(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-14
(54)【発明の名称】傾きインジケータ
(51)【国際特許分類】
G01C 9/06 20060101AFI20230307BHJP
G08B 21/24 20060101ALI20230307BHJP
【FI】
G01C9/06 Z
G08B21/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022543185
(86)(22)【出願日】2021-01-14
(85)【翻訳文提出日】2022-09-07
(86)【国際出願番号】 US2021013447
(87)【国際公開番号】W WO2021146429
(87)【国際公開日】2021-07-22
(32)【優先日】2020-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】513227572
【氏名又は名称】ショックウォッチ インク
【氏名又は名称原語表記】ShockWatch,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】フォンク,アンソニー,エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ニーキルク,ヨハネス
【テーマコード(参考)】
5C086
【Fターム(参考)】
5C086AA48
5C086CA22
5C086DA08
(57)【要約】
【解決手段】傾きインジケータは、傾き検出アセンブリを有する筐体と、スイッチ回路と、スイッチ回路に連結されている無線周波数識別(RFID)モジュールとを備えている。傾き検出アセンブリが閾値を超える傾きイベントにさらされると、スイッチ回路は、起動するとRFIDモジュールによって出力される値の変化を生じさせる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
傾き検出アセンブリを有する筐体と、
スイッチ回路と、
前記スイッチ回路に連結されている無線周波数識別(RFID)モジュールと
を備えており、
前記傾き検出アセンブリが閾値を超える傾きイベントにさらされると、前記スイッチ回路は、起動すると前記RFIDモジュールによって出力される値の変化を生じさせる、傾きインジケータ。
【請求項2】
前記傾き検出アセンブリは、質量部材を含む収容部を有しており、
前記傾き検出アセンブリが前記閾値を超える傾きイベントにさらされると、前記質量部材は前記収容部から出て、前記RFIDモジュールによって出力される値の変化を生じさせる、請求項1に記載の傾きインジケータ。
【請求項3】
前記スイッチ回路は、収容部に形成されている複数の導電性表面を有しており、
前記収容部は、導電性質量部材を前記収容部内で支持するように構成されており、
前記導電性質量部材は、前記傾きインジケータの非起動状態で複数の導電性表面と接するように構成されている、請求項1に記載の傾きインジケータ。
【請求項4】
前記スイッチ回路は、閉回路又は開回路のいずれかの状態になるように構成されており、
前記傾き検出アセンブリが前記閾値を超える傾きイベントにさらされると、前記状態が変化する、請求項1に記載の傾きインジケータ。
【請求項5】
前記RFIDモジュールは受動型RFIDモジュールを有している、請求項1に記載の傾きインジケータ。
【請求項6】
前記スイッチ回路は、
導電性質量部材を内部で支持するように構成されている収容部に形成されている第1の導電性表面及び第2の導電性表面と、
前記筐体の支持部材を通って延びて、前記第1の導電性表面及び前記第2の導電性表面に夫々電気的に接続されている第1の導体及び第2の導体と
を有しており、
前記RFIDモジュールは、前記第1の導体及び前記第2の導体に連結されている、請求項1に記載の傾きインジケータ。
【請求項7】
前記導電性質量部材は、前記傾きインジケータの非起動状態で前記第1の導電性表面を前記第2の導電性表面と導電的に接続するように構成されている、請求項6に記載の傾きインジケータ。
【請求項8】
傾きインジケータであって、
傾き検出アセンブリを有する筐体と、
通信モジュールと、
前記傾き検出アセンブリの質量部材に導電的に接続されているスイッチ回路と
を備えており、
前記傾きインジケータが閾値を超える傾きイベントにさらされると、前記質量部材は前記スイッチ回路から切断され、
前記通信モジュールは、前記質量部材が前記スイッチ回路から切断されると、前記傾きインジケータの起動状態を示すように構成されている、傾きインジケータ。
【請求項9】
前記通信モジュールは、受動型無線周波数識別(RFID)モジュールを有している、請求項8に記載の傾きインジケータ。
【請求項10】
前記質量部材は導電性質量部材を有している、請求項8に記載の傾きインジケータ。
【請求項11】
前記傾き検出アセンブリは、前記傾き検出アセンブリの非起動状態で前記質量部材を支持するように構成されている収容部を有しており、
前記傾きインジケータが前記閾値を超える傾きイベントにさらされると、前記質量部材は前記収容部から出て、前記スイッチ回路から切断される、請求項8に記載の傾きインジケータ。
