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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(54)【発明の名称】円形ダクトのフランジ成形装置
(51)【国際特許分類】
   B21D 19/02 20060101AFI20230306BHJP
   B21D 22/14 20060101ALI20230306BHJP
   B21D 19/00 20060101ALI20230306BHJP
【FI】
B21D19/02
B21D22/14 Z
B21D19/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022536497
(86)(22)【出願日】2021-01-06
(85)【翻訳文提出日】2022-06-10
(86)【国際出願番号】 KR2021000101
(87)【国際公開番号】W WO2021182734
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】10-2020-0029650
(32)【優先日】2020-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521080440
【氏名又は名称】ノ,ソン グン
(71)【出願人】
【識別番号】522233131
【氏名又は名称】キム, オク テ
【氏名又は名称原語表記】KIM, Ok Tae
【住所又は居所原語表記】12, Jeonwon-ro 55beon-gil, Namsa-myeon, Cheoin-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do 17123 (KR)
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ノ, ソン グン
(72)【発明者】
【氏名】キム, オク テ
【テーマコード(参考)】
4E137
【Fターム(参考)】
4E137AA11
4E137BB03
4E137CA06
4E137EA18
4E137GA11
4E137GA16
4E137GB20
(57)【要約】
本発明は、円形ダクトのフランジ成形装置に関するものであって、本発明に係る円形ダクトのフランジ成形装置は、ダクトの下端部外周面を囲む形態に配置され、ダクトと向き合う面に成形溝を備える成形ジグ、前記成形ジグの下でダクトの下端を支持する支持部、前記支持部の高さを調節する高さ調節部、および前記ダクトの下端部内周面を打撃して、前記ダクトの下端部に前記成形ジグの成形溝に対応する形態のフランジを成形する成形部を含み、前記成形溝は、前記ダクトと向き合う面に形成される第1成形面と、前記第1成形面の終端部から追加で延長形成される第2成形面を含み、前記高さ調節部は、前記フランジが前記第1成形面でのみ成形がなされるか、前記第1成形面および第2成形面で成形がなされるように、前記成形ジグに対する支持部の相対位置を調節することを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダクトの下端部外周面を囲む形態に配置され、ダクトと向き合う面に成形溝を備える成形ジグと、
前記成形ジグの下でダクトの下端を支持する支持部と、
前記支持部の高さを調節する高さ調節部、および
前記ダクトの下端部内周面を打撃して、前記ダクトの下端部に前記成形ジグの成形溝に対応する形態のフランジを成形する成形部を含み、
前記成形溝は、前記ダクトと向き合う面に形成される第1成形面と、前記第1成形面の終端部から追加で延長形成される第2成形面を含み、
前記高さ調節部は、前記フランジが前記第1成形面でのみ成形がなされるか、前記第1成形面および第2成形面で成形がなされるように、前記成形ジグに対する支持部の相対位置を調節することを特徴とする円形ダクトのフランジ成形装置。
【請求項2】
前記高さ調節部は、前記ダクトを中心として多数配置され、上端部が前記支持部の下部を支持する昇降支持棒、前記昇降支持棒と交差する方向に配置されて隣接した一対の昇降支持棒を連結する連結シャフト、および前記連結シャフトに回転駆動力を提供する駆動モータを含み、
前記昇降支持棒は、昇降可能な状態で支持され、前記連結シャフトは、軸回転可能な状態で支持され、前記連結シャフトと昇降支持棒の連結部位にはラックとピニオンが形成されて互いに噛み合うことを特徴とする請求項1に記載の円形ダクトのフランジ成形装置。
【請求項3】
前記第1成形面は、前記ダクトの長手方向と交差する方向に形成され、
前記第2成形面は、前記ダクトの長手方向と並んだ方向に形成されることを特徴とする請求項1に記載の円形ダクトのフランジ成形装置。
【請求項4】
前記成形ジグ上で前記ダクトを選択的に固定する固定部を含むことを特徴とする請求項1に記載の円形ダクトのフランジ成形装置。
【請求項5】
前記成形ジグと固定部は、複数に分割構成され、
分割された複数の成形ジグと固定部は、ダクトを固定した位置で側面が互いに密着して、ダクトの固定位置が案内されることを特徴とする請求項4に記載の円形ダクトのフランジ成形装置。
【請求項6】
前記固定部は、
前記ダクトの外側面を支持することができるダクト固定台と、
