(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(54)【発明の名称】拡張可能プレスプランジャ、容器本体内に容器要素を取り付けるための取付ユニット、および容器本体内に容器要素を取り付けるための方法
(51)【国際特許分類】
B65B 7/28 20060101AFI20230306BHJP
【FI】
B65B7/28 N
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542996
(86)(22)【出願日】2020-12-14
(85)【翻訳文提出日】2022-09-13
(86)【国際出願番号】 SE2020051208
(87)【国際公開番号】W WO2021145809
(87)【国際公開日】2021-07-22
(32)【優先日】2020-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522176735
【氏名又は名称】ジーピーアイ・システムズ・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ペル・ハゲルクヴィスト
【テーマコード(参考)】
3E049
【Fターム(参考)】
3E049AA05
3E049AB02
3E049DA01
3E049EB02
(57)【要約】
径方向拡張可能プレスプランジャはベースプレート(8)および第1のプランジャスカート(9)を備えている。ベースプレート(8)は周縁部(12)を備えた底表面(11)、および底表面(11)に対向するガイド表面(14)を有する。第1のプランジャスカート(9)は、上端部(15)および底端部(16)、ならびに第1のプランジャスカート(9)の底端部(16)に周面縁部分(17)を有する。第1のプランジャスカート(9)の周面縁部分(17)はベースプレート(8)のガイド表面(14)に配置され、第1のプランジャスカート(9)の周面縁部分(17)は、底表面(11)の周縁部(12)の径方向内向きに配置されている。第1のプランジャスカート(9)は、非拡張状態と径方向拡張状態の間で弾力変形可能である。拡張可能プレスプランジャ(2)さらに、上端部(20)および底端部(21)を有し、第2のプランジャスカート(10)の底端部(21)まで上端部(20)から延びるプランジャスカート側壁(22)を備えた第2のプランジャスカート(10)を備えている。プランジャスカート側壁(22)は第2のプランジャスカート(10)の底端部(21)に周面縁部分(25)を備え、第1のプランジャスカート(9)の周面縁部分(17)の径方向外向きに配置されている。第2のプランジャスカート(10)は、第2のプランジャスカート(10)の周面縁部分(25)でプランジャスカート側壁(22)の内側表面(23)に対し向かう、第1のプランジャスカート(9)の周面縁部分(17)からの影響を受けて、非拡張状態と径方向拡張状態の間で弾力変形可能である。容器本体に容器密封要素を取り付けるための取付ユニット、および容器本体に容器密封要素を取り付けるための方法も開示されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向(A)および前記軸方向(A)に垂直な径方向(R)に延び、前記径方向(R)に拡張可能であり、ベースプレート(8)および第1のプランジャスカート(9)を備え、前記ベースプレート(8)は底表面(11)の形状を画定する周縁部(12)を備えた底表面(11)を有し、前記ベースプレート(8)は前記底表面(11)に対向するガイド表面(14)を有し、前記第1のプランジャスカート(9)は、上端部(15)および底端部(16)、および前記第1のプランジャスカート(9)の前記底端部(16)に周面縁部分(17)を有し、前記第1のプランジャスカート(9)の前記周面縁部分(17)は前記ベースプレート(8)の前記ガイド表面(14)に配置され、前記第1のプランジャスカート(9)は、非拡張状態と径方向拡張状態の間で弾力変形可能である、拡張可能プレスプランジャ(2)であって、
第2のプランジャスカート(10)を備え、前記第2のプランジャスカート(10)は上端部(20)および底端部(21)を有し、内側表面(23)および外側表面(24)を有するプランジャスカート側壁(22)を備え、前記プランジャスカート側壁(22)は前記第2のプランジャスカート(10)の前記底端部(21)まで前記上端部(20)から延び、前記プランジャスカート側壁(22)は前記第2のプランジャスカート(10)の前記底端部(21)に周面縁部分(25)を備え、前記第2のプランジャスカート(10)の前記周面縁部分(25)は前記第1のプランジャスカート(9)の前記周面縁部分(17)の径方向外向きに配置され、前記第2のプランジャスカート(10)は非拡張状態と径方向拡張状態の間で弾力変形可能であることを特徴とする、拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項2】
前記第1のプランジャスカート(9)の前記周面縁部分(17)は、前記拡張可能プレスプランジャ(2)が非拡張状態にある場合、前記軸方向(A)に前記ベースプレート(8)の前記ガイド表面(14)に当接する、請求項1に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項3】
前記第1のプランジャスカート(9)の前記周面縁部分(17)は、前記拡張可能プレスプランジャ(2)が前記非拡張状態にある場合、前記軸方向(A)に前記ベースプレート(8)の前記ガイド表面(14)の上方に配置されている、請求項1に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項4】
拡張スリット(35)は前記第2のプランジャスカート(10)の前記プランジャ側壁(22)に配置され、前記軸方向(A)に前記プランジャ側壁(22)に延びている、請求項1、2または3に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項5】
前記拡張スリット(35)は、前記第2のプランジャスカート(10)の前記周面縁部分(25)と交差することなく、前記第2のプランジャスカート(10)の前記周面縁部分(25)で終端する、請求項4に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項6】
前記第2のプランジャスカート(10)は前記軸方向(A)に高さを有し、前記拡張スリット(35)は前記第2のプランジャスカート(10)の高さの40%から100%の範囲の距離で前記プランジャスカート側壁(22)に延びている、請求項4または5に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項7】
前記第2のプランジャスカート(10)の前記プランジャスカート側壁(22)は、前記プランジャスカート側壁(22)に配置された複数の前記拡張スリット(35)を備えている、請求項4、5または6のいずれか一項に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項8】
前記ベースプレート(8)は変形制御部材(40)を備え、前記変形制御部材(40)は前記第2のプランジャスカート(10)の前記周面縁部分(25)の径方向内向き変形に対抗するように配置されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項9】
前記変形制御部材(40)は、前記ベースプレートの前記ガイド表面(14)に配置されたトラックの形で設けられ、前記トラックは前記ベースプレート(8)の前記底表面(11)の前記周縁部(12)から差し込まれ、前記ベースプレート(8)の前記ガイド表面(14)の周面に沿って延びている、請求項8に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項10】
前記第2のプランジャスカート(10)は、前記第2のプランジャスカート側壁(22)の周面の全てまたは一部に沿って、前記第2のプランジャスカート側壁(22)の前記外側表面(24)に周方向に延びる密封リッジ(41)を備えている、請求項1から9のいずれか一項に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項11】
前記第2のプランジャスカート(10)は変形ツール(42)を備え、前記変形ツール(42)は前記第2のプランジャスカート側壁(22)の前記外側表面(24)から径方向に突起する、請求項1から10のいずれか一項に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項12】
