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特表2023-510320分散型台帳ネットワークにおけるコンテンツのセキュアなピアツーピア送信のためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(54)【発明の名称】分散型台帳ネットワークにおけるコンテンツのセキュアなピアツーピア送信のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/06 20220101AFI20230306BHJP
   H04L 9/32 20060101ALI20230306BHJP
【FI】
H04L41/06
H04L9/32 200B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542235
(86)(22)【出願日】2020-01-16
(85)【翻訳文提出日】2022-09-06
(86)【国際出願番号】 ES2020070023
(87)【国際公開番号】W WO2021144479
(87)【国際公開日】2021-07-22
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522273920
【氏名又は名称】フリーヴァース エス.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マテオス ソレ、アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】シニスカルチ、アレッサンドロ
(57)【要約】
本発明の異なる態様は、セキュアで、信頼性が高く、かつ効率的な方式で、ユーザ間での膨大な量のコンテンツのデータパケットのピアツーピア送信と、DLTネットワークにおける格納とを可能にする、強化されたDLTシステムおよび対応する方法を実装する。任意のタイプの既存のレイヤ1DLTネットワーク間のインタフェースを可能にすることによって、それは、新たなレイヤ1DLTネットワークの生成に伴う複雑で、低速で、コストが高く、かつ非常にリスクが高いプロセスを必要としない。それによって、DLTネットワークに格納されているデータの不変性によって提供される信頼を必要とするビッグデータ、IoT、Web3、MMOG、または任意の他の環境における応用にまで、DLTネットワークの可能な応用の範囲が広がる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータパケットのピアツーピア送信のためのデジタルロッカーであって、前記デジタルロッカーが、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークに分散方式で展開され、前記デジタルロッカーが、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを受信するように構成されたデジタル手段と、
前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目が送信されると、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの格納手段において、前記第1のメッセージの受信時に、前記コンテンツデータパケットの状態をロック状態に修正するように構成されたデジタル手段と
を備える、デジタルロッカー。
【請求項2】
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているか、またはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、請求項1に記載のデジタルロッカー。
【請求項3】
メッセージの送信者の正当性をベリファイするためのデジタル手段をさらに備える請求項2に記載のデジタルロッカー。
【請求項4】
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、請求項3に記載のデジタルロッカー。
【請求項5】
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、請求項2に記載のデジタルロッカー。
【請求項6】
前記第1のメッセージが、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信される、請求項3に記載のデジタルロッカー。
【請求項7】
前記第1のメッセージが、デジタルオーサライザから受信される、請求項3に記載のデジタルロッカー。
【請求項8】
前記コンテンツデータパケットの識別子を含むロック解除メッセージを受信するように、かつ前記ロック解除メッセージの受信時に、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記格納手段上で、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するように構成されたデジタル手段をさらに備える、請求項3に記載のデジタルロッカー。
【請求項9】
前記ロック解除メッセージの前記送信者が、デジタルバリデータであるか、またはデジタルオーサライザであるか、またはデジタルアップデータである、請求項8に記載のデジタルロッカー。
【請求項10】
前記第1のメッセージを前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの格納手段に格納するように構成されたデジタル手段をさらに備える、請求項1から9のいずれか1項に記載のデジタルロッカー。
【請求項11】
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータパケットのピアツーピア送信のためのデジタルバリデータであって、前記デジタルバリデータが、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを、前記送信ユーザの電子デバイスから受信するように構成されたデジタル手段と、
前記第1のメッセージに反応して、少なくとも1つの他の電子デバイスから、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを受信するように構成されたデジタル手段であって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、デジタル手段と、
前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの1つ目の受信時に、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの格納手段において、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するために、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開された請求項1に記載のデジタルロッカーとインタラクトするように構成されたデジタル手段と
を備える、デジタルバリデータ。
【請求項12】
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、請求項11に記載のデジタルバリデータ。
【請求項13】
メッセージの送信者の正当性をベリファイするデジタル手段をさらに備える、請求項12に記載のデジタルバリデータ。
【請求項14】
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、請求項13に記載のデジタルバリデータ。
【請求項15】
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、請求項12に記載のデジタルバリデータ。
【請求項16】
前記第1のメッセージをデジタルオーサライザまたはデジタルルータに送信するように構成されたデジタル手段をさらに備える、請求項13に記載のデジタルバリデータ。
【請求項17】
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含む、請求項12に記載のデジタルバリデータ。
【請求項18】
すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記疎なマークルツリーのリーフが前記データパケットに対応する、疎なマークルツリーを生成し、前記疎なマークルツリーのルートのみを格納することによって、コンテンツ関連データを超圧縮形式で前記格納手段に格納するデジタル手段をさらに備える、請求項12に記載のデジタルバリデータ。
【請求項19】
前記第1のメッセージの受信時に、前記第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されたデジタル手段をさらに備える、請求項12に記載のデジタルバリデータ。
【請求項20】
前記第1の時間間隔の満了時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガする一方で、受信されたすべての第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知するように構成されたデジタル手段をさらに備える、請求項19に記載のデジタルバリデータ。
【請求項21】
前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認するように構成されたデジタル手段をさらに備える、請求項20に記載のデジタルバリデータ。
【請求項22】
前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、支払いの証明が受信され、かつ前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔のタイマを再度トリガし、以降同様に行うように構成されたデジタル手段をさらに備える、請求項20に記載のデジタルバリデータ。
【請求項23】
前記送信を確認することが、前記コンテンツデータパケットの保持者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正するため、および前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するためのデジタル更新手段とインタラクトすることを有する、請求項21または22に記載のデジタルバリデータ。
【請求項24】
第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、前記送信をキャンセルするため、および前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するためのデジタル更新手段とインタラクトするように構成されたデジタル手段をさらに備える、請求項20に記載のデジタルバリデータ。
【請求項25】
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、請求項12に記載のデジタルバリデータ。
【請求項26】
前記第1のメッセージを前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの分散記録の格納手段に格納するように構成されたデジタル手段をさらに備える、請求項11から25のいずれか1項に記載のデジタルバリデータ。
【請求項27】
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータパケットのピアツーピア送信のためのデジタルプログラマブル分散型台帳システムであって、前記デジタルプログラマブル分散型台帳システムが、
前記コンテンツデータパケットの一意の識別子を含む第1のメッセージを送信するように構成された前記送信ユーザの電子デバイスと、
前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを送信するように構成された少なくとも1つの他の電子デバイスであって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、少なくとも1つの他の電子デバイスと、
互いに直接通信するように構成された複数のノードを含む非集中型アプリケーションを実行するように構成された少なくとも1つの第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークであって、
ロック状態またはロック解除状態のうちの前記コンテンツデータパケットの状態を含む格納手段と、
前記格納手段において、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態からロック解除状態へ、およびロック解除状態からロック状態へと修正するように構成された請求項1に記載のデジタルロッカーと、
少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークにおいて、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するために、前記デジタルロッカーとインタラクトするように構成された少なくとも1つの請求項11に記載のデジタルバリデータと
が分散方式で展開される、少なくとも1つの第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークと
を備える、デジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項28】
前記格納手段が、前記コンテンツデータパケットの前記一意の識別子を有する、請求項27に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項29】
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、請求項28に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項30】
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含む、請求項29に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項31】
すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記疎なマークルツリーのリーフが前記データパケットに対応する、疎なマークルツリーを生成し、前記疎なマークルツリーのルートのみを格納することによって、データが超圧縮形式で前記格納手段に格納される、請求項30に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項32】
メッセージの送信者の正当性をベリファイするためのデジタル手段をさらに備える請求項29に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項33】
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、請求項32に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項34】
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、請求項29に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項35】
前記第1のメッセージが、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信される、請求項32に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項36】
前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記デジタルバリデータが、さらなる第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されている、請求項29に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項37】
前記第1の時間間隔の満了時に、前記デジタルバリデータが、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されている、請求項36に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項38】
前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記デジタルバリデータが、確認メッセージを送信することによって、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認するように構成されている、請求項37に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項39】
前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、前記デジタルバリデータが、支払いの証明が受信され、かつ確認メッセージを送信することによって前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔のタイマを再度トリガし、以降同様に行うように構成されている、請求項37に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項40】
前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開されたデジタルアップデータをさらに備え、前記デジタルアップデータが、
前記コンテンツデータパケットの識別子を有する前記確認メッセージを受信するように構成されたデジタル手段と、
前記コンテンツデータパケットの所有者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正するように構成されたデジタル手段と、
前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するために前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記デジタルロッカーとインタラクトするように構成されたデジタル手段と
を有し、
または、前記確認メッセージの送信者が、電子デバイスの少なくとも1つの第2のネットワークに含まれる、デジタルバリデータまたはデジタルオーサライザであり、
または、前記デジタルバリデータが、第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、キャンセルメッセージを送信することによって前記送信をキャンセルするために前記デジタルアップデータとインタラクトするように構成されており、
または、前記デジタルアップデータが、追加的に、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含むキャンセルメッセージを受信するように構成されたデジタル手段と、
前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するために、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記デジタルロッカーとインタラクトするように構成されたデジタル手段と
を有し、
または、前記デジタルアップデータが、第3の時間間隔の満了時に、前記送信を自動的にキャンセルし、前記コンテンツデータパケットをロック解除するように構成されており、
または、前記デジタルアップデータが、第3の時間間隔の満了時に送信を自動的にキャンセルするように構成されており、
または、前記デジタルアップデータが、前記コンテンツデータパケットが前記ロック解除状態にある間に前記第1のメッセージのキャンセルメッセージを受信したときに、前記送信をキャンセルするように構成されており、
または、前記電子デバイスの少なくとも1つの第2のネットワークが、前記第1のメッセージを受信し、それを前記第2のネットワークにおけるすべての他の電子デバイスにブロードキャストするように構成された少なくとも1つのデジタルルーティング手段を有し、
または、前記デジタルバリデータが、初期フェーズにおいて、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記複数のノード上に分散方式で、前記格納手段、前記デジタルアップデータ、および前記デジタルロッカーを展開するように構成されており、かつ、前記第2のネットワークの前記電子デバイス上に前記デジタルルーティング手段および承認のデジタル手段を展開するように構成されており、
または、前記デジタルバリデータは、少なくとも1つの電子デバイスに導入するためのインタフェースモジュールをオンデマンドでダウンロードするように構成されており、これによって、直接、または前記デジタルバリデータを介して、または前記デジタルオーサライザを介して、またはデジタルルータを介してのいずれかで、異なる前記複数のノードおよび前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークとの通信が可能になり、
または、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、チームスポーツのマッシブマルチプレーヤオンラインマネジャゲームであり、前記コンテンツデータパケットが、チームのプレーヤまたはチームであり、
または、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、気象バリデータであり、前記コンテンツデータパケットが、気象センサからのデータパケットであり、
または、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、デジタル芸術作品のマーケットであり、前記コンテンツデータパケットが、デジタル芸術作品であり、
または、前記コンテンツデータパケットが実オブジェクトを識別し、
または、同じ第1のメッセージがブロードキャストされるが、異なる値を含む複数の第2のメッセージが受信される複数の第2のネットワークを備える、
請求項38または39に記載のデジタルプログラマブル分散型台帳システム。
【請求項41】
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータパケットのピアツーピア送信のためのデジタルロッカーにおける方法であって、前記デジタルロッカーが、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークに分散方式で展開され、前記方法が、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを受信する段階と、
前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目が送信されると、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの格納手段において、前記第1のメッセージの受信時に、前記コンテンツデータパケットの状態をロック状態に修正する段階と
を備える、方法。
【請求項42】
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているか、またはロック解除されているかを示すロックフィールドを含み、
または、メッセージの送信者の正当性をベリファイする段階をさらに備え、
または、非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされ、
または、前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信され、
または、前記第1のメッセージが、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信され、
または、前記第1のメッセージが、デジタルオーサライザから受信され、
または、前記コンテンツデータパケットの識別子を含むロック解除メッセージを受信する段階と、前記ロック解除メッセージの受信時に、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記格納手段上で、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とをさらに備え、
または、前記ロック解除メッセージの前記送信者が、デジタルバリデータであるか、またはデジタルオーサライザであるか、またはデジタルアップデータであり、