前記ダクト固定台をダクトの半径方向に移動可能に支持するガイドおよび
前記ダクト固定台を移動させるアクチュエータを含むことを特徴とする請求項5に記載の円形ダクトのフランジ成形装置。
【請求項7】
前記成形部は、
前記ダクトの内周面に沿って一周しながら前記成形溝に対応する位置のダクト内周面を打撃してフランジを成形する成形ツール、および
前記成形ツールの回転および前後進のための動力を提供する動力機構を含むことを特徴とする請求項1に記載の円形ダクトのフランジ成形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円形ダクトのフランジ成形装置に関する。より詳細には、ダクト間の結合のためにダクトの両端部にそれぞれ形成される形状が互いに異なるフランジを一つの装置で成形することができる円形ダクトのフランジ成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ダクトとは、公共施設や居住地、地下商店などの多重利用施設を利用する利用者が微細粉塵や二酸化炭素、有害細菌などの室内汚染物質から呼吸器を保護するために、換気および空気の循環のためにダクト連結具で作られた空気筒であって、空調施設の構成のうちの一部をいう。
【0003】
このような前記ダクトは、施設の便宜性とデザインを考慮した設計によって、構造が複雑かつ多様になるため、前記ダクトの構造も複雑かつ多様になっている。
【0004】
前記のように施設の複雑な構造に応じて、それぞれのダクト製造業者では、前記ダクトの用途および使用位置、大きさなどを考慮して、円形ダクト、T型ダクト、Y型ダクト、エルボ型ダクトなど多様に製作している。
【0005】
特許文献1(大韓民国登録特許公報第10-0846878号)は、円形ダクトのフランジ成形装置に関するものであって、ダクト用円形管の両端部を直角に精密に折曲げることができる。
【0006】
一般的に、ダクトの単位要素間の結合のためには、ダクトの一端部に水平要素からなる第1形状のフランジを成形し、ダクトの他端部に水平および垂直要素からなる第2形状のフランジを成形した後、隣接した一対のダクト単位要素の第1形状のフランジと第2形状のフランジを結合しなければならない。
【0007】
しかし、従来技術による成形装置は、水平要素からなる第1形状のフランジのみを成形することができるので、ダクトの結合のための水平および垂直要素を有する第2形状のフランジは、他の成形装置で成形しなければならないという問題があった。
【0008】
すなわち、特許文献1の成形装置において、ダクトの一端部に第1形状のフランジを成形し、成形が完了したダクトを他の場所に設けられた成形装置に移動した後、該当成形装置で第2形状のフランジを成形しなければならないので、空間を多く占めるだけでなく、生産効率が低下する問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、このような従来の問題点を解決するためのものであって、ダクト間の結合のためにダクトの両端部にそれぞれ形成される形状が互いに異なるフランジを一つの装置で成形することができる円形ダクトのフランジ成形装置を提供することにある。
【0010】
また、前記ダクトの下端位置を決定する支持部が安定的に昇降することができる円形ダクトのフランジ成形装置を提供することにある。
【0011】
また、前記固定部および成形ジグが多数に分割構成され、ダクトを固定した状態で互いに密着してダクトの固定位置が案内されることに伴って、固定部の固定圧力によってダクトの外形が変形することを防止することができる円形ダクトのフランジ成形装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的は、本発明により、ダクトの下端部外周面を囲む形態に配置され、ダクトと向き合う面に成形溝を備える成形ジグ、前記成形ジグの下でダクトの下端を支持する支持部、前記支持部の高さを調節する高さ調節部、および前記ダクトの下端部内周面を打撃して、前記ダクトの下端部に前記成形ジグの成形溝に対応する形態のフランジを成形する成形部を含み、前記成形溝は、前記ダクトと向き合う面に形成される第1成形面と、前記第1成形面の終端部から追加で延長形成される第2成形面を含み、前記高さ調節部は、前記フランジが前記第1成形面でのみ成形がなされるか、前記第1成形面および第2成形面で成形がなされるように、前記成形ジグに対する支持部の相対位置を調節することを特徴とする円形ダクトのフランジ成形装置によって達成される。
【0013】
ここで、前記高さ調節部は、前記ダクトを中心として多数配置され、上端部が前記支持部の下部を支持する昇降支持棒、前記昇降支持棒と交差する方向に配置されて隣接した一対の昇降支持棒を連結する連結シャフト、前記連結シャフトに回転駆動力を提供する駆動モータを含み、
【0014】
前記昇降支持棒は、昇降可能な状態で支持され、前記連結シャフトは、軸回転可能な状態で支持され、前記連結シャフトと昇降支持棒の連結部位にはラックとピニオンが形成されて互いに噛み合うことが好ましい。
【0015】
また、前記第1成形面は、前記ダクトの長手方向と交差する方向に形成され、前記第2成形面は、前記ダクトの長手方向と並んだ方向に形成されることが好ましい。
【0016】
また、前記成形ジグ上で前記ダクトを選択的に固定する固定部を含むことが好ましい。