前記変形ツール(42)は、前記第2のプランジャスカート側壁(22)の周方向に延びる細長い隆起を備えるまたはこれからなっており、前記細長い隆起は前記第2のプランジャスカート側壁(22)の周面の全体または一部上に延びている、請求項11に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項13】
前記第2のプランジャスカート側壁(22)の前記周面縁部分(25)は、前記変形ツール(42)を備えるまたはこれからなっている、請求項11または12に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項14】
前記密封リッジ(41)は、前記第2のプランジャスカート(10)の前記上端部(20)に向けて前記第2のプランジャスカート(10)の前記底端部(21)からの方向で見て、前記変形ツール(42)の上方に配置されている、請求項11から13のいずれか一項に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項15】
前記第1のプランジャスカート(9)の前記周面縁部分(17)は第1の周面縁部分セグメントおよび第2の周面縁部分セグメントを備え、前記非拡張状態の前記第1のプランジャスカート(9)の前記周面縁部分(17)と拡張状態の前記第1のプランジャスカート(9)の前記周面縁部分(17)の間の径方向距離は、前記第1の周面縁部分セグメントおよび前記第2の周面縁部分セグメントに対して異なる、請求項1から14のいずれか一項に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項16】
前記拡張可能プレスプランジャ(2)は第1のピストン(30)および第2のピストン(31)を備え、前記第1のピストン(30)および前記第2のピストン(31)は前記軸方向(A)に延び、前記第2のピストン(31)は前記第1のピストン(30)と同軸であり、前記ベースプレート(8)は前記第1のピストン(30)に接続され、前記ベースプレート(8)の前記底表面(11)は前記軸方向(A)に垂直に延び、前記第1のプランジャスカート(9)は前記第2のピストン(31)に接続され、前記第2のプランジャスカート(10)は前記第1のピストン(30)に接続され、前記第1のピストン(30)および前記第2のピストン(31)は、ユニットとして前記軸方向(A)に同時に移動可能であり、前記軸方向(A)に互いに対して独立して移動可能であるように配置されている、請求項1から15のいずれか一項に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)。
【請求項17】
容器本体(3)に容器密封要素(29)を取り付けるための取付ユニット(1)であって、請求項1から16のいずれか一項に記載の拡張可能プレスプランジャ(2)、および保持デバイス(4)を備え、前記保持デバイス(4)は前記容器本体(3)を保持するようになっており、前記保持デバイス(4)は前記容器本体(3)の部分を受け入れ保持するようになっている少なくとも1つの貫通位置決めキャビティ(6)を備え、前記保持デバイス(4)の前記位置決めキャビティ(6)は前記容器本体(3)の足跡領域を画定する断面領域を有し、前記拡張可能プレスプランジャ(2)は、前記保持デバイス(4)の位置決めキャビティ(6)内側の取付位置と前記保持デバイス(4)の位置決めキャビティ(6)外側の静止位置の間で軸方向に移動可能である、取付ユニット(1)。
【請求項18】
前記保持デバイス(4)は、誘導コイル(56)を備えた溶接ユニット(55)などの溶接ユニット(55)を備え、前記溶接ユニット(55)は前記位置決めキャビティ(6)の周りに配置されていることが好ましい、請求項17に記載の取付ユニット(1)。
【請求項19】
前記保持デバイス(4)の前記位置決めキャビティ(6)は、前記位置決めキャビティ(6)の壁面内に配置されている窪み(57)を備え、前記窪み(57)は前記第2のプランジャスカート側壁(22)の前記外側表面(24)から径方向に突起する前記変形ツール(42)に対応し、前記変形ツール(42)は前記拡張可能プレスプランジャ(2)が前記取付位置にある場合に前記窪み(57)の内側にあるように配置されている、請求項17または18に記載の取付ユニット(1)。
【請求項20】
請求項17から19のいずれか一項に記載の前記取付ユニットを使用して包装容器を密封する方法であって、
前記保持デバイス(4)の前記位置決めキャビティ(6)内に容器本体(3)を配置するステップであって、前記容器本体(3)の本体壁面は前記位置決めキャビティ(6)の壁面と整列するステップと、
前記ベースプレート(8)の前記足跡表面(11)に容器密封要素(29)を適用するステップであって、前記容器密封要素(29)は前記底表面(11)の前記周縁部(12)の径方向外向きに延びる取付境界(28)を備えるステップと、
前記取付ユニット(1)により前記容器本体(3)内で取付位置に前記取付ユニットの前記軸方向(A)に前記容器密封要素(29)を移動し、同時に、前記容器本体(3)の前記本体壁面と整列するように前記容器密封要素(29)の前記取付境界(28)を曲げるステップと、
前記第1のプランジャスカート(9)を前記底部プレート(8)の前記ガイド表面(14)に対して押すことによって前記径方向拡張状態に前記第1のプランジャスカート(9)を変形させ、それにより、前記第1のプランジャスカート(9)の前記周面縁部分(17)を径方向外向きに移動させ、前記第2のプランジャスカート側壁(22)に径方向圧力を加えさせるステップであって、前記第2のプランジャスカート(10)が前記非拡張状態から前記径方向拡張状態に変形され、前記容器密封要素(29)の前記取付境界(28)が前記容器本体(3)の前記本体壁面に向けた方向に前記径方向に拡張された第2のプランジャスカート(10)によって押されるステップと、
前記容器本体(3)の前記本体壁面に前記容器密封要素(29)の前記取付境界(28)を溶接するステップとを含む、方法。
【請求項21】
前記容器密封要素(29)の前記取付境界(28)は、前記第2のプランジャスカート(10)の前記プランジャスカート側壁(22)の全周面に沿ってなど、前記第2のプランジャスカート(10)の前記プランジャスカート側壁(22)の前記外側表面(24)上で周方向に延びる前記密封リッジ(41)によって、前記容器本体(3)の前記本体壁面に対して押され、前記容器本体(3)の前記本体壁面への前記容器密封要素(29)の前記取付境界(28)を溶接するステップは、前記密封リッジ(41)に沿って行われる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第2のプランジャスカート(10)は、前記プランジャスカート側壁(22)の前記外側表面(24)から径方向に突起する変形ツール(42)を備え、前記保持デバイス(4)の前記位置決めキャビティ(6)は前記位置決めキャビティ(6)の壁面内に配置されている対応する窪み(57)を備える方法であって、前記位置決めキャビティ(6)の前記壁面の前記窪み(57)内に前記変形ツール(42)を径方向に押すことによって、前記容器本体(3)の前記本体壁面を変形させるステップであって、前記容器本体(3)の前記壁面は前記第2のプランジャスカート(10)上の前記変形ツール(42)と前記位置決めキャビティ(6)の前記壁面内の前記窪み(57)の間に配置されているステップをさらに含む、請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
複数の容器密封要素(29)は、複数の取付ユニット(1)によって複数の容器本体(3)内に同時に位置決めされる、請求項20から22のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ベースプレートおよび第1のプランジャスカートを備えた径方向拡張可能プレスプランジャに関する。ベースプレートは、底表面の形状を画定する周縁部を備えた底表面を有する。ベースプレートは、底表面と反対側のガイド表面を有する。第1のプランジャスカートは、第1のプランジャスカートの底端部に周面縁部分を有し、第1のプランジャスカートの周面縁部分は、ベースプレートのガイド表面に配置され、底表面の周縁部の径方向内向きに配置されている。第1のプランジャスカートは、非拡張状態と径方向拡張状態の間で弾性変形可能である。
【0002】
本開示はまた、容器本体内に容器密封要素を取り付けるための取付ユニット、および取付ユニットを使用して包装容器を密封するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
