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特表2023-510170発光素子およびそれを有するLEDディスプレイ装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(54)【発明の名称】発光素子およびそれを有するLEDディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/38 20100101AFI20230306BHJP
   H01L 33/08 20100101ALI20230306BHJP
   H01L 33/40 20100101ALI20230306BHJP
【FI】
H01L33/38
H01L33/08
H01L33/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022540346
(86)(22)【出願日】2020-12-28
(85)【翻訳文提出日】2022-06-28
(86)【国際出願番号】 KR2020019198
(87)【国際公開番号】W WO2021133140
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】62/954,406
(32)【優先日】2019-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/000,044
(32)【優先日】2020-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/133,623
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ミン・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】スン・ヒュン・イ
(72)【発明者】
【氏名】チャン・ヨン・キム
【テーマコード(参考)】
5F241
【Fターム(参考)】
5F241AA42
5F241AA46
5F241CA05
5F241CA13
5F241CA36
5F241CA37
5F241CA38
5F241CA40
5F241CA65
5F241CA66
5F241CA74
5F241CA84
5F241CA88
5F241CA93
5F241CA98
5F241CB22
5F241CB28
(57)【要約】
発光素子を提供し、この発光素子は、第1の発光スタック;前記第1の発光スタック下部に配置された第2の発光スタック;前記第2の発光スタック下部に配置された第3の発光スタック;前記第1の発光スタック上部に配置され、前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結された第1~第4の連結電極;および前記第1~第4の連結電極上面に配置されたボンディング金属層を含むが、前記第1~第4の連結電極は、それぞれ上面に溝を含み、前記ボンディング金属層はそれぞれ前記第1~第4の連結電極の溝を覆う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の発光スタック;
前記第1の発光スタック下部に配置された第2の発光スタック;
前記第2の発光スタック下部に配置された第3の発光スタック;
前記第1の発光スタック上部に配置され、前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結された第1~第4の連結電極;及び
前記第1~第4の連結電極上面に配置されたボンディング金属層を含み、
前記第1~第4の連結電極は、それぞれ上面に溝を含み、
前記ボンディング金属層はそれぞれ前記第1~第4の連結電極の溝を覆う、発光素子。
【請求項2】
前記ボンディング金属層と前記連結電極の間に配置された障壁層をさらに含む、請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記ボンディング金属層は、前記連結電極上面の溝と一緒に、前記溝周囲の前記連結電極上面を少なくとも部分的に覆う、請求項1に記載の発光素子。
【請求項4】
前記連結電極はCuを含み、前記ボンディング金属層はAuを含む、請求項1に記載の発光素子。
【請求項5】
前記第1の発光スタックは、前記第1の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結され、
前記第2の発光スタックは、前記第2の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結され、
前記第3の発光スタックは、前記第3の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結された、請求項1に記載の発光素子。
【請求項6】
前記第1~第3の連結電極は、それぞれ第1~第3の発光スタックの第2の導電型半導体層に電気的に連結され、
前記第4の連結電極は、前記第1~第3の発光スタックの第1の導電型半導体層に電気的に連結された、請求項5に記載の発光素子。
【請求項7】
前記第1~第4の連結電極は、第3の発光スタックの第1の導電型半導体層上部領域内に配置された、請求項6に記載の発光素子。
【請求項8】
前記第1の連結電極を前記第1の発光スタックに電気的に連結する第1のパッド;
前記第2の連結電極を前記第2の発光スタックに電気的に連結する第2のパッド;
前記第3の連結電極を前記第3の発光スタックに電気的に連結する第3のパッド;及び
前記第4の連結電極を前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結する第4のパッドをさらに含む、請求項6に記載の発光素子。
【請求項9】
前記第1の発光スタックの第2の導電型半導体層に接触する第1の下部コンタクト電極;
前記第2の発光スタックの第2の導電型半導体層に接触する第2の下部コンタクト電極;及び
前記第3の発光スタックの第2の導電型半導体層に接触する第3の下部コンタクト電極をさらに含み、
前記第1~第3のパッドは、それぞれ前記第1~第3の下部コンタクト電極に接続されている、請求項8に記載の発光素子。
【請求項10】
前記第1の発光スタックの第1の導電型半導体層にオーミック接触する第1の上部コンタクト電極をさらに含み、
前記第1の発光スタックの第1の導電型半導体層は、リセスされた領域を有し、
前記第1の上部コンタクト電極は、前記リセスされた領域を覆う、請求項9に記載の発光素子。
【請求項11】
前記第4のパッドは、前記第1の上部コンタクト電極に接続する、請求項10に記載の発光素子。
【請求項12】
ボンディングパッドを有するディスプレイ基板;及び
前記ディスプレイ基板上に配置された発光素子を含むみ、
前記発光素子は、それぞれ、
第1の発光スタック;
前記第1の発光スタック下部に配置された第2の発光スタック;
前記第2の発光スタック下部に配置された第3の発光スタック;
前記第1の発光スタック上部に配置され、前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結された第1~第4の連結電極;及び
前記第1~第4の連結電極上面に配置されたボンディング金属層を含み、
前記第1~第4の連結電極は、それぞれ上面に溝を含み、
前記ボンディング金属層はそれぞれ前記第1~第4の連結電極の溝を覆い、
前記ボンディング金属層が前記ボンディングパッドに共晶ボンディングされている、ディスプレイ装置。
【請求項13】
前記共晶ボンディングは、AuとIn又はAuとSnの共晶ボンディングである、請求項12に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記連結電極はCuを含み、前記ボンディング金属層はAuを含む、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
前記発光素子は、前記ボンディング金属層と前記連結電極の間に配置された障壁層をさらに含む、請求項12に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記ボンディング金属層は、前記連結電極上面の溝と一緒に、前記溝周囲の前記連結電極上面を少なくとも部分的に覆う、請求項12に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記第1の発光スタックは、前記第1の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結され、
前記第2の発光スタックは、前記第2の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結され、
前記第3の発光スタックは、前記第3の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結された、請求項12に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記第1~第3の連結電極は、それぞれ第1~第3の発光スタックの第2の導電型半導体層に電気的に連結され、
前記第4の連結電極は、前記第1~第3の発光スタックの第1の導電型半導体層に電気的に連結された、請求項17に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記第1~第4の連結電極は、第3の発光スタックの第1の導電型半導体層上部領域内に配置された、請求項18に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