または、前記第1のメッセージを前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの格納手段に格納する段階をさらに備える、
請求項41に記載の方法。
【請求項43】
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルバリデータにおける方法であって、前記方法が、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを、前記送信ユーザの電子デバイスから受信する段階と、
前記第1のメッセージに反応して、少なくとも1つの他の電子デバイスから、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを受信する段階であって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、段階と、
前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの1つ目の受信時に、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記格納手段において、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するために、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開された請求項41に記載のデジタルロッカーとインタラクトする段階と
を備える、方法。
【請求項44】
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含み、
または、メッセージの送信者の正当性をベリファイする段階をさらに備え、
または、非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされ、
または、前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信され、
または、前記第1のメッセージをデジタルオーサライザまたはデジタルルータに送信する段階をさらに備え、
または、前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含み、
または、すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記疎なマークルツリーのリーフが前記データパケットに対応する、疎なマークルツリーを生成し、前記疎なマークルツリーのルートのみを格納することによって、コンテンツ関連データを超圧縮形式で前記格納手段に格納する段階をさらに備え、
または、前記第1のメッセージの受信時に、第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガする段階をさらに備え、
または、前記第1の時間間隔の終了時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガする一方で、受信されたすべての第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知する段階をさらに備え、
または、前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認する段階をさらに備え、
または、前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、支払いの証明が受信され、かつ前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔のタイマを再度トリガし、以降同様に行う段階をさらに備え、
または、前記送信を確認する段階が、前記コンテンツデータパケットの保持者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正する段階と、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とをさらに有し、
または、第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、前記送信をキャンセルする段階と、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とをさらに備え、
または、前記第1のメッセージを、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの格納手段に格納する段階をさらに備える、
請求項43に記載の方法。
【請求項45】
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルプログラマブル分散型台帳システムにおける方法であって、前記方法が、
前記送信ユーザの電子デバイスによって、前記コンテンツデータパケットの一意の識別子を含む第1のメッセージを送信する段階と、
少なくとも1つの他の電子デバイスによって、前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを送信する段階であって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、段階と、
互いに直接通信するように構成された複数のノードを含む非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークに分散方式で展開された請求項41に記載のデジタルロッカーとインタラクトすることによって、請求項43に記載のデジタルバリデータによって、前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークにおいて、前記コンテンツデータパケットの前記状態を、ロック解除状態からロック状態へ修正する段階と
を備える、方法。
【請求項46】
前記格納手段が、前記コンテンツデータパケットの前記一意の識別子を含み、
または、前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含み、
または、前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含み、
または、すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記疎なマークルツリーのリーフが前記データパケットに対応する、疎なマークルツリーを生成し、前記疎なマークルツリーのルートのみを格納することによって、データが超圧縮形式で前記格納手段に格納され、
または、メッセージの送信者の正当性をベリファイする段階をさらに備え、
または、非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされ、
または、前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信され、
または、前記第1のメッセージが、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信され、
または、前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記デジタルバリデータが、さらなる第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されており、
または、前記第1の時間間隔の満了時に、前記デジタルバリデータが、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガし、
または、前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記デジタルバリデータが、確認メッセージを送信することによって、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認し、
または、前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、前記デジタルバリデータが、支払いの証明が受信され、かつ確認メッセージを送信することによって前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔のタイマを再度トリガし、以降同様に行い、
または、
前記コンテンツデータパケットの識別子を有する前記確認メッセージを受信する段階と、
前記コンテンツデータパケットの所有者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正する段階と、
前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階と
を有する前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開されたデジタルアップデータをさらに備え、
または、前記確認メッセージの前記送信者が、デジタルバリデータまたはデジタルオーサライザであり、
または、第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、キャンセルメッセージを送信することによって前記送信をキャンセルする段階を備え、
または、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含むキャンセルメッセージを受信する段階と、
前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階と
をさらに備え、
または、第3の時間間隔の満了時に、前記送信を自動的にキャンセルし、前記コンテンツデータパケットをロック解除する段階をさらに備え、
または、第3の時間間隔の満了時に、前記送信を自動的にキャンセルする段階をさらに備え、
または、前記コンテンツデータパケットが前記ロック解除状態にある間に前記第1のメッセージのキャンセルメッセージを受信したときに、前記送信をキャンセルする段階を備え、
または、前記第1のメッセージを受信し、それを第2のネットワークにおけるすべての他の電子デバイスにブロードキャストする段階をさらに備え、
または、初期フェーズにおいて、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記複数のノード上に分散方式で、前記格納手段、前記デジタルアップデータ、および前記デジタルロッカーを展開する段階と、前記第2のネットワークの前記電子デバイス上にデジタルルーティング手段および承認のデジタル手段を展開する段階とをさらに備え、
または、少なくとも1つの電子デバイスに導入するためのインタフェースモジュールをオンデマンドでダウンロードする段階であって、これによって、直接、または前記デジタルバリデータを介して、または前記デジタルオーサライザを介して、またはデジタルルータを介してのいずれかで、異なる前記複数のノードおよび前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークとの通信が可能になる、段階をさらに備え、
または、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、チームスポーツのマッシブマルチプレーヤオンラインマネジャゲームであり、前記コンテンツデータパケットが、チームのプレーヤまたはチームであり、
または、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、気象バリデータであり、前記コンテンツデータパケットが、気象センサからのデータパケットであり、
または、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、デジタル芸術作品のマーケットであり、前記コンテンツデータパケットが、デジタル芸術作品であり、
または、前記コンテンツデータパケットが実オブジェクトを識別し、
または、同じ第1のメッセージがブロードキャストされるが、異なる値を含む複数の第2のメッセージが受信される複数の第2のネットワークを備える、
請求項45に記載の方法。
【請求項47】
プロセッサ上で実行されると、請求項41から46のいずれか1項に記載の方法の段階を実行するための命令を備えるコンピュータプログラム。
【請求項48】
プロセッサ上で実行されると、請求項41から46のいずれか1項に記載の方法の段階を実行するための命令を備えるコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、電気通信の分野に関連するものであり、特に、分散型台帳ネットワークにおけるコンテンツのセキュアなピアツーピア送信のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
分散型台帳ネットワーク、以下、DLT(「Distributed Ledger Technologies」)ネットワークによって、多数のコンピュータ上に分散方式で記録の同一のコピーを格納することによって、コンピュータのネットワークが、非破損性(incorruptible)および不変のデータベースを共有することが可能になる。また、それらによって、コンピュータが互いに直接、ピアツーピアで通信することが可能になる。そのようなネットワークの様々なタイプの中には、より高いセキュリティを提供するものもあるが、低速かつ高価である。反対に、より高速かつより安価なものは、同時に、最もセキュアでない。DLTの1つのタイプは、以下、ブロックチェーン、BCと呼ぶ、ブロックチェーンネットワークであり、ブロックチェーンの形式で分散記録を格納する。
【0003】
今日、異なる構成、例えば、どのタイプのコンピュータがネットワークに参加し得るか、および、重要なことに、どれが書き込み特権を有するかの範囲の定めを伴う、様々なDLTネットワークプラットフォームが存在する。使用事例に応じて、DLTネットワークは、一方の目的では、パブリックにかつ非許可型で実装され得(その内には、イーサリアムがある)、他方の目的では、プライベートにかつ許可型で実装され得る(企業がその内部プロセスのために実装するもの等)。パブリックネットワークは、万人による検査にも開放されていると同時に非許可型であり、それによって、誰もが自身の電子デバイスを用いて参加し、ネットワーク内の単なる別のノードとして動作することが可能になる。一方で、プライベートネットワークは、特定の事前にバリデートされたユーザがその上に分散されている記録にアクセスすることだけを可能にし、許可型であり、バリデートされたユーザのみがネットワークにおいてノードとして参加することを可能にする。
【0004】
そのようなパブリックな非許可型ネットワークの1つがイーサリアムであり、その主な貢献によって、分散記録のコンテンツが受動的な情報だけでなく、追加的に、入力情報に作用して出力情報を生成するプログラムコードを含むことが可能になる。コンピュータプログラムと同様に自動的にアクションを実行するコード(または、プログラムモジュール)の各ユニットは、「スマートコントラクト」と呼ばれる。換言すれば、イーサリアムは、無数のスマートコントラクトを自律的かつ自動的に実行可能な、何千ものノードに分散された巨大なコンピュータである。プログラムコードによって規定された規則に従って、アルゴリズムの状態を変更する命令が実行される。分散記録は、すべての同じ情報、すなわち、計算の結果、および一連のあり得る状態の内における現在の状態を反映するために特定の時点で更新される。各ノードは、他のノードとまったく同じ状態で仮想マシンを維持する。更新時間は、さらに、ベリフィケーションおよび異常の修正の任意のサブプロセスを含む。DLT技術は、確立されたプロトコルによって指示されたように挙動するようにネットワークノードのほとんどを揃えることによって、記録の形式で結合データベースの完全性を保護することを可能にする。
【0005】
ノードは、プログラムされ得、かつ入力データを受信してプログラム規則に従って実行し、出力データを生成しながら、それが位置する状態を進展させる少なくとも1つのデータ処理デバイスを含む。したがって、ノードは、典型的にはコンピュータであってもよいが、携帯電話等の任意の電子デバイス、または計算能力を有するセンサであってもよい。
【0006】
パブリックかつ非許可型ネットワークの透明性および不変性の特性は、システム内のすべての行為者、特にネットワークを使用するユーザの間で最大の信頼を生成する。一方で、ブロックのコンテンツ、その中に格納されている情報および結果の交換は、オープンかつ支障なくベリファイされ得る。一方で、プラットフォームを管理するプログラムコードをベリファイすることで、それらがその中で規定された規則に従っているか否かをチェックし得る。例えば、異常を検出および修正する手順があるか否かをチェックし得る。最悪の場合、そのような異常は、何らかのやり方でネットワークを利用するために、ネットワークを騙そうとしている悪意のある行為者が原因である場合がある。
【0007】
実際には、DLTネットワークの最も重要な特性の1つは、まさに、それらがゼロ信頼の原理に基づいて設計されているので、すなわち、それらは、通信、情報交換、および対応するアクションに従事している間、ネットワークのどのユーザもいかなる他のユーザを信頼しないと仮定するので、そのようなリスクを検出および排除する能力である。そのようなプラットフォームは、数学モデル、例えば、ゲーム理論およびインセンティブに基づいたプロセスを組み込んで、ネットワーク内の様々なノードが規定された規則に従って誠実な方式で動作するように動機付ける一方で、ネットワーク内のすべてのノードのクロスチェックを促進して、誰もシステムを騙そうとしていないことを確実にするので、このような不信にも関わらず、いくらか安心して動作し得るように設計されている。
【0008】
さらに、分散記録に格納される情報の量および/またはタイプに応じて、少なくとも2つの異なるタイプのノードがある。完全なノードは、第1のブロックからネットワークによってバリデートされた最後のブロックまで、履歴全体を格納する。ライトノードは、完全な記録には作用せず、最後の記録、またはそれらの圧縮された同等物、またはすべての記録の小部分、例えば、ヘッダのみを格納するので、必要とする計算リソースおよびメモリリソースがより少ない。ライトノードはかなり動的な機能を有し、それらが非常に迅速に情報に作用することが可能になるが、DLTネットワークに非破損性および不変性の特性を与えるのは完全なノードである。
【0009】
この開発により、いくつかのDLTネットワークは、同じ原理に基づいて生成されてきており、イーサリアムはその単なる1つの例であり、当業者は対応するオープンソースコードを考察することで認識することが可能になる。パブリックかつ非許可型のそのようなDLTネットワークは、レイヤ1またはネットワーク1と呼ばれ、新たなノードが仮想マシンを開始し、共有データベースによって指示されたコードの各行を最後まで実行し、ネットワークにおける他のノードの現在の状態を複製するまでイベントおよび発生の履歴を再現することによって、ネットワークの現在の状態を再作成することを可能にする。
【0010】
各ノードはまた、コードをネットワーク1、すなわち、そのすべてのノードで構成される仮想マシンに任意に送信し得、これは、アプリケーションを共有コンピュータにアップロードして、非集中型アプリケーション(DApp)として知られるものを生成するのと同様である。DAppは、基礎をなすDLTネットワークの固有の利点、すなわち、とりわけ、プロセスの非破損性、システムにおける各行為者に認可される信頼のレイヤ、コードが停止できず、自動的に中断せずに実行されるということを継承しているので、最近極めて普及してきている。
【0011】
この品質のグローバル計算システムに対する悪意のある攻撃を防止するために、経済的コストのシステム、またはマイクロペイメントが統合されてきており、自身のリソースを消費しているときに正直なユーザのみがシステムを使用することを確実にしている。いくつかのネットワークは、DLTネットワークとのインタラクションを実行するときにこのマイクロペイメントを必要とする。この技術分野の専門用語では、各インタラクションは、トランザクションとしても知られ、データの送信または受信を含み、データは、スマートコントラクトを更新するためのプログラムコードであり得、またはスマートコントラクトに関連する入力データまたは出力データ、もしくは不変に格納されることが望ましい任意の他のタイプの情報であり得る。
【0012】
最もセキュアなレイヤ1DLTネットワークを使用して、それぞれの利益を活用することには、総じてユーザにとってかつネットワーク全体にとっての両方の犠牲を伴う。ユーザにとっては、コードがより多く、データがより多く、DLTネットワークとのインタラクションがより多いほど、行われるマイクロペイメントの合計がより多くなる。すべてのDAppが必要とするコードを同時に処理することを担当するレイヤ1の全体にとっては、飽和および/または崩壊は、これらのDAppの一部が単一のコンピュータで処理できるよりも大量の集約された処理を必要とするとすぐに発生する。したがって、多くのDAppは、レイヤ1DLTネットワークの最も重要な核利点のみを利用するように設計されてきており、それは、情報を格納するときに不変で透明な性質によって生成される信頼である。このようなDAppは、アクションの残りの実行、または特定のアプリケーションを実行するために必要なコードを、レイヤ2ネットワークまたはネットワーク2と呼ばれる外部ネットワークに委任する。
【0013】
レイヤ2ネットワークは、必ずとは限らないが場合によってはインセンティブと交換で、コンピュータの計算リソースを利用可能にするコンピュータの集合であり、換言すれば、計算リソースを貸し出し、それに対して課金する場合がある。またあるときには、レイヤ2コンピュータは、システムを機能させることを支援するために利他的に動作するか、または単に、自身のDAppに所望の機能を提供させることに関心のある企業によって提供される。レイヤ1DLTネットワークの高い非破損性の特性を示さないことによって、これらのネットワークによって実行される処理は、何らかのやり方で、レイヤ1ネットワークによって制御または監視される必要がある。1つの態様では、ネットワーク2は、クライアント-サーバフォーマットにおいて独立して動作する1または複数のコンピュータを含む。別の態様では、ネットワーク2はDLTネットワークである。別の態様では、ネットワーク2は、その計算リソースを利用可能にするための寄与を受け取らない専用ネットワークのノードを含む。
【0014】
実行中のDAppによれば、ネットワーク1に展開されたプログラムコードは、それを用いて、DAppのユーザが互いにインタラクトしてアクションを実行するエンティティを表す1または複数の仮想資産(以下、「CA」と呼ぶ)を定義する規則を含む。典型的には、CAは、DApp環境の仮想プレーヤまたは仮想オブジェクトであってもよい。DAppの性質に応じて、これらのCAが他のユーザにとって価値のあるものになる場合もあれば、または価値のない単なる仮想表現にとどまる場合もある。DAppの重要な特性の1つは、その中に展開されているCAの一意の性質である。各CAは一意であり、かつ他のCAと区別可能であり、完全に追跡可能であり得、これによって、誰でもその特性、所有権履歴、および作成された数等を閲覧することが可能になる。CAは、DAppユーザ間のピアツーピアインタラクションで交換または購入もしくは販売し得るので、疎に生成されるCAは所望の対象となる。
【0015】
CAを交換、バーター、または購入-販売の対象にすることを可能にする既存のDAppは、いくつかの欠点がある。まず、ユーザ間でのそのようなCAのピアツーピア送信のための一般的なプロセスは、競売である。タイプ1DLTネットワークにおける競売は、他のDAppと同じスケーラビリティおよびDLT飽和問題に悩まされる。複数の入札の受信、CAの価格の変更、CAのロック、最高入札に基づく勝者の決定、CAのロック解除、所有権の変更の記録等についての情報を記録する各トランザクションには、DLTネットワークとのインタラクションを伴う。場合によっては、単一のCAを競売するプロセスを完了するために、DLTネットワークと何千ものインタラクションがある場合がある。DLT技術の現在の状態に基づいて、複数のCAを有するDAppは、グローバル競売を通じて複数のCAの送信を可能にするように動作し得ない。そのような数のトランザクションを処理し得ないので、DLTネットワークが崩壊することを実現可能でさえある。これは、動作せず、関心を起こさせなくなり、ユーザがその使用を放棄するDAppにとってだけでなく、基礎をなすDLTネットワークにとっても問題である。このDLTネットワークは、一般的な関心のあるアプリケーションを実行するための技術的プラットフォームとして役割を果たすとなると、重大なスケーラビリティ問題を有する。換言すれば、大多数のユーザによるこの新技術の採用が遅れる。
【0016】
