(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(54)【発明の名称】操舵動作の状況依存的な制限
(51)【国際特許分類】
B62D 6/00 20060101AFI20230306BHJP
B62D 113/00 20060101ALN20230306BHJP
B62D 103/00 20060101ALN20230306BHJP
B62D 101/00 20060101ALN20230306BHJP
【FI】
B62D6/00
B62D113:00
B62D103:00
B62D101:00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022543463
(86)(22)【出願日】2021-01-11
(85)【翻訳文提出日】2022-09-14
(86)【国際出願番号】 EP2021050344
(87)【国際公開番号】W WO2021144209
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】102020200545.1
(32)【優先日】2020-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100147991
【氏名又は名称】鳥居 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】シュミッツ,ダーフィット
(72)【発明者】
【氏名】フェルストナー,ミヒャエル
【テーマコード(参考)】
3D232
【Fターム(参考)】
3D232CC20
3D232DA03
3D232DA23
3D232DA25
3D232DA29
3D232DA33
3D232DA88
3D232EA01
3D232GG01
(57)【要約】
操舵トルクに関する制限を状況依存的に計算するため、および/または制御デバイスによる車両の操舵システムに関する制御命令を計算するための方法であって、車両環境に関するデータ、計画される軌道に関するデータ、および/または車両のセンサからのデータが受信され、受信されたデータに基づいて、車両の運転状況が決定され、決定された運転状況に基づいて、例えば操舵トルクなどの操舵動作の状況依存的な制限が計算され、操舵動作の計算された状況依存的な制限を調整するための制御命令が出力される、方法が開示される。さらに、制御デバイス、コンピュータプログラム、および機械読み取り可能な記憶媒体が開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操舵トルクに関する制限を状況依存的に計算するため、および/または制御デバイス(2)による車両(1)の操舵システムに関する制御命令を計算するための方法(20)であって、
車両環境(U)に関するデータ、計画される軌道に関するデータ、および/または前記車両(1)のセンサ(8、10)からのデータを受信し、
前記受信されたデータに基づいて、前記車両(1)の運転状況を決定し、
前記決定された運転状況に基づいて、例えば操舵トルクなどの操舵動作の状況依存的な制限を計算し、
前記操舵動作の前記計算された状況依存的な制限を調整するための制御命令を出力する、
方法(20)。
【請求項2】
前記運転状況を決定するために、運転状態のデータ、前記車両(1)の現在の軌道および計画された軌道、走行車線の進路、近くの交通参加者の動作、認識された交通標識、および/またはマップデータから決定される車線の進路および将来の車線の進路が受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記運転状況、および前記操舵動作の前記状況依存的な制限が車両モデルによって決定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記運転状況、および前記操舵動作の前記状況依存的な制限が、履歴データ、用途特有のデータ、および/または統計データに基づいて決定される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記操舵動作の前記状況依存的な制限によって、操舵トルクおよび/または操舵勾配の既存の制限が拡張または制約される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記操舵動作の前記状況依存的な制限に関して、下限値および上限値が計算および調整される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ハンドル(12)、EPSモータ(14)、および/または少なくとも1つの車輪(16)への前記操舵トルクの制限の形での、前記操舵動作の前記状況依存的な制限が、出力された制御命令によって調整される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記操舵動作の前記状況依存的な制限が、力制限、角度制限、および/または位置制限として計算され、出力された制御命令によって調整される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の方法(20)を実行するように設計されている制御デバイス(2)。
【請求項10】
