(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(54)【発明の名称】ロック機構及び子供用品
(51)【国際特許分類】
A47D 7/00 20060101AFI20230306BHJP
【FI】
A47D7/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524612
(86)(22)【出願日】2019-12-24
(85)【翻訳文提出日】2022-04-25
(86)【国際出願番号】 CN2019127847
(87)【国際公開番号】W WO2021077603
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】201911011614.9
(32)【優先日】2019-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521132680
【氏名又は名称】グッドベイビー チャイルド プロダクツ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リュウ,ピン
(57)【要約】
本願は、ロック本体、第一の接続材及び第二の接続材を備えるロック機構を提供する。当該ロック機構は、ロック本体に回転可能に接続されているロックブロックと、第一のロック材及び第二のロック材と、第一の接続材に形成されている第一の協働部と、第二の接続材に形成されている第二の協働部とを更に備える。第一の協働部が第一のロック材と協働し且つ第二の協働部が前記第二のロック材と協働する時、前記ロック機構がロック状態であり、ロックブロックは、ロック本体に相対して固定されている。第一の協働部が第一のロック材から離れ、又は、第二の協働部が第二のロック材から離れ、又は、第一の協働部が第一のロック材から離れ且つ第二の協働部が第二のロック材から離れた時、ロック機構がロック解除状態である。本願のロック機構は、両側が同時にロックされた時にのみロックを実現することができるので、従来技術おけるロック機構の片側ロックの問題を十分に避けることができ、ユーザーが使用するのに便利である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロック本体(3)と、前記ロック本体(3)の両端部にそれぞれ回転可能に接続されている第一の接続材(6)及び第二の接続材(7)とを備えるロック機構であって、
前記ロック本体(3)に回転可能に接続されているロックブロック(9)と、
前記ロックブロック(9)にそれぞれ設置されている第一のロック材(10)及び第二のロック材(11)と、
前記第一の接続材(6)に形成され、前記第一のロック材(10)と協働可能な第一の協働部(61)と、
前記第二の接続材(7)に形成され、前記第二のロック材(11)と協働可能な第二の協働部(71)とを更に備え、
前記第一の協働部(61)が前記第一のロック材(10)と協働し且つ前記第二の協働部(71)が前記第二のロック(11)材と協働する時、前記ロック機構は、ロック状態であり、前記ロックブロック(9)は、前記ロック本体(3)に相対して固定されており、
前記第一の協働部(61)が前記第一のロック材(10)から離れ、前記第二の協働部(71)が前記第二のロック材(11)と協働し、又は、前記第二の協働部(71)が前記第二のロック材(11)から離れ、前記第一の協働部(61)が前記第一のロック材(10)と協働し、又は、前記第一の協働部(61)が前記第一のロック材(10)から離れ且つ前記第二の協働部(71)が前記第二のロック材(11)から離れた時、前記ロック機構がロック解除状態であり、前記ロックブロック(9)が前記ロック本体(3)に対して回転することができることを特徴とするロック機構。
【請求項2】
前記ロックブロック(9)は、第一の回転軸(8)により前記ロック本体(3)に回転可能に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
【請求項3】
前記ロックブロック(9)に設置されている第一のスライド溝(94)と、
前記ロックブロック(9)に設置されている第二のスライド溝(95)とを更に備え、
前記第一のロック材(10)は、前記第一のスライド溝(94)にスライド可能に設置されており、
前記第二のロック材(11)は、前記第二のスライド溝(95)にスライド可能に設置されており、
前記第一のロック材(10)と前記第二のロック材(11)をロック状態に向かって移動させる傾向を有する弾性材(12)を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
【請求項4】
前記第一のスライド溝(94)と前記第二のスライド溝(95)は、それぞれ前記ロック機構の左右方向に沿って延びることを特徴とする請求項3に記載のロック機構。
【請求項5】
前記ロックブロック(9)は、回転可能に接続されている第一の部分(96)及び第二の部分(97)を備え、
前記第一のロック材(10)は、前記第一の部分(96)に固定又は回転可能に設置されており、
前記第二のロック材(11)は、前記第二の部分(97)に固定又は回転可能に設置されており、
前記第一のロック材(10)と前記第二のロック材(11)をロック状態に向かって移動させる傾向を有する弾性材(12)を更に備えことを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
【請求項6】
前記ロック本体(3)、前記第一の部分(96)と前記第二の部分(97)は、同軸で
回転可能に接続されていることを特徴とする請求項5に記載のロック機構。
【請求項7】
前記第一の部分(96)は、第一の端面(961)を有し、前記第二の部分(97)は、前記第一の端面(961)に当接可能な第二の端面(971)を有することを特徴とする請求項5に記載のロック機構。
【請求項8】
前記ロック機構のロック解除を駆動するためのロック解除材(13)を更に備え、
前記ロック解除材(13)は、前記ロック本体(3)にスライド可能に設置されているロック解除本体と、前記ロック解除本体に設置され、前記ロック解除本体のスライドに従って、前記第一のロック材(10)が前記第一の協働部(61)から離れるように駆動する第一のロック解除部(136)と、前記ロック解除本体に設置され、前記ロック解除本体のスライドに従って、前記第二のロック材(11)が前記第二の協働部(71)から離れるように駆動する第二のロック解除部(137)とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
【請求項9】
