晶層300が第2導電層400に残されており、はけまたは無塵布またはハイテクスポンジなどを用いて残りの液晶層300を取り除いて、第2導電層400を露出させて、第1電極を形成する。同様に、裏面加工ステップにおいても同じく操作してもよく、ここで説明を省略する。また、液晶を活性化させない場合、例えばアルコールを利用して手作業で液晶層300を拭き取らなければならないため、効率が低いだけではなく、拭き取りが不完全または過度にされて電極の性能が影響されるおそれもある。
【0039】
本実施例によるPDLCフィルム電極の製造方法において、PDLCフィルムの被加工面の液晶活性化領域を負圧ステージ600の透明領域630に合わせ、他領域を負圧ステージ600の金属材質領域に合わせる。このように設置すれば、活性化を行うとき、レーザー光が、負圧ステージの透明領域のみを通り、負圧ステージの本体領域(例えば、金属材質領域)に接触することがない。透明領域による、レーザー光に対する吸収および反射が少ないため、より良い液晶活性化効果を実現でき、液晶層の除去に寄与できる。そして、レーザー光が透明領域を通って例えば金属材質領域に作用して発熱してPDLCフィルムを焼損することを防止することができ、PDLCフィルムの合格率を向上させることができる。また、該PDLCフィルム電極の製造方法によれば、手作業を減らして、生産量および生産効率を向上させることができる。また、カット領域によって、任意のパターンに基づいて電極を製造することができる。
【0040】
本実施例は、もう1種のPDLCフィルム電極の製造方法をさらに提供する。
図1~
図3に示すように、該PDLCフィルム電極の製造方法は、
PDLCフィルムを、被加工面が上向きに透明領域630および本体領域640を含む負圧ステージ600に配置し、PDLCフィルムの被加工面の液晶活性化領域を負圧ステージ600の透明領域630に合わせ、他領域を負圧ステージ600の本体領域640に合わせるステップと、
PDLCフィルムの被加工面の液晶活性化領域の液晶層を活性化させるステップと、
ハーフカット領域に沿って、液晶層300の上に形成されるPET層および導電層をカットし、PET層、導電層および活性化された液晶層300をともに引き剥がし、液晶層300の下に形成される導電層を露出させて、相応の電極を形成するステップと、を含む。
【0041】
いくつかの実施形態において、PDLCフィルム電極の製造方法は、正面加工ステップと裏面加工ステップとを含む。
【0042】
具体的には、
図2および
図3に示すように、PDLCフィルムの正面の液晶活性化領域を負圧ステージ600の第1透明領域610に合わせ、他領域を負圧ステージ600の本体領域640に合わせるように、PDLCフィルムを、正面が上向きに負圧ステージ600に配置し、そして、PDLCフィルムの正面の液晶活性化領域の液晶層300を活性化させ、そして、正面ハーフカット領域10に沿って、液晶層300の上に形成される第1PET層100および第1導電層200をカットし、第1PET層100、第1導電層200および活性化された液晶層300をともに引き剥がし、第2導電層400を露出させて、第1電極を形成する。
【0043】
PDLCフィルムの裏面の液晶活性化領域を負圧ステージ600の第2透明領域620に合わせ、他領域を負圧ステージ600の本体領域640に合わせるように、PDLCフィルムを、裏面が上向きに負圧ステージ600に配置し、そして、PDLCフィルムの裏面の液晶活性化領域の液晶層300を活性化させ、そして、裏面ハーフカット領域20に沿って、液晶層300の上に形成される第2PET層500および第2導電層400をカットし、第2PET層500、第2導電層400および活性化された液晶層300をともに引き剥がし、第1導電層200を露出させて、第2電極を形成する。
【0044】
いくつかの実施形態において、負圧ステージ600の本体領域640は、金属材質領域である。
【0045】
図3および