消費者商品を包装する場合、および特に乾燥流動性消費者商品を包装する場合、小売店端で保護輸送および貯蔵容器として、ならびに消費者端で貯蔵および分配容器として働く剛性板紙包装容器を使用することは普通である。このような板紙は普通、開閉可能蓋を備えている。
【0004】
欧州特許第EP247986B1号は、2つのピストン部、互いに関して軸方向に移動可能な形成部および拡張部を備えた拡張可能タイプ蓋溶接ピストンを開示している。拡張部は、2つの部分が互いに移動される場合に、ピストンの部分の周面拡張を行うように動作可能であり、拡張部は可変材料で作られた拡張ディスクを備え、形成部は、拡張ディスクの底表面の少なくとも一部を支持およびガイドする上側表面を有する底部プレートを備えている。底部プレートの外側周表面は、拡張ディスクの外側周縁部と同じ形状である。拡張ディスクは通常、カップ形状であり、底部プレートは、その通常の非拡張状態で拡張ディスクの外側周縁部と少なくとも同じサイズを有する。形成および拡張部は、互いに向かうこれらの部分の軸方向移動が、そのカップ形状からの拡張ディスクの平坦化につながるように配置され、それによって、その外側周縁部が底部プレートの周面を越えて延びる。蓋溶接ピストンは、包装容器を製造するための装置内で一部として使用されてもよく、容器管内に内側可撓性蓋を案内および位置決めし、容器壁面に内側可撓性蓋を取り付けるための溶接動作中に、容器管の内側壁面に対して可撓性蓋の縁部分を押すように働く。蓋溶接ピストンは、非拡張または通常状態で、拡張ディスクで容器管内に案内される。可撓性蓋が容器管内側で意図した位置に配置されると、ピストン部は共に移動され、それにより、拡張ディスクは底部プレートの周面を越えて延びる拡張ディスクの周縁部で拡張状態に変形されて、拡張ディスクに容器管の内側壁面に対して可撓性蓋の縁部分を押させる。
【0005】
米国特許第US4,989,394A号は、欧州特許第EP247986B1号のデバイスと同様のデバイスを開示している。ここで、米国特許第US4,989,394A号は、2つの部分、すなわち、互いに対して移動可能な形成部および拡張部を備えた径方向拡張可能プレスプランジャを開示している。拡張部は、主な部分が互いに移動される場合に、プレスプランジャの少なくともいくつかの部分の拡張を行うように配置されている。拡張部はカップ形状拡張本体を備え、形成部は、形成部および拡張部がこれに対して互いに向けて軸方向に移動される場合に拡張本体の少なくともいくつかの部分が摺動するようになっている形成表面で設計されている。拡張部は、2つの異なる部分、プレスプランジャの実際の径方向外向きの接触圧力を実行し、耐摩耗および耐温度弾性材料からなる外側プレス部分、およびプレス部分を運ぶ、比較的硬い弾性材料の内側キャリア部分からなる。
【0006】
国際特許出願公開第WO2013/009226A1号は、ボール紙ベース容器を密封するための装置および方法を開示している。装置は、容器および/または蓋の部分を形成する溶接可能層の溶融のための誘導溶接エネルギー発生装置を備えた、容器へ蓋を締め付けるために構成された溶接ユニットと、溶接ユニットへのおよびそこからの容器の流れを輸送するように構成された輸送手段とを備えている。輸送手段は、容器流順序で、供給配置、主コンベヤ部材、および可動把持配置を備え、供給配置は主コンベヤ部材に連続した方法で容器を一つずつ移動させるように構成され、可動把持配置は溶接ユニットに主コンベヤ部材から容器を移動させるように構成され、装置は、装置の通常の動作中に、容器が供給配置の上流側で互いに近接して並ぶように配置されており、供給配置は、動作中に、供給配置に沿って各個別の容器の供給速度を増加させ、それにより、供給配置に沿って供給される隣接する容器間の距離を増加させることによって、輸送方向に隣接する容器を互いから離すように構成され、主コンベヤ部材は、主コンベヤ部材におよびこれに沿って移動される容器が離されたままであるように、供給配置から供給される場合に、容器の排出速度にほぼ対応し、これに対して均一である輸送速度で動作するように構成され、可動把持配置は、少なくとも2つの容器を把持し、これらの容器を溶接ユニットへ主コンベヤ部材から同時に移動させるように構成され、溶接ユニットは同時に移動された容器それぞれに蓋を同時に締め付けるように構成されている。国際特許出願公開第WO2013/009226A1号はまた、このタイプの装置を操作するための方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第EP247986B1号
【特許文献2】米国特許第US4,989,394A号
【特許文献3】国際特許出願公開第WO2013/009226A1号
【特許文献4】国際特許出願公開第2017/180056A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
容器内に密封部材を適用するための前に知られている配置はその目的で適当であることが分かったが、さらなる改良の余地がまだある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の目的はしたがって、同じプロセスステップで多数のプロセス動作を行うために使用されてもよい、より多用途の拡張可能プレスプランジャを提供することであってもよい。本開示の別の目的は、多数のプロセス動作を1つの単一取付ユニットで行うことを可能にする取付ユニットを提供することであってもよい。本開示のさらに別の目的は、単一のプロセスステップで2つ以上のプロセス動作を行うための方法を提供することであってもよい。
【0010】
本開示の全体的な目的は、従来技術の欠点の少なくとも1つを克服するもしくは改善すること、または有用な代替形態を提供することである。
【0011】
上記目的の1つまたは複数は、独立請求項1、17および20の主題によって達成されてもよい。実施形態は、添付の従属請求項、以下の説明、および図面に記載されている。
【0012】
軸方向、および軸方向に垂直な径方向に延びる拡張可能プレスプランジャが本明細書に記載され、拡張可能プレスプランジャは、径方向に拡張可能であり、ベースプレートおよび第1のプランジャスカートを備えており、ベースプレートは底表面の形状を画定する周縁部を備えた底表面を有し、ベースプレートは底表面に対向するガイド表面を有し、第1のプランジャスカートは、上端部および底端部、および第1のプランジャスカートの底端部に周面縁部分を有し、第1のプランジャスカートの周面縁部分はベースプレートのガイド表面に配置され、第1のプランジャスカートは、非拡張状態と径方向拡張状態の間で弾力変形可能である。拡張可能プレスプランジャは第2のプランジャスカートを備え、第2のプランジャスカートは上端部および底端部を有し、内側表面および外側表面を有するプランジャスカート側壁を備え、プランジャスカート側壁は第2のプランジャスカートの底端部まで上端部から延び、第2のプランジャスカート側壁は第2のプランジャスカートの底端部に周面縁部分を備え、第2のプランジャスカートの周面縁部分は第1のプランジャスカートの周面縁部分の径方向外向きに配置され、第2のプランジャスカートは非拡張状態と径方向拡張状態の間で弾力変形可能である。
【0013】
第1のプランジャスカートの周面縁部分は、第1のプランジャスカートが径方向非拡張状態にある場合、ベースプレートの底表面の周縁部の径方向内向きに配置されてもよい。
【0014】
第1のプランジャスカートの周面縁部分は、第1のプランジャスカートが径方向非拡張状態である場合に、第2のプランジャスカートの周面縁部分でプランジャスカート側壁の内側表面に対して径方向に向かってもよい、または第1のプランジャスカートの周面縁部分は、第1のプランジャスカートが径方向非拡張状態である場合に、第2のプランジャスカートの周面縁部分でプランジャスカート側壁の内側表面からある距離に配置されてもよい。第2のプランジャスカートは、少なくとも第1のプランジャスカートの径方向拡張中に、第2のプランジャスカートの周面縁部分でプランジャスカート側壁の内側表面に対して向くように配置された第1のプランジャスカートの周面縁部分からの影響を受けて、非拡張状態と径方向拡張状態の間で弾力変形可能である。
【0015】
径方向拡張状態への非拡張状態からの第1のプランジャスカートの変形は、第1のプランジャスカートが軸方向に作用する圧縮力に露出されるように、軸方向に第1のプランジャスカートの上端部に圧力を加えることによって行われる。圧縮力は、第1のプランジャスカートの周面縁部分を、ベースプレートのガイド表面に対して偏倚させ、ベースプレートのガイド表面上に径方向外向きに摺動させ、したがって、第1のプランジャスカートを径方向に拡張させる、すなわち、第1のプランジャスカートの周面縁部分の周面を増加させる。ガイド表面は、傾斜したガイド表面であり、第1のプランジャスカートの周面縁部分に向けて径方向下向きに傾斜してもよい。第1のプランジャスカートの周面縁部分がガイド表面上で径方向外向きに移動すると、第1のプランジャスカートの周面縁部分は、径方向に加えられた力で第2のプランジャスカートの内壁に作用し、第2のプランジャスカートの周面縁部分を、第2のプランジャスカートの周面縁部分上の第1のプランジャスカートの周面縁部分によって加えられる圧力の影響を受けて径方向に拡張させる。