前記第一のロック解除部(136)と前記第二のロック解除部(137)は、それぞれ前記ロック解除本体に設置され、斜めに延びるスライド溝であることを特徴とする請求項7に記載のロック機構。
【請求項10】
前記ロックブロック(9)に設置されている第一のスライド溝(94)と、
前記ロックブロック(9)に設置されている第二のスライド溝(95)とを更に備え、
前記第一のロック材(10)は、前記第一のスライド溝(94)にスライド可能に設置されており、
前記第二のロック材(11)は、前記第二のスライド溝(95)にスライド可能に設置されており、
前記ロック機構がロック状態である場合、前記第一のロック解除部(136)と前記第二のロック解除部(137)は、それぞれ前記ロックブロック(9)の回転軸中心線の点を円心とする円弧状の溝であることを特徴とする請求項8に記載のロック機構。
【請求項11】
前記ロックブロック(9)は、回転可能に接続されている第一の部分(96)と第二の部分(97)を備え、
前記第一のロック材(10)は、前記第一の部分(96)に固定又は回転可能に設置されており、
前記第二のロック材(11)は、前記第二の部分(97)に固定又は回転可能に設置されており、
前記第一のロック解除部(136)は、前記第一のロック材(10)が第一の回転軸(8)の周りを回転するように駆動するのに必要な力のための外側表面を有し、
前記第二のロック解除部(137)は、前記第二のロック材(11)が第一の回転軸(8)の周りを回転するように駆動するのに必要な力のための外側表面を有することを特徴とする請求項8に記載のロック機構。
【請求項12】
前記第一のロック解除部(136)と前記第二のロック解除部(137)には、いずれも前記第一のロック材(10)と前記第二のロック材(11)を中心に近づけるようにプッシュすることができる傾斜面が設置されていることを特徴とする請求項11に記載のロック機構。
【請求項13】
前記ロック機構がロック状態である場合、前記第一の回転軸(8)の中心と前記第一のロック材(10)の中心の接続線と前記第一のロック解除部(136)の外側表面の延長線との間の夾角が90°より大きく、前記第一の回転軸(8)の中心と前記第二のロック材(11)の中心の接続線と前記第二のロック解除部(137)の外側表面の延長線との
間の夾角が90°より大きいことを特徴とする請求項11に記載のロック機構。
【請求項14】
前記外側表面は、平面であることを特徴とする請求項11~請求項13の何れか1つに記載のロック機構。
【請求項15】
前記第一のロック解除部(136)と前記第二のロック解除部(137)の内側表面は、円弧面であり、前記円弧面の弧度は、前記第一のロック材(10)と前記第二のロック材(11)が前記第一の回転軸(8)の周りを回転する弧度と同じであることを特徴とする請求項11に記載のロック機構。
【請求項16】
前記ロック解除材(13)は、前記ロック解除本体に設置され、上下方向に沿って延びる第三のスライド溝(134)と、
前記ロック本体(3)に固定設置され、前記第三のスライド溝(134)に挿入するように設置されるスライドバー(14)と、
前記ロック解除本体に設置され、前記ロック材(9)と前記ロック本体(3)の接続軸を退避するための第四のスライド溝(135)とを更に備えることを特徴とする請求項8に記載のロック機構。
【請求項17】
前記ロック解除本体は、下方に位置する第一の板(131)と、それぞれ前方及び後方に位置し、前記第一の板(131)に接続されている第二の板(132)及び第三の板(133)とを備え、
前記ロックブロック(9)は、前記第二の板(132)と前記第三の板(133)との間に位置し、前記ロック機構がロック状態である場合、前記第一の板(131)は、前記ロック本体(3)の外側に露出することを特徴とする請求項8に記載のロック機構。
【請求項18】
請求項1~請求項17の何れか1つに記載のロック機構を用いることを特徴とする子供用品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、子供用品の技術分野に関し、特に、ロック機構及び子供用品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術におけるトラベルベッドのロック機構(例えば、CN206612450U)は、ジョイント座と、ジョイント座の両端部にそれぞれ回転可能に接続されている第一の接続材及び第二の接続材と、ジョイント座にスライド可能に設置されている2つのロックピンとを備える。第一の接続材及び第二の接続材には、何れもロックピンと協働可能なロック溝が設置されている。ロック解除ボタンは、ジョイント座とスライド可能に設置されている。ロック解除ボタンには、傾斜溝が設置されている。ジョイント座には、スライド溝が設置されている。ロックピンは、傾斜溝及びスライド溝の両方に挿入するように設置されている。ロック解除ボタンをスライドさせることにより、ロックピンが傾斜溝及びスライド溝においてスライドするように駆動し、ロック解除を実現する。
【0003】
しかしながら、実際の使用から、従来技術においては、次の問題が発生してしまうことが分かった。即ち、ロック解除ボタンを押しても、第一の接続材及び第二の接続材の両方をロックピンから離れることができず、即ち、ロック解除ボタンを押しても、片側のロック解除しかできず、よって、ユーザーはトラベルベッドを折りたたむ際に、トラベルベッドを折りたたむことができず、ロック解除ボタンを再度押す必要があり、ひいては、ロック解除ボタンを複数回押すことによってようやくロック解除を実現できたということが生じる。同様に、ロックする場合も、片側ロックの問題が発生しやすく、トラベルベッドを安定した展開状態にすることができず、使用に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の目的は、片側ロック及び片側ロック解除を避けることができるロック機構及び子供用品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するために、本願による技術案は、次の通りである。本願は、ロック本体と、前記ロック本体の両端部にそれぞれ回転可能に接続されている第一の接続材及び第二の接続材とを備えるロック機構を提供する。前記ロック機構は、前記ロック本体に回転可能に接続されているロックブロックと、前記ロックブロックにそれぞれ設置されている第一のロック材及び第二のロック材と、前記第一の接続材に形成され、前記第一のロック材と協働可能な第一の協働部と、前記第二の接続材に形成され、前記第二のロック材と協働可能な第二の協働部とを更に備える。前記第一の協働部が前記第一のロック材と協働し且つ前記第二の協働部が前記第二のロック材と協働する時、前記ロック機構がロック状態であり、前記ロックブロックは、前記ロック本体に相対して固定されている。前記第一の協働部が前記第一のロック材から離れ、前記第二の協働部が前記第二のロック材と協働し、又は、前記第二の協働部が前記第二のロック材から離れ、前記第一の協働部が前記第一のロック材と協働し、又は、前記第一の協働部が前記第一のロック材から離れ且つ前記第二の協働部が前記第二のロック材から離れた時、前記ロック機構がロック解除状態であり、前記ロックブロックが前記ロック本体に対して回転することができる。