スケーラビリティ問題は、追加的なコスト問題によって悪化する。ネットワーク1上でDAppを実行するコストは、実行に必要な計算負荷およびトランザクション数に比例している。イーサリアムネットワークの場合では、これらのコストはガスまたはガス代と呼ばれる。書き込みアクションまたは演算アクション等の各トランザクションまたは各インタラクションは、ガスの観点から割り当てられたコストがある。誰がこのコストを支払うかに関わらず、それがDAppユーザであるかまたはDAppマネジャであるかに関わらず、累積コストは、実際に実現可能なものを超えて、全体的なコストを増加させる。
【0017】
別の大きな問題点は、新たなDLT技術の実装のこの早いステージでは、情報を持たないユーザにとっては困難かつ複雑に思えることがよくある、暗号通貨の使用である。各タイプ1ネットワークは、値を表すデータパケットであり、かつネットワーク1のグローバル環境で支払いを行うために使用し得る、ネットワークにネイティブな少なくとも1つの暗号通貨を有する。イーサリアムの場合では、ネイティブな暗号通貨はイーサと呼ばれ、特定のイーサリアムDAppだけでなく、イーサリアムタイプ1ネットワークプラットフォーム上で実行されている任意のDAppで支払いを行うために使用し得る。今日では、暗号通貨は、電子ウォレットの確立と、非対称暗号化、公開鍵、秘密鍵、シード鍵等の基本的な暗号化概念の理解とを伴う電子デバイスの特定の構成を必要とするので、情報を持たないユーザにとって複雑になる。さらに、第1の導入は、銀行等の金融機関とのプロファイルを有効化し、幾つかの個人の詳細を開示し、特定のユーザプロファイルテストに合格し、その機関にフィアットマネーの送金を行い、代わりに暗号通貨の量を受け取るまで、場合によっては数日待機する必要がある。この時間の間に、今日の暗号通貨マーケットのボラティリティが高い場合、支払われたフィアットマネーの価値は、ユーザが所望するトランザクションに必要な暗号通貨での支払いに一致しない場合があるようなやり方で変動する場合がある。すなわち、支払いアクションの終了時に、そのマネーの価値が、支払いアクションの開始時よりも低い。
【0018】
新たなアプリケーションでは、典型的な情報を持たないユーザは、数分のうちに、アプリケーションをダウンロードし、いくつかのアクションを実行し、何らかの支払いを実行する必要がある場合には、可能性としてはクレジットカードによって、または同じアプリケーションのさらなる使用のために、好ましい支払い方法を設定することによって、例えば銀行振り込みによって、直ちに実行することも期待する。これは、自身の電子ウォレットを無理なく管理し、問題のDAppにネイティブである暗号通貨を有する情報が与えられたユーザにとっては問題ではないが、DLT技術およびそのアプリケーションを他の情報を持たないユーザのために採用することに対する完全な障害である。
【0019】
いくつかの解決策は、DAppマネジャ(または、「DM」)の完全な関与に依存する。DMは、プロセスのセキュリティを監視することを担当するために、および一方では、競売されているCAの秘密鍵を受け取り、他方では、1人の所有者から別の所有者へのCAの転送を完了する前に、購入者から支払いを受け取ることを確実にするために、動作全体を制御する。この明白なセキュリティ対策は、実際には、DLTプラットフォーム上でのこのタイプの動作で最も重大なエラーの1つである。CAの所有者は、DMに自身の秘密CA鍵を渡すことによって、それを完全に制御できなくなり、実質的に、DLTネットワークの別の行為者に自身のCAを与えている。これは、この新技術の採用を妨げるリスクをもたらす。さらに、2人の悪意のある行為者が共謀している場合、損失は確実である。一例として、ネイティブな暗号通貨でDMに支払いを行ったことを証明する購入者がいる場合があり、DMはそれに従って購入者へのCAの送信を完了する。CAの販売者は、DMから何の支払いも受け取っていないことを証明できる場合でさえも、トランザクションを取り消そうとするのに非常に苦労するだろう。
【0020】
追加的な問題は、例えば中国、日本、欧州、および米国のマーケットにおいて同時に、同じ単一のCAを別個かつ接続されていないユーザのグループに同時にマーケティングすることを可能にする現在のプロセスを制限することである。悪意のある販売者が、共通部分を持たないクローズドなユーザグループを通じて、単一のCAを2人以上の購入者に販売するように試みる可能性がある。この場合、第1のグループの正当な購入者は、既に支払いを行ったのに、CAが利用可能でなくなったことに気付く場合があるか、または第2のグループからの別の購入者に転送することによって所有権を変更しており、良くても、採用問題をもたらす。最悪の場合、悪意のあるDMは、2人以上の購入者に自身のCAを販売することによって、この動作から不正に利益を得ることができる(二重支払いとしても知られる)。
【0021】
したがって、DLT環境におけるCAの送信に関するこれらの問題のすべてまたは一部に対する解決策を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0022】
本発明の目的は、前述の問題のすべてまたは一部に対する解決策を提供することである。特に、本発明の目的は、最適化された方式でコンテンツの送信を可能にする、強化されたDLTのシステムおよび対応する方法を提供することである。換言すれば、信頼性が高く、セキュア、かつ効率的な方式で、販売者または購入者のいずれにも暗号通貨を取得することを要求しない方式で、および同時にいくつかの異なるマーケットプレイスでCAをマーケティングし得る方式で、場合によっては膨大な数のユーザ間のインタラクション(例えば、競売)を伴うことが可能なプロセスによって、複数の接続されていないグループのユーザ間でCAの複数の送信を実行し得るDLTシステムを提供することが望まれる。
【0023】
任意のタイプの既存のレイヤ1DLTネットワーク間のインタフェースを可能にすることによって、新たなレイヤ1DLTネットワークの生成に伴う複雑で、時間がかかり、コストが高く、かつ非常にリスクが高いプロセスを必要としない。これにより、社会のニーズに従ってDLTネットワークの可能な応用の範囲が無限の数まで広がり、DLT支払いを実行すること以外にもさらに、例えば、ビッグデータ、IoT、Web3、MMOG、またはDLTネットワークに格納されたデータの不変性によって提供される信頼性を必要とする任意の他の環境での応用もカバーされる。異なるユーザ同士の間でのコンテンツの信頼性が高く、セキュア、かつ効率的な送信により、これらすべての環境でDLT技術の採用が可能になる。
【0024】
したがって、本発明の目的は、デジタルコンテンツのピアツーピア送信のための強化されたDLTシステムを提供することである。
【0025】
本発明の別の目的は、強化されたDLTシステムにおけるコンテンツのピアツーピア送信の方法を提供することである。
【0026】
本発明の別の目的は、コンテンツのピアツーピア送信のための強化されたDLTシステムにおけるデジタルロッカーを提供することである。
【0027】
本発明の別の目的は、強化されたDLTシステムにおけるコンテンツのピアツーピア送信のデジタルロッカーにおける方法を提供することである。
【0028】
本発明の別の目的は、コンテンツのピアツーピア送信のための強化されたDLTシステムにおけるデジタルバリデータを提供することである。
【0029】
本発明の別の目的は、強化されたDLTシステムにおけるコンテンツのピアツーピア送信のデジタルバリデータにおける方法を提供することである。
【0030】
本発明の別の目的は、プロセッサ上で実行されると、強化されたDLTシステムにおけるコンテンツのピアツーピア送信の方法の段階を実行する命令を含むコンピュータプログラムを提供することである。
【0031】
本発明の別の目的は、プロセッサ上で実行されると、強化されたDLTシステムにおけるコンテンツのピアツーピア送信の段階を実行する命令を含むコンピュータ可読媒体を提供することである。
【0032】
本発明は、本発明の様々な態様、実施形態、および特徴を実装する方法およびデバイスを提供し、様々な手段によって実装される。様々な手段は、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせを含んでもよく、様々な手段のいずれか1つまたは組み合わせがこれらの技術を実装してもよい。
【0033】
ハードウェア実装形態の場合、様々な手段は、1または複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、説明した機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組み合わせの上に実装された処理ユニットを含んでもよい。
【0034】
ソフトウェア実装形態の場合、様々な手段は、説明した機能を実行するモジュール(例えば、プロセス、および機能等)を含んでもよい。ソフトウェアコードは、メモリユニットに格納され、プロセッサによって実行されてもよい。メモリユニットは、プロセッサ内に、またはプロセッサの外部に実装されてもよい。
【0035】
本発明の様々な態様、構成、および実施形態が説明される。特に、本発明は、以下に説明されるような、本発明の様々な態様、構成、および特徴を実装する、方法と、装置と、システムと、プロセッサと、プログラムコードと、コンピュータ可読媒体と、他の装置および要素とを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明の特徴および利点は、同様の参照符号が、異なる図面における対応する要素を識別する図面に関連して続く詳細な説明からより明らかになるであろう。対応する要素はまた、異なる文字で参照してもよい。
【0037】
図1】コンテンツのセキュアなピアツーピア送信のための強化されたDLTシステムの展開を示す図である。
【0038】
図2】本発明の1つの実施形態による、コンテンツのセキュアなピアツーピア送信のための強化されたDLTシステムを示す図である。
【0039】
図3】(図3Aおよび図3B)本発明の1つの態様による、各ネットワークに展開されたプログラムモジュールを示す図である。
【0040】
図4A】本発明の様々な態様による、DLT環境のコンテンツパケットの構造を示す図である。
図4B】本発明の様々な態様による、DLT環境のコンテンツパケットの構造を示す図である。
図4C】本発明の様々な態様による、DLT環境のコンテンツパケットの構造を示す図である。
【0041】
図5A】本発明の一実施形態による、強化されたDLTシステムにおけるコンテンツのセキュアなピアツーピア送信のための手順に関する図である。
図5B】本発明の一実施形態による、強化されたDLTシステムにおけるコンテンツのセキュアなピアツーピア送信のための手順に関する図である。
【0042】
図6】強化されたDLTシステムの展開の方法を指す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明は、プログラマブル分散型台帳システムである任意のレイヤ1ネットワークに展開される。今日では、イーサリアム、TRON、EOS、またはXDaiは、さらに、ブロックチェーン技術、または単にブロックチェーンに基づく、そのようなシステムを表す。しかしながら、本発明の教示は、任意のプログラマブルDLT環境、すなわち、データだけでなく、プログラマブルコードも格納し、(全体として、DAppを形成する)スマートコントラクトの展開および実行を可能にする任意の記録の分散型システムに適用される。このようなプログラマブルDLT環境は、少なくとも1つの仮想マシンおよび少なくとも1つの分散記録を含む。分散記録には、実行されるアルゴリズムの規則が部分的に格納される。入力データに基づいて、仮想マシンは、定義された規則に対応して、受信されたか、または分散記録に格納されたかのいずれかの情報に作用して、アルゴリズムの状態を進展させ、出力データを生成し、これは、分散fsに格納されてもよい。
【0044】
この汎用環境は、要求された非集中型アプリケーション、またはDAppを実行する特定のソフトウェアを展開することによってプログラムされ得る。DAppプログラムコードが展開されると、DAppを実行するDLTネットワークの一部は、少なくとも1つのDAppプロセッサおよび少なくとも1つのDAppメモリとして表されてもよい。すなわち、DAppプロセッサまたは処理手段は、その特定のDAppに関する情報を処理するDLT仮想マシンの一部を表し、DAppメモリまたは格納手段は、要求されたDAppを実行するためにデータを実行および格納するために割り当てられたDLTネットワークの一部を表す。説明の残りの部分では、「プロセッサ」へのあらゆる参照はDAppプロセッサを指し、「メモリ」へのあらゆる参照はDAppメモリを指す。さらに、分散型台帳ネットワーク、第1のネットワーク、レイヤ1ネットワーク、ネットワーク1、イーサリアム、EOS、BCもしくはブロックチェーン、または単に「DLT」へのあらゆる参照は、プログラマブルDLTネットワークを指す。
【0045】
「コンテンツ」という用語は、本発明の文脈において、DLTプラットフォームの環境において生成された暗号資産、CAを指すために使用される。暗号資産は、価値および/または有用性の仮想表現である。それらは、トークン、アバター、デジタルツイン、電子ステッカ、および仮想プレーヤ等としても知られる。コンテンツという用語は、所有者間で送信可能な仮想表現のこれらすべての変形形態を包含するために使用され、これは、技術的には、オーディオ、ビデオ、画像、マルチメディア、メタデータ、ならびに、パラメータおよび特性、これらの混合、またはこれらの圧縮された記述等の他の情報等のコンテンツを含むデータパケットであるからである。
【0046】
図4A図4Cは、例として、そのようなデジタルコンテンツの異なる実施形態を示す。図4Aでは、コンテンツを保持するデータパケット400は、ヘッダセクション410およびペイロードセクション420を含む。ヘッダセクションは、少なくともコンテンツの一意の識別子、および他の所有権データ、ならびにブロックチェーンにおけるブロックに共通の異なるパラメータを含む。アップロードセクションは、コンテンツを定義するために必要なデータを含み、この場合は、サッカー選手として、仮想プレーヤの他の特性と共に視覚的に表現される。本態様では、デジタルコンテンツを明示的に参照するすべての情報がDLTに直接格納される。
【0047】
図4Bの別の態様では、データパケット全体をDLTに格納する代わりに、デジタルコンテンツに関するすべての情報が格納されるのではなく、デジタルコンテンツの圧縮された表現が格納され、スペースおよびコストが節約される。本態様では、CAを定義する完全なデータは、ローカルネットワーク、例えばオフチェーンに格納されるか、またはIPFS等の別のネットワーク、または単にいくつかの他のコンピュータに格納される。識別データは複数のやり方で生成され得る。1つの実装形態では、それらは、ハッシュHとして知られる数学関数をコンテンツセクションにおけるデータに適用することによって取得される。
id=H(content) [式1]
ここで、ハッシュ関数は文献で利用可能ないくつかの代替形態(SHA2、SHA3、およびMD5等)の中から選択し得、本実装形態では、ハッシュ関数の特性によって、異なる識別子を有する異なるコンテンツを有する2つのデータパケットが存在し得ないことが確実になる。換言すれば、同一のコンテンツを有する2つのデータパケットは、同一の識別子も有することになる。本態様では、ヘッダ410は、データパケットの同じ一意の識別子を含むが、ペイロードセクション420は、デジタルコンテンツのハッシュのみを含む。
【0048】
別の実装形態では、DLTネットワークにインストールされたDAppは、例えば、単に、連続する整数を割り当てることによって、暗号資産が作成されるたびに一意の識別番号を作成することを担当する。図4Cの態様では、コンテンツデータ自体に関連する情報は格納されないが、識別データ410のみが格納されるので、さらなるスペースおよびコストの節約をする。本態様では、コンテンツデータは、DMの任意の物理メモリには格納されずまたはローカルメモリにさえ格納されないが、コードによってオンザフライで生成される。例えば、DAppのコードは、必要に応じてアルゴリズムによってこのデータを生成するようにプログラムされ得る。DAppは、0から1000までのインデックスが付けられたCA上のデータを提供する要求を受信するときに、要求されたインデックスに等しいシードを有するランダムな画像を生成し、その所有者をDAppマネジャとして宣言するように構成されてもよい。したがって、「CAデータ」が明示的にメモリに格納されているか否か、またはそのすべてまたは一部がプログラムによってオンザフライで生成されるか否かに関わらず、「データパケットにおけるデータ」と呼ばれる。
【0049】
本態様の例として、ユーザが仮想プレーヤを取得することに関心があり、その一意の識別子FV123456789を使用して仮想プレーヤを識別することだけによって、ネットワーク1に仮想プレーヤの特性の読み取りを要求する場合、DAppは、対応するスマートコントラクトを用いて、この特定のプレーヤに対応する特性を再生成し、それらを情報の要求者に戻す。
【0050】
データパケットのヘッダセクションは、データパケット情報が同じDLTネットワークに格納されているか否か、または参照されるたびに動的に生成されるか否かに関わらず、同じものを識別するデータを有する少なくとも1つのセクション(パケットID)と、パケットの現在の所有権に関するデータ(保持者)をその詳細と共に有するセクションと、CAのコンテンツに関連するデータを定義するデータをその詳細と共に含むセクションとを含む。メモリに明示的に書き込まれるか、またはプログラムによって生成されるかのいずれかに加えて、これらのセクションは、DLTの異なるDAppに位置してもよい。表Iは、レイヤ1DLTネットワークに格納される異なるタイプの情報を示す。
(表I)
【表1】
【0051】
所有権データは、データパケットに対しての特定のアクションを実行できるように、どのデータおよびどの入力IがDLTに提供される必要があるかを指定し、したがって、DLTネットワークは、入力に対して適用された特定の数の条件Cが1を戻すこと(2進数で、正)をベリファイする。
(I,state)=1,∀i [式2]
これらの条件は、(stateで表される)DLTまたはDAppの現在の状態、例えば、時間および分によって異なってもよい。
【0052】
1つの実施形態では、所有権データは、秘密鍵/公開鍵ペア(sk、pk)の公開鍵pkを含み、そのため、提供される入力Iは、DAppによって修正されるデータパケットのために秘密鍵skを用いて署名された、メッセージMと共にそのデジタルシグネチャF(M)である。この場合、DLTネットワークによってベリファイされる条件の1つは、特定のメッセージMが、skに対応するpkによって署名されたことである。
if extractPublicKey(M,F(M))==pk: return 1; else: return 0 [式3]
関数F()およびextractPublicKey()は、とりわけ、楕円曲線暗号、RSA等の、いくつかの最先端の非対称暗号化方法から選択し得る、使用されているデジタルシグネチャスキームによって異なる。
【0053】
1つの態様では、条件は、CAの所有者に直接関連しておらず、DLTまたはDAppの状態に関連する他のチェックを含む。例えば、データパケットがサッカーゲームにおけるサッカー選手を表す場合、この選手に対応する秘密鍵の知識を有する者のみが、対戦において彼を加えることができる。
【0054】
別の態様では、所有権条件は、いくつかの有効なデジタルシグネチャの提供を要求してもよいので、マルチシグネチャウォレットを介して共有された所有権を表す。その場合、そのCAに対するアクションは、すべての必要なデジタルシグネチャが提供されている場合にのみ処理される。
【0055】
コンテンツデータは、DLTにおいて明示的であってもよいし、または様々な方法で圧縮されていてもよい。例えば、データパケットが画像を表す場合、画像は、標準的な画像ファイルフォーマットに従ったデータパケットの一部であってもよく、
content=image [式4]
またはそのハッシュのみが存在してもよい。
content=H(image) [式5]
後者の場合では、DLTネットワーク画像を取得することは可能ではないが、そのような画像が利用可能な場合は、単に、ハッシュを計算し、それをデータパケットのハッシュと比較することで、データパケットがその画像をまさに表していることをベリファイすることが可能である。CAの所有権の転送、したがって実質的にデジタルコンテンツの送信は、通常、データパケットの所有権セクションの修正、例えば、1人のユーザのpkを別のユーザのpkに修正することのみを伴うことに留意されたい。
【0056】
このデータパケットの所有権は、幾つかのやり方で通信チャネルを通じて送信されてもよい。DLT環境では、所有権のピアツーピア送信はまた、一意の識別子と、すべての点ではないが典型的には、販売者による転送を承認するデジタルシグネチャとを使用することによって、第1のユーザから第2のユーザに直接成し遂げられ得る。DLTネットワーク環境で動作するには、ユーザは、1または複数のピア(pk、sk)を生成し、sk秘密を保持し、skを用いてメッセージにデジタル方式で署名することを担当する、少なくとも1つの電子ウォレットを必要とする。ユーザの一意の識別子は、通常、直接的にpkであるか、またはpkから導出可能な値である。例えば、イーサリアムネットワークで動作するには、SHA-3関数をpkに適用し、第1の160ビットを保持することによって、イーサリアムアドレスと呼ばれるユーザの識別子が取得される。
【0057】
この識別子は、電子アドレスとしての役割も果たす。したがって、送信者は、送信されるデータパケットの識別子を知っており、パケットの所有権セクションを修正し得る条件Cをベリファイするために必要な入力Iを有し、受信者の識別子を有している限り、直接別のユーザに対してデータパケットのピアツーピア送信を実行し得る。同様に、スマートコントラクトは、送信されるデータパケットの識別子、送信者の識別子、パケットの所有権セクションを修正し得る条件、および受信者の識別子を受信する限り、2人のユーザの間で直接データパケットのピアツーピア送信を実行し得る。
【0058】
コンテンツのコピーが送信者から受信者に実際に送信される非DLT通信ネットワークにおけるどのデータパケットの送信とも異なり、DLT環境では、コンテンツの所有権の送信は、1人のユーザから別のユーザに一意の識別子を転送することによって成し遂げられる。換言すれば、2人のユーザが同じ一意の識別子を有するコンテンツを有し得ないので、送信は、非仮想世界の現実を忠実に再現する、すなわち、ギフトを作るとき、送信ユーザは、自身がトランザクションの最後に所有権を修正したので、ギフトは残されない。DLTネットワーク環境では、送信を行う際に、送信者はコンテンツを受信者に送信しているので、それに対して何らかのアクションを実行する可能性は送信者には残されない。換言すれば、デジタルコンテンツは、1人のユーザから別のユーザに1回だけ、二重支払いなしに送信される。
【0059】
図1は、本発明の一実施形態による、コンテンツのセキュアなピアツーピア送信のための強化されたDLTシステムを示す。システム100は、通信ネットワーク115、例えばインターネットを介して通信する少なくとも2つのコンピュータネットワークを含む。第1のネットワーク110は、例えば、イーサリアム等のレイヤ1タイプネットワークである。第2のネットワーク120は、例えば、互いにインタラクトするユーザのグループに属するユーザの電子デバイス130のネットワーク等のレイヤ2タイプネットワークである。基本的な構成は、第1のネットワーク110、および1または複数の第2のネットワーク120を含む。複数の第2のネットワークの場合では、第2のネットワークは、クローズドで、接続されていないユーザのグループを表し、必ずしも互いについての知識を有するとは限らない。1つの態様では、システムは、どのユーザグループにも属さない少なくとも1つの電子デバイス132を含む。
【0060】
ユーザの電子デバイスは、まず、DAppマネジャまたはデジタルバリデーション手段140と通信して、DAppインタフェース(I-DAPP)をダウンロードし、一旦インストールされると、それは、直接、またはゲートウェイとしても作用するバリデーション手段を介してかのいずれかで、ネットワーク1上のDAppと通信するために使用され得る(第1のネットワークとの直接通信および間接通信は、2つの矢印116によって示される)。別の実装形態では、I-DAPPは、それが導入プロセスを必要としないように、ブラウザにおけるウェブインタフェースとして提供される。デジタルバリデータという用語は、デジタルバリデーション手段を指すために交換可能に使用される。
【0061】