【請求項12】
前記スイッチ回路は、前記傾きインジケータが前記閾値を超える傾きイベントにさらされると、閉回路から開回路に変わるように構成されている、請求項8に記載の傾きインジケータ。
【請求項13】
傾きインジケータであって、
傾き検出アセンブリを有する筐体と、
前記傾き検出アセンブリを非解除状態に維持するように構成されている解除要素と、
スイッチ回路と、
前記スイッチ回路に連結されている無線周波数識別(RFID)モジュールと
を備えており、
前記解除要素が前記傾きインジケータから外されると、前記傾き検出アセンブリは解除状態になり、
前記傾き検出アセンブリが、前記解除状態になった後に閾値を超える傾きイベントにさらされると、前記スイッチ回路は、起動すると前記RFIDモジュールによって出力される値の変化を生じさせる、傾きインジケータ。
【請求項14】
前記スイッチ回路は、複数の離隔した導電性素子を有しており、
前記傾き検出アセンブリは、前記傾き検出アセンブリの非起動状態で前記導電性素子を導電的に接続するように構成されている導電性質量部材を有している、請求項13に記載の傾きインジケータ。
【請求項15】
前記傾き検出アセンブリが前記閾値を超える傾きイベントにさらされると、前記導電性質量部材は、前記導電性素子同士を導電的に分離するための位置に移動する、請求項14に記載の傾きインジケータ。
【請求項16】
前記傾き検出アセンブリは、
複数の離隔した側部要素によって形成された収容部と、
前記傾き検出アセンブリの非起動状態で前記収容部内に配置されている質量部材と
を有しており、
前記スイッチ回路は、前記側部要素上に夫々形成されている導電性部分を有しており、
前記質量部材は、前記導電性部分を導電的に夫々接続するように構成されており、
前記傾き検出アセンブリが前記閾値を超える傾きにさらされると、前記質量部材は前記収容部から出て、前記導電性部分同士を導電的に分離する、請求項13に記載の傾きインジケータ。
【請求項17】
前記スイッチ回路は近接センサを有している、請求項16に記載の傾きインジケータ。
【請求項18】
前記RFIDモジュールは受動型RFIDモジュールを有している、請求項13に記載の傾きインジケータ。
【請求項19】
前記スイッチ回路は、閉回路又は開回路のいずれかの状態になるように構成されており、
前記傾き検出アセンブリが前記閾値を超える傾きイベントにさらされると、前記状態が変化する、請求項13に記載の傾きインジケータ。
【請求項20】
前記スイッチ回路は、
導電性質量部材を内部で支持するように構成されている収容部に形成されている第1の導電性表面及び第2の導電性表面と、
前記筐体の支持部材を通って延びて、前記第1の導電性表面及び前記第2の導電性表面に電気的に夫々接続されている第1の導体及び第2の導体と
を有しており、
前記RFIDモジュールは、前記第1の導体及び前記第2の導体に連結されている、請求項13に記載の傾きインジケータ。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0001】
多くのタイプの対象物は、製造、保管、輸送又は使用中、対象物の傾き感応性又は壊れやすさにより監視又は追跡される必要がある。例えば、今日の世界経済では、商品、材料、製造品などが、最終目的地に到着する前に長距離輸送されることが多い。出荷処理には、複数の輸送方法が含まれる場合がある。例えば、アジアで製造された製品をトラックに積載し、鉄道駅に輸送し、鉄道車両に積載し、鉄道で港に輸送し、貨物船に積み込み、海外の港に輸送し、トラックに積載して、トラックで輸送されて倉庫に配送されることが珍しくはない。倉庫に到着したら、製品を空路又は陸上で再度出荷して製品の最終的なユーザに届ける場合がある。この処理中、製品を何度も積み下ろす場合があり、誤った取り扱いによって損傷する場合もある。一部の製品は、特定の姿勢で搬送されない場合に損傷し易い。例えば、一部のコンピュータハードドライブは、横向き又は上下逆さまにされると動作しないことが分かっている。従って、一部のタイプの対象物は、逆さまにされるか、ひっくり返されるか又は所定の角度より大きい角度に傾く場合に損傷し易い場合がある。従って、品質管理及び/又は輸送状況の一般的な監視のために、対象物が受けた環境条件を決定及び/又は検証することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0002】
本開示の一態様によれば、傾きインジケータは、傾き検出アセンブリを有する筐体と、スイッチ回路と、スイッチ回路に連結されている無線周波数識別(RFID)モジュールとを備えている。傾き検出アセンブリが閾値を超える傾きイベントにさらされると、スイッチ回路は、起動するとRFIDモジュールによって出力される値の変化を生じさせる。
【0003】
本開示の別の実施形態によれば、傾きインジケータは、傾き検出アセンブリを有する筐体と、通信モジュールと、傾き検出アセンブリの質量部材に導電的に接続されているスイッチ回路とを備えている。傾きインジケータが閾値を超える傾きイベントにさらされると、質量部材はスイッチ回路から切断され、通信モジュールは、質量部材がスイッチ回路から切断されると傾きインジケータの起動状態を示すように構成されている。