【0006】
具体的には、前記ロックブロックは、第一の回転軸により前記ロック本体と回転可能に接続されている。
【0007】
1つの実施形態によれば、前記ロック機構は、前記ロックブロックに設置されている第一のスライド溝と、前記ロックブロックに設置されている第二のスライド溝とを更に備える。前記第一のロック材は、前記第一のスライド溝にスライド可能に設置され、前記第二のロック材は、前記第二のスライド溝にスライド可能に設置されている。前記ロック機構は、前記第一のロック材と前記第二のロック材をロック状態に向かって移動させる傾向を有する弾性材を更に備える。第一のロック材と第二のロック材に外力が働いていない場合、第一のロック材と第二のロック材は、弾性材の弾性力の働きで第一の協働部及び第二の協働部と協働してロックする。第一のロック材と第二のロック材に外力が働いている場合、第一のロック材と第二のロック材は、弾性材の弾性力を克服し、それぞれ第一のスライド溝と第二のスライド溝においてスライドすることによって、第一の協働部及び第二の協働部から離れ、ロック機構のロック解除を実現することができる。
【0008】
前記第一のスライド溝と前記第二のスライド溝は、それぞれ前記ロック機構の左右方向に沿って延びることが好ましく、本願における左右方向は、水平方向に限定せず、又は、第一のスライド溝と第二のスライド溝の延び方向が平行すると限定せず、約左右方向に伸びることを意味し、水平に延びても良く、上下方向の傾斜を有しても良く、第一のロック材と第二のロック材が第一の協働部及び第二の協働部から離れるまでスライドすることに影響を与えなければ良い。
【0009】
もう一つの実施形態によれば、前記ロックブロックは、回転可能に接続されている第一の部分及び第二の部分を備える。前記第一のロック材は、前記第一の部分に固定又は回転可能に設置されている。前記第二のロック材は、前記第二の部分に固定又は回転可能に設置されている。前記ロック機構は、前記第一のロック材と前記第二のロック材をロック状態に向かって移動させる傾向を有する弾性材を更に備える。第一のロック材と第二のロック材に外力が働いていない場合、第一の部分及び第二の部分は、弾力性の働きで相対的に遠く離れることによって、第一のロック材と第二のロック材は、それぞれ第一の協働部及び第二の協働部と協働してロックする。第一のロック材と第二のロック材に外力が働いている場合、第一のロック材と第二のロック材は、第一の部分及び第二の部分が弾性材の弾性力を克服して互いに近付くように駆動するので、第一の協働部及び第二の協働部から離れ、ロック機構のロック解除を実現する。
【0010】
具体的には、前記ロック本体、前記第一の部分と前記第二の部分は、同軸で回転可能に接続されている。
【0011】
前記第一の部分は、第一の端面を有し、前記第二の部分は、前記第一の端面に当接可能な第二の端面を有するので、第一の端面と第二の端面が当接している場合、第一の部分と第二の部分は、一方向のみに向けて相対的に回転可能であり、当該方向の反対方向に向けて回転することができないため、ロック状態の安定性を高めることができる。
【0012】
上述した2つの実施形態によれば、弾性材は、一体で一つを設置しても良く、個別に2つを設置しても良く、弾性材は、引張ばねであっても良く、ばねであっても良い。
【0013】
例えば、上述した第一の実施形態においては、弾性材が一つ且つ引張りばねである場合、引張りばねの両端部は、それぞれ第一のロック材及び第二のロック材に接続され、この時、ロック状態では、第一のロック材及び第二のロック材は、引張りばねの弾性力の働きで相対的に近づいて第一の協働部及び第二の協働部と協働してロックし、ロック解除では、引張りばねの弾性力を克服して第一のロック材及び第二のロック材が相対的に離れるようにさせることにより、第一の協働部及び第二の協働部から離れてロック解除を実現する。このような実施形態においては、第一の接続材と第二の接続材は、ロックブロックと第一のロック材及び第二のロック材に干渉されずに相対的に下へ回転できるために、第一の
協働部と第二の協働部は、第一の接続材及び第二の接続材の上端面に設置しても良く、第一のロック材と第二のロック材が相対的に遠く離れることができるための比較的長い溝を有し、溝には、第一のロック材と第二のロック材を引っ掛けることができるストッパーを有することによって、ロック状態である場合、第一のロック材と第二のロック材は、第一の接続材と第二の接続材から離れることを避けることができる。
【0014】
弾性材が圧縮ばねである場合、圧縮ばねの両端は、それぞれ第一のロック材及び第二のロック材に当接しており、ロック状態では、第一のロック材及び第二のロック材は、圧縮ばねの弾性力の働きで相対的に離れ、第一の協働部と第二の協働部と協働してロックし、ロック解除では、圧縮ばねの弾性力を克服して第一のロック材及び第二のロック材が相対的に近づくようにさせることにより、第一の協働部と第二の協働部から離れてロック解除を実現する。このような実施形態においては、第一の協働部と第二の協働部は、第一の接続材と第二の接続材の端部に設置されている溝を採用することができる。このような実施形態は、引張りばねの実施形態に比べ、より設置しやすく、構造も比較的簡単であるので、このような実施形態を用いることが好ましい。
【0015】
上述した第二の実施形態においては、弾性材が一つ且つ引張りばねである場合、引張りばねの両端部は、それぞれ第一の部分及び第二の部分に接続され、この時、ロック状態では、第一のロック材及び第二のロック材は、引張りばねの弾性力の働きで相対的に近づいて第一の協働部及び第二の協働部と協働してロックし、ロック解除では、引張りばねの弾性力を克服して第一の部分と第二の部分が相対的に離れるようにさせることにより、第一のロック材と第二のロック材が相対的に遠く離れて第一の協働部及び第二の協働部から離れてロック解除を実現する。このような実施形態においては、第一の接続材と第二の接続材は、ロックブロックと第一のロック材及び第二のロック材に干渉されずに相対的に下へ回転できるために、第一の協働部と第二の協働部は、第一の接続材及び第二の接続材の上端面に設置しても良く、第一のロック材と第二のロック材が相対的に遠く離れることができるための比較的長い溝を有し、溝には、第一のロック材と第二のロック材を引っ掛けることができるストッパーを有することによって、ロック状態である場合、第一のロック材と第二のロック材は、第一の接続材と第二の接続材から離れることを避けることができる。
