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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(54)【発明の名称】海洋機システムと方法
(51)【国際特許分類】
   B63C 11/00 20060101AFI20230306BHJP
   B63C 11/48 20060101ALI20230306BHJP
   B63G 8/00 20060101ALI20230306BHJP
   B63G 8/08 20060101ALI20230306BHJP
   B63J 99/00 20090101ALI20230306BHJP
   B63G 8/42 20060101ALI20230306BHJP
   B63H 25/44 20060101ALI20230306BHJP
   B63B 21/58 20060101ALI20230306BHJP
【FI】
B63C11/00 B
B63C11/48 D
B63G8/00 C
B63G8/08 A
B63J99/00 A
B63G8/42 Z
B63C11/00 C
B63H25/44
B63B21/58
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022541985
(86)(22)【出願日】2021-01-05
(85)【翻訳文提出日】2022-09-01
(86)【国際出願番号】 US2021012223
(87)【国際公開番号】W WO2021141923
(87)【国際公開日】2021-07-15
(31)【優先権主張番号】62/957,478
(32)【優先日】2020-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522271878
【氏名又は名称】ダイブ テクノロジーズ インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ティモシー レーボー
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ジョージ レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ジョーセフ フィッシャー ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー アラン ワイリー
(72)【発明者】
【氏名】ヘイデン アレン ヘンダーソン
(72)【発明者】
【氏名】サミュエル ジョン ルッソ
(72)【発明者】
【氏名】ジェロルド スゴッボ
(72)【発明者】
【氏名】ノア マイケル ブラッチ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ ガブリエル ブエスチャー
(72)【発明者】
【氏名】イジルレイ ギマラエス フィルホ
(72)【発明者】
【氏名】エドワード アントニー セルキス
(57)【要約】
本明細書に記載及び特許請求される実施形態は、フェアリングで囲まれたフレームを有する機体を有する水中機を提供する。機体は、近位端と遠位端の間に延びかつ内部を画定する。ノーズが機体の近位端に配置されている。ノーズは、牽引位置と収容位置の間を移動するように構成された牽引システムを有する。推進システムが、機体の遠位端に配置される。推進システムは、複数の制御フィンとスラスタとを有する。配電システムは、機体の内部内に収容される。配電システムは、第1圧力容器内に収容された第1電力システムと、第2圧力容器内に収容された第2電力システムとを有する。第1圧力容器は、第2圧力容器から隔離されている。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中機において、
前記水中機は、
フェアリングで囲まれたフレームを有する機体であって、前記機体は、近位端と遠位端の間に延びかつ内部を画定する機体と、
牽引位置と収容位置の間を移動するように構成された牽引システムを有する、前記機体の近位端に配置されたノーズと、
前記機体の前記遠位端に配置された推進システムであって、複数の制御フィンとスラスタとを有する、推進システムと、
前記機体の前記内部内に収容された配電システムであって、前記配電システムは、第1電力システムと第2電力システムとを有し、前記第1電力システムは第1圧力容器内に収容され、第1圧力容器は第2圧力容器内に収容され、前記第1圧力容器は前記第2圧力容器から隔離されている、配電システムとを備える、水中機。
【請求項2】
前記水中機は、自律型水中機である、請求項1に記載の水中機。
【請求項3】
前記牽引位置は、前記水中機のための単一点の牽引を提供し、前記収容位置は、前記牽引システムの全体が前記ノーズのドラッグスキン内に収容されることを有する、請求項1に記載の水中機。
【請求項4】
前記第1電力システムは第1電圧に対応し、前記第2電力システムは第2電圧に対応し、前記第1電圧は前記第2電圧よりも低い、請求項1に記載の水中機。
【請求項5】
前記複数の制御フィンは、前記スラスタの周囲で等距離の位置で配置される、請求項1に記載の水中機。
【請求項6】
前記第1電力システムと前記第2電力システムの間において前記機体の前記内部に配置された浮揚システムを備える、請求項1に記載の水中機。
【請求項7】
緊急上昇制御システムが、前記機体の下側に配置されており、前記緊急上昇システムは、制御された上昇のための重量部を落下させるように構成される、請求項1に記載の水中機。
【請求項8】
リフトシステムが、前記機体の上側に配置され、前記リフトシステムが、前記水中機のための単一点リフトを提供する、請求項1に記載の水中機。
【請求項9】
通信マストが、前記機体上に配置されており、前記通信マストが、1つ又は複数の通信システム又は位置標識の内の少なくとも1つを収容する、請求項1に記載の水中機。
【請求項10】
前記1つ又は複数の通信システムは、全地球測位システムと無線周波数システムと衛星通信システムの内の1つ又は複数を有する、請求項9に記載の水中機。
【請求項11】
前記フェアリングは、単一ビードの厚さを有する壁を有する、請求項1に記載の水中機。
【請求項12】
前記第1電力システム及び前記第2電力システムは、電源に接続される、請求項1に記載の水中機。
【請求項13】
水中機において、
前記水中機は、
フェアリングで囲まれたフレームを有する機体であって、近位端と遠位端の間に延びかつ内部を画定する機体と、
前記機体の内部内に収容された配電システムと、
前記配電システムの第1部分であって、前記内部の第1圧力容器内に配置される第1部分と、
前記配電システムの第2部分であって、前記内部の第2圧力容器内に配置される第2部分とを備える、水中機。
【請求項14】
前記第1部分は第1電圧に対応し、前記第2部分は第2電圧に対応する、請求項13に記載の水中機。
【請求項15】
前記第1電圧は前記第2電圧よりも低い、請求項13に記載の水中機。
【請求項16】
前記第1部分は、異なる圧力容器内で前記第2部分から隔離されている、請求項13に記載の水中機。
【請求項17】
前記第2部分は、バスを介して前記第1部分に電源を供給する、請求項13に記載の水中機。
【請求項18】
水中機において、
前記水中機は、
近位端と遠位端の間に延びかつ内部を画定する機体と、
前記機体の前記近位端に配置されたノーズと、
前記ノーズに配置された牽引システムであって、前記牽引システムは、牽引位置と収容位置の間を移動するように構成されており、前記収容位置は抗力を最小化し、前記牽引位置では、前記水中機を牽引するための単一点牽引を形成する、牽引システムとを備える、水中機。
【請求項19】
前記単一点牽引は、伸長位置に配置された牽引点によって形成される、請求項18に記載の水中機。
【請求項20】
前記牽引点は、前記牽引システムが収容位置にあるときに、後退位置に配置される、請求項19に記載の水中機。
【請求項21】
前記牽引点は、1つ又は複数のばねを使用して前記後退位置に付勢される、請求項20に記載の水中機。
【請求項22】
前記牽引点は、前記後退位置と前記伸長位置の間を回動する、請求項20に記載の水中機
【請求項23】
前記収容位置は、前記ノーズのドラッグスキン内に配置された前記牽引システムの全体を有する、請求項18に記載の水中機。
【請求項24】
水中機において、
前記水中機は、
近位端と遠位端の間に延びている機体と、
前記機体に取り付けられた緊急上昇制御システムであって、1つ又は複数の上昇用重量部を保持するように構成された緊急上昇制御システムと、
緊急トリガに応答して1つ又は複数の上昇用重量部を解放するように構成された緊急アクチュエータシステムとを備える、水中機。
【請求項25】
前記緊急上昇制御システムは、ポートに対して前記機体の内部内に取り付けられており、前記ポートは、前記1つ又は複数の上昇用重量部が解放される1つ又は複数のポートドアを有する、請求項24に記載の水中機。
【請求項26】
前記1つ又は複数の上昇用重量部は、1組の余剰の緊急上昇用重量部を有する、請求項24に記載の水中機。
【請求項27】
前記緊急アクチュエータシステムは、発射機構を使用して始動されたときに、前記1つ又は複数の重量部の内の少なくとも1つを解放する緊急アクチュエータを有する、請求項24に記載の水中機。
【請求項28】
前記発射機構は、冗長電気信号を有する、請求項27に記載の水中機。
【請求項29】
前記緊急トリガは、1つ又は複数の水中機システムからの入力を伴う投票論理に基づいて生成される、請求項24に記載の水中機。
【請求項30】
前記緊急トリガは、解放するための条件が満たされたときに生成される、請求項24に記載の水中機。
【請求項31】
前記解放するための条件は、水中機の構成要素に対応する大多数の副入力を有する、請求項30に記載の水中機。
【請求項32】
前記解放するための条件は、第1状態から第2状態に切り替わる1つ又は複数の入力を有する、請求項30に記載の水中機。
【請求項33】
水中機において、
前記水中機は、
近位端と遠位端の間に延びている機体と、
前記機体の前記遠位端に配置された推進システムと、
前記推進システムの複数の制御フィンであって、前記機体の前記遠位端に対して配置されかつ前記遠位端から延びている複数の制御フィンとを備える、水中機。
【請求項34】
前記複数の制御フィンは、スラスタの周囲に配置される、請求項33に記載の水中機。
【請求項35】
前記複数の制御フィンは、前記スラスタの周囲で等距離の位置に配置される、請求項34に記載の水中機。
【請求項36】
前記複数の制御フィンは、それぞれ、厚さが先細りになっているフィン本体を有する、請求項33に記載の水中機。
【請求項37】
前記複数の制御フィンは、それぞれ、駆動モータを有する、請求項33に記載の水中機。
【請求項38】
前記水中機は、前記複数の制御フィンの各々と対応する駆動モータの間の直接トルク伝達機構であって、前記機体上の抗力を減少させる、直接トルク伝達機構を更に備える、請求項37に記載の水中機。
【請求項39】
水中機キットにおいて、
前記水中機キットは、
配電システムと、電源と、航行システムと、推進システムをとを有する、水中機の基部キットと、
荷重支持フレームと、
フェアリングとを備え、
前記荷重支持フレーム及びフェアリングは、目標構造に従ってカスタマイズ可能である、水中機キット。
【請求項40】
前記基部キットは、通信システムをさらに有する、請求項39に記載の水中機キット。
【請求項41】
前記基部キットは、緊急システムをさらに有する、請求項39に記載の水中機キット。
【請求項42】
前記基部キットは、1つ又は複数の観測機器インターフェイスをさらに有する、請求項39に記載の水中機キット。
【請求項43】
前記水中機キットは、目標構造に応じてカスタマイズされた1つ以上の内部構成要素を有するカスタムキットを更に備える、請求項39記載の水中機キット。
【請求項44】
前記荷重支持フレーム又は前記フェアリングの内の少なくとも1つは、前記目標構造に従った付加製造を用いてカスタマイズされる、請求項39に記載の水中機キット。
【請求項45】
水中機において、
前記水中機は、
近位端から遠位端まで延びているフレームと、
前記フレームを少なくとも部分的に覆うフェアリングであって、水中環境で展開するように構成された、単一ビードの厚さを有する壁を有するフェアリングとを備える、水中機。
【請求項46】
前記壁は、付加製造を用いて製造される、請求項45に記載の水中機。
【請求項47】
前記壁が、少なくとも3:1のビード幅対ビード高さのアスペクト比を有する、請求項45に記載の水中機。
【請求項48】
前記壁は、空気用間隙がなく耐圧性がある、請求項45に記載の水中機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、「海洋機のための荷積み枠構造」と題する2018年11月20日付出願の米国特許出願第62/769,747号についての優先権を米国特許法第119条に基づいて主張する、「海洋機のための荷積みフレーム構造」と題する2019年11月6日付出願の米国特許出願第16/675,446号の優先権を主張する。本願は、さらに、「海洋機のフェアリング及び製造方法」と題する、2020年1月6日付出願の米国特許出願第62/957,478号についての優先権を米国特許法第119条に基づいて主張する。これらの出願の各々は、その全体を参照することにより本明細書において具体的に組み込まれている。