図4に示すように、負圧ステージ600は、複数の通気孔650を有する。いくつかの実施形態において、負圧ステージの本体領域640は、複数の通気孔650を有する。いくつかの実施形態において、負圧ステージの透明領域630は、複数の通気孔650を有する。いくつかの実施形態において、負圧ステージの本体領域640および透明領域630は、いずれも複数の通気孔650を有する。各通気孔650は、いずれも真空装置(例えば、バキュームポンプ)700と流体連通する。いくつかの実施形態において、通気孔650の直径は、0.5~3.0mm、0.8~2.5mmまたは1~2mmである。いくつかの実施形態において、隣接する通気孔650の間隔は、10~50mm、15~40mmまたは20~30mmである。いくつかの実施形態において、通気孔650と真空装置(例えば、バキュームポンプ)700との間に弁710(例えば、電磁弁)が設置される。弁710は、通気孔650と真空装置700との流体連通を制御することができ、例えば、通気孔650と真空装置700との流体連通を開閉することができる。真空装置700による負圧で、処理対象PDLCフィルムが反らずに平らな状態で負圧ステージ600に吸着され、そして、PLC制御端により真空吸引の起動および停止を制御することができる。
【0046】
いくつかの実施形態において、活性化のステップにおいて、赤外レーザーを用いて活性化を行う。
【0047】
いくつかの実施形態において、赤外レーザーを用いて活性化を行う場合、赤外レーザーは、
波長範囲が955~1068nmであり、
周波数範囲が20~80khzであり、
エネルギー範囲が1~5J/secであり、
充填密度範囲が0.002~0.05mmであり、
加工速度範囲が500~8000mm/secであり、
加工厚さ範囲が0.05~0.3mmであり、
加工幅範囲が1~20mmであり、
加工時間範囲が2hrであるパラメータを利用する。
【0048】
いくつかの実施形態において、ハーフカット領域に沿うカットは、炭酸ガスレーザーを用いてカットを行う。
【0049】
いくつかの実施形態において、炭酸ガスレーザーを用いてカットを行う場合、炭酸ガスレーザーは、
波長が9.3~10.6μmであり、
パワーが60~120Wであり、
周波数範囲が30~100khzであり、
カット速度範囲が80~200mm/secであるパラメータを利用する。
【0050】
いくつかの実施形態において、ハーフカット領域に沿って、液晶層の上に形成されるPET層および導電層を手作業または機械で引き剥がす。
【0051】
なお、
図2および
図3に示すように、上記の「本体領域」は、負圧ステージ600における、第1透明領域610および第2透明領域620を除いた部分である。
【0052】
なお、上記の正面加工ステップにおいて、活性化された液晶層300がすでに第2導電層400から遊離しており、第1PET層100および第1導電層200が引き剥がされたとき、液晶層300が第2導電層400に残されなく、すべて持ち去られるため、取り除きのステップが不要である。同様に、裏面加工ステップにおいても同じく操作してもよく、ここで説明を省略する。また、液晶を活性化させなく、または活性化効果がすべての液晶層300を持ち去るほど十分ではない場合、例えば、アルコールを利用して手作業で液晶層300を拭き取ったり、他の方式で残された液晶層300を取り除いたりしなければならないため、効率が低いだけではなく、拭き取りが不完全または過度にされて電極の性能が影響されるおそれもある。
【0053】
また、本実施例の方法によれば、液晶活性化の効果がより良く、液晶層をより良く除去することを実現できるため、上記の加工方法で得られたPDLCフィルムは、抵抗計で測定する場合、範囲の安定した抵抗値がでる。特に、別途に液晶層を取り除くことが不要で、手作業での液晶層の拭き取りによる欠点を解消することができ、これによって、得られるPDLCフィルムが範囲の安定した抵抗値を有する。例えば、加工前に導電層が160オームのPDLCフィルムである場合、上記の方法で作製した電極は、抵抗値が250±50オームと測定され、顧客基準が一般的に300オーム以下である。もし、液晶層を活性化させなく、または活性化効果が良くない場合、手作業で拭き取らなければならない。手作業による拭き取りは、個人差や拭き取り効果の不確定性のため、時間がかかり、範囲の安定した抵抗値を得ることも困難で、液晶層を拭き取って得た電極の抵抗値が500オーム高い恐れがある。
【0054】
上記のように、該PDLCフィルム電極の製造方法は、下記の利点を有する。
【0055】
(1)負圧ステージの透明領域の設定と液晶層に対する活性化との組み合わせにより、より良い液晶活性化効果が実現され、液晶層の一部または全部が導電層とともに引き剥がされ、液晶層の取り除きのステップが簡単化になりまたは不要になる。