前記発光素子は、
前記第1の連結電極を前記第1の発光スタックに電気的に連結する第1のパッド;
前記第2の連結電極を前記第2の発光スタックに電気的に連結する第2のパッド;
前記第3の連結電極を前記第3の発光スタックに電気的に連結する第3のパッド;及び
前記第4の連結電極を前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結する第4のパッドをさらに含む、請求項18に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光素子およびそれを有するLEDディスプレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、無機光源として、ディスプレイ装置、車両用ランプ、一般照明のような様々な分野に多様に用いられている。発光ダイオードは、寿命が長く、且つ消費電力が低く、応答速度が速いという長所があるため、既存の光源を速い速度で置き換えている。
【0003】
従来の発光ダイオードは、ディスプレイ装置においてバックライト光源として主に使用されて来た。しかし、近年、発光ダイオードを用いて直接イメージを具現するLEDディスプレイが開発されている。
【0004】
ディスプレイ装置は、一般に、青色、緑色および赤色の混合色を用いて多様な色を具現する。ディスプレイ装置は、多様なイメージを具現するために複数のピクセルを含み、各ピクセルは、青色、緑色および赤色のサブピクセルを備え、これらサブピクセルの色を通じて特定ピクセルの色が決められ、これらピクセルの組合せによってイメージが具現される。
【0005】
LEDは、その材料によって多様な色の光を放出することができ、青色、緑色および赤色を放出する個別発光素子を二次元平面上に配列してディスプレイ装置を提供できる。しかし、各サブピクセルに一つの発光素子を配列する場合、発光素子の個数が多くなるため実装工程に多くの時間がかかる。
【0006】
一方、発光素子は、一般に表面実装技術を用いて回路基板等に実装されて来た。表面実装技術は、はんだペーストを用いて発光素子を回路基板上にボンディングする技術である。しかし、マイクロLEDと呼ばれる極めて小さい発光素子は、バンプパッド間の間隔が極めて小さいため、従来の表面実装技術を用いた実装には適さない。よって、極めて小さい発光素子の実装に適した新たな技術が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例示的な実施例では、実装工程時間を短縮できる発光素子およびディスプレイ装置を提供する。
【0008】
例示的な実施例では、電気的な測定のためのプロービングおよび実装に適した発光素子およびそれを有するディスプレイ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
例示的な実施例では、発光素子を提供し、この発光素子は、第1の発光スタック;前記第1の発光スタック下部に配置された第2の発光スタック;前記第2の発光スタック下部に配置された第3の発光スタック;前記第1の発光スタック上部に配置され、前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結された第1~第4の連結電極;および前記第1~第4の連結電極上面に配置されたボンディング金属層を含むが、前記第1~第4の連結電極は、それぞれ上面に溝を含み、前記ボンディング金属層はそれぞれ前記第1~第4の連結電極の溝を覆う。
【0010】
例示的な実施例では、ディスプレイ装置を提供するが、このディスプレイ装置はボンディングパッドを有するディスプレイ基板、および前記ディスプレイ基板上に配置された発光素子を含み、前記発光素子は、それぞれ、第1の発光スタック;前記第1の発光スタック下部に配置された第2の発光スタック;前記第2の発光スタック下部に配置された第3の発光スタック;前記第1の発光スタック上部に配置され、前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結された第1~第4の連結電極;および前記第1~第4の連結電極上面に配置されたボンディング金属層を含み、前記第1~第4の連結電極は、それぞれ上面に溝を含み、前記ボンディング金属層はそれぞれ前記第1~第4の連結電極の溝を覆い、前記ボンディング金属層が前記ボンディングパッドに共晶ボンディングされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A図1Aは、一実施例にかかる発光素子の概略的な平面図である。
図1B図1Bおよび図1Cは、それぞれ図1Aの切り取り線A-A’およびB-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図1C図1Bおよび図1Cは、それぞれ図1Aの切り取り線A-A’およびB-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図2図2は、本開示の一実施例にかかる発光スタック構造体の概略的な断面図である。
図3A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図3B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図3C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図4A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図4B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図4C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図5A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図5B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図5C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図6A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図6B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図6C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図7A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図7B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図7C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図8A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図8B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図8C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図9A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図9B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図9C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図10A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図10B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図10C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図11A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図11B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図11C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図12A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図12B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図12C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図13A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図13B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図13C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図14A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための平面図である。