【0016】
弾性材が圧縮ばねである場合、圧縮ばねの両端は、それぞれ第一の部分と第二の部分に当接し、ロック状態では、第一の部分と第二の部分は、圧縮ばねの弾性力の働きで相対的に遠く離れ、第一のロック材と第二のロック材は、それぞれ第一の協働部と第二の協働部と協働してロックし、ロック解除では、圧縮ばねの弾性力を克服して第一の部分と第二の部分が相対的に近づくようにさせることにより、第一のロック材と第二のロック材は、相対的に近づき、第一の協働部と第二の協働部から離れてロック解除を実現する。このような実施形態においては、第一の協働部と第二の協働部は、第一の接続材と第二の接続材の端部に設置されている溝を採用することができる。このような実施形態は、引張りばねの実施形態に比べ、より設置しやすく、構造も比較的簡単であるので、このような実施形態を用いることが好ましい。
【0017】
具体的には、前記ロック機構は、前記ロック機構のロック解除を駆動するためのロック解除材を更に備える。前記ロック解除材は、前記ロック本体にスライド可能に設置されているロック解除本体と、前記ロック解除本体に設置され、前記ロック解除本体のスライドに従って、前記第一のロック材と前記第一の協働部が離れるように駆動する第一のロック解除部と、前記ロック解除本体に設置され、前記ロック解除本体のスライドに従って、前記第二のロック材と前記第二の協働部が離れるように駆動する第二のロック解除部とを更に備える。
【0018】
なお、第一のロック解除部と第二のロック解除部は、第一のロック材と第二のロック材がスライドするように駆動することができる任意の部材であっても良く、例えば、レバー等であっても良い。レバー等が用いられる場合、ロック解除材のリセットは、リセットばね等のような、単独に設置されたリセット材を採用することができる。
【0019】
前記第一のロック解除部と前記第二のロック解除部は、それぞれ前記ロック解除本体に設置され、斜めに延びるスライド溝であることが好ましい。
【0020】
一つの実施形態によれば、即ち、前記ロック解除機構は、前記ロックブロックに設置されている第一のスライド溝と、前記ロックブロックに設置されている第二のスライド溝とを更に備え、前記第一のロック材は、前記第一のスライド溝にスライド可能に設置され、前記第二のロック材は、前記第二のスライド溝にスライド可能に設置されている。この技術案では、第一のスライド溝は、第一のロック解除部の伸長方向と交差し、第二のスライド溝は、第二のロック解除部の伸長方向と交差し、第一のロック材は、第一のスライド溝と第一のロック解除部に同時に挿入するように設置され、第二のロック材は、第二のスライド溝と第二のロック解除部に同時に挿入するように設置される。よって、ロック解除本体がスライドする際、第一のロック解除部と第二のロック解除部は、第一のロック材と第二のロック材がロック本体に対して相対的にスライドするように駆動し、ロック解除を実現することができる。第一のロック材と第二のロック材は、ロック方向に向かって移動する際、第一のロック解除部と第二のロック解除部は、ロック解除本体がスライドしてリセットするように駆動することもできるので、ロック解除材をリセットさせるためのリセット材を追加で設置する必要がない。
【0021】
なお、スライド溝は、溝の幅が第一のロック材と第二のロック材の直径より大きい溝であっても良いので、ロック機構が片側ロックされたときに、スライド溝は、ロックブロックのスイングを妨害しない。しかし、このような方法では、ロック解除材は、ロック機構のロック解除を制御する場合、スライド溝の側壁がロック材に接触しロック材のロック解除を駆動するように、比較的大きな距離をスライドする必要がある。よって、ロック機構の体積が比較的大きいので、以下の実施形態を採用することが好ましい。
【0022】
より好ましくは、前記ロック機構がロック状態である場合、前記第一のロック解除部と前記第二のロック解除部は、それぞれ前記ロックブロックの回転軸中心線の点を円心とする円弧状の溝である。それにより、ロック機構が片側ロックされたときに、第一のロック材と第二のロック材は、ロックブロックのスイングにより、第一のロック解除部と第二のロック解除部において自由にスライドすることができる。また、より好ましくは、円弧状の溝の幅をできるだけ小さくしても良く、ロック材がロック解除部において自由にスライドすることができるようにすれば良い。よって、ロック解除操作を行うとき、ロック解除本体に比較的短い距離をスライドさせるだけで、ロック解除操作を実現することができる。
【0023】
もう一つの実施形態によれば、即ち、前記ロックブロックは、回転可能に接続されている第一の部分と第二の部分を備え、前記第一のロック材は、前記第一の部分に固定又は回転可能に設置されており、前記第二のロック材は、前記第二の部分に固定又は回転可能に設置されている。この技術案では、前記第一のロック解除部と前記第二のロック解除部に対する設置は、前記ロックブロックが片側ロック又はロック解除する際、ロック本体に対して自由に回転してロック解除材に干渉されないようにする必要がある。また、ロック解除材を操作する際、第一のロック解除部と第二のロック解除部は、第一のロック材と第二のロック材を移動させるように駆動することにより、第一の部分及び第二の部分は、弾性材の弾性力を克服して相対的に回転できるようにする必要がある。
【0024】
より好ましくは、前記第一のロック解除部は、前記第一のロック材が第一の回転軸の周りを回転するように駆動するのに必要な力のための外側表面を有し、前記第二のロック解除部は、前記第二のロック材が第一の回転軸の周りを回転するように駆動するのに必要な力のための外側表面を有する。
【0025】
一つの具体的な且つ好ましい実施形態によれば、前記第一のロック解除部と前記第二のロック解除部には、いずれも前記第一のロック材と前記第二のロック材を中心に近づけるようにプッシュすることができる傾斜面が設置されている。
【0026】
より好ましくは、前記ロック機構がロック状態である場合、前記第一の回転軸の中心と前記第一のロック材の中心の接続線と前記第一のロック解除部の外側表面の延長線との間の夾角が90°より大きく、前記第一の回転軸の中心と前記第二のロック材の中心の接続線と前記第二のロック解除部の外側表面の延長線との間の夾角が90°より大きい。
【0027】