【0017】
また、前記成形ジグと固定部は、複数に分割構成され、
【0018】
分割された複数の成形ジグと固定部は、ダクトを固定した位置で側面が互いに密着して、ダクトの固定位置が案内されることが好ましい。
【0019】
また、前記固定部は、前記ダクトの外側面を支持することができるダクト固定台、前記ダクト固定台をダクトの半径方向に移動可能に支持するガイドおよび前記ダクト固定台を移動させるアクチュエータを含むことが好ましい。
【0020】
また、前記成形部は、前記ダクトの内周面に沿って一周しながら前記成形溝に対応する位置のダクト内周面を打撃してフランジを成形する成形ツール、前記成形ツールの回転および前後進のための動力を提供する動力機構を含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、本発明の目的は、このような従来の問題点を解決するためのものであって、ダクト間の結合のためにダクトの両端部にそれぞれ形成される形状が互いに異なるフランジを一つの装置で成形することができる円形ダクトのフランジ成形装置が提供される。
【0022】
また、前記ダクトの下端位置を決定する支持部が安定的に昇降できる円形ダクトのフランジ成形装置が提供される。
【0023】
また、前記固定部および成形ジグが多数に分割構成され、ダクトを固定した状態で互いに密着して固定位置が案内されることに伴って、固定部の固定圧力によってダクトの外形が変形することを防止できる円形ダクトのフランジ成形装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置の斜視図である。
図2】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置の主要構成を示す抜粋斜視図である。
図3】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る固定部および成形ジグの抜粋斜視図である。
図4】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る高さ調節部の抜粋斜視図である。
図5】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る成形部の分解斜視図である。
図6】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置の断面図である。
図7】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る支持部が第1位置に移動した状態を示す図である。
図8】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る固定部を用いてダクトを固定した状態を示す図である。
図9】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る成形部を用いて第1形状を有するフランジを成形する状態を示す図である。
図10】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る固定部を用いてダクトを固定解除した状態を示す図である。
図11】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る支持部が第2位置に移動した状態を示す図である。
図12】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る高さ調節部の作用を示す図である。
図13】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る成形部を用いて第2形状を有するフランジを成形する状態を示す図である。
図14】本発明の円形ダクトのフランジ成形装置によってフランジの成形が完了したダクトを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
説明に先立ち、様々な実施形態において、同一の構成を有する構成要素については、同一の符号を使用して代表的に第1実施形態で説明し、その他の実施形態においては、第1実施形態と異なる構成について説明することにする。
【0026】
以下、添付した図面を参照して本発明の第1実施形態に係る円形ダクトのフランジ成形装置について詳細に説明する。
【0027】
添付図面のうち、図1は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置の斜視図であり、図2は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置の主要構成を示す抜粋斜視図であり、図3は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る固定部および成形ジグの抜粋斜視図であり、図4は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る高さ調節部の抜粋斜視図であり、図5は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る成形部の抜粋斜視図である。
【0028】