【0016】
第1のプランジャスカートの周面縁部分は、ベースプレートのガイド表面と実際に接触することなく、ベースプレートのガイド表面に最初に位置決めされてもよい。したがって、第1のプランジャスカートの周面縁部分は、軸方向にベースプレートのガイド表面の上方に配置されてもよい。第1のプランジャスカートの周面縁部分はその後、拡張力が第1のプランジャスカートに加えられない場合に拡張可能プレスプランジャの静止位置と呼ばれてもよい非拡張状態に拡張可能プレスプランジャがある場合に、ベースプレートのガイド表面の上方で小さな距離に配置されている。第1のプランジャスカートが拡張状態に移動する場合に径方向に圧縮されると、第1のプランジャスカートの周面縁部分は、ガイド表面と接触するように押され、ガイド表面に沿って径方向に移動して、第1のプランジャスカートの周面縁部分を拡張させる。別の方法では、第1のプランジャスカートの周面縁部分は、また、拡張可能プレスプランジャが静止位置にある場合に、軸方向にベースプレートのガイド表面に当接してもよい。第1のプランジャスカートの周面縁部分は、第1のプランジャスカートの周面縁部分の全てまたは一部に沿って、ベースプレートのガイド表面に当接してもよい。
【0017】
第1のプランジャスカートは、第1のプランジャスカートの中心に向けてテーパ状となる側壁を備えた円錐台または角錐台の形状を有してもよく、第2のプランジャスカートは、軸方向にほぼ平行に延びる側壁を備えたカップ形状を有してもよい。
【0018】
第2のプランジャスカートは、プランジャスカート側壁に配置された拡張スリットを有し、拡張スリットはプランジャスカート側壁に軸方向に延びてもよい。拡張スリットは、第2のプランジャスカートの径方向拡張を容易にし、第2のプランジャスカートの上端部から第2のプランジャスカートの底端部まで全てにわたって、または上端部と底端部の間で第2のプランジャスカートの壁面の選択した部分のみで配置されてもよい。拡張スリットは、第2のプランジャスカートの周面縁部分を通して切断されないように配置されてもよい。
【0019】
第2のプランジャスカートは軸方向に高さを有し、拡張スリットは第2のプランジャスカートの高さの40%から100%の範囲の距離でプランジャスカート側壁に延びてもよい。
【0020】
第2のプランジャスカートのプランジャスカート側壁は、プランジャスカート側壁に配置された複数の拡張スリットを備えてもよい。コーナ部分によって相互接続される複数の側壁部分によって構成される第2のプランジャスカートでは、第2のプランジャスカート側壁の各コーナ部分に2つのスリット、3つのスリットまたは4つのスリットなどの、1つまたは複数のスリットをコーナ部分に配置してもよい。スリットは、第2のプランジャスカート側壁のコーナ部分のみに、または第2のプランジャスカート側壁のコーナ部分の間でコーナ部分および側壁部分の両方に配置されてもよい。第2のプランジャスカート側壁の側壁部分およびコーナ部分の数は、3、4、5、6、7または8つの側壁部分およびコーナ部分などのあらゆる有用な数であってもよい。
【0021】
本明細書に開示されるような拡張可能プレスプランジャのベースプレートは、変形制御部材を備えてもよく、変形制御部材は第2のプランジャスカートの周面縁部分の径方向内向き変形に対抗するように配置される。したがって、変形制御部材は、第2のプランジャスカートの周面縁部分の径方向内向き移動を抑制するように配置されている。
【0022】
変形制御部材は、ベースプレートのガイド表面に配置されたトラックの形をとってもよく、トラックはベースプレートの底表面の周縁部から差し込まれ、ベースプレートのガイド表面の周面に沿って延びている。トラックは、第2のプランジャスカートの周面縁部分が径方向外向きに拡張および移動することを可能にするように、径方向外向きに開かれる。トラックの径方向内側は、第2のプランジャスカートの周面縁部分が径方向内向きに押されるのを防ぐ壁面によって構成される。
【0023】
第2のプランジャスカートは、第2のプランジャスカート側壁の周面の全てまたは一部に沿って、第2のプランジャスカート側壁の外側表面に周方向に延びる密封リッジを備えてもよい。
【0024】
第2のプランジャスカートは変形ツールを備えてもよく、変形ツールは第2のプランジャスカート側壁の外側表面から径方向に突起する。変形ツールは、第2のプランジャスカート側壁の周方向に延びる細長い隆起を備えるまたはこれからなってもよく、細長い隆起は第2のプランジャスカート側壁の周面の全体または一部上に延びている。
【0025】
変形ツールは、国際特許出願公開第2017/180056A1号に開示されるような包装容器などの、包装容器内の閉塞配置で噛み合い係止隆起を形成するために配置されてもよい。国際特許出願公開第2017/180056A1号は、バルク固体用の板紙包装容器を開示している。板紙包装容器は、管状板紙容器本体、容器底部、および容器蓋を備えている。容器本体は、容器開口まで容器本体の底端部から包装容器の長手方向に延びている。容器本体は、容器開口に容器本体当接縁部を備えている。容器本体は、包装容器内で内側区画に向けて面する内側表面、および内側区画から離れて面する外側表面を有する。容器蓋は、容器本体当接縁部に当接するようになっている当接縁部を有する蓋カラー、および蓋プラグイン部分を備えている。蓋プラグイン部分は、容器蓋が閉塞位置にある場合に、長手方向に延び、容器本体の内側表面に面する側部表面を有する。蓋プラグイン部分はさらに、容器蓋が閉塞位置にある場合に、容器本体当接縁部からある距離に配置されている主表面を備えている。蓋カラーは、容器本体と同じ材料で作られ、蓋カラーは、蓋カラーを当接縁部で容器本体から完全にまたは部分的に分離することを可能にするために、スリットによって、または容器本体周面に沿って延びる減衰手段によって容器本体から区切られる。容器開口の形状は、(i)容器本体の内側表面に取り付けられ、内側区画上に屋根を形成する部分的に取外し可能な輸送クロージャを備えた板紙包装容器によって、および/または(ii)ポリマーフィルム、コーティング層および/または金属箔の1つまたは複数の層を含む多層板紙材料を備えた容器本体によってのいずれかで安定化される。板紙包装容器はさらに、閉塞位置に容器蓋を保持するための係止配置を備えている。係止配置は、容器本体の内側表面上に設けられた、凹部の形の第1の係止要素、および蓋プラグイン部分の側部表面に設けられた、突起の形の第2の係止要素を備え、第1および第2の係止要素は噛み合った係止要素である。第1および第2の係止要素は、容器蓋が閉塞位置にある場合に、突起が凹部と係合するように配置されている。
【0026】
板紙包装容器の容器蓋およびプラグイン部分は、1つの板紙材料シートから製造処理で共に形成される。蓋カラーはしたがって、容器本体壁面の隣接する連続を形成し、プラグイン部分は、容器本体の内側表面と密接に接触する容器開口としっかり嵌合するプラグの機能を有する。係止配置の相互係止要素は、容器が閉じた後に閉じたままであることを保証する。容器を閉じることは、第2の係止要素の突起が容器壁面の縁部を通して移動されるときに作り出される抵抗を克服するために、平等に判断され強力な方法で、下向きに蓋のプラグイン部分をユーザが押すことを必要とする。したがって、上部部材の当接縁部は、増加した力で容器本体当接縁部を打ち、それにより、例えば、適切に密封された容器の知覚に関してユーザ経験を改善する、容器が適切に閉じられたことをユーザに知らせるクリック音の形の、感覚的なスナップイン標示および音響信号などの改良された、閉じたことの標示を消費者に提供する。
【0027】
容器蓋は、蓋を定位置に押す場合に克服されなければならない僅かな抵抗感、スナップインまたはスライドイン感覚、および/または容器本体上で蓋が閉じられる場合に生成されるクリック音またはきしみもしくは引っかき音などの音響信号によってユーザに示されてもよい、突起が凹部に嵌り、蓋カラー当接縁部が容器本体当接縁部に対して閉じられるまで、容器開口内にプラグイン部分を押すことによって閉じられてもよい。閉じたことの標示は、個別の感覚もしくは音、または個別の感覚もしくは音の組合せとして提供されることが普通は好ましく、そのため、信号は不明確な感覚または音より適切な閉塞の決定的な確認を提供するものとして認識されてもよい。個別の感覚の例はスナップイン感覚であり、クリックまたはポップ音は個別の音感覚を提供してもよい。