最も好ましくは、前記第一のロック解除部と前記第二のロック解除部の内側表面は、円弧面であり、当該円弧面の弧度は、前記第一のロック材と前記第二のロック材が前記第一の回転軸の周りを回転する弧度と同じである。
【0028】
具体的には、前記ロック解除材は、前記ロック解除本体に設置され、上下方向に沿って延びる第三のスライド溝と、前記ロック本体に固定設置され、前記第三のスライド溝に挿入するように設置されるスライドバーと、前記ロック解除本体に設置され、前記ロックブロックと前記ロック本体の接続軸を退避するための第四のスライド溝とを更に備える。
【0029】
好ましくは、前記ロック解除本体は、下方に位置する第一の板と、それぞれ前方及び後方に位置し、前記第一の板に接続されている第二の板及び第三の板とを備える。前記ロックブロックは、前記第二の板と前記第三の板との間に位置し、前記ロック機構がロック状態である場合、前記第一の板は、前記ロック本体の外側に露出する。よって、ロック解除本体をつまんで上へ動かしてロック解除を実現することがしやすくなり、ロックするとき、ロック解除本体の重力の働きで、弾性材の弾性力と合わせ、ロック機構が再ロックしやすくなる。
【0030】
本願のもう一つの側面は、前記ロック機構を用いる子供用品を提供する。
【0031】
具体的には、子供用品は、子供用ベッド、子供用ベビーカー等の当該ロック構造を用いる必要がある子供用品であっても良い。
【0032】
本願に記載の左、右、上、下、前、後ろ等の方位の用語は、当該ロック機構が子供用ベッドに用いられて囲み欄干の接続及びロックを実現する際、子供用ベッドが展開された状態での方位により定義されており、即ち、
図1の方位により定義されている。
【0033】
本願の範囲は、前記技術特徴の特定の組み合わせにより形成された技術案に限定されず、前記技術特徴又はそれらの等価特徴に対して行われる任意の組み合わせにより形成された他の技術案も含まれる。例えば、前記特徴は、本願に開示される(但し、これに限定されない)類似する機能を有する技術特徴と置き換えることにより形成された技術案等である。
【発明の効果】
【0034】
前記技術案の適用により、本願は、従来技術に比べて以下のメリットを有する。
【0035】
本願のロック機構は、両側が同時にロックされた時にのみロックを実現することができ
るので、従来技術おけるロック機構の片側ロック又は片側ロック解除の問題を十分に避けることができ、ユーザーが使用するのに便利である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本願の具体的な実施形態の子供用ベッドの立体図である。
【
図3】
図2の第一の実施形態のA-A断面図である。
【
図4】第一の実施形態のロックブロックの立体図である。
【
図5】第一の実施形態における、ロックブロックとロック解除材が協働する立体図である。
【
図6】第一の実施形態における、ロック機構がロック解除状態である断面図である。
【
図7】第一の実施形態における、ロック機構が片側ロックされた時の断面図である。
【
図8】第一の実施形態における、ロック機構が片側ロックされた時のロックブロックのスイングの断面図である。
【
図9】第一の実施形態における、ロック機構がロック状態である断面図である。
【
図10】第一の実施形態における、ロック機構がロックされた状態の立体図である。
【
図11】第一の実施形態における、ロック解除材がロック機構のロック解除を制御する時の断面図である。
【
図12】第一の実施形態における、ロック解除材がロック機構のロック解除を制御する時の立体図である。
【
図13】
図2の第二の実施形態のA-A断面図である。
【
図14】第二の実施形態のロックブロックの立体図である。
【
図15】第二の実施形態における、ロックブロックとロック解除材が協働する立体図である。
【
図16】第二の実施形態における、ロック機構がロック解除状態である断面図である。
【
図17】第二の実施形態における、ロック機構が片側ロックされた時の断面図である。
【
図18】第二の実施形態における、ロック機構が片側ロックされた時のロックブロックのスイングの断面図である。
【
図19】第二の実施形態における、ロック機構がロック状態である断面図である。
【
図20】第二の実施形態における、ロック機構がロック状態である立体図である。
【
図21】第二の実施形態における、ロック解除材がロック機構のロック解除を制御する時の断面図である。
【
図22】第二の実施形態における、ロック解除材がロック機構のロック解除を制御する時の立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面及び具体的な実施形態を参照しながら、本願の技術案を更に詳しく説明し、本願の各技術特徴は、互いに矛盾しない限り、組み合わせることができる。
【0038】
(第一の実施形態)
図1~
図12に示すロック機構は、子供用品に用いられることができ、相対的に回転可能に設置されている2つの部材をロックするために用いられる。例えば、子供用品は、子供用ベッド、子供用ベビーカー等であっても良い。
【0039】
図1に示すように、当該ロック機構は、子供用ベッドに用いられ、具体的には、当該ロ
ック機構は、子供用ベッドの囲み欄干に用いられ、囲み欄干は、相対的に回転可能に設置されることにより、折り畳み及び展開ができる第一の欄干1及び第二の欄干2を備え、当該ロック機構は、第一の欄干1及び第二の欄干2を互いにロックさせる。
【0040】
図3に示すように、ロック機構は、ロック本体3と、それぞれ第二の回転軸4及び第三の回転軸5により、ロック本体3の両端に回転可能に接続されている第一の接続材6及び第二の接続材7とを備える。なお、第一の接続材6と第二の接続材7は、それぞれ第一の欄干1及び第二の欄干2に固定接続しても良く、第一の接続材6と第一の欄干1は、一本の欄干の部材又は一体として設置しても良く、第二の接続材7と第二の欄干2は、一本の欄干の部材又は一体として設置しても良い。
【0041】
図3及び
図4に示すように、ロック機構は、第一の回転軸8によりロック本体3に回転可能に接続されているロックブロック9を更に備える。ロックブロック9は、一緒に固定され又は一体として設置されている全体である。ロックブロック9は、第一の回転軸8によりロック本体3に回転可能に接続されているロックブロック本体91と、ロックブロック本体91の前側及び後側にそれぞれ固定接続されているロックブロック仕切り板92と、ロックブロック本体91に設置され、左右方向に沿って延びる収容溝93とを備える。なお、2つのロックブロック仕切り板92の間は、収容空間を有し、2つのロックブロック仕切り板92の左右の両側の対応位置には、それぞれ第一のスライド溝94及び第二のスライド溝95が設置されている。第一のスライド溝94及び第二のスライド溝95は、それぞれロック機構の左右方向に沿って延びる。