図14B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13Bおよび図14Bは、それぞれ図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図14C図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13Cおよび図14Cは、図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13Aおよび図14Aの切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
図15図15A図15B図15Cおよび図15Dは、一実施例にかかるボンディング金属層の形成方法を説明するための概略的な断面図である。
図16図16Aおよび図16Bは、ボンディング金属層の多様な実施例を説明するための断面図である。
図17A図17Aは、一実施例にかかるディスプレイ装置を説明するための概略的な平面図である。
図17B図17Bは、図17Aの切り取り線C-C’に沿って切り取った概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付の図面を参照して本開示の実施例を詳しく説明する。次に紹介する実施例は、本開示の属する技術分野の通常の技術者に本開示の思想が十分に伝わるようにするために例として提供するものである。よって、本開示は以下で説明する実施例に限定されるのではなく、他の形態に具体化することもできる。そして、図面において、構成要素の幅、長さ、厚さ等は便宜のために誇張して表現する場合もある。また、一つの構成要素が他の構成要素の「上部に」又は「上に」あると記載されている場合は、各部分が他の部分の「真上部」又は「真上に」ある場合だけでなく、各構成要素と他の構成要素間にまた別の構成要素が介在する場合も含む。明細書全体に亘って、同じ参照番号は同じ構成要素を表す。
【0013】
例示的な実施例では、発光素子を提供し、この発光素子は、第1の発光スタック;前記第1の発光スタック下部に配置された第2の発光スタック;前記第2の発光スタック下部に配置された第3の発光スタック;前記第1の発光スタック上部に配置され、前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結された第1~第4の連結電極;および前記第1~第4の連結電極上面に配置されたボンディング金属層を含むが、前記第1~第4の連結電極は、それぞれ上面に溝を含み、前記ボンディング金属層はそれぞれ前記第1~第4の連結電極の溝を覆う。
【0014】
第1~第3の発光スタックが積層された構造を有する発光素子を提供することにより、実装工程時間を短縮することができる。さらに、連結電極と一緒にボンディング金属層を採択することにより、電気的な測定のためのプロービングおよび実装に適した発光素子を提供することができる。
【0015】
前記発光素子は、前記ボンディング金属層と前記連結電極間に配置された障壁層をさらに含むことができる。
【0016】
一実施例において、前記ボンディング金属層は前記連結電極上面の溝と一緒に、前記溝周囲の前記連結電極上面を少なくとも部分的に覆うことができる。
【0017】
前記連結電極は、Cuを含むことができ、前記ボンディング金属層はAuを含むことができる。
【0018】
前記第1の発光スタックは、前記第1の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結でき、前記第2の発光スタックは前記第2の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結され得、前記第3の発光スタックは前記第3の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結され得る。
【0019】
これにより、第1~第3の発光スタックをそれぞれ独立的に駆動することができる。
【0020】
一実施例において、前記第1~第3の連結電極は、それぞれ第1~第3の発光スタックの第2の導電型半導体層に電気的に連結することができ、前記第4の連結電極は前記第1~第3の発光スタックの第1の導電型半導体層に電気的に連結することができる。
【0021】
一実施例において、前記第1~第4の連結電極は第3の発光スタックの第1の導電型半導体層上部領域内に配置できる。
【0022】
前記発光素子は、前記第1の連結電極を前記第1の発光スタックに電気的に連結する第1のパッド;前記第2の連結電極を前記第2の発光スタックに電気的に連結する第2のパッド;前記第3の連結電極を前記第3の発光スタックに電気的に連結する第3のパッド;および前記第4の連結電極を前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結する第4のパッドをさらに含むことができる。第1~第4のパッドを採択することにより、第1~第3の発光スタックと第1~第4の連結電極の電気的連結を容易に具現することができる。
【0023】
前記発光素子は、前記第1の発光スタックの第2の導電型半導体層に接触する第1の下部コンタクト電極;前記第2の発光スタックの第2の導電型半導体層に接触する第2の下部コンタクト電極;および前記第3の発光スタックの第2の導電型半導体層に接触する第3の下部コンタクト電極をさらに含むことができ、前記第1~第3のパッドは、それぞれ前記第1~第3の下部コンタクト電極に接続され得る。
【0024】
第1~第3の下部コンタクト電極を採択することにより、第1~第3の発光スタックに電流を均一に分散させることができる。
【0025】
前記発光素子は、前記第1の発光スタックの第1の導電型半導体層にオーミック接触する第1の上部コンタクト電極をさらに含むことができる。前記第1の発光スタックの第1の導電型半導体層はリセスされた領域を有することができ、前記第1の上部コンタクト電極は、前記リセスされた領域を覆うことができる。
【0026】
一実施例において、前記第4のパッドは、前記第1の上部コンタクト電極に接続することができる。
【0027】
例示的な実施例では、ディスプレイ装置を提供するが、このディスプレイ装置はボンディングパッドを有するディスプレイ基板、および前記ディスプレイ基板上に配置された発光素子を含み、前記発光素子は、それぞれ、第1の発光スタック;前記第1の発光スタック下部に配置された第2の発光スタック;前記第2の発光スタック下部に配置された第3の発光スタック;前記第1の発光スタック上部に配置され、前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結された第1~第4の連結電極;および前記第1~第4の連結電極上面に配置されたボンディング金属層を含み、前記第1~第4の連結電極は、それぞれ上面に溝を含み、前記ボンディング金属層はそれぞれ前記第1~第4の連結電極の溝を覆い、前記ボンディング金属層が前記ボンディングパッドに共晶ボンディングされる。
【0028】
一実施例において、前記共晶ボンディングは、AuとIn又はAuとSnの共晶ボンディングになり得る。
【0029】
一実施例において、前記連結電極は、Cuを含むことができ、前記ボンディング金属層はAuを含むことができる。
【0030】
前記発光素子は、前記ボンディング金属層と前記連結電極間に配置された障壁層をさらに含むことができる。
【0031】
一実施例において、前記ボンディング金属層は、前記連結電極上面の溝と一緒に、前記溝周囲の前記連結電極上面を少なくとも部分的に覆うことができる。
【0032】
一実施例において、前記第1の発光スタックは、前記第1の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結でき、前記第2の発光スタックは前記第2の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結され得、前記第3の発光スタックは前記第3の連結電極および第4の連結電極に電気的に連結され得る。
【0033】
前記第1~第3の連結電極は、それぞれ第1~第3の発光スタックの第2の導電型半導体層に電気的に連結され得、前記第4の連結電極は前記第1~第3の発光スタックの第1の導電型半導体層に電気的に連結され得る。
【0034】
一実施例において、前記第1~第4の連結電極は、第3の発光スタックの第1の導電型半導体層上部領域内に配置できる。
【0035】
前記発光素子は、前記第1の連結電極を前記第1の発光スタックに電気的に連結する第1のパッド;前記第2の連結電極を前記第2の発光スタックに電気的に連結する第2のパッド;前記第3の連結電極を前記第3の発光スタックに電気的に連結する第3のパッド;および前記第4の連結電極を前記第1~第3の発光スタックに電気的に連結する第4のパッドをさらに含むことができる。
【0036】
以下、図面を参照して本開示の実施例について具体的に説明する。以下では、発光素子はマイクロ-LEDを含むことができ、これは当技術分野で知られているように、発光面積が10000μm以下である。別の実施例において、マイクロ-LEDは4000μm以下、さらに2500μm以下の発光面積を有することができる。
【0037】