【0028】
第2のプランジャスカート側壁の周面縁部分は、変形ツールを備える、またはこれからなってもよい。したがって、周面縁部分は変形ツールを構成してもよい。
【0029】
密封リッジは、第2のプランジャスカートの上端部に向けて第2のプランジャスカートの底端部から軸方向で見て、変形ツールの上方に配置されてもよい。
【0030】
第2のプランジャスカートが密封リッジおよび変形ツールを備える、本明細書に開示するような拡張可能プレスプランジャを使用して、例えば、国際特許出願公開第2017/180056A1号に開示されるように、内側密封部材を適用し、係止配置に相互係合係止要素を形成してもよい。したがって、内側密封部材を適用し、これを容器本体管の内側壁面に溶接し、係止配置を形成することは、包装容器を製造する場合と同じプロセス動作で行われてもよい。内側密封部材の適用、および係止配置の形成は、同時または連続して起こってもよい。連続して行われる場合、内側密封部材の適用および係止配置の形成は、時間内の重なりがあってまたはなしで起こってもよい。また、内側密封部材の適用および係止配置の形成の継続時間は異なることが考えられる。例えば、係止配置の領域内の変形構成で包装材料を適切に設定するにはより長いプロセス時間を必要としてもよい。
【0031】
本明細書に開示されるような拡張可能プレスプランジャでは、第1のプランジャスカートの周面縁部分が第1の周面縁部分セグメントおよび第2の周面縁部分セグメントを備えてもよく、非拡張状態の第1のプランジャスカートの周面縁部分と拡張状態の第1のプランジャスカートの周面縁部分の間の径方向距離は、第1の周面縁部分セグメントと第2の周面縁部分セグメントの間で異なる。第1のプランジャスカートの周面縁部分は、異なる拡張可能性を有する少なくとも2つの周面縁部分セグメントを備えてもよく、それにより、拡張状態の第1のプランジャスカートの周面縁部分の形状は、異なる周面縁部分セグメントで異なる程度に、非拡張状態の第1のプランジャスカートの周面縁部分の形状と異なる。したがって、第1のプランジャスカートの周面縁部分の異なるセグメントは、第1のプランジャスカートが非拡張状態から拡張状態に変形されるときに、異なる程度に径方向外向きに移動するように配置されてもよい。
【0032】
したがって、拡張状態の第1のプランジャスカートの周面縁部分は、非拡張状態の第1のプランジャスカートの周面縁部分と、長さだけでなく、形状も異なる。
【0033】
本明細書に開示されるような拡張可能プレスプランジャでは、非拡張状態の第1のプランジャスカートの周面縁部分は、径方向内向きに湾曲したセグメントを備えた第1のプランジャスカートの周面縁部分の少なくとも1つの側部でコーナ部分によって接続されている複数の側部に分割されてもよい。ベースプレートの底表面の周縁部は、コーナ部分によって接続されている対応する複数の側部を備えている。必ずしも必要ではないが、ベースプレートの底表面の周縁部の側部の対応する少なくとも1つは、第1のプランジャスカートの少なくとも1つの径方向内向きに湾曲したセグメントに対応する径方向内向きに湾曲したセグメントを備えてもよい。ベースプレートが径方向内向きに湾曲したセグメントを有する場合、曲率半径は、第1のプランジャスカートの曲率半径と同じまたはこれより大きくてもよい。
【0034】
本明細書に開示するような拡張可能プレスプランジャは、第1のピストンおよび第2のピストンを有してもよく、第1のピストンおよび第2のピストンは軸方向に延び、第2のピストンは第1のピストンと同軸であり、ベースプレートは第1のピストンに接続され、ベースプレートの底表面は軸方向に垂直に延び、第1のプランジャスカートは第2のピストンに接続され、第2のプランジャスカートは第1のピストンに接続され、第1のピストンおよび第2のピストンは、ユニットとして軸方向に同時に移動可能であり、軸方向に互いに対して独立して移動可能であるように配置されている。
【0035】
また、容器本体に容器密封要素を取り付けるための取付ユニットが本明細書に開示され、取付ユニットは本明細書に開示されるような拡張可能プレスプランジャ、および保持デバイスを備え、保持デバイスは容器本体を保持するようになっており、保持デバイスは容器本体の部分を受け入れ保持するようになっている少なくとも1つの貫通位置決めキャビティを備え、保持デバイスの位置決めキャビティは容器本体の足跡領域を画定する断面領域を有し、拡張可能プレスプランジャは、保持デバイスの位置決めキャビティ内側の取付位置と保持デバイスの位置決めキャビティ外側の静止位置の間で軸方向に移動可能である。
【0036】
保持デバイスは、誘導コイルを備えた溶接ユニットなどの溶接ユニットを備えてもよく、溶接ユニットは位置決めキャビティの周りに配置されていることが好ましい。
【0037】
保持デバイスの位置決めキャビティは、位置決めキャビティの壁面内に配置されている窪みを備えてもよく、窪みは第2のプランジャスカート側壁の外側表面から径方向に突起する変形ツールに対応し、変形ツールは拡張可能プレスプランジャが取付位置にある場合に窪みの内側にあるように配置されている。第2のプランジャスカート側壁の外側表面は単一の変形ツールまたは多数の変形ツールを備えてもよく、位置決めキャビティは第2のプランジャスカート側壁の外側表面上の1つまたは複数の変形ツールに適合する単一の窪みまたは多数の窪みを備えている。協働する変形ツールおよび窪みを使用して、細長いリッジ/溝、個別の突起/凹部などのあらゆる所望の形状の変形を容器壁面に作り出してもよい。
【0038】
位置決めキャビティの断面領域はコーナ部分によって接続されている複数の側部を備えてもよく、ベースプレートの底表面および非拡張状態の第1のプランジャスカートの周面縁部分はそれぞれ、コーナ部分によって接続されている複数の対応する側部を備えている。
【0039】
本明細書で開示されるような取付ユニットを使用して包装容器を密封する方法がまた、本明細書に開示されている。方法は、保持デバイスの位置決めキャビティ内に容器本体を配置するステップであって、容器本体の本体壁面は位置決めキャビティの壁面と整列するステップと、ベースプレートの足跡表面に容器密封要素を適用するステップであって、容器密封要素は、ベースプレートの底表面の周縁部の径方向外向きに延びる取付境界を備えるステップと、取付ユニットにより容器本体内で取付位置に取付ユニットの軸方向(A)に容器密封要素を移動し、同時に、容器本体の本体壁面と整列するように容器密封要素の取付境界を曲げるステップと、第1のプランジャスカートを底部プレートのガイド表面に対して押すことによって径方向拡張状態に第1のプランジャスカートを変形させ、それにより、第1のプランジャスカートの周面縁部分を径方向外向きに移動させ、第2のプランジャスカート側壁に径方向圧力を加えさせるステップであって、第2のプランジャスカートが非拡張状態から径方向拡張状態に変形され、容器密封要素の取付境界が容器本体の本体壁面に向けた方向に径方向に拡張された第2のプランジャスカートによって押されるステップと、容器本体の本体壁面に容器密封要素の取付境界を溶接するステップとを含む。
【0040】
容器密封要素の取付境界は、第2のプランジャスカート上に配置された密封リッジによって容器本体の本体壁面に対して押されてもよく、密封リッジは第2のプランジャスカートのプランジャスカート側壁の周面に沿ってプランジャスカート側壁の外側表面上に周方向に延びている。容器本体の本体壁面に容器密封要素の取付境界を溶接するステップは、密封リッジに沿って行われる。密封リッジは、プランジャスカート側壁の全周周りに延びるように配置されていることが好ましい。
【0041】
第2のプランジャスカートは、プランジャスカート側壁の外側表面から径方向に突起する変形ツールを備えてもよく、保持デバイスの位置決めキャビティは位置決めキャビティの壁面内に配置されている対応する窪みを備え、方法はさらに、位置決めキャビティの壁面の窪み内に変形ツールを径方向に押すことによって、容器密封要素の取付境界および容器本体の本体壁面を変形させるステップを含む。このプロセスステップは、本明細書に開示されるような係止配置を作り出してもよい、または、包装材料の元の平坦形状から逸脱する形状を備えた容器壁面を提供する方法であってもよい。
【0042】
本明細書に開示されるような方法では、複数の容器密封要素は、複数の取付ユニットによって複数の容器本体内に同時に位置決めされてもよい。
【0043】
本発明を、添付の図面を参照して、非限定的な例としてさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図2】
図1の取付ユニット内の第1のプランジャスカートの側面図である。
【
図3】