【0002】
本開示の態様は、一般に、水中探査のためのシステム及び方法に関し、より詳細には、自律型水中機を含む、海洋機に関する。
【背景技術】
【0003】
水中機は、探査、研究、調査、商業、法律施行、軍及び他の目的などの目的で、様々な水中環境に配備されうる。これらの水中機には、これらに限定されないが、無人水中機、遠隔操作式水中機、自律式水中機、及び/又は、他の海洋機が含まれうる。自律的な水中機は、制限されたオペレータ入力の有無にかかわらず、その水中機が水中環境を移動するように操作することができるように、自律的に水中環境を通して航行する。水中機との動作係合を有する操作者がその動作を制御するのではなく、水中機は、一連の自律的動作を通じて、1つ又は複数の目的を自律的に実行する。しかし、そのような技術の進歩があっても、水中環境では、水中機の移動、完全性、航法、通信、制御、データ捕捉、及び、動作について難題がもたらされている。これらの観察は、とりわけ、本開示の様々な態様が、構想されかつ開発されたことを念頭に置いている。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に記載された実施形態及び特許請求される実施形態は、水中機を使用する水中探査のためのシステム及び方法を提供することによって、前述の観察に対処する。一実施形態では、水中機は、フェアリングで囲まれたフレームを有する機体を有する。機体は、近位端と遠位端の間に延びかつ内部を画定する。ノーズが機体の近位端に配置されている。ノーズは、牽引位置と収容位置の間を移動するように構成された牽引システムを有する。推進システムが、機体の遠位端に配置される。推進システムは、複数の制御フィンとスラスタとを有する。配電システムは、機体の内部内に収容される。配電システムは、第1圧力容器内に収容された第1配電システムと、第2圧力容器内に収容された第2配電システムとを有する。第1圧力容器は、第2圧力容器から隔離されている。
【0005】
他の実施形態も本明細書に記載され、列挙される。さらに、複数の実施形態が開示されるが、現在開示されている技術のさらに他の実施形態は、現在開示されている技術の例示的な実施形態を示しかつ説明する以下の詳細な説明から、当業者には明らかである。現在開示されている技術は、全て、実現されるであって、現在開示されている技術の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な態様で修正することが可能である。従って、図面及び詳細な説明は、本来例示的なものとみなされ、限定的なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A図1Aは、例示的な水中機の斜視図を示す。
図1B図1Bは、水中機の底面斜視図である。
図1C図1Cは、水中機の側面図である。
図1D図1Dは、水中機の上面図である。
図1E図1Eは、水中機の底面図である。
図1F図1Fは、水中機の正面図である。
図1G図1Gは、水中機の背面図である。
図2A図2Aは、水中機の一例のフェアリングの底面斜視図ある。
図2B図2Bは、水中機の一例のフェアリングの上面斜視図である。
図3A図3Aは、水中機の一例のノーズの正面斜視図である。
図3B図3Bは、水中機の一例のノーズの背面斜視図である。
図3C図3Cは、水中機のノーズの上面図である。
図3D図3Dは、水中機のノーズの底面図である。
図3E図3Eは、水中機のノーズの右側面図である。
図3F図3Fは、水中機のノーズの左側面図である。
図3G図3Gは、水中機のノーズの背面図である。
図3H図3Hは、水中機のノーズの背面図である。
図3I図3Iは、例示的なノーズブラケットを備えた水中機のノーズを示す。
図4A図4Aは、例示的なヘッドフェアリングの正面斜視図を示す。
図4B図4Bは、例示的なヘッドフェアリングの背面斜視図を示す。
図5A図5Aは、一例の機体フェアリングの正面斜視図を示す。
図5B図5Bは、一例の機体フェアリングの底面斜視図を示す。
図6A図6Aは、一例のトレイフェアリングの底面斜視図を示す。
図6B図6Bは、一例のトレイフェアリングの上面斜視図を示す。
図7A図7Aは、例示的な尾部フェアリングの正面斜視図を示す。
図7B図7Bは、例示的な尾部フェアリングの背面斜視図を示す。
図7C図7Cは、尾部フェアリングの左側面図を示す。
図7D図7Dは、尾部フェアリングの底面図を示す。
図7E図7Eは、尾部フェアリングの右側面図を示す。
図7F図7Fは、尾部フェアリングの上面図を示す。
図7G図7Gは、尾部フェアリングの正面図を示す。
図7H図7Hは、尾部フェアリングの背面図を示す。
図8A図8Aは、例示的なスラスタフェアリングの正面斜視図を示す。
図8B図8Bは、例示的なスラスタフェアリングの背面斜視図を示す。
図9A図9Aは、付加製造を用いて形成されたフェアリングの例示的な壁の一部の斜視図を示す。
図9B図9Bは、付加製造を用いて形成されたフェアリングの例示的な壁の一部の側面図を示す。
図9C図9Cは、外面の平滑化に続くフェアリングの壁の部分を示す。
図9D図9Dは、外面の平滑化に続くフェアリングの壁の部分を示す。
図10図10は、水中機の内部の正面斜視図を示す。
図11図11は、ノーズフェアリングとスラスタフェアリングが図示されておりかつ浮揚システムの一部を取り外した、水中機の内部の上面斜視図である。
図12図12は、浮揚システムを取り外した、水中機の内部の側面斜視図を示す。
図13図13は、浮揚システムを取り外した、水中機の内部の底部斜視図を示す。
図14A図14Aは、浮揚システムを取り外した、水中機の内部の側面図を示す。
図14B図14Bは、浮揚システムを取り外した、水中機の内部の側面図を示す。
図14C図14Cは、浮揚システムを取り外した、水中機の内部の上面図を示す。
図14D図14Dは、浮揚システムを取り外した、水中機の内部の底面図を示す。
図14E図14Eは、浮揚システムを取り外した、水中機の内部の背面図を示す。
図14F図14Fは、浮揚システムを取り外した、水中機の内部の正面図を示す。
図15図15は、水中機の尾部の例示的な内部の詳細図を示す。
図16A図16Aは、水中機の推進システムの一例の制御フィンの側面斜視図を示す。
図16B図16Bは、水中機の推進システムの一例の制御フィンの分解図を示す。
図16C図16Cは、水中機の推進システムの一例の制御フィンの底面側面斜視図を示す。
図16D図16Dは、水中機の推進システムの一例の制御フィンの上面側面斜視図を示す。
図16E図16Eは、水中機の推進システムの一例の制御フィンの背面図を示す。
図16F図16Fは、水中機の推進システムの一例の制御フィンの背面図を示す。
図16G図16Gは、水中機の推進システムの一例の制御フィンの別の底面側面図を示す。
図16H図16Hは、水中機の推進システムの一例の制御フィンの正面図を示す。
図17A図17Aは、水中機の一例のフレームの上面斜視図である。
図17B図17Bは、水中機の一例のフレームの底面斜視図である。
図17C図17Cは、水中機のフレーム内に配置された配電システムの例示的な圧力容器の側面図を示す。
図17D図17Dは、水中機のフレーム内に配置された配電システムの例示的な圧力容器の側面斜視図を示す。
図17E図17Eは、水中機のフレーム内に配置された配電システムの例示的な圧力容器の上面図を示す。
図17F図17Fは、水中機のフレーム内に配置された配電システムの例示的な圧力容器の底面図を示す。
図18図18は、水中機の配電システムの一例のブロック図を示す。
図19図19は、水中機用の底部トレイの例を示す。
図20図20は、水中機のヘッド部の例示的内部の詳細な上面側面図を示す図である。
図21図21は、水中機のヘッド部の例示的な内部の詳細な底面側面図を示す。
図22A図22Aは、収容構成における牽引システムを有する水中機のノーズを示す。
図22B図22Bは、牽引構成における牽引システムを有する水中機のノーズを示す。
図22C図22Cは収容構成と牽引構成の間の牽引システムの移動を示す、切り取った側面図である。
図22D図22Dは、収容構成と牽引構成の間の牽引システムの移動を示す、切り取った正面斜視図である。
図23A図23Aは、緊急上昇制御システムの例を示す。
図23B図23Bは、緊急上昇制御システムの例を示す。
図23C図23Cは、緊急上昇制御システムの例を示す。
図23D図23Dは、緊急上昇制御システムの一例のポートを示す。
図23E図23Eは、緊急上昇制御システムの一例のポートを示す。
図23F図23Fは、緊急上昇制御システムの一例のポートを示す。
図23G図23Gは、緊急上昇用重量部を落下させる緊急上昇状態における緊急上昇制御システムを示している。
図24A図24Aは、一例の通信マストを示す。
図24B図24Bは、通信マストの側面斜視図を示す。
図24C図24C、通信マストの底面図を示す。
図24D図24Dは、通信マストの側面透過図を示す。
図24E図24Eは、通信マストの上面透過図を示す。
図24F図24Fは、通信マストの下面透過図を示す。
図24G図24Gは、通信マストの上面透過図を示す。
図24H図24Hは、通信マストの正面透過図を示す。
図24I図24Iは、通信マストの背面透過図を示す。
図25図25は、現在開示されている技術の様々なシステム及び方法を実施することができるコンピュータシステムの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
現在開示されている技術の態様は、水中機及びそれに関連するシステム及び方法に関する。一態様では、水中環境で展開するように構成された水中機は、近位端と遠位端の間に延びている機体を有する。機体は、尾部とヘッド部を有し、これらは、それぞれ、遠位端及び近位端に配置されうる。機体は、フレームを囲みかつ内部を画定するフェアリングを有する。配電システムの第1部分は、配電システムの第2部分とは別個の圧力容器内に配置される。例えば、低配電システムを第1圧力容器内に配置することができ、高配電システムを第2圧力容器内に配置することができる。前記第1圧力容器を前記フレームの一端に配置することができ、前記第2圧力容器を前記フレームの他端に配置することができる。ヘッド部は、単一点牽引を提供する牽引システムを有するノーズを有する。尾部は、複数の制御ファン及びスラスタを有する推進システムを有する。緊急上昇制御システムが、水面への制御された上昇のために重量部を落下させるために機体の下側に配置されている。水中環境を航行するための音響センサが、機体の下側に配置されうる。リフトシステム及び通信マストは、機体の上側に配置されうる。リフトシステムは、水中機用の単一点リフトを提供する。通信マストは、1つ又は複数の通信システム及び位置標識を収容する。水中機は、自律動作のための様々な航行及び制御システムを有する。
【0008】
例示的な水中機100の詳細な説明を開始するために、図1A図1Gを参照する。水中機100は、自律型水中機、無人水中機、遠隔操作型水中機、海洋機、及び/又は、同様のものとしうる。水中機100は、海洋、湖、及び、任務のための他の水域などの様々な水中環境又は水環境に配備することができ、これは、水中環境に関連するデータを捕捉することを有する。当然のことながら、水中機100は、動作中、水面上又は水中に存在しうる。
【0009】
一実施形態では、水中機100は、近位端104と遠位端106の間に延びている機体を有する。機体は、ヘッド部及び尾部を有し、これらは、それぞれ、近位端104及び遠位端106に配置されうる。機体は、機体を囲むフェアリング102を更に有する。フェアリング102は、単一の一体型構造とすることができ、又は、互いに相互接続された複数の別個の構造を備えうる。フェアリング102は、抗力を低減し、流体力学を最適化するために、水中機100を流動化する。フェアリング102は、構造的とすることも、非構造的とすることも、又は、両方の組み合わせとしうる。
【0010】
水中機100は、機体の長さに沿って延びている1つ又は複数のスケート108を有する。一実施形態では、水中機100は、機体の下側に配置された一対のスケート108を有する。スケート108は、追加の支持装置なしで水中機100を表面上で支持するために使用されうる。ポート122は、緊急上昇に関連する上昇用重量部を解放するために、水中機100の下側に配置されうる。水中機100は、通信マスト110及びリフトシステム112をさらに有する。通信マスト110及びリフトシステム112は、スケート108とは反対側で、水中機100の上側に配置されうる。通信マスト110は、全地球測位システム、無線周波数システム、衛星通信システム、及び/又は、同様のものなどの1つ又は複数の通信システムを収容することができる。通信システムは、表面などの離れた場所とのデータを通信し、又は、そうでなければ、表面などの離れた場所へデータを送信して表面などの離れた場所からデータを受信するために使用されうる。通信マスト110は、さらに、水中機100を視覚的に位置決めするために、ストロボライト又は同様のビーコンなどの位置標識を有しうる。