【0004】
本開示の更に別の実施形態によれば、傾きインジケータは、傾き検出アセンブリを有する筐体と、傾き検出アセンブリを非解除状態に維持するように構成されている解除要素と、スイッチ回路と、スイッチ回路に連結されている無線周波数識別(RFID)モジュールとを備えている。解除要素が傾きインジケータから外されると、傾き検出アセンブリは解除状態になる。傾き検出アセンブリが、解除状態になった後に閾値を超える傾きイベントにさらされると、スイッチ回路は、起動するとRFIDモジュールによって出力される値の変化を生じさせる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本願、本願の目的及び利点をより完全に理解するために、添付図面に関連した以下の記載に言及する。
【0006】
【
図1】本開示に係る傾きインジケータの実施形態の適用を示す図である。
【
図2】非起動状態の本開示に係る傾きインジケータの実施形態を示す図である。
【
図3】本開示に係る
図1及び
図2の傾きインジケータの実施形態を示すブロック図である。
【
図4】
図2の線4-4に沿った
図2の傾きインジケータの一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の実施形態は、傾きの検出及び表示のためのデバイス及び技術を提供する。一実施形態によれば、傾きインジケータは、傾き検出アセンブリを有する筐体と、スイッチ回路と、スイッチ回路に連結されている無線周波数識別(RFID)モジュールとを備えている傾きインジケータを含んでいる。傾き検出アセンブリが閾値を超える傾きイベントにさらされると、スイッチ回路は、起動するとRFIDモジュールによって出力される値の変化を生じさせる。本開示の実施形態により、内部電源を使用せずに傾きイベントの検出が可能になる。例えば、傾き検知アセンブリ又はメカニズムが、特定の傾きイベントの検出に応じてスイッチ回路を開閉する。RFIDモジュールは、スイッチ回路の状態を検出することができ、スイッチ回路が閉回路状態であるか又は開回路状態であるかに基づいて特定の値を送る又は出力する。従って、例えば、RFIDモジュールを起動させて傾きインジケータデバイスの起動状態を決定するためにRFIDリーダが使用され得る。本開示の実施形態は、特定の容器又は部品が特定の環境傾きにさらされると少なくとも指標を与えるように容器、商品などに容易に固定可能な傾きインジケータを提供する。本開示の実施形態は、傾きインジケータが所定の傾きを受けたことを示すための不可逆的な「ゴー・ノー・ゴー」デバイスである傾きインジケータを更に提供する。
【0008】
図面、特に
図1を参照すると、傾きインジケータの例示的な図が示されている。
図1を参照すると、出荷包装体22などの対象物は、出荷包装体が発送中に推奨された向きに維持されて所定の最大角度を超えて傾いていないかを決定するために対象物の一又は複数の壁24に固定された一又は複数の傾きインジケータ14を有している。出荷包装体22は、出荷前に商品を包む木箱、パレット、箱、段ボール箱、樽、ドラム、缶、ビン、又は他の容器などの従来の形態のいずれかであってもよい。或いは、一又は複数の傾きインジケータ14は商品自体に直接配置され得る。従って、傾きインジケータ14を支持する対象物は、商品、商品を支持する容器などで有り得る。認められていない傾きを検出するために、傾きインジケータ14は、直立姿勢であるときに出荷包装体22の直立壁又は側壁24に配置されることが望ましい。ある実施形態では、傾きインジケータ14は、二次元、つまり、傾きインジケータ14の面(例えば壁24に対応する面)で感応する。従って、傾きインジケータ14は、出荷包装体20の隣接する側壁24に配置された別の傾きインジケータ14と組み合わせて使用されてもよく、2つの傾きインジケータ14は互いに対して横方向にある。
【0009】
図2は、非起動状態の本開示に係る傾きインジケータ14の実施形態を示す図である。傾きインジケータ14の機械的な動作は、テキサス州ダラスのSpotSee 社から入手可能な市販の傾きインジケータTilt Watch XTRと同様であり、全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第7353615 号明細書により完全に更に記載されている。
【0010】
図2では、傾きインジケータ14は、傾き検出アセンブリ16を支持する容器又は筐体42を備えており、傾き検出アセンブリ16は、台板又は支持部材50に隣り合って閉鎖端部40、開放端部44、及び閉鎖端部40と開放端部44との間に延びている側部34
A, 34
Bを有する収容部36を有している。傾き検出アセンブリ16の円盤又は質量体38と対向する導電性の接触領域又は表面134
A, 134
Bを夫々有する側部34
A, 34
Bが形成されている。表面134
A, 134
Bは、(例えば、夫々の側部34
A, 34
Bに固定された別個の導電性素子、夫々の側部34
A, 34
Bに適用された導電性被覆体などとして)様々に構成されてもよい。質量体38が導電性表面134
Aと導電性表面134