図1Aは、一実施例にかかる発光素子の概略的な平面図であり、図1Bおよび図1Cは、それぞれ図1Aの切り取り線A-A’およびB-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
【0038】
図1A図1Bおよび図1Cを参照すると、発光素子100は発光スタック構造体、前記発光スタック構造体上に形成された第1の連結電極20ce、第2の連結電極30ce、第3の連結電極40ce、および第4の連結電極50ceを含み、各連結電極上にボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpが配置される。
【0039】
発光素子100は、基板11上に配置された第1のLEDサブユニット、第2のLEDサブユニットおよび第3のLEDサブユニットを含むことができる。第1のLEDサブユニットは第1の発光スタック20を含むことができ、第2のLEDサブユニットは第2の発光スタック30を含むことができ、第3のLEDサブユニットは第3の発光スタック40を含むことができる。前記発光スタック構造体は、三つの発光スタック20,30,40を図示するが、本開示が特定個数の発光スタックに制限されるのではない。例えば、幾つかの実施例において、発光スタック構造体は二つ又はより多い数の発光スタックを含むことができる。ここでは、発光素子100が一実施例に従って三つの発光スタック20,30,40を含むことを例に挙げて説明したものである。
【0040】
基板11は、光を透過するために光透過絶縁性物質を含むことができる。しかし、幾つかの実施例において、基板11は特定波長の光のみを透過したり、特定波長の光の一部のみを透過するように半透明または部分的に透明に形成することもできる。基板11は、第3の発光スタック40をエピタキシャル成長することができる成長基板、例えばサファイア基板になり得る。但し、基板11は、サファイア基板に限定されるのではなく、別の多様な透明絶縁物質を含むこともできる。例えば、基板11はガラス、クォーツ、シリコン、有機ポリマー、又は有機-無機複合材料を含むことができ、例えば、炭化シリコン(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ガリウム(Ga)、又はシリコン基板になり得る。また、基板11は上面に凹凸を含むことができ、例えば、パターニングされたサファイア基板になり得る。上面に凹凸を含むことにより、基板11に接した第3の発光スタック40で生成された光の抽出効率を増加させることができる。基板11の凹凸は、第1の発光スタック20および第2の発光スタック30に比べて第3の発光スタック40の光度を選択的に増加させるために採択できる。一方、別の実施例において、基板11は取り除かれてもよい。
【0041】
第1、第2および第3の発光スタック20,30,40は、基板11に向かって光を放出するように構成される。よって、第1の発光スタック20から放出された光は、第2および第3の発光スタック30,40を通過することができる。一実施例によると、第1、第2、および第3の発光スタック20,30,40は、互いに異なるピーク波長の光を放出することができる。一実施例において、基板11から遠く離れた発光スタックが基板11に近い発光スタックに比べてより長波長の光を放出することにより、光の損失を減らすことができる。例えば、第1の発光スタック20は赤色光を放出し、第2の発光スタック30は緑色光を放出し、第3の発光スタック40は青色光を放出することができる。
【0042】
別の実施例において、第1、第2および第3の発光スタック20,30,40の色混合割合を調節するために、第2の発光スタック30が第3の発光スタック40よりも短波長の光を放出することができる。これにより、第2の発光スタック30の光度を減らし、第3の発光スタック40の光度を増加させることができ、よって、第1、第2および第3の発光スタックから放出される光の光度割合を劇的に変更することができる。例えば、第1の発光スタック20は赤色光を放出し、第2の発光スタック30は青色光を放出し、第3の発光スタック40は緑色光を放出するように構成することができる。これにより、青色光の光度を相対的に減らし、緑色光の光度を相対的に増加させることができ、よって、赤色、緑色および青色の光度割合を3:6:1に近づくように容易に調節できる。さらに、第1、第2および第3の発光スタック20,30,40の発光面積は約10000μm以下になり得、さらに4000μm、さらには2500μm以下になり得る。また、基板11に近づくように発光面積をより大きくすることができ、緑色光を放出する第3の発光スタック40を基板11に最も近く配置することにより、緑色光の光度をより増加させることができる。
【0043】
以下では、第2の発光スタック30が第3の発光スタック40よりも短波長の光、例えば、青色光を放出することを例に挙げて説明するが、第2の発光スタック30が第3の発光スタック40よりも長波長の光、例えば緑色光を放出できることに留意しなければならない。
【0044】
第1の発光スタック20は、第1の導電型半導体層21、活性層23および第2の導電型半導体層25を含む。一実施例によると、第1の発光スタック20は、例えば、AlGaAs、GaAsP、AlGaInP、およびGaPのような赤色光を放出する半導体物質を含み得るが、これに限定されるのではない。
【0045】
第1の上部コンタクト電極21nは、第1の導電型半導体層21上に配置され、第1の導電型半導体層21とオーミック接触を形成することができる。第1の下部コンタクト電極25pは、第2の導電型半導体層25の下に配置できる。一実施例によると、第1の導電型半導体層21の一部は、パターニングされてリセスすることができ、第1の上部コンタクト電極21nは、オーミック接触レベルを増加させるために第1の導電型半導体層21のリセスされた領域に配置できる。第1の上部コンタクト電極21nは、単一層構造または多重層構造を有し得、Al、Ti、Cr、Ni、Au、Ag、Sn、W、Cu、又はこれらの合金、例えば、Au-Te合金またはAu-Ge合金を含むことができるが、これに限定されるのではない。一実施例において、第1の上部コンタクト電極21nは、約100nmの厚さを有することができ、基板11に向かって下方向に光放出効率を増加させるために高反射率を有する金属を含むことができる。
【0046】
第2の発光スタック30は、第1の導電型半導体層31、活性層33、および第2の導電型半導体層35を含む。一実施例によると、第2の発光スタック30はGaN、InGaN、ZnSe等のような青色光を放出する半導体物質を含み得るが、これに制限されるのではない。第2の下部コンタクト電極35pは第2の発光スタック30の第2の導電型半導体層35の下に配置される。
【0047】
第3の発光スタック40は、第1の導電型半導体層41、活性層43および第2の導電型半導体層45を含む。一実施例によると、第3の発光スタック40は、GaN、InGaN、GaP、AlGaInP、AlGaP等のような緑色光を放出する半導体物質を含み得る。第3の下部コンタクト電極45pは、第3の発光スタック40の第2の導電型半導体層45上に配置される。
【0048】
一実施例によると、第1、第2および第3の発光スタック20,30,40の第1の導電型半導体層21,31,41および第2の導電型半導体層25,35,45のそれぞれは、単一層構造または多重層構造を有し得、幾つかの実施例において、超格子層を含み得る。さらに、第1、第2および第3の発光スタック20,30,40の活性層23,33,43は、単一量子井戸構造または多重量子井戸構造を有し得る。
【0049】
第1、第2および第3の下部コンタクト電極25p,35p,45pのそれぞれは、光を透過させる透明導電物質を含み得る。例えば、下部コンタクト電極25p,35p,45は、透明導電性酸化物(TCO)、例えば、SnO、InO、ZnO、ITO、ITZO等を含むことができ、これに限定されるのではない。
【0050】
第1の接着層61は、第1の発光スタック20および第2の発光スタック30間に配置され、第2の接着層63は第2の発光スタック30と第3の発光スタック40間に配置される。第1および第2の接着層61,63は光を透過させる非導電性物質を含み得る。例えば、第1および第2の接着層61,63は、光学的に透明な接着剤(OCA)を含むことができ、例えば、エポキシ、ポリイミド、SU8、スピン-オン-ガラス(SOG)、ベンゾシクロブテン(BCB)を含むことができるが、これに制限されるのではない。
【0051】
例示された実施例によると、第1の絶縁層81、第2の絶縁層83、および第3の絶縁層85は、第1、第2および第3の発光スタック20,30,40の側面の少なくとも一部の上に配置される。第1~第3の絶縁層81,83,85の少なくとも一つは、多様な有機または無機絶縁物質、例えば、ポリイミド、SiO、SiNx、Al等を含むことができる。例えば、第1~第3の絶縁層81,83,85の少なくとも一つは、分布ブラッグ反射器(DBR)を含むことができる。別の例として、第1~第3の絶縁層81,83,85の少なくとも一つは、黒色有機ポリマーを含み得る。幾つかの実施例において、電気的にフローティングされた金属反射層が第1~第3の絶縁層81,83,85上に配置されて発光スタック20,30,40から放出された光を基板11側に反射させることができる。幾つかの実施例において、第1~第3の絶縁層81,83,85の少なくとも一つは、単一層構造または互いに異なる屈折率を有する二つ以上の絶縁層で形成された多重層構造を有することができる。