【0011】
リフトシステム112は、流体力学を最適化しながら、水中機100のための単一点リフトを提供する。単一点リフトは、水中機100を水中環境に進水させかつ水中環境から回収し、水中機100を水中環境で展開するために使用されうる。機体のノーズ114は、水面又は水中のいずれかで、水中環境において単一点牽引を提供することができる。ノーズ114は、収容位置での抗力を最小にし、牽引状態での牽引及び解放のためのアクセスを容易にする。ノーズ114は、機体の近位端104に配置することができる。
【0012】
推進システム116は、機体の遠位端106において、ノーズ114とは反対側に配置されうる。推進システム116は、複数の制御フィン118と、スラスタ組立体120とを有する。制御フィン118は、スラスタ組立体120の周りの等距離の位置に配置されうる。スラスタ組立体120は、制御フィン118によって制御される軌道に沿って水中環境を通して水中機100を推進させる。制御フィン118は、対応する駆動モータとフィンの間に直接トルク伝達機構を有し、抗力を低減する。一例では、スラスタ組立体120は直接駆動であり、水中機100は、1週間以上の耐久性を有し、1m/sで約850km、2m/sで600kmの範囲を有する。水中機100は、大変位の水中機とすることができ、約5.8mの長さと、約1.2mの直径と、約2720kgの乾燥重量とを有しうる。
【0013】
図2A図8Bを参照すると、様々な態様のフェアリング102が図示されている。フェアリング102は、流体力学的抗力を最小限に抑えながら、水中機100の内部を囲み保護する非構造的で非密封性の外面としうる。フェアリング102は、水中環境における様々な深度(例えば、300m、3000m、6000m等)での展開に対して耐圧性がある。
【0014】
図2A図2Bに示すように、一実施形態では、フェアリング102は、ノーズフェアリング200と、ヘッドフェアリング202と、近位機体フェアリング204と、中間フェアリング206と、遠位機体フェアリング208と、尾部フェアリング210とを有する。フェアリング部分200~210は、フェアリング102を形成する単一の一体化された機体とすることができ、又は、フェアリング102を形成するために相互接続される1つ以上の別個の部分を備えうる。一実施形態では、ノーズフェアリング200はヘッドフェアリング202に接続され、ヘッドフェアリング202は機体フェアリングに接続される。機体フェアリングは、ヘッドフェアリング202と中間機体フェアリング206に接続された近位機体フェアリング204と、中間機体フェアリング206と尾部フェアリング210に接続された遠位機体フェアリング208とを有しうる。フェアリング102は、内部212を形成することができる。
【0015】
図3A図3Iに示すように、一実施形態では、ノーズ114は、ドラッグスキン214とノーズ取付部218の間に延びているノーズフェアリング200を有する。ノーズ114は、衝撃減衰を提供する、柔軟な硬質ジュロメータの鋳造材料を有しうる。ノーズ114は、抗力を最小化した流体力学的効率のために成形されうる。
【0016】
ドラッグスキン214は、牽引及び解放のためのアクセスを容易にする牽引アクセス部216を有する。一実施形態では、牽引アクセス部216は、第1方向に延びる第1スリットと、第1スリットから第2方向に延びる第2スリットとを有する。例えば、第1スリットは、ドラッグスキン214の頂部で水平に延びることができ、第2スリットは、第1スリットの中心から下方に垂直に延びることができる。牽引アクセス部216は、ノーズ内部220へのアクセスを提供する。一実施形態では、ノーズ内部220はポケット222を有する。ポケット222は、牽引アクセス部216の第1スリットに対して配置することができる。
【0017】
ノーズ114は、水中機100から取り外し可能としうる。例えば、ノーズ取付部218は、直接的又は間接的にヘッドフェアリング202と取り外し可能に係合することができる。ノーズ114は、ノーズ取付部218から延びるブラケット取付部224を有しうる。ブラケット取付部224は、対応するノーズブラケット226に取り付けることができる。ノーズ114は、水中機100の外部から設置することができる。異なって記載されているが、外部ファスナー及び表面の中断を減少させるために、ノーズ114は外部からアクセス可能であり、ノーズ114は水中機100に取り付けられたままである。ノーズマ取付点には、牽引アクセス部216の柔軟な領域を通してアクセスすることができる。外部の特徴がないと、ノーズ114は、範囲を改善しながら、水中機100の抗力を低減する。
【0018】
図4A図4Bは、ヘッドフェアリング202を示す。一実施形態では、ヘッドフェアリング202は、近位端228と、ヘッド部内部232を画定する遠位端230の間に延びている。近位端228は、ノーズ114に直接的又は間接的に接続することができ、遠位端230は、近位機体204に直接的又は間接的に接続することができる。
【0019】
ヘッドフェアリング202は、その中に画定されたマスト開口234を有しうる。通信マスト110は、マスト開口234を通って延びることができる。一実施形態では、マスト開口234は、ヘッドフェアリング202の上側に配置される。ヘッドフェアリング202の下側には、ポート開口238が画定されうる。ポート122の一組のポート壁236が、ポート開口238に隣接して配置され、ヘッド部内部232内に内方に延びうる。一組のポート壁236は、緊急上昇制御システムを取り付けるために使用することができる。一組のセンサ壁240及び一組のヘッド棚242などのさらなる特徴は、様々な内部構成要素を取り付けるために、ヘッド部内部232内に配置されうる。一組のセンサ壁240は、一組のポート壁236に隣接して配置されうる。一組の棚242は、ヘッド部内部232内で互いに反対側に配置することができる。
【0020】
図5A図5Bを参照すると、機体フェアリングは、近位機体フェアリング204と、中間機体フェアリング206と、遠位機体フェアリング208とを有する。機体フェアリング204~208は、別個の又は一体の構成要素としうる。
【0021】
水中機100の上側には、リフトシステム112が配置されうる。一実施形態では、リフトシステム112は、リフトのためのアクセスを容易にするリフトアクセス部250を有するドラッグスキン248を有する。リフトシステム112は、ドラッグスキン248を使用して流体力学を最適化しながら、水中機100のための単一点リフトを提供する。一実施形態では、リフトアクセス部250は、第1方向に延びる第1スリットと、第1スリットから第2方向に延びる第2スリットとを有する。例えば、第1スリットは、ドラッグスキン248の近位部分で水中機100の長さまで横方向に延びることができ、第2スリットは、水中機100の長さに沿って遠位側に第1スリットの中心から延びることができる。
【0022】
機体フェアリングは、一組の機体棚246と、一組のリップ244とを有することができ、各々が内部212内で水中機100の長さに沿って延びている。一組の機体棚246は、内側に向かって水中機100の上側まで横断して延びることができ、一方、一組のリップ244は、上側に向かって上方に延びることができる。一組のリップ244は、水中機100の下側に配置することができる。一組のリップ244は、機体フェアリングの長さに沿って下側に機体開口254を画定することができる。
【0023】
図6A図6Bを参照すると、一実施形態では、トレイフェアリング252が、一組のリップ244によって画定される機体開口254内の機体フェアリングと係合する。トレイフェアリングは、1つ又は複数のトレイ取付部を有しうる。一実施形態では、一組のサイドトレイ取付部256は、対向する側でトレイフェアリング252の長さに沿って延び、中心トレイ取付部258は、一組のサイドトレイ取付部256の間でトレイフェアリング252の長さに沿って延びている。トレイフェアリング252は、一体片としうるし、又は、複数の相互接続された部分を備えうる。一実施形態では、トレイフェアリング252は、内部212へのアクセスを提供するために、機体フェアリングに取り外し可能に係合される。
【0024】
図7A図7Hから理解されるように、尾部フェアリング210は、近位端260と遠位端262の間に延び、内面266とは反対側に外面264を有する。近位端260は、遠位機体フェアリング208に直接的又は間接的に接続することができる。尾部フェアリング210は、近位端260と遠位端262の間に延びている尾部内部268を画定する。
【0025】
一実施形態では、尾部フェアリング210は、水中機100上で静的としうる複数のストレーク270を有する。複数のストレーク270の各々は、尾部フェアリング210の外面264から外向きに延び、ストレークチャネル272を画定する。一実施形態では、複数のストレークチャネル272は、内側端から外側端まで延びている。複数のストレークチャネル272の各々の内側端は、尾部フェアリング210の内面266と同一の広がりを有し、これにより、複数のストレーク270は、尾部フェアリング210の外面264に対して外側の位置に配置される。制御フィン118は、ストレーク270に対して位置決めすることができ、制御フィン118のプロファイルは、ストレーク270のプロファイルに続いて、低抗力プロファイルを形成するように配置されうる。複数のストレーク取付部276は、複数のストレークチャネル272のそれぞれに隣接して配置することができ、棚274は、さらなる内部構成要素を取り付けるために、尾部内部268内に配置されうる。
【0026】
尾部フェアリング210の遠位端262は、スラスタフェアリング278と直接的又は間接的に接続することができる。図8A図8Bを参照すると、一実施形態では、スラスタフェアリング278は、内面282とは反対にある外面280を有する。スラスタフェアリング278は、スラスタ延伸方向フェアリング284を有することができ、スラスタ延伸方向フェアリング284は、スラスタフェアリング278に取り付けられ又は一体化され、近位端286から遠位端288まで延びてスラスタ内部290を画定することができる。スラスタ延伸方向フェアリング284は、スラスタフェアリング278と係合するための取付部292を有しうる。一実施形態では、取付部292は、スクリューなどの複数の締結具を用いてスラスタフェアリング278に接続する。スラスタ延伸方向フェアリング284は、締結具に対応するインデント294を有しうる。スラスタ組立体120は、スラスタ内部290内に少なくとも部分的に配置することができる。一実施形態では、スラスタ組立体120の一部は、遠位端288から遠位側に延びている。近位端286は、尾部フェアリング210と直接的又は間接的に接続するように構成される。近位端286は、その中に画定された、制御フィン118の一部がそこを通って延びるフィン開口296を更に有しうる。
【0027】
本明細書に記載されるように、フェアリング102は、水中機100の内部構成要素を収容して衝撃や異物から保護するための内部212を形成する。フェアリング102は、単一の一体片とすることができ、又は、これに限定されないが、フェアリング部分200~210、278及び284を有する複数の部分から作られうる。フェアリング102は、様々な方法で製造することができる。例えば、図9A図9Dから理解されるように、フェアリング102は、大判付加製造(LFAM(Large Format Additive Manufacturing)装置)又は他の三次元(3D)プリンタなどの付加製造システムを用いて、付加製造を介して製造することができる。
【0028】
一実施形態では、フェアリング102は、コンピュータシステムを使用して生成されうるフェアリングモデルに基づいて製造される。コンピュータシステムは、付加製造システムの制御装置の一部とすることができ、又は、制御装置と通信しうる。コンピュータシステムは、パーソナルコンピュータ、端子、ワークステーション、モバイルデバイス、スマートフォン、タブレット、及び/又は、同様のものを有しうる。コンピュータシステムは、有線接続(例えば、ユニバーサルシリアルバス、イーサネット(登録商標)など)を介して又は無線接続(例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)など)を介して、付加製造システムと通信することができる。例えば、付加製造システムは、ネットワークを介してコンピュータシステムとの通信を容易にするためのネットワークインターフェイスを有しうる。フェアリングモデルは、有線接続又は無線接続を介して、付加製造システムで得ることができる。別の例では、フェアリングモデルは、フラッシュドライブなどの消去可能な記憶装置を介して、コンピュータシステムから付加製造システムで受け取られる。フェアリングモデルは、コンピュータシステムが付加製造システムの制御装置の一部である直接的な場合を含む様々な方法で、付加製造システムによって得ることができることが理解されるであろう。
【0029】