命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令が、コンピュータまたは制御デバイス(2)による前記コンピュータプログラムの実行の際に、前記コンピュータまたは制御デバイス(2)に請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実施させる、コンピュータプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のコンピュータプログラムが記憶されている機械読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の操舵システムの操舵トルクおよび/または制御命令に関する制限を状況依存的に計算するための方法に関する。さらに、本発明は、制御デバイス、コンピュータプログラム、および機械読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
BASt規格による支援または部分自動化に分類される運転支援システムは、車両横方向誘導に電気パワーステアリングを使用する。電気パワーステアリングのアクチュエータは、運転者が何もしなくても操舵(ステアリング)への介入を実施し、例えば車両を車線内に自動的に維持することができる。これらの運転支援システムでは、車両の運転の責任は依然として運転者にあり、運転者は、運転支援システムの誤動作または誤った介入の場合には車両誘導を引き受けなければならない。
【0003】
そのような運転支援システムを開発および較正するとき、操舵性能および強い自動的な操舵への介入は、システムエラー時の車両の制御性と相容れない。操舵トルク跳躍または操舵トルク勾配が高いほど、制御性は低くなる。
【0004】
運転支援システムの作動中の車両の制御性を保証するために、通常、最大操舵トルクおよび最大操舵トルク勾配の制限が行われる。しかし、操舵性能の低下により、急カーブでの車両の走行に関して操舵トルクが十分でなくなる可能性があり、運転者が運転支援システムを能動的にサポートしなければならなくなるので、そのような制限には問題がある。さらに、より高い自動化レベルを併せ持つ将来の運転支援システムでは、限られた操舵性能は、ハンズフリー運転を可能にするのに十分ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の基礎となる目的は、操舵(ステアリング)システムに関する制御命令を状況依存的に適合させるための方法を提案することにあるとみることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、独立請求項のそれぞれの主題によって解決される。本発明の有利な構成は、それぞれ従属請求項の主題である。
【0007】
本発明の一態様によれば、操舵トルクに関する制限を状況依存的に計算するため、および/または制御デバイスによる車両の操舵システムに関する制御命令を計算するための方法が提供される。特に、できるだけ高い制御性とできるだけ高い操舵性能とを同時に達成するために、車両の操舵動作は運転支援システムによって調整され得る。
【0008】
1つのステップで、車両環境に関するデータ、計画される軌道に関するデータ、および/または車両のセンサからのデータが受信される。受信されたデータに基づいて、車両の運転状況が決定される。運転状況を決定することで、車両の予想される操舵動作を推定することができる。例えば、カーブ走行として決定される運転状況には、直進走行時よりも高い操舵トルクが予想され得る。車両環境に関するデータの代替としてまたは追加として、例えばマップデータの形で外部またはいわゆるオフボードデータも受信することができる。
【0009】
決定された運転状況に基づいて、例えば操舵トルクなどの操舵動作の状況依存的な制限が計算される。ここで、運転者に関して予想される車両の挙動に対する状況依存的な制限の計算が調整され得る。操舵動作は、車両の操舵システムに対する能動的または受動的な影響を有するすべての制御命令および介入に関連する。
【0010】
次のステップで、操舵動作の計算された状況依存的な制限を調整するための制御命令が出力される。ここで、代替として、車両の操舵動作の対応する制限を行うために、制御デバイスによって多数の制御命令が生成および出力されてもよい。
【0011】
制限に関するおよび/または認識された運転状況に関する情報は、任意選択で運転支援システムに伝送されてもよく、そこで適宜考慮され得る。
【0012】
この方法は、運転支援システム用のインテリジェントかつ状況依存的な操舵トルクリミッタの形で実現され得る。例えば操舵トルクなどの許可された調整可能な操舵動作を、その状況で予想可能な実際の操舵トルク要件に対して状況に応じて制限することにより、運転者による制御性を変えずにまたは改良して、より高い操舵性能を可能にする。
【0013】
この方法により、例えば直進走行として分類される運転状況では、直進走行を維持するためおよび轍や横風などの外乱を補償するために通常必要とされるだけの操舵トルクしか許されない。
【0014】
車両の運転状況として、例えば、駐車プロセス、低速カーブ走行、高速カーブ走行、単一車線または複数車線の道路での直進走行などが考慮され得る。
【0015】
本発明のさらなる態様によれば、上記の方法を実施するように設計されている、制御デバイスが提供される。制御デバイスは、例えば、車両側の制御デバイス、車両外の制御デバイス、またはクラウドシステムなどの車両外のサーバユニットであってもよい。