前記図面に示すような本発明の円形ダクトのフランジ成形装置は、ベース、固定部120、支持部130、高さ調節部140、成形ジグ150、成形部160を含む。
【0029】
前記ベースは、中央に貫通ホール111aが形成された第1ベース111と、前記第1ベース111の貫通ホール111aの下に配置される第2ベース112を含み、前記第1ベース111と第2ベース112は、複数の柱部材を介して連結される。
【0030】
前記固定部120は、前記ダクトDを選択的に固定するためのものであって、複数設けられて前記第1ベース111の上側で前記貫通ホール111aの周囲に放射状に配置される。
【0031】
このような固定部120は、前記ダクトDの外側面を支持することができるダクト固定台121、前記第1ベース111上で前記ダクト固定台121をダクトDの半径方向に移動可能に支持するガイド122および前記ダクト固定台121を移動させるアクチュエータ123を含む。前記ガイド122は、並んで配置される2列以上のLMガイドからなることができ、前記アクチュエータ123は、空圧によってシリンダロッドが収縮または伸張する空圧シリンダからなることができる。したがって、前記アクチュエータ123の伸長駆動時に前記ダクト固定台121がダクトDの外側面を加圧支持して固定し、収縮駆動時に前記ダクト固定台121がダクトDの外側面から離隔されて固定解除する。
【0032】
一方、前記ダクト固定台121は、ダクトDの外側面を支持できる円弧状の密着面を備え、複数のダクト固定台121がそれぞれ前進してダクトDの外側面を支持した状態では、側面が隣接するダクト固定台121の側面と接触するように構成されるに伴って、ダクトDの固定位置を一定に整列することができるだけでなく、固定部120の固定圧力によってダクトDの外形が変形することを防止することができる。すなわち、複数のダクト固定台121の側面が互いに接触した状態で、前記複数のダクト固定台121によって囲まれた空間は、ダクトDの外形に対応する形状に設定される。
【0033】
前記成形ジグ150は、前記ダクトDと向き合う面に成形溝を備え、前記ダクト固定台121の下で前記ダクトDの下端部外周面を囲む形態に配置される。本実施形態においては、前記成形ジグ150が前記固定部120の個数に対応するように多数に分割構成され、分割されたそれぞれの成形ジグ150が前記固定部120のダクト固定台121とアクチュエータ123との間に配置されて、前記ダクト固定台121と共にガイド122に伴って移動するものとして例を挙げて説明する。
【0034】
前記成形溝は、前記ダクトDと向き合う面から前記ダクトDの長手方向と交差する水平方向に延長される第1成形面151と、前記第1成形面151の終端部から前記ダクトDの長手方向と並んだ垂直方向に延長される第2成形面152を含み、全体的に概略
字形の形状を有する。これによって、第1成形面151で成形されるフランジF1は、水平要素のみを備える第1形状を有するようになり、第1成形面151と第2成形面152で成形されるフランジF2は、水平および垂直要素を備える第2形状を有するようになる。
【0035】
前記支持部130は、ダクトDの下端を支持するために前記成形ジグ150の下に配置される弧形の安着部131を含み、複数設けられて前記成形ジグ150の下で両側にそれぞれ配置され、両側の安着部131の間には成形部160の成形ツール161が配置されることができる離隔空間が設けられる。
【0036】
前記高さ調節部140は、前記第2ベース112と支持部130との間に設けられ、ダクトDの下端を支持する支持部130の高さを調節するものであって、支持部130の位置によって成形ジグ150に対するダクトD下端部の相対位置が決定されることができる。
【0037】
このような高さ調節部140は、上端部が前記支持部130の下部を支持する多数の昇降支持棒141、前記昇降支持棒141と交差する方向に配置されて隣接した一対の昇降支持棒141を連結する連結シャフト142、前記連結シャフト142に回転駆動力を提供する駆動モータ143および前記昇降支持棒141と連結シャフト142との連結部分を囲むハウジング144を含む。
【0038】
一方、本実施形態の図面では、前記支持部130が複数の安着部131からなるので、このような複数の安着部131が一つのプレートによって支持され、前記プレートが高さ調節部140によって昇降するものとして示したが、これに限定されるものではない。
【0039】
また、前記昇降支持棒141は、前記ハウジング144に昇降可能な状態で支持され、前記連結シャフト142は、前記ハウジング144に軸回転可能な状態で支持され、前記連結シャフト142と昇降支持棒141との連結部位には、ラック141aとピニオン142aが形成されて互いに噛み合う。これによって、複数の昇降支持棒141が連結シャフト142によって連結されて互いに連動することになり、いずれか一つの連結シャフト142を回転させる場合、連結シャフト142の回転方向に応じて複数の昇降支持棒141が連動して共に上昇するか下降することになる。
【0040】
一方、前記駆動モータ143と連結シャフト142との間には、駆動モータ143の回転速度を低減し、駆動トルクを上昇させるための減速機が配置されることができる。
【0041】