【0042】
第一のロック材10は、前後の2つのロックブロック仕切り板92の第一のスライド溝94に挿入するように設置され、第一のスライド溝94においてスライドすることができる。第二のロック材11は、前後の2つのロックブロック仕切り板92の第二のスライド溝95に挿入するように設置され、第二のスライド溝95においてスライドすることができる。
【0043】
弾性材12は、ロックブロック9の収容溝93の中に設置されており、両端部がそれぞれ第一のロック材10及び第二のロック材11に当接するので、第一のロック材10及び第二のロック材11がロック状態である場合、第一のスライド溝94及び第二のスライド溝95の外側(
図3に示す位置)に位置する。
【0044】
第一の接続材6の端部には、第一のロック材10と協働可能な第一の協働部61が形成されており、第二の接続材7の端部には、第二のロック材11と協働可能な第二の協働部71が形成されている。なお、第一の協働部61と第二の協働部71は、それぞれ溝である。ロック機構がロック状態である場合、第一の接続材6の端部と第二の接続材7の端部は、それぞれ2つのロックブロック仕切り板92の間の収容空間に位置し、第一の協働部61は、第一のロック材10と協働してロックし、第二の協働部71は、第二のロック材11と協働してロックし、この時、ロックブロック9とロック本体3は、相対的に固定し、第一の接続材6と第二の接続材7は、それぞれロック本体3に相対して固定している。
【0045】
図3及び
図5に示すように、ロック機構は、ロック機構のロック解除を駆動することができるロック解除材13を更に備える。ロック解除材13は、ロック本体3にスライド可能に設置されているロック解除本体を備える。ロック解除本体は、下方に位置する第一の板131と、それぞれ前方及び後方に位置し、第一の板131に接続されている第二の板132及び第三の板133とを備える。第二の板132と第三の板133の間には、収容空間が形成されており、ロックブロック9は、第二の板132と第三の板133の間に形成されている収容空間に位置し、ロック機構がロック状態である場合、第一の板131は、ロック本体3の外側に露出するので、ロック解除本体をつまんで上へ動かしてロック解
除を実現することがしやすくなる。
【0046】
第二の板132と第三の板133の相応する位置には、それぞれ上下方向に沿って延びる第三のスライド溝134が設置されている。スライドバー14は、ロック本体3に設置されており、第二の板132と第三の板133の第三のスライド溝134に挿入するように設置されるので、ロック本体3に対するロック解除材13のスライドに対して案内する役割を果たしている。
【0047】
第二の板132と第三の板133の相応する位置には、それぞれ第四のスライド溝135が設置されており、第一の回転軸8は、第二の板132と第三の板133の第四のスライド溝135を貫通するので、ロックブロック9の回転がロック解除材13に干渉されず、第四のスライド溝135の上部が閉じられても良く、外部と連通しても良い。
【0048】
ロックブロック9は、スライドバー14の上方に位置し、第四のスライド溝135は、第三のスライド溝134の上方に位置し、ロック機構がロック状態である場合、スライドバー14は、第三のスライド溝134の上端部に位置するので、ロック解除材13を操作する際、ロック解除本体は、ロックブロック9に干渉されずに上へ向かって移動することができる。
【0049】
第二の板132と第三の板133の左右の両側の相応する位置には、第一のロック解除部136と第二のロック解除部137が設置されており、第一のロック解除部136と第二のロック解除部137は、それぞれ同じ点を円心とする円弧状の溝であり、円弧状の幅がロック材の外径よりやや大きく、ロック機構がロック状態である場合、当該円心は、ロックブロック9の回転軸中心線に位置する。第一のロック材10は、前後の2つのロックブロック仕切り板92の第一のスライド溝94と第二の板132及び第三の板133の第一のロック解除部136に挿入するように設置され、第二のロック材11は、前後の2つのロックブロック仕切り板92の第二のスライド溝95と第二の板132及び第三の板133の第二のロック解除部137に挿入するように設置される。
【0050】
図9及び
図10に示すように、ロック機構がロック状態である場合、この時、ロック解除材13をつまんで上へ動かすことにより、第一のロック解除部136と第二のロック解除部137は、第一のロック材10及び第二のロック材11が第一のスライド溝94及び第二のスライド溝95において相対的にスライドするように駆動し、第一のロック材10は、第一の協働部61から離れ、第二のロック材11は、第二の協働部71から離れ、この時、弾性材12が圧縮される(
図11及び
図12に示すように)。
図6に示すように、第一の接続材6と第二の接続材7は、それぞれ第二の回転軸4及び第三の回転軸5の周りを回転し、第一のロック材10と第二のロック材11は、弾性材12の弾性力の働きで、第一のスライド溝94及び第二のスライド溝95において反対方向に移動し、第一のロック材10と第二のロック材11の移動及びロック解除材13の自己重力は、ロック解除材13がロック解除状態まで下へスライドするように駆動する。
【0051】
図7に示すように、第一の協働部61は、第一のロック材10と協働してロックし、第二の協働部71が第二のロック材11から離れた時に、第一の接続材6の重量は、第一のロック材10が下へ移動するように駆動するので、ロックブロック9は、第一の回転軸8の周りを回転するように駆動される。
図8に示すように、第一の接続材6は、自重の働きで、第一のロック材10から離れるまで下へ回転し続け、ロックブロック9は、自重の働きで、
図6に示すように、再び平衡状態に戻る。従って、当該ロック機構は、片側ロックを行うことができず、両側が同時にロックされた場合のみ、ロック機構のロックを実現することができる。
【0052】
(第二の実施形態)
第二の実施形態と第一の実施形態は、大まかな構造が同じであり、両者の違いは、ロックブロック9の構造、第一のロック材10、第二のロック材11とロックブロック9の接続方法、及び第一のロック解除部136と第二のロック解除部137の形状にある。
以下、第二の実施形態と第一の実施形態の違いの具体的な構造を詳しく説明し、他の構造は、第一の実施形態を参照し、ここでは、繰り返して説明しない。
【0053】
図13~