Bとの間に導電性経路を形成するように、質量体38は導電性素子として更に構成されている。質量体38は、更に様々に構成されてもよい(例えば、全体が導電性材料から形成されてもよく、非導電性の基材に適用された導電性被覆体を有してもよい)。保持収容部と更に称されてもよい収容部36は質量体38を内部に受け入れる。ある実施形態では、傾きインジケータ14が薄型に構成されているので、質量体38は円盤である。
【0011】
図示されている実施形態では、収容部36は、V字形状又は広がったU字形状の形態で構成されており、V字形状又は広がったU字形状の閉鎖端部40が傾きインジケータ14の基部の近くに配置されている。傾きインジケータ14が直立姿勢又は垂直姿勢である場合、開放端部44は閉鎖端部40の上側に配置されている。質量体38が側部34A, 34Bによって形成されたキャビティ内に置かれて、傾きインジケータ14が所定の角度を超えて傾いた場合に収容部36から出ることを可能にするように、V字形状又は広がったU字形状の側部34A及び側部34B は収容部36の閉鎖端部40から互いに対して角度をなして延びている。傾きインジケータ14の通常の直立姿勢では、質量体38は収容部36の内部に配置されて表面134A, 134Bと接しているため、表面134Aと表面134Bとの間に導電性経路を形成している。収容部36が所定の角度を超えて傾くと、質量体38は収容部36から出て、表面134Aと表面134Bとの間の導電性経路が遮断される。ある実施形態では、この角度は一般に、側部34A, 34Bの一方が水平又は水平より下に向いている角度である。例えば、インジケータ14が直立姿勢から80度傾くと、質量体38は収容部36から出ることができる。側部34A, 34Bの傾斜又は角度によって、インジケータ14が起動する角度が決定される。従って、側部34A, 34Bの傾斜又は角度は、インジケータ14が起動する所望の角度に変更されてもよい。更に、図示されている実施形態では、インジケータ14は二方向性であり、インジケータ14が所定の角度を超えて収容部36の側部34A, 34Bのいずれかに向かって傾くことにより起動する。
【0012】
収容部36は筐体42内に配置されており、ある実施形態では筐体42は薄型に構成されている。従って、この実施形態では、質量体38は実用的な目的のために二次元に移動可能なだけである((例えば支持部材50と筐体42の面との間で)三次元の最小限の動きがあってもよい(特に
図2参照))。
【0013】
場合によっては、質量体38は、質量体38が感応又は反応する振動周波数に応じて移動する。この移動により、場合によっては、収容部36が傾いていなくても、質量体38が収容部36から出る可能性があり、その結果、傾きが誤って示される。この一連の振動周波数下でのこのような誤った表示を防ぐために、傾き検出アセンブリ16は、傾き検出アセンブリ16の吊下げ質量体26によって、質量体38が収容部36から出ることを阻止するように構成されている。吊下げ質量体26は、開放端部44に隣り合って吊り下げられて回転ポイント30を有しており、回転ポイント30を中心として吊下げ質量体26は支持部材50及び/又は質量体38と平行な面で回転する。収容部36が通常の傾いていない又は起動していない姿勢である場合、吊下げ質量体26は、質量体38が収容部36から出ることを阻止する。従って、振動により質量体38が開放端部44に向かって移動しても、傾きインジケータ14は起動しない。吊下げ質量体26は一般に、質量体38と同一の振動周波数に感応又は反応しない。代わりに、吊下げ質量体26は、第2の異なる一連の振動周波数に反応する。吊下げ質量体26は、誤った起動を防止しながら、傾きインジケータ14の通常の動作に干渉しない。収容部36が所定の角度を超えて傾くと、質量体38が収容部36から出ることを可能にするように、吊下げ質量体26は移動する。質量体38が収容部36から出ると、傾きの表示又は起動が行われる。
【0014】
吊下げ質量体26は、
図2に示されているように、吊下げ質量体26の阻止部分32の上側に配置されている少なくとも2つの横方向のウィング29又はアームを有している。ウィング29は、阻止部分32に対して回転ポイント30の反対側に配置されており、質量体38の直径より少なくとも僅かに大きい横方向キャビティを形成している。図示されている実施形態は横方向キャビティ28を有するが、横方向キャビティ28無しの傾きインジケータ14は、質量体38が感応する振動周波数の存在下で質量体38が抜け出ることを防止する。
【0015】
質量体38が収容部36から出て、吊下げ質量体26の露出した横方向キャビティ28に入ると、横方向キャビティ28内の質量体38の重量により、吊下げ質量体26は更に回転する。その後、質量体38は横方向キャビティ28から筐体42の非収容部分に落下する。出荷包装体22が直立姿勢に再度向けられると、吊下げ質量体26は、
図2に示されている阻止位置に戻り、質量体38は保持収容部36の外側に残る。
【0016】
従って、吊下げ質量体26は振り子として機能し、重力によって自身の姿勢を維持する。収容部36が直立であるとき、吊下げ質量体26は収容部36の開放端部44を阻止する。傾きインジケータ14が傾くと、吊下げ質量体26が移動して開放端部44を阻止しなくなる。吊下げ質量体26のウィング29は、質量体38が収容部36から出ると、質量体38が再度入ることを防止する。