【0056】
(2)製造できたものの抵抗値の範囲が安定した。
【0057】
(3)レーザーを利用してカットし、レーザー光によるカットが非接触式カットであるため、外力による二層フィルムの層間分離を引き起こしない。
【0058】
(4)任意のパターンでカットすることができ、遮ることが不要である。
【0059】
(5)手作業が減らされ、生産効率を向上させることができる。
【0060】
本実施例は、上記のPDLCフィルム電極の製造方法を実施する負圧ステージ600をさらに提供する。負圧ステージ600は透明領域630を含み、透明領域630が、PDLCフィルムの液晶活性化領域を合わせる領域である。負圧ステージ600の本体領域640は、金属材質領域または任意の他の適切な材質の領域であってもよい。
【0061】
いくつかの実施形態において、負圧ステージ600は、第1透明領域610(正面の液晶活性化領域を合わせる領域)と、第2透明領域620(裏面の液晶活性化領域を合わせる領域)と、本体領域640(例えば、金属材質領域)とを含む。
【0062】
いくつかの実施形態において、前記金属材質領域の材質は、スチールまたはアルミニウムである。
【0063】
いくつかの実施形態において、透明領域630の材質は、透明の有機ガラスまたは無機ガラスである。いくつかの実施形態において、透明領域630の材質は、ポリメチルメタクリレート(アクリル)のような透明のポリアクリル酸系樹脂である。いくつかの実施形態において、透明領域630の材質は、透明のポリメチルメタクリレート(アクリル)またはクリスタルガラスである。
【0064】
本実施例において、負圧ステージ600は、板状構造である。
【0065】
いくつかの実施形態において、負圧ステージ600の厚さは、15mm超である。例示的に、負圧ステージ600の厚さは、15mm、16mm、17mmなどであってもよい。そして、負圧ステージ600の厚さは、一般的に20mm未満である。
【0066】
本実施例による負圧ステージは、上記のPDLCフィルム電極の製造方法に適用することができる。PDLCフィルム電極の製造方法による技術的利点および効果は、負圧ステージによる技術的利点および効果を含むので、ここで説明を省略する。
【0067】
図1に示すように、本実施例は、上記のPDLCフィルム電極の製造方法で製造されたPDLCフィルムをさらに提供する。該PDLCフィルムは、フィルム本体と、第1電極(図示しない)と、第2電極(図示しない)とを含む。フィルム本体は、上から下へ順に第1PET層100と、第1導電層200と、液晶層300と、第2導電層400と、第2PET層500とを含み、第1電極が第2導電層400に設置され、第2電極が第1導電層200に設置される。
【0068】
本実施例によるPDLCフィルムは、上記のPDLCフィルム電極の製造方法で製造される。PDLCフィルムによる技術的利点および効果は、PDLCフィルム電極の製造方法による技術的利点および効果を含むので、ここで説明を省略する。
【0069】
なお、上記の各実施例は、本開示の技術案を説明するためのものにすぎず、限定するものではない。上記の各実施例を用いて本開示を詳細に説明したが、当業者にとって、上記の各実施例に記載された技術案を変更したり、そのうちの一部あるいは全部の技術的特徴に対して均等置換を行ったりすることもできる。これらの変更または置換は、該当技術案の本質を本開示の各実施例による技術案の範囲から逸脱させない。
【0070】
産業上の利用可能性
【0071】
上記のように、本開示によるPDLCフィルム電極の製造方法、負圧ステージおよびPDLCフィルムによれば、手作業を減らして生産効率を向上させることができるとともに、電極性能が改善されたPDLCフィルムを製造することができる。また、カット領域によって、任意のパターンに基づいて電極を製造することができる。
【符号の説明】
【0072】
10…正面ハーフカット領域
20…裏面ハーフカット領域
100…第1PET層(第1ベースフィルム)
200…第1導電層
300…液晶層
400…第2導電層
500…第2PET層(第2ベースフィルム)
600…負圧ステージ
610…第1透明領域
620…第2透明領域
630…透明領域
640…本体領域
650…通気孔
700…真空装置
710…弁
【国際調査報告】