初期ステージで、デジタルバリデーション手段140は、プログラムされたコードの第1のDAppモジュール150をネットワーク1に展開し、プログラムされたコードの第2のモジュール160を各ネットワーク2に展開し、実行されるコードモジュールと、コンテンツのピアツーピア送信を実行する通信プロトコルとを確立するように構成されている。デジタルバリデーション手段140はまた、いつでも、任意の電子ユーザデバイス(130、131、132)にインストールされるI-DAPPアプリケーション170を送信するか、または導入の必要なしにウェブブラウザを介してI-DAPPの役割を果たすように構成されている。
【0062】
図3は、各ネットワークに展開されたプログラムモジュールを示す。図3Aは、少なくとも1つのメモリ310または格納手段と、プロセッサ312または処理手段とを含む、ネットワーク1に展開された第1のプログラムコードモジュール300を示す。プロセッサは、少なくとも1つのデジタルアップデータ320、および少なくとも1つのデジタルロッカー330を含む。メモリは、動作に関連し、例えば、そのデータパケットの少なくとも所有権セクションを含む、DAppのユーザに属する複数のコンテンツの状態を少なくとも格納するように構成されている。1つの態様では、メモリは、例えば、表Iに示されるような、DAppの各コンテンツの識別子と対応する所有権セクションとの間の対応の表を格納する。
【0063】
別の態様では、メモリは、各コンテンツの使用制限データ(または、条件)を格納する。例えば、ユーザ間のコンテンツの送信は、例えば、表Iに示されるように、異なるパラメータ、例えば、時間または地理的領域等に従って制限されてもよい。制限されるアクションの1つはまさに、特定のコンテンツの所有権の修正である。1つの実装形態では、マッピングテーブルは、コンテンツが送信されるようにFREE(または、UNLOCKED)であるか、またはLOCKEDであるので自由に送信され得ないかを示すフィールドを含む。ロッカーとアップデータとの両方が、オフチェーンのユーザによって実行されるアクションへのリンクまたはそのためのリンクとして、すなわち、レイヤ1DLTネットワークとインタラクトすることなしに作用する。これらは、DAppのCAの所有権態様に対する書き込み許可を有する唯一のモジュールである。別の実装形態では、所有権テーブルは、それがないことがUNLOCKEDと解釈されるように、送信の自由を参照するいかなるフィールドも含まなくてもよく、このことは、メモリスペースを節約するために使用され得る。
【0064】
別の実装形態では、1または複数のCAの、一意の識別子ならびにその送信自由度特性は、メモリに書き込まれず、プログラムコードを介して提供される。例えば、プログラムは、特定の時点で作成された1000より少ない識別子を伴うすべての暗号資産すべてに送信状態UNLOCKEDが割り当てられたことを応答するように構成されてもよく、そのような暗号資産の存在および送信状態を学習するためにコードが実行されると、コードはまず、それがメモリに明示的に記録されているか否かを参照しようと試み、そうでない場合は、それは、それが存在し、かつ、それが自由に送信されるものであることを戻す。
【0065】
各ロッカーまたはデジタルロック手段は、LOCKメッセージ、ならびに一連のIcong,入力を受信し、これらの入力について一連の
【数1】
条件をベリファイし、
【数2】
ベリフィケーションが成功した場合は、問題のコンテンツに対応するフィールドの状態をUNLOCKEDからLOCKEDに修正することによって、要求されたアクションを自動的に実行するように構成されている。デジタルロッカーという用語は、ロックのデジタル手段を指すために交換可能に使用される。
【0066】
各デジタルアップデータ、またはデジタル更新手段は、CONFIRMまたはCANCELメッセージ、ならびに一連のIact入力を受信し、これらの入力について一連の
【数3】
条件をベリファイし、
【数4】
ベリフィケーションが成功した場合には、要求されたアクションを自動的に実行するように構成されている。CONFIRMメッセージの場合では、アップデータは、問題のコンテンツに対応するフィールド("Holder"->"User ID")において、新たな保持者を以前の保持者によって置き換えるように進行し、古い保持者の公開鍵pk(または、選択された識別子)を新たな保持者の公開鍵pk(または、選択された識別子)で削除する。CANCELメッセージの場合では、アップデータは、CA送信をキャンセルし、ロッカーとインタラクトして、問題のコンテンツの制限状態をLOCKED状態からUNLOCKED状態に切り替えるように進行する。この場合、デジタルコンテンツの所有権は変更されない。別の態様では、アップデータは、ロッカーとのインタラクションなしに制限状態を直接切り替えるように構成されている。
【0067】
1つの態様では、エントリIcong、Iactが、前述のメッセージのデジタルシグネチャを含み、シグネチャは、データパケットの所有権セクションで参照される公開鍵pkに対応する秘密鍵skを介して、またはメモリに格納された承認された公開鍵のリスト内で取得される。本態様では、条件の一部は、これらの公開鍵が所有権セクションpkownerに格納されている鍵と一致することが要件である:
pk=extractPublicKey(M,F(M)),
if pk==pkowner: return 1; else: return 0 [式8]。
【0068】
ユーザ識別子がイーサリアムアドレス(EA)等の公開鍵から導出可能な識別子である場合、この条件は、
pk=extractPublicKey(M,F(M)), EA(pk)==EA(pkowner)? [式9]
である場合にベリファイされる。
【0069】
図3Bは、少なくとも1つのデジタルルータ360および少なくとも1つのデジタルオーサライザ370を備える、各ネットワーク2に展開された第2のプログラムコードモジュール350を示す。任意のユーザによるルータのプールへの接続を容易にするために、各々にパブリックIPアドレスが割り当てられる。展開されたプログラムモジュールを使用して、ネットワーク2は、ネットワーク1から必要なデータを読み出し340、対応するアクションが実行されると、書き込みメッセージ345をネットワーク1に送信する。
【0070】
ネットワーク1はDLTネットワークであるので、任意の対応するプログラムコード、手段、またはモジュールが複数のコピーになって存在し、各ノードがDLT環境内でプロセッサを実行するので、完全なノードごとに1つのコピーが存在する。ある観点では、ネットワーク2はDLTネットワークではないが、同様に、各ノードは、それが展開フェーズの間に受信したプログラムコードをインストールしている。本説明では、手段またはプログラムモジュールは、単数で(例えば、ロッカー)参照されるが、専門家でない人は、それらが実際には、ネットワーク1およびネットワーク2の両方に分散された複数のコピーになってインストールおよび展開される(すなわち、ロッカーは実際には、各ノードにインストールされた各ロッカーを指す)ことを理解するであろう。いくつかの態様では、実際に単一のノード上で本発明を実装する利点が明示的に強調されていない限り、説明は、概して、通信が説明された分散型環境で実行されると仮定する。
【0071】
図6は、本発明の一実施形態による、強化されたDLTシステムの展開方法に関する。第1のステージでは、デジタルバリデーション手段140は、ネットワーク仮想マシン1と通信610して、一方で、メモリ310、アップデータ320、およびロッカー330を第1のネットワーク110に展開620する。一方で、デジタルバリデーション手段140は、ネットワーク2のノードのセットと通信して、ルータ360およびオーサライザ370を第2のネットワーク120内に展開620する。1つの態様では、I-DAppをインストールする要求をユーザノード132によって受信630したときに、デジタルバリデーション手段140は、ユーザの電子デバイスにユーザインタフェースをインストールするためにまたは例えばウェブブラウザを介してユーザインタフェースにアクセスするために必要なプログラムコードをユーザに送信する632。一旦インストールされるかまたはアクセスされると、ユーザノード132は、ユーザデータを用いてデジタルバリデーション手段140に通信する634。
【0072】
その結果として、デジタルバリデーション手段140は、アップデータと通信640し、新たなユーザのアクティベーションをアップデータに通知する。更新は、第1のネットワークの分散記録にデータを格納すること650を含む。更新が完了すると、アップデータは、第1のネットワークの現在のデータおよび状態を読み取り660、新たなユーザのアクティベーションが完了したことをデジタルバリデーション手段140に通知し662、これによって、デジタルバリデーション手段140に、アクティベーションが成功したことをユーザノード132に通知する664ことをトリガする。ユーザアクティベーション段階は、ユーザがDAppに参加するたびに繰り返される(以下の符号が付されていない矢印は、この可能性を指す)。さらに、デジタルバリデーション手段140は、オーサライザノード370を割り当て、アップデータと通信670し、それにオーサライザノードのアクティベーションを通知し、その結果として、オーサライザノードはDLTのメモリ310に記録される672。
【0073】
別の態様では、アクティベーション段階は必要ではない。この目的のために、DAppコードは、潜在的ユーザの事前の識別を必要としないように構成されている。これは、DLTネットワークとのインタラクションおよびそのメモリの不必要な使用を回避するのに有用である。使用の一例は、購入者がCAを購入することを望むときである。CAを割り当てる時点でDAppに記録されていた販売者が、以前に記録されていない識別子を有する購入者に自身のCAを転送することを決定した場合、DAppは購入の時点でデータパケットの所有権セクションに購入者の識別子を記録し得る。間接的には、この段階によって、システムに購入者が「記録」される。
【0074】
図2は、プログラムモジュールがインストールされた後の、コンテンツのセキュアなピアツーピア送信のための強化されたDLTシステムを示す。初期の展開フェーズの後、DLTシステムは、少なくとも1つの第2のネットワーク120を備える。第2のネットワークは、少なくとも1つのルータノード124および少なくとも1つのオーサライザノード126を備える。ルータノードまたは承認ノード機能は、それがネットワーク管理機能を有する特定のノードであり得るので、必ずしもDAppユーザの電子デバイスではない別のノードに割り当てられてもよい。両方のサービスはまた、同じノードで一致し得る。承認ノードは、展開の間に第1のネットワークに記録される前に、そのクレデンシャル、例えば公開鍵と共に事前にバリデートされ、それにより、対応するプログラムされた手段を自動的に介して、任意のメッセージまたはインタラクションの正当性をベリファイすることが可能になる。
【0075】
デジタルルータ、またはデジタルルーティング手段は、第1のネットワーク110の格納手段310の動作を読み取ることによって、DAppにおいて生成および使用されるコンテンツの状態を継続的にチェックし、この情報をそれぞれの第2のネットワーク120のすべてのデバイスに伝播する。それらはまた、必ずしも第1のネットワーク110を通過する必要のないネットワーク120におけるユーザのアクションについての情報を伝播する。特に、ルータは、送信ユーザからI-DAppを介してCAオファーメッセージを受信し、そのメッセージ、ならびに購入希望メッセージをネットワーク内のすべてのユーザにブロードキャストする。
【0076】
デジタルオーサライザ、または承認のデジタル手段は、第1のネットワーク110上で、書き込み共有動作を実行するために、それぞれの第2のネットワーク120内の同じグループのユーザ間のインタラクションを監視する。この割り当ては、DAppメモリ内のオーサライザセクションに書き込むことによって有効にされる。1つの実施形態では、オーサライザの公開鍵pk(または、その導出可能な値)がこのセクションに書き込まれ、その結果、そのような公開鍵pkに対応する秘密鍵skによってデジタル方式で署名されたオーサライザ要求のみが受け入れられる。
【0077】
1つの態様では、オーサライザおよびバリデータは、第1のネットワーク110上で書き込みアクションを送信するように構成された唯一のものである。好ましい態様では、それは、第1のネットワークのプログラムモジュールとのインタラクションを管理するデジタルバリデータであるが、他の態様では、それは第2のネットワークのデジタルオーサライザであってもよいか、またはすべてのデジタルオーサライザ、およびさらにバリデータの代理として作用する特定の第2のネットワークのオーサライザノードであってもよい。以下では、バリデータはすべてのアクションを実行することを担当するエンティティとして参照されるが、バリデータとして作用するために必要な情報にアクセスできる任意のオーサライザである場合もあり得る。必要な情報の一例は、直接かまたはルーティングによってかのいずれかで、それらを送信するデバイスから第2のM2メッセージを受信する能力である。
【0078】
書き込みアクションは、LOCK、CONFIRM、またはCANCELを含む。デジタルバリデータは、LOCKの第1のネットワーク110に書き込みアクションを送信し、動作が確認またはキャンセルされるまで、第1のネットワークロッカーを介して、コンテンツが他のユーザに送信されないようにロックするように構成されている。任意選択の態様では、このLOCKアクションにおいて、コンテンツをオファーするメッセージのコピーが第1のネットワークのメモリに格納される。どのユーザがコンテンツデータパケットを受信するかを決定すると、デジタルバリデータは、第1のネットワーク110にCONFIRMの書き込みアクションを送信し、送信ユーザから受信ユーザへのデータパケットの送信を完了するように構成されている。動作が失敗した場合、デジタルバリデータは、第1のネットワーク110にCANCELのための書き込みアクションを送信し、プロセスを中止し、データパケットのロック解除をするように構成されている。
【0079】
ロックアクションは、異なる時点でトリガされてもよい。送信ユーザは、コンテンツをオファーする第1のメッセージM1を送信することによってプロセスを開始する。任意の他の候補ユーザは、値を条件とする承諾の第2のM2メッセージを送信することによって、コンテンツを引き継ぐことに関心を示す。特に、候補ユーザの応答は、以前のものを置き換えるために、より多くのM2メッセージを送信することによって更新され得るので、複数の候補ユーザおよび複数の第2のM2メッセージが期待される。1つの態様では、送信ユーザが、コンテンツをオファーする第1のメッセージM1を送信するときに、バリデータは、このメッセージの受信時に、コンテンツデータパケットをロックするためにロッカーとインタラクトするように進行する。本態様は、データパケットがロックされている間は、データパケットに作用することを許可しないという欠点を有する。さらに、第1のネットワークには、完了した送信に決して至らず、第1のネットワークの計算リソースを浪費するような記録が何千も存在する場合がある。別の態様では、送信ユーザが、コンテンツをオファーする第1のメッセージM1を送信するときに、バリデータは、第2のメッセージM2のうちの1つ目の受信時に、コンテンツデータパケットをロックするためにロッカーとインタラクトするように進行する。この場合、データパケットは、M1-M2メッセージペアが存在するときにのみロックされ、最低でも、コンテンツデータパケットの送信プロセスが完了することを確実にする。結果的に、ユーザがデータパケットの送信をオファーすることを望むたびに第1のネットワークがインタラクトすることはないので、計算リソースは浪費されない。同時に、第1のネットワークとのインタラクションの数は、データパケットの候補受信者が存在するときには、ロックインタラクションが1つしかないので、最小限に抑えられる。説明の残りの部分は、この第2の有利な態様の動作を詳しく説明する。
【0080】
動作が確認されると、すなわち、データパケットの受信ユーザとなる最終候補ユーザが存在するときに、デジタルバリデータは、CONFIRM書き込みアクションを送信し、このアクションは、第1のネットワークアップデータを介して、DAppスマートコントラクトに、送信ノードから受信ノードへのコンテンツの送信を実行するように指示し、前述のような方式で、以前の所有者から新たな所有者にコンテンツを再割り当てする。反対に、動作をキャンセルすることも可能であり、この場合、デジタルバリデータはCANCEL書き込みアクションを送信し、このアクションは、第1のネットワークアップデータを介して、DAppスマートコントラクトに、コンテンツのロック解除し、送信アルゴリズムを中止するように指示する。コンテンツは、好ましくは、ロッカーとのインタラクションによってロック解除される。
【0081】
さらなる実装形態では、第1のネットワークロッカーは、以前に事前にバリデートされていないどのユーザからメッセージを受信するときにも反応するように構成(または、プログラム)されている。本態様では、M1-M2ペア(第1のメッセージM1および第2のメッセージM2)の受信は、デジタルバリデーション手段140によって以前に識別または記録されていないユーザによる対応するロックアクションをトリガする。本態様は、事前にバリデートされていないユーザがロックアクションをトリガすることを可能にするのみであるが、デジタルバリデーション手段140が、送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータパケットの送信を確認する最終アクションを実行することが常に必要である。
【0082】
デジタルジャマーは、受信したメッセージの送信元を識別するように構成されている。ロックアクションをトリガするのがバリデータである場合、ロックを進行させるためには、バリデータのみが、第1のM1メッセージを提供することが必要となる。一方で、未知のユーザがロックアクションをトリガした場合には、ロックを進行させるためには、ユーザが、第1のメッセージM1および第2のメッセージM2の両方を提供する必要がある。
【0083】
1つの態様では、システムのセキュリティを強固にするために、第1のネットワークプロセッサ(アップデータまたはロッカーのいずれか)は、バリデータまたはオーサライザのデジタルシグネチャに加えて、コンテンツをオファー/承諾する意図が対応するユーザによって明示的に成し遂げられたことを実証する追加的な入力データIcong,Iactを要求するようにプログラムされている。1つの態様では、これは、これらのユーザによる各アクションが、ユーザに関連付けられた公開鍵に対応する秘密鍵を使用して、デジタルシグネチャが付随しなくてはならないことを要求する。したがって、アップデータは、各ユーザからのアクションとそのデジタルシグネチャとの両方を一時的に格納しなくてはならない。したがって、それは、最終的にLOCKメッセージまたはCONFIRMメッセージを送信するときに、対応するアクションおよびデジタルシグネチャの提供もしなくてはならない。
【0084】
概して言えば、前述のように、DApp(アップデータまたはロッカーのいずれか)は、所有権チェックがサブセットであるチェックのセットを実行するようにプログラムされており、後者は、DAppの状態に関連する要件を含んでもよい。例えば、同じ購入者による最後の購入から一定の時間が経過していること、または購入者が以前の不正行為を理由に除外された識別子のブラックリスト上にいないこと等が必要であってもよい。
【0085】
1つの態様では、デジタルバリデータは、CANCEL書き込みアクションを送信するように構成されている。このアクションは、以下の場合の少なくとも1つにおいて実行してもよい:データパケットに対する支払いが、要求された時間の間に購入者によって生成されていない場合、CONFIRM命令を受け入れるためにアップデータモジュールによって適用される条件が成功裏にベリファイされなかった場合。CANCELアクションを送信したときに、DApp(アップデータまたはロッカーのいずれか)は、バリデータまたはオーサライザのデジタルシグネチャをベリファイした後、CANCELアクションを執行し、これにより、所有者が他の送信アクションを自由に実行することが可能になるように、コンテンツを解放およびロック解除する。
【0086】
図5Aおよび図5Bは、本発明の別の実施形態による、コンテンツのセキュアなピアツーピア送信のための強化されたDLTシステムにおける方法500を示す。方法は、2つの図面、図5Aおよび図5Bによって順次示される。図5Aにおいて開始し、I-DAPPおよびその電子デバイス130を使用することによって、任意の送信ユーザは、別のデバイスへの送信のために、DAppコンテンツの送信をオファーしてもよい。このアクションは、第1のメッセージM1を送信デバイス、この場合はデバイス132からデジタルバリデーション手段140に送信すること510によって実行される。第1のメッセージM1は、送信されるコンテンツのデータ、ならびに送信ノードのデータを識別することを含む。1つの態様では、それはまた、その意図を適格とする他のデータ、例えば、最低価格、およびその送信オファーが有効である限定された期間を含む。
【0087】
1つの態様では、第1のメッセージM1は、それを受信するユーザデバイスに関わらず、同じ構成を有する。別の態様では、複数の第1のメッセージ(M1、M1'、M1''、...)が生成され、各々が異なるように構成されており、その結果、構成された条件または制約を満たすデバイスのみが第1のメッセージに作用し得る。例として、価格を変化させ得、オファー時間を変化させ得、地理的領域を定義し得、またはメッセージに含まれる任意の他の情報を定義し得る。例えば、第1のメッセージは、その地理的領域に従って特定の第2のネットワークを対象とする値オファーと、その他の地理的領域に従って別の第2のネットワークを対象とする別の値オファーとを用いて構成されてもよい。さらに別の態様では、いくつかの第2のネットワークは、第1のメッセージに作用することから完全に除外され、コンテンツデータパケットが第2のネットワークの特定のサブセットに送信されることを防止してもよい。
【0088】
誰かによるこの方法の使用に対する制限の1つは、すべての通信、またはこの場合におけるメッセージが、対応するユーザの秘密鍵を用いてデジタル方式で署名されていなくてはならないことである。何らかのアクションが実行される前に、プロセッサ(アップデータもしくはロッカーのいずれか)は、メッセージが、メッセージに署名した鍵と一致することをベリファイし、署名するユーザの正当性をバリデートするように進行する。このベリフィケーションは、コンテンツの鍵を用いて識別された保持者の鍵にアクセスして、第1のネットワークの分散記録から抽出することを含む。同様に、それらはまた、署名するユーザにコンテンツが属し、まだロックされていないことをベリファイする。遅かれ早かれ、いかなる修正を行う前にもスマートコントラクトがこれらのチェックを実行するので、モジュールは、DAppにインストールされているモジュールによってチェックされるすべての要件をチェックするようにプログラムされている。
【0089】
シグネチャが一致しない場合、またはユーザが所有者でない場合、またはコンテンツが既にロックされている場合、またはそれがスマートコントラクトが実行するであろうすべてのチェックで合格しない場合、メッセージは正当なものとして受け入れられず、無視される。この対策によって、正当な所有者だけが自らに属するコンテンツの所有権のあり得る変更に署名できることだけでなく、最終的にはスマートコントラクトがユーザによって提案されたアクションを処理することを受け入れることも確実になる。第1のネットワーク110にインストールされたDAppは、アクションを処理する前にこれらの条件をチェックするようにプログラムされているので、いずれかのノードが誤作動、または意図的に悪意のある方式で誤作動し得ることの影響はない。
【0090】
第1のメッセージM1の受信時に、デジタルバリデーション手段140は、このアクションを検出し、メッセージM1のコンテンツの実際の所有権をベリファイするために必要なデータにアクセス512して第1のネットワークの分散記録から抽出する514ように進行する。代替的に、デジタルバリデーション手段は、第1のネットワークの記録のベースの同期されたコピーをメモリに維持するので、各メッセージを受信した後にそれにアクセスする必要を回避する。第1のネットワークに格納された保持者が第1のM1メッセージにおいて識別された保持者と一致しない場合、送信プロセスは中止される。任意選択的に、ユーザは不適切ななりすましが理由で追放される。別の態様では、このチェックは、受信時およびブロードキャスト前に、第2のネットワークのオーサライザまたはルータによって実行される。所有者が一致し、送信ユーザが実際に、送信されるコンテンツの正当な所有者であることをベリファイする場合、デジタルバリデーション手段140は、第1のメッセージに対する応答を受信するための時間間隔を表す第1のタイマt1をトリガ516する。
【0091】