【0017】
準備が整うまで傾きインジケータ14の起動を防止するように傾きインジケータ14を現地で解除可能にするために、
図2に示されているように、解除ピン60などの着脱可能な保持デバイスが設けられている。解除ピン60は、質量体38が収容部36から出ることを防ぎ、解除ピン60が外されて傾きインジケータ14が始動するときまで所定の位置に留まっている。
【0018】
図3は、本開示の実施形態に係る傾きインジケータ14の実施形態を表して図示するブロック図である。ある実施形態では、十分な規模及び/又は一若しくは複数の特定の閾値を超過する傾き状態の受信及び/又は検出に応じて、傾きインジケータ14が電子スイッチの閉鎖又は開放を行って、このようなイベントの電子信号/指標を与え得るように、傾きインジケータ14は、プリント基板に(永久的若しくは着脱可能に)固定されてもよく、及び/又は、他の態様で(例えば着脱可能なカートリッジなどの)電子回路に永久的若しくは着脱可能に接続されてもよい。
【0019】
図3では、インジケータ14は、スイッチ回路81、スイッチ回路81に連結されている無線通信モジュール83、及びスイッチ回路81に連結されている傾き検出アセンブリ16を備えている。傾き検出アセンブリ16は、スイッチ回路81の状態を変化させてもよい(例えば、開回路状態から閉回路状態に又はその逆に変化させる)。スイッチ回路81は、傾き検出アセンブリ16によって検出されるような傾きイベントに応答する一又は複数のスイッチ素子、接点及び/又は回路を有してもよい。無線通信モジュール83は、(例えばスイッチ回路81の開回路状態又は閉回路状態に基づき)インジケータ14の起動状態を示すスイッチ回路81の状態に関連する情報を無線で通信するように構成されている。例えば、一実施形態では、無線通信モジュール83はRFIDモジュール84を有している。ある実施形態では、RFIDモジュール84は、(例えば、プリント基板上に又はプリント基板の一部として配置されている)RFID集積回路又はRFID回路86とメモリ87とをアンテナ91と共に有する受動型RFIDモジュール84(例えば受動型RFIDタグ)を有している。受動型RFIDモジュール84として、インジケータ14はバッテリを備えない(例えば、RFIDリーダ100 によって電力が供給される)。例えば、RFIDリーダ100 からの電波をRFIDモジュール84が受けると、アンテナ91は磁場を形成し、電力をRFIDモジュール84に供給してRFID回路86に通電する。通電する/起動すると、RFIDモジュール84はメモリ87内の符号化された情報を出力/送信してもよい。しかしながら、ある実施形態では、RFIDモジュール84は、特定の情報を連続的に、間欠的に、及び/又は、プログラムトリガ若しくはイベントトリガに応じて伝送又は送信するように構成されてもよい、電源(例えばバッテリ)を含む能動型RFIDモジュール84を有してもよいと理解すべきである。無線通信モジュール83は、他のタイプの無線通信タイプ、モード、プロトコル及び/又は形式(例えば、ショートメッセージサービス(SMS) 、汎用パケット無線サービス(GPRS)/3G/4Gを用いた無線データ、Wi-Fi 経由の公衆インターネットを介した無線データ、又はWi-Fi 、Z-Wave、ZigBee、Bluetooth (登録商標)、Bluetooth (登録商標)Low Energy (BLE)、LoRA、NB-IoT、SigFox、Digital Enhanced Cordless Telecommunications(DECT)などの他の無線通信プロトコル規格若しくは他の一般的な技術を局所的に用いた無線データ)のために構成されてもよいことを更に理解すべきである。以下に更に記載されるように、傾きインジケータ14は、特定の傾きイベント(例えばある角度閾値を超えるある傾き)に応じて導電性部材が(例えばスイッチ回路81の)電子スイッチを開放するか又は閉鎖するような傾きヒューズとして機能する。この構成により、傾きインジケータ14が、電子信号又は回路の一部として使用され得る受動型傾きセンサ/インジケータとして使用され得る。ある実施形態では、本開示の傾きインジケータ14の傾き検知性能/機能は、監視状態の間は電力を必要としない。傾きインジケータ14は、起動すると、回路の電気経路を完全にするか又は開放し、ひいては大部分の電子監視システムに一体化され得る。
【0020】