フェアリングモデルは、フェアリング102の、1つ又は複数のプロファイル、形状、厚さ、サイズ、硬さ、及び/又は、他の特徴を有する。フェアリングモデルは、付加製造システムを用いて別個に製造することができる、フェアリング部分200~210、278及び/又は284の内の1つ又は複数についての別個のモデルを有しうる。フェアリングモデルは、プリントプロファイルを更に有してもよいし、さもなければプリントプロファイルに関連付けられうる。一実施形態では、プリントプロファイルは、限定されるものではないが、フィラメント直径、温度、プリント速度、層の高さ、惰行距離、及び/又は、フェアリング102のために選択された他のプリントパラメータを有する。当然のことながら、プリントプロファイルは、材料選択及びプリント環境に基づいて選択又は修正されうることが理解されよう。例えば、付加製造システムは、溶融押出、光重合、焼結、溶融フィラメント製造、及び/又は、同様な物を通してフェアリング102をプリントすることができる。したがって、プリントプロファイルは、特定のプリント環境でフェアリング102をプリントするために選択されたプリントパラメータを有する。付加製造システムは、押出、溶融、焼結、レーザ焼結、レーザ溶融、光重合、有線付加、粉末床、積層物体、成形、足場、除去製造、及び/又は、同様のものを含みうることが理解されよう。
【0030】
フェアリングモデルは、小さな詳細及び特徴を含む、フェアリング102の表現である。上述したように、フェアリングモデルは、フェアリング部分200~210、278及び/又は284の内の1つ又は複数についての別個のモデルを有することができ、各々が、フェアリング102の対応する部分の詳細及び特徴を特定する。フェアリングモデルは、フェアリングモデルの一連の連続した断面などの複数の輪郭にスライスされる。複数の輪郭及びプリントプロファイルは、フェアリング102のプリント指示を作成するために使用される。プリント指示は、付加製造システムによって摂取可能なフォーマットとしうる。プリント指示は、フェアリング102の製造中の付加製造システムの1つ又は複数の構成要素の動作を規定する。
【0031】
付加製造システムの制御装置は、プリント指示に従って、プリント組立体の1つ又は複数の構成要素の動作を導くように構成される。一実施形態では、プリント組立体は、材料が層毎に堆積される付加処理を用いて、フェアリング102の1つ又は複数の部分を製造する。例えば、プリント組立体は、溶融熱可塑性原料の制御された押出を用いてフィラメント製造を行うことができる。プリント組立体は、代替的に、光を使用して光ポリマーを硬化させ、かつ/又は、選択的レーザ焼結処理で粉末金属同士を融着させうる。
【0032】
一実施形態では、プリント組立体は、フレームと、支持体と、リザーバと、供給装置と、アプリケータと、1つ又は複数のモータと、ファンとを有し、それぞれが制御装置によって制御される。付加製造システムは、さらなる又はより少ない又は異なる構成要素を有しうることが理解されよう。フレームは、プリント組立体の様々な構成要素を支持する。支持体は、アプリケータに対して位置決めすることができ、床、足場、又は、他の表面を有しうる。支持体及び/又はアプリケータは、1つ又は複数のモータを使用して静止又は可動とすることができる。例えば、支持体は、フェアリング102の部分が製造されるときに調整されるアプリケータから離れた位置に且つアプリケータに対して相対的な位置に配置することができる。
【0033】
リザーバは、ガラス繊維又は炭素繊維強化アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)材料、炭素繊維強化ポリカーボネート(PC)材料、ガラス繊維/炭素繊維及びエポキシ複合材料、及び/又は、類似の材料を有しうるが、これらに限定されない製造材料を有する。供給装置は、製造材料を、スプール供給、重力供給、ポンピング、又は、他の供給技術を介してアプリケータに導く。アプリケータは、プリント指示に従って、製造材料を受け入れ、支持体又は先に構築された層に堆積させる。
【0034】
一実施形態では、製造原料の流れは、押出機ヘッドを用いて加熱され、この押出機ヘッドは、加熱された(例えば半溶融)材料をアプリケータを通して導く。この処理は、製造材料の連続的な押出しを伴い、これらの押出しによって、各層が構成されるにつれて以前の層に結合し、冷却されるにつれて硬化する。フェアリング102の壁300の一部を示す図9A図9Bから理解されるように、フェアリング102の部分は、フェアリング102の部分が完成するまで材料の連続した層302を敷設することによってそれぞれ作成される。
【0035】
アプリケータは、加熱された材料の第1層を支持体上の第1位置に堆積させる。第1層が堆積され、熱融着された後、アプリケータは、第1層の上部又は他の方法で、第1層に対して第2層を堆積させるために、又は、第2層を堆積させるための方向を変えるために、支持体に対して移動する。その後の層は、フェアリング102の部分が製造されるまで堆積されて熱融着される。アプリケータは、プリント指示に従ってフェアリング102を作製するために、支持体に対して様々な方向(例えば、x軸、y軸及び/又はz軸に沿って)に移動することができる。場合によっては、支持体がアプリケータに対して移動することがある。付加製造システムの制御装置は、アプリケータに、加熱された材料を、プリント指示によって指定された座標位置で支持体上に選択的に堆積させる。ファン及び支持体は、熱融着の間において堆積層の温度を制御するために使用されうる。層について、プリントプロファイルは、層302のためのビード厚304及びビード高さ306を設定し、これは、それぞれ、例えば、約6.35mm(約0.250インチ)及び約1.27mm(約0.050インチ)であり得る。しかしながら、他の寸法及び範囲が考えられる(例えば、ビード厚さ304は、約4.78mm(約0.188インチ)~約12.7mm(0.500インチ)の範囲とすることができ、高さ306は、約0.64mm(約0.025インチ)~約6.35mm(0.250インチ)の範囲としうる)。
【0036】
図9A図9Bから理解できるように、フェアリング102の壁300は、複数の層302から形成された単一ビードの厚さの壁として3Dプリントされうる。1つの実施形態において、層302の各々は、広いアスペクト比を有し、その結果、壁300は、層の高さよりも大きな層の厚さを有する。厚さ304と高さ306のアスペクト比は、3:1から8:1の範囲としうる。1つの特定の例では、アスペクト比は5:1であり、別の例では、アスペクト比は7:1である。アスペクト比は、少なくとも3:1としうる。その結果、壁300は、流体力学を最適化するための滑らかな表面として製造しやすく、一方、フェアリング102の構造的完全性のために層302同士の間に強い結合を提供する。更に、単一ビード厚さである壁300により、さもなければ封入された空気をもたらすであろう同じ層の隣接するビード間の潜在的な間隙を排除する。壁300内に封入された空気が存在すると、フェアリング102は、静水圧にさらされたときにフェアリング102の構造的完全性を損なうか又はそれ以外の点で悪影響を及ぼす可能性がある。逆に、壁300の単一ビード厚さは、フェアリング102が約62MPa(約9,000psi)の静水圧に耐えるように、空気の間隙がなく耐圧性があり、これにより、水中機100が水中環境内のある範囲の深さで作動できることが保証される。
【0037】
流体力学的効率を最適化して抗力を低減するために、図9C図9Dに示されるように、壁300の外面308を平滑化することができる。外面308は、層302の堆積中、又は、さもなくば層302の硬化(例えば、冷却、硬化などを通して)の前に、例えば、ブレード又は同様の平滑化ツールを使用して、平滑化されうる。外面308は、付加ポリマー被膜(例えば、エポキシ、ウレタン、ハイビルドプライマー)の適用、溶媒(例えば、アセトン)を使用する化学的平滑化、研磨又は機械加工、及び/又は、類似物を含むが、これに制限されない、他の平滑化技術によって平滑化されうる。付加被膜が、外面308にブラシ仕上げ、圧延、噴霧、又は、同様に施すことができる。外面308は、被膜又は化学薬品を使用せずに平滑化することができる。
【0038】
図9C図9Dは、平滑化されている壁300の外面308のみを示すが、同様の技術を用いて、内面及び他の表面を平滑化することができることが理解されよう。従って、壁300の外面308を含む、フェアリング102の滑らかな表面は、最小限の接触労力及び後処理で製造されうる。さらに、フェアリング102を付加製造を通して製造することにより、フェアリング102を迅速かつ簡単に低コストで製造することができる。様々な態様のフェアリング102が、ツーリングなしで必要に応じてカスタマイズ又は調整することができる。本明細書に記載されるように、様々な取付部及び他の特徴を、製造中にフェアリング102に組み込むことができ、それにより、部品数及び複雑さを低減することができる。フェアリング102は、フェアリング部分200~210、278及び/又は284を含む、別々の部分としてプリントされ、プリント後に組み立てられうる。
【0039】
付加プリント処理及び他の製造技術を使用して、水中機100をカスタマイズすることができる。一実施形態では、水中機100は、特定の観測機器、任務、水中環境、及び/又は、同様のものを含む目標構造に適合させることができるキットとして製造される。水中機キットは、基線構造を備えた基部キットと、水中機100のスケーリング、形状変更、様々な内部構成要素のカスタマイズ、及び/又は、他の変更を通じて目標構造に従ってカスタマイズされうる共通副システムを有しうる。一実施形態では、基部キットは、フェアリング102内に、配電システム、電源、航行システム、推進システム116、通信システム、制御装置、緊急システム、1つ又は複数の観測機器インターフェイス、荷重支持フレーム、及び/又は、同様な物を有する。このような基部キットの内容は、目標構造に従って、カスタマイズかつ/又は除去されると共に、追加の内容が追加されうる。さらに、付加製造工程を通して、機体構造を含む、フェアリング102及び様々な内部構成要素を、目標構造に従って容易に修正できる、カスタマイズされたフェアリングモデル及びカスタマイズされたプリント指示に従って製造することができる。
【0040】
図10図14Fを参照すると、フェアリング102の内部212に収容される様々な内部構成要素400が図示されている。内部構成要素400は、フレーム402と尾部ブレース404とヘッド部ブレース406とを有しうる。一実施形態では、ヘッド部ブレース406は、ノーズ114を取り付けることができるノーズブレース408の近位側に延びている。尾部ブレース404は、尾部内部268内に配置することができ、ヘッド部ブレース406は、ヘッド部内部232内に配置することができ、フレーム402は、機体フェアリングの内部内に配置されうる。1つ又は複数のリブ410は、フレーム402に取り付けられ、フレーム402の長さに対して横方向に配向されうる。フェアリング102は、フレーム402、尾部ブレース404、ヘッド部ブレース406、及びリブ410、並びに、内部構成要素400の他の部分に取り付けるかさもなければ覆うことができる。フレーム402、尾部ブレース404、ヘッド部ブレース406、ノーズブレース408、及びリブ410の全て又は一部は、荷重支持構造とすることができ、内部212内に1つ以上の内部区画を画定する。
【0041】
内部構成要素400は、電源412、浮揚システム414、緊急上昇制御システム416、第1圧力容器418、第2圧力容器420、牽引システム424、及び航行システム426をさらに有しうる。さらに、内部構成要素400は、移動、航行、通信、緊急応答、自律的決定、及び/又は、他の動作を含む、水中機100の様々な動作を制御するための1つ以上のコンピュータシステムを有しうる。
【0042】
例えば、機体制御装置は、自律動作を含む動作、及び、水中機100の様々なシステムを指示することができる。機体制御装置は、任務計画、任務制御、任務診断、任務後解析、機体自律性、任務自律性、負荷自律性、機体システム健全性監視、及び/又は、同様なものを実行するために使用されうる。機体制御装置は、航行、機体健全性監視、通信、緊急システムトリガ、及び、任務実行を含む、水中機100の自律的な制御及び監視を提供することができる。機体制御装置の自律動作は、速度、方向、出力、深さ、重量及びバランス、及び/又は、同様のものを含む制御設定値に基づきうる。さらに又は代替的に、この自律動作は、発射前又は移動中での水中動作中に得られる特定の任務計画に従って、中間地点の追従、及び/又は、1つ以上の自律的決定を実行することを伴いうる。この自律的決定は、ダイビング、ライン、偵察、スパイラル、前方推進、逆推進、ピッチ、ヨー、ロール等を含む。
【0043】
電源412は、配電システムの電池(例えば、リチウムポリマー電池)などの1つ以上の電源を有しうる。一例では、配電システムのエネルギ容量は、約8時間の充電時間で約93kWhであり、約300個の直流バス電圧を提供することができる。電源412は、93kWhのエネルギ貯蔵を提供するために、6つの15.5kWhのモジュールなどの複数のモジュールを有しうる。電源412の複数のモジュールは、所望のエネルギ容量まで拡張可能なエネルギ蓄積を提供するために使用されうる。電源412は、トレイフェアリング252を使用して交換可能としうる。