さらに、ルータノード360またはそのように構成された任意のデバイスは、第1のネットワークに対する任意の更新を定期的にチェックするように構成されている。特に、それらは、第1のメッセージM1が公開されたことを決定するために、分散されたfs(すなわち、格納手段)に更新があったか否かをチェック520するように構成されている。もしそうであれば、それらはバリデータとインタラクトして第1のメッセージをそのコンテンツと共に読み取り、この第1のメッセージをそれらのユーザグループ内のすべてのデバイス130(デバイス131および任意の他のデバイス13nを含む)にブロードキャスト522する。
【0092】
別の態様では、デジタルバリデーション手段140は、第1のメッセージM1をすべての第2のネットワークのルータノード360に転送するように構成されている。第2のネットワークのルータノード360は、第1のメッセージを受信し、その結果として、それをユーザグループ内のすべてのデバイス130(デバイス131および任意の他のデバイス13nを含む)にブロードキャストする。1つの態様では、デジタルバリデーション手段140は、第2のネットワークのすべてのルータ360にまったく同じ第1のメッセージを転送する。別の態様では、デジタルバリデーション手段140は、対象となる第2のネットワークに応じて、第1のメッセージの修正されたバージョンをルータ360に転送する。例として、第2の対象ネットワークに応じて、価格を変化させてもよく、またはオファー時間を変化させてもよく、またはメッセージに含まれる任意の他の情報を変化させてもよい。例えば、第1のメッセージは、第2のネットワークに、1つの値オファーまたは有効時間を用いて送信されてもよく、第1のメッセージは、別の値オファーもしくは有効時間またはそれらの組み合わせを用いて別の第2のネットワークに送信されてもよい。さらに別の態様では、いくつかの第2のネットワークは、第1のメッセージを受信することから自らを完全に除外し、第2のネットワークのサブセットにのみそれをブロードキャストしてもよい。
【0093】
第1のメッセージM1の公開が知らされたときに、第1のメッセージM1によって参照されるコンテンツを取得することに関心のあるどのユーザも、I-DAPPを使用して、コンテンツの承諾を送信する。このアクションは、関心のあるユーザのデバイス131(または任意のデバイス13n)から、関心のあるユーザのそれぞれの第2のネットワークの承認ノード370に、デジタルシグネチャと共に第2のメッセージM2を送信すること530によって成し遂げられ、第2のメッセージM2が、コンテンツと交換で関心のあるユーザが送信ユーザに送信する気がある値を含む。1つの態様では、第2のメッセージは、ユーザが存在する第2のネットワークの承認ノード(図5Aに図示)に直接送信されるか、または代替的に別の態様によれば、第1のメッセージが受信されたルータを介して送信され、その場合、それはルータから承認ノードに転送される。
【0094】
第2のM2メッセージを受信したときに、承認ノードは、任意選択的に、そのデジタルシグネチャをベリファイするように進行する。任意選択的に、それは、第1のネットワークにアクセスして、このユーザに何らかの制限があるか否かをチェックし、例えば、それは、このユーザが承認されていないユーザのあり得るブラックリストにいないこと、またはこのユーザが所有するCAの総数が事前に確立された限界を超えていること、またはこのユーザが取得すること意図するCAがこのユーザが記録した地理的領域に対して承認されていないこと等をチェックする。デジタルシグネチャが正しくない場合、またはいずれかのチェックが失敗した場合、第2のM2メッセージは無視される。任意選択的に、ユーザは不適切ななりすましのために追放されるか、またはメモリ内の承認されていないユーザとしてブラックリストに登録される。いずれにしても、オーサライザ370は、第2のM2メッセージをバリデータ140に送信し532、オーサライザノードは、第2のM2メッセージをそれが属する第2のネットワークにブロードキャストする542ように構成されている。
【0095】
第1の分散記録ネットワークにおけるLOCKの書き込みアクションは、ロッカー330によって実行され、コンテンツ540が、他のユーザに自由に送信できないように、コンテンツ制限テーブルにおける対応するフィールドを修正することによってロックされる。この目的のために、デジタルバリデーション手段140は、ロッカーとインタラクトして、第1のメッセージM1ならびにそのデジタルシグネチャをDAppに提供する534。ロッカーは、バリデータからの第1のメッセージを受信したことを決定するように構成されており、ロックを進行させる。一方、第1の間隔t1の間である限り、他のユーザがコンテンツに入札してもよいが、その間、第1のネットワークDAppとのインタラクションの量は最小限に抑えられている。1つの態様では、第1のメッセージは、任意選択的に、第1のネットワークの分散記録に格納されてもよく、そのコンテンツは、誰によるベリフィケーションに対しても開放されている。
【0096】
デジタルバリデーション手段140は、第2のメッセージを、それらのそれぞれのルータを介して所望の第2のネットワークにブロードキャストする(図には示していないが、第1のメッセージM1のブロードキャストと同様に)。このアクションにより、その結果として、第2のM2メッセージを送信したユーザは、新たな第2のメッセージ(M2'、M2''、...)を更新されたコンテンツと共に再送信することが可能となりながら、これにより、新たなユーザは第2のM2メッセージを初めて送信することが可能になる。デジタルバリデーション手段140は、直接に、または対応するルータもしくはオーサライザを介して(問題のI-DAPPがどのように実装されるかに応じて)のいずれかで、これらすべての第2のメッセージを受信するように構成されている。
【0097】
第1のタイマは、すべての第2のネットワークによる第1のメッセージM1の読み取りと、それらのユーザへの完全な伝播とを可能にする時間間隔t1を表す。また、それによって、他の関心のあるユーザからの第1のディスパッチ(M2)、またはより高い値のメッセージ(M2'、M2''、...)を更新している同じユーザのいずれかから、第1のメッセージに加えて第2のメッセージを受信する550ことが可能になる。ソフトウェアアプリケーションのI-DAPPユーザインタフェースを通じて、少なくともバリデーションのデジタル手段140がこの情報を集約し、それをすべての第2のネットワークにブロードキャストするので、すべてのユーザは(不図示)送信プロセスの開発について常に情報が知らされ得る。このように、他のユーザがコンテンツに入札する可能性が残されるので、第1のDLTネットワークとのインタラクションの数が最小限に抑えられる。
【0098】
本態様では、ロッカーは、第1のメッセージM1およびそのシグネチャの受信のみに基づいて、コンテンツデータパケットのロックを実行するように構成されている。さらなる態様では、ユーザは、第1のネットワークと直接インタラクトして(I-DAPPを使用することなく、この場合、デジタルバリデーション手段140を介してルーティングされない)、完全な送信を実行してもよい。そのためには、それは、(別のユーザからオフチェーンで取得された)第1のメッセージM1と第2のメッセージM2との両方を第1のネットワーク110ロッカーに直接送信する534'必要がある(一方、ユーザの電子デバイスは第1のネットワークと直接インタラクトするように構成されている)。このように、DLTシステムを使用してCAを送信する可能性について知らされているにも関わらず、デジタルバリデーション手段140によって以前に記録されていない他のユーザが参加する可能性が開かれたままになる。バリデータが参加するときとは異なり、ユーザは以前にバリデートされていないので、ロッカーは、データパケットのロックを進行させる前に、それがオファーおよび承諾の両方のメッセージを提供することを要求する。
【0099】
図5Bにおける処理を継続すると、第1の時間間隔t1の満了時に、デジタルバリデーション手段140は、メッセージを受信したすべてのユーザのうちの最も高い値を有する第2のメッセージ(第2の最終メッセージM2*)を送信したユーザを決定し、その事実をこのユーザに通知し、ユーザ間で直接に、個別の支払いゲートウェイを介して、または別の方法のいずれかによって、送信ユーザへの自身の最後のメッセージM2に示された値の支払いを進行させるようにこのユーザに指示する。1つの態様では、この支払い表示は、第3のメッセージM3を送信する560ことによって実行される。別の態様では、メッセージはそのようにしてこのユーザに送信されるのではなく、むしろ、最終ユーザがこのユーザの選択を知らされ、支払いを行うことを進行させるように、情報が更新される。
【0100】
同時に、受信ユーザから送信ユーザへの支払い564が行われるように、第2の時間間隔t2がトリガされる562。第2の時間間隔t2の間に、デジタルバリデーション手段が、値が受信者から送信者に転送されたという証明を受信した場合、デジタルバリデーション手段は、第2の最終メッセージM2*を第1のネットワークのアップデータ320に送信する566ことによって、送信をCONFIRMする570書き込みアクションを実行することを進行させる。
【0101】
アップデータ320は、オーサライザまたはバリデータのあり得る誤作動に対して脆弱でなくなるように、第2の最終メッセージM2*およびそのデジタルシグネチャの両方を必要とし、前述のチェックを実行するように構成されている。チェックが成功した後、アップデータは、コンテンツデータパケットの所有権フィールドにおいて、古い所有者の識別子を新たなもので置き換え、コンテンツデータパケットの送信を終了する。
【0102】
1つの態様では、アップデータは、同時に、誰によるチェックのためにもそれが利用可能であるように、第2の最終メッセージM2*を第1のネットワークの分散記録に記録することを進行させる。別の態様では、それは、消費する計算リソースおよび格納リソースをより少なくするために、第2の最終メッセージM2*を格納することを進行させない。このように、任意のユーザに、方法の完了、およびコンテンツデータパケットの新たな所有者について知らせられ得るように、M1-M2*ペア(第1のメッセージM1および第2の最終メッセージM2*)が透過的に格納される。
【0103】
そうでなければ、第2の時間間隔t2の満了時に支払いの証明が受信されていない場合、デジタルバリデータは、自動的に、ユーザのメッセージM2に示された次に最も高い値を有するユーザに通知するように(任意選択的に、第3のメッセージM3を送信することによって)進行させ、新たな第2の時間間隔t2をトリガする。このプロセスは、支払いの有効な証明が受信されるまで反復して繰り返される。そうでなければ、第3の時間間隔t3以内に支払いの証明が受信されず、第2のM2メッセージを送信したすべてのユーザに通知された場合、デジタルバリデータは、自動的にCANCEL送信の書き込みアクションを実行する。
【0104】
1つの態様では、送信ユーザは、そのコンテンツをオファーする第1のメッセージM1を送信した後、かついずれかの第2のロックメッセージM2が受信される前に、送信動作を中止するために、第1のメッセージM1をキャンセルするメッセージをデジタルバリデータに常に送信し得、これにより、デジタルバリデータが、送信をCANCELする書き込みアクションを自動的に実行することがもたらされる。デジタルバリデーション手段140は、一方で、すべての第2のネットワーク上での第1のメッセージをブロードキャストするプロセスを中断することによって、このアクションを実行する。一方で、既に第1のM1メッセージを受信したユーザに知らせるために、プロセスのキャンセルを通知するメッセージが送信される。
【0105】
別の態様では、プロセッサのプログラムコードは、第3の時間間隔t3の満了時に、対応する書き込みアクションを必要とせずにCANCEL動作を実行するように構成されており、これにより、よりアジャイルなプロセスがもたらされ、より少ないリソースを消費し、誤ってまたは不正に動作する可能性があるオーサライザまたはバリデータが暗号資産を無期限にロックしたままにすることを防止する。
【0106】
1つの態様では、署名されたメッセージのすべての、またはサブセットは、その期間の後はそのメッセージが使用できなくなることを意図して、メッセージの有効期間を指定するフィールドを含む。このフィールドは、メッセージを管理する各システムモジュール(バリデータ、アップデータ、ロッカー、ルータ、オーサライザ)、特にDAppの分散型コードによってチェックされ、有効期間が経過するとメッセージが破棄される。本態様によって、販売者が既に考えを変えたときに、将来ネットワークに戻すために、決して実行されたことのない販売のためのメッセージ、または処理されずに処理キューにおいてロックされたメッセージを、いずれの行為者が保存することも防止することが可能になる。これにより、インタラクションがリアルタイムで管理され、システムエラーまたは悪意のあるアクションが、この予め決められた時間間隔の期限が切れたことに起因してヌルおよび無効になることが確実にされる。
【0107】
別の実装形態では、データパケットの所有権セクションにおけるデータ、および任意選択的に、データパケットのすべての他のセクションは、超圧縮形式でメモリに格納される。1つの実装形態では、すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、超圧縮が得られる。別の実装形態では、超圧縮は、マークルツリー、または疎なマークルツリーを構築することによって得られ、そのツリーのリーフがデータパケットに対応し、そのツリーのルートのみをメモリに格納する。これらの実装形態では、ネットワーク1から所有権データを取得することは可能ではないが、利用可能な場合、利用可能なデータのマークルルートを取得し、単にそれをメモリにおけるデータと比較することによって、利用可能なデータが、メモリに格納されたデータに対応することをベリファイすることが可能である。そのような実装形態は、ネットワーク1へのデータ書き込みをさらに低減するのに有用である。
【0108】
既存の実装形態によっては実現可能にならない膨大な量のデータを生成するのは、図5Aおよび図5Bのこの動作フェーズである。前述のように、既存のシステムは、展開されるアプリケーションの数を考慮するとDLT環境では必須である、数百万のユーザの間で数十万のコンテンツを送信するプロセスを実行し得ない。代わりに、フェーズ540および570/580の2つの星によって理解することができるように、各送信周期に対して、第1のDLTネットワークは二度だけインタラクトされ、これにより計算リソースの消費を最小限にすることが可能になる。
【0109】
したがって、DLT環境におけるデジタルコンテンツのピアツーピア送信を可能にするシステムおよび方法が説明される。このプロセスによって、複数のサブプロセスを別個のユーザグループに対して同時に実行することが可能になり、一方で、同時に、コンテンツが常に利用可能であることを確実にし、すべてのユーザグループから最も高い値に対しての支払いを受け取り、かつすべてのユーザの意図がデジタルシグネチャを介してスマートコントラクトによって明示的にベリファイされた場合にのみ、1人のユーザから別のユーザへの送信を完了する。また、本発明の強化されたシステムは、第2のネットワークノードによるCAの管理が、「ユーザの代理として」または「ユーザの委任」によって行われるものとは区別される。そのようなシステムでは、マネジャは、明示的なデジタルシグネチャの要件がないか、または秘密鍵の知識があることのいずれかが理由で、一方的に所有権を変更する完全な権限を有する。これらのシステムは、マネジャ側の誤作動または不正動作に非常に敏感である。反対に、本発明の強化されたシステムでは、いかなる所有権変更プロセスも、第1のネットワーク110にインストールされたDAppによってのみ実行され得、このプロセスは、すべての要求されたチェック、特に、アクションが正しいユーザによってデジタル方式で署名されたことをベリファイするチェックを常に実行するように構成されているので、デジタルバリデータは、正当なユーザによって明示的に承認されていないいかなるアクションも実行し得ない。要するに、この送信方法はセキュアである。
【0110】
第1のネットワークとのインタラクションの数はまた、2つの簡単な動作、第1の動作LOCK、第2の動作CONFIRM/CANCELによって最小限に抑えられる。この簡単な動作によって、場合によっては、複数の接続されていないグループに拡散した数百万人のユーザ間で、数十万のDLTコンテンツ送信プロセスをグローバルに実行することが可能になる。単一のデジタルコンテンツ送信動作を実行することによって、その間に同じコンテンツに対して無数の他の動作を実行することが可能になる。また、それによって、決して完了しない、第1のネットワーク上での既存のシステムの書き込み動作の問題、例えば、全くもって誰もそれらに関心を持っていないときに何百万ものコンテンツオファーを書き込むことが防止される。これによって、第1のネットワークの非常に大きい輻輳がもたらされ、それを効率的に使用することができなくなる。対照的に、本発明は、その誤用を防止する。さらに、システムによって、ユーザによる暗号通貨の使用を必要としないやり方でこれらのユーザ間で支払いを行うことが可能になる。これにより、ユーザがフィアットから暗号に変換することが必要となること、ならびにそのボラティリティにさらされることが防止される。さらに、このシステムによって、費用に加えてユーザによるネットワークのネイティブな暗号通貨の取得および使用を伴う、ユーザが第1のネットワークでコードを実行することに関連付けられたコストを支払う必要を回避することが可能になる。強化されたシステムでは、このコストはバリデータまたはオーサライザによって拠出される。したがって、送信方法は、計算リソース、メモリ、プロセッサ等の消費を最小限にするために、最適化される。要するに、この送信方法は効率的である。
【0111】
展開されたプログラムモジュールは、送信者および受信者の両方のユーザが動作を信頼し得ることを確実にし、いずれも別の値を得ることなく1つの値を失うことはない。すなわち、送信者は、承諾された値に対する支払いを受信したことが理由でのみ、そのコンテンツの所有権を失うことが確実にされる。同時に、それにより、示された値がすべての値のうちで最も高い値であることが理由でのみ、受信者は示された値を支払い、所望のコンテンツを交換で受信することが確実になる。この動作によって、二重支払い問題が解決される。要するに、この送信方法は信頼性が高い。
(応用形態)
【0112】
強化されたDLTシステムの応用形態は多岐にわたっており、その場合に応じて様々な技術的な利点が得られる。
【0113】
第1の例示的応用形態(例1)では、説明したシステムのマッシブマルチプレーヤオンラインゲーム(MMOG)のDApp、例えばサッカーマネジャゲームへの応用形態が考慮される。このタイプのゲームは、サッカーチームのリーグを伴い、各チームが幾つかの仮想プレーヤを含む。各プレーヤは、パラメータのセット、例えば、体力、スピード、技術、および能力等によって定義される。チームがリーグを進むにつれて、対戦に勝ったり、負けたり、または引き分けたりする。各プレーヤおよび各チームは、対戦の結果と、チームおよびそのプレーヤがMMOGユーザによって管理されるやり方とに従ってスコア付けされる。したがって、一定期間の後、非常に高いパラメータを有し、他のMMOGユーザが関心を持つ可能性があるプレーヤおよび/またはチームが存在するようになる。MMOGユーザではない他のユーザが関心を持つ場合がある、このような一意のパラメータ化を有する数人のスター選手が存在するようになる可能性さえある。
【0114】
この場合、仮想プレーヤは、MMOGユーザ間で送信し得るコンテンツである。送信ユーザから受信ユーザにプレーヤが送信されると、プレーヤは受信ユーザの所有物になり、受信ユーザはプレーヤを自身の仮想チームに組み込み得る。他のサッカーマネジャゲームとは異なり、この場合、コンテンツは実際にはMMOGユーザに属し、MMOGゲームを管理するDAppマネジャには属さない。DLTネットワークの暗号資産であるので、コンテンツは、誰であれコンテンツの秘密鍵を有している人に属す。この場合、すべてのプレーヤの秘密鍵は、機器が生成され、その後、送信動作が完了したときに、MMOGユーザに送信される。
【0115】
一例として、生成されるデータの規模および量を理解するために、実際のケースでは、毎時間3000万人のプレーヤ間で1500万回の対戦が行われる場合もあり、グローバルレベルでは、毎日少なくとも3億6000万回の対戦の結果をDLTネットワークに格納する必要がある。この高い程度のインタラクションにより、何千人もの仮想プレーヤが毎日送信されることがもたらされ得る。既存のDLTネットワークは、このタイプのDAppを実現することが完全に不可能である一方で、本発明の特徴によって、最適化された方式でこの膨大な量のデータを非常に頻繁に更新することが可能になることは、当業者には明らかである。
【0116】
第2の例示的な応用形態(例2)では、説明したシステムの、モノのインターネットのDApp、IoT環境、例えば、天気バリデータへの応用形態が考慮される。この例は、他のエンティティがベリファイおよび使用する必要がある、不変のセンサ読み取り値をネットワーク1において格納するニーズに対処する。例えば、保険エンティティが管理しているインシデントに関する意思決定のために高い信頼性で参照し得る気象データ(気温、大気圧、風、地震等)をDLTネットワークにおいて格納することである。このタイプの応用形態は、センサがそれらの測定されたデータを自動的に出力する領域のリストを伴う。
【0117】
センサはまた、複数のセンサからのデータを維持および提供することを担当するプライベートユーザに属してもよい。センサデータは、コンテンツとしてパッケージ化して送信してもよい。一例として、保険会社は、コンテンツパケット、またはコンテンツパケットのストリームの所有権を取得することに関心がある場合がある。DLTネットワークは、すべての生成されたセンサデータを格納するための大規模データベースとしての役割を果たすだけでなく、生成されたコンテンツの所有権、ならびにその移動および送信の履歴も格納するための大規模データベースとしての役割を果たす。一例として、生成されるデータの規模および量を理解するために、実際のケースでは、毎時間200億個のセンサの放出があってもよく、グローバルでは、毎日少なくとも4800億個のデータの結果をDLTネットワークに格納する必要がある。既存のDLTネットワークは、このタイプのDAppを実現することについて完全に能力を持たない一方で、本発明の特徴によって、最適化された方式でこの膨大な量のデータを非常に頻繁に更新することが可能になることは、当業者には明らかである。
【0118】
第3の例示的な応用形態(例3)では、デジタル芸術作品、例えば、「絵画」、「画像」、または「音楽」のマーケットプレイスが考慮される。この場合、各芸術作品のコンテンツは、ネットワーク1上に非圧縮フォーマットで格納されてもよく、またはより最適には、例えば、ファイルハッシュを計算することによって、超圧縮フォーマットで格納されてもよい。このタイプのマーケットは競売方法を使用することに慣れている。
【0119】
第4の例示的応用形態(例4)では、例3と同様であるが、物理的な世界に存在するオブジェクトのデジタル識別子、例えば、特定のブランドのスニーカを指す識別子を伴う。
【0120】
前述の例のすべてに適用可能な第5の例示的応用形態(例5)では、世界規模でのマルチマーケットの状況が考慮される。本例では、前の例において説明したCAが、地球の複数の地理に位置するいくつかのマーケットで同時にオファーされる。各マーケットはタイプ2ネットワークを構成し、タイプ2ネットワークの残りのものから切り離されている。各マーケットは、その地理的領域での販売に特化しており、そのマーケティングおよびウェブサイト等を、それが優位に立っているマーケットに適合させている。したがって、同じCAが、各マーケットにおいて異なる環境、可能性としては異なる言語で登場する。重要なことに、それは、各マーケットで異なる開始価格で登場してもよく、各マーケットにおいて異なる通貨でオファーされてもよく(ユーロ、ドル、円等)、各マーケットにおいて異なる競売プロセス(価格の上昇、および価格の下落等)によってのオファーさえされてもよい。各マーケットでは場合によっては多数のインタラクションが行われているにも関わらず、DLTネットワークは2つの主な機会にのみ使用される:これらのマーケットのいずれかで購入者が見つかったとき、および対応するマーケットでオファーされた通貨で支払いが行われたときである。
【0121】