図2に示された第1のプランジャスカートの上面図である。
【
図4】
図1の取付ユニット内の第2のプランジャスカートの斜視図である。
【
図5】
図1の取付ユニットを使用して作ることができる包装容器を示す図であり、包装容器が開口状態で示されている図である。
【
図6】閉塞状態にある
図5の包装容器を示す図であり、一部は断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1を参照すると、容器本体3に容器密封要素29を取り付けるための取付ユニット1が示されている。取付ユニット1は、前述の請求項のいずれか一項に記載の拡張可能プレスプランジャ2と、少なくとも1つの貫通位置決めキャビティ6を備えた保持デバイス4とを備えている。位置決めキャビティ6は、取付ユニット1内での容器本体3の処理中に、容器本体3の一部を受け、これを定位置に保持するようになっている。保持デバイス4の位置決めキャビティ6は、容器本体3の足跡領域を画定する断面領域を有する。
【0046】
拡張可能プレスプランジャ2は、保持デバイス4の位置決めキャビティ6内側の取付位置と保持デバイス4の位置決めキャビティ6外側の静止位置の間で軸方向に移動可能である。
図1は、拡張可能プレスプランジャ2が、拡張状態から戻された後で、溶接および容器壁面変形動作の完了後に位置決めキャビティ6から取り除かれる前に、位置決めキャビティ6に挿入された、取付ユニット1を示している。
【0047】
拡張可能プレスプランジャ2は、軸方向A、および軸方向と垂直な径方向Rに延長部を有する。拡張可能プレスプランジャ2は、軸方向Aに加えられている圧縮力の影響を受けて、径方向Rに拡張可能である。
【0048】
拡張可能プレスプランジャ2は、ベースプレート8、第1のプランジャ9、および第2のプランジャスカート10を備えている。ベースプレート8は、底表面11の形状を画定する周縁部12を備えた底表面11、および底表面11と対向するガイド表面14を有する。第1のプランジャスカート9は、
図2に示すように、上端部15および底端部16と、底端部16に周面縁部分17とを有する。第1のプランジャスカート9の周面縁部分17は、ベースプレート8のガイド表面14に配置されている。第1のプランジャスカート9は、第1のプランジャスカート9の上端部15に圧縮力を加えることによって、非拡張状態と径方向拡張状態の間で弾力変形可能である。本明細書で使用されるような弾力変形可能によって、第1のプランジャスカート9は圧縮力が取り除かれた場合に、非圧縮および非拡張状態に自動的に戻ることを暗に示している。第1のプランジャスカート9の周面縁部分17は、第1のプランジャスカート9が非拡張状態にある場合に、ベースプレート8の底表面11の周縁部12の径方向内向きに配置されている。
【0049】
第2のプランジャスカート10は、上端部20および底端部21と、内側表面23および外側表面24を有するプランジャスカート側壁22とを有する。プランジャスカート側壁22は、第2のプランジャスカート10の底端部21まで上端部20から延びる。
図4に最もよく示すように、第2のプランジャスカート側壁22は、第2のプランジャスカート10の底端部21に周面縁部分25を備えている。第2のプランジャスカート10の周面縁部分25は、第1のプランジャスカート9の周面縁部分17の径方向外向きに配置されている。第1のプランジャスカート9の非拡張状態では、第1のプランジャスカート9の周面縁部分17は、
図1に示すように、第2のプランジャスカート10の周面縁部分25でプランジャスカート側壁22の内側表面23に対して向かってもよい。別の方法では、周面縁部分17は、第1のプランジャスカート9が非拡張状態である場合に、第2のプランジャスカートの周面縁部分25でプランジャスカート側壁22の内側表面23からある距離に配置されてもよい。第1のプランジャスカート9が径方向に圧縮され、径方向Rに拡張すると、第1のプランジャスカート9の周面縁部分17は、プランジャスカート側壁22の内側表面23に対して偏倚され、径方向R外向きに第2のプランジャスカート10の側壁22を押し、それにより第2のプランジャスカート10の拡張を生じさせる。第2のプランジャスカート10は、非拡張状態と径方向拡張状態の間で弾力変形可能である。したがって、第2のプランジャスカート10は、第2のプランジャスカート側壁22の内側表面23上に第1のプランジャスカート9によって加えられる径方向力が取り除かれると、非拡張状態に自動的に戻る。
【0050】
拡張可能プレスプランジャ2は、第1のピストン30および第2のピストン31を備え、両方とも軸方向Aに延び、第2のピストン31は第1のピストン30と同軸である。ベースプレート8は第1のピストン30に接続され、ベースプレート8の底表面11は軸方向Aに垂直に延びている。第1のプランジャスカート9は第2のピストン31に接続され、第2のプランジャスカート10は第1のピストン30に接続されている。第1および第2のピストン30、31は、単一ユニットとして軸方向Aに同時に移動され、互いに対して独立して移動可能であるように配置されている。
【0051】
第1のプランジャスカート9は、第1のピストン30と第2のピストン31の間の相対変位により拡張状態に移動され、それにより、第1のプランジャスカート9はベースプレート8のガイド表面14上で押し下げられ、第1のプランジャスカート9は圧縮され、それにより、第1のプランジャスカート9の上端部15および底端部16の間の距離がなくなり、第1のプランジャスカート9の周面縁部分17が径方向外向きにされる。本明細書に記載されるように、第1のプランジャスカート9の周面縁部分17の異なるセグメントは、異なる程度に径方向外向きに移動するように構成されてもよく、それにより、周面縁部分17の長さが拡張状態でより大きいだけでなく、周面縁部分17の形状、すなわち輪郭が拡張状態と非拡張状態で異なる。
【0052】
第1のプランジャスカート9がその完全拡張状態に到達すると、第2のプランジャスカート10が完全に拡張される。
【0053】
このプロセス中、第1のプランジャスカート9の周面縁部分17は、ベースプレート8のガイド表面14上で径方向外向きに摺動する。
図1に示されている取付ユニット1では、ガイド表面14は下向きおよび外向き方向に傾斜され、拡張状態へのおよびそこからの変形中に、第1のプランジャスカート9の制御された変形を得ることに役に立つ。第1のプランジャスカート9の形状によって、径方向拡張の程度は、第1のプランジャスカートの異なる部分内で異なってもよい。
【0054】
第1のプランジャスカート9の周面縁部分17は、拡張可能プレスプランジャ2が
図1に示す非拡張状態にある場合にまた、ベースプレート8のガイド表面14に当接してもよい。別の方法では、第1のプランジャスカートの周面縁部分17は、拡張可能プレスプランジャ2が非拡張状態にある場合に、ベースプレート8のガイド表面14の上方である距離に配置されてもよい。
【0055】
図に示されている取付ユニット1は、包装容器の足跡領域とも本明細書で呼ばれる、変更された矩形断面領域を有する包装容器を形成するように構成されている。これは、第1および第2のプランジャスカート9、10、ベースプレート8の底表面11、ならびに位置決めキャビティの断面領域がまた、それぞれ、コーナ部分によって相互接続される側壁部分を備えた変更された矩形断面領域を有することを意味する。図に示された変更された矩形形状は、有用な形状の非限定的例としてのみ提供され、円形、楕円形、またはあらゆる有用な変更された多角形形状などの他の断面または足跡形状が考えらえることを理解されたい。本明細書に使用されるように、変更された矩形形状などの変更された多角形形状は、丸みを帯びたコーナ部分によって接続された側部を有する形状を暗に示している。側部は直線であってもよい、またはコーナ部分の湾曲より少ない湾曲を有してもよい。
【0056】
図4に示すように、2つの拡張スリット35は、第2のプランジャスカート10の各コーナ部分36で第2のプランジャスカート10のプランジャスカート側壁22に配置されている。拡張スリット35は、第2のプランジャスカート10の上端部20と第2のプランジャスカート10の底端部21の間でプランジャスカート側壁22内に配置されている。
図4に示す例では、拡張スリット35は、第2のプランジャスカート10の底端部21まで上端部20から全体的に延び、第2のプランジャスカート10の上部内に延びるようにさらに示されている。拡張スリット35のこのような配置は、本明細書に開示されるように、拡張可能プレスプランジャ2の要件ではない。したがって、拡張スリットは、第2のプランジャスカート10の上端部20と底端部21の間で測定されるように、第2のプランジャスカート10の高さの40%から100%の範囲の距離でプランジャスカート側壁22に延びてもよい。