【0016】
さらに、本発明の一態様によれば、命令を含むコンピュータプログラムであって、命令が、コンピュータまたは制御デバイスによるコンピュータプログラムの実行の際に、コンピュータまたは制御デバイスに本発明による方法を実施させる、コンピュータプログラムが提供される。本発明のさらなる態様によれば、本発明によるコンピュータプログラムが記憶されている機械読み取り可能な記憶媒体が提供される。
【0017】
車両は、BASt規格に従って、支援、部分自動、高度自動、および/または完全自動もしくは無人運転で駆動可能であり得る。
【0018】
車両は、例えば、乗用車、トラック、ロボタクシーなどであり得る。車両は、道路上での動作に制約されない。正確には、車両は、船舶や、輸送用ドローンなどの航空機などとして構成されていてもよい。
【0019】
一例示的実施形態によれば、運転状況を決定するために、例えば車速、ヨーレート、横方向加速度、または操舵角など運転状態のデータ、車両の現在の軌道および計画された軌道、走行車線の進路、近くの交通参加者の挙動、認識された交通標識、および/またはマップデータから決定される車線の進路および将来の車線の進路が受信される。ここで、状況認識のために、これらの入力変数は個別にまたは互いに任意の組合せで使用され得る。
【0020】
さらなる実施形態によれば、運転状況、および操舵動作の状況依存的な制限は、車両モデルによって決定される。それにより、制御ループでのモデルベースの事前制御を実現することができ、この事前制御により、制御品質の改良のために制御対象に関する知識が使用され得る。状況に応じた適切な操舵動作の制限の決定または計算のために、物理的または経験的な車両モデルが使用され得る。ここで、車両モデルは、簡略化された単一車線モデル、または車両周辺環境を広範に考慮したより複雑なモデルとして構成されていてもよい。
【0021】
さらなる例示的実施形態によれば、運転状況、および操舵動作の状況依存的な制限は、履歴データ、用途特有のデータ、および/または統計データに基づいて決定される。この手段により、制御対象または先立つ制御区間に関する知識を使用して、システムエラーの制御性を改良することができる。ここで、例えば、オフライン、オンライン、またはクラウドベースで保存されている履歴および/または統計データを使用することができる。
【0022】
さらなる実施形態によれば、操舵動作の状況依存的な制限によって、操舵トルクおよび/または操舵勾配の既存の制限が拡張または制約される。これにより、車両の操舵動作の実際の制限を様々な形で行うことができる。例えば、この方法によって、既存のリミッタの制限値の状況に応じた拡張または制約が実現され得る。
【0023】
さらなる例示的実施形態によれば、操舵動作の状況依存的な制限に関して、下限値および上限値が計算および調整される。したがって、操舵動作の制限は、状況に応じて計算された、目標信号に関する上限および下限に基づいて行うことができる。目標信号は、好ましくは、操舵運動を調整するために運転支援システムによって使用される信号であり得る。この目標信号は、操舵動作の適合を実現するために、制限によって変更され得る。ここで、目標値の増減が、状況依存的に適合された操舵動作を可能にし得る。
【0024】
さらなる実施形態によれば、ハンドル、EPSモータ、および/または少なくとも1つの車輪への操舵トルクの制限の形での、操舵動作の状況依存的な制限が、出力された制御命令によって調整される。したがって、制限は、ステアリングリンケージまたは車両側ステアリングで直接開始することができる。これに関し、例えばアクチュエータを制御して、ハンドル運動を引き起こすまたは減衰させることができる。
【0025】
さらなる例示的実施形態によれば、操舵動作の状況依存的な制限が、力制限、角度制限、および/または位置制限として計算され、出力された制御命令によって調整される。ここで、車両ステアリングの制限すべき目標信号は、例えば車両のハンドル、EPSモータ、または操舵輪などの任意のレベルでのトルクの制限によって実装され得る。
【0026】
さらに、運転支援システムの操舵動作の制限により、ラック、タイロッド、ステアリングリンケージ、または操舵輪への最大作用力に影響を与えることができる。
【0027】
操舵動作の制限は、車両のハンドル、EPSモータ角度、または操舵輪の角度など、車両の任意の場所での角度の調整によって実現され得る。
【0028】
さらに、操舵動作の制限によって、例えばラックなど任意の場所での取り得る位置および運動自由度を制約することができる。
【0029】
以下、本発明の好ましい例示的実施形態を、大幅に簡略化された概略図に基づいてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図2】一実施形態による方法を説明するためのフローチャートの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1に車両1の概略図を示す。車両1は、例えば、自動運転可能なまたは部分自動運転可能な車両1あってもでよい。特に、車両1は、少なくとも1つの運転支援機能を実行するように設計されている。
【0032】
運転支援機能は、車両1の車両横方向誘導を制御するために使用される。このために、例えば制御デバイス2によって、制御命令を介して電気パワーステアリング6のアクチュエータ4が制御され得る。
【0033】