したがって、本発明者らは、DLTネットワークに格納される膨大な量のデータを生成するDAppの実行をセキュアで、信頼性が高く、効率的な方式で可能にするネットワークアーキテクチャを含む、強化されたDLTシステムおよび対応する方法として実装される様々な態様を開発してきた。技術的な利点の観点では、本発明の特徴は、プログラマブルDLTにおけるデジタル資産のセキュアな送信を可能にし、場合によっては競売システム等の洗練されたロジックを組み込むながら、計算リソースの観点でコストを最小限に抑える。さらに、DAppマネジャは、コンテンツの秘密鍵を保持または格納せず、これは、常に問題のコンテンツの現在の所有者によって保持され、これにより、コンテンツ管理のセキュアなモードがもたらされる。送信が完了すると、コンテンツの受信者はコンテンツの秘密鍵の新たな保管者となり、所有権の変更は、誰でも参照できるようにDLTネットワークの分散記録に記録される。さらにまた、秘密鍵はDAppマネジャの手を通過せず、DAppマネジャまたはそのオペレータによる不正行為の可能性が最小限に抑えられる。本発明は、二重支払いに対する保護を提供し、任意の送信ユーザがそのコンテンツを、例えば、2人の異なる受信ユーザに、2度以上送信することから利益を得ることを防止する。このすべてにより、同じコンテンツに関連して、異なるグループおよび接続されていないグループの複数のユーザ間で同時にインタラクトすることが可能になる一方で、コンテンツの新たな所有者としての最終受信ユーザは1人だけになることが確実になる。
【0122】
また、システムのユーザに関連するのは、DAppマネジャが、金銭を受信/送信する必要なしに、いかなる種類のデポジットも格納する必要なしに、既存のボラティリティ問題なしに、DLTネットワーク上で多数の書き込み機能を実行するために大量の暗号通貨の支払いを犠牲にする必要なしに、コンテンツのピアツーピア送信のための最適な通信システム管理機能を実行することが可能になること等の他の利点である。
【0123】
したがって、強化されたDLTシステムによって、複数のユーザ間の頻繁なインタラクションを要求するDAppの実行が効率的かつ最適な方式で経時的に持続することが可能になる。したがって、DLT環境におけるDAppの生成および実行が容易になり、それらのための欠落しているサポートが実現されるように提供される。
【0124】
さらに、説明した実施形態および態様は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの任意の組み合わせにおける様々な手段によって実装されてもよいことが理解される。説明された様々な態様または特徴は、一方では、方法または手順または機能として、他方では、任意のコンピュータ可読デバイス、キャリア、または媒体によってアクセス可能な装置、デバイス、システム、またはコンピュータプログラムとして実装されてもよい。説明した手順またはアルゴリズムは、ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはこれら2つの組み合わせで直接実装され得る。
【0125】
様々な媒体は、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野において既知の任意の他のタイプの記憶媒体に常駐するソフトウェアモジュールを含んでもよい。
【0126】
様々な手段は、ロジックロック、モジュールを含んでもよく、回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブルロジック、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせによって実装または実行されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替的に、プロセッサは、従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。
【0127】
様々な媒体は、これらに限定されるものではないが、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスク、フロッピディスク、磁気ストリップ等)、光ディスク(例えば、コンパクトディスクCDまたは多用途DVD等)、スマートカード、および一時フラッシュストレージドライブ(例えば、EPROM、ペンカード、鍵ドライブ等)を含むコンピュータ可読媒体を含んでもよい。加えて、説明した記憶媒体のアレイは、情報を格納するための1または複数のデバイスおよび/またはコンピュータ可読媒体を表してもよい。ことができる。コンピュータ可読媒体という用語は、これに限定されるものではないが、命令および/またはデータを格納、保存、またはトランスポートすることが可能な様々な媒体を含んでもよい。加えて、コンピュータプログラム製品は、コンピュータ上で実行されると、説明した機能をコンピュータに実行させるための1または複数の命令または動作コードを有するコンピュータ可読媒体を含んでもよい。
【0128】
説明してきたものは、例として、1または複数の実施形態を含む。もちろん、前述の実施形態を説明する目的で、コンポーネントおよび/または方法論のすべての考えられる組み合わせまたは並べ替えを説明することは不可能である。代わりに、当業者は、本開示を直接的かつ客観的に読んだ後に、様々な実現の多くの他の組み合わせおよび並べ替えが発明概念内で可能であることを認識するだろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲内にあるすべてのそのような変更、修正、および変形を包含することを意図している。
【0129】
さらに、当業者は、様々な実施形態が、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの任意の組み合わせで実装されてもよいことを理解するだろう。説明された様々な態様または特徴は、一方では、方法または手順または機能として、他方では、任意のコンピュータ可読デバイス、キャリア、または媒体によってアクセス可能な装置、デバイス、システム、またはコンピュータプログラムとして実装されてもよい。説明した手順またはアルゴリズムは、ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはこれら2つの組み合わせで直接実装され得る。様々な媒体は、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野において既知の任意の他のタイプの記憶媒体に常駐するソフトウェアモジュールを含んでもよい。
【0130】
様々な手段は、ロジックロック、モジュールを含んでもよく、回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブルロジック、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせによって実装または実行されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替のものでは、プロセッサは、従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ステートマシン、または埋込みプロセッサであってもよい。
【0131】
様々な媒体は、これらに限定されるものではないが、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスク、フロッピディスク、磁気ストリップ等)、光ディスク(例えば、CDコンパクトディスクまたは多用途DVD等)、スマートカード、および一時フラッシュストレージドライブ(例えば、EPROM)を含むコンピュータ可読媒体を含んでもよい。加えて、説明した記憶媒体のアレイは、情報を格納するための1または複数のデバイスおよび/またはコンピュータ可読媒体を表してもよい。ことができる。コンピュータ可読媒体という用語は、これに限定されるものではないが、命令および/またはデータを格納、保存、またはトランスポートすることが可能な様々な媒体を含んでもよい。加えて、コンピュータプログラム製品は、コンピュータ上で実行されると、説明した機能をコンピュータに実行させるための1または複数の命令または動作コードを有するコンピュータ可読媒体を含んでもよい。
【0132】
説明してきたものは、例として、いくつかの実現されたものを含む。多数の具現化を生じさせるであろう発明概念のあらゆる多様な組み合わせおよび並べ替えを詳細に説明することは可能でも実現可能でもないので、起案者は、当業者が本開示を直接的かつ客観的に読んだ後、説明された一般的な発明概念から逸脱することなく、様々な可能な並べ替えおよび組み合わせを導出するであろうことを理解する。したがって、主要な実施形態について説明してきたが、これらは、他の組み合わせ、変形、および修正を含むことが理解される。
【0133】
特定の追加の態様または例を以下において説明する。
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルロッカーであって、前記デジタルロッカーが、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークに分散方式で展開され、前記デジタルロッカーが、前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを受信するように構成されたデジタル手段と、前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目が送信されると、前記第1の分散型台帳ネットワークの前記格納手段において、前記第1のメッセージの受信時に、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するように構成されたデジタル手段とを備える、デジタルロッカー。
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているか、またはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、ロッカー。
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイするためのデジタル手段をさらに備えるロッカー。
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、ロッカー。
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、ロッカー。
前記第1のメッセージが、前記第1のネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信される、項目3に記載のロッカー。
前記第1のメッセージが、デジタルオーサライザから受信される、ロッカー。
前記コンテンツデータパケット識別子を含むロック解除メッセージを受信するように構成され、かつ前記ロック解除メッセージの受信時に、前記第1の分散型台帳ネットワークの前記格納手段上で、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するように構成されたデジタル手段をさらに備える、ロッカー。
前記ロック解除メッセージの前記送信者が、デジタルバリデータであるか、またはデジタルオーサライザであるか、またはデジタルアップデータである、ロッカー。
前記第1のメッセージを前記第1の分散型台帳ネットワークの格納手段に格納するように構成されたデジタル手段をさらに備える、ロッカー。
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルバリデータであって、前記デジタルバリデータが、前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを、前記送信ユーザの電子デバイスから受信するように構成されたデジタル手段と、前記第1のメッセージに反応して、少なくとも1つの他の電子デバイスから、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを受信するように構成されたデジタル手段であって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、デジタル手段と、前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの1つ目の受信時に、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記格納手段において、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するために、前記第1の分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開された項目1に記載のデジタルロッカーとインタラクトするように構成されたデジタル手段とを備える、デジタルバリデータ。
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、バリデータ。
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイするデジタル手段をさらに備えるバリデータ。
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、バリデータ。
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、バリデータ。
前記第1のメッセージをデジタルオーサライザまたはデジタルルータに送信するように構成されたデジタル手段をさらに備える、バリデータ。
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含む、バリデータ。
すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記ツリーのリーフが前記データパケットに対応する疎なマークルツリーを生成し、前記ツリーのルートのみを格納することによって、前記コンテンツ関連データを超圧縮形式で前記格納手段に格納するデジタル手段をさらに備える、バリデータ。
前記第1のメッセージの受信時に、前記第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されたデジタル手段をさらに備える、バリデータ。
前記第1の時間間隔の満了時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガする一方で、受信されたすべての第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知するように構成されたデジタル手段をさらに備える、バリデータ。
前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認するように構成されたデジタル手段をさらに備える、バリデータ。
前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、支払いの証明が受信され、かつ前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔タイマを再度トリガし、以降同様に行うように構成されたデジタル手段をさらに備える、バリデータ。
前記送信を確認することが、前記コンテンツデータパケット保持者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正するため、および前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するために、デジタル更新手段とインタラクトすることを有する、バリデータ。
第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、前記送信をキャンセルするため、および前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するために、デジタル更新手段とインタラクトするように構成されたデジタル手段をさらに備える、バリデータ。
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、バリデータ。
前記第1のメッセージを前記第1のネットワークの前記分散記録の格納手段に格納するように構成されたデジタル手段をさらに備える、バリデータ。
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルプログラマブル分散型台帳システムであって、前記システムが、前記コンテンツデータパケットの一意の識別子を含む第1のメッセージを送信するように構成された前記送信ユーザの電子デバイスと、前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを送信するように構成された少なくとも1つの他の電子デバイスであって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、少なくとも1つの他の電子デバイスと、互いに直接通信するように構成された複数のノードを含む非集中型アプリケーションを実行するように構成された少なくとも1つの第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークであって、ロック状態またはロック解除状態のうちの前記コンテンツデータパケットの状態を含む格納手段と、前記格納手段において、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態からロック解除状態へ、およびロック解除状態からロック状態へと修正するように構成された項目1に記載のデジタルロッカーと、少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記第1の分散型台帳ネットワークにおいて、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するために、前記デジタルロッカーとインタラクトするように構成された項目11に記載の少なくとも1つのデジタルバリデータとが分散方式で展開される、少なくとも1つの第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークとを備える、デジタルプログラマブル分散型台帳システム。
前記格納手段が、前記コンテンツデータパケットの前記一意の識別子を有する、システム。
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、システム。
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含む、システム。
すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記ツリーのリーフが前記データパケットに対応する疎なマークルツリーを生成し、前記ツリーのルートのみを格納することによって、前記データが超圧縮形式で前記格納手段に格納される、システム。
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイするためのデジタル手段をさらに備えるシステム。
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、システム。
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、システム。
前記第1のメッセージが、前記第1のネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信される、システム。
前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記デジタルバリデータが、さらなる第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されている、システム。
前記第1の時間間隔の満了時に、前記デジタルバリデータが、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されている、システム。
前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記デジタルバリデータが、確認メッセージを送信することによって、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認するように構成されている、システム。
前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、前記デジタルバリデータが、支払いの証明が受信され、かつ確認メッセージを送信することによって前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔タイマを再度トリガし、以降同様に行うように構成されている、システム。
前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開されたデジタルアップデータをさらに備え、前記デジタルアップデータが、前記コンテンツデータパケットの識別子を有する前記確認メッセージを受信するように構成されたデジタル手段と、前記コンテンツデータパケットの所有者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正するように構成されたデジタル手段と、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するために前記第1のネットワークの前記ロッカーとインタラクトするように構成されたデジタル手段とを有する、システム。
前記確認メッセージの前記送信者が、電子デバイスの少なくとも1つの第2のネットワークに含まれる、デジタルバリデータまたはデジタルオーサライザである、システム。
前記デジタルバリデータが、第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、キャンセルメッセージを送信することによって前記送信をキャンセルするために前記デジタルアップデータとインタラクトするように構成されている、システム。
前記デジタルアップデータが、追加的に、前記コンテンツデータパケットの識別子を含むキャンセルメッセージを受信するように構成されたデジタル手段と、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するために、前記第1のネットワークの前記デジタルロッカーとインタラクトするように構成されたデジタル手段とを有する、システム。
前記デジタルアップデータが、第3の時間間隔の満了時に、前記送信を自動的にキャンセルし、前記コンテンツデータパケットをロック解除するように構成されている、システム。
前記デジタルアップデータが、第3の時間間隔の満了時に送信を自動的にキャンセルするように構成されている、システム。
前記デジタルアップデータが、前記コンテンツデータパケットが前記ロック解除状態にある間に前記第1のメッセージのキャンセルメッセージを受信したときに、前記送信をキャンセルするように構成されている、システム。
前記電子デバイスの少なくとも1つの第2のネットワークが、前記第1のメッセージを受信し、それを前記第2のネットワークにおけるすべての他の電子デバイスにブロードキャストするように構成された少なくとも1つのデジタルルーティング手段を含む、システム。
前記デジタルバリデータが、初期フェーズにおいて、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記ノード上に分散方式で、前記格納手段、前記デジタルアップデータ、および前記デジタルロッカーを展開するように構成されており、かつ、前記第2のネットワークの前記電子デバイス上に前記デジタルルーティング手段および前記承認のデジタル手段を展開するように構成されている、システム。
前記デジタルバリデータは、少なくとも1つの電子デバイスに導入するためのインタフェースモジュールをオンデマンドでダウンロードするように構成されており、これによって、直接、または前記デジタルバリデータを介して、または前記デジタルオーサライザを介して、または前記デジタルルータを介してのいずれかで、前記異なるノードおよび前記第1の分散型台帳ネットワークとの通信が可能になる、システム。
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、チームスポーツのマッシブマルチプレーヤオンラインマネジャゲームであり、前記コンテンツデータパケットが、チームのプレーヤまたはチームである、デジタルロッカー、またはデジタルバリデータ、またはデジタルアップデータ、またはデジタルシステム。
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、気象バリデータであり、前記コンテンツデータパケットが気象センサからのデータパケットである、デジタルロッカー、またはデジタルバリデータ、またはデジタルアップデータ、またはデジタルシステム。
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、デジタル芸術作品のマーケットであり、前記コンテンツデータパケットが、デジタル芸術作品である、デジタルロッカー、またはデジタルバリデータ、またはデジタルアップデータ、またはデジタルシステム。