図22に示すように、ロックブロック9は、回転可能に接続されている第一の部分96及び第二の部分97を備え、即ち、第一の実施形態のロックブロック9を、回転可能に接続される左右の部分に分割したことに相当する。第一の部分96、第二の部分97及びロック本体3は、第一の回転軸8により同軸に接続されている。第一のロック材10は、第一の部分96に固定又は回転可能に設置されており、第二のロック材11は、第二の部分97に固定又は回転可能に設置されている。第一の部分96の上部は、第一の端面961を有し、第二の部分97の上部は、第一の端面961に当接可能な第二の端面971を有する。弾性材12の両端部は、それぞれ第一の部分96と第二の部分97に当接しているので、第一のロック材10と第二のロック材11は、ロック状態に向かって移動する傾向を有する。
【0054】
第一のロック解除部136と第二のロック解除部137もスライド溝である。ロック解除材13を操作する際、第一のロック解除部136の外側表面は、第一のロック材10が第一の回転軸8の周りを回転するように駆動するのに必要な力を提供し、第二のロック解除部137の外側表面は、第二のロック材11が第一の回転軸8の周りを回転するように駆動するのに必要な力を提供する。当該外側表面は、平面であり、ロック機構がロック状態である場合、第一の回転軸8の中心と第一のロック材10の中心の接続線L1と第一のロック解除部136の外側表面の延長線L2との間の夾角α1が90°より大きく、第一の回転軸8の中心と第二のロック材11の中心の接続線L3と第二のロック解除部137の外側表面の延長線L4との間の夾角α2が90°より大きい(なお、L1、L2、L3、L4、α1及びα2は、
図13を参照し、
図13は、ロック解除状態であるが、当該状態で、第一の協働部61と第二の協働部71は、何れもロックブロック9に対して働く力が発生しておらず、即ち、ロックブロック9が保持する状態は、ロック状態と同じである。故に、L1、L2、L3、L4、α1及びα2を明確に示すために、
図13において図示している)。
【0055】
第一のロック解除部136と第二のロック解除部137の内側表面は、円弧面である。当該円弧面とロックブロック9が第一の回転軸8の周りを回転するとき、第一のロック材10と第二のロック材11の移動軌跡は、一致するので、ロックブロック9の回転に干渉することがない。
【0056】
ロック機構がロック状態である場合、ロック解除材13をつまんで上へスライドすることにより、第一のロック解除部136の傾斜面が第一のロック材10をプッシュし、第二のロック解除部137の傾斜面が第二のロック材11をプッシュし、第一のロック材10と第二のロック材11の働く力で、第一の部分96と第二の部分97は、それぞれ第一の回転軸8の周りを回転し、弾性材12の弾性力を克服して互いに近づき、第一のロック材10が第一の協働部61から離れ、第二のロック材11が第二の協働部71から離れ、この時、弾性材12が圧縮される(
図21及び
図22に示すように)。
図16に示すように、第一の接続材6と第二の接続材7は、それぞれ第二の回転軸4及び第三の回転軸5の周りを回転することができ、第一の部分96と第二の部分97は、弾性材12の弾性力の働きで互いに遠く離れることにより、第一のロック材10と第二のロック材11は、第一の端面961と第二の端面971が当接して続けて離れることができないまで、互いに遠く離れるように駆動され、第一のロック材10と第二のロック材11の移動及びロック解除
材13の自重は、ロック解除材13がロック解除状態まで下へスライドするように駆動する。
【0057】
上述した実施形態は、本願の技術的概念及び特徴を説明するものであり、その目的は、当該技術分野に精通している者が本発明の内容を理解し、本願の内容に基づいて実施することができるようにすることであり、本願の特許権利の範囲を制限しない。本願の精神に基づいて行われた全ての等価の変更又は修飾は、何れも本発明の特許保護の範囲に属する。
【0058】
(符号の説明)
1 第一の欄干
2 第二の欄干
3 ロック本体
4 第二の回転軸
5 第三の回転軸
6 第一の接続材
61 第一の協働部
7 第二の接続材
71 第二の協働部
8 第一の回転軸
9 ロックブロック
91 ロックブロック本体
92 ロックブロック仕切り板
93 収容溝
94 第一のスライド溝
95 第二のスライド溝
96 第一の部分
97 第二の部分
961 第一の端面
971 第二の端面
10 第一のロック材
11 第二のロック材
12 弾性材
13 ロック解除材
131 第一の板
132 第二の板
133 第三の板
134 第三のスライド溝
135 第四のスライド溝
136 第一のロック解除部
137 第二のロック解除部
14 スライドバー
【手続補正書】
【提出日】2022-04-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロック本体(3)と、前記ロック本体(3)の両端部にそれぞれ回転可能に接続されている第一の接続材(6)及び第二の接続材(7)とを備えるロック機構であって、
前記ロック本体(3)に回転可能に接続されているロックブロック(9)と、
前記ロックブロック(9)にそれぞれ設置されている第一のロック材(10)及び第二のロック材(11)と、
前記第一の接続材(6)に形成され、前記第一のロック材(10)と協働可能な第一の協働部(61)と、
前記第二の接続材(7)に形成され、前記第二のロック材(11)と協働可能な第二の協働部(71)とを更に備え、
前記第一の協働部(61)が前記第一のロック材(10)と協働し且つ前記第二の協働部(71)が前記第二のロック(11)材と協働する時、前記ロック機構は、ロック状態であり、前記ロックブロック(9)は、前記ロック本体(3)に相対して固定されており、
前記第一の協働部(61)が前記第一のロック材(10)から離れ、前記第二の協働部(71)が前記第二のロック材(11)と協働し、又は、前記第二の協働部(71)が前記第二のロック材(11)から離れ、前記第一の協働部(61)が前記第一のロック材(10)と協働し、又は、前記第一の協働部(61)が前記第一のロック材(10)から離れ且つ前記第二の協働部(71)が前記第二のロック材(11)から離れた時、前記ロック機構がロック解除状態であり、前記ロックブロック(9)が前記ロック本体(3)に対して回転することができることを特徴とするロック機構。
【請求項2】
前記ロックブロック(9)は、第一の回転軸(8)により前記ロック本体(3)に回転可能に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
【請求項3】
前記ロックブロック(9)に設置されている第一のスライド溝(94)と、
前記ロックブロック(9)に設置されている第二のスライド溝(95)とを更に備え、