前記成形部160は、前記ダクトDの下端部内周面を打撃して前記ダクトDの下端部に前記成形ジグ150の成形溝に対応する形態のフランジF1、F2を成形するものであって、前記成形部160は、前記ダクトDの内周面に沿って一周しながら前記成形溝に対応する位置のダクトDの内周面を打撃する成形ツール161および前記成形ツール161の回転および前後進のための動力機構を含む。
【0042】
前記動力機構は、前記ダクトDの中心と同一軸線上で回転する第1回転機構、前記第1回転機構と同軸上に配置されて前記第1回転機構と異なる回転数を有する第2回転機構、前記第1回転機構によって回転する回転ハウジングを含み、前記成形ツール161は、前記回転ハウジング上で両方向直線移動可能に支持されて前記第1回転機構によって回転しながら前記ダクトDの内周面に沿って一周すると同時に前記第2回転機構によって前後進しながらダクトDの内周面を反復的に打撃することができるように構成される。このような成形部160の構成および作用は、韓国の公開特許第10-2016-0034581号(2016.03.30)および登録特許第10-2054442号(2019.12.10)によって公開されているので、これについての具体的な説明は省略する。
【0043】
すなわち、本実施形態によれば、高さ調節部を用いて支持部130の高さを第1位置と第2位置に変更することができ、前記支持部130が第1位置に移動した状態ではダクトDの下端部が第1成形面151でのみ成形されることによって、ダクトDの下端に第1形状を有するフランジF1を形成することができ、前記支持部130が第2位置に移動した状態ではダクトDの下端部が第1成形面151および第2成形面152で成形されることによって、ダクトDの下端に第2形状を有するフランジF2を形成することができる。
【0044】
ここからは、前述した円形ダクトのフランジ成形装置の第1実施形態の作動について説明する。
【0045】
添付図面のうち、図6は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置の断面図であり、図7は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る支持部が第1位置に移動した状態を示す図であり、図8は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る固定部を用いてダクトを固定した状態を示す図であり、図9は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る成形部を用いて第1形状を有するフランジを成形する状態を示す図であり、図10は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る固定部を用いてダクトを固定解除した状態を示す図であり、図11は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る支持部が第2位置に移動した状態を示す図であり、図12は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る高さ調節部の作用を示す図であり、図13は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置に係る成形部を用いて第2形状を有するフランジを成形する状態を示す図であり、図14は本発明の円形ダクトのフランジ成形装置によってフランジの成形が完了したダクトを示す図である。
【0046】
まず、図6に示すように、固定部120は第1ベース111の上側でダクトD固定領域を中心に多数配置され、支持部130は前記ダクトD固定領域の下で第2ベース112と支持部130との間に設けられた高さ調節部140によって上下に位置調節可能であり、成形ジグ150はダクトD固定領域の下部外側を囲む形態で配置され、成形部160は前記ダクトD固定領域の中央で前記成形ジグ150に対応する位置に配置される。
【0047】
ダクトD固定領域にダクトDを挿入するに先立ち、多数の固定部120はそれぞれアクチュエータ123が収縮して、図7に示すようにダクト固定台121が後進した状態となるので、複数のダクト固定台121の間の空間にダクトDを挿入することができ、成形の対象となるダクトDの一端部をダクトD固定領域に挿入すると、ダクトDの下端が支持部130に安着することによってダクトDの挿入長さが案内される。
【0048】
前記支持部130は、高さ調節部140によって第1位置と第2位置のうちのいずれか一つの位置に移動することができ、図6および図7は支持部130が第1位置に移動した状態を示す。
【0049】
前記のようにダクトDの下端が支持部130に安着した以後には、固定部120を用いてダクトDを固定する。すなわち、図8に示すようにアクチュエータ123を伸張させてダクト固定台121を前進させると、ダクト固定台121がダクトDの外側面に密着支持されることによって、ダクトDの位置が固定されることができる。したがって、以後、ダクトDの下端にフランジF1を成形する過程でダクトDが任意に移動することを防止することができる。
【0050】
続いて、図9に示すように、成形部160を駆動すると、成形ツール161がダクトDの内周面に沿って一周する過程で、前後進を繰り返しながらダクトDの下端部内周面を打撃するに伴って、ダクトDの下端が成形ジグ150の成形溝に対応する形状に折曲げられながらフランジF1が成形される。