【0044】
一実施形態では、配電システムは、第1電力システム及び第2電力システムをさらに有する。第1電力システムは、第2電力システムから物理的に分離されうる。例えば、第1電力システムが近位端104に配置することができ、第2電力システムが遠位端106に配置されうる。第1電力システムは、ヘッド部内部232内に配置された第1圧力容器418内に収容することができ、第2電力システムは、尾部内部268内に配置された第2圧力容器420内に収容されうる。
【0045】
第1圧力容器418の第1電力システムは、第2圧力容器420の第2電力システムより低い電力を有しうる。第1電力システム及び第2電力システムを有する配電システムは、電源412のエネルギ源とは無関係であり、一方、機体システム及び観測機器への電圧及び電力のための柔軟なオプションを提供する。第2電力システムは、推進システム116に電力を供給することができ、一方、第1電力システムは、水中機100の他の構成要素に電力を供給することができる。第2電力システムの高出力システムと第1電力システムの低出力システムは、2つの別個の圧力容器(例えば、第1圧力容器418と第2圧力容器420)に分離され、水中環境の過酷な条件から配電システムの電子機器を保護する。圧力容器418~420は、圧力容器エンドキャップの海底ケーブル及び隔壁コネクタを使用して、互いに接続されかつ水中機100の複数のシステムのそれぞれに接続される。第2圧力容器420の高出力システム及び第1圧力容器418の低出力システムの両方は、システム回路のオン及びオフを切り替える能力、並びに、各回路上の電圧及び電流測定値を測定及び報告する能力を有する。
【0046】
一実施形態では、浮揚区画422が内部212に画定され、浮揚システム414を収容するように構成される。浮揚システム414は、モジュール式ブロック内の浮揚性発泡体、及び、鉛、黄銅、及び/又は、同等物で作られたディスク又はロッドなどのトリム重量部を有するが、これらに限定されない、複数のトリム及びバラストを有しうる。後方バラストは、水中機100の遠位端106に配置することができ、前方バラストは、近位端104に配置することができる。水中環境における移動中の水中機100の浮力及びトリムを最適化するために、浮揚システム414のトリム及びバラストは、動作環境、観測機器センサ構成、及び、内部212に含まれる任意の観測機器を含む水中機100の重量に基づいて、追加され、シフトされ又は除去されうる。静的バラストの変化は、水中機100の浮力を変化させることができる。
【0047】
緊急上昇制御システム416は、緊急バラストと、緊急ロジックボードなどの制御装置とを有する。一実施形態では、緊急上昇制御システム416は、緊急状態の検出時に水中機100が水中環境の表面に上昇するために必要に応じて解放されうる余剰の緊急上昇用重量部を有する。各緊急上昇用重量部は、圧力容器の密封の不具合及び/又は浸水事象を克服するのに十分な正の浮力を提供しうる。例えば、緊急上昇用重量部は、喪失したバラストの125%(例えば、重量当たり約34kg(約75ポンド)の浮力)を克服するのに十分な重量を提供しうる。発射機構は、上昇用重量部を解放し、これは、緊急プロトコルに従って、機体制御装置からの指令に応答して、予備電源の使用時に、最大任務長さに対応するタイマーの期限切れ時に、機体制御装置からの指令に応答して、遠隔コンピュータシステム(例えば、オペレータシステム)から通信システムを介して受信した指令に応答して、かつ/又は、同様な場合に、始動されうる。上昇用重量部は、それぞれ冗長な発射機構を有する。より詳細には、各発射機構の海底ケーブル及び隔壁コネクタは、冗長な電気信号を有する。緊急上昇制御システム416は、電源412がオフラインである場合に予備電池によって給電されうる。
【0048】
水中機100は、内部構成要素400の様々な重要な構成要素のための1つ又は複数の予備電池を有しうる。航行、通信、緊急事態、位置標定、及び、他の重要な操作及びシステムのために緊急用電力を供給するための1つ又は複数の予備電池が存在しうる。例えば、航行システム、通信システム、緊急システム、及び、自律システムのために予備電力を供給する24V電池が存在しうる。位置標識及び全地球測位システム(GPS)は、電源412及び24V予備電池が電力損失を経験した場合に使用するための予備電池を有しうる。さらに、電力損失後の経過時間(例えば、5分)の間で航行情報を維持することを可能にするために、統合された予備電池が存在しうる。さらに、音響モデムは、電力損失が発生した場合に水中機100の位置特定及び通信を容易にするように、予備電池(例えば、30日)を搭載することができる。水中機100の正常な復旧を保証するための追加の緊急システム及び動作、並びに、水中環境における水中機100の任務中かさもなければ関連する間に捕捉されるデータが存在しうる。
【0049】
水中機100の発射及び回収に関連して、リフトシステム112及び牽引システム424を使用することができる。水中機100は、ピア発射(pier-launch)を介して発射され、牽引システム424を使用して任務展開サイトに牽引することができ、又は、水中機100は、船舶を使用して任務展開サイトに輸送されて発射されうる。同様に、水中機100は、任務回収サイトで回収され、リフトシステム112を使用して船舶へ持ち上げるか、牽引システム424を使用して桟橋又は類似の構造物へ牽引し、そこで水から持ち上げることができる。水中から、水中機100は、スケート108を使用して、船舶のデッキ又は桟橋に支持されうる。
【0050】
リフトシステム112は、水中機100を桟橋又は船舶から水中に展開するための単一点リフトとして使用される。リフトシステム112は、単一点リフトとしてフレーム402に取り付けられたシャックルを有しうる。一例では、シャックルの厚さは約3.2cm(約1.25インチ)であり、6.34トン(14,000ポンド)の収容能力を有する。しかしながら、他のシャックル特性又はリフト機構が考えられる。シャックルを使用して水中機100を持ち上げ及び降ろすために、例えば、クレーン又はAフレーム(合掌造り)のドッキングヘッドを使用することができる。リフトシステム112のシャックルは、完全にドラッグスキン248内に配置され、ドラッグスキン248内のスリットを通して容易にアクセス可能であり、それにより、水中環境での動作中の抗力を低減しつつ、発射及び回収のためのアクセスを容易にすることができる。
【0051】
牽引システム424は、収容位置にあるときに、ドラッグスキン214内に完全に配置され、これにより、動作中の抗力が低減される。牽引システム424は、収容位置に付勢されており、牽引システム424が使用されていないときにドラッグスキン214内に完全に留まることを保証する。牽引システム424は、牽引システム424を、水中機100を牽引するための牽引位置に移動させるように、ドラッグスキン248内のスリットを通してアクセス可能である。水中機100の回収時に、ポップ・オフ・フロートを単一点リフト又は牽引システム424に取り付けることができる。一例では、回収中に、ラインがリフトシステム112のシャックルを通って供給され又はシャックルに取り付けられる。
【0052】
発射と回収の間において、水中機100は、航行システム426を使用して、自律的に、半自律的に、及び/又は、遠隔操作を通じて航行する。機体制御装置は、航行システム426を使用する任務計画に従って、水中機100を自律的に航行することができる。任務計画は、任務前、任務中、及び/又は任務後に、水中機100と通信している遠隔コンピュータシステムを使用して行うことができる。
【0053】
水中機100の航行は、これらに限定されないが、(姿勢及び機首方位基準システム(AHRS)、慣性航法システム(INS)等を含む)慣性センサ、ドップラー速度ロガー(DVL)、音響センサ、映像装置、リングレーザジャイロスコープ(RLG)、加速度計、圧力センサ、GPS、音速センサ(SVS)、電気伝導度及び温度センサ(CT)、前方監視ソナー(FLS)及び/又は同様のものを含む、1つ又は複数の航法センサを利用することができる。一実施形態では、航行システム426は、INSと、DVLと、アダプタ板と交換可能な統合センサモジュール内に収容された圧力センサとを有する。航行システム426は、水中機100の下側のヘッド部内部232内に配置することができる。他の航行センサは、水中機100の他の位置及び/又は統合センサモジュール内に配置することができる。
【0054】
これらのセンサに加えて、水中機100は、観測機器インターフェイスと同様に、調査観測機器、代替観測機器、及び/又は、任務固有観測機器を含む観測機器を有する。一実施形態では、調査観測機器は、水中環境の調査を得るように構成されている。調査観測機器は、1つ又は複数の周波数にわたってデータを捕捉する。例えば、調査観測機器は、約75kHz~約1600kHzの範囲の側面走査周波数で走査することができる。いくつかの実施形態では、複数の周波数を同時に走査することができる。代替観測機器は、限定するものではないが、マルチビーム音響測深機、側面主走査に代わる干渉合成開口ソナー、低周波数超広帯域合成開口ソナー、副カメラ、磁力計、及び/又は、同様のものを含みうる。
【0055】
観測機器インターフェイスは、電力、航行、通信、及び/又は、同様のものなどの、他の機体システムとの接続及び通信を制御し且つ容易にすることができる。本明細書に記載されるように、配電システムは、故障に対する保護として、異なる機体副システムの絶縁を含みうる。観測機器電源入力部は、絶縁させることができ、その結果、未加工の電池電力は3000Wまでは公称300Vであり、500Wまでは48Vに調整され、500Wまでは24Vに調整される。航行に関して、低い潜在的な航行データは、機体制御装置から観測機器への直接フィードを通じて利用可能である。観測機器通信ケーブルを介して、時間管理のために、差分及びシングルエンドパルス毎秒(Differential and single-ended pulse-per-second)を利用することができる。観測機器と機体システムの間の通信のために、様々な有線接続又は無線接続が使用されうる。
【0056】
推進システム116に関連する機体システムの詳細な説明については、図15図16Hを参照する。一実施形態では、水中機100の遠位端106は、尾部内部268に少なくとも部分的に配置された推進システム116を有する。
【0057】
一実施形態では、尾部内部268は、第2圧力容器420を収容する尾部パワーベイ500を有する。尾部ブレース404は、少なくとも部分的に尾部パワーベイ500を形成することができる。電源取付部502は、尾部ブレース404に接続し、第2圧力容器420は、1つ又は複数の取付ブラケット504を使用して電源取付部502に固定されている。
【0058】
尾部ブレース404は、複数の制御フィン118に対応する複数のブレースアームを有しうる。一実施形態では、尾部ブレース404の第1部分は、第1アーム取付部で互いに連結された、第1ブレースアーム及び第2ブレースアームを有し、尾部ブレース404の第2部分は、第2アーム取付部で互いに連結された、第3ブレースアーム及び第4ブレースアームを有する。尾部ブレース404の第1部分及び第2部分は、第1アーム取付部と第2アーム取付部が尾部ブレース中心から互いに対してある角度で(例えば直角に)延びるように、交差構成で尾部内部268内に取り付けられうる。これらブレースアームの各々は、尾部ブレース中心の周りの等距離位置で対応するアーム取付部から近位側に延びている。
【0059】
複数の制御フィン118及び複数のストレークキャップ506は、互いに対して尾部ブレース404に取り付けることができる。一実施形態では、各ストレークキャップ506は、対応するブレースアームの近位端付近に取り付けられ、対応する制御フィン118は、対応するブレースアームの遠位端付近に取り付けられている。尾部ブレース404の複数のブレースアームの各々は、尾部フェアリング210の複数のストレークチャネル272を貫通し、かつ/又は、その中に取り付けることができる。この構成では、ストレークキャップ506は、尾部フェアリング210の近位端260においてストレーク270のストレークチャネル272を覆い、制御フィン118は、尾部フェアリング210の遠位端262においてストレークチャネル272から延びている。
【0060】
一実施形態では、スラスタ組立体120は、尾部ブレース中心の尾部ブレース404に取り付けられ、これにより、制御フィン118及び関連するストレークキャップ506及びブレースアームが、スラスタ組立体120の周囲で等距離の位置に配置される。スラスタ組立体120は、スラスタ取付部510を使用して推進システム116に接続されるか又はさもなくば支持される、スラスタ508を有する。スラスタ508は、1つ又は複数のプロペラ512の回転を可能にするように接続されうる。スラスタ508は、任務中の水中機100の動作を最適化するために、ギア抗力を排除しかつノイズを低減するために直接的に駆動されうる。