図示されている実施形態では、メモリ87は、少なくとも2つの異なる記憶及び/又は符号化されている値92及び値94を含んでいる。例えば、値92は、スイッチ回路81が開回路状況又は状態であるときにRFIDモジュール84によって出力/送信される値に相当してもよく、値94は、スイッチ回路81が閉回路状況又は状態であるときにRFIDモジュール84によって出力/送信される値に相当してもよい。例として、値94は、傾きスイッチ回路81が起動していないRFIDタグ識別(ID)番号を表してもよく、RFIDタグのID番号は末尾に追加の文字(例えば「0」)を有してもよい。値92は、傾きスイッチ回路81が起動しているRFID識別(ID)番号を表してもよく、RFIDタグのID番号は、値94の追加の文字とは異なる追加の文字(例えば「1」)を末尾に有してもよい。図示されている実施形態では、RFIDモジュール84(例えば回路86)はスイッチ回路81に連結されており、スイッチ回路81が開回路又は閉回路の状況又は状態にあるか否かを検出することが可能である。従って、例えば、スイッチ回路81は最初に閉回路の状況又は状態であってもよい。従って、RFIDモジュール84は、通電される/起動すると値92をリーダ100 に送信する。インジケータ14が傾きイベント(例えば、ある閾値を超える環境傾き)にさらされると、傾き検出アセンブリ16は、スイッチ回路81の変化を生じさせ、その結果、スイッチ回路81は開回路の状況又は状態になる。従って、(例えば傾きイベント後に)通電される/起動すると、RFIDモジュール84は代わりに値94をリーダ100 に送信する。従って、本発明の実施形態により、インジケータ14がいかなる内部電源(例えばバッテリ)を備えない又は必要としないけれども、インジケータ14は、電子インジケータ(例えばRFIDリーダ)を使用して、傾き状態によって引き起こされる可能性がある損傷のために、インジケータが取り付けられている精密な製品/対象物を監視することが可能になる。
【0021】
本発明は、プロセッサが本発明の態様を実行するために(例えば(一又は複数の)コンピュータ可読記憶媒体(例えばメモリ87)に記載されている)あらゆる技術的に可能な詳細な統合レベルにコンピュータプログラム命令を含んでもよい。本明細書に記載されているコンピュータ可読プログラム命令は、夫々の計算/処理デバイス(例えば無線通信モジュール83及び/又はRFIDモジュール84)にダウンロードされ得る。本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA )命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路のための構成データ、又は、一若しくは複数のプログラミング言語のあらゆる組み合わせで記述されているソースコード若しくはオブジェクトコードであってもよい。ある実施形態では、例えばプログラマブルロジック回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はプログラマブルロジックアレイ(PLA )を含む電子回路(例えば回路86)は、本発明の態様を実行するために、電子回路をカスタマイズすべくコンピュータ可読プログラム命令の状態情報を使用してコンピュータ可読プログラム命令を実行してもよい。本発明の態様は、本発明の実施形態に係る方法及び/又は装置の説明図及び/又はブロック図を参照して本明細書に記載されている。説明図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、説明図及び/又はブロック図のブロックの組み合わせが、コンピュータ可読プログラム命令によって実行され得るようなモジュール、セグメント又はコードの一部を表してもよいことが理解される。プロセッサを介して実行されるコンピュータ可読プログラム命令が説明図及び/又はブロック図の一又は複数のブロックに指定された機能/動作を実行する手段をもたらすように、これらのコンピュータ可読プログラム命令は、マシンを製造すべくプロセッサ又は他のプログラマブルデータ処理装置に与えられてもよい。命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体が説明図及び/又はブロック図の一又は複数のブロックに指定された機能/動作の態様を実行する命令を含む製品を有するように、計算デバイス、プログラマブルデータ処理装置及び/又は他のデバイスに特定の方法で機能するように指示し得るこれらのコンピュータ可読プログラム命令はコンピュータ可読記憶媒体に更に記憶されてもよい。スイッチ回路81、無線通信モジュール83、及び/又はRFIDモジュール84は、ハードウェアベース、ソフトウェアベース又はこれら両方のある組み合わせであってもよい既知の技術を使用して、あらゆる適切な方法で実施されてもよい。例えば、スイッチ回路81、無線通信モジュール83、及び/又はRFIDモジュール84は、(例えばプロセッサユニットで実行するソフトウェア及び/又はアルゴリズムとして、プロセッサ又は他のタイプのロジックチップに存在するか又は1つの集積回路に集められているか又はデータ処理システムの異なるチップに分散しているハードウェアロジックとして存在する)上述したような様々な機能を行うためのソフトウェア、ロジック及び/又は実行可能なコードを有してもよい。当業者によって認識されるように、本開示の態様は、システム、方法又はコンピュータプログラム製品として具体化されてもよい。従って、本開示の態様は、ハードウェア実施形態、(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)ソフトウェア実施形態、又は本明細書では一般的に全て「回路」、「モジュール」又は「システム」と称されてもよいソフトウェア態様及びハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形態を取ってもよい。