【0052】
一実施例によると、第1,第2および第3の発光スタック20,30および40のそれぞれは、独立的に駆動できる。より具体的には、それぞれの発光スタックの第1および第2の導電型半導体層の一つに共通電圧が印加され得、それぞれの発光スタックの第1および第2の導電型半導体層の別の一つに個別発光信号が印加され得る。例えば、本開示の一実施例によると、各発光スタックの第1の導電型半導体層21,31,41はn型になり得、第2の導電型半導体層25,35,45はp型になり得る。この場合、第3の発光スタック40は、第1の発光スタック20および第2の発光スタック30と比較して反対に積層されたシーケンスを有することができ、これによって、p型半導体層45が活性層43の上部に配置されて製造工程が単純化され得る。以下、図示した実施例に従い、第1の導電型および第2の導電型半導体層をそれぞれn型およびp型に表現を変える場合がある。さらに、n型とp型は、互いに逆にすることもできる。
【0053】
発光スタックのp型半導体層25,35,45にそれぞれ連結された第1、第2および第3の下部コンタクト電極25p,35p,45pは、それぞれ第1~第3の連結電極20ce,30ce,40ceに電気的に連結されてそれぞれ対応する発光信号を受信できる。一方、発光スタックのn型半導体層21,31,41は、第4の連結電極50ceに共通して電気的に連結できる。これにより、発光素子100は第1、第2および第3の発光スタック20,30,40のn型半導体層21,31,41が共通して連結された共通n型発光スタック構造体を有することができ、互いに独立的に駆動できる。共通n型発光スタック構造体を有するため、第1,第2および第3の発光スタック20,30,40に印加される電圧ソースを互いに変えることができる。
【0054】
図示した実施例にかかる発光素子100は、共通n型構造を有するが、本開示がこれに限定されるのではない。例えば、一部の例示的な実施例において、それぞれの発光スタックの第1の導電型半導体層21,31,41は、p型になり得、それぞれの発光スタックの第2の導電型半導体層25,35,45は、n型になり得、よって、共通p型発光スタック構造を形成できる。また、一部の実施例において、各発光スタックの積層シーケンスは、図面に示したものに制限されず多様に変形することができる。以下、本開示の一実施例にかかる発光素子100に対して共通n型発光スタック構造を参照して説明する。
【0055】
図示した実施例によると、発光素子100は、第1のパッド20pd、第2のパッド30pd、第3のパッド40pdおよび第4のパッド50pdを含む。第1のパッド20pdは、第1および第2の絶縁層81,83を通じて定義された第1のコンタクトホール20CHを通じて第1の下部コンタクト電極25pに電気的に連結される。第1の連結電極20ceは、第3の絶縁層85を通じて定義された第1の貫通ホール20ctを通じて第1のパッド20pdに電気的に連結される。第2のパッド30pdは、第1および第2の絶縁層81,83を通じて定義された第2のコンタクトホール30CHを通じて第2の下部コンタクト電極35pに電気的に連結される。第2の連結電極30ceは、第2の絶縁層83を通じて定義された第2の貫通ホール30ctを通じて第2のパッド30pdに電気的に連結される。
【0056】
第3のパッド40pdは、第1および第2の絶縁層81,83を通じて定義された第3のコンタクトホール40CHを通じて第3の下部コンタクト電極45pに電気的に連結される。第3の連結電極40ceは、第2の絶縁層83を通じて定義された第3の貫通ホール40ctを通じて第3のパッド40pdに電気的に連結される。第4のパッド50pdは、第1、第2および第3の発光スタック20,30,40の第1の導電型半導体層21,31,41上に定義された第1のサブコンタクトホール50CHa、第2のサブコンタクトホール50CHbおよび第3のサブコンタクトホール50CHcを通じて第1、第2および第3の発光スタック20,30,40の第1の導電型半導体層21,31,41に連結される。特に、第1のサブコンタクトホール50CHaは、第1の上部コンタクト電極21nを露出させることができ、第4のパッド50pdは第1のサブコンタクトホール50CHaを通じて第1の上部コンタクト電極21nに連結され得る。このような方式により、第4のパッド50pdは、サブコンタクトホール50CHa,50CHb,50CHcを通じて第1の導電型半導体層21,31,41に電気的に連結できるため、発光素子100の製造工程が単純化され得る。第4の連結電極50ceは、第2の絶縁層83を通じて定義された第4の貫通ホール50ctを通じて第4のパッド50pdに電気的に連結される。
【0057】
本実施例において、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceがそれぞれパッド20pd,30pd,40pd,50pdに直接接触することを図示および説明するが、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceがパッド20pd,30pd,40pd,50pdに直接連結されず、別のコネクターがこれらの間に介在してもよい。
【0058】
第1、第2、第3および第4のパッド20pd,30pd,40pd,50pdは、互いに離隔されており、絶縁されている。一実施例によると、第1,第2,第3および第4のパッド20pd,30pd,40pd,50pdそれぞれは、第1、第2および第3の発光スタック20,30,40の側面の少なくとも一部を覆うことができる。これにより、第1、第2および第3の発光スタック20,30および40から発生した熱の発散を容易に行うことができる。
【0059】
図示された実施例によると、各連結電極20ce,30ce,40ceおよび50ceは、基板11から上向きに突出された実質的に長い形状を有することができる。連結電極20ce,30ce,40ceおよび50ceは、Cu、Ni、Ti、Sb、Zn、Mo、Co、Sn、Ag又はこれらの合金のような金属を含むことができるが、これに制限されるのではない。例えば、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceのそれぞれは、連結電極20ce,30ce,40ce、および50ceの長い形状から応力を減少させるために二つ以上の金属または複数の相違する金属層を含むことができる。連結電極20ce,30ce,40ce,50ceは、例えば、めっきを用いた蒸着および価格の面で有利なCuで形成することができる。Cuは、自然酸化膜を形成するが、自然酸化膜ははんだペーストを用いた表面実装技術ではんだペースト内のフラックスによって取り除くことができる。しかし、はんだペーストを利用する表面実装技術は、連結電極20ce,30ce,40ce,50ce間の間隔が約50μm以下の場合、はんだペースト間の電気的短絡が発生し得るため、発光素子100の実装には適していない。
【0060】
マイクロLEDのように極めて小さい発光素子をボンディングするために用いる方法としては、共晶ボンディング技術を用いることができる。ところが、Cu上の自然酸化膜は、共晶ボンディングを妨害してボンディング不良を招き得る。
【0061】
これにより、例示的な実施例において、連結電極20ce,30ce,40ce,50ce上にそれぞれボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpが配置される。連結電極20ce,30ce,40ce,50ceは、上面にリセスされた領域を有することができ、ボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpは、それぞれ連結電極20ce,30ce,40ce,50ceのリセスされた領域内に配置されて外部に突出し得る。
【0062】
ボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpは、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceにそれぞれ電気的に接続し、さらに、共晶ボンディングを通じて回路基板にボンディングされ得る金属層、例えば、Auで形成できる。この場合、回路基板上に配置されたパッドは、例えば、In又はSnを含むことができる。ボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpをIn又はSnで形成することを考慮できるが、Inはめっき技術を通じて厚く蒸着し難く、Snは発光素子100の電気的特性を測定するためのプロービングが困難であるという問題がある。よって、ボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpをAuで形成することにより、十分な厚さのボンディング金属層を形成でき、さらに、発光素子100の電気的特性を容易に測定することができる。
【0063】
一方、図示してはいないが、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceとボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cp間に障壁層が介在し得る。障壁層は、ボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpが連結電極20ce,30ce,40ce,50ceと混合することを防ぐ。これについては後で再度説明する。