【0057】
1つまたは複数の拡張スリット35は、第2のプランジャスカート10の周面縁部分25を通して切断することなく、第2のプランジャスカート10の底端部21からある距離で終端するように配置されてもよい。さらに、拡張スリットの数は、
図4に示す8つの拡張スリットより少ないまたは多くてもよい。拡張スリットの配置は
図4に示すものと異なってもよく、1つまたは複数の拡張スリットは側壁部分37に配置されている。第2のプランジャスカートは、コーナ部分のみに、側壁部分のみに、またはコーナ部分および側壁部分の両方に配置された拡張スリットを備えてもよい。コーナ部分によって接続される側壁部分を備えた形状を有する第2のプランジャスカートでは、一般的に、拡張スリットは少なくともコーナ部分に配置されていることが好ましい。さらに、複数の拡張スリット35がプランジャスカート側壁22内に配置されている場合、スリットは長さおよび/または幅が異なってもよい。
【0058】
図1に示すように、ベースプレート8は、ベースプレート8のガイド表面14の周面に沿って延びるトラックの形の変形制御部材40を備えている。変形制御部材40は、第2のプランジャスカート10の周面縁部分25の径方向内向き変形に対抗するように配置されている。トラックは、第2のプランジャスカート10の周面縁部分25が径方向外向きに拡張および移動することを可能にするように、径方向外向きに開口している。トラックの径方向内側は、第2のプランジャスカートの周面縁部分が径方向内向きに押されるのを防ぐ壁面によって構成されている。したがって、第2のプランジャスカート10の周面縁部分25は、拡張可能プレスプランジャ2が非拡張静止位置にある場合に、ベースプレート8のガイド表面14のいくらか下に配置された表面上にある。
【0059】
第2のプランジャスカート10は、第2のプランジャスカート側壁22の外側表面24に周方向に延びる密封リッジ41を備えている。
図4に示す例では、密封リッジ41は、第2のプランジャスカート側壁10の全周面に沿って延びる。このような構成は普通第2のプランジャスカートの周面に沿って連続シールを作り出すときに好ましいが、第2のプランジャスカートの周面の一部またはいくつかの部分のみに沿って延びる断続的密封リッジまたは密封リッジを本発明の範囲内で使用してもよいことを理解されたい。
【0060】
第2のプランジャスカート10はまた、第2のプランジャスカート側壁22上に周方向に延び、第2のプランジャスカート側壁22の外側表面24から径方向外向きに突起する細長い隆起の形で変形ツール42を備えている。
図4に示す第2のプランジャスカート10では、変形ツール42は、プランジャスカート側壁22の薄くなった部分である第2のプランジャスカート側壁の周面縁部分25によって形成される。変形ツール42は
図4では、第2のプランジャスカート10の周面全体上に延びるように示されているが、本明細書に記載するように、第2のプランジャスカート10の周面の一部またはいくつかの部分のみの上に延びてもよく、プランジャスカート側壁22の外側表面24上で別の位置に配置されてもよく、および/または他の形状を有してもよいことを理解されたい。変形ツール42は、包装材料の元の平坦形状から逸脱する、容器壁面内に機構を作り出すように、包装容器壁面内で材料を変形するように使用される。包装材料は普通、カートンの基板層、および基板層上に積層されたプラスチック、アルミニウム箔などの1つまたは複数の追加層を有する積層などの紙ベースの包装材料である。
【0061】
図3に示されている非拡張状態の第1のプランジャスカート9の周面縁部分17は、径方向内向きに湾曲している第1のプランジャスカート9の周面縁部分17の各側部51を有するコーナ部分52によって接続されている4つの側部51に分割される。
図3の第1のプランジャスカート9が拡張状態に移動されると、内向きに湾曲した側部51は径方向外向きに移動され、同時に、真っすぐにされ、これは、非拡張および拡張状態の周面縁部分17の形状間の差が、側部51それぞれの中心部で、コーナ部分52の近傍より大きいことを暗に示されている。本明細書に記載されるように、
図3に示されているものなどの第1のプランジャスカート9の周面縁部分17の形状は、本明細書に開示されるような拡張可能プレスプランジャに任意である。したがって、第1のプランジャスカート9の周面縁部分17は、本明細書に開示されるようなあらゆる有用な輪郭を有してもよい。
【0062】
図1に示す取付ユニット1の保持デバイス4は、誘導コイル56を備えた溶接ユニット55を備えている。溶接ユニット55は、拡張可能プレスプランジャ2が
図1に示すように位置決めキャビティ6内に挿入される場合に、第2のプランジャスカート10上で密封リッジ41の位置に対応するレベルで位置決めキャビティ6を囲むように配置されるように示されている。
【0063】
保持デバイス4の位置決めキャビティ6は、位置決めキャビティ6の壁面に配置された窪み57を備えている。窪み57は、第2のプランジャスカート上で変形ツール42に形状およびサイズが対応し、変形ツール42は、拡張可能プレスプランジャ2が取付位置にある場合に、窪み57の内側にあるように配置されている。
【0064】
本明細書に記載するように、取付ユニット1の位置決めキャビティ6の断面領域は、容器密封要素が案内される容器本体の形状およびサイズに適合される。
図1に示される取付ユニット1の位置決めキャビティ6は、変更された矩形断面形状を有する容器内に容器密封要素を取り付けるように構成され、ベースプレート8の底表面11のほぼ矩形断面形状、および第1のプランジャスカート9の周面縁部分17のほぼ矩形輪郭に対応するコーナ部分によって接続されている側部を備えている。
【0065】
取付ユニット1の位置決めキャビティ6の断面領域の形状と関係なく、取付ユニット1の位置決めキャビティ6の断面領域は常に、第2のプランジャスカート10の断面領域より大きく、非拡張プレスプランジャ2を、位置決めキャビティ6内に置かれた容器本体を損傷することなく、位置決めキャビティ6内に挿入することを可能にする。
【0066】
図1に示す取付ユニットは、密封容器を密封する方法で使用することができ、方法は、保持デバイス4の位置決めキャビティ6内に容器本体3を配置するステップであって、容器本体3の本体壁面は位置決めキャビティ6の壁面と整列するステップと、ベースプレート8の底表面11に容器密封要素29を適用するステップであって、容器密封要素29は底表面11の周縁部12の径方向外向きに延びる取付境界28を備え、容器密封要素29は真空吸引によりベースプレート8の底表面11に対して保持されてもよいステップと、取付ユニット1により容器本体3内で取付位置に取付ユニット1の軸方向Aに容器密封要素29を移動し、同時に、容器本体3の本体壁面と整列するように容器密封要素29の取付境界28を曲げるステップであって、容器密封要素29の取付境界28は、非拡張プレスプランジャ2が位置決めキャビティ6内に下向きに移動し、容器本体3の本体壁面と整列される場合に、容器密封要素29の取付境界28が位置決めキャビティ6の縁部に接触するときに、軸方向上向きに自動的に曲がり、密封要素29は、容器本体壁面に密封要素29に取り付けるのに適切な深さに位置決めキャビティ6および容器本体3内に移動されるステップと、第1のプランジャスカート9を底部プレート8のガイド表面14に対して押すことによって径方向拡張状態に第1のプランジャスカート9を変形させ、それにより、第1のプランジャスカート9の周面縁部分17を径方向外向きに移動させ、第2のプランジャスカート側壁22の内側表面23に径方向圧力を加えさせるステップであって、第2のプランジャスカート10が非拡張状態から径方向拡張状態に変形され、容器密封要素29の取付境界28が容器本体3の本体壁面に向けた方向に径方向に拡張された第2のプランジャスカート10によって押されるステップと、第2のプランジャスカート10のプランジャスカート側壁22の外側表面上に周方向に延びる密封リッジ41により、容器本体3の本体壁面に対して容器密封要素29の取付境界28を押すことによって、容器本体3の本体壁面に容器密封要素29の取付境界28を溶接するステップであって、容器本体3の本体壁面に容器密封要素29の取付境界28を溶接するステップが密封リッジ41に沿って行われるステップと、位置決めキャビティ6の壁面の窪み57内に変形ツール42
を径方向に押すことによって、容器本体3の本体壁面を変形するステップであって、容器本体3の本体壁面が第2のプランジャスカート10の変形ツール42と位置決めキャビティ6の壁面内の窪み57の間に配置されているステップとを含んでいる。
【0067】
本明細書で開示されるようなプレスプランジャ2を備えた取付ユニット1は、
図5および
図6に示されるような板紙包装容器100を形成する場合に使用されてもよい。