【0061】
スラスタ取付部510は、スラスタ取付部510に沿って延びている1つ又は複数のスラスタ補強材によってさらに支持されうる。スラスタ508は、1つ又は複数のクランプを使用して、スラスタ取付部510に取り付けられうる。スラスタ組立体120は、スラスタフェアリング278のスラスタ内部290内に少なくとも部分的に収容される。例えば、スラスタ組立体120は、プロペラ512を収容するスラスタ508の遠位端のみがスラスタフェアリング278から遠位側に延びるように取り付けられうる。複数の制御フィン118は、スラスタ取付部510に接続されうる。
【0062】
図16A図16Hを参照すると、一実施形態では、複数の制御フィン118の各々は、水中機の後端付近に配置されており、近位端と遠位端の間に延びているフィン本体514と、内側端及び外側端とを有する。制御フィン118は、フィン本体514が近位端から遠位端まで、尾部フェアリング210の遠位端262から離れる方向に延びるように配向されうる。この向きでは、フィン本体514の内側端は、スラスタフェアリング278に近接して配置される。フィン本体514の内側端は、スラスタフェアリング278の外面280の形状の鏡像である形状を有しうる。フィン本体514は、流体力学的効率を最大にするために、近位端から遠位端まで厚さを先細りにしうる。したがって、一実施形態では、制御フィン118の形状は、静的ストレーク270及びストレークキャップ506のプロファイルに追従し、それによって低抗力プロファイルを形成する。
【0063】
一実施形態では、キャップ組立体516は、フィン本体514の外側端に配置された第1板と、フィン本体514をフィン取付組立体に接続するようにフィン本体514の内側端の開口内に配置された第2板とを有する。フィン取付組立体は、制御フィン軸の取付ブラケット518と、第2軸連結部522と柔軟に接続された第1軸連結部520を有する軸連結部と、取付ブラケット524と、駆動クランプ526と、回転アクチュエータ528と、駆動軸530とを有する。一実施形態では、駆動軸530は、軸連結部内で回転アクチュエータ528と動作可能に接続され、取付ブラケット518内に画定されたチャネルを通って、近位端でフィン本体514内に画定されたフィンチャネル内に延びている。駆動軸530は、キャップ組立体516を使用してフィン本体514に取り付けられている。取付ブラケット518及び524は、制御フィン118を尾部ブレース404に取り付け、回転アクチュエータ528は、駆動クランプ526を使用して取付ブラケット524にさらに固定される。
【0064】
制御フィン118は、スラスタ組立体120を使用して生成される移動中に、水中機100の制御を提供する。制御フィン118は、水中機100の機首方位を制御するように移動させることができる。制御フィン118の移動は、機体制御装置の自律的決定及び/又は操作者からの遠隔入力に従って、機体制御装置を使用して制御することができる。回転アクチュエータ528は、駆動軸530を使用してフィン本体514に伝達される回転運動又はトルクを生成する。駆動軸530に取り付けられたキャップ組立体516は、回転アクチュエータ528とフィン本体514の間のトルク伝達機構を提供する。一例では、制御フィン118は、9RPMの最大速度で、絶対角度フィードバックを0.1度にして、制御フィン118あたり4.23N・m(50ft-lbs)の最大トルクを提供する。
【0065】
さらに、制御フィン118は、最適化された製造可能性及びメンテナンスのために構成されている。フィン本体514は、型で成形されたポリウレタン部品としうる。したがって、フィン本体514は、本明細書に記載されるように、付加製造を使用して迅速に製造されうる。初期のブランク部分から、軟質シリコーン型が作成され、迅速な再生産が可能になり得る。様々な態様の制御フィン118が、最小限の部品を取り除いてメンテナンスのために容易にアクセスできる。例えば、キャップ組立体516は、トルク伝達キーを用いて駆動軸530に取り付けられた、一組の低コストのウォータージェット加工された又はレーザ切断されたステンレス鋼板を有しうる。上述のように、キャップ組立体516は、フィン本体514のコアに組み立てられ、水中機100のサイズのためのトルク伝達を提供する一方で、水中機100の外部からそれぞれアクセス可能な2つの板への締結具の数を減らす。さらに、フィン本体514のための低コストの付加製造方法により、トルク伝達機構とキャップ組立体516が容易に一体化されうる。
【0066】
本明細書に記載されるように、制御フィン118及びスラスタ組立体120を有する推進システム116は、第2電力システムを使用して電力を供給される。図17A図17Fから理解されるように、第1電力システムは、隔離された圧力容器(例えば、418~420)内の第2電力システムから分離され、水中環境100の過酷さからの保護を高める。
【0067】
一実施形態では、フレーム402は、上部支持体600を形成するために互いに取り付けられた、一組の支持板を有する。リフトシステム112は、上部支持体600に接続されうる。支持板の各々は、中心支持体602と遠位支持体604と近位支持体606とを有し、各々は、上部支持体600から下部支持体608に延びている。支持板は、中心支持体602における上部支持体600から、近位支持体606又は遠位支持体604の一方の近傍の下部支持体608へ角度に沿って延びる、角度の付いた支持体などの、他の支持体をさらに有しうる。
【0068】
複数の支持板は、複数の支持板が上端において互いに連結されて上部支持体600を形成し、複数の下部支持体608が一定距離で互いに離間されるように、互いに対してある角度で配向される。この角度は、例えば、約10度~60度の範囲とすることができ、1つの特定の例では、約36度としうる。遠位支持ブレース610は、支持板から尾部内部268内に遠位側に延びることができ、近位支持ブレース628は、支持板からヘッド部内部232内に近位側に延びることができる。ヘッド部ブレース406は、ヘッド部内部232内に一組のシステム支持ブレース612をさらに有することができ、電源ブレース622がヘッド部内部232内に配置されうる。
【0069】
一実施形態では、近位支持ブレース628と、電源ブレース622と、システム支持ブレース612を有するヘッド部ブレース406は、ノーズフレーム614から遠位側に近位隔壁616に延びている。支持板の近位支持体606は、上部支持体600及び下部支持体608がそれぞれ近位隔壁616から遠位隔壁618に延びているように、近位隔壁616に接続されうる。支持板の遠位支持体604は、遠位隔壁618に接続されうる。遠位支持ブレース610は、遠位隔壁618から遠位側に尾部フレーム620に延びている。浮揚システム板626は、近位隔壁616から遠位隔壁618まで延び、浮揚区画422とは別個の観測機器ベイ624を形成することができる。リブ410は、浮揚システム板626を上部支持体600に固定することができる。
【0070】
図17A図17Bに示されるフレーム402の様々な構成要素は、一次フレーム構造を形成することができる。一次フレーム構造の構成要素は、複数の切り欠きを有し、荷重を支持する支持体を提供しながら、フレーム402の全体的な負荷を軽減することができる。切り欠きは、例えば、ウォータージェット切断、レーザ切断、及び/又は、同様のものを介して作成することができる。従って、一例では、一次フレーム構造の重量は約95kg(約190ポンド)である。一次フレーム構造の構成要素は、タブスロット接続部を用いて取り付けられ、互いに溶接されうる。しかしながら、締結具(例えば、ボルト、ねじ等)を有する他の接続機構を利用することができる。一次フレーム構造の構成要素の様々な部分は、厚さが約6.35mm(約0.25インチ)及び/又は約12.7mm(0.5インチ)であり、アルミニウム又はアルミニウム合金、ステンレス鋼、チタン、プラスチック、及び/又は、同様のものを含む、これらに限定されない、様々な材料から作られたシートから作製されうる。本明細書に詳述されるように、一次フレーム構造の複数の構成要素の全て又はいくつかは、付加製造を用いて製造することができることが理解されるであろう。
【0071】
近位隔壁616により、ヘッド部内部232を、浮揚区画422及び観測機器ベイ624を有する機体フェアリングの内部から分離する。同様に、遠位隔壁618により、ヘッド部内部232と同様に、尾部内部268を機体フェアリングの内部から分離する。したがって、複数の内部構成要素400からなる部分集合を互いに隔離するために、別個の圧力容器が作成される。図17C図17Fに示されるように、第1電力システムは、このようにして、浮揚区画422及び観測機器ベイ624と共に、第2電力システムから絶縁されうる。
【0072】
より詳細には、図18を参照すると、ある例では、水中機100は、水中機100の他のシステムの合計(例えば、50倍)を大幅に超える電力負荷を利用する推進システム116を伴って高速で走行することができる。これらの高負荷のため、電源412などの配電システム700の電源702は、電源702と、高電圧ボトル706(例えば、第2電力システム)と、スラスタ組立体120を有する主スラスタ710との間の海底コネクタを通して伝送されるアンペア数を最小化するように構成されうる。例えば、電源702は、300V直流電池を有することができ、又は、エネルギ源が300V直流で供給できない場合に電源702と高電圧ボトル706の間の電力インターフェイス704を利用することができる。高電圧ボトル706は、300V直流の名目入力を受け入れ、バス電圧を、主スラスタ710、及び、制御フィンシステム708、水中機観測機器、ホバリングスラスタ、及び/又は、その他のシステム及び部品を含む、これらに限定されないその他の構成要素に供給する役割を持つ。また、高電圧ボトル706は、観測機器インターフェイス712を介して、機体システムの残部及び水中機100の観測機器接続のために、直流300Vを直流48V及び直流24Vの両方のバスに変換することができる。24V直流バスは、海底コネクタ及びケーブルを通して低電圧ボトル714(例えば、第1電力システム)に伝送することができる。低電圧ボトル714は、高電圧ボトル706から24V直流バスを受け入れる。この電圧を供給する前に、電力経路は、自動切換システムを備えた予備電池システムを通って進む。主電源が高電圧ボトル706から遮断された場合、自動切換システムが低電圧ボトル714の電源を予備電池に瞬時に移動させ、それによって、自律システムを有する機体コンピュータ、緊急上昇制御システム416を有する緊急応答システム、並びに、他の周辺機器716が、電源入力に対する中断を経験しないようにするように、予備電池システムは低電圧ボトル714内に存在する。
【0073】
一般に、配電システム700は、バス(例えば、24Vバス)と接続された、高出力圧力容器及び低出力圧力容器を形成する。高出力圧力容器は、スラスタモータ制御装置及び環境監視ボードを備えた、高出力配電盤を有する。高出力配電盤は、電源702から電力を受け取り、観測機器インターフェイス712、制御フィンシステム708、主スラスタ710、ホバリングシステム、可変浮力システム、及び/又は、同様のものを介して、水中機観測機器(例えば、24V、48V、及び300V)に電力を供給する。低電源圧力容器は、予備電池システムと低出力配電盤と環境監視ボードとを有する。低出力圧力容器は、高出力圧力容器から電力を受け取り、航行センサ、(例えば、アコム、無線、Wi-Fi(登録商標)などの)通信システム、緊急システム、位置標識、浮揚解放システム、前方監視ソナー、及び/又は、同様のものを含む、周辺機器716に電力を供給する。
【0074】
電源412などの電源702は、浮揚システム板626と、トレイフェアリング252を有するトレイによって形成される観測機器ベイ624内に配置されうる。トレイは、電源412及び観測機器を置換、交換、又はさもなくばカスタマイズするために、一次フレーム構造と取り外し可能に接続される。トレイは、重量を最小化するように構成されうる。一例では、トレイの重量は約56.7kg(約125ポンド)である。一実施形態では、トレイは、例えば、サイドトレイ取付部256及び中心トレイ取付部258を使用して、トレイフェアリング252に取り付けられたトレイブレース800を有する。トレイブレース800は電源412を支持する。電源412の電池を収容しかつ支持するための電池区画804を形成するために、例えば、1つ又は複数の締め付け板802をトレイブレース800に接続することができる。トレイは、さらに、観測機器を収容しかつ支持することができる。
【0075】
図20図21を参照すると、低出力圧力容器を収容する構造の実例が示されている。一実施形態では、低出力圧力容器は、ヘッド部内部232内に配置される。ヘッド部パワーベイ900は、第1圧力容器418を収容する。第1圧力容器418は、電源支持体902に取り付けられたクランプを使用して、ヘッド部パワーベイ900内に固定されうる。電源支持体902は、電源ブレース622に取り付けられうる。ヘッド部内部232は、航行システム426及び緊急上昇制御システム416、並びに、他の構成要素を更に収容することができる。