車両1は、周辺環境Uを検知し、車両1の特性を決定するためのセンサ8、10を有する。これに関し、車両1は、ライダー(LIDAR)センサ、カメラセンサ、またはレーダセンサなどの周辺環境センサ8を有してもよい。
【0034】
さらに、例えば加速度センサ、ヨーおよびヨー角センサ、操舵角センサなど、車両状態に関する測定データを決定するための状態センサ10が設けられている。
【0035】
さらに、周辺環境U内での車両1の位置を特定するために、車両1でGNSSセンサが使用されてもよい。
【0036】
センサ8、10は、データ伝送可能に制御デバイス2と接続されている。それにより、制御デバイス2は、センサ8、10の測定データを受信して解析することができる。受信された測定データに基づいて、例えば運転状況が決定され得る。
【0037】
運転状況を決定するために、例えば車速、ヨーレート、横方向加速度、または操舵角など運転状態のデータ、車両の現在の軌道および計画された軌道、走行車線の進路、近くの交通参加者の挙動、認識された交通標識、および/またはマップデータから決定される車線の進路および将来の車線の進路が受信され得る。ここで、運転状況の状況認識のために、これらの入力変数は個別にまたは互いに任意の組合せで使用され得る。
【0038】
車両1の構成によっては、車両1の操舵(ステアリング)動作の状況依存的な制限が調整されてもよい。これは、制御デバイス2によって自動的に行うことができる。特に、運転支援システムの作動中、状況依存的な制限が実施され得る。
【0039】
例えば、操舵トルクの制限は、車両1のハンドル12、電子パワーステアリング6のEPSモータ14、または車両1の車輪16に作用することがある。これに関し、例えばアクチュエータ4を制御デバイス2によって制御して、ハンドル12のハンドル運動を引き起こすまたは減衰させることができる。
【0040】
特に、EPSモータ14は、例えば車線維持支援などの運転支援システムの動作中、動的に状況依存的な範囲にわたって車輪16の操舵位置を調整することができる。ここで、操舵動作の制限は、EPSモータ14の最大操舵速度および最大操舵幅または操舵角に影響を及ぼす、またはそれらを調整することがある。
【0041】
制御デバイス2は、車両1の操舵動作の制限または動的変化を調整することができる。
【0042】
図2は、一実施形態による方法20を説明するためのフローチャートの概略図を示す。方法20は、車両1の操舵動作に関する制限を調整するために使用され、好ましくは制御デバイス2によって実施され得る。方法20は、リミッタの形態で構成されていてもよい。
【0043】
以下、方法20の機能的な形態を述べる。機能ブロック図によって、個々の制御デバイス2の機能の物理的な実現は制約されないものとする。したがって、どの制御デバイスで操舵動作の制限が計算されるか、または様々な制御デバイスに計算が分割されるかどうかは、本発明にはほぼ重要でない。
【0044】
第1のステップ22で、入力変数21に基づいて車両1の運転状況が決定される。車両1の運転状況として、例えば、駐車プロセス、低速カーブ走行、高速カーブ走行、単一車線または複数車線の道路での直進走行などが考慮され得る。
【0045】
運転状況を決定するために、車両周辺環境Uに関するデータ、計画される軌道に関するデータ、および/または車両1のセンサ8、10からのデータが受信され得る。次いで、受信されたデータに基づいて車両1の運転状況が決定される。
【0046】
ここで、使用される入力信号またはデータの数および種類によっては、状況が任意に急速には変化し得ないことが考慮され得る。例えば、車両1は、運転ダイナミクスにより、数分の1秒以内に直進走行からカーブ走行に切り替えることはできない。
【0047】
さらなるステップ24で、決定された運転状況に基づいて、例えば操舵トルクおよび/または操舵勾配など、車両1の操舵動作の状況依存的な制限が計算される。その状況に対して意味があり適合された操舵トルクの制限の計算が行われる。
【0048】
操舵動作の制限は、操舵に関する決定因子の減少や制約のみに限定されない。操舵動作の制限は、例えば操舵角限度の拡張も含むことができる。
【0049】
後続のステップ26で、操舵動作30の計算された状況依存的な制限を調整するための少なくとも1つの制御命令が出力される。これは、例えば、ソフトウェアベースおよび/またはハードウェアベースのリミッタによって実現され得る。次いで、リミッタは、制御デバイス2の制御命令を実行するために、運転支援システム28からの信号を適合させることができる。代替として、制御デバイスは、運転支援システムとして直接、車両1の操舵動作を制御するための制御命令を生成することができ、アクチュエータ4を駆動することができる。
【0050】
ここで、制御デバイス2は、制限を実施するためにアクチュエータ4に直接作用することができる。代替としてまたは追加として、制御デバイス2は、操舵動作の制限を実施するために、制御命令をさらなる制御デバイス(図示せず)に転送することができる。
【0051】
方法20により、例えば直進走行として分類される運転状況では、直進走行を維持するためおよび轍や横風などの外乱を補償するために通常必要とされるだけの操舵トルクしか許されない。カーブ走行時には、より高い操舵トルクまたはより大きな操舵トルク勾配が許可され得る。
【0052】
例えば、カーブ半径や、非常に曲がりくねった道路などの動的カーブ進路を、操舵動作の制限の尺度として利用されてもよい。
【国際調査報告】