【0064】
一実施例によると、発光素子100が当業界に知られているように、表面積が約10,000μm未満、又は別の実施例において約4,000μm又は2,500μm未満のマイクロLEDの場合、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceは、図に示したように、第1,第2および第3の発光スタック20,30,40の少なくとも一つの一部と重なり得る。より具体的には、連結電極20ce,30ce,40ceおよび50ceは、発光スタック構造物の側面に形成された少なくとも一つの階段と重なり得る。このように、連結電極の下面の面積が上面よりも大きいため、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceと発光スタック構造間により大きい接触面積が形成され得る。これにより、発光スタック構造体上に連結電極20ce,30ce,40ce,50ceがより安定して形成され得、発光スタック構造体で発生した熱が外部により効率的に発散され得る。
【0065】
一部の例示的な実施例において、連結電極20ce,30ce,40ceおよび50ceの少なくとも一つは、発光スタック20,30および40それぞれの側面と重なり得、よって、発光スタック20,30,40は内部で発生した熱を外部に効率的に発散させる。また、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceが金属のような反射性物質を含む場合、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceは、少なくとも一つ以上の発光スタック20,30,40から放出された光を反射することができ、よって、光効率を改善することができる。
【0066】
図2は、本開示の一実施例にかかる発光スタック構造体の概略的な断面図である。前述の発光素子100は、発光スタック構造体を加工して形成される。
【0067】
図2を参照すると、発光スタック構造体は基板11、第1の発光スタック20、第2の発光スタック30および第3の発光スタック40を含む。また、それぞれの発光スタック20,30,40の第2の導電型半導体層25,35,45上に下部コンタクト電極25p,35p,45pが配置され得る。
【0068】
第3の発光スタック40の第1の導電型半導体層41、第3の活性層43および第2の導電型半導体層45は、例えば、金属有機化学気相蒸着(MOCVD)方法または分子線エピタキシー(MBE)方法によって基板11上に順に成長し得る。第3の下部コンタクト電極45pは、例えば、物理気相蒸着法または化学気相蒸着法によって第2の導電型半導体層45上に形成でき、SnO、InO、ZnO、ITO、ITZO等の透明導電性酸化物(TCO)を含むことができる。本開示の一実施例にかかる第3の発光スタック40が緑色を発光する場合、基板11はAl(例:サファイア基板)を含み、第3の下部コンタクト電極45pは酸化スズのような透明導電性酸化物(TCO)を含むことができる。第1および第2の発光スタック20,30は、一時基板上にそれぞれ第1の導電型半導体層、活性層および第2の導電型半導体層を順に成長させることにより、似たように形成され得る。透明導電性酸化物(TCO)を含む下部コンタクト電極は、例えば、物理気相蒸着法または化学気相蒸着法等によって第2の導電型半導体層上にそれぞれ形成され得る。
【0069】
一実施例において、第1の発光スタック20は第2の発光スタック30に第1の接着層61を通じて付着でき、第2の発光スタック30は第3の発光スタック40に第2の接着層63を通じて付着され得る。例えば、基板11上に第3の発光スタック40が成長した後、一時基板上に成長した第2の発光スタック30が第2の接着層63を通じて第3の発光スタック40に付着され得る。その後、第2の発光スタック30上の一時基板は取り除かれる。次いで、第2の発光スタック30上に、また別の一時基板上に成長した第1の発光スタック20が第1の接着層61を通じて付着し得る。第1の発光スタック20上の一時基板は、第1の発光スタック20から取り除くことができる。
【0070】
別の実施例において、第1および第2の発光スタック20,30は、第1の接着層61を介して互いに結合することができ、第1および第2の発光スタック20,30の一時基板の少なくとも一つをレーザーリフトオフ工程、化学工程、機械的工程等によって取り除くことができる。そして、第1および第2の発光スタック20,30が第2の接着層63を介して第3の発光スタック40と結合することができ、第1および第2の発光スタック20,30の残りの一時基板がレーザーリフトオフ工程、化学工程、機械的工程等によって取り除くことができる。
【0071】
第1~第3の発光スタック20,30,40、第1~第3の下部コンタクト電極25p,35p,45pおよび接着層61,63は、前で説明したものと同じため、重複を避けるために詳しい説明は省略する。
【0072】
以下で、図2の発光スタック構造体を用いて発光素子100を製造する方法を詳しく説明する。
【0073】
図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13A、および図14Aは、例示的な実施例にかかる発光素子を製造する方法を説明するための概略的な平面図である。図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13B、および図14Bは、例示的な実施例にかかる図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13A、および図14Aに示した対応平面図の切り取り線A-A’に沿って切り取った概略的な断面図である。図3C図4C図5C図6C図7C図8C図9C図10C図11C図12C図13C、および図14Cは、例示的な実施例にかかる図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13A、および図14Aに示した対応平面図の切り取り線B-B’に沿って切り取った概略的な断面図である。
【0074】
図3A図3Bおよび図3Cを参照すると、第1の導電型半導体層21、活性層23および第2の導電型半導体層25をパターニングして第1の下部コンタクト電極25pが露出される。第1の導電型半導体層21、活性層23および第2の導電型半導体層25は、写真およびエッチング工程を用いてパターニングできる。第1のマスクを使用して写真工程を行うことができ、例えば、乾式エッチング技術を用いて第1の導電型半導体層21、活性層23および第2の導電型半導体層25をエッチングすることができる。パターニング後、露出された下部コンタクト電極25pに囲まれた第1の発光スタック20が残留する。ここでは、一つの第1の発光スタック20を図示するが、基板11上の発光素子領域のそれぞれで第1の発光スタック20がパターニングされ得る。
【0075】
第1の発光スタック20は、発光素子領域の中央部分に配置できるが、これに限定されるのではない。第1の発光スタック20の平面形状は、一つの対角方向に沿って長い形状を有し得るが、これに限定されるのではない。
【0076】
第1の下部コンタクト電極25pは透明電極でもよく、第2の導電型半導体層25はp型半導体層でもよい。一方、第1の発光スタック20の上面に第1の導電型半導体層21が配置され、第1の導電型半導体層21はn型半導体層になり得る。
【0077】
図4A図4B、および図4Cを参照すると、第1の発光スタック20の周囲に第1の下部コンタクト電極25pの一部が残留するように第1の下部コンタクト電極25pをパターニングする。第1の下部コンタクト電極25pは、第2のマスクを用いてパターニングされ得る。このとき、第1の接着層61も一緒にパターニングされ得る。これにより、第1の下部コンタクト電極25pの周囲に第1の導電型半導体層31が露出され得る。
【0078】
図5A図5B、および図5Cを参照すると、第1の導電型半導体層31、活性層33、および第2の導電型半導体層35をパターニングして第2の下部コンタクト電極35pが露出される。第1の導電型半導体層31、活性層33および第2の導電型半導体層35は、写真およびエッチング工程を用いてパターニングできる。第3のマスクを使用して写真工程を行うことができ、例えば、乾式エッチング技術を用いて第1の導電型半導体層31、活性層33および第2の導電型半導体層35がエッチングされ得る。パターニング後、露出した第2の下部コンタクト電極35pで囲まれた第2の発光スタック20が残留する。
【0079】
図6A図6B、および図6Cを参照すると、第2の発光スタック30の周囲に第2の下部コンタクト電極35pの一部が残留するように、第2の下部コンタクト電極35pをパターニングする。第2の下部コンタクト電極35pは、第4のマスクを用いてパターニングされ得る。このとき、第2の接着層63も一緒にパターニングできる。これにより、第2の下部コンタクト電極35pの周囲に第3の下部コンタクト電極45pが露出され得る。
【0080】
図7A図7B、および図7Cを参照すると、第2の下部コンタクト電極35pの周囲に第3の下部コンタクト電極45pが残留するように、第3の下部コンタクト電極45pをパターニングする。第3の下部コンタクト電極45pは第5のマスクを用いてパターニングできる。さらに、第2の導電型半導体層45および活性層43をパターニングして第1の導電型半導体層41を露出させることができる。例えば、第3の下部コンタクト電極45pは、湿式エッチング技術を用いてエッチングされ得、第2の導電型半導体層45および活性層43は、乾式エッチング技術を用いてエッチングされ得る。これにより、第3の下部コンタクト電極45pの周囲に第1の導電型半導体層41が露出される。