【0076】
図20図22Dから理解されるように、ノーズ114は牽引システム424を有する。一実施形態では、牽引システム424は、牽引板904と、牽引点回動体906と、牽引取付部908と、1つ又は複数の引張ばね910と、牽引点912とを有する。牽引点912は牽引板904に取り付けられており、牽引板は牽引点回動体906によって形成される軸線を中心に回動することによって伸長位置と後退位置の間を移動する。牽引取付部908は、牽引点回動体906をノーズブレース408に接続する。
【0077】
引張ばね910は、牽引点912を後退位置に付勢し、牽引点912は、引張ばね910のばね付勢に打ち勝つ力が加わると、後退位置に移動することができる。図22A図22Dに示されるように、牽引点912が後退位置にあるとき、牽引システム424は、完全に、収容位置にあるドラッグスキン214の柔軟な表面内にある。牽引点912が伸長位置にあるとき、牽引点912は、ドラッグスキン214のスリットを通って延び、牽引システム424は牽引位置にある。
【0078】
このように、ノーズ114は、牽引システム424が使用されていないときに抗力を最小にし、牽引及び解放のためのアクセスを容易にする。ノーズ114及び牽引システム424は、水中環境において反復可能な牽引サイクルのための回動牽引点912を提供し、牽引点912を延長及び収容するための完全な受動機構を利用し、水中機100の外側からノーズ114を取り付け及び取り外すためのアクセスを可能にし、他の利点の中でも、表面の中断/特徴を最小限に抑えて抗力を低減する。
【0079】
1つの実施形態において、牽引点912は、後退構成と拡張構成の間を移動し、水平から上方へ約60度から水平から下方へ約10度まで牽引角度を提供する。従って、操作者は、何らかのリセット動作なしに牽引線を牽引システム424に取り付け及び解放することができ、それによって、水中機100を、回収の必要なしに、複数の場所の間で牽引することができる。ノーズ114は、牽引線を取り付けるときに牽引フックを牽引点912にもたらすのを助ける漏斗機構を有する。したがって、水中機100が水中環境の水面にありかつ牽引点912が水線の下にあるときに、水中機100は容易に牽引されうる。
【0080】
さらに、牽引システム424は、使用されていない間は完全にドラッグスキン214内に存在し、水中機100が牽引下にあるときはドラッグスキン214の外側に延び、それにより、水中機100が作動しているときはノーズ114は低抗力であり、牽引点912が延びているときは軸外牽引が提供される。牽引システム424は受動的であり、作動を必要とせず、開くことができない(牽引点にアクセス可能)。牽引システム424はばね式であり、牽引点912は、水中機100が牽引下にある前に回動し始めるため、牽引システム424は、機械的ソフト始動として機能し、水中機100へのスナップ荷重を低減する。
【0081】
牽引システム424は外部からアクセス可能である。外側の締結具ファスナー及び表面の中断を減少させるために、ノーズ取付部218を用いてノーズ114を最後に水中機100に取り付けることができ、操作者はドラッグスキン214内の柔軟な領域を通してノーズ取付点にアクセスする。ノーズ114が外部の特徴を有さずかつ水中機100が動作しているときに収容される牽引点914を有するように設計することによって、水中機の抗力が低減され、範囲が改善される。従って、ノーズ114は、低抗力であり、衝撃減衰のための柔軟な硬ジュロメータの鋳造材料を有し、繰り返し可能な海岸線における取り付け及び取り外しを可能にし、軸外牽引を可能にし、使用後にリセットを必要とせず、受動的な伸縮機構であり、開放を行わず、牽引点912を延ばすために水中機の牽引抗力に依存し、とりわけ容易な設置を可能にする。
【0082】
図23A図23Gを参照すると、緊急上昇制御システム416の詳細な説明が提供される。緊急上昇制御システム416は、ポート開口238内のポート122のポート壁236に対して配置される。一実施形態では、緊急上昇制御システム416は、システム支持ブレース612に接続された取付部1000を有する。1つ又は複数のガイド1002が取付部1000上に配置される。ガイド1002は、上部保持板1006及びラッチ1010を使用して固定される。上昇用重量部1008(例えば、直径15.2cm(6インチ)及び長さ22.9cm(9インチ)を有する炭素鋼ロッド)は、ガイド1002内に収容される。上昇用重量部1008は、磁石の取付け工具を使用して、取り扱われ、水中機100内に設置されうる。
【0083】
緊急アクチュエータは、解放のために始動されるまで、ガイド1002内で上昇用重量部1008を維持することができる。上昇用重量部1008の各々のための下部保持板1016は、ピン1018が緊急トリガに応答して解放されてポート開口238を通して上昇用重量部1008を解放するときに開くねじりばね組立体1012に接続されている。分離器1014により、水中機100の他の構成要素を保護し、解放中に他の構成要素からの干渉されないことを保証する。
【0084】
ポート122のポート壁236は、近位端1028と遠位端1030の間に延びているポート本体1022を有しうる。ポート支持体1024は、ポート本体1022から下部保持板1016に向かって上方に突出することができ、上昇用重量部1008を解放するまでガイド1002内に保持するためのさらなる支持を提供する。ポート支持体1024は、取付部1026から遠位端1030まで延びることができる。ポート122は、ねじりばね組立体1012を使用して、取付部1026において水中機100に取り付けることができ、解放中にポート122のポート壁236が開放できるようにする。
【0085】
図23A図23Gから理解されるように、緊急上昇制御システム416は、圧力容器の密封が故障した場合に、水中機100に十分な正の浮力をそれぞれ提供することができる、1組の余剰の緊急上昇用重量部1008を有する。上昇用重量部1008の各々は、海底ケーブル及び隔壁コネクタを有する発射機構に関連付けられる。各発射機構は冗長な電気信号を有する。発射機構は、上昇用重量部1008を解放する。複数の上昇用重量部1008の各々は、フェアリング200の下側外殻に適合するポート壁236の形態のハッチドアを有するシステムに封入される。ポート122は、本明細書に記載されるように、付加製造を用いて製造することができ、水中機100が低抗力プロファイルを維持することを可能にする。緊急アクチュエータは、ポート壁236及び下部保持板1016を解放し、上昇用重量部1008の一方又は両方が、禁止されていない水中機100からの落下を可能にする。
【0086】
複数の上昇用重量部1008の内の1つに関連する緊急アクチュエータは、緊急トリガに応答して発射機構を使用して始動されうる。緊急トリガは、複数の上昇用重量部1008の内の1つ以上を解放する時期についての論理に基づく判断を行う緊急制御装置を使用して制御されうる。一実施形態では、緊急制御装置は、様々な機体装置からの入力を受け取り、上昇用重量部1008を解放する時期を決定するために投票論理を使用する。緊急制御装置は、上昇用重量部1008を解放する意図を通知する警報を生成することができる。
【0087】
一実施形態では、緊急制御装置は、上昇用重量部1008を解放するための指令を受け入れて実行するか、又は、機体システムから1つ以上の入力を受け取り、上昇用重量部1008を解放するか否かを決定する。各入力は、複数の個々の副入力を有しうる。緊急論理制御装置は、一組の副入力に対する投票論理を確立するために一組の論理ゲートを使用する。論理ゲートは、機体システム及びセンサなどの機体構成要素に対応する3つの副入力の大多数が起動されたときに、解放するための条件が満たされていると判断することができる。大多数に達した場合、緊急論理制御装置は、余剰の緊急上昇用重量部システムの両方を通じて上昇用重量部1008の解放を開始する。
【0088】
これらの入力は、常に可能であると指定される入力、及び、時に可能であと指定される入力、及び/又は、同様のものを有しうる。常に可能であると指定された入力は、常に受け入れることができ、遠隔指令に応答して又は自律的決定に基づいて、上昇用重量部1008の解放を始動する。遠隔指令は、遠隔応答装置から信号を受信する水中機100の音響モデムを伴う音響指令としうる。時に可能として指定された入力は、可能ピンが緊急論理制御装置上でアクティブに設定されている場合にのみ受け入れられ、これにより、上昇用重量部1008の不注意な解放が防止される。これらの入力は、切り替えボード、低電力供給の存在、機体制御装置からの指令、及び/又は、類似物に対応しうるが、これらに限定されない。水中機100が予備電池電力で動作している場合、電池の切り替え板は入力をアクティブに設定する。同様に、第1圧力容器418に関連する低配電システムは、緊急論理制御装置へのアクティブ入力を有する。入力が複数の状態の間で切り替わる(例えば、非作動状態に切り替わる)場合、緊急論理制御装置は解放を開始する。さらに、機体制御装置は、直接的に、又は、低出力配電盤上のデジタル入力/出力を通して、上昇用重量部1008の内の1つ又は複数を発射するように指令することができる。
【0089】
図24A図24Iを参照すると、一実施形態では、通信マスト110は、通信システムを収容する。通信マスト110は、透明としうる又はさもなければ光透過を可能とする、マスト本体1100を有する。マスト本体1100は、マスト取付部1104を使用して、水中機100の取付板1102に取り付けられうる。マスト本体1100は、低コストの迅速な製造及び低抗力プロファイルによる抗力の低減のために構成されうる。マスト本体1100は、本明細書に記載されるように、迅速付加製造を用いて最初に作成されうる、型で成形されたポリウレタン部品としうる。次いで、この部品は、軟質シリコーン型を作製し、初期ブランクの迅速な再生産を可能にするように使用される。
【0090】
マスト本体1100は、第1Wi-Fi(登録商標)通信リンク1006と、位置標識1108と、ケーブル1110と、第2Wi-Fi(登録商標)通信リンク1112と、無指向性トランシーバを有しうる無線通信センサ1114とを有する、通信システムの構成要素を収容するための1つ以上の空洞を有しうる。位置標識1108は、イリジウム衛星通信及びGPSの更新を提供することができ、同様に、水中環境において水中機100を視覚的に見つけるために、マスト本体1100を通して透過可能なストロボ光を有しうる。
【0091】
通信マスト110の通信システムは、無線通信センサ1114を有する900MHzの無線と、水中環境の水面で利用可能である、Wi-Fi(登録商標)通信リンク1006及び1112を有する2.4GHzのWi-Fi(登録商標)を提供することができる。通信システムは、2方向イリジウムメッセージングと、音響通信と、位置標識1108を使用する(例えば、任務中に監視メッセージ及び位置更新の両方を送信する)位置更新システムを有しうる。ケーブル1110は、外部の機体インターフェイスからアクセス可能である、水中着脱コネクタを介して利用可能なイーサネット(登録商標)としうる。
【0092】
図12を参照して、本明細書で議論される様々なシステム及び方法を実施形態することができる1つ又は複数のコンピュータユニットを有する、例示的なコンピュータシステム1200を詳細に説明する。コンピュータシステム1200は、機体制御装置、緊急論理制御装置、付加製造システムの制御装置、オペレータシステム、及び、他のコンピュータシステム、制御装置、及び/又は、ネットワーク装置又はユニットに適用可能としうる。これらの装置の特定の実施形態は、異なる可能性のある特定のコンピュータ構造とすることができ、その全てが本明細書で具体的に論じられているわけではないが、当業者には理解されるであろうことが理解されるであろう。
【0093】
コンピュータシステム1200は、コンピュータ処理を実行するためにコンピュータプログラム製品を実行することができるコンピュータシステムとしうる。データ及びプログラムのファイルは、コンピュータシステム1200に入力することができ、コンピュータシステムは、ファイルを読み取り、その中のプログラムを実行する。コンピュータシステム1200の複数の要素の内のいくつかは、1つ以上のハードウェアプロセッサ1202、1つ以上のデータ記憶装置1204、1つ以上の記憶装置1206、及び/又は、1つ以上のポート1208~1210を有し、図12に示されている。さらに、当業者によって認識されるであろう他の要素を、コンピュータシステム1200が有しうるが、図12に明示的には示されず、本明細書でさらに議論される。コンピュータシステム1200の様々な要素は、1つ又は複数の通信バス、2地点間の通信経路、又は、図12に明示的に示されていない他の通信手段によって互いに通信することができる。
【0094】