前記第一のロック材(10)は、前記第一のスライド溝(94)にスライド可能に設置
されており、
前記第二のロック材(11)は、前記第二のスライド溝(95)にスライド可能に設置されており、
前記第一のロック材(10)と前記第二のロック材(11)をロック状態に向かって移動させる傾向を有する弾性材(12)を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
【請求項4】
前記第一のスライド溝(94)と前記第二のスライド溝(95)は、それぞれ前記ロック機構の左右方向に沿って延びることを特徴とする請求項3に記載のロック機構。
【請求項5】
前記ロックブロック(9)は、回転可能に接続されている第一の部分(96)及び第二の部分(97)を備え、
前記第一のロック材(10)は、前記第一の部分(96)に固定又は回転可能に設置されており、
前記第二のロック材(11)は、前記第二の部分(97)に固定又は回転可能に設置されており、
前記第一のロック材(10)と前記第二のロック材(11)をロック状態に向かって移動させる傾向を有する弾性材(12)を更に備えことを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
【請求項6】
前記ロック本体(3)、前記第一の部分(96)と前記第二の部分(97)は、同軸で回転可能に接続されていることを特徴とする請求項5に記載のロック機構。
【請求項7】
前記第一の部分(96)は、第一の端面(961)を有し、前記第二の部分(97)は、前記第一の端面(961)に当接可能な第二の端面(971)を有することを特徴とする請求項5に記載のロック機構。
【請求項8】
前記ロック機構のロック解除を駆動するためのロック解除材(13)を更に備え、
前記ロック解除材(13)は、前記ロック本体(3)にスライド可能に設置されているロック解除本体と、前記ロック解除本体に設置され、前記ロック解除本体のスライドに従って、前記第一のロック材(10)が前記第一の協働部(61)から離れるように駆動する第一のロック解除部(136)と、前記ロック解除本体に設置され、前記ロック解除本体のスライドに従って、前記第二のロック材(11)が前記第二の協働部(71)から離れるように駆動する第二のロック解除部(137)とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
【請求項9】
前記第一のロック解除部(136)と前記第二のロック解除部(137)は、それぞれ前記ロック解除本体に設置され、斜めに延びるスライド溝であることを特徴とする請求項
8に記載のロック機構。
【請求項10】
前記ロックブロック(9)に設置されている第一のスライド溝(94)と、
前記ロックブロック(9)に設置されている第二のスライド溝(95)とを更に備え、
前記第一のロック材(10)は、前記第一のスライド溝(94)にスライド可能に設置されており、
前記第二のロック材(11)は、前記第二のスライド溝(95)にスライド可能に設置されており、
前記ロック機構がロック状態である場合、前記第一のロック解除部(136)と前記第二のロック解除部(137)は、それぞれ前記ロックブロック(9)の回転軸中心線の点を円心とする円弧状の溝であることを特徴とする請求項8に記載のロック機構。
【請求項11】
前記ロックブロック(9)は、回転可能に接続されている第一の部分(96)と第二の部分(97)を備え、
前記第一のロック材(10)は、前記第一の部分(96)に固定又は回転可能に設置されており、
前記第二のロック材(11)は、前記第二の部分(97)に固定又は回転可能に設置されており、
前記第一のロック解除部(136)は、前記第一のロック材(10)が第一の回転軸(8)の周りを回転するように駆動するのに必要な力のための外側表面を有し、
前記第二のロック解除部(137)は、前記第二のロック材(11)が第一の回転軸(8)の周りを回転するように駆動するのに必要な力のための外側表面を有することを特徴とする請求項8に記載のロック機構。
【請求項12】
前記第一のロック解除部(136)と前記第二のロック解除部(137)には、いずれも前記第一のロック材(10)と前記第二のロック材(11)を中心に近づけるようにプッシュすることができる傾斜面が設置されていることを特徴とする請求項11に記載のロック機構。
【請求項13】
前記ロック機構がロック状態である場合、前記第一の回転軸(8)の中心と前記第一のロック材(10)の中心の接続線と前記第一のロック解除部(136)の外側表面の延長線との間の夾角が90°より大きく、前記第一の回転軸(8)の中心と前記第二のロック材(11)の中心の接続線と前記第二のロック解除部(137)の外側表面の延長線との間の夾角が90°より大きいことを特徴とする請求項11に記載のロック機構。
【請求項14】
前記外側表面は、平面であることを特徴とする請求項11~請求項13の何れか1つに記載のロック機構。
【請求項15】
前記第一のロック解除部(136)と前記第二のロック解除部(137)の内側表面は、円弧面であり、前記円弧面の弧度は、前記第一のロック材(10)と前記第二のロック材(11)が前記第一の回転軸(8)の周りを回転する弧度と同じであることを特徴とする請求項11に記載のロック機構。
【請求項16】
前記ロック解除材(13)は、前記ロック解除本体に設置され、上下方向に沿って延びる第三のスライド溝(134)と、
前記ロック本体(3)に固定設置され、前記第三のスライド溝(134)に挿入するように設置されるスライドバー(14)と、
前記ロック解除本体に設置され、前記ロック材(9)と前記ロック本体(3)の接続軸を退避するための第四のスライド溝(135)とを更に備えることを特徴とする請求項8に記載のロック機構。
【請求項17】
前記ロック解除本体は、下方に位置する第一の板(131)と、それぞれ前方及び後方に位置し、前記第一の板(131)に接続されている第二の板(132)及び第三の板(133)とを備え、
前記ロックブロック(9)は、前記第二の板(132)と前記第三の板(133)との間に位置し、前記ロック機構がロック状態である場合、前記第一の板(131)は、前記ロック本体(3)の外側に露出することを特徴とする請求項8に記載のロック機構。
【請求項18】
請求項1~請求項17の何れか1つに記載のロック機構を用いることを特徴とする子供用品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
上述した2つの実施形態によれば、弾性材は、一体で一つを設置しても良く、個別に2つを設置しても良く、弾性材は、引張ばねであっても良く、圧縮ばねであっても良い。
【国際調査報告】