【0081】
図示された実施例によると、第1の発光スタック20は発光スタック20,30,40のうち最も小さい面積を有する。一方、第3の発光スタック40は発光スタック20,30,40のうち最も大きい面積を有することができ、よって、第3の発光スタック40の光度を相対的に増加させることができる。しかし、本開示の概念が発光スタック20,30および40の相対的な大きさに特別に制限されるのではない。
【0082】
図8A図8B、および図8Cを参照すると、第1の発光スタック20の第1の導電型半導体層21の上面の一部は、第1の上部コンタクト電極21nを形成するために、湿式エッチングを通じてパターニングされ得る。第1の導電型半導体層21は、例えば、n++ GaAs層になり得、n++ GaAs層の上面の一部が湿式エッチングを通じてリセスされ得る。
【0083】
第1の上部コンタクト電極21nは、第1の導電型半導体層21のリセスされた領域に形成される。第1の上部コンタクト電極21nは、例えば、AuGe/Ni/Au/Tiに形成でき、例えば、100nm/25nm/100nm/10nmの厚さに形成できる。n++ GaAs層の表面を部分的に取り除き、第1の上部コンタクト電極21nをリセスされた領域内で第1の導電型半導体層21と接触するようにすることにより、オーミック接触の特性を向上させることができる。
【0084】
図9A図9Bおよび図9Cを参照すると、発光スタック20,30,40を覆う第1の絶縁層81が形成される。第1の絶縁層81は、第1の上部コンタクト電極21nを覆う。第1の絶縁層81は、例えば、SiN、SiO、Al等で約4000Åの厚さに形成できる。
【0085】
次いで、第1の絶縁層81および第1の導電型半導体層41をパターニングして発光素子領域を分離するための分離領域を形成できる。これにより、第1の導電型半導体層41の周囲に基板11の上面が露出され得る。
【0086】
一方、第2の絶縁層83が第1の絶縁層81上に形成できる。第2の絶縁層83は、第1の導電型半導体層41の側面を覆って第1の導電型半導体層41を保護することができる。第2の絶縁層83は、SiN、SiO、Al等で形成できる。
【0087】
図10A図10B、および図10Cを参照すると、第1および第2の絶縁層81,83の一部は、第1、第2、第3および第4のコンタクトホール20CH,30CH,40CHおよび50CHを形成するために取り除くことができる。第1のコンタクトホール20CHは、第1の下部コンタクト電極25p上に定義されて第1の下部コンタクト電極25pの一部を露出させる。第2のコンタクトホール30CHは、第2の下部コンタクト電極35p上に定義されて第2の下部コンタクト電極35pを露出させることができる。第3のコンタクトホール40CHは、第3の下部コンタクト電極45p上に定義されて第3の下部コンタクト電極45pを露出させることができる。
【0088】
第4のコンタクトホール50CHは、第1~第3の発光スタック20,30,40の第1の導電型半導体層21,31,41に電気的接続を許容するための通路を提供する。第4のコンタクトホール50CHは、第1のサブコンタクトホール50CHa、第2のサブコンタクトホール50CHbおよび第3のサブコンタクトホール50CHcを含み得る。第1のサブコンタクトホール50CHaは、第1の導電型半導体層21上に定義されて第1の上部コンタクト電極21nの一部を露出させることができ、第2のサブコンタクトホール50CHbは、第1の導電型半導体層31上に定義されて第1の導電型半導体層31の一部を露出させることができ、第3のサブコンタクトホール50CHcは、第1の導電型半導体層41上に定義されて第1の導電型半導体層41の一部を露出させることができる。
【0089】
図11A図11B、および図11Cを参照すると、第1、第2、第3および第4のパッド20pd,30pd,40pdおよび50pdが第1および第2の絶縁層81,83上に形成される。第1、第2、第3および第4のパッド20pd,30pd,40pdおよび50pdは、例えば、実質的に基板11の前面上に導電層を形成し、写真およびエッチング工程を用いて導電層をパターニングすることにより、形成することができる。
【0090】
第1のパッド20pdは、第1のコンタクトホール20CHが形成された領域と重なるように形成されて、第1のコンタクトホール20CHを通じて第1の下部コンタクト電極25pに連結することができる。第2のパッド30pdは、第2のコンタクトホール30CHが形成された領域と重なるように形成されて、第2のコンタクトホール30CHを通じて第2の下部コンタクト電極層35pに連結することができる。第3のパッド40pdは、第3のコンタクトホール40CHが形成された領域と重なるように形成されて、第3のコンタクトホール40CHを通じて第3の下部コンタクト電極45pに連結することができる。第4のパッド50pdは、第4のコンタクトホール50CHが形成された領域、特に、第1、第2および第3のサブコンタクトホール50CHa,50CHb,50CHcが形成された領域と重なるように形成されて第1~第3の発光スタック20,30,40の第1の導電型半導体層21,31,41に電気的に連結することができる。
【0091】
第1~第4のパッド20pd,30pd,40pd,50pdは、Auを含み得、例えば、Ti/Ni/Ti/Ni/Ti/Ni/Au/Tiの積層構造で形成され得、厚さは、例えば約100nm/50nm/100nm/50nm/100nm/50nm/3000nm/10nmに形成することができる。
【0092】
図12A図12B、および図12Cを参照すると、第3の絶縁層85が第2の絶縁層83上に形成され得る。第3の絶縁層85は、SiNx、SiO、Al等で形成できる。
【0093】
次いで、第3の絶縁層85は、パターニングされて第1~第4のパッド20pd,30pd,40pd,50pdを露出させる第1、第2、第3および第4の貫通ホール20ct,30ct,40ctおよび50ctが形成され得る。
【0094】
第1のパッド20pd上に形成された第1の貫通ホール20ctは、第1のパッド20pdの一部を露出させる。第2のパッド30pd上に形成された第2の貫通ホール30ctは、第2のパッド30pdの一部を露出させる。第3のパッド40pd上に形成された第3の貫通ホール40ctは、第3のパッド40pdの一部を露出させる。第4のパッド50pd上に形成された第4の貫通ホール50ctは、第4のパッド50pdの一部を露出させる。図示した例示的な実施例において、第1、第2、第3および第4の貫通ホール20ct,30ct,40ctおよび50ctは、第1、第2、第3および第4のパッド20pd,30pd,40pdおよび50pdが形成された領域内でそれぞれ定義され得る。
【0095】
図13A図13B、および図13Cを参照すると、第1、第2、第3および第4の貫通ホール20ct,30ct,40ct,50ctが形成された第3の絶縁層85上に第1、第2、第3および第4の連結電極20ce,30ce,40ce,50ceが形成される。第1の連結電極20ceは、第1の貫通ホール20ctが形成された領域と重なるように形成されて、第1の貫通ホール20ctを通じて第1のパッド20pdに連結することができる。第2の連結電極30ceは、第2の貫通ホール30ctが形成された領域と重なるように形成されて、第2の貫通ホール30ctを通じて第2のパッド30pdに連結され得る。第3の連結電極40ceは、第3の貫通ホール40ctが形成された領域と重なるように形成されて、第3の貫通ホール40ctを通じて第3のパッド40pdに連結され得る。第4の連結電極50ceは、第4の貫通ホール50ctが形成された領域と重なるように形成されて、第4の貫通ホール50ctを通じて第4のパッド50pdに連結され得る。
【0096】
第1、第2、第3および第4の連結電極20ce,30ce,40ce,50ceは、互いに離隔し、発光スタック構造体上に形成され得る。第1、第2、第3および第4の連結電極20ce,30ce,40ce,50ceは、第1、第2、第3および第4のパッド20pd,30pd,40pd,50pdにそれぞれ電気的に連結されて外部信号を各発光スタック20,30,40に転送できる。
【0097】
第1、第2、第3および第4の連結電極20ce,30ce,40ceおよび50ceを形成する方法は、特に制限されない。例えば、本開示の一実施例によると、発光スタック構造上にシード層が導電性の表面に蒸着され、連結電極が形成される位置にシード層が露出するようにフォトレジストパターンが形成され得る。一実施例によると、前記シード層は約1000Å程度の厚さで蒸着され得るが、これに限定されるのではない。シード層は、例えば、Ti/Cuに形成できる。次いで、シード層上にCu、Ni、Ti、Sb、Zn、Mo、Co、Sn、Agのような金属またはこれらの合金でめっきできる。Cuは、特にめっきが容易で経済的である。
【0098】
一方、めっきが完了した後、連結電極の上面を平坦化するために研磨(polishing)工程を行うことができる。その後、連結電極間に残留するフォトレジストパターンおよびシード層を取り除くことができる。
【0099】