前記コンテンツデータパケットが実オブジェクトを識別する、デジタルロッカー、またはデジタルバリデータ、またはデジタルアップデータ、またはデジタルシステム。
同じ第1のメッセージがブロードキャストされるが、異なる値を含む複数の第2のメッセージが受信される複数の第2のネットワークを備える、デジタルロッカー、またはデジタルバリデータ、またはデジタルアップデータ、またはデジタルシステム。
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルロッカーにおける方法であって、前記デジタルロッカーが、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークに分散方式で展開され、前記方法が、前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを受信する段階と、前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目が送信されると、前記第1の分散型台帳ネットワークの前記格納手段において、前記第1のメッセージの受信時に、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正する段階とを備える、方法。
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているか、またはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、方法。
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイする段階をさらに備える、方法。
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、方法。
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、方法。
前記第1のメッセージが、前記第1のネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信される、方法。
前記第1のメッセージが、デジタルオーサライザから受信される、方法。
前記コンテンツデータパケット識別子を含むロック解除メッセージを受信する段階と、前記ロック解除メッセージの受信時に、前記第1の分散型台帳ネットワークの前記格納手段上で、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とをさらに備える、方法。
前記ロック解除メッセージの前記送信者が、デジタルバリデータであるか、またはデジタルオーサライザであるか、またはデジタルアップデータである、方法。
前記第1のメッセージを前記第1の分散型台帳ネットワークの格納手段に格納する段階をさらに備える、方法。
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルバリデータにおける方法であって、前記方法が、前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを、前記送信ユーザの電子デバイスから受信する段階と、前記第1のメッセージに反応して、少なくとも1つの他の電子デバイスから、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを受信する段階であって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、段階と、前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの1つ目の受信時に、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記格納手段において、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するために、前記第1の分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開された項目55に記載のデジタルロッカーとインタラクトする段階とを備える、方法。
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、方法。
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイする段階をさらに備える、方法。
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、方法。
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、方法。
前記第1のメッセージをデジタルオーサライザまたはデジタルルータに送信する段階をさらに備える方法。
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含む、方法。
すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記ツリーのリーフが前記データパケットに対応する疎なマークルツリーを生成し、前記ツリーのルートのみを格納することによって、前記コンテンツ関連データを超圧縮形式で前記格納手段に格納する段階をさらに備える、方法。
前記第1のメッセージの受信時に、第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガする段階をさらに備える方法。
前記第1の時間間隔の終了時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガする一方で、受信されたすべての第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知する段階をさらに備える方法。
前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認する段階をさらに備える方法。
前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、支払いの証明が受信され、かつ前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔タイマを再度トリガし、以降同様に行う段階をさらに備える方法。
前記送信を確認する段階が、前記コンテンツデータパケット保持者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正する段階と、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とをさらに有する、方法。
第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、前記送信をキャンセルする段階と、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とをさらに備える方法。
前記第1のメッセージを、前記第1の分散型台帳ネットワークの格納手段に格納する段階をさらに備える方法。
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルプログラマブル分散型台帳システムにおける方法であって、前記方法が、前記送信ユーザの電子デバイスによって、前記コンテンツデータパケットの一意の識別子を含む第1のメッセージを送信する段階と、少なくとも1つの他の電子デバイスによって、前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを送信する段階であって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、段階と、互いに直接通信するように構成された複数のノードを含む非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークに分散方式で展開された項目55に記載のデジタルロッカーとインタラクトすることによって、項目65に記載のデジタルバリデータによって、前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記第1の分散型台帳ネットワークにおいて、前記コンテンツデータパケットの前記状態を、ロック解除状態からロック状態へ修正する段階とを備える、方法。
前記格納手段が、前記コンテンツデータパケットの前記一意の識別子を有する、方法。
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、方法。
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含む、方法。
すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記ツリーのリーフが前記データパケットに対応する疎なマークルツリーを生成し、前記ツリーのルートのみを格納することによって、前記データが超圧縮形式で前記格納手段に格納される、方法。
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイする段階をさらに備える、方法。
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、方法。
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、方法。
前記第1のメッセージが、前記第1のネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信される、方法。
前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記デジタルバリデータが、さらなる第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されている、方法。
前記第1の時間間隔の満了時に、前記デジタルバリデータが、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガする、方法。
前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記デジタルバリデータが、確認メッセージを送信することによって、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認する、方法。
前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、前記デジタルバリデータが、支払いの証明が受信され、かつ確認メッセージを送信することによって前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔タイマを再度トリガし、以降同様に行う、方法。
前記コンテンツデータパケットの識別子を有する前記確認メッセージを受信する段階と、前記コンテンツデータパケットの所有者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正する段階と、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とを有する前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開されたデジタルアップデータをさらに備える方法。
前記確認メッセージの前記送信者が、デジタルバリデータ、またはデジタルオーサライザである、方法。
第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、キャンセルメッセージを送信することによって前記送信をキャンセルする段階を備える、方法。
前記コンテンツデータパケットの識別子を含むキャンセルメッセージを受信する段階と、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とをさらに備える、方法。
第3の時間間隔の満了時に、前記送信を自動的にキャンセルし、前記コンテンツデータパケットをロック解除する段階をさらに備える、方法。
第3の時間間隔の満了時に送信を自動的にキャンセルする段階をさらに備える、方法。
前記コンテンツデータパケットが前記ロック解除状態にある間に前記第1のメッセージのキャンセルメッセージを受信したときに、前記送信をキャンセルする段階をさらに備える、方法。
前記第1のメッセージを受信し、それを前記第2のネットワークにおけるすべての他の電子デバイスにブロードキャストする段階をさらに備える、方法。
初期フェーズにおいて、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記ノード上に分散方式で、前記格納手段、前記デジタルアップデータ、および前記デジタルロッカーを展開する段階と、前記第2のネットワークの前記電子デバイス上に前記デジタルルーティング手段および前記承認のデジタル手段を展開する段階とをさらに備える方法。
少なくとも1つの電子デバイスに導入するためのインタフェースモジュールをオンデマンドでダウンロードする段階であって、これによって、直接、または前記デジタルバリデータを介して、または前記デジタルオーサライザを介して、または前記デジタルルータを介してのいずれかで、前記異なるノードおよび前記第1の分散型台帳ネットワークとの通信が可能になる、段階とをさらに備える、方法。
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、チームスポーツのマッシブマルチプレーヤオンラインマネジャゲームであり、前記コンテンツデータパケットが、チームのプレーヤまたはチームである、方法。
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、気象バリデータであり、前記コンテンツデータパケットが気象センサからのデータパケットである、方法。前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、デジタル芸術作品のマーケットであり、前記コンテンツデータパケットが、デジタル芸術作品である、方法。
前記コンテンツデータパケットが実オブジェクトを識別する、方法。
同じ第1のメッセージがブロードキャストされるが、異なる値を含む複数の第2のメッセージが受信される複数の第2のネットワークを備える、方法。
プロセッサ上で実行されると、方法の段階を実行するための命令を備えるコンピュータプログラム。
プロセッサ上で実行されると、方法の段階を実行するための命令を備えるコンピュータ可読媒体。
(他の可能な項目)
(項目1)
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルロッカーであって、前記デジタルロッカーが、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークに分散方式で展開され、前記デジタルロッカーが、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを受信するように構成されたデジタル手段と、
前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目が送信されると、前記第1の分散型台帳ネットワークの前記格納手段において、前記第1のメッセージの受信時に、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するように構成されたデジタル手段と
を備える、デジタルロッカー。
(項目2)
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているか、またはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、項目1に記載のロッカー。
(項目3)
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイするためのデジタル手段をさらに備える項目2に記載のロッカー。
(項目4)
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、項目3に記載のロッカー。
(項目5)
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、項目2に記載のロッカー。
(項目6)
前記第1のメッセージが、前記第1のネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信される、項目3に記載のロッカー。
(項目7)
前記第1のメッセージが、デジタルオーサライザから受信される、項目3に記載のロッカー。
(項目8)
前記コンテンツデータパケット識別子を含むロック解除メッセージを受信するように構成され、かつ前記ロック解除メッセージの受信時に、前記第1の分散型台帳ネットワークの前記格納手段上で、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するように構成されたデジタル手段をさらに備える、項目3に記載のロッカー。
(項目9)
前記ロック解除メッセージの前記送信者が、デジタルバリデータであるか、またはデジタルオーサライザであるか、またはデジタルアップデータである、項目8に記載のロッカー。
(項目10)
前記第1のメッセージを前記第1の分散型台帳ネットワークの格納手段に格納するように構成されたデジタル手段をさらに備える、先行する項目のいずれか1項に記載のロッカー。
(項目11)
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルバリデータであって、前記デジタルバリデータが、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを、前記送信ユーザの電子デバイスから受信するように構成されたデジタル手段と、
前記第1のメッセージに反応して、少なくとも1つの他の電子デバイスから、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを受信するように構成されたデジタル手段であって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、デジタル手段と、
前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの1つ目の受信時に、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記格納手段において、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するために、前記第1の分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開された項目1に記載のデジタルロッカーとインタラクトするように構成されたデジタル手段と
を備える、デジタルバリデータ。
(項目12)
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、項目11に記載のバリデータ。
(項目13)
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイするデジタル手段をさらに備える項目12に記載のバリデータ。
(項目14)
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、項目13に記載のバリデータ。
(項目15)
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、項目12に記載のバリデータ。
(項目16)
前記第1のメッセージをデジタルオーサライザまたはデジタルルータに送信するように構成されたデジタル手段をさらに備える、項目13に記載のバリデータ。
(項目17)
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含む、項目12に記載のバリデータ。
(項目18)
すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記ツリーのリーフが前記データパケットに対応する疎なマークルツリーを生成し、前記ツリーのルートのみを格納することによって、前記コンテンツ関連データを超圧縮形式で前記格納手段に格納するデジタル手段をさらに備える、項目12に記載のバリデータ。
(項目19)
前記第1のメッセージの受信時に、前記第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されたデジタル手段をさらに備える、項目12に記載のバリデータ。
(項目20)
前記第1の時間間隔の満了時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガする一方で、受信されたすべての第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知するように構成されたデジタル手段をさらに備える、項目19に記載のバリデータ。
(項目21)
前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認するように構成されたデジタル手段をさらに備える、項目20に記載のバリデータ。
(項目22)
前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、支払いの証明が受信され、かつ前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔タイマを再度トリガし、以降同様に行うように構成されたデジタル手段をさらに備える、項目20に記載のバリデータ。
(項目23)
前記送信を確認することが、前記コンテンツデータパケット保持者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正するため、および前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するために、デジタル更新手段とインタラクトすることを有する、項目21または22に記載のバリデータ。
(項目24)
第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、前記送信をキャンセルするため、および前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するために、デジタル更新手段とインタラクトするように構成されたデジタル手段をさらに備える、項目20に記載のバリデータ。
(項目25)
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、項目12に記載のバリデータ。
(項目26)
前記第1のメッセージを前記第1のネットワークの前記分散記録の格納手段に格納するように構成されたデジタル手段をさらに備える、先行する項目のいずれかに記載のバリデータ。
(項目27)
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルプログラマブル分散型台帳システムであって、前記システムが、
前記コンテンツデータパケットの一意の識別子を含む第1のメッセージを送信するように構成された前記送信ユーザの電子デバイスと、
前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを送信するように構成された少なくとも1つの他の電子デバイスであって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、少なくとも1つの他の電子デバイスと、
互いに直接通信するように構成された複数のノードを含む非集中型アプリケーションを実行するように構成された少なくとも1つの第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークであって、
ロック状態またはロック解除状態のうちの前記コンテンツデータパケットの状態を含む格納手段と、
前記格納手段において、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態からロック解除状態へ、およびロック解除状態からロック状態へと修正するように構成された項目1に記載のデジタルロッカーと、
少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記第1の分散型台帳ネットワークにおいて、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するために、前記デジタルロッカーとインタラクトするように構成された項目11に記載の少なくとも1つのデジタルバリデータと