【0051】
すなわち、前記支持部130は、第1位置でダクトDの下端を支持し、このような第1位置は、前記成形ツール161によってダクトDの下端部が折曲げられる過程で第1成形面151によってのみ成形が行われるように設定される。したがって、支持部130が第1位置に移動した状態では、ダクトDの一端部に水平要素のみを備える第1形状を有するフランジF1を成形することになる。
【0052】
一方、成形ツール161がダクトDの内周面に沿って一周してフランジF1の成形が完了した以後には、図10に示すように固定部120のアクチュエータ123が収縮してダクト固定台121を後進させてダクトDを固定解除すると、フランジF1の成形が完了したダクトDを引き出すことができる。
【0053】
一方、ダクトDの単位要素間の結合のために、前記ダクトDの他端部には第2形状を有するフランジF2の成形が要求される。
【0054】
このような第2形状を有するフランジF2の成形のために、図11に示すように高さ調節部140を用いて支持部130を下降させて支持部130の高さを第2位置に調節する。
【0055】
このような高さ調節部140は、複数の昇降支持棒141と、隣接した一対の昇降支持棒141を連結する連結シャフト142からなり、複数の昇降支持棒141が互いに連結シャフト142で連結されて連動するので、支持部130の高さを容易に調節することができる。
【0056】
前記昇降支持棒141と連結シャフト142との連結部位を見ると、図12に示すように前記連結シャフト142の端部にはピニオン142aが形成され、前記昇降支持棒141の側面には前記ピニオン142aと噛み合うラック141aが形成される。また、一つの昇降支持棒141には、複数の連結シャフト142が連結されるので、一側の連結シャフト142を介して提供される回転力によって昇降支持棒141が昇降し、このような昇降支持棒141の昇降によって他側の連結シャフト142が連動して回転することになるので、複数の昇降支持棒141が同時に上昇するか下降することができる。
【0057】
前記のように高さ調節部140によって支持部130が第2位置に移動した状態で、ダクトD固定領域にダクトDの他端部を挿入すると、ダクトDの下端部が第2位置の支持部130に安着支持される。
【0058】
以後、固定部120を用いてダクトDの位置を固定した後、成形部160を駆動すると、図13に示すように成形ツール161がダクトDの内周面に沿って一周する過程で前後進を繰り返してダクトDの下端部内周面を打撃するに伴って、ダクトDの下端が成形ジグ150の成形溝に対応する形状に折曲げられながらフランジF2が成形される。
【0059】
すなわち、第2位置に移動した支持部130は、前記第1位置より相対的に下降した位置に設定されるので、成形ツール161によって打撃されて成形溝内部に挿入されるダクトD部分の長さが延長され、これによって成形溝の第1成形面151による水平要素と第2成形面152による垂直要素を有する第2形状のフランジF2が成形されることができる。
【0060】
一方、第2形状を有するフランジF2の成形が完了した以後、固定部120を用いてダクトDを固定解除すると、フランジF2の成形が完了したダクトDを引き出すことができる。
【0061】
図14は、本発明の円形ダクトのフランジ成形装置によって製作されたダクトDの単位要素を示すものであって、一端には水平要素を有する第1形状のフランジF1が成形され、他端には水平および垂直要素を有する第2形状のフランジF2が成形される。
【0062】
このように製作されたダクトDの単位要素は、複数のダクトD単位要素を互いに連結する過程で、第1形状のフランジF1と第2形状のフランジF2を互いに突き合わせた後、第2形状のフランジF2のうちの垂直要素を折曲げることによって、隣接した一対のダクトD単位要素を結合することができるようになる。
【0063】
前記のような本実施形態の円形ダクトのフランジ成形装置によれば、ダクトDのフランジを成形する一つの装置で、ダクトD単位要素間の結合のための形状が互いに異なるフランジF1、F2をそれぞれ成形することができるので、装置の利用効率を向上させることができる。
【0064】
本発明の権利範囲は、前述した実施形態に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲内で様々な形態の実施形態で具現することができる。特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば誰でも変形可能な多様な範囲まで本発明の請求範囲の記載の範囲内にあるものとみなす。
【符号の説明】
【0065】
111:第1ベース 111a:貫通ホール、
112:第2ベース 120:固定部
121:ダクト固定台 122:ガイド
123:アクチュエータ 130:支持部
131:安着部 140:高さ調節部
141:昇降支持棒 141a:ラック
142:連結シャフト 142a:ピニオン
143:駆動モータ 144:ハウジング
150:成形ジグ 151:第1成形面
152:第2成形面 160:成形部
161:成形ツール D:ダクト
F1:第1形状フランジ F2:第2形状フランジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】