ハードウェアプロセッサ1202は、例えば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサ、マイクロ制御装置、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び/又は、1つ以上の内部レベルのキャッシュを有しうる。ハードウェアプロセッサ1202が単一の中央処理ユニット、又は、並列処理環境と一般に呼ばれる、命令を実行し互いに並列に操作を実行することができる複数の処理ユニットを備えるように、1つ又は複数のハードウェアプロセッサ1202が存在しうる。
【0095】
コンピュータシステム1200は、従来のコンピュータ、分散型コンピュータ、又は、クラウドコンピュータ構造を介して利用可能にされた1つ以上の外部コンピュータなどの他の任意のタイプのコンピュータとしうる。本明細書に記載された技術は、選択的に、データ記憶装置1204上に記憶され、記憶装置1206上に記憶され、かつ/又は、ポート1208~1210の内の1つ又は複数を介して通信された、データに記憶されたソフトウェアで実施され、それによって、図12のコンピュータシステム1200を、本明細書に記載された動作を実施するための特殊用途の機械に変換する。コンピュータシステム1200の例としては、パーソナルコンピュータ、端子、ワークステーション、携帯電話、タブレット、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、マルチメディアコンソール、ゲームコンソール、セットトップボックスなどがある。
【0096】
1つ以上のデータ記憶装置1204は、コンピュータ処理を実行するためのコンピュータ実行可能命令などの、コンピュータシステム1200内で生成又は採用されるデータを記憶することができる任意の不揮発性データ記憶装置を有することができ、これは、アプリケーション・プログラムと、コンピュータシステム1200の様々な構成要素を管理するオペレーティング・システム(OS)の両方の命令を含みうる。データ記憶装置1204は、これに制限されないが、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ、半導体ドライブ、フラッシュドライブ等を含みうる。データ記憶装置1204は、消去可能なデータ記憶媒体、消去不可能なデータ記憶媒体、及び/又は、1つ以上のデータベース管理製品、ウェブサーバー製品、アプリケーションサーバ製品、及び/又は、他の追加ソフトウェア構成要素を有する、コンピュータプログラム製品と共に、有線又は無線ネットワーク構造を介して利用可能にされる外部記憶装置を有しうる。消去可能なデータ記憶媒体の例としては、例えば、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク読み出し専用メモリ(DVD-ROM)、光磁気ディスク、フラッシュドライブ等が挙げられる。消去不可能なデータ記憶媒体の例としては、内部磁場ハードディスク、SSD等が挙げられる。1つ以上の記憶装置1206は、揮発性メモリ(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM))、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)など)、及び/又は、不揮発性メモリ(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリなど)を有する。
【0097】
現在記載されている技術に従ってシステム及び方法を実施するための機構を含むコンピュータプログラム製品は、データ記憶装置1204、及び/又は、機械可読媒体と称されることがある記憶装置1206内に存在しうる。機械可読媒体は、機械による実行のために、本開示の動作の内の任意の1つ又は複数の動作を実行するために命令を記憶又は符号化することが可能であるか、又は、当該命令によって利用される又は関連するデータ構造及び/又はモジュールを記憶又は符号化することが可能である、任意の有形の非一時的な媒体を有しうることが理解されよう。機械可読媒体は、1つ以上の実行可能命令又はデータ構造を記憶する単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型又は分散型のデータベース、及び/又は、関連するキャッシュ及びサーバ)を有する。
【0098】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム1200は、入出力(I/O)ポート1208などの1つ又は複数のポートと、通信ポート1210と、他のコンピュータ、ネットワーク、又は機体装置と通信するための機体副システムポートとを有する。ポート1208~1210は、組み合わせることができ、又は、別個とすることができ、より多くの又はより少ないポートをコンピュータシステム1200が有しうることが理解されよう。
【0099】
入出力ポート1208は、入出力装置、又は他の装置に接続することができ、この装置によって、情報がコンピュータシステム1200に入力されるか又はコンピュータシステム1200から出力される。上記の入出力装置は、限定するものではないが、1つ又は複数の入力装置、1つ又は複数の出力装置、及び/又は、環境変換装置を有しうる。
【0100】
一実施形態では、入力装置は、人間の音声、物理的移動、物理的接触又は圧力などの、人間が生成した信号を、入出力ポート1208を介してコンピュータシステム1200への入力データとしての電気信号に変換する。同様に、出力装置は、入出力ポート1208を介してコンピュータシステム1200から受信される電気信号を、音、光、及び/又は、接触などの人間によって出力として感知されうる信号に変換することができる。入力装置は、入出力ポート1208を介してハードウェアプロセッサ1202に情報及び/又は指令の選択を通信するための英数字及び他のキーを有する、英数字入力装置としうる。入力装置は、マウス、トラックボール、カーソル方向キー、ジョイスティック、及び/又はホイールなどの方向及び選択制御装置、カメラ、マイクロフォン、位置センサ、方向センサ、重力センサ、慣性センサ及び/又は加速度計などの1つ又は複数のセンサ、及び/又は、タッチセンサ式ディスプレイスクリーン(「タッチスクリーン」)を含むが、これらに限定されない、別の種類の使用者入力装置としうる。出力装置は、これらに限定されないが、ディスプレイ、タッチスクリーン、スピーカ、触覚及び/又は触覚出力装置、及び/又は、同様のものを有しうる。いくつかの実施形態では、入力装置と出力装置は、例えば、タッチスクリーンの場合、同じ装置としうる。
【0101】
環境変換装置は、1つの形態のエネルギ又は信号を、入出力ポート1208を介して、コンピュータシステム1200に入力又はコンピュータシステム1200から出力するために、別の形態に変換する。例えば、コンピュータシステム1200内で生成される電気信号は、別の種類の信号に、及び/又は、その逆に変換されうる。一実施形態では、環境変換装置は、光、音、温度、圧力、磁場、電場、化学的特性、物理的移動、配向、加速度、重力、及び/又は、同様のものなど、コンピュータデバイス1200に局所的又は遠隔地の環境の特性又は態様を感知する。さらに、環境変換装置は、ある物体(例えば、機械的アクチュエータ)の物理的移動、物質の加熱又は冷却、化学物質の添加、及び/又は、同様のものなど、例示的なコンピュータデバイス1200への局所的又は遠隔のいずれかの環境に何らかの影響を課すための信号を生成することができる。
【0102】
一実施形態では、通信ポート1210は、ネットワークに接続され、これにより、コンピュータシステム1200は、本明細書に記載する方法及びシステムを実行する際に有用なネットワークデータを受信し、それによって、決定される情報及びネットワーク構成変更を送信することができる。別の言い方をすれば、通信ポート1210は、コンピュータシステム1200と他の装置の間で情報を1つ以上の有線又は無線通信ネットワーク又は接続によって送受信するように構成された、1つ以上の通信インターフェイス装置にコンピュータシステム1200を接続する。このようなネットワーク又は接続の例としては、これらに限定されないが、ユニバーサルシリアルバス(USB)、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、近距離無線通信(NFC)、ロングタームエボリューション(LTE)などが挙げられる。1つ以上の上記の通信インターフェイス装置は、通信ポート1210を介して、2地点間の通信経路を介して直接的に、広域ネットワーク(例えば、インターネット)を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)を介して、セルラネットワーク(例えば、第3世代(3G)又は第4世代(4G)又は第5世代(5G))を介して、又は、別の通信手段を介して、1つ以上の他の機械と通信するために利用することができる。さらに、通信ポート1210は、電磁信号送信及び/又は受信のためのアンテナと通信することができる。いくつかの例では、機械、水中機、又は、別の装置の位置の判定を容易にするためにGPSデータを受信するようにアンテナを使用することができる。
【0103】
コンピュータシステム1200は、水中機100の動作を制御するため、かつ/又は、コンピュータシステム1200と水中機100の1つ又は複数の副システムの間で情報を交換するために、水中機100に関連する1つ又は複数のシステムと通信するための水中機副システムポートを有しうる。
【0104】
実施形態では、任務計画データ、診断、任務データ、及び、水中探査及び動作に関連して様々な態様の水中機100を動作させるためのソフトウェア及び他のモジュール及びサービスが、データ記憶装置1204及び/又は記憶装置1206に記憶されておりかつハードウェアプロセッサ1202によって実行される命令によって具現化されうる。コンピュータシステム1200は、水中機と一体化することができ、さもなければ、水中機の一部を形成することができる。いくつかの例では、コンピュータシステム1200は、機体の様々なシステム又は副システムと通信しかつ連動して作動することができる携帯デバイスである。
【0105】
図12に記載されるシステムは、本開示の態様を採用するか又はそれに従って構成されうるコンピュータシステムの1つの可能な例にすぎない。コンピュータシステム上に現在開示されている技術を実現するためのコンピュータ実行可能命令を記憶する他の持続性の有形のコンピュータ可読記憶媒体が利用されうることが理解されるであろう。
【0106】
本開示では、開示される方法は、装置によって読み取り可能である数組の命令又はソフトウェアとして実施されうる。更に、開示される方法におけるステップの特定の順序又は階層は、例示的アプローチの例であることが理解される。設計の好みに基づいて、開示された主題の範囲内に留まったまま、方法におけるステップの特定の順序又は階層を再配置することができることが理解される。添付の方法の請求項は、様々なステップの要素をサンプル順序で提示し、必ずしも提示される特定の順序又は階層に限定されることを意味しない。
【0107】
記載された開示は、それに記憶された命令を有する持続性機械可読媒体を有しうるコンピュータプログラム製品又はソフトウェアとして提供することができ、これは、本開示による処理を実行するためにコンピュータシステム(又は他の電子デバイス)をプログラムするために使用されうる。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピュータ)によって読み取り可能な形態(例えば、ソフトウェア、処理アプリケーション)で情報を記憶する任意の機構を有する。機械可読媒体は、磁気記憶媒体、光記憶媒体、光磁気記憶媒体、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブルメモリ(例えば、EPROM及びEEPROM)、フラッシュメモリ、又は、電子命令を記憶するのに適した他の種類の媒体を含みうるが、これらに限定されない。
【0108】
本開示は、様々な実施形態を参照して説明されたが、これらの実施形態は、例示的であり、本開示の技術的範囲は、それらに限定されないことが理解されるであろう。多くの変形、修正、追加及び改良が可能である。より一般的には、本開示による実施形態は、特定の実施形態の文脈で説明した。機能性は、本開示の様々な実施形態において、別々に分離又はひとまとめに結合することができ又は異なる用語で説明されうる。これら及び他の変形、修正、追加及び改良は、以下に記載される特許請求の範囲に定義される開示の範囲に含まれうる。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図14F
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図16E
図16F
図16G
図16H
図17A
図17B
図17C
図17D
図17E
図17F
図18
図19
図20
図21
図22A
図22B
図22C
図22D
図23A
図23B
図23C
図23D
図23E
図23F
図23G
図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
図24F
図24G
図24H
図24I
図25
【国際調査報告】