【0068】
図5は、開口位置の板紙包装容器100を示し、
図6は、
図6の一部が断面図である、閉塞位置にある板紙包装容器100を示している。
【0069】
板紙包装容器100は、管状板紙容器本体103、容器底部104、および容器蓋105を備えている。容器本体103は、容器開口107まで容器本体103の底端部110から容器100の長手方向(L)に延びている。容器本体103は、容器開口107に容器本体当接縁部108を備えている。容器本体103は、包装容器100内の内側区画114に向けて面する内側表面112、および内側区画114から離れて面する外側表面113を有する。
【0070】
図5では、直方体形状を有する容器本体が示されている。板紙容器は、前壁面部分136、後壁面部分137、側壁面部分138、139、および壁面部分136~137を接続する湾曲したコーナ部分140を有する。湾曲したコーナ部分140は、15から30mmの間の曲率半径を有する。本明細書に記載するように、
図5に示すような容器本体の形状は、非限定的例のみを構成し、容器本体は本明細書に記載するように、あらゆる有用な形状を有してもよいことを理解されたい。
【0071】
前および後壁面部分136、137は、平面であってもよい、または30~1000mmまでの曲率半径を備えた外向きに湾曲した形状を有してもよい。同様に、側壁面部分138、139は実質的に平面であってもよい、または所望の通り、湾曲を有してもよい。
【0072】
容器蓋105は、容器本体当接縁部108に当接するようになっている蓋当接縁部119を有する外側周面蓋カラー118と、蓋プラグイン部分115とを備えている。容器蓋105はまた、グリップタブ128を備えている。
【0073】
プラグイン部分115は、長手方向(L)に延び、容器蓋105が閉塞位置にある場合に容器本体103の内側表面112に面する側部表面116を有する。プラグイン部分115はさらに、プラグイン部分115が容器底部104に向けて下向きに延びるプラグを形成するように、容器蓋105が閉塞位置にある場合に、容器本体当接縁部108からある距離に配置された主表面117を備える。
【0074】
板紙包装容器100はさらに、蓋105の閉塞後に、閉塞位置に容器蓋105を保持するために係止配置を備えている。
図6に示される係止配置は、容器本体103の内側表面112上に設けられた凹部の形の第1の係止要素121と、蓋プラグイン部分115の側部表面116に設けられた噛み合い突起の形の第2の係止要素122とを備えている。しかし、第1の係止要素121は別の方法では突起の形であってもよく、第2の係止要素122は凹部の形であってもよく、突起および凹部は、容器蓋105が閉塞位置にある場合に、突起が凹部に突出するように噛み合っている。
【0075】
第1および第2の係止要素121、122は、容器蓋105が閉塞位置にある場合に、突起が凹部と係合する、すなわち、プラグイン部分115の側部表面116に設けられた第2の係止要素122が蓋当接縁部119から提供されるときに、容器本体103の内側表面112に設けられた第1の係止要素121が容器本体当接縁部108から同じ距離に設けられているように配置されている。
【0076】
図5および
図6に示された噛み合った係止要素121、122は、それぞれ、容器本体103の内側表面112およびプラグイン部分115の側部表面116の周面の実質的に100%に沿って設けられた細長い連続突起および細長い連続凹部の形である。別の方法では、係止要素は、容器本体103の内側表面112およびプラグイン部分115の側部表面116の周面の1つまたは複数の選択部分のみに設けられてもよい。
【0077】
包装容器100は、第1の係止要素121の2つ以上および第2の係止要素122の2つ以上が、平行に配置され、それぞれ、容器本体103の内側表面112の周面に沿って、およびプラグイン部分115の側部表面116の周面に沿って長手方向に連続または非連続に長手方向に間隔をおいて配置されるように、係止配置の2つ以上を備えてもよい。
【0078】
図5の容器本体当接縁部108および蓋当接縁部119は、容器本体103の壁面に垂直であり、平らな表面を有する。
【0079】
容器蓋105は、容器蓋105と容器本体103の間に設けられたヒンジ127周りに容器蓋を旋回させることによって開口される。ヒンジ127は、側壁部分の1つに設けられている。別の方法では、ヒンジは前または後壁面部分の1つに設けられてもよい、または蓋は、容器本体から完全に取り除くことができる完全分離可能蓋であってもよい。
【0080】
図6の蓋カラーは、スリット120'によって、または蓋カラーを当接縁部108、119で容器本体から完全にまたは部分的に分離させることを可能にするために、容器本体周面の少なくとも55%に沿って延びる、減衰手段120"によって容器本体から区切られる。蓋カラーの非分離部分は、蓋と容器本体の間でヒンジとして働く。
【0081】
本明細書に開示するような包装容器100では、蓋105は、容器100を開口する場合に、完全に取り外されるように配置されてもよい。容器蓋105が完全取外し可能な蓋である場合、容器蓋105は、容器本体103への永久的接続がない。蓋カラー118、したがって容器蓋105が容器本体から完全に分離可能であるように、スリット120'または減衰手段120"は、容器本体103周面の100%または実質的に100%に沿って延びるべきである。
【0082】
図5および
図6に示す板紙包装容器100は、輸送クロージャ周面フランジ135で容器本体103の内側表面112に取り付けられている一部可動輸送クロージャ129を備えている。輸送クロージャ129は、包装された内容物への初期アクセスを得るために、ユーザによって取り除かれて、周面フランジ135を容器本体103の内側表面112にまだ取り付けられたままにする。周面フランジ135は、容器開口107の補強として作用し、容器開口107の形状を安定化させ、それにより、容器開口107の形状を時間の経過と共に損なうことなく、容器100を繰り返し開口または再閉塞させることができる。安定化する残留周面フランジ135は、容器100が多数回開口および閉塞された後でさえ、異なるクロージャを維持することに貢献する。輸送クロージャ129は、プラグイン部分115を備えた容器蓋105を閉塞位置にすることを可能にするように、前記容器開口107で容器本体当接縁部108から十分な距離に設けられ、この距離はプラグイン部分115の高さと等しいまたはこれより大きくなっているべきである。
【0083】
図6で分かるように、容器底部104は底端部110に設けられた底部ディスクの形であり、底部ディスクは長手方向(L)に底端部110に向けて曲げられた周面フランジを有する。フランジの取付は、例えば、容器本体103の内側表面112への高周波数誘導溶接で、糊付けまたは溶接することによって行われてもよい。底端縁部は、底部ディスクフランジ上で内向きに折り畳まれる。
【0084】
添付の特許請求の範囲内の本発明のさらなる変更形態が実現可能である。このように、本発明は本明細書に記載された実施形態および図によって制限されるものとして解釈すべきではない。むしろ、発明の完全な範囲は、記載および図面を参照して、添付の特許請求の範囲によって判断されるべきである。
【符号の説明】
【0085】
1 取付ユニット
2 拡張可能プレスプランジャ
3 本体容器
4 保持デバイス
6 位置決めキャビティ
8 ベースプレート
9 第1のプランジャスカート
10 第2のプランジャスカート
11 底表面
12 周縁部
14 ガイド表面
15 上端部
16 底端部
17 周面縁部分
20 上端部
21 底端部
22 第2のプランジャスカート側壁
23 内側表面
24 外側表面
25 周面縁部分
29 容器密封要素
30 第1のピストン
31 第2のピストン
35 拡張スリット
36 コーナ部分
37 側壁部分
40 変形制御部材
41 密封リッジ
42 変形ツール
51 側部
52 コーナ部分
55 溶接ユニット
56 誘導コイル
57 窪み
100 板紙包装容器
103 管状板紙容器本体
104 容器底部
105 容器蓋
107 容器開口
108 容器本体当接縁部
110 底端部
112 内側表面
113 外側表面
114 内側区画
115 プラグイン部分
116 側部表面
117 主表面
118 蓋カラー
119 蓋当接縁部
120' スリット
120" 減衰手段
121 第1の係止要素
122 第2の係止要素
127 ヒンジ
128 グリップタブ
129 一部可動輸送クロージャ
135 輸送クロージャ周面フランジ
136 前壁面部分
137 後壁面部分
138 側壁面部分
139 側壁面部分
140 コーナ部分
A 軸方向
L 長手方向
R 径方向
【国際調査報告】