が分散方式で展開される、少なくとも1つの第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークと
を備える、デジタルプログラマブル分散型台帳システム。
(項目28)
前記格納手段が、前記コンテンツデータパケットの前記一意の識別子を有する、項目27に記載のシステム。
(項目29)
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、項目28に記載のシステム。
(項目30)
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含む、項目29に記載のシステム。
(項目31)
すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記ツリーのリーフが前記データパケットに対応する疎なマークルツリーを生成し、前記ツリーのルートのみを格納することによって、前記データが超圧縮形式で前記格納手段に格納される、項目30に記載のシステム。
(項目32)
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイするためのデジタル手段をさらに備える項目29に記載のシステム。
(項目33)
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、項目32に記載のシステム。
(項目34)
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、項目29に記載のシステム。
(項目35)
前記第1のメッセージが、前記第1のネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信される、項目32に記載のシステム。
(項目36)
前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記デジタルバリデータが、さらなる第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されている、項目29に記載のシステム。
(項目37)
前記第1の時間間隔の満了時に、前記デジタルバリデータが、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されている、項目36に記載のシステム。
(項目38)
前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記デジタルバリデータが、確認メッセージを送信することによって、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認するように構成されている、項目37に記載のシステム。
(項目39)
前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、前記デジタルバリデータが、支払いの証明が受信され、かつ確認メッセージを送信することによって前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔タイマを再度トリガし、以降同様に行うように構成されている、項目37に記載のシステム。
(項目40)
前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開されたデジタルアップデータをさらに備え、前記デジタルアップデータが、
前記コンテンツデータパケットの識別子を有する前記確認メッセージを受信するように構成されたデジタル手段と、
前記コンテンツデータパケットの所有者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正するように構成されたデジタル手段と、
前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するために前記第1のネットワークの前記ロッカーとインタラクトするように構成されたデジタル手段と
を有する、項目38または39に記載のシステム。
(項目41)
前記確認メッセージの前記送信者が、電子デバイスの少なくとも1つの第2のネットワークに含まれる、デジタルバリデータまたはデジタルオーサライザである、項目40に記載のシステム。
(項目42)
前記デジタルバリデータが、第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、キャンセルメッセージを送信することによって前記送信をキャンセルするために前記デジタルアップデータとインタラクトするように構成されている、項目37に記載のシステム。
(項目43)
前記デジタルアップデータが、追加的に、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含むキャンセルメッセージを受信するように構成されたデジタル手段と、
前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正するために、前記第1のネットワークの前記デジタルロッカーとインタラクトするように構成されたデジタル手段と
を有する、項目40に記載のシステム。
(項目44)
前記デジタルアップデータが、第3の時間間隔の満了時に、前記送信を自動的にキャンセルし、前記コンテンツデータパケットをロック解除するように構成されている、項目29に記載のシステム。
(項目45)
前記デジタルアップデータが、第3の時間間隔の満了時に送信を自動的にキャンセルするように構成されている、項目29に記載のシステム。
(項目46)
前記デジタルアップデータが、前記コンテンツデータパケットが前記ロック解除状態にある間に前記第1のメッセージのキャンセルメッセージを受信したときに、前記送信をキャンセルするように構成されている、項目29に記載のシステム。
(項目47)
前記電子デバイスの少なくとも1つの第2のネットワークが、前記第1のメッセージを受信し、それを前記第2のネットワークにおけるすべての他の電子デバイスにブロードキャストするように構成された少なくとも1つのデジタルルーティング手段を含む、項目29に記載のシステム。
(項目48)
前記デジタルバリデータが、初期フェーズにおいて、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記ノード上に分散方式で、前記格納手段、前記デジタルアップデータ、および前記デジタルロッカーを展開するように構成されており、かつ、前記第2のネットワークの前記電子デバイス上に前記デジタルルーティング手段および前記承認のデジタル手段を展開するように構成されている、項目29に記載のシステム。
(項目49)
前記デジタルバリデータは、少なくとも1つの電子デバイスに導入するためのインタフェースモジュールをオンデマンドでダウンロードするように構成されており、これによって、直接、または前記デジタルバリデータを介して、または前記デジタルオーサライザを介して、または前記デジタルルータを介してのいずれかで、前記異なるノードおよび前記第1の分散型台帳ネットワークとの通信が可能になる、項目48に記載のシステム。
(項目50)
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、チームスポーツのマッシブマルチプレーヤオンラインマネジャゲームであり、前記コンテンツデータパケットが、チームのプレーヤまたはチームである、先行する項目のいずれか1項に記載のデジタルロッカー、またはデジタルバリデータ、またはデジタルアップデータ、またはデジタルシステム。
(項目51)
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、気象バリデータであり、前記コンテンツデータパケットが気象センサからのデータパケットである、先行する項目のいずれか1項に記載のデジタルロッカー、またはデジタルバリデータ、またはデジタルアップデータ、またはデジタルシステム。
(項目52)
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、デジタル芸術作品のマーケットであり、前記コンテンツデータパケットが、デジタル芸術作品である、先行する項目のいずれか1項に記載のデジタルロッカー、またはデジタルバリデータ、またはデジタルアップデータ、またはデジタルシステム。
(項目53)
前記コンテンツデータパケットが実オブジェクトを識別する、先行する項目のいずれか1項に記載のデジタルロッカー、またはデジタルバリデータ、またはデジタルアップデータ、またはデジタルシステム。
(項目54)
同じ第1のメッセージがブロードキャストされるが、異なる値を含む複数の第2のメッセージが受信される複数の第2のネットワークを備える、先行する項目のいずれか1項に記載のデジタルロッカー、またはデジタルバリデータ、またはデジタルアップデータ、またはデジタルシステム。
(項目55)
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルロッカーにおける方法であって、前記デジタルロッカーが、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークに分散方式で展開され、前記方法が、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを受信する段階と、
前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目が送信されると、前記第1の分散型台帳ネットワークの前記格納手段において、前記第1のメッセージの受信時に、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正する段階と
を備える、方法。
(項目56)
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているか、またはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイする段階をさらに備える、項目56に記載の方法。
(項目58)
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、項目56に記載の方法。
(項目60)
前記第1のメッセージが、前記第1のネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信される、項目57に記載の方法。
(項目61)
前記第1のメッセージが、デジタルオーサライザから受信される、項目57に記載の方法。
(項目62)
前記コンテンツデータパケット識別子を含むロック解除メッセージを受信する段階と、前記ロック解除メッセージの受信時に、前記第1の分散型台帳ネットワークの前記格納手段上で、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とをさらに備える、項目56に記載の方法。
(項目63)
前記ロック解除メッセージの前記送信者が、デジタルバリデータであるか、またはデジタルオーサライザであるか、またはデジタルアップデータである、項目62に記載の方法。
(項目64)
前記第1のメッセージを前記第1の分散型台帳ネットワークの格納手段に格納する段階をさらに備える、先行する項目のいずれかに記載の方法。
(項目65)
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルバリデータにおける方法であって、前記方法が、
前記コンテンツデータパケットの識別子を含む第1のメッセージを、前記送信ユーザの電子デバイスから受信する段階と、
前記第1のメッセージに反応して、少なくとも1つの他の電子デバイスから、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを受信する段階であって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、段階と、
前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの1つ目の受信時に、非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記格納手段において、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック状態に修正するために、前記第1の分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開された項目55に記載のデジタルロッカーとインタラクトする段階と
を備える、方法。
(項目66)
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、項目65に記載の方法。
(項目67)
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイする段階をさらに備える、項目66に記載の方法。
(項目68)
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、項目67に記載の方法。
(項目69)
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、項目66に記載の方法。
(項目70)
前記第1のメッセージをデジタルオーサライザまたはデジタルルータに送信する段階をさらに備える項目67に記載の方法。
(項目71)
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含む、項目67に記載の方法。
(項目72)
すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記ツリーのリーフが前記データパケットに対応する疎なマークルツリーを生成し、前記ツリーのルートのみを格納することによって、前記コンテンツ関連データを超圧縮形式で前記格納手段に格納する段階をさらに備える、項目67に記載の方法。
(項目73)
前記第1のメッセージの受信時に、第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガする段階をさらに備える項目67に記載の方法。
(項目74)
前記第1の時間間隔の終了時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガする一方で、受信されたすべての第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知する段階をさらに備える項目73に記載の方法。
(項目75)
前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認する段階をさらに備える項目74に記載の方法。
(項目76)
前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、支払いの証明が受信され、かつ前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔タイマを再度トリガし、以降同様に行う段階をさらに備える項目74に記載の方法。
(項目77)
前記送信を確認する段階が、前記コンテンツデータパケット保持者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正する段階と、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とをさらに有する、項目75または76に記載の方法。
(項目78)
第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、前記送信をキャンセルする段階と、前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階とをさらに備える項目74に記載の方法。
(項目79)
前記第1のメッセージを、前記第1の分散型台帳ネットワークの格納手段に格納する段階をさらに備える先行する項目のいずれかに記載の方法。
(項目80)
送信ユーザから受信ユーザへのコンテンツデータのパケットのピアツーピア送信のためのデジタルプログラマブル分散型台帳システムにおける方法であって、前記方法が、
前記送信ユーザの電子デバイスによって、前記コンテンツデータパケットの一意の識別子を含む第1のメッセージを送信する段階と、
少なくとも1つの他の電子デバイスによって、前記第1のメッセージに反応して、前記コンテンツデータパケットに対応する値パラメータを含む少なくとも1つの第2のメッセージを送信する段階であって、前記少なくとも1つの他の電子デバイスが、前記受信ユーザの電子デバイスを含む、段階と、
互いに直接通信するように構成された複数のノードを含む非集中型アプリケーションを実行するように構成された第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークに分散方式で展開された項目55に記載のデジタルロッカーとインタラクトすることによって、項目65に記載のデジタルバリデータによって、前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記第1の分散型台帳ネットワークにおいて、前記コンテンツデータパケットの前記状態を、ロック解除状態からロック状態へ修正する段階と
を備える、方法。
(項目81)
前記格納手段が、前記コンテンツデータパケットの前記一意の識別子を有する、項目80に記載の方法。
(項目82)
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットがユーザ間で送信されないようにロックされているかまたはロック解除されているかを示すロックフィールドを含む、項目81に記載の方法。
(項目83)
前記コンテンツデータパケットが、前記コンテンツデータパケットの所有者である前記ユーザの識別子を含む保持者フィールドを含む、項目82に記載の方法。
(項目84)
すべての既存のデータパケットを連結した結果にハッシュ関数を適用することによって、またはマークルツリーを生成することによって、または、疎なマークルツリーであって、前記ツリーのリーフが前記データパケットに対応する疎なマークルツリーを生成し、前記ツリーのルートのみを格納することによって、前記データが超圧縮形式で前記格納手段に格納される、項目82に記載の方法。
(項目85)
前記メッセージの前記送信者の前記正当性をベリファイする段階をさらに備える、項目82に記載の方法。
(項目86)
非対称暗号化公開鍵秘密鍵ペアの秘密鍵を使用して、受信された前記メッセージのデジタルシグネチャをベリファイすることによって正当性がチェックされる、項目85に記載の方法。
(項目87)
前記第1のメッセージが、ユーザの電子デバイスから前記第2のメッセージと共に受信される、項目82に記載の方法。
(項目88)
前記第1のメッセージが、前記第1のネットワークの外部にあるデジタルバリデータから受信される、項目85に記載の方法。
(項目89)
前記少なくとも1つの第2のメッセージのうちの前記1つ目の受信時に、前記デジタルバリデータが、さらなる第2のメッセージを受信するための第1の時間間隔を定義するタイマをトリガするように構成されている、項目85に記載の方法。
(項目90)
前記第1の時間間隔の満了時に、前記デジタルバリデータが、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、支払いの証明を受信するための第2の時間間隔を定義するタイマをトリガする、項目89に記載の方法。
(項目91)
前記第2の時間間隔の間での前記支払いの証明の受信時に、前記デジタルバリデータが、確認メッセージを送信することによって、前記送信ユーザから前記受信ユーザへの前記コンテンツデータパケットの前記送信を確認する、項目90に記載の方法。
(項目92)
前記第2の時間間隔の満了時に支払いの証明が受信されていない場合に、前記デジタルバリデータが、支払いの証明が受信され、かつ確認メッセージを送信することによって前記送信が確認されるまで、連続して、受信されたすべての前記第2のメッセージのうち次に最も高い値を有する前記第2のメッセージを識別し、前記対応するユーザに通知し、同時に、前記第2の時間間隔タイマを再度トリガし、以降同様に行う、項目90に記載の方法。
(項目93)
前記コンテンツデータパケットの識別子を有する前記確認メッセージを受信する段階と、
前記コンテンツデータパケットの所有者の前記識別子を前記受信ユーザの前記識別子に修正する段階と、
前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階と
を有する前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークにおいて分散方式で展開されたデジタルアップデータをさらに備える項目91または92に記載の方法。
(項目94)
前記確認メッセージの前記送信者が、デジタルバリデータ、またはデジタルオーサライザである、項目93に記載の方法。
(項目95)
第2のメッセージを送信したすべてのユーザが通知されており、支払いの証明が受信されていないと決定されると、キャンセルメッセージを送信することによって前記送信をキャンセルする段階を備える、項目94に記載の方法。
(項目96)
前記コンテンツデータパケットの識別子を含むキャンセルメッセージを受信する段階と、
前記コンテンツデータパケットの前記状態をロック解除状態に修正する段階と
をさらに備える、項目95に記載の方法。
(項目97)
第3の時間間隔の満了時に、前記送信を自動的にキャンセルし、前記コンテンツデータパケットをロック解除する段階をさらに備える、項目96に記載の方法。
(項目98)
第3の時間間隔の満了時に送信を自動的にキャンセルする段階をさらに備える、項目96に記載の方法。
(項目99)
前記コンテンツデータパケットが前記ロック解除状態にある間に前記第1のメッセージのキャンセルメッセージを受信したときに、前記送信をキャンセルする段階をさらに備える、項目96に記載の方法。
(項目100)
前記第1のメッセージを受信し、それを前記第2のネットワークにおけるすべての他の電子デバイスにブロードキャストする段階をさらに備える、項目85に記載の方法。
(項目101)
初期フェーズにおいて、前記第1のプログラマブルピアツーピア分散型台帳ネットワークの前記ノード上に分散方式で、前記格納手段、前記デジタルアップデータ、および前記デジタルロッカーを展開する段階と、前記第2のネットワークの前記電子デバイス上に前記デジタルルーティング手段および前記承認のデジタル手段を展開する段階とをさらに備える項目85に記載の方法。
(項目102)
少なくとも1つの電子デバイスに導入するためのインタフェースモジュールをオンデマンドでダウンロードする段階であって、これによって、直接、または前記デジタルバリデータを介して、または前記デジタルオーサライザを介して、または前記デジタルルータを介してのいずれかで、前記異なるノードおよび前記第1の分散型台帳ネットワークとの通信が可能になる、段階とをさらに備える、項目101に記載の方法。
(項目103)
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、チームスポーツのマッシブマルチプレーヤオンラインマネジャゲームであり、前記コンテンツデータパケットが、チームのプレーヤまたはチームである、先行する項目のいずれかに記載の方法。
(項目104)
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、気象バリデータであり、前記コンテンツデータパケットが気象センサからのデータパケットである、先行する項目のいずれかに記載の方法。
(項目105)
前記第1のプログラマブル分散型台帳ネットワーク上に展開された前記非集中型アプリケーションが、デジタル芸術作品のマーケットであり、前記コンテンツデータパケットが、デジタル芸術作品である、先行する項目のいずれかに記載の方法。
(項目106)
前記コンテンツデータパケットが実オブジェクトを識別する、項目94に記載の方法。
(項目107)
同じ第1のメッセージがブロードキャストされるが、異なる値を含む複数の第2のメッセージが受信される複数の第2のネットワークを備える、先行する項目のいずれかに記載の方法。
(項目108)
プロセッサ上で実行されると、項目55から107のいずれか1項に記載の方法の段階を実行するための命令を備えるコンピュータプログラム。
(項目109)プロセッサ上で実行されると、項目55から107のいずれか1項に記載の方法の段階を実行するための命令を備えるコンピュータ可読媒体。
図1
図2
図3A-3B】
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6
【国際調査報告】