【0022】
図4は、
図2の線4-4に沿った
図2の傾きインジケータ14の一部を示す断面図である。
図4では、傾きインジケータ14は、傾きインジケータ14が所定の角度を超えて傾くと、質量体38が電子スイッチを開放するような傾きヒューズとして機能する。この構成により、傾きインジケータ14が、電子信号又は回路の一部として使用され得る受動型傾きセンサとして使用され得る。本開示の傾きスイッチの傾き検知性能/機能は、監視状態の間は電力を必要としない。傾きスイッチは、起動すると、回路の電気経路を完全にするか又は開放し、ひいては大部分の電子監視システムに一体化され得る。従って、本開示の傾きスイッチは、組み立てが容易で低コストの受動型傾き検知デバイスを提供する。
【0023】
図4では、傾きインジケータ14は電子アセンブリ300 を備えている。電子アセンブリ300 は、スイッチ回路81及び/若しくは通信モジュール83の一若しくは複数の要素を含んでもよく、並びに/又は、前記一若しくは複数の要素に連結されてもよい。図示されている実施形態では、スイッチ回路81は、導体54
A, 54
Bに夫々電気的に接続されている導電性表面134
A, 134
Bを有しており、導体54
A, 54
Bは、導管58
A, 58
Bを介して支持部材50を通って電子アセンブリ300 の電気接点354
A, 354
Bに夫々延びている。導管58
A, 58
Bは、支持部材50に形成されたビアであってもよく、又は別の態様で構成されてもよい。ある実施形態では、導管58
A, 58
Bは、導体54
A, 54
Bが夫々組み込まれている導電性ビアであってもよい。スイッチ回路81は、接点354
Aと接点354
Bとの間に延びている導電性素子350 (例えばワイヤ又はトレースなどの他のタイプの導電性部品)を更に有している。
図4では、質量体38が収容部36内にある傾きインジケータ14の非起動状態では、質量体38は、導電性表面134
A, 134
Bに同時的に接するように構成されている。従って、傾きインジケータ14の非起動状態では、スイッチ回路81は、質量体38、導電性表面134
A, 134
B、電気接点354
A, 354
B及び導電性素子350 の導通に基づき閉回路状態である。RFIDモジュール84は、スイッチ回路81の開回路状態又は閉回路状態を検出するためにスイッチ回路81及び/又は電子アセンブリ300 に連結されている。
【0024】
従って、動作中、インジケータ14の非起動状態では、質量体38は、質量体38が表面134
A, 134
Bに導電的に連結されているか又は表面134
A, 134
Bと接していることにより、スイッチ回路81の閉回路状態を生じさせる。従って、例えば、リーダ100 によって読み取られる場合、RFIDモジュール84は値92を出力する。(
図4に明確に示されていないが上記に詳細に記載されている)傾きイベントにより、質量体38が収容部36から移動すると、質量体38の導電性表面が導電性表面134
Aと導電性表面134
Bとの間の間隙を埋めなくなるため、スイッチ回路81は閉回路状態から開回路状態に変わる。インジケータ14の起動状態では、RFIDモジュールは、リーダ100 によって読み取られる場合、スイッチ回路81の開回路状態を検出して値94を出力する。少なくとも1つの実施形態では、電子システム300 は、受動型RFIDタグとして構成されているRFIDモジュール84を有している。受動型RFIDタグは、内部電源又はバッテリを含んでいないために望ましい場合がある。電力はRFIDタグのリーダ(例えばRFIDリーダ100 )によって供給される。リーダ100 からの電波を受動型RFIDタグによって受けると、タグ内のコイルアンテナが磁場を形成する。タグが磁場から電力を取り出し、タグ内の回路に通電する。その後、タグは、タグのメモリ内の符号化されている情報を送信する。受動型RFIDタグは、バッテリ無しで機能して、そのために20年以上の耐用年数を有し得ることを含む多くの利点を有する。タグの製造コストは通常遥かに低く、タグは、バッテリ又は他の電源を必要とする他の電子アセンブリと比較して遥かに小型化され得る。
【0025】
受動型RFIDタグは通常、タグ内に記憶されている識別番号を有する。タグが問い合わせられると、タグは、タグを問い合わせているRF信号から電力を取り出す。後方散乱と称されるこの技術はRF信号から電力を得て、次にRFIDタグの部分的な電子機器を駆動する。
【0026】
本明細書に記載されている傾きインジケータ14は、タグの電子機器の入力に電気的に接続され得る。
図4に示されている実施形態では、傾きスイッチの非起動状態(つまり非傾きイベント)で、この入力は閉じた状態になる(つまり、質量体38の導電性表面は表面134
A, 134
Bと接するか又は接続されており、表面134
A, 134
Bと共に閉回路状態を生じさせる)。傾きインジケータ14が質量体38を収容部36から移動させるための十分な傾きを受けていないときにRFIDタグが問い合わせられると、RFIDタグ電子機器は、この入力を、傾き環境の観点から非起動の閉回路状態である前記状態で検出する。