図示した例示的な実施例によると、それぞれの連結電極20ce,30ce,40ceおよび50ceは、基板11から遠くなるほど実質的に細長い形状を有し得る。別の例示的な実施例において、連結電極20ce,30ce,40ceは、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceの長い形状から応力を減少させるために2つ以上の金属または複数の相違する金属層を含むことができる。しかし、本開示は、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceの特定形状に限定されなく、一部の実施例において連結電極は多様な形状を有し得る。
【0100】
連結電極20ce,30ce,40ce,50ceは、発光スタック構造体の側面に形成された少なくとも一つのステップと重なり得る。このような方式により、連結電極の下部表面は上部表面よりもさらに大きい幅を有し得、連結電極20ce,30ce,40ceおよび50ceと発光スタック構造体間により大きい接触面積を提供して発光素子100が後続工程に耐えることのできるより安定した構造を有する。
【0101】
図14A図14B、および図14Cを参照すると、ボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpが連結電極20ce,30ce,40ce,50ce上に形成される。連結電極20ce,30ce,40ce,50ceの上面が部分的にエッチングされて取り除かれ得、リセスされた領域にボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpが形成され得る。
【0102】
連結電極20ce,30ce,40ce,50ceは、めっきに有利な金属で形成されることにより、ボンディングに適さない場合がある。さらに、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceの上面に自然酸化層が形成されて接触不良が発生し得る。よって、連結電極20ce,30ce,40ce,50ceの上面を部分的に取り除くことにより、自然酸化膜を取り除くことができ、また、ボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpを採択することにより、発光素子100を回路基板上に共晶ボンディング技術を用いて容易に実装できる。ボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpを形成する工程に対して図15A図15Dを参照して詳しく説明する。
【0103】
一方、基板11を発光素子領域別に分離することにより、発光素子100が完成する。基板11は、レーザースクライビング技術を用いて分離することができる。別の実施例において、第3の発光スタック40から基板11が取り除かれてもよい。
【0104】
図15A図15B図15Cおよび図15Dは、一実施例にかかるボンディング金属層の形成方法を説明するための概略的な断面図である。ここでは、連結電極30ce上にボンディング金属層30cpを形成する方法を例に挙げて説明する。
【0105】
先ず、図15Aを参照すると、フォトレジストパターンを用いてめっきを通じて連結電極30ceが形成される。めっきによって形成された連結電極30ceは、図示したように粗い表面を有し得る。連結電極30ceをめっきを通じて形成する間、他の連結電極20ce,40ce,50ceも一緒に形成できる。
【0106】
図15Bを参照すると、連結電極30ceの表面を研磨してその上面を平坦化することができる。連結電極30ceの表面を研磨する間、連結電極20ce,40ce,50ceの表面も一緒に研磨できる。
【0107】
図15Cを参照すると、連結電極30ceの表面をエッチングして溝30gを形成する。連結電極30ceの表面に自然酸化膜が形成され得、この自然酸化膜および汚染物質を取り除くためにエッチング工程を行うことができる。例えば、連結電極30ceの縁を覆うフォトレジストパターンを形成し、連結電極30ceの上面をエッチングする。連結電極30ceがCuで形成された場合、硫酸、リン酸と過水の混合溶液、塩酸、過硫酸アンモニウム、塩化カリウム、リン酸と過酸化水素の混合溶液等を用いて連結電極30ceを湿式エッチングできる。これによって、連結電極30ce表面の自然酸化膜を取り除くことができ、表面粗度を向上させることができる。溝30gは、例えば100nmの深さに形成できる。
【0108】
図15Dを参照すると、前記フォトレジストパターンを用いて障壁層30cbおよびボンディング金属層30cpを形成でき、その後、フォトレジストパターンを取り除くことができる。つまり、リフトオフ技術を用いて障壁層30cbおよびボンディング金属層30cpが形成できる。
【0109】
障壁層30cbは、例えば、Ti、Ni、W、Cr、Co等の単一層または多重層を含むことができる。例えば、障壁層30cbは、Ni、Ti、又はTi/Niに形成され得る。
【0110】
ボンディング金属層30cpは、Au、Au/Inに形成できる。Auはプロービングに適し、In又はSnと共晶ボンディングに適する。
【0111】
ここで、連結電極30ce上にボンディング金属層30cpを形成する方法を例に挙げて説明するが、別の連結電極20ce,40ce,50ceにボンディング金属層20cp,40cp,50cpが同じ方法で形成でき、ボンディング金属層20cp,30cp,40cp,50cpは、同じ工程で一緒に形成することもできる。
【0112】
図16Aおよび図16Bは、ボンディング金属層の多様な実施例を説明するための断面図である。
【0113】
図16Aを参照すると、一実施例において、ボンディング金属層130cpは連結電極30ceの上面全体を覆うことができる。障壁層130cbが連結電極30ceの上面全体を覆うことができ、ボンディング金属層30cpは障壁層130cb上に配置できる。つまり、障壁層130cbは、溝30g内部だけでなく、溝30gの外部の連結電極30ceの上面を覆うことができる。
【0114】
例えば、第1のフォトレジストパターンを用いて連結電極30ce上面の一部を露出させた後、湿式エッチング技術を用いて溝30gを形成する。次いで、第1のフォトレジストパターンを取り除き、第2のフォトレジストパターンを用いて連結電極30ceの上面全体を露出させる。その後、第2のフォトレジストパターンを用いて障壁層130cbおよびボンディング金属層130cpを形成できる。
【0115】
図16Bを参照すると、一実施例において、障壁層230cbおよびボンディング金属層230cpは、連結電極30ceの溝30gを覆い、さらに、溝30g周囲の連結電極30ceの上面を部分的に覆うことができる。よって、連結電極30ceの上面の縁は、外部に露出できる。
【0116】
例えば、第1のフォトレジストパターンを用いて連結電極30ce上面の一部を露出させた後、湿式エッチング技術を用いて溝30gを形成する。次いで、第1のフォトレジストパターンを取り除き、第2のフォトレジストパターンを用いて溝30gを含んで連結電極30ceの上面の一部を露出させる。その後、第2のフォトレジストパターンを用いて障壁層230cbおよびボンディング金属層230cpを形成することができる。
【0117】
ボンディング金属層30cpの多様な実施例について説明するが、ボンディング金属層30cpの形成方法は多様になり得、上で説明した実施例に限定されるのではない。
【0118】
図17Aは一実施例にかかるディスプレイ装置1000を説明するための概略的な平面図であり、図17B図17Aの切り取り線C-C’に沿って切り取った概略的な断面図である。
【0119】
図17Aおよび図17Bを参照すると、ディスプレイ装置1000は、ディスプレイ基板200および発光素子100を含み得る。発光素子100は、ディスプレイ装置のような最終装置のディスプレイ基板200上に実装できる。発光素子100は、個別的にまたは集団でディスプレイ基板200上に実装され得る。次いで、発光素子100がグループでパッケージングされて複数のパッケージがディスプレイ基板200上に実装されることもある。
【0120】
ディスプレイ基板200は、発光素子100を実装するためのボンディングパッド210を含み得る。ボンディングパッド210は、例えば、In又はSnを含む金属層で形成できる。
【0121】
ボンディングパッド210上に金属ボンディング層20cp,30cp,40cp,50cpがボンディングされて発光素子100がディスプレイ基板200に実装される。ボンディングパッド210と金属ボンディング層20cp,30cp,40cp,50cpは、共晶ボンディングを通じて互いに付着できる。
【0122】
特定の例示的な実施例および具現を本明細書で説明したが、別の実施例および修正がこの説明から明らかになるはずである。よって、本開示はこのような実施例に制限されなく、添付の請求範囲のより広い範囲および当業者に明白かつ多様な修正および等価の構成を含む。
図1a
図1b
図1c
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図5a
図5b
図5c
図6a
図6b
図6c
図7a
図7b
図7c
図8a
図8b
図8c
図9a
図9b
図9c
図10a
図10b
図10c
図11a
図11b
図11c
図12a
図12b
図12c
図13a
図13b
図13c
図14a
図14b
図14c
図15a
図15b
図15c
図15d
図16a
図16b
図17a
図17b
【国際調査報告】