【0027】
或いは、傾きインジケータ14が起動している(つまり、傾きインジケータ14が、質量体38を収容部36から移動させるのに十分大きい傾きイベントを受けた)場合、RFIDタグ電子機器は開放抵抗又は開回路状態に変わる。傾きスイッチがこの開放状態である間にRFIDタグが問い合わせられると、RFIDタグは、この入力が異なる状態、つまり上述した閉じた状態であることを読み取るか又は検出する。
【0028】
本開示の更に別の実施形態では、状態の変化は、電気スイッチの開閉ではなく、代わりにスイッチ回路81の誘導近接センサ(又は容量近接センサ)の変化を引き起こす質量体38の移動である。例えば、ある実施形態では、スイッチ回路は、誘導近接センサ又は容量近接センサ110 (
図3参照)を有してもよい。誘導近接センサ及び容量近接センサ又は誘導近接スイッチ及び容量近接スイッチは、非接触型電子近接センサのカテゴリに属する。これらの非接触センサは、金属対象物の位置決め及び検出に使用され得る。これらの実施形態では、質量体38は、検知され得るが受動型RFIDモジュール84と関連付けられている電気アセンブリと必ずしも直接接しない金属対象物である(又は金属表面を有する)。センサ110 は、電子アセンブリ300 の一部として構成されてもよく、質量体38が収容部36から出ることを検出すべく配置及び/又は位置決めされてもよい。例えば、質量体38が収容部36から出ることをセンサ110 が検出すると、RFIDモジュール84によって出力されるか又は送られる値が傾きインジケータ14の起動状態を示すべく変わるように、センサ110 の状態がRFIDモジュール84によって検出されてもよい。
【0029】
上述したように、少なくとも1つの実施形態では、RFIDタグ又はRFIDモジュール84は2つの識別番号を有してもよい。例として、第1の識別番号は、傾きスイッチが起動していないタグを表し、RFIDタグのID番号は末尾に追加の文字(例えば「0」)を有する。傾きスイッチが起動しているタグを表す第2のRFIDタグ番号は、第1の識別番号の追加の文字とは異なる追加の文字を末尾に有するタグのID番号である。例えば、第2の識別番号では、この追加の文字は例えば数字の1(例えば「1」)となり得る。
【0030】
RFIDタグが問い合わせられると、RFIDタグは電源を入れ、傾きスイッチの入力の状態を調べ、その後、送信する適切な記憶されている番号を選択する。この番号が送信されると、受信側ソフトウェアはその番号を解析して、傾きスイッチが起動しているか否かを決定し得る。
【0031】
本明細書に記載されているこのシステム及び方法を使用すると、RFIDタグが問い合わせられたときにRFIDタグによって戻される番号が傾きインジケータ14の状態に応じて異なるため、傾きスイッチが起動しているか否か(つまり積荷又は製品が傾きを受けたか否か)を非常に簡単且つ明確に決定することが可能である。
【0032】
従って、本開示の実施形態は、傾きスイッチ回路の状態に応じて異なる読み取り値を与える受動型RFIDタグを有する傾き感知アセンブリを用いた、設置面積が小さい傾きインジケータを使用して傾きイベントの検出を可能にする。RFIDタグは受動型であるため、傾きインジケータはバッテリ又は他の外部電源を必要としない。更に、傾きインジケータの構成により、傾きインジケータは起動すると不可逆的になり得る。更に、本開示の傾きインジケータは、起動の余分な又は追加の視覚的な表示を提供すべく視覚的なインジケータと連結されるように構成されてもよく又は視覚的なインジケータに加えて構成されてもよい。
【0033】
本明細書に使用されている用語は、特定の実施形態を記載するためだけのものであり、本開示を制限することを意図していない。本明細書で使用されているように、単数形「a」、「an」及び「the 」は、文脈上明らかに別段の規定がない限り、複数形を同様に含むことが意図されている。「備える"comprises"」及び/又は「備えている"comprising"」という用語は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、工程、動作、要素及び/又は部品の存在を指定するが、一又は複数の他の特徴、整数、工程、動作、要素、部品及び/又はそのグループの存在又は追加を除外しないことが更に理解される。
【0034】
以下の特許請求の範囲における対応する構造、材料、動作及び全ての手段又は工程の均等物、並びに機能要素は、具体的に請求されているような他の請求された要素と組み合わせて機能を行うためのあらゆる構造、材料又は動作を含むように意図されている。本開示の記載は、図示及び記載のために示されているが、開示された形態の本開示に網羅的であるか又は限定的であることが意図されていない。多くの調整及び変更が、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく当業者に明らかである。本実施形態は、本開示の原理及び実用性を最適に説明するために、且つ、当業者が、検討された特定の用途に適した様々な調整を伴う様々な実施形態の開示を理解し得るために選択されて記載されている。
【国際調査報告】